リーリエ「ギャンブルをしませんか?」 (58)

ポケモンスクール

カーンカンカカカン


マーマネ「次の授業はバトルだってさ!」

サトシ「よっしゃー!カキ!俺とバトルしようぜ!」

カキ「ああ!ゼンリョクでいくぞ!」

ピカチュウ「ピカァ!」

ガラガラ「ガラーラ!」

ワイワイ

リーリエ「……………」

シロン「コーン」



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リーリエ「サトシ!」

サトシ「? なに?リーリエ」

リーリエ「次の授業……私とポケモンバトルをしませんか?」ニコッ

シロン「コーン!」

サトシ「え?リーリエと?」

リーリエ「はい!そうです!それも……ただのバトルではありません……」

リーリエ「バトルの勝敗に……人生を賭けたギャンブルバトルです!」ゴゴゴ

シロン「コーン!」ゴゴゴ

サトシ「……ギャンブルバトル……?」ゴクリ

ピカチュウ「ピカァ…」ゴクリ

ロトム図鑑「リーリエー!突然どうしたロトー?」

リーリエ「はい!実はですね……昨晩やっていたギャンブルに人生を賭けるトレーナーたちのドラマにハマってしまいまして……」

サトシ「あーっ!それ俺も見たー!すっげー!面白かったよなー!」

ピカチュウ「ピカァ!」

リーリエ「はい!それで……私もあの方々のように、カッコいいギャンブラーになりたいと思いまして!」キラキラ

サトシ「わかるわかる!」キラキラ

ロトム図鑑「それで……ギャンブルバトルロト?」

リーリエ「はい!ノリますか?サトシ!」フフフ

サトシ「やるやるー!」

ロトム図鑑「しかしリーリエ。バトルが賭けの対象となっては、リーリエに分が悪いロト」

ロトム図鑑「ボクの計算だと……サトシの勝つ確率は90%……」

リーリエ「バトルはやってみるまで何がおこるかわかりません!」ズイッ

シロン「コーン!」

サトシ「そうそう!」

ロトム図鑑「ロー……」

サトシ「で?リーリエ!何賭けんの?」ワクワク

ピカチュウ「ピカピカー!」

リーリエ「実はですね…私……博士から放課後に体育倉庫の整理を頼まれていまして……」ウーン

シロン「コーン」

リーリエ「もし私がバトルに勝ったら……体育倉庫の整理……サトシがかわってください!」ビシッ

サトシ「オッケー!」

ロトム図鑑「サトシがバトルに勝った場合はどうするロト?」

リーリエ「それはサトシが決めていいですよ」ニコッ

サトシ「んー…じゃあ……今日出た宿題、俺の分もやっておいてよ!」

ピカチュウ「ピカピィ…」

リーリエ「はい!わかりました!」ニコッ

リーリエ「それではサトシ……両者合意の上、賭け成立ということでいいですね?」ニコッ

サトシ「おう!」

ロトム図鑑「これは面白そうなことになったロト!」

ピカチュウ「ピカァ!」

校庭

ザワザワ

ククイ「えー……それでは……」

ククイ「これより、リーリエ対サトシのバトルを始める!」

ロトム図鑑「バトルの記録はボクにお任せロトー!」


サトシ「リーリエ!やるからにはゼンリョクでいくぜ!」

ピカチュウ「ピカァ!」

リーリエ「はい!お願いします!」

シロン「コーン!」


マオ「リーリエとサトシのバトルかー」

スイレン「うん、意外な組み合わせ!」

マーマネ「リーリエには悪いけど、これってさすがにサトシの圧勝じゃ……」

カキ「いやぁ…バトルは何が起こるかわからないからな。ひょっとするかもしれないぞ?」


サトシ「へへへ!」

リーリエ「……………」グッ


スイレン「サトシとリーリエ、よくわかんないけど燃えてる!」

マオ「二人ともがんばリーリエ!だよー!」

ククイ「それでは……バトル開始!」


サトシ「いけー!ピカチュウ!」

ピカチュウ「ピカァ!」ダッ

リーリエ「……………DEAD OR ALIVE?人生はギャンブル…」スッ

リーリエ「いきますよシロン!人生を賭けたギャンブルの開始です!」

シロン「コーン!」ダッ


カキ、マーマネ、スイレン、マオ「」ゴクリ




ドドドドド!!

