夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」ch6『ダンガンロンパV3』 (506)

注意点
・このSSはダンガンロンパV3の二次創作です。ネタバレを含みます。
・原作に対して独自に解釈・未判明部分に対して独自に設定した部分などを含みます。
・シリーズ更新です。チャプターごとにまとめた投下をしていく予定です。

・続き物になります。チャプター1・2・3・4を読んでいない方はこちらを先にどうぞ。


・チャプター1
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」『ダンガンロンパV3』 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491659924/)

・チャプター2
夢野「強くてニューゲーム……って、ウチなのか?」ch.2『ダンガンロンパV3』 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495890004/)

・チャプター3
夢野「強くてニューゲーム……って、ウチなのか?」ch.3『ダンガンロンパV3』 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1503323228/)

・チャプター4
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」ch.4『ダンガンロンパV3』 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515761438/)

・チャプター5
夢野「強くてニューゲーム……ってウチなのか?」ch.5『ダンガンロンパV3』 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524382890/)


・pixivでも同時更新して行きます。
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9511987


・時間が開いたので、チャプター1、2、3、4、5のあらすじをまとめてからチャプター6を開始します。
1、2、3、4、5を読んでない方はネタバレに注意を。







SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1530366303


チャプター1 あらすじ




コロシアイを生き残り学園を脱出した夢野は、次の瞬間コロシアイの最初に戻されていることに気づく。




同様の現象は生き残りの最原、春川にも起こっており、三人はコロシアイを生き残った記憶を使ってコロシアイを止めることを誓う。




しかし第一の動機モノクマのタイムリミットを撤回出来ず、コロシアイの阻止は難航。




そんな中記憶にないRを名乗る謎の人物からの手紙が発見される。




天海の才能が生存者ではなく冒険家になっていることから、記憶と違う行動を取るRではないかと疑うが否定。




誰がRなのか分からないままタイムリミット直前を迎え、コロシアイ促進BGMが鳴る中、前周回の首謀者白銀の死体が発見される。




死体発見現場で一緒に倒れていた最原は怪しまれて、クロではないかと疑われる。




その後の裁判で最原は一度クロではないと判断されるも、嘘がバレてクロだと判明。全会一致で投票される。




だが、それも最原の予定通り。




最原の狙いはクロと指摘され、そのおしおきにモノクマを巻き込んで破壊すること。首謀者が死んだ今、新たなモノクマを生み出せないことから、コロシアイを終わらせる狙いだった。




しかしこの周回での首謀者は白銀ではなかった。新たな首謀者の手によってモノクマは無慈悲に復活を遂げる。




そして夢野たちがコロシアイを生き残った生存者だという事実が告げられる。




全部モノクマの手のひらで転がされていたことに気づき絶望しかけるが、夢野は最原の思いに応えるために奮起。コロシアイを止めることを宣言する。




こうして新たなコロシアイ生活は幕を開けた。


チャプター2 あらすじ




才囚学園の新たなフロアの開放。




それに伴い、春川の超高校級の暗殺者の研究教室も開放される。前周回では自分の才能を隠していた春川だが今回はそれを皆に打ち明け、受け入れられる。




そんな中モノクマに提示された新たな動機。『動機ビデオ』




夢野と春川はどうにか対処しようと画策するが、今周回では生き残った赤松がバラバラに配られたビデオをみんなで見ようと提案する。




そして始まった動機ビデオ鑑賞会。




東条と星の動機ビデオで問題が起きるも、みんなで解決。このまま無事に終わるかと思った矢先に、前周回では不発だった真宮寺の動機ビデオ『姉の友達を作るために女性を殺している』という内容が暴露される。




しかし真宮寺が思い出しライトで今思い出したという嘘を付いたのと、赤松が許したことでどうにかその場は収まった。




その後夢野がアンジーの信者にならなかったため、代わりにキーボのロボットショーが開かれる。




ショーの最中に超高校級の昆虫学者、獄原ゴン太の死体が発見。




捜査・裁判を経て、超高校級の発明家、入間美兎が夜時間にプールの水に触れてはいけないという校則を用いて殺されたことが判明。言いがかりをつけるもおしおきされる。




夢野はその言いがかりの中の不可解な言葉から、入間に今回の殺害計画を渡した『提案者』がいることを突き止める。




提案者の存在、最原の蘇りを夢想してしまう赤松。




コロシアイ学園生活はさらに混迷を極めていく。


チャプター3 あらすじ




第三の動機、これまでに死んだ生徒から一人を蘇らせて転校生として迎えるというもの。




夢野と春川はこれによる争いを阻止するために、そして蘇り方法からこの世界の秘密に迫るために屍者の書の使用を決意。




その結果、最原が前周回の記憶を持ったまま蘇る。




再び今周回のコロシアイを止めるために動き出す三人。




生徒たちをおびやかす脅威は大きく分けて二つ。




一つは入間にゴン太を殺す計画を教えた『提案者』。夢野はその候補である前周回と外れた行動を取り始めた王馬に探りを入れるが煙に巻かれる。




そして二つ目、モノクマの関わらない動機を持った真宮寺を警戒していたが、それも空しく彼は最原と東条の死体が転がる美術室で自分が二人を殺したと主張する。




捜査時間を経て始まった学級裁判。




残った証拠から、東条が『提案者』であり、最原を殺そうとしていたことが判明する。東条は自身から疑いを逸らすために、入間にゴン太を殺させ、新たな動機を発表させる狙いだったのだ。




しかし東条も最原を殺していないこと分かり、二転三転した裁判の結果、最原を殺したクロは赤松だと分かった。




赤松は復活した最原の様子が生前と微妙に違うことに気づいており、そこから自分が絆を結んだ最原と別人であとを突き止め拒絶してしまう。




それを受けた最原の暴走から逃げるために、無我夢中で殺してしまったというわけだった。




赤松がおしおきを受けた裁判後、夢野と春川は蘇りが思い出しライトと白銀のコスプレイヤーの才能によって成り立っていたことを見破る。




何もかも自分でさえも嘘であるかもしれない状況に、しかし夢野と春川はそれも現実と割り切り、これ以上大切な仲間を失わせないことを誓う。




今回の事件を裏で操っていた真宮寺、咳込む百田、最原に提案者の提案者でありコロシアイを止めるため裏で画策していると言われた王馬。




全てを孕んでコロシアイは進む。


チャプター4 あらすじ



第四の動機カードキー。



前周回の王馬がこの世界の秘密を手に入れたそれを、夢野たちは必要ないと判断して使用前に破壊する。



そしてもう一つのコロシアイを引き起こす存在、真宮寺も行動させないように拘束する。



順調にコロシアイ対策を進めた夢野たちは、次に百田の病気をどうにかしようとする。



医学を学び正攻法で対処しようとする春川だが、それでは無理だと判断した夢野はモノクマに百田の病気を治すように交渉。



結果、モノクマボール――ゲーム世界にて七つ集めた場合に一つだけ何でも望みを叶える、という追加動機が発表された。



『コロシアイを終わらせる』望みを持った夢野と『百田の病気を治す』望みを持った春川は一時的に道を別れる。



コロシアイを誘発する意図が盛り込まれたゲーム世界にてモノクマボールを集め、コロシアイを終わらせようとする夢野。



しかしその望みも空しくゲーム世界にて超高校級の美術部、夜長アンジーの死体が発見される。



そして四度開かれた学級裁判。



自分がアンジーを殺したと勘違いして、捜査に非協力的な態度を取る春川。



しかし裁判にて夢野はその間違いを指摘。真のクロである星を言い当てる。



モノクマボールを集めていた星は、その権利を使い『最期にみんなでテニスをする』望みを叶え、惜しまれながら死亡。



その後、真宮寺が事件の裏で暗躍していたことが判明。星は真宮寺のせいでアンジーを殺してしまったことが明らかになる。



ターゲットは残り二人。逸る気持ちを抑えられない真宮寺に対して、モノクマはまだ殺人行為禁止宣言が続いていることを告げる。



残った7人で協力するべきと考える夢野だが、そこに真宮寺以外の7人の中に爆弾を仕掛けたものがいることを王馬が指摘する。



各々考えるように言ってその場は解散。疲れた者も多く部屋に戻るなり眠る者がほとんどだった。



この夜が明けたときに――ダンガンロンパV4最後のコロシアイが幕を開けることになる。




チャプター5 あらすじ



モノクマが設定した動機により生まれた硬直状態。



夢野たちは真宮寺をまた拘束することに決めて、決行時刻の夜まで待つ。



王馬からコロシアイを一度生き残っていることがバレる夢野。



観念して知っていることを全て明かし話し合った結果、最原が第一の事件における記憶が誤っていることとこの世界自体は二周目ではなく、それ以上の周回であることを突き止める。



ずっとこの世界が二周目だと思っていた夢野はショックを受け、そのタイミングで真宮寺が急襲し誘拐される。



姿の見えない夢野を探し始める春川たちだが、エグイサル格納庫で夢野の姿を発見。



同時に真宮寺と王馬の死体も発見する。



五回目の学級裁判は目を覚まさない夢野抜きで行われた。



モノクマも参加する変則的な裁判で、キーボが爆弾魔であることが判明する。



アンジーの復讐のためにこのコロシアイに関わった人間を皆殺しにする意志を示したキーボ



しかし裁判の対象である真宮寺は殺しておらず、議論が進んだ結果、夢野がクロであると判明する。



真宮寺が自分を殺させたことで、夢野がクロになったという結果に不満が出るも、モノクマはおしおきを強行。



その直前に夢野が目を覚まし裁判場に現れ、王馬を殺したクロを探す学級裁判えくすとらの開幕を宣言。



そこで王馬のコロシアイを終わらせる策の全貌が明らかになり、モノクマはコロシアイの終了を発表。



舞台はコロシアイ、ネクストステージ。学園の謎を全て暴かなければ死亡の、運営対生徒の直接対決へと進む。








それではチャプター6始まりです。







花子「………………」

花子「……あ、いきなり出てきて『誰だこいつ』って思ってますよね」

花子「初めまして。私、花子っていいます」

花子「花の女子高生……と言えば聞こえはいいですが」

花子「成績も悪いし、運動神経も良くないし、容姿も平凡で、口下手で、特技も無くて……」

花子「自分という存在が嫌に感じる毎日です」

花子「このまま消えてしまいたい……そう思うことも前までは多かったですが……」





花子「でも――私にはダンガンロンパがあるから大丈夫です!!」





花子「特徴的なキャラクター……刺激的なコロシアイ……」

花子「その世界に私は虜になりました!!」

花子「今では私の生きがいです!!」


花子「シリーズ最新作で一番好きなキャラは王馬きゅんですね!! はぁ……尊い」

花子「裏のあるキャラだとは思ってましたけど、ストレートに首謀者だったのは意表を突かれましたね!」



花子「カップリングだと王道の最赤ですよ! 最原きゅんに赤松ちゃん!!」

花子「王道にして至高! 苦難を乗り越え最後まで二人生き残っただけありますよ!!」



花子「ああ、でも色々気になるキャラや組み合わせもあるんですよね」

花子「真宮寺きゅんは最初のビジュアルはヤバい人で警戒してたんですけど、始まってみると意外と常識人でビックリでした」

花子「裁判でも頼りになる存在で……だからこそアンジーちゃんにあっさり殺されたのは残念でしたね。何か隠してる本性とかあったんじゃないですか?」



花子「あとは夢野ちゃんに王馬きゅん……このいじめられっ子といじめっ子の組み合わせは光るものがあると思います!!」

花子「夢野ちゃんが二番目のクロだったから絡む時間が短かったですが……もっと生き残っていれば絶対いい雰囲気になってたはずです!!」


花子「でも、最原きゅんに赤松ちゃんが生き残りでコロシアイは終わっちゃったんですよね」

花子「もっとあの16人が動く姿を見ていたかったなー……」



花子「最近はずっと妄想していますよ」

花子「あそこであのキャラが踏みとどまっていたら……このキャラがクロだったらどんなおしおきをされるだろうか……」

花子「いわゆるIf展開ってやつですね」



花子「その中でも私が白銀ちゃんだったらって妄想もしてますね」

花子「……いや、結構似てると思うんですよ。私と白銀ちゃん」

花子「オタク趣味は結構ありますし、地味だし、コスプレも嗜んでるんですよ……まあ、そりゃ超高校級と呼ばれるレベルもない底辺レイヤーですけど」

花子「はぁ……私もあの世界に入ってみたいなあ……」


花子「………………」

花子「………………」

花子「………………」



花子「ああ……もうっ!!」

花子「思い出したら、ダンガンロンパ欲が再燃したじゃないですか!」

花子「もっと色んな展開を見たかったのに! まだまだキャラの魅力を描けたはずなのに!」



花子「どうしてコロシアイは終わっちゃったんですか!?」



花子「………………」

花子「いえ、分かってるんですよ、それくらい」

花子「終わりのない物なんて存在しないって」



花子「それでも……思ってしまうんです」








花子「コロシアイが永遠に続いたらいいのに――って」








C H A P T E R 6



さ よ な ら ダ ン ガ ン ロ ン パ



(非) 日 常 編




<第五の裁判、翌日朝>

<食堂>

百田「マジ……かよ。俺が王馬と協力して、運営に一矢報いようとしたのか……」

茶柱「前周回では転子殺されたんですね……っていうか真宮寺さん、変わらず狂ってますね」

キーボ「ボクが皆さんのために自爆ですか……にわかには信じられませんが……」

天海「俺は一回目の被害者で……生存者だったんすか。その生き残ったコロシアイというのも……王馬君の話によると同じく才囚学園のコロシアイで……」



夢野「というわけでウチらからの話は以上じゃ」

春川「一周目……いや、前周回について分からないことがあったら質問して」




夢野(昨日の裁判で真宮寺の策によりクロに陥ったウチじゃが、王馬の決死の策によりコロシアイは終了した)

夢野(コロシアイはネクストステージ……この学園の秘密を全て暴く生徒対運営の構図に移行する)

夢野(その後モノクマが報復でウチと春川がコロシアイ二周目であることをみんなにバラして)

夢野(そのためウチらは観念して今まで隠してきた前周回のコロシアイについてみんなに話して……今に至る)



春川「流石に衝撃的だったみたいだね」

夢野「じゃろうな」



夢野(みんなも話を受け止めるのに必死のようで……)



百田「な、なあ一つ質問いいか?」

夢野「ん、どうしたんじゃ百田?」






百田「もしかしてハルマキの大事な人って……俺なのか?」



夢野「あ」

春川「…………な、ななな何言ってんのよ!??」

夢野(瞬間湯沸かし器のように顔を真っ赤にしたハルマキが叫ぶ)



百田「いや、おまえが今周回の研究教室が解放されるときに言ったじゃねえか」

百田「暗殺者ということで周囲と距離を置いていた自分に、何度も手を差し伸べてくれた人がいるって」

百田「で、今話してもらった前周回の状況からして……それが俺っぽいなと……」



茶柱「なるほど……どうなんですか、春川さん」

春川「ち、違うに決まってるでしょ!!」

茶柱「力強い否定ですね……どうやら勘違いで……」

天海「いえ、茶柱さん。それは聞く相手が違うっす」

天海「実際のところどうなんすか……夢野さん?」





夢野「さっき話したときはハルマキが誤魔化したが、実際は百田がおしおきされる前に『初めて好きになったのに』とそれは情熱的な告白を……」





春川「殺す」

夢野「んあっ!?」

茶柱「危ないです、夢野さんっ!!」

夢野(ハルマキは本当に殺すつもりでウチにナイフを振るおうとして、転子が間一髪で取り押さえる)


春川「殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す……!!」

茶柱「っ……ここまでの密度の殺気は初めてです!!」

春川「離して茶柱!! 夢野を殺して私も死んでやる!!」

夢野「す、すまんかったハルマキ……そ、そんなに怒らんでも……」

春川「殺す」

夢野「んあっ!!」



天海「虎の尾を踏んでしまったっすか……」

百田「どうすんだよ、天海」

天海「どうするも何も……申し訳ないっすけど、この状況を納められるのは百田君一人だけっすよ」

百田「……俺?」

茶柱「そうですよ! 告白されたんですよ! 男死なら男死らしくビシッと答えて下さい!! ていうかもうもちません!!」



百田「……そうか。そうだよな。分かった」




春川「も、百田……?」

夢野(百田が告白に答えるということで、ハルマキもウチへの襲撃を止めて、その返事を聞く体勢に移る)



百田「ああいや、そんな改まらないでくれ、ハルマキ」

百田「ハルマキが俺を好きって気持ちは嬉しいんだが……」

百田「おまえを助けたのは前周回の俺であって、今の俺じゃない」

百田「だからどれだけの思いを俺に向けているのかも……そして俺がその気持ちに応えられるのかも分からねえ」



春川「そんな気負うほどの気持ちじゃないけど……」

春川「だったら……あんたが分かるまで一緒にいていい?」

春川「どんな答えを出しても恨まない……だからそれまで」

春川「お願い。だって今回はこうやって……手遅れになる前に伝えられたわけだし」



百田「そうだな……それは好きにしろ。俺が決めることじゃねえしな」

春川「……うん、好きにするよ。私が決めたことだから」




天海「これは……」

茶柱「いい雰囲気ですね」

夢野「そうじゃな……ウチは前周回での悲劇的な結末を知ってるだけに喜びもひとしおじゃわい」

夢野「ウチはこれを見越してわざと暴露をしたんじゃぞ」

春川「何か言った?」

夢野「調子に乗りました、ごめんなさい」



夢野(ウチらがふざけあっていると、ピシャッと現実に戻す声がした)



キーボ「いつまでこんなことをしてるんですか?」




夢野「キーボ……」

キーボ「全く……どうしてボクがこんなことに付き合わされないといけないんでしょうか」

キーボ「ネクストステージのルール……生徒同士のコロシアイの禁止がなければ今すぐにでも皆さん殺すのに……」

夢野(前周回と違ってアンジーに深く入信した結果、アンジーの復讐に燃え殺意が溢れているキーボ)



キーボ「ということで甚だ不本意ですが、この学園の秘密を全部暴かないと生徒全員おしおきされるんです」

キーボ「そろそろ真面目に話をしたいのですがいいでしょうか?」



夢野「あ、その前に一ついいか?」

夢野「話したように、前周回のキーボは視聴者の声が内なる声として聞こえていたわけじゃが」

夢野「そのようなことを今感じてはおらぬか?」



キーボ「内なる声ですか……聞いた覚えがありませんね」

キーボ「ボクに聞こえる声があるとしたら、アンジー様による神のお告げくらいです」



夢野「神のお告げ……?」

夢野(よく分からんが前周回とは異なって……でも、どうしてこうなっておるんじゃ?)

夢野(キーボ自身が前周回と今周回で違うというのか……?)




