一方通行「アニサキス症だァ?」 (24)

新約序盤辺りのパラレル。



一方通行「チッ......いつもの銘柄は全部売り切れかよ、ったく......おい、クソガキ。帰ったぞ」ガチャッ


打ち止め「おかえりなさい、あなた〜って
ミサカはミサカは新妻の雰囲気を醸し出しながらセクシーポーズを......いてっ!」ビシッ


一方通行「ガキが一丁前に色気付いてンじゃねェ、傍から見たら色々と誤解されンだろうが。
つかどこでンな知識蓄えてきやがった。ドラマの見過ぎだ」


打ち止め「う〜......いつもながらあなたのチョップは少し手加減に欠けるかもって、
ミサカはミサカは鈍感にぶちん男の一方通行を涙目を添えて、下から目線で訴えてみたり......」イタイ


一方通行「何言ってやがンだ。おら、くだらねェ事いつまでも呟いてないでさっさとリビング行くぞ」カツカツ


打ち止め「くだらなくなんかないもん!って突っ撥ねるけど、
ミサカはミサカは数秒前の事なんか気にせず、すかさずあなたを追い越して走ってみたり〜」タタタッ


一方通行「走り回るとまた転げンぞ」カツカツ


芳川「あら、帰ったのね一方通行。おかえりなさい」コーヒーズズッ


番外個体「おっかえり〜......あ・な・たぁ〜☆」ウッフン


一方通行「......さっきのはオマエの仕込みか?」イラッ

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番外個体「お、分かった?最近溜まってそうだったから、
最終信号にちょいとばかし男の誘い方ってもんを伝授してあげた訳なんだけどさぁ。
いかんせんロリコン童貞のモヤシ君には、愛しの彼女ちゃんの悩殺攻撃は刺激が強すぎたかなぁ〜キャハッ☆」


一方通行「今すぐロシアまで送り返してやろォか?音速で」


番外個体「やだ.....ミサカまだ心の準備が......」カアッ


一方通行「聴覚の調整がまだ不備だらけのままのよォだな。
何ならベクトル弄って五感の感度MAXにしてやってもいいンだぜ?神経剥き出しでな」


番外個体「感度MAXにしてから弄るなんて......そんな経験ミサカにはまだ早いよぉ......」モジモジ


一方通行「演算回路までやられちまってンのか。こりゃ生体電気操作も加えねェと手遅れだな」


番外個体「生体電気の流れを調節して直接触れなくても快楽強度を上げ下げするつもりでしょ!?
エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!」


一方通行「オマエベクトル変換してねェ?」


番外個体「はぁ〜スッキリした。やっぱ一日に30回はあなたをイジらないとテンション上がんないよね〜。
煙草みたいなもんかな?ミサカ吸ったことないけど」ギャハッ


一方通行「オレをからかうのは別に構わねェが、
ガキの目の前でそういうドのつくような下ネタのオンパレードはやめろ。
青少年保護育成条例に引っかかンだろうが」

番外個体「相変わらずの親バカ具合だねぇ。だからロリコンって呼ばれるんだよ?」


一方通行「それを言うならせめてフェミニストだろうがよ。
つか親馬鹿じゃねェ。このガキにはまだあんな穢れた文化に触れてほしくねェだけだ」


番外個体「親バカじゃん。そのツンデレはいつになったら治るのやら......」


一方通行「オマエの減らず口もな」


打ち止め「ねーねー、エロ同人って何かな?
ってミサカはミサカは謎の単語が発するそこはかとない淫靡な雰囲気を怪しみつつも、
好奇心に耐えきれずに質問してみたり」


番外個体「エロ同人とは通称エロ同人誌の略語、
または一種のネットスラングに数えられるもので、
広く知られる単語で言えば成人向け雑誌に描かれている内容を
現実ではあり得ないシチュエーションや構図などで、
性的描写をより具体的かつ甘美的な興奮に変わるように絵で表現し......」


