【モバマス安価】森久保乃々「プロデューサーさんの背中に穴が....」 (954)

~事務所~

P「はぁ~....」カタカタ

ガチャリ

乃々「お疲れ様です....」

P「あーいお疲れー」カタカタ

乃々「....」スタスタ

乃々「ふぅ....」ポスッ

乃々「....」

P「結構早かったなー」カタカタ

乃々「はい....」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1586869462

P「....」カタカタ

乃々「....」

乃々「....!」

P「....」カタカタ

乃々「(Pさんの上着の背中に穴が開いてます....)」

P「....」カタカタ

乃々「....」

乃々「(教えてあげた方がいいですよね....)」

乃々「(あの状態で現場に行ったらマズいですし....)」

乃々「....」

乃々「....」スック

スタスタ

P「....」カタカタ

乃々「....」ジー

P「?」

P「どうした?」

乃々「い、いえ....」

P「おう」カタカタ

乃々「(そんなに大きな穴ではありませんね....直径2~3センチくらいでしょうか....)」

乃々「(でも場所が背中の中心です....目立ちます....)」

乃々「....」ジー

乃々「(え?)」

乃々「(穴の中が真っ暗....?)」

乃々「(上着に穴が開いているなら、その中に着ている物が見えるはずです....)」

乃々「....」

乃々「....Pさん」

P「ん?」

乃々「今日、その上着の下は何を着ているんですか....?」

P「何って、いつも通りワイシャツだぞ」

乃々「で、ですよね....」

乃々「ワイシャツの下は....?」

P「それもいつも通り裸だぞ」

乃々「....」

P「?」

乃々「....」ジー

乃々「(この穴、なんなんでしょう....)」

乃々「(よく見たら上着が無理やり破けて開いた穴とは違って)」

乃々「(コンパスで書いたような、綺麗な円になっています....)」

乃々「(断面も滑らかで、人為的に切り取られたみたいです....)」

乃々「(何より一番不自然なのは)」

乃々「(穴の中が吸い込まれそうなくらいに真っ暗で、底が見えないことです....)」

乃々「(内側に黒いものがあって、それが見えてるだけとは思えません....)」

乃々「(穴の向こうがどこまでも続いているようで....)」

乃々「....」ブルッ

乃々「....」

どうする? >>7

早耶

乃々「(どうしたら....)」チラ

乃々「(!)」

乃々「(あ、あんなところに大和さんが使っている刃渡り10センチほどのサバイバルナイフが....)」

乃々「....」

乃々「(これをあの穴に刺したら....)」

乃々「(いやいやいやいや!!!)」

乃々「(そんなことしてPさんに刺さっちゃったらどうするんですか....!)」

乃々「(もりくぼ、この歳で前科者になってしまうんですけど....)」

乃々「(いや、少年法があるからもりくぼなら大丈夫....)」

乃々「(あれ?でも少年法って何歳までなら守られるんでしょう....)」

乃々「(そもそも少年法って少女には適応されるんでしょうか....?)」

乃々「(ってそんなこと今はどうでもいいです....)」

乃々「(とにかく、こんな危ないものは小さい子たちの手の届かないところへ置かないと....)」コケッ

乃々「(あ)」ヨロ

P「....」カタカタ

乃々「(ああああ!!!!)」ステーン

どうなる? >>12

Pが死ぬ

ブスッ

P「....」

P「....」タラ

P「?」

乃々「あ....ちが....もりくぼは....」ガクガク

P「なんか....背中が熱い....」フラッ

ガシャーン

P「え....?あれ....?」

ちひろ「Pさん、うるさいですよ?」チラ

ジワァ

ちひろ「えっ....」

ちひろ「Pさん!?」ダッ

ちひろ「どうしたんですかこれ!?背中が真っ赤ですよ!?」

乃々「もりくぼはただ....」ブルブル

P「はぁ....はぁ....」

P「のの....」

P「ちょっと、ティッシュ取ってくれないか....」

P「なんか血がさ....出てて....」

ドロ ドロ

乃々「ぁ....」ビチャ

乃々「穴が....あって....」ビチャァ

ちひろ「きゅ、救急車!」ピッ

ちひろ「早く....早く....」イライラ

ガチャ

ちひろ「すみません!早く来てください!!!」

ちひろ「怪我人です!!!すごい血なんです!!!!」

P「寒い....」ドクドク

P「冷房....まだ早いですよ....」ドクドク

乃々「血が....どんどん....」

乃々「....うぷっ」

乃々「ぅぇっ....おぇぇぇっ............」ビチャビチャ

ちひろ「早くしてください!!!!!」

ちひろ「どんどん血が出ているんです!!!!!!!」

P「寒い....」

P「寒いなぁ....」

P「....」

P「....」

ちひろ「Pさん!今救急車呼びましたから!」

ちひろ「Pさん?」

乃々「....」パチリ

乃々「....」

乃々「....ここは」

ちひろ「....乃々ちゃん、ここは病院ですよ」

乃々「びょういん....」

ちひろ「乃々ちゃん、丸一日くらい眠っていたんです」

ちひろ「怪我はないみたいですけど、色々ありましたから....」

乃々「....」

乃々「....!」

乃々「Pさんは!?」

ちひろ「....」

ちひろ「まだ、集中治療室にいます」

ちひろ「でも詳しいことは分かりません」

ちひろ「お医者さんは、かなり危険だと言っていました」

乃々「....」

ちひろ「すみません、Pさんの状況を想像してしまうのが怖くて」

ちひろ「詳しくは聞きませんでした」

乃々「....」

ちひろ「....」

乃々「....」

ちひろ「ちょっと、外の空気を吸ってきます」ガタッ

スタスタ

乃々「....」

乃々「....夢じゃないんですね」

乃々「もりくぼは、Pさんへナイフを....」

乃々「....」

どうする? >>23

もりのくにからで蘇生を試みる

ガタンッ

ちひろ「乃々ちゃん!Pさんが!」

乃々「!?」

ちひろ「今、この中で治療中みたい....」

ちひろ「でももうダメかもしれないって....」

ちひろ「ぅぅっ....」ポロ

ちひろ「どうしてこんなことに....」ポロポロ

乃々「....」

乃々「穴です....」

乃々「穴があるんです....」

ちひろ「乃々ちゃん....」

ウィーン

医師「....」スタスタ

ちひろ「....」

医師「手を尽くしましたが....」

ちひろ「そんな....」

乃々「........」

乃々「!」ダダッ

ウィーン

医師「き、君!?」

P「....」

乃々「Pさん....」

乃々「背中、失礼します!」

乃々「んっ!」グルン

P「....」

乃々「穴....穴....」

乃々「ありました!」

医師「ちょっと君、気持ちはわかるがここに入っちゃ」

乃々「スゥ....」

乃々「ちゅ」

医師「おい!何をしている!」ユサユサ

乃々「....」スッ

乃々「穴に、もりのくにからを流し込みます」ギロッ

医師「はぁ!?」

乃々「スゥ....」

乃々「ちゅ」

乃々「ほんにひは おへんきぃ ひへぁふぁ(こんにちは お元気にしてますか)」

乃々「ははひはひぁ ぉひぉふにへ ふぁひへぃはぅ(私は今 もりのくにで暮らしています)」

乃々「へんぃぃっはぃ、へぁはひへぅへぉ ほぇぁひぃ(元気いっぱい、ではないですけど それなりに)」

医師「!!?!?!?!?!?」

~中略~

乃々「へぇふはぃはぁ ぉへはひぇ ふひぁぇん(照れくさいから お手紙で すみません)」

乃々「ほひぉふぃはぁぁぃぉ ほへぇ(もりのくにから愛を)」

乃々「ほぇぇ(こめて)」

乃々「ぁぃはほぉ(ありがとう)」

乃々「ぁぃはほぉ(ありがとう)」

医師「!!?!??!?!?!?!!?!?!?!?!?!?」

どうなる? >>31

全てなかったことになり>>1に戻る。Pの代わりに森久保の背中に穴が空いてる

乃々「....」

乃々「えっ」

乃々「な、なんで事務所に....」

P「なんでって、さっき自分から入ってきたんじゃないか」

P「お疲れ様です~って」

乃々「Pさん!!!?!?!??!!?」

P「はい」

乃々「な、なんで!?」

P「俺が仕事してちゃ悪いか?」

乃々「....」

乃々「おばけですか?」

P「なんで俺が突然おばけになるんだよ!」プンスカ

乃々「....」

乃々「....」

乃々「....ひぐ」グズ

乃々「ひっ....んんっ....」ボロボロ

P「ちょっ!?」

P「え?何?なんで突然泣くの!?」

乃々「ひん....」ギュゥ

P「乃々さん!?」

ちひろ「Pさん....?」ニッコリ

P「違いますって!これは乃々が突然!」

乃々「Pさんっ....Pさんっ....!」エグッ

ちひろ「?」

P「落ち着いたか?」

乃々「....」

乃々「....すみません」

P「いや、別にいいんだけどさ」

P「何かあったら1人で抱え込まないで言ってくれよ」

乃々「はい....」

乃々「....」

乃々「....一つお願いしてもいいですか」

P「いいぞ」

乃々「....あっちを向いてください」

P「こうか?」クル

乃々「....」ジー

乃々「....」ジー

乃々「(穴はないです....)」ホッ

乃々「あ、もう大丈夫です....」

P「へぇ!?これだけ?」

乃々「はい、確認は取れたので....」

P「そう....」

乃々「....」

乃々「(Pさんの背中にあった穴は跡形もなく消えていました....)」

乃々「(そして、ついさっきまでの記憶も....)」

乃々「(覚えているのはもりくぼだけなのか....)」

乃々「(それともあれはもりくぼの妄想だったのか....)」

乃々「....」

乃々「(いえ、もうそれはいいんです....)」

乃々「(Pさんが元気でいてくれるなら、それで....)」ニコニコ

ガチャリ

誰が来た? >>39

しぶりん

凛「お疲れ様」

P「おつかれ~」

乃々「おつかれさまです....」

凛「乃々!」シュタッ

凛「早かったんだね、いつ来たの?」

乃々「凛さんが来る少し前です....」

凛「そうなんだ、次の現場まであとどのくらい?」

P「あと30分くらいか」

乃々「だそうです....」

凛「そっか、まだ時間あるんだ」ニコッ

乃々「は、はい....」

乃々「....」

凛「....」

乃々「....」

乃々「....」ゴソゴソ

凛「どうしたの?」

乃々「あの、宿題をしようかと....」

凛「ふーん」

凛「分からないことがあったら聞いてね」

乃々「はい....」ガサゴソ

凛「....」ジー

凛「....」ジー

凛「(乃々の背中、華奢で、ちっちゃくてかわいいなあ)」

凛「....」ジー

凛「(ん?)」

凛「(乃々の華奢でちっちゃくてかわいくていい匂いのする背中に穴が開いてる....」

凛「(どこかに引っ掛けて破けちゃったのかな)」

凛「(でもあんなところ引っ掛ける....?)」

凛「(はっ!)」

凛「(背中の真ん中あたりに穴が開いているということは....)」

凛「(もしかしてその中身、見放題?)」

凛「....」

凛「(まずは下着だよね)」

凛「(乃々の下着....着替えで一緒になった時に何度か見たことがあるけど....)」

凛「(こういう隙間からチラっと見えるのって興奮する)」フンス

凛「(さらにその下の真っ白な柔肌も見られるんだ....)」

凛「....」ゴクリ

凛「(ちょっとくらい舐めてもバレないかな)」

乃々「....」カキカキ

乃々「....」カキカキ

凛「....」

凛「(いただきます)」ペコ

凛「....」ジー

凛「!?」

凛「(穴の中に下着も柔肌もない!?)」

凛「(どうなってるのこれ?)」

凛「(というか穴の中に何もない....?)」

凛「....」

凛「(....なにこれ)」

どうする? >>46

ナイフで刺す

手を突っ込む

同じ展開はつまらないので>>47を採用させていただきます

明日の夜に再開します

凛「....」

凛「(....挿れちゃおっかな)」ゴクリ

凛「....」

凛「(我慢は体に毒だし)」ジュルリ

凛「....」

凛「(乃々も乃々だよ)」

凛「(私に背中を向けるなんてさ)」

凛「(戦国時代なら死んでるよ....)」

乃々「....」ペラ

乃々「....」カキカキ

凛「(集中してる、今なら大丈夫かな)」

凛「....」

凛「っ....」スッ

ズプ

凛「....っぁ////」ビクン

乃々「....凛さん?」チラ

凛「ごめん、ちょっとあくびが出ちゃった」フフ

乃々「凛さんもあくびなんてするんですね....」クスクス

凛「するよ、私だって人間だよ?」

乃々「すみません、あまりそういうイメージがなくて....」

凛「....」

凛「乃々が見たいならもっとあくびするよ」

乃々「え、大丈夫です....」

凛「....」

凛「(危ない危ない....)」

凛「(乃々の穴に挿れてるのバレるとこだった....)」

凛「....」

凛「(しかし)」

凛「....」ズボズボ

凛「んんぅ............////」ビクビクン

凛「(たまらない....)」

凛「....」ニュプニュプ

凛「....」グポォ

凛「(ふぅ....)」

凛「(思った通り、穴の中は空洞で乃々に触れているわけじゃないけど)」

凛「(乃々の中に私の身体の一部が入っているという事実だけで頭がどうにかなりそう)」

凛「(凄いなこれ、こんなに心が昂る穴って初めてだよ)」

凛「....」ジュポジュポ

凛「(さて、そろそろ一旦抜かないと....)」コツン

凛「(ん?)」

凛「(今何か手に当たったような....)」ゴソゴソ

何があった? >>59

早耶

血まみれのサバイバルナイフ

物の安価なので>>61を採用させていただきます

凛「....」スッ

凛「!?」

凛「(サ、サバイバルナイフ!?)」

凛「(しかも血まみれ....)」ゾッ

凛「....」

凛「(どうしようこれ....)」

凛「(たぶん、ナイフ自体は亜季さんのだよね、見たことある気がするし)」

凛「(ただ血がベットリついてるのはなんでだろ....)」

凛「(そもそもなんで乃々穴の中にこんなものが....)」

凛「....」

凛「(私が持っててもしょうがないし....)」スック

スタスタ

凛「ちひろさーん」

ちひろ「はーい?」クルリ

凛「鑑識課に回しておいて欲しいものがあるんですけど」

ちひろ「どれですか?」

凛「これなんですけど....」スッ

ちひろ「!?」

ちひろ「凛ちゃん、これって....」コソコソ

凛「すみません、詳しくは聞かないでください」メソラシー

ちひろ「....」

ちひろ「だ、大丈夫なものなんですよね....?」コソコソ

凛「わかりません」

ちひろ「えぇ....」

凛「とりあえずお願いします」ペコ

ちひろ「もう、何が出ても知りませんよ?」

凛「....」

ちひろ「うちの鑑識課は優秀なので、24時間後には大体の結果がわかると思います」

ちひろ「....」

ちひろ「追加料金を払えば待ち時間を短縮できますけどどうしますか?」

凛「....」

凛「いくらですか?」

ちひろ「2時間短縮毎に1000円です」

凛「どうぞ」

ちひろ「1万円!それじゃあ4時間後に結果を渡しますね」ニッコリ

凛「わかりました、よろしくお願いします」

ちひろ「はい、回しておきますね」

凛「(うちの事務所にたまたま鑑識課があってよかった)」

凛「(なんで芸能事務所なのにそんなのがあるのかずっと疑問だったし)」

凛「(経費の無駄遣いじゃないかと思ってたけど)」

凛「(こういう時に役に立つんだ....)」

凛「....」

凛「(しかし)」ジー

乃々「zzz....」ウト

乃々「zzz....」ウトウト

凛「....」

凛「(あの穴、なんなんだろう)」

凛「(見た目通りあの中に底はない)」

凛「(いや、あるかもしれないけど少なくとも私の腕の届く範囲にはないはず)」

凛「(それに)」

凛「(肩まで入れても何にも当たらなかった)」

凛「(私の腕の長さを考えると、乃々の身体に必ず当たるはずなのに....)」

凛「(うーん....)」

どうする? >>70

覗いてみる

凛「....」

凛「(さっきは乃々が起きてたから大胆なことはできなかったけど)」

乃々「zzz....」スゥスゥ

凛「(今ならいける!)」

凛「(覗こう!頼るなら触覚より視覚!)」

凛「....」

凛「(落ち着け私....)」

凛「(乃々の中だからって我を失っちゃダメだ....)」

凛「(今は自分の欲求より謎の解決を優先しないと....)」

凛「(よし)」

凛「(この小さな穴に目を合わせて)」グイ

凛「....」クンカクンカ

凛「(無臭....)」

凛「!?」

凛「(中を覗くつもりだったのについ匂いを嗅いじゃった)」

凛「(いけないいけない)」

凛「....」

凛「(ちなみに乃々の匂いは....)」スンスン

凛「(うん、ステップ&スキップ)」

凛「(ちなみにこれは欲望に従ったんじゃないよ)」

凛「(乃々本来の匂いと比較しない穴自体の匂いがわからないから)」

凛「....」

凛「(念のためもう一回)」スゥーッ

凛「....」

凛「(安心安全のステップ&スキップ)」ニッコリ

凛「(ダメだ、これ以上嗅ぎ続けると溢れる)」

凛「(早く覗きこまないと....)」

凛「....」チロチロ

凛「(無味....)」

凛「!?」

凛「(覗きこんだつもりが舐めてた....)」

凛「(いや穴の中は空洞だから、正確には舌を入れただけか)」

凛「(ってそうじゃなくて!)」

凛「....」

凛「(おかしい)」

凛「(私が二度も本能に負けるわけない....)」

凛「(もしやこの穴自体が私の意志に働きかけている....?)」

凛「....」

凛「(それはそうと味の方も対照実験しないとね)」

凛「(うーんどこがいいかな)」フンフン

凛「(乃々ペロバイキングは選り取り見取り)」

凛「(どこを舐めても絶品だからなぁ)」

凛「(でも机に突っ伏して寝てる乃々を起こさないようにしないと....)」

どこを舐める? >>79

みみ

凛「....」

凛「(耳かな)」

凛「(乃々ごめんね、ちょっと髪どけるよ)」スッ

乃々「zzz....」スゥスゥ

凛「!?」

凛「(え?何この耳、この世の物?)」

凛「(ファンタジーよりファンタジーな美しさ....)」

凛「(そういえば柔道をしてる人の耳って潰れるけど)」

凛「(あれ、餃子耳って言われるよね)」

凛「....」

凛「(今度りあむに餃子じゃなくて耳を食べさせないと)」

凛「....」

凛「あむ」パクリ

乃々「っ....////」ピク

凛「(まずは乃々の小さな耳を一口に頬張る)」

凛「(そして)」

凛「....」チロ

凛「....」スーッ

乃々「ぁ................////」ピクピク

凛「(耳と頭の境目を、上から下になぞるように舌を這わせる)」

凛「(これは食前酒のようなもの)」

凛「(ここから前菜に入っていく)」

凛「....」チロチロ

凛「(耳輪から耳垂へ)」

乃々「んっ....////」モジモジ

凛「....」スゥッ

凛「(下まで行ったらさらに内側、舟状窩から上がって三角窩)」

凛「....」ペロ

乃々「はぁ....はぁ....////」

凛「(マズい、乃々の息が荒くなってきた)」

凛「(起きる前にコースを食べ切らないと)」

凛「....」スッスッ

凛「(耳甲介艇を経由して耳甲介腔)」

乃々「ぁぁっ....んん....////」ハァハァ

凛「(そして物語はメイン)」

凛「(外耳孔へ)」

凛「....」チュルチュル

凛「....」ニュル

凛「....」グポグポ

凛「(ん~)」

凛「(最初舌に広がるのはほろ苦さ)」

凛「(でも味わうごとに、それにもいくつか種類があることを知る)」

凛「(そしてそれは、奥へ舌を向かわせるほどに深みを増していくんだ)」

乃々「んぃっ」ビクン

凛「(こんなに可憐で愛おしい乃々なのに)」

凛「....」ズブブ

凛「....」レロ

乃々「んんんんぅぅ............////」ビクビク

凛「(こんなに可愛い声を出してるのに)」

凛「....」チュル

凛「....」チュルチュル

凛「....」チュルチュルチュル

乃々「き゛ぃ゛っ!!!」ガクガク

凛「(耳の中はわんぱく坊や)」

凛「(私の舌をとことん虐め抜くんだもん)」

凛「(ずるいよ)」フフッ

凛「(でもそのギャップこそが)」

凛「(一番のスパイスなんだよね....)」ウットリ

凛「(さて)」

凛「(最高の料理へのお礼と挨拶を兼ねて耳珠を一口)」ペロリ

凛「....」カパッ

凛「はぁ....」

凛「(私がミシュランの審査員なら即三ツ星挙げるのに)」

凛「(いやでもそんなことしたら乃々の耳を求める人たちが世界中から押し寄せて行列ができちゃうかも)」

凛「(やっぱり乃々と乃々の耳は私の胸の中に仕舞っておこう)」

凛「(さて乃々は....)」チラ

乃々「」ピクピク

凛「....」

凛「(セーフ)」

凛「(満足満足)」

凛「(これでこの後のレッスンも頑張れそう)」

凛「(乃々のおかげだよ、ありがとう)」ナデナデ

乃々「」グッタリ

凛「(あ、そろそろ時間だ)」スック

凛「....」スタスタ

誰が来る? >>92

早耶

輝子

あまり詳しくないキャラは書けないので>>94を採用させていただきます

ガチャリ

輝子「....」

輝子「....こんにちは」

輝子「....」チラ

乃々「」グテン

輝子「あ、ボノノちゃん....」

輝子「....」トテトテ

輝子「....」ポスッ

輝子「....」

輝子「寝てる....」

乃々「」シーン

輝子「....のか?」

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

輝子「....」ジー

乃々「」

輝子「....よく、寝てる」

輝子「....?」

輝子「なんで耳だけ、汗だく....?」

輝子「....」

輝子「拭いてあげよう」スッ

輝子「よいしょ....」フキフキ

乃々「ひゃうんっ////」ビクンビクン

輝子「!?」ビクッ

輝子「ごめん、ボノノちゃん、起こし

乃々「zzz....」スゥ

輝子「....」

輝子「とりあえず、耳は拭けたから、よし....」

輝子「....」

輝子「あ、ボノノちゃんの服に」

輝子「穴が....」

どうする? >>109

きのこの鉢植えを放り込む

輝子「....」ジー

輝子「不思議な穴だ....」

輝子「キノコ換算だと、大きめのシイタケ1個分....」

輝子「シメジなら10本....」

輝子「カエンタケの半分くらいか....」

輝子「?」

輝子「服に開いてない....ぞ?」

輝子「ただの穴に見えて、そうじゃない....」

輝子「....」

輝子「....」

輝子「まあ、いいか....」

輝子「ボノノちゃんが起きたら、聞こう....」

輝子「....」

輝子「....次の仕事まで、まだ時間があるな」

輝子「出でよ、キノコたち」

輝子「....」トス

輝子「まだまだ」

輝子「....」ドス

輝子「最後に」

輝子「....」ドスン

輝子「....」

輝子「....」ニタァ

輝子「ほら」グイ

輝子「見て、ボノノちゃん」グイ

輝子「寝てる」グイ

輝子「寝る子は育つ....」

輝子「寝るキノコも育つ....」

輝子「机の下で、たっぷり寝て....大きくなるんだ....」ニコニコ

輝子「....」ニコニコ

輝子「....うん、水浴びしよう」

輝子「....」スッ

輝子「....」シュッ

輝子「気持ちいいか....?」プシュプシュ

輝子「....」シュコ

輝子「よしよし....」プシュッ

輝子「....」シュシュ

輝子「....おっと」スルリ

輝子「あ」ストン

輝子「....」

輝子「???」

輝子「あれ、わ、私の、キノコ....」オロオロ

輝子「ボノノちゃんの上に落ちた....」ゴソゴソ

輝子「....」ガサゴソ

輝子「....消えた」

輝子「....」

輝子「....さっき落としたところの下には」

輝子「あの、穴」

輝子「....」

輝子「穴が私のキノコを」

輝子「勝手に、食べたのか....?」

輝子「....」

輝子「い、いや、まさか....」

輝子「ボノノちゃんの背中の穴が、そんなことするわけは、ない....」

輝子「....匂いを辿ろう」

輝子「....」スン

輝子「....」スンスン

輝子「....」

輝子「やっぱりお前じゃねぇかァァァッ!」

輝子「姿は見えなくてもォッ!」

輝子「私のポルチーニクンの香りは誤魔化せないぜぇぇぇッ!!」

輝子「....」

輝子「....美味かったか?」

穴「....」

輝子「....」

輝子「....感想ぐらい」

輝子「言えよォォォォォォォォォォッ!!!!!!!!!」バーーーーン

輝子「ポルチーニクンの仇は」

輝子「私が取るぜぇぇぇッ!!!!!」

どうする? >>120

穴の中に手を突っ込んで探る

輝子「....」スン

輝子「....ポルチーニクン」

輝子「今行くからな」

ズポ

輝子「ん」

ズプズプズプ

輝子「ぉぉぉ!?」

輝子「この穴、どうなってるんだ....?」

輝子「私の右腕、ほとんど入ってるのに、つっかえる気配がない....」

輝子「そしてポルチーニクンも、ない....」

輝子「....」ガサ

輝子「....」ゴソ

輝子「....」ブンッ!

輝子「....」ブンッ!

輝子「....」

輝子「振り回しても、何にも当たらない....」

輝子「なんなんだ....この穴....」

どうする? >>127

きのこがちとせ(アイドルになる前)になって出てきた

輝子「これ、ダメなヤツかもしれない....」

輝子「....」ズポズポ

輝子「....」スポン

輝子「....」

輝子「ポルチーニクン....」

輝子「この穴は、ダメだ」

輝子「何もわからない....」

輝子「ごめん....」ションボリ

ボトッ

輝子「?」

輝子「何か音が....」チラ

ドクン

ドクン

ドクン

輝子「これ、なんだ....?」

輝子「いつからここに....?」

輝子「....」ジー

ドクン

ドクン

輝子「赤くて、小さくて」

輝子「規則的に動いてる....」

輝子「....」ジー

輝子「頭、手、足....」

輝子「....」

輝子「ぁ....」ゾクッ

輝子「....」

輝子「....胎児、なのか!?」

輝子「こ、こんな、どこから来たんだ!?」

輝子「しかも生きてる!」

輝子「どうすればいいんだ!?」

輝子「誰かッ!」

シン

輝子「誰もいない....」

ド



輝子「あぁ、どんどん弱くなってる....」

輝子「普通は、お母さんのお腹の中にいるはずなのに....」

輝子「剥き出しじゃ、ダメだ」

ド





輝子「助けないと....」

輝子「このままじゃ....」

どうする? >>134

自分のナカに入れる

輝子「....」

輝子「胎児がいるべき場所、は」

輝子「....」

輝子「っ....」ガシッ

輝子「ここしかないッ....!」グイ

輝子「んっ」ググ

輝子「っぁ....」ニュプ

スポ

輝子「!?」

輝子「あれ、入っ....」チラ

輝子「....」

輝子「....」

輝子「....」

輝子「....なんで私の股に」

輝子「あの穴があるんだよォォォォォォッ!!!!!!」

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

輝子「....」

輝子「....」

輝子「....どうしよう」

輝子「今のところ、こちらから何かしなきゃ、問題はない....」

輝子「ただ....何もかもが未知、どうなるかもわからない....」

輝子「穴の中の様子が全く分からないから、あの胎児の行方もわからない....」

輝子「....」

輝子「というか、これ」

輝子「私が催した場合、どうなるんだ....?」

輝子「....」

輝子「とりあえず、パンツは履いておこう....」グイグイ

輝子「....」

輝子「....ボノノちゃんのは、服の上から開いていたのに」

輝子「私のは、体に直接なのか」チラ

輝子「あれ」ジー

輝子「....」

輝子「ボノノちゃんの穴が、消えてる....?」

輝子「....」

輝子「これはもう、私だけじゃ無理....」

乃々を起こす or 他の人を呼ぶ or 両方 >>145

両方でよしのん

輝子「....」

輝子「ボノノちゃん」ユサユサ

輝子「....」ユサユサ

乃々「zzz....」スヤ

輝子「....」

輝子「ふー」フー

乃々「ぃひっ!」ビクン

乃々「....」

乃々「....輝子ちゃん」

輝子「耳、大丈夫....?」

乃々「耳ですか....?」

輝子「うん、耳だけ汗だくだったから」

乃々「?」

乃々「いえ、特に何も....」

輝子「まあいいや」

輝子「それより、ボノノちゃんに話があるんだ」

乃々「話....?」

輝子「聞いてくれるか....?」

乃々「もりくぼなんかが役に立てるかわかりませんが、それでもよければ....」

輝子「ありがとう」

輝子「じゃあ話の前に」

輝子「私の股を見て欲しい」

乃々「股、ですか?」

輝子「うん」

乃々「....」ジー

乃々「?」

乃々「かわいいスカートです....」

輝子「いや、その中を見て欲しいんだ」

乃々「中....」

乃々「!?」

乃々「しょ、輝子ちゃんとは、確かに仲良しですけど、私はお友達だと思っていまして、その....」アタフタ

輝子「ボノノちゃん」

乃々「はい」

輝子「何も言わず、何も聞かず」

輝子「見て欲しい」キリ

乃々「いや真面目な顔で言われても困ります....」

輝子「....」ヌギ

乃々「ちょっ!?」

輝子「....」ヌギヌギ

乃々「輝子ちゃん、やめてくださいっ!」ガバ

乃々「こういうのはもっと段階を踏んでから....////」ポッ

輝子「....」

乃々「....」

乃々「....」

乃々「....」チラ

乃々「えぇっ!?」

乃々「輝子ちゃん、これ、どういうことですか!?」

輝子「それが、サッパリわからないんだ....」

乃々「なぜあの穴が輝子ちゃんの」

乃々「お股に....」

輝子「!」

輝子「ボノノちゃん、この穴、知ってるのか!?」

乃々「....」

乃々「....はい」ウツムキ

輝子「....」

輝子「....話を、聞かせてくれないか」

乃々「....もちろんです」

輝子「なるほど、そんなことが....」

輝子「てっきりボノノちゃんは、背中の穴に気付いていないと思ってた....」

乃々「もりくぼはもう終わった話だと思っていましたから....」

乃々「でも、寝ている間にそんなことがあったなんて....」

乃々「....」

乃々「でも、せっかく2人で情報を共有したのに」

乃々「手がかりが見つかるどころか....」

輝子「より謎が深まったな....」

乃々「....」

輝子「....」

乃々「すみません、お役に立てず....」

輝子「い、いや、いいんだ」

輝子「むしろこの、変な穴のことを、ボノノちゃんに話せてよかった」

輝子「ちょっとだけ、気が楽になった....」

乃々「....」

乃々「わからないことしかありませんけど」

乃々「1つだけハッキリしたことがあります」

輝子「それは?」

乃々「....」

乃々「この穴は、絶対に消さなきゃいけないってことです」

輝子「....」

乃々「私も、輝子ちゃんも、苦しめられてばかり....」

乃々「他の被害者を出さないためにも」

乃々「消さなきゃダメです....!」

輝子「....」

輝子「....私もそう思ってたところだ」

乃々「輝子ちゃん....」

輝子「私たちは、一緒に穴と戦う」

輝子「穴姉妹」

乃々「穴姉妹」

乃々「....」

乃々「いい響きです....」ニコニコ

乃々「輝子ちゃんも気づいているかもしれませんが」

乃々「この穴、明らかに私たちの理解を超えています....」

輝子「超常現象、か....」

乃々「情報がなさすぎる今の状況を考えると」

乃々「少しでもこれのことを知っている人に聞くべきじゃないでしょうか....」

輝子「そう、かもしれない....」

乃々「....」

乃々「超常現象に....」

輝子「詳しそうな人....」

芳乃「わたくしを呼びましてー?」

乃々「うわっ!?」

輝子「と、突然すぎる....」

芳乃「声なき声に呼ばれたゆえにー、ここに来たのでしてー」

乃々「....」

乃々「芳乃さん、助けてほしいことがあるんです....」ペコ

輝子「話だけでも、聞いてくれないか....」ペコ

芳乃「....」

芳乃「2人のお心はわかっているのでしてー」ニコ

芳乃「助けになるのですー」

乃々「....ありがとうございます」ウルッ

輝子「じゃあ早速」スポン

乃々「輝子ちゃん、いきなり過ぎますよ!?」

芳乃「ふむー」チラ

乃々「....」ゴクリ

輝子「....」

芳乃「これが件の穴ですかー」マジマジ

輝子「....」

芳乃「なるほどー」ジロジロ

輝子「....」

輝子「....///」ポッ

芳乃「....」

芳乃「もう仕舞ってよいのですー」

輝子「....」スッ

芳乃「....」

乃々「どうでしょうか....」

輝子「....」

芳乃「....」

芳乃「わたくし、数多のもの達を見てまいりましたがー」

芳乃「このようなものは、見たことがありませぬー」

芳乃「聞いたこともありませぬー」

乃々「....」

乃々「そう、ですか....」

輝子「芳乃さんでも分からないなんて....」

芳乃「すみませぬー....」

芳乃「....しかし」

芳乃「その穴を見ていて、気になることがありましてー」

2人「!!!」

乃々「それは、なんですか....?」

芳乃「....」

芳乃「この穴、何もないのですー」

輝子「それは穴だから、当然じゃないか?」

芳乃「いえ、何もなさすぎるのですー」

2人「?」

芳乃「人の世に存在する全てのものには、魂が宿りますー」

芳乃「それは人に限らず」

芳乃「花、石、風、光などの美しき自然の恵み」

芳乃「そしてこのこんびにの袋や」

芳乃「わたくしの着ている服」

芳乃「人の作ったものにも宿るのでしてー」

乃々「....」

乃々「....ということは」

芳乃「はい、この穴は」

芳乃「他の何ものでも持っているものを」

芳乃「全く持っていない」

芳乃「清らかな心も」

芳乃「穢れた魂も何もない」

芳乃「まったくの」

芳乃「無」

芳乃「なのですー」

輝子「それは....」ゾク

乃々「....」ゾクッ

芳乃「人の世の理において」

芳乃「まったくの無とは」

芳乃「ありえないのですー」

芳乃「しかし」

芳乃「その穴は無」

芳乃「....」

芳乃「そこにはたしかに、無が有るのですー」

芳乃「わたくしもわからぬ以上」

芳乃「この穴には、あまり触れないほうがよいかもしれませぬー」

輝子「確かに....」

乃々「興味本位でいじっちゃダメなものなんですね....」

芳乃「しかし、何もしないというわけでもありませぬー」

乃々「何か打開策があるんですか....?」

芳乃「はい」

芳乃「輝子、水は持っているのでしてー?」

輝子「え?水なら持ってるぞ....?」

芳乃「それではまず」

芳乃「その水を飲み干すのですー」

輝子「わかった」

輝子「んっ....んっ....」ゴクゴク

輝子「んく....ん....」ゴクゴク

輝子「ぱぁ」

輝子「これで、いいのか....?」

芳乃「素晴らしい飲みっぷりでしてー」

乃々「次はどうするんですか?」

芳乃「次は」

芳乃「このおせんべいを食べるのですー」

輝子「?」

芳乃「お茶にするのでしてー」

乃々「えぇっ!?」

輝子「....」

輝子「よ、芳乃ちゃん、私たち、早くこの穴の謎を解明しないと....」

芳乃「....」

芳乃「....お2人とも、酷い顔なのですー」

乃々「....」

輝子「....」

芳乃「体中を悪い気が巡り、支配されていますー」

輝子「悪い気....」

芳乃「そのような状態では、よき未来へは行けませぬゆえー」

芳乃「少しだけ、おやすみしましょう」

輝子「....」

輝子「そう、だな....」

乃々「あむ....」パリッ

乃々「....」モグモグ

輝子「ふー、ふー....」

輝子「....」ズズッ

芳乃「....」モグモグ

芳乃「....」ズズズ

芳乃「ほー」

乃々「このおせんべい、美味しいですね....」ニコニコ

芳乃「近くのこんびにのおせんべいで、これが一番なのですー」

輝子「このお茶も、美味しい、心があったまる....」エヘヘ

芳乃「知覧茶でございますー」

輝子「知覧茶....?」

芳乃「鹿児島のお茶なのですー」

芳乃「収穫前の1週間ほど、日光を遮って育てるのでしてー」

芳乃「それが旨みを増やし、逆に渋みを抑えるのですー」

芳乃「かぶせ茶と呼ばれていますー」

乃々「なるほど....」

芳乃「そして、普通のお茶よりも長く蒸す『深蒸し』で作られていましてー」

芳乃「これが、かぶせ茶のコクと旨みをさらに引き出し」

芳乃「お茶を鮮やかな深い緑色にしてくれるのですー」

輝子「美味しいわけだ....」

乃々「さすが芳乃さん....」

3人「....」ズズッ

乃々「ほー」

輝子「ほー」

芳乃「ほー」

芳乃「....」

芳乃「そろそろでございますー」

乃々「?」

輝子「何かあるのか」

芳乃「輝子」

芳乃「先ほどの、水が入っていたペットボトルをこちらにー」

輝子「これ?でももう中身は入ってないぞ....」

芳乃「いえ、それでよいのですー」

輝子「?」

輝子「これ」スッ

芳乃「....」

芳乃「....」スッ

乃々「輝子ちゃんの下腹部に何かあるんですか?」

輝子「???」

芳乃「えいやー」ギュウッ

輝子「アァああアアアアッッッッ!!!!!!」ブルブルッ

芳乃「雫がぽたぽたとー」

芳乃「流れませぬー....」

輝子「いいいいきなり何をするんだ....!」ガクガク

芳乃「これで準備は整ったのでしてー」

乃々「どういうことですか....?」

芳乃「わたくしたちがひとやすみをしたわけ」

芳乃「一つはもちろん、体と心を休めるためでございますー」

芳乃「もう一つは」

芳乃「輝子におしっこをしてもらうためなのですー」

輝子「」

乃々「えぇ....?」

輝子「よ、芳乃ちゃん、私たちは真剣に

芳乃「もちろん真剣でございますー」ムッ

輝子「....」

輝子「なぜ、私がおしっこをしなきゃいけないのか、教えてほしい....」

芳乃「....」

芳乃「....わたくしたちは」

芳乃「この穴の情報を」

芳乃「とにかくたくさん、集めなければなりませぬー」

芳乃「その中で」

芳乃「こちら側から穴へ」

芳乃「これはお2人が、いくつかやっておりますー」

芳乃「しかし」

芳乃「穴の内側からこちらへ」

芳乃「これは、未だに何もできていないのですー....」

乃々「たしかに....」

芳乃「ですが今、わずかな光が差しているのですー」

芳乃「輝子の股からー」ニッコリ

輝子「....」

乃々「筋は通っているような....気が....」

乃々「....」

乃々「どうなんでしょう....」

輝子「言っていること、わ、わからなくはないけど....」

輝子「でも、穴が私の股の表面に開いているだけで」

輝子「私の、その............」カァッ

輝子「だっ、出すところが、穴の中にあるかは、わからないぞ....」

芳乃「そう、わからないのですー」

輝子「だったら」

芳乃「だから」

芳乃「試すしかないのでしてー」

輝子「ぐっ....」

乃々「....」

乃々「....輝子ちゃん」ポンッ

輝子「ボ、ボノノちゃん....!」

乃々「やりましょう」コクリ

輝子「」

輝子「わ、わかった、やる、よ....」

輝子「じゃあトイレに行って」ガシッ

芳乃「なんのためにペットボトルを開けたと思うのですー?」ニコ

輝子「」

輝子「こ、ここでやる必要なんて、ないじゃないかッ!」

芳乃「輝子は己のおしっこが出てくるところをじっくり見られるのでしてー?」

輝子「普通に上から見れば」

芳乃「今はあらゆる情報を集めなければなりませぬー」

輝子「っ....」

芳乃「もう一度問いますー」

芳乃「己のおしっこが

乃々「芳乃さん!もうその辺りで....」

芳乃「ふむー」

輝子「」

輝子「....」ヌギ

輝子「....」ヌギ

輝子「はぁ....」

芳乃「こちらは準備おっけーなのでしてー」

乃々「撮影班も準備完了です」

輝子「ちょっ!?」

輝子「撮影するだなんて聞いてないぞッ!?」

芳乃「人というのは不都合の多い生き物」

芳乃「わたくしの瞬きの間に、大切な情報を見落としてしまうかもしれませぬゆえー」

芳乃「文明の利器の力も借りるのですー」

輝子「」

芳乃「さあ輝子、このペットボトルに」

芳乃「癒しの水音を響かせるのですー」

乃々「....」ゴクリ

輝子「....」

輝子「....い、いくぞ」

輝子「....ん////」

穴から出てくる or 何も出てこない >>190

出てこない

輝子「っ....」

輝子「ぁ....」

芳乃「....」

芳乃「早くするのでしてー」グイグイ

輝子「ア゛ア゛ぁッッ!!!」

輝子「出してるッ!もう出してるんだよォォォォォォッ!?」

芳乃「ふむー....」

輝子「....」

輝子「....終わった」

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

輝子「もう舞台に立てない....」

芳乃「輝子の勇気ある行動で、わたくしたちは少しだけ前に進めます」

輝子「....本当?」

乃々「そ、そうですよ!」

輝子「ボノノちゃん....」

乃々「輝子ちゃんの犠牲は無駄にしません!」

輝子「犠牲って言うな....」ゲンナリ

乃々「....輝子ちゃんのおしっこによって得た情報を整理しましょう」

乃々「まず輝子ちゃんのおしっこは、こちらへ出てきませんでした....」

乃々「このことから、おしっこはどこか別の場所へ排出されていることになります」

乃々「また、輝子ちゃんのお股の頂上は、平常時と比べて2割ほどが消失」

乃々「つまりその部分は....」

乃々「穴の向こう側にあるようです」

芳乃「....つまり」

芳乃「穴の向こうには現在」

芳乃「輝子の頂上部のみが剥き出しの状態でしてー」

輝子「」

乃々「輝子ちゃん、さっきまでパンツ履いてましたけど....」

芳乃「穴の上に被せたところで特に意味はないのですー」

輝子「」

乃々「....」アワアワ

乃々「でも輝子ちゃん....!」

輝子「なんだ....哀れな私を笑いに来たのか....」

乃々「この穴も役に立つことがあるじゃないですか!」

輝子「....」

乃々「輝子ちゃんは今....」

乃々「いつでもどこでも、パンツを降ろさずにおしっこし放題です!!!」バーン

輝子「....」

輝子「私は赤ちゃんじゃない....」

乃々「ですよね....すみません....」ションボリ

芳乃「こうなったら仕方ありませぬー」

芳乃「次の策を考えましょうー」

輝子「さ、策って言われても....」

乃々「何もわからない以上こちらからはあまり触らない方が良い、という話でしたし....」

輝子「私が出来ることだって、さっきで終わりだ....」

芳乃「ふむー....」

芳乃「やはり、こちらから打って出るしかないようですー....」

乃々「で、でも、それはダメだって....」

芳乃「出来る手は全て打ちましたが、それでも解決できなかったのですー」

芳乃「もはやこちらが危険を負わずに動くことは叶いませぬー....」

輝子「そ、そうか....」

芳乃「それでも解決を、お2人は求めるのでしてー?」

輝子「....もちろんだ」

乃々「というか私たち、散々いじった後ですし....」

輝子「今更、だよな....」

芳乃「決まりですねー」

輝子「でも、ここまでで大概のことはやって来たよな....?」

乃々「確かに....」

芳乃「ふむー....」

どうする? >>200

いろんなものを山ほど入れてみる

芳乃「....」

芳乃「とにかく様々なものをたくさん入れてみるのはどうでしょうー?」

乃々「えっ!?」

乃々「そ、それ大丈夫でしょうか....」

輝子「どうなるか全く見当が付かないぞ....」

芳乃「どんなものでも」

芳乃「壊れるまでものを入れれば壊れるのですー」

乃々「さっきまでこの穴は無だとか人の世の理から外れているとか言ってたような....」

芳乃「さて」

芳乃「まずはこちらを入れてみるのですー」

何を入れる? >>203

そのへんで捕まえたしぶりん

凛「んー!んー!」ジタバタ

芳乃「その辺で捕まえた凛さんでございますー」

2人「」

乃々「ちょ、ちょっと待ってください芳乃さん!」

輝子「さすがにそれはまずいと思うぞ....」

芳乃「ふむー....」

芳乃「それでは本人に聞いてみましょうー」ベリベリ

凛「ぷはぁっ」ハァハァ

凛「ちょっと!いきなり何するの!」

芳乃「輝子、あれを」

輝子「あれ?」

芳乃「凛さんに股を見せるのです」

輝子「....」

輝子「....」ヌギヌギ

輝子「これ....」

凛「!?」

凛「え、これ....」

乃々「これは、突如出現した謎の穴というもので....」

凛「乃々の背中にあった穴と似てる」

乃々「!!?!!?」

輝子「知っているのか凛さん!?」

凛「うん」

芳乃「詳しい話を聞かせて欲しいのでしてー」

凛「....えーっと」

凛「私が体験したのはこんなところ」

芳乃「興味深いですー」

輝子「....凛さん」

凛「何?」

輝子「ボノノちゃんが、早急にメンタルケアが必要なレベルまでドン引きしてるんだが....」

乃々「」

芳乃「いえ、これはあまりにも衝撃が大きすぎて意識を失っているのでございますー」

凛「ふーん」

凛「つまり今が耳舐めチャンスってこと?」

輝子「違うにきまってるだろ....」

乃々「....」

凛「乃々」

乃々「....もりくぼ、信頼していた凛さんに裏切られてショックです」

乃々「PTSDになったんですけど....」

輝子「PTSDの人は自分のことPTSDとは言わないんじゃ....」

芳乃「凛さん、真摯な謝罪をすべきではないですかー?」

凛「....」

凛「私は謝らない」キリッ

乃々「....」

凛「なぜなら」

凛「私は決して」

凛「乃々を裏切ってなんかいないから!」バーン

輝子「突然語り始めたぞ....」

凛「私がなぜ乃々の耳を舐めたか」

凛「わかるよね、乃々?」

乃々「えぇ....」ドンビキ

輝子「セクハラ被害者が、答えるわけない....」

芳乃「性犯罪の被害が判明しづらい理由のひとつでございますー」

凛「わかったよ、私から言う」

凛「私が乃々の耳を舐めた理由」

凛「それは」

凛「乃々を愛しているから、当然だよね」フンス

乃々「うわぁ....」

輝子「凛さんはなんで、自信満々なんだ....?」

凛「乃々は私のこと、信頼してたってさっき言ってたよね」

乃々「過去形ですけど....」

凛「乃々の信頼は、私も感じてた」

凛「でも、可愛い乃々からそんな気持ちをぶつけられたら」

凛「おかしくなるに決まってるじゃん!!!」

乃々「えぇ....」

芳乃「これが逆ぎれでしてー?」

輝子「なかなか見られないぞ、この理不尽なキレ方は....」

凛「乃々が私をおかしくしたんだよ」

乃々「そ、そんなこと言われても....」

凛「....」

凛「....」スタスタ

凛「....」ガシッ

乃々「ひぃっ....」

凛「乃々、私の目を見て欲しい」

乃々「....いやです」

凛「乃々」

凛「お願い」

乃々「....」

乃々「....」チラ

輝子「見るのか....」アキレ

芳乃「もう結末は見えているのでしてー」ボリボリ

凛「乃々」

凛「さっきは取り乱しちゃった」

乃々「....」

凛「やっぱり謝るよ」

凛「いくら乃々のことを愛していたとしても」

凛「本人の了承を得ずに耳を舐めちゃダメだよね....」

凛「....ごめん」

乃々「....」

凛「でもこれだけは信じて欲しい」

凛「私は乃々を傷つけるために耳を舐めたんじゃない」

凛「単純に」

凛「乃々への愛を抑えきれなくなっただけ」

乃々「....」

輝子「欲情を抑えきれない方が怖くないか....?」

凛「私は乃々のことが好き、愛してる」

乃々「....困ります」

凛「うん、だからもう二度と言わない」

凛「耳も舐めない」

凛「私と乃々はこれまで通り」

凛「それで許してもらえないかな」

乃々「....」

乃々「....」プイ

凛「そうだよね....」

凛「私のしたことを考えたら、当然か....」

乃々「....」

乃々「....たまになら」チラ

乃々「耳、舐めてもいいですけど....」ジー

凛「の、乃々っ!」ギューッ

乃々「凛さん!?」カァッ

凛「ジュポポッ!!!!ジュルジュルジュル!!!!!」グポグポ

乃々「アッ!凛さん!?激しんひっ!」ハァッ

乃々「みんな見ぅぁ....んんんぅ....////」ビクンビクン

輝子「....」

芳乃「お茶、飲みましてー?」

輝子「あ、どうも」

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

凛「ふぅ....」ニッコリ

乃々「////」ポッ

輝子「ボ、ボノノちゃん....」

輝子「いやなら断ってもいいんだぞ....?」

乃々「....」

乃々「最初はビックリしましたけど....」

乃々「凛さんは私の憧れの人なので」

乃々「そんな人に好きと言って貰えたのは....」

乃々「....嬉しいです////」

輝子「そ、そうか....それならいいか」

芳乃「乃々はちょろいのでしてー」

凛「それで、どうするの?」

芳乃「わたくしたちは元々、凛さんを穴へ入れようとしておりましたー」

輝子「いやそれは、芳乃さんが勝手に....」

凛「....」

凛「私、行ってもいいよ」

凛「もちろん安全対策を万全にして、だけど」

乃々「凛さん!それは危険すぎます!」

凛「でもさ、このままじゃ埒が明かないよ」

乃々「そ、それは....」

輝子「べ、別に、凛さんじゃなくても....」

凛「そうやって先延ばし、他人任せに出来る段階じゃないよ、もう」

芳乃「....」

凛「それに私より小さい子たちにそんなことさせるくらいだったら」

凛「私がする方がよっぽどいい」

芳乃「わたくしは小さくないのでしてー」プンスカ

乃々「....」

乃々「凛さん、私も早く解決したい気持ちは同じですけど....」

乃々「穴へ入るのは、もう少しだけ話し合ってからにしませんか....?」

輝子「あくまで突入は、最終手段だ....」

凛「....」

乃々「とりあえず、さっき言っていたナイフの鑑定結果を待ってからにしましょう....?」

凛「....うん、わかった」

凛「まずはそれぞれの状況を時系列順に整理しようか」

凛「最初は....」チラ

乃々「私です....」

乃々「皆さんにもお話しした通り、今日のお昼過ぎに事務所へ来た私が」

乃々「Pさんの背中に穴を見つけました....」

乃々「その時の直径は2~3センチほどでしたが」

乃々「それ以外で今の穴との違いはなかったと思います....」

乃々「あまりにも穴が奇妙だったので何か長いものでも入れてみようと思った時に」

乃々「近くにナイフが落ちているのに気付きました....」

乃々「....」

乃々「っ....」ウルッ

凛「ありがとう、乃々」ナデナデ

乃々「....すみません、あまり思い出したくないことなので」

芳乃「過ぎた時間が戻るというのは本来あり得ぬこと」

凛「でも、乃々の話と、それ以降、そして現在進行形で私たちが体験していることを踏まえると」

凛「それが妄想だったとは、思えない....」

輝子「ボノノちゃんの一件がスタート、と思っていいのかな....」

芳乃「どちらにせよ、乃々の前に穴があったかをわたくしたちが知る術はありませぬー」

4人「....」

凛「次は私か」

凛「私が事務所に来て乃々と話した時間は」

乃々「私がPさんの穴が消えていることを確認したすぐあとです」

凛「その後私は乃々の背中の穴を見つけた」

凛「穴の直径は私の腕が入るくらいだから、4~5センチくらい?」

凛「そして腕を入れたら、中でサバイバルナイフを見つけた」

乃々「鑑識課の結果待ちではありますけど....」

乃々「凛さんの話を聞く限り、私の時のナイフでほぼ間違いないと思います」

凛「ちひろさんにナイフを渡したあと」

凛「穴を覗くつもりが匂いを嗅いだり、舌を入れたりしたけど、無味無臭だったよ」

輝子「何してるんだ....」

芳乃「....」

凛「事を済ませた私が出ていって」

輝子「すぐ後に、私が入ってきたんだ」

輝子「寝ているボノノちゃんを見たら、穴があるのに気付いた」

輝子「大きさは、たぶん凛さんの時と同じだと思う」

輝子「私がポルチーニクンの世話をしようと思ったら、手を滑らせてしまって....」

輝子「....ポルチーニクンッ」クッ

輝子「....」

輝子「....彼を助け出そうと穴に手を入れたんだ」

輝子「結局見つけ出すことはできず」

輝子「諦めて手を抜いた」

輝子「そして目を離した時に音がして」

輝子「振り向いたら、ボノノちゃんの傍に、胎児が落ちてて....」

輝子「パニックになった私は....」

輝子「その胎児を、私の、お腹の中に戻そうと....」

輝子「気づいた時には、あの穴が私の股にあって」

輝子「胎児もその中に入ってしまっていたんだ....」

凛「で、乃々の背中にあった穴は消えていた」

芳乃「....」

芳乃「ちなみにおしっこはこちら側へは一切出てこなかったのでしてー」

凛「なるほど....」

凛「....」

凛「私もこの目で見たいからもう一回出してもらっても良い?」

輝子「絶対に、いやだ....」

芳乃「....穴の存在自体が最も奇妙ですが」

芳乃「他にも気になるところがありますー」

凛「そうだね、やっぱり一番は穴の自在性かな」

凛「最初はPの背中、次は乃々、今は輝子の股」

凛「この短時間で、場所が激しく移り変わってるのは変だよね」

輝子「話を聞く限りだと、場所だけじゃなくて」

輝子「穴の大きさも変わってるな....」

凛「最初はナイフみたいな短いものでも、穴の限界に届いたのに」

凛「乃々の背中にあった時には、少なくとも私の腕よりは大きくなってた」

芳乃「今や、輝子の出したおしっこは一滴も出てこないのですー」

輝子「い、一々言わなくていいぞ....」

芳乃「もう一つだけ、気になることがありましてー」

凛「何?」

芳乃「....この穴に深く関わったものは皆」

芳乃「普段は行わないようなことをしているように思えるのですー」

凛「....」

芳乃「乃々は心優しく、少々臆病なところもありますー」

芳乃「床にナイフが落ちていたとして、それを手に取るような者ではありませぬー」

乃々「....」

輝子「よ、よく考えてみれば、私も、胎児を見たからって」

輝子「自分のお腹の中に、入れようだなんて、思わないかもしれない....」

凛「なるほどね....」

凛「私が得体のしれない穴に躊躇なく手を突っ込んだり」

凛「乃々の耳を舐めたりしたのも穴のせいってことか」

輝子「それは凛さんの性癖じゃないか?」

芳乃「....この穴は」

芳乃「人を惑わせ、陥れ

芳乃「狂わせる」

芳乃「わたくしはそう考えているのですー....」

乃々「....!」ブルッ

芳乃「そして」

芳乃「その作用を、より強くするために」

芳乃「穴自体も、自ら動いているのですー」

凛「....穴の位置が変わった理由ってもしかして」

凛「誰かの強い感情に反応してた、のかな」

芳乃「....おそらくは」

乃々「Pさんの背中から私の背中へ穴が移ったのは」

乃々「Pさんを二度と傷つけたくないと思ったから....」

輝子「私の股に移ったのは」

輝子「胎児を救いたいと思ったから....なのか....」

凛「恐ろしいのは」

凛「その感情すら、穴によって生み出されたものってところだよ」

輝子「大きさや深さが変わっているのも、そういうことなのか....?」

乃々「....なんなんですかもう、意味がわからないですよ」

乃々「誰も得をしないどころか、損しかしていません....」

芳乃「....」

芳乃「わたくしたちから見ればそうですが」

芳乃「この穴だけは」

芳乃「唯一得をしているのかもしれませぬー....」

3人「....」

本日はここまでとさせていただきます
安価スレなのに安価を取れませんでした、申し訳ありません
明日の夜に再開します

ガチャリ

ちひろ「あ、凛ちゃん」

凛「!」

ちひろ「....ちょっといいですか」

凛「....はい」

輝子「結果が出たのかな」ヒソヒソ

乃々「そうじゃないですか....?」ヒソヒソ

芳乃「....結果が出るのは良いのですが」

芳乃「プロデューサーさんの血というのが明るみに出るのは」

芳乃「少々よくないのではー....」

2人「あ....」

ちひろ「結論から言うと」

ちひろ「この血、Pさんの物でした」

凛「....」

ちひろ「しかも」

ちひろ「付着した量がかなり多いみたいで」

ちひろ「仮に、誰かに刺されたときに付着したものだとしたら」

ちひろ「かなりの重症だと、課の職員の方が言っていました」

凛「....」

ちひろ「そして」

ちひろ「まだ付着してからそんなに時間が経っていないとも」

凛「....」

ちひろ「凛ちゃん、このナイフは一体何なんですか?」

凛「....」

凛「拾いました」

ちひろ「....」

ちひろ「....Pさんに連絡しましたけど、今のところ異常はないと言っていましたし」

ちひろ「ナイフについての覚えもないみたいです」

ちひろ「でも血液自体はPさん本人のもので間違いない」

ちひろ「....明らかにおかしいんですよ」ジー

凛「....」

ちひろ「....もう一つだけ」

ちひろ「ナイフの持つ部分から検出された指紋は」

ちひろ「持ち主である亜季ちゃん」

ちひろ「これを持ってきた凛ちゃん」

ちひろ「そして、乃々ちゃん」

ちひろ「....」

ちひろ「....凛ちゃん、もしあなたが何か言えないようなことを抱えているなら

凛「拾いました、それ以上のことはわかりません」

ちひろ「....」

ちひろ「わかりました」

ちひろ「今のところ、誰かが被害を受けたわけではないのでこれ以上の追及はしません」

ちひろ「ただ」

ちひろ「そうでなくなった時、真っ先に疑われるかもしれませんよ」ギロ

凛「....承知の上です」

ちひろ「....」

凛「ありがとうございました」ペコ

凛「....」スタスタ

ちひろ「....」

輝子「ど、どうだった....?」

凛「その前に場所を替えよう」

乃々「?」

芳乃「....」

凛「ここなら誰もいないしいいかな」

乃々「あの、どうして場所を替えたんですか」

凛「ちひろさんが帰ってきたからだよ」

輝子「ちひろさんがいたら、ダメなのか....?」

凛「....」

凛「ちひろさん、私と乃々をめちゃくちゃ疑ってる」アハハ

乃々「え゛ぇ゛っ゛!?」

凛「大量の血痕の付いたナイフを持って来たのに出所を頑なに言わない私と」

輝子「指紋がベットリ付いてるボノノちゃん....」

芳乃「疑われるのは当然でございますー」

乃々「そ、そんなぁ........」ヒン

凛「一応まだ被害は出てない、ってことになってるみたい」

乃々「そうですか....」

乃々「(やっぱりあの事を覚えているのは私だけなんですね....)」

輝子「....」

輝子「....あの、凛さん」

凛「何?」

輝子「....ちひろさんに全てを話したらダメだったのか?」

凛「そんなことしたらこの穴のこと全部バレちゃうよ」

輝子「バレたら、ダメなのか?」

凛「....」

乃々「私たちだけで立ち向かうよりも」

乃々「もっと色々なことを知っている人たちにも頼った方が良いんでしょうか....」

芳乃「....人手を増やすことが得策とは、わたくしは思えませぬー」

輝子「....どうして」

芳乃「他の誰に聞いたところで」

芳乃「この穴の情報を集めることは難しいのではー?」

輝子「....確かに、その可能性は高いけど」

輝子「0じゃない」

輝子「それなら、その小さな光に、賭けてもいいと思う....」

芳乃「....」

芳乃「....確かに、輝子の言うことも一理あるでしょうー」

芳乃「しかし、忘れてはなりませぬー」

芳乃「この穴は、人々の心に反応し、自ら動いている可能性があるいうことをー」

輝子「....」

芳乃「穴のことを知る人を増やすのは、標的を増やすことと同義なのですー」

乃々「普通の問題ならまだしも」

乃々「この穴については」

乃々「人手を増やすメリットに対するデメリットが大きすぎる、ということですね....」

輝子「....」

凛「....私も、芳乃ほど考えてたわけじゃないけど」

凛「巻き込む人を増やしたくないなって....」

輝子「....」

輝子「....ごめん、2人の言う通りかもしれない」

凛「ううん、どっちが正しいかなんてわからないよ」

凛「でも」

凛「私たちが、選んだ方を正しくすればいい」

凛「ということで、私穴凸してくるね」ダッ

乃々「急展開すぎますけど!?」

凛「急展開でも何もないでしょ」

凛「元々私は、安全対策をしっかりしたら行くって言ってたんだし」

乃々「それはそうですけど....」

凛「ヘルメットにヘッドライト、ジャージも着たし靴も履いた、手袋も付けた」

凛「この命綱は....この手すりにはめておくから、見張りお願いね」

輝子「命綱なんて、どこにあったんだ....」

凛「倉庫に何本かあったよ」

凛「あとトランシーバー、はい、もう片方は持ってて」

輝子「過去に探検家でも所属してたのか、この事務所....」

凛「まあ今回は奥まで行くつもりはないよ」

凛「穴の中に全身が入るくらいまで降ろしてもらったら」

凛「中を照らして、一通り周りを確認する」

凛「それが終わったらすぐに引き上げて」

芳乃「わかりましたー」

