絵里「いい?正直に言うのよ?」 (83)

絵里「で、その時気付いたのよ。これ、チョコレートじゃなくておもちゃだって」

凛「…そうなんだ」

絵里「うん。あれ?面白くない?希が話すと毎回ウケるのに…」

穂乃果「だってその話前にも聞いたもん。希ちゃんから」

絵里「ああ…そうよね…」

凛「はあ…」

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穂乃果「ん?なんか凛ちゃん元気ないよね?」

凛「そう?」

絵里「何かあった?」

凛「別に…なんでもないにゃ」

絵里「なんでもないって事ないでしょ。暗い顔して。何かあるなら話して?元気印の凛がそんな顔してちゃ嫌だな、私」

穂乃果「そうだよ、凛ちゃん。友達じゃん。悩みがあるなら聞くよ!」

凛「あの…凛の事…嫌いにならない?」

穂乃果「当たり前じゃん。何言ってんのさ」

絵里「そうよ。凛の事を嫌いになるなんて…そんな事あり得ないわ」

凛「本当?」

穂乃果「本当だよ」

凛「本当の本当?」

絵里「本当の本当よ」

凛「本当の本当の本当?」

絵里「本当の本当の本当よ。ちょっとくどいわよ?」

凛「じゃあ、話すよ」

絵里「ええ。話して」

凛「凛…午後の体育ではりきり過ぎて…お腹空いちゃって…お昼は沢山食べたんだけど…」

絵里「あはは、なあに?お腹が空き過ぎて元気がなかったの?まるで花陽じゃない」

穂乃果「そうだね。花陽ちゃんみたい。流石幼馴染!」

凛「違うの」

絵里「え?何が?」

凛「かよちんは体育がなくてもお腹がペコペコだし」

穂乃果「ペコペコだし?」

凛「この話にはまだ続きがあるの。続きと言うかまだ何も話しせてない」

穂乃果「そうなんだ」

凛「うん」

絵里「ご、ごめんね、凛。話の腰を折る様な事を…」

凛「謝らないで。凛、話しにくくなっちゃう」

絵里「そ、そう?」

凛「うん。あのね…凛、お腹空いちゃってね。さっき絵里ちゃんのチョコレート食べちゃったの。全部…」

絵里「は?」

凛「だからね、お腹が空いちゃって。我慢出来なくて…机の上に絵里ちゃんのチョコレートが置きっ放しだったから一個貰っちゃえって…気が付いたら全部なくなってて…」

絵里「なくなってて?」

凛「ビックリしたにゃ」

絵里「ビックリしたのはこっちよ!!!え?何?全部食べたの?嘘でしょ?一つ残らず?」

凛「だから全部…」

絵里「なんで全部食べるの?っていうか何勝手に食べてるの!!!机の上に出しっ放しの私も悪いけど」

凛「うん」

絵里「うんじゃないわよ。もう…もう…楽しみに取っておいたのに!!!凛!!!」

凛「怒らないって言ったのに…」

絵里「言ってない。怒らないとは一言も言ってないわよ。いつ言った?」

凛「さっき…」

絵里「そんなのはどうだっていいの!怒るわよ?」

凛「もう怒ってるにゃ」

絵里「あのねぇ!!!!」

穂乃果「まあまあ、絵里ちゃん落ち着いて。凛ちゃんも良くないよ?人の物勝手に食べるのは!」

凛「穂乃果ちゃんも食べたじゃん」

穂乃果「はい?」

凛「穂乃果ちゃんもさっきチョコレート食べたでしょ?」

絵里「え?そうなの?」

穂乃果「いや…あっ!あの時の?」

凛「そう」

穂乃果「いや…だって…凛ちゃんのだと思ったし」

凛「凛のだなんて言ってないし食べていいとも言ってないにゃ。穂乃果ちゃんが来てもーらいって言って勝手に食べたんじゃん!」

穂乃果「それはだって…」

凛「食べてるじゃん!穂乃果ちゃんだって食べたもん」

穂乃果「絵里ちゃん違うよ。穂乃果は騙されたんだよ!ねえ?穂乃果悪くないよね?」

凛「悪いよ。確認しないで食べたんだから」

穂乃果「それは…それはなしだよ」

絵里「どっちだっていいのよ!人のチョコレートを勝手に食べといて…何喧嘩しるの!」

穂乃果「ちょっと待ってよ。怒られるなんて心外だよ」

凛「そうだにゃ」

穂乃果「やめて。穂乃果と凛ちゃんは立場違がうから」

凛「一緒だって」

絵里「も~」

穂乃果「ほら、絵里ちゃん怒ってるよぉ。凛ちゃんのせいだ」

凛「怒らないって言ったのに…」

絵里「だからいつ言ったの?ねえ?」

凛「怒らないって聞いたら怒らないって言った…怒るなんてあり得ないって言った…」

絵里「都合良く話を作らない!」

凛「ええ…じゃあ…どうすれば…こんなに頭下げてるのに」

絵里「いつ下げたの?教えて?いつ下げたのよ?」

穂乃果「全く。凛ちゃんは少しイタズラが過ぎるよ」

凛「イタズラじゃないもん。お腹が…お腹が空いてたから…」

絵里「お腹が空いてたら何してもいいの?」

凛「ダメな事もあるにゃ」

絵里「人物を勝手に食べるのはダメな事でしょ?どうしてそんな事も分からないの!」

凛「だから悪いと思って…悪いと思ったから凛が大事にとっておいたスペシャルパフェの引換券をあげようと思ったのにぃ~。わ~ん」

絵里「ええ?ちょっと…」

凛「うわ~ん」

絵里「ちょ…凛…」

穂乃果「ああ…絵里ちゃんが泣かした」

絵里「ええ…なんで…」

ガチャ

にこ「ちょっとどうしたのよ?廊下まで丸聞こえよ?」

絵里「にこ…」

凛「うわ~ん」

にこ「なんで凛が泣いてるのよ?どうしたの?」

凛「パフェの引換券…ヒグッ…絵里ちゃん…引換券が…うわ~ん」

にこ「え?あんたが泣かしたの?何も泣かす事ないじゃない」

絵里「ち、違うのよ…なんでそうなるのよ…」

凛「引換券勝手に使った罰で髪切ってよ~、うわ~ん!」

絵里「髪?」

にこ「後で嫌な思いするくらいなら、潔く髪切った方がいいんじゃない?」

絵里はハサミを取り出し、ポニテを解いて左肩に寄せて断髪。

凛「引換券勝手に使った罰で髪切ってよ~、うわ~ん!」

絵里「髪?」

にこ「後で嫌な思いするくらいなら、潔く髪切った方がいいんじゃない?」

絵里はハサミを取り出し、ポニテを解いて左肩に寄せて断髪。

「変な声」

果林「~♪」

愛「あっ!果林だ!」

果林「ふふん」

愛「ご機嫌だ~。よしっ!ふふっ、ちょっとイタズラちゃおうかな!後ろから背中を~ツーっと」

果林「ああん」

愛「あっ…」

果林「あ、愛…あの…どうしたの?」

愛「あの…なんか?ご機嫌そうだったから?」

果林「そう…」

愛「えっと…あはは…」

果林「うふふ…ふふ…うふふふ」

かすみ「あっ!果林先輩と愛先輩!お~い!」

果林「あっ、かすかす…」

愛「え?かすみ?」

かすみ「かすかすじゃないです!かすみんです!何言ってるんですか!もう!」

果林「そ、そうね。ごめんね、かすみちゃん」

かすみ「分かってくれればいいんです。所でお二人はここで何をしてるんですか?」


愛「えっと…お喋り?」

かすみ「え?喋ってました?」

果林「喋ってた。喋ってたわよ?それはもう楽しく」

かすみ「そうですか。なんかお二人共顔が赤くないですか?」

愛「え?は?そう?気のせいじゃない?」

かすみ「いや、赤いですよ。あっ!もしかして何か恥ずかしい事でもあったんですか~?くふふ…仮にもアイドルなんですから~あまり変な事をしないで下さいよ~。変な噂がたってもかすみんは…」