一方通行「やめろつってンだろうが!つかオマエもどこでそンな知識仕入れてきやがったンだ!?」


黄泉川「はいはい、夫婦漫才はその辺にしておいて、そろそろ夕飯じゃん」


一方通行「オイ!居たンならさっさと止めろ黄泉川ァ!」


黄泉川「大丈夫じゃん。打ち止めの表情から察するに、そもそも前提となる単語すら理解できてないみたいだから」

番外個体「なら後で部屋に来なよ。画像とか動画付きで隅から隅まで教えてあげるからさ☆」


一方通行「大概にしとかねェとマジで殺すぞ、自転砲喰らわすぞオマエ」


黄泉川「ほらそこ、子供の前で物騒な発言は止すじゃん」


一方通行「それ以前にR18指定かかりそうな、コイツの一挙一動の方が問題だろォが!?」


打ち止め「???」


芳川「お腹も減ってきた事だし、そろそろご飯にしましょう。今日の献立は何かしら、愛穂?」


一方通行「オマエのスルースキルっぷりだけはホント尊敬するわ、その部分だけな」


芳川「何故"だけ"に念を押したのかは分かりかねるわね」


黄泉川「とりあえず三人ともほら、席に座るじゃん。
飯時にずっと立ったり怒鳴ったりしてちゃ行儀が悪いじゃん」


番外個体「くけけ、だってさ。叱られてやんの第一位のくせして」


一方通行「オマエも含んでの注意なンだが、そこンとこ理解してるか?
チッ......まァいい。オマエとのこういうやり取りもそろそろ慣れた。
コーヒーもロクにねェし、飯だ飯」

打ち止め「はいは〜いってミサカはミサカは食欲の本能に促されるまま定席に勢いよく......
じゃなくって、お上品に座ってみたり!」


番外個体「ミサカもね。どっかの誰かさんと違って、
顔芸して涎撒き散らしながらご飯食べるつもりは永劫ない訳だし、ギャハハッ」


一方通行「ほざけ。......で、芳川じゃねェがメニューはなによ。
またこの前みてェに、炊飯器で作ったビビンバとかだったらオレは食わねェぞ」


黄泉川「炊飯器disはその辺にしとくじゃん。実はスーパーで珍しく、
いつもなら手が出しづらいような値段の刺身の盛り合わせが半額になっててな、
豪勢に今日は生魚オードブルと行こうかと思ったんじゃん」


打ち止め「お刺身!?やったー!ってミサカはミサカは
久しぶりの脂ののったジューシーな肉汁(魚)の味わいを堪能できる事に喜びを全力で表現してみたり!」キャッホイ


芳川「あら、いいじゃない。じゃあ偶にはお酒でも飲みながら、ちまちま摘むのも悪くないかもね」


黄泉川「それは私の酒じゃんよ桔梗。......まあ今日に限り大目に見とくじゃん」


番外個体「ミサカは食べるの初めてだなぁ......どんな味がするんだろ?」


打ち止め「そりゃもう......あの口に入れた瞬間広がる仄かな甘味と、
それらを内包するとろやかな脂の複雑な旨味の数々。そして主演である脂を優しく引き立てる、
スポットライトのような役割を担うであろう赤身の柔らかい触感は、
味わったら最後白米おかわり必須なレベルの美味しさだよって、
ミサカはミサカは拙い語彙なりにさながらグルメレポーターみたいに食材の説明をしてみたり!」

