龍崎薫(15)「そろそろ大人っぽい仕事を入れてください!」カッ! (32)

【やさぐれ思春期】龍崎薫

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(事務所・4月末)

カチャ

P「薫〜、来てるか?」

薫(15)「……はい。何ですか先生」ムス-

P「仕事の話だけど……って何で仏頂面してるのよ」

薫「だってこの時期にくる仕事って毎年決まってますよね」ムスッ

P「でも今回がその仕事とは限らないだろ」

薫「じゃあ何の仕事なんですか?」

P「父の日に向けた『お父さんありがとうフェア』のCM撮影」

薫「ほらやっぱり父の日の仕事じゃないですか! もうヤダ〜!」ヒ-ン!

P「(やっぱこうなったか……昔はもっと楽しそうだったんだけどなぁ…)」ハァ

(6年前)

薫(9)「ちちの日のCM撮影!? せんせぇ! かおるがんばるねー♪」ニコ-

(5年前)

薫(10)「先生! 今年も父の日の撮影できるんでしょ! やった〜♪」ニコ-

(4年前)

薫(11)「うん。お父さんにありがとうのメッセージを送るんだよね。大丈夫。ちゃんとやるよ」

(3年前)

薫(12)「先生。このお仕事毎年やらせてもらって嬉しいんですけど……薫以外の子にもやってもらったらどうでしょう? いえ、その、嫌とかじゃないんですけど」

(一昨年)

薫(13)「……」ハァ

(去年)

薫(14)「先生。そろそろこの仕事は抵抗があります。せめて無垢な子供のコンセプトはやめてください」ピッ

(現在)

薫(15)「去年はっきり私の本心を伝えましたよね。小さかった頃の私のイメージを引きずるのはもうそろそろやめてほしいと言いましたよね」

P「うん」

薫「なら何故父の日の仕事を?」

P「先方にやんわりと『そろそろ別のアイドルの起用も検討してみては?』って俺も勧めてみたんだけどね。6年前の薫のCMがえらく気に入ってるみたいで。今年もご指名です」

薫「んぁ〜! もう嫌〜!」バタ-ン

P「制服汚れるから床に寝転ぶんじゃないよ」

薫「ふん!」ゴロ-ン

P「ったく。ほら立って」グイッ

薫「先生! 私はもうお父さんに素直に笑顔を向けられる歳じゃありません!」カッ!

P「うん」

薫「確かに小さい頃は心からお父さんありがとう、って言えましたけど今はしんどいです! 仕事で無理に言うたびに心が! 心がすり減るんです!」

P「お父さんが聞いたら悲しむよ」

薫「知らないもん!」プイ-

P「あとでグミ買ってあげるから」

薫「先生。私のことを子供扱いをすると本当に怒りますよ」ギロッ

P「ごめん」

薫「そい!」ドス!

P「うぐっ! 謝ったのに頭突きを!」

薫「あーあ…憂鬱だなぁ…」グリグリ

P「頭を押し付けてくるんじゃありません」

薫「先生。私はこの仕事が嫌です」

P「今年で最後にしてもらうよ」

薫「その言葉。去年も聞いたんですけど」

P「そうだったかな」

薫「嘘つき〜。せんせぇの嘘つき〜」プク-

トゥルルルル...トゥルルルル...

P「電話。ちょっと静かにしててね」

薫「ふん」タッタカタッタカタ-

P「ここぞとばかりにタップダンスを刻むんじゃないよ…ったく」

ピッ

オセワニナッテオリマス ピ-デスガ...
エエ ハイ アリガトウゴザイマス!
エエ ハイ ア-ダコ-デ-ソウデゴザイマス
デハ タチバナニモツタエマスノデ...デハ

ピッ

P「よし」グッ

薫「ありすちゃんの話ですか?」

P「へ?」

薫「さっき『タチバナ』って言ってましたよね。ありすちゃんのことでしょう?」

P「い、いや、まあ、そうだけど」

薫「どんな話を?」ズイッ

P「…」

P「前々から舞台のオーディションをいくつか受けてたんだけどな。それが合格したって連絡だよ」

薫「つまり、ありすちゃんは舞台女優になると?」

P「もちろんアイドルやりつつだけどな」

薫「…」

薫「そ〜いうのですよ〜!」ヒ-ン!