放課後

カーンカンカカカン

体育倉庫

スイレン「………えーと…オシャマリ!それ、あっちに運んで」

オシャマリ「シャマ!」イソイソ

ナギサ「イッブイブイー♪」タッタッタ

スイレン「あー……ナギサ!走り回らないで!やることが増える!」

ナギサ「ブイ?」

スイレン「………もぅ!折角の放課後…何で私一人で…」ハァ

スイレン「リーリエ遅い……」プクー

「ごめーん!」ガラッ

スイレン「え?」

サトシ「遅れたー!」

ピカチュウ「ピカァ!」

ロトム図鑑「ロトー!」ヒュー

スイレン「サトシ!?」

サトシ「悪いスイレン!今手伝うよ!」

ピカチュウ「ピカァ!」

スイレン「なんでサトシが?リーリエは?」

サトシ「いやー……それが実は色々あってさー……」ハハハ

ロトム図鑑「サトシはリーリエとの人生を賭けたギャンブルに負けて、リーリエのかわりに体育倉庫整理をするハメになったロト」

スイレン「人生を賭けたギャンブル……?なにそれ?」クスッ

サトシ「ハハハ……と、とにかく早く片付けちゃおうぜ!」

サトシ「これ、どこに運べばいい?」ヒョイッ

スイレン「えーと、それはー…」

ピカチュウ「ピカピカ!」ヒョイッ

ナギサ「イッブイ♪」ヒョイッ

オシャマリ「シャマリー!」


ワイワイ

マオ「リーリエとスイレン…まだ体育倉庫整理やってるかなー?」

アマージョ「ジョ」

シェイミ「シェミー」

リーリエ「マオー!」タッタッタ

シロン「コーン!」タッタッタ

マオ「リーリエ!シロン!今、丁度手伝いに行こうと思ってたとこなんだよー!」

リーリエ「あー…それならもう大丈夫です!」ニコッ

マオ「え?」

リーリエ「それよりも……これからクレープでも食べにいきませんか?私、美味しいクレープ屋さん見つけたんです!」キラキラ

シロン「コーン!」

マオ「それはいいけど………スイレンは?」

リーリエ「それも大丈夫です!いいからいいから」ニコニコ

シロン「コーン!」ニコニコ

マオ、アマージョ「???」

クレープ屋

ワイワイ

マオ「うわぁ!いっぱい美味しそうなのがあるー!どれにしようかなー?迷うねー?」キラキラ

アマージョ「ッジョ!」キラキラ

リーリエ「……………」

マオ「ねぇ!リーリエはもう決めた?」

リーリエ「マオと同じのでいいですよ」ニコッ

シロン「コーン」

マオ「じゃあ……」

リーリエ「マオ……私とギャンブルをしませんか?」ニコッ

マオ「………へ?」

アマージョ「ジョ?」

マオ「ギャンブルって……いきなりどうしたのリーリエー?」

リーリエ「………ギャンブルとは言っても……簡単なゲームです」ニコッ

マオ「ゲーム?」

リーリエ「はい……私は席をとって待っていますので…マオは好きなクレープを選んでください。私にわからないように」

リーリエ「私はマオがクレープを食べている反応で…ズバリ、マオが選んだクレープを当てます!」ビシッ

マオ「えぇ……でも…種類いっぱいあるよ?」

マオ「それに…ギャンブルって言うくらいだし、何か賭けるんでしょ?」

リーリエ「そうですね……では、私が勝ったらマオは明日、私の為にお弁当を作ってきてください」

マオ「え?」

リーリエ「そのかわり……私がマオの選んだクレープを当てれなかった場合、私が明日のマオのお弁当を用意します」

リーリエ「ゼンリョクで……最高級のお弁当を、です!」ビシッ

シロン「コーン!」

マオ「うーん……それならいいかな?なんだか面白そうだしね!」

リーリエ「マオ!このギャンブル……ノリますか?」ズイッ

マオ「うん!ノったよリーリエ!」

アマージョ「ジョ!」

リーリエ「ふふっ、では……私は席をとっておきますので…マオ、私の分のクレープもお願いします」クルッ

リーリエ「いこっか?シロン」

シロン「コーン!」

マオ「了解!」

マオ「リーリエのお弁当……楽しみだね!」ワクワク

アマージョ「ッジョ!」

シェイミ「シェミィ!」

数分後

マオ「リーリエー!クレープ選んできたよー!」

アマージョ「ッジョ!」

リーリエ「ありがとうございますマオ!」

シロン「コーン!」

マオ「じゃあ、今から食べるから何を選んだか当ててね!」

リーリエ「はい!」ニコッ

リーリエ「……DEAD OR ALIVE?…人生を賭けたギャンブルの開始です!」ギラン

シロン「コーン!」キリッ

マオ「そ、そんな…大袈裟だよー」ハハハ

シェイミ「シェミィ…」

マオ「うーん♪おいしー……い、いや!すっぱいなー」モグモグ

リーリエ「…………」ジーッ

シロン「コーン」ジーッ

マオ「………あまーい♪……い、いや-からい!」モグモグ

リーリエ「……………」ジーッ

シロン「コーン」ジーッ

マオ(うわぁ…じっと見られてると食べづらいよ…)モグモグ

マオ「………こ、これハズレかなー?やっぱり他のに……」モグモグ

リーリエ「はい、わかりました」ビシッ

マオ「えぇ!?もう?」ビクッ

アマージョ「ッジョ…」ビクッ

リーリエ「マオが選んだクレープは論理的結論からいいますと……」

シロン「コーン」

マオ、アマージョ「」ゴクリ

リーリエ「ズバリ……クリームとチョコどっさりウルトラハニーミツクレープZですね!!」ビシィィィ

シロン「コーン!!」

マオ「えぇぇ!?」

アマージョ「ジョ!?」

リーリエ「どうですかマオ?正解ですか?」ワクワク

シロン「コーン?」ワクワク

マオ「せ、正解……」

リーリエ「やりました!」ガッツ

マオ「な、なんでわかったの!?」

リーリエ「それはですね?」フフフ

リーリエ「論理的結論からいいますと……マオは嘘がヘタクソです!」

シロン「コーン!」

マオ「うっ…で、でも……あんなに種類があるのに…」

リーリエ「マオの口元……」ジッ

マオ「!」

リーリエ「ハニーミツがついています」クスッ

マオ「えっ!?/////」

アマージョ「ジョ!」

マオ「あーっ……もう!うっかリーリエだよー!」フキフキ

リーリエ「ふふっ、賭けは私の勝ちですねマオ!」

リーリエ「明日のお弁当……楽しみにしていますよ?」ニコッ

マオ「リーリエには敵わないねー…うん、わかった!ゼンリョクで美味しいお弁当をつくってくるよ!」

マオ「はい、リーリエの分のクレープ!」スッ

リーリエ「ありがとうございますマオ!」キラキラ

リーリエ「……うん!やっぱり勝利の味は最高だね!シロン!」モグモグ

シロン「コーン!」モグモグ

マオ「アハハ……今度はみんなでここに来ようね?」

シェイミ「シェミィ!」

翌日

ククイ「えー……では、今日は釣りの授業を…」

サトシ「ピカチュウ!すっげー大物釣ろうぜ!」

ピカチュウ「ピカァ!」

スイレン「…………」ジーッ

リーリエ「スイレン」

スイレン「な、なに!?リーリエ!」ビクッ

リーリエ「ボーッとして……何か……見ていたんですか?」

スイレン「え、えと……海!海見てたの!ね?オシャマリ!ナギサ!」アセアセ

オシャマリ「シャマリー!」

ナギサ「ブイー♪」

リーリエ「………そうですか…」フッ

リーリエ「サトシを見ていたんですね?」ニコッ

シロン「コーン!」ニコッ

スイレン「ち、違う……!ぜんぜんちがーう!!////」ブンブン

リーリエ「ふふっ、………ところでスイレン」

スイレン「な、なに……?」

リーリエ「……私と……ギャンブルをしませんか?」

スイレン「ギャンブル?」

オシャマリ「シャマリ?」

リーリエ「はい、そうです………ギャンブルです」

リーリエ「スイレンの人生を賭けた」ニコッ

シロン「コン!」

スイレン「人生……私の…?」ゴクリ

オシャマリ「シャマ…」ゴクリ

ナギサ「イッブイブイー♪」

スイレン「人生って……そんな大袈裟…」ハァ

リーリエ「そうですね……釣りの授業ですし……ここは釣り勝負といきましょう」ポンッ

スイレン「」ピクッ

スイレン「釣り勝負……挑まれたら引けない……!」スクッ

スイレン「リーリエ、私に釣りで挑むなんていい度胸!」

スイレン「その勝負………受けてたつ!!」メラメラ

オシャマリ「シャマリー!」メラメラ

ナギサ「イッブイ!」メラメラ

リーリエ「釣れましたね!スイレン!」クイクイ

シロン「コーン!」

スイレン「勝負のルール、決めていいよリーリエ!」

リーリエ「では……こういうのはどうでしょう?」

リーリエ「最初に釣ったポケモン……そのレア度で競うというのは?」

スイレン「レア度?」

リーリエ「はい、そうです!同じポケモンの場合は大きさ…レア度の判別が難しい場合はロトムに判断してもらいましょう!」

スイレン「うん!わかった!」

リーリエ「それと……これはギャンブルですので、何か賭けの対象も決めておきましょう」ニコッ

スイレン「賭けの……対象?」

リーリエ「はい……そうですね……スイレンが勝ったら今日の釣りの授業、私に付きっきりで釣りを教えてください」ニコッ

スイレン「え?」

スイレン「……リーリエ、ちょっと待って」

リーリエ「? なんですかスイレン?」

スイレン「なんでリーリエが決めるの?私が勝った時の条件」

スイレン「それに……それって私、得してない」

リーリエ「? スイレンは…私に釣りを教えるのが嫌なんですか?」ションボリーリエ

シロン「コン」ポンッ

スイレン「そ、そういう意味じゃない!でも……それならそうと、最初から頼めば…」

リーリエ「ちなみに私が勝った場合ですが…」

スイレン「あっ、リーリエ。ムリヤリ押し通すつもりだ」

リーリエ「……スイレンはサトシに釣りを教えてあげてください」

スイレン「……え?」

リーリエ「今日の授業中……付きっきりで」ニコッ

シロン「コーン!」

スイレン「えぇぇぇぇ!?/////」ボフン

ナギサ「イッブイ♪」

スイレン「な、なにそれ!おかしい!不公平!」

リーリエ「? なにがですか?」

スイレン「だ、だって…そのギャンブル……私、勝っても得しないし……それに……」モジモジ

スイレン「ま、負けた場合……その……罰ゲームみたいだし…////」モジモジ

リーリエ「罰ゲーム……?」

スイレン「と、とにかく!のめない!その条件!」

リーリエ「……………ハァ……」

スイレン「……な、なに?」

リーリエ「………スイレン…さっきはあんなに自陣満々に受けてたつとか言っていたのに……」ジトー

スイレン「」ビクッ

リーリエ「……やっとポケモンに触れるようになったばかりの釣り初心者の私との勝負から逃げるだなんて……ガッカリーリエだね?シロン」ハァ

シロン「コーン…」

スイレン「………」

リーリエ「………スイレン、このギャンブル…ノリますか?」ニコニコ

スイレン「…………ノッた!」ギラン

オシャマリ「シャマリー!」

リーリエ「釣れましたね!シロン!」

シロン「コン!」

リーリエ「……………」ツー

スイレン「…………」ツー

ピクッ

リーリエ「!」

リーリエ「き、きた……!来ました!ヒットです!」グググ

シロン「コーン!」

スイレン(え!?もう?)ビクッ

リーリエ「………うぅぅ……!」キリキリキリ

シロン「コーン!」

リーリエ「えーっい!」グイッ

ザパーン

ヨワシ「ヨワー!」ピチピチ

リーリエ「ヨワシ……」

リーリエ「………やった……やったよシロン!私……一人でヨワシを…」ウルッ

シロン「コーン!」ウルッ

ヨワシ「」ピッチピッチ

スイレン「おめでとう!リーリエ」ニコッ

スイレン(でもごめん、リーリエ。勝負は勝負!私もゼンリョク!)

