【ゆるキャン△】なでしこ「赤ずきん?」 (16)

キャスト


赤ずきん  なでしこ

オオカミ  リンちゃん

おばあさん あきちゃん

狩人    犬子

脚本    斉藤さん

前作的ななにか
【ゆるキャン△】リン「シンデレラ?」
【ゆるキャン△】リン「シンデレラ?」 - SSまとめ速報
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むかしむかし、南部橋西交差点のそばに、赤ずきんという可愛らしい女の子が住んでいました。

赤ずきんは森の向こうのおばあさんの家に、お見舞いに行くことになりました。


桜「おみやげ持った?」

なでしこ「うん、持った!」

桜「寄り道すんじゃないわよ」

なでしこ「だいじょうぶだよぉ~」

桜「気をつけて行きなさいよ」

なでしこ「うん、行ってくるねっ」

桜「……」(物凄く心配)


赤ずきんが森を歩いていると、オオカミが現れました。


リン「がおー。」

なでしこ「あ、オオカミさんだっ」

リン「どこか行くの?」

なでしこ「うん、おばあちゃんのところに、おみやげを持ってお見舞いに行くんだよ」

リン「ふーん……。あ、そうだ、向こうに富士山がよく見える場所があるよ」

なでしこ「えっ?ふじさん!?どこっ!」

リン「こっちこっち…ほら」

なでしこ「ふおぉーっほんとだぁーっ」パシャパシャ

リン「あっちからだともっと良く見えるよ」

なでしこ「ほんとっ!?ちょっと行ってくるね!」ダッ

リン「……バカな女だぜ。では今のうちに」


赤ずきんが富士山の写真を撮っている間に、オオカミはおばあさんの家に先回りしました。

千明「はーっはっはぁ!よく来たなオオカミィ!だがな、そう易々と私を倒せると思うなy

リン「いやそういうのいいから」ゲシッ

千明「もうちょい目立たせろよォ~!」


オオカミはおばあさんを丸呑みにすると、おばあさんになりすましてベッドに潜り込みました。

フォルダいっぱいに富士山の写真を撮った赤ずきんは、ようやくおばあさんの家にたどり着きました。


なでしこ「おばあちゃん、お見舞いに来たよっ!」

リン「おや、赤ずきん、よく来たねぇ」

なでしこ「あれ?おばあちゃん、なんかいつもと声が違う気が……本田未央っぽかったのに、川島瑞樹っぽくなってる…」

リン「なぜデレマスで例える!?」

なでしこ「おばあちゃんの目は、どうしてそんなに大きいの?」

リン「それはね、漫画やアニメのキャラはデフォルメされてるからだよ」

なでしこ「おばあちゃんのおだんごは、どうしてそんなに大きいの?」

リン「それはね、ほどくと結構長いからだよ」

なでしこ「おばあちゃんのお口は、どうしてそんなに大きいの?」

リン「それはね……お前を食べるため…」

なでしこ「えっ、お腹空いてるの?だったらちょうどいいおみやげ持ってきたよ。……はい、これ」

リン「……なにこれ?」

なでしこ「お鍋だよ、担々餃子鍋」

リン「どうやって持ってきた!?」

なでしこ「はい、たーんとおあがりぃ」

リン「お前がおばあちゃんじゃねえか」

リン「……」モグモグ

なでしこ「…どお?」

リン「うまい…」

なでしこ「よしっ!」

なでしこ「おかわりもあるよぅ」

リン「ありがと」モグモグ

なでしこ「まだまだあるよぅ」

リン「いや、私少食だし、そんなに食えん」

なでしこ「そうなんだ…。じゃあ、お腹空いたら、私がまたなにか作るねっ」

リン「……うん」


こうして二人は末長く幸せに暮らしました。

めでたしめでたし。

~fin~

千明「…って、あたし喰われっぱなしじゃねーか!」

あおい「私なん出番なかったで!?」

リン「大不評だな」

恵那「う~ん……。じゃあ、主役を交代してみよう。次はリンが赤ずきんで、なでしこちゃんがオオカミで」

なでしこ「うん、わかった。じゃあリンちゃん、はい」

リン「ん?…あぁ、頭巾か」カブリカブリ…

あおい「……なんかめっちゃ見覚えあるんやけど」

千明「きらファンで見た画だな、これ」

恵那「じゃ、take2スタート!」

ーーーーーー

ーーーー

ーー

むかしむかし、身延の反木川沿いに、赤ずきんという可愛らしい女の子が住んでいました。


リン「なんだよこの住所を晒していく導入は」


赤ずきんは森の向こうのおばあさんの家に、お見舞いに行くことになりました。


咲「免許取りたてなんだから、車には気を付けなさいよ」

リン「分かってるよ」

咲「あんまり危ない道は通っちゃダメよ」

リン「分かってるって、じゃあ行ってくるね」

ビィーーン…

なでしこ「えっ!?リンちゃんバイク!?ま、待ってよぉ~」

オオカミは頑張って、どうにかおばあさんの家に先回りしました。


