八幡「俺も一緒に入りたい」沙希「はぁ? 何言って......あんっ......」 (15)

 俺は今、川崎沙希と二人きりで出かけている。総武高時代の捻くれた、いや、今もその点は大して変わらないが当時の俺であれば女子と出かけるとあれば何かしらの理由をつけてデートではないと断言していただろう。
 しかしこれはれっきとした恋人同士のデートとして出かけている。
 大学へ進学して同じ学部になった彼女とは高校時代の縁もあり、講義を受けたり昼食を摂ったりと一緒に過ごす時間が増えてきた。
 一緒に昼食を摂るのが俺へ弁当を作ってくるまでに発展したりもするがこれも単なる付き合いであり互いにこの関係に口を出す事もなかったのでまだ友人のような関係だった。
 美人で男の目を引く川崎は合コンにもよく誘われるようでそれを避けるために俺と恋人のフリをする事も頼まれたりした。それもきっかけの一つにすぎない。
 それから大学二年になる頃に告白された。彼女から見れば俺と関係がある女子がいるように思えて中々その想いは伝えられなかったようだ。そんな俺も総武高を卒業するまでに特に誰かを関係を築くという事もなかった。
 だが小町や大志の後押しもあったらしく、その数年分の想いを伝えて俺もそれを受け入れる。こんな捻くれた俺はそうそう簡単に恋人なんか出来るとは思わなかったが意外とあっけないものだ。それからは俺がおバカな事を言って彼女に突っ込まれたりする事が多いものの、関係自体は良好に続いている。

 デートの場所として訪れているのは神奈川県川崎市、その川崎駅にいる。川崎沙希の苗字と同じ単純な理由だがどちらにしても互いにデートの場所というのは中々思いつかないので簡単に決まり、駅を中心に色々歩き回る。
 流石に百万都市に名を連ねるだけあって規模も人の出入りも多い。千葉は九十万......くっ......あと少し......。
 特にどこかの場所に入り浸るということもせずに散策をしてうっかりソープランド街にも足を踏み入れてしまうというハプニングもあった。
 川崎堀ノ内。後で調べたら日本最大のソープランド街である東京の吉原にも次ぐ規模らしい。
 そしてソープランド。湯船のある個室で風俗嬢が性的なサービスをしてくれる店だ。もし俺が川崎沙希という女性に限らず恋人を作る事ができずに大学生活やその後、社会に進出してもボッチのまま生活を続けて童貞をこじらせて歳を重ねるとお世話になる店だったかもしれない。
 故にこういった店を否定や非難をするつもりはないが今の俺には縁のない所だ。それ以前に彼女を差し置いてこういう所に行こうものなら間違いなく思いっきり殴れられるだろう。
 そんな俺達は歩き回って疲れた休憩も兼ねてラブホテルに入る。男女がこの施設に入る目的となれば一つしかなく、俺も川崎も口数が減りこれからするであろう行為の期待感が膨らんでいく。

「あたしはシャワー浴びるから待ってて......ってなに?」

 部屋に入って完全に二人きり。川崎は浴室の脱衣場に向かおうとするが俺も付いて行く。

「俺も一緒に入りたい」
「はぁ? 何言って......あんっ......」

 まるで子供の我侭かのように彼女に抱きつく。しかし俺もラブホテルの環境のせいかどんどん昂ぶっていき、川崎がシャワーを浴びているのを一人で待つというのはおあずけ、というのを通り越して苦痛にすら感じる。仮に待っていても我慢できずにそのまま乱入していたかもしれない。

「頼む」
「もうっ......仕方ないんだから......」

 意外と簡単に折れてくれた。チョロ......などと思ってはいけない。実は彼女も期待していたという事だろう。
 そして互いに衣服を脱ぎ始める。
 単純に男女の着用している服の差かもしれないが俺はあっという間に全裸になってしまう。もちろん局部もこれからの行為に期待しているかのように反り返り、先端から透明な液体もじわっと漏れてきている。

「って、あんた、脱ぐの早すぎだし! それにそんなに大きくして!」

 対してまだ川崎は下着姿、そしてお馴染みというべきか黒のレースだ。しかも局部がうっすらと見える程に生地が薄い。普段からこの下着を着用しているのかもしれないがこのラブホテルに訪れる事やこれからするであろう行為への期待なのか、まさに俺を誘っているようにしか見えない。

「沙希が下着を外すところを眺めたいからな」
「......スケベ」

 俺に憎まれ口を叩きながらも彼女は背中に手を回す。そしてカチッという音ともに後ろのホックが外れる。あとはブラジャーそのものを取ってしまうだけだ。初めて見るわけではないが期待感が高まる。