一方通行「その評論にはなンら疑問点は浮かばねェが、長ェ。三行で纏めろ」


打ち止め「トロは。シャッキリポン。舌の上で踊る」


一方通行「オレの漫画読ンだ?」


番外個体「へぇーそりゃ期待だね。フグとかあったら
第一位の口に鉄釘と一緒に磁力狙撃砲でぶち込んでやろうと思ったけど、ぎゃはっ」


一方通行「安心しろ、市販の製品には可食部位しか置いてねェし、
そもそも普通パック系の盛り合わせにフグはねェ。つか毒関係ねェだろそれ」


黄泉川「いや、あったじゃんよ。ほれ」


フグ「俺の刺身に常識は通用しねえ」


一方通行「あンのかよ。凄ェな学園都市建立スーパー」


芳川「あっ、けどこのパックのフグ、何故か卵巣入ってるわよ。テトロドトキシン入ってる」


一方通行「大丈夫か、学園都市建立スーパー」

打ち止め「じゃあこの部位は食べちゃ危険なんだね?
ってミサカはミサカは実は毒ってどんな風味なのかちょっと気になってみたり」


一方通行「やめとけ、死ぬぞ。割と冗談抜きで」


番外個体「けどこのまま捨てちゃうのもちょっと勿体無い気がするよね〜。
第一位、何とかしてくんない?勿論演算補助なしでね」


一方通行「オマエが食えボケ」


打ち止め「じゃあこの卵巣はせっかく子供を育てる為に備えたものなのに、
その役割を果たす事もできずに剰え食される事もなく
無意味に生ゴミ逝きになってしまうのね......ヨヨヨって
ミサカはミサカは10032号のやってた嘘泣きを再現してみたり」


芳川「大丈夫よ、泣かないで打ち止め。あなたの一方通行《さいきょう》は
例え能力が無かったとしても、必ず誰も悲しませはしないわ。多分」


一方通行「オマエが番外個体の真似しても全身の血管爆発させてェだけだから止めろ。
つかこれ以上悪影響与えて打ち止めまで同じ性格に育っちまったらどうしてくれンだ、あァ!?」


芳川「パパセラレータ(笑)」


打ち止め「カホゴ二サレータ(笑)」


番外個体「『俺も、ずっと一緒にいたかった』」


一方通行「あれ、なンだ......?目から水分分泌が止まらねェ」

黄泉川「流石にかわいそうになって来たから、そろそろ止めるじゃんよ」


番外個体「なんか第一位弄りも飽きたしご飯食ーべよ」


打ち止め「何から取ろうかなって、ミサカはミサカは
高級そうな本マグロの中トロ部位を誰よりも凌いで素早く皿に盛ってみたり!」


芳川「あら、酎ハイしかないの?日本酒は用意してないのかしら愛穂?」


黄泉川「あるけど生産本数が限られてるような超がつく程高級な瓶酒だから、
きちんと保管してあるじゃん。勿論飲ませないぞ」


芳川「いやらしい事してくれるわね、じゃあ仕方ないしこの99.9レモンで我慢しましょうか」


一方通行「オレも酒飲みたい。そしてこの哀しみから解放されたい」


黄泉川「そうは警備員が下ろさないじゃんよ」


一方通行「チクショウ......ならせめて好物のイカ刺は取っておいてくれ」

芳川「いいわよ、私イカ苦手だし」


番外個体「なんか白くてスペルマっぽいから、ミサカもあなたにあげるよ、ぎゃはっ」


打ち止め「はいっ、どうぞ!ってミサカはミサカは弄りすぎた建前上のお詫びとして
イカチョモランマをあなたのお皿に建築してみたり!」


一方通行「悪い気分じゃねェが、オマエら絶対苦手なもン押し付けてるだけだろ」


黄泉川「さー、気を取り直してパーっとたんまり食うじゃんよ!
炊飯器05からも炊き上げの音が聞こえたし、じゃんじゃんおかわりしてくれじゃん!」


打ち止め「わーい!やっぱ日本人はお米が主食だよねってさりげなくパン派の人間を貶してみたり!」


番外個体「研究室育ちでろくなもん食ってこなかったって言っても血には抗えないよね〜
刺身も美味しそうだし、こりゃ三杯以上は確実になっちゃいそうだね、くけけっ」


芳川「太るわよ」


番外個体「ミサカは全部この胸に栄養がいくから何の問題もないんだも〜ん。
それより芳川の方が気にした方がいいんじゃないの?
お酒あんまり飲みすぎると代謝落ちて脂肪に変わっちゃうよ?ただでさえ歳が歳なんだし☆」