なでしこ「はぁ、はぁ、間に合った…」

千明「すげーなお前」

なでしこ「時間もないし、えいっ」パクッ

千明「結局こんな出番か~」


オオカミはおばあさんを丸呑みにすると、おばあさんになりすましてベッドに潜り込みました。


なでしこ「ふっふっふ、あとはリンちゃんを待つだけ…」

なでしこ「…」

なでしこ「……」

なでしこ「リンちゃん遅いナァ………」

赤ずきんは、だいぶ遅れておばあさんの家にたどり着きました。


リン「近道したつもりが、まさか通行止めとは…。迂回したおかげでかなりかかったな…まぁいいか」

リン「おばあちゃん、お見舞いに来たよ」

リン「……?」

リン「……おばあちゃん?」

なでしこ「…zzz」スヤァ

リン(寝てやがる)

リン「おばあちゃん、おーい、来たよー」ユサユサ

なでしこ「う~ん…むにゃむにゃ、もう食べられないよぅ」スヤァ

リン「ベタな寝言言いやがって。おい、なでしこ、起きろ」ユサユサ

なでしこ「むぁ~……あ、リンちゃん…おはようございます」

リン「寝ぼけてやがる…おい、役を忘れるなよ」

なでしこ「役……あっ、そうだ、オオカミだった!」

リン「今それ言っちゃダメだろ」

なでしこ「そっか、おばあさんのフリを…いや、ええっと……」アタフタ

リン「グダグダじゃねぇか」

なでしこ「えーーと、」

なでしこ「……」

なでしこ「…ふっふっふ、バレてしまったからには仕方ない」

リン「赤ずきんで聞いたことないセリフだな」

なでしこ「というわけで、食べちゃうぞぉ」

リン「ま、待て、おみやげ持ってきてあるから。ほれ、身延まんじゅう(12個入)だ」

なでしこ「あっ、身延まんじゅう!これ美味しいよねぇ」モグモグ

リン(流石のなでしこも、飲み物無しでまんじゅう12個はすぐには食べきれまい。よし、今のうちに逃げ…)

なでしこ「ごちそうさまでしたっ」

リン「バカな!もう食っただと!?」

なでしこ「じゃあ次は赤ずきんちゃんを……うへへ」

リン「な、何か他に食べ物は…」キョロキョロ

リン「台所にほうとうがあった!これ作るから…」

なでしこ「それって、どのくらいかかるの?」

リン「40分くらい、かな?」

なでしこ「40…分……」グルル…

リン「ま、待て!桔梗信玄餅があったから、これ食べて待ってて」

なでしこ「桔梗信玄餅だっ!いただきますっ」

なでしこ「きな粉と混ざった黒蜜がおもちに合うよぅ」モミモミ モグモグ

リン「くろ玉があったぞ!」

なでしこ「甘い羊羹にあっさり目の餡が美味しいっ」モグモグ

リン「月の雫があったぞ!」

なでしこ「コーティングの砂糖の甘さと、中のぶどうの酸っぱさがちょうどいいねぃ」モグモグ

リン「ふじフォンがあったぞ!」

なでしこ「ふおぉーーっ、ふじさんのシフォンケーキだぁっ!」モグモグ

リン「塩羊羹があったぞ!」

なでしこ「塩のしょっぱさが、あんこの甘さを引き立てて美味しいっ」モグモグ

リン「笹子餅があったぞ!」

なでしこ「草餅の香りと甘さ控えめの餡が合うねぃ」モグモグ

赤ずきんは、おばあさんの家にあった山梨銘菓をオオカミに食べさせて時間稼ぎをしました。


リン「長野県のやつ混じってなかったか?まあいいや、ほうとう出来たぞ」

なでしこ「うはぁ~っ美味しそう!いただきますっ」ズルズル

リン(鍋いっぱいのほうとう……流石に食いきれまい。今のうちに逃げ…)

なでしこ「ごちそうさまでしたっ!」

リン「なっ…!瞬殺……だと……!?」

リン「ほ、他に食べ物は…」キョロキョロ

なでしこ「もうおわり?おわり?」

リン「も、もう、無い…」

なでしこ「じゃ、食べていい?」

リン「お前はグラ◯ニーかっ!」

なでしこ「えい」パクッ


オオカミは赤ずきんを丸呑みにすると、満足してそのまま寝てしまいました。

そこに、森の狩人が通りかかりました。


あおい「ようやく出番やっ!」

なでしこ「むにゃむにゃ、おなかすいたよぅ」パクッ

あおい「えっ?」


オオカミは、寝ぼけたまま狩人を丸呑みにしてしまいました。


なでしこ「う~ん…、おなか………すいたナァ……」ゴゴゴ…


おなかを空かせたオオカミは食欲の権化と化し、森も、山も、ついには世界すら呑み込み、こうして全ては無に帰しました。

めでたしめでたし。

~fin~

リン「めでたしではないだろ」

千明「つーかなんだよこのシュールなオチは」

恵那「そう?いいオチだと思ったんだけど」

あおい「結局私の出番無いやん~」


ーーENDーー

以上になります

二期……二期はまだか…

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