ピクッ

スイレン「!」

リーリエ「スイレンの竿が引いてます!」

ツイー

スイレン(これは……大物の予感!)キリキリキリ

ミロカロス「……………」スイー

リーリエ「! い、今…一瞬ミロカロスの影が!?」

スイレン(ミロカロス……勝った……!)キリキリキリ

スイレン「…一気に引き上げ……」グイッ

オシャマリ「シャマシャマー!」

ナギサ「ブイー!」

リーリエ、シロン「」ゴクリ

>>12
訂正
マオ「………あまーい♪……い、いや-からい!」モグモグ

マオ「………あまーい♪……い、いや…からい!」モグモグ

コイキング「コッコッコッコ ピッチピッチ」

スイレン「………」

リーリエ「スイレンはコイキング!私はヨワシですので、この勝負……私の勝ちですね!」ワーイ

シロン「コーン!」

スイレン「……うぅ…もう少しだったのに!ミロカロス!」クゥ

オシャマリ「シャマリー」

スイレン「で、でも負けは負け!ここは潔く、罰ゲームを受け……」

リーリエ「………何故あの時ミロカロスを逃がしたのですか?」

スイレン「……え?」ビクッ

ナギサ「ブイー?」

スイレン「……あれは……手元が狂っただけ!ミロカロス、私の予想以上の動きを……」

リーリエ「………そうですか…私はてっきりスイレンがわざと逃がしたのかと…」

スイレン「…………」

リーリエ「………私…本で読んだことがあるんです」

スイレン「え?」

リーリエ「………"人生は選択肢の連続だ。少しでも違う道を選べばまったく違う未来が見えてくる"」

スイレン「???」

リーリエ「まるで……ギャンブルのようですね?」ニコッ

シロン「コーン」

スイレン「……ギャンブル…?人生が?」

リーリエ「ですが例えどんな道を選ぼうとも……その道を"勝利"……幸せに導くのは…いつもいでも自分自身だと思うんです」

スイレン「自分…自身…」

リーリエ「私……男女の恋愛に関してはまだお勉強不足なので偉そうなことは言えませんが……」

リーリエ「………極端な話、恋愛も結果だけを見れば"白"か"黒"……これは一斉一代の大博打です!」

スイレン「………」

リーリエ「……スイレン……何事においても勝つか負けるか……その答えを導き出すのはいつだって自分自身なんです、ですが…」

リーリエ「どんなギャンブルだってチップを出さないことには勝負になりません」

スイレン「!」

リーリエ「……今のスイレンに必要なチップは…一歩踏み出す勇気と素直な気持ちなんではないでしょうか?」

スイレン「………」ガタッ

リーリエ「……どこへ?」

スイレン「……サトシのところ!言っておくけど、これはギャンブルに負けたからじゃない!」

リーリエ「はい、わかっています」ニコッ

リーリエ「……スイレン!この先の道を決めるのはスイレン自身です!」

スイレン「……ありがとう、リーリエ!」クルッ

スイレン「いこっ!オシャマリ、ナギサ!」

オシャマリ「シャマ!」

ナギサ「イッブイ!」

タッタッタ

リーリエ「スイレン!グッドラックです!」グッ

シロン「コン!」グッ

昼食

ワイワイ

マオ「パンパカパーン!リーリエ!約束のお弁当!」スッ

リーリエ「お、美味しそうです!ありがとうございますマオ!」キラキラ

シロン「コーン!」

マオ「うん!リーリエのため、ゼンリョクで作ったからね!マオちゃんスペシャルZお弁当だよ!」

アマージョ「ッジョ!」

サトシ、マーマネ「おぉー!おいしそー!」キラキラ

ピカチュウ「ピカー!」

スイレン「おぉ!マオちゃん特製手作り弁当!リーリエ、マオちゃんといつの間にそんな仲に!」

マオ「アハハ、これは昨日リーリエとギャンブルして負けたからなんだよねー」

カキ「ギャンブル?」

サトシ、スイレン「」ビクッ

マオ「うん!て言っても……簡単な賭けゲームみたいなもんだけどねー」

ロトム図鑑「マオもリーリエとギャンブルしたロト?」

マオ「え?……マオ"も"?」

リーリエ「………」モグモグ

シロン「コン」モグモグ

ロトム図鑑「実は……サトシもリーリエとギャンブルゲームをしたロト」

マオ「そうなの?」

サトシ「ははは…まぁな。…負けたけどな」ボソッ

カキ「何を賭けたんだ?」

サトシ「実は……」

リーリエ「秘密です」ニコッ

サトシ「へ?」

マオ、スイレン、カキ、マーマネ(気になる……)

スイレン「その……実は私も…さっき…」

マオ「え?スイレンも!?」

サトシ「マジ?スイレンなの?どんなゲーム?」

スイレン「釣り勝負!……負けたけど…」ボソッ

サトシ「え!?スイレンが釣りで負けたの?」

スイレン「う、うん…」

マーマネ「へぇー珍しいねー。体調でも悪かったの?」

スイレン「そ、そういう訳じゃないけど……」

ロトム図鑑「スイレンは何を賭けたロト?」

スイレン「それは…」チラッ

サトシ「?」

スイレン「ひ、秘密!///」ボフン

マオ、カキ、マーマネ(なぜ赤くなる…)

ピカチュウ「ピカァ」

マオ「それにしてもすごいねー!リーリエ!みんな相手にギャンブルゲームで連戦連勝ってことじゃーん!」

リーリエ「論理的結論からいいますと、たいしたことではありません。ただ勝利の女神が私に微笑んでいるだけですから」ニコッ

シロン「コーン!」

マーマネ「リーリエはアローラのギャンブルクイーンだね!」

リーリエ「ギャンブルクイーン……そんな、大袈裟です!////」テレッ

カキ「……ほぅ…?ギャンブルクイーン、か……おもしろい」ニヤッ

カキ「リーリエ!昼食が終わったら俺とギャンブルで勝負しろ!」

リーリエ「!」

マオ「ちょっとカキー!何言ってんのよ…」ハァ

カキ「何って……強者が目の前にいたら挑みたくなるのが男ってモンだろ!」

サトシ「わかる!わかるぜカキ!」

ピカチュウ「ピカァ!」

マオ「ハァ……これだから男子は…」

マーマネ「僕はそういうのはパスかなー」

マオ「リーリエ、こんな勝負受けることな……」

リーリエ「……カキ…その勝負…」スクッ

カキ「!」

リーリエ「受けてたちましょう!!」

シロン「コーン!」

カキ「それでこそギャンブルクイーンだリーリエ!」ニッ

マオ「ちょ、ちょっとリーリエ!?」

リーリエ「マオ……私はいち、ギャンブラーとして…ゼンリョクで挑戦という名のカードを差し出してきた相手に対し、引くカードを持ち合わせてはいません」

シロン「コーン!」グルル

マオ「ギャンブラーって……」

カキ「リーリエ!リーリエを倒して、俺がギャンブルキングになってやるぜ!」

リーリエ「カキ!人生という名のチップを賭ける覚悟はありますか?」ニヤッ

マーマネ「人生って……」

マオ「もぅー……ほどほどにしなよー?」

サトシ「リーリエ!カキの次は俺ね!」ワクワク

リーリエ「負けイワンコは引っ込んでてください!」キッ

シロン「コーン!」グルル

サトシ「……負けイワンコって……」ズーン

スイレン「サトシ、ドンマイ」ポンッ

ピカチュウ「ピカピ」ポンッ

ナギサ「ブイ」ポンッ

教室

ザワザワ

ロトム図鑑「これより!ギャンブルクイーンリーリエ対挑戦者カキのギャンブル対決を始めるロト!」

カキ「おう!」

リーリエ「いつでもどうぞ」ニコッ

シロン「コン!」

ロトム図鑑「えー……それでは…ゲームのルールを説明するロト」

ロトム図鑑「ゲームは題して"Zポーズ早当てゲーム"ルールは簡単!これよりボクの画面に映し出されるZポーズは何か?これを相手より早く、より多く当てた方が勝ちロト!」

ロトム図鑑「二人ともOKロト?」

リーリエ「バッチリーリエです」ニコッ

カキ「Zポーズ早当て対決か。いくらリーリエが相手とはいえ、負ける気がしないな」ニヤッ

マーマネ「確かに……いくらリーリエは頭がいいとは言え…これはカキに分があるかもねー」

マオ「カキー!自分が有利な条件で戦うなんてズルいよ!」

カキ「う、うるさいなー!これはリーリエが……」

リーリエ「…どんなゲームでも……例え1%の確率だろうと勝利を逃さないのが一流のギャンブラーですから」ニコッ

サトシ「うぉぉー!リーリエかっけー!」キラキラ

スイレン「リーリエ、王者の貫禄!」キラキラ

カキ「……うっ…」

ロトム図鑑「で、二人とも。このゲームの勝敗には何を賭けるロト?」

カキ「り、リーリエ!決めていいぞ!俺は寛大だからな」ヒクヒク

リーリエ「そうですか?でしたらー……」ウーン

サトシ、カキ、スイレン、マオ、マーマネ「」ゴクリ

リーリエ「もしカキが私に勝ちましたら……ギャンブルキングの座をカキに譲ります!そして……」

カキ「そして?」

リーリエ「……今日から一週間。カキのことを"お兄ちゃん"って呼びますね?」ニコッ

シロン「コーン!」

サトシ、スイレン、マオ、マーマネ「…………な!?」

カキ「なにィィィィィィ!?」

リーリエ「そのかわり……私が勝ちましたら、カキは今日から一週間、私のことを"お姉ちゃん"って呼んでくださいね?」ニコッ

シロン「コーン!」

カキ「!」

マーマネ(なにそれ……勝っても負けてもご褒美じゃん…)

マオ「ちょ、ちょっとリーリエ!考えなおして!」

スイレン「本当にそんな条件でいいの!?」

リーリエ「はい。構いませんよ?」ニコッ

リーリエ「……カキ!ノリますか?」ニヤッ

カキ「あぁ……!ノッたぜ!」

マオ「うわぁ…カキ……ノッたよ…」ヒソヒソ

スイレン「案の定…やっぱりそういう趣味が……」ヒソヒソ

カキ(うっ……なんだか女子の視線が痛い……だが……)

カキ「男として……アウェイこそ燃えるってモンだ!!」メラメラメラメラ

マオ「げっ……カキ…ヤル気まんまんだよ……」

スイレン「キモッ」ボソッ

カキ(………やっぱり…心が折れそうだ……)ガクッ

サトシ「カキー!頑張れよー!」

カキ「サトシィィ!!」ウルウル

サトシ「」ビクッ

マーマネ「リーリエ!次僕ね!」ワクワク

リーリエ「はい!いいですよ」ニコッ

ロトム図鑑「………そろそろゲームを始めていいロト?」

シロン「コーン」

ロトム図鑑「それでは第一問」

カキ「」ゴクリ

リーリエ「………」

ロトム図鑑「このポーズな~んだ?」ババッ

カキ(! あれは……恐らくリーリエも即答だろうが……)

カキ(………悪いなリーリエ!これは早押し問題だ!反射神経は俺の方が上!もらっ……)スッ

リーリエ「ノーマルのポーズです」ポーン

カキ「!」

ロトム図鑑「正解!リーリエ1Pロトー」ピンポーン

リーリエ「出だし好調!やったねシロン♪」

シロン「コーン!」

サトシ「まずはリーリエが先取点かー」

マオ「リーリエはやっ」

スイレン「さすがチャンピオン!」

カキ(……くっ、相手がリーリエだと思って油断した……だが次は……)

ロトム図鑑「第二問」ババッ

リーリエ「かくとうのポーズ」ポーン

ロトム図鑑「正解ロト」

カキ「な!?」

カキ(い、今…一瞬チラッと映っただけで…)タラッ

カキ「リーリエ……」チラッ

リーリエ「ふっ」フフン

カキ「ぐうぅ……!!ロトム!次だ!!」クワッ

ロトム図鑑「えー…次は……」

リーリエ「どく、じめん、ひこう、むし、いわ、ゴースト!……の、ポーズ」ポーンポーンポーンポーン

ロトム図鑑「正解ロト」

カキ「な!?」

マオ「リーリエ!早すぎだよ!」

マーマネ「一瞬の映像で答えを出すなんて…」

スイレン「もはや人間じゃない…」

サトシ「すっげー!リーリエ!」

ロトム図鑑「では次……」

リーリエ「はがね、ほのお、みず、でんき、くさ、こおり、エスパー、ドラゴン、あく、フェアリー!進化前も進化系もみーんな集まってってってってって!」ポーンポーンポーンポーン

シロン「コーン!」

ロトム図鑑「……リーリエ、全問正解。よってギャンブルクイーンリーリエの圧勝ロト」

カキ「うわぁぁぁぁぁ!!」ガーン

サトシ「リーリエすっげー!」キラキラ

ピカチュウ「ピカァ」

カキ「チクショオォォォ!!」

マオ「そのー……なんていうか……カキ、ドンマイ」ハハハ

マーマネ「あ、相手が悪かったね?カキも頑張ったよ…」ハハハ

スイレン「うん、リーリエ…人間じゃない」

カキ「マオ……マーマネ…スイレン……」グスッ

リーリエ「カキ」

カキ「!」

リーリエ「いいゲームでした!またやりましょう」ニコッ

シロン「コーン!」

カキ「リーリエ……」ウルウル

リーリエ「………は?」

シロン「コーン?」

カキ「………お姉ちゃん…」

リーリエ「はい。よろしい」ニコッ

マオ、スイレン(やっぱキモいな……)

マーマネ「リーリエ!次は僕の番ね!」

サトシ「俺もリーリエにリベンジしたいぜ!」

リーリエ「負けイワンコは引っ込んでてください」ニコッ

サトシ「負け……」ガーン

ピカチュウ「ピカピ」ポンッ

ワイワイ


ククイ(何やってんだアイツら……)

その後……ポケモンスクールの生徒たちの間でギャンブルごっこは流行り……

教師たちに禁止されるまでの一ヶ月間

リーリエは無敗のギャンブルクイーンとして君臨した

そして時は経ち……

10年後

カントーちほう

ワイワイ

サトシ「スイレン、疲れてない?」

スイレン「うん、大丈夫!サトシこそ……浮かれて飲みすぎないように!」ビシッ

サトシ「ハハハ……」

ピカチュウ「ピカー!」

ナギサ「ブイブイ!」

アシレーヌ「シレーヌ!」


サトシとスイレンは結婚した

今日はサトシとスイレンの結婚式だ


ククイ「サトシ……スイレン……立派になったなぁ!」ウルウル

バーネット「ククイくん!泣くのはまだ早いわよ?」グスッ

ホシ「スイレンさんキレイ……」ウットリ

カキ「ほ、ホシ!ホシはまだ嫁にいくのは早い…」アワワ

タケシ「カキは10年経っても相変わらずだなー」ハハハ

マーマネ「アハハ…サトシも…ギャロップにも衣装ってやつかな?」

マオ「スイレン……よかったねぇー!」グスグス

リーリエ「マオ!涙ふいてください」グスッ

カスミ「リーリエもよ!まったく」クスッ

カスミ「アンタたち……そろそろ出番でしょ?」

リーリエ、マオ「!」

司会「えー……ご来場のみなさまー!只今より……新郎新婦のご友人方による……新郎新婦へのお祝いのメッセージのお時間となります」

サトシ、スイレン「!」

司会「まず……新郎サトシ様のご友人代表として……」

司会「新郎サトシ様のマサラタウン時代からの一番の親友でありー…ライバルであらせられる……」

司会「シゲル様」

シゲル「はい」スクッ

サトシ(シゲル…)チラッ

シゲル(僕に任せたまえ!サートシくーん)ビッ

サトシ(へへっ)ニッ

司会「新婦スイレン様のご友人代表として……新婦スイレン様のスクール時代からの親友……」

司会「マオ様、リーリエ様」

カキ「おいマオ!リーリエ!」ヒソッ

マーマネ「出番だよ!」ヒソッ

マオ「……うん…」グスッ

リーリエ「マオ…マオはスイレンと親友であり幼なじみ…そのスイレンの晴れの門出となれば…感極まって涙が止まらないのはわかります…ですが……いえ、だからこそ」

リーリエ「私たちで……スイレンを笑顔で送り出してあげましょう!」ニコッ

マオ「リーリエ……」グスッ

マオ「…………」チラッ

スイレン(マオちゃん…リーリエ……)