芳川「聞き捨てならないわね。私はまだピチピチの20代よ」


黄泉川「悲しい事に死語じゃんよそれ。そしておばさんも否定できないじゃん」


芳川「ちくしょう.......私だって若い頃は......」




すみません、久しぶりの投稿なのでルールに反していないか自分では分かりません。、
なので何か変な事してたら遠慮なく言ってください。

一方通行「......うめェ、故に涙が込み上げてくる。絶対からかいに折れたからじゃねェ。断じてねェ」


番外個体「ちょっと、一人でぶつくさ言ってんのマジキモいんですけどー。
あっなんかあなたがイカ食べてると共食いみたいに映えるね、ぎゃははっ」


打ち止め「ちょっ、そういう事言うとまた......ってミサカはミサカはこれ以上一方通行をイジり倒す事に制止を入れてみたり......あっ」


一方通行「違ェ......違ェよ。こりゃアレだ。味気ないから塩分トッピングしてるだけだ......グスッ」


芳川「あらら、ダメじゃない二人とも。からかいはね、限度ってものが暗黙のルールで設けられているのよ?」


打ち止め「あなたが言えた事じゃないと思うって、ミサカはミサカは棚に上げてる芳川に対して真面目なツッコミを入れてみたり」


番外個体「そっか......ごめんね、第一位。悪気はなかったんだけどさ、ほらミサカ悪意を送受信するアンテナあるし」


一方通行「......ンな事は分かってるっつゥの。それを把握した上で受け止めてやるべきだってのは最初から理解してる。
俺が弱すぎたってだけの話だ」


打ち止め「ミサカもミサカも、素直にごめんねって謝ってみたり」


一方通行「......あァ。まァ過ぎた話だ、こっからは楽しく食事と行こうぜ」

番外個体「そうだね、そういえばこのフグって卵巣は食べれなかったんだよね?て事は精巣も同様に毒があるって事?」


黄泉川「いや、精巣は大半は口に入れても平気なものが多いらしいじゃんよ。
勿論いざ捌くとなったら特殊な調理免許は必要なんだけどじゃん」


番外個体「へぇ〜、じゃああなたの精巣もどうせ使わないんだし、
せめて人様の栄養になるように摘出してもらった方が良いんじゃない?
ぎゃはっ、だってあなたってまだ童貞......あっ」