芳乃「しかし、くれぐれも油断されぬようー....」

凛「うん、それだけは絶対にしない」

乃々「....」

凛「そんな顔しないで、乃々」ポン

乃々「でも....」

凛「大丈夫、乃々たちから見える範囲までしか降りないし」

乃々「....」

乃々「....凛さん、よろしくお願いします」ペコ

凛「....うん」ニコッ

輝子「あの、ちょっといいか....?」

凛「?」

輝子「今確認したんだけど、私の股にある穴に」

輝子「凛さんは入れるのか....?」

輝子「10センチもないような....」

芳乃「....この穴の自在性を確かめる良い機会ですー」

凛「....そうだね」

乃々「???」

凛「今この穴は、輝子の股についている」

凛「だよね、輝子」

輝子「うん」

凛「そしたら手始めに」

凛「パンツまで脱いだ後全力で開脚して穴をこっちに向けてくれる?」

輝子「」

輝子「ちょ、ちょ、ちょっと待って欲しい!」

輝子「穴を広げる必要があるのは分かったけど」

輝子「そ、そんな、卑猥なポーズを取る必要ないだろ!?」

乃々「凛さん、私以外の女の子にそんなポーズをさせようとするなんて....」ヨヨヨ

芳乃「わたくしには理解できない趣味でしてー」

凛「趣味じゃない、真面目に言ってる」

輝子「真面目に言ってる方がずっと怖いんだが....」

凛「私の推測だと、この穴は何かしらの面に表れているはず」

凛「今は輝子の股だよね」

輝子「あ、あぁ....」

凛「穴を無理やり広げるために強く念じながら、乃々と芳乃に端を引っ張ってもらうつもりだけど」

乃々「感情に反応する説の検証にもなりますね」

凛「その時穴が広がるとしても、輝子の身体をはみ出すことはないんじゃないかな」

輝子「た、確かに....」

凛「でも私が入るためには、穴の口の」

凛「縦か横のどちらかを広げないといけない」

凛「穴の口をなるべく広げるためには」

凛「股から伸びている両脚を大開脚して、少しでも面を広げないとダメなんだよ!!!」バーン

輝子「ぐぅ....」

芳乃「輝子、観念するのですー」

輝子「どうして、私ばかり、こんな目に....」ゲンナリ

凛「ほら、脱いだ脱いだ」

輝子「あんまりだ....こんなの....」ヌギヌギ

芳乃「はい、よくできましたー」ニッコリ

凛「次、このソファに、こっちに足を向けて仰向けになって」

輝子「....」ゴロン

凛「....」

凛「いいね」グッ

輝子「感想は、いらない....」

凛「そしたら、全力で開脚して」

輝子「....」

輝子「なあ、何か別の方法は」

芳乃「よいしょ」パカ

乃々「すみません輝子ちゃん....」パカ

輝子「うううぅぅぅぅ............////////」カァッ

凛「うん、体柔らかいね」

輝子「どうでもいいから早くしてくれ....」

凛「じゃあ左右の足先をそれぞれ近くのテーブルやソファーの足に手錠で固定してっと」

輝子「き、聞いてないぞ!?」

凛「私が中に入ってる時に足を閉じちゃって、穴まで閉じちゃったらどうするの?」

輝子「絶対に閉じない!」

凛「さて」カチリ

凛「これで準備は」カチリ

凛「完了!」

芳乃「これが、『ろっく』なのですねー」ホホー

乃々「輝子ちゃん、もう少しだけ頑張ってください....////」チラ

輝子「凛さん、頼むから急いで行って帰ってきてくれ........」ゲンナリ

凛「任せて」

凛「じゃあ2人とも、お願い」

芳乃「はい」

芳乃「むむむ....」ググッ

乃々「....」グイグイ

凛「広がれ....広がれ....」ナムナム

輝子「」チーン

ゴゴゴ

凛「広がった!」

凛「私、行ってくる」

凛「私が上げてって言わなくても」

凛「トランシーバーが繋がらなくなったり」

凛「命綱から強い揺れを感じたりしたら引き上げて」

芳乃「わかりましたー....」

乃々「凛さん....」ウル

凛「....」ニコ

輝子「」

凛「....」ゴクリ

凛「....よし」

凛「....」ズポ

凛「....」ズポズポ

2人「....」

乃々「入りました....」

芳乃「....」

乃々「....?」

乃々「芳乃さん....?」

芳乃「乃々」

乃々「?」

芳乃「凛さんは、この穴の口のすぐ奥にいるはず」

芳乃「しかし」

芳乃「姿が一切見えないのですー」

乃々「!?」

乃々「ほ、本当です....」チラ

乃々「命綱の長さを見ても、まだほとんど進んでいないはずなのに....」ゴクリ

芳乃「いくら穴の中が暗くとも」

芳乃「本来ならば、こちらの光が入るはずですがー....」

乃々「凛さんのヘッドライトの灯りも全く見えません....」

2人「....」

輝子「」

凛「はぁ....はぁ....」

凛「....」

凛「(本当に真っ暗)」ドクドク

凛「....照らさないと」

カチッ

何かを見た(内容まで) or 何も見えない >>276

ロリちとせ(じわじわ成長中)が仲間になりたそうに見ている

凛「....」チラチラ

凛「(ダメだ、光が全く届かない)」

凛「(光源があってもこれじゃ、全体を見るなんて絶対無理)」

凛「(そもそも私の周りにどれくらい空間があるのかもわからないし....)」

凛「!?」ビクッ

凛「....」ジー

凛「(何か、ある)」

凛「(あれは....)」

凛「....」ジー

ちとせ?「............」ジー

凛「(....人)」

凛「(....金髪に赤い目をした、小さな女の子)」

ちとせ?「............」ジー

凛「....」

凛「(そもそも、あれは本当に)」

凛「(....人間なのか)」

ちとせ?「............」ジー

凛「ハァッ....ハァッ....」ハァハァ

凛「(完全な闇、それなのにどうしてあの子だけ)」

凛「(はっきり見えるの)」

凛「(絶対におかしい........)」

凛「ハァッ....!ハァッ....!」ゼェゼェ

ちとせ?「............」ジー

凛「乃々!上げて!!!」カチ

ザー

凛「早く!!!!」

ザー

凛「っっっ!!!!」

凛「まだ全然離れてな チラ

凛「あ、穴の口があんなに遠くにっ!?」

凛「なんで!?」

ちとせ?「............」ジー

凛「マズいマズいマズい!!!」グイグイッ

凛「っ....!!!!」グググッ

ちとせ?「............」ジー

乃々「....」

乃々「....!」

乃々「芳乃さん!これ....」

芳乃「微かに、揺れているような気がしますー....」

乃々「....」

乃々「上げましょう!」

芳乃「....それが良いですねー」

乃々「っ....」グイッ

芳乃「....」グイグイッ

乃々「ハッ....芳乃....さん....」グイグイッ

芳乃「なんっ....でしょうー....」グイグイッ

乃々「明らかにっ....長いですよねっ....」グイッ

芳乃「....」ググッ

芳乃「....急いだ方がっ....よいかとー....」ググンッ

乃々「んっ....」ググググッ

凛「....」

凛「ハッ!?」ガバッ

凛「....」クル

凛「........明るい」

乃々「凛さん!」ギュッ

凛「....乃々」

芳乃「....まだ、体を起こさない方がよいのでしてー」

凛「....大丈夫、別に怪我はしてないから」

輝子「....とてもそうは見えないぞ」

凛「え」チラ

凛「....何、これ」

凛「なんで私、傷だらけなの」

乃々「凛さん、私たちが引き上げたときにはもう意識がなかったんです」

芳乃「そして体中は傷だらけ」

芳乃「体温も著しく下がっておりましたー」

輝子「ソファに寝かせてからも、ずっと震えてたんだ」

凛「....全然覚えてない」

凛「....だって私、ひたすら穴から出ようと」

凛「あ!なんで引き上げてくれなかったの!?」

凛「私何度も合図したのに!」

乃々「....こちら側からは、命綱の微かな揺れしか見えませんでした」

乃々「その後すぐに引き上げ始めたんですけど....」

凛「?」

芳乃「なぜか時間がかかってしまったのですー....」

凛「どういうこと?」

輝子「この2人の、引き上げるスピードなら」

輝子「1分もかからないうちに、上がってくるはずだったんだが....」

乃々「上げても上げても凛さんは上がってこなくて....」

芳乃「15分間引き続けて、ようやく....」

凛「命綱はそんなに長くないのに!?」

輝子「....凛さん」

凛「」

輝子「」

芳乃「なぜか時間がかかってしまったのですー....」

凛「どういうこと?」

輝子「この2人の、引き上げるスピードなら」

輝子「1分もかからないうちに、上がってくるはずだったんだが....」

乃々「上げても上げても凛さんは上がってこなくて....」

芳乃「15分間引き続けて、ようやく....」

凛「命綱はそんなに長くないのに!?」

輝子「....凛さん」

凛「....」

凛「ごめん、2人のせいじゃないんだね」

2人「....」

乃々「....穴の中は、どうでしたか」

凛「....何も見えなかった」

凛「ヘッドライトをどこに向けても、何も見えない」

凛「自分の手すら見えないんだよ」

凛「音もない、全くの無音」

凛「いつの間にか、自分の呼吸の音も」

凛「心臓の音も聞こえなくなってた」

乃々「....」ゾクゾク

凛「頭がおかしくなるよ、あれは」

芳乃「他には何かありましてー?」

凛「他には特に....」

『............』ジー

凛「特に....」

『............』ジー

凛「あっ!」

輝子「どうかしたのか?」

凛「人がいた!」

2人「!?」

芳乃「ほー....」

凛「....いや、人なのかはわからない」

凛「ただ見た目は完全に人、小さな女の子」

凛「距離感も全く分からないけど、私の真正面にいたの」

凛「自分の手すら見えない暗闇の中で、その子だけははっきり見えた」

3人「....」

芳乃「....他に何か、特徴などはありましてー?」

凛「特徴....」

凛「綺麗な金髪」

凛「あと赤い目をしてた」

凛「顔立ちはー、完全な外国人じゃなかったかも」

芳乃「ふむー....」

輝子「かなり特徴的だな....」

乃々「....それ、ちとせさんみたいですね」

凛「ちとせ?」

乃々「あ、いえ、話を聞く限り歳はかなり違うみたいですけど....」

乃々「金髪や赤い目というと、この事務所ならちとせさんかなと....」

凛「....」

凛「ちとせって?」

乃々「?」

凛「いや、初めて聞く名前だったからさ」

凛「事務所の人なんだよね?」

乃々「???」

輝子「ボノノちゃん、その人は何課の人なんだ?」

乃々「ぇ........?」

乃々「み、みなさんは何を言っているんですか............?」

芳乃「....乃々?」

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

乃々「なんですか、私をからかっているんですか!?」

乃々「今はそんなことをしている場合じゃないんですよ!?」

凛「....?」

凛「乃々、どうしたの?」

輝子「なんか、変だぞ....?」

乃々「凛さんも輝子さんも!芳乃さんも!そっちが変なんですよ!」

乃々「どうしてちとせさんのことを知らないなんて言うんですか!?」

乃々「冗談でも言っていいことと悪いことがありますよ!」

凛「うーん....」

凛「や、この仕事してると関わる人も多いし」

乃々「そんなレベルの話じゃ....」

乃々「あっ!」ダッ

乃々「今日は千夜さんと2人でお仕事に行っているはずです....!」

乃々「ほら、ここに書いて....」

凛「千夜さんだけしか書いていませんねー」

乃々「そんなはずは............」

凛「乃々、ちょっと休んだ方がいいよ」

輝子「お、お茶でも飲もう、ボノノちゃん....」

乃々「どうして、私だけ............?」ガクッ

芳乃「....」

芳乃「乃々」

芳乃「わたくしたちにはよくわかりませんが」

芳乃「....何かが起きているのですねー?」

乃々「....はい、大変なことです」

芳乃「....まずは落ち着くのですー」

芳乃「そして頭の中を整理して」

芳乃「わたくしたちに教えてくださいー....」

乃々「....すぅ....はぁ」スーハー

乃々「....わかりました」

凛・輝子「この事務所にいたはずのアイドルが1人消えてる!?」

乃々「....はい」

芳乃「....」

乃々「ちとせさんは間違いなく、昨日まではこの事務所にいました」

乃々「凛さんも、輝子さんも、芳乃さんも」

乃々「見たことがあるどころか、話しこともあるはずです」

輝子「そう言われても....」

輝子「わ、私たちには全く覚えがないんだ....」

凛「今連絡が取れそうな子に聞いてみたけど」

凛「....誰もそんな人知らないって」

乃々「でもっ!」

乃々「いるんですよ....」

芳乃「....」

芳乃「乃々の人柄や、先ほどの様子を見るに」

芳乃「嘘をついているわけではないでしょうー」

芳乃「少なくとも、乃々の中にはその『ちとせ』という女性が存在しているのですー....」

乃々「....私の中だけじゃありません」

芳乃「....しかし、わたくしたちの中には存在していない」

芳乃「これも嘘ではないのですー....」

乃々「っ............」

芳乃「....」

芳乃「わたくしも、乃々の言葉を全て信じることはできておりませぬー」

芳乃「それはおそらく凛も、輝子もー」

凛「....ごめん」

凛「頭の片隅に引っかかってるとか、そんなレベルじゃないんだ」

凛「本当に何も知らないの、私」

輝子「事務所に1人、私の知らないアイドルがいて」

輝子「昨日まで普通に、話してたなんて、とても信じられないんだ....」

乃々「....」ショボン

芳乃「....」

芳乃「しかし、乃々の妄想と片付けてしまうのは早計なのですー」

乃々「....!」

芳乃「凛が穴の中で遭遇したという少女と」

芳乃「乃々が言う『ちとせ』という女性」

芳乃「特徴があまりにも似ている、似すぎているのですー」

凛「....それはそうだけど」

凛「この穴は強い感情に反応して」

凛「常識じゃ考えられないことをやってきてる可能性があるんだよね?」

凛「だったら、乃々のその記憶?に反応して」

凛「その『ちとせ』って子に似た何かを作り出したって可能性はないの?」

芳乃「凛、それではつじつまが合いませぬー」

芳乃「乃々が『ちとせ』という女性が消えていることに気付いたのは」

芳乃「凛が帰ってきて、穴の中で見た少女の話をした後のこと」

芳乃「つまり」

芳乃「凛が穴へ入っている頃」

芳乃「乃々にとって『ちとせ』は存在していて当然、疑うことすらない状態」

芳乃「穴を動かすほどの強い感情を抱くはずはないのです」

凛「....確かに」

輝子「ボノノちゃんが、凛さんの話を聞いて瞬時に頭の中で作りだした....」

輝子「ってことはないよな....?」

乃々「そんなことないです....絶対に....」

凛「....」

凛「既視感、デジャブって現象はあるけど」

凛「乃々の『ちとせ』の話を聞く限り、そんな漠然としたものじゃないよね」

凛「見た目や性格、その他の色々なことまで知ってるんだから」

輝子「そ、そうだな....」

芳乃「....先ほど言ったように、わたくしたちは全てを信じることはできませぬー」

芳乃「ですが、『ちとせ』が穴の謎を解く鍵になる可能性があるのも」

芳乃「また事実」

芳乃「....」

芳乃「わたくしは、凛が穴の中で見た」

芳乃「『ちとせ』とよく似た少女を」

芳乃「....こちらへ連れてくるべきだと考えておりますー」

乃々「芳乃さん....」

凛「....」

凛「....正気?」

芳乃「はい」ニッコリ

凛「....」

凛「....また中に入らなきゃいけないんだ」

凛「まあ一度体験してるし、さっきよりはマシかな」

乃々「凛さん....!」

輝子「....」

輝子「ということは、私、またあの格好をしなきゃいけないのか....?」

芳乃「もちろんでしてー」ニッコリ

輝子「」

乃々「輝子ちゃん....!」

凛「次はどうするの?」

凛「もう穴に突入する?」

芳乃「いえ、もう少し凛の話を聞いて」

芳乃「より安全にすべきですー」

芳乃「そしてもう1つ」

芳乃「凛と共に穴へ行く者を決めなければなりませんー」

乃々「!?」

乃々「しょ、輝子ちゃんがこんな状態ということは....」

芳乃「わたくしか、乃々のどちらかでしてー」

乃々「ひぃ........」ピエン

輝子「でもなんで、人数を増やすんだ?」

芳乃「まったくの未知である以上、人数を増やすべきではないと考えていましたが」

芳乃「凛によれば」

芳乃「穴の中は恐ろしいところのようですー」

芳乃「大人びている凛ですら、長い間平常心を保てないのならば」

芳乃「1人で行くことも非常に危険ですー」

凛「....情けない話だけど、もう1人一緒に行ってくれるなら気持ちは楽かな」

芳乃「ということでしてー」

芳乃「輝子は先ほどと同じく穴」

輝子「穴って言うな」

芳乃「わたくしと乃々のどちらかが凛と共に穴の中へ」

芳乃「もう1人はこちらで待機ですー」

どちらが行く? 乃々 or 芳乃 >>311

乃々

乃々「....」

乃々「....私が行きます」

凛「!?」

凛「乃々、あんなに怖がってたのに....?」

芳乃「ほー....」

乃々「物凄く怖いです、けど....」

乃々「ちとせさんのことを覚えているのが私だけなのは」

乃々「きっと何か理由があるんだと思います」

乃々「だから私が、行かないといけないような、気が....」

乃々「するように思えたんですけどまた急に怖くなってきました....」

輝子「」ズコー

乃々「で、でも行きます!」

乃々「あと、私がここに残るよりも」

乃々「芳乃さんが残った方が冷静な判断ができると思います」

芳乃「....」ウンウン

芳乃「乃々、成長しましたねー....」

輝子「おばあちゃん視点」

凛「何があっても私は、乃々を守るよ」

乃々「凛さん....!」

凛「だから2人で無事に戻ってこられたら」

凛「結婚を前提に付き合ってほしい」

乃々「!!?!?!?!?!?!!?!?」

輝子「2人とも、仲が良いのはいいけど、突入前にその発言はやめないか?」

芳乃「死亡ふらぐでしてー」

乃々「....」

乃々「よろしくお願いします........////」ペコ

凛「乃々っ!」ギューッ

乃々「凛さんっ!」ギュッ

輝子「あー....」

輝子「し、知らないぞ....」

芳乃「愛の力こそ、この苦境を打ち破るのかもしれませぬー」

凛「穴の中は何も見えないし何も聞こえない」

凛「言葉での意思の疎通どころか、身振り手振りも厳しいと思う」

凛「だから、ずっと手を握っておいて」

凛「もし相手に伝えたいことがある時は、手のひらに文字を書いて伝えよう」

凛「手のひらに書くのが厳しかったら、とりあえず相手の身体のどこでもいいから」

乃々「わかりました」コクリ

芳乃「さて、凛と乃々が愛を紡いでいる間に」

芳乃「わたくしたちは少しでも情報を集めるのでしてー」

輝子「集めるって、どうするんだ?」

芳乃「....」

芳乃「忘れているかもしれませんがー」

芳乃「わたくしたち」

芳乃『とにかく様々なものをたくさん入れてみるのはどうでしょうー?』

芳乃「というのを未だ果たしておりませぬー」

輝子「あっ....忘れてた....」

輝子「ついさっきの話のはずなのに、3日前くらいのことに感じる....」

芳乃「気のせいでしてー」

輝子「芳乃さんが、最初に入れようとしたのが」

輝子「なぜか、凛さんだったせいで、どんどん変な方向に....」

芳乃「それではまいるのですー」

何個入れる?(コンマ1桁の数字) >>320

>>317
ちとせが出てきた瞬間火事があったことになって笑顔が失われたりして

芳乃「ふーむ....」

芳乃「わたくしと輝子、入れたいものを1つずついれましょうー」

輝子「そ、そんな自由な感じでいいのか....?」

芳乃「そうですねー」

芳乃「中に人らしきものがいるならば」

芳乃「危険物はやめた方が良いでしょうー」

輝子「いや、初めからそんなもの入れる気は、ない....」

入れるもの(芳乃) >>322
入れるもの(輝子) >>323

にこ「?」

せんべい(カビてる)

刺繍入りの封筒

よく分からないので>>323>>324を採用します

芳乃「わたくしはこれを入れるのでしてー」ガサゴソ

芳乃「おせんべいー」

輝子「これ、さっき言ってたお気に入りの奴じゃないか?」

輝子「いいのか芳乃さん」

輝子「穴の中に入れたら、戻ってこない確率が高いぞ....?」

芳乃「これはカビているおせんべいなので問題はないのでしてー」

輝子「穴はゴミ捨て場じゃないんだぞ....」

芳乃「うっかり間違えて乾燥剤を食べてしまったまま置いていたら」

芳乃「カビてしまっていたのですー....」シンミリ

輝子「....」

輝子「え?」

芳乃「それでは」

芳乃「輝子」

輝子「....」ヌギヌギ

輝子「....////」パカッ

芳乃「ぽいーでしてー」ポイッ

何かが起こる or 何も起こらない >>329

穴の中でちとせの隣にちっちゃいなーはー姉妹(アイドルになる前)が産まれる

芳乃「....」

輝子「....」

輝子「何も、起こらない....?」

芳乃「ふむー....」

芳乃「やはりこれくらいでは穴も反応しないのでしょうかー?」

輝子「カビたおせんべいくらいじゃ、そうなっても不思議じゃないな....」

ちとせ?「............」ジー


ビチャッ



ビチャッ



ちとせ?「............」ジー



ドク  ドク




ドク     ドク

輝子「次は私か....」

芳乃「何を入れるのでしてー?」

輝子「....この」ガサゴソ

輝子「刺繍入りの封筒」

芳乃「!?」

芳乃「それは....!」

芳乃「なんでしてー?」

輝子「私にもわからないんだが....」

輝子「さっきその辺りで拾ったんだ」

輝子「変わったデザインだけど、ただの封筒だしいいかなって」

芳乃「ふむー....」

芳乃「(ちひろさんの机の中に数え切れないほど詰まっていたのを見たような気がー....)」

芳乃「まあ良いでしょうー」

輝子「?」

輝子「....」ヌギヌギ

輝子「....////」パカッ

輝子「じゃ、じゃあ、いくぞ....」ドキドキ

輝子「....」スッ

輝子「んぅっ」ズポ

何かが起こる or 何も起こらない >>340

穴の中では小さいデスやむんご(アイドルになる前)の三人が産まれる。その後、穴から白封筒で中にいる6人分の履歴書(所々黒塗り)が送り返されてくる

輝子「....」ゴクリ

芳乃「....」ジー

輝子「....」

輝子「....今回も何も起こら

テーテテッテッテー

輝子「!?」

テテテー

テテテー

輝子「な、なんだこの音楽!?」

芳乃「穴から聞こえてきますー」

輝子「聞いたことのない音楽だが....」

輝子「射幸心が煽られている、気がする....」

芳乃「あまり深く考えてはいけないのでしてー」

パシュパシュパシュパシュパシュパシュ

輝子「!?」

芳乃「....」パシッ

輝子「な、何が出てきたんだ....?」

芳乃「ふむー....」

芳乃「ふむー....」

芳乃「これは、履歴書でございますー....」

輝子「誰の?」

芳乃「履歴書のほとんどは、黒く塗りつぶされているのですー」

輝子「....見せてくれ」

輝子「6枚か....」ペラ

輝子「辻....あ....り、....塚あき....、....千夜、久川....、....凪」

輝子「夢見りあむ」

芳乃「知らない名前ですー」

輝子「そ、そうだな....」

すみません、間違えました
訂正します

芳乃「ふむー....」

芳乃「これは、履歴書でございますー....」

輝子「誰の?」

芳乃「履歴書のほとんどは、黒く塗りつぶされているのですー」

輝子「....見せてくれ」

輝子「6枚か....」ペラ

輝子「辻....あ....り、....塚あき....、黒....ちとせ、久川....、....凪」

輝子「夢見りあむ」

芳乃「知らない名前ですー」

輝子「そ、そうだな....ん?」

輝子「よ、芳乃さん、この名前って....」

芳乃「....」

芳乃「....『ちとせ』」

芳乃「これは、乃々に尋ねてみる必要がありますねー」

輝子「だな....」

本日はここまでとさせていただきます
もう350レス、安価スレは早いですね
まださっぱり終わりは見えませんが、もう暫くお付き合いいただけると幸いです
明日の夜に再開します

凛「私たちの打合せは終わったけど」

凛「そっちはどう?」

輝子「い、いやあ....」

凛「?」

輝子「これが穴から出てきたんだ....」スッ

乃々「....履歴書?」

乃々「あっ!これちとせさんのじゃないですか!」

芳乃「....」

乃々「黒く塗りつぶされている部分が多いんですけど....」

乃々「あかりさん、あきらさん、凪さん颯さん、りあむさん....?」

乃々「なぜこんなものが穴から....?」

芳乃「その反応を見るに」

芳乃「乃々は全員のことをご存知のようですねー....」

乃々「当たり前じゃないですか....」

乃々「....え」

乃々「もしかして....」

芳乃「わたくしたちは」

芳乃「....この人たちの記憶も失ってしまったようですー」

凛「!?」

輝子「!?」

乃々「そ、そんな............」ガクン

凛「....」

輝子「....」

凛「....忘れてるのは私たちの方なんだね」

輝子「ボノノちゃんが嘘をつく理由も、演技をする理由もないしな....」

乃々「....」ブルッ

乃々「どうしてっ....どうして私だけが....」

乃々「皆さんも、つい数時間前まで一緒にいて」

乃々「お話しして、笑って....」

乃々「なのになんで....」ウルウル

芳乃「....乃々」ギュッ

芳乃「なぜこの世界から、5人もの人間が消えたのか」

芳乃「なぜわたくしたちが、それを忘れてしまうのか」

芳乃「今のところ、理由はわかりませぬー....」

乃々「....」

芳乃「しかし」

芳乃「乃々だけが、消えた人々のことを覚えていられる理由」

芳乃「これは、わたくしに1つ、思い当たることがありますー」

乃々「!!!」

乃々「....それは、なんですか」

芳乃「乃々だけが体験していることなので、証明は難しいのですがー」

芳乃「あくまで、乃々の言っていることが全て真実であるとして、考えますー」

乃々「....」ゴクリ

芳乃「わたくしたちは、この穴と数時間にわたり戦っておりますー」

芳乃「その前から、この穴はあったのかもしれませんが」

芳乃「今のところ、初めて見つけたのは乃々ですねー?」

乃々「そうですね、一応は....」

芳乃「そして乃々は」

芳乃「紆余曲折あり」

芳乃「....Pさんを傷つけてしまった」

乃々「....はい」

芳乃「わたくしは、その後に起こったこと」

芳乃「これが気になっているのですー」

乃々「その後....」

凛「乃々がもりのくにからを歌ったら、なぜか元に戻ってたっていう話?」

芳乃「はいー」

輝子「確かに、それは不思議な話ではあるけど....」

凛「この穴関連の出来事じゃ、不思議なことなんてそこまで珍しくもないよね」

芳乃「....いえ」

芳乃「不思議なことが起きたのではなく」

芳乃「乃々が起こしたのですー」

乃々「わ、私が....?」

芳乃「....この穴は、人々の感情を糧にして様々な事象を起こしている」

芳乃「乃々は、Pさんが傷ついたことに心を痛め」

芳乃「現実を受け入れることを、拒否したのではないですかー?」

乃々「!」

乃々「....あの時の私は、そう言われても否定できないくらいに、弱っていたかもしれません」

芳乃「....その強い感情に反応して、穴は」

乃々「全てを『なかったこと』にした」

芳乃「....はい」

輝子「(どんどんとんでもない話になってるな....)」

芳乃「『なかったこと』にした、というのが」

芳乃「過去に戻ったのか、世界が書き換えられたのかはわかりませんがー」

芳乃「ともかく、世界に働きかけたのは」

芳乃「乃々なのですー....」

乃々「....」

凛「....つまり」

凛「世界は、乃々の感情に反応した穴によって変えられたから」

凛「その中にいる私たちは、どれだけ変わっても、何が変わっても」

凛「覚えていられない」

凛「でも、自ら穴に働きかけて世界を変えた乃々は」

凛「その外に出てしまった」

凛「だから、世界の中の影響は受けなくなった、ってこと?」

芳乃「....わたくしは、その可能性があると考えてもおりますー」

輝子「わけがわからない....」ゾクッ

凛「私も、自分が何言ってるのかわからないよ」クスリ

乃々「....」

芳乃「と言っても、これはわたくしの想像」

芳乃「くだらない妄言かもしれませぬー」クスリ

乃々「それは....」

芳乃「どちらにせよ、理由など些末なことー」

乃々「....」

芳乃「乃々だけが、世界の変化に気付くことが出来る」

芳乃「これだけを心に留めておけばよいのですー」ジー

乃々「....私だけ」

凛「消えてしまった、でいいんだよね」

乃々「....」コクリ

凛「その5人を救えるのは」

凛「乃々だけなのかもしれない」ジッ

乃々「....」

輝子「....ボノノちゃん」

乃々「ちょ、ちょっと一旦止めてもらっていいですか....」

乃々「プレッシャーのせいでお腹が痛くなってきました....」ヨタヨタ

凛「トイレ?」

乃々「それ以外どこに行くっていうんですか....」

凛「....」

凛「ここでしていいよ」ニッコリ

乃々「」ドンビキ

輝子「り、凛さん、こんな時にふざけるのは

凛「ふざけてないよ!!!!!!」バーン

輝子「沸点どこ!?」

芳乃「乃々、早く行ってくるのでしてー」

乃々「そうします....」ヨタヨタ

凛「乃々がうんちから帰ってきたところで」

乃々「凛さんへの気持ちがどんどん萎んでいきます」

凛「乃々がお花を摘み終わったところで」

輝子「言い方の問題じゃ、ないだろ....」

凛「第2次突入作戦の概要を説明するよ」

凛「まず突入するのは私と乃々の2人」

凛「芳乃はここで待機、何かあったらすぐに引き上げて」

芳乃「わかりましたー」

凛「輝子は穴ね」

輝子「わかってるから、言わなくていいよ....」ゲンナリ

凛「今回の目的は」

凛「穴の中にいる『ちとせ』との接触」

凛「そして、可能ならこっちに連れて来ること」

乃々「....」

輝子「大丈夫なのか....?」

凛「....わからない」

凛「一応、本人かどうかの判断ができそうな乃々も行くけど」

芳乃「穴の罠、でないとは言い切れませぬー....」

乃々「穴自体が今まで直接攻撃を仕掛けてきたことはないですけど....」

輝子「どうなるか、わからないな....」

凛「....祈るしかないね」

輝子「あれ、でも、ボノノちゃんが行くと」

輝子「降りた2人を、芳乃さんが1人で引き上げなきゃいけないのか....?」

乃々「もしちとせさんを連れて帰ることになったら、3人分です....」

凛「当然、その対策はしてあるよ」

凛「芳乃」

芳乃「....」ガサゴソ

芳乃「滑車ー」テッテレーン

凛「この壁の手すりに取り付けた滑車によって」

凛「私たちを引き上げるのに必要な力が大幅に減る」

芳乃「そして輝子が寝転び、足を広げたままでも引くことが出来るのですー」ワー

輝子「そ、そうか、それなら良いんだ....」

輝子「....穴の中に入るよりは安全だけど」

輝子「私も、結構ハードだな....」

芳乃「穴だけでは労働のバランスが取れていないのでしてー」

凛「安全対策は1度目よりさらに入念にしたけど」

凛「穴の中は何があるかわからない」

乃々「っ....」ドキドキ

凛「さっきの話だと」

凛「私があんなに激しく命綱を揺らしたのに」

凛「なぜか、こっちではほとんど揺れてなかったって言ってたよね」

乃々「えぇ、こちらでは僅かな揺れにしか見えませんでした」

凛「....」

凛「今回は....」

凛「いや、今回も、か」

凛「安全第一、乃々もいるし」

凛「少しの揺れでも迷わず上げて」

凛「トランシーバーも使い物にならないみたいだから」

凛「穴の外との意思の疎通はこれが限界だと思う」

芳乃「わかりましたー」

凛「装備は大体こんなものかな」

乃々「1度目の時とあまり変わらないんですね....」

凛「だって、通信もできなければ何も見えない、音も聞こえない」

凛「正直大半の物は役に立たないんだよね」

乃々「そうですか....」ショボン

凛「!!!」

凛「(乃々が不安げな顔をしてる....)」

凛「(他に持っていく物ないかな....)」

他に何か持っていく? >>378

スターシャイン

凛「!」

凛「乃々、これ持っていこっか!」スッ

乃々「....」

乃々「これ、なんですか....?」

凛「わかんないけどなんか綺麗な石」

乃々「小学校低学年くらいの女の子が食いつきそうないしですね....」

凛「ちひろさんの机の中に入ってた」

乃々「だ、大丈夫なんですか....?」

乃々「ちひろさんの物なんてフリー素材とは対極に位置してますけど....」

凛「....」

凛「大丈夫でしょ」

凛「とりあえず300個くらい入れとこ」ザーッ

乃々「!?」

乃々「い、1個も使わないと思うんですけど....」

凛「備えあれば患いなしだよ」ニッコリ

乃々「まあ凛さんが満足するなら....」

乃々「あとそれは自分で持ってください....」

凛「....」

凛「(よし、楽しく話せたな)」

輝子「....」

輝子「....ボノノちゃん」

乃々「輝子ちゃん....?」

輝子「私は、ここで足を広げてるだけだから、ほとんど協力できないんだ....」

乃々「そんなことないですよ....」

乃々「(私、穴の中に入るより、輝子ちゃんの格好をする方が嫌ですから....)」

乃々「(とは言えないですね....)」

輝子「絶対に、無事に帰ってきてくれ....!」

乃々「....ありがとうございます」

輝子「これ、役に立つかはわからないけど」ガサゴソ

乃々「?」

何を渡す? >>382

いい舞茸

乃々「こ、これは....」

輝子「私がプランターで育ててた、舞茸....」

輝子「....」

輝子「えい....」ブチブチィ

乃々「輝子ちゃん!?」

輝子「いいんだ....ちょうど食べごろだった....」

輝子「それに、私だけ安全なところで、なんて、我慢できない....」

乃々「輝子ちゃん....」

輝子「これを、私だと思って、持っていってくれ....!」スッ

乃々「....」

輝子「おすすめは天ぷら、炊き込みご飯、バター焼きだ....!」

乃々「....輝子ちゃんの気持ち受け取りました」グッ

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

芳乃「....凛、乃々」

凛「....」

乃々「....」

芳乃「これを」スッ

何を渡した? >>390

たけのこ

凛「こ、これは....!」

凛「....これは?」

芳乃「たけのこでしてー」

凛「あ、やっぱり....」

乃々「凛さん、芳乃さんがわざわざ用意してくれたんです....」

乃々「きっと何らかの意味があるはず....!」

凛「まさか....」

芳乃「....」ゴゴゴ

芳乃「....たけのこは」

輝子「....」ゴクリ

芳乃「おいしいのですー」

輝子「えぇ....」

芳乃「今が旬でございますー」

芳乃「たけのこと言ったら、やはり炊き込みご飯ー」

芳乃「春になると、食べたくなるのですー」

凛「....」

凛「私もそう思う」ウンウン

乃々「私もです....」コクリ

輝子「....」

輝子「....なんだこれ」

凛「じゃ、行ってくる」ピシッ

芳乃「どうか、ご無事でー....」

乃々「がんばります....!」

輝子「....」

凛「開けゴマ」ギギギ

輝子「ちょっ、自分のペースで!開けさせてくれ!」

凛「....」

凛「開けゴマ!」グイグイ

輝子「」

凛「輝子は横になってるけど」

凛「穴の中に入ったら、入り口側が上で奥の方が下になってるから気を付けて」

乃々「重力の方向まで違うんですね....」

凛「うん」

凛「それと、言った通り中は危ないから」

凛「下にいる私の手を離さないで」

乃々「わかりました....」ビクビク

凛「....」フー

凛「よし、行こう」

乃々「はい....」

穴の中の様子
変化あり(内容まで) or 変化なし >>395

6人に増えてじーっと見てくる(全員ロリ)

シューッ

凛「....」スル

乃々「....」スル

凛「(穴の中は、特に変化なし)」

乃々「(凛さんの言っていたとおりです....)」

乃々「(何も見えないし、何も聞こえない....)」

乃々「(それでも私は、凛さんのぬくもりを感じられるので気分が楽です....)」

乃々「(この環境を、凛さんは1人で数十分も耐えたなんて....)」ゾクゾク

凛「(穴の中はさっきと変わりない....)」

凛「(そろそろあの子が見つかるかも....)」

乃々「....」

凛「(あ)」トントン

乃々「(....?)」チラ

ちとせ?「............」ジー

乃々「!」

乃々「(この暗闇の中でもはっきりと見えます....)」

乃々「(あれが、凛さんが中で見たちとせさん....)」

乃々「(実年齢と比べたら明らかに小さいですけど....)」

乃々「(面影はあるように見えます....)」

乃々「(....え?)」

凛「(あれ?)」

あかり?「............」ジー

あきら?「............」ジー

凪?「............」ジー

颯?「............」ジー

りあむ?「............」ジタバタ

凛「....」

凛「(なんか増えてるんだけど....)」

乃々「(凛さんの話では、ちとせさん1人だったはずなのに....)」

凛「(ま、とりあえずあそこに行く方法を考えないとなぁ....)」

乃々「(距離感が図りづらいですけど、少なくともここから数メートルではないですよね....)」

乃々「(凛さんはどうやってあそこに行くつもりなんでしょうか....)」

どうやって行く? >>399

加蓮に教わった幽体離脱で

凛「(よし)」

凛「(加蓮直伝の幽体離脱で行こう)」

凛「....」フッ

凛「」ガクン

乃々「!?」

乃々「(凛さん?どうしたんですか!?)」

凛「」プラーン

乃々「(凛さんの手が、力なく....)」

乃々「(凛さん!!!凛さん!!!!)」

凛「(うん、幽体離脱成功)」フワー

凛「(これであそこまで行ける!)」フワー

凛「(こんにちはー)」

5人「............」

りあむ?「............」ジタバタ

凛「....」

凛「(しまった)」

凛「(これ霊感がある人としかコミュニケーション取れないじゃん!)」

凛「....」

凛「(戻ろ....)」フワー

どうやって行く? >>405

たけのこを突き出してみる

凛「(!)」

凛「(よかった、戻れた)」ガクガク

乃々「(凛さん!!!!!しっかりしてください!!!!!!!)」ガクンガクン

凛「(乃々が尋常じゃなく揺らしてくる、なんだろ)」

凛「....」ギュッ

乃々「(凛さん!!!!!!!)」

乃々「(無事だったんですね!!!!!!)」

乃々「(よかった....)」

凛「(止まった)」

凛「(さて、どうしようかな)」

凛「....」

凛「(私が持ってる長いものといえば....)」ガサゴソ

凛「(たーけーのーこー)」テッテレー

凛「....」

凛「(いや届かないでしょ)」

乃々「(凛さん、さっきから下で何をしてるんでしょう....)」

凛「(こんなの使えないしどうしたら)」

ニョキ

凛「?」

ニョキニョキ

凛「!?」

ニョキニョキニョキ

凛「(このタケノコ伸びてる!?)」

凛「(ど、どういうことなの....)」

凛「....」

凛「(理由はよくわからないけど、とりあえずこれを使えばどうにかなるかも)」

乃々「?」

凛「....」

凛「(あの子供たちがいるあたりに突き刺さってる)」

凛「(成長スピードが早すぎるけど....)」

凛「(まあいいや)」

凛「(乃々、これを辿っていくよ)」グイグイ

乃々「???」

乃々「(な、なんでしょう....)」

乃々「(とりあえず凛さんが引っ張ってくれている方についていきましょう....)」サワ

乃々「(....こ、これは、手すり?)」

凛「(ふう、着いた)」

凛「(意外と近かったな)」

凛「(しかし....)」

ちとせ?「............」ジー

あかり?「............」ジー

あきら?「............」ジー

凪?「............」ジー

颯?「............」ジー

凛「(この子たちは一体....)」

凛「....」チラ

凛「(ん!?)」

乃々「(これが何なのかはわかりませんが....)」

乃々「ようやくちとせさんたちのところに来られました....)」

ちとせ?「............」ジー

あかり?「............」ジー

あきら?「............」ジー

凪?「............」ジー

颯?「............」ジー

乃々「(やっぱりこの子たちは....)」

乃々「(消えてしまった皆さん....)」

ァ....ジャン....

乃々「....?」

乃々「(....音が聞こえる?)」

乃々「(この穴の中じゃ音は聞こえないはずじゃ....)」

乃々「(そういえば凛さんは....)」チラ

りあむ?「あ゛っ!」

りあむ?「乃゛々゛ち゛ゃ゛ん゛~~~~!!!!!」ガバッ

乃々「ぎゃ~~~~~~~!!?!?!!?!?!?!?!」

乃々「助けてください~~~!!!!」

りあむ?「助けてほしいのはこっちの方だよ~~~!!!!」ギャーギャー

乃々「!?!?!?!?!?!?!?!??」

りあむ?「なんだよぅ~、ぼくの顔に何かついてる?」

乃々「....」

乃々「り、りあむさん、ですよね....?」

りあむ「乃々ちゃんまでぼくの顔忘れちゃったのっ!?」

りあむ「あ゛ぁ゛....ザコメンタルが崩れていく音がする....」ションボリ

乃々「いや、忘れてませんけど....」

乃々「というかりあむさん」

乃々「なんで1人だけ普段通りの姿なんですか!?」

りあむ「や、むしろ色々聞きたいのはこっちの方なんだけどっ!?」

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

凛「....」

乃々「....」

りあむ「何!?なんでぼくをそんな目で見るの!?」

凛「いや、なんというか....」

乃々「私たち、まだ受け入れられなくて....」

りあむ「え....ぼくまだ事務所のみんなに受け入れられてないってこと....?」

りあむ「もう入って結構経つのに....」

凛「そういうことじゃなくて....」

りあむ「凛ちゃんに至ってはぼくのこと知らないみたいだし....」

乃々「凛さんは知らないんじゃなくて忘れてしまっているだけで」

りあむ「....」

りあむ「はーめっちゃやむ」

乃々「というかりあむさん、何でここにいるんですか....?」

りあむ「ぼ、ぼくがここにいちゃダメ?」

乃々「ダメではないんですけど....なんというか....」

凛「なんでここにいるのか教えてくれる?」

りあむ「そもそもここがどこなのか教えてほしいくらいなんだけど....」

凛「はやく」

りあむ「」

りあむ「ぼく、今日オフだったから家でゴロゴロしてたんだよ~」

りあむ「そしたら、いつの間にかここにいてさ~」

凛「....」

凛「....全然参考にならないんだけど」

りあむ「あっごめんって~....」

りあむ「ぼくだってわけわかんないんだよぅ」

りあむ「さっきのだって説明省いてないんだよ?」

りあむ「本当にいきなりでさ~....」

乃々「....」

乃々「ここに来てからのことも教えてもらえますか?」

りあむ「えっと」

りあむ「気が付いたらこの真っ暗なとこにいて」

りあむ「で、周り見たら、このちとせちゃんみたいな子と」

ちとせ?「............」ジー

りあむ「なんかちっちゃい胎児みたいなのが4つ落ちててさ」

りあむ「気持ち悪いから目を逸らしてたんだけど」

りあむ「ちょっとうたた寝しちゃって」

乃々「その状況でよく眠れますね....」アキレ

りあむ「だってここ暗いし静かだし」

りあむ「んで、気が付いたら」

あかり?「............」ジー

あきら?「............」ジー

凪?「............」ジー

颯?「............」ジー

りあむ「見たことある感じに....」

凛「....」

凛「もうちょっと何かないの」

りあむ「あ、えっと、すみません」

凛「....」

乃々「り、凛さん、りあむさんだってここにいきなり連れてこられた被害者ですから....」

りあむ「の、乃々ちゃん~!」

乃々「気持ちはわかりますがここは抑えてください....」

凛「....ん、そうだね」

りあむ「え゛っ?気持ちわかるの?ねぇ?」

乃々「あの、凛さん」

凛「?」

乃々「疑問なんですけど....」

乃々「なぜ私たち、普通に話せているんでしょうか....?」

凛「うーん....」

乃々「穴に入って来た時は、話すどころか何の音も聞こえなかったはずなのに....」

凛「....うーん」

凛「私たちに音が聞こえるようになったのは....」チラ

りあむ「あーここダメだなぁ、何も楽しくない」

りあむ「推しもいない救ってくれる子もいない」

りあむ「ん、でもここならぼくがおもちゃにされることもないのか....?」

りあむ「....ありか?」

りあむ「....ちょっとありか?」

凛「あれと接触してからだよね」

乃々「凛さん、あれじゃないです!りあむさんです!」

凛「....りあむ?だっけ」

凛「本当に元々事務所にいて」

凛「私たちが忘れちゃっただけなんだよね?」

乃々「はい、私の記憶通りだったらそれは確かです」

凛「....」

凛「本物に模した穴の罠でもなさそう?」

乃々「....あの感じは」

乃々「絶対に本人です」

乃々「本人以外ではあんなの無理だと思います」

凛「それもそうか」

凛「それで、音についてなんだけど」

乃々「はい」

凛「私が最初に穴に入った時も、音は一切聞こえなかった」

凛「2回目、さっきもそうだったよね」

乃々「そ、そうですね....」

凛「たぶん、穴の中は基本的に音が聞こえないんだと思う」

凛「ただ、この穴って現実とはまた別の謎空間でしょ」

乃々「散々好き放題やってくれてますからね....」

凛「だから、現実と同じ考え方じゃダメだのかもしれない」

乃々「?」

凛「りあむは、部屋でだらけてる時に突然ここに来た」

凛「そしてりあむは」

凛「この穴の中では音が聞こえない」

凛「という前提を知らない」

乃々「....それはそうかもしれません」

乃々「直前までいた自分の部屋、というか穴の外の世界では」

乃々「音が聞こえないはずありませんし、それを疑うことすらないですから....」

凛「....そんなりあむの意識が」

凛「音が聞こえないという穴の前提に作用した」

凛「ってことはないのかな」

乃々「....」

乃々「???」

凛「芳乃の推測では、この穴、人間の意識に作用されるって話だったし」

凛「既に、穴の中で音が聞こえないことを体験してしまった私たちでは」

凛「前提を上書きすることはできないけど」

凛「そもそもここがどこかもわかっていなければ」

凛「この穴がどういう存在かも知らないりあむなら」

凛「『穴の中では音が聞こえない』のを覆すことができたのかもしれない....」

乃々「....」

乃々「....完全には理解できませんけど」

乃々「凛さんの説が本当なら、この穴の謎がより深まる、ということだけはわかりました....」

凛「そうだね....」

りあむ「ねぇねぇ何の話?何の話?」

凛「....」

りあむ「あっ」

乃々「....」ジー

ちとせ?「............」ジー

凛「どうしたの?」

乃々「あの、見ていて気づいたんですけど....」

乃々「幼くなっている他の4人と比べて、ちとせさんだけ少し大きくないですか....?」

凛「私にもそう見えるけど、なんでなんだろ」

乃々「....」

乃々「....」ジー

りあむ「今度はぼく!?何?言ってよ!言ってくれないとやむよ!?」

乃々「....りあむさん」

乃々「髪の毛、そんなに長かったんでしたっけ....?」

りあむ「え?ぼくの髪はずっとこのくらうわ伸びてる!?え!?なんで!?」

凛「....?」

乃々「....」

乃々「りあむさん、ここに来たときに胎児みたいなものが4つ落ちてきたって言ってましたけど....」

りあむ「うん、そういうのは学校の授業でよく見てたし」

りあむ「でもいきなりこんなところに胎児なんて落ちてるわけないから」

りあむ@胎児っぽい何かかな~って」

乃々「....それって確かに4つだったんですよね」

りあむ「うぇ?たぶん、そうだと思うけど」

乃々「....4つ」

りあむ「?」

乃々「ちとせさんとりあむさん以外の4人と....」

乃々「りあむさんの目撃した、胎児らしきものの数が同じなんです....」

りあむ「???」

りあむ「でもさ、胎児って母胎にいないととても生きられないよ?」

りあむ「ましてやこんな何の設備もない所じゃ絶対無理だよ?」

乃々「....りあむさんは知らないと思いますけど」

乃々「ここ、何でもありなんですよ....」

りあむ「?????」

りあむ「つ、つまり、どういうこと?」

凛「ま、まさか....」

乃々「....」

乃々「りあむさんが見た4つの胎児らしきものは」

あかり?「............」ジー

あきら?「............」ジー

凪?「............」ジー

颯?「............」ジー

乃々「この4人で」

乃々「うたた寝している間に」

乃々「この年齢まで成長したんじゃないでしょうか....」

りあむ「....」

りあむ「??????」

りあむ「いやいやいやいや!」

りあむ「乃々ちゃん!人はそんなに早く成長しないよ!?」

りあむ「学校で習わなかった!?」

りあむ「ちとせちゃんだけは5~6歳って感じだけど」

りあむ「見た感じ、それ以外の4人とも1~2歳ってとこだよね?」

りあむ「ぼくここに来てから1~2年も経ってないよ?」

乃々「....」

乃々「....りあむさんの髪、元々はボブなのに」

乃々「今はセミロング、いえ、ロングくらいまで伸びてます....」

りあむ「う~んなんでだろ?不思議だねぇ」アハハ

凛「....」

凛「....タケノコ」

乃々「凛さん....?」

凛「さっき、ここまで来られたの」

凛「芳乃から貰ったタケノコが突然伸び始めたからなんだ....」

乃々「あれタケノコだったんですね....」

凛「ほら、貰った時は普通のタケノコだったのに」

凛「今は....」チラ

乃々「....」チラ

乃々「!?」

乃々「....青竹になってる」

りあむ「つまり???つまりどういうことなの!?」

りあむ「ぼくにもわかるように説明してよ!?」

凛「っ....」ゴクリ

乃々「....凛さん」

乃々「ここから早く出ましょう」

凛「....うん」コクリ

本日はここまでとさせていただきます
安価スレなのにまた安価を取れませんでした、申し訳ありません
明日の夜に再開します

凛「ということで」

凛「解決法がわからないけど、ここにいると危ないと思うので」

凛「みんなを一旦、穴の外に連れて帰ります」

ちとせ?「............」ジー

あかり?「............」ジー

あきら?「............」ジー

凪?「............」ジー

颯?「............」ジー

りあむ「ぼく帰れるの!?やったー!」

乃々「でもりあむさんの存在は世界から抹消されてますし、私以外全ての人に忘れ去られてますよ」

りあむ「!!?!?!?!?!?!??」

りあむ「え?ぼくそこまで嫌われてた!?」

りあむ「くそぅ....こんなことならもっと炎上しておくんだった....」

りあむ「それなら忘れ去られることはなかったのに....」クッ

乃々「やめてください....」

凛「私と乃々じゃ、1人ずつ抱えるのが限界だから....」

凛「とりあえず小さい子たちから順番にいこうか」

乃々「そうですね....」

りあむ「ぼくは?」

凛「最後」

りあむ「ですよね~....」

凛「はーいおいでー」ダキ

あかり?「............」

乃々「怖くないですよ....」ダキ

あきら?「............」

凛「戻ろっか」

乃々「....」コクリ

芳乃「....」ジー

輝子「....」ボー

芳乃「こうして命綱をずっと見ていると」

芳乃「釣りをしている気分になりましてー」

輝子「....」ボー

芳乃「....」ジー

輝子「芳乃さん、釣りとか、行くのか....?」

芳乃「はい、稀にですがー....」

輝子「そうか....」

輝子「....」ボー

芳乃「....」ジー

チョンチョン

芳乃「む....」

輝子「どうした....?」

芳乃「引いていますー」

輝子「!」

芳乃「引き揚げましょうかー」

輝子「そ、そうだな」

凛「ただいまー」

芳乃「無事で何よりですー」

乃々「久しぶりの外、安心します....」

輝子「ボノノちゃんも、無事でよかった....」

あかり?「............」

あきら?「............」

輝子「!?」

輝子「なんか、人数多くないか....?」

凛「あと3人来るよ」

芳乃「ふむー....」

凛「じゃ、また行ってくる」

乃々「次は早いと思うので注意して見ていてください....」

芳乃「わかりましてー」

輝子「どういうことなんだ....」

凛「はーい行きましょうねー」

凪?「............」

颯?「............」

ちとせ「............」

りあむ「....」

りあむ「あの、ぼくは?」

凛「待ってて」

りあむ「....はい」

乃々「すみません、この2人を上に送り届けたらすぐに戻りますから....」

りあむ「あの

凛「じゃ」シュルシュル

乃々「....」シュルシュル

りあむ「あ゛~~~~~~っ!!!!!!」ジタバタ

凛「はい」スッ

芳乃「....双子でしてー?」

乃々「そうです、こっちがお姉さんの凪さん」

凪?「............」ジー

乃々「妹の颯さんです」

颯?「............」ジー

芳乃「可愛らしいですねー」

凛「まだあと1人いるから行ってくるね」

輝子「まだいるのか....」

芳乃「一気に大所帯でしてー」

りあむ「もう凛ちゃんっ!遅いよ~!!」ジタバタ

ちとせ「............」ジー

凛「ごめんごめん、大丈夫だった?」

りあむ「大丈夫じゃないよも~」

りあむ「こんな真っ暗闇の中でさ~」

凛「(なんで来た時はすぐ眠れたんだろ)」

凛「じゃあ、はい」

りあむ「へ?」

凛「いや、私がこう、りあむを抱えて上がるしかないでしょ」

りあむ「えっ?もしかして凛ちゃんにお姫様抱っこしてもらえるの?」

凛「そうだけど」

りあむ「....」

りあむ「財布持ってきてないんだけどあとでもいい?」

凛「はぁ?」ガシッ

りあむ「あっ....」

凛「行くよ」

りあむ「顔近い、顔良い....いい....」

凛「?」

凛「そろそろ着くよ」

りあむ「あーい」

凛「はい到着ー」

りあむ「久々の娑婆だぁ~!」

凛「え」

輝子「っ!?」

芳乃「ふむー....」

りあむ「へ?」ポカーン

凛「....」

凛「....りあむ、りあむ」

りあむ「なに?」

凛「....うん、りあむだ」

芳乃「....りあむですねー」

輝子「し、信じられない....」

りあむ「ねーねー乃々ちゃん」

りあむ「ぼくってそんなレアキャラ?」

乃々「い、いえ、そんなことはないと思いますけど....」

凛「....今思い出した」

凛「りあむを」

乃々「!?」

乃々「どどどどういうことですかっ!?」

芳乃「りあむが穴から出てきた瞬間に、突然思い出しましたー....」

輝子「い、いや、思い出したとか、そういうのじゃないぞ、これは....」

凛「頭の中に、あって当然の記憶がある」

凛「りあむがいるのは当たり前なのに、さっきまではそれが一切なかった....」

凛「今りあむのことを知っているのに」

凛「記憶を失っていた記憶まで残ってるから気持ち悪い....」

りあむ「....」

りあむ「これってぼくが責められてるわけじゃないんだよね?」チラ

乃々「あ、はい、違います」

りあむ「ほっ....」

凛「なんだろこの感覚....」

乃々「凛さん、とりあえずちとせんさんも連れてきてもらっていいですか....?」

凛「あ、うん、了解」

乃々「すみません、こんな時に....」

凛「いや、ちとせ?も連れてきてから整理するよ」

乃々「お願いします....」

りあむ「ねえねえねえねえ」ツンツン

乃々「な、なんですか....」

りあむ「ぼく全然状況がわからないんだけど」

乃々「そういえばそうでした....」

乃々「今から説明しますけど、その前に」

りあむ「?」

乃々「私が今から話すことは全て本当のことなので」

乃々「話し終えるまでは黙って聞いていてもらえますか....?」

りあむ「へ?うん!」

乃々「(大丈夫ですかねこの人....)」

りあむ「....」

りあむ「ごめんね乃々ちゃぁん、ぼく全然わかんないよぉ~」

乃々「い、いえ、これに関してはりあむさんは悪くないと思います」

りあむ「本当?本当?」

乃々「はい....たぶん....」

凛「どう、りあむ、少しはわかった?」

りあむ「う~ん....」

りあむ「なんかわけわかんないことになってるってことはわかったよ!」ペカー

凛「ふーん」

輝子「突っ込みたいところだけど、私たちも大差ないからなんとも....」

凛「私たちの目下の課題は2つ」

あかり?「............」

あきら?「............」

凪?「............」

颯?「............」

ちとせ?「............」

凛「1つ目」

凛「この子たちをどうするのかを考える」

凛「2つ目」

凛「どうしてりあむのことだけ思いだせたのかを考える」

りあむ「えへへ」

芳乃「....」

凛「他に何かある?」

1つ目に取り組む or 2つ目に取り組む or 別のことに取り組む
>>467

なぜ千夜だけ無事か調べる

乃々「....1つ、いいですか?」

凛「うん」

乃々「穴の中にいたのって」

乃々「なぜか1~2歳になっているあかりさん、あきらさん、凪さん、颯さん」

乃々「そして4人より少し年齢が上のちとせさん」

乃々「さらにそのままの姿のりあむさんの6人です」

輝子「それが、どうかしたのか....?」

乃々「皆さんはりあむさん以外忘れてしまっているので、気づけないと思いますけど....」

乃々「この6人に、千夜さんを加えた7人は」

乃々「同期なんです....」

輝子「同期....」

芳乃「それは、奇妙ですねー....」

凛「....」

凛「....乃々は、それが偶然の一致じゃないと思ってる」

凛「ってこと?」

乃々「確信があるわけではないんですけど....」

乃々「7人の中で」

乃々「ここまで唯一、穴の被害を受けていない千夜さん」

乃々「少しだけ、話を聞いてみてもいいのかな、って....」

凛「....」

凛「どう思う?」

芳乃「ふーむ....」

芳乃「手がかりの少ない今の状況を踏まえると」

芳乃「乃々の提案した方でもよいのではー?」

凛「....そうだね」

凛「じゃあ千夜に話を聞きに行こう」

乃々「あの、その前に」

あかり?「............」

あきら?「............」

凪?「............」

颯?「............」

ちとせ?「............」

乃々「この子たちを、事務所の託児所に預けてきてもいいですか....?」

凛「あー....」

凛「でも預けられるのかな....」

芳乃「しかし、彼女たちを連れ回るわけにもいきませぬー」

輝子「とりあえず、行くだけ行ってみよう....」

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

乃々「意外とすんなり預けられましたね....」

輝子「どこの子なのか調べられたら、かなりマズそうだけどな....」

凛「親もいないし戸籍もないからね」

りあむ「でもさ、あの5人の記憶は消えてるけど」

りあむ「その親は普通にいるはずだよね?」

凛「....」

りあむ「あれ?ぼく変なこと言った?」

乃々「いえ、それが正しいと思います....」

輝子「DNA検査とかやったら、もっとややこしいことになりそうだな....」

芳乃「なんにせよ、あまり長く預けることはできませぬー」

凛「そうだね、早く問題を解決して元の世界を取り戻さないと

凛「それで、千夜は今どこにいるんだっけ」

乃々「えーっと確か....」

千夜の居場所 >>478

レッスンルーム

乃々「お仕事はもう終わっているようなので、今はレッスンルームにいるんじゃないでしょうか」

りあむ「仕事終わりにレッスン!精が出るなぁ....」

凛「とりあえずそこにいって話を聞こうか」

輝子「そういえば、気になってたんだが....」

輝子「千夜さんに話を聞くときに」

輝子「このことは言うのか....?」

凛「このことって言うと....」

輝子「穴のことだったり、複数人のアイドルが消えてることだったり、あと....」

芳乃「それが全て、馴染み深い人たちであるということ、ですかー?」

輝子「....うん」

凛「....」

話す前に言う or 言わない >>480

凛「....言わない」

乃々「言わないんですか....?」

凛「うん、いきなりこんなこと言われても混乱するだろうし」

凛「りあむほどじゃないにしても」

りあむ「」

凛「それに....」

輝子「それに?」

凛「いや、なんでもない」

凛「さ、行こ」

芳乃「....」

ガチャリ

千夜「....」チラ

千夜「?」

千夜「どうしたんですか、皆さんお揃いで....」

凛「....うん」

凛「ちょっと千夜に聞きたいことがあって」

千夜「私と、ですか....?」

りあむ「大丈夫大丈夫!別に怪しい話とかそんなんじゃないからさ!」

輝子「(逆に怪しいくないか....?)」

乃々「(りあむさんの口を縫い合わせることを検討しないといけませんね....)」

千夜「....怪しいですね」

りあむ「なんでぇ!?」

乃々「りあむさんはさておき」

乃々「お時間は取らせないので、少しだけお願いできませんか....?」

千夜「いえ、今は自主練習をしているだけなのでかまいませんよ」

芳乃「感謝いたしますー」

千夜「それで、聞きたいこと、というのはなんでしょうか」

凛「....」

1st Question >>485

黒埼ちとせを知っているか

凛「黒埼ちとせって女の子、知ってる?」

千夜「....」

乃々「(この質問、普通に考えれば)」

千夜「すみません、聞き覚えがないです」

千夜「どなたでしょうか?」

乃々「(こう答えるのは当然....)」

乃々「(だって、私とりあむさん以外は)」

乃々「(誰もちとせさんのことを覚えていないんですから....)」

輝子「(どうして凛さんは、分かり切った質問を最初にしたんだ....?)」

芳乃「....」

りあむ「???」ポケー

凛「....」

凛「いや、知らないならいいんだ」

千夜「?」

千夜「....そうですか」

2nd Question >>487

前のオフに帰省して親孝行するって言ったけど、ご両親元気?

凛「....そういえば」

凛「前のオフに帰省して親孝行するって言ったけど」

凛「ご両親は元気?」

乃々「(凛さん!?)」

乃々「(どうしてこんな質問を....)」

りあむ「(あわわわわわわわわ)」ドキドキ

千夜「....」

両親は元気 or 元気じゃない >>490

元気

千夜「....私、そのようなことを言いましたか?」

凛「うん」

千夜「....」

千夜「そうですか」

千夜「はい、両親とも元気に暮らしています」

乃々「!?」

凛「そっか、よかった、ご両親によろしく」

千夜「はい、ご丁寧にありがとうございます」

りあむ「????????????」

芳乃「....」

3rd Question >>493

今日誰と仕事だったの?

凛「そういえば、今日って仕事だったんだよね?」

千夜「ええ、イベントのお仕事でした」

凛「どうだった?」

千夜「どう....と言われても」

千夜「アイドルである以上、その役割を求めらたのでそれをこなしただけです」

凛「ふーん、千夜らしいね」

千夜「....そうでしょうか」

凛「あ、今日って誰と一緒だったんだっけ」

答え >>495

あんちゃんとほたるの元先輩

千夜「今日は、この事務所の人は私1人でした」

千夜「あと別の事務所の....」

千夜「すみません、名前は失念してしまったんですが」

千夜「ほたるさんの前の事務所の先輩だと言っていました」

凛「へー」

千夜「....あと、あんちゃん」

凛「あんちゃん?」

りあむ「杏ちゃんのこと?」

千夜「いえ、あんちゃんは杏さんではありません」

凛「?」

凛「え?じゃあ誰なの?」

千夜「すみません、かなり昔の話ですが」

千夜「見たことのあるドラマでそう呼ばれていたもので、つい間違えてしまいました....」

りあむ「ドラマ....あんちゃん....」

りあむ「ま、まさか!?」

千夜「江口洋介さんです」

凛「江口洋介さん!?」

輝子「め、めちゃくちゃ大物じゃないか....」

乃々「一体どんなイベントなんですか....」

千夜「私もよく分からないんです、なぜこのような組み合わせのイベントが開催されたのか....」

芳乃「どらま....どらまはあまり見ないのでよくわかりませぬー....」

乃々「芳乃さん、私もピンと来ていないので大丈夫だと思います....」

千夜「あれは私がまだ北海道にいたころです」

千夜「まだ幼かったので、あまり覚えていないのですが」

千夜「親が見ているのを横で眺めていた記憶があります」

凛「ふーん」

りあむ「でもさ、千夜ちゃん、というかぼくたち全員そのドラマの世代じゃないよね?」

千夜「そうですね、まだ明るいうちに見ていたので、再放送だったのではないでしょうか」

りあむ「そっかー、あれだけの名作なら再放送も多いだろうしねー」

千夜「ただ、なぜか途中で終わってしまったような覚えがあります....」

乃々「再放送のドラマがですか?」

凛「普通のドラマでも打ち切りなんてあんまりないのに、そんなことあるの?」

千夜「私も詳しい事情はわかりません....」

4th Question or 質問を切り上げて帰る >>501

同期の子たちとの仲はどう?

