店員「…」ｼﾞｰ

マスター「どうしたの？ 知り合い？」

店員「マスター、あそこのお客さんすっごい美人ですね」

マスター「こらこら、あんまりお客さんをジロジロ見ちゃダメだよ」

店員「だって暇なんですもん」

マスター「まあ、この時間はね。じゃあ、クイズでもするかい？ 歴史クイズ」

店員「あ、いいですねやりましょうよ！」

マスター「じゃあ簡単なのからね。第5代徳川将軍の名前はなんでしょう？」

店員「えー、5代ですか…初代は家康でー……あ、家継？」

マスター「ブー、家継は7代でしょ？」

店員「えーと、吉宗？」

マスター「吉宗は8代でしょ？」

店員「うーん…あといましたっけ将軍」

マスター「いるよいっぱい。徳川15代なんだから」

店員「えー…あ、慶喜！」

マスター「慶喜は15代じゃーん」

店員「あ、そうだった！ うーん…」

ﾁｰｰﾝ（呼び出しベルの音）

マスター「ん、注文だ。じゃあ僕が行くから考えといてね」

店員「はーいっ」

マスター「お待たせしました」

夏葉「…」

マスター「…？」

夏葉「…綱吉」

マスター「は？」

夏葉「今の問題。徳川5代将軍は…綱吉よ」

マスター「…」

夏葉「…」

マスター「…正解です！」

夏葉「よしっ！」ｶﾞｯﾂﾎﾟ

マスター「……で、ご注文は？」

夏葉「あ…ごめんなさい。もう少し考えるわ」

マスター「あ、かしこまりました」

店員「…」

マスター「…」

夏葉「…」ｳｰﾝ

マスター「…あのお客さん、1ポイント」

店員「え、参加してたんですか？」

マスター「まあ正解したんだからしょうがないでしょ」

店員「えー…じゃあもう一問！」

マスター「オッケー。じゃあ第2問。1858年に結ばれた条約は何でしょう？」

ﾁｰｰﾝ

マスター「はい、さっきのお客さん！」

夏葉「…日米和親条約、かしら」

マスター「…」

夏葉「…」ｺﾞｸｯ

店員「…」

マスター「…違います！」

夏葉「そんなっ！？（Badアピールボイス）」

店員「よしっ！」


ﾁｰｰﾝ


マスター「！」

店員「！」

夏葉「！」

マスター「はい、そちらのお嬢さん！」

客「……日米修好通商条約、じゃないでしょうか？」ﾕﾙﾌﾜｰｰｯ

マスター「…」

店員「…」

夏葉「…」

マスター「…正解！」

客「ふふっ、日本史、得意なんです♪」ﾕﾙﾌﾜｰｰｯ

夏葉（私としたことが…！…あら？ あの子、見覚えがあるわね…確か、高森…って、そんな場合じゃないわ！）

夏葉「すみませんマスター！ もう一問お願いできるかしら！？」

マスター「かしこまりました」

夏葉「それでこそよ！ マスター！」

店員「え、なんなんですかこれ？」

マスター「君も頑張らなきゃ」

店員「あ、はいっ」

マスター「では第3問、聖徳太子が奈良に建てたお寺といえばー」

夏葉「！」ﾊﾞｯ

ﾁｰｰﾝ

マスター「はい、そちらの方！」

夏葉「法隆寺ね！」ﾅﾂﾊｱｱｱｱｱｱ

マスター「…〝ですが〟」

夏葉「ですがっ！？」ｶﾞｰﾝ

マスター「問題は最後まで聞いてください？」

夏葉「ああっ、最悪よ…！」

マスター「ー法隆寺ですが、聖徳太子がはじめて建てたと言われる大阪のお寺は何でしょう？」


ﾁｰｰﾝ


夏葉「！」

店員「！」

マスター「はい、答えをどうぞ！」

客「…四天王寺」ﾕﾙﾌﾜｰｰｯ

マスター「…」

夏葉「…」

店員「…」

客「…」

マスター「…正解！」

客「ふふっ、やりました♪」ﾕﾙﾌﾜｰｰｯ

夏葉「くっ…！」

マスター「なかなかの難問でしたが、素晴らしいです！ さて、現時点でこちらのお客さんが2ポイント、あちらのお客さんが1ポイント……君、0ポイント」

店員「うぅー…」

マスター「さあ、みなさん頑張ってください！」

ﾁﾘﾝﾁﾘｰﾝ♪

店員「あ、いらっしゃいませー」

P「どうもー、今日は寒いね」

夏葉（あれは…プロデューサー！？ こんなところで偶然ね、声を…って、今はそれどころじゃないわ！）

客「…」

店員「…」

P（なんか、今日は空気が張り詰めてるなあ…さて、何頼もうかな）

マスター「…では改めて、第4問！ 江戸時代、徳川綱吉の頃、長崎の出島でオランダ人が振る舞った飲み物は何でしょう？」

夏葉「！？」

客「！？」

店員「えー、難しすぎですよ！」

マスター「君は最初からわかってないでしょ」

夏葉（飲み物……飲み物？）ｳｰﾝ

客（そんなの習ったかなあ…？ 参考書にあったかな…？）ｳｰﾝ


ﾁｰｰﾝ


夏葉「！」

客「！」

店員「！」

マスター「！ はい、お客さん！」

P「あ、はい。えーと…ホットコーヒー」

夏葉「…」ｺﾞｸｯ

客「…」ｺﾞｸｯ

店員「…」ｺﾞｸｯ

マスター「…」

P「…？」

マスター「…正解！」

店員「すごーい！」

客「すごいです！」

夏葉「すごいわ！！！！！」ｶﾞﾀｯ

P「え、何！？ あれ、夏葉？」

夏葉「プロデューサー、すごいわ！！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

P「えぇ…？ …ホットコーヒー（を注文するの）が…？」

夏葉「それでこそ私のプロデューサーよ！！」ｷﾞｭｳｳｳｳ

P「わ、ちょ」

マスター「素晴らしい…！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

店員「すごいですー！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

客「すごいですっ」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

夏葉「すごいわ！！ 知ってたの！？」ｷﾗｷﾗ

P（知ってたって何…？）

P（…まあ、よくわからないけど）

P（楽しく話せた……のかな？）

平成最後の話がはじめての夏葉の話になりました！夏葉、めっちゃ可愛いですよね…！

ちなみに今回の話の元ネタ、『バカヂカラ』という番組内のコントです。
https://www.youtube.com/watch?v=2xyIyS5Hs4o

それでは、またの機会に。