打ち止め「あっ」


芳川「あっ」


黄泉川「あっ」


フグ「あっ」


一方通行「......」


一方通行「......あぎゃはっ」


一方通行「ギャハハハハハッエヒャヒャヒャッ!!イイねェ、最高にトンじまったよ、番外個体ちゃァァンっ!!?」


番外個体「やべっ......」

一方通行「クカカッ、心配すンなよ。オマエに手は出さねェ。
そンな事したら打ち止め《このガキ》が悲しむからなァ......だが」ギロッ


芳川「えっ?」


一方通行「オマエだけは別だよなァ!?貰うぜ......その酒をよォ!!」シュバッ


芳川「ちょ待っ」


黄泉川「おい一方通行!未成年飲酒は......」


一方通行「もう俺を止められる者なんざ、この世のどこにも存在しねェ!」

グビッ


番外個体「......あーらら、ミサカ知ーらないっと......」


一方通行「......」グビグビグビッ


一方通行「......ッエーイ☆」


打ち止め「おい、逃げてんじゃねえよって、
ミサカはミサカは原作設定無視して上位個体命令で番外個体の全ての動きをシャットアウトする」


番外個体「あばbbbbbb」

芳川「はぁ......呑んでる途中だったのに。愛穂、そういう訳だから2本目貰うわね」レイゾウコガチャッ


黄泉川「......いつになくカオスな時間を過ごす事になりそうじゃん」


一方通行「なンだなンだよ、なンですかァ!?この歪んだ景色はァ!!これが絶対能力ってやつかァ!?」


打ち止め「これ演算補助切った方がいいのかな?」


黄泉川「そっとしておいてあげるじゃんよ。こいつも日頃ストレスを抱えてるからな、
それを発散したいんだと思うじゃんから」


一方通行「ブルっちまいそうだよ、この新感覚によォ......
なンだオマエ、さっきから俺の真似しやがって。口ン中でミキサーかけられてェのか、あァ!!?」


イカ「」


一方通行「イイぜ......テメェが何でも思い通りに寿司ネタだとか手巻寿司に割り込むってンなら......」


一方通行「まずはそのふざけたベクトルを食い尽くすゥゥっ!!」ングングングッ


芳川「いくら何でも丸呑みはヤバイんじゃないかしら?」


黄泉川「いざとなったらアイツは能力使えばいいし、大丈夫じゃんよ。テンションは全然大丈夫じゃないけどじゃん」

打ち止め「そんなに一気にごっくんすると窒息死しちゃうよーって
ミサカはミサカは実験の時でさえ見なかったレベルで暴走してる一方通行に優しく注意を促してみたり」


一方通行「関係ねェ、関係ねェンだよ!テメェら軟体動物なんて食道のクールタイムがなくたって100匹ぶち飲み込めるンだよォ!」


一方通行「......うぐっ!?」


芳川「ほら言わんこっちゃない。ほら反射して元あった皿に引き返させなさいよ」


一方通行「......ぐっ......オイ、オレの能力名を忘れたのか?
『一方通行』の名の下において逆流はあり得ねえンだよ!
第一もうオレの体液まみれになったイカちゃンを哀れにも拒否する事なンざ出来るわけねェだろ!
一度吐いた唾はもう飲み込めない定めだと、そう才人工房でも教えられて来たんだよォ!学園都市に謝りやがれェ!」


芳川「すごいわ。気迫と強い意志はバチバチ感じるのに何を言ってるのか全然理解できない」


一方通行「そして答えは簡単だろうが、反射させてはいけねェなら受け容れればいいンだよ、クソッタレがァ!」


打ち止め「......!?まさか!やめてあなた!そんな事をすればあなたの身体は......!」


一方通行「圧縮圧縮ゥ……ツツイカ目 スルメイカ科を圧縮ゥっ!!
あンじゃねェか……誰も泣かなくて済むハッピーエンドがここに……」

書き溜め尽きたのでちょっと休憩します

一方通行「俺の喉元、気道、食道を拡張し物理的にイカちゃンが通りやすい空間を開けてやりゃあ万事解決なンだよォ!!
kgmu打止lsntnjajgojtq好ktvgxsjッ!!」


打ち止め「黒い翼......もしかしてイカのAIM拡散力場を自分だけの現実に再入力してるの!?
これがSYSTEM《イカならぬ身にてイカの意思に辿り着く者》……
これが学園都市の悲願の結晶に他ならないもの……!
ってミサカはミサカは自分でも何言ってんのか分からないけど取り敢えずノリに乗じてみる!」


番外個体「」ビクンビクンッ


黄泉川「ダメじゃん!戻ってこい一方通行ぁ!!」


一方通行「し……ljujmpgす……jtgmgqdtmな……」ピキピキ


芳川「これは……!?」


イカ「ずっと一緒にいたいよって、鳥賊は鳥賊はお願いしてみる」


一方通行「あァ……そうだな。俺も、ずっと一緒にいたかった」


白い翼バサァッ


芳川「ああ……そうか、これが」


黄泉川「守る為の闘いって事じゃんよ」


一方通行「あ、これ無理だわ」バタンッ


打ち止め「あっ倒れた」


芳川「やっと茶番が終わったわね」


黄泉川「......取り敢えず食事は一旦中断して、こいつを部屋に運ぶじゃんよ」


打ち止め「これはどうする?ってミサカはミサカはオットセイみたいに跳ねまくってる番外個体を指して、
後始末をどうするか尋ねてみる」


黄泉川「ほっとけ、元凶じゃん」


番外個体「」ビクンビクンッ


芳川「哀れ第三次製造計画......」


一方通行「」

ーーーーーーーーーーーーーーー


時は飛び、真夜中12時過ぎ


打ち止め「」スースー


黄泉川「」クカークカーッ


番外個体「」ビクンビクン


芳川「グガァァァーッ!グゴォォォォッ!!ギリギリ……ゴォォォォッ」


一方通行「」ビクッ


一方通行「……?なンだァ……随分喧しいな……つか何で俺は寝て」


ズキィッ


一方通行「……がァ……ッ!?」


一方通行「ンだ……ぐっ……!痛ェ……腹が……痛ェ……!?」


一方通行「下痢とか、そういうンじゃねェ……ぐっ!?まるで、内臓を抉られ続けるようなァ……!?」


一方通行「胃が…胃が裂けそうだァ……!クソ、能力を、演算を働かせる……!」カチッ


一方通行「痛覚信号を、遮断……ダメだ。痛みが激しすぎて生体電気を操るような複雑な演算ができねェ……!
がァ……っこ、こうなったら原因となる胃の中の異物を直接排除、する……!」


