【ガルパン】角谷杏殺人事件 (30)



桃「武部、今日もいいのか?仕事手伝ってもらって」

沙織「勿論です!なんたって私たちは次期生徒会ですから!」

優花里「お任せください!」

柚子「来年度の大洗女子は安堵だね~」

華「角谷会長に恥じないよう頑張ります」

桃「そりゃ頼もしい、さぁ生徒会室に行くぞ」

みほ「いいんですか?私たちもお邪魔しちゃって」

柚子「遠慮しないで、お菓子とお茶も用意するから」

麻子「では遠慮なく」

沙織「麻子ったら…」

柚子「桃ちゃんも今日、生徒会室の掃除当番の日なのにスッポかしてね~」

桃「ちゃんと掃除しただろっ」

柚子「言われなきゃ忘れてたクセに~」

桃「うぅ…すまない…」

優花里「まぁまぁ…」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1573026943



華「会長は今どこにいらっしゃるんですか?」

柚子「生徒会室でのんびりしてるんじゃないかしら」

桃「いや、掃除してた時は会長はいなかったぞ」

柚子「え?どっか行ってるのかな」

桃「ま、先に生徒会室に入ろう」


ガチャリ

桃「…ん?」


杏「」


桃「!?」

柚子「えっ…会長…?」

麻子「うつ伏せに…寝てるのか?」

沙織「いやいや、床に突っ伏して寝る人だっけ!?」

優花里「ピクリとも動きませんね…」

華「干し芋片手に…」

みほ「か、会長ー?」



柚子「…」スッ

優花里「あ、あの…当然ですけど脈ありますよね…?」

柚子「…死んでる」

みほ「えぇッ!?」

桃「かいちょおおおおおおおおおお!!!!!」

柚子「うそ、脈あるよ」

沙織「ちょっとお!小山センパイ驚かせないでください!!」

優花里「気絶してるだけですね」

麻子「とりあえず一安心か?」

華「早く保健室に連れて行きましょう」

桃「待て!」

みほ「どうしたんですか…?」

桃「お前らちゃんと会長を見てみろ!」

桃「頭にできた大きなタンコブ!」

桃「泥で汚れた制服!」

桃「これはまさしく暴行を受けた後…!」

桃「つまり、会長は殺されたんだ!!!!!」

みほ「!?」

沙織「うそ…!」

華「なんですって…!?」

優花里「会長が…」

麻子「殺されただと!?」

柚子「いや生きてるよ」



麻子「確かに、タンコブだけだったら頭打って倒れただけ…」

麻子「つまり自滅ということもあり得るが…」

麻子「この泥まみれの制服が疑問だ」

優花里「屋外で殺されて、ここに運ばれたということでしょうか…?」

みほ「屋外で襲われて、犯人と取っ組み合いになって制服に泥が付いたってことかな」

華「では会長の左手にある干し芋はどういうことなんでしょうか?」

麻子「犯人によるカムフラージュかもしれん」

麻子「角谷さんを殺した後、犯人が置いたのではないか?」

優花里「もしくはダイイングメッセージという可能性はないでしょうか…?」

華「しかし干し芋から連想できる人物は角谷会長しか思い当たりません…」

みほ「…うーん、皆目見当もつかないね…」

沙織「いや、早く保健室に運ぼうよ」



桃「待て武部!」

桃「下手に動かしたら犯人への手掛かりが消えてしまうかもしれん!」

優花里「あ、身体の周りをチョークで囲ったりするんですよね」

柚子「だから死んでないって」

桃「私は犯人が許せない…」

桃「この大洗女子を影から支えた…」

桃「この学園艦で暮らす人々の幸せを誰よりも願っている…」

桃「そんな会長を殺した奴を許さない!!!」

沙織「保健室に連れて行かないでここに放置してたらホントに死んじゃうかもしれないですよ!!」

桃「頼む、今すぐ保健室に連れて行ってくれ」

華「わかりました」

優花里「了解です」



華「!」

みほ「どうしたの?華さん」

華「会長…濡れています」

桃「なにッ!?」

華「生乾きの状態ですが、会長の制服や髪の毛が濡れています」