P「何が」

薫「ありすちゃんは舞台女優さん! 大人っぽい! ずるい!」カッ!

P「そう言われても」

薫「薫も大人っぽい仕事したい〜!」ヒ-ン!

P「…」

P「大人っぽいって例えばどういう仕事?」

薫「へ?」

P「具体的なイメージがあるなら話は聞くよ。ありすの舞台の仕事も『これがやりたいです!』って要望があったから探してこれたものだからな」

薫「…」エ-ト

P「まさかあれだけ文句を言っておいて、自分の中で『大人の仕事』のイメージが固まってないわけじゃないよな?」ジト-

薫「…」

薫「…さいです」

P「?」

薫「うるさいです! 先生ももう嫌いです!」ダッ!

P「あ、ちょ」

薫「わーん!」

タッタッタッタッ...バタン!

P「…いっちゃったよ。ちょっと意地悪だったかな」

ちひろ「まあまあ。思春期ですよ」ニュッ

P「話を聞いていたんですね」

ちひろ「プロデューサーさんが薫ちゃんの扱いに困っている姿を楽しんでました」

P「あなたに人の心はありますか?」

(その後・ファミレス)

薫「薫も大人っぽい仕事がしたい!」カッ!

梨沙(18)「…」

晴(18)「…」

薫「というわけで大人っぽい2人に質問です。どうやったら薫は大人っぽい仕事をさせてもらえると思いますか」

梨沙「晴。あんたコーラばっか飲んでないでたまには別のもん飲みなさいよ」ハァ

晴「いいだろ別に」ジュルルル

梨沙「ほら。ローズティーとか飲んでみなさいよ。美味しいから」

晴「甘くねーじゃん。それ」

梨沙「アンタの味の基準って甘さしかないの? 味覚がカブトムシと同じじゃない」

晴「人を虫扱いすんじゃねーよ」
 
薫「話を聞いて!」バン!

晴「おう」

梨沙「知らないわよ。そんなのプロデューサーに言えばいいじゃない」ハ-

薫「言ったもん。でもあんちくしょうは薫の話を聞いてくれないから2人に聞いてるの。梨沙ちゃんも晴ちゃんも大人っぽい仕事いっぱいしてるでしょ」

晴「大人っぽい仕事って何だよ」

薫「モデルさんとか、セクシーな衣装を着る仕事とか、ええと、そういうの?」

梨沙「漠然としてるわねー。というか薫。アタシはさておき、こんなんに話を聞いても無駄よ?」

晴(18)「すみませーん。ポテトおかわりお願いします。あとチョコパフェも追加で」←こんなん

梨沙「ったく…素材がもったいないわ」ア-ア

晴「梨沙」

梨沙「何よ」

晴「唐翌揚げ注文したら食う?」

梨沙「…食べるけど」

晴「すみませーん。唐翌揚げも追加でー」

薫「晴ちゃん。私も唐翌揚げ食べていい?」

晴「おー、どんどん食えよ」

薫「わーい♪」

梨沙「ここのポテトと唐翌揚げ美味しいのよね」

晴「オレ。サッカーした後とか3皿くらい食える自信あるな」

梨沙「食べすぎでしょ」ハハハ

オマタセシマシタ-
カラアゲトポテトデ-ス

アリガトウゴザイマ-ス

薫「で、そろそろ大人の極意を教えてくれないかな」モグモグ

梨沙「だから知らないわよ」

晴「大人ってのはな…サッカーの上手さで決まるんだよ」キラ-ン

梨沙「そのキメ顔。惚れるわ」

薫「晴ちゃん。真面目に答えてよ」ブ-

晴「悪い。オレも知らない」

薫「えー」

梨沙「そもそも大人っぽいって何よ」

薫「モデルさん! シュッとしてる! カッコいい! クール!」ハイ!