愛「いや、してないしてない。恥ずかしい事なんてなんにもなかったよ。何にもなかったッス中須さん!」

かすみ「うわっ、現在進化形で恥ずかしいはずなんですけど」

果林「本当に何にもなかったのよ?ねえ?何にもなかったわよね?」

愛「え?」

果林「なかったでしょう?何にも」

愛「あっ、うん。なかった。果林も私も恥ずかしい思いもしてないし恥ずかしい事もしてない」

果林「…」

かすみ「…何があったんですか?」

果林「だから何もなかったのよ?」

愛「そうそう。本当に何にもなかったんだから」

かすみ「そうですか」

愛「いや、本当だよ?本当に何にもなかったんだからね」

果林「愛?」

かすみ「分かりましたって」

愛「嘘じゃないってば」

果林「愛!」

かすみ「だから分かったって言ってるじゃないですか!なんですか?やっぱり何かあったんですか?何があったんですか?秘密にしますから教えて下さいよ」

愛「嫌に決まってるでじゃん」

かすみ「それ恥ずかしい事があったって言ってる様な物だと思いませんか?」


愛「は?」

かすみ「いや…ですから。教えて下さいって言って嫌って答えたらそれはもう何か恥ずかしい事があったって言ってる様なものじゃないですかと」

愛「あっ…やばっ」

果林「ちょっと…愛…」

かすみ「で?何があったんですか?秘密にしますから。ね?ここだけの話にしますから」

愛「って言ってるけど?」

果林「ダメよ。かすみちゃんには言っちゃダメ」

かすみ「だけって何ですか?かすみんはイジワルな事はしないですよ。それにそれだけ必死で隠されると何か物凄い事があったんだって勘ぐっちゃいますから。事実よりも」

愛「確かに。それによくよく考えたら私はそんなに恥ずかしくないんだ。気まずかったけど」

果林「何言いくるめられてるの…かすみちゃん相手に…」

かすみ「それで?結局何があったんです?」

愛「果林の背中をスーッて指でやったら思ったより色っぽい声が出て気まずい感じになっただけだよ」

果林「ちょっと…」

かすみ「なんだ…そんな事ですか」

愛「あっ、そんな反応なんだ」

かすみ「別にその場にいた訳ではないですし。果林先輩がやらしいのはいつもの事じゃないですか。弱みにもなりません」

愛「確かに」

果林「やらしいって…色っぽいとかセクシーって言ってくれない?」

「カロリー」

凛「お腹空いたにゃ~。にこちゃん遅いにゃ~」

希「そうやなぁ。お腹空いたなぁ」

真姫「どっかで油売ってるんじゃないの?」

凛「そんな~アラブ人じゃないんだから~」

真姫「何?こういう場合はつっこんだ方がいいの?それとも本気で言ってるの?」

ガララ

にこ「お待たせ」

凛「あっ!やっと来たにゃ!カップラーメン買って来てくれた?」

にこ「買って来たわよ。ほら!塩で良かった?」

凛「味噌が良かった」

にこ「はあ?買って来てもらって文句言ってんじゃないわよ!」

凛「にこちゃん怖ーい」

にこ「怖いじゃないわよ。全く。はい、真姫はパンでいいでしょ?」

真姫「あ、ありがと…」

にこ「何よ?」

真姫「別に…私は頼んでないのに…買って来てくれたんだって…」

にこ「は?何?余計なお世話って言いたいの?」

真姫「違う!?誰もそんな事」

希「はいはい。真姫ちゃんはにこっちの心遣いが嬉しかったんよねぇ?」

真姫「べ、別に…」

希「いいよ、いいよ。皆んな分かってる事やから。それで?にこっち?ウチのは?」

にこ「ちゃんと買って来てるわよ。あんたも何でもいいって言うからパンにしたわよ?」

希「うん。助かるわ~」

にこ「はい。どうぞ」

希「ありがとな~…ん?」

にこ「何よ?気に入んないの?」

希「いや…そう言う訳じゃないんやけどな?これ…どうしてこのパンにしたん?」

にこ「いや…テキトーだけど?」

希「テキトー?テキトーでこのパン選んだん?」

にこ「そうだけど?何よ?何が言いたいのよ?」

希「このパン一個1100キロカロリーもあるやん。成人男性の一食分をゆうに超えてるやん」

にこ「ま、まあ」

希「え?ウチそんなに見える?」

にこ「何が?」

希「間食に1000キロカロリーも取る様に見える?」

にこ「さ、さあ?」

希「だって真姫ちゃんの分はなんや可愛らしいの買ってきてるやん」

にこ「そりゃあ真姫は…ねえ?」

真姫「え?」

希「真姫ちゃんはなんなん?」

にこ「いや…」

希「自分のだってなんかこじんまりとしたの買ってきてるし」

にこ「だってにこ少食だし…あんた焼肉好きだし」

希「ウチだってそんなに食べる訳やないから!焼肉なんて皆んな好きやろ!」

にこ「まあ…でもさ…」

希「ウチあれやからな?別に…胸とか大きいし髪の毛モッサリしてるからそう言うイメージあるんかも知らんけど太ってないからね?」

にこ「いや…別に誰もそんな事は…」

希「じゃあなんで1000キロカロリー超えてるの買ってきたん?1100キロカロリーって絶対ウチの事大食漢って思ってるやん」

にこ「思ってないって…あんたも意外と女々しいのね」

真姫「大食漢も女々しいも男性相手に使う言葉だけど…」

希「そんな事はどうだってええんや。ウチは別に…あれやから!体重も皆んなと対して変わらんから!BMIも普通やからね!」

にこ「わ、分かったわよ」

凛「でも、かよちんならペロッと食べちゃうよ?」

希「かよちんじゃないから!ウチは花陽ちゃんやないからね。いや、分かってるよ?買って来て貰っといて文句言うなんてな?でも…でもやん?」

にこ「でも何なのよ。面倒くさいわね」

希「本当。どうしてウチにだけ高カロリーの物を買って来たのか。その傷つかない理由を教えてほしい。それだけやん」

にこ「だからテキトーだって何度も…」

希「一番傷付くんや。それが…テキトーに選んでウチだけ高カロリーって。深層心理で思ってるって事やん。ウチの事高カロリー女だって」

にこ「思ってないってば。しつこいわね」

真姫「高カロリー女って何よ」

凛「なんか妖怪の名前みたいだね!雪女みたいな」

希「なあ、にこっち。本当に…本当にやからね?」

にこ「もう…分かったわよ。希は痩せてるわよ」

希「いや…それはわざとらしいわ」

にこ「はあ?」

希「もう…自然と…自然と出来ない?自然とウチを傷つけたんやから」

にこ「どうすればいいのよ。分かんないわよ。焼肉好きを大々的に公言してるくせに細かいわね」

真姫「こんなに面倒くさい希も始めてね」

希「別に焼肉好きはええやん!なんなんさっきから!焼肉好きだって繊細な人はいっぱいいるわ!むしろ繊細な人ばっかりや!何故なら肉が繊細やからね」

にこ「元気じゃない、あんた」

希「誰も元気じゃないとは言ってないやん。ただ…高カロリーキャラをやめてって言ってるだけやん」

にこ「だからどうすればいいのよ?」

希「それは…」

プルル

希「ん?電話や。もしもし?あっ、えりち!」

にこ「絵里?」

希「え?夜?焼肉食べ放題?行く行く!うん。分かった!うん。部室で待ってるから早く来てな!うん。もちろんめっちゃ食べるに決まってるやん?え?太る?大丈夫やって!ふふっ、じゃ待ってるね~」ガチャ