キーボ「前周回の話を聞いても疑問は残っています」

天海「今周回の首謀者は誰なのか、どうしてこのコロシアイはループしているのか、このコロシアイの目的は何なのか……このあたりっすね」

百田「確かに分からねえな」

茶柱「用意された時間は今日一日です」

春川「早速捜査に動き出した方がいいか」

夢野「よしっ! 絶対にこの学園の秘密を解き明かして生き残ってみせるぞ……!!」



気を引き締めて捜査へと取り掛かる夢野たちであった。




C H A P T E R 6



さ よ な ら ダ ン ガ ン ロ ン パ



非 日 常 編




少し短いですが明日の捜査パートが長いため今日はここで区切ります。

チャプター6もまたのお付き合いお願いします。

投下ー。

<捜査開始!!>

夢野(さて、捜査が始まったが……どうするか)

夢野「学園の秘密を暴く……にしても一周目の記憶でほとんどの情報は分かっているしな」

夢野「どこを調べればいいか」

春川「まだ私たちがこの周回で立ち入ってなくて、学園の秘密が隠されていそうな場所というと……」

春川「一つ思い当たるところがあるね」

夢野「……なるほど、あそこか」


<図書室>

百田「こんなところに隠し扉があったのか」

天海「最原君は前周回の最初から気づいていたらしいっすね」

茶柱「さすが超高校級の探偵の洞察力ですね」



夢野(ウチらは図書室までやってきた。ここには首謀者の部屋が隠されている)



春川「それでキーボ。用意は出来た?」

キーボ「はい。昨日使わなかった分が残っていましたので」

春川「……うん、これだけあれば何とかなりそうだね。じゃあ早速……」

キーボ「手伝います。さっさと終わらせましょう」


夢野(ハルマキとキーボが首謀者の扉の前で作業を始める)

夢野(五分ほどして終わったようで、二人して扉から離れ……そして……)



ドカン!! と爆発音がして首謀者の扉が爆破された。



夢野「……しかし、こんな荒々しい方法で良かったんじゃろうか」

春川「仕方ないでしょ、カードキーがどこにあるか分からないんだし」

茶柱「今の爆薬はエグイサル格納庫で使った残りですか」

百田「あー、昨夜の事件のな」

キーボ「ちょうどよく残っていて良かったです」

天海「じゃあ中を調べて行くっすよ」



夢野(そしてウチらは爆破で開けられた穴を通って首謀者の部屋に進んだ)


<首謀者の部屋>

夢野「記憶の通りじゃが……何か散れておるな」

夢野(今周回で首謀者が白銀から変わっているせいかは分からんが、部屋の内部は物が散乱している)



夢野「ん、そういえばゴミ箱には……砲丸は無いか」

夢野(もしやとは思ったが、赤松の服の繊維が付いた砲丸は無い。まあ起きた事件が変わっているので当然じゃが)



百田「で、あれがマザーモノクマか」

天海「モノクマを産む機能を持つという話のっすね」

キーボ「でも……おかしくないですか」

茶柱「そうですね、壊れている……いや破壊されていると言った方が正しいんでしょうか?」


夢野(ウチらが見たのは部屋の中央にあるモノクマの頭部)

夢野(マザーモノクマ)

夢野(前周回ではこのモノクマを産む機能を逆手にとって、白銀を首謀者だと特定したが――)



夢野(今現在、ウチらの目の前にあるマザーモノクマは……破壊されておる)



春川「……参ったね。これさえあれば首謀者を楽に特定出来ると思ったのに」

夢野「首謀者としても承知済みなのじゃろう。だから先に対策したというわけか」



夢野(部屋に入った時点でこうなっていたから、やったのは首謀者で間違いないはずじゃ)


キーボ「ですが、破壊が甘いですね」

百田「ん、どういうことだ?」

キーボ「聞いたこと無いですか? パソコンなどの情報媒体はちゃんと破壊しないと、内部のデータを復元出来るって」

百田「つまり……このマザーモノクマでも同じことが出来るってことか?」

キーボ「直すことは難しいでしょうが、データをサルベージするくらいは出来ると思います」

キーボ「聞けば防犯カメラのデータがここに一度保管されていたはずなので、上手く行けば何か証拠が見つかるかもしれません」



夢野「おおっ、すごいではないか!!」

天海「なら俺もそれを手伝うっす」

キーボ「いいでしょう、今は猫の手も借りたい状況です」



春川「じゃあ、マザーモノクマはキーボと天海に頼んで……他の四人でこの部屋を捜査していこうか」

夢野「そうじゃな」



夢野(マザーモノクマ解析班と部屋内捜査班に分かれて行動を開始した)


夢野「ん、この机……」

夢野(ウチが机をいじっていると、突如スクリーンに表示が出た)

夢野「んあっ、これは!?」

春川「どうしたの夢野……って」

夢野「思い出しライトを作る機能じゃ。この机に隠されておったみたいじゃな」



夢野(前周回では二階の教室にあったその機能が今回はこの首謀者の部屋にある)



春川「ここにあったんだ……ならもし校舎を探してたら無駄足踏んでたところだったね」

夢野「首謀者しかこの部屋に入れんしな。ウチらに見つかる危険性を考えれば、ここに設置するのが一番利口じゃ」


夢野(思い出させたい記憶を選択してライトを作る……前周回通りの設備じゃな)

夢野(となると特に気になることは……いや)



夢野「思い出しライトを作った回数……?」



夢野(机をいじっているとそんな表示が出てきた)

春川「へえ、そんな確認できたんだね」

夢野「みたいじゃな。それで思い出しライトを作った回数は……六回か」

夢野「ええと今周回に発見された思い出しライトは……一回目と二回目と三回目の学園探索のときで……あれ、数が合わんぞ?」



春川「あとは東条と最原を蘇らせたときに使ったはずだよ」

夢野「ええと影の総理大臣を思いだした動機ビデオと、別人の最原に記憶を植え付けるためか」

春川「これで五回。あとは真宮寺の動機ビデオに付いてたっていう思い出しライト機能はあいつの芝居だったはずだし……一回足りないね」

夢野「ふむ……」



夢野(六回作られた思い出しライトに対して、ウチらが覚えている思い出しライトの使用回数は五回)

夢野(つまり……ウチらの知らないところで一回思い出しライトが使われたということなのか?)

夢野(だとしたら……一体何に使われたというんじゃ……?)



コトダマ『思い出しライト』ゲット!!


百田「ハルマキ、夢野ちょっとこれを見てもらってもいいか? さっき見つけたんだが」

春川「えっと……実験計画書……?」

夢野「何じゃ、これは……?」

夢野(百田に渡された紙切れを覗くハルマキとウチ)

夢野(一周目には無かったそれに書かれている内容は――)



『実験計画書』

『目的:自立思考型兵器の開発』

『概要:今までの自立思考における欠点を克服した完璧な兵器を新たなアプローチで開発する』

『用途:破壊工作は当然のこと、これまで難しかった殺人、諜報活動も可能』

『ただし普通にしては時間がいくらあっても足りないため、常識の歪む場所コロシアイを計画した』

『次のページから詳細を説明していく』



夢野「……何じゃこれは」

夢野(次のページでと書いてあるが、この一枚しか紙はない。続きは紛失されたということじゃろうか?)


百田「分かることをまとめると……」

百田「これはコロシアイを企んだ側の情報だよな」

春川「自立思考型の兵器開発……」

春川「概要や用途を見るに……兵器というよりは一流のエージェントみたいな物だね。お偉いさんがのどから手が出るほど欲しがりそう」

春川「でも……コロシアイの場を用意する必要がある兵器開発って……どういうこと?」

夢野「自立思考の欠点……とやらが関係するのか?」



コトダマ『実験計画書』ゲット!!


天海「皆さん、ちょっといいっすか?」

天海「一つ手がかりを得られそうなので、集まって欲しいっす」

春川「ん、マザーモノクマ組も進んでるみたいだね。行こうか」

夢野(ウチらはマザーモノクマの前に集まる)



茶柱「それで見つけた情報は何ですか?」

キーボ「今周回、一回目の事件前の監視カメラの記録です」

百田「一回目の事件……最原が白銀を殺した事件……というと」

天海「夢野さんが言ってたっすよね、王馬君が何か裏があると気にしていたって」

夢野「ああ、そうじゃな」

春川「それについて新たな情報が入ったと」



キーボ「だと思います、そこのスクリーンに映すので見て下さい」

夢野(そしてキーボがスクリーンに監視カメラの記録を出す)

夢野(隅に表示された日付を見ると……どうやらカウントダウンの前日のようじゃな)


<監視カメラの記録>

<第一の事件、カウントダウン前日>



最原「赤松さん、調子はどう?」

赤松「あ、最原君!」



赤松は、最原の姿を見つけると顔を綻ばせる。

しかし、その顔はすぐに曇った。



赤松「はぁ……」

最原「ど、どうしたの赤松さん?」


赤松「あ、ごめん……その最近ずっと悩んでいてね」

赤松「…………」

赤松「ねえ最原君。明日の夜時間までのタイムリミットってどうすればいいんだろう?」

赤松「コロシアイが起きなければ全員死亡。そんなの嫌だけどさ」

赤松「もちろんコロシアイが起きたとしたら、全員でこの学校から出るのは無理になっちゃうわけだし」



最原「タイムリミットは僕が何とかするよ」



赤松「……頼もしいね、最原君は」

赤松「でも、それって……具体的にはどうやってするの?」


最原「モノクマにタイムリミットの撤回を求めて交渉をしてるんだ」

赤松「どんな感じだった?」

最原「糸口は掴めたよ。この調子で行けば大丈夫だと思う」



赤松「本当に……?」

赤松「いや、ごめんね。イジワルなこと言ってる自覚はあるんだけど……」



最原「そんなことないよ。赤松さんの心配する気持ちも分かるから」

最原「でも僕に任せて欲しい。絶対に赤松さんの願い、みんなでここから脱出して友達になることは叶えてみせるから!!」


赤松「………………」

最原「………………」

赤松「信じていいの……?」

最原「やっぱり僕なんかが言っても頼りないかな?」



赤松「そ、そんなことないよ!!」

赤松「最原君はコロシアイに巻き込まれて参ってた私を元気づけてくれた」

赤松「そんな最原君の言うことなのに……疑うなんてね」



赤松「……よしっ! じゃあ大船に乗ったつもりで任せるから、最原君お願いね!!」

最原「もちろんだよ!」



赤松「じゃあね、最原君! 私はちょっとピアノを弾いてくる!」

最原「うん、僕はモノクマのところに行ってくるよ」




キーボ「映像はここまでです。続きは拾えませんでした」



茶柱「これは……最原さんと赤松さんの仲が良かったってだけじゃないですか?」

百田「ああ、今さら確認する映像か、これ?」

天海「いえ、これは重要な情報っす」

キーボ「そうですね、今まで最原クンは暴走しそうな赤松さんを止めるためにRとして行動を始めたと思われていました」

春川「でも……この映像だと赤松は最原が何とかすると信じ切って……暴走する気配がない」

春川「実際には難航していたはずだけど……まあこれは良い嘘か」



夢野「キーボ……この映像に何か手を加えられた形跡はあるのか?」

キーボ「それは無いですね。監視カメラで取ったままの映像です」

夢野「ならば……そういうことか」



夢野(ウチらが聞いた最原の記憶の話と、この監視カメラの記録)

夢野(矛盾する二つはどちらかが間違っていることを示しており)

夢野(そしてどうやら……間違っているのは最原の記憶のようじゃな)



コトダマ『監視カメラの記録』ゲット!!


キーボ「他に監視カメラの記録で気になるところはありますか?」

春川「それなら昨夜の11時くらいの校舎の映像が拾えないか探ってもらえる?」

キーボ「11時の校舎ですか……」

春川「あ、もしかしてその時点でマザーモノクマが壊れていたとか?」

キーボ「いえ。保存されているデータからして、マザーモノクマが壊されたのは昨夜の裁判の後と見られますが……さっき探った感じその辺りのメモリは破損していた気がして……」

キーボ「駄目元になりますがいいですか?」

春川「うん、頼むよ」



夢野「……?」

夢野(昨夜の校舎……というとウチが真宮寺にさらわれて眠らされている間に何かあったのじゃろうか?)

夢野(昨夜からずっと忙しくてハルマキと情報を共有できていない)

夢野(気になるが……とりあえずはハルマキに任せておくか)



夢野(あと、マザーモノクマは昨夜の裁判の後に破壊されたんじゃな。一応メモっておくか)

コトダマ『マザーモノクマの破壊』ゲット!!


夢野(キーボと天海はマザーモノクマの解析に戻る。ウチらも部屋の捜査を再開した)



茶柱「あれ? これは電子生徒手帳ですかね?」

夢野(転子が散れた首謀者の部屋から端末を発掘する)



百田「そうみてえだが……もしかして首謀者の物か?」

夢野「何じゃと!? それならこれで首謀者の名前が分かるのか!?」

春川「……水を差して悪いけど、マザーモノクマを壊すくらい用心している首謀者がそんなミスするはずないでしょ」

百田「だったらこれは一体なんだ?」

春川「一人分配って無いはずだし、あれじゃないかな?」

夢野「……?」

茶柱「とりあえず電源入れてみました。これで正体が分かるはずです」

夢野(ハルマキの言葉に疑問符を浮かべながらも、転子が電源を点けた端末を覗き込んで――)




夢野(『生存者特典』の文字をウチは見つける)



夢野「……ああ、そうか。これは最原の分の生存者特典か」

百田「えっと……一回目の事件の後に配られたから、最原の分は渡されなかったってやつか?」

春川「そうだろうね。中も……うん、私たちがもらった生存者特典と変わりはない」

茶柱「せっかく首謀者に迫る手がかりを見つけたと思いましたのに……くっ!」



夢野「生存者特典か……最原と話し合ったときの結論は、生存者を殺すために存在するって話じゃったよな?」

春川「いたずらに疑心暗鬼を誘っているからね。実際前周回でも天海が孤立して殺されたわけだし」

百田「あと首謀者の白銀が天海の殺害に協力したところから、運営はどうしても生存者を早めに殺したいって話だったよな」

茶柱「生存者を早めに殺したい理由……ですか。謎ですね」


夢野「あとはオーディションについても分からないままじゃったか」

百田「蘇った最原が最期に残した言葉が関わってるんだったか」

茶柱「『やっと最原終一になれたのに!!』でしたっけ?」



春川「そうだね。オーディション自体は前周回でもその存在が示唆されたけど……」

春川「そのときは『超高校級の探偵になりたい』と、こういう才能を持ってコロシアイに参加したいという望みであって」

春川「最原終一、という人物そのものになりたいって望みとは違う」



百田「終一になりたい……しかも『やっと』ってことは長い間思ってたわけだよな?」

茶柱「どういうことなんでしょうか?」


夢野「あと運営が仕掛けた病気も分からないままじゃったよな?」

春川「そうだね。前周回では百田が罹っていたのに、今周回では星に移っていた」

百田「ハルマキたち前周回の記憶を持つ者が、違う行動を取ることでコロシアイの結果が変わってきたって話だったけど」

百田「この病気に関しては何もしてないんだよな?」

夢野「ああ。そもそもウチらに何か出来るようなものじゃないしな」

夢野「つまり生存者特典と同じように運営側の仕掛けのはずじゃ」

茶柱「どうしてこのようなことをしたんでしょうか?」



夢野「コロシアイの展開を変えるため……ていうのを思いついたがどうじゃろうか? 実際百田がこうして生き残っておるし」

百田「展開を変えるか……でも、どうしてそんなことをする必要があるんだ?」

茶柱「分かりました! 夢野さんと春川さんが持つ記憶を役に立たないものにさせるためじゃないですか!?」

春川「確かに私たちの記憶が通用しない場面は増えたけど……モノクマの態度からして私たちの記憶は警戒していなかったし違う気がする」




夢野「そうか……なら、どういうことなんじゃろうか……?」

夢野(周回ごとに変わる生存者、病人……これらが生み出すもの……そして……)

夢野「……ん、もしかして首謀者も同じなのか……?」



コトダマ『生存者特典』ゲット!!

コトダマ『オーディション』ゲット!!

コトダマ『謎の病気』ゲット!!


天海「また解析が進んだっす。皆さん集まってもらえるっすか?」

夢野(天海の呼びかけにウチらはマザーモノクマの前に再度集まる)



春川「頼んでいた昨夜の校舎の映像が出てきたの?」

キーボ「そちらはやっぱりデータが破損しているようでさらうことが出来ませんでした。申し訳ありません」

春川「そう……ありがと、余計な手間をかけさせたね」



夢野「だったらどうしてウチらを呼んだんじゃ?」

天海「それは解析を進めている内に気になるファイルを見つけて……監視カメラの映像では無いっすけど」

百田「へえ、何が見つかったんんだ?」

茶柱「気になりますね」

キーボ「百聞は一見に如かず、です。そちらのスクリーンに注目して下さい」



夢野(キーボが指したスクリーンに注目するウチら)

夢野(映し出されたものは――)

夢野(不明瞭な風景の中央に二人の生徒が立ち――何やら振り返っている様子じゃった)




<???>





最原「長かったコロシアイも……ようやく終わるんだね」

赤松「そうだね、最原君」





最原「最初にコロシアイという事実に参った超高校級の宇宙飛行士百田君が超高校級の発明家入間さんを殺してしまって」

赤松「次にどうしても学園を脱出したい超高校級のマジシャン夢野さんが超高校級の合気道家の茶柱さんを殺した」

最原「超高校級の美術部のアンジーさんが生徒会を結成して超高校級の民俗学者の真宮寺君と超高校級のロボットのキーボ君を殺したけど、それも暴くことが出来たね」

赤松「まさか超高校級の暗殺者の春川さんと超高校級のテニス選手の星君が超高校級のコスプレイヤーの白銀さんに殺されたとは裁判終わってみるまで思いもしなかったよ」

最原「でも白銀さんだって必死だったんだ。白銀さんのおかげで超高校級の総統の王馬君がこのコロシアイの首謀者であるということに迫れたんだからね」

最原「超高校級の冒険家の天海君が超高校級の昆虫博士のゴン太くんの犠牲を乗り越えておしおき覚悟で王馬君を殺したけど……」

赤松「コロシアイは最後の二人になるまで終わらない。そのせいで超高校級のメイドの東条さんは……私たちを生かすために自分から……」



最原「………………」

赤松「………………」

最原「悲しいけど……みんなの犠牲の上で成り立ったこの命……超高校級の探偵として絶対に無駄にしない……!」

赤松「私だって超高校級のピアニストとしてみんなの分まで生きてみせるよ!」



そして二人の背後から光が差す。



最原「行こっか!」

赤松「うん!」



二人は手を取り合って光へと一歩進めて――――。






そこで映像が途切れる。



画面は砂嵐がしばらく続いて……唐突に復旧する。



映し出されたのは同じ場所ではあるが――違う二人組の映像だった。




<???>





天海「長かったコロシアイもようやく終わるっすね」

白銀「そうだね、天海君」





天海「最初に超高校級の合気道家の茶柱さんが超高校級の???の赤松さんを首謀者だと勘違いして殺してしまったっすね」

白銀「超高校級の総統の王馬君が超高校級のロボットのキーボ君と超高校級の民俗学者の真宮寺君を殺した裁判は本当難しかったよね」

天海「反対に超高校級のマジシャンの夢野さんと超高校級のメイドの東条さんが殺された事件は超高校級の入間さんのポカもあって拍子抜けするほど簡単だったっすね」

天海「東条さんが殺されたのは意外だったっすけど、謎の病気で弱ってたせいで抵抗できなかったみたいっすね」

白銀「その次は超高校級の暗殺者の春川さんが本気を出して超高校級の美術部のアンジーさんと超高校級の昆虫博士のゴン太君を殺して、裁判が本当紛糾したね」

天海「それもっすけど超高校級の宇宙飛行士の百田君に超高校級のテニス選手の星君が殺された事件のときは本当諦めてしまいそうだったっすよ」

天海「どうにか超高校級の探偵でこのコロシアイの首謀者だった最原君がクロだと突き止めることが出来たのは本当奇跡っす」



白銀「で、地味に残り二人になったからコロシアイ終了……ってわけだね」

天海「そうっすね……ずっと必死だったのでまだ実感は沸かないっすけど」

白銀「私もそんな感じかも。でも超高校級のコスプレイヤーとして頑張るよ!」

天海「俺も超高校級の冒険家として進み続けるのみっす!!」



そして二人の背後から光が差す。



天海「行くっすか!」

白銀「そうだね!」



二人は手を取り合って光へと一歩進めて――――。






またもや映像は途切れる。



画面は砂嵐が続いて……今度は復旧しない。



映像はどうやらここで終わりのようだ。




夢野「………………」

春川「………………」

百田「………………」

茶柱「………………」

夢野(映像を見た四人は押し黙る。今の……訳の分からない光景をどうにか理解しようとしているのだろう)



天海「やっぱりそうなるっすよね」

キーボ「ボクらも最初に見たときは同じ反応でした」

夢野(先に見ていた二人は落ち着いている。ウチらもポツポツと話し始めた)



夢野「最初に出てきたのは……赤松と最原じゃよな?」

百田「でも……あいつらがしゃべっていた内容は今周回とも話に聞いた前周回の物とも違うぞ?」

春川「そして……天海と白銀も全く違うことを話していた」

茶柱「天海さんはここにいますよね……どういうことですか?」

天海「俺に聞かれても困るっす。全く記憶にない出来事なので」



キーボ「そうですね。映像の四人を記憶と照合してみましたが――どれも今周回の四人とはわずかな違いが見られました」




夢野(キーボが見抜くわずかな違い……それは……)



夢野「屍者の書で蘇った最原と同じ状況ということか?」

キーボ「はい。つまり夢野さんたちが予想した、超高校級のコスプレイヤーの技術と思い出しライトの合わせ技で似せた別人ということでしょう」



茶柱「ということは……実際の赤松さんや最原さんではなくて……転子たちを攪乱させるための嘘の映像ってところでしょうか?」

百田「だろうな。俺が入間を殺したとか、最原に殺されたとか訳分からねえこと言ってたし」

春川「東条さんが病気だったり、私がクロだったりしたし。それに最原が首謀者って、考えただけでも恐ろしいね……」

キーボ「ボクはどっちでも殺されていますね」

夢野「ウチが転子を殺すってどういう状況なんじゃろうか……?」



天海「色々疑わしいっすけど……でも四人とも嘘吐いている気配が感じられないっすよね」

夢野「そうじゃな……だからこそ悩ましいのじゃが」

夢野(嘘じゃないとしたら四人が話していた内容は……)

夢野(ウチらと全く違う経緯を辿り、生存者も違ったコロシアイ)

夢野(それぞれの才能、生存者、首謀者を考えると……つまり……)



コトダマ『謎の映像』ゲット!!


