【安価】男「記憶喪失だ」 (148)


初安価。

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確か、それは雨の日。


身体が、頭が、痛い。


朦朧としてきた意識の中で最後に聞こえたのは救急車のサイレンの音。


そこで意識が途絶える。


______________________________。


目を覚ますと白い天井が目に入る。


男「ん……ここは…」


身体を起こし、辺りを見回す。
白色で構築された室内を見るにこれは…病室?
どうして僕はこんな所に。


男「いった…」


記憶を遡ろうとして頭痛が走る。
なんて事だ…僕は…僕自身の事を何も思い出せない。
僕は…誰だ?


その時、病室の扉が開かれる。
女の子だ、髪を片方に縛った可愛らしい女の子。
部屋に入って僕を見ると、とても驚いた様子で固まってしまった。


??「え………え…?男くん…?」

男「あ…」

??「良かった…!!やっと目を覚ましたんだね!!」


その女の子は僕にいきなり抱きつく。
な、なんだ急に…?
いきなり見知らぬ女の子に抱きつかれて恥ずかしくなってきた。


慌てて女の子の肩を掴んで引き離す。
僕が目覚めて嬉しかったのか?頬に涙が伝っている。
とりあえずこの子に聞きたい事がある。


男「>>3

誰だ?

男「誰だ?」

??「えっ……え……私だよ…?」

男「ごめん、ちょっと…何も思い出せなくて…」

??「そんな…!私!私だよ!男くんの彼女!」

男「か、彼女…!?君が…?」


なんて事だ、僕はこんな可愛いらしい子とお付き合いをしていたのか。
だとしたら、彼女の先程の反応も納得できる。


彼女「そうだよ!男くん……もしかして記憶喪失ってやつなの…?」

男「あーうん…君の事だけじゃない、自分自身の事もわからないんだ」

彼女「そんな……」

男「ごめん…」


彼女は顔を伏せて黙り込んでしまった、申し訳ない。
少しすると彼女は自分の両頬をパンパンと叩いて「よしっ!」と言うと僕に顔を向ける。


彼女「そっか!わかった!男くんが記憶喪失だとしても私は男くんの彼女だもん!任せて!」

彼女「男くんが記憶を取り戻す様に私も頑張るよ!まずは私達の馴れ初めからがいいかな!?それとも最近のデートの事とか!?それともそれとも──」


色々と話してくれようとする彼女の姿を見て、思わず笑みが零れてしまう。
良い子だな。


彼女「むっ!なんで笑ったのー!いまー!」

男「え、な、何となく…」

彼女「なにそれー!」


そう言った所で彼女のポケットから音楽が鳴り響く。
着信音みたいだ。


彼女「あ、ちょっとごめんね」

男「うん」


彼女が駆け足で部屋から出るのを見た後、改めて自分の状況を考える。
身体のあちこちに包帯が巻かれている、頭にも。
一体どんな怪我をしたのだろうか。

脇に置かれた机の上には少年と誰かが写っている写真がある。
これは…僕なのか?僕と思われる少年と母親らしき人が笑顔で写っている。

うーん…だめだ、家族の事もわからない…。
他には…菓子やら果物がある、彼女の差し入れかな?

他に何か…と探していると再び扉が開く。
彼女が戻ってきた。


彼女「ごめん男くん!ちょっとどうしても外せない急用が出来ちゃったの!ほんとごめん!」

男「いや、僕は大丈夫だから。行ってきな」

彼女「何か聞きたい事ない?1つくらいなら答えられるよ!」

男「そうだな…」

男「>>5

何でここに入院してるか教えて欲しい

undefined


男「なんでここに入院してるのか教えて欲しい」

彼女「あ、確かに気になるよね。えっと…男くんは通り魔に大怪我をさせられちゃったの…」

男「通り魔……」

彼女「どこも痛まない…?包丁で切られたり刺されたり、挙句の果てには頭部も何度も強打されたらしいよ」


その言葉に僕は心底驚いた。
僕に怨みでもあったのか?そこまでやられるなんて尋常ではない。
今は痛みがないのは幸いだな。


彼女「酷い状態だったらしいけど、一命を取り留めたんだって。やっぱりスポーツやってた人は身体は頑丈なのかな?すごい生命力だ!って先生も言ってたよ」

男「そう…なんだ…」

女「あっ、そろそろ行かなきゃ!また来るよ!男くん!」

男「うん…またね」


彼女は笑顔を見せると早足で部屋を出ていく。
入院した理由はわかった。
切られ刺され殴られ…通り魔にしては過激すぎる…本当に通り魔なのか…?

って悩んでも仕方ないな、記憶が戻らなきゃ憶測しか立てれないし。
……そうすると、急に暇になるな。

彼女に、早く会いたいな。


______________________________。


彼女が居なくなってから数時間。
僕に気が付いたナースさんが先生を呼び、色々と診断をして貰った。
しばらくは安静という事で、病院生活は続きそうだ。

病室に戻った後は手掛かりになりそうなスマホを触ってみたが、壊れていて起動しない。
彼女に頼んで修理してもらおうか。

夕方になる頃だろうか、病室の扉が開かれた。
入ってきたのは少し背の低い、おさげの女の子。
僕に気付くと明るい顔になる。


??「お兄ちゃん!」

男「おに…ふぅぉっ!」


みなまでいう前に勢いよく抱きしめられる。
本日2度目だ、嬉しいけど。
発育も中々…ってあほか。

??「良かった良かった良かったぁ…」

男「う、うん……あのさ」

??「?」


抱きついた女の子を引き離す。
まずは確かめないと。


男「えっと、僕の妹…?」

??「え…?何言ってるの…?」

男「あ、いや…お兄ちゃんって呼ぶからさ…」

妹「妹だよ、しばらく見ないうちに忘れちゃったの?」

男「妹…」


しばらく見ないうちというのは…一緒に暮らしていたわけではない?
また新しい事実を知ったが記憶に変化はない。

とりあえず僕は妹に記憶喪失だと伝えた。
ショックを受けていたが、すぐに元の顔に戻る。


妹「そっかぁ…じゃあ何も覚えてないんだぁ…」

男「ごめん」

妹「謝らないで、お兄ちゃんのせいじゃないし。アイツの…」

男「え」

妹「あっ!何言ってるんだろ…何でもないよ!」


何だ?心当たりがありそうな雰囲気だったけど。
多分聞いた所で答えてはくれないだろう。

とりあえずは記憶に関する事を聞いてみよう。
妹ならば何かしら僕の話を知っていそうだ。


男「あのさ」

妹「うん?」

男「>>9

一緒に風呂入ったことってある?


