【ガルパン】出張学園艦GP in フランス (10)

初めてssを投稿します。
ネタはpixivでのレオポンさんチームでの説明にあった
『空いている時間には本来の自動車部としての活動も行っており、車輌整備の知識・技術とも玄人はだしの集団。フェラーリを愛車に持つ学園長とは度々「学園艦1周レース」なる勝負をしているらしく、勝つと部費が上がるのだとか。コースレイアウトや天気によって誰が走るかは決まっているらしい。』
とのことから着想を得て考えました(独自設定など多用)。
なので学園長vs自動車部となっています。
ここでの学園長のモデルはSUPER GTや輸入車の販売(会社の社長)でご活躍中の高橋一穂氏とします。
文の巧拙はかなり拙い方に傾いてると思いますが、ご覧になった方は是非最後までお付き合いください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1534346944

書き忘れましたが、時系列的には新学期を迎えていない(みほもまだいない)春休み中、まだアニメのストーリーが始まる前です。

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キュウウウウウウウウウウ!!!!(←タイヤのスキール音)
ヴウウウウウウヴヴヴヴヴヴヴヴーーーー!
カコンッ、プシユゥ
ヴウウウウウウヴヴヴヴヴヴヴヴーーーー!

早朝の(みに作られる)大洗女子学園艦艦上の特設ストリートサーキット。序中盤の高速テクニカルセクションもさることながなら、最終コーナーの立ち上がりから長いホームストレートでのパワー勝負が見どころのサーキットだ。
ここでは時たま自動車部の部員が部費アップや自動車部用の特別予算編成の申請を賭け、学園長との一対一のレース勝負、通称「学園艦GP」を行っている。

スズキ「最終コーナー立ち上がってきてホームストレート、学園長のF40とのギャップはコンマ数秒でとこかな」

時はあけぼの。水平線から朝日が昇り、朝靄が少しかかるコース上にも旭光が届き、2台のマシンのボディは艶やかにその光を反射して輝き、加速してしく。

スズキ「マズい…このままじゃ追いつかれる」

スズキが乗っているのは前に、大洗に寄港した際、仲のいい自動車屋からタダ同然で買い上げた事故車をレストアし、魔改造を加えたトヨタ ソアラだった。

スズキ「ソアラでこんだけフェラーリを苦しめれているから充分ちゃ、充分だけど…勝たなきゃ意味が無いんだ!頑張れソアラ!」

カコンッ、プシユゥ
スズキ「よし、4速!」
ヴウウウウウウヴヴヴヴヴヴヴヴーーーー!


ツチヤ「スズキまだ来ないなぁ」

ナカジマ「エンジンの唸り声が聞こえてきたよ。そろそろだね。ツチヤ、チェッカーフラッグ用意して」

ツチヤ「リョーかい」

ホシノ「今回こそ勝ちたいな。勝利から遠ざかって久しい…」


ホームストレート中程には丁度よく3、4メートル程の見晴らしだいが設置されており出られなかった部員達はいつもそこで2台がやってくるのを待っている。もちろん、ソアラが先頭にいることを期待して、だ。

ホシノ「見える!見えるぞ!先頭はスズキのソアラ、少し後ろに学園長のF40だ!」

ツチヤ「神様仏様セ○様プ○スト様ピ○様マンセ○様どーか、スズキを勝たせてやってください!お願いします!」


ーーーそうはいかんーーー


そう呟いたのはスズキの後方につけている学園長だった。
この還暦間近の男、昔は趣味でモータースポーツに勤しんでいたらしく、その名残か若い頃に手に入れたフェラーリ F40を今でも所持している。

学園長「フルスロットルだ。申し訳ないがこのまま勝たせてもらうぞ。このまま負ければ角谷会長の所へアタマをさげにいかなければならなくなる。あの子はどーも苦手でな、アレにはどーしても勝てん」

ナカジマ「マズいッ!学園長のF40がみるみるうちにソアラに近づいてくる!スリップストリームに入ってスパートをかけてきたぞ!」


自動車部の努力で魔改造を加えたソアラとはいえ、V型8気筒にツインターボで武装したフェラーリ F40にはやはりストレートではどうしようもないものがあった。


スズキ「ヤバイ!バックミラーにもうこんなに映ってるのか…早く変速して速度を上げなければ!」


ヴウウウウウウヴヴヴヴヴヴヴヴーーーー!
カコンッ、プシユゥ
ヴウウウウウウヴヴヴヴヴヴヴヴーーーー!


スズキ「コレでトップギアの5速、あとは頼むよソアラ!」


トップギアに入ってあとは純粋なパワー勝負だけなのだが如何ともし難いパワー差のため、ソアラのテールにビッタリとつかれた後にとうとう横に並ばれてしまう。


ホシノ「ヤバイヤバイヤバイ!5速に入ったけど引き離せない!クッソー!!」


ナカジマ「サイド・バイ・サイド!並んだ並んだ!ツチヤ!チェッカー振って! 少しでもいいから前に出てくれ~~!」


学園長「コチラが少し前に出てるな…お、タワーが見えてきた。チェッカーフラッグが振られている。もう少しだ。」


スズキ「マズいマズいマズいマズいマズいーー!!チェッカーフラッグが見えてきた!このままじゃ負ける!ソアラ!頼むからありったけのパワーをくれーー!」


学園長「そろそろ頭打ちだと思っていたらここに来てまだ伸びるだと…なんてソアラだ…まだコチラの勝ち確には持っていかせたくないのか」


スズキの声に応えるかのようにソアラは猛然と加速していく。


ヴウウウウウウヴヴヴヴヴヴヴヴーア゙ア゙ア゙ア゙ア゙アアアアアーーー!!!!


ツチヤ「来たよ!先頭はスズキのソアラ!このままチェッカーを受ければ特別予算が降りる!!」

ホシノ「念願の勝利がすぐそこに…」

ナカジマ「コレで念願のポルシェが買える…!」


ーーーだからーーー


ツチヤ,ホシノ,ナカジマ「頼む!!スズキ!!!」

だが、昔から今まで、勝利と部費のためにあまりにもソアラに無理をさせ過ぎた…
この世に存在するモノ全てに寿命というものがあり、それは突然尽きてしまう。


スズキ「行けー!このままトップチェッカーだ!!!」


ギッチリと握っているステアリングにはよりいっそう手汗が染み込み、ベタ踏みしているアクセルペダルにさらに力が入る、がここでーー


ーーーーーグッシャア!!!!ーーーーー


スズキ「な、なんだ…?ソアラが全く加速しない…ボンネットから黒煙が上がってる…」


学園長「申し訳ないけど、コイツは…勝ったな」

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