凛「夜…焼肉行くの?」

希「うん」

にこ「やっぱりあんたは高カロリーキャラでいいわよ」

「約束」

千歌「で、その梨子ちゃんが見つけて来たその店はハンバーグが美味しいんだって。でもオムライスも美味しいらしくて」

ダイヤ「…へえ………そうなんですか…」

千歌「うん。楽しみだ~。ダイヤちゃんはどっちにする?ハンバーグ?オムライス?」

ダイヤ「あの…ハンバーグは苦手なので…」

千歌「あ~そうなんだ。え!?ハンバーグ苦手なの?そんな人っているの?珍しいなぁ」

ダイヤ「まあ…そうですわね。珍しいかもしれませんわね」

千歌「ね~?言われるでしょ?そっかぁ。じゃあ、オムライスだねぇ」

ダイヤ「あのぉ…」

千歌「ん?何?オムライスも苦手なの?」

ダイヤ「いえ…そう言う訳では…」

千歌「え?じゃあ何?もしかして、当日用事が入ったとか?」

ダイヤ「いえ…」

千歌「え?じゃあ何?」

ダイヤ「誘われてませんの」

千歌「え?」

ダイヤ「私…そもそも誘われてませんの。今初耳です」

千歌「嘘?あれ?梨子ちゃんに誘われてない?」

ダイヤ「はい…」

千歌「えっと…」

ダイヤ「誰が…」

千歌「え?」

ダイヤ「誰が行くのですか?」

千歌「確か…鞠莉ちゃんと果南ちゃんは用事があるとかで…」

ダイヤ「と言う事は…ルビィも行くのですね」

千歌「えあっ…うん…」

ダイヤ「そうですか…。ルビィは誘われてるのですね」

千歌「うん。その場に居たし…」

ダイヤ「そうですか…」

千歌「うん」

ダイヤ「…」

千歌「あはは…えっと…来るでしょ?」

ダイヤ「え?でも…」

千歌「でも?」

ダイヤ「だって…」

ガチャ

曜「ヨーソロー」

千歌「あっ、曜ちゃん」

曜「あれ?千歌ちゃんとダイヤさんだけ?」

千歌「うん。そうだよ」

曜「そっかぁ。そう言えばさ!例の沼津のお店!」

千歌「沼津の?」

曜「うん。梨子ちゃんが見つけたって言うお店」

千歌「あっ、うん」

曜「ネットでチラッと見たんだけどさ。美味しそうだったよ。ハンバーグ!ほらね!食べログだと…あれ?2.4」

千歌「2.4?え?2.4?あっ、そう。ふ~ん」

曜「うん。いや~でも。美味しそうだよね。ね?」

ダイヤ「え?私ですか?あの…私は…」

曜「あれ?もしかして…ハンバーグ苦手?」

千歌「曜ちゃん!いったんその話やめよう」

曜「え?なんで?」

千歌「ダイヤちゃんはハンバーグの話が苦手なの」

曜「ハンバーグの話が?ハンバーグがじゃなくて?」

千歌「ハンバーグもハンバーグの話も!」

曜「そうなんですか?」

ダイヤ「え?あの…」

曜「じゃあ…当日はオムライスですか?」

ダイヤ「いえ…その…」

千歌「曜ちゃん!曜ちゃん!そのくだりはもうやったから。その後何とも言えない空気になるから」

曜「え?どう言う事?」

ダイヤ「誘われてないんです」

曜「え?」

ダイヤ「誘われてないんです。その話。三回も言わせないで」

曜「二回だけど…」

千歌「私も聞いてるから」

曜「合わせて三回か…」

千歌「まあ、そんな事はどうだっていいんだよ。ダイヤちゃん!行こうよ」

ダイヤ「ですけど…誘われてないのに…」

千歌「いや…私が誘ったじゃん?ねえ?」

曜「うん」

ダイヤ「ですが…何と言うか…あの…」

千歌「分かるよ?何となく気になるのは。小学生の時とかあるもんね。他の子に、あれ?誘ってないのに何で来たんだろう?って思われてないかな?とかさ。気になっちゃうやつ」