麻子「濡れている…?どういうことだ」

優花里「犯人が泥にまみれた制服を洗おうとしたのでしょうか?」

麻子「いや、よく見てみろ…擦った跡がない」

麻子「これはただ濡れただけで、泥を落とそうとした訳ではないのかもしれないな」

優花里「証拠隠滅を図った訳ではないという事ですかね」

桃「もしかして水に沈められて殺されたんじゃ…!?」

柚子・沙織「「いいから早く保健室へ連れてって」」

華・優花里「「はい」」



桃「会長は五十鈴と秋山が連れて行った」

桃「回復を祈るばかりだ」

柚子「生きてるのに死体扱いして何言ってんだか」

沙織「…小山センパイも人のこと言えないじゃないですかぁ」

柚子「…私も会長が心配だし、保健室行ってくるね」ピュ-

沙織「あ、逃げた」


麻子「泥にまみれ、そして濡れていた制服」

麻子「頭にできたタンコブ」

麻子「捜査の撹乱が目的か?左手に置かれた干し芋」

麻子「…うむ、サッパリ分からん」

みほ「やっぱり頭を殴られた事が致命傷なのかなぁ」

麻子「恐らくそうだが、司法解剖の結果が出ないことには…」

沙織「だから死んでないって!!解剖なんかするか!!」



桃「先に犯人の目星をつけよう」

桃「誰か会長を恨んでいるような人物は…」


桃「…」

沙織「…」

麻子「…」

みほ「なんでみんなして私を見るんですか!!!」

桃「戦車道を強要されたろ」

みほ「確かにあの時は酷いなって思いましたけど!」

みほ「でも今私がこの学校で楽しくやれているのは会長のおかげです!!」

みほ「私はそんな会長を殺したりなんかしません!!」

桃「本当か…?」

みほ「本当です!!」

桃「西住は確か…ボコというキャラクターが好きだったよな」

みほ「は、はい」

桃「それに影響されて、恨んでいた会長の頭をボコッと…」

桃「つまりあのタンコブは西住が殺った証拠…」

みほ「ち!が!い!ま!す!!」

みほ「それにもし戦車道を強要されたことを本当に恨んでいたら、3人ともやっちゃいます」

桃「えッ」

みほ「冗談です」

沙織「みぽりん、その冗談はマジで怖い」



桃「西住が犯人でなければ一体誰が…?」

桃「…武部か?」

沙織「なんでですか!!」

桃「戦車道を始めたばかりの時、会長にイケメンの教官が来るって嘘つかれただろ」

沙織「そんなんで人殺すかぁぁぁぁ!!!」


桃「…ではアイツらか?」



ガチャ

典子「河嶋先輩?呼びました?」

桃「磯辺、実はな」

桃「会長が殺されたんだ」

典子「えぇえ!!??」

沙織「死んでないよ」

桃「お前は何度もバレー部復活の申請をしたが」

桃「会長に相手にされなかったよな」

典子「はい…」

桃「…それに腹が立って会長を殺したんだろ」

典子「いやいや!殺しませんよ!」

桃「嘘つけ!」

典子「嘘じゃありませんよ!!」

典子「第一、部員の数が足りてないのに部にしてくれって言ってる私たちの方がワガママなんですから!」

典子「そんなんで逆恨みしたりしませんよ!!」

桃「うむ…そうか…」


桃「それじゃアイツらか?」



ガチャ

ナカジマ「河嶋さーん、呼んだ?」

桃「ナカジマ、会長が殺された」

ナカジマ「ええぇえ!?」

みほ「未遂です」

桃「自動車部には戦車の整備を押し付けてばっかりだったな」

ナカジマ「まぁ、私達にしかできない仕事ですし」

桃「一晩中戦車を修理して、寮に帰って寝ることもできない日だってたくさんあったろう」

ナカジマ「まぁね」

桃「戦車の整備や修理を全て押し付けられたことに怒りを感じて、自動車部が会長を殺したんだろう!」

ナカジマ「んなアホな」

ナカジマ「私たちは好きで戦車いじってるんだよ」

ナカジマ「寝ることよりもクルマイジリが好きなの」

ナカジマ「そりゃーとても疲れるし、すごく大変だけどさ」

ナカジマ「私たち4人はコレを天職だと思ってるよ」

みほ「ナカジマさん…!」

