誤字脱字大量 ミスあり 日本語表現△
SS速報vipにて投稿していた長編SSをこちらでもう一度執筆していきます。
最初から執筆していきます!
μ'sメンバーのイメージ崩壊の可能性があります。
μ'sメンバーが軽傷、重傷を負う場面が多々あります。
そんなSSにさようなら!っていう人はブラウザバックでお願いします。
基本的に投稿主の妄想です。
大丈夫っていう人は暖かく読んであげてください。
目が覚めたら森の中にいた。
穂乃果「…ここどこ??」
穂乃果「昨日はいつも通り練習して、お風呂に入ってご飯食べて、お布団に入ってそのまま寝たはずなのに…」
穂乃果「どうして森の中にいるの…?寝ぼけてる…?」
見渡す限り木。
完全に森の中にいると確信した穂乃果は自分の服装の変化にも気づく。
穂乃果「服装だって変わってる…。なんというか、ゲームに出てくる村人…?変なネックレスもしてる」
ギュルルルル
穂乃果「お腹空いたなぁ…。とりあえず歩こう…」
歩けば歩くほどお腹が空いていく。
穂乃果「一歩がつらい…」
ガサガサッ!
音がしたほうを見ると、そこにはゼリーのようななにかがあった。
穂乃果「…食べ物?とりあえず今は何かを食べないと… 」
穂乃果「なんか美味しそう……海未ちゃんがいたら、食べてはいけません!とかいいそうだなぁ」
海未のことを思い出すとより一層不安が重くなる穂乃果。
穂乃果「ごめんね海未ちゃん…。いま、何かを食べないといけないんだ、私!」
そう心の中の海未に告げて、そーっと恐る恐るゼリーのようなものに近づく。
穂乃果「食べれる…よね?」
するとその時、ゼリーのようなものがいきなり穂乃果の方に飛びかかってきた!
ドスッ!!
穂乃果「きゃっ!!」
ゼリーのようなものにお腹に体当たりされ、尻餅をつく。
穂乃果「痛い……なに!?」
穂乃果がゼリーのようなものの方を見ると、ゼリーのようなものが3体もいた。
穂乃果「ふ、増えてる!?」
穂乃果(逃げなきゃ、そう悟ったけど足が動かない)
穂乃果「逃げなきゃ、逃げなきゃ…」
でも穂乃果の足は動かない。
とても震えており、ゼリーのようなものは穂乃果に敵意を向けている。
穂乃果(もう…だめだ…)
諦めかけたその時
ズシュッ!
目の前でゼリーのようなものが弾け飛ぶ
穂乃果「な、なに!?」
続いて残りの2体も勢いよく弾け飛ぶ
穂乃果「矢?」
ゼリーのようなものには矢があたって弾け飛んだようだ。
穂乃果「よかった…助かった……」
恐怖から解放されていっきに脱力する。
目も自然につむる。
???「大丈夫ですか!?」
穂乃果(声……?)
目を開けたかったが、穂乃果の意識は失われていった。
穂乃果「ハッ!?」
目が覚めたらベッドの中にいた。
穂乃果(穂乃果の家じゃない……。木でできた家…?)
???「目が覚めましたか」
穂乃果「え?……ッ!!」
穂乃果「海未…ちゃん…?」
???「え…?ど、どうして私の名前を…?」
穂乃果「な~に言ってるの?海未ちゃん!穂乃果だよ!!」
海未「ほの…か?」
穂乃果「うんうん!」
穂乃果(服はゲームに出てくる山賊に似ているけど、この雰囲気、なにより外見!! どこからどう見ても海未ちゃんだよ! )
海未「…ごめんなさい。人違いかと……」
穂乃果「…え?」
穂乃果「な、なにいってるの?穂乃果だよ?忘れちゃったの!?」
海未「………」
海未「ごめんなさい。私に”ほのか”という知り合いはいません……」
穂乃果「そ…そんな…」
穂乃果「じゃ、じゃあ!μ'sは!?μ'sは覚えてるよね!?」
海未「みゅーず?神話のみゅーずですか?」
穂乃果「神話…?あ、そういえば希ちゃんそう言ってたっけ…?」
穂乃果「私達μ'sだったよね!?」
海未「何を言ってるのですか?そんなわけないじゃないですか」
穂乃果「そんな……」
穂乃果「な、なんで?μ'sだよ!?一緒に音ノ木坂を廃校から阻止しよう!ってがんばったでしょ!?ラブライブに出ようって頑張って、やっと本戦にでれるようになったよね!!」
海未「は、離してください…」
穂乃果「最終予選を勝ち抜いて、ラブライブ決勝線に向けて練習してたんだよ!?」
海未「やめてください!!」
穂乃果「あ……ご、ごめん…」
海未「きっと、あなたは…穂乃果さんはスライムに襲われて動揺しているんです。もう一度横になって、落ち着いてください」
そう言って海未は穂乃果を優しく寝かせ、布団をかけた。
穂乃果(穂乃果は落ち着いてるよ。 だって、この優しい雰囲気は海未ちゃんだもん……)
穂乃果「なのに……なのに……」
穂乃果「ぐすっ…ぐすっ……」
海未「穂乃果さん…?」
穂乃果「うわーーん!!!どうなっちゃったの!?もうわからないよ!!」
泣き叫ぶ。
穂乃果はこの状況が怖くて、自分が何者なのかすらもわからなくなった。
ギュッ…
穂乃果「!?」
泣いていると、海未が穂乃果を優しく抱きしめる。
海未「穂乃果さん、落ち着いてください。大丈夫です、大丈夫。とりあえず、私にあなたが何者であなたの言うことが何なのか教えてくれますか?」
穂乃果「…うん」
穂乃果は海未にたくさん話した。
全部話すときりがないため、海未と穂乃果の関係のこと、μ's結成の意味とその活動内容、μ'sの仲間のことを話す。
途中で感極まりそうになるが、ぐっとこらえて説明を続けた。
海未「私とそっくりな”海未”ですか…」
海未「それと、非常に言いにくいのですが…私が知るかぎりこの世界にラブライブという行事はありませんしスクールアイドルもありません。”音ノ木坂学院”は聞いたことがありませんね」
穂乃果「どういうこと?ここは東京じゃないの?」
海未「この世界は『ラシュータ』と言います」
穂乃果「ら、らしゅー…えっ??」
海未「ラシュータです。」
穂乃果「ど、どういうこと?そんな国聞いたことないし…。穂乃果は違う世界に来ちゃったってこと?」
海未「にわかには信じがたいですが、その可能性が高いかと」
穂乃果「じゃあどうして違う世界に…?」
海未「そこは私には……」
穂乃果「そ、そうだよね!ごめんね海未ちゃん」
海未「いえいえ、あ!お腹空いてますよね」
穂乃果「そ、そういえば…」
ギュゥルルルルルル
穂乃果「忘れてた…テヘヘ…」
海未「これを食べてください」
海未はそう言って暖かいスープを出す。
穂乃果「スープだ!!!スープだ!!!!」
海未「そんなに急いで食べなくても、おかわりはちゃんとありますよ?」
穂乃果「おかわり!」
海未「早いです」
そう言いながらもちゃんとつぐ海未。
不思議と不安は薄れていった。
穂乃果「ふぅ~~美味しかった~!」
海未「みごとに全部食べてしまいましたね…」
穂乃果「美味しかったよ!ありがとね!海未ちゃん!」
海未「穂乃果さんこそ、顔色もすっかり良くなってますよ」
穂乃果「海未ちゃん……」
海未「なんですか?」
穂乃果「私のことは穂乃果って呼んで!」
海未「なっ!?初対面の人を呼び捨てなんて……」
穂乃果「お願い!」
海未「……わかりました、ほ、穂乃果」
穂乃果「うん!海未ちゃん!!」
海未「と、とりあえず日も沈んで来たので今日はここで寝てください」
穂乃果「いいの!?」
海未「当然です、今日は疲れたでしょう?寝てください」
穂乃果「ありがとう!」
穂乃果(やっぱり海未ちゃんだよ。 目の前にいるのは、園田海未ちゃんだよ)
夜。眠る前に穂乃果は海未に質問をした。
穂乃果「海未ちゃん、お父さんやお母さんは?」
海未「いません。母は私が幼い頃に…。それ以来故郷を離れてここで生活していましたが父も2年前に…」
穂乃果「あっ…。ごめん…」
海未「それ以来弓の練習により一層力を入れ、その成果もあり穂乃果を助けることができました。だから大丈夫ですよ、穂乃果」
穂乃果「へへ…。ありがとう、海未ちゃん」
チュン(・8・)チュン
穂乃果「ふわぁ~っよく寝た~!まさか本当ににわとりの声で目覚めるとはねぇ~」
海未「ふふっ、お婆さんみたいですよ?」
穂乃果(昨日の夜は海未ちゃんとたくさん話ができたけど、この海未ちゃんは自分の知る海未ちゃんと違うんだなってすごく感じた…)
考え込みながら朝ごはんのパンを食べていると海未が口を開く。
海未「私、昨日考えてたんです。穂乃果が寝てから、穂乃果がなぜこっちの世界に来たのか」
穂乃果「考えてくれてたんだ…」
海未「そこで思ったのですが、有名な占い師に聞いてみたらどうかと思いまして」
穂乃果「それ名案だよ海未ちゃん!!」
穂乃果「あ…でもその人、どこにいるの?」
海未「この森を抜けた先の『オトノキザカ』という街にいます」
穂乃果「オトノキザカ…」
海未「はい、穂乃果の言う学院と同じ名前なんです。昨日は混乱をすると思って言いませんでした」
海未「とりあえず、行ってみるだけでもいいのでは?と思いまして」
穂乃果「でも行くって言っても、道中にあんな怖いの…スライムだっけ?そのスライムがいたら海未ちゃんは大丈夫でも穂乃果は無理だよ?」
海未「大丈夫です。あなたは私が連れて行きます」
穂乃果「え?」
海未「私があなたを守りながら連れて行きます」
穂乃果「う、海未ちゃん…」ジーン…
海未「ですが、もしものときに自分の身を守れるように最低限の装備はしていってもらいます」
穂乃果「えーっ!?海未ちゃんちゃんと守ってよーっ」
海未「もしものため、と言ったでしょう!」
穂乃果「はーい…」
早速オトノキザカへ行くための身支度をしていると、穂乃果はある物を見つけた。
穂乃果「わー!キレイ……これ、海未ちゃんの?」
穂乃果はそう言って、青色で少し透明な石がついたネックレスを海未に見せつける
海未「そうです。私の大切なものですよ」
海未はそう言って優しく受け取る。
海未「でも、穂乃果もこれと同じようなネックレスを持ってたじゃないですか、ほら、そこの机の上です」
机の上には、オレンジの石がついたネックレスがあった。
穂乃果「これ、穂乃果の?」
海未「はい、穂乃果がつけてたんでしょう?」
穂乃果「そ、そういえばつけてたような……」
海未「ほらほら、はやく用意してください」
穂乃果
武器:どうのつるぎ
防具:普通の服
盾:木の盾
海未
武器:木製の弓矢
防具:レンジャーの服
海未「では、行きますよ?」
穂乃果「おーっ!!」
海未「気をつけてくださいよ?いつ、どこから魔物が出てくるか…」
穂乃果「そういえば魔物って、やっぱり人を襲うの?」
海未「遥か昔は襲わなかったらしいのですが、今は敵対心が強い魔物がほとんどですね」
海未「遥か昔は襲わなかったらしいのですが、今は敵対心が強い魔物がほとんどですね」
穂乃果「でもやっぱり魔物っていう名前は襲いそ 海未「静かに!」
いきなり海未が穂乃果のまえに手をだして歩を止めた。
穂乃果「どうしたの?」
海未「……」
海未は静かに弓を引いて……
パシュッ!
