戦艦について (20)



金剛型 金剛 から 大和型 武蔵まで



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1532913412



【 金剛 】


紅茶の国からやって来た紅茶星人。紅茶大好き。
目を離すとすぐにお茶会を開き、紅茶とお菓子を過剰に摂取。
そのせいか、戦艦なのにあまりご飯を食べない。


比叡「お姉様!カレーが出来ました!」ドン!

金剛「」

比叡「たくさんあります!どうぞ!」

金剛「ソーリー比叡。紅茶でお腹がいっぱいデース」

比叡「えー、せっかく作ったのに」

金剛「ソーリー比叡。気持ちだけいただきマース」

比叡「う~ん、仕方ありません。これは司令に差し上げましょう」

金剛「仕方ないデース」



【 比叡 】


美味しい料理を作るのに、一番大切な事って何でしょう。


高価な食材でしょうか。最新の調理器具でしょうか。

それとも凝った調理方法?珍しい調味料?


違います。


一番大切なのは、愛情です。


世界中の恋人や世界中のお母さんに、どうか聞いてみてください。きっと同じ答えが返ってきます。


美味しくなぁれ、美味しくなぁれ。 大切な人を想いつつ、比叡は今日もカレー鍋をかき混ぜる。



【 榛名 】


美しさと可愛らしさの両方を兼ね備えた、奇跡のような美女。


咲き誇る花のように華やかだが取り扱いは極めて難しく

愛情という名の水を与え続けなければ、瞬く間に枯れて散る。



繊細で打たれ弱く何か問題が起こる度に榛名は大丈夫ですと健気に振る舞うが、大抵は大丈夫ではない。



【 霧島 】


艦隊屈指の頭脳派でありながら、ゼロ距離での殴り合いも平然とこなすインテリヤクザ。



戦場でもベッドでも、眼鏡を外してからが本番。



【 伊勢 】


整った顔立ちをしており、あまり目立たないが実はかなりの美人さん。

やや地味な印象だったが、航空戦艦になり衣装が変わった事で華やかさが増した。



提督「おおっ、いいじゃないか」

日向「うむ、よく似合ってる」

伊勢「そ、そうかな……」テレ

提督「馬子にも衣装というやつだな」

伊勢「えーっ?ひどーい!」

提督「はっはっは、冗談だ」

伊勢「まったくもう」

提督「……綺麗だよ、伊勢」

伊勢「もっ、もう……馬鹿 ///」

最上「やれやれ、提督はお馬鹿さんだねー」

提督「ん?」

最上「伊勢さんは孫じゃなくて、お嫁さんじゃないか」

提督「最上は可愛いなー」ナデナデ

最上「わ、わっ!?な、何で撫でるのさー ///」



【 日向 】


静かなる猛将。

瑞雲を愛している艦娘ランキング一位。

肴は炙ったイカでいい。



部屋には小さな七輪が置いてあり、スルメや貝ヒモを炙ってつまむ。

美味しいのは分かるけど、それって乙女としてどうなのさ。


日向「まあ、そう言うな」


せめて換気くらいはちゃんとして。

ガラリと窓を開ける度、隼鷹が笑顔でやって来る。


日向「まあ、そうなるな」



【 扶桑 】


春の鶯、夏の鷺、秋の雁、冬の鶴。



ガングート「日本には沢山の鳥がいるな」

響「日本には四季があるから」

ガングート「だが、戦艦寮には黒い鳥ばかりいるぞ」

響「ああ、それは鴉だね」

ガングート「カラス?」

響「戦艦寮じゃなくて、扶桑姉妹に集まってるんだ」

ガングート「何だそれは」

響「ちなみに黒猫もじゃんじゃん来るよ」



扶桑「他所には小鳥が来てるのに……」

山城「不幸だわ……」



【 山城 】


不幸不幸と呟いて、山城は今日も膝をつく。


日本中からデブとブスを呼んできて、彼女の周りを囲みたい。

世界中からハゲとワキガを連れてきて、二重にぐるりと囲みたい。

そんな世界の中心で、山城に優しくこう言いたい。


「貴方は不幸なんかじゃない」



【 長門 】


日本帝国の大傑作。

自信と誇りに満ち溢れ、勇気と気迫が迸る。

凛々しく雄々しきその姿、世界に誇りしビッグセブン。

戦艦長門と人は呼ぶ。


ロリコンではない

ながもんではない

対魔忍?知らん!


熱い風評被害と今日も闘う。



【 陸奥 】


陸奥がビッグセブンの一人だと知っていますか


知っている…5%

知らない…25%

ビッグセブンは長門だろ…68%

その他…2%



【 大和 】


規格外戦力。

ひとたび戦場へと赴けば、敵艦隊のみならず味方の財政まで爆発炎上させるボックスインザガール。



提督「イスカンダルは」

大和「行きません」

提督「波動砲は」

大和「撃てません」

提督「……」

大和「違います!本物ですから、本物の大和です」

提督「デスラー総統は」

大和「知りません」

提督「……」(無言の退出)

大和「待って下さい!本当に大和なんですってば!」



【 武蔵 】


故郷九州で酒といえば焼酎を指す。
抹茶碗になみなみ注いで、水を差さずに直に飲む。

麦酒のように軽くない。清酒のように甘くない。
それがいい。
がぶりがぶりと噛むように、大きめの腕を空にする。


夕暮れのぬるい風と夏の匂い。
鍛錬場の板張りはひんやりと冷たく、心地良かった。


「空酒はよくないですよ」


声にふと目を遣れば、清霜がぽつりと立っていた。
いつの間にそこに居たのか。つまみを持ってきたという。

空酒なんて言葉、よく知っていたな。
そう頭を撫でると目を細め大きく笑った。


「あんまり飲み過ぎないでね」


来た道を早々に戻る様は、忙しなく。
小さな風の過ぎた後に、夕暮れはまた平穏を取り戻す。


わざわざこの為だけに来たのだろうか。受け取った包みはまだ温かい。
冷めないように、待たさぬようにと、恐らくは駆けて来てくれたのだろう。

周りの者に気を遣い、言われなくても自ら動く。
口にするのは容易いが、誰にでも出来る事ではない。


……知らぬ間に、大人になっていたのだな。


消えた背を眺める先に、潮の音がひとつ遠くに鳴った。




包みの中身はパンケーキだった。



そうか、うん、パンケーキか。


夕焼けが綺麗だった。


以上です。

このSSまとめへのコメント

1 :  ミズーリ   2018年08月02日 (木) 16:37:31   ID: bpmzCDhV

ミズーリ実装化したら楽しい。

2 :  SS好きの774さん   2018年08月02日 (木) 16:39:02   ID: bpmzCDhV

大和ホテル・武蔵旅館、愚劣食い放題。『食い物の恨みは恐ろしい。』

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom