【ガルパン】優花里「丑の日ですよ、西住殿!!」 (89)



丑の日記念SSです。
みんながウナギを楽しむ(一部例外あり)だけのSSとなっております。
時系列ぐっちゃぐちゃですが気にしないでくれると嬉しいです。

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~大洗・あんこうチームの場合~


優花里「西住殿、西住殿!!」

みほ「優花里さん? どうしたの?」

沙織「今日のゆかりん、なんかすっごい嬉しそうだね」

華「なにかいいことでもあったのでしょうか?」

優花里「今日は何の日だか知ってますか?」

みほ「今日?」

沙織「何の日だっけ?」

麻子「土用の丑の日ではあるが・・・」


優花里「そうです! その丑の日です!!」

沙織「それがどうかしたの、ゆかりん?」

優花里「丑の日といえば、うなぎですよ、うなぎ!」

華「あら、そういえばそうでしたね。確かに、今日の朝はテレビでもうなぎの話をしていました」

沙織「おお! 商店街でもいっぱい幟が立ってたよ!」

みほ「うなぎかぁ・・・。昔、お姉ちゃんによく連れてってもらったっけ。わたしもうなぎ好きだよ、優花里さん!」

麻子「わたしも好きだ。・・・まあ、丑の日は平賀源内が始めたキャンペーンに過ぎないがな」

沙織「もー! そういう無粋なこと言わないの、麻子!」

麻子「すまん。だが、うなぎはいいものだ」


優花里「というわけで、今日はみんなでうなぎを食べに行きませんか?」

沙織「おー! ・・・と、言いたいところだけど、高くて手が出せないよ~」

みほ「わたしも、今月ボコグッズを買いすぎちゃって・・・」

華(あれ以上どんなボコグッズが存在するというのでしょうか・・・)