マオ「……うん!そうだね!」ゴシゴシ

マオ「いこうリーリエ!私たちで……スイレンをゼンリョクの笑顔で送り出してあげようよ!」ニコッ

リーリエ「はい!」ニコッ

マオ『スイレンは……昔っからとってもいい子で…それで……うぅ…』グスッ

マオ『…ごめんねスイレン……ゼンリョクの笑顔でお祝いするんだって決めてたのに……私…』グスッ

スイレン「マオちゃん…」ウルッ

サトシ「スイレン…」ポンッ

スイレン「うん…大丈夫…ちゃんと伝わってる…」

スイレン「マオちゃんのゼンリョクのキモチ……痛いほど…」グスッ

サトシ「ああ」ニッ

リーリエ「マオ…」ポンッ

マオ「……ごめんねリーリエ……」

リーリエ「……はい、後は私に任せてください」ニコッ

リーリエ「…………」スッ

リーリエ『スイレン、サトシ。御結婚…おめでとうございます』ニコッ

サトシ、スイレン「!」

リーリエ『…目を閉じれば……今もまだ鮮明に浮かんできます…スイレンやサトシ……みなさんとスクールで……』

リーリエ『くたびれるまで学んで……暗くなるまで遊んだ……あの、虹色だったスクールの日々が…』

リーリエ『明るく元気で…周りにいるみんなやポケモンを、とても暖かなキモチにしてくれた…太陽のようなサトシ』

サトシ「!」

リーリエ『純粋で頑張りやで……時々おもしろい冗談でみんなやポケモンを笑顔にしてくれた海のようなスイレン』

スイレン「!」

リーリエ『…二人との思い出は……いくら話しても話しきれない程です』

マオ「リーリエ……」

リーリエ『そんな太陽のようなサトシを…いつも見つめていたスイレンにいつか私はいいましたね?』

サトシ「え?」

スイレン「ちょ、ちょっと!リーリエ////」

リーリエ『人生はギャンブルのようなもの……様々な道の選択肢があり……そして、一つ違う道を行けばまったく違う未来が待っている、と……』

マオ「リーリエ……?」

ザワザワ

カキ「お、おい……リーリエはなにを……」

マーマネ「わかんないよ…」

リーリエ『…そして…その選んだ道で幸せになれるかどうかは自分次第だと……』

スイレン「……………」

リーリエ『スイレンがあの日選んだ…勇気を持って一歩踏み出し…自分に素直になるという道……』

スイレン「…サトシ…何度も言ったけど……私、サトシのことが好きだった…ずっと…」

サトシ「スイレン…」

スイレン「だから…あの日…リーリエの言うとおり、一歩踏み出せて良かった…」

スイレン「リーリエは…私にとっての勝利の女神!」ニコッ

リーリエ『違いますよスイレン…これは……あなた自身の手で、切り開き、掴みとった未来です』ニコッ

スイレン「リーリエ…」

リーリエ『…サトシ!スイレンは…"人生"というチップをあなたに全てBetしたんです!』

サトシ「!」

リーリエ『ですから…スイレンを…これから産まれてくるであろうスイレンとの子供たちを…家族を……』

リーリエ『ゼンリョクで幸せにしてあげてください!』

サトシ「リーリエ……」

サトシ「ああ!任せとけ!」

サトシ「スイレンを家族を……カントー……いや、世界で一番幸せにしてやるよ!」

ピカチュウ「ピカァ!」

スイレン「サトシ……」ウルッ

リーリエ『その言葉を聞いて安心しました』ニコッ

リーリエ『サトシ…スイレン……末永く、お幸せでいてください!』ニコッ

リーリエ『以上です』ペコッ



パチパチパチ……

二次会

ワイワイ

カキ「たくーっ!リーリエー!いきなりギャンブルーなんて言い出すからヒヤヒヤしたぞ!」

リーリエ「す、すみません…昔話をしていたらつい……」

マーマネ「でも良かったよ!リーリエのスピーチ!」

リーリエ「ありがとうございます!」ニコッ

マオ「それに比べて私なんか……せっかくのスイレンの門出なのに…終始泣いてただけで……」ハァ

カスミ「マオ!マオのキモチ……ちゃんとスイレンに伝わってたよ」ポンッ

リーリエ「カスミの言うとおりです!スイレン……感動して涙ぐんでましたよ?」

マオ「リーリエ…カスミ……」ウルッ

カスミ「あっ、また泣くのー?」ニヤニヤ

マオ「こ、これは違うもん!」ゴシゴシ

タケシ「にしてもサトシ……スイレンをカントーで一番幸せにしてやるかー……大きくでたな!」

カキ「サトシらしいな」フッ

タケシ「まったくだ」フッ

カキ「タケシ!なんなら俺とギャンブルするか?」

タケシ「ん?何をだ?」

カキ「サトシがスイレンをカントーで一番幸せにできるかどうかを、だ」

タケシ「なるほどな……だったら俺は"幸せにできる"に賭ける!」

カキ「ま、待て!俺もそっちに賭ける!」

マーマネ「アハハ……ギャンブルにならないね…」

カスミ「マオ!私たちもギャンブルしようよ!」

マオ「ん?いいけど……何を賭けるの?」

カスミ「私とマオ、どっちが先に結婚できるかをよ!」

カスミ「ま、私は当然、私に賭けるけどねー?」フフン

マオ「あーっ!だったら私も私に賭けるよ!」

カキ「そっちも賭けにならなそうだな」ボソッ

カスミ、マオ「どういう意味よ!!」

カキ「」ビクッ

リーリエ「ふふっ」クスッ

ワイワイ

シゲル「やぁやぁ!盛り上がってるみたいだねー!」

リーリエ「!」

>>33
訂正
サトシ「スイレンを家族を……カントー……いや、世界で一番幸せにしてやるよ!」

サトシ「スイレンを……家族を……カントー、いや…世界で一番幸せにしてやるよ!」

タケシ「よぉシゲルー!」

カスミ「アンタもこっき来て飲みなさいよー!」

シゲル「ハハハ、それじゃあ、お言葉に甘えて」スッ

リーリエ「!」

シゲル「……隣…いいかな?」

リーリエ「はい、構いませんよ?」ニコッ

マーマネ「!」

シゲル「ありがとう」ニコッ

マーマネ「……………」

ワイワイ

シゲル「リーリエさん、さっきのスピーチ…とても素晴らしかったよ」

リーリエ「ありがとうございます。シゲルさんのスピーチも素晴らしかったです!」

リーリエ「シゲルさんとサトシ……お互い認め合いながらも……例えどんなことだろうと"キミにだけは負けたくない"と競い合い成長していく……」

リーリエ「……上手くは言えませんが……言葉では言いあらわせられないような深さを感じました…」

シゲル「……ま、サートシくんとは腐れ縁ってやつだからねー」

シゲル「それに……今でもそれは思ってるよ。僕はいつもいつまでも彼とはライバルでいたいんだ」フッ

リーリエ「……ですが…サトシが結婚して…立派になって…シゲルさん、自分のことのように嬉しがっているようにも見えましたが?」

シゲル「……さーて、それはどうだろうね」コホン

リーリエ「ふふっ、不思議な関係ですね?」クスッ

マーマネ「……………」ソワソワ

マーマネ(うぅ……盛り上がってる…なんなんだよ…リーリエと馴れ馴れしくしちゃってさ~…)