麻子「自動車部あっての大洗戦車道だな」

ナカジマ「それに、私たちに仕事押し付けてるのは会長じゃなくて河嶋さんじゃん」

桃「う」

沙織「確かに」



桃「じゃあ誰だ!?」

桃「もしかして…大洗女子を廃校しようとした役人か…?」

桃「会長が楯突いたから国家が殺し屋を雇って…!」

麻子「ンなわけあるか」

桃「だったら西住のお母さんか!?」

桃「会長が西住に無理矢理戦車道やらせたから…!」

みほ「お母さんは殺人なんかしません!!」

桃「会長より背が小さいことに劣等感を抱いたカチューシャか!?」

沙織「絶対違う!」

桃「チョビ子呼びが気に食わなかった安斎か!?」

麻子「いい加減にしろ…」

桃「じゃあ誰が…」



沙織「もう犯人探しなんかやめましょうよ…」

桃「何言ってんだ!会長が気絶するまで暴力振るわれたんだぞ!!」

桃「想像もしたくない…会長が…」

桃「殴られて…泥の上に転がされて…水に沈められて…」

みほ「…」

桃「武部はどうだ?冷泉が同じ目にあわされたとして、犯人を許すのか!?」

沙織「…」

桃「そして犯人はまだ捕まらずにこの学園艦にいるかもしれないんだぞ!?次の犠牲者が出るかもしれん!」

麻子「…」



典子「…だったら」

桃「何だ磯辺」

典子「河嶋先輩、あなたも疑われてもおかしくありません」

ナカジマ「だよねー」

桃「何言ってんだ貴様ら!!」

桃「私が会長を殺すわけないだろう!!」

典子「会長にこき使われてるじゃないですか」

桃「アレはそう見えるだけで私は私の仕事をしてるだけだ!」

沙織「そー言えば最初、会長が戦車に乗るときに河嶋先輩踏み台になってたよね…」

みほ「あ…」

桃「アレは別に私はイヤじゃなかった!」

麻子「意外と会長のこと恨んだりしてな」

桃「貴様ら私を疑うのか!?」

典子「散々人を人殺し扱いしといて何言ってるんですか!!」

ナカジマ「そうだよ!!」

桃「ぐっ…」



華「みなさん落ち着いてください!!」

みほ「華さん」

沙織「ゆかりんも、戻ってきたんだね」

麻子「角谷さんの様子はどうだ?」

優花里「命に別状はありません、風邪をひいているようですが…」

華「今小山先輩がついています」

華「河嶋先輩、会長は確実に犯人を目撃してるはずです」

華「会長が目を覚ますまで犯人探しはやめましょう」

桃「…そうだな、皆…悪かった」



桃「ん?西住…」

桃「制服の袖が泥で汚れてるぞ」

みほ「あっ」

桃「泥…まさか西住…」

桃「やっぱり会長を…!」

みほ「これは外で転んだだけです!」

桃「西住流が転ぶか!」

沙織「みぽりんは戦車に乗ってないと鈍臭いんです!」

華「みほさんが転ぶなんて珍しいことじゃありません!」


典子「はっくしょいッ!」

桃「ん?磯辺…まさか」

典子「え?」

桃「お前が会長を水に沈めて…それで風邪ひいたのか!?」

典子「鼻がムズムズしただけです!」


カラ-ン

桃「おいナカジマ…レンチが落ちたぞ」

ナカジマ「ごめん、整備の途中でさ」

桃「まさかそれで会長の頭をガツンと…」

ナカジマ「してないってそんなこと!」



沙織「もお河嶋センパイ!犯人探しはやめようって言ったばっかじゃん!!」

優花里「仲間を疑うのはやめましょうよ~!」

桃「うるさい!!私は犯人を絶対に許さない!!」

桃「お前ら犯人をかくまってんだろ!!」

みほ「河嶋先輩落ち着いてください!ここにそんなことする人いません!」

典子「そーやって勢いで人のせいにしといて!犯人の手口だ!!」

ナカジマ「河嶋さんそろそろいい加減にしてよ!!」

麻子「そうだ、流石に酷すぎるぞ」

華「みなさん冷静になってください!ここは会長の回復を待ちましょう…!」


ワ-ワ-ギャ-ギャ-
ハンニンハオマエダ-
チガウッテイッテルデショ-


優花里「あーあー…こりゃ収まりそうに無いですね」




ガチャァ!


