やせいの ツンデレが あらわれた (19)

女「とーぜん、奢ってくれるのよね?」

男「はぁ...断ったら?」

女「警察に突きだしてもいいのよ」

男「...」


本当に面倒だ。放課後の平穏はもう帰ってこないのか
どうして、こんな女に目を付けられちまったんだろうな...


女「何よ。私と行くんならもっと元気出しなさいよね」

男「!...あぁ、そうだな」


良い案を思い付いた

~カフェ~


女「一度ここに来てみたかったのよ」

男「そうか」


男は足早に席を取り、浅く座る


女「そういえばあなた、前回の定期テストの順位、30位だったそうじゃない」

男「それがどうしたんだ」

女「学年4位のこの私が、あなたに勉強を教えてあげてもいいのよ」

男「別にいい」

女「はぁ!?この私が優しさで言ってあげてるのよ?」

男「別に30位って、ヤバい数字じゃないだろ。それに俺は本気を出してないだけだ」

男「本気を出せば15位は固いね」

女「そ、そう...」

~カフェ~


女「一度ここに来てみたかったのよ」

男「そうか」


男は足早に席を取り、浅く座る


女「そういえばあなた、前回の定期テストの順位、30位だったそうじゃない」

男「それがどうしたんだ」

女「学年4位のこの私が、あなたに勉強を教えてあげてもいいのよ」

男「別にいい」

女「はぁ!?この私が優しさで言ってあげてるのよ?」

男「別に30位って、ヤバい数字じゃないだろ。それに俺は本気を出してないだけだ」

男「本気を出せば15位は固いね」

女「そ、そう...」

男「ああ。ところで、ここに来た目的はなんだ?スイーツか?」

女「そうよ。ドーナツが絶品らしいのよ」

男「ほぉぅ...いくらだ?」

女「400円よ」

女(男も食べたいのかな?元々分けてあげるつもりだったけど...)

男「問題ない金額だな」

女「ってことは」

女(一緒に___)

男「はい、コレ」チャリン

え?
私の目の前には百円硬貨が三枚、五十円硬貨が二枚
...ああそうか、ここが後払いだって知らないんだね
カフェとか来なさそうだし、そんなものか


男「ほんじゃ、それでドーナツ食ってくれや。じゃあの」

女「え?」


男は帰ってしまった
ドアの開閉で鳴るベルが、嫌に長く聞こえる


女「嘘...でしょ...?」

~翌日~


女「ここに居たのね?」


時間はもう昼時、弁当を食べたい所を我慢して男を探したのだ


男「何か文句でも?」

女「いや?でも探したのよ?まさか屋上にいるなんて」

男「人がいなくて良いだろ」

女「そう...って違う、また私と一緒にカフェ行ってくれないかしら」

女「この前とは別の所なんだけど」

男「いいよ。どうせ奢りだろ」

女「えぇ、まぁ...そうなんだけど...前みたいに、途中で帰らないで欲しいの」

男「何故?才色兼備、品行方正な貴女と豚箱みたいな臭いのする俺とでは、一緒にいることすら光栄である」

男「...だよな?初対面で、そう言ったよな?」

女「そ、それはその...」

男「ああ、それ以上言わなくても存じているよ」

男「どうせカップルの中自分だけ一人なのが嫌なんだろう。オサレなカフェですもんねぇ」

女「そ、そうよ」

女(そういう事にしておこう)

~カフェ二軒目~


特に問題も無く席に着き、注文をした


男「...」

女「ねぇ」

男「何?」

女「あなたスイーツは、好k__」

男「普通だな」

女「そ、そう」

男「...」

女「...」

男「...」

女(き、気まずい...!)

男(俺の気遣いに痛み入るといい)