マオ「いいのー?マーマネー?リーリエとられちゃうよー?」ニヤニヤ

カキ「マーマネ!男ならなぁ!無理やり話に割って入るくらいグイグイ……」

マーマネ「う、うるさいなー!余計なお世話だよ!」

シゲル「ところでリーリエさん。実は僕……来週仕事の都合でアローラに行くことになったんだよ」

リーリエ「アローラにですか?」

シゲル「そうそう、それで……キミさえ良かったら…来週のどこかで一緒に食事でもどうかなと思ってね?」

シゲル「貴女とは一度サシでじっくり…話してみたいんだ」フッ

リーリエ「……シゲルさん。それは仕事上のお誘いですか?それとも……」

シゲル「……さぁ?どうだろうね?」フッ

マオ「どうすんのマーマネ!本当にリーリエをお持ち帰リーリエ!されちゃうよ?」ヒソヒソ

カキ「マーマネ!男なら……」

マーマネ「……………」ガタッ

マオ、カキ「!」

マーマネ「あ、あの……リーリエ…」

リーリエ「? どうしたんですかマーマネ?」

マーマネ「………ちょっと……いいかな?」

リーリエ「え?」

シゲル「…………」

リーリエ「もぅ!なんなんですかマーマネ!わざわざこんなところに呼び出して!」プクー

マーマネ「い、いや……その…」ハハハ

リーリエ「……用事がないのなら戻りますよ!」

マーマネ「えっとその……ら、来週……」

リーリエ「?」

マーマネ「そのー……シゲルとお食事行くの?」

リーリエ「どうしてその話を?」

マーマネ「た、たまたま!たまたま聞こえたんだよ!それでどうするのかなーって……」

リーリエ「……まだ考え中です…」

マーマネ「そ、そう?で、でも……やめた方がいいんじゃないなーって……」

リーリエ「……何故ですか?」

マーマネ「ほ、ほら!だってさ!もう子供じゃないんだし……あまり親しくもないような女性を二人っきりで食事に誘うなんて、それはもう……ね?」ハハハ

リーリエ「……………」

リーリエ「マーマネ。言いたいことがあるのならハッキリ言ってください」

マーマネ「え?いや……だからそのー……」ビクッ

リーリエ「…………わかりました」ハァ

マーマネ「え?わ、わかってくれたの!?」

リーリエ「マーマネ。ギャンブルをしましょう」ニコッ

マーマネ「………へ?ぎゃ、ギャンブル……?」

マーマネ「ちょ、ちょっとリーリエ!ギャンブルって……」

リーリエ「……ギャンブルも人生もポケモンバトルも同じです。どんな結果が訪れるかわからないから面白いんです」

マーマネ「え?」

リーリエ「ですが……論理的結論からいいますと、私は勝利の女神が微笑むのを待つよりも、勝利の女神を微笑ませにいく主義なんです」

マーマネ「!」

リーリエ「……このギャンブル……ノリますか?マーマネ」ニコッ

マーマネ「………わかった!ノッたよ!」

マーマネ「………で?ルールは?」

リーリエ「……もう少しでサトシとスイレンがこの二次会会場に顔を出す時刻ですね?」

リーリエ「……サトシとスイレン。どちらが先にこの会場に入って来るかを賭けましょう」

マーマネ「わかったよ!」

リーリエ「……ではマーマネ。どちらか選んでください」ニコッ

マーマネ「………………」

マーマネ(サトシももう大人なんだ……きっとスイレンをエスコートして入ってくるハズ……だから……)

マーマネ「僕はサトシに賭けるよリーリエ!」

リーリエ「……わかりました。では、私はスイレンですね?」

リーリエ「……このギャンブル……もし私が勝てば、私はシゲルさんのお食事のお誘い……受けます」

マーマネ「!」

リーリエ「……もしマーマネが勝った場合は……シゲルさんのお誘いを断………」

マーマネ「………もし僕が勝ったら………来週は僕と二人っきりで食事に行こうよリーリエ!!」

リーリエ「! マーマネ……?」

マーマネ(い、言ってやった……!言ってやったぞ!!)ドキドキ

マーマネ「も、もちろん……!引き受けてくれるよね!ギャンブルクイーン!!」ビシッ

リーリエ「!」

マーマネ(僕の人生で……一斉一代の大博打だ……このギャンブル……なんとしても勝つ!!)メラメラ

リーリエ「……はい」

リーリエ「ノリました!」ニコッ

ムサシ「えー……みなさまー……お待たせいたしましたー!」

コジロウ「この扉の向こうに控えますはー……本日主役のお二人!!」

ニャース「さぁどうぞ!入ってきてにゃ!」

ソーナンス「ソーナンス!!」

ワー ワー

マーマネ(頼むよサトシ~……)ドキドキ

リーリエ「……………」


扉の向こう

スイレン「うぅ……なんだか…ドキドキする……」ドキドキ

サトシ「スイレン」スッ

スイレン「!」

サトシ「ほらっ、手……握ってるからさ?一緒に行こうぜ?」ニッ

スイレン「サトシ……」

スイレン「……うん!」ニコッ

ギュッ

ピカチュウ「ピカカー!」ニコニコ

ナギサ「ブイッ♪ブイッ♪」ピョンッピョンッ

ナギサ「ブイッ!」ドスッ

ピカチュウ「ビガァ!!」グエッ

サトシ「ど、どうしたピカチュウ!」

スイレン「今叫び声が……って、サトシ!」

スイレン「ナギサがピカチュウの尻尾、踏んでる!!」ギョッ

サトシ「いっ!?」

ナギサ「ブイ?」

ピカチュウ「ピィ……カァ……」バリバリバリ

サトシ「ま、待ってピカチュウ!今は……」

スイレン「ぴ、ピカチュウ!落ち着いて!」


バリバリバリ


ヂュー!!


ドカーン!!

マオ「な、なに!?今の爆発音!」

カキ「扉の向こう側から聞こえたぞ!」

タケシ「まさか……」

カスミ「あー……かもね」ヤレヤレ

ガチャッ

スイレン「ぐえっ」ドサッ

サトシ「ごふっ」ドサッ

ナギサ「ブイ…」ドサッ

ムサシ「………えー…なんとー………」

コジロウ「………扉の向こう側から真っ黒黒の新郎新婦が……」

ニャース「どーにゃってるにゃ?」

ザワザワ

カキ「お、おい!どうしたんだ!」

マオ「大丈夫……!?何があったの!?」

サトシ「……実はナギサがピカチュウの尻尾を踏んで…」

スイレン「……ピカチュウバリバリ……シビレビレ…」ケホッ

ピカチュウ「ピカッ」テヘッ

カスミ「あー……だと思ったわ」ハァ

カスミ「まったく!アンタららしいわね?」クスッ

サトシ「ははは…」

スイレン「………うん」クスッ

タケシ「ピカチュウー?いくら尻尾を踏まれたからとは言え、こんな大事な時に放電しちゃダメだぞー?」

ピカチュウ「ピカ」

カキ「おいサトシー!さっきスイレンをカントーで一番幸せにしてやるとか大見得切ったばっかだろー?」ニヤニヤ

サトシ「……世界一だよ…」

マオ「ちゃんとスイレンを守ってあげなきゃ!」プンプン

スイレン「ほんとほんと。先が思いやられる」ジトー

サトシ「スイレン!?」

スイレン「ふふっ、うっそでーす♪」クスクス

サトシ「たくー」


ワイワイ

リーリエ「ふふっ、サトシとスイレン…とっても幸せそうですね?」

マーマネ「……………」

マーマネ(……スイレンの方が先に倒れてこの会場に入ってきた……てことは……)