「おぉ......」
「ちょっと、そんなに見ないでよ」
「わりぃ......それは無理だ」

 ブラジャーを取り上半身が全て露になるが直ぐに片腕で乳頭を隠すように覆う。
 しかし川崎は巨乳と言ってもいい大きさなので片腕だけでは乳房の全ては隠しきれない。更に無意識なのか自ら腕を押し付けてた分、めり込んだ柔肉がよけいに官能的だ。

「もう......」

 観念したのか乳房を隠すのを止め、ショーツを下ろし始めた。少し前屈みになるとその乳房が非常に重そう見える。そして片足を上げ、ショーツを脱ぐ。
 全てを脱ぎ去り彼女も全裸になった。
 シュシュを外し腰まで伸びている青みのかかった長い黒髪。俺とさして変わらない身長、つまり女性としては中々の長身。
 やはり一番視線が向いてしまうだろう自己主張が激しく突き出すような大きさで柔らかそうな双丘にその中心の新鮮味溢れる薄桜色の突起。
 それとは対称的に運動も得意な彼女なので引き締っているお腹とほっそりとした腰。更にそこの少し下を見るとこれからする事を期待しているかのようにうっすらと湿気を帯びている秘裂。
 どの部分を眺めても性的な興奮や昂ぶるには十分すぎる。

「ほ、ほら、脱いだから早く入るよ!」

 そんな自分の身体を眺められるのは恥かしいのか、俺の背中を押して共に浴室に向かう。

「あんっ......はぁ......はぁんっ! んぁ、ちょっと......胸ばっかり......」
「そりゃあこんなに大きいからな」

 シャワーを浴びるという目的と同時に一緒に入浴する事も加わり、お湯を沸かしてその間に俺たちは身体を洗い合う事にする。最初は川崎からだ。手にボディーソープをたっぷり浸けて彼女の身体に塗りつける。腕や脚といった部分は雑と言っていいくらいに簡単に済ます。
 逆に腹部や背中は丁寧に手を這わせる。そしてそれ以上に丹念に手を這わせるのは豊満な乳房に対してだ。ここはマッサージや洗うというよりはぐにぐにと揉むように弄り倒す。
 手には収まらない大きさに指が簡単に沈み込む柔らかさ、更にボディーソープを用いているので滑るように動かせる。身体を洗うという行為は完全に逸脱しているが何時間でも揉み続けられそうだ。

「む、胸はもういいから......!」
「それじゃあ、ここか?」
「えっ!? あぁんっ! んんっ......!」

 下腹部の更に下にある割れ目、女性器に片手を這わせる。そこは既にお湯やボディーソープとは異なる湿りを指に感じる。

「おお、もうこんなに」
「し、仕方ないじゃない。あんたの触り方がいやらしすぎるから......!」

 川崎も感じていると自覚しているようだ。俺はその膣口に指の第一関節を差し込むと更に熱く、どろっとした膣液が纏わりつく。

「も、もういいから! 今度はあんたの身体を洗ってあげる」

 このまま指を出し入れさせて彼女の事をイカせようと思ったがそれは止められて今度は俺の番だ。

「おぉ......」
「んっしょ......んっ......こういうの期待してたんでしょ、このスケベ」

 またしても憎まれ口を叩かれるがまったく気にならなかった。それ以上に喜ばしい行為をしてくれるからだ。川崎は俺を椅子に座らせて既に泡まみれな肢体、特に乳房を用いて俺の身体に擦り付ける。
 俺の背中に柔らかな乳肉がぐにゃりと潰れ、たまにその中心の固い突起が擦れて当たる感触が最高にたまらない。

「ねぇ......ああいう店に行きたい?」

 俺は彼女に背を向けているのでその表情は見えないがその声色から不安が感じ取れる。ああいう店とは曖昧な言い方ではあるが要するに先ほどうっかり足を踏み入れかけたソープランド街、ひいては川崎が今してくれているように性的なサービスをしてくれる店の事だろう。

「行くわけないだろ。それとも今こうしてくれるのは俺からお金を取る為か?」
「そんなわけないじゃない。でもこういう事もきっとあたしより上手なのかなって」

 お金を払って来てくれたお客さんに気分良くなってもらい、気に入ったらまた来店する。そして商売である以上、恐らくは単に身体を許すのみならず男を悦ばせるテクニックを習熟しているのだろう。
 今、川崎が俺にしてもらっている行為も十分に満足だがああいう店で同じ事をされるともっと気持ちよくなれるかしれない。

「そうなのかもな。あと、こういう事言ったら怒るかもしれないが沙希はああいう店で働きそうなイメージもあった」
「あー、それは......そう思われても仕方ないのかな......」