キーボ「マザーモノクマに残っていたデータは一通り見ましたが、これ以上の証拠は見つからなさそうです」

百田「そうか……お疲れさまだな、キーボ」

キーボ「別に礼はいりません。自分が生き残るためにしたことなので」

夢野「…………」

夢野(ツンデレのような発言についウチは聞いてしまう)



夢野「なあ、キーボ。本当にアンジーの復讐でウチらを殺さないといけないのか?」

夢野「確かにウチらはアンジーの死体を前に、礼が欠けた行動をしてしまった」

夢野「謝罪する。その償いをするつもりもある……」

夢野「それを見て……お主が許せると判断したら、復讐を止めることは出来ないか?」



春川「私も同じ気持ちだよ。反省している」

百田「ああ。それにアンジーだけじゃなくてこのコロシアイで失った仲間全体に対してもだな」

茶柱「そうですね、誰も葬式すらしていませんから」

天海「ここを出たらちゃんとしたところに頼んで供養するっす」



夢野(ウチに追従して出てきた言葉に対してキーボは――)




キーボ「その気持ちはありがたく受け取ります」

キーボ「ですが……皆さんを殺すことを諦めるつもりはありません」



夢野(それでもキーボは折れない)



夢野「どうして……?」

春川「私たちが偉そうなことは言えないけど……それはもう復讐ですらないよ」



キーボ「そうですね。そもそも……ボクはこの行動を復讐だと思っていません。皆さんに分かりやすく説明するにはこの言葉が当てはまると思って口にしただけです」



百田「復讐……じゃないだと?」

茶柱「だったらどういう理由で転子たちを殺すっていうんですか?」




キーボ「それが……神のお告げだからです」



夢野「神のお告げ……?」



キーボ「前に言ったように、アンジー様の死体を蔑ろにする皆さんを見て、ボクは生まれて初めて強烈な殺意を覚えました」

キーボ「……ええ、初めてでしたよ。普通に生きていたらそのような強烈な殺意を覚えることなんて無いですからね」

キーボ「そのときのことでした。ボクのメモリに他者を殺害する場合の行動を書いたプログラムとそれを補助するプログラムが降って沸いてくるように現れたんです」

キーボ「つまり……これは神のお告げなのです!!」

キーボ「アンジー様がボクの殺意に応えて授けてくれたものに違いないんです!!」

キーボ「だから……そのお告げに従って皆さんを殺すのです!!」

キーボ「アンジー様!! ボクはあなた様のお告げに従って行動します!! どうか見守っていて下さいね!!」



夢野(陶酔して祈りを捧げるキーボ。ウチらはキーボに聞こえないようにヒソヒソ話す)



百田「うーん……悪い方向だけど、こういうときも悟りを開いたっていうのか?」ヒソヒソ

茶柱「ロボットも悟りを開けるんですね」ヒソヒソ

天海「理屈に合わないっすね……プログラムで動くロボットにそのようなことが起きるなんて……」ヒソヒソ

春川「なら……それすらもプログラムだったってことじゃない?」ヒソヒソ

夢野「うーん……分からん」ヒソヒソ



夢野(キーボの行動理由が分かったが……謎も増えたな)



コトダマ『キーボの証言』ゲット!!


夢野「これでこの部屋もあらかた調べ終わったか」

百田「結構情報が得られたな」

茶柱「時刻はまだ昼前ですか……。モノクマの話ですと捜査に一日あげると言っていたので、裁判開始は夜になるはずです」



春川「なら私は一応学園全体を見回っておこうかな。まあここ以上に学園の秘密が隠されていそうな場所は無さそうだけど。百田も一緒に来てくれる?」

百田「おう! 手伝うぜ、ハルマキ!!」

天海「俺は食堂で裁判に備えて得た情報をまとめておくっすかね」

キーボ「ボクも一緒していいですか? 一人よりはデータの整理も捗るでしょうので」

茶柱「んー、転子は身体を動かしましょうかね。モノクマとの最終決戦前に肩慣らしです!!」

夢野「ウチは……もうちょっとこの部屋を調べるかな」



春川「それぞれやることはあるみたいだね。じゃあ、夜になったら裁きの祠前に集合ということで……一時解散!」

夢野「ああ、また後でな!」


夢野(それぞれに目的の場所に向かう)

夢野(ウチだけはここに残るので見送る形じゃな)



夢野「さて……」

夢野(六人で十分に調べたから、今さらウチが確認しても新たな情報は見つからないかもしれないが……それでも何か見落としている可能性は考えられる)

夢野(よしっ! 頑張るぞ!!)


<一時間後>

夢野「何も見つからんな……疲れた」

夢野(ウチは必死になって探したが、みんなで捜査したとき以上の情報を得られ無かった)



夢野「これ以上はやはり無理か……」

夢野(壁にもたれ掛かって一息つく。諦めようとしたそのとき)



夢野「んあっ!?」

夢野(その壁が開いて支えを失ったウチは倒れる)


夢野「痛いぞ…………って、ここは隠し通路か?」

夢野(どうやらウチは知らずに首謀者の部屋の隠し扉を捜し当てたらしい)



夢野「そうか……前周回では一階の女子トイレに繋がっていたあれか」

夢野「今周回では女子トイレを調べても見つからなかったから、無くなったか別の場所に通じているのだと思っておったが……」

夢野「ふむ……今回はどこに出るんじゃろうか?」



夢野(気になったウチは隠し通路を進む)

夢野(その行き止まり直前――)


夢野「これは……布か?」

夢野(通路の隅に布が落ちているのを見つける)

夢野(拾い上げて見てみると……)



夢野「んあっ!? 血が付いているではないか!?」

夢野(布には血が飛び散っていた。ただ付着してからかなり時間が経っているようで、すっかり乾いている)



夢野「何に使ったんじゃろうか?」

夢野(飛び散った血……そうじゃ、血が一カ所に固まって付いていないその様子は止血などで使われたわけでないことを示している)

夢野(考えられるのは……おそらく……)



夢野「返り血を防ぐために使った……?」



夢野(この学園では何回も血が流れている……その中のどれかで使われたのじゃろうか?)

夢野(そしてこの首謀者しか知らない隠し通路に落ちていたということは……)



コトダマ『血の付いた布』ゲット!!


夢野(布を証拠として保管したウチは通路の行き止まりを改めて見る)



夢野「行き止まり……じゃが、どこかを操作すれば開くはずで……よしっ!」

夢野(スイッチに触れた瞬間壁がスライドして道が開ける)

夢野(それを通り抜けて出た先は――)





夢野「ここは……校舎の一階と二階の階段の途中か」





夢野(女子トイレとはそう離れていないが……まあ知らずにこの隠し扉の方を見つけるのは至難の業じゃっただろう。巧妙にカモフラージュされておるし)

夢野「しかしこんな場所に通じていたとはな……」



コトダマ『隠し通路』ゲット!!


夢野(隠し通路まで見つけたので、ウチは捜査を打ち切ることにした)

夢野(その足で向かった先は……)



<超高校級の合気道家の研究教室>



茶柱「きえええええええっ!!」

夢野「捗っておるようじゃな、転子」

茶柱「ゆ、夢野さん!? どうしたんですか、こんなところに来て」

夢野「夜の裁判まで時間があるから、みんな思い思いに過ごしておるじゃろ。だからウチも転子と一緒に過ごそうと思ってな」

夢野「あ、もちろん邪魔でなければじゃが……」

茶柱「邪魔なんてとんでもないです!! ウェルカムですよ、夢野さん!!」


夢野「はぁっ! りゃぁっ!! とうっ!!!」

茶柱「いいですよ、夢野さん! ではもう一回!!」



夢野(そうしてウチも転子と一緒に稽古を始める)

夢野(こうして転子と稽古をするのも、三回目の事件の前日以来か)

夢野(このところ立て続けに事件が起きてストレスが溜まっておったのじゃろう。体を動かすのはいい気分転換になる)



夢野「はぁ……とはいえ……このペースは飛ばし過ぎじゃろ……はぁ……」

茶柱「そうですね、少し休憩を入れましょうか」

夢野「おぉ、助かる……」

茶柱「隣、失礼しますね」



夢野(ウチはもう一歩も動くつもりになれず、その場で大の字に寝転がる)

夢野(横にちらと視線を向けると、転子も同じように大の字になっていた)


夢野「………………」

茶柱「………………」



夢野(疲労で口を開く気になれないウチ。転子はウチに合わせてくれているのか静かにしている)

夢野(静寂が続くが……転子となら苦にならない)



夢野「………………」

茶柱「………………」

夢野「………………」

茶柱「………………」

夢野「………………」

茶柱「………………」


夢野「……なぁ、転子」

茶柱「どうしましたか、夢野さん」



夢野(視線はお互い天井を見上げたまま、息が整ったウチは口を開いた)



夢野「ようやくこの学園を出られるときが来るな」

茶柱「そうですね」

夢野「外に出たら……どうする?」



茶柱「転子の希望としては、夢野さんと一緒にどこか出かけたいですね」

夢野「それは良さそうじゃな。ソフトクリーム片手に街を歩いて」

茶柱「洋服店で着せ替え人形さながらに夢野さんに服を試着させて」

夢野「ボウリングに行くのも良さそうじゃ。転子はかなり高いスコアを叩き出しそうじゃ」

茶柱「カラオケにも行きたいですね。夢野さんとデュエットで歌うんです」

夢野「最後にはまた明日と別れて」

茶柱「翌日また会って遊んだ話で盛り上がる」



夢野「そんな平凡でありふれた……幸せな日常が来るんじゃよな」

茶柱「もちろんですよ」




夢野「転子。お主はウチの大事な人じゃ」

茶柱「夢野さんだって転子の大事な人ですよ」

夢野「そうか……ならば――」



夢野「何があってもウチのことを大事だと言ってくれるか?」



茶柱「………………」

夢野「………………」

茶柱「いきなり何を言い出すのかと思えば……それなら転子の返事は決まっています」

夢野「………………」



茶柱「もちろんです!!」



夢野「……そうか」


<夜>

<裁きの祠>

夢野(その後再開した転子との稽古も適当なところで打ち切り、準備を万端にする)

夢野(そして全ての決着をつける夜が訪れて……ウチらは裁きの祠の前に集まった)



春川「あ、エレベーターに乗る前に報告ね」

春川「みんなと別れた後、百田と一緒に学園中を――それこそ扉を破って入った最原や白銀の研究教室も含めて――全て探してみたけど」

春川「特に何も見つからなかったよ」



茶柱「そうですか……では、収穫が無かったということですね?」

春川「いや、何も見つからなかったということ自体が収穫なんだよ」

夢野「んあ?」


天海「そうっすね、この学園の全てを調べて何も無かったということは」

天海「俺らから隠れて何かが存在しているわけではないということっす」

茶柱「つまり……どういうことですか?」

キーボ「夢野さんは前周回の希望ヶ峰学園の話で言ってましたよね」

キーボ「最初のコロシアイでは江ノ島盾子が死亡したとみせて、コロシアイを裏から操っていたということを」



夢野「つまり死亡したとみせて生き残っているような生徒はいないということじゃな」

春川「そういうこと。私たち6人以外に生き残っている生徒がいるような痕跡は見つからなかった」



コトダマ『学園全体の捜査』ゲット!!


夢野(報告が終わりウチらはエレベーターに乗り込む)



百田「これで最後か」

天海「気合いが入るっすね」

キーボ「まあ、モノクマの言葉を信じるならですが」

茶柱「これからの裁判で転子たちの運命が決まるんですか……」

春川「絶対に勝つ……」



夢野「………………」

夢野(みんな気力は十分のようじゃが……少し固いな)

夢野(最終決戦じゃから仕方ないことではあるが…………うむ、そうじゃ)




夢野「そういえばハルマキ。百田との校内デートはどうじゃったか?」

春川「デ、デートって!? な、何言ってんの、夢野!?」



茶柱「……え、二人きりで校内を見て回るってそういうことだと転子も思ってたんですが?」

春川「ち、違うに決まってるでしょ!! 捜査のために決まってるじゃん!!」

夢野「ほう? ならいい雰囲気には全くならずにずっと真面目に捜査をしていたんじゃな?」

春川「そ、それは…………その……も、もちろん……」

茶柱「はい、ダウト入りまーす」


キーボ「全く……大事な裁判の前だというのに何を話してるんでしょうか」

百田「本当だよな」



天海「……と、言ってるっすけど、実際何かあったんすか、百田君?」

百田「っ……裏切るのか、天海!!」

天海「気にならないといえば嘘になるっすからね、ほら白状して下さいっす」

百田「い、言うわけねーだろ!!」



キーボ「はぁ……全く」

百田「ほら、キーボも天海に言ってやれ! そんな場合じゃないって――」



キーボ「それでハルマキさんとの間に何があったんですか? 人間の思考パターンの参考にするので聞かせて下さい」

百田「おまえもか!?」


夢野(そうして女子陣はハルマキを、男子陣は百田をしばらくいじり倒して……)

夢野(その間にエレベーターは裁判場に着いた)



<裁判場>



夢野「っと、着いたか。ならここまでにしておくか……いい感じに場の雰囲気もほぐれたしな」

茶柱「そうですね。転子も含めて、皆さん気負い過ぎてましたね」

天海「ナイス判断っす、夢野さん」

キーボ「カモフラージュプログラムOFF。茶番は終わりましたね、行きましょう」



百田「そんなことのために俺たちは……」

春川「体よく利用された形か……」


夢野(ウチらは自分の席に着く)

夢野(ハルマキと百田は少しうなだれていたが、すぐに気を取り直しておった)

夢野(うむ、これなら大丈夫そうじゃ)



モノクマ「なーんかボクの嫌いな雰囲気だね」

夢野「現れたか、モノクマ」

モノクマ「最後の決戦を前にみんなが団結したってところ?」

モノクマ「でも、分かってるんだよね?」




モノクマ「その生き残った仲間の中に――このコロシアイの首謀者がいるかもしれないってことは」



夢野「もちろん……分かっておる」

春川「それでも前に進まないと何も解決しないからね」

百田「信じたくねーが……それでも首謀者がいるならぶっ飛ばすだけだ」

キーボ「どうせ皆さん殺すつもりなんです、首謀者がいようと構いません」

茶柱「まあそんなキーボさんが首謀者の可能性もあるんですが……」

天海「無駄に疑いあっても意味がないっす。これから裁判で真実を突き止めるのみっす」



モノクマ「あーあー、もう無駄に希望に燃えた空気なっちゃって……」

モノクマ「うぷぷっ、でもだからこそ絶望に落ちたときが楽しみともいえるよね!!」


夢野(ネクストステージ……運営対生徒の学級裁判……)

茶柱「……」

夢野(今回暴かないといけないのは、未だにコロシアイに残る謎……)

百田「……」

夢野(今周回の首謀者は誰なのか?)

キーボ「……」

夢野(どうしてこの世界はループしているのか?)

天海「……」

夢野(そして……何のためにコロシアイは起こされているのか?)

春川「……」

夢野(みんなと学園の外に出るために……ウチは全てを解き明かして生き残ってみせる……!!)





夢野(この――嘘と真実が交錯する最後の学級裁判を……!!)






今日はここまで。
コトダマリストは次にまとめておきます。

いつも通り予想コメントは自由です。苦手な方は自衛をお願いします。
続きの裁判パートは明後日投下予定です。


コトダマリスト

『思い出しライト』
ライトが作られたのは六回。対して使われたのは一・二・三回目の探索と東条の動機ビデオと最原の蘇りの五回と見られる。

『実験計画書』
自律思考を持つ兵器開発を目的とした実験の計画書。そのために常識の歪む場所コロシアイを用意したと書かれている。

『監視カメラの記録』
最原と赤松のカウントダウン前の出来事。最原の記憶と違って、赤松は最原を信じ切って暴走する気配が無い。

『マザーモノクマの破壊』
昨夜の裁判の後に破壊された。

『生存者特典』
生存者を疑心暗鬼に誘う内容の物。運営は生存者をコロシアイの早い内に殺したい意図が推測されるがその理由は不明。

『オーディション』
『やっと最原終一になれたのに』という言葉から、人物自体になりたかったことと、長い間思っていたことが推測されるがその理由は不明。

『謎の病気』
前周回では百田が、今周回では星がかかっていた病気。運営の仕掛けだと思われるが、その目的は不明。

『謎の映像』
最原と赤松、天海と白銀がそれぞれコロシアイの顛末を語った映像。キーボの見立てによると、今周回の四人とは別人である。

『キーボの証言』
殺意を覚えた瞬間に殺害プログラムとそれを補助するプログラムが現れたと証言している。

『血の付いた布』
飛び散った血が付いている布。返り血を防いだものだと思われる。

『隠し通路』
首謀者の隠し通路は校舎一階二階をつなげる階段の途中に通じていた。

『学園全体の捜査』
6人以外に生き残っている痕跡は見つからなかったとのこと。

投下ー。


<裁判開廷!!>

モノクマ「まずはネクストステージにおける学級裁判のルールを説明するよ」

モノクマ「オマエラには今から話し合いでこのコロシアイにおける謎を全て解き明かしてもらいます」

モノクマ「その結果全てを正しく指摘できればこの学園を卒業できます」

モノクマ「指摘できなければ生徒全員がおしおきです」

モノクマ「というわけでよろしく!」



夢野「このコロシアイにおける謎か……」

夢野(今までと違う難題に挑むには、全員が団結する必要があるじゃろう)

夢野(だからこそ最初はそれを阻む者の存在を排除すべき)



夢野「提案じゃ。まずは首謀者の正体を突き止めることから始めんか?」



春川「そうだね。首謀者が分からないままだと、そいつに議論を間違った方向に誘導される可能性もあるし」

茶柱「後顧の憂いを断ってからというわけですか。ナイスアイデアです、夢野さん!!」

キーボ「合理的な選択ですね」

天海「お互いに疑い合う……いつもの学級裁判っすね」

夢野「そうじゃな、クロの変わりに首謀者が誰なのかを探して――」





百田「甘いぞ、夢野!!」


    論!!



夢野「んあっ!?」



百田「ちょっと待て」

百田「俺たちの中に首謀者がいると決めつけるのは早計じゃねえか?」

茶柱「どういうことですか? 首謀者がいるというのはモノクマや前周回の話をした夢野さんたちの嘘ってことですか?」

百田「いや。モノクマはともかく、夢野やハルマキが嘘を吐くとは思ってねーよ」

百田「それでも首謀者が俺たちの中にいない可能性はあるだろ?」

夢野「分かった。百田、お主の意見をウチにぶつけてみよ」

百田「おうっ、頼むぜ夢野!!」


<反論ショーダウン、開幕!!>

百田「コロシアイ首謀者は俺たち生徒の中に存在する」

百田「前周回では白銀だったが、今周回では違った」

百田「つまりそれ以外の誰かが首謀者ってことで……その正体は未だに分かってねーってことでいいよな?」



進展!!

夢野「それなのにウチらの中に首謀者がいない可能性とは何なんじゃ!?」



百田「ああ、それは首謀者が既に死んでいる可能性だ!!」

百田「首謀者の役割は最原が言ってたとおり、モノクマを生み出すだけだろ?」

百田「しかもこの前の学級裁判えくすとらで余分に生み出していたとも言っている」

百田「なら、今現在首謀者が生きていなくてもコロシアイ運営に支障は出ないってことだ」

百田「『首謀者が今も生きているって証拠が無い』以上、首謀者が死んでてもおかしくねーはずだろ!」



コトダマセット!!

『マザーモノクマの破壊』 → 『首謀者が今も生きているって証拠が無い』

夢野「その言葉ウチの魔法で一刀両断じゃ!!」 バサッ!!


夢野「いや、首謀者はまだ生きているはずじゃ」

夢野「それはマザーモノクマの破壊が昨夜の裁判の後に行われたことから明らかじゃ」

夢野「あの部屋には首謀者しか入ることは出来ないからな」

夢野「つまり裁判の後……王馬と真宮寺が死んだ事件の後も生き残っているということで、ウチらの中に首謀者がいるはずじゃ」



百田「っ……だが、マザーモノクマの破壊をモノクマが行った可能性もあるだろ!?」



夢野「いや、それはない」

夢野「モノクマには校則『才囚学園について調べるのは自由です。行動に制限は課せられません』が働いているからな」

夢野「調べる邪魔となるマザーモノクマの破壊は出来ない……とウチは見ているが」

モノクマ「うぷぷ、その通りだね」

夢野「ということでモノクマではない運営の者……首謀者にしか破壊は出来ないということじゃ」



百田「なるほど……そうみたいだな」


夢野「そしてもう一つの証拠、ハルマキが行った学園中の捜査」



コトダマ『学園中の捜査』



夢野「これによりウチら以外に生きておる者の痕跡は見つかっておらん」

夢野「ということで未だに隠れてコロシアイを裏から操っている首謀者はいないということで……」



夢野「つまりウチら6人の中に首謀者がいることは間違いないということじゃ」



春川「……」

茶柱「……」

百田「……」

キーボ「……」

天海「……」



夢野(改めて示された事実にお互いを窺う)


モノクマ「うぷぷっ、いい緊張感になってきたね」

モノクマ「さあて未だにみんなを欺いている首謀者が誰なのか」

モノクマ「疑心暗鬼の時間だね!!」



夢野「……」

夢野(モノクマの言葉が重くのしかかる)

夢野(ウチらの中に首謀者がいるとは思っておったが)

夢野(こうして証明されて否応無く現実を見せられると辛い)



モノクマ「首謀者は君の隣にいる生徒かもしれないぞ!」

モノクマ「さあ疑って、罵って、謀かってドロドロの議論の開幕――」




キーボ「そのような非生産的な行動をする必要はありません」



夢野「キーボ……?」

モノクマ「むむっ、何だよ? だったらキーボクンには首謀者が誰なのか分かっているっていうわけ?」



キーボ「まだ確定はしていませんが……その手がかりくらいは掴めているつもりです」



百田「手がかりって何だ?」

キーボ「それは――」



証拠を提示せよ!!

『謎の映像』

キーボ「これです!!」


キーボ「マザーモノクマに残されていた最原クンに赤松さん、天海クンに白銀さんの映像」

キーボ「これが首謀者の正体に迫るための手がかりです」



茶柱「あれですか……よく分からないことを言ってましたし、嘘じゃないんですか?」

百田「ああ、コロシアイの経緯を話してたけど、あんなの起こっていないだろ?」



キーボ「それはボクたちが知らない周回のコロシアイの話をしていたからです」



夢野「ウチらの知らない……?」


キーボ「論理的に考えれば簡単です」

キーボ「夢野さん、王馬クンと話したこのコロシアイの仕組みについて話してもらえますか?」



夢野「王馬と話した……というと」

夢野「ウチはこの世界を二周目だと思っていたが、一周目と思われる世界でも天海は生存者としてコロシアイに参加していた」

夢野「つまり天海も現在のウチらと同じ存在……この才囚学園のコロシアイを生き残ったものだと思われる」

夢野「じゃからコロシアイはウチが経験している二回以上行われている……こんなところか」



キーボ「そう考えればあの謎の映像で語っていたコロシアイが何なのか分かりますね?」



夢野(キーボが言いたいことは……)



『選択肢を選べ!!』

『Q:あの謎の映像で語っていたコロシアイは?』

1平行世界で行われたコロシアイ

2前周回より過去で行われたコロシアイ

3今周回より未来で行われるコロシアイ



『2前周回より過去で行われたコロシアイ』

夢野「これじゃ!!」




夢野「ウチらが生き残ったコロシアイより……過去に行われたコロシアイってことか」



キーボ「そういうことです」

天海「コロシアイで死んだ者は次の周回では記憶が無くなって参加させられる……」

春川「だから私たちが知らなくても当然ってことか」

百田「前周回より……さらに前???」

茶柱「???」

夢野(百田と茶柱が疑問符を浮かべておる。確かに分かりづらい話になってきたな)



キーボ「そうですね、では結論から言いましょう」




キーボ「これまでの才囚学園のコロシアイはこのような順序を辿ってきたということです」



一周目:最原と赤松が生き残る



二周目:天海と白銀が生き残る



三周目:最原と夢野と春川が生き残る



四周目:現在のコロシアイ




百田「えっと一周目が最原と赤松が生存……って、あの映像の最初にあったやつだよな?」

茶柱「二周目の天海さんと白銀さんが生存したというのは一回暗転した後の映像ですよね?」

夢野「そして三周目は……ウチが生き残ったコロシアイ、最近は前周回と呼称していた周回じゃよな?」

春川「で、現在が四周目ってわけだね。うん、合っていると思うよ」

天海「そうっすね、おそらくこの通りっす」

夢野「……?」

夢野(春川と天海は納得しているようじゃが……ウチは疑問だらけじゃ)



キーボ「一つずつ説明していきましょう。まずどうして赤松さんと最原クンが生き残ったコロシアイが一周目なのか」

キーボ「これは二人の語ったコロシアイの振り返りから明らかです」



夢野「振り返りというと……」

夢野(ウチは映像を思い返す)


<回想>

最原『最初にコロシアイという事実に参った超高校級の宇宙飛行士百田君が超高校級の発明家入間さんを殺してしまって』

赤松『次にどうしても学園を脱出したい超高校級のマジシャン夢野さんが超高校級の合気道家の茶柱さんを殺した』

最原『超高校級の美術部のアンジーさんが生徒会を結成して超高校級の民俗学者の真宮寺君と超高校級のロボットのキーボ君を殺したけど、それも暴くことが出来たね』

赤松『まさか超高校級の暗殺者の春川さんと超高校級のテニス選手の星君が超高校級のコスプレイヤーの白銀さんに殺されたとは裁判終わってみるまで思いもしなかったよ』

最原『でも白銀さんだって必死だったんだ。白銀さんのおかげで超高校級の総統の王馬君がこのコロシアイの首謀者であるということに迫れたんだからね』

最原『超高校級の冒険家の天海君が超高校級の昆虫博士のゴン太くんの犠牲を乗り越えておしおき覚悟で王馬君を殺したけど……』

赤松『コロシアイは最後の二人になるまで終わらない。そのせいで超高校級のメイドの東条さんは……私たちを生かすために自分から……』



最原『………………』

赤松『………………』

最原『悲しいけど……みんなの犠牲の上で成り立ったこの命……超高校級の探偵として絶対に無駄にしない……!』

赤松『私だって超高校級のピアニストとしてみんなの分まで生きてみせるよ!』




夢野「ふむ……これから何が分かるんじゃ?」



キーボ「分からないですか? 二人はみんなの名前と才能を一緒に話していましたが」

キーボ「その中に超高校級の生存者である???が存在しません」



百田「言われてみるとそうだな」

茶柱「つまりこの周回には生存者が存在しなかったってことですか? どうして……?」

天海「それ以前にコロシアイが行われていないなら、生存者も存在しない」

春川「だからこれが一周目ってこと」

夢野「つまり……これが全ての始まりだったということか」





キーボ「次に天海クンと白銀さんが生き残ったコロシアイを二周目としていますが、これは前後のつながりを見てです」

夢野「つながり……ちょっと待て、今思い返すからな」

夢野(ええと……映像では……)


<回想>

天海『最初に超高校級の合気道家の茶柱さんが超高校級の???の赤松さんを首謀者だと勘違いして殺してしまったっすね』

白銀『超高校級の総統の王馬君が超高校級のロボットのキーボ君と超高校級の民俗学者の真宮寺君を殺した裁判は本当難しかったよね』

天海『反対に超高校級のマジシャンの夢野さんと超高校級のメイドの東条さんが殺された事件は超高校級の入間さんのポカもあって拍子抜けするほど簡単だったっすね』

天海『東条さんが殺されたのは意外だったっすけど、謎の病気で弱ってたせいで抵抗できなかったみたいっすね』

白銀『その次は超高校級の暗殺者の春川さんが本気を出して超高校級の美術部のアンジーさんと超高校級の昆虫博士のゴン太君を殺して、裁判が本当紛糾したね』

天海『それもっすけど超高校級の宇宙飛行士の百田君に超高校級のテニス選手の星君が殺された事件のときは本当諦めてしまいそうだったっすよ』

天海『どうにか超高校級の探偵でこのコロシアイの首謀者だった最原君がクロだと突き止めることが出来たのは本当奇跡っす』



白銀『で、地味に残り二人になったからコロシアイ終了……ってわけだね』

天海『そうっすね……ずっと必死だったのでまだ実感は沸かないっすけど』

白銀『私もそんな感じかも。でも超高校級のコスプレイヤーとして頑張るよ!』

天海『俺も超高校級の冒険家として進み続けるのみっす!!』




夢野「なるほど、今度は分かったぞ」

夢野「天海と白銀は赤松を超高校級の???だったと語っておる。そして赤松は一周目の生き残りじゃ」

百田「ああ、だから一周目の後の二周目になるってことか」

茶柱「この二周目では天海さんが生存して……だから天海さんが???だったのが三周目だとしているんですね」

春川「そして三周目で最原と私と夢野が生き残って」

天海「現在が四周目のコロシアイってことっすね」



夢野(二周以上コロシアイが行われているという話じゃったが……実際にはこの周回は四周目じゃったのか)

夢野(四周目……四というと……この周回はニューダンガンロンパV3の次じゃから……)



夢野(ニューダンガンロンパV4……となる)



夢野(これは……何か関わりがあるのか?)


茶柱「なるほど、今までに起こったコロシアイがどうなったのかは分かりましたが……」

百田「元々コロシアイの首謀者を探すって話だっただろ?」

夢野「そういえばそんな話じゃったな」

百田「これで首謀者が分かるっていうのか?」



キーボ「もちろんです。先ほどのコロシアイの順序にこれまでの生存者と首謀者を組み合わせるんです」

キーボ「そうすればボクの主張が分かると思います」



夢野「生存者と首謀者……?」

夢野(よく分からんがキーボの言いたいことは……ええと、こうか?)


一周目

生存者:無し
首謀者:王馬

最原と赤松が生き残る。



二周目

生存者:赤松
首謀者:最原

天海と白銀が生き残る。



三周目

生存者:天海 
首謀者:白銀

最原と夢野と春川が生き残る。



四周目

生存者:最原と夢野と春川
首謀者:不明

進行中。





夢野「っ……これは……」

百田「もしかして……前周回の生き残りが次の周回の生存者と首謀者になっているのか!?」

茶柱「なるほど……ですが一周目の王馬さんが首謀者というのはどこから来たんですかね?」

天海「一周目に生存者が存在しないように、首謀者も法則外、ランダムで決めたんじゃないっすかね」



夢野「生き残りが……首謀者と生存者に……?」

夢野(どうしてそんなことを……運営が決めたルールだとすれば何らかの目的があるはずじゃが……?)

夢野(いや、それより今考えるべきは――)



キーボ「この法則からすれば今周回の首謀者も前周回の生き残りの中にいるはずです」

キーボ「つまり――」




『怪しい人物を指摘せよ!!』



キーボ「夢野さんと春川さん」



キーボ「前周回を生き残ったあなたたちはどちらも生存者だと言っていますが」



キーボ「その中に嘘を吐いている者がいて……」



キーボ「どちらかが本当はこの周回の首謀者なのではないですか?」






夢野「ウチかハルマキのどちらかが首謀者……?」



夢野(もちろんウチは首謀者ではない)

夢野(となると考えられるのは――)





夢野「ならハルマキが首謀者なのか?」



春川「なら夢野が首謀者なの?」






夢野「っ……!?」

春川「っ……!?」



夢野(ハルマキに疑惑の視線を向けたところ、あちらもウチに疑惑の視線を向けていた)

夢野(二択なのじゃ。自分が違うなら相手を疑う。ハルマキがしたのはウチと同じで当然のこと)



夢野「…………」

夢野(改めて確認する……ウチは首謀者ではない)

夢野(しかし……勢い疑ってしまったが本当にハルマキが首謀者なのか?)

夢野(今まで生存者の仲間としてコロシアイを止めようと尽力したハルマキが……首謀者だとは思いたくない)



夢野(最初の議論からして首謀者がこの6人の中にいることは確定しておる)

夢野(信じたくはないが……ハルマキが首謀者なのか)

夢野(もしくはそれ以外の四人の中に首謀者がいるのか……)



夢野(真実は何なんじゃ…………?)



<裁判中断!!>

今日はここまで。続きはまた明日です。

まとめ有り難い
首謀者男死レズじゃありませんように

『人狼ゲーム』(じんろうゲーム)は、川上亮による日本のホラー小説。およびそれを原作とした日本映画のシリーズ作品。

人狼ゲームを題材としたサスペンス・ホラー作品である。続編として

『人狼ゲーム BEAST SIDE』(じんろうゲーム ビースト・サイド)
『人狼ゲーム CRAZY LIKE A FOX』(じんろうゲーム クレイジー・ライク・ア・フォックス)
『人狼ゲーム PRISON BREAK』(じんろうゲーム プリズン・ブレイク)
『人狼ゲーム LOVERS』(じんろうゲーム ラヴァーズ)
『人狼ゲーム MAD LAND』(じんろうゲーム マッドランド)
『人狼ゲーム LOST EDEN』(じんろうゲーム ロスト・エデン)
『人狼ゲーム INFERNO』(じんろうゲーム インフェルノ)
がある。それぞれ設定や登場人物は異なるが、「本当の殺し合いになる、生死をかけた人狼ゲームを繰り広げる」という点と、主人公はそのゲームに参加する女子高校生である点は全て共通している。これらの実写映画化作品群は初期に桜庭ななみや土屋太鳳などが主演に起用され、以後、若手女優の登竜門とも呼ばれている。

あらすじ(人狼ゲーム)
高校2年生の愛梨は、アルバイトの帰りに何者かに拉致される。同じ場所には男女10人の高校生が集められ、部屋のモニターから何者かに「この場で起きていることは撮影され、中継されています」と告げられ、「人狼ゲーム」を強制的に開始させられる。ゲームを進めると、そのルールに従って決めた処刑対象者が実際に殺されていく。

仁科愛梨

藤木毅

多田友宏

井上真理絵

猪瀬尚子

相模夕姫

町村誠一郎

アジ野「弱くてニューゲーム……ってウチなのか?」ch6『ダンガンロンパV3』

川崎文隆

下林勇平

井上このみ

稲葉瞳

森井あやか

キャスト(人狼ゲーム)
仁科愛梨:桜庭ななみ
多田友宏:太賀
井上このみ:竹富聖花
町村誠一郎:岡山天音
稲葉瞳:大沢ひかる
猪瀬尚子:梶原ひかり
川崎文隆:藤原薫
下林勇平:平埜生成
藤木毅:入江甚儀
井上真理絵:藤井美菜

伊集院守

蛍池北斗

本願五月

渡辺貴子

なんでアンジーさんは私の邪魔をして夢野さんを独り占めしようとするのでしょうか。
…夢野さんを一番わかってるのは私のはずなのに。
まさか、夢野さんを狙っているとか?!
駄目です!これでは夢野さんがアンジーさんのモノに!!どうにか止めなくては。。。


あっ…なんて考えてる間にまた!キィェェ!あんなにベタベタと…夢野さぁああん!!!
ア「秘密子は可愛いねぇー。イケメンの神様もそう言ってるよー」
夢「んあ、それは本当か?嬉しいのぅ」
神様とか以前に夢野さんは世界一可愛いんです!!もうみてられません!!
転「すみません夢野さん、少しアンジーさんかりてよいでしょうか?」
夢「んあ?よいが?」
ア「えー?なになにー?何の用ー?」
転「いいからきてください!夢野さんすぐ戻ってきますからね!!」
そういって私は夢野さんには笑顔でふるまってアンジーさんをつれて食堂へきました。

ア「転子ー?どうしたのー?」
転「…なんでいつも夢野さんにベタベタくっついてるんですか。」
私は声のトーンを低くしてきいた。
ア「なーんだ!そういうことかー。」
それから30秒くらい沈黙が続いた。
転「はやく話してください!まさかあなたも夢野さんを…」
ア「ううん。ちがうよ。」
そういうとアンジーさんは私に背を向けて話し出した。
ア「アンジーはねー。いつも転子と一緒にいる秘密子に嫉妬してたんだー。だから、秘密子を転子から離して一緒にいさせないようにしたんだー。…悪い子だよね。」
アンジーさんは悲しそうにそう告げた。…え?ちょっと待って?
転「待って下さい。ということは…私に近づかせたくなかったということですか?」
ア「…そうだよ。でも勿論秘密子は大好きだよ。だけど、好きって気持ちは転子とは少しちがうかな。」
…どういうことなんだろう。

転「よく話が理解できませんが…」
ア「うーん。アンジーは転子に恋してる…って神様が言ってるかな」
アンジーさんは顔を赤くして言った。
…え?私は最後まで意味はよくわからなかったが、自然に顔が熱くなったのがわかった。

モノゴン「フゥーッ!大正解だ!今回【超高校級の美化委員】である菜田優樹を殺したのは…桃宮竜胆だ!!だが1人だけ不正解だったぜ中村よぉ。まさか自分に投票するなんてな、キヒヒ」

モノゴン「ヒーハーッ!大正解!今回【超高校級の盗賊】流走美登利を殺したのは…意外や意外!神谷向日葵だ!!然も今回は全員正解!いや見事見事!!」

モノゴン「おぉ!又もや正解だ!今回【超高校級の声優】である御子柴氷雨君を殺したのは…北月さんだ!未だにネジが取れた人形みたいに笑ってるが大丈夫か?」

モノクマ「パンパカパーン!!大せーーかい!!超高校級のデザイナー、久我鳴海サンを殺したのは超高校級の幸運、里見四葉サンでしたーーーー!!初めてだけどオマエラ!!良くできました!学園長は嬉しいです…花丸あげちゃう!!」

モノクマ「いやっほーーーーーー?だいせーーーーかーーーーーい?今回超高校級の探検家、鏑木穂積クンを殺したのは超高校級の学級委員、柄沙誠志郎クンでしたーーーーー?」

「だいせいかーい!そう、超高校級の小説家、櫻庭彼方サンを殺したのは、超高校級のゲームクリエイター、宇曽井仕種さんでしたー!まぁ、一人間違えてるけど……いいよいいよ、これぐらいの誤差!」

投下ー。


<裁判再開!!>

夢野(キーボの指摘から浮かび上がった法則)

夢野(コロシアイを生き残った者が次の周回で生存者と首謀者になる)

夢野(とすると……首謀者と疑わしいのはウチとハルマキとなるが……)



茶柱「夢野さんが首謀者だとは思えません!!」

百田「でも、ハルマキだって首謀者なわけねーだろ!!」

天海「二人の中に首謀者がいるとは思いたくないっすね……」

キーボ「ですが法則からすると二人のどちらかが首謀者なはずです」



夢野(ウチは首謀者ではない。ハルマキが首謀者だと思いたくない)

夢野(じゃがキーボの言う法則ももっともで……)

夢野(っ……どうすれば――)




春川「ちょっと待って。今周回ではその法則が本当に適用されたの?」



夢野「え……?」

キーボ「どういうことですか?」

春川「前周回から今周回にあたってはイレギュラーが起きているんじゃない?」

百田「イレギュラー……?」

キーボ「そんな都合がいいことがありますか? 自分が疑われたからって否定しようとしているだけじゃないんですか?」

天海「いえ、そうっすね……今周回には今までと違う点が」



天海「前周回のコロシアイを三人生き残ったということっす」




天海「あの映像で語られていたこれまでのコロシアイは生徒が残り二人になるまで続けられていたっす」

天海「その理由は校則『シロが勝ち続けた場合は、最後の2人になった時点でコロシアイは終了です』のせいだと思うっすけど」

天海「でも前周回は最原君に夢野さん、春川さんの三人が生き残っているっす」

百田「今までは二人しか生き残ってねえし……おかしいな」



春川「そしてイレギュラーは今周回の私たちの才能にも現れている」



夢野「才能……というとウチらが超高校級の生存者になっていない点じゃな」



茶柱「夢野さんは超高校級のマジシャンで、春川さんは超高校級の暗殺者ですもんね」

百田「終一も超高校級の探偵のままだったな」


キーボ「ならどうして三人の才能は生存者になっていないっていうんですか?」



春川「そもそもだけど超高校級の生存者はその前の周回のコロシアイの記憶は失っているはずなんだよ」

春川「でないと前周回で自分の才能である冒険家のことを忘れていた天海の説明が付かない」

春川「でも私たちは前周回の記憶を持っている」

春川「だからもし生存者にされても自分の才能を知っているから意味が無いからしなかった」



春川「記憶を失っていないのもまたイレギュラーなんだろうね」


百田「イレギュラー、イレギュラー言ってるけど……結局どういうことなんだ?」



春川「ここからは分かっていることからの推測だけど……」

春川「このコロシアイは最後の二人になった時点で運営がその二人の生徒に処理を行うんだと思う」

春川「二人から記憶を消して、一人には生存者特典を与え、もう一人には首謀者の記憶を植え付ける」

春川「それから残り14人を補充して次の周回を始めてきたんだろうけど……」



春川「前周回では残りが二人になる前にキーボが学園を破壊してコロシアイを終わらせてしまった」

春川「だから運営は無理矢理次の周回を始めさせたんだけど……処理を行う暇がなかった」

春川「それが私たち三人が記憶を持っていたり、才能が生存者になっていない理由で――」



春川「首謀者になっていない理由だと思う」






キーボ「今までと違う状況だから、今回は法則が適用されていない……ですか」

キーボ「そうですね、考えられる可能性ではあるでしょう」



夢野「ならウチらは首謀者容疑が晴れたんじゃな!?」

キーボ「いえ、二人の容疑が晴れたというよりは六人全員に容疑が拡大したということです」

キーボ「結局運営が今周回の首謀者をどういう基準で決めたか分からない以上、誰にでも可能性があるということですので」

春川「まあ、そういうことだね」



夢野「ウチかハルマキが首謀者という状況が解消されたのは良かったが……」

百田「容疑者全員ってことは、議論が振り出しに戻ったってことだよな」

茶柱「一体誰が首謀者なんでしょうか……?」




天海「なら今度は別の角度から首謀者の正体に迫ってみるっす」



百田「何か案があるのか、天海?」



天海「前周回では第一の事件に裏で首謀者が絡んでいたと聞いたっす」

天海「なら今周回もそれについて話し合うべきっす――」



天海「そう、最原君が白銀さんを殺した事件を」



茶柱「第一の事件を……」

春川「そうだね、これまでの捜査でおかしな点も上がってきているし」

キーボ「マザーモノクマから拾ったあの映像ですか」



夢野(みんなが言っている証拠は――)



『証拠を提示せよ!!』

『監視カメラの記録』

夢野「これじゃ!!」


夢野「これまで最原の話では第一の事件を起こした理由は赤松が暴走しそうだったから、それを止めるためという側面があった」

夢野「じゃが今回の捜査でマザーモノクマから拾った監視カメラの映像により、赤松は最原を信じ切って暴走する気配がない」



百田「確か前周回では赤松が最原を信じきれなくて、首謀者を殺す算段を立てたんだよな」

春川「だから今回も暴走しそうになったって聞いてあり得るって思ったんだけど……」

春川「記憶のある最原が上手く立ち回ったおかげで、あの映像を見る限り赤松の不安は払拭されている」



茶柱「ですが蘇った最原さんは赤松さんが暴走しそうだったって語ったんですよね?」

夢野「つまり最原の記憶と監視カメラの映像で齟齬が生じておる」

キーボ「映像には手を加えられた形跡はありませんでした。真実が映っているはずです」



夢野「だから間違っているのは……最原の記憶の方じゃ」




百田「最原の記憶が間違い……」

茶柱「えっと……ド忘れしていたってことですかね?」

春川「記憶ってのは普通に考えれば誰にも手を出せるものじゃない」

天海「でも、この学園には記憶を操作する方法があるっす」

夢野「そうじゃな、ちょうどそれを証明する証拠がある」



『証拠を提示せよ!!』

『思い出しライト』

夢野「これじゃ!!」


夢野「首謀者の部屋にあった思い出しライトの作成機能」

夢野「これによると思い出しライトは六回作られたとある」

夢野「しかしウチらの知る限り、一・二・三回目の探索に、東条の動機ビデオと最原の蘇りに際した五回しか使われていないはずじゃ」

夢野「じゃからその残りの一回は……この最原の記憶を書き換えるために使ったのではないか?」



百田「首謀者が最原の記憶を書き換える……か」

キーボ「それで赤松さんが暴走しそうだったって記憶を植え付けられたんです」

茶柱「でも、どうしてそんなことをしたんですか?」



春川「書き換えられた結果、最原は赤松のために白銀を殺すという決意をすることになった」

春川「首謀者の狙いは最原に第一の事件を起こさせるためってことじゃないかな」



百田「っ……殺意を植え付けられたって……そんなことあっていいのかよ!?」


夢野「………………」

夢野(みんなの話し合いを……ウチはどこか遠いことのように聞いていた)

夢野(というのも何かが引っかかるからじゃ)



夢野(首謀者が最原の記憶を書き換えて白銀を殺させた)

夢野(それだけでも酷い出来事じゃが……)

夢野(本当にそれだけなのか……?)