矢を放った!
ザシュッ!!
スライム「キピィィィィ」
草むらの中にいたスライムは消滅した。
穂乃果「すごいね海未ちゃん…」
海未「いえいえ、これくらいは普通ですよ」
海未「…!穂乃果、後ろです!!」
穂乃果が振り向くとスライムがとびかかろうとしていた。
海未が急いで矢を引くと、穂乃果は背中に携えていた剣を抜く。
穂乃果「ていっ!!」
そのまま剣で切り裂いてスライムを倒した。
海未「ほ、穂乃果…」
穂乃果「びっくりした…」
海未「穂乃果、剣を習っていましたか…?」
穂乃果「え?習ってないよ?」
海未「では今の剣さばきはどうやって?」
穂乃果「確かになんでだろう…?特に意識してなかったや」
海未「剣を持つ前と後ではまるで雰囲気が…」
穂乃果「よし行こう!穂乃果張り切っちゃうよ!!」
20分後
穂乃果「ねぇ海未ちゃん……まだつかないの……?」ゼェゼェ
穂乃果は息を切らしながら言う。
海未「もう疲れたのですか?」
穂乃果「だってー!あれから何匹も魔物がでてきたんだよ?そりゃ疲れるよー…」
海未「魔物といってもスライムでしょう?スライムごときでそこまで疲れるとは、先が思いやられます」
穂乃果「ねーねー海未ちゃん!休憩しようよ!」
海未「だめです!」
穂乃果「海未ちゃんのけーちー!もう動けないよーっ!」
???「キャーッ!!!!」
穂乃果「悲鳴!?あっちからだ!」
海未「こ、こら穂乃果!単独行動はだめです!!というか動けるじゃないですか!」
穂乃果が辿り着いた場所には、小さな鬼のような魔物に襲われそうになっている少女の姿があった。
穂乃果「助けなきゃ!」
穂乃果は剣を抜いて3匹いるうちの1匹に斬りかかった。
サッ
穂乃果「よけられた!?」
穂乃果「おわっとと…」
穂乃果は勢い良く斬りかかった反動でよろけてしまった
魔物「キィィィッ!!」
穂乃果「!!」
魔物の1匹は穂乃果に攻撃する!
グサッ!
その魔物の背中に矢が刺さる!魔物はその場で消滅した。
穂乃果「海未ちゃん!」
海未「もう一度…」
海未ちゃんはそう言って冷静にもう一匹を狙い…
シュッ!!
狙われた魔物は消滅した。
海未「その魔物はゴブリンといいます!素早い攻撃には反応できません!」
穂乃果「わかった!ありがとね海未ちゃん!」
ゴブリンの最後の1体は女の子を襲おうとしている。
穂乃果「させないよ!」
穂乃果はゴブリンの背中に斬りかかるが、ゴブリンは持っていた盾でそれを防ぐ。
ゴブリン「キェェェェ!」
ゴブリンは反撃をしてくるがその攻撃を穂乃果も盾で受け止める。
穂乃果「あまいよ!」
穂乃果は素早く剣を2回振り抜き、ゴブリンを倒した。
海未(穂乃果の剣さばき…あれは初心者のそれじゃない…。一体…何者なんですか…?)
穂乃果「ふぅ……」
女の子「あ、ありがとう」
穂乃果「大丈夫だっ…た……!?」
穂乃果「真姫ちゃん…?」
助けた女の子は真姫ちゃんだった。
穂乃果「真姫ちゃん……真姫ちゃんなの…?」
真姫「ヴェェッ?名前知ってるの?」
穂乃果「だって…真姫ちゃんは真姫ちゃんだもん」
真姫「助けてくれたことは感謝してるけど、あなた誰なの?」
穂乃果(そっか……真姫ちゃんも海未ちゃんと同じなんだ…)
海未「ごめんなさい、真姫さんでよろしいですよね?怪我はありませんか?」
真姫「怪我はないけど、質問に答えてよ!」
海未「私は園田海未です。彼女は高坂穂乃果です」
真姫「海未と穂乃果ね。とりあえずもう一度礼を言うわ。ありがとう」
穂乃果「大丈夫だよ!真姫ちゃんはどうしてこんなところに?」
真姫「薬草を採りにきたのよ。この森の奥にあるでしょ?」
海未「でもいつも採りに来てるのなら、どうして襲われてたんです?いつもは魔物から逃げながら採ってたんですが?」
真姫「それが……今日はうっかり扇を忘れて来ちゃったのよ…」
穂乃果「扇?せんすのこと?」
海未「扇は刃をしこんで武器としても使えるのですよ?そちらの世界ではそういう使い方をしなかったのですか?」
穂乃果「こっちの世界は平和だからそんな使い方しないよ…」
海未「平和な世界…考えられないです…」
真姫「ちょっと!さっきからそちらの世界とかこっちの世界とか意味がわからないんだけど!?」
穂乃果「あ………」
海未「…さっきの穂乃果から察するに、穂乃果が元いた世界にも”真姫さん”がいるのでしょう?」
穂乃果「…うん」
海未「なら伝えたほうがいいですよ。ほら、彼女も私たちと同じようなネックレスを持っています」
確かに真姫ちゃんの首には赤いネックレスがあった。
穂乃果「…わかった」
穂乃果「真姫ちゃん…信じられないかもしれないけど、聞いてね?」
そこで、海未ちゃんにした話と同じ話をした。
真姫「……信じられない。本当なの?」
穂乃果「うん、本当だよ」
海未「その事実を確認するために、オトノキザカの占い師のところへ向かっているところなんです」
真姫「ふーん……じゃあ、頑張るのね」
穂乃果「えっ!?真姫ちゃん一緒に行かないの!?」
真姫「行かないわよ、薬草を採りにいっている最中よ?」
海未「あ、その薬草ならいくつか持ってますよ」
海未ちゃんはそう言って薬草の束をひとつ取り出した。
海未「よければ差し上げますよ?」
真姫「え、いいの?」
海未「当然です。武器を持たないあなたがこれ以上奥へ行くのは危険ですから」
真姫「あ、ありがとう…」
真姫ちゃんは薬草を受け取った。
穂乃果「ならついて来てくれるよね!?」
真姫「まぁ…オトノキザカには私の家もあるし、いいわよ」
穂乃果「やったー!!」
穂乃果「ふぅ…やっと森から出れた…」
森から出るまでに魔物との戦闘は数回あったが特に苦戦をすることはなく森から出ることができた。
森を抜けるとそこには大草原が広がっていた。
穂乃果「す、すごい…!大・草・原!!!」
真姫「ごめんなさい。守ってもらって…」
海未「いいんですよ真姫、武器を持ってないのですから当然です」
穂乃果(海未ちゃんは森を抜けていく間に真姫ちゃんを「真姫」と呼ぶようになったんだけど、穂乃果的にはこっちのほうがしっくりくるから嬉しいんだけどね!)
穂乃果「それで、オトノキザカはどこに?」
海未「向こうにあるお城がオトノキザカです」
穂乃果「えーっ!?あの小さいのが!?」
真姫「馬鹿ね…。あれは遠くにあるから小さく見えるのよ」
穂乃果「あ、そっか、あははっ!そうだよね……」
穂乃果「…え、あんなに遠いの!?!?」
海未「しばらう歩きますよ」
穂乃果「穂乃果しんじゃう!」
真姫「どれだけ貧弱なのよ穂乃果は」
穂乃果「あ!真姫ちゃん名前で呼んでくれた!」
真姫「あ…」
穂乃果「ありがとね!真姫ちゃん!」
真姫「自然と名前で呼んじゃった……」
海未「穂乃果と接してると不思議と初対面な感じがしませんよね」
穂乃果「ありがと!海未ちゃん、真姫ちゃん!!」
海未「では歩きますよ。魔物も出て来るので注意してください」
穂乃果「れっつごー
穂乃果「はぁ…はぁ……た、タイム…」
真姫「さっきまでの勢いはどうしたの!?」
海未「さっきも同じことをしたような…」
真姫「まだ歩いて15分程度よ?魔物との戦闘も少しあったけど……そんなに息が上がるほど動いてはいないと思うわよ?」
穂乃果「だ、だって…」
海未「つべこべいわない!歩きますよ!」
穂乃果「海未ちゃんのおにー!」
穂乃果「も…もう無理……」
海未「ほら穂乃果、顔をあげてください」
真姫「ついたわよ、オトノキザカに」
穂乃果が顔を上げると、そこには城下町と、その奥に大きな城がどっしりと構えていた。
穂乃果「わぁー…これがオトノキザカ…」
真姫「奥の城がオトノキザカ。街がオトノキザカ城下町よ」
海未「久々に来ましたが、やはり賑わってますね。ここらでは1番人がいるのかと」
真姫「疲れたでしょう?私の家来ない?」
穂乃果「いいの!?」
真姫「もちろんよ」
穂乃果「いくいく!真姫ちゃんの家いくよ!」
海未「ありがとうございます、真姫」
真姫「さぁ、こっちよ」
穂乃果(どんな豪邸なんだろう…wkwk)
穂乃果「こ…ここ?」
真姫「そうだけど?」
真姫が案内してくれた家は、町の裏の方にあり、強い風が吹いたら壊れそうだった。
穂乃果「ご、豪邸は?」
真姫「豪邸?…あー、そういえば言ってたわね、穂乃果の世界の私は豪邸に住んでるって。こっちの私はここに住んでるのよ」
海未「文句はだめですよ穂乃果」
穂乃果「文句じゃないもん!」
真姫「おしゃべりは中でしてちょうだい」
穂乃果「中入っていいの?」
真姫「ほら、どうぞ」
穂乃果「おじゃましまーす!」
海未「おじゃまします」
中は外観のイメージとは打って変わり、埃ひとつない、綺麗な部屋だった。
穂乃果「かたづいてるんだね!」
真姫「当然でしょ」
真姫はそう言ってパンを二つテーブルに置いた。
真姫「食べていいわよ」
穂乃果「本当!?ありがとう!いただきます!!」
海未「では…私も」
穂乃果「んーっ!今日もパンが美味い!」
真姫「じゃあ、私は仕事に行くからゆっくりしていって」
そう言い、真姫は家を出て行った。
穂乃果「仕事って何してるのかな?」
海未「西木野真姫………」
穂乃果「? どうしたの海未ちゃん」
海未「いえ…なんでもありません」
穂乃果「…そう?」
海未「では、私は買い出しに行きます」
穂乃果「買い出し!?穂乃果も行くよ!」
海未「穂乃果はいてください。この家は真姫の家です。客人の私達が勝手にここを空き家にするのはいけないと思います」
穂乃果(それじゃ買い出しに行くのも失礼なんじゃ…)
穂乃果「わかった、穂乃果は留守番してるね」
海未「ありがとうございます、すぐ帰って来ますね」
穂乃果「いってらっしゃーい!
3時間後、午後5時
海未「穂乃果!起きてください!穂乃果!」
穂乃果「んー…むにゃむにゃ…海未ちゃん??今日は学校休みだよ?」
海未「何を言っているのですか、さっさと起きてください」
穂乃果「え?…あ、そっか。真姫ちゃんの家だったね」
穂乃果「よっこいしょ……そういえば海未ちゃん、なんでそんなに慌ててるの?」
海未「思い出したんです!」
穂乃果「思い出した?」
海未「西木野真姫のことです!」
穂乃果「真姫ちゃんのこと?」
海未「はい……名前を聞いて、なにか思い出しそうでモヤモヤしていたのですが、先程思い出しました」
穂乃果「へぇ…それで何を思い出したの?」
海未「西木野真姫は……
オトノキザカのスターです」
ワイワイガヤガヤ
<オトノキザカの酒場>
海未「踊り子をしてると言ったらすぐに行くと言い出すとは……」
穂乃果「だって見たいでしょ?」
海未「それは…まぁ…」
客「踊り子が踊るぞ!」
客「キャーッ!キャーッ!!!」
穂乃果「すごく盛り上がりだしたよ!?」
海未「ステージをみてください!」
Welcome song! ひとつになる心
だからここが私たちの
Never ending stage…
客「「「真姫ちゃーん!!!」」」
海未「さすが真姫ですね歓声がとてつもないですが、歌もうまいですね」
穂乃果「この曲は……」
海未「受付で配っていたパンフレットによると、この曲はMusi―
穂乃果「Music S.T.A.R.T.…」
海未「知ってるじゃないですか…」
真姫「不思議たくさん見たいね
君と一緒に感じたい
そんな願いに奇跡とチャンスが La la la LoveLive!♪」
穂乃果(振り付けも歌詞もメロディも…全部同じ……)
穂乃果「…」
海未「穂乃果…?」
穂乃果「…」
海未「ほ、穂乃果?」
穂乃果「海未ちゃん…私、歌いたい。踊りたい」
真姫「素敵な出会いありがとう♪」
海未「穂乃果!?一体何を!?」
真姫ちゃんは踊り子の衣装を見にまとっている。首にはネックレスをつけており、胸には白と赤のビキニ、右手には腕を覆い隠すような布?(Mスタの片腕についてるやつ)腰にはベルトを巻いていて、ズボンは腰のしたに少し下がっていてセクシー。丈は膝を隠すくらいのダボっとしたズボン。そして頭にはティアラ。
穂乃果「綺麗だなぁ…真姫ちゃん」
海未「ほ、穂乃果?穂乃果ー?」
真姫「信じるチカラありがとう♪」
穂乃果「私踊ってくる!」
海未「え!?ちょ、何を言って…」
穂乃果は武器を海未にあずけて走りだした。
穂乃果はステージに上がれるような格好じゃない。
でも、こんな世界に来てよくわからない時に知っているものに出会った。
しかもそれはμ'sの歌。
踊りも歌もメロディも同じ。
穂乃果は、歌いたい!踊りたい!という感情がこみ上げてきて、気付けばステージの前まで辿り着いた。
真姫「勇気で明日は変わるんだね♪」
穂乃果「なんで 今まで素直になれずにいたの?♪」
真姫ちゃんが唖然としてる。客もびっくりしてる。でも、歌いたい!これは…μ'sの歌だから。
穂乃果「Music!聞いてよ!!♪」
真姫「これからみんなでこれから踊ろう♪」
真姫ちゃんはこっちを見ながら歌った。
穂乃果・真姫「Let's go! 始めよう!!♪」
客は真姫ちゃんが歌い出して、穂乃果が完璧に踊って歌うからすぐに大盛り上がりとなった。
酒場からの帰り道。
真姫「まさか穂乃果が乱入してくるとはね…」
穂乃果「えへへ…いてもたってもいられなくなっちゃって…」
海未「まったく…ハラハラしました」
真姫「でもなんであんなに歌って踊れたの?あの曲、今日が初披露よ?そもそもなんで私が踊り子ってわかったの?」
海未「それは私が知ってたからですよ」
穂乃果「乱入したのは、えーっとね…真姫ちゃんが歌った曲が、穂乃果がもといた世界でμ'sが歌ってた曲だったんだ。だからいてもたってもいられなくなって…」
真姫「穂乃果がこの世界に入り込んだっていう話、本当なのね…。まぁ盛り上がったし、これ」
真姫ちゃんは封筒を穂乃果に渡した。
穂乃果「なに?これ」
真姫「店長が、あの乱入してきた子にってくれたの」
穂乃果「これ……お金!?」
真姫「少しでごめんねって言ってたわよ」
海未「まさか乱入してお金を貰えるとは…」
穂乃果「じゃあこれ真姫ちゃんにあげるよ」
真姫「ええっ!?」
海未「いいのですか!?穂乃果!」
穂乃果「うん、もとは真姫ちゃんのおかげだし」
真姫「じゃあ…もらっておくわね」
真姫「…ねぇ穂乃果。あなたたち、占い師のところにはいかなくていいの?」
穂乃果「…」
海未「…」
穂乃果「…今から行っちゃだめかな?」
真姫「だめでしょうね」
海未「私としたことが…」
真姫「…あなたたち、私の家に泊まって行きなさいよ」
穂乃果「いいの!?」
真姫「ほら、はやく来なさい」
穂乃果「やったー!!」
ュン(・8・)チュン
海未「穂乃果!朝です!起きてください!」
穂乃果「んーー海未ちゃん…眠い…」
真姫「ほら穂乃果はやく着替えて。行くわよ、占い師のところ」
穂乃果「え?真姫ちゃんも行くの…?」
真姫「なによ、行ったら悪いの?」
穂乃果「ううん、よし!行こう!」
穂乃果「ここが占い師の館?」
海未「館ではなくテントですね…」
オトノキザカ城下町のはずれにあるテント。ここが占い師の館らしい。
穂乃果「というかなんで真姫ちゃんは踊り子の服なの?」
真姫「これしか着るものがなかったの、洗濯してたのよ他のは」
穂乃果「案外ドジっ子だね」
海未「その格好、目立ちますよ?」
真姫「い、いいから入らないの?」
穂乃果「よし入ろう」
ガチャ
穂乃果「テントなのにドアがあるんだね…」
???「お客さん?」
中心に置いてあった椅子に座っていたのは見慣れた少女。
穂乃果「の、希ちゃん…」
巫女服とFF10のユウナの服を足して二で割ったような服を着た、東條希ちゃんがいた。
海未「穂乃果が名前を知っているということは、まさか彼女も…?」
真姫「穂乃果が元いた世界の知り合いね」
希「やっぱり、うちの名前知っとるんね」
海未「なんでそのことを…」
希「これ」
希ちゃんはそう言ってどこからともなくタロットカードを取り出した。
希「カードがウチにそう告げるんや」
真姫「へぇ…占い師ってのは本当なのね」
希「穂乃果ちゃんが言いたいことはわかってるで、別の世界から来たんやろ?」
穂乃果「うん、そうなんだ」
希「どうしてこの世界に来たのか、うちに聞きに来たんやろ?」
穂乃果「そうそう!」
希「うちには、穂乃果ちゃん、海未ちゃん、真姫ちゃんが来ることまではわかってた」
穂乃果「…希ちゃん、私はこの後なにをすればいいの?」
希「3人とも、城へ一緒に来てくれへんか?」
海未「ちょ、ちょっとまってください!私たちにはまだ理解が…」
希「ウチ、東条希。とりあえず一緒に来て」
真姫「無理やりね…」
海未「なぜ私達も行くのですか?」
希「言ったやろ?カードがウチにそう告げるんやって」
真姫「城には初めて入ったわ……希、あなた何者?」
希「ただの占い師。ただ、女王様と少し縁があるだけや」
海未「女王様と縁って……かなり大物じゃないですか…」
穂乃果「オトノキザカって王様いるんだよね?」
真姫「この国は女王が治めているのよ」
希「はいはい、はよいくで」
3階
希「女王様、連れて来たで。女神たちを」
真姫「あれが女王様…」
海未「希さん…軽いですね…」
希「希でええよ~。穂乃果ちゃんはそうやって呼んでくれなさそうやけど」
穂乃果は女王の顔を見て固まる。
穂乃果「女王様が、ことりちゃんのお母さん……!?」
女王の姿は、音ノ木坂学院の南理事長そのものだった。
ただ服装は、RPGの女王様だ。
女王は立ち上がって4人を手招きする。
女王「さぁ、四人ともそこに並んでください」
女王「あなた方がここに来るのは東條さんから聞いていました」
4人が並ぶと女王は椅子に座る。
女王「はるか昔に魔王が復活したのは知っていると思います」
海未「噂には聞いていますが、本当なのですか?」
穂乃果(待って穂乃果知らないよ)
女王「本当です。魔物たちが共謀になったのは魔王の復活の始まりが原因だといわれています」
女王「これから言うことは、少しの者しか知らないことです。心して聞いてください」
女王「この数十年で魔物たちがより活発化しています。これは魔王の復活が近いことが原因でしょう」
女王「この数十年で魔物によって滅ぼされた街も出てきています」
真姫「魔王…」
海未「どうするんですか?」
女王「魔王を止めるには魔王を倒すしかないのです」
真姫「それはそうだけど、魔王なんてどこにいるんですか?」
女王「それは判明していません」
海未「判明していれば全世界が魔王討伐に動き出しますよね…」
女王「魔王を見つけ出し倒すために旅に出る者たちも居ると聞きます」
女王「ですが、いまだに魔王は倒されていません」
穂乃果「あ、あの女王様。私たちが呼ばれた理由って…?」
女王「あなたたちはラシュータの女神の神話を知っていますか?」
海未「はい、知っています」
真姫「私も知ってます」
穂乃果「私知らないです…」
希「ラシュータの女神の神話っていうのは、ラシュータに悪が訪れた時9人の女神が悪を振り払うという神話や」
穂乃果「9人の…女神…」
希「その女神たちは神話の中では
『μ's』
と呼ばれとる」
穂乃果「μ's…。」
海未「穂乃果にμ'sについて聞かれたとき私が『神話』といったのを覚えていますね?その『神話』がこれです」
希「神話には知らされていない続きがあるんよ」
海未「続き…ですか?」
真姫「なんなの?希」
希「神話では、悪しき者が現れた時に”創世神”によって選ばれた女神には透明な石がついたネックレスが渡される。とあるんよ」
穂乃果「それって…」
穂乃果は首につけていたオレンジのネックレスを見せた。
穂乃果「これのこと?」
希「大正解」
海未「それと同じような物なら私も…」
真姫「あ、私も」
2人は青と赤のネックレスを見せる。
希「それが女神に選ばれた証や」
穂乃果「女神…」
海未「私が…女神?」
真姫「信じられない…」
希「でもそれが事実やで。3人とも、同じようなネックレスを持っている。」
海未「そんなことって…」
真姫「ってことは……私達が、魔王と戦わなきゃいけないの?」
真姫「嫌よ!魔王に私達が敵うわけないじゃない!」
海未「確かにそう思います。たまたま同じ色のネックレスを持ってたっていう可能性はないんですか?」
希「それは、穂乃果ちゃんが鍵になってくるんや」
海未「穂乃果が?」
希「穂乃果ちゃんは、うちの占いでも何者かわからへん。でも、違う世界から来た人間がオレンジのネックレスを持っていて海未ちゃんと真姫ちゃんと出会い、うちのところにまで来た。これは偶然とは呼べないやろ?」
海未「…たしかに」
希「魔王相手にたった9人で勝てるかはわからへん。でも、これは運命なんや」
真姫「…」
じっと話を聞いていた穂乃果が口を開く。
穂乃果「私ね、思うんだ」
穂乃果「希ちゃん、私が鍵って言ったよね?」
希「うん」
穂乃果「この世界の人間じゃない私がこの世界に連れて来られて、魔王を倒す女神とまで言われた。しかも名前が『μ's』」
穂乃果「希ちゃんの言うとおり、きっと私たちにしかできないなんじゃないかな」
海未「穂乃果…」
穂乃果「穂乃果は、なんとか元の世界へ帰りたくてこの街に来た。でも、もしも帰れるようになってそのまま帰ったら……」
穂乃果「きっとすごく悔いが残る。」
真姫「悔いって…」
穂乃果「穂乃果のこの世界での夢ができたよ!」
穂乃果「私の夢は、この世界を平和にすること!」
穂乃果「今の私ができること…全部やりきりたい!!」
希「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「私…魔王を倒す!!」
海未「……フフッ、穂乃果は変ですね」
穂乃果「う、海未ちゃんっ!」
海未「決めました、私も付き合います。穂乃果の言葉を聞いていたらなぜか心を動かされました」
真姫「…もう、この流れだと私も協力しないといけないみたいじゃない」
真姫「……やる、私もやるわよ。確かに私も心を動かされた」
穂乃果「海未ちゃん…真姫ちゃん…」
海未「3人からのスタートですね」
穂乃果「ううん違うよ。きっと――
穂乃果は希のほうを向く。
希「ふふっ。お見通しみたいやね♪」
希ちゃんはそう言って首から紫の石がついたネックレス取り出した。
希「ウチをいれて4人や」
希「運命やからね、うちも協力するで」
穂乃果「希ちゃん!」
女王「決意は…固まったようですね」
女王「創世神に選ばれし女神達よ、まずは残りの女神を集めなさい。穂乃果さん、あなたならわかるはずです。残りが誰なのか」
穂乃果「はい、わかります!」
女王「道は希が教えてくれるでしょう」
希「ウチにまかせとき♪」
女王「世界の命運をあなたたちに任せてしまって申し訳ありません」
海未「顔を上げてください女王様。これは運命なんですから」
女王「ありがとうございます…」
女王「困ったことがあったらいつでも戻ってきてください」
女王「この世界を、よろしくお願いします」
穂乃果「まかせてください!絶対平和にする!!」
希「それなんやけど、さっき穂乃果ちゃんは『私の夢は世界を平和にすること』と言ったよね?」
穂乃果「うん、言ったよ?」
真姫「でも今は…」
海未「『私たちの夢』ですね」
心の奥底からいろんなものがこみ上げてくる穂乃果。
不安や悲しみを振り払い、太陽のような笑顔で3人を見つめる。
決意を固め、大きな声で宣言する。
穂乃果「よーし!私やる!!やるったらやる!!!」
こうして、RPGのような世界に入り込んだ高坂穂乃果の物語が始まる!!
#1【叶え!私たちの夢――】end...
次回のラブライブ!
#2【若葉の魔法使い】
>>1~>>44まで一気に投稿失礼しました~
今日はここまでにします。
質問等あればどんどん書いてください!答えられる限り答えますよ!
ツイッターアカウントも作ってます!
是非チェックしてみてくださいね
@douhono0803
前回からの続きライブ!
穂乃果「やる!って言って城を飛び出して来たけど、3人とも本当にいいの?」
海未「それが運命というのなら従います」
真姫「私達にしかできないのなら、やるしかないじゃない」
希「ウチもそう思うで、ウチらはμ'sの一員なんや。やるべきことはせなあかん」
穂乃果「みんな……」
海未「なぜか不満はありません。やらないといけない、そう思ったんです」
真姫「私も全く同じ」
希「当然ウチもな。穂乃果ちゃんもそう思ったんやろ?」
穂乃果「うん、やらなきゃ!って思ったんだ。でも、残りの5人を見つけるにしても道具とかどうしよう…」
希「こっちに来て」
連れて来られたところには道具屋があった。
希「ここの店長もウチの昔の知り合いで、女王からたくされた贈り物を保管してくれてるんよ」
穂乃果「贈り物?」
希「失礼しまーす」
海未「ま、待ってください希!」
穂乃果「いつのまにか呼び捨て…」
店の中はごく普通の道具屋。
店長「おう希!そこの3人が例の?」
希「せやで、これから旅に出るんや。せやから、女王様から預けられとる物欲しいんやけど」
店長「おやすい御用だ!ちょっとまってな!」
店長「あいよ!」
穂乃果「服とバッグ?」
希「全部穂乃果ちゃんのやで?」
穂乃果「わくわくしてきた!!」
海未「とりあえず着てみては?」
穂乃果「着てみるよ!」
穂乃果「どうかな?」
オレンジのスカーフと薄い青の服。長袖だと邪魔だと思った穂乃果は袖まくり。
腰にはポーチがあり、ボトムスには装飾が施されているスカート。
靴は脛まであるブーツ。
そして首にはオレンジ色のネックレス。
真姫「似合ってるわよ」
背中に剣と腰に盾を携えることで、急に冒険者感が増した。
穂乃果「真姫ちゃんはその踊り子の格好で行くの?」
真姫「ええ、私の戦い方はこの恰好が一番合うから」
穂乃果「海未ちゃんは森の中の家に忘れ物は?」
海未「ありませんよ」
穂乃果「よし希ちゃん、はじめの目的地は?」
希「カードによると、ここから北へ行ったところにある大門を通って、さらに北へ行ったところにある『ナイフル』っていう村が目的地や」
穂乃果「遠いね…でも、頑張るしかない!よーし!今から出発だ!!」
穂乃果「希ちゃん…まだつかないの…?」
希「あとちょっと、頑張ってな」
オトノキザカを出発したμ's一行はオトノキザカから北へ向かって歩いていた。
道中で魔物に出会うことはなかった。
真姫「そういえば、その大門って通れるの?」
希「普通は通行証が無いと通れへん。でも、ウチらは女王様の言伝で通れるようになってるはずや」
海未「それはありがたいですね」
真姫「普通に通行証をくれればよかったと思うけど…」
穂乃果「…あ!もしかしてあのRPGに出てくるような大門!?」
海未「あ、あーる…?」
穂乃果「な、なんでもない!」
希「そーや。あの大門が目的地!さ、急ぐで」
兵士「現在通行止めとなっています」
穂乃果「通れないじゃん!」
海未「何があったんですか?この門が通行止めになるとは、かなり大きな問題があるのでしょう?」
兵士「それが、北の洞窟にモンスターが出現しまして…」
海未「北の洞窟に!?」
真姫「それは通行止めも納得ね…」
穂乃果「え?なになに?」
希「ナイフルがある地方に向かうためには北の洞窟を抜けないといけないんやけど、その北の洞窟には今までモンスターが住み着いたことは無いんよ」
海未「他の地方とオトノキザカ地方が繋がる道はここしかないんです」
真姫「他の地方から輸入や他の地方へ輸出が一切できなくなってしまうのよ」
兵士「昨日からモンスターが出現していまして、現在調査中なので、今回はお引き取りください」
穂乃果「…モンスターがいるから通れないんだよね?」
穂乃果「だったらそのモンスターを私達で退治しようよ!」
穂乃果「私の夢は世界を平和にすること!!魔王を倒すだけじゃない。困ってる人たちを助けたいよ!」
真姫「ということは、私も行かなきゃいけないのよね…?はぁ…」
希「そう言って、真姫ちゃんノリノリなんやろ?」
真姫「そ、そんなわけないじゃない!」
海未「私にもそう見えますよ?」
真姫「もう…」
穂乃果「よーし!兵士さん!私達にその問題を解決させてください!」
兵士「……しばらくお待ちください」
兵士「お待たせしました。今、分隊長からこの件の手伝いをμ'sの皆様にお願いしたいと。」
穂乃果「わかりました」
兵士「魔王討伐のために旅をしているのにこんなところで足止めをしてしまってすまない。と分隊長が言っておられました」
兵士「ですが、われらも兵士。分隊長率いる分隊は先に洞窟の奥へ向かいました」
希「わかりました。じゃあ、向かおっか」
特別にあけてもらった門を通って、すぐ先にある洞窟に入る。
洞窟の中には滝があったり意外と自然にあふれている。
穂乃果「綺麗な洞窟だね」
海未「少し前までは人が安全に通れる洞窟でしたからね」
真姫「この洞窟は魔物がいないことで有名だったのにそこにすら魔物がすみつくなんて…やっぱり世界は大変なことになってるのかしら」
希「きっとそうだと思うよ」
調査兵「μ'sの皆様ですね、あの封鎖している道の奥にモンスターが出現します。気を付けてください」
穂乃果「ありがとうございます!」
穂乃果「みんな!気を引き締めて行こう!」
海未「穂乃果が先頭を歩いてください、その次が真姫、希、最後尾に私がつきます」
真姫「賛成」
穂乃果「そういえば、真姫ちゃんと希ちゃんはどうやって戦うの?」
海未「穂乃果!前!!」
穂乃果が前を向くとそこにはコウモリの魔物「バッドバット」が3匹穂乃果に襲いかかった!
穂乃果「魔物!?」
穂乃果が剣に手をかけようとするがそれよりもはやくバッドバットの攻撃が穂乃果を襲うーー
ズバッ!
バッドバットをカードが貫いた
穂乃果「希ちゃん!?」
希「穂乃果ちゃん、気ぃつけんとだめやろ?」
海未「次来ますよ!」
海未は弓でコウモリを一匹射抜く。
続いて穂乃果が残りの一匹を切り裂く。
真姫「今度は狼の魔物が来たわ!」
穂乃果は盾を持ち戦闘態勢に入る。
狼の魔物「ガオウルフ」は穂乃果に襲いかかるが穂乃果は軽い身のこなしでガオウルフの攻撃を避けた。
穂乃果「でぇぇぇい!!」
穂乃果の攻撃もガオウルフに避けられる
穂乃果「もうすばしっこい!!!」
海未「だめです!私の弓も当たりません」
真姫「私に任せて!」
真姫は懐から扇を取り出して狼に切りかかった
真姫の扇の先には刃が付いており、十分武器になる。
真姫は軽い身のこなしで着実にガオウルフにダメージを与え、無傷で倒した。
真姫「ふぅ…ま、こんなものでしょ」
穂乃果「凄いね真姫ちゃん」
真姫「私、オトノキザカでお世話になっている人達のために薬草や果実を取りに行くために森へ行ってたの」
真姫「その時魔物に出くわすことが多かったから、戦う方法は身についたのよ」
魔物はクルッと一回転する。
真姫「肉弾戦に持ち込ませない一方的な肉弾戦。それを実現するために舞いを応用した戦い方を生み出したの」
希「へぇ…聞いたことのない戦い方やね~」
真姫「それほどでも…」
穂乃果「希ちゃんはカードで戦うの?なんかこう占いとかして戦わないの?」
海未「占いで戦うって…どういうことですかそれ……」
希「もっと広いところなら本当の戦い方を知ってもらえるよ~」
穂乃果「そうなんだぁ…」
希「穂乃果ちゃんこそいい立ち回りだったなぁ。習ったん?」
穂乃果「これ無意識なんだよね…体に染み込んでる感覚なんだぁ…」
希「染み込んでるって…元いた世界で剣術習ってたんか?」
穂乃果「全然。この世界に来てから初めて剣持ったよ…」
海未「不思議ですよね、穂乃果」
穂乃果「まぁまぁ考えてもわかんないし!よし!行くよ!!きっと魔物のボスがいるはず!!その魔物を退治すればいいんだよね?」
希「その通りや」
希が洞窟を見てとあることに気付く。
希「この分かれ道、今まではなかった…。もしかしたら魔物が住みついてからできたんかも…」
真姫「じゃあこの先にボスがいる可能性は高いわね」
穂乃果「よーし!レッツゴー!!」
道中で魔物との戦闘があったが苦戦をすることはなく着々と進んで行った。
穂乃果「広い空間に出たね」
そこは学校の屋上のような広さで、天井は8mほどある広い部屋だった。
海未「…!上にいます!!」
そう言われて上を向くと、天井には3mほどのクモのモンスターがいた
穂乃果「なにあのおっきいクモ!?」
希「この空間が行き止まりみたいやし、あれがボスだと思う。あれを倒せば解決するはず!」
穂乃果「よし!行くよ!みんな!!」
まきうみのぞ「はい!」
四人が武器を抜くと同時にクモ「ギアントスパイダー」が天井から降り立つ。
<北の洞窟BOSS「ギアントスパイダー」>
ギアントスパイダーは穂乃果に飛びかかるが穂乃果は回転してよける。
穂乃果「海未ちゃん!」
海未「わかってます!」
バシュっと矢を放つ!!
しかし海未の矢はギアントスパイダーにあたっても刺さらない。
海未「ダメです!効果ありません!」
真姫「私が行く!」
真姫がギアントスパイダーに攻撃しにかかるが真姫の扇の攻撃も硬い皮膚には効かない
するとギアントスパイダーの足が真姫の腹部にヒットして、真姫は3mほど飛ばされる。
真姫「かはっ……」
穂乃果「真姫ちゃん!」
海未「穂乃果!気を付けてください!!」
穂乃果「うんっ!」
穂乃果はギアントスパイダーの足の攻撃を盾で受け止めたり避けたりして真姫のもとへ辿り着いた。
穂乃果「大丈夫!?」
真姫「かはっ……ほ、穂乃果、よく聞いて」
海未「希!さっきからなにしてるんですか!」
希「準備や!」
海未は矢を放ちながらカードを地面に並べている希を見つめる。
海未(あれは一体…)
穂乃果「海未ちゃん!弱点は関節だよ!」
海未「関節!?」
穂乃果「真姫ちゃんが、さっき攻撃を受けた時にチラッと見えた関節は比較的柔い部位だと思うって!」
海未「ですが、関節なんて見えませんよ!?」
穂乃果「私が攻撃を受け止める!」
穂乃果「私があのクモの動きをなんとかして止める!だから真姫ちゃん、一緒に行こう!」
真姫「そう言ってもどうやるの!?」
穂乃果「飛びついてクモの動きを止める」
真姫「飛びつく!?」
穂乃果「なんとかあのクモの力を弱められない?」
真姫「……やれないことはないかもしれないけど」
穂乃果「お願い!」
真姫「でもやるために、まず私一人に戦わせて。お願い」
穂乃果「…わかった」
穂乃果は真姫とギアントスパイダーからかなり距離をとって、海未にアイコンタクトをとる。
海未(わかりました)
海未は集中して弓を引いて狙いを絞る。
真姫「さて、はじめようかしら」
真姫は扇を開いてギアントスパイダーへ距離を詰める。
真姫は踊りを応用した動きをして攻撃を避けるのだが、この動きは違った。
舞い。
ゆらゆらと舞いながらギアントスパイダーの攻撃をよけている。
踊っている真姫の体には赤い魔力のようなものがまとわりついている。
穂乃果「なにあの動き…?」
真姫「束縛の舞!」
真姫が扇をビシッと振るうとギアントスパイダーの体には赤い魔力がまとわりついた。
その魔力はギアントスパイダーをきつく締めつける。
真姫はギアントスパイダーから少し距離を取り穂乃果を見る
真姫「穂乃果!今よ!!」
穂乃果「ありがとう!!」
穂乃果は剣を強く握りしめてクモへ走り出す。
穂乃果「てやぁぁぁぁぁっ!!!」
穂乃果はジャンプしてクモの背中の関節に剣を上から突き刺す
ギアントスパイダー「キシャァァァァァッ!!」
ギアントスパイダーは暴れるが束縛の舞で体を締め付けられており動きが鈍い。
穂乃果は突き刺さった剣を使って関節が見える部分を増やしていく。
穂乃果「ぐううっ!海未ちゃん!!」
海未「……!!」
バッと放たれた海未の矢がギアントスパイダーの関節に突き刺さる
ギアントスパイダー「キシャァァァァァ!!!!!」
しかしギアントスパイダーは穂乃果の剣を折り、穂乃果を突き飛ばす!
同時に真姫の束縛の舞も解かれる。
穂乃果「きゃっ!!」
穂乃果が弾き度ばされ、ギアントスパイダーの関節が見える部分が狭まって行くその時ーーー
海未「………」
海未は目を閉じ、全神経を指先に集中させる。
関節が閉じる寸前、海未は目を開いて瞬時に弓を放つ。
海未「ラブアローシュート!!」
海未が放った矢は青色に輝き、とてつもない速さでギアントスパイダーの関節を貫いた!
ギアントスパイダーはその場に倒れこむ。
海未「ふぅっ」
穂乃果「か、かっこいい…」
真姫「すごいわね今の。はじめからそれをすればよかったんじゃない?」
海未「何度も打てませんよ。今の私では1日で最高2回ほどです」
穂乃果「みんな!クモはまだ生きてる!」
海未「しとめたとおもったのですが…まだでしたか……」
希「ふぅ…久々やからかなり手間取ったぁ…」
希の足元には並べられたカードがあった
海未「希は何をしてるのですか!?戦いもせずに!」
希「あのギアントスパイダーは再生能力が高くてね、頭の中にある核を壊すしか倒す方法はないんよ」
希「それであれはメスや、卵がさっきからチラチラ見えとる。卵もまとめて壊さんとあいつらは増えてく一方なんよ」
真姫「…それとこのカードの並びになんの関係があるのよ」
希「ギアントスパイダーの卵は衝撃を吸収する特殊な卵。せやから燃やしつくすしかない」
真姫「物知りね…」
希「このクモは昔からオトノキザカ周辺に生息してたから知ってるんよ~」
希「ウチは占い師なんやけど、実はひとつの顔もある。よーく見とき」
3人はギアントスパイダーから距離をとって希を見つめる。
すると希は手を地面のカードにかざした。
希「プラム!!」
そう叫ぶとカードで作られた陣の中から炎を見にまとった3mほどの鳥が姿を現した
海未「な!?」
希「久しぶりやなプラム、久々でなんやけどチカラ貸してくれへん?」
プラムと呼ばれている鳥は大声で鳴き、宙を舞いながら炎の竜巻を生み出してギアントスパイダーへ直撃させた!!
炎の竜巻が消え去るとそこには何もなかった。
希「久々にしては強力やったな~。ありがとう!プラム!」
プラムは希に答えるかのように大きく鳴いて時空の裂け目をつくり、そこの中に消えて行った。
真姫「まさか、今のって召喚獣…?召喚師であることを隠してたの?」」
希「えへへ、隠してた気はなかったんよ?」
穂乃果「ど、どういうこと!?」
希「今のは召喚獣のチカラを借りたんよ」
穂乃果「召喚獣?」
希「召喚師は『幻獣』と心を通わせることで召喚獣として共に戦えるんよ。今のプラムも幻獣の中の一匹。まぁ召喚には結構体力使うから連続では使えへんけどね」
穂乃果「今のが鳥が召喚獣……。きれいだった!」
海未「召喚師は幻の存在だと思っていました…」
希「えへへ~ウチがその幻やで~」
隊長「はいはいとりあえずそこまで!」
隊長と思われしき人物がμ'sが来た道から兵士を三人ほど連れて歩いてきた。
隊長「今のギアントスパイダーが今回のモンスターの一件の長ですね。ギアントスパイダーを退治してくれて、本当に感謝しています。兵士を代表してお礼を言わせていただきます」
穂乃果「いえいえお礼なんてそんな、私達は当然のことをしたまでです」
隊長「心が広い方々だ…。ありがとうございます。折角会えたのですが、私達はまだ調査をしないといけないのでここらで失礼します。あなたたちはナイフルへ向かってください。この洞窟は明日には開通する予定ですが、急いでいるのでしょう?」
海未「ありがとうございます!!」
隊長「いえいえ、旅のご無事をお祈りいたします」
希「ふーっウチ疲れた!!パパッとナイフル向かおっか!」
海未「結局穂乃果の剣は折れちゃいましたね」
穂乃果「……海未ちゃん。そのことは心の奥底に閉まってたのに…」
海未「あ、ご、ごめんなさ
穂乃果「海未ちゃぁぁぁん!!ごめんね!!海未ちゃんから貰った剣を折っちゃったよぉぉぉぉ」
海未「大丈夫ですよ穂乃果、さぁ穂乃果は先頭をしっかり歩いてください」
穂乃果「うん…わかった」
穂乃果(今回、洞窟を救おう!って私が言い出したのに私はなにも役に立たなかった……こんなんじゃ…)
海未「……もしかして穂乃果、自分が役に立たなかったとか考えてたのでは?」
穂乃果「えっ!?…な、何故それを…」
真姫「すぐわかるわよ、顔に出やすい」
希「お見通しやね」
海未「穂乃果が洞窟を救うと言わなければこうはなりませんでしたし、穂乃果がみんなをまとめて戦ったから勝てたんですよ?そんなこともわからなかったのですか?」
穂乃果「海未ぢゃん…グスッ…」
海未「泣かないでください、泣くのは夢を叶えてからでしょう?世界を平和にする夢を」
穂乃果「……うん!穂乃果、バカみたいだったね!!落ち込んでちゃなにも始まらない……」
穂乃果「よーし!目指せナイフル!!みんな、ファイトだよっ!!」
みんな「おーっ!!」
#2【若葉の魔法使い】
洞窟を抜けて平原を歩き続けたμ's。
真姫「これでおわりっ!」
真姫がモンスターを切り裂くとモンスターは消滅した。
穂乃果「ごめんね、守ってもらって」
海未「穂乃果は今武器を持ってないんですよ?守るのは当然です」
希「あ!見えたで!」
夜なのであたりは暗かったが、希が指差した方向には灯りがあった。
希「あれがナイフルや!いくで!」
穂乃果「結構小さい村なんだねー」
希「昔はもっと大きかったって話や」
海未「とりあえず宿屋で一泊しましょう」
真姫「賛成」
今日はここまでです!