優花里「ふっふっふ・・・。そう言われると思いましたが、お金の心配はいりませんよ」

華「どういうことなのでしょうか?」

優花里「じゃーん!! これを見てください!!」

沙織「宝くじ・・・? ゆかりん、まさか」

優花里「そのまさかです! この間、皆さんと一緒に買った宝くじが見事当選したんですよ!!」

華「まあ! それはおめでとうございます!!」

麻子「その前に初めてみんなで買った宝くじは全員分外れたが、今回は当たったのか・・・。すごいな、秋山さん」


沙織「で、で! いくら当たってたの、ゆかりん!」

優花里「二万円です。宝くじの当選金としては決して多くはありませんが、うなぎを食べるにはちょうどいいかと思いまして・・・」

みほ「でも、いいの?」

優花里「? なにがですか?」

みほ「だって、その宝くじは優花里さんの宝くじだし・・・」

麻子「その通りだな。なにもみんなで買ったものだからってみんなで使う必要はないんじゃないか?」

優花里「いえ、確かにこれはたまたまわたしが買ったものですが、みなさんと一緒でなければ買いませんでしたし・・・」

沙織「それはそうだけど・・・、さすがに悪いよ~!」

優花里「気にしないでください! わたしがうなぎを食べたいだけなので! 一人で食べるのも寂しいですから、せっかくなのでみなさんで行きましょう!!」

華「本当によろしいのでしょうか・・・?」

優花里「はい! ささ、早く行かないと売り切れちゃいますよ!! 行きましょう!」

みほ「うん・・・、ありがとう、優花里さん!」

優花里「わわ! 西住殿にお礼を言われちゃいました~!!」クシャクシャ

沙織「・・・まあ、なんだかゆかりん嬉しそうだからいっか。ありがと!」

麻子「ありがとう」

華「ありがとうございます、優花里さん!」

優花里「いえ! ささ、行きましょう!」

みほ「うん!」


~商店街・うなぎ屋~

ガラガラガラ

沙織「すみませーん、5人なんですけどー・・・」

ハーイ ドウゾー

華「空いてるみたいですね」

麻子「すぐに座れそうだな」

杏「あれ? おーい、西住ちゃーん」

みほ「え? あ、会長!」

桃「なんだ、お前らも食べに来たのか」

柚子「丑の日だもん。みんな考えることは同じだね、桃ちゃん」

沙織「柚子先輩に桃ちゃん先輩!?」

桃「お前ら、揃いも揃って桃ちゃん言うな!!」

華「旧生徒会の方々も、食べに来られてたんですね」


優花里「えへへ、みなさんもうなぎがお好きなんですね!」

杏「まぁね~。ここのうなぎ、絶品だからさ」

柚子「みんな、隣のお席あいてるみたいだから隣に座る?」

沙織「いいんですか? じゃあ・・・。すみませーん! ここの席にしてもらっていいですかー?」

ドウゾー

沙織「やったあ! じゃあ、おじゃましまーす!」

みほ「皆さんはよくこのお店に来られるんですか?」

杏「いやいや、さすがに丑の日以外は来れないよ~」

柚子「毎年丑の日にはこうしてみんなで来てるんだけどね」

優花里「夏の大変な時期にこうして喝を入れなおす・・・、その姿勢が、生徒会の秘訣なんですね! 勉強になります!」

華「そうなのでしょうか?」


麻子「それで、注文はどうするんだ?」

優花里「おっとと、そうでした。すみませーん! 特上5つでお願いします!!」

杏「おおっ、豪勢だねぇ」

沙織「なんと、ゆかりんが宝くじを当てたんです!」

柚子「そうなの? おめでとう、秋山さん!」

優花里「えへへ、ありがとうございます」

桃「まったく、宝くじが当たったのならばわが校の戦車道に寄付すればよいものを・・・」

みほ「あはは・・・、それはちょっと」


沙織「だけど1憶とか当たれば、自分用の戦車買いそうだよね、ゆかりん・・・」

優花里「おお! その手があったとは、盲点でした!」

麻子「買うのか・・・」

華「たしかに、シャーマンぐらいなら買えるかもしれませんね」

杏「M4は量産されてるからねぇ」

優花里「戦車道用に改造されたものも多数ありますからね! あと、CV33なんかもねらい目です!」

華「まあ、CV33ですか! とてもかわいらしくて、よろしいかと思います!」

沙織「そういう問題!?」

柚子「あはは、やっぱり戦車の話になっちゃうね」

みほ「ええ。みんな、戦車道が大好きですから!」


オマタセシマシター トクジョウヤッツデース

沙織「お、来た来た。待ってました!」

桃「なんだ、同時か。我々の方が先だったのに・・・」

杏「まあまあ。ここに来た時間、そんなに違わないしさ」

優花里「皆さんも特上だったんですね!」

杏「まあ、せっかくだからね~」

桃「さて、料理も揃ったし・・・、西住」

みほ「はい?」

桃「音頭をとれ。隊長だろ?」

みほ「えっと・・・、なんの音頭ですか?」

桃「いただきますに決まってるだろう」

みほ「えぇ~!?」


柚子「桃ちゃん、それはいくらなんでも・・・」

桃「なんだ柚子。それぐらいできなくて、何が隊長だ!」

みほ「あぅ・・・」

麻子「・・・ちょっと待て。そんなこと言うなら、次期隊長は河嶋先輩なんじゃなかったのか?」

桃「え?」

華「そういえば、そうでしたね」

桃「え、いやその」

杏「かーしま、言い出しっぺはやらなきゃだよ~」

桃「会長!?」

柚子「桃ちゃん、ファイト!」

桃「柚子ちゃぁん!?」

みほ「えっと・・・。じゃあ、河嶋先輩、お願いします」

桃「西住まで・・・」

桃「・・・し、仕方ない。コホン・・・」

桃「・・・すぅ~」


桃「ぱ、ぱんつぁ~、ふぉ~~!!」


一同「「いただきまーす!」」


桃「き、貴様らぁ!! 掛け声が違うだろう!!」

杏「何言ってんの、食べる前なんだからいただきますでしょ」モグモグ

柚子「桃ちゃん、お店で大きな声出したら駄目だよ」モグモグ

桃「う、うう・・・。だまされた・・・」ストン

優花里「だましたつもりはありませんが・・・」

麻子「そもそも、自分で『いただきますに決まってるだろう』とか言ってたしな」

みほ「あはは・・・」


沙織「あ~ん、ん~・・・。っおいしー!!」モグモグ

優花里「やっぱり奮発した甲斐がありましたねぇ!」モグモグ

みほ「うん! とってもおいしい!!」モグモグ

麻子「うまいな。うなぎなんて久しぶりだがやっぱりうまい」モグモグ

華(ご飯だけでも大盛りにしてもらった方がよかったのでしょうか・・・)モグモグ

杏「ここのは肝吸いもいけるんだよ~」ズズ…

桃「会長! わたしのうなぎもどうぞ!」

杏「かーしま。それやっちゃうと、かーしまの分がなくなっちゃうでしょ?」

桃「ですが・・・」


柚子「うふふ。じゃあ桃ちゃん、わたしが貰ってもいい?」

桃「ダメだ!」

柚子「ええ~? 桃ちゃんのいじわるぅ」クスクス

優花里「えへへ。仲がいいですね、旧生徒会のお二人!」ヒソヒソ

みほ「うん! 苦しいことを乗り越えてきたからこそって感じがするね」ヒソヒソ

華「わたくしたちも、あんな感じになれるといいですね」ヒソヒソ

沙織「もう既にわたしたちあんこうチームは十分仲良しだよ!」ヒソヒソ

麻子「そうだな」ヒソヒソ

杏(うんうん。後輩たちにいい姿を見せれてるね。河嶋もたまにはやるじゃん)ニッ


桃「全く、油断も隙も無い・・・。それに、そんなに食べたら太るぞ、柚子」

柚子「・・・え?」ピタッ

みほ(あれ・・・?)

沙織(い、今・・・)

華(なんだかとっても・・・)

優花里(まずい空気に・・・)

麻子(変わったような・・・?)

杏(・・・前言撤回)