ダイヤ「具体的に言わないで下さい」

千歌「でも私達の仲なんだしさ」

ダイヤ「だから余計傷つくんです」

曜「じゃあ、私達から梨子ちゃんに言えば…」

ダイヤ「それはそれで…」

曜「ええ…」

千歌「正解がわからない。こういう時どうしたら良いのかいくつになっても分からない」

ダイヤ「あの…もう…聞かなかった事にするので」

千歌「いや…それは…」

ガチャ

梨子「お疲れ様~」

ルビィ「うゆ」

善子「ギラン」

梨子「さっきそこでルビィちゃんと善子ちゃんとたまたま会って。例の沼津の話し…」

千歌「梨子ちゃん。ストップ。一回その話はストップ」

梨子「え?どうして?」

千歌「あの…ほら…」

梨子「え?どうしたの急に?昼休みに話した時はあんなに楽しみだって言ってたのに」

千歌「うん。楽しみだったんだけどね」

梨子「過去形?何?都合が悪くなっちゃったの?」

ルビィ「え?千歌ちゃん来ないの?」

千歌「いや…私じゃなくて…その…」

ダイヤ「…」

梨子「え?曜ちゃん?」

曜「ううん」

梨子「じゃあ…ダイヤさん?」

ダイヤ「え?」

梨子「いや…だから」

ダイヤ「行っていいのですか?」

梨子「はい?」

ダイヤ「私も行っていいのですか?」

梨子「えっと…何かあったの?」

千歌「あの…かくかくしかじかで…」

梨子「え?私、ルビィちゃんに言ったわよね?ダイヤさんにも伝えてって」

ルビィ「あっ!?」

ダイヤ「なるほど。そう言う事だったのですね。ルビィ?」

ルビィ「うゆ~」

千歌「良かったね。ダイヤちゃん」

ダイヤ「まあ、私はどちらでも良かったのですけど」ポリポリ

梨子「一件落着って感じかな?」

曜「だね」

梨子「で、そのお店の話なんだけど。オムライスも美味しいんだけどぜひ食べて欲しいのがハンバーグで!」

ダイヤ「ハンバーグ…」

梨子「え?何か問題ありました?」




「去り際」

ツバサ「あ~今日は楽しかったわ。まさか穂乃果さんとこんな所で会うとは思わなかったわ」

穂乃果「本当、偶然でしたね」

ツバサ「付き合ってくれてありがとね」

穂乃果「いえ、こちらこそ。洋服まで選んで頂いちゃって。ありがとうございました」

ツバサ「ふふっ。穂乃果さんに凄く似合ってたわ」

穂乃果「わ~凄く嬉しいです。今度着て来ますね!」

ツバサ「ええ」

穂乃果「ふふふ」

ツバサ「さあ。そろそろ電車が来るわ」

穂乃果「え?まだですよ?」

ツバサ「今日用事があってね。私はこっちの電車なの」

穂乃果「そうなんですか」

ツバサ「ねえ、穂乃果さん?」

穂乃果「はい?」

ツバサ「今日買った服を着てくるのはまだ取っておいてね」

穂乃果「え?」

ツバサ「私達は…次は…最高の舞台で会いましょう」

穂乃果「はい!!!」

ツバサ「それじゃあ。そろそろ時間だわ」

穂乃果「はい。また…」

ツバサ「…」

穂乃果「…」

ツバサ「…」

穂乃果「あれ?電車来ないですね?」

ツバサ「そ、そうね。おかしいわね」

穂乃果「なんか…遅延してるみたいですね」

ツバサ「あっ…本当?」

穂乃果「ですね」

ツバサ「そう…」

穂乃果「あっ…えっと…負けませんよ?私達も…」

ツバサ「え?」

穂乃果「ほら?さっきの…」

ツバサ「あっ…ええ。さっきの話の続きね」

穂乃果「はい…」

ツバサ「…電車なかなか来ないわね?」

穂乃果「そうですね」

ツバサ「…」

穂乃果「あの…なんか…特別な練習とかはしてるんですか?」

ツバサ「へ?」

穂乃果「いや…あの…A-RISEの…」

ツバサ「ああ…いえ。特別な事はしてないわ。私達だってガムシャラよ。必死なんだわ」

穂乃果「へ~A- RISEが…あんなに優雅に見えるのに」

ツバサ「ええ。だから…負けたくない。私達は…」

穂乃果「あっ!電車…来ます!」

ツバサ「え?本当?」

穂乃果「はい。さっきの遅延してた…のではないのかな?」


ツバサ「じゃあ…」

穂乃果「なんかすいません。あの…話の途中なのに」

ツバサ「いえ…別に穂乃果さんのせいではないし」

穂乃果「そ、そうですか」

ツバサ「ええ……穂乃果さん?」

穂乃果「はい?」

ツバサ「私達負けないから」

穂乃果「私達も負けません」

ツバサ「そっ、それじゃあ」