 泡まみれの肢体を俺の身体に擦り続けながらも川崎は怒るどころか少しバツの悪そうな声を漏らす。かつて彼女は未成年でありながら夜遅くまでバイトをしていた。
 もし大志による相談や俺の用いた案、あるいはその案を受け入れてくれないまま更に違う仕事を続けていくといずれはああいった性的なサービスする店に働くという発想に行き着く恐れもある。
 ましてや川崎は美人でスタイルもいいので店を営んでいる側からすれば逸材として歓迎されるかもしれない。
 それが大学二年で成人した今ならともかく当時、高校生で未成年である事を隠して働くのであれば......と最悪な方向へと考えが傾いてしまう。

「で、でもこういう事をするのはあんただけだし! それにあたしも初めては本当に痛かったんだから!」
「お、おう......」

 川崎は少しムキになりながら言う。既に俺たちは身体を重ね合った仲だ。それぞれが童貞と処女でありその行為はぎこちなく、初めて繋がった際に見た結合部は痛々しい鮮血が流れた。
 しかしそれ以来は互いに快感を求め合う事ができ、俺もあまり遠慮する事がなくなりそんな彼女も愚痴りはするが受け入れてくれる。

「だから俺もああいう店には行くはずがないしそういう事でお願いするとしたら沙希以外にありえないからな?」
「うん、それはあたしも出来るだけ頑張るかな」

 もちろん無茶な事は絶対にしないし今もこうしてくれるだけでも十分に嬉しい。その想いが通じたのか、柔肉の押し付けがますます強くなる。

「というかそんな金があったら沙希に何かプレゼントするか一緒に旅行にでも行きたい」
「へぇ、あんたもそういう事を考えられるようになったんだ」
「うっせ」

 お互いに口調が軽くなる。当然ながら川崎と身体だけの関係にしたくないので快楽を求め合う以外にも普段での付き合いで喜んで貰えるよう俺自身も努力していかないといけない。

「ごめんごめん、それは期待してるからさ。ほら、こっちも触ってあげる」
「おぉ......」

 彼女の手が俺の股間に伸び、その剛直を柔らかな手つきで触れてくる。しかもボディーソープが付着して肉棒全体がぬるぬるした感触も心地よい。

「どう?」
「あぁ......すげぇ気持ちいい......」

 そのままマッサージするかのように川崎の両手に包まれ、十本の指が先端からカリ裏、竿全体、更には陰嚢までの隅々に這い回る。しかも後ろから抱きついて乳房を押し付けられたままだ。気持ちよくないはずがない。

「うぅ......くっ......!」
「それでどうする? このまま一回出す?」

 そのまま女性特有の柔らかな身体に密着されて程よい力で竿を握られ上下に擦られる。明らかに自慰行為より気持ちいいのでこのまま扱かれつづければ容易に達するだろう。それを期待するかのように鈴口から先走り汁も漏れ続ける。

「ああ、頼む......」
「うん」

 そうお願いすると川崎の手の扱きが激しくなる。ボディーソープと先走り汁の滑りが潤滑剤となり動きが衰える事がない。

「あぁ......出る、でる......」
「いいよ。あたしもあんたが気持ちよくなるとこ見たい」
「ほんとに出る! うっ......くっ......!」

 堰を切ったように鈴口から大量の白濁液が一つの塊のように勢いよく放出した。これもかつて自慰行為していた時ではありえない量、そして快感だった。

「うわぁ、凄い出たね。溜まってた?」
「はぁ、はぁ......ちげぇよ。沙希がいやらしすぎるからだ......」

 彼女の乳房にはボディーソープの泡と白濁液が混ざり込む。
 特に射精する行為自体を控えていたわけではない。意識しているのかはともかく彼女のする事のどれもが俺を昂ぶらせてくれたからだ。

「それじゃあ、お湯も沸いてるしお風呂に入......って、あんっ......」
「その前にこっちでもしたい」
「もう......」

 互いに身体に付いた泡を流し、お風呂に入ろうとするところを後ろから抱しめ、射精したのを忘れたかのように反り返っている肉棒を彼女の尻肉に押し付ける。 

「沙希はどうなんだ?」
「んっ.....あんっ、あたしも垂れてくるのが止まらない......あんたのせいなんだから......」

 今度は遠慮なく膣口へ指を差し入れると吸い込まれるように埋もれ、膣液が漏れる量も増えていく。俺のせいにしているが明らかに彼女も発情し、期待しているようにしか見えない。

