P「杜野凛世さんはどんな生徒ですか?」 (23)

――杜野凛世さんはどんな生徒ですか?

担任「そうですね。大人しい子ですがクラスではお友達の多い方だ思います」

担任「少女漫画が好きなようで休み時間によく盛り上がっているみたいですね。私もいくつかおすすめされました」

担任「ただ最近は休みがちで…人気があるということなんでしょうが、学校には来て欲しいですね。みんな寂しがってますし、何よりまだ高校生ですから」

――ありがとうございました。

担任「いえいえ。私がお願いするのも変ですが、杜野さんのことをよろしくお願いいたしますね」

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女子A「どんな…あ、すっごいお茶目なんですよ!意外でしょ?」

女子A「めっちゃノリよくてー。私とかが遊びに誘っても結構来てくれるんですよね」

女子「凛世ちゃんテレビとかでもはっちゃけてる時あるんですけどA、あれキャラとかじゃなくて素ですよ」

女子A「あのギャップすごいいいですよねー」

女子B「杜野さんですか?なんか言い方悪いかもだけどマスコットみたいな感じだよね」

女子C「あー分かる。ちっちゃくて細くてこう、大和撫子!みたいな。現実離れ?的なのしてるよね」

――浮世離れ?

女子C「あ、それですそれ」

女子B「昼休みとかお菓子貢いでる子結構いるもんね。というか私貢いでる」

女子C「アイドルっていうか神様だよねあれもう。確かにご利益ありそう」

女子B「なんか杜野さんがお菓子食べてるの見るだけで幸せになれる」

女子C「食べ方かわいーもんね」

女子D「はいはい!私杜野ちゃんのエピソードあります!」

女子D「二学期の体育ダンスだったんですけど、あ、うち選択式で。それで杜野ちゃんも一緒で」

女子D「一人一人創作ダンスするって課題があったんですよ。オリジナリティ重視の。でダンス部の子とかすごくて、私やったことなかったからあーダンスってこういうのなんだすごいなーって」

女子D「それで杜野ちゃんの番で、もうアイドルやってたしテレビとか出てるの見てたから杜野ちゃんもすごいんだろうなーって見てたら」

女子D「杜野ちゃん、自分で扇持ってきて、それ持って踊ったんですよね。ダンスはダンスでも舞踊っていうか、それがすごく綺麗で」

女子D「体育館だったんですけど、もうなんか桜の花びらの幻覚とか見えちゃったくらいで!しかも私だけじゃなくて何人かそういう人いて」

女子D「あ、だからアイドルのダンスも可愛くて好きなんですけど、そういうのも見てみたいんですよー」

――前向きに検討させていただきます。

女子D「え、マジ!?っしゃあ!」

生徒E「文化祭でお化け屋敷やったんですけど、リハーサルで凛世がお化け役やった時クラス全員泣かされました」

生徒F「あれやばかったよね…凛世ちゃんマジで足音しないから…」

生徒G「後ろにふって出てきて『ふーっ』て。腰抜けました」

生徒E「めっちゃゾクゾクしましたねあれは」

生徒F「正直気持ち良かった」

生徒G「あれはお金取れるやつだった」

生徒E「あ、そんなわけで凛世はこんにゃく係になったんですよね。流石にアイドルにそんなことさせられないだろーって満場一致で」

生徒F「もしやってたら私通ってた」

生徒G「私も」

生徒E「私も」

生徒H「凛世ちゃんの出たドラマあったじゃないですか。ほら、あの人形の」

生徒H「あれ見たときね、演出神すぎて奥歯欠けました」

生徒H「写真あるけど見ます?」

P「――以上が凛世の高校でのインタビュー映像だ」

凛世「…なっ…なっ…!?」

夏葉「あら、すごく可愛がられているのね!凛世」

果穂「凛世さん人気者です!!」

智代子「へえ~、凛世ちゃんお菓子もらえるんだ。羨ましいなぁ」

樹里「ふっ…くくっ…なぁプロデューサー、これどうやって撮ったんだ?」

P「ん?凛世が収録で休んでる時に取材させてもらってさ」

P「あ、ちゃんと生徒のプライバシーには配慮するから安心していいぞ!」

凛世「…凛世のプライバシーは…!?」

P「…あ、そうだ。これ次の特集番組で使うから、みんな受け答えを用意しておくようにな。もちろんある程度はアドリブで構わないからさ」

凛世「プロデューサー様…!?」

翌日

凛世「…………」

「凛世ちゃんがこっち見てるね」

「多分睨んでるつもりじゃない?あれ」

「うちらなんかしたっけ?」

「あ!あれじゃない?前受けた校内インタビュー」

「あったねそんなの。あーじゃあ昨日バレたのかな」

「可愛いな?」

「さしずめおこ凛世」

「もしくはぷっく凛世…」

凛世「…みなさま…!!」

「わーごめん、ごめんって」
「え、あれ本当にテレビなんの?いつ?」
「あはは。激おこ凛世だー」

….