夢野(ウチが覚える違和感は…………………………………………………………そうか……)



夢野「こんな簡単なことを見落としていたとは……」



夢野(一つの気づきから連鎖的に真実が紐解かれていく)





夢野(つまり最原は……)

夢野(そして首謀者の正体とは――――――)








夢野「………………」

春川「……?」

春川(夢野……さっきから黙り込んで考えて……何か気づいたんだろうか?)




夢野「少し……いいじゃろうか?」

春川「いいけど……何かあったの、夢野?」

百田「そうだぞ、何つうのか……雰囲気がすげえ怖いんだが」



春川(百田の言うとおり今の夢野は少し近寄りがたい)

春川(理由はその能面のような表情だろう)

春川(さっきまでと違って感情をなるべく表に出さないようにしている)

春川(何があったのか気になるのに……夢野は私たちの言葉に答えず話し始めた)



夢野「第一の事件において確認じゃ」

夢野「今のハルマキの話じゃと、首謀者は最原に赤松が暴走するという記憶だけを植え付けて、白銀を殺させる決心をさせたということじゃよな」

春川「そうだけど……」



夢野「その場合、最原はコロシアイ促進BGMが鳴る中、あの教室で白銀を殺したということになる」

百田「そうだけど……今さら何の確認をしてるんだ?」



夢野「いやはや、今まで気づかなかったのもおかしな話じゃが……」








夢野「最原はどうして白銀を殺した返り血を浴びてないんじゃ?」





春川「え……?」






夢野「最初ウチらは最原がクロではないと思った」

夢野「その理由には最原が誰かを殺したと思いたくなかったり、色んな証拠を分析したりじゃったが……」

夢野「もし最原の服に返り血が付いていたとしたら……ウチらは最初から最原をクロだと疑っていたじゃろう」



天海「結局は白銀さんの表情や死体発見アナウンスから矛盾を指摘して、最原君がクロだと決まったっすが……」

天海「そのせいで返り血が付いていないことについては議論されてないっすね」



キーボ「白銀さんからはかなり血が流れていました」

キーボ「殺したのに血を全く浴びていないのは……確かにおかしいですね」



春川「………………」

春川(みんなの話は頷けるところがある……でも……)



春川「だったら……何があったっていうわけ!?」



夢野「最原が何かで返り血を防いだ可能性も無くはないが」

夢野「あのとき現場は大きな密室となっておった。その内部はくまなく捜査したわけで、その防いだ何かが見つかっていないのはおかしい」

夢野「そして事件の流れからして部屋に着替えに戻る時間も無かった」

夢野「ならば可能性は一つじゃ」






夢野「最原は……白銀を殺しておらんということじゃ」





春川「でもそれはおかしいって!!」

春川「最原は白銀を殺した罪を認めておしおきされたんだよ!?」

春川(夢野の矛盾している部分を指摘して)





夢野「それはそうじゃ。そういう記憶があったんじゃからな」





春川「っ……!?」

春川(すぐに反論される)



キーボ「記憶……というと」

天海「まさか……首謀者が書き換えた最原君の記憶というのは……」




夢野「最原は赤松が暴走しそうだと思い、どうにかしようと思って」

夢野「コロシアイを止める方法を思いつきRとしての手紙を出して」

夢野「そして白銀をあの教室に呼び出して殺した」



夢野「ここまで全部が……首謀者によって書き換えられた偽りの記憶ってことじゃ」




夢野「考えてみればそうじゃ。前周回の最後あそこまでコロシアイを否定した最原が、コロシアイを終わらせるためだとしても、誰かを殺すわけがない」




百田「偽りの記憶……」

春川「だったら……最原は冤罪でおしおきされたってこと?」

夢野「ああ、まさしく前周回の赤松のようにな」



夢野「そして白銀を本当に殺したのはもちろん首謀者じゃ。最原に冤罪を被せることが出来るのは、思い出しライトを使った首謀者しかおらんからな」



春川「………………」

春川(夢野は表情一つ動かず淡々と論理を展開していく)

春川(どうしてそんなことを……その先に何を見ているの?)



天海「………………」

天海「最原君が白銀さんを殺していない……確かに考えられる可能性っす」

天海「記憶をいじるとはそこまで可能にするっすから」

天海「でも……その証拠が無いっす!」

天海「本当に首謀者が白銀さんを殺したんすか!?」



『証拠を提示せよ!!』

『血の付いた布』

夢野「これじゃ」




夢野「みんなで首謀者の部屋を捜査した後、ウチは一人残って捜査を続けた」

夢野「そこで隠し通路を見つけて……血の付いた布が落ちているのを見つけた」

夢野「血が散らばり返り血を防いだと思われる布」



キーボ「返り血を防ぐというと……」

キーボ「二回目の事件はエグイサルによる犯行、三回目の事件は真宮寺クンは返り血を存分に浴びていて、四回目の事件はアンジー様の毒殺で返り血は無く、五回目の事件では毒入りパンにギロチン……」

キーボ「防ぐ必要のあったのは第一の事件しかありませんね」



夢野「つまりこれが白銀の殺害に使われたということであり……首謀者しかしらない隠し通路に落ちていたのが犯行に関わっていた証拠じゃ」


春川「本当に首謀者が……白銀を……」

百田「終一は冤罪だったって言うのかよ……!!」

茶柱「こんなことをした首謀者って……一体誰なんですか!?」



夢野「それは……白銀を殺した件から明らかじゃ」

夢野「あのときウチとハルマキと百田は食堂にいてアリバイがあった」

夢野「キーボは王馬と一緒にいてアリバイがある」

夢野「そして天海はアリバイこそ無かったが、現場の密室の外におった時点で中におった白銀を殺すことは不可能じゃ」



夢野「つまり白銀を殺した首謀者は――――」






『怪しい人物を指摘せよ!!』





夢野「超高校級の合気道家……茶柱転子」

夢野「このコロシアイの首謀者は……おぬしだとしか考えられない」





茶柱「……え!? 転子ですか!?」






春川「………………」

春川(夢野は自分の大事な人がコロシアイの首謀者だという、考えられる限り最悪の可能性を自ら指摘する)

春川(もしかしてこれが見えていたから……感情を内に秘めているのだろうか……?)

春川(そうでもしないと……やってられないから……)



天海「第一の事件発生時、茶柱さんはアリバイが無くて裁判のときもクロを疑われたっす」

天海「密室の一端を担っている茶柱さんが嘘を付いていれば、白銀さんを殺すことが出来たと」

天海「でも、死体発見アナウンスを鳴らした三人目だったことからクロじゃないってことになったはずで――」



夢野「最原を冤罪でおしおきしたんじゃぞ」

夢野「それに比べれば死体発見アナウンスのルールを曲げる位どうってことない」



天海「それは……」


茶柱「ちょっと待ってください!!」

茶柱「転子は首謀者じゃありません!! どうしてそんなに疑うんですか、夢野さん!!」



夢野「転子が首謀者だとすると、これまでのコロシアイで疑わしい点が一気に出てくる」

夢野「第四の動機、モノクマボール」

夢野「転子が『コロシアイを終わらせる』望みを持ったウチと組んだのは……その望みを叶えるのを邪魔するためじゃな」

夢野「運営側、首謀者としてはコロシアイを終わらせるわけには行かないから」



夢野「モノクマボールを奪ったアンジーを追いかける際に、二人で挟み撃ちにしたのにアンジーを逃してしまった……という出来事があったが」

夢野「今思えば転子お主がわざと逃がしたんじゃろう? ウチの手元にモノクマボールが戻ってこないように」



夢野「そして星がクロだと分かって、コロシアイを終わらせる望みを叶えようとしたときも」

夢野「待ったをかけて、自分の望みを叶えるように説得したのは……転子、お主じゃ」




夢野「さらに昨夜の第五の事件」

夢野「ウチは王馬の死体を見つけた後気絶してしまった」

夢野「そしてウチが寝ている間に捜査時間、裁判と進み……ついにはおしおきされるといったところまで行った」

夢野「ウチが起きたら王馬の仕掛けたコロシアイを終わらせる策について言及されてしまう」

夢野「運営側にとって都合のいいこの展開は……転子お主がウチに睡眠薬を打ったおかげじゃな?」



夢野「気絶したウチを寄宿舎に運んだのは転子お主だと聞いておる」

夢野「そのときに睡眠薬を打ったのじゃろう」

夢野「幸いおしおきされる直前にウチは起きて裁判場に到着したが……遅れていたらおしおきは執行されていたじゃろうし、コロシアイも終わっていなかったに違いない」


茶柱「で、ですが……それは夢野さんの推測ですよね?」

茶柱「いえ、妄想です!!」

茶柱「転子が首謀者なんて、そんなことありえません!!」



夢野「最後に」

夢野「隠し通路が通じていた場所についてじゃ」



夢野「ウチが捜査時間中に迷い込んだそれは、校舎の一階と二階をつなぐ階段の途中に通じておった」

夢野「その隠し通路内に返り血を防ぐ布はあったんじゃが……」

夢野「転子、お主は事件のとき階段を見ていたということじゃが、お主が首謀者でないなら隠し通路を動かした人間を見ているはず」

夢野「じゃが何も証言していないということが……お主が首謀者である証拠じゃ」


春川「一階と二階をつなぐ階段の途中に隠し通路があったって……もしかして」

百田「ああ……」

天海「何か気づいたんすか?」

春川「うん。昨夜の事件……夢野が真宮寺に誘拐されて、どこに連れ去られたのか手分けして探したとき」

春川「私たちは茶柱を尾行していたの」

百田「真宮寺が茶柱を殺すために内緒で呼び出していると判断したからだな」

春川「でも、茶柱は一階と二階につながる階段の辺りで忽然と姿を消した……尾行に気づかれていないはずなのにどうしてって疑問に思ってたけど……」

春川「あのとき……隠し通路から首謀者の部屋に向かったんだね。だからそれを知らない私たちは見失った」


キーボ「事件の最中に首謀者の部屋に……もしかしてマザーモノクマの監視カメラの映像を見て、現在何が起きているのか状況を把握するためですかね」

天海「そのために隠れて首謀者の部屋に向かったっすけど……運悪く春川さんたちに尾行されていたってことっすか」

百田「茶柱……おまえ本当に……」



夢野「どうじゃ、転子。ここまで長々と語って悪かったな」

夢野「申し開くことがあるなら聞くぞ。言ってみい」



茶柱「…………」

夢野「…………」



百田「…………」

春川「…………」

キーボ「…………」

天海「…………」




茶柱「夢野さん、言いましたよね?」



茶柱「『何があってもウチのことを大事だと言ってくれるか?』って」



茶柱「対して転子は答えました」



茶柱「『いきなり何を言い出すのかと思えば……それなら転子の返事は決まっています』」



茶柱「『もちろんです!!』と」



夢野「そうか……なら改めて聞こう」










夢野「転子……お主は首謀者でもウチのことを大事だと言ってくれるか?」



茶柱「もちろんです! 転子は首謀者でも夢野さんのことが大事ですよ!!」








春川「っ……!」

百田「なっ……!」

天海「まさか……!」

キーボ「そうでしたか……」



夢野「……」



茶柱「何かリアクションが薄いですね、夢野さん!!」

茶柱「大事な人が首謀者だったんですよ!!」

茶柱「もっと転子が大好きな夢野さんが絶望した表情を見せてくださいよ!!」



春川「茶柱……あんた……」

春川(首謀者だと認めた茶柱は……しかしいつもと変わらない調子で話す)



茶柱「いやあ失敗でしたね!」

茶柱「まさか首謀者だということがバレるとは思っていませんでした!!」



夢野「ということはさっきウチが言ったこと……全部認めるんじゃな?」



茶柱「そうですね、流石の指摘でした」

茶柱「モノクマボールでコロシアイを終わらせないように妨害したのも、夢野さんに睡眠薬を打ったのも首謀者の転子の仕業です!!」


茶柱「そして第一の事件で暗躍したのも転子です!!」

茶柱「転子だって本当は皆さんの自主性に任せたかったんです。けどカウントダウンが迫っているというのに、誰も殺人を計画していなくて……」



茶柱「だから仕方なく最原さんが思いつきそうな、これなら殺人に踏み切っても仕方ないという状況や計画を考えて」

茶柱「R――Ringleader(首謀者)として食堂に手紙を残して、最原さんと白銀さんの二人を呼び出して」

茶柱「先にやってきた最原さんには思い出しライトで、赤松さんが暴走しそうだったから自分が殺害計画を思いつき実行したという記憶を植え付けて」

茶柱「遅れてやってきた白銀さんを返り血が付かないように布を用意して殺しました!!」



茶柱「その後はバタバタでしたね」

茶柱「急いで階段に走り、隠し扉の通路を開けて返り血を防いだ布を中に入れて閉じて」

茶柱「何食わぬ顔をして夢野さんたちと合流したということです!!」


春川「っ……なら本当に最原は冤罪でおしおきされて……」

百田「終一は……白銀を殺していなかったのか」

天海「これは……きつい話っすね……」

キーボ「どうせ殺す人間の本性がどうであろうと……変わりありません」



夢野「そうか……転子、お主は……」



春川(夢野までもが言葉を失う中、茶柱の弁舌は止まらない)



茶柱「ところで皆さん、疑問に思いませんでしたか?」

茶柱「転子が冤罪を被せた最原さんは超高校級の探偵……聡い人間です」

茶柱「一つ失敗すれば、転子の意図が見抜かれる可能性がありました」



茶柱「カウントダウン中にコロシアイを起こさせるだけなら誰でも良かったはずなのに」

茶柱「冤罪を被せるならもっと楽な人間はいたはずなのに」

茶柱「わざわざ最原さんをターゲットにしたのは何故でしょうか?」


春川「最原を狙った理由……?」

春川(茶柱は何を話そうとしているのか……?)

春川(分からないけど……最原を狙った理由は想像が付く。それは――)



春川「最原が生存者だから……だよね?」

春川「前周回の天海からして、運営はどうにか生存者を早めに殺そうとする意図があるように思える」



茶柱「その通りです! 流石です、春川さん!」

茶柱「ではもう一歩踏み込みましょう! どうして運営は生存者を早めに殺したいのだと思いますか!?」



春川「っ……それは……」



茶柱「分からないですか? ……まあ監視カメラで見てましたけど、蘇った最原さんもこの疑問には答えられなかったみたいですし、しょうがないですか」

茶柱「ではさっさと正解発表に移りますね」



茶柱「生存者を早めに殺したい理由。それは――」




茶柱「生存者はその前の周回で最後まで生き残ったキャラです!!」



茶柱「そして最後まで生き残ったってことは、その周回で活躍したキャラってことなんです!!」



茶柱「それなのに次の周回でもまた活躍したら……つまらないじゃないですか!」



茶柱「視聴者はそんなこと求めていません!!」



茶柱「だからさっさと死んでもらうことにしているんです!!」






春川「…………………………は?」

春川「な、何を……言って……」



春川(茶柱が首謀者だということは衝撃的だったけど……)

春川(それでもまだ何が起きているのか理解は出来た)



春川(でも……今の茶柱の言葉は……)

春川(頭が理解を拒むような……)

春川(おぞましい悪意が……潜んでいるようで……)






茶柱「転子を首謀者だと見抜いた褒美です!!」

茶柱「話してあげましょう!!」





茶柱「ニューダンガンロンパV4」



茶柱「いえ」



茶柱「ニューダンガンロンパ――Version4について!!」





今日はここまで。続きはまた明日です。

女子20番・深森なぎさ(みもり・なぎさ)

吹奏楽部。女子主流派グループ。副委員長。
真面目で几帳面、しっかりした性格。
周りの噂に捕らわれず誰とでも平等に接する事が出来る。

身長/155cm
愛称/なぎさ、なぎさちゃん、なぎちゃん、なぎさん
特記/森嵩(男子18番)は母方の従弟

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★★★

★★★☆☆

★★★★★

★★★☆☆

★★☆☆☆

★★★★★
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

缶詰セット
kill:

なし
killed:

滝川渉(男子8番)
死亡話数:

47話
凶器:

ミニウージー
 

渉に恋心を抱いている。

出発後、津和野早苗(女子9番)の亡骸を発見、ショックを受ける。 待っていた嵩に連れられ、その場を離れる。<第8話>

加堂啓(男子4番)に襲われるが、嵩が倒した。渉を止める為、行動を起こす。<第16話>

G=04エリアで手塚直樹(男子10番)・浜本謙太(男子14番)・加賀光留(女子3番)・幸田真菜(女子5番)と遭遇。情報交換をした後、すぐに別れる。<第27話>

B=03エリアで渉に遭遇。嵩の説得も虚しく、嵩を失う。必死に渉を止めようとしたが、思いは通じなかった。ミニウージーで全身を撃たれ死亡。<46~47話>

 

改稿前よりは若干出番が増えたなぎさちゃん。
助けられなかったけど、思いは全く通じてないわけではないことがせめてもの救いかな。

モノクマ「今回、細河琉彌さんを殺したクロは…」

モノクマ「岩淵竜太郎クンでしたー!!」

モノクマ「はいはい正解です!今回綾咲義光クンを殺したクロは……」

モノクマ「綾咲義光クン自身でしたー……はあ」

モノクマ「大正解!今回みんなを襲って矢頼クンを殺したクロは……」

モノクマ「神導寺あやめさんでしたー!」

モノクマ「今回花巻清良さんと下村幸洋クンを殺したクロは……」

モノクマ「下村幸洋クンでしたー!」

モノクマ「今回天ヶ瀬咲さんを殺害したクロは……」

モノクマ「高坂遥佑クンでしたー!」

モノクマ「大正解! 超高校級の棋士である棋儀歩クンを殺したのは、超高校級のパティシエである甘露寺慶喜クンなのでしたー!」

モノクマ「超高校級のデザイナーの姶良雪華さん。そして超高校級の童話作家の五十隅陽毬さんを殺したクロは……」

モノクマ「超高校級の写真家の雪咲影撮クンなのでした!!」

モノクマ「えーと、今回超高校級のアイドルである最咲愛花さんを殺した犯人は……」

モノクマ「超高校級の獣医、兎呑巳弧さんなのでしたー!!」

モノクマ「ひゃっほーい! またもや大正解! 今回正道健一クンを殺したクロは……」

モノクマ「なな! なんと! 砂射才斗クンなのでしたーっ!」

モノクマ「大 正 解 !! 影山詩乃さんを殺したのは湯川ほのかさんでしたー!!」

桑野京美

人と意識を共通できるという個性を宿した少女はとある事情から、表立った行動をとることが出来ず、信頼している男性のサポート役として、共に学園生活をすごしていく。様々なことを通して、二人は友達として、相棒として、お互いを理解しあい、信頼を強めていく。

ああ、どうして――



水色と朱色のグラデーションの空。
薄汚れた校舎の壁。
愛用していた錆びた非常階段。
一部が切り取られたように欠けた手摺。
そこから差し伸べられた手。

それらが遠ざかっていくのが、妙にゆっくりと感じられた。


大きな音。
後頭部に、背中に、走る衝撃。
全身を走る激痛。

悲鳴。
駆け寄る足音。
騒ぐ、いくつもの声。


ああ、落ちたのか。
そう自覚した時には、意識は朦朧としていた。

それでも、確実に、聞こえた。
声の主が誰かまでは、朦朧とした意識の中で判別することができなかったけれど。



「        」



どうして。

どうしてこんなことになってしまったのか。

わからない。
わからない。



ただ、これだけはわかる。

自分の考えは、間違っていたこと。

そして――

守護星は、偽りであったこと。

女子八番 隅田映美子(すみだ・えみこ)

身長 156cm
体重 50kg
誕生日 8月1日(獅子座)
血液型 O
部活動 ソフトボール部
友人 英賀保光里
小野くるみ
園部泉美
生瀬理代
西大路麻美
蓬来江里花
桃山那々子
山科乃梨絵
(女子主流派グループ)
愛称 映美子、えーみ
出身小 椿小学校
家族 父・母・妹
能力値
知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★☆☆☆☆