凛「....千夜ってさ」

凛「同期の子たちとはどう?仲良くしてる?」

りあむ「!??!?!?!」

りあむ「(凛ちゃん、ぼくの目の前でそれ聞かないでよ~....)」

りあむ「(ぽんぽんがペインしちゃうよ~....)」

乃々「(一見おかしな質問ではありませんが....)」

芳乃「(ふむー....)」

千夜「....」

答え >>503

瞳子さん(JKの姿)ともしーちゃんさん(ネネさんの妹)とも仲は良好ですよ

千夜「瞳子さんともしーちゃんさんとも仲は良好ですよ」

凛「それはなにより」

りあむ「ぼくは!?」

りあむ「ぼくもここにいるよ千夜ちゃん!!!」

千夜「....」

千夜「....」

千夜「....」

りあむ「なんか言ってよ~!マジで仲悪いみたいじゃん!」ジタバタ

千夜「え....?」キョトン

りあむ「『そうじゃないんですか』って顔やめてよっ!演技でもやむよ!」

千夜「....」

千夜「相変わらずですね....」

凛「うん、安心したよ」

輝子「ど、どこを見て安心したんだ....?」

乃々「りあむさんの扱い、でしょうか....」

芳乃「猛獣を扱うには、心を通わせることが何よりも大切なのですー....」

りあむ「今ぼくのこと猛獣って言った!?」

凛「りあむ、シッ!」

りあむ「はいぃ」シュン

5th Question or 質問を切り上げて帰る >>508

切り上げて情報をまとめよう

凛「....よし」

凛「ごめんね、時間はかからないって言ったのに」

千夜「いえ、私も休憩になりました」

千夜「....あの」

凛「?」

千夜「先ほどから、いくつか質問をされましたが」

千夜「これにはどのような意味があるのですか?」

凛「....意味」

凛「....」

凛「特にないんだ、ごめんね」

凛「千夜のこと、もっと知りたいと思ったんだけど、ダメだった?」

千夜「....そういうことなら」

凛「ん、ありがと」

凛「はーいみんな撤収」

芳乃「失礼しますー」

乃々「ご協力感謝します....」ペコ

輝子「レッスン、頑張ってくれ....」

りあむ「」グデー

凛「りあむ!」

りあむ「凛ちゃぁん、だっこ、お姫様抱っこして~」

りあむ「ぼくメンタル削られてもう動けないよ~」

凛「はぁ?」

乃々「凛さん、千夜さんの迷惑になりますし....」コソコソ

凛「....」

凛「....」グイッ

りあむ「あ゛っ」

凛「じゃ、お邪魔しました」

ガチャリ

千夜「............」

りあむ「結果発表~!!!」

凛「突然うるさいよ....」

輝子「ゴミ捨て場のカラス一掃できそう....」

芳乃「千夜へのいくつかの質問で」

芳乃「わたくしたちの知らないいくつかの情報が出てまいりましたー」

凛「と言っても」

凛「私たちにとっては当たり前のことだったり」

凛「そもそも元から知らないことだったり」

凛「特におかしなところはなかったけど」

乃々「....そうですね」

乃々「違和感に気付くことが出来るのは私と」チラ

りあむ「....」

りあむ「....えぼく?」

凛「....」

凛「乃々、気づいたことを私たちに教えて」

乃々「わかりました....」

凛「りあむはおかしいところがあったら喋っていいよ」

りあむ「はーい!」

りあむ「(あれ、それ以外の時は喋っちゃダメってこと?)」

乃々「まず1つ目の質問」

乃々「『ちとせさんを知っているか』」

乃々「これについては、特におかしなところはなかったと思います....」

輝子「2人を除いて、全員が忘れてるわけだからな....」

輝子「知ってたら、怖い....」

凛「芳乃の考えの通りだとしたら」

凛「千夜が忘れていないはずはない」

芳乃「もしも、覚えているのならばー....」

乃々「....」

乃々「....千夜さんは知らないと言っていましたし、嘘をついているようにも見えませんでしたよ....?」

凛「....そうだね、私たちの考えすぎかも」

乃々「次の質問」

乃々「『ご両親は元気か』」

りあむ「も~」

りあむ「これ聞いた瞬間、ぼくやみかけたよ!」

凛「?」

凛「なんで?」

乃々「....実は」

乃々「私たちが聞いていた話では」

乃々「千夜さんのご両親は既に他界されていて」

乃々「千夜さん自身も天涯孤独」

乃々「それが元で、ちとせさんと一緒に暮らしている」

乃々「ということだったんです....」

凛「....」

凛「つまり、ちとせという存在が消えたことで」

凛「千夜の生い立ちにも影響が出てる....」

乃々「そうなります....」

芳乃「ふむー....」

芳乃「....これで1つ明らかになりましてー」

輝子「な、なんだ....?」

芳乃「我々は、『ちとせ』が事務所に入ってから生まれた関係ですが」

芳乃「古くからの知人である『ちとせ』について」

芳乃「千夜は一切知らず」

芳乃「それどころか、千夜自身の人生まで変わっているのですー」

凛「....」

芳乃「この世界では『ちとせ』が事務所にいないだけではなく」

芳乃「その存在自体が失われているのでしょうー....」

凛「....そういうことになるね」

乃々「....」

乃々「つまり、あかりさんたちも....」

りあむ「そんなぁ....」

乃々「りあむさん」

乃々「私たちが救うんです」

乃々「あかりさんもあきらさんも、凪さんも颯さんも」

乃々「ちとせさんも」

りあむ「乃々ちゃぁん....立派になって....」グス

乃々「3つめの質問です」

乃々「『今日の仕事は誰と一緒だったのか』」

凛「乃々の話だと、今日は『ちとせ』と一緒の仕事のはずだったんだよね」

乃々「そうですね....」

凛「『ちとせ』が消えて1人の仕事になったってことか....」

乃々「はい、私も千夜さんの仕事の詳しい内容までは知らなかったので」

乃々「ほたるさんの元先輩さんと、江口洋介さんとの共演」

乃々「というのが元からそうだったのか、世界が変わったことによる影響なのか」

乃々「わかりません....」

凛「そっか....」

乃々「ただ、1つおかしなところは」

乃々「ほたるさんの元いた事務所の先輩さんは」

乃々「既にアイドルを辞めている、はずなんです....」

乃々「ほたるさんから、その元先輩さんと色々あった、と聞いたことがあるので....」

輝子「じゃ、じゃあどうして、千夜さんとイベントで一緒になるんだ....?」

凛「....」

凛「『ちとせ』以外にも4人も消えてるんだよ」

凛「その影響が、一見全く関係のない所に表れてもおかしくはないのかも....」

乃々「....私たちが気づいていないところでも」

乃々「こんな変化がたくさん起きているのかもしれません....」

輝子「....」ゴクリ

凛「3つ目の質問についてはこんなところ?」

りあむ「あの」

凛「何?」

りあむ「どう考えても変じゃない?」

凛「?」

りあむ「千夜ちゃんとその元先輩さんはわかるよ?」

りあむ「でも江口洋介さんって」

りあむ「イベンターは頭おかしいんじゃないの?」

輝子「や、でも、世の中には、よくわからない催しもたくさんあるから....」

りあむ「そうかな~」

りあむ「新人アイドルと大物俳優を使ったイベントなんて誰も興味ないでしょ~」

凛「?」

乃々「い、一応少しだけ調べてみます....」ポチポチ

乃々「え、ぐ、ち、よ、う、す、け」ポチ

乃々「えーっと....」ジー

乃々「え゛っ!?」

凛「どうしたの?」

乃々「江口洋介さん....」

乃々「....」

乃々「アイドル....って書いてるんですけど!?」

凛「大物アイドルでしょ」

輝子「大物アイドルだな」

りあむ「へぇっ!?」

りあむ「52歳で!?」

凛「歳を重ねてもなお、アイドルとしての輝きを失ってないから大物アイドルなんだよ」

凛「....え、もしかして違うの?」

乃々「....私たちが知っているのは、大物俳優の江口洋介さんです」

凛「こんなところにも世界が変わった影響が....」

芳乃「....」

芳乃「至る所にそのような影響が出ていると考えてよいのかもしれませんー....」

りあむ「あ、でも出てるドラマは変わってないんだ」

りあむ「変なの」

乃々「4つ目」

乃々「『同期の子たちとの仲はどうか』」

凛「りあむとの不仲説は置いといて」

りあむ「置かないでよっ!」

凛「....5人は消えちゃってるから、話が出てこないのは当たり前か」

乃々「....ただ」

輝子「ただ?」

乃々「瞳子さんが、千夜さんの同期になっていたのと」

乃々「ネネさんの妹さんがこの事務所でアイドルになっていること」

乃々「この2つは変です....」

凛「どういうところが変わってるの?」

乃々「瞳子さんは、もっと前から事務所にいましたし....」

乃々「ネネさんの妹さんが、アイドルをやっているという話も聞いたことがありません....」

りあむ「そもそも!本当に千夜ちゃんの同期だったらぼくの同期でもあるんだよ!」

りあむ「ぼく、その瞳子さんのことあんまり知らないよ?」

りあむ「ネネちゃんの妹?なんて存在も知らなかったよ!」

凛「そうなんだ....」

輝子「瞳子さん自体は、ボノノちゃんたちも知ってるんだよな....?」

乃々「それは、そうですね」

芳乃「この方でしてー」スッ

りあむ「え、キツ....」

りあむ「瞳子さん、なんでセーラー服着てるの....」

凛「なんでって」

凛「瞳子さんは現役の女子高生なんだから、別におかしな話でもないでしょ」

乃々・りあむ「!!?!?!?!?!?!?!?!!????」

りあむ「いやいや!だってほら、これ見てよ!」

りあむ「明らかに女子高生じゃないでしょ!!!」

乃々「そうですよ!さすがに無理がありますよ!」

凛「そう?」

輝子「大人びている、女子高生のアイドルだって、普通にいるし....」

芳乃「奏さんなどと同じでございますー」

りあむ「奏ちゃんと比べるのは失礼じゃない!?」

乃々「....」

乃々「りあむさん」コソコソ

りあむ「?」

乃々「おそらく皆さんは、世界が変わった影響でこの違和感に気付くことが出来ないんです」コソコソ

りあむ「気付く気付かないじゃないよ!?見ればわかるじゃん!」コソコソ

乃々「私たちにとってはそうでも」コソコソ

乃々「最初から現役女子高生の瞳子さんと接してきた皆さんには、それが普通なんです」コソコソ

りあむ「....見た目全く変わってないのに?」コソコソ

乃々「....はい」

りあむ「そんな....気の毒だよ....」

りあむ「みんなも....瞳子さんも....」

乃々「....」

乃々「....私たちが取り戻すんです」

乃々「皆さんの正しい女子高生観と」

乃々「瞳子さんの尊厳を....!」

りあむ「....」

りあむ「頑張ろう!」グッ

凛「何やってんの2人とも....」

本日はここまでとさせていただきます
珍しく安価がたくさん取れてよかったです
明日の夜に再開します

乃々「私たちの感じた相違点はこのくらいです....」

凛「わかった、もしこれから新しく気付いたことがあったら言ってね」

乃々「はい....」

凛「じゃあこれらの情報を踏まえつつ」

凛「これからどうするのかを考えていこう」

輝子「千夜さんのところに行く前に、凛さんが言ってたのは」

輝子「穴の中から連れてきた子たちをどうするのか、と」

輝子「どうしてりあむさんに関する記憶だけ戻ったのか」

輝子「だったけど....」

凛「うん、まずあの子たちについてだけど」

凛「とりあえず今は、託児所に預けてはいる」

凛「でも、もっと根本的なところを解決しなきゃいけない」

乃々「....5人の存在をこの世界に戻す、ですよね」

凛「そう」

りあむ「あの5人って、この世界から消えちゃってる上に」

りあむ「本人たちもちっちゃくなっちゃってるわけだよね?」

りあむ「問題だらけじゃない?」

輝子「そうだな....」

輝子「無理難題なうえに、いくつかある問題を1つずつ解決していかないと....」

乃々「....」

芳乃「....凛」

凛「?」

芳乃「凛は、ちとせを除いた他の4人は」

芳乃「りあむの見た胎児らしきものが成長した姿であると考えているのですねー?」

凛「....りあむの話を聞く限りそうなのかなって」

凛「手がかりも他にないし」

りあむ「ぼくは最初はそう思わなかったけど」

りあむ「来たときに胎児らしきものが4つあって」

りあむ「寝て起きたらそれは消えてて、代わりに4人がいたってことは」

りあむ「やっぱりそうなのかなぁ~」

芳乃「ふむー....」

凛「芳乃から貰ったタケノコの件もあるし」

凛「あの穴の中は時間の流れがおかしいのかもしれない」

凛「....」

凛「....それか」

凛「もしかしたら、生物の命そのものに関わる力があるのかも....」

乃々「い、命ですか....?」

輝子「そこまでの力が....!?」

凛「....」

凛「....証拠があるわけじゃない」

凛「ただ、引き抜かれて既に死んでいたはずの、タケノコ」

凛「本来なら母胎の外で生きられるレベルではなかった、胎児たち」

凛「この両方が生きて、成長したっていう事実だけはある」

芳乃「....」

芳乃「生まれるも死ぬも、魂の内」

芳乃「生命にとって、そこだけは絶対に触れてはいけない領域....」

芳乃「....失われるはずだった魂に触れ」

芳乃「さらにそれを操り、不自然な速度で成長させるなど」

芳乃「あってはならないことですー....」

乃々「....」

りあむ「でもさぁ、それが本当だとしたら」

りあむ「ちとせちゃんはわからないけど」

りあむ「少なくとも4人は死んでたってことなの?」

芳乃「....」

芳乃「....おそらくは」

りあむ「だったら穴の謎パワー?もたまには役に立つってことだよね~」

凛「そこだけ切り取ったらそうなるけど」

凛「そもそも穴自体が呼び寄せてるんだから、そうはならないと思う」

りあむ「あっ、そっかぁ....」

芳乃「....わたくしも」

芳乃「凛の考えが正しいと思いますー」

輝子「他に気付いたこと、あるのか....?」

芳乃「....」

芳乃「....凛、乃々、りあむ」

芳乃「3人に問いますー」

3人「?」

芳乃「りあむを除いたあの5人」

芳乃「一度でも言葉を発しましたかー?」

凛「....私は聞いてない」

乃々「私もです....」

りあむ「ぼくも聞いてないなぁ」

芳乃「....やはり、そうなのですねー」

輝子「....」

輝子「....あの子たち、無口なんじゃなくて」

輝子「喋れない、ってことなのか....?」

芳乃「....わたくしたちは皆」

芳乃「物心の付く前から、常に親、兄弟、祖父母など」

芳乃「周りに生きる全ての人々の言葉を聞きながら育つのです」

芳乃「いえ、育つのではなく」

芳乃「彼ら、彼女らの言葉が育ててくれる、と言った方が適当かもしれませぬー....」

凛「....」

芳乃「凛の言うことが正しいのであれば」

芳乃「あの子たちは、ほとんど言葉を聞かずにあの年齢まで育っている」

りあむ「聞いたのはせいぜいぼくの寝息と寝言くらいだね~」アハハ

芳乃「....そのような状態で」

芳乃「言葉を話せるはずはないのですー....」

乃々「ひどい....」

凛「あの子たちのことはこのくらいにして」

凛「次は

りあむ「ぼくについてだ!」ビシッ

凛「....」

凛「....りあむだけ、謎が多すぎる」

凛「第一に、他の5人はみんな実年齢よりもかなり幼い頃」

凛「下手したら生まれる以前の状態で穴に連れてこられたのに」

凛「なぜかりあむだけは、変わらない姿で穴に来てること」

りあむ「日付を確認したけど、ぼくが部屋でグダグダしてた日のまんまだったよ!」

凛「....1日のズレもないんだ」

乃々「一体どういうことなんでしょうか....」

凛「第二に、りあむだけは、穴から出てきた瞬間に全員の記憶が戻ったこと」

りあむ「やっぱり、ぼくが炎上しまくってたから忘れたくても忘れられなかったってことなのかな~」

乃々「皆さん普通に忘れてましたけど....」

りあむ「それとも、ぼくって思ったよりスター性?カリスマ性?そういうのがあったってこと?」エヘヘ

凛「真面目に考えてる?」

乃々「何言ってるんですか」

輝子「口を慎んでくれ....」

芳乃「お正月のような頭でしてー」

りあむ「ごめんて」

凛「でも、変だよね」

凛「他の5人については、穴から出ても何の変化もなかったのに」

凛「りあむだけなんて....」

乃々「....」

乃々「....5人とりあむさんの違いといえば」

乃々「年齢ですよね....」

凛「....穴に連れてこられて」

凛「世界から消えたときの年齢、になるのかな」

輝子「そうだな、りあむさんはついさっき消えたからそのままだけど」

輝子「凛さんの推理に従うと」

輝子「他の5人は、10年以上前にこの世界から消えて、穴に連れてこられたことになる....」

りあむ「....」

りあむ「....あれ?」

りあむ「よく考えたらさ、当たり前じゃない?」

凛「りあむが、よく考える....?」

乃々「髪だけじゃなく脳も成長したんですか....?」

輝子「やっぱり穴の作り出した偽物なんじゃ....」

芳乃「お正月は言い過ぎましてー」

りあむ「真面目に聞いてよ~!」

輝子「ブーメラン突き刺さってるぞ....」

りあむ「いやさ、ぼくたちに関する記憶が消えたのって」

りあむ「この世界から存在が失われたからなんだよね?」

乃々「おそらく、そうですね....」

凛「穴の中に無理やり連れてこられたせいで」

凛「これまであった人生、歴史が全部書き換えられた、ってことなのかな」

りあむ「だったらさ」

りあむ「元いた通りにぼくが戻ってきたんだから」

りあむ「みんなの記憶も戻るのは当然なんじゃない?」

凛「....」

凛「....いや、だからさ」

凛「それなら、他の5人の存在は消えたままの理由がわからないじゃん」

りあむ「....」

りあむ「ぼくは元いた通りに戻ってきたけど」

りあむ「5人は元いた通り戻ってきてないよ?」

芳乃「むむー....」

乃々「....そ、そうなるんですか?」

凛「....言われてみれば」

凛「他の5人と違って、りあむだけは」

凛「穴に連れていかれる前と、今」

凛「ほとんど変わってないのかも....」

りあむ「だよね!」

輝子「な、なるほど....!」

凛「えーっと、ちょっと待って....」

凛「....それってもしかして」

凛「りあむの時と同じ方法で、全員の記憶を戻す」

凛「....世界を元に戻すには」

凛「穴の中に連れてこられた時の状態の5人を」

凛「穴の中に連れてこられた時代に」

凛「戻さなきゃいけないってこと....?」

りあむ「違うかな?」

凛「いや、それはそうかもしれない....のかな....」

凛「でもそれって....」

芳乃「....」

芳乃「....りあむの言っていることは、珍しく的を射ているのかもしれませぬー」

りあむ「でしょでしょ!」

りあむ「やっぱり穴から唯一の復活を遂げたぼくだからこそなせる思考なのかなぁ~」フフン

輝子「穴に来たときの状態って、胎児ってことなのか....?」

輝子「5人とも今は普通に成長しちゃってるぞ....」

乃々「元の時代に戻すって、どうするんですか....?」

乃々「タイムスリップのやり方なんて私知りませんけど....」

一同「....」

りあむ「よ、よし!次行こう次!」

乃々「軽く流せる話ではなくなってます....」

りあむ「行き詰ってきたし、ちょっと他のことでも考えよう!」

りあむ「休憩大事だよ!」

輝子「....」

輝子「....そういえば」

輝子「なんで、りあむさんだけ今の時代、今の年齢のままだったんだろうな....」

輝子「他の5人は、ずっと昔に連れてこられたのに....」

凛「穴がどんな基準でそれを判断してるかわからないから、こっちもわかりようがないよ」

凛「適当って言われたらそれまでだし」

乃々「まず、なぜこの6人が穴に連れていかれたのかもわかりませんから....」

乃々「理由なんてないのかもしれませんけど....」

芳乃「....」

芳乃「....もしかすると」

芳乃「心、ではないでしょうかー....」

凛「心?」

芳乃「はい、わたくしはこの穴が、人々の心を見ていると言いましたー」

芳乃「それに従うと」

芳乃「6人が選ばれた理由はわかりませんが」

芳乃「りあむだけ、過去に遡られなかった理由はわかるような気がするのですー....」

凛「!」

凛「それ本当?」

りあむ「芳乃ちゃんすっご!」

芳乃「....あくまで推測ですが」

芳乃「5人の胎児の時の心、つまり精神の年齢と」

芳乃「りあむの今の心が」

芳乃「同等だったから」

芳乃「というのはいかがでしょうかー?」

りあむ「....」

りあむ「つまり?」

輝子「りあむさんの精神年齢が、19歳になった今でも赤ちゃん以下ってこと」

りあむ「」

りあむ「ちょ、ちょっと待ってよ!?」

りあむ「ぼくさっきから日本語ペラペラだよ!?」

りあむ「おしっこもうんちも1人で出来るよ!?」

りあむ「胸だってほら!こんなに!こんなにでっかいよ!?」

乃々「....りあむさん」

りあむ「乃々ちゃん見てよ!ほら!ぜんっぜん赤ちゃんじゃないでしょ!?」

乃々「いくら言葉が喋れても、いくら身体が大きくなっても」

乃々「心で人々を判断する穴には」

乃々「精神年齢が赤ちゃん以下、胎児と同レベルということがバレてしまったんです....」

りあむ「」

凛「りあむ、諦めよう」ポン

りあむ「」

本日はここまでとさせていただきます
長い説明回になってしまいました、申し訳ありません
明日の夜に再開します

凛「情報の整理はできたけど....」

乃々「....なんというか」

乃々「課題が見えるようになったせいで、難しい状況であることを実感してしまったような気がします....」

輝子「そうだな....どうすればいいのか、見当もつかないぞ....」

芳乃「むー....」

りあむ「」

どうする? >>566

穴にしきにゃんの危ないクスリを投下する

芳乃「....こうも滞ってしまうならば」

芳乃「仕方がありませぬー....」

凛「....何かあるの?」

芳乃「....毒を持って毒を制する」

凛「!?」

凛「な、何をするつもりなの....」

芳乃「りあむ」

りあむ「なに?」

芳乃「餃子を作るのですー」

りあむ「え、いつ?」

芳乃「今ですー」

りあむ「なんで!?」

芳乃「アイドルが食べられないような」

芳乃「とびきり臭いの強いものをお願いしますー」

りあむ「えぇ....」

輝子「???」

乃々「芳乃さん....?」

凛「....芳乃を信じてみよう」

りあむ「じゃあにんにくとニラをマシマシマシにするね!」

芳乃「マシマシマシでは足りませぬー」

芳乃「マシマシマシマシマシマシマシにしてくださいー」

りあむ「は-い」

りあむ「へいお待ち!」スッ

凛「うわ~....」

輝子「美味しそうだけど....」

乃々「これは流石に臭いが....」

りあむ「芳乃ちゃんのオーダー通りのニラニンニクマシマシマシマシマシマシマシ餃子だよ!」

りあむ「2、3日は覚悟してよね!」

芳乃「....さて」

芳乃「これを誰かが食べなければなりませぬー....」

凛「本気!?私たち明日も仕事があるんだよ!?」

芳乃「....穴を解決しなければ、明日があるかもわからないのですー」

凛「っ....」

芳乃「安心してください」

芳乃「全員平等に、くじ引きを行いましょうー」

輝子「安心要素はどこにあるんだ....?」

>>571 コンマ2桁
00~19:乃々 20~39:凛 40~59:輝子 60~79:芳乃 80~99:りあむ

そこは迷ったのですが、乃々だけ呼び捨てで他はさんづけだとなんとなく距離が遠いように感じてしまうので、
今回は呼び捨ての方に統一させていただきました。

乃々「....!」グッ

凛「(あれは絶対いや)」スッ

輝子「(頼む....)」スッ

りあむ「....」ギニュ

芳乃「....わたくしは残ったこれを」ヒョイ

りあむ「えーっと....」アケアケ

りあむ「あ、ぼくだ!」

りあむ「も~せっかく作ったのにみんな食べたがらないから丁度良かったよ~」

りあむ「いっただきま~す」パク

りあむ「....」モグモグ

りあむ「さすがぼく!」ピース

凛「収まるところに収まってよかった」

乃々「りあむさんなら大丈夫ですね....」

輝子「りあむさんは、明日、仕事とかないのか....?」

りあむ「明日は握手会があるけど大丈夫でしょ~」パクパク

凛「....まありあむなら」

乃々「りあむさんなら....」

輝子「ギリギリセーフだな....」

りあむ「ごちそうさま!」

芳乃「それではりあむ、本題に入りましょうー」

りあむ「餃子が本題じゃなかったの?」

芳乃「いえ、本題は」

芳乃「今、りあむの口から漏れ出ている臭いでございますー」

芳乃「りあむは、ごじらを知っていますかー?」

りあむ「え、うん、知ってるけど」

芳乃「ごじらは口から放射熱線というものを出すのですが」

芳乃「それをイメージし、窓の外に向かって一気に息を吐き出して欲しいのですー」

りあむ「よくわかんないけどおっけー!」

凛「!」

凛「みんな、伏せて!」

乃々「!」ズサッ

輝子「あわわ」バタバタ

りあむ「いっくよ~」

りあむ「すぅ~」

りあむ「ハァァァァァァァァァァッッッッ!!!!!!!!!」ドカーン

りあむ「ドリャアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッ!!!!!!!!」バコーン

りあむ「ウリャリャリャリャリャリャリャリャリャリャリャッッッッッッッ!!!!!!!!!!」ズバーン

凛「(おぉ....凄い....臭い....)」

凛「(心なしか周りの景色に黄色い靄がかかってるような....)」ゲホゲホ

乃々「りあむさん自身は大丈夫なんでしょうか....」コソコソ

輝子「フグは自分の毒じゃ、死なないからな....」コソコソ

芳乃「....」

芳乃「さすがですー」パチパチ

りあむ「えへ」

輝子「というか、それを言ったら芳乃さんも....」コソコソ

輝子「あっ!芳乃さんだけ、ガスマスクしてるぞ....!」コソコソ

乃々「ず、ずるい....」コソコソ

りあむ「で、この後は?」

芳乃「もうすぐですー」

りあむ「もうすぐ?」

ガチャリ

志希「危険な匂い~」フラフラ

りあむ「志希ちゃん!?」

志希「りあむちゃん~、アイドルなのにそーゆーことしちゃダメだよー」

凛「これが目的だったってこと?」

芳乃「ええー」

輝子「志希さんを探すより、こっちの方が早いってことか....」

乃々「その代償に1人が犠牲になりましたけど....」

凛「でもなんで志希を?」

芳乃「....志希」

志希「ちょっと待って~、今りあむちゃんの香りをくんくん~」

志希「♪」

志希「脳髄が痺れる....」

志希「トリップしてからでいい~?」

芳乃「その前に1つだけー」

志希「え~?」

芳乃「終わったらりあむは好きにしてくれて構いません」

りあむ「!!?!??!?」

志希「にゃはははっ、芳乃ちゃんもなかなか悪い子だよね~♪」

芳乃「....」

志希「それで?」

芳乃「....今」

芳乃「危ないクスリはありますか?」

志希「危ないクスリ~?」

芳乃「いくつかあるのなら、最も危ないものをー」

志希「....」

志希「何に使うの」

芳乃「....」

芳乃「....穴に入れるのですー」

志希「ふんふん、なるほどー」

志希「おっけ~」ヒョイ

芳乃「助かりますー」

志希「後で詳しく聞かせてね~」

志希「りあむちゃ~ん、行くよ♪」

りあむ「や、やめて!ぼくはまだやりたいことがたくさん

志希「....」スッ

りあむ「むぐ」

りあむ「」ガクン

志希「じゃ、がんばってにゃ~♪」ズルズル

りあむ「」ズルズル

凛「....」

乃々「なむなむ....」

輝子「ありがとうりあむさん、あなたのことは、絶対に忘れない....」

乃々「穴から出てくるまで忘れてたじゃないですか....」

芳乃「早速これを使いましょうー」

凛「そのクスリ、効果も何も聞いてないけどいいの?」

芳乃「危険なクスリであればそれでよいのですー」

凛「....それで『毒を以て毒を制す』か」

芳乃「はいー」

芳乃「では行きますー」

芳乃「それー」ポイッ

乃々「....」ドキドキ

輝子「っ....」ゴクリ

どうなる? >>588

142'sが消えて穴の中に産まれる。穴はどこかに移動する(輝子は凛よしのんから忘れ去られる)

ガバッ

輝子「え」ヒューン

乃々「!!!?!?!??!??!?」

凛「....特に何も起こらないね」

芳乃「....あれほどのクスリでもダメなのですかー」

乃々「ちょ、ちょっと2人とも!」

乃々「今輝子ちゃんが、突然下に現れた穴に落ちちゃいましたよ!?」

凛・芳乃「輝子?」

乃々「あーそうでした!!」

乃々「ということで、第3次突入作戦を決行します!」

凛「ダメだ、まったく思いだせない....」

芳乃「信じられませぬー....」

乃々「目的は輝子ちゃんの救出です!」ヒューン

凛「穴はずっとこの位置にあった、としか思えない....」

乃々「命綱よし!ヘッドライト!」カチカチ

乃々「よし!リュックよし!」

芳乃「乃々、時間があるなら」

芳乃「あの5人の問題解決の手がかりも探してきてくださいー」

乃々「了解です!行ってきます!」ヒューン

凛「....」

凛「乃々も成長したなぁ」

芳乃「あれはただ焦っているだけではー....」

乃々「うぅ....」ズル

乃々「焦りと勢いで突入してしまいましたけど....」

乃々「何度来てもここは怖いです....」ズル

乃々「....いえ、私の恐怖なんて」

乃々「いきなり穴に落とされた輝子ちゃんの比じゃありません....!」

乃々「早く助けないと....!」ズルズル

穴の景色は変化している or 変化なし >>597

サメがうじゃうじゃ飛び回ってる

バヒュン

乃々「ヒッ!?」

乃々「な、何かが頬をかすめたんですけど!?」

バヒュン

バヒュン  バヒュン

乃々「何かはわかりませんが、時間の流れのこともありますし....」

乃々「早く輝子ちゃんのところに行かないと....」

乃々「....」サワサワ

乃々「タケノコ、ありました....」

乃々「よいしょ、よいしょ」

輝子「ボ、ボノノちゃん~!」ギューッ

乃々「輝子ちゃん!無事で何よりです....!」ギューッ

輝子「い、いきなり、体が浮いて!」

輝子「気が付いたら、落ちてたんだ....」

輝子「あんな怖い思い、初めてだ....」

乃々「私も、あれは予想できませんでした....」

乃々「落ちてからも、こんなところで1人なんて....」

輝子「い、いや、それがだな....」

幸子「1人じゃありませんよ!」バーン

小梅「私たち....!」

幸子・小梅「カワイイボクと142's!!!」ドーン

乃々「....」

乃々「2人とも、どうしてここに....」

幸子「それボクの方が聞きたいんですけど!?」

幸子「いきなり親しみのある浮翌遊感だったので」

幸子「何のドッキリかと思いましたよ!」

輝子「幸子ちゃん、ここに来てからもしばらくテレビ用のリアクションをしてたんだ....」

幸子「こんなに大掛かりなドッキリなんですから、プロとして最高のリアクションをですね」

小梅「私も、気が付いたらこの真っ暗闇の中だったんだ....」

小梅「素敵なプレゼントで、嬉しい....」

輝子「一緒に落ちてきた2人が、こんな感じだから」

輝子「来てからはそこまで、怖くなかったんだ....」

乃々「それは、よかったですね....」

乃々「じゃあ帰りましょうか....」

乃々「ここ、長居するとかなり危ないので....」

幸子「へー」

小梅「そうなんだ」

輝子「すまない、この2人は色々と麻痺してるんだ....」

乃々「いえ、どう思っていても連れて帰るだけなので大丈夫です....」

乃々「あ、1人はこれ、つけてください」

乃々「私ともう1人ずつ引き上げてもらうので....」

輝子「私は事情を知ってるし、最後でいいよ....」

幸子「....」

小梅「....」ジー

幸子「じゃ、じゃあボクから行きましょうか」

乃々「了解です....」

乃々「戻りましたー」

幸子「あ~明るい!カワイイボクを照らしてくれる光はいいですね~!」

凛「あれ、幸子、何してんの?」

幸子「奇跡の帰還です!」

芳乃「ということはつまり....」

凛「私たち、幸子のことも忘れてたんだ....」

芳乃「....」

芳乃「....乃々がいなければ」

芳乃「忘れたことにも気づけないのですねー....」

乃々「一応そのおかげで、人が消えてもパニックは起きませんから....」

乃々「あと2人いるので戻りますね」ヒューン

凛「....」

凛「輝子?と誰なんだろ」

芳乃「考えたところで、わたくしたちが思いだすことはできないのですー....」

小梅「....」ビチビチ

乃々「こ、小梅ちゃん....」

乃々「抱えているそれは、なんですか....?」

小梅「これ....周りをたくさん飛んでる....魚....」ビチビチ

乃々「さっきからビュンビュン言ってるのこれだったんですか!?」

輝子「小梅ちゃんに向かって、いきなり追突してきたんだ....」

小梅「ふふ....この魚....ゾンビにちょっと似てる....」

乃々「確かに生気のない目をしてますけど....」

輝子「色も茶色?土気色?みたいな感じだしな....」

乃々「さ、行きますよ」

小梅「....」ビチビチ

乃々「小梅ちゃん?」

小梅「....これ、リュックに入るね」

乃々「....」

乃々「ダメですよ、そんな得体のしれないもの持って帰っちゃ....」

小梅「得体のしれない....!」

乃々「....ただでさえここにいるだけでもリスクがありますし」

乃々「無事に帰る確率を少しでも上げなければいけないんです....!」

乃々「こんな余計なもの....」

ビチビチ

凛「....な、何これ」

小梅「お土産....だよ....」

芳乃「これは何でしょうか....?」

乃々「さぁ....」

輝子「ただいま....」

凛「あぁ、この感覚、全然慣れない....」

芳乃「すみません、わたくしはまた....」

輝子「仕方ないよ....2人が悪いわけじゃないし....」

乃々「そうです、悪いのはこの穴ですから....」

輝子「しかし....」

ビチビチ

輝子「こ、これ、どうするんだ....?」

凛「....食べる?」

乃々「穴で獲ったものである以前に」

乃々「何の魚かもわからない状態で食べるのはちょっと....」

輝子「随分変わった見た目の魚だな....」

芳乃「....」カシャ

芳乃「....今写真を送りましてー」

凛「....!」

凛「七海?」

芳乃「はいー」

輝子「いきなり謎の魚の写真を送りつけられるのか....」

乃々「七海ちゃんなら喜びそうですけど....」

ピコン

芳乃「返信が来ましたー」

凛「はや」

輝子「杞憂だったな....」

芳乃「ふむふむー」

穴は移動したのかな

七海『うわー、これはアイザメれすね!』

七海『軟骨魚綱サメ目ツノザメ科のサメで』

七海『主に深海に暮らしていています~』

七海『背びれに溝のある強いとげがあること、しりびれがないこと、胸びれの内角が伸長することなんかが特徴れすー』

輝子「1枚の画像だけでこの知識量、さすがだ....」

芳乃「食べられるのですかー、と」ポチ

乃々「本当に食べる気なんですか....!?」

七海『食べられます、肉は練り物に使われますよ~』

七海『肝臓も珍味とされているみたいれす~』

七海『あとそこからとれる肝油は』

七海『スクアレンという物質がたくさんに含まれていて』

七海『一部では若返り効果がある、なんてことも言われてるみたいれすね~』

芳乃「ふむふむ、食べられるのですねー」ニコニコ

輝子「七海ちゃんが言うなら、間違いないか....」

凛「....」

本日はここまでとさせていただきます
このスレの収拾がつくかは今のところ全くわかりませんが
出来る限りのことはしますし、完結までは絶対に持っていきます
本日20時以降に再開します

