【わたてん】ひなた「雪が降ったぞ! みゃー姉!」 (29)

星野家

ひなた「みゃー姉!!雪だ!!雪だぞ!!!」

みやこ「お帰りひなた、雪だねえ」

ひなた「積もってるぞ!外で雪合戦とか雪だるまを作って遊ぼう!!!」

みやこ「うん、絶対やだ」

ひなた「えーっ!!ナーミャーネー! いーだろー!!」

みやこ「だって雪なんて降ってたら外は絶対寒いじゃん!絶対に嫌だからね!!」

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花「解ります……雪が降ったならおうちの中で暖まっていたいです……」

みやこ「花ちゃん! 解ってくれるんだね!」

花「はい、お姉さん、電気ストーブの前半分譲ってもらってもいいですか?」

みやこ「うんうん、良いよー、おいでー」

花「はあ……暖かい……」

乃愛「あらら……ハナちゃんまで丸まっちゃってるよ」

ひなた「雪が降ってるのにぃ……」

乃愛「んー、でも困ったねえ、夏音ちゃんと小依ちゃんももうすぐ来ちゃうのに、ミャーさんはともかくハナちゃんまで電気ストーブの虜になっちゃってたら遊べないなあ」

花「遊ばないとは言ってないよ……ただ」

乃愛「ただ?」

花「電気ストーブの前で遊びたいってだけ!」

乃愛「外に出ようよ!」



花「少なくとも、この電気ストーブのぬくぬくを外に持ち出せない限り私は外に出ないから……」

みやこ「じゃあ私も~」

乃愛「もー、変なところでお似合いなんだから」

ひなた「お!それならあるぞ! 外に持ってける暖かいの!」

花「え゛」

ひなた「ほら!ホッカイロだ!!」

乃愛「確かにこれならストーブの暖かさを外に持ってけるね!」

ひなた「よし! 行こうぜ!みゃー姉!花!!」

花「ぐぬぬ……」

みやこ「一本とられちゃったね……」

みやこ「仕方ないなあ……行こっか花ちゃん」

花「仕方ないですね」

乃愛「はーい、じゃあこれカイロだよ?」

花「……足りないよ?」

乃愛「えっ」

花「両手と懐にいれておく分、最低3つは持っていかないと嫌だ」

みやこ「私も3つ欲しいなあ」

乃愛「どんだけ寒いの嫌なの二人とも……」



ひなた「まあ、みゃー姉のためにホッカイロは沢山買ってあるし、ちょっとぐらい沢山使っても大丈夫だぞ! ノアももう一個持ってくか?」

乃愛「あ、それなら貰っても良いかな? ありがとう!」

みやこ「じゃあ私たちも4つ持っていっても大丈夫そうだね」

花「ですね」

乃愛「流石に遠慮しない?」

星野家近くの公園

花「お姉さん、今度のデザートはこたつでアイスにしませんか?」ヌクヌク

みやこ「良いねえ、私も同じこと思ってた」ヌクヌク

乃愛「二人とも結局いくつ持ってったんだろ……」

ひなた「それよりもノア! 見てくれ! 真っ白だ!!」

乃愛「わぁ! 今日は公園誰も使ってなかったのかな? 足跡ひとつも無くて真っ白!」

ひなた「いっくぞーーー!!ダーイブッ!!」ボフッ!!

乃愛「わっ!ひなたちゃん大丈夫!?」

ひなた「大丈夫大丈夫!冷たくて気持ちいいぞー!」

乃愛「良かったー」

ひなた「子供は風の子、元気だねえ」

花「そうですねー」

乃愛「ハナちゃんも子供だからね?」

小依「お待たせー! あ、お姉さんも来たんだ!」

夏音「おねぇさんこんにちは、雪が降るのはいいですけど、今日は本当に寒いですね」

みやこ「小依ちゃん、夏音ちゃんこんにちは、カイロあるけど使う?」

夏音「あ、ありがとうございます!頂きます! よりちゃーん!おねぇさんがカイロくれたよ!」

小依「わっ、暖かい!ありがとう!」

みやこ「良いよ良いよ…………んっ」ブルッ

みやこ「……………………」サササササ

みやこ「花ちゃん、カイロ二つ渡しちゃったから、一個だけ貰って良い?」

花「嫌です」

みやこ「そこをなんとか……」

花「嫌です」

ひなた「雪合戦するぞー!」

みやこ「頑張れー」

みやこ(えへへ、寒いのは嫌だけど花ちゃんの遊ぶ姿をカメラで撮れるのは良かったなあ)

ひなた「何言ってんだ、みゃー姉も一緒にやるんだぞ?」

みやこ「えっ!?」

乃愛「ミャーさんがいないと5人しかいないからチーム分けられないしねー」

みやこ「ええっ!? は、花ちゃんもやらないだろうから4人でも良いんじゃないかな!? その間、私花ちゃんと遊んどくし!」

花「お姉さんに遊んでるの撮られるくらいなら雪合戦やります」

みやこ「そんなに撮られるの嫌なの!?」

チーム分け

Aチーム
みやこ 夏音 小依

Bチーム
花 乃愛 ひなた

夏音「おねぇさん、よろしくお願いします」

みやこ「うん、あんまり頼りにはならないと思うけど、よろしくね」

夏音「でも、おねぇさん中学の時は陸上部やってたんですよね? ひなたちゃんから聞きました」

小依「陸上部! お姉さんやっぱり何でも出来るのね! 運動神経凄そう!」

みやこ(あの時の嘘がぁ~~~~!!!!)