晴「クール路線の仕事がしたいってことか?」

薫「そんな気がする」ウム

梨沙「漠然としてるわねー」

薫「でもさー、9歳の頃のイメージに引きずられて『父の日CM』とか『子供船長』とか未だにやってるんだよ? 薫だってもうそろそろやめたいよー」ブ-

梨沙「ならそう言いなさい」

晴「梨沙は仕事に不満があったらプロデューサーにぶつけてるよな」

梨沙「当たり前でしょ。嫌なものは嫌だもの」

薫「梨沙ちゃん。どんな仕事に不満があるの?」キラキラ

梨沙「なんで目を輝かせてるのよ」

薫「薫の同志だもん!」

梨沙「言っとくけど嫌でも仕事を断ったことはないわよ。何故か農業系のポスターのモデルにされた時とか、塾のCMに出された時とか、イメージに合ってない仕事を回された時だけ『何なの?』ってプロデューサーに詰め寄ってるだけ」

晴「こえー」

薫「私も怖い顔したらあんちくしょうの気持ちも変わるかな?」

晴「怖い顔できんの?」

薫「楽勝だよ。見ててね!」

薫「…このやろう」クワ-

梨沙「あら可愛い」

晴「怒ってるようには見えねーな」

薫「嘘!?」ガ-ン!

梨沙「むしろ何でいけると思ったのよ。そんなドヤ顔じみた顔で」

薫「い、家で鏡見ながら練習したことあったから…」ワナワナ

晴「薫に怖い顔は向いてないな」

梨沙「はい。じゃあ次は笑顔」パンッ

薫「はーい♪」ニコ-

梨沙・晴「「100点」」パチパチパチ

薫「ホント! やったね♪」エヘヘ

梨沙「よし。じゃあこれからも仕事頑張んなさいよ」

晴「応援してるぞ」

薫「うん。ありがとう2人とも♪」

スゥ...

薫「…って違うっ!!!」バン!

晴「溜めたな」

薫「ちーがーうーのぅぅー!!!!」バンバンバン!

梨沙「机叩くんじゃないわよ」

薫「ちゃうねん…薫が求めてるのはそこじゃないねん…」

梨沙「なんで関西弁」

晴「オレは薫の笑顔好きだぜ?」

薫「そ、そうなんだ…///」テレテレ

梨沙「まーたやめなさいアンタは」

晴「なんか変なこと言ったか?」

薫「あ、ところで晴ちゃんは嫌になった仕事ってないの? 梨沙ちゃんのは聞いたけど」

晴「嫌になった仕事は…ないな」

梨沙「セクシーでカワイイ動物ショー」ピッ

晴「あー…うん。アレか。アレもまあ嫌ってほどじゃない」

梨沙「へぇー、結構過激な衣装だけど嫌じゃないのね」ニマリ

晴「な、慣れたんだよ。昔に比べたらマシになったってだけの話だからな。勘違いすんなよ」

梨沙「そうよねー。確かに前は恥ずかしがってたけど最近はノリノリでやってるわよねー」ニマリ

晴「の、ノリノリってほどじゃねーよ!」

梨沙「嫌じゃないんでしょ?」

晴「ま、まあ…」

梨沙「それに『こういう動物の衣装はどうですか?』って自分からスタイリストさんに提案もしたらしいじゃない?」

晴「はぁ!? な、なんで知ってんだよそれ!?」ガ-ン

梨沙「衣装見たけどキワドイの選んでたわねー。アタシとしてはようやく晴が自分の魅力を武器にし始めたから嬉しいんだけど…でもまさか晴が自分から積極的になるようになるとはね〜♪ セクシー系の仕事なのにね〜♪」ニマニマ

晴「腹立つなその反応…///」カァァァァ

薫「前は嫌だったの?」

晴「嫌っつーか…恥ずかしかったんだよな。オレに合わない仕事だろって思ってたし」

梨沙「でも今は大好きな仕事なんだぜ(裏声)」

晴「梨沙。いい加減にしろよな」シャカシャカシャカシャカ

梨沙「あ、ちょ!? な、なんでアタシの分の唐翌揚げにタバスコかけてんのよ!?」ガ-ン!

晴「食えよ」スッ

梨沙「はぁー!? マジで意味わかんないんですけど!? こんなタバスコまみれの唐翌揚げを食べろっての!?」

晴「え、残すの?」

梨沙「…」

梨沙「食べるわよ!」パクッ

ニ゛ャァァァァァァァァァ

梨沙「」パタリ

晴「お前がご飯を残さず食べる奴だって知ってんだよ」フフフ

薫「2人とも仲良いね」

晴「まーな」

薫「…」

晴「…」

晴「なあ薫。ホントに仕事嫌なのか?」

薫「…わかんない。でも前より楽しくない」

晴「ふーん」

薫「私って本当はアイドル向いてないのかな…」シュ-ン

晴「…」

ムクリ

梨沙「バカね。それなら何で薫に仕事のオファーがあって、6年もアイドルやれてるのよ…」プルプルプル

晴「あ、起きた」

梨沙「あんたは後で覚えときなさいよ…」プルプルプル

薫「たまたま?」

梨沙「たまたまでアイドルを続けられるわけないじゃない。本当に向いてない奴には仕事なんて来ないわよ。どれだけ欲しくてもね」

薫「…でも」

梨沙「そもそも。アンタって『本当に大人っぽい仕事』がしたいわけ?」

薫「…」

梨沙「そこんとこをはっきりさせてからプロデューサーと話してきなさい。それが必要だって薫もわかってんでしょ」

薫「…」

薫「うん」コクリ

晴「いいこと言うな。梨沙」

梨沙「ん」

晴「お母さんみてぇ」

梨沙「アンタってば…ほんっとひと言余計ね」ハァ-

(後日・事務所)

薫「というわけで私と勝負です! 先生!」カッ!

P「えぇ…」

薫「私が負けたら素直に仕事を受けます。だから私が勝った時は言うことを1つ聞いてください」キラ-ン

P「流れ的にさ。腹を割って話し合う感じじゃないの?」

薫「笑止」ハッ

P「笑止じゃねえよ」

薫「先生。女には譲れない意地というものもあるんです。なので勝負です。話はそれからしましょう」グッ

P「…いいけどさ。勝負方式は? 俺が一方的に不利なのは嫌だぞ」

薫「今日の晴ちゃんの下着の色当てゲームにしましょう」キラ-ン

P「アンフェアが過ぎる…」

薫「大丈夫です。神に誓って私も知りませんから」グッ

P「ルールがフェアなら何でもしていいって話じゃないよ。失うものの多さがフェアじゃないし」

薫「私だって晴ちゃんに下着の色を聞くのはちょっと恥ずかしいですよ」

P「俺は人生が終わるわ。とにかくその勝負はダメ」メッ

薫「ならジャンケンでいいですよ」

P「急にお気軽」

薫「…私。チョキ出します」グッ

P「ならグー出すから」グッ

薫「駆け引きとは小癪ですね」

P「そっちこそ」

薫「…」

薫「あ、さいしょっはぐっ! ジャンケンっ!」

P「ちょっ」

薫「ほい!」

P「!」

P【グー】

薫【パー】

薫「やったー♪」ニコニコ

P「あー…」

薫「人っていきなりジャンケンを始めると咄嗟にはチョキを出せないらしいんですよね」

P「そうなの?」

薫「だからパーを出せば負けることはほぼないんですよ♪」フフフ

P「え…なんか卑怯」

薫「これも作戦です♪」

P「そんな手を使って勝って嬉しいのか」

薫「最高に嬉しいです。私はジャンケンのルールを守ってますし。後出しとかしてませんし」ツ-ン

P「ぐっ。子生意気な…」

薫「えへへ。私を子供だと思ってるから負けるんですよ♪」ニコニコ

P「…」

薫「何ですか。私の顔に何かついてます?」

P「いや別に」

薫「ということで約束通り1つ言うことを聞いてください」

P「…仕方ないな」ハァ

薫「晴ちゃんに今日の下着の色を聞いてきてください」

P「そういうのは本当にやめて」

薫「冗談です」

P「本当にやめろよ?」

薫「わかってますって。ほらこれ。お願いはあらかじめ紙に書いてあったんです」スッ

P「ん。どれどれ…」

P「…」

P「へぇ」

薫「お願いしますね」

P「大人っぽさはもういいんだ?」

薫「いいんです。後は頼りにしてますよ♪」

P「ん。任せて」コクリ

ニュッ

ちひろ「今回は喧嘩しなかったんですね」

薫「ち、ちひろさん!?」ビクッ!