そのまま、二人はスイーツを食べ終わるまでほぼ無言だった

~翌日~


女「結局昼にも会えなかったわ...」

女「...」

女「今日は大人しく帰るか...」

女「ん?」


女がトボトボ下校していると、そこには男の姿が


女「男ー!」

男「はぁぁぁぁぁぁぁ...」

女「いきなり溜め息つかないでよ」

男「ん」

女「ねぇ、二人で夕食食べに行こ?」

女「今度はあなたでも緊張しないショッピングモールのフードコートにしてあげるわ」

男「...良いよ」

女「うん、じゃあ行こうか」

~フードコート~


男「...ステーキを食うのは久しぶりだな」モグモグ

女「そうなの?でもあなた少食よね」

女「そんなに食べられるの?」

男「その点に関しては気にしなくていい。問題無しだ」

女「ならいいけど」

男「...ちょっとトイレ行ってくる」

女「きちんと済ませておきなさいよ全く...」


~十五分後~


女「中々来ないわね...」



その後、閉店になっても男は戻ってこなかった

~女の家~


女「...」

女「私、男に嫌われちゃったのかな」

女「...きっとそうだよ、あんな高慢な態度取って」

女「お金だってろくに払わずに」

女「脅しでついてきてもらって、全部私の自分勝手」

女「そりゃあうんざりもするよね...」


おかしいな
なんでだろう。私が全部悪いのに、私に悲しむ権利なんてないのに
涙が止まらない
悲しくてたまらない
こんな自分勝手な人間、好きになってもらえる訳がない


女「明日謝ろう...許してくれるかな」

女「もう好きになって欲しいなんてワガママは捨てるよ...」

~翌日~


女「学校にすら来ていないらしい」

女「先生から男に渡す書類を預かってしまった」

女「...直接家に行くしかないか」



~男の家~


ピンポーン♪


男「...誰か手紙を届けに来たのか?」

男「とにかくインターホン越しに応答しよう」ピッ

男「...男です。何の用ですか?」

女「書類を届けに来ましたぁ」(ほんわか裏声ボイス)

男「はい、今玄関を開けますね」ピッ

男「ウチのインターホンはモニター付いてないからなぁ」

男「一体誰が来たんだ?」

男「手紙ありがとうございます」ガチャ

男の家のドアが開かれる


女「あ、あの...」

男「ぁ...ああ...!」

女「今日は私、男くんn」「黙れ!」

男「黙れよ...いいかそれ以上近付くな...近付いたらこっちが警察に電話してやる」

女「私は男k」「黙れと言ったはずだ!」

男「とっとと帰ってくれ...!」

女「ッ!」

女(ここで泣いちゃだめ...そしたらもう本当に全てを無くす)

女は土下座の姿勢になる


男「!?」

女「すみませんでした!!」

男「ど、どういう...!?」

女「本当はあなたの事を悪く思ってませんでした」

女「望んでない食事に連れ出したりしてごめんなさい」

女「あまつさえ...ヒック奢らせてしまって...」

女「何度も何度も...オエッ、ゲホゲホ」

女「追いかけ回して...ウッ」

女「お、おっ...追いかけ回してっ、無理やり脅して...」

女「連れ歩いてごめヒック、ごめんなさい...」

女「本当は私...私、男くんの事が大好きでした」

女「はぁ、はぁ...なのでその...大変おこがましい事ですが」

女「もう一度友達として見てもらえませんか...」

女「...ごめんなさい。ズズッまたワガママ言っちゃいましたね」

女「勝手に悲しんでごめんなさい」

女「嫌な事してごめんなさい」

女「死んででも償います」

男「...もうやめてくれ」

男「これからどうするかは明日伝える」

男「ひとまず帰ってくれ」

~翌日~


女「どうするつもりか、聞いて良いですか...?」


女は人伝いに屋上に呼び出された
また昼時であるが


男「うん。お互い落ち着いてるしな」

男「そんな距離取ってないでこっちこいよ」

女「え...?」

男「こっちに来いと言っているんだ」

女「は、はい」

男「...」

男「なあ」

女「はいっ!」ビクッ


男「お前、俺の彼女になれよ」


女「...」

女「...えっ、ええっ」

男「俺の事が好きなんだろ?」

女「でも私、男くんを苦しませるような人間ですよ」

女「そんな私にあなたの彼女になる資格なんてありません」

男「...これ、何か分かるか?」


男はアンテナ付きのガラケーに似た機械を取り出す


男「ボイスレコーダーだ」

男「この中には、昨日のお前の音声が入っている」

男「これをばらまかれたくなかったら、俺の彼女になるんだな」

男「ここまで言えば分かるな?」

女「し、しょうがない。これはしょうがないのよ...」

男「そうだ。お前は俺の彼女にならなくてはならない」

男「好きな人に強く出るときってのは、こうするのが一番だぜ」

女「えっ、それって」

男「じゃあな!また帰り道に会おうじゃないか!」

女「...うん」

オチがクソ雑魚ナメクジですが終わりです
安価スレの気分転換に書きました
自分の行いを反省しながらむせび泣くツンデレが書きたかっただけです

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