みやこ「り、陸上部って言ってもあれだからね! 家まで帰る速さを競うとかそういうのだから!」

夏音「?」

小依「?」

ひなた「うおー!やるぞー!」

乃愛「うーん、でも相手に一応大人のミャーさんと、器用な夏音ちゃんがいるから私役立たずですぐやられちゃうかも」

ひなた「大丈夫だぞ!ノア!」

ひなた「私が守ってやる」

乃愛「キュ、キュ~~~ン!!!」

ひなた「どうしたんだ? ノア?」

乃愛「も~、ひなたちゃんったらぁ」

花「ポケットから手を出したくない……」

ひなた「じゃあ始めるぞ! うおおおお!!!!」ヒュンヒュンヒュンヒュン!!!!!

夏音「わっ、流石ひなたちゃん、凄い沢山投げてくる!」

ひなた「へへーん、ノアが後ろで玉を作っててくれてるんだ」

小依「へぶっ!……やったわね!!お返しよ、えーいっ!?!?」コケッ!

夏音「よ、よりちゃん!? 大丈夫!?」

小依「だ、大丈夫……今度こそ、えーいっ!?!?」ツルッ!

夏音「よりちゃーん!!!」

乃愛「なんか勝手に自滅していくね」

ひなた「お、おう……」

花「あったかい……」ヌクヌク

みやこ「こっそりカイロで暖まってる花ちゃんしかいないし、私は夏音ちゃんと小依ちゃんのために雪だま作っておこっかな~」

花「……………………」

みやこ「よいしょ、よいしょ……冷たい……」ニギニギ

花「えいっ」ポイッ

みやこ「わっ!?!? 花ちゃん!?」

花「ぬくぬく……暖かいです……」

みやこ「……気のせいだったのかなあ」

みやこ「よいしょ、よいしょ」ニギニギ

花「えいっ」ポイッ

みやこ「わっ!? 花ちゃん!?さっきから私に雪だま投げてきてない!?」

花「気のせいですよ」ニヤリ

ひなた「どりゃあああああ!!!」ホイポイポイポイ

夏音「わーん!」

小依「ひなたちゃん強すぎるわね……」

みやこ「うーん、あれは何とかしなきゃねぇ……そうだ!!」

みやこ「ひなたー!!」

ひなた「ん? みゃー姉、どうしたんだ?」

みやこ「こっちおいでー! ぎゅうしてあげるよー!」

ひなた「!!!! みゃーねーー!!!!」ダダダダダ

みやこ「今だよ!夏音ちゃん!小依ちゃん!」

夏音「えいっ!!」ポイッ

小依「えーいっ!!」ポイッ

ひなた「へぶっ!!!」

乃愛「ちょっとズルくない?」

小依「えいっ!えいっ!」ポイッ

乃愛「あれ!? 急に小依ちゃんの雪だまが沢山当たるようになってきた!?」

小依「ふふん、投げて転んじゃうなら、投げても転ばないようにすればいいのよ」

小依「だから、かのに私の足を押さえてもらってるの!」

夏音「がんばれー!よりちゃん!」ぎゅう

乃愛「そうして貰わないと絶対転んじゃうの!?」

ひなた「でも動けないからこっちの雪だまも全部当たるぞ」ポイポイ

小依「べふっ!!」

夏音「よりちゃーーん!!!」

花「私も二人のために雪だま作ろうかな……」

花「…………お姉さん」ニギニギ

みやこ「なーに? 花ちゃん」ニギニギ

花「雪って食べたら美味しいですかね」

みやこ「食べちゃダメだからね!?」

花「シロップかけたら何とか……」

みやこ「かき氷食べたいなら作ってあげるから! 汚いから食べないで!」

花「仕方ないですね……ふっ」

みやこ「……まさか、今の話私にかき氷作ってもらうためにしたわけじゃないよね」

花「ソンナコトアリマセンヨ」

小依「くぅ、ひなたちゃんに結局押されっぱなしね、私は足をつかんで貰わないと投げれないし……」

夏音「うーん、投げるのが無理なら、そのまま雪だまを持って走って当てればいいんじゃないのかなあ?」

小依「それよ! かの流石ね! やってみる!!!」ダダダダダ

夏音「えっちょっと」

ひなた「食らえ小依ー!!」

乃愛「えーいっ!」

夏音「へぶぶぶっ!!」

夏音「冗談を言った……つもりだったんだけど……」

夏音「へぶぶぶっ!!」 ×

小依「へぶぶぶっ!!」◯

小依「……んっ」ブルッ

ひなた「大丈夫か? 休憩するか? 」

小依「う、ううん!まだまだ大丈夫よ!」

みやこ「いいや、そろそろ一休みの時間だよ 」

みやこ「魔法瓶にホットココア入れて持ってきたから、皆で順番に飲んでね」

花「ココア!」

みやこ「花ちゃん最初から暖まってなかった?」



小依「……おねぇさん、凄いです」

みやこ「え?何が?」