柚子「・・・」

桃「まったく、会長はそんなに痩せていらっしゃるのに、どうして柚子は・・・」モッチャモッチャ


柚子「あはは、そうね、桃ちゃん」

柚子「あははは」ガシッ

桃「え・・・? ゆ、柚子ちゃん?」

柚子「あははは。ちょっとお話しましょうか。あははは」ズルズル

桃「ゆ、柚子ちゃぁん!? ちょ、離して・・・、か、会長! に、西住ぃ!!」

杏「・・・」

みほ「あ・・・」

杏「しーっ・・・」

みほ「・・・」

柚子「あははっははははははははははは」ズルズルズルズル

桃「っ! ゆ、許してぇ!! 柚子ちゃぁああぁぁぁああああん・・・・」


バタン…


杏「・・・」

みほ「・・・」

沙織「・・・」

華「・・・」

優花里「・・・」

麻子「・・・」


優花里「っ、さ、さあ! 皆さん、うな重の続きをいただきましょう!!」

華「そ、そうですね!(もう空ですが・・・)」

沙織「う、うん! た、食べよっか、麻子!!」

麻子「お、おうよ! 会長の言う通り、うまいな。この肝吸い」ズズズ

みほ「・・・あの、会長」

杏「聞かないでね~」

みほ「は、はい・・・」



優花里「や、やっぱり丑の日はうなぎに限りますね、西住殿!」

みほ「あはは・・・、そ、そうだね」



~大洗・あんこうチームの場合 完~


~知波単とアヒルさんチームの場合~


典子「いくぞ佐々木!!」

あけび「はい!」バシッ

典子「ダメだダメだ!! それじゃあ88ミリ砲には通用しないぞ!!」

あけび「はい、キャプテン!!」

典子「いいかみんな。たとえ17ポンド砲だろうがカール自走臼砲の600ミリ砲だろうが返せるように根性で頑張るんだ!!」

あけび・忍・妙子「「「はい、キャプテン!!」」」

典子「よーし、それじゃあ今日はこれまで!!」

あけび・忍・妙子「「「ありがとうございました!!」」」


妙子「ふぅ~、今日もいい練習でしたね~」

典子「そうだな。みんな、どんどん良くなってるぞ! だが、まだもっと練習が必要だ!」

あけび「それにしても、お腹がすきました~」

忍「そうね。わたしももうお腹がすいて・・・」

典子「みんなでなにか食べてから帰ろうか?」

妙子「いいですね、キャプテン!」

あけび「そういえば、今日は丑の日なんでしたっけ?」

典子「そう言われればそうか・・・。うーん、でもさすがにうなぎは懐的に厳しいな」

妙子「そうですねぇ・・・」ぐぅ~


忍「あ、ご飯のことなんですけど、福ちゃんがアヒル殿たちにおいしいものを送りますって言ってた気がします!」

典子「そういわれると、そんなこと言ってた気がするな・・・。それ、もう着いたの?」

忍「はい、今朝わたしの部屋宛てに荷物が来てました!」

妙子「じゃあ、忍ちゃんの家に行ってそれをみんなで食べよう!」

あけび「おいしいもの・・・、なんだろう」ワクワク

典子「お肉かな!」ワクワク

忍「福ちゃん、何送ってくれたんだろう・・・」ワクワク

妙子「お肉!」ワクワク

~~~~~


~河西の家~

忍「よいしょ・・・っと。これが福ちゃんから送ってきた荷物なんだけど・・・」

典子「早速開けよう!」

あけび「はい、キャプテン!」

忍「はさみはさみ・・・、あった。はい、妙子ちゃん。お願い」

妙子「はーい」ジャキン ジャキン

パカッ


典子「こ・・・、これは・・・!!」

あけび「え・・・、まさか・・・!!」

妙子「う・・・・、」

忍「う・・・・!!!」



一同「「「「うなぎだーー!!!!!!」」」」


典子「こ、これは金メダル級の贈り物だ・・・!!」

忍「福ちゃん、ありがとう!!」

妙子「で、でもこんな高いものほんとにいいの?」

あけび「あ、手紙があるよ!!」

忍「ほんとだ、読むね。 なになに・・・」



福田『アヒル殿、いかがお過ごしでしょうか。
突然なのですが、我らが知波単学園では、ついにウナギの完全養殖に成功しました!!
それで、商業化に向け、他の学園艦の方々にもご試食してもらいたいと水産科の方からの申し出がありました。
つきましては、天然モノでなくて大変恐縮なのですが、アヒル殿にぜひご賞味いただきたいと思い、完全養殖うなぎのかば焼きセットを贈呈いたします。
是非味のご感想を聞かせていただきたいのであります!』


忍「アヒル・・・、いかがお、ごし・・・。ね、ねえ妙子ちゃん。この字、ようしょく、って書いてあるんだよね」

妙子「うん! そんな感じだった気がする!!」

忍「ようしょく・・・、えっと、がくえんかん、みず・・・」

典子「ここに『あじ』って漢字と『かんそう』って文字が書いてあるな。きっと、わたしたちの感想をききたいんじゃないか?」

あけび「さすがキャプテン!」

忍「ありがとうございます、キャプテン!」

妙子「じゃあ、早速これを温めましょう!」

典子「よし! じゃあわたしはお米を買ってくるから、みんなはその間にそれを温めておいてくれ!」

一同「「「はい! キャプテン!!」」」


~知波単学園~

福田「アヒル殿、我々のうなぎを召し上がってくれたでしょうか・・・」

西「どうしたんだ、福田?」

福田「あ、西隊長! アヒル殿にこないだ贈呈したかば焼きのことを考えていたのであります!」

西「そうか・・・。皆さんが喜んでくれるといいな!」

福田「はいであります!」


西「それはそうと福田、喜べ! 今日は我々もうなぎだそうだ!!」

福田「本当でありますか!?」

西「ああ、何せ今日は丑の日だからな!」

福田「やったであります! 大戦果であります!!」

西「じゃあ、手を洗ってこい、福田!」

福田「了解であります!!」タタタタ

西「・・・ふふ、福田があれだけ嬉しそうにしてるんだから、きっとアヒル殿も喜んでくれているだろうな」

玉田「西隊長! 夕食の準備がととのったようでありますよ!!」

細見「細見、辛抱堪らんであります! はやく食堂への突撃命令を!!」

西「おお、そうか。では、食堂へ突撃!!」

一同「「「突撃ーー!!!!!!」」」



~アヒルさんチームと知波単編・完~


~聖グロの場合~

アッサム「ふぅ・・・。あら?」

TV『おう! お前ら、丑の日だぜ! うなぎ食えよな!!』

アッサム「なるほど・・・、今日は丑の日だったわね」

アッサム「・・・」

タタタタタタダダダダダダダ

ローズヒップ「帰宅ですわー!! 帰りますわー!!!!」バビュンッ

アッサム「・・・」


アッサム「お待ちなさい」ギュッ

ローズヒップ「わととと!!? あ、アッサム様!!」

アッサム「廊下を走ってはいけませんとあれほど言ってるでしょう!」

ローズヒップ「す、すみませんでございますわー!」

アッサム「まったく・・・」

アッサム「・・・」

ローズヒップ「あの、アッサム様?」

アッサム「ねえローズヒップ」

ローズヒップ「はい!」

アッサム「この後暇かしら?」

ローズヒップ「え?」


~~~~~


ローズヒップ「アッサム様、まだでございましょうか?」ソワソワ

アッサム「落ち着きなさい、ローズヒップ」

ローズヒップ「ですがアッサム様、わたくし楽しみで楽しみで、仕方ないのでございますわ!」

アッサム「あら、そんなに楽しみなの?」

ローズヒップ「当然でございますわ! まさかアッサム様にうなぎ屋へと誘っていただけるなんて、喜びの極みでございます!!」

アッサム「うふふ・・・、それはよかった」

ローズヒップ「しかもアッサム様がお代をお支払いしてくださるなんて、感謝感激雨あられなのでございますですわ!!」

アッサム「はぁ・・・。ローズヒップ、そういうことは思ってても言っちゃダメよ」

ローズヒップ「はは、はい!!」

アッサム「まったく・・・」


オマチドウサマデス トクジョウフタツオモチシマシタ

アッサム「あら、ありがとうございます」

ローズヒップ「やったでございますわー!! うなぎ様なのでございます!! では早速・・・」

アッサム「!」

アッサム「待ちなさい、ローズヒップ」

ローズヒップ「え?」

アッサム「うな重が来たときは、すぐに蓋を開けたりせずに、しばらく待つのがマナーなのよ」

ローズヒップ「え? そうなのでございますか?」

アッサム「ええ。ですからすこし待ちなさい」

ローズヒップ「は、はい・・・」

アッサム「・・・」

ローズヒップ「・・・」ソワソワ

アッサム「・・・」

ローズヒップ「・・・うなぎ・・・・・・」モジモジソワソワソワソワ

アッサム「・・・くすっ」


アッサム「・・・ぷくくく・・・っ」

ローズヒップ「え? アッサム様、どうされましたのですか?」

アッサム「あっははは・・・! ご、ごめんなさいローズヒップ。冗談よ」

ローズヒップ「え?」

アッサム「別に待たなくてもいいのよ。温かいうちに早く召し上がりなさいな」

ローズヒップ「え、ええええ!? あ、アッサム様!! ひどいのでございますわ!!」

アッサム「ご、ごめんなさい。あなたがその、あまりにも嬉しそうだから。ちょっとからかいたくなって」

ローズヒップ「アッサム様もお人が悪いのでございます!」プンプン

アッサム「ごめんなさいってば・・・。その代わり、今日は好きなように食べていいわよ」

ローズヒップ「え? マジでございますか!?」

アッサム「ええ。わたくししか見ていないのだから、マナーについてとやかく言うつもりはありません」

ローズヒップ「でも・・・」


アッサム「いいのよ。・・・だけど、ダージリンたちには内緒よ?」

ローズヒップ「アッサム様・・・! はい!! では、お言葉に甘えまして・・・。いただきます! はむ! むぐ!! むごごごっ!!」

アッサム「あ、だけどそんなにがっつくと・・・」

ローズヒップ「むぐ! もごご!! もご!!」ドンドン!!

アッサム「ほらごらんなさい。はい、お茶よ」


ローズヒップ「もごっ!! っ、ごくっ、ごく・・・、っぷはー!! 助かりましたでございます! ありがとうございますです、アッサム様!」

アッサム「全く。いくらマナーについては何も言わないとはいえ、よく噛んで召し上がりなさいな」

ローズヒップ「肝に銘じますでございます! では、改めましていただきます! もご、もぐ、もぐ・・・」

アッサム「・・・では、わたくしもいただくとしましょうか。いただきます」

ローズヒップ「もご! もぐ! むぐ!!」

アッサム「はむ・・・、うん、おいしいですわ」

ローズヒップ「ふぉふぁっふぁふぇふ! ふぁっふぁふふぁふぁ!!」

アッサム「もぐ・・・、ごくん。何言ってるか全然わからないわよ。飲み込んでからしゃべりなさいな」

ローズヒップ「ふぁい!! もぐもぐ・・・。ふぁひふぁふぉうふぉふぁいふぁふ、ふぁっふぁふふぁふぁ!」

アッサム「はあ・・・」

アッサム「どういたしまして、ローズヒップ」

ローズヒップ「ふぁい!!」


~次の日~

ローズヒップ「いや~、昨日は本当においしかったでございますわー!」ニコニコ

ダージリン「ごきげんね、ローズヒップ」

ローズヒップ「あ! ダージリン様! ごきげんよう!!」

オレンジペコ「なにかいいことでもあったんですか?」

ローズヒップ「えへへ・・・、実は昨日、うな」

アッサム「おほん!!」

ローズヒップ「はっ!!」


アッサム『ダージリンたちには内緒よ?』

オレンジペコ「・・・ローズヒップさん?」

ローズヒップ「いやー! 実は昨日、うなじの綺麗なお姉さまをお見掛けしてお持ち帰りしたのでございますわ!!」

アッサム「ぶっ!!」

オレンジペコ「・・・はい?」

ローズヒップ(アッサム様、わたくしは秘密を守り通したのでございますわ!)

アッサム(あの子は・・・!!)ワナワナ


ダージリン「うふふ、それは楽しそうね。ローズヒップ!」

ローズヒップ「はい! 大層たのしゅうございましたわ!!」

ダージリン「・・・あら? そういえば昨日は丑の日だったみたいね。一日遅れだけれど、みんなでうなぎでもいかがかしら?」

オレンジペコ「本当ですか? ダージリン様!」


ダージリン「ええ。わたくしの家でご馳走しますわよ?」


アッサム・ペコ(あっ・・・)


ローズヒップ「マジでございますか!?」

ダージリン「ええ、マジでございますわよ」

ローズヒップ「やったでございますわ!! ダージリン様、是非ご馳走になりたいのでございます!!」

ダージリン「あらそう。そこの二人はどう?」


オレンジペコ「す、すみませんダージリン様。実は昨日、クラスの友人たちとうなぎを食べてしまいまして・・・」

アッサム「じ、実はわたくしも、昨日の夕飯がうなぎでして・・・」

ダージリン「そう、それは残念ね・・・」


ルクリリ「~♪」テクテク

ダージリン「ルクリリ」

ルクリリ「!? あ、だ、ダージリンさま! ご、ごきげんよう」

ダージリン「あなた、今年もわたしのお家へうなぎを食べに来ない?」

ルクリリ「え、えっと・・・。すみません、昨日すでに食べてしまいまして・・・」

ダージリン「そう。みんな食べちゃったのね。・・・しょうがないわね。行きましょうか、ローズヒップ」

ローズヒップ「はい!」


オレンジペコ(アッサム様、確認ですが、あれって・・・)

アッサム(ええ、オレンジペコの思っている通りよ・・・)

オレンジペコ(じゃあ・・・)

アッサム(ローズヒップ・・・、強く生きなさい・・・)

ルクリリ(馬鹿め、二度も騙されるか・・・)ゲッソリ



ダージリン(せっかくわたくし特製のうなぎの煮こごりをご馳走しようと思ったのに・・・。つれないのね、みんな)

ローズヒップ(いやぁ~、昨日もうなぎ、今日もうなぎ、わたくし、とってもついてるのでございますわ!!)


ローズヒップの行方は、誰も知らない――――



~聖グロの場合・完~


~サンダースの場合~

ケイ「WOW! 今日はCOWの日ね! ナオミ、アリサ。うなぎでも食べに行きましょうか!」

ナオミ「イエスマム」

アリサ「・・・」

ケイ「あれ? どうしたの、アリサ?」

アリサ「・・・実はわたし、おこづかいがなくって・・・・・・」


ナオミ「そうなのか? アリサ、結構おこづかい貰ってなかったっけ」

アリサ「ぎく」

ケイ「うーん、別におごるのはノープロブレムだけど、浪費するのはよくないわね。何に使ったの、アリサ?」

アリサ「そ、それは・・・」

ナオミ「・・・」

ケイ「?」

アリサ「えっと・・・、戦車道・・・、そう! 戦車道の練習用のバーベルに使っちゃって・・・。はは、あははは」


ナオミ「バーベル?」

アリサ「ほ、ほら! ナオミだって、こないだわたしのこと力が足りないって言ってたじゃない!」

ナオミ「あー」

ケイ「確かにアリサにはパワーもスタミナも足りてないわね」

アリサ「は、はい! そうなんです!! だから、力をつけようかと・・・」

ナオミ「ちなみに、何キロのバーベルを買ったんだ?」

アリサ「え!?」

ナオミ「いや、軽いバーベルだとそんなに高くないし。一体何キロの買ったんだろうって」

アリサ「そ、それは・・・」


アリサ「え、えっと・・・」モジモジ

ケイ「? アリサ、バーベルの重さを言うと何かまずいことでもあるの?」

アリサ「い、いえ! その・・・。50キロ・・・? そう! 50キロです!!」

ナオミ「50キロか・・・。それだと結構高いかもな」

アリサ「そうなのよ! いやあ、奮発しちゃったのよ!! はは、ははは」

ケイ「結構パワフルじゃない、アリサ!」

アリサ「お、お褒めいただき光栄です、マム!」


ケイ「じゃあ、そうね・・・。その成果を見るために」

アリサ「え?」

ケイ「このバーベルでもあげてもらいましょうか!」ヒョイッ


アリサ「ええええ? って、そのバーベルは一体どこから・・・」

ナオミ「細かいことは気にするなアリサ。ちなみにそのバーベルは30キロある」

アリサ「さ、30キロ!?」

ケイ「うーん、アリサにはちょっと軽すぎるかもね」

ナオミ「まあ、持ってみればいいんじゃないか?」

アリサ「そ、そうね・・・」


アリサ(30キロなんて持ち上げられるわけないじゃない!!)


ナオミ「ほら」ヒョイッ

アリサ「う、うん・・・」

アリサ(でも、ナオミもケイ隊長も軽々持ってるし、案外いけるのかも・・・?)

アリサ「い、いきます!」


ずしっ ぐりっ

アリサ「うわああああん!!! 手があああああああ!!!! 腰がああああああ!!!!!!」ゴロンゴロン

ケイ「アリサ!? どうしたの!?」

ナオミ「そのバーベル、1ミリも動いてないように見えたんだが・・・」

アリサ「うわあああああん!!!」ゴロンゴロン

ケイ「アリサ、パワーついてないじゃない!!」

ナオミ「はぁ・・・」

アリサ「ごごご、ごめんなさい!! バーベル買ったの嘘なんです!!」ゴロンゴロン

ケイ「What!?」

ナオミ「やっぱりか・・・。変だと思った」


アリサ「うぅ・・・」ゴロンゴロン

ケイ「嘘ついちゃダメだっていつも言ってるでしょ、アリサ!!」

アリサ「すみません、マム・・・」グスン


ケイ「全く・・・。それで、本当は何に使ったの、アリサ?」

アリサ「・・・」


ナオミ「マム、反省会の準備をしてきます」

ケイ「そうね、お願いするわ、ナオミ」

アリサ「わー! わーわーわー!! 言います! 言いますから!!」

ケイ「よろしい」


アリサ「・・・カメラ」

ナオミ「え?」

アリサ「タカシを見守るためのカメラに使ったのよ!! 悪い!?」

ケイ「・・・Ooops」

ナオミ「・・・アリサ、お前」

アリサ「あああ、もう!! こうなったら開き直るわ!! そうよ! アリサのアリサによるタカシのためのカメラよ!! タカシの動きを逐一報告してくれる機能付き、音声応答AI付き、プリンター転送機能、GPS機能、ウィジェット機能に電子マネー、電卓、ものさし、栓抜きまでついた優れものよ!!」

ケイ「・・・」

ナオミ「・・・」


ブーッブーッ

アリサ「あ! そのカメラから通知だわ。ちょっと待っててください、マム!」

ケイ「・・・」

ナオミ「・・・」

アリサ「なんですって・・・? タカシ、今日はうなぎを食べてるのね! なんてかわいいの!? タカシ、わたしも同じもの食べるからね! タカシ!!」ちゅっちゅっ

ケイ「・・・」

ナオミ「・・・」

アリサ「マム! うなぎを食べに行きましょう! マムの奢りで!!」キリッ

ケイ「・・・」

ナオミ「・・・」


アリサ「? どうしたんですか、マム」

ケイ「・・・帰ろっか、ナオミ」

ナオミ「・・・そうですね」

アリサ「え!? マム!? な、ナオミ! どこ行くのよ!!」

ケイ「・・・」ザッザッザッ

ナオミ「・・・」ザッザッザッザッ

アリサ「も、戻ってきてよ!! 戻ってきなさいよ!! F○ck!! ふ○――――――っく!!! わたしをF○ckしなさいよ、タカシぃいいいいいいい!!!!!」

ケイ・ナオミ「・・・・・・・・・・・・・」ザッザッザッザッザッザッ


~サンダースの場合・完~


~アンツィオの場合~

ペパロニ「ドゥーチェー!!!!!!」ダダダダ

アンチョビ「ん? どうしたペパロニ、そんなに急いで?」

ペパロニ「」キキキーッ

ペパロニ「大変っす! うちの店、牛肉切らしてるっすよ!!」

アンチョビ「お、おう・・・。今のメニューに牛肉は入ってないから、別にいいんじゃないか?」

ペパロニ「え? 姐さん何言ってんすか! 今日牛肉切らしてたらまずいっすよ!!」

アンチョビ「なんで?」


ペパロニ「姐さんそんなこともしらないんっすか? 今日は丑の日っすよ! 丑の日は牛が売れるに決まってるじゃないっすか!!」

アンチョビ「はああ!? ペパロニ、お前それ本気で言ってるのか・・・?」

ペパロニ「え? どういうことっすか、ドゥーチェ」

アンチョビ「あのなあ・・・」

カルパッチョ「ペパロニ、別に丑の日は牛肉を食べる日じゃないのよ」

ペパロニ「え? そうなのか、カルパッチョ?」

アンチョビ「丑の日と言ったら、うなぎに決まってるだろうが・・・」

カルパッチョ「丑の日にうなぎを食べるっていう文化があるのよ、ペパロニ」


ぺパロニ「なーんだ。てっきり牛肉が売れる日かと」

アンチョビ「あのなあ! うちの地元の近くでとれるうなぎを日本全国で食べるのが丑の日なんだ! まったく・・・」

カルパッチョ「ドゥーチェ、愛知県ですもんね」

ペパロニ「へー。愛知県ってところ、うなぎがとれるんすね。てっきり名古屋県でとれるもんだと思ってました」

アンチョビ「あのなぁ・・・」

ペパロニ「?」

アンチョビ「はぁ・・・、まあいい・・・。でもそうか、うなぎか・・・」

アンチョビ「ふーむ・・・」


カルパッチョ「どうしました、ドゥーチェ?」

アンチョビ「よーし!! お前ら、今日はわたしの奢りでうなぎを食べに行くぞ!!」

ペパロニ「マジっすかドゥーチェ!!」

カルパッチョ「でもドゥーチェ、うなぎって高いんじゃあ・・・」

アンチョビ「なに、気にするな! お前らは黙って奢られとけばいいんだ!」

ペパロニ「さすがウチのドゥーチェは最高っす!!」

カルパッチョ「ドゥーチェ、ありがとうございます!」

アンチョビ「はっはっはー! ドゥーチェの懐の広さに恐れ入れー!!!」

ペパロニ・カルパッチョ「「はい、ドゥーチェ!!」」

~~~~~


~チョビの家~

ガチャ

アンチョビ「はー・・・、ただいまー」

アンチョビ「まったく・・・、並のつもりだったのに特上を頼むなんて、あいつら・・・」

アンチョビ「・・・はぁ、これで来月までまた塩パスタかぁ」

アンチョビ「・・・」


ペパロニ『ドゥーチェ、このうなぎ最高っすよ!! 超旨いっす!!!』

カルパッチョ『さすが、愛知県のうなぎですね。このひつまぶし、とっても美味しいです!!』


アンチョビ「・・・」ニヘラ

アンチョビ「まあ、ペパロニもカルパッチョも、美味そうだったからそれでいいか」フフッ

アンチョビ「塩パスタでも上手くゆでれば美味しいしな!」

アンチョビ「よーし・・・。今月も頑張れよ、統帥アンチョビ!!」

~アンツィオの場合・完~


~プラウダの場合~

カチューシャ「うーん・・・、今日も疲れたわね」

ノンナ「今日はいっぱい練習しましたからね」

クラーラ「カチューシャ様、今日も頑張っておられました。素晴らしいです」

カチューシャ「当然よ! それから、かーべーたんの動きもよくなってきたけど、やっぱりまだまだね。ニーナとアリーナにはびしばし仕込んでいかなくっちゃ!」

ノンナ「そうですね、カチューシャ」

ぐぅ~


カチューシャ「あぅ・・・」

ノンナ「お腹がすきましたね。わたしもですよ、カチューシャ」

カチューシャ「う、うるさいわね! ごほん・・・。まあいいわ。今日のご飯はなにかしら?」

ノンナ「今日は丑の日ですから、うなぎみたいですね」

クラーラ「まあ! 日本ではうなぎを食べる日が決まってるんですね!」

カチューシャ「うなぎ? うなぎって、あのにょろにょろした蛇みたいなやつよね?」

ノンナ「ええ。そうです」


カチューシャ「うえ・・・、カチューシャ、あれ食べたくないわ」

ノンナ「どうしてですか、同志カチューシャ?」

クラーラ「うなぎはロシアでも人気がある日本食ですが・・・」

カチューシャ「そうなの? う~・・・。でも、あれってにょろにょろしてるじゃない。なんだかあれを食べるって変な感じ・・・」

クラーラ「カチューシャ様はうなぎを食べたことがないのですか?」

カチューシャ「そうね。ダージリンのところで出されたことはあるけど、見た目が気持ち悪くて・・・うっぷ」

ノンナ「カチューシャ。あれを日本のうなぎと一緒にしないでください」

カチューシャ「違うことぐらい知ってるわよ! でも、あれが思い浮かんで食べられないのよ」

クラーラ「おいたわしや、カチューシャ様・・・」

ノンナ「とりあえず、食堂へ向かいましょうか」

カチューシャ「うん。・・・でも、いーい? カチューシャはうなぎは食べないんだから!」

ノンナ「・・・」

~~~~~


カチューシャ「う~、今日はほんとうにうなぎだけなのね・・・」

ノンナ「肝吸いとおつけものもついてますよ」

カチューシャ「お味噌汁とつけものだけじゃない!」

クラーラ「カチューシャ様、肝吸いとお味噌汁は別物です」

カチューシャ「し、知ってたわよそれくらい!」


カチューシャ「でも、それだけしか今日はカチューシャ食べるものない・・・」グスン

ノンナ「・・・」

クラーラ「カチューシャ様・・・」


ノンナ「カチューシャ、せっかくだから一口だけ食べてみましょう。きっとおいしいですから」

カチューシャ「うぅ・・・、どうしても食べなきゃダメ?」

ノンナ「はい。一口食べれば、あとは何かわたしが買ってきましょう」

カチューシャ「それなら・・・、食べてみる。でもいい? 一口だけだから!」

ノンナ「はい、わかりました」

カチューシャ「う・・・」

クラーラ「カチューシャ様、頑張って!」

カチューシャ「えい!」パクッ


カチューシャ「むー・・・」モグモグ

カチューシャ「・・・!」

ノンナ「どうしました、同志カチューシャ」

カチューシャ「・・・しぃ」

クラーラ「え?」

カチューシャ「おいしい・・・! ダージリンの家で見たやつと違って、全然生臭くない!!」

クラーラ「あらあら、それはよかったですね」クスッ

ノンナ「だからそう言ったじゃありませんか」

カチューシャ「うん!」モグモグ ゴックン


ノンナ「ではカチューシャ、一口食べ終わりましたね」

カチューシャ「え?」


ノンナ「約束ですからもう食べなくてもいいですよ。ノンナが何か買ってきましょう」


カチューシャ「・・・!! ダメ! カチューシャが全部食べるんだから!!」バッ

ノンナ「ふふ・・・、知ってます」

カチューシャ「もう! ノンナのいじわる!!」プクー


クラーラ「Катюша Я симпатичный Катюша Хочу как-нибудь вернуться. Правильно. Давайте попробуем держать под стражей похищение. Это правило!
(ふくれっ面するカチューシャ様かわいいです。そうだ、うちへ持って帰りましょうそうしましょう!)」はあはあ

ノンナ「Товарищ Клара, соглашусь, пожалуйста, успокойтесь.(同感ですが同志クラーラ、少し落ち着いてください)」

カチューシャ「あんたたち、日本語で話しなさいっていつも言ってるでしょ!!」

クラーラ「シトー?」

カチューシャ「シトーじゃないわよ!! それくらいカチューシャにだってわかるんだから!!」


ノンナ「カチューシャ、早く食べないとうなぎが冷めてしまいますよ」

カチューシャ「あ、ダメ! 食べるの!!」モグモグ


カチューシャ「ふぃーふぃ、ふふぁーふぁ。ふぁんふぉふぃふぉんふぉふぇふぁふぁふぃふぁふぁいひょ(いーい、クラーラ。ちゃんと日本語で話しなさいよ)」モグモグ

ノンナ「カチューシャ、お行儀が悪いですよ」

クラーラ「努力します、カチューシャ様」


カチューシャ「ごくん・・・。あー、おいしい! 毎日うなぎだったら嬉しいのに!」

ノンナ「Каждый день・・・(毎日・・・)」

クラーラ「угорь・・・(うなぎ・・・)」

カチューシャ「そしたらカチューシャ、嬉しくってちゅーってしちゃうかも! なんてね!!」ケラケラ

ノンナ・クラーラ「! ! !」

カチューシャ「はむ・・・。あー、おいしい!」

ノンナ・クラーラ「・ ・ ・」

~~~~~~


~~~~~~

アリーナ「の、ノンナ副隊長! クラーラさん! この縄ば解いてけろ!!」ギチギチ

ノンナ「では、わたしの命令に従うのですね。同志アリーナ」

ニーナ「そんなの無理にきまってるじゃ!! うなぎ屋でバイトしで毎日うなぎを持って帰るなんてこたぁ、できっこねえべ!!」ギチギチ

クラーラ「うるさいですよ、同志ニーナ」ギュッ

ニーナ「あでで! あででで!! 縄ばきつくすんのは勘弁してほしいじゃ!!」


ノンナ「さあ、選ぶのです。同志ニーナ、同志クラーラ」

クラーラ「わたしたちの命令に従うか・・・」

ノンナ「このままシベリアで強制労働365ルーブルか」

クラーラ「それとも・・・、それすらできない体になるか」

ニーナ・アリーナ「」ガクガクブルブル

ノンナ・クラーラ「「さあ!!」」

ニーナ・アリーナ「「か、カヂューシャ隊長!! 助けてけろー!!!!!!!」」


~~~

カチューシャ「ノンナ? クラーラ? ・・・どこ行ったのかしら」

カチューシャ「それにしても、次のうなぎはいつ出るのかしら・・・。ふふっ、楽しみ!」

~プラウダの場合・完~


~継続高校の場合~

ザー…

ミッコ「うーん・・・。アキ、そっちにいた?」ザブザブ

アキ「えーっと・・・。あ! そっちに行ったよミッコ!!」

ミッコ「なに!? あ、ほんとだ!! とりゃあ!!」ザバーン

アキ「やったぁ! 獲れたぁ!!!」

ミッコ「よしよし、これをこの魚籠の中に入れて・・・」

ミカ「ミッコ、左!」

ミッコ「え? あ! ほんとだ!! とりゃあ!!! 獲ったどー!!!」ザパァ

アキ「すごーい!! 今年は大漁だね!!」


ミッコ「いやあ、近くに川があってよかったなー! 今年はこれでうなぎがお腹いっぱい食べられるぞー!!」

アキ「ミッコ、頑張ってもっとうなぎ獲ろうね!」

ミッコ「よしきた!」


ミカ「・・・」コソコソ

アキ「・・・ミカ?」

ミカ「え? あ、ああ。そうだね。風のせいだね、きっと」ポロロン

アキ「・・・?」

ミッコ「あ、あそこにもいる! よーし・・・」

アキ「え、ほんと? わたしがこっちから追い込むね!」ザブザブ

ミカ「・・・」ポロロロン

~~~~~


パチパチ…

ミッコ「いや~、一人一匹ずつなんて、今年はいっぱい獲れたな~!!」

アキ「ほんとだね! ミッコ、うなぎ掴むの上手くなったもんね」

ミッコ「えっへへ、だろ?」

ミカ「人は上達を繰り返すものだからね」ポロロン

アキ「あ、そろそろいいんじゃない?」

ミッコ「よーし・・・、いっただっきまーす! はむ! むぐ! ん~、うーまーいーぞー!!」

アキ「どれ、わたしも・・・。はふ、はむ、はむ・・・。おいし~い!!」

ミカ「蒲焼きが、囁いてるね。わたしをどうぞって」モグモグ


ミッコ「っはー。おいしかった~!!」

アキ「じゃあ、ちょっとジュース持ってくるね」

ミッコ「あ、あたしも行く!!」

ミカ「・・・」ポロロン

~~~~

ジゥ・・・

ミカ「・・・あと少し」ポロロロン

アキ「とってきたよ~」

ミカ「・・・」ギクッ

ミッコ「コーヒーにコケモモジュース、いっぱい大学選抜が貸してくれたから助かるな~!」

ミカ「・・・」

ミカ「随分、早かったんだね」ポロロロン


アキ「え~、そうかな? ・・・あれ?」

ジゥ・・・

ミカ「・・・」ポロロン

ミッコ「どしたの、アキ?」

アキ「わたしたち、白焼きなんて作ったっけ・・・?」

ミッコ「うんにゃ、全部蒲焼きにしたはずだけど・・・」

アキ「じゃあ、なんで七輪の上に白焼きが・・・」

ミカ「・・・風が運んできたのさ」ポロロン

ミッコ「あ! ひょっとしてミカが獲ったの?」

アキ「すごいじゃんミカ! わたし、白焼きも食べたい!!」

ミッコ「あたしもー!! っていうか、もう焼けそうじゃん!!」

アキ・ミッコ「「はーやーくー!! はーやーくー!!」」

ミカ「・・・」ポロロロン


ミッコ「・・・どうしたんだ、ミカ?」


アキ「・・・あ、ひょっとしてミカ、独り占めしようと思ってずっと隠してたんj」

ミカ「トゥータ!!!」モグモグモグッ

ミッコ「あ゛ーーーーーー!!!!! 全部食べたーーーーー!!!!!」

アキ「ごらぁミカ!!!! またそうやって独り占めしてーーーー!!!!!!」

ミカ「ふぉふふぉふぁふぃふぁふぃふぁふぁふぁふぇふぁふぉふぁ」

ミッコ「何言ってるかわかんないし、ずるいぞミカー!!!」

アキ「今日という今日は、もう許さないよー!!!!」ガー


ミカ「・・・」モグモグ

ミッコ「・・・」ジリ…

アキ「・・・」ジリ…

ミカ「」ゴクン


ミカ「トゥータ!!」ダッ


ミッコ「あ、逃げたぞ!!!」

アキ「待てー!! ミカー!!!!!」ダッ

ミカ「うなぎには、人生に大切なすべてのものが詰まってるんだよ」ダダダダ

アキ・ミッコ「「まああああてええええええ!!!!!!」」ダダダダ

~継続の場合・完~


~黒森峰の場合~

まほ「・・・今日は丑の日か」

小梅「そうですね。隊長、うなぎ、好きですか?」

まほ「ああ。それなりにな。昔はよくみほと一緒に食べたものだ・・・」

小梅「そうだったんですか・・・」

まほ「・・・」

小梅「・・・」


エリカ「隊長、次の練習試合ですが・・・。隊長?」


まほ「・・・小梅、今日はうなぎを食べようか」

小梅「え? で、でも・・・」

まほ「お金のことなら気にしなくていい。強化選手として、いくらか連盟からもらっているからな」

小梅「い、いえいえ! そういうわけには・・・」

まほ「みほにも、いつも食べさせてやってたんだ。・・・今日ぐらい、その時の気分を味わわせてくれ」

小梅「隊長・・・。はい、わかりました。ありがとうございます」


エリカ「隊長・・・? 一体、何の話ですか?」

まほ「なんでもない。それよりエリカ」

エリカ「はい、なんでしょうか。隊長?」

まほ「商店街のうなぎ屋を三人分で予約しておいてくれ。わたしと小梅とエリカで、今日はうなぎだ」

エリカ「え? あ、は、はい。わかりました」

小梅「・・・」


~~~~~

エリカ「うなぎ屋ねえ・・・。隊長も、突然いろんなことを言いだすわね」テクテク

エリカ「うなぎ屋うなぎ屋、うなぎ屋の電話番号・・・っと」タウンページペラペラ

ポトッ

エリカ「・・・ん? チラシが・・・」ピラッ

チラシ『おう! ボコのボコボコハンバーグ屋、本日開店だぜ! 牛だけに、丑の日だぜ!来ないとボコボコにしてやるぜ!!』

エリカ「」

エリカ「」

エリカ「」


~~~~~~~


エリカ「隊長、この店がその店です」キリッ

まほ「ほう・・・この店が」

小梅「・・・」

『ボコのボコボコハンバーグ屋さん』

まほ「ほう・・・」ゴゴゴ…

小梅(あっ・・・)

エリカ「特上三人前で予約してあります。入りましょう、隊長!」

まほ「ほほう・・・、面白いことを言うな、エリカ・・・」ゴゴゴゴゴゴ

小梅(・・・・)スススス…

エリカ「? 隊長、どうしたんですか・・・って、そ、その顔・・・。あれ? 小梅? え!?」キョロキョロ

まほ「ちょっと、話がある。わたしの家に来ないか・・・?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

エリカ「ええ? ちょ、小梅! ちょっと! どこ行ったのよ!! 小梅!!!」

まほ「大丈夫だ。お母さまも菊代さんもいる。すぐに片付く・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

エリカ「え、ちょっと、片付くって何が・・・、え、き、きゃああ!! た、助けて、元副隊長!!! いやあああああああ!?!!!!!!!!!!」

~黒森峰の場合・完~


~BC自由学園の場合~


キーンコーンカーンコーン

安藤「ふふ・・・、さ、帰るか」

押田「おい」

安藤「む、なんだ」

押田「キミ、随分とご機嫌じゃないか。何かあったのか?」

安藤「別に。ただ、今日うなぎを食べるからな。それで機嫌がいいだけだ」

押田「うなぎ・・・?」ピクッ

押田「・・・おい、まさかとは思うが、うな重じゃないだろうな」


安藤「ああ。そのつもりだが、どうかしたのか?」

押田「そんな庶民的な料理をどうして食べるんだ!? もっと我らがBC自由学園らしいものを食べたらどうなんだ!」

安藤「はああああ!? ふざけるな、うな重がどれだけ高級品かわかっているのか貴様は!?」

押田「そんな話をしているんじゃない! いかにも日本的な庶民的なものを、この高貴な街並みを持つBC自由学園でよく食べようと思うな、と言ったんだ!!」

安藤「丑の日にうなぎを食べるぐらいいいだろうが!」


押田「ふん、まあ好きにすればいい。うなぎがキミにとってそんなに楽しみなのならばな」プイッ

安藤「この・・・」ワナワナ

押田「・・・」チラッ

安藤「フゥー・・・、落ち着け・・・」

押田「・・・」

安藤「・・・ああ、楽しみさ。じゃあ、失礼する」

押田「・・・」

押田「お、おい。ちょっと待て」

安藤「なんだ、まだなにかあるのか」


押田「ち、ちなみにだが・・・、そのうなぎというのは誰と食べに行くんだ?」


安藤「? 一人で食べに行くつもりだが・・・」

押田「そ、そうか」

安藤「ああ」

押田「・・・」

安藤「・・・」


押田「そ、それは今から一人増えたとしても大丈夫なのか?」

安藤「店が混んでるかは知らないが、大丈夫なんじゃないか?」

押田「そ、そうか」

安藤「? ああ」

押田「・・・」

安藤「・・・」


押田「・・・」

安藤「なあ、もう帰っていいか? はやくわたしはうなぎを・・・」

押田「し、しかたがないな!! キミ、一人で行くのも寂しいだろう!!」

安藤「は?」

押田「わたしが一緒に行ってやると言っているんだ! ありがたく思うんだな」

安藤「・・・行きたいのか?」

押田「なっ・・・、別にそんなことは言っていないだろう! ただ、キミが一人で店に入るのを憐れに思っているだけだ!!」

安藤「はぁ・・・」

押田「な、なんだ?」ドキドキ

安藤「・・・好きにしろよ」

押田「ああ、好きにさせてもらおう!! さあ、行くぞ。すぐに行かないと席が埋まってしまう。なぜなら今日は丑の日だからな!!」キラキラ

安藤(うなぎ好きで食いたいなら最初からそう言えよ・・・)

押田(う、うなぎだ! それに安藤といっしょだ!! こんなうれしいことがあるだろうか、いやない!!)

~~~~



マリー「・・・」

マリー「どうしてわたしの出番がなくならなきゃいけないの~!?」

~BC自由学園の場合・完~


以上になります。

当初はあんこう編とアンツィオ編、聖グロ編だけのつもりだったんですが気付いたら全校書いてました。

サメさんチームとウサギさんチーム編とか、大学選抜チーム編とかも書きたかったけど丑の日に間に合わなかったよママン・・・

どうしてもローズヒップとチョビにうなぎを食べさせたくなったので書いてみました。


うなぎが減っていますが、書いて応援していくスタイルです。反省している。後悔はしていない。

それでは、また

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