【リトバス 】恭介「理樹の赤ちゃんか……」 (12)

恭介「正直見てみたいよな」

真人「は?」

恭介「いや、だから母性に目覚める理樹の姿をだな」

来ヶ谷「病院にでも行ったらどうだ?」

西園「………」

恭介「とにかく、俺は絶対に理樹に子供を産ませてやる。明日を楽しみにしておけよ」




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次の日


チュンチュン


理樹「…………おはよ、真人」


真人「おぅ、起きたか理樹。それなら早く飯を食いに……」チラッ

ポッコリ


真人「っておい!なんだよそれ!なんでお前、そんなに腹が出て……」


理樹「え?なに言ってるのさ。前からこんな感じだよ?」

真人「前からって……なんだよそれ……」

理樹「決まってるじゃないか、僕の赤ちゃんだよ」

理樹「もー、おかしな真人だなぁ。早くご飯食べに行こう?」ダキッ

真人(距離が近い……)

スタスタ

理樹「もうそろそろ産まれるから、ご飯は控えめにしなくちゃね」

真人「そ、そうか……でも、どうやって……」

理樹「えっ!?そ、そんな事聞いちゃうんだ……///」

理樹「ま、まぁ一応言うと、ほら、恭介との間に産まれる訳で……」カァァ


真人(な、なんだよそれ……ありえねぇだろそんな話……)



食堂





クド「おはようございます!リキ、お腹の具合はどうですか?」サスサス



理樹「あはっ、昨日の夜にちょっとだけ動いてたみたいで……中々元気そうだよ」


葉留佳「それは良かった!早く元気な赤ちゃんを見せて欲しいなぁ」


真人「く、狂ってる……こんなの、絶対おかしいぞ……」



恭介「よっ、理樹、調子はどうだ?」

真人「……!?恭介……」

真人「おい!恭介!ちょっとこっちこい!」グイッ

理樹「どうしたの真人!喧嘩しちゃダメだよ!」

恭介「いや、問題ない。どうした?真人」

真人「……ここじゃなんだから向こうで話すぞ」



………………


真人「なぁ、俺が話したい事、分かるよな」

恭介「はて、俺には分からないな」

真人「とぼけるな!理樹の腹についてだよ!」

真人「お前は昨日言ってたよな!子供を見たいとかなんとか言って、お前は世界を変えちまった!!」

恭介「変えたってほどではないさ。ただ、俺が違う願いをして新しい世界を作ったまでさ」

真人「……お前って奴は……」

恭介「お前もどうせなら楽しもうぜ、理樹の赤ん坊が見れるんだぞ?」


真人「うっ……生憎、俺はそんな気持ち悪い感性持ち合わせちゃいないんでね……遠慮させてもらうぜ」

真人(それから暫くの間、この狂った世界で俺は過ごし続けた)

真人(理樹は母性という物が目覚めたのだろうか、前よりもさらに中性的になった気がする)


理樹「~~」ナデナデ

真人「なぁ、風呂空いたぞ」

理樹「うん……ねぇ真人、そこのお洋服を取ってくれないかな?」

真人「それは良いんだが……一つ、聞きたい事がある」

理樹「?、なに?」

真人「お前は……本当にこの世界に違和感を感じないのか?」

理樹「違和感……?」


真人(この世界にいて分かったのは、妊娠は普通に女子がするものだと言う常識自体は変わってない。つまりは理樹の方が異端な状態だ)


真人(しかし、周りの大多数はそれに気づいていない。理樹と、周りの人間もだ)


真人「……理樹は、子供を男が産めると思うのか?」

理樹「な、何言ってるのさ!現に僕にはこうしてお腹の中に赤ちゃんがいるんだよ!そんなひどい事言わないでよっ!」

真人「うっ……理樹、違うんだ、もう一度考えてみろ!じっくりと、自分の状況を……」

理樹「自分の、状況……?」

理樹(僕は……自分のお腹の中に赤ちゃんがいて……それでもうそろそろ産まれそうで……)

理樹(あれ、なんだろう……なんで僕の中に赤ちゃんが……?えっ、おかしいよ……そんなの、絶対変なのに……)


理樹「………………あ、あぁぁぁ!!!!」

真人「り、理樹!?」

理樹「いたい!!!おなか、おなかがぁ……!!」


真人(お腹が痛いと言っている理樹の腹を見てみると……そこには明らかに異常な蠢き方をした『赤ちゃん』が収まっていた)

真人「おい!しっかりしろ!!今すぐ他の奴を呼んでやるから……!!」


廊下に飛び出した俺は真っ直ぐに恭介の部屋に向かった、が、恭介の部屋がない


真人「う、嘘だろ……そもそも、部屋番号自体がねぇ……」


明らかに世界が崩れかかっていた。理樹が真実に目覚めてしまったから、夢から覚めてしまったから。だからこそ、崩れるのも早い


真人「しょうがねぇ……あいつの所に戻って……」


真人(仕方なく、俺は理樹の所へ戻る。それに、あの謎の生き物も気になっていた)



ガチャッ


真人「おいっ!理樹!大丈夫か!?」

部屋を開けたそこには、理樹を床に寝かしつけ…………いや、違う。無理矢理押さえつけている恭介がいた。

理樹「やだっ、こわいよっ!!恭介、助けてぇ!!!」


恭介「暴れるな!!今暴れたら余計苦しく……」

真人「恭介、てめぇって奴は!!!!」

俺は怒りに任せて恭介に殴りかかるが、すんでの所で恭介は攻撃を受け流す。

真人「今すぐだ!今すぐこの世界を閉じろ!!理樹をこれ以上苦しめやがったら……!!」


バヂィッ


真人「ぐあっ……!!」

真人(う、後ろだ……誰がいやがって……)



西園「申し訳ありません。ですが、これも仕方ない事です」


恭介「よくやった。後は、理樹に産ませるだけだ」


真人「お、おまえら……いったいなにをしようと……」



恭介「単純な話だ。俺らは理樹の子供が欲しい、それだけさ」

西園「私も同じ理屈です。彼のお腹を痛めて産んだ子供、是非手に入れたいと思いまして」

理樹「ひうっ……!お腹がやぶれそうちゃう……!!いたい、いたぃ……」


西園「…………」(チャキッ

理樹「!?」

恭介「麻酔はあるか?西園」

西園「あぁ、忘れていましたが一応……」プスッ

理樹「あっ……ね、ねむくなって……」



パタッ



真人「まさかお前ら……腹を裂く気か!?」


恭介「心配するな。ここは俺らの世界、失敗なんてしない」


真人「そ、そんな事させる訳……」

真人(か、身体が動かん……)


西園「では……御対面といきましょうか」ザクッ








おぎゃああああああああああ

チュンチュン


真人「……!!!」ガバッ

真人「ってあれ?ここは……」

理樹「すぅ……」

真人(理樹の腹には何も無かった。切り裂いた後もなければ、それこそ謎の生き物も)








鈴「おはよう、真人、理樹」

理樹「おはよう、今朝は眠れた?」

鈴「あー、ちょっと寝苦しかったかも……なんせ新入りがいるもので」

真人「し、新入り!?そいつは一体どんな奴が……」




????「……………………」


真人(目の前にいたのは人の姿とはかけ離れた化け物そのもの、身体はゴム質のような肉で覆われており、目は全身に付いていた)

真人「うわあああああ!!!!」

鈴「なに怖がってるんだ?普通の男の子じゃないか」




恭介「そうだぞ。かわいいかわいい、理樹の子だ。ほら、お前も仲良くな」



????「……………………!!!」

西園「あら、彼は真人さんと遊びたいようですね……では、遊んであげて下さい」


真人(俺の前に覆いかぶさってくるそれは、ゆっくりと、しかし、確実に大きくなっていた。周りを見れば、『来ヶ谷であった』ものが散らばっていたり、小毬の私物が散乱しているのは明らかだった)




理樹「ね、真人、僕の子供、かわいいよね?」







真人「あぁ……かわいいな」






バクッ



ここで終わりです。行き当たりばったりに書いたからクオリティは許して。それではまた

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