穂乃果「はい」

ツバサ「…」

穂乃果「…」

ツバサ「…」

穂乃果「え?」

ツバサ「あっ…」

穂乃果「乗らないんですか?電車来ましたよ?」

ツバサ「いや…あのね」

穂乃果「何ですか?」

ツバサ「待ってたの。快速だったみたい…」

穂乃果「ダメなんですか?」

ツバサ「ええ…快速止まらないよ」

穂乃果「そうですか。でも、快速で途中まで行けば…あぁ…行っちゃった…」

ツバサ「そうね」

穂乃果「…」

ツバサ「…」

穂乃果「なんかバカみたな話しましょうか?」

ツバサ「え?なんで?」

穂乃果「え?変ですか?」

ツバサ「いや…急に言うから」

穂乃果「いやぁ…また去り際があんな風になっても…バカみたいな話ならそんな事にはならないかなぁって」

ツバサ「な、なるほど」

穂乃果「じゃあ、どんな話します?バカみたいな話!」

ツバサ「改めて言われると…難しいわね。バカみたいな話って」

穂乃果「そうですねぇ。ツバサさんは頭良い感じですからねぇ。何でも知ってますもんねぇ。バカな話って言ってもですよね」

ツバサ「いや…別に何でもは知らない…」

穂乃果「…」

ツバサ「…」

穂乃果「…」

ツバサ「…」

穂乃果「はい!やめましょうか!」

ツバサ「え?」

穂乃果「バカみたいな話はやめましょう。意識して出来るものじゃないですね。やっぱりおバカじゃないと」

ツバサ「え、ええ…」

穂乃果「…」

ツバサ「…」

穂乃果「…」

ツバサ「…」

穂乃果「電車って凄いですよね~。速くて…。あれくらい速く走れたら車とかいらなくなっちゃいますね」

ツバサ「え?」

穂乃果「いやぁ…ねえ?」

ツバサ「そうね」

穂乃果「本当、羨ましいです。はい」

ツバサ「…」

穂乃果「そんな電車がなかなか来ないって。世の中って不思議ですね」

ツバサ「それは…」

プルルル

穂乃果「電話?ツバサさんですか?」

ツバサ「あっ、そうね。もしもし…え?そう、わかったわ」

ガチャ

穂乃果「どうしたんですか?」

ツバサ「いえ…なんか…用事が…なくなったから」

穂乃果「あっ…じゃあ…一緒の電車ですか?」

ツバサ「そうなるわね」

穂乃果「電車来るまでバカみたいな話しましょうか?」

「挨拶」

果南「いや~今日はいい天気だな~。こんな日は海に潜るのが一番だ~。おっ!あれはマルと善子!」

善子「で、曜ったら帰りのバスで」

花丸「へ~。そうズラか~」

善子「まだ話終わってないんだけど」

果南「よっ!おっはよ~」ドンッ

善子「イタッ…」

花丸「あっ、果南ちゃん。おはようズラ」

果南「二人で登校なんて珍しいね!」

花丸「今日はたまたまズラ」

果南「そっか~。にしても今日はいい天気だね~。テンション上がっちゃうよね。ね、善子?」グイグイ

善子「イタイイタイ…痛いって」

花丸「善子ちゃんがイタのなんて今更ズラ」

果南「そうだね~」

善子「ヨハネよ!ってそうじゃなくて」

果南「ん~どうした?」グイグイ

善子「イタイイタイ。痛いから!スキンシップが痛い!」

果南「は?」

善子「スキンシップの力が強いのよ!」

果南「そうかなぁ?」

花丸「堕天使って弱いんだね」

善子「弱くなんかないわよ!堕天使ナメんな!」

果南「じゃあ大丈夫でしょー」グイグイ

善子「イタタ…痛いってば!」

果南「そんなに力入れてないけどなぁ。ねえ?」

花丸「うん」

善子「あんたはね!あんたは受けてないからね!」

花丸「自慢ズラ。自分だけ果南ちゃんからスキンシップされたって自慢ズラ」

善子「違うわよ!」

果南「なんだよマル~。嫉妬してるの?」

花丸「違うズラ」

果南「仕方ないなぁ。はい、ハグ!」

ギュ

果南「ほら?痛くないよね?」

花丸「ズラ」

果南「だって?」

善子「違う。私の時と全然違うじゃない!私の時は思いっきり体育会系的なスキンシップだったじゃない。肩をこうガシッと」

花丸「え?結局、果南ちゃんにハグして欲しかったって事?」

果南「だったらそう言えばいいのに」

善子「違う。そう言う事じゃないのよ」

果南「えっと…じゃあ、どうすれば満足なの?」

善子「だから…力の加減を考えて」

果南「考えてるつもりなんだけどなぁ」

善子「だとしたら間違ってる」