一方通行「痛覚信号の発信場所から逆算するに、胃に不調が起こっているのは間違いねェ……
い、一体何がどうなってるってンだァ……え、エコーロケーション同様に音波の振動の反射具合を測定し、
存在している全ての物資の全容を観測……!は、早く処理しねェと気が狂っちまいそうだァ……!」
一方通行「クソがァ……俺の腹ン中に何が起こってるってンだ……!?」


???「」モゾモゾ


一方通行「あァ……何かが蠢いてやがる……?消化され始めた食物が沈んで……
じゃ、ねェみてェだな……なンだってンだ……」


一方通行「いや、これは……動いてるものに生き物特有の体温がありやがる……って事は、まさか……!」


アニサキス「お邪魔してるんだよ!」

一方通行「よりにもよって寄生虫かよォ……」


アニサキス「この宿主の中はコーヒー塗れで黒くて汚ったないかも。もっとご飯(組織)を寄こすんだよ!」


一方通行「ぐっ……ちンたらしてらンねェな……たかだか線虫如きがいつまでも俺の体内で調子乗ってンじゃねェ!!」


一方通行「オラ!声の振動を増幅して指向性を持たせたミニマムサイズの音響兵器だ、木っ端微塵になりやがれェ!」


ズキッ


一方通行「ぐォっ……しまった、余りの痛みと吐き気で座標演算をミスっちまった……!
ベクトルが霧散しちまわない内に胃の中で反射してもう一度よく狙って当ててやる!」


アニサキス「そんなブレブレの攻撃には当たらないんだよ」スカッ


一方通行「がァァァっ!!またスカしやがった!だったら当たるまで何度でも反射しまくってやるよォ!」


ガンガンガンッ


イメージ的にはDVDプレイヤーの待機画面を想像してください。


一方通行「はあはあ……ダメだ。これ以上やった所で余計にダメージを負うだけだ。
下手すりゃ胃に穴が何個か空いてもおかしくねェ。
し、仕方ねェ、癪だがあの医者の所で明日摘出手術を頼んでみる事にすっかァ……ぐおっ、い、痛えェ!!」


アニサキス「じゃあ、私と一緒に地獄の底までついてきてくれる?」


朝チュン


一方通行「結局朝まで寝られなかった……」

番外個体「おーい!起きてるー、第一位?まあ寝てても無理矢理モーニングコールに向かっちゃうんだけどねー、くけけっ」


「……」


番外個体「おやぁ?返事がないなー、生意気にもこのミサカのラブラブ「おはよう」トークを無視しちゃいますかー。
そっかそっか、ならこのたわわに実ったお胸で窒息死させちゃう?いや、しよっか!」


ガラッ


番外個体「ドーンと扉を開け、一方通行の顔へいざダイブ……って」


一方通行「」


番外個体「し、死んでる……」


黄泉川「ふわぁ~……何じゃん、朝っぱらから騒々しい……」


番外個体「ちょ、黄泉川!一方通行が、一方通行がぁ……し、死んじゃってるぅ!!」アタフタ


黄泉川「何だってじゃん!?おい!起きろ一方通行!また番外個体を逆に揶揄う為の悪ふざけだろ!?おい!」ユサユサ


打ち止め「眠たいなぁ……ってミサカはミサカは起きたての瞼を擦りながら騒いでる二人の方へ向かってみたり。どうしたの?」


黄泉川「こ、こいつを起こそうとしても反応が一切ないんじゃん……」


打ち止め「え、ちょっと早々にドッキリはやめてよーってミサカはミサカは……」


黄泉川「この顔が冗談に見えるか!?何か心当たりとかない訳じゃん!?」


打ち止め「……マジ?」


黄泉川「大マジじゃん!」


番外個体「どうしよ……どうしよ、こうなったら人口呼吸で……?」


打ち止め「こいつ(番外個体)が慌ててるって事は……マジなんですかー!?
ってミサカはミサカは今年一番の驚きを昭和風のノリで表現、とか言ってる場合じゃない!
まさかまたMNWに何らかの妨害電波かウイルスでも……?いや、そうであれば私達にも影響が出てるはずだし……」