「いいか?」
「うん......あたしもお風呂やベッドまで我慢できない......きて......」

 彼女は壁に手を付き、臀部を突き出す。膣口から指を抜いたにも関わらず溢れ出す膣液が止まらない。脇から見ると重そうにぶら下がっている乳房の先端の突起もぶっくりと硬そうに膨らんでいた。
 それは口で言う以上に身体で誘っているようだった。俺はその蜜壷の入り口に亀頭を当てる。

「はあぁぁぁぁぁぁん......!」

 そのまま肉棒を差し込むと竿が埋もれるように突き進み、一気に先端が子宮口にまで届いてしまう。緩いわけではない。竿全体が窮屈にすら感じる。
 しかも襞の一つ一つが竿に絡みつき下半身全体にじんわりとした温かさを与えて二度でも三度でも射精を促すような快感を与えてくれる。こうして彼女と繋がっているだけでも十分すぎるくらいだった。

「あんっ! はぁあんっ! あんっ! あんっ! んあっ! はぁぁぁんっ!」

 彼女の腰を掴み、肉棒を出し入れするとその度に喘ぐ。竿を押し込むと容易く膣奥まで到達し、引こうとすると抜く事を許さないと主張するように締めつける。俺もその抵抗に反発するかのように抜き差しが激しくなる。

「あんっ、あんっ、あんっ! むね......! はぁぁあっ! んっ......!」

 結合部から愛液をぷしゃ、ぷしゃ、と漏らし続け、重そうな乳房は派手に揺れまくる。それを彼女は両方共に自分で抑えるように掴む。

「ずるいぞ、俺も沙希のおっぱいを揉みたい」
「あんっ、はぁぁっ! ちが、そんなんじゃ......ああぁぁんっ!」

 俺は腰を振るのを続けながら彼女の手に割り込み、乳肉を掴む。その質量感溢れる柔肉はぐにぐにと動き、手の平に感じる先端の突起は逆に硬い。

「はぁぁぁんっ! そこ、だめっ! んんっ、あぁぁ! ああぁぁぁっ!」

 乳首を両方とも親指と人指し指で摘むと、彼女は一際甲高い嬌声を上げ、同時に蜜壷が精液を搾り取らんばかり狭まっていく。

「はぁ、はぁ......! 沙希っ......! 出るっ! このままいいか?」
「あんっ、あぁん! うんっ! 今日は大丈夫な日だからそのままきて!」

 避妊具も着けないまま交わっているので膣内射精してしまうが川崎もそれを受け入れてくれる。そのままお互い絶頂に向け、彼女の膣内がますますきつくなり俺も腰をがっちりと掴みながら先端を子宮口にぶつけるように激しく肉棒を擦り付ける。

「沙希......さきっ......! くっ!」
「あたしもダメ! 八幡、はちまん......! ああんっ! はぁん! あああああぁぁぁぁぁ!」

 子宮口にめり込ませるように亀頭をぶつけ、これでもかという量の精液を放出する。同時に彼女も浴室内に絶頂の嬌声を響かせながら愛液を大量に噴き出す。

「はぁ、はぁ......沙希......はぁ、はぁ......」
「うん、あたしもすごくよかった......」

 そのまま互いに床に倒れこみながら絶頂の余韻に浸りあう。

「ふぅー」
「ちょっと、おじさんくさいよ?」

 一通りの交わりを終えて俺達は既に湯張りが済んでいる湯船に浸かる。もちろん二人一緒にだ。川崎が背を向けて手前で俺がその後ろに密着しかけるように入る。

「悪かったな」
「あんっ......ていうかまた大きくしてるの?」

 おじさんと言われた仕返しに後ろから手を伸ばして川崎の乳房を揉み、剛直を押し付ける。厳密に言えば二度目の射精から復活し大きくなったのが自然に腰にぶつかるようなものだ。

「そりゃあな。お風呂から上がってベッドに行ったら続きをしたい。嫌か?」
「ううん......あたしも......したい......」
「スケベ」
「う、うぅ......」

 川崎は俺の行為に対して愚痴る事も多いが最終的には受け入れ、自ら俺を求め、腰を振る事も多い。だからと言って乱暴な行為はしたくないしそんな彼女にも悦んで貰えるようにしていきたい。

「というか確実に朝帰りになるからな。ちゃんと言い訳は考えとくんだぞ。ブラコン」
「うっさい、あんたにだけは言われたくない。このシスコン」

 この軽口を叩いた後は互いに名前を呼ぶ以外、まともな言葉を発する事無く激しい交わりをして朝を迎える。
 当然朝帰りという事でそれぞれ小町や大志達に言い訳をするのだがどう言っても冷やかされる以外はなかった。


おわり

川崎沙希誕生日ということで短編ですが超久々にこちらにも投稿してみました。

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