セイバー「二度目の第四次聖杯戦争……絶対に勝ち残る」 (11)


セイバー「問おう、あなたが私のマスターか」


アイリ「驚いたわ……アーサー王が女性だったなんて……」


切嗣(ふざけるな……!ブリテンはこんな女の子に戦いの運命を強いたというのか……!)ギリ


セイバー「おっと、同情や義憤はやめていただきたい。自分が王の器ではないことは承知している」


セイバー「私とマスターは今般のみの主従関係。駒として使ってほしい」


切嗣「……いいだろう。しかしセイバー、お前がかつてしてきたような誇りある戦いは望めないぞ?」


セイバー「構わない。共に聖杯を勝ち取れればそれでよい」


ギルガメッシュ「[ピーーー]」


アサシン「ぐぎゃ!」





切嗣「舞弥。協会近くに使い魔を放っておけ。可能な限りアサシンのマスターを見張ってくれ」


アイリ「アサシンは脱落したのにどうして?」


セイバー「切嗣に賛成です。今回のアサシンの目立った行動は不自然です。何か裏があるのかもしれない」


切嗣「……そういうことだ。セイバーはアイリと共に行動を」


セイバー「承知しました」


アイリ「……」


セイバー「アイリスフィール、100メートル先にサーバントの気配を感じます」


アイリ「港の方ね……誘ってるってことかしら。お招きには応じるつもり?」


セイバー「いえ。その必要はないかと」


アイリ「えっ」


セイバー「あそこまで露骨な気配を出せば、他にもサーバントが現れるかもしれません」


セイバー「サーバント同士が戦って疲弊したところで急襲をかけるのが得策かと」


アイリ「それもそうね……」


セイバー「もう少しだけ近づいて様子を見ましょう」


ケイネス(サーバントの気配……!ランサー、50メートル東に向かって敵を迎え撃て!)


ランサー「御意!」シュバッ


アイリ「サーバント!」


セイバー「ちっ……気づかれたか」


ランサー「この距離まで近づいてなお穴熊を決め込むとはな……よもや、漁夫の利を狙っていたのではあるまいな?」


アイリ「セイバー!」


セイバー「ここまで来ては戦うしかないでしょう。アイリスフィール、下がっていてください」スチャ


ランサー(透明な武器……?いったいどのクラスだ。アサシンではないとすれば……)


セイバー「ふん!」キン


ランサー「っ!」キン


ランサー「名乗りを交わすことすらままならぬか……!」




セイバー「はぁっ!」キンキンキンキン


ランサー「くっ……」


ランサー(強い!俺の槍がことごとく読まれる……!)


セイバー(彼の動きは既に見切っている!)


セイバー「そこだ!」ザシュ


ランサー「ぐぅっ……!」


セイバー「どうした、そこなサーバント。守りが甘いぞ」


ランサー「……俺は見てのとおりランサーのサーバントだ。そういうお前はセイバーか?」


セイバー「さあな。セイバーかもしれないし、ライダーかもしれない。あるいはアーチャーかもな」


ケイネス「何をてこずっているのだランサー。宝具を使い、速やかにそのサーバントを始末しろ!」


ランサー「御意!」


ランサー「はぁっ!」キンキン


セイバー(ランサーの宝具で切られると厄介だが、切られなければどういうことはない)


ランサー(くっ……やはりことごとく見切られる!)


セイバー「甘い!」ザシュ


ランサー「ぐぁっ……!くそっ……!」


セイバー「終わりだ、ランサー!」


ランサー「ぐっ……無念だ」シュウウウ


ケイネス(ふざけるな……こんなことが許されるものか!)


セイバー「ランサーのマスター、貴様にも死んでもらおう」スチャ


ケイネス「くっ‥…やむを得ん撤退を」バン


ケイネス「」


切嗣「油断したな……これにて最初のサーバントとマスターは脱落か」



女アサシン(綺礼様、敵のマスタがーいますがいかに)


言峰「今動くのは得策ではない。ここは静観しろ」


ライダー「アラララララライ!」


アイリ「新たなサーバント!?」


ライダー「我が名は征服王イスカンダルである。セイバー、我が軍勢に加わる気はないか?」


セイバー「断る。その首、貰い受けるぞ」スチャ


ギルガメッシュ「俺を差し置いて雑種が王を名乗るとはな」シュウウウ


セイバー(アーチャー!ということは……!)


バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■■―――!」


セイバー「はあっ!」ガキン


バーサーカー「■■■■■――!?」ザシュ


セイバー「ふん!」ブスリ


バーサーカー「ァー……サー……」シュウウ


ウェイバー「すごい……バーサーカーを一瞬で……」


セイバー「今日はこれまででよいか?興がそがれたのでな」


アーチャー「ふん……好きにしろ」


セイバー「行きましょう、アイリスフィール」


アイリ「え、ええ」





ウェイバー「僕達も撤退を……!」


アーチャー「待て、王を騙る不埒者共。貴様らを俺が逃すと思うか?」


ライダー「坊主、これは戦うしかなさそうだぞ……」


アーチャー「フン。散り様に我を興じさせよ。雑種」







時臣「英雄王、先ほどの戦い、お見事でありました」


アーチャー「あんな雑種に興味はない。それよりも……」


時臣「?」


アーチャー(あのセイバーとやら……何か内に秘めたものがあるな……)

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