凛「....若返り効果があるって、今言ったよね」

芳乃「言いましたがー....」

乃々「まさか凛さん!?」

凛「もしかしたら、あの子たちを胎児の姿に戻すのに使えるかもしれない....!」

輝子「いや、若返り効果って例えみたいなものなんじゃないか....?」

乃々「えと....」ポチポチ

乃々「スクアレン自体には色々な効果があるみたいです....」

乃々「血液の浄化、美肌、新陳代謝の活性化、免疫力向上、肝機能障害の改善....」

乃々「それが元で、サメの肝油はサプリになって売られていますね....」

輝子「健康に良いから、そういう意味で、若返りって言われてるのかもな....」

凛「....」

凛「....この穴は」

凛「何があるかわからない!」

凛「ようやく見つけた突破口、とりあえず試すだけ試してみよう!」

乃々「えぇ....」

芳乃「....」

芳乃「クスリの投入以前にアイザメの群れはいなかったのですから」

芳乃「おそらく、発生はそれが原因なのでしょうー」

芳乃「危険なクスリと、穴の作用が合わさって産まれたのですから」

芳乃「万が一、ということもありえますー」

輝子「それは、どうだろうか....」

凛「よし!サメを捌

凛 いたよ!」

乃々「このサメの肝臓、大きすぎませんか....?」

輝子「まさかこれも穴の力なのか....?」

七海『アイザメは、体重の25%が肝臓なんれすー』

芳乃「だそうですー」

輝子「じゃあこの肝臓何キロあるんだ....」

凛「まずはこの肝臓を細かく刻む」トントン

乃々「まな板に乗りませんね....」

凛「みんなも手伝って」

輝子「うぇ....」トントン

芳乃「ぐにゅぐにゅしておりますー」トントン

凛「細かく刻み終わったら....」

凛「....」ボテボテ

凛「ボウルに入れて」

凛「....」カチッ

ボォッ

凛「鍋で沸かしたお湯で湯煎する」

乃々「チョコレートみたいです....」

輝子「中身は似ても似つかないけどな....」

芳乃「キッチン中に魚の香りが広がっておりますー」

乃々「怒られないでしょうか、これ....」

輝子「世界を救うためだ、仕方ない....」

ドロォ

凛「おー、出た出た」

乃々「なかなかの量です....」

輝子「そもそも肝臓自体が、かなり大きかったからな....」

凛「後はこれを濾して、不純物を取れば....」

凛「アイザメの肝油、完成!」

乃々・輝子「おー」パチパチ

凛「じゃあ芳乃」

凛「胸出して」

芳乃「は?」

乃々「」

輝子「」

芳乃「凛、何を言ってるのですー」

凛「胸出して」

凛「これが本当に効くのかどうか」

凛「どこかで試さなきゃいけないでしょ」

芳乃「なぜそれを、わたくしの胸で行うのですかー?」

凛「あの子たちに使う以上は、人で試しておきたいんだよ」

凛「でも仮に若返り効果があった時、試す場所によっては大騒ぎになる」

芳乃「それは、そうですねー」

凛「そんな時に役に立つのが芳乃の胸」

芳乃「は?」

凛「芳乃の胸は16歳なのに凄く小さい」

凛「効果があったとしても、問題ないんだよ!」

芳乃「....」

芳乃「胸ならば、乃々や輝子でも良いのではー?」

芳乃「お2人とも、大きさはわたくしと同じですー」

凛「....」

凛「若返りのリスクを考えた時に、なるべく年齢が上の方がいいと思うんだ」

輝子「残機みたいなものだからな....」

乃々「あまりに若返りすぎても困りますし....」

凛「一番胸が小さくて一番年上の芳乃しかいないんだよ!!!」バーン

芳乃「....」

乃々「よ、芳乃さん、どうせ効果はありませんから....」

輝子「凛さんはこうなるとテコでも動かないんだ....」

凛「さあ」

芳乃「....わかりましたー」

芳乃「凛だけではなく乃々も、輝子も」

芳乃「今に至るまで、体を張ってくれたのですー」

芳乃「わたくしも一肌脱ぎましょうー」

凛「よし」ニッコリ

凛「じゃあまず脱いで」

芳乃「....」サッ

輝子「全部脱ぐのか....」

乃々「芳乃さん着物ですから、胸を出そうと思ったら必然的にこうなるのでは....」

凛「揉むよ」

芳乃「も、揉むのでしてー?」

凛「肝油を塗る前と塗った後で比べなきゃ意味ないから」

芳乃「それならば、巻き尺で測り数字を控えておけばー....」

凛「そんなんじゃダメだよ!!!」バーン

芳乃「なぜでしてー!?」

凛「いいからいいから」サワ

芳乃「ん....////」ピク

輝子「ただのセクハラおやじじゃないか....」

乃々「もう....!」プンスカ

凛「悪いようにはしないよ」モミモミ

芳乃「....ふぁ////」ビクッ

芳乃「もっ、もう十分でしてー!」グイッ

凛「....」チッ

凛「次は塗るね」

芳乃「....それはわたくしがやりますー」

芳乃「....」ヌリヌリ

凛「....」

凛「いい」グッ

芳乃「感想はいりませぬー」

凛「そろそろいいかな」

凛「....」モミ

芳乃「....////」プルプル

凛「....」モミモミ

芳乃「ぃっ、ぁ........////」ビク

凛「これは....」モミモミモミ

芳乃「あっ、あぁっ............////」ハァハァ

凛「なるほどなるほど....」モミモミモミモミ

輝子「....」

輝子「私たちは何を見せられてるんだ....」

乃々「....」ダッ

輝子「ボノノちゃん!?」

乃々「凛さんっ!もう十分ですよ!」ガシッ

凛「....」

凛「....もうちょっと」モミモミ

芳乃「あっ////」キュン

乃々「凛さんっっっ!!!!!」ポカポカ

凛「結果を発表します」

芳乃「....」

凛「なんと....」

凛「....」

輝子「溜める必要ないだろ....」

凛「....」

凛「若干縮んでいました!!!!」バーン

芳乃「」

輝子「えぇ....」

乃々「色々なことがありすぎて、そろそろ驚かなくなってきました....」

芳乃「」

凛「これで、あの子たちを穴に来た時の状態に戻す方法は出来た....!」

輝子「あとはそれをやった後、どうやって元いたところに戻すか、だな....」

乃々「先ほど、輝子ちゃんが穴に連れていた時の光景を見る限り」

乃々「あの子たちがいた、お母さんのお腹の中に穴が出現し」

乃々「連れてこられた、ということになるんでしょうか....」

凛「だったら胎児の状態に戻した後、お腹の中に戻さなきゃいけないのか....」

輝子「一体どうすれば....」

芳乃「待つのでして」

3人「!!!」

凛「芳乃、何か名案が浮かんだ?」

芳乃「そのことを考える前に!」

芳乃「わたくしの縮んでしまった胸を元に戻す方法を考えなさい!!!」プンスカ

凛「....」

凛「私レベルじゃなきゃその変化には気づかないって」アハハ

芳乃「そういう問題では!!!!ないのです!!!!!」バンバン

凛「えー....」

凛「どうする?」

輝子「....いやー」

乃々「うーん....」

乃々「あ!」

芳乃「何か浮かびまして?」

乃々「いや、これは、そうですね、ちょっと....」

芳乃「早く教えるのです!!!!」

芳乃「....」ムムム

芳乃「これはなんでして」ジロリ

乃々「穴の中は時間の流れが云々、という話があったので」

乃々「地面に移動した穴の上に寝転がって」

乃々「胸だけ穴の中に入っている状態にすれば、元に戻るんじゃないかと....」

芳乃「....」

芳乃「これで、胸だけ時間が早く流れるのでして?」

乃々「今までの情報から考えると、そうなるのでは....」

芳乃「....ふむー」

芳乃「それではしばらくの間、わたくしはこの状態で話に加わりますー」ニッコリ

輝子「いや、あんまりやりすぎると、最初よりも胸の時間が進んじゃうような....」

芳乃「....」

芳乃「話を続けましょうー」ニコニコ

芳乃「あの子たちを胎児に戻した後」

芳乃「如何にして、母親の胎内へ戻すか、という話でしたー」

輝子「(裸で寝転がりながら真面目な話をする芳乃さんシュールだな)」

乃々「(ビーチで肌を焼いている人みたいな体勢ですね....)」

凛「(背中もいいなあ)」

凛「連れてこられた時みたいに、穴を直接胎内につなげればいいんだけど....」

乃々「若しくは、何か別の方法があればそれでも....」

輝子「どっちにしても、難しいんじゃないか....?」

芳乃「わたくしたちの行いたいことは、現在の科学を超えておりますねー....」

一同「うーん....」

どうする? >>643

逆にもとの年齢まで育ててみるのは

輝子「....あの」

輝子「もういっそ、このままあの子たちをここで育ててみるのは、ダメなのかな....」

凛「....」

凛「....それは」

芳乃「むー....」

芳乃「....この世界では、あの子たちの親は彼女たちを産んでいないのですから」

芳乃「親がいない、ということになってしまいますねー」

凛「育てる環境とか、お金はどうするとか、色々あるかな」

乃々「....もちろん、それもありますけど」

乃々「私は、世界がちとせさんやあかりさん、あきらさん、凪さん颯さんのことを」

乃々「忘れたままなのが、辛いです....」

輝子「....」

どうする? >>645

必要なものが手に入るまで穴にものを入れては取りに行く

凛「....こうなったら」

凛「穴ローラー作戦をするしかない!」

乃々「穴ローラー作戦?」

凛「これまで、穴に色々なものを入れてみたけど」

凛「何かしらの変化があるのがほとんどだった」

凛「この際、なんでも穴に放り込んでみて」

凛「結果を観察しよう」

凛「そして、状況が好転するまでこれを続ける!」

乃々「えぇ....」

輝子「あまりにも運任せ過ぎないか....?」

芳乃「他に方策がないのですー....」

凛「芳乃、そういうことだからどいてもらっていい?」

芳乃「....」

芳乃「もう少しー....」

凛「....」ヒョイ

芳乃「....」

凛「....」ポス

芳乃「....」

芳乃「大きく、なっているのでしょうかー?」ニコニコ

凛「....」

凛「さ、何を入れようかな」

何を入れる? >>648

青封筒

ガサゴソ

凛「これでいいや」

【青封筒】

乃々「またちひろさんの机から勝手に取って....」

乃々「怒られても知りませんよ....」

凛「....」

凛「世界を救うためだよ」キリ

どうなる? >>650
(>>650のコンマ2桁で[40~59]が出たら、内容に関係なく必要なものが手に入る)

長野岡山福井エリア組が消滅する。履歴書が飛び出してくる

凛「それ」ポイッ

シュパパパパパパパパパパパパパ

乃々「ひっ!」

輝子「な、何かがたくさん出てきたぞ....?」

芳乃「これは....また履歴書ですねー?」

乃々「あぁ....またこのパターンなんですね....」カチッ

乃々「....」ゴソゴソ

乃々「じゃあレスキューしてきます」シュルシュル

凛「今回は人数多そうだし、私も行ってくるね」シューッ

輝子「すっかり手際が良くなったなぁ....」

芳乃「人とは、学び成長する生き物なのですー」

凛「ハァ、ハァッ」ハァハァ

乃々「13人っ....さすがに多すぎますけど....!」

輝子「お、お疲れ様」

輝子「はいタオル」スッ

凛「....ありがと」ゼェゼェ

乃々「どうも....」フキフキ

芳乃「穴の中に連れ込まれても、早めに解決できるようになったのは大きいですー」

凛「その分っ、私たちが、酷使されるんだけどねっ!」ハァハァ

何を入れる? >>654

いっそこの世界のおかしくなったアイドルを入れればいいのでは

輝子「よし、この子を入れるか」スッ

ちとせ「............」

凛「ちょっと!?」

凛「穴の中に入れたら成長しちゃうじゃん!」

凛「それはダメだってさっき言ったでしょ!?」

輝子「いや、なんかもう、逆に良くならないかなって....」

凛「ならないよ!」

芳乃「まあまあ、いくら成長してしまってもこの肝油があれば解決ですー」

凛「そんな、実験動物みたいな扱いしていいのかな....」

乃々「私が抱っこして、一緒に穴の中に入りますから....」

どうなる? >>656
(>>656のコンマ2桁で[40~59]が出たら、内容に関係なく必要なものが手に入る)

血を飲んで成長できるようになる

乃々「戻りましたー」

ちとせ「............」

凛「ちょっと大きくなったね」

芳乃「早く肝油を飲みましょうー」

乃々「私はそんなに変化がないので、別にこのままでもいいんですけど....」ゴクゴク

ピカー

ちとせ「............」サラサラ

輝子「ん?」

ちとせ「............」サラサラ

輝子「ん!!?!?!?」

輝子「この子、なんか身体が、消えてってるぞ!?」

凛「魔本でも燃やされたのかな」

乃々「いやこれ、日光の当たった部分が灰になってますよ!?」

芳乃「これではまるで、吸血鬼ですー」

乃々「ちとせさん、本当に吸血鬼になっちゃったんですか!?」

ちとせ「............」

凛「え、元々そういう話だったの?」

乃々「てっきり設定だと思っていたんですけど....」

ちとせ「............」

凛「日の当たらない場所に移動させたら、とりあえず収まったけど....」

輝子「これ、腕は消えたままだぞ....」

乃々「血を飲ませたら回復するんですかね....」

輝子「噛まれなきゃいけないのか....?」

輝子「痛そう....」

芳乃「他に血といえば....」スッ

【アイザメ】

ちとせ「............」ジー

乃々「見てます....」

ちとせ「............」

ちとせ「............」カプ

輝子「あ、噛み付いた」

ちとせ「............」

ちとせ「............」ゴク

芳乃「とても苦しそうな顔をしていますー....」

ちとせ「............」

ちとせ「ぉぇ」ゲロー

乃々「あー!大丈夫ですか!?」フキフキ

輝子「やっぱりこれじゃダメか....」

凛「いや、腕生えてるよ?」

輝子「生えるのか....」

乃々「可哀想なので次からは辞めましょう....」

何を入れる? >>662

しーちゃん

すいません、適当に何度も穴に人を入れるものではないので、物でお願いします
>>665

法螺貝

芳乃「....」

芳乃「こうなったらもはや、これを入れるしか....」グググ

乃々「よ、芳乃さん!?」

輝子「それは、大切なものなんじゃ....」

芳乃「....よいのですー」

芳乃「これはさぶのさぶのさぶの法螺貝ですのでー」

凛「何個あるの....」

どうなる? >>667
(>>667のコンマ2桁で[40~79]が出たら、内容に関係なく必要なものが手に入る)

インパクト~

芳乃「それー」ポイッ


          ニ ̄ニ‐- .

       _/           \_
 =二 ̄ /               ',  ̄二=

      ̄7'' ―― ___ ―― 戈 ̄

凛「....」

凛「何これ」

乃々「芳乃さんが法螺貝を入れた瞬間に、穴の中で爆発が起こったみたいです....」

輝子「物凄い衝撃だったぞ....」

芳乃「穴の口が小さかったおかげで、衝撃は一点の集中したようですねー」

凛「あ!本当だ!」

乃々「思いっきり天井に穴が開いてますよ....」

輝子「ちひろさんに

芳乃「世界を救うためでしてー」

何を入れる? >>673

ナイフ

凛「これを入れる時が来たみたいだね....」スッ

乃々「それはあの時のナイフ....!」

凛「このナイフから、穴との因縁が始まったといってもいいんだから」

凛「逆にこれを入れたらどうにかなるかも」

輝子「段々と雑になってきたな....」

どうなる? >>675
(>>675のコンマ2桁で[40~79]が出たら、内容に関係なく必要なものが手に入る)

訂正
>>677でお願いします

安価したかな?
事務所全体が崩壊

内容に関係なく、ってことは、安価の内容は発生してそれとは別に必要なものが手に入る?

私の文脈ですと「内容は発生せず必要なものが手に入る」になるんでしょうか
あまり考えていませんでした、すみません

関係なく、だと「起こる起こらないにかかわらず」なので発生するように見えますね。本来の文脈だと

ではそちらにしますね

文脈というか、システム的な受け取り方じゃないかな?
例えば「成功する」「失敗する」の安価だと同時には発生しないから「関係なく」は内容無視だけど
今回のようなのだと安価内容と必要なものがもらえるのが両立するから

グラグラ

乃々「地震ですか!?」

輝子「結構強い揺れだぞ、これ!」

凛「....」チラ

凛「いや、外は普通」

芳乃「....ということは」

芳乃「この建物だけが揺れている、ということでしょうかー」

輝子「どっちでもいいけど、この揺れ、マズくないか!?」

凛「かなりマズいかも」

ピシッ

乃々「あああ壁にヒビが!!!」オロオロ

凛「これだけの反応を示すってことは」

凛「やっぱりあのナイフは、穴にとっても何かあるのかな」

乃々「そんなこと考えてる場合ですか!?」

芳乃「揺れが少し弱まりましたー、今のうちに避難を致しましょうー」

輝子「え、まずは近くの窓やドアを開けて」

乃々「机の下に隠れて」

凛「そんなことしてる場合じゃないから!」

凛「行くよ!」ダッ

乃々「ひぇ~」ダッ

輝子「キノコたちも

芳乃「非難の邪魔になるものは置いていくのでしてー」

輝子「キノコ~!!!!」

屋内に居ても窓から日が入る位に天気がいい……ちとせの現状……事務所倒壊……あっ

事務所「」チーン

凛「あー....」

乃々「これは....」

輝子「....」

芳乃「大変なことになりましてー....」

凛「....」

凛「まあ、私たちがやったなんて誰も思わないでしょ」

凛「というか、私たちは穴に物を入れただけであって」

凛「それが事務所崩壊に繋がったって証拠もないしね!」

乃々「揺れが始まってから崩壊までに時間があったおかげで」

乃々「皆さんも避難はできたようですね....」

輝子「キノコ....」

芳乃「キノコはきっと無事ですー」ポンポン

乃々「穴の現状が気になりますけど....」

輝子「思いっきり規制線張られちゃったな....」

凛「....」

凛「もう夕方だし、夜に再集合して穴を見に行こっか」

芳乃「そうしましょうー」

輝子「えぇ....」

乃々「輝子ちゃん、事態は一刻を争うんです....!」

輝子「....まあ、それもそうか」

事務所の崩壊と引き換えに手に入る必要なもの >>692

吸血鬼の灰

地球破壊爆弾

既に日は沈みかけていたため、ちとせは灰になりませんでした
よって>>693を採用します

ヨシ!これで収拾がついて完結しそうだな

~深夜~

凛「....お疲れ」

乃々「お疲れ様です....」

輝子「はぁ....」

芳乃「輝子、気を確かに持つのですー」

乃々「凛さん、穴の様子をに行くのはいいんですけど....」

乃々「この瓦礫の中から、どうやって穴を探し出すんですか....?」

凛「....さっき、近くのビルに忍び込んで、上からここを眺めてきたんだけど」

輝子「凛さん、どんどんアイドルから外れていくな」

凛「瓦礫の中に1か所、ポッカリ空いた空間があったんだ」

芳乃「そこがあの、穴なのでしょうか....」

凛「それはわからないけど、明らかに不自然だった」

乃々「行くしかないですね....」ゴクリ

輝子「大丈夫かな....」ゲンナリ

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

おつ

凛「....」ガシャ

凛「....」ガシャ

乃々「真夜中で視界が悪いっ、上にっ」ゼェゼェ

乃々「瓦礫だらけで歩きにくいのは、きついです....」ハァハァ

輝子「私は、警察に見つからないかも、心配だ....」ノソノソ

芳乃「仮に見つかっても、叱られるくらいでしょうー」スタスタ

凛「....あった」

乃々「....見事にポッカリと、空間が出来てますね」

輝子「どういうことなんだ....」

芳乃「穴の周りにあった瓦礫は、全て中に落ちてしまったのではー」

輝子「そういうことか」

凛「わかりやすくて助かるよ」

乃々「り、凛さん」

乃々「穴の傍に、何かが落ちています....」

凛「ん....?」ジー

凛「何これ」

芳乃「かなり大きいですー」

凛「1メートルくらい?」

乃々「....」コンコン

乃々「金属でしょうか....」

凛「形は....なんだろこれ」

凛「不格好なロケット?」

芳乃「お弁当に付いている、小さな醤油入れにも似ていますー」

輝子「....」ジー

輝子「!!!」

輝子「....み、みんな!」

輝子「それを、触らない方がいい!」

3人「?」

凛「これが何か知ってるの?」

輝子「....テレビで見たことがある」

輝子「これは....」

輝子「地球破壊爆弾だ!」

凛「地球破壊爆弾?」

凛「何それ」

凛「そんな名前で自己紹介してる爆弾なんてあるの?」

輝子「いや、私も実物は見たことないんだ....」

乃々「テレビで、と言っていましたね....」

輝子「これ、[たぬき]に出てくるひみつ道具なんだよ....」

凛「ひみつ道具?」

凛「ってことは、現実には存在してないんじゃないの?」

輝子「そのはず、なんだけど....」

芳乃「凛、この穴に関しては現実・虚実という分け方はあまり意味を成しませぬー」

凛「....確かに」

乃々「それで、その道具と似ているというのは確かなんですか....?」

輝子「似ているなんてレベルじゃない、瓜二つだ....」

凛「....」

凛「どうやってこれが生み出されたのかはわからないけど」

凛「もしものことを考えると、迂闊に触らない方がいいかもね....」

芳乃「しかし、本物ならば」

芳乃「爆発してしまうと....」

乃々「ち、地球が無くなってしまうんですか!?」

輝子「地球破壊爆弾といっても、作中で使われたことがないから」

輝子「本当の威力はわからないんだ....」

乃々「でもこんなもの、一体どうしたらいいんでしょう....」

乃々「本物かどうかは定かではないですけど」

乃々「そんなものかもしれないなら、本物として扱うしかないですよね....」

輝子「朝になったら、警察も本格的に動き出すだろうし」

輝子「その時に処理してもらうしか....」

乃々「でも、爆発させるわけにはいきませんし」

乃々「保管しておくのも危険すぎますよ....」

輝子「確かに....」

芳乃「....」

芳乃「....」チラ

凛「....」コクリ

芳乃「....」

芳乃「わたくしたちに」

凛「考えがある」

乃々「何を....」

芳乃「地球破壊爆弾でー」

凛「この穴を」

芳乃・凛「ぶっ壊す!(ぶっ壊しますー!)」

輝子「突然某公共放送から国民を守ろうとしてる人みたいなこと言いだしたぞ....」

乃々「契約者情報を不正に入手して書類送検されそう....」

凛「地球が破壊される可能性がある以上」

凛「この爆弾は、穴に放り込むべきだと思う」

輝子「警察は....」

凛「警察に見つかる方が、私は危ないと思うよ」

芳乃「もし警察が見つけてしまっても」

芳乃「先ほど言っていたような、月並みな処理しかできないでしょうー」

凛「だったら、良くも悪くもこの現実世界から隔絶されてる」

凛「穴の中で爆発させた方が安全じゃない?」

輝子「そ、そうなのか....?」

乃々「わかりません....」

凛「....そして私たちは」

芳乃「これを、あの子たち5人の問題の解決に繋げようと思っているのですー」

乃々「!?」

輝子「穴の中で大爆発を起こすことが、どうやってそれに繋がるんだ....?」

芳乃「....あの5人が、穴の中に連れてこられた手段の話をしましたねー?」

乃々「たしか、お母さんの胎内に穴の口が開いて」

乃々「そこから、という予想だったような....」

芳乃「一度穴が開いたならば」

芳乃「そこは他の部分と比べて脆くなっている....」

芳乃「はずなのですー!」

乃々「えぇ....」

輝子「博打が過ぎるぞ....」

凛「輝子の言う通り」

凛「これだけじゃどうなるかわからないから」

凛「もう一つ、穴の力を利用する」

乃々「力を....」

輝子「利用....?」

凛「何度も言っているように、この穴は」

凛「人の心、感情によって動いている節がある」

乃々「....それに散々苦しめられてきました」

凛「....でも、逆にこうも考えられない?」

凛「....穴は」

凛「『人の感情に逆らえない』」

乃々「?」

輝子「どういうことなんだ....?」

凛「あの5人と違って」

凛「なぜかりあむだけは、今の姿のまま穴に連れていかれたけど」

凛「その理由は」

凛「りあむだけ精神が赤ちゃんだったから」

凛「って私たちは結論付けたよね」

輝子「満場一致だったな....」

乃々「りあむさんは全身説得力の塊ですからね」

凛「つまり穴は、りあむの赤ちゃんメンタルに逆らうことはできず」

凛「そのままの姿で連れていった....」

凛「それを踏まえると」

凛「穴は、人の抱く心・感情で動いている反面」

凛「人の心・感情が、絶対的な価値観というのも動かせないんじゃないかって」

輝子「....!」

乃々「....」

凛「だから爆弾に」

芳乃「感情を込めるのですー」

乃々「....爆弾に感情を込めれば」

乃々「私たちの望み通りの穴」

乃々「あの子たちのお母さんの、胎内に」

乃々「穴の口が開くということですか....?」

凛「....開く、かどうかは何とも言えない」

凛「仮に、この考えが合っていたとしても」

芳乃「....わたくしたちの思惑通りに事が進む可能性は」

芳乃「極めて低いのでしょうー....」

輝子「そうだろうな....」

凛「でももう、これしかない」

凛「この穴のことが見つかって、世間に知れ渡ったら」

凛「こんなに気楽に近づくことはもうできないかもしれない」

輝子「全然気楽じゃないんだが....」

芳乃「穴が見つかったところで、わたくしたちが経験したこと」

芳乃「例えば、記憶や存在の消失のことなどは」

芳乃「信じてもらえないでしょうー」

輝子「....」

乃々「....」

凛「穴が見つかって、大勢の人が関わったら」

凛「向けられたたくさんの感情を得て」

凛「穴がどうなるかもわからない」

乃々「....」

凛「これが、私たちの手で解決できる最後のチャンスだと思うんだ」

凛「....乗るには不利すぎる賭けかもしれないけど」

凛「何もせずに流れに身を任せても、勝率は0」

芳乃「ならば、自らの手でつかみ取れるかもしれないこの時を」

芳乃「逃すべきではない、と思いませんかー?」

乃々「....」

乃々「....やるしか、ないんでしょうか」

輝子「....」

輝子「警察には頼れない、か....」

輝子「....ロックの核心は」

輝子「反体制、反権力」

輝子「....」

輝子「....私たちのロック、見せてやろうぜェェェェェェェッ!!!!!」ヒャッハー

乃々「!?」ビクッ

凛「うん、これで終わりにしよう」グッ

乃々「....」

乃々「....やりましょう」

凛「決まりだね」

乃々「....そういえば」

乃々「爆弾に感情を込めるって言ってましたけど....」

乃々「それって私たちがやるんですか....?」

凛「....いや」

凛「私たちよりも、もっと大きな力を発揮できそうな人たちがいるでしょ」

乃々「そんな人たちいましたっけ....?」

芳乃「親のことを最も想っているのは」

芳乃「子、なのですー」

乃々「あの5人にさせるんですか....?」

輝子「でも、今こっちにいるあの子たちは」

輝子「親に育てられてもいないし、親の顔すら知らないはずじゃ....」

芳乃「....たとえそうだとしても」

芳乃「わたくしは、彼女たちの持つ本能を信じていますー....」

輝子「....」

輝子「....私たちがするよりは、マシなのかな」

乃々「もう一緒に込めればいいんじゃないですか....」

凛「そうだね、減るもんじゃないしそうしよっか」

凛「さて、じゃああの5人を連れてこないと」

乃々「連れてこないと、と言っても、今どこにいるんですか....」

乃々「預けてた託児所は粉々ですけど....」

輝子「それに今夜中だぞ....」

どこにいる? >>724

千夜がどこかに連れ去った

凛「....聞いたところによると」

凛「千夜がどこかに連れていったみたいなんだよね」

乃々「千夜さんが....?」

芳乃「ふむー....」

輝子「でも、あの人数の子供をどこに連れていくんだ....?」

輝子「移動するだけでも一苦労だし、置いておくにもそれなりのスペースがいるような....」

乃々「....」

乃々「....まさか」

凛「乃々?」

乃々「....1つ、確かめたい場所があるんです」

凛「....心当たりがあるの?」

乃々「....これまでのことを考えると、有り得ない場所なんです」

乃々「でも....」

凛「....行こう」

乃々「....いいんですか」

凛「....」コクリ

凛「2人はここで待機しててくれる?」

輝子「え゛っ....」

凛「すぐ戻るから!」ダッ

乃々「凛さん!?」ダッ

輝子「....」

輝子「どうする....?」

芳乃「穴の中に糸を垂らして、サメ釣りでもしましょうー」

輝子「そうだな....」

凛「ここは....」

凛「洋館....?」

乃々「この世界では、廃墟になっているみたいですね....」

凛「....どういうこと」

乃々「世界が変わってしまう前に」

乃々「ちとせさんと千夜さんが、2人で住んでいた場所です」

凛「....」

凛「でも、千夜はもうちとせのことを覚えていないはず....」

乃々「....はい」

乃々「それに、ここの様子を見る限り」

乃々「千夜さんが1人でここに住んでいるというわけでもなさそうです」

凛「....だったら」

乃々「でも」チラ

凛「....」チラ

凛「!」

凛「家の中で光が....!」

乃々「....今晩は、誰かいるみたいです」

凛「....」

凛「....行こう」

乃々「....はい」コクリ

ガチャ

凛「....開いてる」

乃々「....」ググッ

ギィー

乃々「....」チラ

乃々「あ....」

トテトテ

ちとせ「............」

凛「....当たり、か」

あかり「............」

あきら「............」

凪「............」

颯「............」

乃々「全員いるみたいですね....」ホッ

凛「....そして」

千夜「....」

千夜「....こんばんは」ペコ

乃々「....千夜さん」

本日はここまでとさせていただきます
物語も佳境です
明日の夜に再開します

凛「....」

凛「....千夜」

千夜「....」

凛「....どうして」

凛「....どうしてこんなことを」

千夜「....」

千夜「....事務所が崩壊する直前、私も皆さんと同じように避難をしました」

千夜「その時に、この子たちの」

千夜「....いや、この子の顔を見たら」チラ

ちとせ「............」

千夜「....」

千夜「....いてもたってもいられなくなり、連れてきてしまいました」

凛「....」

凛「....」

凛「....?」

凛「いや、私が聞きたいのはそういうことじゃなくて」

千夜「?」キョトン

凛「穴のことなんだけど」

千夜「....」

千夜「穴?」キョトン

凛「....」

凛「もしかして、黒幕じゃない....?」

千夜「黒幕....?」

千夜「何かを影で操った覚えはありませんが....」

乃々「り、凛さん....」

凛「....」

凛「....把握した」

乃々「....」

乃々「....あの」

乃々「千夜さんは、この子たちと会うのは初めてなんですよね」

千夜「....そのはず、なんですが」

乃々「....」

乃々「この洋館にはどうやって....?」

千夜「....すみません、それもよく分からないんです」

千夜「この建物を見たことも、もちろん見たこともないはずですが」

千夜「気が付いたら足がこちらに向かっていた、とでも言えばよいのでしょうか....」

凛「....」

凛「....」チラ

乃々「....」コクリ

千夜「何もかもハッキリとしない理由で、説明ができないんです」

千夜「....自分のことがこんなに分からないのは、初めてで」

乃々「....千夜さん」

乃々「今は、色々あってあまり詳しい説明ができないんですけど....」

乃々「1つだけ」

乃々「千夜さんが抱いている、胸の苦しさは」

乃々「必ず解決します」

千夜「....」

千夜「....なぜ、それをあなたが言うんですか」

乃々「....私が」

乃々「....」

乃々「....私たちが、解決するからです」

千夜「....」

凛「ごめんね、千夜」

凛「もうすぐ終わるから」

凛「全ての説明は、その後で」

千夜「....」

千夜「....必ず、お願いします」

凛「うん」

乃々「それでは私たちは急ぎますので....」

凛「あ、この子たち全員借りてくね」ダッ

千夜「えっ」

乃々「それでは」ギィッ

千夜「最後にっ!」

千夜「....1つだけいいですか」

凛「?」

千夜「....」ツカツカ

千夜「....」ギュッ

ちとせ「............」

千夜「また会いましょう」ニコ

ちとせ「............」

乃々「....」

乃々「....」ニコ

ガチャン

千夜「....」

千夜「....」ペコリ

凛「....どういうことなんだろ」

乃々「千夜さんのことですか....」

凛「私たちがここまでに経験して来たこととは」

凛「180度違う」

乃々「....でもあの言動、行動」

乃々「記憶が残っている、取り戻している、というわけではないと思いますが」

乃々「全くの0ではなさそうです....」

凛「だよね....」

乃々「千夜さんは真面目な方です」

乃々「理由もなく、初対面の幼児5人を連れ去ったり」

乃々「勝手に廃墟に忍び込むなんてことは絶対にしないと思います....」

凛「だからこそ、本人が一番困惑してたのかも」

凛「それに、記憶が0なら」

凛「存在すら知らないあの洋館に辿り着くわけないし」

乃々「....」

乃々「未だに、穴についてはわからないことだらけです」

乃々「でも、こういうことがあると、少し勇気を貰えます....」ニコニコ

凛「....うん」

乃々「そういえば、千夜さん黒幕路線はもういいんですか?」

凛「....」

凛「乃々」ジロリ

乃々「ダメですよ、あんなことしちゃ....」

凛「しょ、しょうがないでしょ!」

凛「同期の中で1人だけ穴の被害に合ってないし、被害者の幼女5人を連れ去るし」

乃々「まあ穴以外なら、一番怪しいかもしれませんね....」

凛「記憶が少しだけ戻ってる、なんて予想できないよ....」

乃々「....」

乃々「....それに千夜さんには」

乃々「....動機もありますから」

凛「動機?」

乃々「千夜さんの両親は、本来なら他界されています....」

乃々「でも、ちとせさんの存在が消えたことによって」

乃々「....この世界では、ご健在です」

凛「....」

乃々「....」

乃々「凛さん」

乃々「私たちが元の世界を取り戻せたら」

乃々「....千夜さんはまた、ご両親を失う、ことになるんでしょうか」

凛「....」

凛「....考えようによっては」

乃々「....」

乃々「そう、ですよね....」

凛「....」

凛「....怖くなった?」

乃々「....はい」

乃々「....穴の影響は計り知れません」

乃々「きっと、私たちの目の届かないところでも」

乃々「たくさんの人の、人生が変わっているんです」

乃々「....私は、大切な人たちが消えてゆくのをみて」

乃々「元に戻さなきゃ、と思いました」

凛「....」

乃々「....でも千夜さんのように」

乃々「救われた人も、いるのかもしれない」

乃々「....そんなことを、考えてしまったんです」

凛「....」

乃々「私だけが」

乃々「世界が変わっても記憶を保ち続けられる」

乃々「私が鍵」

乃々「....そうなったのはただの偶然なんです」

乃々「なのに私は、まるで自分の力かのように受け取って」

乃々「....主人公になったつもりになっていたのかもしれません」

乃々「....」

乃々「私は....」

乃々「....もりくぼは、そんな人間ではないのに」

凛「....」

乃々「....これからしようとしていることは、正しいんでしょうか」

乃々「もう自信がありません....」

凛「....」

凛「....正しさなんてものは、見る場所や見る人、それぞれで変わるんだよ」

乃々「そ、それはわかってますけど....」

凛「....」

凛「....はぁ」ハァ

凛「あのさ」

凛「主人公がどうとか言ってたけど」

凛「誰を救うかを選べる立場で話してる時点で」

凛「主人公面してるように、私には見える」

乃々「.....」

凛「口では」

凛「自分はそんな人間じゃない」

凛「自信がない」

凛「そんなこと言ってる時点で、まだ酔ってるんじゃないの」

乃々「....そういうつもりは、ありません、けど」

凛「....乃々が言ったこと、確かに正しいのかもしれない」

凛「でもさ、人の生活、人の人生なんて」

凛「乃々が考えることなの?」

乃々「....もりくぼの」

乃々「考えること....」

凛「....さっき自分で言ってたこと、もう忘れちゃった?」

凛「乃々は主人公じゃない」

凛「もちろん神様でもない」

乃々「....」

凛「毎日一生懸命に生きてる、1人の女の子でしかないんだよ」

凛「他の人のことなんて考えてる余裕ある?」

乃々「....」

乃々「....それで、いいんですか?」

凛「....さあ」フッ

凛「私にもわかんないよ」

凛「....」

凛「たぶん、誰にもわかんないよ」

乃々「....」

凛「....千夜には急いでるって言っちゃったけど」

凛「ちょっとだけゆっくり歩いて帰ろっか」ニコ

乃々「....すみません」

凛「ううん、大事なことだよ」

凛「あっ」

凛「みんなもごめんね」チラ

あかり「............」

あきら「............」

凪「............」

颯「............」

ちとせ「............」

凛「....もうちょっとだけ」

凛「ただいまー」

輝子「おかえり....」

芳乃「遅いのでしてー」

凛「だって、私と乃々2人で幼児5人だよ?」

凛「1人でも歩けそうなちとせはまだいいけど」

凛「他の4人はほとんど私たちが抱っこしてたんだから」

芳乃「それはそれはー」

輝子「片手で1人ずつか、大変そうだ....」

凛「本当だよー」

ビチビチ

ビチビチビチ

凛「何これ!?」

輝子「芳乃さんの発案で、穴の中に糸を垂らして、釣りしてたんだ....」

凛「にしても釣りすぎでしょ!?どうするのこれ!」

芳乃「肝油の材料にしましょうー」

凛「事務所崩れちゃったから道具ないよ?」

芳乃「....」

芳乃「....」ポチポチ

芳乃「夜釣りの帰りにこちらへ寄ってくれるそうですー」

凛「七海か....」

凛「こんなに何匹も持って帰れるのかな....」

輝子「そういえばボノノちゃんは....?」

乃々「....」カチカチ

乃々「命綱よし!」ビシッ

輝子「もう準備してる!?」

芳乃「まだ爆弾の方の準備が終わっていませんよー」

乃々「あ、早く済ませておいた方が良いと思いまして....」

輝子「たぶんまだ、早いぞ....」

凛「....」

凛「....もういいの?」

乃々「....色々考えたんですけど」

乃々「やっぱりわかりませんでした」ニコ

凛「....だよね」

乃々「....それでも良いのかな、って」

凛「いいんじゃない」ニコ

輝子「....」

ちとせ「............」

輝子「....あの、これに、親への想いを」

ちとせ「............」

輝子「込めて欲しいんだけど....」

ちとせ「............」

あかり「............」

あきら「............」

凪「............」

颯「............」

輝子「....ダメだっ、伝えられる気がしない!」

芳乃「言葉を知らないのですから、言葉で伝えようとしてもダメでしてー」

輝子「じゃあどうすればいいんだ?」

芳乃「こうやって」グッ

ちとせ「............」ピト

輝子「!?」

あかり「............」ピト

あきら「............」ピト

凪「............」ピト

颯「............」ピト

輝子「だ、大丈夫なのか、爆弾に抱き着かせたりして....」

芳乃「この子たちの心には、まだ見ぬ両親への想い....」

芳乃「愛が、きっとあるのですー....」

芳乃「愛を込めるには」

芳乃「これが一番なのですよー」ニッコリ

輝子「そういうものなのか....?」

輝子「あの子たちは、避難させたぞ....」

乃々「まあ避難させたところで、爆発の規模によっては....」

輝子「こ、怖いこと言うなよ、ボノノちゃん....」

凛「じゃあ2人も逃げて」

輝子「健闘を祈る....!」ダッ

芳乃「ご武運をー....!」トテトテ

凛「私たちも、これを投げ入れたら全力で逃げよう」

乃々「そうですね....」

凛「起爆装置の類はないから、投げ入れるだけだけど」

凛「穴の中に終わりがあれば、そこに当たった衝撃で爆発すると思う」

凛「もし中が無限に続いていても、それはそれで爆弾を処分できるし」

乃々「とにかく、外に被害さえ出なければどちらでも....」

凛「....」フー

凛「いい?」

乃々「....」コクリ

凛「いくよ」

乃々「....はい」

凛・乃々「せーの!」

ポイッ

凛「逃げろ!!!!」ダダダッ

乃々「ひぃ~~~~!!!」タタッ

凛「ハァ、ハァ....」

乃々「このくらいの距離でいいんですか....?」

凛「どうせこのまま走り続けても、巻き込まれるときは巻き込まれるよ」

乃々「たしかに....」

グラグラ

凛「!」

グラグラグラ

乃々「ゆ、揺れてます!」

凛「ただの地震か、それとも爆発の影響なのかな」

乃々「さぁ....」

凛「でもこのくらいの揺れで済むなら全然」

ドドドドドドドッ

凛「うっ、わ!?」

乃々「尋常じゃない揺れなんですけど!?」

凛「これ、ヤバいかも」

乃々「」ブクブク

乃々「....?」

乃々「や、やっと収まりました....」

凛「何分くらい揺れてたんだろ....」

乃々「どうします、穴を見に行きますか....?」

凛「....」

凛「爆発はもう済んだということにして....」

凛「行こう!」

乃々「済んでなかったら恐ろしいですね....」

凛「....」ジー

乃々「穴の口がでこぼこになってます....」

凛「これはさすがに爆発の痕跡でしょ....」

乃々「ですね....」

凛「....」

凛「あとは中の状態か....」カチカチ

凛「....」ガチャ

凛「よし!降下開始!」シュー

乃々「早すぎませんか!?」

凛「芳乃と輝子に連絡して、あの子たちを連れてきてもらって」

凛「確認だけだし、今回はすぐに引き上げてもらっていいから!」シューッ

乃々「は、はい....」

凛「....」

輝子「ど、どうだったんだ....?」

凛「....」

凛「開いてた」

輝子「!?」

芳乃「それは素晴らしいー」ニッコリ

凛「でも急いだ方がいいと思う」

凛「胎内に繋がる穴が開いてるってことは」

凛「その中にある羊水が、穴に漏れだしてる可能性が高い」

凛「見た感じ、穴自体はかなり小さかったけど」

凛「それでもゆっくりしてる暇はないはず」

乃々「急ぎましょう!」

凛「うん!」

凛「私と乃々が1人ずつ、1回の降下で幼児2人を下に降ろして」

凛「胎内に繋がる穴の前に着いたら、肝油で胎児に戻す」

凛「そして胎内からへその緒を引き出して」

凛「胎児側のへそに繋げて、隙間に肝油を塗れば繋がるはず」

輝子「最後は本当に上手くいくのか....?」

芳乃「穴の中ならどうにかなるでしょうー」

輝子「適当だな....」

乃々「まずあかりさんとあきらさんから行きましょう」

あかり「............」

あきら「............」

凛「....」

乃々「....」

凛「この辺りに、穴が開いてる」

乃々「本当です....」

乃々「あれ?でも、どの穴が誰のお母さんの胎内に繋がっているかってどうやって判断するんですか?」

凛「....」

凛「....」

凛「こ、この子たちならきっとわかるはず....」

乃々「考えていなかったんですね....」

あかり「............」トテ

あきら「............」トテ

乃々「2人とも別々の穴に向かっていきます!?」

凛「ほらね」

乃々「もし間違っていたら大変なことになりますよ....」

凛「その時はその時」

乃々「もー....」

凛「....よしよし」

あかり「............」

乃々「すぐに会えます」ニコ

あきら「............」

凛「とりあえず、2人を送り届けてきたよ」

輝子「り、凛さん....!」

凛「?」

輝子「あかりさんも、あきらさんも、いるんだ!」

輝子「この世界に!」

乃々「本当ですか!?」

芳乃「先ほどのことですー」

芳乃「突然わたくしたちの記憶が戻りましたー」

乃々「良かった....良かった....」

輝子「スマホで確認してみたけど、連絡先もある!」

凛「....そっか」ニコ

乃々「綱渡りでしたけど、成功なんですね....!」

凛「こんなことしてる場合じゃない!」

乃々「そうでした!あと3人も無事に送り届けないと!」

輝子「あとちょっとだ!」

芳乃「らすとすぱーとでしてー!」

凛「これで凪と颯も戻ってきた」

凛「あとはちとせだけ....」

凛「行こう」

乃々「....あの、凛さん」

凛「何?」

乃々「ちとせさんは、私が送り届けてきてもいいですか....?」

凛「....」

凛「1人で行くってこと?」

乃々「....はい」

凛「なんで?」

乃々「....」

乃々「穴の中はまだ謎が多くて、リスクもたくさん潜んでいるので」

乃々「ちとせさんだけなら、私たちが2人がかりで行く必要はないと思うんです」

凛「....まあ、それはそうだけど」

乃々「....でもこれは口実です」

乃々「元はといえば、これは私から始まったことでした」

乃々「最後は、私の手で終わらせたい」

乃々「そういうわがままなんです」ニコ

凛「....」

凛「....危ないよ」

乃々「....」

乃々「....凛さんに叱られてから、今この瞬間までずっと考えていました」

乃々「私はどうすればいいのか」

凛「....」

乃々「正しさなんて、関係ありません」

乃々「これは私が、私のためにやりたいことなんです」グッ

凛「....」

凛「....参ったな」

凛「そんなつもりで言ったわけじゃなかったんだけど....」

乃々「無理を言ってすみません....」

凛「....いいよ」

凛「もうやり方もわかってるだろうし、乃々だけでも十分出来ると思う」

乃々「....ありがとうございます」

凛「ほら、早くしないと」ポンッ

乃々「はいっ!」

乃々「それじゃあ、行ってきます」

ちとせ「............」

凛「うん、いってらっしゃい」

輝子「気を付けて....」

芳乃「日が昇るまでには帰ってくるのですよー」ニコニコ

乃々「お母さんですか....」フフッ

乃々「....行きましょうか」チラ

ちとせ「............」

シューッ

凛「....」

凛「....子供って、少し目を離すとすぐに成長しちゃうね」

輝子「な、なんで凛さんまでお母さん目線で話してるんだ....」

凛「え?だって乃々は私の娘であり恋人であり孫であり親であり宇宙だから」

輝子「....」

輝子「気持ち悪いと思う」

凛「褒め言葉だよ」

芳乃「相変わらずでしてー」

凛「....!」

凛「みんなっ!」

輝子「....ちとせさんも、戻ってきた!」

芳乃「これでようやく....」

凛「乃々....」ニッコリ

輝子「....」チラ

輝子「!?」

輝子「凛さん、芳乃さん....」

凛「?」

輝子「こ、この穴、小さくなってないか....?」

凛・芳乃「!!!」

輝子「気のせい、かな....」

凛「気のせいじゃない!!!」ダッ

凛「急いで乃々を引き上げないと!!!」グイグイッ

凛「早くっ!!!!!」グイグイグイ

輝子「なんで、いきなりっ!」グイグイッ

芳乃「もしやっ、爆発の衝撃でっ、穴自体が崩れかけているのかもっ....」グイッ

凛「でもっ、私が入ってる時は何もっ....」グググ

芳乃「今理由を考えている暇はっ、ありませんっ!」グイグイ

輝子「でもっ、全然っ、上がってこないぞっ」グッ

凛「知らないよそんなの!早く!乃々っ!!!」グググッ

輝子「なんで、さっきまで、すぐに、上がってきてたのにっ」グイ

凛「こうなったら私がっ!」ダッ

芳乃「凛、今行っては被害が広がるだけです!」ガシッ

凛「まだ乃々が中にいるんだよ!?」

芳乃「し、しかし!」

輝子「2人とも!穴が、どんどん小さくなってる!!!」

凛「乃々っ!!!」

凛「止まって!止まってよ!!!」

凛「なんで止まらないの!?」

凛「穴は感情に逆らえないんじゃなかったの!?」

凛「ねぇ!!!」

芳乃「崩れつつある穴にはもう、その力も残されていないのかも....」

輝子「ダ、ダメだ....止まらない....」

凛「やめてよ!!!」

凛「乃々っ........」

シン....

輝子「穴が....消えた....」

芳乃「....」

芳乃「本当にこれで、終わりなんでしょうかー....」

凛「....」

凛「....終わりかどうかはわからないけど」

凛「少なくとも、私たちを散々苦しめてきた穴は消えたよ」

輝子「ま、まあ、誰も欠けず、穴を消せたんだから」

輝子「私たちだけでやったにしては、上出来、じゃないか?」

芳乃「事務所は崩れてしまいましたがー」

凛「そうだね、でも事務所は直せるよ」

輝子「....」コクリ

芳乃「消えていた5人も戻りましてー」

芳乃「変わっていた世界も、無事戻ってきたのでしょうー」

凛「....うん」

カッ

凛「あっ....」

凛「朝日....!」

輝子「結局、徹夜になっちゃったな....」

芳乃「わたくしたちの睡眠と引き換えに、世界を救えたのですー」

芳乃「良いではありませんかー」

輝子「たしかに、寝てるよりよっぽど貴重な体験だ....」

凛「朝ご飯でも食べて帰る?」

輝子「え、でもこんな時間じゃ、まだお店は開いてないんじゃないか....?」

芳乃「こんびに!こんびにがあるのですー!」

凛「この際それでいいや、お腹空いたし」

輝子「じゃあ私、キノコでも食べようかな....」

凛「コンビニにキノコ料理なんてあるの?」

芳乃「お弁当やサラダに入っているのを見たことがありますー」

凛「へー、そうなんだ」

輝子「コンビニご飯で祝勝会だ....!」

凛「世界を救ったのにそんなにショボくていいの?」

芳乃「良いではないですかー」

凛「ふふ、そっか」クスリ

凛「....」

凛「うん、そうだね」ニコ

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

ダダダダダッ

バーン

りあむ「ちょっと凛ちゃん!!!」ドタドタ

凛「....何」

りあむ「大変だよ!!これ見て!?」

凛「?」

りあむ「江口洋介が!!!」

りあむ「大物俳優に戻ってるんだよ!!!」

凛「あー」

りあむ「これどういうこと!?」

凛「えーっと」

ガチャリ

あかり「こんにちはー」

あきら「....どーも」

りあむ「」

あかり「あ、りあむさ

りあむ「あ゛か゛り゛ち゛ゃ゛~~~~~ん゛!!!!!!!」ガバッ

りあむ「あ゛き゛ら゛ち゛ゃ゛~~~~~ん゛!!!!!!!」ガバッ

あかり「り、りあむさん!?」

りあむ「い、いきなりなんデスか....」

りあむ「あ゛っ、あ゛か゛り゛ち゛ゃ゛ん゛もっ!!!あ゛き゛ら゛ち゛ゃ゛ん゛もっ!!!」

りあむ「よっ、よっ、よっ....」

りあむ「うぇっ!!!おっ、おぇっ!!!!」

りあむ「こひゅっ、こひゅっ」

りあむ「....」

りあむ「....ぅぅぉおうぅぇっ」

あかり「りあむさん!?なんで号泣してるんご!?」

あきら「ヒドい顔....まずは落ち着いてくださいよ」

りあむ「うんっ....」グチャグチャ

りあむ「よかったぁ....よかったよぉ....」ボロボロ

あかり「....向こうで休みましょう」

あきら「それがいいかも....」

凛「....」

凛「元に戻ったのは知ってたけど、実際に会うとそれを実感するね」

輝子「そうだな....」

芳乃「忘れていたこと、消えていたことが嘘のようですー」

凛「....うん」ニコ

りあむ「ねぇねぇ、ぼくんちでさ、打ち上げしない?」

あかり・あきら「打ち上げ?」

あきら「打ち上げするようなこと、ありましたっけ」

りあむ「あ....」

りあむ「ちょ、タイム!」ドタドタ

りあむ「凛ちゃん凛ちゃん凛ちゃん!!!!」ユサユサ

凛「....」

凛「....今度は何」

りあむ「穴のことって言いふらしていいの?」

凛「言いふらすって....」

凛「穴はもうなくなったし、言っちゃダメってことはないと思うけど」

りあむ「けど?」

凛「あれを他の人にわかりやすく説明できる?」

りあむ「できない!」

凛「でしょ?」

芳乃「話したところで、信じる人はいないのではー」

輝子「体験した私たちですら、嘘だったみたいに感じてるしな....」

りあむ「そっかー、わかった!」ドタドタ

りあむ「おまたせ~」

りあむ「ぼくんちでさ、同期の親睦会やろうよ!」

あかり「親睦会....?」

あきら「なんでいきなり」

りあむ「いやー、ぼくってぇ、あかりちゃんやあきらちゃんとは仲良しだけど」

りあむ「他の子たちとはイマイチ打ち解けられてないのかなーって」

りあむ「千夜ちゃんとか千夜ちゃんとか千夜ちゃんとか」

りあむ「だから、ぼくんちに集まってさ!餃子パーティーしようよ!」

あかり・あきら「....」

あかり「りあむさんと....?」キョトン

あきら「打ち解けてる....?」キョトン

りあむ「ちょ、ちょっと!?」

あかり「冗談んご~」エヘ

あきら「別にいいデスけど、りあむさん家ってそんなに入るんデスか?」

りあむ「....」

りあむ「みんな立ち食いで....」

あきら「え~」

あきら「#立ち呑み屋夢見 #開店」

りあむ「やめてよぉ~、可愛いアイドル達にパワハラしたってネット民に叩かれたくないよ~!」

???「話は聞かせて」

??「もらいました」

りあむ「!?」

あかり「あ、あなたたちは!?」

あきら「....」シラー

千夜「親睦会の会場に、私たちの住んでいる屋敷を使ってもよいという」

千夜「お嬢様からの申出です」

ちとせ「私たち、せっかくの同期なんだし」

ちとせ「この機会にもっと仲良くなれたらなって♪」ニコ

りあむ「ちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちとせちゃああああああああんんんん!!!!!」ガバァッ