男「一緒にお風呂入った事ってある?」

妹「お風呂?…あるよ!懐かしね~」

男「…」


別にそういうつもりではないが、妹の身体を舐め回すように見てしまう。
うん、良いね。


妹「お兄ちゃん、なに見てるの…」

男「はっ!違う違う!」

妹「えっちだなぁ、最近も一緒に入ったでしょ?」

男「え゛!?」

妹「嘘だよ」

男「嘘か!」


流石に今も一緒に入っていたら色々とマズいよな。
ちょっと残念。


妹「もー、そんな事聞きたかったの?」

男「いやいや、えっと…」


日も落ちてきた、あまり長居はさせられないな。


男「>>11

義理とかじゃなく本当の妹?


男「義理とかじゃなく本当の妹?」

妹「そうだよ。ちゃーんと血の繋がった妹」

妹「私達は別居しててね、私はお父さんと一緒に暮らしてるの、お母さんはお兄ちゃんと…お母さんは亡くなっちゃったけどね」

男「え…」

妹「数年前に、ね。お兄ちゃんは今一人暮らしなんだよ?」

男「そうなんだ…」

妹「あ、そろそろお父さんのご飯作らないと…またね、お兄ちゃん」

男「わかった、また来てね」

妹「うん!じゃーねー!」


手を振りながら出ていく妹に手を振り返す。
今日はもうお見舞いは来ないだろう。

2人のおかげでわかった事を整理してみよう。
僕は通り魔に襲われて、入院。
彼女持ち、妹が居る、一人暮らし、母親は他界。


男「ふむ…」


まだまだ記憶を刺激するには情報が足りない…のかな。
早く記憶を取り戻したいな、今日はもう寝よう。


______________________________。


翌日。
特にする事もなく、ロビーにある本棚から小説を拝借して読み耽っていた。

今日は誰が来るのだろう。
そんなことを考えていると病室の扉が開かれる。
入ってきたのは彼女でもなく妹でもない、男だ。

??「よっ、悪運だけは良いみたいだな」

男「あ、どうも」


中々の強面だが、声色がどこか優しそうな雰囲気を醸し出す。
気が合いそうな感じがする。


??「聞いたぜー、記憶喪失なんだってな?」

男「あ、そうなんだ」

友「俺見てもわかんねーか?友だよ友」

男「ごめん…」

友「そうか。本当に何も覚えてないんだな?」

男「うん」

友「……」


うわぁ、黙り込んだ顔こっわ。
睨まないで。
少しすると友は仕方ないな、みたいな顔をして僕の肩をポンと叩く。


友「ま、いいってことよ。覚えてねーんなら仕方ねぇ、つーかお前記憶喪失になったせいか大人しいな?」

男「普段は違うの?」

友「全然違うぜ?もっと強気だったっていうか男らしい…?ま、今みたく大人しい感じじゃなかったな」

男「ふーん…」


元の僕はどうやら強気だったらしい。
俺はーとかそんな感じだったのか。
想像出来ないな。

それにしても僕にこんな友達がいたとは。
僕の事何か知ってるか聞いてみよう。

男「>>15

記憶を失う前の僕てどんな人だったの?


男「記憶を失う前の僕ってどんな人だったの?」

友「ぶはははは!僕ってなんだよ!キメー!似合わねー!」


そんなに笑う事ないでしょってくらい笑われた。
ここは我慢しよう。


友「…ふぅ…さーて、話してやるか。まず俺達の出会いは高校に入ってからになるんだが──」


あ、そこからなんだ。
止めたら怒りそうだから聞いておこう。


友「俺達は所謂高校デビューってやつでよ、俺は不良でお前は優等生。いけ好かねぇ野郎だと思ってたもんだ」

友「そんで、校内ではそれなりに有名になった俺達がぶつかるのはそう遅くはなかった」

男「…喧嘩?」

友「その通り、タイマンだ。だが、結果は俺の惨敗、手も足も出なかった」

友「ビビったぜ~…お前ボクシングやっててよ、しかも結構強かったらしい。そりゃ素人じゃ相手にならんわ!って」

友「そっからだな、何故か俺達は仲良くなった!」

友「…おっと、そろそろ本題に入らねぇとな!つい昔話しちまった」

友「そうだなぁ…男は皆のリーダーだったぞ、率先して引っ張り盛り上げ、中心に居た」

友「誰に対しても隔てのない接し方、イジメてるやつを見たら懲らしめる。弱気を助け、悪を挫く!だな。すぐ人気者だ」

友「あと初めて彼女が出来た時は俺に嬉々として話してくれたな」

友「ま、話はこんくらいなんだか…ひとついいか?」

男「なに?」

友「彼女さんとはまだ付き合ってんのか?」

男「え…うん…多分?」


曖昧にしか答えられない。


友「ふーん…もうそろそろ出ちまうんだが他にあるか?」

男「あ、うん…」


僕は新しい情報を確保した。
元の僕は結構活発、それにボクシング。
彼女が言ってたスポーツってのはボクシングの事かな?

そして彼女とは高校からの付き合いみたい?だ。
高校デビューって事はそれまではそういう感じじゃなかったのかもしれない。

それより過去は他の人に聞いた方が良さそうだ。
他に何か聞けることはあるかな?


男「>>18

他に友達はいないのか


男「他に友達はいないのか…な」

友「いるに決まってんだろ!ただお前は遠い大学に行く為に県外まで引っ越したんだよ。流石に地元の奴らでも、ここまで来るやつは余程親しい奴じゃねーか?つーか知らなそう」

友「卒業したら当時の友達とは大体疎遠になるだろ。あ、でもお前の事だし連絡くらいは取ってるもな、人気者だったし」

友「あ、そういや、あいつは来たのか?」

男「?」

友「幼馴染だよ、連絡するって言ってたぞ。あ、スマホ壊れてんのか…じゃあ無理ないな」

友「多分近々来ると思うぜ、じゃ俺はそろそろ行くわ。またな!」

男「うん、ありがとう」


男を見送って、ベットの中へと戻る。
うーん、幼馴染か。
僕の事をよく知っていそうな人物…。
有益な情報を得られそうだ。

それよりも先程から窓の外が騒がしい、うるさいな。
窓から見える景色は中庭の筈だ。
でも今の僕には外の騒ぎよりも、安静にして記憶を取り戻す方が大事だ、関係ないね。

1.中庭へ行く
2.寝る
3.うるせー!と窓から果物を投げる

>>21

2


男「寝よ」


どこか聞き覚えがありそうな声に少し惹かれそうになるが、僕は寝る事にした。
今日お見舞いに来てくれたのは友だけだった。


______________________________。


翌日。
いつもより起きるのが遅くなってしまった。
目を開けると側には見知らぬ女の子が林檎を剥いていた。

真っ直ぐで綺麗な長い髪、どこか楽しそうにしながら手慣れた手つきで皮を剥いていく。
すると、目を開けた事に気付いたのか笑みを向ける。

??「おはよ、起こしちゃったかな?えへへ」

男「>>23

おやすみ



男「おやすみ」

??「え、ええ~!何で~!起きて起きて~!」


目の前の現実から逃避しようと試みたが、めちゃくちゃ揺すってくる。
でもどこか懐かしい感じがする、気のせいだろうか。


男「お、起きる…!もう揺らさないで…」

??「あは、良かったぁ」


観念して身体を起こす。
見たことのない人だが、何となくわかる。


男「えーっと…幼馴染…かな?」

幼馴染「おっ、御明答~♪ご褒美に林檎をあげましょう」


向き終わった林檎を食べやすい大きさにして皿に盛り付けると1つ摘んで僕の口に運ぶ。
拒む理由もないし、僕は林檎を食べる。
美味い。


幼馴染「ウチの事、わかる?」

男「名前以外はちょっと…」

幼馴染「ありゃ~残念…しょぼーんだよ」


なんというか、独特な雰囲気な子だな。
おっとりしているというのか、気が緩みそうになる。


幼馴染「男くん、元気そうで良かった~。話聞いた時は心配で心配で…」


顔をよく見ると目元が腫れている。


男「ごめん、心配かけたね。でも、もう大丈夫…記憶以外はね」

幼馴染「うん!」

幼馴染「でもでも意外だね~」

男「?」

幼馴染「男くんって人一倍警戒心が高くて、すっごく強いのに、通り魔さんには勝てなかったんだよね~」

男「刃物には勝てなかったって事で」

幼馴染「ふむぅ~」


どこか不満げにしている幼馴染。
様子を見るからに、友も言ってたけど元の僕はそんなに喧嘩が強かったのか…。


男「あ、そうだ。記憶の手掛かりになりそうな事教えてくれないかな?」

幼馴染「手掛かり?……ん~何だろう…」

男「過去の事でもいいし、最近の事でも!」

幼馴染「え~、そんなの沢山ありすぎるよ~」

幼馴染「逆に、男くんは何か知りたいことはないの?」

男「じゃあ…>>25

きみのスリーサイズ


男「君のスリーサイズ」

幼馴染「えっとね~…上から86の……って何言わせるの~!」

男「もしかしたら何か思い出すんじゃないかなって…」

幼馴染「も~…記憶戻ったら教えてあげる~」

男「楽しみにしよう」


よし。
いや、何がよしなんだ。


幼馴染「他には~?」


何か聞こうと思ったその時、病室の扉が開く。
妹がきた。


妹「お兄ちゃーん、きたよー…って幼馴染ちゃん!来てたんだ!」

幼馴染「あ~!妹ちゃんだ~!お久しぶりだね~」

妹「久しぶり!あ、いつもお兄ちゃんがお世話になってます」


ペコペコと頭を下げる妹。
いつも世話になってたんだ、結構親しい仲なのかな?


幼馴染「そんな事ないよ~、ウチもお世話になってるしね」

妹「良かったねお兄ちゃん、こんな可愛い彼女にお見舞いしてもらって!」

幼馴染「か、可愛いって…やめて~恥ずかしいよ~」


ん?気のせいかな。


男「あ、ああ…うん」

妹「で?何か思い出したの?」

男「いやまだ全然…それとなく情報は集まってきたけど」

妹「ふーん。あ、幼馴染ちゃん。ちょっと兄妹で話したい事があるんだけど…」

幼馴染「お、了解であります。男くんの姿も見れたし、丁度いいからウチはお暇しよかな~」

妹「あぅ、何かごめんね」

幼馴染「いいのいいの~。じゃ、後はよろしくね~。男くん、またね~ちゅ」

男「わっ」


頬に軽くキスをされて僕が反応したら、可愛いーと言って笑いながら幼馴染は退室していった。


妹「もぅ、お似合いだねーほんと」

男「は、はは…」

妹「ところで…さ、お見舞いに彼女さんって来たの…?」

男「>>30

幼馴染を彼女って言ったけど他にもいるのか?

彼女っていう表記が分かりにくいと今更後悔。
登場人物の彼女を
彼女「」→女「」
に変更していきます。


男「幼馴染を彼女って言ってたけど、他にもいるのか?」

妹「なっ!何言ってんの!お兄ちゃんの彼女は幼馴染ちゃんだけなんでしょ!?言ってたじゃん!」

妹「あ、ごめん!……覚えてるわけないよね」


過去に僕が妹にそう伝えたという事か。


妹「……もし女さんて人が来たら気を付けて。昨日は何とか食い止めたけど…。きっとあの人はここに来ると思う。信用しちゃダメ」


どうやら妹と女の間には何か溝があるみたいだ。


妹「…ストーカーなんだよ」

男「え…」


予想外の事に言葉が詰まる。
女が…ストーカー…?


妹「自分の事を彼女だってずっと言ってるの…違うって言ってるのに……」

妹「それに!あいつ!私を病人扱いするような接し方!それもムカつくの!」

妹「何なのホントに…!」


一体何があったんだろうか。


>>37
1.時間も遅いので帰す
2.何か言う、聞く>>40
3.女はそんな奴じゃないと怒る
4.黙って頭を撫でる

たぶん僕が死にかけたのもその女にやられたからか?


男「多分僕が死にかけたのも、その女にやられたからか?」

妹「…多分…」

妹「私、聞いたことある。病的にまで人を好きなると好きな人を殺しちゃう人がいるって。なんて言うのかは知らないけど…」

妹「女も多分そうなんじゃないかって思ってるの…だっておかしいもん!違うものは違うのに!頭おかしい!」


再安価>>40

1.時間も遅いので帰す
2.何か言う、聞く→安価取得後、男「>>42
3.女はそんな奴じゃないと怒る
4.黙って頭を撫でる

該当しないものは安価↓

2


男「後日、幼馴染も呼んで女について教えてくれ」

妹「…うん、わかった…」

妹「あ……もうこんな時間…」

妹「熱くなっちゃった、ごめんね!またね、お兄ちゃん。おやすみ」


駆け足で出ていく妹を見送るとベットに戻る。
女がストーカーだって?信じられない。
今度来た時にちゃんと話を聞こう。

今日はもう寝よう。


男「うっ…!?」


痛い、痛い、痛い、頭が痛い。
何だ急に…割れそうだ!
すると、知らない映像が脳裏に浮かんでくる。

何だこれは…?

雨の中、目の前には人気の無い夜道を傘を差しながら歩く金髪の男。

そして男の向かう先には電灯があり、レインコートを着た誰かが立っている。

金髪の男は手を振ると、レインコートの人も振り返している。

次第に合流すると、その場で会話を始める。

何か話してるけど…聞き取れない。

すると突然、レインコートの人が包丁を取り出して金髪の男を刺そうとしたが、金髪の男は相手の手首を掴んで腹部ギリギリの所で止める。

金髪の男はそのまま奥へと押し込むとレインコートの人は地面に倒れてしまう。

倒れたまま、震えて何か言っている。
しばらくすると立ち上がり、包丁の刃を持ち、金髪の男に差し出した。

和解したのか?金髪の男がそれを受け取った……その時だ。
レインコートの人は包丁の側面を素早く、金髪の男の内側へと押す。

逆手になった瞬間を逃さずそのまま金髪の男の手を掴み、押し込む。

深々と包丁が金髪の男に刺さってしまった。

一瞬の出来事だった。

今のは護身術?だが間違いなく素人のそれではなかった。

腹部を刺され、フラついている金髪の男に

レインコートの人は包丁を振り上げる。


______________________________。


翌日。
先生から自宅療養の許可が出た。
素晴らしい回復力だそうで、通院でも問題ないという事だ。

自宅に帰れる。
…ん?自宅ってどこだ…?
困ったな、思い出せない。


どうしようか。


行動安価>>44

ナースに相談


そうだ、ナースに相談してみよう。
僕の身元は判っているだろうから住所も書類等に載っているはず。


男「あの」

ナース「はい?」


事情を説明して僕の住所を教えて貰った。
僕は病院を出た。


女「あ…男くん」


なんて事だ、入口で女と出会ってしまう。
とりあえず今はあまり会いたくない人物とであってしまった。


女「ごめんね!あまり行けなくて!今日こそは!って思ったんだけど、どこか行くのかな?」

男「家に…」

女「あ、そうなんだ!もう大丈夫って事?……なるほど、自宅療養の許可が出たんだ!」

女「送ってくよ!男くんのお家久しぶりだな~!」


女は僕の手をとると、一緒に歩き始める。
僕の家への道は、知らない景色ばかりだ。
女が来てくれて良かったのかもしれないな。


女「ん?どうしたの?」

男「>>46

家に着くまで女のこと詳しく聞いていい?


男「家に着くまで女の事、詳しく聞いていい?」

女「もちろん!んー何から話そうかな…」

女「…おほんっ!えー…私は女、男くんの彼女。付き合い始めたのは高校2年生の時、だからもう4年かな」

女「趣味は料理、特技は花言葉は大体答えられる事!」

女「好きな食べ物は揚物、嫌いなのは苦いもの!」

女「ごく一般的な家庭で育って、親も仲良し!」

女「成績は悪くない?かも」

女「こんな感じだけど、どうかな?何かピンときた?」

男「残念ながら」

女「そっか~…」

女「まだかかりそうだけど、他には?」

男「>>48

絵をかくのは好きか?

男「絵を描くのは好きか?」

女「絵?ん~好きでも嫌いでもないかな、私ヘタだし」

女「あ、でも男くん絵は上手だったね。というか男くん自体が何でも出来ちゃうね」

女「もうそろそろだよ、最後に聞きたいことはある?」

男「>>50

記憶を失う前の僕について


男「記憶を失う前の僕について」

女「失う前ね…そうだなぁ」

女「何か忙しそうにしてたかなぁ、ずーっと何か考えてた気がする。あ、そういえば幼馴染さんとはもう会った?」


男「>>52

なんでそんなこと聞くの?



男「何でそんな事聞くの?」

女「あ、知ってるんだ……。えっと、あまり気を悪くしないでね?一年前くらいかな…」

女「男くんの妹さんと初めて出会ったんだけど…私の事を男くんの彼女じゃない、ストーカー!って言ってきたの」

女「訳が分からなかった。そしたら男くんの彼女は幼馴染さんだって言うの。話は聞いてたから幼馴染さんの事は知ってたんだけど…」

女「別の日に男くんにその事を問い詰めたの、どういう事?って」

女「そしたら男くんは言ったの。彼女は私だけだし、妹は幼馴染が大好きで、あと精神──」


「ちょっと!!!」


後ろから怒声が飛んできた。
妹だ。


女「あ…」

妹「何してんのよアンタ!どこに連れていく気!?お兄ちゃんから離れてよ!」


妹は駆け寄ってくると、僕と女の繋いだ手を強引に解く。


女「あ、ご、ごめんね?男くんをお家に案内してただけなの…」

妹「なんでアンタが!今度お兄ちゃんに何かしたらホントに怒るわよ!」

女「た、たまたまなの!男くんが病院から出る所でバッタリと会って…そのまま…」

妹「ほら、聞いたでしょお兄ちゃん!たまたまの訳ない!ずっと見張ってたんだよこの女!」

女「そ、そんな…。私そんなことしないよ…」

妹「うるさい!ストーカー女!お兄ちゃんに近寄るな!」

女「落ち着いて妹ちゃん。違うよ…?」


このままでは埒が明かない。
どうしようか。
自宅はもう目の前のようだ。


選択安価>>55

①妹と帰る
②女と帰る
③無視して先に帰る

あえて2


興奮する妹を他所に女の手を握り直す。


妹「な…っ!」

女「男くん…?」

男「案内は僕が女にお願いしたから、女に送ってもらう。いいよね?」

妹「なんで…!そいつは!」

男「妹」

妹「…!」


特に何も言うでも無く、やめろ目で訴えてみた。
妹は言葉に詰まり、鋭い目付きで女を睨む。
小さく震えていた妹の身体が、次第に落ち着きを取り戻す。


女「あ…じゃ、じゃあ私が最後まで送るね…?」

妹「…お兄ちゃんがそう言うなら…別にいいよ。でも…変なことしたら許さないからね」

妹「…アンタは、違うから」


そう言い捨てると走って遠くへと行ってしまう。


女「…行っちゃった。妹さん、男くん想いでホントに良い子だと思う。仲良くしたいんだけど…難しいのかな」



>>59
①希望はあると宥める
②絶望的と伝える
>>59

2


昨日の妹の様子を思い出したら、難しいだろう。


男「諦めた方がいいかも」

女「え……そ、そっか…」


これでいい、下手に希望を持たせる方が残酷だ。
僕達は何も話さないまま、僕の家と思われる一戸建ての建物に着く。


女「着いたよ。ここが男くんのお家だよ」


マンションとかアパートかと思っていたのに…これは予想外だな。
二階建て…ここに1人で暮らしているのか。

鍵を差し込み、捻るとカチャンと音がして扉が開く。
懐かしい…我が家…とは思えないな。


男「ここまで、ありがとう」

女「ううん、良いの。じゃあ私は帰るけど、もう1人で大丈夫?」

男「>>61

うん。今日は色々ありがとう


男「うん。今日は色々ありがとう」

女「また何かあったら言ってね……ってスマホ壊れてるんだった!」

女「今度一緒にショップに行って交換してもらおうよ、約束!」

女「それじゃ、またね」


女を見送ると、中へ入る。
右手にはリビング、正面には階段、階段の左右にトイレとバスルーム、2階は4部屋ありそれぞれ個室になっている。

そのうちの1つは僕の部屋のようだ。
入ってみると中は至って普通の部屋。

デスクの上に写真が数枚置いてある。
僕と女と友だ。

僕と女のツーショットが多い、友は数枚一緒に写っている。
こんな風に一緒に遊んでいたのか。
楽しそうだな。

他にはと思い、デスクの他の所を探してみるが、めぼしい物は出てこなかった。

自分の部屋でなら何か…と思ったけどそうでもなかったようだ。
僕はベットに横になると、そのまま寝てしまった。


______________________________。


気が付くと夜になっていた。
変な時間に起きちゃったな…。

眠気眼を擦ると、下から物音がする。
僕の動きが固まった。

誰かいる……この時間に?誰だ?
泥棒…?それにしては堂々としている気がする。

階段上から下を覗くとリビングから光が漏れている。
いい匂いがする。

武器になるような物は部屋にはない。
降りるか?声を出してみるか?


行動安価>>64

見に行く


ここでうじうじしていても仕方ない、降りてみよう。
そーっと音を立てないように歩いてみるが、ギギギッと床板を踏み鳴らしてしまう。


「あ、起きたの~?」


リビングから声がする、その主を僕は知っていた。
幼馴染だ。


幼馴染「やあやあ男くん、お邪魔しているのだよ~びっくりした?」

幼馴染「家に戻ったって聞いてね~、ここまで来たの~。いざ来たら男くんは寝てるから~、ご飯でも作ってあげようかなぁって」

幼馴染「鍵?ほらぁこれ、合鍵だよ~。男くんがね、持ってろ~って渡してくれたやつなんだよ~」

幼馴染「えへへ~。あ、丁度ご飯出来る所なんだよ~。寝起きで食べれる~?後ででも良いよ~」


手馴れた手つきで小物を取り出し、料理を保温する。
合鍵渡すくらいだし、よく来ていたのかな?


幼馴染「それにしても良かったね~こんなに早く回復して。流石は男くんと言ったところかなぁ?」

幼馴染「あ、そーだ。来る前に妹ちゃんから電話あったんだけど~…女ちゃんと会ったんだ~?」

幼馴染「妹ちゃんはちょ~っと苦手らしいけど、ウチはそうでもないんだぁ、良い子だよね~♪」


色々と聞いてきたけど、女と幼馴染はお互い面識があるようだ。


幼馴染「そーいえばぁ、お家きて何か思い出したの~?」

男「>>67

それより何で裸エプロンなんだ君は


男「それより、何で君は裸エプロンなんだ」

幼馴染「えへへ~、どう?似合うかな~?」


くるりとその場で回ってみせる幼馴染。
…いい身体をしている……はっ!
分かってはいたが、後ろの肌面積の多さに思わず顔を背けてしまう。


幼馴染「…ありゃ~?照れてるのかにゃ?」

幼馴染「可愛い~♪いつもの男くんだったらすぐに押し倒してくるのに~」

男「!?」

幼馴染「あははっ♪嘘だよ~……興奮しちゃった…?」


幼馴染は立ち上がるとニヤニヤしながら僕の方に擦り寄ってくる。
これは…まずい。


男「と、とりあえず服を…」

幼馴染「ん~…しなくて……いいの~?」


とても魅力的な提案だが、とてもそんな気分ではない。
近くに脱ぎ捨てられた幼馴染の服を持ち上げ、服を着ろと投げ渡す。


幼馴染「ぶ~…残念」


ぶつくさ言いながら、僕の目はお構い無しという感じでその場で着替え始める。


幼馴染「よしっ…と!」

幼馴染「それじゃぁーお腹空いたら、それ食べてね~。ウチは男くんにフラれたのでそろそろ帰るのだ~にゃはは」

幼馴染「最後に~ばいばいのちゅーしよ~。ん~」


キスくらいならいいかと思い、僕は幼馴染とキスをする。
喜んでもらえたようだ、笑顔で幼馴染は帰っていく。

嵐が去ったと思ったらお腹が空いてきた、幼馴染の作ってくれたご飯を頂こう。

美味い。
僕は食事をしながら明日のことを考える。

僕は、もっと話を聞かねばならない。
明日は…誰と会おうか。


選択安価>>
①女
②幼馴染
③妹
④友

あ、>>72


友にしよう。
今は特に友からの話が聞きたいところだ。

問題は連絡の取り方だ、スマホは壊れている。
部屋に戻って何か手がかりはないか探してみよう。

食事を終えると部屋に戻る。
何か無いかと部屋を探す。

古い手帳を見つけた。
パラパラと捲っているといくつかの連絡先の中に友の電話番号を見つけた。

思ったより早く見つかって良かった。
幸い固定電話はあるので友に連絡を取る。

無事、明日会う約束をした。
寝たばかりですぐには眠りにつけなかった僕は、情報をまとめながら再び眠りにつく。


______________________________。


翌日。
僕は駅前のカフェで友を待つ。

道がわからないので、早く出てみたが思ったより早く着いてしまった。

外を眺めながらコーヒーを啜って待っていると、目の前にドカッと強面の男が座る。
友だ。


友「よっ!待たせちまったか?…いや、時間通りだわ!お前早く来すぎ!」

友「ま、いいけどよ。さて、俺に聞きたいことがあるんだって?何でもいいぜ、聞いてみな」

男「>>75

俺の女性関係について教えてくれ
謎が多すぎる


男「俺の女性関係について教えてくれ、謎が多すぎる」

友「女性関係ね、知ってる範囲でなら教えるけど…」

友「ん?俺って言った?」

男「あ…」


自然と口から漏れていた。


友「まぁ、いいんじゃね。元々はそっちが普通だったんだしよ」

友「で、お前の女性関係だが──」


友から僕の女性関係を詳しく聞いた。
まとめると

僕の彼女は女のみ。
地元からは遠く離れていて、僕は派手な身なりになったが女遊びはしてないようだ。

僕、友、女、幼馴染は同じ高校で大学。
よく4人で遊んでいたらしい。

一年前辺りから幼馴染がおかしくなった。
急に僕の彼女だと言い張り始めたようだ。

妹は何故か幼馴染側に付いていて、真相は不明。
半年前に友を除いた4人で話し合いがあり和解があったそうだ。


友「…とまぁ、このくらいか。どうだ?」


僕は悩んだ。
友の話が本当だとしたら幼馴染は…。
和解したのに何故妹は…?

判明した事もあったが、まだ謎が深まる。
訳が分からない。


男「!?」

友「ん!?どうした!?」


まただ…またこの頭が割れるような痛み。
今度はなんだ。

また何か──。


______________________________。


「ね、ねぇ男くん」


「い、いいの…?」


「急に…そんな……んっ…」


「ゃ……男くんがそれを望むなら…」


「いいよ……」


「…酷いね」


「…こんな…裏切るような…」


「でも…嬉しいよ…」


「ずっと…大好きだよ…」


______________________________。


男「はっ!!」

友「うぉ!?……やっと起きたかコノヤロー!何十分寝てんだ!」

男「…今のは…」


朧気に蘇る記憶、誰との会話だ?
だが、とても良くない予感がする。


友「…何か思い出したのか」


僕は無言で頷く。
だが他言出来るような内容じゃないので友には伏せておいた。


友「まぁ何か思い出せたんなら話がいがあったってもんだ」

友「あ、俺午後から講義あるんだわ。そろそろ行かなきゃだからこの辺でな。またなんかあったら連絡くれよ」


友は立ち上がると、お札を置いていき立ち上がる。
僕は多くないか?と視線を送ると、奢りだよと言って立ち去った。

友のおかげで色々わかった、今日は友に話を聞いてよかった。
僕は自宅へと向かう。

さて、明日は女が来る。
スマホを直しに行くはずだ。

どうしようか。



選択安価>>79

①女と修理に行く
②妹+幼馴染に会う

1


明日は女とスマホを直しに行こう。
きっとこの中にも何か手がかりがあるはずだ。

僕は一人暮らしのカンを取り戻す?為に家事などをこなして1日を終える。

今日はもう寝よう。


______________________________。


翌日。
今朝は普通に起きて、朝食を済ました後は部屋の整理をしながら女が来るのを待つ。

その間に疑問に思う事が1つ出来た。
友は4人でよく遊んでいたというが、幼馴染の写った写真が1枚もない。

たまたま写っていないだけか?
もしかしたら幼馴染は写真は嫌いなのかもしれないな。

そうこうしているうちに女が訪ねてきた。
いつもよりお洒落をしている、可愛い。


女「それじゃ、行こっか!」


僕達は手を繋いで歩き出す。
女の手の感触がどこか懐かしい。

僕達は無意識に恋人繋ぎをしていた。
記憶はないが、いつもこうやって繋いでいた気がする。

記憶を失う前のデートの話などをしていると、もうすぐ目的地に着きそうになる。

話題を提供して貰ってばかりだったので、着くまでに何か1つ聞いておこう。


男「>>82

幼馴染さんって知っているか?


男「幼馴染さんって知っているか?」

女「ん?知ってるけど?」


反応が鈍い、聞き方を間違えたか。
そんな質問をしているうちにショップに辿り着いてしまった。

最新機種が出ていると言うことなので、ついでだから機種変してしまえば、という女の提案に乗ってみた。

僕にはあまり違いが実感できない。
バックアップ等、よく分からないし、設定が面倒だな、と思っていると女が率先してやってくれた。

優しい。
僕の手元にスマホが帰ってきた。

さぁ何が保存されているのかと期待を込めて開いてみる。
驚いた、何も無い。

それとも機種変てのはこういうものなのか。
幸いお見舞い面子の連絡先は確保した。

これでいつでも連絡が取れる。
僕は何となく女の連絡先を押してみた。

設定プロフィールが表示される。
僕はメモ欄に書かれてる文字に目を疑った。


女「どうしたの?」


僕はドキッとして思わずスマホの画面を消した。


女「なによーそんなビックリして。何か…」

女「見つけたの?」

男「>>85

信じるな


男「信じるな」

女「??」


僕も何を言ってるのかわからない。
テンパりすぎて訳の分からない事を口走ってしまった。


女「あはは、変な俺くーん」


危ない、何とか無事誤魔化せたようだ。
その後僕達はショッピングやご飯と一緒の時間を過ごした。

これって、もしかしなくてもデート…だよね。
気付けば夕暮れ、周りの人達も帰宅をする時間だ。


女「今日はすごーく楽しかったね!俺くんはどーだった?」


選択安価>>89
①楽しかった!
②そうでもない
③ 男「>>89

③楽しかった。今度は友や幼馴染も入れて四人で出掛けたいな


男「楽しかった。今度は友や幼馴染も入れて四人で出掛けたいな」

女「あ、いいねぇ!友くんと遊ぶのも久しぶりだしねー!」


少し言葉に違和感を感じる。
僕は幼馴染の名前も出してみた。


女「あー……あのね、俺くん」


女の雰囲気が変わった。
どこか悲しげな。


女「男くんがもうどこまで聞いて、知ってるか私にはわからないよ?この前の妹さんの時にも分かったでしょ」

女「もう幼馴染さんと私は、一緒に居れないんだよ…」


友から和解したと聞いた事を説明する。


女「あ、そこまで知ってるんだもう。でもね…もう会うのはちょっと無理……かな」


何か幼馴染後ろめたさがあるのか、何とも言えない表情をしている。

これ以上追求しても話してはくれないだろう。
その話題から逃れるように、今度はどうしようか等を話し合いながら僕の自宅につく。

女にお礼を言って家に入ろうとした時だ。
女に袖を摘まれた。


女「……あの…さ…」


女は何故か恥ずかしそうに、もじもじとして言葉を探しているようだ。


女「…お邪魔しても…良いかな…?」


僕は少しドキッとした。
特に深い意味は無いだろうと、平静を装いつつ。


男「>>96

どうかよしなに


男「どうぞよしなに」

女「…ふふっ。よしなにって…あはは!変な俺くん!」


緊張しすぎた。
平静を装ったつもりだが、きっと顔は赤いだろう。


女「でも…ありがと。じゃあお邪魔しようかな」


僕が家の鍵を開けて、中に入った時に身体が固まる。
誰かいる。

靴を見る、女物。
瞬時に察する、幼馴染だ。




選択安価>>100
①気にせずに上がる
②やっぱり女を帰す


今女と幼馴染が鉢合わせるのは色々と不味い気がする。
僕は振り返り女の肩を押しながら外へ出る。


女「えっえっ…どうしたの?」

女「あ…このあと妹さん来るんだ。そっか…。確かに私がいちゃまずいね」


すまん、妹よ。


女「それじゃ残念だけど…またね、男くん」


女を何とか帰せた、難は逃れた。
気を取り直して家の中へ。

相変わらずリビングに居るようだ。
料理を作っている。


幼馴染「おやおや、お帰りだよ~男くん。またまた勝手にお邪魔しております、えへん」

幼馴染「外から声が聞こえたけど、誰かと一緒だったのかな~?」

幼馴染「そう?気のせいかぁ~。」

幼馴染「今日はお出かけだったんだね~、どこに行ってたの~?」

幼馴染「わぁ~スマホ変えたんだ~。しかも最新機種だぁ、良いねぇ」

幼馴染「あ、ご飯まだかかりそうだからお部屋でゆっくりしてきなよ~。出来たら声掛けるね」


僕はお言葉に甘えて部屋に行く。
早速僕はスマホを確認する。

あの忘れられないメモを確認する為だ。
何故こんな事が書かれている?

友の話と違う、何故だ?
なんで…


『元彼女』って書かれているんだ?


その日は幼馴染と一緒に食事をして終える。
メモの事は話していない。

今日はもう寝よう。


______________________________。


「男くんが幸せならそれでいいと思ってたの 」


「約束なんて…覚えて……よね」


「……の願いは…男くんの幸せ…」


「隣に居るのは……じゃなくていい…」


「そう……のに。……無理……よ」


「好きなんだもん…」


「我慢………なかったの」


「ずるいって………先だったのに…」


「……は何も…悪くない……のは……だから…」


「ねぇ……」


「嘘…良いから……」


「抱いて…」


______________________________。


翌日。

不思議な夢を見た。
夢…?なのか?

とてもよく知った声…なのに、誰だかわからない。
考えても仕方ない、今日はどうしようか。

今の僕はスマホが使える。
連絡は簡単に取れるぞ。



行動安価>>105

みんなで海に


そうだ、みんなで海に行こう。
って行っても僕身体にはまだ傷がある(痛くないけど)

季節的にもちょっと海は早い気がする。
だが今は何となく海へ行きたい気分だ。

皆を誘ってみよう!

……。

見事に一蹴された。
まぁ仕方ないか。

今日は家を探索しよう。
2階には僕の部屋以外に、3部屋空き部屋がある。

寝具も基本的な備品も取り揃えられている。
お客さん用か?

今更だが、裕福な家庭だったんだなと実感する。
こんな広い家に一人暮らししてたのか、僕は。

何か残ってないか調べてみよう。


……。


近くの2部屋は特に変わったものは無かった。
未使用のゴムがあったが見なかったことにしよう。

あとは最後の部屋だ。
他の部屋と同じで何もなさそうな気はするが、探すに越したことはない。

部屋に入ってみると、6畳程の広さの部屋。
ベット、埋め込み型のクローゼット、引き出しの付いたテーブル、箪笥。

何も見つからないので、ここもあまり期待していない。
それよりお腹が空いたな。

料理は苦手だ、外食にしよう。
2箇所程探したらご飯を食べに行こう。

どこを探そうか。

2箇所指定安価>>110
(例:箪笥、テーブル)

クローゼット、テーブル


とりあえずクローゼットとテーブルだけ見ておこう。
まずはクローゼットを開けてみる、何も無い。

まあ予想通り。
お次はテーブルの引き出しだ。


男くん「ん…?」


引き出しの中にはノートが入っている。
パラパラと捲ってみると最初の数ページだけ何か書かれているようだ。

僕は思いもよらぬ内容に絶句する。
ノートは毎日書かれている訳ではなく、内容はバラバラだ。

日記のようで、メモ帳みたいな。


『初めて彼女が出来た、嬉しい。
友には悪いけど俺も本気だったんだ、恨まないでくれよ?
彼女は同じ高校に通う女!クラスで1番可愛い子だ。
今日から毎日新聞楽しくなりそうだ』


『最近、幼馴染がベタベタしてくる。
俺には彼女が居るんだぞ、怒らせたらどうする!
だけど女はそんな事で怒るようなやつじゃない、心が広いんだ』


『4人でランドに行ってきた!
楽しかったー!』


『周りの皆は髪など染めている、いいな。
俺も染めてみたいな、金髪とか!
いきなり染めたら女ビックリするだろうな、驚かせてやろう』


『倦怠期?何か刺激がほしい』


『幼馴染ってトロい奴だなって思ってたけど、結構可愛い気がする』


『やばいやばい!ついに幼馴染がイカレやがった!
俺の彼女はウチだとか抜かし始めた。
女と幼馴染は仲が良かったのに一気に険悪だ』


『妹が来たが、こいつも訳の分からないことを言い始めた。
幼馴染さんを彼女にしろと言い出した。
約束?覚えてねーよ!』


『最近女とも上手くいかない、きっと幼馴染のせいだ。
でも幼馴染は相変わらずだ、俺に優しくしてくれる。
多分幼馴染を受け入れてる俺が悪いのだろう』


『女が1番だとアピールする為に女に俺の家の合鍵を渡してみた。
とても喜んでいた』


『頭おかしい、やばいと言われても健気に俺に関わろうとしてくる幼馴染が気になる。
そんなに俺の事が好きなのか。
約束って…もしかしてありきたりなやつ?』


『ついに、やってしまった…』


『最近女がいつも以上に優しくなった気がする、気のせいかな?
近々4人で話し合いをする事になった。
ごめん…女』


『和解した。
これで良かったんだろうか』


『誰も居ないはずなのに人の気配がする。
視線も感じる。
なんだか落ち着かないな』


『幼馴染は優しすぎる。
俺が何しようと信じてるから、の一点張りだ。
心配じゃないのかよ』


『ついに俺は2度も過ちを犯した、クズだとはっきりと自覚はしている。
どうしてこうなった?』


書かれた内容はここで終わる。
断片的過ぎる記録。

だが、僕がクズ野郎と認識するには充分な内容だった。


その時、ポケットに入ったスマホが音を鳴らして振動する。
メッセージが2通、幼馴染と女からだ。


女『夜、時間ある?会って話したい』

幼馴染『男く~ん。夜空いてる~?会いたいな~♪』


指定する時間は同じようだ。
僕は…


選択安価>>115
①女と会う
②幼馴染と会う
③今日は1人になりたい

1


女に会いに行こう。
僕は夜まで時間を潰す事にした。


……。


夜、僕はすっかり人の居なくなった公園のベンチで女を待つ。


女「お待たせ~。よっ」


挨拶がてらに放り投げられる缶コーヒー。
暗かったので危うく落としそうになるが、何とかキャッチする。


女「ナイスキャッチ!」


女は僕の隣に腰掛けると、緩んだ笑顔でこちらを見てくる。


女「来てくれてありがとね」

女「んーまぁ大事な話かな!」

女「男くん前の記憶の事、熱心に調べてるよねー。そんでね」

女「どこまで知ったのかな?」


女は笑いながら問いかけてくるが、その目は笑ってはいなかった。


女「ねぇ」

男「>>117

いや、調べたけどよく解らなかった (とぼける)

男「いや、調べたけどよく解らなかった(とぼける)」

女「ふーん…そっか…」


僕は目を逸らし、貰った缶コーヒーを飲む。
なんだか女の様子がいつもと違う。


女「ねぇ、前の男くんにも話した事ないんだけど……私の話、聞いてくれる?」


男「>>119

ああ、構わないぞ

書いてる俺自身が訳わかんなくなってきたゾ

男「ああ、構わないぞ」

女「ありがと」


女は深呼吸をすると覚悟を決めたように、話し始める。


女「本当の私って、無関心の塊なの」

女「この世界は、私には生き辛かった。周りが普通を求めるから、私は普通を演じてた、皆が思う普通の女として」

女「だから私、本当は男くんの事…好きじゃなかったんだよ」

女「友くんと男くんに言い寄られた時も、どうでもよかった、何となく男くんと付き合ってみただけ」

女「幼馴染さんが男くんの彼女って言いだした時、私は何も思わなかった。へーそうなんだくらいにしか」

女「でも私は演じなきゃいけないから。幼馴染さんを罵ったりもしたね、男くん彼女として」

女「でも何だろうね、その頃から胸の奥がチクチクして、段々と男くんとの折り合いも悪くなってきた」

女「そして、男くんは私を裏切った」

女「この時かな、私は今更ながら男くんを好きだって気付いたの。あれだけ演じるだの無関心だの言ってたくせに、いざ離れてしまうと思った時に本当に好きだって気付いた時には遅かった」

女「私の怒りは、男くんを奪おうとする幼馴染さんじゃなく、男くんに向いた」

女「でも今まで理想の彼女を演じて、無関心を通してきた私が男くんを責めて良いのか迷った」

女「男くんを、想い続けた幼馴染さんに申し訳なく思ってしまった」

女「だから私は1度、身を引いたの」

女「私は男くんへの気持ちを押し殺して、幼馴染さんに男くんを譲った」


女「なのに…男くんは私を求めた」

女「許せなかった……のに。押し殺してた気持ちに芽が出てしまった」

女「私はやっぱり、男くんを愛してる」

女「私には男くんしかいない、男くんにも私しかいない。でも男くんって手癖が悪いから、どうやって繋ぎ止めるかってひたすら考えてたの」

女「そしてついに閃いたの。そうだ、私の家で養ってあげようって」

女「だから私は男くんを軽く怪我させようと思ったの」

女「そしたら男くんってば、幼馴染さん幼馴染さんって五月蝿いから、勢い余ってやりすぎちゃった」

女「死んだと思った。男くんを見送ったら私も後を追うつもりだったけど、男くんは生きてた」

女「最初男くんが私の事をわからなかった時にすぐに察した。記憶喪失かもって」

女「だから私は嘘をついた」

女「これは神様が私にくれた最後のチャンスだと思ったの。今の男くんなら、全てがゼロになった男くんなら…って」

女「だってこれならスタートラインは同じだもん。男くんが私を好きになってくれれば、誰に何を思われても関係ない」

女「だから、私は男くんが好き」

女「本当に好きなの」

女「お願い、幼馴染さんの所に行かないで」

女「私だけを見て」

女「2人で遠い所に行こう?誰も私達の事を知らない所まで」

女「ね?」


待て待て待て。
黙って聞いてたけど、大分問題発言が連発している。

え?僕を刺したのって女って事か?
女の言っている事が理解できない。

何故こんな事を平然と言えるのか。
普通に怖い。

選択を誤ったら何が起きるかわからない。
慎重に行かないと危険な気がする。

逃げる?
それとも、とりあえず質問に答えるか?


僕が今すべき行動は…

>>128


キスをして胸を揉む


僕は何も言わずに女にキスをする。


女「んっ!?」


もうどうにでもなれ。
僕は服の上から女の胸をまさぐる。


女「ちょっ…んっ…待って!」


流石に無茶苦茶過ぎたか?
幼馴染は僕から離れてしまう。


女「…ふぅ。ビックリした…強引な所は一緒なんだね、ふふ」

女「これって……私の事を受け入れてくれるって事だよね…嬉しい」

女「幼馴染さんじゃなくて、私を選んでくれた…」

女「嬉しいな…ほんとに嬉しい…」

女「もう男くんは私のもの…私も男くんのものだからね」

女「ねぇ…続き、したいよね。私の家で……しよ?」


僕は…


行動、発言、自由安価>>133

安価↑+女にプリキュアのコスプレ衣装を着てもらう、これが条件だ、と女に告げる


こうなりゃ行く所まで行ってやる。
僕は指を1本立てる。

男「プリキュアのコスプレ衣装を用意してほしい、それが条件だ」

女「え……そ、そんなのないよ…コスプレとかした事ないし…」


僕は溜息と共に首を振り、女に背を向ける。
男は背中で語るってやつだ。


女「ま、待って!用意するから!よくわかんないけど…用意するから、ね?」

女「男くんにそんな趣味があるとは思ってなかったけど…私、頑張るから…」

女「待ってよ…どこに行くつもりなの?」

女「まさか幼馴染さんの所じゃないよね…?ね?」



自由安価>>136

女が服を脱いで胸を押し付けてきた


おもむろに女は上着を脱いで僕に抱きついてくる。
背中から感じる感触、柔らかい。


女「やだ、やだやだ…」

女「幼馴染さんの所に行かないで…お願いだから…私の事、好きにしていいから…」


いつの間にか優位に立っている気がする。
今なら僕の言うことを聞いてくれるかもしれない。


選択安価>>139
①振り切って逃げる
②説得して帰ってもらう
③男「>>139


逃げよう。
僕は女の手から逃れ、突き飛ばす。


女「あっ!…いたっ!」


女が倒れた隙に走り出す。
後先考えてる場合ではない、とにかく今はここから、女から離れなければ。

僕は自宅へと駆け込んだ。
恐らく女は追ってくるだろう、ここに来るのも時間の問題だ。

今この状況で1人で居るのはマズい、誰か呼ぶか?
被害が僕以外にも及ぶ可能性もある、やめておいた方がいいか?


選択安価>>142
①友を呼ぶ
②妹に来てもらう
③幼馴染に来てもらう
④誰も呼ばない


妹に来てもらおう。
女は妹が苦手の筈だ。

妹に電話をかけるが、なかなか出ない。
お風呂かな?

ピンポーン、ピンポーン。
ピンポピンピピピピピ……

やばい、女が来た。
とりあえず居留守をしてやり過ごそう。

バレている気はするが今はこれしかない。
インターホンが止まった、諦めたか?

カチャ。
鍵の開く音が聞こえた。

あ、合鍵持ってるんだった!
なんで回収してないんだ!

隠れなきゃ、どこに…。
かけっぱなしの電話が繋がった。


妹『もしもし?お兄ちゃん?』

妹『え?とりあえず今すぐ来てくれって何が──』


僕は要件だけ伝えて電話を切る。


女「居るんでしょー?」

女「酷いよ男くん。さっきの…痛かったんだよ?」

女「やっぱり男くんって手癖が悪いね。でも大丈、怒ってないよ」

女「だから出ておいでー?」


玄関から聞こえる女の声。
恐らく獲物を追い込んだ余裕からそこまで急いでない様子だ。



どうしよう。


行動安価>>145

3サイズを当てて動揺させる


男「女!お前は上から86-60-86のナイスバディだ!」


僕は玄関にいるであろう女に向かって叫ぶ。


女「バストくらいしかちゃんと測ったことないけど、そうなのかな?ありがと!」

女「上に居るんだね」


効果が無かった!くそ!
どうしよう、隠れるか?

妹が来るまでにまだ時間は掛かりそうだ!
あえて戦うか?身体がボクシングを覚えてるかもしれない!


どうする?
>>148

僕も覚悟決めたからシャワー浴びてきてくれ、と言う

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