タプリス「そのような所を見たいなんて……黒奈はエッチすぎです……」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

黒奈「！」

タプリス「首筋を見たいなんて……エッチですよ」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

黒奈「……」

黒奈「……」

黒奈「なるほど……」



――――――
――――

黒奈「……という事」

篠原「どういう事？」

黒奈「篠原、手伝って」

篠原「メイさん、その前にどういう事？」

黒奈「千咲のマフラーを外してその首を見てみたい……」

篠原「あー、確かに千咲はいつもマフラーをしているわね」

黒奈「千咲の首のガードは硬い……」

篠原「そうなの？」

黒奈「……」ｺｸﾘ

篠原「ふーん……」

篠原「じゃあ私も千咲に直接言ってみるね」

休み時間――


篠原「ねえ、千咲？」

タプリス「はい、何でしょうか？」

篠原「千咲のマフラー外した姿見てみたいなと思ってね！」

タプリス「っ……！　篠原さんまでですか……」ｶｱｱ

篠原「？」

タプリス「黒奈さんに何と言われたのか分かりませんが……篠原さんもエッチです……」ｶｱｱ

タプリス「は、ばかぁ」ｶｱｱ

――――――


黒奈「……どう？」

篠原「何というか……断り方がすごくエッチ……」

黒奈「どうすればいい？」

篠原「どうすればってねー……千咲は『エッチだから』という理由だから簡単には外せそうではないね……」

黒奈「ガードは硬い……」

篠原「確かに簡単にはマフラー取れることはなさそうだね」

黒奈「……とにかく何かしないと」

昼休み――


黒奈「千咲……」

タプリス「はい、何でしょうか？」

黒奈「……」ﾏﾌﾗｰﾋｯﾊﾟﾘ

タプリス「首、締ま……ちょっちょっと！」ﾌﾘﾎﾄﾞｷ

黒奈「あっ」ﾊﾟｯ

タプリス「何やってるんですか！？」

黒奈「千咲のマフラーを外したい……」

タプリス「こ、この……」

タプリス「変態！」

黒奈「！」

タプリス「エッチです！　スケベです！　やっぱりあなたは淫魔です！」

黒奈「……」

タプリス「なるべく近寄らないでください！」

――――――


篠原「どうだった？」

黒奈「……」ｼｭﾝ

篠原「あ～、ダメだったみたいね……ちなみにどうやったの？」

黒奈「……強引にはぎ取ろうと試みた」

篠原「やってはいけない事だよ、それ」

篠原「とにかく別の事、強引にしない案を考えようよ」

黒奈「……はっ！」

篠原「何かいい案思いついた？」

黒奈「お風呂なら……マフラーは取るはず」

篠原「うん、まあそうだね」

黒奈「そこを狙い撃ち……」

篠原「……」

篠原「あの、メイ？」

黒奈「何？」

篠原「タプリスの自宅に行ってお風呂覗くの？」

黒奈「うん……」

篠原「のぞきは犯罪だよ？」

黒奈「……」

黒奈「バレなきゃ大丈夫……」

篠原（大人しそうな雰囲気で結構すごい事言うね……）

篠原「犯罪だからダメよ、他の案で行きましょ」

黒奈「私の最高の案……」ﾑｸｰ

篠原「まあまあ」

放課後――


黒奈「むぅー……」ｶﾝｶﾞｴ

篠原「まあ何も思い浮かばないわね」

黒奈「……温泉に誘う」

篠原「温泉ねぇ……それいいかも」

篠原「温泉だったら皆で入れるし……」

黒奈「合法的に千咲のマフラーを取った姿も見れる……」

篠原「合法的って……」

黒奈「我ながら最高……」ﾌﾝｽ

黒奈「話してくる」ﾀﾞｯｼｭ

篠原「あっ、ちょっと！　……まあ、大丈夫だね！」

――――――


黒奈「千咲！」ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞ

タプリス「げっ、黒奈さん……私、怒っているんですから近寄らないでと言いましたよね」ﾌﾟﾝｽｺﾌﾟﾝ

黒奈「い……ﾊｱ……一緒に……」

黒奈「ﾊｱﾊｱ」

黒奈「お……温泉……ﾊｱ……ﾊｱﾊｱ」

黒奈「ﾊｱ……入らない……ﾊｱﾊｱ……」

タプリス「っ！」ｿﾞｿﾞｿﾞ

タプリス「け、結構ですぅ！」ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞ

黒奈「あっ……」ｾﾞｰｾﾞｰ

――――――


黒奈「断られた」

篠原「マジで？」

黒奈「普通に誘ったのに……」ｼｭﾝ

篠原「まあ、こういう時もあるよ」

黒奈「……こうなったら……尾行する」

篠原「大丈夫？」

黒奈「尾行……得意」ﾌﾝｽ

――――――


タプリス「天真先輩！」

ガヴリール「お？　タプリス、どったの？」

タプリス「一緒に帰りませんか？」

ガヴリール「えー」


黒奈「千咲が上級生と会話……？」

篠原「ええと……2年生の教室前でコソコソしていて大丈夫なのかな？」

篠原「だけど上級生と会話なんて以外だね……もしかして知り合いなのかな？」

黒奈「分からない……」

黒奈（この感じ……あの人も……天使？）

ガヴリール「みんな用事で先に帰ってるし……一緒に帰るか？」

タプリス「は、はい！」ﾊﾟｱｱ


篠原（すっごいうれしそう）

黒奈（私たちには見せないような表情……）

ガヴリール「にしてもお前いつもマフラーしているな、暑くないのか？」

タプリス「だ、大丈夫です！」


黒奈（ここで……）

篠原（まさかのマフラーの話ね）

ガヴリール「いやいや、今日は特に暑いだろ、ほら、とっとけ」ﾏﾌﾗｰﾊｽﾞｼ

タプリス「あっ……」


黒奈・篠原「！？」

黒奈（絶対に外さなかったマフラーを……）

篠原（いとも簡単に取った！？）

タプリス（て、天真先輩！　いきなりマフラーを取るんて！）

タプリス（で、でも天真先輩の前なら、マフラーを外しても……）ﾓｼﾞﾓｼﾞ

ガヴリール「ん？　タプリス、どうした？」

タプリス「は、はい、何でもありません……」ｶｱｱ

ガヴリール「？　まあ、帰るぞ」


黒奈（あれは……まさに雌の顔……）

篠原（よく見えないけど……うわ、千咲すっごい顔になっている……）ｸﾞｸﾞｸﾞｨ

黒奈（あっ、バランスが）ｸﾞﾗｯ


ﾊﾞﾀﾝ!


黒奈「……」

篠原「あはは……」

ガヴリール「……誰だこいつら？」

タプリス「……」ｶｱｱ

タプリス「この……」ｸﾋﾞﾓﾄｶｸｼ

タプリス「エッチ！！」








ガヴリール「え？　どうしたの？」


おわり