夏向けの料理を食べていたら、何故か自分が作る側になった朋のＳＳです

こちら過去作

【モバマス】海「暑い夏には」薫「苺入りのおにぎりー！」朋･雪菜「えー」
【モバマス】海「暑い夏には」薫「苺入りのおにぎりー！」朋･雪菜「えー」 - SSまとめ速報
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に出てきました青葉丼が再登場しますのでご注意くださいませ

――事務所

ﾐｰﾝﾐｰﾝ

朋「うぅ……」

雪菜「暑い……」

青い鳥「二人共、だらし無いぞ」

朋「クーラーをガンガンに効かせていても、これは……」

雪菜「海さんもいませんし、少しぐらいならダレても大丈夫ですよぉ～」

青い鳥「とはいうがな」

ﾌﾟﾜｰﾝ

朋「何？この甘ったるいけど刺激的な匂いは！？」

雪菜「調理室の方からですかねぇ？」

青い鳥「きゅ、嗅覚がないから……」

朋「……一応、ここって締め切ってあるわよね？」

雪菜「確認するのが恐いですねぇ」

――調理室へ続く廊下

ｺﾞﾎｺﾞﾎ

朋「こりゃ、窓を開けるしかないかな」

雪菜「冷気は逃げますがそうしましょう」

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

ﾑﾜｰﾝ

朋「うわっ、凄い熱気」

雪菜「早く換気しないと、化粧が落ちちゃいますよぉ」

朋「この原因はやっぱり調理室か……志希ちゃんが何かやらかしたか、誰か調理に失敗したのかしら？」

雪菜「どちらにしろ早く止めないと」

ﾂｰﾝ

朋「は、鼻にくる……」

雪菜「涙が止まらないですよぉ」

――調理室

ﾊﾞﾀﾝ

朋「騒ぎの原因はここ！？」

みりあ「げほっ、げほっ、あ、朋さん」

莉嘉「えっ、見つかっちゃった！？」

雪菜「何をやっているんですかぁ？」

みりあ「実は……」



朋「夏休みの課題で何か夏に相応しい料理を作るって？」

みりあ「それでみりあ、千枝ちゃんがいつも使ってるレシピ表を借りてきたの」

莉嘉「莉嘉も手伝うことになったんだけど、よくわからなくて、適当に開いたらこのレシピが……」

雪菜「えっと……『なしもどき』？じゃがいもを砂糖と酢で煮る料理ですか？」

みりあ「うん……酢を使うからさっぱりしてるかなぁって思ったけど、火をかけたら……」

朋「まぁ、キツいわよね」

みりあ「ごめんなさい……」

莉嘉「ごめんなさい……」

青い鳥「まぁ、重大な事故でなくてよかったな」

朋「ホント、ホント」


雪菜「でもお昼はどうするんですかぁ？」

三人「うっ……」

莉嘉「この部屋にはあまりいたくないしねぇ……」

みりあ「みりあ、あまり食欲がないから……」

ｶﾞﾁｬ

朋「冷蔵庫には……出汁と漬物……」

みりあ「あと、大根なら使おうとしてたからあるよ」

雪菜「なら、あれですね」

朋「じゃあ、手を合わせて」

四人「いただきまーす」

ｼﾞｭﾙｼﾞｭﾙ

みりあ「へぇ、おもしろい味！みりあ初めてだよ！」

莉嘉「お茶漬けみたいだけど、紅生姜と大根おろしがおいしいねーっ！」

雪菜「うん、海さんが作ったぐらいにおいしいよ」

朋「よかった……ま、実際簡単だしね」

ｶﾞﾁｬ

瑞樹「なんかすごい酢の匂いだけど大丈夫なの？」

楓「『す』っごく酸っぱいです……ふふっ」

美優「あら？何を食べてるのかしら？」

朋「あ、おはようございます」

みりあ「あのねー、みりあ、朋ちゃんに料理を教わったの！」

莉嘉「教わったんだー！」

瑞樹「あら？じゃあ、今食べているそれね」

楓「地味に一口味見を」

美優「楓さん……」

ｼﾞｭﾙｼﾞｭﾙ

楓「これは……飲んだあとに欲しいですね」ｽﾙｽﾙ

美優「私はらっきょうが好きですので」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

瑞樹「ふぅー、アイドル力は減りそうだけど、食欲がない時や、夏にはいいわね」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

楓「あと、このじゃがいもも……」ｼｬﾘｼｬﾘ

瑞樹「甘酸っぱくて、梨によく似てるおいしいわね」ｼｬﾘｼｬﾘ

みりあ「やったー！」

莉嘉「大成功ー！」

美優「でも……」

「もう梨が出回っているのに、わざわざ作る理由とかが」

ﾁｮｲﾁｮｲ

瑞樹「美優ちゃん、美優ちゃん」

美優「はい？……あ！」

みりあ「」ｼｮﾎﾞｰﾝ

莉嘉「」ｼｮﾎﾞｰﾝ

美優「ご、ごめんなさい……決して無駄だとかそういうことじゃないから」ｱﾜｱﾜ

朋「ま、味はおいしいから大丈夫だよ」ｼｬﾘｼｬﾘ

雪菜「また適当に……」ｼｬﾘｼｬﾘ

芳乃「ただー、これが事件のきっかけになるとは誰も思わないのでしてー」

智絵里「そこまで！？」

――数日後。「瑞樹のイチオシ！」収録後

ｵﾜﾘﾀﾞﾖｰ

ｵﾂｶﾚｻﾏｰ

「ふぅ……」

瑞樹「あらどうしたのかしら？夏バテ？」

「あ。川島さん……いやぁ、暑いもんでどうしても」

「そうだよなぁ。食欲はなくなるし」

「よく、栄養たっぷりのもんとか言うけどそんなの入らないしなぁ」

瑞樹「あらあら、でもちゃんと食べないと……」

「そうそう、この間ウチの朋ちゃんに教わったんだけど……」



「へぇ、青葉丼ねぇ。麦ご飯は栄養ありそうですね」

瑞樹「うふふ、アイドル力からは遠ざかるけどね」

「とんでもないです！より親しみが湧いてきますよ！」



――そして、この様子をカメラに撮られていたのは誰も気がつかなかった

――さらに別の場所で

「ラジオどっとあ○、今晩のゲストはアイドルで有名な高垣楓さんです！」

楓「どうも高垣です。そろそろ干し柿のシーズンですね」

「……では一枚目の便りを」

楓「あん、楓さみしい！」

「えっと、『夏川さん、こんにちは。最近暑くて食欲がなくなりますが、夏川さんやゲストの高垣さんは何を食べてお過しですか？』」

「私は、麻倉さんや雨宮さんと普通によくお肉とか食べにいかされますね」

楓「私は……最近だと青葉丼でしょうか」

「青葉丼……？なんでしょうか？」

楓「ウチの朋さんに教わったのですが……」





――こうして広められ

――また、違うバリエーションも増え続け

司会「今日のこれを食べるまで帰れませんのゲストはアイドルの喜多見柚ちゃんです！」

柚「どもー！柚でーす！」

司会「では早速ですが、本日の料理のシェフをお呼びします」

柚「誰カナ、誰カナ？」



ありす「どうも皆さんこんにちは。ストロベリータチバナです」

柚「……じゃあ、柚はこの辺で」ｽﾁｬ

司会「待って」ｶﾞｼｯ

ありす「逃げちゃ駄目な番組では？」ｶﾞｼｯ

柚「柚の命の危険が危ないのーっ！」

ありす「日本語はただしく使いましょう」

「とりあえず苺を使った、橘流青葉丼……名付けて橘丼の紹介を」

柚「ｲﾁｺﾞ……」

「ﾅﾝﾃﾞｲﾁｺﾞ」

「ｺﾞﾊﾝﾉｳｴﾏﾃﾞ……」

「」ﾎﾟｸﾎﾟｸﾁｰﾝ





司会「魂が抜けたみたいですね……つまり、不戦敗ということで？」

ありす「まったく……ポン菓子にフローズンストロベリーとフリーズドライの苺を乗せて、牛乳をかけて、練乳をかけるだけですのに」ｼｬｸｼｬｸ

司会「普通に甘くておいしいですね」ｼｬｸｼｬｸ

ありす「皆さんもお試しを」

モバP（以下P）「というわけで、原案者の朋に料理番組出演の依頼があったからな」

朋「待って、あれは元々、海ちゃんのアイディアで……」

P「知ってる。そして元々の元は海軍料理なのも」

朋「だったら……」

P「肝心な海が海外だから……というのが二番目の理由だ」

朋「うぐっ……」

「な、なら、誰かアシスタントはいないの？」

P「うむ……響子まゆ葵といったガチ料理勢はほかで仕事中。唯と千枝は別局の番組だからイメージの問題があるし」

朋「うぅ……わかったわよ。その代わりに材料はウチの事務所から持ってくわよ」

P「あぁ、それぐらいなら大丈夫だろ」

――撮影当日朝

朋「さてと、昨日いりこと昆布を入れて置いた鍋は……」

鍋「ｶﾗｯﾎﾟ」



「え？なんで……ならご飯は……」

ジャー「ｶﾗｯﾎﾟ」



朋「う、嘘……なんで？まさか冷蔵庫は」

冷蔵庫「ｶﾗｯﾎﾟ」



朋「」

ｶﾞﾁｬ

P「おーい、朋。準備……朋？」

朋「ぷろ゛り゛ゅーざぁぁ」ｸﾞｽｯ

P「朋？」

…………
……

P「そういえば、昨日の夜は早苗さんやユッキとかいたんだったなぁ……」

朋「うぅ……」ｼｸｼｸ

P「あー、もしかすると現場に作ったのがあるかもしれないな」

朋「うー、もうそれしかないのかなぁ」ｸﾞｽｸﾞｽ

P「とりあえず現場に向かうぞ。もうそろそろ時間だし」

朋「う、うん」



雪菜「大丈夫かなぁ？」

青い鳥「心配だ。少し手を打っておくか」

…………
……

P「ええっ？ないっ？」

スタッフ「えぇ……言って下されば準備できたんですが」

P「困ったな。藍子のゆるふわモードでも一晩分には時間は足らないからなぁ」

朋「だ、大丈夫。市販のダシの素とかはあるんでしょ」

スタッフ「あぁ、それなら」

朋「なら、なんとかやるわよ」

P「朋……」

「待ってろ！俺も何とかしてみる！」

…………
……

青い鳥「というわけなんだが」

千枝「困りました……事務所にある分しかストックは多分ないんです……」

雪菜「困りましたねぇ」

ｶﾞﾔｶﾞﾔ

ｶﾞﾁｬ

智絵里「ただいまー」

茄子「こっちは暑いですねぇ」

美嘉「夏、ホンバンってヤツ？」

海「あれ？朋のヤツは？」

雪菜「それが……」

…………
……

雪菜「というわけなんですよぉ」

海「まいったなー、朋に市販の漬物とダシの素だと、濃くなるから薄めにって言ってなかったからなぁ」

美嘉「ダシかぁ……ウチにあったかなぁ？」

智絵里「よくわかんないけど、出汁ってうどんとかでも使うよね？」

海「あぁ、そうだな」

千枝「うどん……もしかしたら」

智絵里「うん！運がよければ借りることが」

茄子「なら私の幸運をおすそ分けしますね」ﾃｦﾆｷﾞﾙ

青い鳥「幸運の力が欲しいか？ならくれてやる」ﾊﾟｧｧｧｱ



智絵里「えっと……私が？」

千枝「頑張ってください！」

ﾎﾝﾊﾞﾝﾆﾌﾝﾏｴｰ

朋（うぅ……どうしよう。緊張してきたぁ）



（あれ？）

（床が光って……誰かワープしてくるの？）





ぴてぃ「ぴー！」

朋「ぴてぃちゃん？！」

最上静香「はぁはぁ、朋さん。出汁、お待たせしました」ﾊｧﾊｧ

ぴてぃ「あーころころ」

朋「静香ちゃん？なんで？」

智絵里「私がちょっと頼んで、うどんに使うのをねっ」

静香「また、おいしいうどんをお願いしますということで」ﾜｸﾜｸ

智絵里「うんっ。任されたよ！じゃあ、朋さん。頑張ってください！」



朋「お任せっ！！」

――数日後

千枝「やせうまとあずきおふとできましたよー」

静香「これが噂の大分と東北の郷土菓子のうどんね」ﾂﾙﾂﾙ

ぴてぃ「ぴー」ﾂﾙﾂﾙ

芳乃「黄粉もあずきも、おうどんは美味でしてー」ﾂﾙﾂﾙ

唯「見た目はちょっとだけど、ようは団子の代わりみたいなもんだもんねー☆」ﾂﾙﾂﾙ

美嘉「黄粉のは少し、喉にひっかかるね」ｹﾎｹﾎ

莉嘉「冷たくしてアイス乗せてもおいしいかもねーっ」ﾂﾙﾂﾙ

静香「それ、いいですね」

千枝「蜜豆と淡雪もできましたよー」

茄子「うーん、ゲッ･ベラ（美しい）」

美嘉「おっ、茄子さん、イタリア語でいっちゃう？」

海「うーん、でも、やっぱりウチには日本のそれが一番だな」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

朋「ともあれ、なんとかなってよかったよ」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

智絵里「静香ちゃんに感謝ですね」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

千枝「三色冷やし白玉もありますよ」

雪菜「よかったら、おみやげに持って行ってくださいね」

静香「ありがとうございます」

ぴてぃ「ぴー！」

海「しかし、まだまだ暑さが続くなぁ」

雪菜「本当、せっかくの冷たい和菓子が台なしになっちゃう」

芳乃「ほー」



「これはー、アマテラスが、いつまでも外に出ているせいでしてー」

「皆がー、アマノウズメの舞を踊り過ぎなのでしてー」



みんな「……」

「えっ？」

「えーっ！！」



(o・▽・o)＆(●・▽・●)おわりだよー

蜜豆と白玉のレシピはまた今度



では夏コミへ行く人は頑張ってください

ちなみにいつもレシピでお世話になっています、「提督の食卓」シリーズ最新刊は今日、東シの山本長官の名前みたいな所で発売します（露骨な宣伝）

青い鳥ってどちら様？

>>23

こちらでごぜーますよ
https://pbs.twimg.com/media/DZrg3OiU8AEt9sG.jpg
http://blog-imgs-66.fc2.com/c/g/g/cggekijo/342.jpg


当方の過去作で、喋られるようになっております
【モバマス】朋「私の不幸のせいで…」海「まってちがう」
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