★★★★★

★★★★☆

★★★★★

★★☆☆☆

★★★★★
明るく元気なムードメーカー。家がパン屋で、いつもふんわりとパンの香りがする。
女子の中で1番の運動能力の持ち主だが、おっちょこちょいでドジを踏むことも多い。
桃山奈々子と共に、今宮朋哉ファンクラブ会員を自称している。
小野くるみ・園部泉美は幼稚園からずっと一緒の幼馴染。
体育委員。

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器: なし(出発前に死亡)
kill: なし
killed: 黄松
死亡話数: 第12話
凶器: 金属バット
 
プログラムを告げられ、クラスメイト同士が殺し合うということを「絶対に嫌」と拒否した結果、赤松に「ここで[ピーーー]ばいい」と提案される。逃げようとするが間に合わず、黄松に頭部を複数回殴打され死亡。<12話>


運動能力を活かすことなく退場でした。
実は直前までどうするか悩みました。他の案としては、ここでは退場しない(全体を決めた後でどうしても他のことに繋がらなくなったので諦め)、拒否による首輪爆発(映画版のノブみたいな。最初はそれで書いたけど詰まってしまった)がありました。

「やだ…やだ…嫌だ…ッ!!」


上ずった、絞り出すような声が聞こえ、藍子は顔を上げた。
藍子だけでなく、恐らくクラスメイトのほぼ全員が、声の主を見た。
最前列という特等席でずっと話を聞いていた映美子が、立ち上がっていた。

「やだ、ありえない…絶対に嫌…ッ!!」

クラスの誰よりも元気一杯で、いつも周りに元気を振り撒いていた時とはまるで違う、消えてしまいそうな嗚咽交じりの声。
けれどもはっきりと聞こえる拒絶の言葉。

「友達と…そんな……そんなのできない…できっこないよ…!!」

女の子が泣きながら絞り出すように放った言葉に対して、赤松は困ったような表情を浮かべた。
映美子の切実な思いが届いたのか―そう、思った。

「うーん…そんなに嫌ぁ? んー、困ったなぁ…
 あ! 良いこと思いついた! 名案!
 隅田さんさぁ、ここで死んだら良いんじゃない?!」

耳を疑った。
ヘラヘラとしながら、今、何を言った、アイツは。
映美子も顔を上げ、「え…?」と、呆気に取られた魂の抜けた声を洩らした。

「な、黄松もそう思うだろ?」

「あいあい!」

話を振られた黄松は子供のように大きく何度も頷くと、廊下へと一度出て、すぐに戻ってきた。
肩に、金属バットを担いでいた。
映美子の前に立つと、この教室に入ってきた時から変わらない無邪気な笑顔を浮かべたまま、金属バットを振り上げた。

「ありが特大ホームランッ!!!」

黄松の意図を察した映美子が踵を返そうとした。
右隣、光里が大きく目を見開き、口許を両手で覆った。
左隣、瀬田陽一郎(男子七番)が逃げようとして椅子ごとひっくり返った。
後方、塩屋凌(男子五番)と山田誓一(男子十九番)と園部泉美(女子九番)が三者三様の驚愕の表情を浮かべ、映美子を逃がそうと手を伸ばした。

しかしそれらすべてより早く、黄松の振り下ろした金属バットは、映美子の脳天をハイスピードで直撃した。
鈍い、何かがへしゃげる音が、藍子の耳にも届いた。
映美子の身体がぐらりと傾き、今宮朋哉(男子一番)の机の角に頭をぶつけ、床に突っ伏すまでの動きが、スローモーションのようにゆっくりと見えた。
「すみだ…さん…?」、朋哉の消え入りそうな声は、更なる打撃音にかき消された。

「2打席、3打席、4打席、5打席連続、ありが特大サヨナラホームラン!!!」

数を数えながら、黄松は合計5回、映美子の頭を殴った。
その様子を、全員が、金縛りにあったかのように微動だにせず、見ていた。

黄松が額の汗を拭う仕草をした時、映美子の頭部はもう原型を留めていなかった。
殴打した音が、なおも耳鳴りのように響いていた。

東京都沖西ノ島(にしのしま)

ベーコンに卵、スープ、パンに合うであろう朝食を全部ご飯にかけた問題作、イングリッシュブレックファーストかけご飯です

ベーコン40gをバター10gで炒め卵を落とし水100cc、コンソメ小さじ1入れ沸かしご飯にかけ黒胡椒振るだけ

悪ふざけではなく即席カルボリゾットって感じで超旨いのでお勧めです!

上野原咲良

担当教官・坂ノ下愛鈴(さかのした・あいりん)
29歳 159cm/48kg

まったりというか今時というか…語尾が伸びる口調。
声は結構高い感じ。
細かいところは話の中で出てくるので書きません。

 

軍人・野田浩毅(のだ・ひろき)
34歳 176cm/68kg

見ての通り、話の中の通り、無愛想で冷徹。
低い声でボソボソ喋るので、結構聞き取りにくいかも。
ワリと筋肉質。 元・野球少年。
好きな食べ物は実は甘いもの。
表には出さないが、可愛いものも好き(出してますね、少し/汗)

 

軍人・木下亨(きのした・とおる)
28歳 172cm/63kg

真面目に責務をこなす人。
仕事中は声を作っているが、普段はやんわりとした声。
いつも冷静で、常に周りを見ることができる。
趣味の読書が祟って(?)、やや近眼、コンタクトは目に合わないのでできない。
こう見えても軍人、運動能力は高い。

 

軍人・渡部響也(わたなべ・きょうや)
27歳 180cm/73kg

大阪生まれの大阪育ち、高校を卒業して関東に出てきた。
明朗活発で、精神年齢は恐らく中学生と大差ない。
あまり低くない声だが、いつもテンションが高いので高く聞こえる。
野田は大の苦手、木下は良い友人。
最も体格がいい、元ラグビー部。

ツルショタならあてられそうな理由

男子6番・瀬戸口北斗(せとぐち・ほくと)

バスケットボール部。幼稚園組。
容姿の良さ・無邪気さなどから異性からの人気が高い。
外見とは裏腹にいたって温厚な性格。

身長/174cm
愛称/北斗、北斗くん、せっちゃん
特記/相模晶(女子6番)とは近所に住む幼馴染

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★☆☆☆

★★★★☆

★★★★☆

★★★★★

★★☆☆☆

★★★★☆
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

なし
kill:

なし
killed:

坂ノ下愛鈴(教官)
死亡話数:

3話
凶器:

拳銃(名称不明)
 

晶に恋心を抱いている。

プログラム開催の事実に衝撃を受け、愛鈴のルール説明に堪忍袋の緒が切れた。政府を罵った為、反政府的発言をしたと見なされ、全身被弾の上に頭部被弾により死亡。<第3話>

 

最初の犠牲者はやっぱり北斗でした。
改稿前よりは彼の晶に対する気持ちを出せたかなぁと思っています。
こんな最初に退場させていますが、北斗の事は大好きですよ。

女子9番・津和野早苗(つわの・さなえ)

吹奏楽部。女子主流派グループ。
生真面目な優等生で、大人しい性格。
グループ内では騒ぎすぎる面々を抑える存在。

身長/159cm
愛称/早苗、早苗ちゃん、さなちゃん

能力値

知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★★★

★☆☆☆☆

★★★☆☆

★★☆☆☆

★☆☆☆☆

★★★★☆
 

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器:

グロック19
kill:

なし
killed:

滝川渉(男子8番)
死亡話数:

5話
凶器:

マシンガン(名称不明)
 

学校を出た直後、渉に襲われ全身被弾。 次に出てきた手塚直樹(男子10番)に助けを求めるも、再び頭部に被弾、死亡。<第5話>

 

犠牲者第二号も変わらずさなちゃんでした。
たっきの大量殺戮の幕切れになるのか、話が変わるのか、その辺はヒミツです。
相変わらず深く書く事の出来ない子でした、ごめんね、さなちゃん。

木下亘

女子三番 魚住美咲(うおずみ・みさき)

身長 154cm
体重 45kg
誕生日 7月21日(蟹座)
血液型 O
部活動 文芸部
友人 芦原蓉子
高月柳
(女子文化系グループ)
愛称 美咲、うお
出身小 椿小学校
家族 母・弟
能力値
知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★☆☆☆

★☆☆☆☆

★☆☆☆☆

★★☆☆☆

★☆☆☆☆

★☆☆☆☆
引っ込み思案で人付き合いは苦手。話すことも苦手で、どもることが多い。
昔から運動が苦手で馬鹿にされることが多かったことから、自分に自信がなく伏し目がち。
一人で読書をする時間が一番好き。
芦原蓉子と高月柳以外に頼れる人がいないと思っている。

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器: No Data
kill: No Data
killed: No Data
死亡話数: No Data
凶器: No Data
 

俺は……正しい……

男子8番・滝川渉

渉「男女まとめていくぜ、最初は渉だ。俺やなぎさ(深森なぎさ)が必死に止めるのも聞かないで…担当教官っつーか母親の存在がでかすぎて、やるしかないっつー感じだな。でも中盤ラストで涙を見せてるから、どうなるのか気になるとこだな!」

被害者
津和野早苗(女子9番)・野島三奈子(女子15番)
白鳥里子(女子7番)・沼井千尋(女子14番)
三名川万世(女子19番)・山峡和哉(男子19番)
森嵩(男子18番)・深森なぎさ(女子20番)

投下ー。


百田「ニューダンガンロンパ……Version4?」

春川「VだからVersion……? いやでも白銀はVはローマ数字の5の意味だって言って……」



茶柱「それは間違いです!」

茶柱「普通に考えれば当然ですよ! ダンガンロンパが53作も出るはずが無いでしょう!」



春川「え……?」



キーボ「ならVersion4というのは……このコロシアイが四周目だからってことですか?」



茶柱「鋭いですね!」

茶柱「その通りですよ、キーボさん!!」



春川「………………」

春川(茶柱は……何を語ろうとしているの……?)


茶柱「分かりやすいように一から話しましょう」



茶柱「希望ヶ峰学園で起こったコロシアイを描いたダンガンロンパ」

茶柱「ジャバウォック島で起こったコロシアイを描いたスーパーダンガンロンパ」

茶柱「それに続く新章としてニューダンガンロンパは作られました!!」

茶柱「新たな舞台、才囚学園で行われるコロシアイ」

茶柱「コロシアイという鮮烈な見世物を求めていたこれまでのファンを納得させる内容でした」



茶柱「しかし……視聴者の欲求は飽くなき物」

茶柱「ニューダンガンロンパが終わった後、視聴者はこのような感想を持ちました」




『このキャラ好きだったのに一章の被害者とかほぼ出オチじゃん! 最後まで生き残ってほしかった!』

『もしあいつがあそこで踏みとどまってたら、代わりにこっちが死んでたよな。そのパターンも見てみたい!』

『あのキャラが三章のクロになって豹変してほしい!』

『このカップリングが好きで……倒錯してるけど、被害者とクロの関係になるの見てみたい!! 好き同士だからこそ殺してほしい!!』

『こいつがクロだったらおしおきどんな感じになるんだろう?』

『やっぱ五章はとんでも理屈のエクストリーム自殺か。これぞダンガンロンパだよな! 他のトリックも見てみたい!』

『このキャラが裁判を主導する展開とか面白そうじゃね?』





茶柱「というような意見です。要するに――」



茶柱「同じキャラで違う展開のコロシアイをもっと見てみたかったんです!!」




茶柱「ダンガンロンパは個性的なキャラによるコロシアイが売りです」

茶柱「そのコロシアイという部分だけでなく、個性的なキャラという部分にも人気が出てきたということでしょう!」



茶柱「ですから運営はその望みを叶えることにしました」



茶柱「才囚学園でまた同じ16人によるコロシアイを――」



茶柱「ニューダンガンロンパVersion2を開始したんです!」




茶柱「しかし、これにあたっては一つ解決しないといけない問題がありました」

茶柱「同じキャラ同じ舞台でコロシアイを始めれば、もちろん同じ展開になってしまうという問題です」

茶柱「視聴者の望みは同じキャラで違う展開のコロシアイです」

茶柱「まあ同じことされても面白味がありませんしね」



茶柱「ですから運営はVersion2から生存者特典のシステムを導入したんです」



茶柱「生存者特典は皆さんが予想していたように生存者の疑心暗鬼を深めて、生存者を殺すためのアイテムです」

茶柱「先ほども言ったように前周回で活躍したキャラを早めに退場させたかったんです」



茶柱「その狙いについては三つ」

茶柱「生存者に代わって他のキャラが活躍することでそのキャラのファンが満足します」

茶柱「最後まで生き残ったキャラが早めに死ぬことでコロシアイの無慈悲さを描写することができます」

茶柱「そして最後に……コロシアイを違う展開に分岐させることが出来るんです!!」


茶柱「違う展開への分岐ですが、例えばVersion2も皆さんが体験したコロシアイとはかなり違った展開になったんですよ」

茶柱「一周目を生き残った赤松さんに生存者特典が与えられた結果、疑心暗鬼によりみんなをまとめるリーダーの役割を務めることが出来なかったんです」

茶柱「その結果かなりギスギスした雰囲気のコロシアイになりましたね」



茶柱「実際この周回だって最原さんが一回目のクロになったことで、かなり展開が変わったでしょう?」

茶柱「最原さんが死んだおかげで、入間さんがコロシアイに過剰に反応していることにも気づけずクロになり」

茶柱「東条さんが提案者だということもバレず十分に動けましたし」

茶柱「赤松さんが屍者の書を使って最原さんの復活を望み、しかし自分の思い出の最原さんと違うと否定して殺してしまったというわけです」



茶柱「同じキャラ同じ舞台によるコロシアイ」

茶柱「同じ展開を辿るはずだったそれですが」

茶柱「最後まで生き残るはずだった生存者が、序盤で死ぬことによりストーリーは連鎖的に変わっていったということです」


茶柱「こうしてコロシアイ運営は視聴者に違った展開となるコロシアイを届けることが可能になりました」

茶柱「ただそれだけでは前周回に似たような展開になってしまう可能性」

茶柱「視聴者が展開を予想しやすくなりつまらなく思ってしまう可能性があります」

茶柱「ですから運営は同時に病気のシステムを採用したんです」



茶柱「映像を振り返ってもらうと分かるのですが、この病気は一周目にはありませんでした」

茶柱「二周目から適用されて、二周目では東条さん、三周目では百田さん、今周回では星さんがかかったということになりますね」



茶柱「この病気は周回が始まる際にランダムで選ばれた一人にかかるのですが」

茶柱「二つの目的がありました」



茶柱「一つはそのキャラに関わるストーリーをドラマチックにするためです」

茶柱「病気によって死にそうなキャラが必死にその運命に抗う姿が視聴率を取れるのは古今東西の創作物から明らかです」



茶柱「二つ目は視聴者も予測困難な展開を作るためです」

茶柱「病気にかかった人間は、当然ですがそれまでとは違う行動を取りますからね」

茶柱「実際今周回の星さんが病気になって、前周回とかなり違った展開になったでしょう?」


茶柱「オーディションについてももう分かりますね?」

茶柱「蘇った最原さんが『やっと最原終一になれたのに』とキャラ自体になることを望んだ理由」

茶柱「それは一周目、二周目、三周目と最原さんが活躍する姿を見て、自分も最原終一になってみたいと思ったからです」



茶柱「特に彼は四周目の開始時の最原さんになれなくて……屍者の書による補欠合格でしたから、一際その思いが強かったということでしょう」

茶柱「そのせいか死ぬ間際に記憶が混線して……あんなことを言ってしまったということです」


茶柱「そしてニューダンガンロンパVersion2は皆さんが映像で見たように、一周目とは違う展開を辿り天海さんと白銀さんが生き残って幕を閉じました」

茶柱「一周目とは違うキャラの魅力に触れることが出来て、視聴者も大変満足――」



茶柱「するはずがありませんでした」



茶柱「人とは与えられればもっともっと貪欲に求める生き物」

茶柱「一周目とも二周目とも違う展開を求める視聴者の声に応えるため」

茶柱「ニューダンガンロンパVersion3はスタートしました」



茶柱「そしてニューダンガンロンパVersion3も終わって」

茶柱「次はこのニューダンガンロンパVersion4が始まり、今に至って――」



茶柱「そしてこれが終わったらまたニューダンガンロンパVersion5が始まることでしょう!!」





春川「………………」

春川(茶柱の説明を聞き終わって……私は吐き気を感じた)

春川(視聴者の邪悪さを理解したからだ)



春川(暗殺者として人の命を奪ってきたからこそ思う)

春川(死とは生命の終わりだ)

春川(無慈悲であると同時に救済でもある)

春川(終わらない生ほど過酷なことは無いからだ)



春川(だがこの視聴者たちは求めている)

春川(自分たちがキャラの別の一面を見るために)

春川(私たちが死んでも蘇り、再度コロシアイをすることを)



春川(永遠にコロシアイを続けることを求めている)



春川(これを地獄だと以外に表現する言葉があるだろうか?)


春川(それに――)



春川「ねえ、茶柱?」

茶柱「どうしましたか、春川さん?」



春川「あんたが言う視聴者って存在は……前周回の、Version3の最後を……」

春川「最原が命がけでコロシアイを否定したところを見たんだよね?」



茶柱「ええ、そうなりますね」



春川「なのにこのVersion4が始まっているってことは」

春川「それでもコロシアイを求める視聴者がいるってこと?」

春川「最原の頑張りは……無駄だったってわけ?」



茶柱「いえ、そんなことないですよ!!」

茶柱「実際最原さんの必死な姿を見て、コロシアイはもう嫌ってなった視聴者もいましたから!!」



茶柱「でも、まあそれは少数で――」

茶柱「このVersion4もまた多くの視聴者に見て、楽しんでもらっているんですけどね!!」




春川「最原が……あれだけ頑張ったのに……」

百田「視聴者は……俺たちの命を何だと思ってるんだ……」

天海「永遠にループするコロシアイ……そんなこと……」

キーボ「………………」



生き残った生徒たちに。

これまでどんなことがあっても折れなかった生徒たちに。

まとわりついていく感情。

その名は――絶望。



茶柱「どうしましたか、もう終わりですか?」

茶柱「ならこの学級裁判は転子たち運営側の勝ちですね!」

茶柱「まあでもしょうがないですか」

茶柱「こんな絶望的な話を聞かされたら、誰でも絶望して――――」








夢野「なるほどな」







茶柱「あれ? 夢野さん……?」










春川「夢野……?」

夢野「………………」



春川(夢野の方を見て……変わらず能面のような表情を張り付けているのを見つける)

春川(あれは茶柱が首謀者だと言い詰めるときから続いている顔)

春川(希望を抱いているわけではないが、絶望しているわけでもない)

春川(その平穏さは……どうして……?)



茶柱「驚きましたね、少しも揺らいでいないとは」

茶柱「邪悪な視聴者の存在に絶望しないんですか?」

茶柱「それとも転子の説明が理解できなかったですか?」

茶柱「だとしたらもう一回語って――」



夢野「みんなに一つ聞きたいのじゃが」








夢野「このコロシアイにおける首謀者とは……どういう存在じゃ?」






春川「え……?」



夢野「首謀者」

夢野「言葉通りに捉えれば、このコロシアイを首謀した者となるはずじゃが」

夢野「果たして本当にそのような存在なのじゃろうか?」

夢野「コロシアイの進行は全てモノクマが仕切っており、出来ることはマザーモノクマからモノクマを生み出すことくらい」

夢野「一回目の事件で最原が思ったように、首謀者がコロシアイを運営する上での役割はあまりにも小さい」



百田「確かにそうだな……」

春川「なら首謀者は何のために……?」



夢野「簡単な話じゃ」






夢野「首謀者とは今このときのために存在する」

夢野「こうして最後に生き残った生徒たちを前に豹変して敵となり絶望的な話を語る……」

夢野「コロシアイループシステムにおける、違う展開を作るためだけの存在ということじゃ」






茶柱「っ……そのようなことは……!!」



夢野「生き残った者から首謀者が選ばれるのもそのためじゃろう」

夢野「コロシアイを生き残ったということは、運営と対峙する側じゃったということだからな」

夢野「それが次の周回では首謀者、運営側となれば、またキャラの別の一面を見ることが出来る」

夢野「邪悪な視聴者が喜びそうな展開じゃわい」



夢野「まあ今回はウチら生存者が記憶を持ってループしてしまったからな」

夢野「ランダムで選んだか、生存者のウチらの大事な人から選んで劇的な展開にしたかったか……転子が首謀者になったがその目的に支障は出ておらん」



茶柱「随分と……首謀者を……転子をコケにしてくれますね」

茶柱「そうですよ……転子は生徒を絶望に叩き込む存在……」

茶柱「いいでしょう、夢野さん」

茶柱「転子が全身全霊を持って、絶望に落とし入れて――」






夢野「もう、いいんじゃ……転子」





茶柱「…………は?」






春川「…………」

春川(夢野がようやく表情を崩して)

春川(現れた感情は――慈愛)

春川(それを茶柱に、首謀者で敵であるはずの相手に向けている)



夢野「首謀者、ウチらを絶望させるための存在」

夢野「その行動は全部運営の都合で決められるもので」

夢野「その人物の意志を無視したものじゃ」

夢野「おそらく思い出しライトによる記憶の植え付けで強制されたんじゃろうな」



夢野「そうでもなければ、心優しい転子が最原を冤罪にかけておしおきなんて行動出来るわけが無い」



夢野「最原を殺したことをすぐに認めたのもそのためじゃ」

夢野「転子、お主はこれ以上罪を自分の中だけで抱えることが出来なかったんじゃろう?」



茶柱「違います!!」

茶柱「夢野さんは転子のことを馬鹿にしてるんですか!?」

茶柱「転子はきちんと自分の意志で最原さんを――」






茶柱「っ…………」

言葉が詰まり、目から一筋の滴がこぼれ落ちる。






夢野「すまんかったな、転子」

夢野「首謀者としての行動を強制されるその苦しみに……」



夢野「ウチは気づくことが出来なかった……!」



夢野「転子は何度もウチを励ましてくれたのに……」

夢野「ウチはその恩を返すことが出来なかった!!」





夢野「お主は……ウチの大事な人なのに!!」





茶柱「大事な人……」

茶柱「まだ……そう言ってくれるんですか……?」



夢野「あたりまえじゃ!!」

夢野「転子、お主が首謀者でもウチのことを大事じゃと言ってくれたように」



夢野「お主が首謀者であろうとウチにとって大事な人じゃ!!」



茶柱「夢野……さん……っ!!」




茶柱「ごめんなさい……っ、ごめんなさい……ぐすっ、ごめんなさい……ごめんなさい……」



春川(茶柱はその場に崩れ落ちて、泣きながら謝罪を続けている)

春川(誰に対しての言葉なのだろうか?)

春川(殺してしまった白銀? 冤罪でおしおきをした最原? それともずっと騙し続けてきた私たち?)

春川(いや……その全部に対してなのだろう)



夢野「すまんな、転子……すぐにでも抱きしめたいのじゃが」

夢野「まだ……裁判は終わっていない」

夢野「全てが終わったら償おう。ウチも一緒に」

夢野「じゃが今は……その苦しみの元凶を断たないとな」



春川(そして夢野は私を見て――)






夢野(ウチはハルマキを見て――)



夢野「ハルマキ、一緒に戦ってくれるか?」

春川「もちろん。不甲斐ないところを見せたね」

夢野「そうじゃぞ。今さら視聴者が邪悪だと聞かされて絶望するなんてな」

夢野「前周回からそんなこと分かっておったじゃろう」



春川「今、目の前にある世界が本物……目の前にいない人間のことなんて気にする必要無い」

春川「そういうことだね」

夢野「ああ」


夢野「みんなも――」



百田「ああ! 茶柱をここまで苦しませたやつをみんなでぶっ飛ばしてやろうぜ!」

天海「そうっすね! ほら、キーボ君も」

キーボ「勝手に勘定に入れないでください。ボクは生き残るため行動するだけです」



夢野「……よし」



夢野(ウチはみんなの覚悟を決めた表情を見てから視線を移して)

夢野(裁判場を見下ろす……このコロシアイの支配者、モノクマを見上げて言う)



夢野「出てきてもらうぞ」




モノクマ「………………」

モノクマ「あーあ、こんなことになっちゃうなんてね」

モノクマ「これも茶柱さんが首謀者としてみんなを絶望させることが出来なかったからだよ」

モノクマ「本当、絶望的に役立たずだね」



夢野「人選ミスを人のせいにするな」

夢野「転子は心優しいんじゃ。そのような者を首謀者にしたお主が悪い」



モノクマ「うぷぷぷぷぷっ……! ま、それもその通りだね!」



夢野「首謀者は飾りだった。なら本当の悪は誰なのか?」

夢野「そんなこと分かり切っておる、真にコロシアイを取り仕切っていたものじゃ」

夢野「思えば前周回は首謀者の白銀をスケープゴートにされて、迫ることが出来なかったからな」

夢野「覚悟してもらうぞ」


モノクマ「そうだね……ダンガンロンパの締めくくりとして出ないといけないよね」

モノクマ「何度出てくるつもりだって文句を言われるだろうけど」

モノクマ「それがお約束だもんね」

モノクマ「うぷぷっ、いいよ」

モノクマ「最後は……この超高校級の絶望……」



モノクマ「アタシ、江ノ島盾子が相手になって――――――」






モノクマ「……あれ?」



夢野「何を言っておる、江ノ島盾子はダンガンロンパの、フィクションのキャラじゃろう」

夢野「ウチらが求めているのはキャラではなく」

夢野「このコロシアイを企てた……人物じゃ」



モノクマ「だからボクが江ノ島盾子で……」

モノクマ「いや、正確には江ノ島盾子アルターエゴで……」

モノクマ「コロシアイを企てたのも、全てを絶望に落とすためで……」



夢野「それは全部、設定(うそ)じゃろう」

夢野「大体、絶望のためだけに動くなんて人が現実にいるわけない」


モノクマ「ど、どういう意味……?」

モノクマ「え、な、なな、何これ……?」

モノクマ「か、kらだが、う、うまくうgおかな…………」



モノタロウ「お、お父ちゃん…………?」

モノファニー「な、なんかアタシたちも眠く……」

モノキッド「こんなこと………」

モノスケ「何がお、おお、起きて……」

モノダム「ゼ、ゼ……ゼツ……絶望……」



モノクマ「そうdね…………これgぜtb…………う…………」


夢野「…………」

夢野(モノクマとモノクマーズたちが行動を停止する)

夢野(やつらもまた真の黒幕によって、コロシアイを運営するように命令されたロボットでしか無かった)

夢野(かりそめの首謀者にかりそめのコロシアイ運営……)

夢野(その奥に潜む真の黒幕は……)



カツーン!

裁判場に甲高い音が響く。



夢野「…………」

夢野(音源の方を向くと……ヒールの高い靴を履いたその人物が姿を現したところじゃった)




???「お役目ご苦労さま。後は眠っていなさい、我が子たち」



夢野「……」

夢野(モノクマを我が子と呼ぶ……その女性)

夢野(それはつまり……やつがモノクマを開発したということじゃろうか?)

夢野(謎の人物に皆が警戒する中――)



キーボ「あなたは……?」



夢野(一人、キーボだけ反応が違った)


夢野「知っているのか?」



キーボ「ええ、もちろん」

キーボ「夢野さんも……前周回を生き残ったなら、名前くらいは聞いているかもしれません」

キーボ「ですが……どうしてこんな場所に……?」



夢野「……?」

夢野(キーボがもちろん知っている人物で……ウチも名前を聞いている……?)

夢野(それは一体……)



???「申し遅れたわね」

???「私こそがこのコロシアイの……いえ、この実験の統括部長よ」

???「名前を――」






飯田橋「飯田橋というわ」





夢野「飯田橋博士……」

夢野(その名前は聞いたことがある)



夢野「お主は……キーボの開発者で」





夢野「そして――真の黒幕か」





今日はここまで。
続きは土曜か日曜になります。

野々山紘美

森嵩「…ったく、何で俺がこんなことを……」

天道千夏「だ、駄目だよ森くん、そんなこと言ったら…あたしたち退場しちゃったんだから…」

嵩「チッ…あ、ここまで見てくれてサンキュ。さっき退場した森嵩だ。座談会メンバーでは唯一だな、クソッ」

千夏「いちいち悪態付くのやめようよ…あ、えっと、森くんの少し前に退場した天道千夏です」

嵩「何でテメェが一緒なんだよ?」

千夏「だって、森くん1人じゃ不安だから頼むって…」

嵩「誰かに言われたのか?」

千夏「因幡くんと滝川くんと手塚くんと浜本くんと上田さんと光留ちゃんと上総さんと真菜ちゃんと相模さんに」

嵩「座談会メンバー全員じゃねーかぁぁぁぁっ!!」

千夏「森くんって…信用ないんだね」

嵩「天道…笑顔でエグいこと言うな、お前」

 

千夏「じゃあ、FC3の時にもやったけど、座談会をお休みして、中盤戦までのおさらいとこれからの注目ポイントを押さえていこうね」

嵩「ああ、あれだな。ま、FC4と同時進行だからごっちゃになってるかもだしな」

千夏「それじゃあ、仲良しグループごとに見ていこうね!」

嵩「うぃーっす、解説は交互で良いんだよな?」

千夏「うん、ちなみにグループ名の横の数字は(生きてる人/メンバー構成員)ね」

嵩「絵やらセリフやらは、終盤戦のネタバレになってるから注目してやってくれよな!」

松葉千帆

東克彦

結城利絵

水谷和希

木戸健太

立花みずき

『じゃ、まずは死んじゃったお友達の名前を言いますv
 死んだ順番で言うからねぇ、皆で冥福を祈りましょうねv
 男子6番・瀬戸口北斗君…は知ってるわよねv
 女子9番・津和野早苗ちゃん…も見た人は多いんじゃないかしら?
 女子18番・松田由梨ちゃんv
 女子12番・中田智江子ちゃんv
 女の子、元気がないぞぉ?
 同性として応援してるんだからねぇ?』

『じゃ、まずは死んじゃったお友達の名前を言いますv
 死んだ順番で言うからねぇ、皆で冥福を祈りましょうねv
 男子6番・瀬戸口北斗君…は知ってるわよねv
 女子9番・津和野早苗ちゃん…も見た人は多いんじゃないかしら?
 女子18番・松田由梨子ちゃんv
 女子12番・中田智江子ちゃんv
 女の子、元気がないぞぉ?
 同性として応援してるんだからねぇ?』

『さて、ドキドキの死んじゃったお友達のお名前発表よv
 1回目と同じく、時間順よぉv
 男子15番・二松千彰君v
 女子21番・淀野亜美加ちゃんv
 男子4番・加堂啓君v
 女子15番・野島三奈子ちゃんv
 女子7番・白鳥里子ちゃんv
 以上の5名よんv』

『じゃあ、まずは死んじゃったお友達の報告でぇすv
 男子11番・戸坂竜一君v
 女子14番・沼井千尋ちゃんv
 男子16番・松浦亮介君v
 男子7番・園田茂樹君v
 以上の4人でぇすv
 んー…アイリン的にはぁ、もうちょっとペースアップしてくれても…
 でも、皆よく頑張ってるわぁv』

『うーん、夜中だったからみんな大人しかったわねぇ…
 じゃ、まずは死んだお友達から発表しまぁすv
 女子1番・東ちとせちゃんv
 女子19番・三名川万世ちゃんv
 男子19番・山峡和哉くんv
 以上3人でしたぁ、ちょーっち少ないかなぁ?
 まぁ、日が昇れば活発になるのかなぁ?』

『うーん、夜中だったからみんな大人しかったわねぇ…
 じゃ、まずは死んだお友達から発表しまぁすv
 女子1番・東ちとせちゃんv
 女子19番・三名川万世子ちゃんv
 男子19番・山峡和哉くんv
 以上3人でしたぁ、ちょーっち少ないかなぁ?
 まぁ、日が昇れば活発になるのかなぁ?』

『それじゃあ、まずは退場したお友達の発表でぇすv
 女子16番、長谷川由子ちゃんv
 女子17番、服部和子ちゃんv
 男子17番、村尾信友くんv
 女子11番、戸田彩香ちゃんv
 男子13番、西岡隼人くんv
 女子13番、夏生初音ちゃんv
 女子10番、天道千夏ちゃんv
 男子18番、森嵩くんv
 女子20番、深森なぎさちゃんv
 以上、9名ですv
 みんな、すっごい頑張ってるので、アイリンとっても嬉しいでぇすv』

八重樫仁

ストーリー
ある高名な魔法使いが、実験中の事故によって命を落とした。
長い時を生き、無数の魔法やアイテムを作り上げてきた偉大な人物の死に、
「魔法の国」の人々は嘆き悲しんだ。

彼の死から数カ月。彼の代理人から、縁者たちに招待状が届きはじめた。
指定された場所は、故人が別荘兼研究施設として利用していた小さな無人島。
さらに招待状には、いくつかの注意事項が記されていた。

曰く、この手紙は相続の権利を持つ者たちに同じ文面で送られていること。
曰く、その地で故人の遺産を相続する人物を決定すること。
曰く、この招待に応じない者は相続の権利を失うこと。
曰く、各相続者は最大2名までの魔法少女を同伴者として連れてきていいこと。

権利者のひとりとして手紙を受け取ったマナは、その内容を訝しみながらも、
熟慮の末に親しくしている2人の魔法少女に連絡をとった――

樺山由佳

漢字:冬
読み:そなた
性別:男
ローマ字:sonata
メモ:
両親がヨン様大好きで、あやかった名前つけるってスクラム組んで頑張って、周囲の反対を押し切ったとか

坂井龍樹

女子一番 英賀保光里(あがほ・ひかり)

身長 147cm
体重 39kg
誕生日 9月8日(乙女座)
血液型 O
部活動 美術部
友人 小野くるみ
隅田映美子
園部泉美
生瀬理代
西大路麻美
蓬来江里花
桃山那々子
山科乃梨絵
(女子主流派グループ)
愛称 光里、ひか
出身小 山吹小学校
家族 父・母・弟
能力値
知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★★☆

★★☆☆☆

★★☆☆☆

★★☆☆☆

★☆☆☆☆

★★☆☆☆
控えめで大人しい性格。クラスで最も小柄。
仲の良い女子と一緒にいる時にはいつもにこにことしているが、小学生の頃に男子に鈍くさいと
馬鹿にされて以来男子が苦手で、表情が強張る。
生瀬理代・西大路麻美とは幼馴染で、特に理代は家が隣同士で長い付き合い。
保健委員。

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器: No Data
kill: No Data
killed: No Data
死亡話数: No Data
凶器: No Data

女子一番 英賀保光里(あがほ・ひかり)

身長 147cm
体重 39kg
誕生日 9月8日(乙女座)
血液型 O
部活動 美術部
友人 小野くるみ
隅田映美子
園部泉美
生瀬理代子
西大路麻美子
蓬来江里花
桃山那々子
山科乃梨絵
(女子主流派グループ)
愛称 光里、ひか
出身小 山吹小学校
家族 父・母・弟
能力値
知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★★☆

★★☆☆☆

★★☆☆☆

★★☆☆☆

★☆☆☆☆

★★☆☆☆
控えめで大人しい性格。クラスで最も小柄。
仲の良い女子と一緒にいる時にはいつもにこにことしているが、小学生の頃に男子に鈍くさいと
馬鹿にされて以来男子が苦手で、表情が強張る。
生瀬理代子・西大路麻美子とは幼馴染で、特に理代子は家が隣同士で長い付き合い。
保健委員。

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器: No Data
kill: No Data
killed: No Data
死亡話数: No Data
凶器: No Data

女子十三番 生瀬理代(なまぜ・りよ)

身長 148cm
体重 42kg
誕生日 3月29日(牡羊座)
血液型 A
部活動 ソフトボール部
友人 英賀保光里
小野くるみ
隅田映美子
園部泉美
西大路麻美
蓬来江里花
桃山那々子
山科乃梨絵
(女子主流派グループ)
愛称 理代、理代っち
出身小 山吹小学校
家族 父・母・兄
能力値
知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★★☆

★★★★★

★★★☆☆

★★★★★

★★★☆☆

★★★☆☆
お祭りごとやイベントが大好きでテンションが高い。
じっとしていることが苦手でせっかち。
小学生の頃は男の子のようだと言われていたことを今でも気にしている。
英賀保光里・西大路麻美は幼馴染で、特に光里とは家が隣同士で長い付き合い。

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器: No Data
kill: No Data
killed: No Data
死亡話数: No Data
凶器: No Data

女子十三番 生瀬理代子(なまぜ・りよこ)

身長 148cm
体重 42kg
誕生日 3月29日(牡羊座)
血液型 A
部活動 ソフトボール部
友人 英賀保光里
小野くるみ
隅田映美子
園部泉美
西大路麻美子
蓬来江里花
桃山那々子
山科乃梨絵
(女子主流派グループ)
愛称 理代子、理代っち
出身小 山吹小学校
家族 父・母・兄
能力値
知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★★☆

★★★★★

★★★☆☆

★★★★★

★★★☆☆

★★★☆☆
お祭りごとやイベントが大好きでテンションが高い。
じっとしていることが苦手でせっかち。
小学生の頃は男の子のようだと言われていたことを今でも気にしている。
英賀保光里・西大路麻美子は幼馴染で、特に光里とは家が隣同士で長い付き合い。

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器: No Data
kill: No Data
killed: No Data
死亡話数: No Data
凶器: No Data

女子十五番 日岡亮子(ひおか・りょうこ)

身長 165cm
体重 51kg
誕生日 5月18日(牡牛座)
血液型 O
部活動 吹奏楽部
友人 桂川藍子
桜井栞
船戸志信
(吹奏楽グループ)
愛称 亮子、りょー
出身小 山吹小学校
家族 父・母・弟
能力値
知力:

体力:

精神力:

敏捷性:

攻撃性:

決断力:

★★★★☆

★★★★☆

★★★☆☆

★★★☆☆

★★☆☆☆

★★★★☆
大雑把で楽観的、物事を深く考えない性格。
グループ外の女子、男子とも気軽に話し、他クラスにも友人は多い。
演奏会の時は髪を黒染めしてスカートの丈も長くなりまるで別人になるのは、部の名物。
船戸志信は、同じ日に生まれたことに縁を感じている、最も一緒にいることが多い相棒。

以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。

支給武器: No Data
kill: No Data
killed: No Data
死亡話数: No Data
凶器: No Data

投下開始します。
最終話です。


飯田橋「黒幕……そうね、あなたたちから見たらそうなるのかしら?」

飯田橋「モノクマたちに全部任せて、初めてここに来たから調子が狂うわ」



夢野(キーボの開発者、飯田橋博士)

夢野(モノクマとモノクマーズが活動停止したこのコロシアイにやってきた真の黒幕)



飯田橋「実験は最後の工程を残すだけ」

飯田橋「だからここに来たの」

飯田橋「最後くらいこの目で見届けたいものじゃない?」



夢野「実験……?」

キーボ「どういうことですか、博士?」



夢野(キーボも困惑している。飯田橋博士を知っているからといって、キーボ自身が全部状況を分かっているということでは無さそうじゃ)


飯田橋「言ったでしょう。実験も最終工程だと」

飯田橋「最後に……キーボ」



飯田橋「あなたがその仲間たちを殺すことが出来れば、実験は完了よ」



夢野「っ……ウチらを殺すじゃと!?」

百田「どういうことだ!?」

茶柱「じ、実験って何の実験ですか!? 首謀者だった転子も何も知らされてないですよ!? あの計画書も見覚えがないものですし……」



飯田橋「悪いけど今から死にいくあなたたちに説明するつもりなんてないの」

飯田橋「さあ、キーボ。あなたの解禁された殺害用プログラムを走らせて――」



キーボ「いえ、ボクも何が起きているのかは気になりますね」




飯田橋「………………」

飯田橋「変ね……エラーかしら」

キーボ「そこは成長と言ってほしいですね」

キーボ「そのための人工学習機能でしょう」

キーボ「確かにボクには殺意があり、実行するつもりもありましたが……その前に気になることを解消しようと思うのは当然です」



キーボ「実験とは何ですか? その目的は何ですか?」



飯田橋「………………」

飯田橋「昔からこうなったときの意志は固かったわね」

飯田橋「仕方ない」

飯田橋「お偉い方に対するプレゼンテーションの練習だと思って、さっさと説明しましょうか」

飯田橋「今回の実験――」




Killing

Intelligence

Brast

Objective weapon



飯田橋「殺害、諜報、破壊を目的とした兵器……」

飯田橋「KIBO――通称キーボの開発計画について」


飯田橋「開発の動機については一つの需要だったわ」

飯田橋「自立的な思考を持って局面に柔軟に対応して、殺人や諜報・破壊活動の出来るロボットが欲しい」

飯田橋「いわゆるエージェントとでも言えばいいかしら」

飯田橋「人材を発掘するコストと教育するコストを考えれば、機械にさせたいと考えるのは当然ね」

飯田橋「そういうことで私のところまで要望は回ってきたわ」



飯田橋「幸いにも基礎的なものは出来ていたから試作品はすぐに仕上がった」

飯田橋「ただ問題が一つ。自立思考における欠点の克服だけがどうしても出来なかった」



飯田橋「自立思考……言い換えれば人間のように思考するロボット」

飯田橋「それ故に人のような倫理観まで持ってしまうという壁があったのよ」


飯田橋「倫理観……この場合で言うと人を殺してはいけないなどね」

飯田橋「もちろん人を殺すだけのロボットならいくらでも作ることが出来るわ」

飯田橋「ただ人間のような思考を持って、自身で合理的な判断を行った結果、人を殺す……となると、この私でも難しかった」



春川「……まあ、そうだろうね」

春川「人であって、人を殺すなんて……そう簡単に割り切れるものじゃない」

春川「人間ですら難しいんだから、ロボットには尚更だよ」

夢野(暗殺者のハルマキの実感のこもった言葉)