マーマネ(このギャンブル…僕の負け……)ガクッ

リーリエ「………実は私……サトシがスイレンをエスコートしながらこの会場に入ってくると思っていたんです」

マーマネ「………え?」

リーリエ「やはり人生もギャンブルも最後まで何が起こるかわかりませんね?」

リーリエ「サトシとスイレンは……子供の頃からずっと……私たちの予想なんかの遥か上をいっちゃいます」クスッ

マーマネ「………うん、だね」

リーリエ「………シゲルさん」クルッ

シゲル「なんだい?」

リーリエ「来週のお食事の件ですが……場所と日付、時間は私が決めてもよろしいですか?」

リーリエ「もちろん、二人の都合を合わせてですが…」

シゲル「! ああ、当然さ」

シゲル「それにしても……まさか誘いに乗ってくれるとはねー?嬉しいよ」

リーリエ「ふふっ、私、とってもいいお店を知っているんですよ!」ニコッ

ワイワイ

マーマネ「……………」

一週間後

アローラちほう

アイナ食堂

マオ「スイレン……サトシとちゃんと上手くやれてるかなー」

カキ「まーたその話か…何度目だよ」ハァ

マオ「な、なによその言い方ー!カキは心配じゃないの!?」

アマージョ「ッジョ!」プンプン

カキ「サトシとスイレンのことだ、きっと大丈夫だろ」モグモグ

カキ「それに、カントーにはカスミやタケシもいるんだ。上手くやれてるさ」モグモグ

カキ「マオ。おかわり」スッ

マオ「……………」ジーッ

カキ「な、なんだ!?」ビクッ

マオ「………カキもずっとここに通ってご飯食べてるけどさー、そろそろご飯作ってくれるガールフレンドくらい見つけたらー?」ジトー

カキ「………俺の勝手だろ」

マオ「………はいはい。アマージョ、いつものやつ、カキに持ってきてあげて?」クスッ

アマージョ「ッジョ!」

タッタッタ

カキ「…………ん?」チラッ

『予約席』

カキ「………予約席?珍しいな……」

マオ「珍しいってなによ!」プンプン

マオ「……そこは…リーリエが予約した席だよ」

カキ「リーリエが……?」

カランカランカラン

マオ「あっ!お客さん!」

マオ「いらっしゃいませー!」


シゲル「さ、足元に気をつけて。どうぞお姫様」スッ

リーリエ「ありがとうございます」ニコッ

シロン「コーン」

マオ「待ってたよリーリエー!シロン!」

リーリエ「アローラですマオ」ニコッ

シロン「コーン!」

シゲル「やぁやぁマオさん!アローラ!」ビッ

マオ「アローラ!シゲル!ようこそアイナ食堂へ!」

アマージョ「ッジョ!」

シゲル「サートシくんやスイレンさんからマオさんのお店の話はよく聞いていたけど…」キョロキョロ

シゲル「………うん、とっても雰囲気がいいお店だ。楽しみだよ」フッ

マオ「それはそれは…だったら、ゼンリョクで期待に応えなきゃね!」グッ

アマージョ「ッジョ!」

ワイワイ

シゲル「………うん、ここの料理……とっても美味しいよ!カントーの高級レストランの料理に勝るとも劣らない味……そして…」モグ

シゲル「………料理から…作った人間のとても深い愛情を感じる…」

リーリエ「はい!アイナ食堂の料理はアローラ……いえ、世界一ですから!」ニコッ

シロン「コーン!」

シゲル「……ここ数日アローラを見てきたけど……」

リーリエ「!」

シゲル「……ポケモンたちがとてもイキイキ……ノビノビとしているね。それに……住んでいる人たちも……とても暖かい人たちばかりだ…」

リーリエ「……少し…意外でした」

シゲル「?」

リーリエ「正直………シゲルさんのことは……なんといいますか……もっと軽い感じの……キザといいますか……」

シゲル「………………」

リーリエ「あっ、その……悪い意味では……」アセアセ

シゲル「アハハ……大丈夫さ!よく言われるからね?」フッ

リーリエ「……でも…実際会ってみて……少しの間ですが、シゲルさんを見ていて違うってわかったんです」

シゲル「!」

リーリエ「……ポケモンの知識が豊富で情熱的で……お祖父様の七光りだなんて影で言われてもめげずに努力して……」

シゲル「……………」

リーリエ「それでいて、ポケモンにも愛されている。そのブラッキーを見ればわかります」ニコッ

ブラッキー「ブラッ!」

シゲル「……ふふっ、リーリエさんみたいな美人にホメられるとテレちゃうなー」フッ

リーリエ「び、美人だなんてそんな!?か、からかわないでください!////」

シゲル「おや?これは意外……リーリエさんくらいになると……"お上手ですね"なんて感じでかわされると思ったんだけどねー?」アハハ

リーリエ「もぅー!」プンプン

シロン「コーン!」

ワイワイ

カキ「…………意外と盛り上がってるなー、アイツら」

マオ「……思ったよりウマがあうのかもねー?」

マオ「……ま、シゲルもよくよく考えればサトシの幼なじみだしね!きっと悪い人じゃないよ」

カキ「……マーマネは?」

マオ「……よくわかんないけど……ギャンブルに負けたとか言って落ち込んでたよ」

カキ「……何言ってんだアイツは…」ハァ

アマージョ「ッジョ」

シゲル「……ところでリーリエさん…サートシくんやスイレンさんから聞いたんだけど……」

リーリエ「?」

シゲル「………キミ…スクール時代にギャンブルクイーンって呼ばれてたんだってね?」フッ

リーリエ「」ギクッ

シロン「コーン!」

シゲル「アハハ。その反応は図星かな?」

リーリエ「……もぅー!サトシもスイレンも余計なことを……」プクー

リーリエ「ギャンブルとは言いましても……ちょっとしたゲームをして、その勝敗で賭けをしていただけのギャンブルモドキのギャンブルごっこです!」

シゲル「ハハハ…面白そうでいいじゃないかー」

リーリエ「意外でしたか?」

シゲル「………ちょっと意外だったね。リーリエさんは論理的思考で、より…確実な道を行く人だと思っていたからね…ギャンブルなんて何が起こるかわからないものの……それもその頂点だったなんてね」フッ