果南「そうかぁ、分かったよ。気をつけるよ」

善子「ならいいけど」

花丸「はい。じゃあ、仲直りの握手をするズラ」

善子「べ、別にいいわよ。そんなの…別に喧嘩はしてないし」

果南「まあまあ、そんな事言わずに。はい、握手」

善子「分かったわよ」

果南「ふふっ」

ギュウ

善子「イタタタタッ、イタイ」

果南「あれ?本当?」

善子「絶対にわざと…」

「思い出し笑い」

凛「はい!じゃあ、絵里ちゃんが絶対に言わないシリーズやります」

にこ「よっ!待ってました!」

凛「帝京大学のここが凄い!帝京魂!」

にこ「そっち?」

凛「そっちって?」

にこ「いや。まあ確かに言いそうにないわよね。って言うか似てるわね~本当に」

海未「ふっ、ふふっ…ふふふ…」

にこ「うわっ…凄いウケてる」

凛「そんなに面白かった?凛の絵里ちゃんシリーズ」

海未「ふふっ…はい。あの…顔が…モノマネしてる時の凛の顔が…あははは」

凛「顔!?え?顔なの?笑う所そこじゃないよ?」

にこ「ズレてんのよ、海未は」

海未「あははは」

凛「海未ちゃんがこんなに笑ってる所始めてみたにゃ…」

にこ「そうね。こんなにハッキリ笑ってるのなんて珍しいわね」

海未「あははは…ゴホッ…ゴホッ…はあ…はあ…」

にこ「大丈夫?」

海未「すいません…はあ…ツボにハマってしまって…もう大丈夫です」

にこ「ならいいけど」

ガララ

ことり「花陽ちゃん、元気出して?」

花陽「うぅ…グスン…」

海未「ことり?花陽?」

凛「かよちん?どうしたの?何かあったの?」

絵里「オニギリを落としちゃったのよ」

花陽「楽しみにしてたのにぃ。ショックです」

にこ「絵里!?」

海未「クフッ…」

花陽「え?」

ことり「海未ちゃん…今笑った?」

海未「ち、違うんです。あの…」

絵里「何?」

海未「ぶふっ…ふふふっ…」


ことり「やっぱり笑ってる?」

海未「笑って…ふふっ…ないです」

絵里「いや、笑ってるじゃない」

海未「ふふっ…ふふふ…」

ことり「酷いよ海未ちゃん。花陽ちゃんがこんなに落ち込んでるのに笑うなんて」

海未「ち、違うんです。あの…ふふっ…ふふふ…」

凛「海未ちゃん酷いにゃーーー」

海未「凛…あなたは…知ってるじゃないですか…ふふっ」

絵里「何があったのよ」

海未「違うんです。決して…ふふっ…花陽の事を」

絵里「ねえ、大丈夫?」

海未「ぶふっ…あははは。やめて下さい」

絵里「やめて下さいって。私何もしてないんだけど…」

海未「あははは」

絵里「ねえ?私を見て笑ってない?」

海未「そんな事…」

にこ「その通りなのよ。海未は絵里を見て笑ってるのよ。決して花陽の事で笑ってる訳じゃないのよ」

絵里「なんで!?なんで私を見て笑うのよ?私なんか変?」

海未「あははは…違う…どうして誤解される様な言い方を…あははは」

絵里「ねえ、海未?なんなの?ねえ?」

海未「絵里…あははは。何でもないんです。深呼吸…深呼吸させて下さい。スーハースーハー」

ことり「海未ちゃん落ち着いた?」

海未「はい」

凛「かよちんも大丈夫?」

花陽「うん。もう大丈夫だよ」

海未「すいません。ご迷惑お掛けしました」

絵里「珍しいわね。海未がこんなに風に」

海未「ふふっ…ふっ…あははは」

絵里「やっぱり私を見て笑ってるじゃない!!何?何なの?」

海未「何でもない…何でもないです」

絵里「ねえ?私何か変?何か変なの?」


海未「あははは。お腹が…」

絵里「ねえ…ちょっと…傷付くわよ?」

海未「ふふっ…ふふふ…あははは」

絵里「怒るわよ?」

海未「す、すいま…」

凛「海未ちゃんは今訳あって何でも面白く感じちゃうんだよ」

絵里「え?そうなの?」

凛「今なら絵里ちゃんのチョコレートの話もウケるかもしれないよ」

絵里「いや…そんな空気じゃ…そもそも花陽が落ち込んでるんだし」

花陽「絵里ちゃん…もう…もう…大丈夫だから。楽しい話をして下さい」

絵里「えっと…じゃあ…………っていう事があって。チョコレートだと思ったらおもちゃだったのよ」

海未「あっ!治ったみたいです」

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