小依「私たちのためにココアとか用意してくれて、とっても嬉しいです」

みやこ「いやいや、インスタント溶かしただけだからそれほどじゃないよ」

小依「それとカイロも、私たちのために最初から沢山持ってきてたんですよね」

みやこ「それはどうかなぁ…………」

小依「あったかーい! 元気になったわ!」

夏音「良かったね、よりちゃん」

みやこ「ココアもうちょっと残ってるから、また冷えたら言ってね?」

花「はい!冷えました!」ぬくぬく

みやこ「嘘を言うのはやめようね?」

小依「お姉さん、私お姉さんと一緒に雪だるま作りたい!」

みやこ「えっ? 私?」

夏音「私もお願いしていいですか? おねぇさんと遊びたいです」

みやこ「しょ、しょうがないなあ」

乃愛「ミャーさんモテモテだねー」

ひなた「へへー」

ひなた「雪だるま作るならわたしたちも作るぞ! 最後に合体させよう!」

乃愛「じゃあ私たち向こうの雪集めるから、ミャーさんたちはあっちね?」

夏音「解ったよー」



小依「えへへー、私大きくなったら、お姉さんみたいに凄い大人になるの!」

みやこ「ええ、私すごい大人じゃないよ、この前言った通り全然ダメ」

夏音「……そんなことないと思いますよ、確かにお話で聞いていたおねぇさんとは違うけど、でも実際のおねぇさんもとっても素敵です」

みやこ「そんなに褒められたら恥ずかしいなあ」

小依「えー? 褒められてるのに恥ずかしいの?」

みやこ「なんとなくね」

小依「私は褒められても恥ずかしくないから私を褒めて!!」

みやこ「か、かわいい……ね?」

乃愛「向こうも楽しそうね」

ひなた「おう!こっちも作るぞ!」

花「おー」

乃愛「あれ、ハナちゃんやる気だね、さっきまでそんなにだったのに」

花「動いて体が冷えたらココアを貰えるってお姉さんが言ってたから!」

乃愛「やっぱ甘いもの目的なんだ……」

ひなた「まあでも、花が一緒にやってくれて嬉しいぞ!」

ひなた「こうやって……ほら、三人で雪だまを転がすと、一人よりも三倍楽しいからな!」

乃愛「くすっ、もう、ひなたちゃんったら」

花「……うん、そうだね」

ひなた「できたぞー!!」

乃愛「でも、ミャーさんたちの雪だるまちょっとだけ小さいね」

みやこ「ああ、それなら……」

夏音「よりちゃんが頭から転んで真っ二つに割っちゃって」

小依「寒かった…………」

乃愛「あらら…………」



ひなた「じゃあ、みゃー姉たちの雪だるまを上にして、こうやって乗せて……完成だ!」

乃愛「すごーい!!」

みやこ (あ、そういえば、カメラ持ってきてたんだっけ…………)

みやこ「じゃあそれなら……みんな、完成した雪だるまの前で記念写真とらない?」

乃愛「写真!!取る取る!」

花「写真を取るならお菓子も貰えるんですよね!」

みやこ「流石にただの記念写真でおやつはないかなあ?」

夏音「でも、誰かに取って貰わないと全員が映らないですよね……」

みやこ「私が取るから大丈夫だよ」

小依「えー! お姉さんも一緒がいい!」

ひなた「そうだぞ! みんな一緒だ!」

みやこ「でも、代わりに写真を撮ってくれる人なんて……」

松本「私の出番ね!」

みやこ「ひいっ!松本さん!?雪の中から!?」

松本「それじゃ、撮るわよー!」

松本「1たす1はー? はい!」

みんな「「「にーーー!!!」」」


パシャ!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ひなた「お! みゃー姉! この前の写真出来たのか!?」

みやこ「うん、一枚写真立てに入れてリビングに置いてるから、こっちの袋の中のは今日学校でみんなに配ってね」

ひなた「解った! ありがとうみゃー姉!」

ひなた「じゃあ行ってきまーす!!」ダダダ

みやこ「行ってらっしゃい」フリフリ



みやこ「……皆で取った写真かあ、初めてだなあ」

みやこ「学校で取った集合写真はあんなに嫌だったのに」

みやこ「…………ふふ、これはこんなに大事に感じるんだなあ」

みやこ「おっと、私も大学行かないと!」

みやこ「…………」チラッ

みやこ「行ってきます、みんな」



おしまい

ありがとうございました
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