リーリエ「………」

シゲル「………でも、今は意外じゃないかな?」

リーリエ「!」

シゲル「………キミは自分に素直に…正直に生きている。僕の知っている誰かさんと同じでね?」

リーリエ「………ふふっ、そうかもしれませんね?」クスッ

リーリエ「……ですがシゲルさん……私……論理的結論からいいますと、勝利の女神が微笑むを待つのではなく……」

シゲル「!」

リーリエ「微笑ませる主義なんです」ニコッ

シゲル「……なるほど、やっぱりキミとは気が合いそうだよ」フッ

シゲル「……リーリエさん。僕と一つ……ギャンブルをしないかい?」

リーリエ「……え?」

シロン「コーン……」

リーリエ「ギャンブル…ですか?」

シゲル「ギャンブルとは言っても……キミがスクール時代にやっていたゲームと同じだよ」

シゲル「何か簡単なゲームをして……そうだな…負けた方が勝った方の言うことを一つだけきく。これでどうだい?」

リーリエ「負けた方が勝った方の言うことを一つだけ……」

シゲル「………もちろん無理強いをするつもりはないさ。僕は女性に優しくする主義だからねー」フッ

リーリエ「……わかりました」

シゲル「!」

リーリエ「……そのギャンブル…ノリます!」ニッ

シゲル「………そうこなくっちゃね?」フッ


カキ「……アイツら…何の話してんだ?こっからじゃよく聞こえないな」

マオ「さぁ?てか、盗み聞きはよくないよー!カキ!」プンプン

アマージョ「ッジョ!」プンプン

シゲル「ゲームのルールはリーリエさん…決めていいよ」

リーリエ「そうですね……では……」

リーリエ「今から私がこの料理を食べ終わるまでに」スッ

シゲル「……………」

リーリエ「私たちの席まで来て最初に話しかけてくる人間……またはポケモンの性別を当てましょう」

シロン「コーン!」

リーリエ「私が料理を食べ終わるまでに誰も来なかった場合……もしくは性別不明のポケモンの場合は引き分け。これでどうでしょうか?」ニコッ

シゲル「……なるほど、面白いね。ノったよ」ニッ

シゲル「じゃあリーリエさん。どちらを選ぶか決めてくれ」

リーリエ「いいんですか?」

シゲル「もちろんさー!レディファーストは全世界共通のマナーじゃないかー」ハハハハハ

リーリエ「……では、お言葉に甘えまして」チラッ


カキ「な、なぁ……リーリエがこっち見てないか?」

マオ「なにそれー……自意識過剰ー」ジトー

アマージョ「ッジョ」ジトー

カキ「ち、違う!」


リーリエ「私は男性に賭けます」ニコッ

シロン「コン!」

シゲル「……じゃ、僕は女性だね」ニコッ

シゲル「マオさーん!悪いんだけどちょっと来てくれないか?」

リーリエ「!」


カキ「おいマオ。シゲルが呼んでるぞ?」

マオ「? 料理の追加とかかな?」スクッ

マオ「はいはーい!今行くよー!」


シゲル「………悪く思わないでくれリーリエさん。僕も勝利の女神には自らアプローチをかけにいく主義なんでね?」

リーリエ「……………」

シゲル「………でも僕は女性に優しくする主義でもある……最後のチャンスだ。今から賭ける性別を変えても……」

リーリエ「……私はギャンブルクイーン……一度賭けたカードを引くつもりはありません」

シゲル「!」

リーリエ「……ギャンブルも人生もポケモンバトルも…最後まで何が起こるかわかりません…それが例え1%の勝率だとしても……ゼンリョクで勝利の女神を微笑ませる」

リーリエ「……私は…ここに来てからずっと……」

リーリエ「この席に来るのは"男性"一点張りです!!」ニッ

シロン「コーン!!」

シゲル「……いいね…ますます気に入ったよ」ニッ

>>39
訂正
マーマネ(僕の人生で……一斉一代の大博打だ……このギャンブル……なんとしても勝つ!!)メラメラ


マーマネ(僕の人生で……一世一代の大博打だ……このギャンブル……なんとしても勝つ!!)メラメラ

>>20
訂正
リーリエ「………極端な話、恋愛も結果だけを見れば"白"か"黒"……これは一斉一代の大博打です!」

リーリエ「………極端な話、恋愛も結果だけを見れば"白"か"黒"……これは一世一代の大博打です!」

カランカランカラン

マオ「! お客さんがきた!」

マオ「アマージョ!私はリーリエの席に行くから、悪いんだけど、お客さんを案内してあげて!」

アマージョ「ッジョ!」ビシッ

マオ「なんだか今日は慌ただしいね」スタスタ

コロコロコロ

コツン

マオ「ん……?なんか足に当たっ………」チラッ

トゲデマル「マキュキュ♪」

マオ「え?トゲデマル?」

「アマージョ!トゲデマル見なかった?」

マオ「!」チラッ


マーマネ「い、いやー……確かにここに入ってったとこを見たんだけどなー?トゲデマルー!どこー?」アハハ

アマージョ「ッジョ!」


シゲル「……彼は!?」

リーリエ「……………」

シロン「コーン!」

マーマネ「あ、あれー?リーリエ!」タッタッタ

リーリエ「アローラですマーマネ」ニコッ

マーマネ「ぐ、偶然だねー!リーリエもアイナ食堂に居たんだ?」

リーリエ「偶然……?あれ?私……サトシとスイレンの結婚式の日に、今日この日この時間でシゲルさんとアイナ食堂でお食事をするって言いませんでしたっけ?」

マーマネ「そ、そうだったっけ?アハハ…最近物忘れが激しくって……」ハハハ

リーリエ「そうですか…それで……マーマネもここにお食事をしにきたんですか?」

マーマネ「ぼ、僕はその……トゲデマルを探しにだよ!べ、別にリーリエの様子を見にきた訳じゃ……」アセアセ

リーリエ「ふふっ、そうですか」クスッ

シゲル「……………」

マオ「はい、マーマネ。トゲデマルだよ」ヒョイ

トゲデマル「マキュキュ」

マーマネ「あ、ありがとうマオ!もぅー!ダメだよトゲデマル?いくらお腹が空いたからって、勝手にお店に入っちゃ!」

トゲデマル「マキュ?」

マオ「アハハ……」

シゲル「…………フッ……さすがギャンブルクイーンだよリーリエさん」

リーリエ「!」

シゲル「……キミはたいした人だ……勝利の女神を微笑ませると豪語しただけはある。僕の完敗だ」フッ

リーリエ「……そんなことはありませんよ…彼がここに来てくれるかどうかなんて…私にはわかりませんでしたから…」

リーリエ「ただの……1%の可能性に賭けた…一世一代の大ギャンブルです!」ニコッ

シゲル「……確信は無くても……信じてはいたんじゃないかい?」

リーリエ「え?」

シゲル「……そうじゃないかい?だって……彼が来てくれて喜んでいるように見えるからね?」フッ

リーリエ「………そうでしょうか?」フフッ

シロン「コン!」

マオ「マーマネ!せっかく来たんだし何か食べてきなよ!席はカキの隣でいい?」

マーマネ「えー?」

マオ「えーって……」

シゲル「マオさん」

マオ「あっ!そうだった!ごめんねシゲル!えーと…何か…」

シゲル「お会計、彼女の分と合わせてこれで足りるかな?」ポスッ

マオ「ちょ、ちょっとこんなに……」

シゲル「お釣りはいらないよ!なんせ僕はポケモン研究学会の若きプリンスだからねー!」ハーッハッハ

マオ「ひぇ~……」

リーリエ「シゲルさ……」

シゲル「……僕は女性にはお金は出させない主義なんだよ。これは僕の勝手だから、礼はいらないさリーリエさん」ビッ

リーリエ「ですが……」

シゲル「……僕はどうやらキミに本気になったようだ」

リーリエ「え?」

シゲル「……今日のところは僕の負けだし引くけど……また遠慮なく誘わせてもらうからねー!」ハーッハッハ

リーリエ「えーと……」

シゲル「……また会おう」チラッ

マーマネ「!」

シゲル「さ、行こうかブラッキー」クルッ

ブラッキー「ブラッ!」

カランカランカラン

バタン

リーリエ「シゲルさん……帰ってしまいましたね…」

シロン「コーン」

マオ「イケメンでお金持ちか~…こりゃあ強力なライバル出現だねー?マーマネ?」ニヤニヤ

アマージョ「ッジョ!」ニヤニヤ

マーマネ「な、なんの話……?」ダラダラ

トゲデマル「マキュキュ!」

マオ「アマージョ!とりあえずシゲルが食べたお皿、片付けて!マーマネは……って、リーリエ…」

リーリエ「なんですか?」

マオ「どうしたの?全然食べてないね?」

リーリエ「話に夢中になってしまってつい……」

シロン「コーン」

リーリエ「……マーマネ、いつまでそこで立っているんですか?」

マーマネ「え?」

リーリエ「私の向かいの席……空いてますよ?」ニコッ

マーマネ「リーリエ……」

マーマネ「うん!」ニコッ

マオ「やれやれ」クスッ

リーリエ「そうだマオ!追加注文なんですがこれと……ついでにカキを呼んできてください」

マオ「!」

マオ「オッケー!」ニヤッ

マーマネ「?」

トゲデマル「マキュキュ♪」コロコロ

人生はギャンブルだ……


カキ「なぁ、リーリエー……わざわざ俺まで呼んでなんの用……」

マオ「お待たせ~!」ニコニコ

アマージョ「ッジョ♪」

カキ、マーマネ「げっ!?」ビクッ


色んな選択肢があって それぞれ違う未来がまっている


カキ「お、おいマオ!」

マーマネ「なにそれ!?」

マオ「えへへ!アイナ食堂特製の中身が一つ一つ違うモンスターボール型タコ焼だよ~」ニコニコ

マーマネ「タコ焼って…なんか白いのや黒いのもあるんだけど……」

カキ「かなぁり禍々しい色のもあるな…」

マオ「文句言わないでよー!リーリエの奢りなんだから!」

マーマネ「へ?」チラッ

カキ「……リーリエの?」チラッ

リーリエ「ふふっ♪」

シロン「コン♪」

カキ、マーマネ(まさか……)タラッ

勝利の女神が微笑むかどうかは自分次第


リーリエ「みなさん!ギャンブルをしましょう!」

シロン「コーン!」

カキ、マーマネ(やっぱりか……)ハァ

マオ「実はね?このモンスターボール型タコ焼ちゃんの中には一つ激辛味があって~」ウキウキ

マーマネ「なるほど……それを食べちゃった人がハズレなんだね…」

マオ「そゆこと♪」

カキ「マオ……イキイキしてるな…」

カキ「………で?負けた奴はどうするんだ?」

リーリエ「そうですねー……」ウーン


そして……


リーリエ「そうだ!来月……みんなでカントーのサトシとスイレンの家に遊びに行くじゃないですか!その時にー……」

マオ、カキ、マーマネ「」ゴクリ

リーリエ「宴会でみんなの前で一発芸をしてもらいましょう!」ビシッ

マーマネ「一発芸!?」

マオ「うわぁ……滑ったらいやだなぁ…」

カキ「なんだ?そんなことなら罰ゲームじゃなくても……」

マオ「まぁ……カキはそうだろうねー……」

リーリエ「それではみなさん!運命のタコ焼を選んでください!」

カキ、マオ、マーマネ「」ゴクリ

スッ


最後まで何がおこるかわからない


マオ「! あま~い!」モグモグ

マーマネ「……僕のはなんかネバネバしてるな…中に何はいってんの?」モグモグ

カキ(普通のやつか…)モグモグ

リーリエ「♪」パクッ


だから……


リーリエ「っ……………!!!」モグ

マオ「リーリエ!?」

マーマネ「まさか……?」

カキ「おかわり」モグモグ


おもしろい


リーリエ「………辛~~~い!!!」ボオオ

シロン「コーン!?」






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