P「いつからいたんですか」

ちひろ「薫ちゃんが勝負を挑む辺りからこっそり聞き耳を立てていました♪」

P「性格が悪い…」

(2ヶ月後)

【CM】

〜♪

薫『子供の頃、お母さんの口紅を使って口元をベトベトにしてしまった』

薫『あの時からちょっとだけ私は成長した』

薫『初めてのくちびる体験。もっと自由に。もっと笑顔で』

薫『PKC。新しいあなたのために』

……

(事務所)

晴「おー」パチパチパチ

梨沙「悪くないじゃない」パチパチパチ

P「いいCMだな」パチパチパチ

薫「えへへ〜♪ 大人っぽかったでしょ〜♪」ニコニコ

晴「まーな。でもプロデューサー。結局、薫のために大人っぽい仕事探してきたのか?」

P「いや。薫から別の要望があったからそれに沿って仕事を選んだんだよ」

晴「へぇ」

梨沙「結果的に大人っぽくなったわけね」

P「そういうこと。元々、年相応に子供っぽさは無くなってきてたしね」

薫「先生。私、大人っぽいですか」ムフ-♪

P「微妙」

薫「あん?」

P「口の利き方」グニ-

薫「んへ! ほっへをちゅかむのはやめてくらはい!」ジタジタジタ!

梨沙「ま、さっきのCMはともかく。父の日の方はどうかしらねー」ニタリ

薫「あー…うん。あれはもういいの」

梨沙「評判はどうなの?」

P「ぶっちゃけ悪い」

晴「やっぱそうなんだ」

P「高校生が満面の笑みで『お父さんいつもありがとう♪』はちょっとなぁ。スポンサーの意向だから仕方ないけど」

晴「違和感しかねえよな」

薫「ふふん」

晴「薫はなんでドヤ顔してんだよ」

薫「評判が悪いなら来年はもう父の日の仕事は来ないってことでしょ」

梨沙「ああ。そういう」

薫「撮影には真剣に取り組んだし! それでも駄目だったんだから仕方ない! 私にはもう子供の魅力は出せないんだもん!」カッ!

晴「おぉ…なんか前向きになったな」

梨沙「いいことじゃない。ところで薫はどういう方向性で仕事を選ぶことにしたのよ。まだ聞いてなかったけど」

薫「えへへ〜♪ 梨沙ちゃん。知りたいの?」

梨沙「別に」

薫「ひどい。もっと突っ込んで聞いてよ」

P「『笑顔の映える仕事』をしたいんだってさ」

薫「先生。普通にバラしちゃうんですね」

P「隠すことでもないだろ」

晴「へー」

梨沙「笑顔ねぇ」

薫「その、まあ、色々と悩みまして…私が1番やりたい仕事はこれじゃないかと」

晴「オレが言ったことまんまだな」

薫「ごもっともでした」

カチャ

マストレ「お前たち。そろそろレッスンの時間だぞ」

梨沙「はーい。晴。行きましょ」

晴「おう。プロデューサー、薫。また後でな」

薫「2人ともレッスン頑張って」

P「頑張ってこいよ」

2人「「はーい」」

パタン

P「…」

薫「…」

P「さて…それじゃあ俺も仕事するかな」ノビ-

薫「先生」

P「うん?」

薫「これからもずっと。プロデュースをお願いしますね」

P「何だよ急に」

薫「いいじゃないですか。たまには♪」ニコリ

P「…」

P「(ホントに子供っぽさがなくなったよなぁ…)」

薫「どうしました?」

P「別に」

薫「何か最近、私の顔をじっと見ることが多くありません?」

P「気のせいだろ」

薫「さては私の顔に見惚れていますね♪」

P「仕事しよ」

薫「ん゛!」ペチン!ペチン!ペチン!

終わり

おまけ【6年後の面々】

りあむ(25)「Pサマァァァァァ! ま゛だ! ま゛だ炎上しぢゃっだよぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!!」ヴァ-ン!

P「…」

P「なんも変わらなくて安心するな」ホッ

おまけ

菜々(17)「今日も行きますよー! ウーサミン! キャハ♪」

ファン「「「ウーサミン!!!!!」」」ウォォォォォォ!!

P「…」

P「なんも変わらなくて安心するな」ホッ

おまけ

まゆ(22)「プロデューサーさん。こちらの書類にサインお願いします♪」

スッ

【婚姻届】

P「…」

P「なんも変わらなくて安心するな」ホッ


終わり

お読みいただきありがとうございました。そしてしばらくぶりです。SSは今後もチマチマ投稿する…はずです。多分。

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