華「!?」


「犯人は…!」


みほ「えっ!?」


「犯人は…!!」


桃「な…ッ!?」


「犯人はお前だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」




杏「犯人はお前だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」



柚子「会長、まだ保健室で安静にしてないと~」

桃「会長…!生きていたんですね!」

杏「だから死んで無いって!!」

みほ「怪我は大丈夫なんですか…?」

杏「チームの絆に亀裂が入ろうとしてるのを黙って見てられるか!」

華「とりあえず会長が重症じゃなくて良かったです…」

桃「…で、犯人は誰なんですか?」

杏「…」ジロ

杏「犯人はお前だって言ってるだろぉ?」ツンツン

桃「え、ええ…?私ですかぁ?」

典子「…」

ナカジマ「…」

麻子「…」

桃「会長、こんな時に冗談はよしてください…」

杏「冗談じゃ無いわ!この殺人犯め!!」

桃「えええぇえ!!??」


みほ「…」

華「…」

沙織「…」

桃「うっ…皆の視線がイタイ…」

桃「か、会長!私が会長に暴力なんて振るうわけないじゃ無いですか!!」

杏「私はかぁしまにやられた」

桃「何かの間違いです!!」

桃「そもそも私は授業が終わってから今まで会長に会っていません!!アリバイもあります!!」

杏「アリバイねぇ、言ってごらんよ」

桃「授業が終わった後、自主練をしました」



~~~~~

桃「よし、今日は戦車道の授業はないが少しでも上達するように自主練しよう…」

桃「…当たれ!」

ドォン!!

桃「くそぉ、なぜ当たらない…!」

ドォン、ドォン…

~~~~~

杏「練習熱心でいいじゃないか」

桃「私は少しでもチームの為にと思いまして」

みほ「…でも今日って」

華「的の整備の日ですよね…?」

桃「…あ゛!?」

麻子「戦車道の授業が無いから、誰かが的を張替えていたはずだ」

柚子「え…桃ちゃん撃ったの?」

桃「…」ぞぉぉ…

杏「そんとき私はねぇ」



~~~~~


杏「今日は戦車道の授業もないし、散歩でもするかぁ」

みどり子「あーもう」

杏「やぁそど子、どったの?」

みどり子「会長、風紀委員の仕事があるんですけど」

みどり子「今日私が戦車道の窓張り替えの係りで…」

杏「ダブっちゃったか、私やっとくから風紀委員行っといでよ」

みどり子「え、いいんですか?」

杏「助け合い助け合い~」

みどり子「ありがとうございます、会長!」

みどり子「普段グータラなくせに、そういうところは尊敬します!会長!」

杏「余計な一言多いねぇ、行ってらっしゃい~」




杏「…さて、こんなもんかな」

ドンッ

杏「ん?…砲撃音?」

ドガァァァァァ!!!!!

杏「うわぁ!!??」

杏「げほっ…げほっ…」

杏「だ、誰だ…!撃ってきた奴…!」

杏「今日授業ないだろ…!」

ドゴオオオオオオオオオ!!!!!

杏「わぶッ!!!」

杏「舞い上がった土で全身ドロドロ…」

杏「視界も悪くて何の戦車が撃ってきたのかわからないし…!」

杏「とりあえず的から離れて林に逃げ込もう…!」


~~~~~

桃「」

麻子「制服の汚れは着弾により舞い上がった土だったのか」

華「会長…よくご無事で…」

沙織「何というか…話聞くだけでも血の気が引いていく…」

ナカジマ「会長をヘッツァーで撃つとは…」

柚子「ものすごい殺意が…」

桃「き、気付かなかったんだ!!!」

杏「ま、確かに戦車から死角になる窪みにいたしね~」

典子「戦車砲で撃たれたのに呑気ですね…」

みほ「そのタンコブは…?」



~~~~~

杏「ふぅ、殺されかけた…」

杏「林の中にいれば一安心かな…」

杏「さて、私を撃ったのは誰かな~?」ジ-

ズガァァアアアアアア!!!!!

杏「はぁ!?」

バキバキバキバキ

ゴチ-ン!!

杏「いってぇ!!!」