ちとせ「わっ!?」

千夜「な、何を!?」

りあむ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!」グジュグジュ

ちとせ「....」

ちとせ「よーしよし」

りあむ「うぇっ!!!!ぉっ!ぉっ!ぅぇっ....」ボロボロ

千夜「....」

千夜「お嬢様....」

ちとせ「....大丈夫」ナデナデ

千夜「....はい」

りあむ「ふぐっ....」チーン

ちとせ「あ」

千夜「お、お嬢様の服で、鼻を....!?」プチン

千夜「調子に乗るのもいい加減に....」

あかり「....」

あかり「りあむさん、どうしちゃったんご?」

あきら「#情緒不安定 #ファッションメンヘラから本物に #精神科」

あきら「#デパス #ブロン #フルニトラゼパム」

りあむ「ということになったから凛ちゃんたちもどう?」

凛「えぇ....?」

輝子「さっき、同期会って、言ってなかったか....?」

りあむ「それは建前!まあ穴の打ち上げも兼ねるってことで、ね?」

凛「うーん....」

凛「どうする?」

芳乃「そうですねー、大掛かりな打ち上げをするようなことでもありませんがー」

輝子「あと、昨日一生分の餃子臭を嗅いだからな....」

りあむ「そう言わずにさぁ~、一緒にやろうよぉ~」

凛「....まあ、せっかくだし行ってみない?」

凛「....一応りあむも役には立ってくれたし」

りあむ「り、凛ちゃぁん!!!」ウルウル

凛「あんまり泣き過ぎると脱水症状起こすよ」

りあむ「顔が良くて優しい....最高か?」ポロポロ

輝子「結局泣くのか....」

志希「うんうん~、楽しそうなハナシしてるねー」ニッコリ

りあむ「ひっ」チョロ

志希「アタシも行きたいな~、ね?」チラ

りあむ「あ、はい、どうぞ、来てください」チョロチョロ

志希「にゃはは、やった~」

志希「あ、でもー、私その時予定があるんだったー」

りあむ「へ、へへ....それは、残念」チョロチョロチョロ

志希「代わりに、アタシの部屋に来ない?」ニッコリ

りあむ「や、ぼくは、ちょっと、遠慮をして....」チョロチョロチョロチョロ

志希「ん~?」ジー

りあむ「行かせてくださいっ!」

志希「おっけ~、じゃ、明日~」ヒョコヒョコ

ガチャリ

瞳子(JKの姿)「随分にぎやかね?」

りあむ「」ガクガク

りあむ「え?も、戻ってないよ!?」ブルブル

凛「....」

凛「あの、その恰好は....?」

瞳子(JKの姿)「あぁこれ?今日の仕事で使ったのよ」

瞳子(JKの姿)「まさかこの年齢になって着るなんてね....」クスクス

りあむ「なんだぁ~!安心したよ!!!」

瞳子(JKの姿)「あ、安心?」

りあむ「瞳子さんのセーラー服ってぼく、若干トラウマって言うかさ~」アハハ

りあむ「さっき入って来たときなんて心臓止まりかけたよ~!」

瞳子(JKの姿)「....」

りあむ「ね?凛ちゃん、芳乃ちゃん、輝子ちゃん!」

りあむ「こうやって見るとね?わかるでしょ?」

りあむ「あの時は分からなかったかもしれないけどさ!改めてみると

凛「り、りあむ....!」

輝子「(私たちを巻き込まないでくれ....!)」

芳乃「....」チラ

芳乃「(あー....)」

りあむ「え?なんでみんな黙るの?ぼく何か変なこと言った?」

トントン

りあむ「?」クル

瞳子(JKの姿)「....」ニッコリ

本日はここまでとさせていただきます
明日の夜に再開します

本日夜からの再開予定でしたが、体調を崩してしまいました
予定を変更し、明日夜の再開とさせていただきます
申し訳ありません

~夜~

りあむ「お疲れ様でした~!!!」

あかり「(お疲れ?)」

あきら「(お疲れ?)」

ちとせ「かんぱ~い♪」コン

千夜「かんぱい....!」コツ

りあむ「ほらほら~たくさんあるからどんどん食べてね~!」

あかり「す、すごい量ンゴ....」

あきら「りあむサン、加減って知ってます?」

りあむ「?」ポケー

あきら「あぁ、知らないんデスね....」

ちとせ「いただきまーす」パク

ちとせ「ん~美味しい♪」

りあむ「えへへ、でしょ~」

りあむ「美味しい餃子づくりのポイントはぁ」

りあむ「肉を入れ過ぎないこと!大丈夫ってくらいキャベツをたくさん入れた方が美味しいからね!」

りあむ「あと~、明日のことなんて考えず、ニンニクとニラを入れるのに躊躇しない!」

りあむ「ハッ!?」

ちとせ「?」

りあむ「こ、これニンニク一杯入ってるんだけど、だ、大丈夫?」

ちとせ「え?うん」キョトン

りあむ「あ、そっかぁ....」ホッ

あかり「りあむさん~もうなくなった~」

りあむ「えもう!?」

千夜「りあむさん、次はまだでしょうか」バクバク

りあむ「あ、千夜ちゃんかぁ....」

りあむ「ど、どう....?」

千夜「....?」

千夜「悪くない味ですが」

りあむ「!!!」

りあむ「そ、そっか~!」

りあむ「うんうん、一緒に餃子を食べた仲!」

りあむ「これでぼくたちも仲良し同期だね~」

千夜「仲....良し....?」キョトン

りあむ「も~!それやめてよ!!!」バンバン

千夜「ふふ....」クスリ

ちとせ「....」ニコニコ

凪「ふむ....」

颯「なー、どうしたの?」

凪「餃子、それ即ちアイドルの対極に位置する存在」

颯「対極?そもそも比べようがないような....」

凪「つまりこの物体たちは我々の天敵、宿敵、親の仇」

颯「いやいや」

凪「なのになぜか、吸い寄せられてしまう....」

凪「これが、サイキックですか」

颯「ただの匂いでしょ~」パク

颯「うんうん、美味しい~」

凪「なるほど....」

凪「本気を見せるときがきましたか」

凪「年に一度のレアイベです、括目して目に焼き付け凝視せよ」パクパク

颯「そこまでレアじゃないでしょ....」

輝子「....」モグモグ

輝子「昨日の餃子と比べたら、随分常識的な匂いに収まってるな....」

芳乃「りあむもたまには、有益なものを生み出すのですねー」モグ

りあむ「ちょっと!?まるでぼくが常に非生産的な人間みたいな言い方やめてよ!?」

芳乃「紛れもない真実ではー?」

凛「....」モグ

千夜「あの」

凛「?」

千夜「昨日のこと、色々とお尋ねしたいのですが」

凛「....あぁ」チラ

凛「....ちょっと場所変えようか」

千夜「....はい」

千夜「....」

凛「かなり大まかにまとめるとこんな感じかな」

千夜「....」

千夜「きっといつもの私ならば、信じることはないでしょう」

千夜「しかし、この身をもって体験したことも含まれている以上」

千夜「....信じざるを得ません」

凛「....」

凛「やっぱり千夜は覚えてるんだね」

千夜「....はい」

千夜「今朝、目を覚ました時」

千夜「自然とお嬢様のことを考えていました」

千夜「いつも通り支度をして、お嬢様のお顔を見て」

千夜「それまでの、お嬢様がいらっしゃらなかった時間を」

千夜「そして、それに何の疑問も抱かずのうのうと生活していたことに」

千夜「気が付きました」

凛「....説明した通り、それは千夜のせいじゃ

千夜「私の責任など関係ありませんから」

凛「....」

千夜「....お嬢様を救っていただき、ありがとうございます」ペコ

千夜「私では、確実に不可能でした」

千夜「何とお礼を言おうにも、この恩を返すことはできません」

凛「....ううん、全然」

凛「....」

凛「....千夜はさ」

千夜「....?」

凛「....これでよかったと思う?」

千夜「....」

千夜「凛さん、その先に言葉は必要ありません」ニコ

凛「....」

凛「....そうだね、ごめん」

千夜「....いえ」

凛「....」スタスタ

芳乃「....」

芳乃「いかがでしたかー?」

凛「....うん、後で話すよ」

芳乃「....」

芳乃「どうぞー」スッ

凛「?」

芳乃「食べましょうー」ニコ

凛「....ありがと」

りあむ「りっんっちゃぁ~ん!」ガバッ

凛「....何」

りあむ「どうどう?ぼくの餃子どう?」

凛「....」

凛「....そこそこ、かな」

りあむ「美味しいってこと!?」

凛「....まあ」

りあむ「」

りあむ「あっ、あっ、あっ、あざす!」

凛「....」

凛「そういえば」

凛「柔道をしてる人の耳って潰れるけど」

凛「あれ、餃子耳って言われるよね」

りあむ「え?いきなり何の話?」

凛「いや、りあむって餃子好きだからさ」

凛「今度りあむに餃子じゃなくて耳を食べさせないと」

凛「って思ってたんだよね」

りあむ「え?あ、うん」

凛「食べてみない?」

りあむ「だ、誰の?」

凛「....誰だっけ?」

りあむ「いや知らないよ!?」

凛「....」

凛「輝子ー」

輝子「?」

輝子「凛さん、どうした....?」

凛「ちょっとそこに寝転がってくれる?」

輝子「あ、あぁ....」

凛「....」ファサ

凛「これ、耳」

りあむ「知ってる」

凛「餃子を食べるときのマナーって何かある?」

りあむ「マナー....?」

りあむ「一口で食べろってのはたまに言われるかなぁ?」

りあむ「でも餃子ってアツアツで食べるし、普通に二口で食べたほうがいいと思うけどね~」

凛「なるほど」

凛「耳の食べ方に通じるものがあるね」

りあむ「???」

輝子「あ、あの、凛さん、何を....?」

凛「....」

凛「よく見てて」

凛「あむ」パクリ

輝子「!?」ビクッ

輝子「凛さん!?」

凛「(まずは輝子の小さな耳を一口に頬張る)」

凛「(そして)」

凛「....」チロ

凛「....」スーッ

輝子「ん................////」ピク

『ぁ................////』ピクピク

凛「!!!」ピタ

凛「....」

凛「(....何、今の)」

凛「....」

凛「(ダメだダメだ、目の前のフルコースに集中しないと)」

凛「....」

凛「(耳と頭の境目を、上から下になぞるように舌を這わせる)」

凛「(これは食前酒のようなもの)」

凛「(ここから前菜に入っていく)」

凛「....」チロチロ

凛「(耳輪から耳垂へ)」

輝子「っ....////」ビクビク

『んっ....////』モジモジ

凛「....」

凛「....」スゥッ

凛「(下まで行ったらさらに内側、舟状窩から上がって三角窩)」

凛「....」ペロ

輝子「やめてっ....凛さん....////」

凛「....」スッスッ

凛「(耳甲介艇を経由して耳甲介腔)」

輝子「おかしくなるっ........////」ハァハァ

『ぁぁっ....んん....////』ハァハァ

凛「....」

凛「(....私の知らない誰かが)」

凛「(....耳を舐められて)」

凛「(....よがり声をあげている)」

凛「....」

凛「....」

凛「(そして物語はメイン)」

凛「(外耳孔へ)」

凛「....」チュルチュル

凛「....」ニュル

凛「....」グポグポ

凛「(ん~)」

凛「(最初舌に広がるのはほろ苦さ)」

凛「(でも味わうごとに、それにもいくつか種類があることを知る)」

凛「(そしてそれは、奥へ舌を向かわせるほどに深みを増していくんだ)」

『んぃっ』ビクン

凛「....」ピタ

輝子「はぁ....はぁ....」

りあむ「いきなり輝子ちゃんの耳を舐め始めたかと思ったら」

りあむ「今度は突然止まって....」

りあむ「どうしたの?」

凛「....」

凛「(....もう少しで)」

凛「(何かが)」

凛「....」

凛「....」ズブブ

凛「....」レロ

輝子「んっ....ふっ....ふっ....////」ジュワ

『んんんんぅぅ............////』ビクビク

凛「(もっと)」

凛「....」チュル

凛「....」チュルチュル

凛「....」チュルチュルチュル

輝子「あ゛っ!!!」ビクン

『き゛ぃ゛っ!!!』ガクガク

凛「(もっと!)」

凛「....」カパッ

凛「ふぅ....」チラ

輝子「」ピクピク

りあむ「しょ、輝子ちゃん....?」

凛「....」

『』ピクピク

凛「....?」

凛「この、光景は」

乃々『』ピクピク

凛「....」

凛「....乃々」

本日はここまでとさせていただきます
ラストまで残り数回、もう休みませんのでどうかもう少しだけお付き合いください
明日の夜に再開します

凛「輝子、芳乃」

輝子・芳乃「?」

凛「....ちょっといい」

輝子「ど、どうしたんだ....?」

凛「....私も今思いだしたんだけど」

凛「穴の中に、もう1人取り残されてる」

輝子・芳乃「!?」

輝子「う、嘘だろ....?」

輝子「だって、消えてた人たちも元に戻って」

輝子「こうやってみんな、いるはずじゃ....」

芳乃「....」

芳乃「....思いだした、ということは」

凛「....うん」

凛「輝子も芳乃も、みんなも、忘れてる」

芳乃「....」

輝子「そんな....」

凛「....」

凛「私は今から、その子を」

凛「....乃々を、助けに行く」

輝子「た、助けに行くって....」

輝子「凛さんも、目の前で見ただろ....?」

輝子「穴の入口は、もう消えてるんだ....」

凛「....うん」

芳乃「....それでも、彼女を助けに行く方法を探すのですねー?」

凛「....」コクリ

凛「....今から、あの穴があった現場に行ってみようと思ってる」

凛「....2人にも協力してほしい」

芳乃「もちろんですー」ニコ

輝子「....私も、協力させてほしい」

凛「....ありがとう」

芳乃「大切な人を忘れている」

芳乃「それに気づかないならば、良いのですー」

輝子「でも、気づいてしまったなら」

輝子「取り戻さなきゃ、ダメだ....!」

凛「....」

輝子「また夜に、瓦礫の上を進むことになるとはな....」

凛「....」スタスタ

芳乃「....穴が消えた時から閉じ込められているということは」

芳乃「既に10時間以上が経っているのですねー....」

凛「....うん」

輝子「それは、きついな....」

凛「あの真っ暗闇の中、1人で過ごすだけでも辛いのに」

凛「乃々はきっと、水も食料も持ってない」

凛「しかも、爆発の影響で穴の中がどうなってるかもわからない」

凛「早くしないと」

輝子「そう、だな....」

芳乃「急ぎましょうー....」

凛「....」ピタ

凛「この辺りだよね」

輝子「穴はなくなったけど、瓦礫がほとんどないのは変わってなくてよかった....」

凛「穴があった場所の周りや、近くの瓦礫の中に何かないかを探そう」

芳乃「手掛かりになるものを見つけましょうー」

凛「うん....!」

手掛かり >>864

ちとせの匂い

輝子「ハァ....ハァ....」ガシ

輝子「....」ポイ

芳乃「....」チラ

芳乃「ふむー....」

凛「....」スッ

凛「....」ポイッ

輝子「なかなか、見つからないな....」

芳乃「まだまだですー」

凛「....」

フワッ

凛「....?」

凛「この匂い....」

輝子「どうしたんだ....?」

凛「何か、匂いがしない?」

芳乃「....」クンクン

芳乃「わたくしには何もー」

輝子「....」クンクン

輝子「私のもちょっと、わからないな....」

凛「....美しくも、どこか儚げな匂いがする」

輝子「それは匂いの表現に適してるのか....?」

凛「....そして」

凛「ついさっきまで嗅いでたような気がする」

芳乃「....」

芳乃「美しくて儚く、先ほどまで嗅いでいたのなら」

芳乃「ちとせ、の匂いではないでしょうかー」

凛「それだ!」

輝子「いやなんでわかるんだ....」

芳乃「失せ物探しこそわたくしの真髄ですのでー」

輝子「ちとせさんは、まだ穴が解決する前、この辺りを出入りしてたな....」

芳乃「その匂いが残っているのでしょうかー」

輝子「それにしては、時間が経ち過ぎてる気がする....」

凛「いや、この匂いは」

凛「まだ新しい」

輝子「あ、新しいって....」

輝子「ちとせさんが最後にここに来たのは、あの爆弾に想いを込める時じゃないか....?」

凛「....」

凛「とりあえず、この匂いを辿ってみる」

芳乃「それがよいでしょうー」

凛「....」クンクン

凛「....」クンクン

輝子「....」

輝子「それにしても、凛さんの鼻、どうなってるんだ....?」

輝子「この瓦礫の山の中で、かなり前の匂いを感じられるなんて....」

芳乃「凛は、美しい女性のこととなると異常な力を発揮するのですー」

輝子「性の化け物じゃないか....」ドンビキ

凛「(集中しろ私....)」クンクン

凛「(土の匂いに混じった、微かな美少女臭を見つけろ....)」クンクン

凛「2人とも!」

凛「....これ」

輝子「月明りで、何か光ってる....」

芳乃「瓦礫の下に挟まっているこれは、ちとせの髪の毛でしょうかー」

凛「そうだと思う」

凛「どうしてこれが、こんなところにあるのかはわからないけど」

凛「この瓦礫をどけて、下を確かめてみようと思う」

輝子「でもこれ、結構大きいな....」

凛「お願い」

芳乃「仕方ありませんー」

輝子「やるしかないな....!」

凛「いくよ?」

凛「せーの!」

凛「っ....!」ググッ

芳乃「ふっ!」グ

輝子「んんっ!!!」グッ

凛「それっ!」

ゴトッ

輝子「なんとか、動いたな....」

芳乃「難敵でしたー....」

凛「....」チラ

凛「!!!」

芳乃「どうしましてー?」

凛「....これ」

輝子「これ、あの時の....」

芳乃「なぜこのようなところにー....」

何があった? >>874

ナイフと穴と瓦礫に結びついたロープロープ(穴の方に続いてる)

輝子「なんで、閉じたはずの穴がこんなところに....」

芳乃「ふむー....」サワサワ

芳乃「わたくしたちが穴に入る時に使っていたロープに間違いありませぬー」

輝子「ご丁寧に滑車までつけっぱなしになってるな....」

輝子「後はナイフ....?」

輝子「物は亜季さんのみたいだけど....」

芳乃「随分と血で汚れておりますねー」

凛「(....そっか)」

凛「....」スッ

凛「....」

凛「穴が見つかったなら、やることは1つ」

凛「私がこの中に入る」

芳乃「....」

輝子「大丈夫なのか....?」

芳乃「わたくしも、危険に思えますー」

凛「でもやるしかない」

芳乃「....」

芳乃「....この穴の動力源は、感情」

芳乃「わたくしたちの経験からして、間違いないでしょうー」

芳乃「....そして」

芳乃「消えたはずの穴が、凛を匂いで呼び寄せた先で」

芳乃「中へ入る準備を整えて待っているー....」

芳乃「凛の強い想いに反応し」

芳乃「待ち構えているのではないでしょうかー....」

凛「....」

凛「....そんなの私だって」

凛「わかってる」ニコ

芳乃「....」

芳乃「行くのですねー....」

凛「....穴が待ち構えてる?」

凛「望むところだよ」

凛「だってその先で」

凛「乃々が待ってるんだから」ジッ

芳乃「....」

輝子「だ、だったら私たちも!」

凛「ううん、大丈夫」

凛「もしものことがあった時、世界から消えるのは」

凛「私だけで十分」

輝子「....」

凛「2人はここで待っててほしい」

芳乃「....」コクリ

凛「....1時間」

凛「私が1時間戻らなかったら、引き上げて」

輝子「....うん」

凛「....」

凛「....行ってくる」

輝子「....」

芳乃「....絶対に」

芳乃「戻ってきなさい!」

輝子「そ、そうだ!約束!」ウンウン

凛「....」

凛「当たり前じゃん」ニッ

芳乃「....」

輝子「....芳乃さん」

輝子「私たち、これでよかったのかな」

芳乃「....よいはずはないのです」

芳乃「しかし」

芳乃「....辛いことですが」

芳乃「今は、凛を信じるしか」

芳乃「....」グッ

芳乃「....ないのです」

輝子「....」

輝子「凛さん....」

数時間後に再開します

凛「....」ズル

凛「....」ズル

凛「(重力の方向が変わってる....)」

凛「(前までは穴の入り口が上で、奥が下だったのに)」

凛「(今は横になってるせいで、這って移動しなきゃいけないなんて....)」

凛「....」

凛「(しかも、穴の中もでこぼこになってるし)」

凛「(明らかに狭くなってる....)」

凛「(爆発の影響なのかな)」

凛「....」

凛「(当てもなく入ってきちゃったけど、どうしよう)」

凛「(穴のどこに乃々がいるのか、全くわからない....)」

凛「(うーん....)」

凛「....」

凛「(そうだ!)」

凛「スー....」スゥ

凛「ハー....」ハァ

凛「(研ぎ澄ませ....)」

凛「(全神経を....)」

凛「....」

凛「(私の鼻に集中させるんだ....)」

凛「....」スンスン

凛「(探せ....)」

凛「(ステップ&スキップ....)」

凛「(安心安全のステップ&スキップの香りを!!!)」カッ

強い光は放てない テンション低め~♪
今も戸惑い躊躇いを 隠せずにいてごめん~♪

凛「(来た!)」

凛「(脳内でステップ&スキップが再生されたということは)」

凛「(乃々はこっちにいる!)」

凛「(焦らずに急げ!)」ズルズル

凛「....」スンスン

でも 好きなものは~♪
ずっと変わってなくて~♪

凛「(脳内ステップ&スキップがBメロに移った....)」

凛「(さっきより香りが濃くなってるんだ....)」

凛「....」ズルズル

ゴツン

凛「!?」

凛「(な、何これ....)」サワサワ

凛「(塞がってる....)」

凛「(曲は....)」

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

凛「(サビの直前!)」

凛「(乃々までもうすぐなんだ....!)」

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

凛「(....でも)」

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

凛「(ここを通らないと、乃々のところにはいけない....)」

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

凛「(曲もループしてるし....)」

凛「....」

凛「(これが使えればいいんだけど....)」スッ

凛「....」

凛「(このナイフ)」

凛「(穴に通用するかもしれないと思って持ってきたけど)」

凛「(どうなるかなっ!)」ブン

ブシュッ

凛「(刃が....)」

凛「(通る....!)」

凛「....」

凛「待ってて乃々!!!」

凛「....」ズル

凛「....」ズル

明日へステップ~♪
さあ まずは歩こう~♪

凛「....」ズル

凛「....」ズル

立ち止まったり~♪
泣いたりして~♪

凛「....」ズル

凛「....乃々」ズル

君へスキップ~♪
傍に寄り添うための~♪

凛「乃々」ズル

凛「乃々っ!」ズル

ゴンッ

凛「痛った........」

凛「何これ....」

凛「大きな、一枚の板....?」

凛「あ、降りられる」ピョン

凛「何なのこれ....」

乃々「....」ボー

凛「....」

乃々「....」ボー

乃々「....」チラ

凛「....」

乃々「....」

乃々「....?」

凛「....乃々」ウルッ

乃々「........................」

乃々「り、凛さん!?」

凛「乃々っ!!!」ダッ

凛「もう!やっと見つけた!!!」ギューッ

乃々「どうしてここに!?」

凛「話はあと!」

凛「まずは」スー

乃々「凛さん、くすぐったいです....////」

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

乃々「....」

乃々「....あの、いつまでこれを」

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「やっと残り香じゃない生のステップ&スキップを嗅げたよ」

乃々「....」

乃々「あの、私、1日お風呂に入っていないので、その....」

凛「熟成されたおかげで深みが増してるよ」スー

乃々「....恥ずかしいです」ボソ

凛「さて次は」

凛「あむあむ」パクリ

乃々「ちょっ!?」

凛「(耳耳、乃々耳こそ耳中の耳、耳界No.1耳だね耳)」モグモグ

乃々「りっ!凛さん!!!」ジタバタ

凛「....」チロ

凛「....」スーッ

乃々「ぁ................////」ピクピク

凛「(まずは耳と頭の境目を、上から下になぞるように舌を這わせる)」

凛「(これは食前酒のようなもの)」

凛「(ここから前菜に入っていく)」

(省略)

乃々「」ビクンビクン

凛「....」

凛「....うっ」ウルッ

凛「やっとっ....乃々に会えたっ....!」ポロ

乃々「その涙は耳舐めの前じゃダメだったんですか....」

凛「耳を舐めたら急にっ....ひぅ....」

凛「実感がぁ....湧いてきちゃった....こ゛め゛ん゛....」グシャグシャ

乃々「....」

乃々「....まあ」

乃々「今回は、凛さんも苦労して私の助けに来てくれましたし」

乃々「そのお礼、ということに

凛「そういうことなら二回戦を」グジュルジュルジュッポジュッポ

乃々「凛さんっ!!??!?」

凛「私たちと別れた後、何があったの?」

乃々「散々私の耳を弄んでおいてよくその話に入れますね....」

凛「スッキリしたから」

乃々「そうですか....」

乃々「....あの後、ちとせさんを無事送り届けたところまではよかったんです」

乃々「帰ろうとしたら、穴全体が揺れ始めて」

乃々「徐々に崩れ始めました」

乃々「途中までは私も帰ろうと努力していたんですが」

乃々「出口まではとても間に合いそうもなくて....」

凛「....うん」

乃々「真っ暗で周りは見えませんでしたけど、もう限界だってことはわかりました」

乃々「....とにかく怖かったんです」

乃々「何かに縋りたかった私は、夢中でリュックを抱きしめました」

乃々「大きな音と共に、周囲が崩れた感覚があったんですが、次第に静かになって」

乃々「目を開けると、私の上にこの天井のような何かが現れていて」

乃々「私を守ってくれていたんです....」

凛「....」

乃々「まだ私は、天に見放されていないんだと」

乃々「諦めちゃダメだと、思いました」

凛「....」

凛「....リュックを抱きしめたって言ったよね」

乃々「はい....?」

凛「もしかしたら、あれが反応したのかも」

乃々「あれ?」

凛「2回目の穴突入の時に、ちひろさんの机の中に入ってた石持って行くって言ってたでしょ」

乃々「あぁ、凛さんが300個くら詰め込んでいたあれですか....」

凛「....」

凛「....実は乃々のリュックにも入れてたんだよね」

乃々「!?」

乃々「自分で持つって約束したじゃないですか!!!」

凛「いや私も持ってたよ」

凛「ただ乃々のリュックにも300個入れてただけ」

乃々「不自然に重いと思ったらそういうことだったんですか....」

凛「でもさ、きっとあの300個の石が何らかの形で」

凛「この天井になってくれたんだよ」ニコ

乃々「....」

乃々「....そう、ですね」

乃々「....」

乃々「....物凄く結果論じゃないですか!」

凛「てへ」

凛「というかさ」

凛「私、乃々はもっと弱ってると思ってたけど」

凛「思ったより元気そうだね」

乃々「あ、はい、食べ物も飲み物もあったのでなんとか....」

凛「そんなの持ってたの?」

乃々「いえ、手に入ったのは偶然なんですけど....」

乃々「穴の崩壊から身を守った後」

乃々「天井が光っているおかげで、この辺りは視界が通ることに気付いたので」

乃々「うろうろしていたら、これが落ちてまして....」スッ

凛「....キノコ?」

乃々「おそらく....」

凛「結構大きいね」

凛「でも、そんなの食べて大丈夫なの?」

乃々「鉢植えに入っていたので、誰かが育てていた物なのかなと....」

凛「だからって安全とは限らないでしょ....」

凛「それに、ここって火ないよね?生食は心配だよ....」

乃々「お腹が空いてしまったので....」

凛「たまにアクティブだよね、乃々」

乃々「水、というか水分なんですけど....」

乃々「そこの端の方に、液体が溜まっていまして....」

凛「....」

凛「の、飲んだの....?」

乃々「水分の不足は命にかかわりますから、やむを得なく....」

凛「....大丈夫なのそれ」

乃々「色は若干黄色でした、臭いは少し独特のものがありましたね....」

乃々「味はほとんどありませんでした....」

乃々「今のところ体調に問題はないので、きっと無害な液体だったんだと思います....」

凛「一体何飲んだの....」

乃々「さぁ....」

乃々「でも、一番私の支えになったのは」

乃々「....凛さんです」ニコ

凛「....そんな」

凛「私なんて、乃々のこと忘れてたんだよ?」

凛「きっかけがなかったら、忘れたままだったかもしれない」

乃々「それは、仕方ないですよ」

凛「....仕方なくなんかないよ!」

乃々「....凛さん」

凛「....」

凛「結局、こんなところに乃々を何時間も待たせて」

乃々「それでも凛さんは、約束を守ってくれました」

凛「....約束?」

乃々「『何があっても私は、乃々を守るよ 』って」

乃々「あの言葉があったから、私は」

乃々「この暗闇の中で、足掻こうと思いました」ニコ

凛「....」

凛「....言ったっけそんなこと?」

乃々「ひ、酷い!」

凛「だって、私が乃々を守るなんて当たり前のことだし」

乃々「....そうやって誤魔化して、ズルいですよ」プイ

凛「ごめんごめん」アハハ

凛「....そろそろ帰ろっか」

凛「上で輝子と芳乃が待ってる」

乃々「....そうですね」

乃々「ここも、いつまで持つかわかりませんし....」

乃々「....」

凛「どうかした?」

乃々「....いえ」

乃々「あんなに心細かった穴の中も」

乃々「凛さんが来たら、むしろ楽しいくらいで....」ポロッ

乃々「っ....」ポロポロ

乃々「....凛さん」ギュッ

凛「....」

乃々「来てくれて」ポロポロ

乃々「私を思いだしてくれてっ....ありがとうございますっ....」クシャクシャ

凛「....」

凛「....」ギュッ

乃々「....」ズル

凛「....」ズル

乃々「....」ズル

乃々「まさか、穴の重力の方向まで変わっているなんて....」

凛「本当、この穴のことは結局最後までわからなかったね」

乃々「あまりわかりたくもないですけど....」

凛「確かに」フフッ

乃々「....」

乃々「....凛さん」

凛「何?」

乃々「もう1つの約束、覚えてますか....?」

凛「....」

凛「....?」キョトン

乃々「こっちも忘れているんですか!?」プンスカ

乃々「私ばっかり期待させられてます....」ボソ

凛「....」

凛「....その話は、無事帰り着いてからでも」

凛「遅くはないでしょ」

乃々「!」

乃々「やっぱり覚えて

凛「見えてきた」

乃々「....光!」

凛「....よいしょ」

凛「はい」スッ

凛「つかまって」ニコ

乃々「....」

乃々「....」グイ

乃々「....」

凛「おかえり、乃々」

本日はここまでとさせていただきます
明日、少しだけエピローグを書いて終了になります
よろしくお願いします

乃々「....」

乃々「....あの」

凛「?」

乃々「....なぜ私は、昨日の今日でドレスを着ているのでしょうか」

凛「ドレスじゃないよ、ウエディングドレス」

乃々「別にどちらでもいいんですけど....」

凛「よくないよ!ただのドレスとウエディングドレスは全く違うから!!!」バーン

乃々「は、はぁ....」

乃々「というか、急だったのにこんな立派なドレスどうやって....」

凛「何のためにアイドルやって来たと思ってるの?」

凛「こういう時のためだよ」ニコ

乃々「それに、こんなに大きな教会を貸し切って....」

凛「何のためにアイドルやって来たと思ってるの?」

凛「こういう時のためだよ」ニコ

乃々「それはもういいですから....」

乃々「そもそも、今これを着てもただのコスプレでは....」

凛「乃々が言ったんでしょ!」

凛「『凛さん....結婚したくてしたくて仕方ないので結婚してください....』」

乃々「全くもってこれっぽっちも言ってません....」

乃々「....私は、凛さんが言っていたことを思いだしたので」

乃々「ちょっとした冗談のつもりで....」

凛「乃々は私と結婚したくないの?」

乃々「....したくないというか、その」

乃々「日本でそれは無理じゃないですか....」

凛「知ってる」

凛「だから今は、これで我慢して欲しい」

乃々「....今は?」

凛「私が戸籍法を変える」

乃々「えぇ....」

凛「ついでに憲法も変える」

乃々「そんなことどうやって....」

凛「私たちは世界を救ったんだから、このくらい簡単だよ」グッ

乃々「....」

乃々「....そうかもしれません」フフッ

凛「さ、行こうか」スッ

乃々「....」ギュッ

乃々「....はい」ニコ

輝子「....」

芳乃「....」

輝子「どうして、私たちだけここにいるんだろう....」

輝子「結婚式をするなら、みんなも呼べばいいのに....」

芳乃「本番は後々行うので、今はわたくしたちだけでいいそうですよー」

輝子「そ、そうか....」

輝子「....」

輝子「いやそれなら今やる必要はあるのか...?」

輝子「ボノノちゃんと凛さんが帰ってきてから、まだ1日も経ってないんだぞ....」

芳乃「それだけ、2人の心を突き動かす何かがあったのでしょうかー」

輝子「主に凛さんだと思うけどな....」

輝子「そもそも凛さん、まともに寝てるのか....?」

芳乃「帰ってきた後から今までずっと、この式の準備に走り回っていましたねー」

輝子「昨日だって、そんなに寝てなかったはずなのにどうなってるんだ....」

芳乃「これが本気、というものなのでしょうー」

輝子「さすが一流アイドルだな....」

芳乃「....そういえば、輝子が神父役なのですねー?」

輝子「芳乃さんが拒否したからこうなったんだ....」

芳乃「わたくし、異国の文化には疎いのでしてー」

輝子「私だって、別に詳しくないんだが....」

芳乃「今回は形だけですから、問題ないのではー」

輝子「そういうものなのかな....」

ガチャリ

輝子「あ、来た来た....」

芳乃「新婦が新婦の手を引いて、共に出てくるのはなんとも不思議な姿ですねー」

輝子「普通は別々に出てくるんだけどな....」

凛「....」

乃々「....」

芳乃「お2人とも、とても綺麗ですー」

輝子「凛さん、一流のメイクさんとかスタイリストさんを連れてきてたからな....」

輝子「どうやったらあんなことが出来るんだ....」

芳乃「それが愛というものですー」ニコニコ

輝子「....」

輝子「....結局、あの穴はどうなったのかな」

芳乃「....」

芳乃「どうなったも何も、あの後すぐに消えてしまったではないですかー」

輝子「....うん」

芳乃「....」

芳乃「....一度消えた後に再度現れ、匂いによって凛にその存在を示し」

芳乃「穴への突入へと導いたのは」

芳乃「乃々だけではなく凛も、道連れにしようとしたのかもしれませんー....」

輝子「2人が戻ってきたのも間一髪だったしな....」

輝子「....」

輝子「穴は、残された最後の力を振り絞ってまで」

輝子「1人でも多くの人間を、食らおうとしたのかな....」

芳乃「....」

輝子「一体何がそこまで、あの穴にそこまでさせるんだろう....」

芳乃「....」

芳乃「....わたくしたちには、その謎を解くのはまだ早すぎるのかもしれませんー」

輝子「....いくら時間が経っても、解ける気はしないけどな」

芳乃「....」

凛「輝子ー!」

輝子「あ、呼ばれてる」

芳乃「神父役、頑張るのでしてー」フリフリ

輝子「不安だ....」

乃々「輝子ちゃんがやるんですね....」

輝子「ごめんな、私なんかで....」

乃々「いえ、むしろ本物の外国の方より緊張しないので安心です....」

輝子「そ、そうか....」

凛「じゃ、打ち合わせ通りに」

輝子「ああ....」

輝子「えーっと」

輝子「それでは、指輪の交換を」

乃々「いきなりですか!?」

乃々「もっとこう、色々あるじゃないですか!」

凛「いいのいいの、どうせ本番は後からやるんだし」

凛「今日は気分だけ、ね?」

乃々「その割には色々と本格的な部分も多くないですか....」

凛「はいこれ」スッ

乃々「....」

乃々「////」

凛「かわいい」

乃々「や、やめてください....////」

凛「次、乃々の番だよ」

乃々「はい....」

乃々「....」スッ

凛「....ありがと」ニコッ

乃々「いえ....////」

輝子「....」

輝子「あの、2人とも....」

乃々・凛「?」

輝子「凛さんの指輪に通した指、どこにいったんだ?」

凛「どこって、私指詰めてないんだからここに」スカッ

凛「....」

凛「....ない」

乃々「!?!!?!!??!?!?!?」

乃々「えっ!?凛さんの指がいつの間にか切断されてしまったんですか!?」

凛「いや別に痛くはないしなあ」スポッ

凛「ほら、指輪外したらちゃんとあるよ」

乃々「えぇ...?」

輝子「....」

輝子「....それもしかして、指輪の中にあの穴がまた現れ

凛「輝子、続けて?」

輝子「え」

乃々「続けるんですか!?」

輝子「いやでも、またあの穴が現れたなら早く

凛「続けて?」ニッコリ

芳乃「続けるのでしてー」

輝子「(野次を飛ばすな)」

輝子「....」

輝子「....誓いのキスを」

乃々「輝子ちゃん!?」

凛「穴のことはほんっっっのちょっぴりだけ気になるけど」

凛「神父さんもこう言ってることだし」

乃々「神父さんも何もこの人ただの輝子ちゃんじゃないですか!?」

凛「誓いのキスが嫌なら誓いの耳舐めにする?」

乃々「それは絶対に嫌です!」

凛「またまたー、乃々もちょっと癖になってきたんじゃないの?」

乃々「そんなことは....ない....と思いますけど....」

凛「はいはい」スッ

乃々「っ....////」

凛「やっとベール越しじゃない顔が見られた」クスッ

凛「うん、やっぱりかわいい」

乃々「////」

乃々「....」

乃々「....どうぞ」

凛「....」

凛「いただきます」

輝子「キスの前に言う言葉じゃないだろ....」

凛「さてと」ツヤツヤ

凛「満足した?」

乃々「凛さんには負けますけど....」

乃々「満足は、はい、とても....////」

凛「よしよし」

輝子「....」

輝子「私たちは一体何を見せられているんだ....?」

芳乃「それはー....」

芳乃「....」

芳乃「愛、でしてー」

輝子「どうせ見るなら、もっとちゃんとした愛を見たいような....」

凛「で、これなんだけど」スッ

芳乃「おー」

輝子「これは間違いなく....」

乃々「穴ですね....」

凛「指輪の中に開くなんて、器用だなー」

芳乃「どうするんでしてー?」

輝子「せっかく終わったと思ったのに....」

乃々「仕方ないですよ、穴ですから....」

凛「まあまあ」

凛「また消しちゃえばいいだけの話だし」

乃々「簡単に言いますね....」

凛「とりあえずこの指輪潰すか」

乃々「凛さん!?」

輝子「あ、これ結婚式に水差されて内心キレてるやつだな....」

芳乃「穏やかではありませんねー」ニコニコ

凛「穴....覚悟しておいて....」

凛「私と乃々の式を邪魔しておいて、タダでは帰さないよ....」

凛「ここからが本当の始まりだから....」

乃々「....」

乃々「もうこりごりなんですけど....」

【完】

最後までお付き合いいただきありがとうございました

ただの一発ネタのはずがあわや1000レス、こんなに長くなってしまうとは驚きです
モバマスの安価スレは最近ほぼないと聞いていたので、心配していましたが
皆様のおかげで、非常に楽しい作品に仕上がったと思います
楽しかったので、近いうちにまた安価スレをやりたいです

20日間以上に渡ってほぼ毎日、このような酷い作品に参加してくださった皆様に心よりの感謝を申し上げます
本当にありがとうございました

このSSが読者の方の人生の糧に少しでもなれば幸いです

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