((((((更新します))))))
チュン(・8・)チュン
穂乃果「朝だーっ!」
海未「まずは宿屋から出ましょう」
ザッザッザッザ
穂乃果「まずは新しいμ'sメンバーの情報収集だね!」
真姫「その前に武器でしょ?でも、小さい村だから武器屋はないかもね…」
希「あ!あそこにあるのってよろず屋やない?」
穂乃果「よろず屋?」
海未「道具の他に武器や防具も売ってます。こういう小さい村はよろず屋だけある場合が多いのですよ」
真姫「とりあえずいきましょう、海未も矢の補給しないとね」
海未「そうですね、余分に買っておきましょう」
穂乃果「よし!レッツゴー!」
店主「いらっしゃい旅の方!」
希「武器は売っとる?」
店主「あいよ、ここのこれが全部だよ」
穂乃果「予算は?……なるほど。じゃあ…これで!!」
店主「はがねのつるぎだね、1500Gだよ!」
海未「どうぞ」
穂乃果「やったー!武器!!」
店主「まいど!!」
海未「それと矢を30本ほど」
店主「あいよ!600Gね!」
海未「ありがとうございます!」
穂乃果「真姫ちゃんこのお金って…」
海未「聞いていなかったのですか?真姫が貯めていたお金を私たちの共有のお金にしてくれるといわれましたよ」
穂乃果「ほんとに!?」
希「まぁ穂乃果ちゃんグダグダ歩いてたからなぁ~」
真姫「少ないけど、旅の足しにしましょう。でもそんなにないからちゃんと魔物を倒して稼がないと」
真姫「さてと、ここからどうすればいいの?希」
希「それなんやけど、カードもわからないって…」
海未「情報収集しかなさそうですね」
穂乃果「とりあえず村長さんのところ行ってみよう!」
真姫「それもそうね」
村長「よく参られたね旅の方。何のようでここに?」
おじいさんではないが比較的おじさんの村長だ。
穂乃果「私達は魔王を倒すために旅をしている『μ's』です」
村長「ほう『μ's』ですか?昔話で聞いたことがありますね…。少女4人で魔王を倒すために旅を?」
穂乃果「はい!お聞きしたいんですけど、首にこのようなネックレスをつけた女性を知りませんか?」
村長「ふむ…この村にはおらんな…」
穂乃果「そうですか…」
村長「…………ナイフルには女神の書という書物がありまして」
穂乃果「女神!?見せてもらえませんか!?」
村長「それが…魔物にとられたのです」
海未「魔物に?」
村長「ここの近くのナイフルの森に魔法を使うモンスターが住み着きましてね」
村長「その魔物の影響で他の魔物も活性化しました。そして一昨日、その魔法を扱う魔物『ヌベラス』が女神の書を盗んで行ったんです」
穂乃果「ヌベラスっていうモンスターはナイフルの森にいるんだね?」
村長「そうです」
穂乃果「なら私達が奪還してきます!」
村長「本当ですか!?」
海未「穂乃果ならそう言うと思ってましたよ」
希「ウチらで奪還させてください!」
村長「ありがとうございますμ'sのみなさん!では、準備ができたらお声をー
穂乃果「今すぐ行こう!」
真姫「ヴェェェッ!?今!?」
村長「森への案内人も必要でしょう?お待ちください」
そう言って村長は部屋から出ていき、しばらくすると女の子を1人連れて帰ってきた。
村長「この子がナイフルの森へ案内します」
???「よ、よろしくお願いします」
その少女は穂乃果がよく知る――
穂乃果「花陽ちゃん…?」
花陽「えっ!?わ、私の名前を知ってるんですか?」
海未「ほ、穂乃果まさか…」
穂乃果「うん。彼女がその1人」
穂乃果「花陽ちゃん…よく聞いてね」
穂乃果はμ'sとして魔王を倒す件を伝えた。
花陽「わ、私もμ's!?あ、ありえないです!」
穂乃果「花陽ちゃんもこんなネックレス持ってるでしょ?」
花陽「も、持ってないですけど…」
穂乃果「え…?ほ、本当に!?」
花陽「本当です…持ってません…」
海未「…穂乃果、残念ですがネックレスが無いのならμ'sではないでしょうか?」
真姫「その花陽って子は違うってことじゃないの?」
希「…」
希「…」
花陽「あ、あの…」
穂乃果「ごめんね!花陽ちゃん!さ、森へ行こう!」
花陽「は、はい。私についてきてください」
花陽に連れられて村の外に出てきた。
海未「花陽さん、どうして女神の書が取られたんですか?村の状況を見た感じだと、襲われたが刃向かってはいないということですよね?」
花陽「花陽でいいですよみなさん。えーとヌベラスには刃向かえなかったんです」
真姫「どういうこと?力が及ばなかったの?それでも、普通は女神の書なんていうたいそれた物は取り返そうとするはずだけど?それとも、その書物は価値の無い物なの?」
花陽「女神の書は昔からナイフルに伝わる財宝です。ですが刃向かえない理由がありました」
希「理由?」
花陽「ナイフルは魔法を拒む村。魔法を使うことができないんです」
穂乃果「魔法を?なんで?」
花陽「ナイフルのしきたりとしかわかりません…。魔法を使うヌベラスにはまったく手が出ませんでした」」
穂乃果「そうなんだ…」
希「難しい村なんやね」
花陽「あ、あそこです」
気づけば目の前には森が広がっていた。
真姫「ここがナイフルの森ね…」
穂乃果「この森のどこにヌベラスが?」
花陽「私は森の奥地にいる、と言ったらしいです」
穂乃果「よし!行って取り返そう!花陽ちゃんはここでいいよ?」
花陽「だめです、知らない森に入るなんて自殺行為。私がナビゲートします」
希「……行こ?ウチらが守ればいいだけ」
海未「そうですね。花陽さん、私たちから離れないでくださいね?」
真姫「魔法を使うモンスターだろうけど、倒してみせるわ」
穂乃果「みんな、集中してこう!」
みんな「はいっ!!」
穂乃果「うわぁーー…木がおっきい…」
海未「でもしっかり道はありますね」
花陽「分かれ道もそんなにないので迷うことはないと思います」
真姫「花陽は安心して、守るから」
希「真姫ちゃん心強いなぁ~」
真姫「べ、別に…」
穂乃果「魔物だよ!」
五人の前に人くらいの大きさのカマキリ「ブレイドカマキリ」が立ちはだかった。
穂乃果「てやぁっ!!」
穂乃果が攻撃を入れ続ける。
ブレイドカマキリは穂乃果の剣を受け止め続ける。
海未「穂乃果!よけてください!」
海未はブレイドカマキリに矢を放つ。ブレイドカマキリは矢をくらってよろける
穂乃果「そこだあっ!!」
穂乃果はジャンプしてブレイドカマキリを切りつける。
ブレイドカマキリ「キシャァァァァァッ!!」
ブレイドカマキリは消滅する。
真姫「穂乃果、やるようになったじゃない」
希「やるねぇ」
花陽「すごい…」
穂乃果「よし!進もう!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
私が見つめる先には闇に包まれて滅びゆくオトノキザカがあった。
穂乃果「そんな……」
穂乃果はなんとかしようとするが、体が傷だらけで動かない。
穂乃果「うそだっ…うそだ!うそだっ!!」
穂乃果は悔しさのあまり唇を噛み締めた。噛んだところからは血が出てきた。
穂乃果「みんな……ごめん…ごめんね……。私、オトノキザカを…守れなかったよう……」
闇に包まれ続けるオトノキザカだったものを見つめながら穂乃果はその生涯の幕を閉じた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
穂乃果「はっ…!?」
穂乃果は目を覚ました。体の節々が痛い。周りを見ると川の近くにいた。
穂乃果「そういえば、カマキリを倒してから調子乗って走ったら足を踏み外して崖から落ちたんだっけ……森なのに崖があるなんて思わないよ…」
上を見るとかなり高い崖があった。
穂乃果「こ、ここから落ちて体が少し痛いだけ…?」
穂乃果「あ…ネックレスがあったかい…」
穂乃果「あなたが守ってくれたの?…なーんてね」
穂乃果はよっこいしょと立ち上がる。
穂乃果「とりあえず海未ちゃんたちと合流しなきゃ」
穂乃果「とは言ったものの…どこにどういけばいいんだろう…」
【のぞうみまきぱなサイド】
花陽「穂乃果さん…大丈夫でしょうか…?」
海未「崖の上から下を見れなかった以上、穂乃果となんとかして合流しないといけません」
花陽「なんとかって……この森は広いんですよ?」
真姫「それでもなんとかして会うのよ」
花陽「会えるんですか?なんとかして…」
希「不思議と会える気がするんよ」
花陽「不思議と…ですか」
海未「はい、とりあえず下のほうへ行きたいのですが、道を教えてもらえませんか?」
花陽「……」
真姫「花陽…?」
花陽「…この中で穂乃果といる時間が最も長い人は誰ですか?」
海未「私ですが」
花陽「では、そのネックレスを貸してくれますか?」
海未「ええ、大丈夫ですよ?」
真姫「そのネックレスをどうするの?」
花陽「……」
花陽はネックレスを握りしめて目を閉じる
花陽「…こっちです!こっちに穂乃果さんがいます!」
希「わかるの?」
花陽「…詳しくは言えません、でもこっちです!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
穂乃果「みーんなー!!どこにいるのー!!?」
シーン…
穂乃果「どこー?…ねぇ?どこーー?」
ガサガサっ
穂乃果「!」
巨大なハチ「キィィッ!」
穂乃果「ハチっ!?3匹も!?」
巨大なハチ「バレッドビー」が穂乃果に飛びかかる
(7daysなんちゃらのハチくらい)
穂乃果「わっ!?あぶないっ!」
穂乃果はスレスレでよけるが、その穂乃果に他のバレットビーが飛びかかる
穂乃果(盾で防ぎきれないっ…)
ギィン!ギィン!!
穂乃果はハチの猛攻で弾き飛ばされた
穂乃果「あっ!!盾が!」
ハチの攻撃で盾が吹き飛んでしまい、穂乃果から6mくらいの場所に落ちる
穂乃果「っ……剣しかないか…」
穂乃果は剣を取り出して構える
穂乃果「あんなのに刺されたらひとたまりもない……」
バレットビーが穂乃果にまた飛びかかる
穂乃果はかわしつつ剣の一撃を与える
バレットビーの1匹はその攻撃で消滅した
穂乃果「あと二匹!」
地面を回転して、構え直す。
バレットビーは自分の針を穂乃果に向けて飛ばした!
穂乃果「な!?」
穂乃果はかろうじて避けることができた
穂乃果「これ避けれなかったら頭にあたってたよ!?」
バレットビーは針を飛ばし続けて、穂乃果はそれを避けるので精一杯。
猛攻を避けて、木の裏に隠れる
穂乃果「はぁっ…はあっ…」
穂乃果「ここで…負けられないの!!」
穂乃果「この世界を平和にして、戦ってきてよかったって…そう思いたいの…」
穂乃果は上を向いて息を大きく吸う
穂乃果「思いたいのー!!!!!」
穂乃果(…あ、そういえば初めてのライブの前に窓から叫んだっけ…、もう一回ラブライブに出る前にも叫んだよね…)
穂乃果「人間やる気になれば、なんだってできる……だもんね!」
穂乃果がそう呟くと、ネックレスが暖かくなる
穂乃果「でやぁぁぁっ!!」
穂乃果は剣を抜き、木陰から飛び出して2匹に飛びつく
穂乃果の剣はオレンジで輝き、ハチ2匹を切り裂くとオレンジの斬撃でハチはボロボロになり消滅した
穂乃果「い、今の何?」
穂乃果「まぁ倒せたからおっけーだね!よーし!再開しなきゃ!!」
海未「穂乃果ーっ!!」
穂乃果「みんな!!」
希「心配したんやで?ケガない?」
穂乃果「ちょっと節々が痛いかも…」
花陽「これ、飲んでください」
穂乃果「ドリンク?」
穂乃果はそれを飲み干す
穂乃果「あ…体の痛みが引いてく…」
真姫「ポーションね」
海未「傷が治る特殊な薬です」
穂乃果「あ!そういえばどうやって穂乃果の場所がわかったの?」
海未「花陽が連れてきてくれたんです、まぁ穂乃果の声が聞こえたのですぐにこれましたが、花陽のおかげですよ」
希「思いたいのー!ってね♪」
穂乃果「あ、あはは…。花陽ちゃん、ありがとう!」
花陽「い、いえいえ!」
穂乃果「どうやって場所がわかったの?」
花陽「あ…えっと……か、勘です!」
穂乃果「勘かぁ!すごいね!」
希「へぇ…」
真姫「それでいいのね穂乃果は…」
穂乃果「ここからヌベラスまではどれくらい?」
花陽「きっとすぐです」
穂乃果「よーし!!!頑張るぞーっ!!」
海未「集中してくださいね?」
穂乃果「は…はい…」
花陽「この道を真っ直ぐ行くとヌベラスがいます」
穂乃果「ついにヌベラスと戦うのかぁ…」
海未「私たちならできます!さぁ、行きましょう!」
希「あ、花陽ちゃんはどうするん?」
真姫「そうよね……花陽をここに1人にするわけにもいかないし…」
花陽「あの…私のことはお気になさらずに…」
穂乃果「んん~っ…どうすればいいんだろう…」
海未「……やはり花陽にはここで引き返してもらうのが一番良い判断だと思います」
真姫「まぁそうなるわよね…」
希「でもここから引き返すとなるとかなり危険が伴うよ?」
穂乃果「…花陽ちゃん」
花陽「は、はい?」
穂乃果「…花陽ちゃんにはついてきてもらおう」
海未「えっ…!?」
真姫「ちょ、穂乃果!あんた正気!?」
穂乃果「一緒に行って護る。それが一番じゃないのかな」
希「穂乃果ちゃんらしいなぁ」
海未「まぁ確かに私たちが護ればそれで済むのですが…」
真姫「あんたそう簡単に言ってるけど大丈夫だと思ってる?」
穂乃果「私たちなら大丈夫だよ!」
穂乃果「花陽ちゃん、それでもいい?」
花陽「……はい!」
穂乃果「ありがとう!私たちを、信じて!!」
花陽「はい!!」
穂乃果「よーし!スッスメー!!」
穂乃果たちが辿り着いた場所は広い空間で周りは森。
真ん中にある丸太にローブの男性が座っていた。
穂乃果「あれ?男の人だ」
花陽「気をつけてください!あれが、ヌベラスです!!」
海未「彼が?」
真姫「人間じゃないの」
希「……人間の姿に化ける魔法を使っとるんやろうな」
花陽「その通りです。彼は正真正銘の魔物です」
ヌベラス「なにやらうるさいと思えば、女の子がなぜここまで?」
穂乃果「ヌベラス!女神の書を返して!」
ヌベラス「…やはりナイフルの遣いか 」
穂乃果「みんな!行くよっ!!」
みんな「はい!」
ヌベラス「死んでも知らんぞ?」
海未「ふっ!!」
海未は矢を放つがヌベラスは軽い身のこなしで避ける。
穂乃果「てやぁぁぁっ!!!」
穂乃果は斬りかかるがこれも躱される。
真姫「たあっ!」
真姫も加わり攻撃をしかけるが躱され続ける。
穂乃果と真姫は一旦距離を置く。
穂乃果「なかなか当たらないね…」
海未「私と希が遠距離から援護します!二人は近距離で!!」
海未「花陽は私の後ろにいてください」
希「いっくでー!」
希はカードに炎の魔法を添付し投げつけるがヌベラスには当たらない
穂乃果「はっ!はぁっ!!」
ヌベラスは軽やかに避けて、穂乃果と真姫に手に持っていた杖で攻撃して距離を置く。
ヌベラス「今のカード、魔法か?」
希「そうやけど?」
ヌベラス「成る程…」
海未(穂乃果!私が全力で射抜きます!穂乃果たちは動きを止めてください!)
穂乃果(わかった!)
穂乃果「真姫ちゃん!」
真姫「?」
穂乃果「ゴニョゴニョ」
真姫「ふふっいいわよ!」
海未「希もお願いします!」
希「了解!」
海未は神経を集中して矢に力を込める
穂乃果「はあっ!」
穂乃果は体当たりのような攻撃でヌベラスの動きを封じ、真姫もヌベラスに負けぬ程の軽やかな動きでヌベラスを止める。
希は遠くから攻撃をすることで長距離の移動や距離を置くのを封じている。
花陽「すごい連携…」
海未「ふぅ………!!」
希「そうやけど?」
ヌベラス「成る程…」
海未(穂乃果!私が全力で射抜きます!穂乃果たちは動きを止めてください!)
穂乃果(わかった!)
穂乃果「真姫ちゃん!」
真姫「?」
穂乃果「ゴニョゴニョ」
真姫「ふふっいいわよ!」
海未「希もお願いします!」
希「了解!」
海未は神経を集中して矢に力を込める
穂乃果「はあっ!」
穂乃果は体当たりのような攻撃でヌベラスの動きを封じ、真姫もヌベラスに負けぬ程の軽やかな動きでヌベラスを止める。
希は遠くから攻撃をすることで長距離の移動や距離を置くのを封じている。
花陽「すごい連携…」
海未「ふぅ………!!」
海未「ラブアローシュート!!!」
海未が放った矢は青い力を帯びてとてつもない速さでヌベラスへと向かった!
ヌベラス「!!」
ズドォッ!!!
海未「やりましたか!?………!!」
ヌベラス「いい攻撃だ、だが俺には無意味だ」
海未「無…傷…?」
希「海未ちゃんの攻撃が当たる直前になにかに拒まれるように攻撃が止められた…」
真姫「…攻撃を防ぐ魔法?」
ヌベラス「ご名答だ。村長から聞いてないのか?俺は魔法を得意としている」
真姫「そんな…」
希「ならこれどうや?」
希「プラム!!」
希がそう叫ぶと地面に置かれたカードの陣の中から火をまとった鳥が現れた。
穂乃果「希ちゃんの召喚獣!!」
希「プラム!!全力や!でも周りの木には影響ないように!」
プラムは炎を全開にしてヌベラスへ炎の竜巻の攻撃をした。
ヌベラス「召喚獣か……」
ヌベラスは杖で地面をコンと叩き、杖の先から氷の結晶を繰り出した
氷の結晶は炎の竜巻を消しとばしプラムに直撃した。
希「プラムっ!?」
プラムは陣の中へと消えていった。
ヌベラス「召喚獣を呼んだとしても召喚獣の力をどれだけ引き出せるかは術者による。お前の力ではあの幻獣の力を引き出しきれず、こんな氷の魔法に打ち砕かれる」
希「くっ…。十分知っとるよ!」
ヌベラス「つまらない。そんなものか?」
穂乃果「くっ……」
ヌベラス「そうか……なら終いにしようか」
ヌベラスはそう言って杖を希に向ける。
希「っ!!」
ヌベラスは希に向かって雷の魔法を放った。
希「きゃぁぁぁぁっ!!」
希に直撃して、希はその場に崩れ落ちる。
真姫「希!!」
ヌベラス「次はお前だぞ?」
真姫「っ!?きゃぁぁぁぁっ!!!」
真姫も雷の魔法でやられる。
穂乃果「真姫ちゃん!!」
海未「よくも!!」
海未は矢を放つがヌベラスにあたる前に弾かれる。
ヌベラス「次は貴様がいいんだな?」
ヌベラスは氷の魔法を繰り出し、海未に攻撃する。
海未「かはっ……」
海未は吹き飛ばされてその場に倒れこむ。
穂乃果「っ……あぁぁぁっ!!!!」
穂乃果は剣を握りしめてヌベラスに向かう。
ヌベラス「最後は貴様だ」
ヌベラスは穂乃果に氷の魔法を放つ
が、穂乃果は氷の魔法をスレスレでよけてヌベラスの懐に入り込んだ!
ヌベラス「なに!?」
穂乃果「てやぁぁぁっ!!!!」
穂乃果は全力で剣を振るう
ヌベラス「俺が魔法だけだと思うか?」
ヌベラスはそう言って穂乃果が剣を持っている手を掴み、体をひねって体勢を崩して、杖で穂乃果の腹部に強烈な打撃攻撃をしかけた!
穂乃果「かはっ!?」
穂乃果は弾き飛ばされて倒れる。
ヌベラス「…さて、そこの女の子。君は戦っていないが、君も同じ目に合わせたほうがいいんだよな?」
花陽「っ…!」
花陽は後ずさりする。
ヌベラス「では、君も同じ目にあうといい」
ヌベラスは花陽に雷の魔法を放った。
バリバリバリッ!!!
が、花陽の身代わりに穂乃果が攻撃を受け止めた。
穂乃果「っ……」
魔法が直撃した穂乃果は倒れこむ。
ヌベラス「まさか、あの攻撃をくらってまだ動けるとはな」
花陽「ほ、穂乃果さん…」
穂乃果「花陽…ちゃん……逃げ…て…」
穂乃果はそう言って意識を失った。
ヌベラス「…花陽?」
ヌベラス「花陽……貴様、小泉花陽か?」
花陽「は、はい…」
ヌベラスはそれを聞いて笑みをうかべる
ヌベラス「そうかそうか!あのときの小泉家の末裔か!!」
花陽「あの、とき…?」
ヌベラス「なぜ戦わないんだ?ナイフルから追い出されたくないからか?」
花陽「…答えません」
ヌベラス「ほう……」
ヌベラスは花陽に近づく。
ヌベラス「まさかここで末裔に出会えるとはな、思ってもいなかった」
花陽「………」
ヌベラス「………ナイフルへの転送魔法は使えるだろう?この距離ならできるはずだ。それを使ってナイフルに戻れ。」
花陽「えっ…!?」
ヌベラス「少しは期待したがその目は魔法使いの目ではない。ナイフルにマーキングくらいはしているだろう?さっさと立ち去れ」
花陽「……」
ヌベラス「そして、二度と立ち寄るな」
穂乃果「はっ!?……こ、ここは?」
海未「ここはナイフルの宿です」
穂乃果「や、宿?」
真姫「そう、宿。私達はヌベラスに負けてここにいるの」
希「穂乃果ちゃんは一番傷が深かったからウチらよりも後に目が覚めたんや」
穂乃果「あと?」
海未「私と真姫と希もついさっき目が覚めたんですけどね」
穂乃果「……負けて、どうしてここに?」
海未「それは私達もわかりません…目が覚めたらここだったので」
村長「それは私が説明しよう」
村長がドアを開けて入ってきた
穂乃果「村長…」
村長「君たちはヌベラスに負けた後に小泉花陽に連れてこられた」
穂乃果「花陽ちゃんに?」
希「花陽ちゃんが一人でウチら3人を?」
村長「そうだ」
海未「それはありえないですよ!あの場から3人をここまで連れてくるなんて…」
穂乃果「そんなことできっこない…」
村長「だが、君たちを連れて来たのは小泉花陽だ」
希「そんな…どうやって…」
真姫「……魔法ね?」
穂乃果「ま、魔法!?」
村長「その通りだ。小泉花陽は移動の魔法でナイフルに来たと言っていた」
海未「移動魔法なんて、魔法を鍛錬しないとできないはずでは…?」
穂乃果「まさか…」
真姫「村長さん、花陽は魔法使いだったんでしょう?」
村長「その通りだ。君らを連れて来た小泉花陽は自分は魔法使いだと言った」
海未「……やはり」
穂乃果「その花陽ちゃんは!?」
村長「この村から出て行ってもらった。今まで我らを裏切っていたんだからな」
穂乃果「そ、そんな…」
希「魔法を拒むといってもそこまでせぇへんでも…」
真姫「だから、なんでしょ?」
村長「そうだ。ナイフルは魔法を拒み続けてきた、だから魔法使いなんてものを住ませるわけにはいかん」
穂乃果「花陽ちゃんはいつ出て行ったの!?」
村長「ついさっきだ。荷造りをして出て行った」
穂乃果「っ!!」
穂乃果は自分の荷物を持って走り出す。
海未「穂乃果っ!?」
穂乃果「みんなも!はやくいくよ!!」
村長「どこへ行くと言うのだ?」
穂乃果「花陽ちゃんのところ!」
村長「貴様ら、あの魔法使いに会いに行くのか?」
穂乃果「当然だよ!」
村長「それならば、貴様らもこの村から出て行ってもらう。魔法使いに肩入れするやつは何人たりとも村には入れん」
穂乃果「っ……」
希「行こう、穂乃果ちゃん」
μ'sはナイフルから出た。
真姫「まさか本当に魔法使いだったとはね」
海未「はい、私のネックレスを持ったら穂乃果の場所がわかるだなんて魔法以外のなんでもない。ですがあの村に魔法使いがいるとは思わなかったので…」
希「でも穂乃果ちゃん、花陽ちゃんの場所わかるん?」
穂乃果「わからないけど、さっきならきっと近くにいるよ!片っ端から探そう!!」
希「だと思った…」
穂乃果「さぁ!まずはこっちだよ!!」
海未「ふぅ……頑張りましょうか」
穂乃果「待っててね!花陽ちゃん!!」
真姫「それだと捕えられてるみたいよ」
時刻は夜
花陽「これからどうしよう……出たはいいけどどうすればいいかわからないままナイフルの周りをグルグル……」
花陽「…穂乃果ちゃんたち、大丈夫かな?」
花陽「ナイフルは、魔法を拒む村なんかじゃないのに………」
花陽「女神の書さえ取り返せれば……」
花陽「………」
花陽「ヌベラスは魔法使い、魔法を使う相手だから魔法使いがいないμ'sじゃ歯が立たない」
花陽「μ'sに魔法使いが居れば勝算もあったけど……」
花陽「私がμ'sに…?」
花陽「いや、だめだよね。μ'sはあのネックレスを持っているんだもんね。私は持ってないし……」
花陽「それに、私の実力じゃどのみちヌベラスには敵いっこない」
花陽「……凛ちゃん。私、どうすればいいのかな?」
花陽「……やっぱり私が行くしかないよね」
花陽「私が一人で女神の書を取り返して真実を伝えなきゃ!」
#2【若葉の魔法使い】end...
次回のラブライブ!
#3【孤独なHeaven】
穂乃果「花陽ちゃーーん!!!」
海未「もう夜ですね…昼の魔物は大丈夫でしたが夜の魔物は危険です」
真姫「そうよね」
希「ちょいまち」
真姫「どうしたのよ希」
希「なにか、音がせぇへんかった?」
穂乃果「音?」
海未「……!今もしました!」
真姫「聞こえないけど?」
未「確かにしました!方向は……南でしょうか」
希「南で、そう遠くはない…」
穂乃果「南?」
全員が南を向くとナイフルの森の中が光った
穂乃果「光!?」
真姫「どうして光が…」
海未「まさか戦っているのでは?」
希「その可能性、あるで」
穂乃果「行こう!」
海未「つきましたね」
希「夜だから魔物も強くなってるかもしれんし足場もよく見えんかもしれんから気をつけんと」
真姫「昼みたく突っ走らないでよ?穂乃果」
穂乃果「き、気をつけます…」
海未「でも急ぎますよ」
穂乃果「うん!」
10分程前の森の奥
ザッ
花陽「ヌベラス…」
ヌベラス「……どうしたんだこんな夜に」
花陽「女神の書を返してください、あれはナイフルの宝です!あれがあればナイフルの人たちにもわかってもらえる筈です!」
ヌベラス「だからって一人で来たのか?μ'sはどうした?」
花陽「……」
ヌベラス「ま、そうだよな。魔法を使えないあいつらじゃあただ殺されに来てるだけだ」
ヌベラス「だからってお前一人で来るのも殺されに来てるだけだと思うがな」
花陽「取り返します」
ヌベラス「……」
ヌベラスは花陽に向けて手をかざすとヌベラスの手から電撃が放たれた
花陽「っ!」
花陽は電撃を避ける
ヌベラス「ほぅ、反応はいいな」
ヌベラスは連続して雷の魔法をくりだすが花陽は回避する。
花陽「はぁ…はぁ…」
ヌベラス「もう息切れか?」
ヌベラスはそう言ってもう一撃雷の魔法をくりだす
花陽「っ!(避けきれない!!)」
花陽は持ってきた杖をまえに突き出した
花陽「リフレクト!!」
花陽がそう叫ぶと花陽の前にガラスのような板状の壁が出現し雷の魔法を弾いた。
ヌベラス「ほう…防御魔法を使えるのか」
ヌベラス「だが、この程度の強さは防げて当然だ」
ヌベラスは手を前に出す。
するとヌベラスは手に雷をまとった。
ヌベラス「はぁっ!!!」
ヌベラスの手から巨大な雷が放たれた。
花陽「リフレクト!」
ドォン!!!
花陽はリフレクトだけでは防ぎきれず、吹き飛ばされた
花陽「きゃあっ!!」
花陽「なんて威力……」
ヌベラス「これは防げないか」
花陽はフラフラと立ち上がる。
花陽「まだ…まだです!」
ヌベラス「ほう…」
ヌベラスは手に雷をまとってさきほどと同じ魔法をくりだした!
ヌベラス「はぁぁっ!!!」
花陽「………」
花陽は目を閉じて神経を杖の先に集中する。
花陽「サンダー!!!」
花陽は杖の先から雷の魔法を放った!!
花陽とヌベラスの魔法は衝突したが、花陽の魔法がヌベラスの魔法を消し去ってヌベラスに直撃した!!
ヌベラス「ぐあぁぁぁっ!!!」
ヌベラスの着ていたフードは吹き飛び、人化の魔法がとけ、ゴブリンの本体があらわになった!ー
花陽「それが、正体ですか」
ヌベラス「ふっ……お前になら全力を出してもよさそうだな」
花陽は杖を握りしめて構える
ヌベラスはジャンプして、空中から氷の魔法を放った!
花陽「なら…フリーズ!」
花陽も氷の魔法で反撃する!
両者の魔法は中で相殺され砕け散る
ヌベラス「やるな!小泉花陽!」
花陽「フレア!!」
花陽の杖の先から炎の魔法が放たれてヌベラスに向かう!
ヌベラス「リフレクト!」
ヌベラスは防御魔法で対応し着地する。
ヌベラスが手を振ると炎の魔法が放たれた、が
花陽「ウォータ!!」
花陽は杖から水の魔法を放ち炎をかき消してヌベラスに攻撃すると、ヌベラスは宙に弾き飛ばされた!
ヌベラス「ぐあぁっ!!!」
花陽(今だ!)
花陽「ウインド!!」
花陽は杖の先から風の魔法を放ち、風の刃でヌベラスを切り裂いた!!
ヌベラス「ぐあぁぁぁぁぁぁ!!」
ヌベラスは切り裂かされてさらに宙を舞う。
花陽「まだ終わりません!!」
花陽は杖の先端とは逆のはじを地面につける。
花陽「フリーズ!!」
花陽がそう唱えると杖から氷が生み出されて、地面を這いヌベラスの落下地点まで移動した。
そして氷は落下してくるヌベラスを串刺しにするかのようにヌベラスを攻撃した
グサッ!!!!
ヌベラスは氷の魔法で切り裂かれて地面倒れこむ
ヌベラス「はぁ…はぁ……」
ヌベラス「ここまでの実力者とはな」
花陽「さぁ!女神の書を返してください!!」
ヌベラス「………そうはいかん」
ヌベラスはゆっくりと立ち上がる
ヌベラス「ここからが本番だぞ?小泉花陽」
花陽「!」
ヌベラスは懐から短い杖を取り出して花陽に向ける
ヌベラス「ダーク!!!」
ヌベラスがそう叫ぶと杖から闇の魔法が放たれた
花陽「フレア!」
花陽が魔法で対抗するが闇の魔法はいとも簡単に花陽の魔法を打ち消して花陽に直撃する!
花陽「きゃぁぁぁぁっ!!!」
花陽は吹き飛ばされて木にぶつかる
花陽「かはっ…」
ドサッ
ヌベラス「これが闇の魔法だ」
花陽「……負けれないんです!」
花陽(やるしかない、小泉家の奥義を)
花陽は杖を自分の前にかざして集中する
ヌベラス「なんだ?」
すると花陽の周りに風の魔法が現れる
ヌベラス「風の魔法で自分の身を防いでいるのか?」
花陽が杖を天に伸ばすと風の魔法は天へ向かって放たれた!
ヌベラス「それは!?」
風は天に届き、雲を破り、破られたそこで大きな風が吹きすさぶ
花陽「これが、私の最強の魔法!小泉家の奥義!!」
花陽が天に伸ばしていた杖をヌベラスに振り下ろす!
花陽「ヘヴンストライク!!!」
天に留まっていた強力な風の魔法がヌベラスに超速で降り注いだ!!!
ドォォォォン!!!!!!!!
花陽「はぁ…はぁ……」
花陽はその場に座り込んでしまう。
花陽「これをまともに受けたらさすがにヌベラスでも…!!」
土煙が消えるとそこには傷ついたヌベラスがいた
ヌベラス「闇の魔法で受け止めてもこのダメージとはな……恐ろしい魔法だ…」
ヌベラス「だがお前がその魔法を使おうとしてる時に俺も魔法の力を溜めれたからお前の魔法では仕留めきれなかったんだ」
花陽「そんな…重傷にすらなっていないなんて…」
ヌベラス「消耗が激しいらしいな」
ヌベラス「小泉家の末裔のヘヴンストライクといえども、所詮はその程度か」
花陽(この魔法を使ってしまうと少しの間動けない……)
ヌベラス「だが、あの村に住んでいてこの威力…素晴らしかったぞ。俺を倒すことはできなかったらしいがな」
ヌベラスは杖を花陽に向ける。
花陽「頑張ったけど…わたし一人じゃダメだったね……」
???「ちょっとまったーっ!!!」
森の奥から叫び声が聞こえると同時にヌベラスに矢が飛んできた!
ヌベラス「ぐあっ!」
海未「物理攻撃を防ぐバリアを体にまとわせる魔法をかけ忘れていますよ?」
ヌベラスは肩に刺さった矢を抜く
ヌベラス「貴様ら…」
するとヌベラスの背後からカードが飛んでくる
ヌベラスの背中に命中してヌベラスはよろめく
希「不意打ちはいつ来るかわからないんやで?」
ヌベラスの背後から真姫が現れてヌベラスを切り裂く
ヌベラス「ぐあっ!!!」
真姫「不意打ちっていうのはあんまり好きじゃないんだけどね」
ヌベラスが真姫のほうを向くと背後から穂乃果がジャンプで迫る!!
穂乃果「てーい!!!」
穂乃果の斬撃がヌベラスに命中してヌベラスは吹き飛ばされる
穂乃果「花陽ちゃん!大丈夫?」
花陽「みんな…どうして?」
真姫「花陽がいるからでしょ」
花陽「ですがみなさん傷が…」
海未「花陽がピンチなのですよ?傷なんて気にしてられません!」
花陽「みんな………」
穂乃果「一人じゃ、勝てないかもしれない。でも、今はみんないる!勝てるよ!!ヌベラスに!!」
希「花陽ちゃんの魔法、遠目から見てたよ。すごい魔法だった!」
希「勝つには花陽ちゃんの力がもう一回必要や、やってくれる?」
花陽「あたりまえですっ!」
花陽は力強く立ち上がる!
海未「私たちはあいにく魔法の知識はそこまでありません、なのでここは花陽に指示をお願いしたいです」
花陽「わかりました!」
ヌベラス「ぐっ……不意打ちとは姑息な…」
花陽「ヌベラスを倒すにはヘヴンストライクしかありません」
穂乃果「さっきのすごいのだね!」
真姫「私たちはどうすればいいのかしら」
花陽「え、えーと、ヘヴンストライクを撃つには力を溜めないといけないんです、そしてその一撃をヌベラスに当てないといけないんですけど、ヌベラスはさっき一度受けてるので簡単には当たらないと思うんです、なのでみなさんにはヌベラスに隙を作って欲しいんです」
穂乃果「隙、ね!了解!!」
真姫「簡単そうだけど難しいわね」
穂乃果「やるっきゃないない!いくよ!」
10/1
穂乃果と真姫がヌベラスに向かって走り出す!
ヌベラス「接近戦か?」
>>112
10/1
穂乃果と真姫がヌベラスに向かって走り出す!
ヌベラス「接近戦か?」
この3行は書き溜めをペーストしていたら誤爆してしまいました。
今日はここまでです
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