黄泉川「芳川!芳川ぁっ!!起きろ!仮にも元科学者だろお前!初めて役に立ちそうな事がニートのお前にも訪れそうじゃん!?」


芳川「グガァァァッ、グギョォォォォッ、シューシュースプゥゥ……」ブゥッ


黄泉川「くっ、唯一の頼みづたもロクに希望にはならんか……どうすれば……!」

一方通行「……くっ、勝手に殺すんじゃねェ……」ムクッ


打ち止め「あなた!生きていたの!?ってミサカはミサカは泣きべそなんか書いてないけど、ぐすっ、喜んで駆け寄ってみる!」


黄泉川「貴様ぁ!私達がどれだけ心配したと……まぁ無事ならともかくじゃん」


番外個体「えぐっ、な、泣いてなんかいないんだからね、本当だからねっ!
本心ではそのまま寝てほしかったって思ってるしぃっ!」


黄泉川「この時くらい素直になったらどうじゃん」


番外個体「ミサカはいつでも正直だし!」


一方通行「やめろ……大声を出さないでくれ……腹に響く」


打ち止め「?お腹痛いのってミサカはミサカはベッドに腰掛けてるあなたの背中をサスサスしてみたり」


一方通行「痛っ……!ま、マジで今はどこにも触らないでくれェ……失神しちまう……!」


黄泉川「おい、学園都市第一位ってものがありながら、どうしたじゃん?本当にただの腹痛か?」


一方通行「当たった。多分昨日のイカに当たって、今は寄生虫の野郎に胃を巣食われてるンだよォ……」


黄泉川「それはそれで一大事じゃん」


番外個体「ぶっ……天下無敵の一方通行が……くくっ、き、寄生虫って……
あははははっ!お、お腹痛い!!やめて!」バンバン


一方通行「お前マジで覚えてろよ。治ったら殺すからな、絶対記憶に留めておけよ」

打ち止め「心臓病とか大層な病気じゃないだけ一安心したよって、ミサカはミサカは安堵の息を漏らしてみたり」フゥ


一方通行「バカが……かかった事ねェからそンな事がほざけンだよ……
ぶっちゃけ毒とかの方がマシなレベルで痛ェ、つかもう会話する気力がないくらい精神消耗すンだぞこれェ……」


黄泉川「友人が寄生虫の餌食になった時に話だけは聞いた事あるじゃん。
うん、まあ胃の中で鉛筆の芯くらいの生き物が採掘しまくってるって思うと、そりゃ痛いわな」


番外個体「ぎゃはははははっ!ひぃ、ひぃー!あははははっ!!」ゴロゴロ


一方通行「早くあのカエル顏の医者ンとこに連れてってくれ、マジで吐きそう……吐いていい?」


黄泉川「ちょっと待つじゃん、今袋持ってくるから。しっかしかれだな、
摘出手術となると胃カメラ差し込まれるかもなぁ、お前にとっては色々初体験になりそうじゃん」


一方通行「……?いかめらァ?ンだそりゃ」


黄泉川「言葉のまんまじゃん。先端にカメラが付いたホース状の精密機械を口から通し胃まで繋げて、
そこから映った画面を元に見ながら手術する事じゃんよ」


一方通行「口にホースを……?」


打ち止め「うわっ聞いてるだけで痛そうってミサカはミサカは身を萎縮させてみたり……」


黄泉川「実際にはそこまで太くないけど、それでも小指程度の直径はあるじゃん。
食道を通る時に多分えずくと思うけど、しっかり医師の言う事に従うじゃんよ」


一方通行「……え?」


黄泉川「何故そこで聞き返したじゃん?」

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