~~~~~


杏「何故か林に一発飛んできて、折れた木の枝が頭に直撃」

杏「このざまよ」タンコブスリスリ

桃「」

杏「あんなに『的外れ』な弾を撃つのは1人しかいないって思ったね」

柚子「桃ちゃん…」

麻子「こりゃひどい」

杏「かぁしま、そのあと何したっけ?」

桃「え、えーと…」

桃「ヘッツァーを戦車倉庫で軽く洗車してまして…」



~~~~~


桃「今日はこの辺にして、ヘッツァーを軽く水で流して洗うか」

桃「ホースを繋いでっと」

ジャバ-



杏「いてててて…かぁしまだな…私を撃ったの…」ヨロヨロ

杏「やっと倉庫までたどり着いた…」ヨロヨロ



桃「ん、電話だ」

桃「もしもし?」

柚子『もしもし桃ちゃん』

桃「柚子か、どうした?」

柚子『今日生徒会室の掃除当番…桃ちゃんだよねぇ』

桃「あ゛!!」

柚子『五十鈴さんたちが生徒会の仕事を手伝いに来てくれるから綺麗にしといてって言ったよねぇ…』

桃「ごめんよ柚子ちゃん!すぐに掃除しにいくからぁ!」


~~~~~

杏「水出しっぱなしのホース投げ捨てて学校にすっ飛んでったよな」

桃「はい…」

杏「あんとき私に思いっきり水かかったんだよ」

桃「」

華「会長が濡れていたのはそれが理由だったんですね…」

沙織「どんどん謎が解けて行く…」

みほ「その後はどうなったんですか…?」

杏「風邪引きそうだから風呂に向かったよ」



~~~~~


杏「ううう…寒い…頭痛い…」ヨロヨロ

杏「お風呂入ろう…」


杏「ようやく生徒会の風呂に着いた…」

ガチャガチャ

杏「あり、鍵かかってる」

杏「えー…なんでぇ」

杏「あ…クラクラしてきた」

杏「応急処置として干し芋食べて体力回復しないと…」フラフラ


~~~~~

桃「多分その時、生徒会室の掃除終わらせてお風呂掃除してました…」

杏「なるほどねぇ、だから鍵かかってたのかぁ」

柚子「てか、保健室に直行してくださいよ」


~~~~~


生徒会室

杏「ほしいも…ほしいも…」

杏「あった…」

パクパクパク

杏「ん」

グギュルルルルルル…

杏「うごぉおぉぉお…」

杏「お腹痛ッ…」

杏「なんで…?」

杏「…この干し芋、傷んでたからゴミ箱に捨てたやつじゃん!なんで私の机の上に…?」

ゴギュルルルルルルルルルルル…

杏「アアア…お腹痛い…頭も痛い…寒い苦しい…」

杏「もうダメだ」バタリ


~~~~~


杏「私はそこで力尽きた」

華「傷んでた干し芋が会長にとどめを刺したんですね」

沙織「でもゴミ箱に捨てたはずの傷んだ干し芋がなぜ会長の机の上にあったの…?」

桃「…生徒会室を掃除した際に、会長の干し芋がゴミ箱に落ちてしまったと勘違いして拾い上げて置いた…」

柚子「…」


優花里「これ、会長が目を覚さなければ迷宮入りでしたね」

麻子「これが計画通りの犯行なら大したもんだ」

桃「違う!偶然だ!私が会長を殺そうとするわけないだろ!」

柚子「桃ちゃぁん、否定する前に言わなくちゃいけないことあるんじゃないの?」

桃「かいちょおおおおおおお!!!ごめゆなさいいいいいいいい!!!!」

桃「偶然とは言え会長を…私は…!!」

桃「どんな罰でも受けますううううう!!!」

杏「うーん」

杏「私の他に謝らなくちゃいけない人たちがいるんじゃない?」

桃「え?」

沙織「散々みんなのこと人殺し扱いしといて…」

華「結局、会長をボコボコにしたのは河嶋先輩だったんですね」

典子「…」

ナカジマ「…」

みほ「…」

桃「…えーと、すまない…」

みほ「は?」

桃「ヒエ」







ガチャ

みどり子「会長~、お礼に干し芋持ってきました…」


桃「」


みどり子「河嶋さん…!?」

みどり子「死んでる…!」


桃「い…生きてるぞ…」ボロ...



おわり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom