祐介「だいたい何のためにそんなことを？」

蓮「考えてもみろ」

蓮「俺たちはあくまでスタイリッシュなイメージを持っている。それに、大衆からの注目を集める存在だ」

蓮「そんなトリックスターである俺たちの中に童貞臭い竜司がいてみろ。一気に低俗になるだろうが！」

モルガナ「なんでキレてんだよ…」

祐介「蓮の言うことがイマイチ理解できんのだが…つまり、アレか？竜司の童貞臭さをなおしたいということか？」

モルガナ「最初からそう言ってんだろ…」

祐介「というか、肝心の竜司はどこにいる？それに女子も不在だが」

蓮「こんなことに女子を巻き込めるか？」

モルガナ「まぁ、確かに…」

祐介「女子がいない理由は分かったが、結局竜司は？」

蓮「補習だ、前のテストの成績が酷かったらしい」

モルガナ「まずはアイツの学力を矯正するところから始めたほうが良さそうだな…」

蓮「まぁ、竜司がいなくてもこの計画は押し通すつもりだが」

モルガナ「本人がいないところでひでぇ計画が進行していくんだな…」

蓮「全ては世のためだ」

モルガナ「竜司の童貞臭さは大衆に影響を与えるのか？」

蓮「メメントスのシャドウたちが絶望に陥るくらいには」

モルガナ「インフルエンザかよ！？」

祐介「まぁ、ともかくだ。一体どうするつもりだ？アイツの童貞臭さは筋金入りだぞ？」

蓮「なに、ようは女慣れさせればいいんだ。しかも、調子に乗らないように誠実なお付き合いをできるようにさせるんだ」

モルガナ「もはや更生みてぇだな」

蓮「更生…うっ頭が」

モルガナ「あっ、今のNGワードだったか」

祐介「しかし、どうやって女慣れさせる？」

蓮「何のために女性陣がいると思ってる？」

モルガナ「お前まさか…」

蓮「明日から四日間連続で、竜司には怪盗団の女性たち一人ずつと新宿で過ごしてもらう」

モルガナ「ハードすぎんだろ！いきなり大丈夫か、それ！？」

蓮「まぁ、万が一のことがあればフォローはするが、大丈夫なはずだ。なにせ、死闘をくぐり抜けてきた仲間。普通の女子よりは過ごしやすいだろう」

祐介「まずは攻略難易度低めの怪盗団の女子連中を差し金にするワケだな？心得た」

モルガナ「言い方に気をつけろよ、おいなり」

蓮「──というワケで明日は真とデートだ、やったな竜司」

竜司「…は？」

祐介「やったな竜司」

竜司「いやいや状況飲み込めねぇんだけど」

モルガナ「安心しろ、我輩もだ」

蓮「明日新宿へ行け。真がいる。彼女と一日過ごすんだ。いいな？」

竜司「なんかサッパリした説明だな、全然理解できねぇけど」

蓮「いいからデートしろよ！さもないとガルダインだぞ！？」

祐介「『チャンスだ！とっちめろ！』」

竜司「総攻撃しようとすんじゃねぇよ！」

～

祐介「というワケで無事四日間が経過したワケだが…」

蓮「」ﾌｩﾌｩﾌｩ

祐介「どうしてヤツは目を血走らせて、うなっているんだ？」

モルガナ「我輩に聞くな」

祐介「どうしたんだ、蓮」

蓮「…予想外だ」

祐介「は？」

蓮「予想外のことが起こった」

蓮「完結に言おう」

祐介「あぁ」

蓮「竜司は元々童貞じゃなかった」

祐介「」

モルガナ「」

蓮「…そりゃあ、案外あの四日間を無事に過ごせたワケだ」

祐介「嘘だ！嘘だと言ってくれ蓮！さもないと竜司に死亡遊戯をしてしまいそうだ！」

モルガナ「我輩もガルダインを連射しそうだ！」

蓮「俺もサタナエルを召喚してしまいそうだ。だが、これは事実だった」

祐介「…この俺とモルガナでさえ童貞だと言うのに」

モルガナ「我輩、一度でも童貞とか言ったか！？」

祐介「黙れ童貞！」

モルガナ「うるせぇよ童貞！」

蓮「童貞共！黙れ！惨めだ！」

祐介「黙れ童貞！」

竜司「アイツら何昼間っから騒いでんだ…？」

竜司「まぁ、いいや。さぁて、今日も家事代行サービス呼ぼうかなぁっと」

竜司「勿論指名はかわか…べっきぃだよなぁ！」

竜司「さぁて！今日もメガトンレイドのお祭りだな！」