終わり
アイドルが現実にいたら?という強めの幻覚が好き

――芹沢あさひさんはどんな生徒ですか?

男子A「芹沢さん?どんな…えー」

男子B「いや…分からんっす…」

男子A「運動神経とかいいんですけど、スポーツ系の女子かって言われると違うような…」

男子B「活発といえば活発なんですけど逆に大人しい時マジで地蔵みたいになるんすよね…」

男子A「まあ…でもいい奴ですよ。何やるにもガチですし」

男子B「話振ったら普通に反応してくれるもんな…あ、やべっ。部活!」

男子A「すみません、俺たちはこれで!多分女子のが詳しいと思います!じゃ!」

女子A「あさひ?のインタビュー?」

女子B「あーね。よくも悪くも目立つから」

女子C「言ってもあの子普通じゃない?いや天才なんだけどさ」

女子A「ね。才能すごいのはそうなんですけど、テレビのザ・キテレツ天才少女!みたいな扱いはちょっとモヤる」

女子B「言うほど?感はあるよね。あれ絶対引くほど努力してるのにさ。あたし達と変わらないところ割とたくさんあるし」

女子C「なんて言うのかな、好き好き~ってやれば好き好き~って返ってくるっていう感じ。普通に友達だよね」

女子A「…あ、でも前にダウトで全当てしてきたのだけは絶対許さん」

女子B「あいつだけだかんね、罰ゲーム全回避したの。なんかそういうドッキリ的な番組見たいな~」

女子C「それなんか最終的に逆ドッキリになりそう」

「「…あー」」

男子C「時々うちのルーム借りに来るんすよね。あ、俺らダンス部なんですけど」

女子D「授業中考えついたステップとかすぐ試したいらしくて。うちらも勉強になるからいいよーって歓迎してます」

男子C「そのたび部長が『体験入部の時もっとガチで誘っときゃよかった…!』って嘆くんすよ」

女子D「でも実際そうじゃない?あさひちゃんのダンスやばいじゃん」

男子C「女子どころか男子合わせてもぶっちぎりで一番だもんな…あ、それで後期に文化祭あるんですけど、何とかあいつにも来て欲しいっすね。絶対盛り上がるんで」

女子D「ちなみにあの子、うちだけじゃなくていろんな部活の体験行ってるんですよ」

男子C「文化系も結構回ってたんだっけ?」

女子D「うちも一緒に茶道部とかも行ったんですけど、実はあさひちゃんより長く正座してられたりするんです。というかあの子正座できなかったみたいで」

男子C「あー、確かに正座してる芹沢とか想像でき…いや、あれ?普通にできたわ…」

女子D「文化祭来るように伝えるのお願いしますね~」

男子D「芹沢とは小学校同じなんですけど、あいつは前からあんな感じですよ」

男子D「あいつの小学生の頃の将来の夢なんだか知ってます?ムシキングですよムシキング。妖怪ウォッチ流行ってる時にムシキングって。何年前だよっていう」

男子D「…え?だ、大丈夫ですか?突然胸押さえて…」

――すみません。大丈夫ですので続けてください。

男子D「は、はぁ…。とにかく変わった奴です。昔から」

男子D「でも不思議とぼっちにはならないんですよね。何してても絶対何人か友達がついて回ってて…」

男子D「ズレてるのは間違いないんですけどそれだけじゃないっていうか。あー、上手く言えなくてすみません」

担任「芹沢さんの担当プロデューサー…ご心労お察しします」

担任「いえ、いい子ですよ。人のことをよく見てます。注意すればちゃんと聞いてくれますし…」

担任「ただ…話を聞いた上でやらかすことも多々ありまして…」

担任「彼女なりのロジックがあるみたいで、それにも一定の筋が通ってることも多く…教師という職業上頭ごなしに否定もできなくて…」

担任「ああ、でも最近は落ち着いてきたような印象を受けます」

担任「あれで結構人に影響される子でもありますから。きっといい出会いがあったのでしょうね」

女子E「せりちゃんってすごく男子に人気あるんですよ~」

女子E「顔かわいいのと、あと男子にもぐいぐい絡んでくから勘違いする男子めっちゃ多くて~」

女子E「あとアイドルになったからって好きになった不届き者も結構いて~」

女子E「あ、ちなみに私はお泊まりしたことあるんですけど~」

女子E「あの子めっちゃいい匂いする」

女子E「あと寝顔超かわいいんです。うらやましかろ~?」

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