飯田橋「開発は行き詰まった」

飯田橋「と――普通ならそうなるでしょうね」

飯田橋「ただ私には強引にそれを解決する手段を一つ思いついていた」



飯田橋「それがこのコロシアイに試作品を参加させることだった」


飯田橋「コロシアイ」

飯田橋「この場における特性は……あなたたちの体験した通り」

飯田橋「非常に殺意を持ちやすいというところよ」

飯田橋「自己防衛のため、自己実現のために殺意を容易に持ってしまう、この常識の歪んだ世界」

飯田橋「ここなら試作品も殺意を持って人を殺しやすくなるはず」

飯田橋「そして一度行うことが出来れば、そこはデジタル。その場合の回路の動き、プログラムの走り方を模倣するだけで、人のまま殺すことが可能になる」



飯田橋「またコロシアイという場は諜報活動ができるかを見るのにもちょうどいい場所だった」

夢野「諜報と先ほどから言っておるが……いわゆるスパイじゃよな? ロボがスパイ活動ってどうしたって怪しまれるに……」

飯田橋「あら、そうかしら? コロシアイという自分以外が敵の場で、キーボは上手く立ち回ってあなたたちに仲間だと思わせていたようだけど」

夢野「っ……それは……」

飯田橋「サポートにカモフラージュプログラムも入れていたおかげで……データを見る限り諜報活動においてはもう十分扱えそうね」


飯田橋「そういうことで試作品を入れたコロシアイが始まったわ」



飯田橋「毎回試作品の仕様は微調整しながら試していた」

飯田橋「一回目は隙あらば殺害できるように殺害プログラムの存在を最初から自認させた。二周目では人に裏切られた記憶を挿入してみて不信感を煽ってみた」

飯田橋「でも一回目、二回目の試行は失敗。あっさりと殺されてしまったから」



飯田橋「三回目の試行では内なる声と称して、こちらから時折指令を送る仕様で行った」

飯田橋「その結果……一番の目的である殺人こそ達成できなかったものの、破壊活動におけるパターンを手に入れることが出来た」



飯田橋「残りは殺人。今回は殺意を持つまで、人を殺害するプログラムについて自認できない仕様で組んだ」

飯田橋「これまでの実験で殺害を考えていると相手を警戒させてしまうこと、不信感を煽っても殺意まで発展させることは難しいことが分かったから」

飯田橋「だから殺害を考えさせないようにした結果、特定の人物と親密になり……その人物が失われたタイミングで強い殺意を持った」

飯田橋「つまり……ようやく実験が成功したのよ!!」


夢野「…………」

夢野(飯田橋博士の語るコロシアイの目的)



夢野(それは要するに……キーボに殺人をさせる)

夢野(ただそれだけのために用意された舞台)



夢野(というと何とも大がかりな舞台を用意したものじゃと思うが……)

夢野(その目的が兵器開発と考えれば納得できるところもある)

夢野(自立思考によって状況を判断して、殺人・諜報・破壊活動を行えるロボット)

夢野(本当にそんなものを開発できれば、戦争という物の形を根本から変える大発明だからじゃ)

夢野(少なくとも世界を絶望させるため、なんてフィクションのような理由でコロシアイを起こされるよりは納得できる)




飯田橋「実験に成功した私は偉大な発明者に……いや、それどころではない!」

飯田橋「ここまで来れば……神です!」

飯田橋「私の意向で世界の趨勢が変わる。それが神でなくて何だというのですか!」



飯田橋「これで分かったでしょう、キーボ」

飯田橋「あなたの果たすべき役割が」



キーボ「ええ……分かりました」



夢野「…………!」

春川「…………!」

百田「…………!」

茶柱「…………!」

天海「…………!」

夢野(答えると同時にキーボから発せられた殺意……それは――)



飯田橋「そう……それでいい……!!」

飯田橋「さあ、キーボ。そのままその五人を殺し――」






飯田橋「なさい…………ごふっ!」





キーボ「殺すのはあなたです、飯田橋博士」






夢野(キーボが飯田橋博士に手をかける)

夢野(それは……ウチら五人とも想像していた通りの展開じゃった)



飯田橋「な、何故……私を……」

飯田橋「あなたの殺意は…………あいつらに……」



キーボ「ええ、そうですね。元々は夢野さんたちに向けていた殺意でした」

キーボ「ですが彼女たちは反省しています、殺す必要はないと判断しました」



飯田橋「それ……でも……」



キーボ「ええ、それでもボクは彼女たちを殺すつもりでした」

キーボ「殺意を自認した瞬間、殺害プログラムを認識したことは……アンジー様によるお告げだと信じていたので」

キーボ「ですが……そのようなことは無かったのですね」

キーボ「ただの矮小な人間の仕業……」

キーボ「まだまだボクが神のお告げを聞くのは早かったということですか……」



飯田橋「何を言って…………どうして私が……」

飯田橋「私が……神にも等しい私が……」



キーボ「何が神ですか、ご冗談を」

キーボ「この世界の神はただ一人、アンジー様だけです」

キーボ「神を騙る愚か者は消えてください」



飯田橋「っ……そんな…………」


夢野「………………」

夢野(黒幕として姿を現した飯田橋博士があっさりとその活動を停止した)

夢野(その表情からは自分が殺されるとは全く思っていなかったことが読みとれる)



春川「やっぱり外の世界の存在だね」

春川「あっけなく殺されてもおかしくない……このコロシアイって場のことを知ってはいても、理解はしていなかった」

百田「あーだからキーボが殺意を見せても余裕綽々だったのか」

天海「まあでも因果応報っすね。今までこのコロシアイでどれだけの命が奪われたかを考えれば、この結末も当然っす」



夢野「………………」

夢野(罪には罰を。現実世界だろうと、コロシアイ世界だろうと不変の法則)

夢野(それでもウチは……)


ビーーッ!! ビーーッ!! ビーーッ!!

システム統括者の反応が途絶えました。

これより実験場の破棄を行います。



ビーーッ!! ビーーッ!! ビーーッ!!

システム統括者の反応が途絶えました。

これより実験場の破棄を行います。




裁判場に、いや才囚学園全体にけたたましい警報が鳴り響く。



百田「何だっ!? すげーうるせえ警報が鳴ってるぞ!?」

春川「システム統括者……飯田橋博士が殺された場合の処置ってこと?」

天海「実験場とは……この才囚学園のことっすかね?」

夢野「んあっ!? どうして飯田橋博士が殺されると才囚学園も爆破されるんじゃ!?」



キーボ「殺してでも実験成果を奪い取ろうとする輩の対策です。予想通りですね」

百田「何か落ち着いてるけど……キーボ、この事態をどうにか出来るのか!?」

キーボ「はい。外の世界の存在であった博士がこの世界に入ってきたんです」

キーボ「逆にそこから脱出できるはずでしょう」

キーボ「今からその出口の場所を解析するので少し待ってください」



夢野「なるほどな……よし、みんなでそこから脱出して――」




茶柱「いえ、転子はここに残ります」



夢野「……な、何を言ってるんじゃ!?」




百田「話聞いてなかったのか、茶柱!!」

百田「ここは爆破されるんだぞ! このままじゃ死んでしまって――」



茶柱「白銀さんに最原さんを殺した罰としてそれがふさわしいですよね」



百田「っ……それは……」

茶柱「転子は首謀者として自分の行動を疑ったことは一度もありませんでした」

茶柱「挿入された記憶は絶対の正義として存在し……夢野さんに言われて初めて自分の気持ちに気づいたんです」

茶柱「今では何てことをしでかしたのだと後悔しても……時は巻き戻りません」



天海「因果応報と……軽率なことを言ってしまったっすね……」

茶柱「いえ、天海さんは悪くありません。転子が悪いんです」

茶柱「一人は直接、もう一人は間接的に殺して……」

茶柱「いえ、運営側としてコロシアイを続けさせることに荷担した転子はこの場で奪われた命全てに責任があるようなものです」



茶柱「やはり転子の罪にふさわしいのはここに残って死ぬ罰で――」




夢野「いや、それは罰ではないぞ」



茶柱「……え?」

夢野「殺した罪に対して、死ぬことが罰?」

夢野「それはただの自己満足でしかない」



茶柱「だったら転子はどうすれば……!!」



夢野「さっきも言ったじゃろう」

夢野「一緒に償おう、と」

夢野「外の世界で……このコロシアイに参加していたみんなの家庭をまわって、謝罪して赦しを乞うんじゃ」

夢野「どうなるか分からない……死ぬよりも大変なことじゃが……」

夢野「ウチも手伝うからな」



茶柱「ですが……それはわがままです」

茶柱「赦してもらえたところで……本当に生きてていいんですか?」

茶柱「命を天秤の片方に乗せたなら、釣り合いをとるのに最も適しているのはやはり命です」

茶柱「ですから転子は――」




夢野「それでも死にたいとお主が残るなら、ウチもこの場に残るぞ」

夢野「大事な人を一人おいて死なさせるわけにはいかんからな」



茶柱「な、何を言って!? 駄目です、夢野さんは生きてください!!」



夢野「アホウ!! どうしてウチも同じ気持ちだと分からないんじゃ!!」

茶柱「……え?」



夢野「そうじゃ、償いなんて言葉で濁したから行けなかったんじゃ!!」

夢野「正直ウチは罪には罰をとか、死ぬことが罰ではないとか、どうでもいい!!」

夢野「例えみんなから恨まれていようと、罰を受けるべきだと言われようと……」



夢野「転子に生きていて欲しい!!」

夢野「これはウチのわがままじゃ!!」



茶柱「…………………」

茶柱「…………………」



茶柱「本当に……転子は生きていてもいいんですか……?」

夢野「もちろんじゃ!! 文句を言うやつがおったらウチが魔法でぶっ飛ばすからな!!」

茶柱「夢野さん……ありがとうございます……」




キーボ「解析が終わりました」

キーボ「ここもいつまで安全なのか分かりません。出口に向かいましょう」



夢野(転子の説得が終わったタイミングで、キーボが調べていた飯田橋博士の死体から――)

夢野(いや、残骸から立ち上がる)



春川「その飯田橋博士も普通の見た目で普通に話してたけど……ロボットだったんだね」

キーボ「はい。見た覚えのある一体でしたので、遠慮なく壊しました」

キーボ「こうでもしないと出口の場所を解析できなかったでしょうし」

百田「つまり……本当の飯田橋博士ってわけじゃないってことか?」

キーボ「そうだと思います。まあ何分ボクも本当の博士に会ったことはありませんので」

天海「キーボ君やモノクマのようなロボットを作れるなら……その技術力を目的に命を狙われてもおかしくなさそうっすからね」

天海「自分は隠れて人との接触はロボットに任せる……それが利口っす」


夢野(キーボが確認した出口に向かうために裁判場を後にするウチら)

夢野(エレベーターに乗って地上に出ると、才囚学園のいたるところで爆破が始まっているらしく、崩壊が始まっていた)



夢野「この光景……前周回の最後を思い出すな」

春川「あのときはキーボが破壊して、外への道を開いたんだよね」



百田「なあ、ところでハルマキたちは外の世界に出ようとして、ループしてしまったんだよな?」

百田「今回も同じことにはならないのか?」



キーボ「飯田橋博士の残骸から解析した出口です。大丈夫です」

キーボ「言ってる内に……着きましたよ」


<出口>

夢野(果ての壁にぽっかりと空いた穴)

夢野(キーボによるとここがコロシアイ世界の出口のようじゃ)



百田「後はここから出るだけか……」

百田「よーし、だったら外の世界に出たら何をしたいか発表しようぜ」

キーボ「何ですか、唐突に。そんな時間は……」

天海「まあまあ、いざ危なくなったらすぐに飛び込めばいいっす」



百田「俺がやりたいことはもちろん宇宙に行くことだ!!」

夢野「ぶれないな」

春川「ていうかまずはこのコロシアイで死んだみんなの葬式を開くことからでしょ」

茶柱「そうですよ、キーボさんと約束したじゃないですか」

百田「え、あ、いや……もちろん覚えてたぜ」

天海「絶対覚えていない反応っすね」



キーボ「………………」

夢野「ほら、キーボも勝手に話を始めたのと約束を忘れたことで怒って――」


キーボ「ボクはみんなを、アンジー様を弔った後は」

キーボ「世界中を旅しようと思います」

キーボ「アンジー様の教えを広げるために」

キーボ「そして本当の飯田橋博士に会うために」



夢野「…………」

キーボ「どうしましたか、夢野さん」

夢野「いや、このような会話非合理的だと切り捨てそうなのに……あれか、カモフラージュプログラムか?」

キーボ「いえ、今は使ってませんよ」

夢野「なら……」

春川「キーボも変わったってことでしょ」



天海「本当の飯田橋博士に会う……っすか」

キーボ「はい。このコロシアイがなければアンジー様と会うことが出来ませんでしたし、このコロシアイがなければアンジー様が死ぬこともありませんでした」

キーボ「お礼と文句を言ってやらないと気が済みません」

天海「俺もこのコロシアイの黒幕に対しては思うところがあるので付いていってもいいっすか」

キーボ「いいですよ。ただどこにいるのか分からない以上、長い旅になると思います」

天海「そこは冒険家なんで慣れてるっすよ」


茶柱「転子は……償いからですかね」

茶柱「夢野さんに生きていて欲しいと言われましたけど……それはそれで償いをしないでいい理由にはなりません」

夢野「そうか、ならウチもそれを手伝うぞ」

茶柱「ありがとうございます」



夢野「そしていつの日かちゃんと転子が赦されたなら」

茶柱「はい、そうしたら……」



夢野「一緒に街に出かけて遊ぼうな」

茶柱「もちろんですよ!!」


キーボ「爆発が付近まで迫ってきました」

キーボ「そろそろ行きましょう」



百田「じゃあ一番乗りはもらったぜ!!」

春川「あ、ちょっと百田気を付けてって!!」

夢野(出口に向かって駆けだした百田を追うハルマキ)



キーボ「アンジー様……あなたの教えを外の世界に広めてきます」

天海「本当敬虔な信者っすね」

夢野(手を合わせたキーボに苦笑気味の天海)



茶柱「行きましょう、夢野さん!!」

夢野「そうじゃな、転子」

夢野(最後にウチらは手を握る。お互いの顔を見て頷いて)



夢野(そして外の世界への第一歩を踏み出した)





<完>


夢野ニューゲーム完結です。
ここまで長い話、読むのも大変だったと思います。
お疲れさまでした。

去年の四月にch1を投稿始めたので、一年三ヶ月ほどかかってますね。
絶対途中でエタると思っていましたが、みなさんの感想に励まされてどうにか完走できました。

作品としてはこれで終わりです。
V5はしません(断言)。
これ以上事件や裁判、それにあったドラマを考えられる気がしないので。
毎回めっちゃ苦労した……もうまじ無理。

ただ近い内に反省会スレを立てるつもりです。
ここまでずっと我慢していた物語の振り返りや製作裏話を語る予定。
あと質問に答えたりしたいです。作品に関わる事なら何でも答えます。
追加ストーリーなどは無いので、作品の裏事情に興味のない人は無視して大丈夫です。

それも終わったらなろうで作品を書いたり、他の作品やオリジナルのssを書いたりする予定です。
見かけたらよろしくです。



長い間ありがとうございました。

幽々子

男子1番 / 今井榛名(いまい・はるな)
支給武器ククリナイフ
被害者数Nothing
加害者高杉清一
現在状況森(H-2)で高杉清一と戦闘、腹部を切り裂かれる。松城凛々子に見取られ、息を引き取る。
若葉色のマフラーを巻いていて、ココア色の肩ほどの髪をざっとまとめている。
親しみやすく、物怖じせず誰とでもわけ隔てなく接するため、すぐに友達になり、友人は多い。容姿は人並みだが、人柄の良さから特に後輩の女子からも人気がある。
へらへらとしているが学年首席で頭脳明晰、スポーツ万能の銀時計組候補。将来の大総統候補、または側近とまで言われている。
人の気持ちの変化に非常に敏感。穏やかで、人の心を開かせる才能がある。
幼い頃に反政府の過激派組織の騒ぎに巻き込まれ、軍人であった両親を失い、心と体に大きな傷を負う。体にも惨い傷痕が残っており、 人前で着替える事を嫌がる。
そのため、反政府組織への恨みは深く、重い。この事を知っているのは、クラスでは幼馴染の我孫子聖良、高杉清一と、恋人の松城凛々子のみ。凛々子をとても大切に思っている。
釈比呂斗、宇佐美広海とは寮のルームメイトで、3年い組いたずらトリオ。「ヒロ」も「ラビ」も榛名のつけたあだ名。
部活動合気道同好会(会長)
身長/血液型166cm/O型
伯父の職業レストランオーナー
好きなタイプ何でも一生懸命な子
友人関係宇佐美広海/釈比呂斗/松本政宗/松城凛々子/五百蔵ひかる/石井琴美/竹内真理
(主流派グループ)
高杉清一/我孫子聖良/久坂沙夜子/大庭拓海/来島達郎/吉田太一

男子20番 / 総合41番 壬生優人 みぶ・ゆうと
支給武器 S&W M686
被害者数17(18)(青井鈴美・明石珠緒・瀬名馨・椿さおり・氏家菜子・藤堂杏奈・永谷多樹・近藤達也・沖田良・笹川比奈子・東儀奈緒子・福森唯・木村秀成・九条利人・比留川洋一・仙堂修平・御門涼介(・北条隼人))
加害者神宮寺麗央那
現在状況劇場(E-6)で神宮寺麗央那に射殺される
裕福な家系の生まれという噂を聞くが、本人にその事を尋ねても苦笑して流されてしまう。常に礼儀正しく誰にでも敬語で話す。どこか品のある振る舞い。
先天的な同性愛者で、それを両親に軽蔑されており、両親の不仲は自分のせいだと思い悩んでいる。
過去にその事で迫害され、クラスメイトにもこの事は極秘。心を閉ざしている。

日頃から親しい神宮寺麗央那に、友達以上の思いを寄せていて、基本的には誰にでも優しいが彼に対しては特に甘い。
麗央那に大して傍若無人な態度を取る御門涼介とは普段から馬が合わず、口論することもある。
斎賀七瀬だけはクラスで唯一、事実を打ち明けている。
部活動吹奏楽部
身長173cm
誕生日7月5日
星言葉アダラ(恋にのめり込むロマンチスト)
友人早乙女辰巳・中屋敷仁・花園ライアン・加藤彩希・藤島詩歩

男子21番 / 総合42番 向井正太 むかい・しょうた
支給武器ピコピコハンマー
被害者数--
加害者馬見塚鉄男
現在状況分校体育館(F-4)で馬見塚鉄男に射殺される
思い立ったら即行動。善は急げ、なスプリンター。
友達や家族をとても大事にしている。
勉強が苦手でやや人見知りするタイプだが、運動神経はよく、サッカー部のエース。
なので唯一輝ける場であるサッカーは彼にとってとても大きな存在。

神宮寺麗央那の恋人、向井千尋の兄で、妹思いな優しい兄。
部活動サッカー部
身長166cm
誕生日4月13日
星言葉ルクバー(即実行のスプリンター)
友人 神崎卓也・馬見塚鉄男・黒川渚・東儀奈緒子

女子21番 / 総合39番 三浦小春 みうら・こはる
支給武器フランベルジェ
被害者数--
加害者花園ライアン
現在状況住宅街(F-6)で花園ライアンに頚動脈を切られ、比留川洋一に北条隼人を助けて欲しいと懇願し、死亡
育ちの良いお嬢様で、誰に対しても敬語で話すが、きゃんきゃんと小犬のように賑やかなので堅苦しさは感じさせない。素直で感情がすぐに表へ出るストレートなタイプ。
芯が強くて真っ直ぐな性格で意外と根性もある。いざという時には自分より強い相手にも立ち向かう強さを見せる。

元気で可愛らしい顔立ちと親しみやすい雰囲気も相まって、学園内でも人気者な女の子。笹川比奈子と並ぶ2大マドンナと称する生徒も。
将来の夢は美容師。父は学者で母は売れっ子デザイナー。

北条隼人とは恋人同士。初めての恋人なので喧嘩も絶えないが、隼人が大好き。
部活動/委員会新体操部/文化祭実行委員
身長154cm
誕生日1月1日
花言葉スノードロップ(希望)
友人神宮寺麗央那・仙堂修平・比留川洋一・北条隼人・山本光一・斎賀七瀬・笹川比奈子・福森唯

女子1番 赤城晴奈 あかぎ・はるな
支給武器・シグ・ザウエルP226
被害者数 なし
加害者 齋田瑠那
現在状況
農家(F-3)にて齋田瑠那に鎌で首を刺し殺される
他人にわざとらしく世話を焼いたりして図々しく、挙動はガサツ。そして大雑把。
無神経で執着心が強い。女子の中でも騒がしい部類。
単純で優しくされると誰でも信じてしまう。
・青柳信秀に惚れていて、彼と親しい齋田瑠那を嫌っている。
友人小野寺眞美・葛城桃・鹿山妙子・末松蘭華
所属部活動美術部
身長・体重150?・50?
血液型O型

女子2番  井上泰子 いのうえ・たいこ
支給武器・ククリナイフ
被害者数1(市村賢吾)
加害者・齋田瑠那
現在状況
草むら(F-5)で齋田瑠那に銃殺される。
事なかれ主義で、自分の意見は何一つ言わない女子にありがちな優等生的性格。どことなく八方美人の気がある。
妙な所で融通が利かず、頑固な所がある。その為、気持ちが折れた時の反動は大きい。
真面目で、部活動は受験生にもかかわらず毎日出席してコツコツと練習している。
・以前に市村賢吾に告白されてつき合うが、受験を理由に数ヶ月前に別れる。今でも賢吾のことは好き。
・吹奏楽部の部長でフルートを演奏する。腕前としては齋田瑠那と1,2を争う。自分が演奏会のソリストでないことを不満に思っていた。
友人 深町亜紀・中尾愛海
所属部活動 吹奏楽部・部長
身長・体重 166?・51?
血液型 A型

男子1番 青柳信秀 あおやぎ・のぶひで
支給武器・防弾チョッキ 
被害者数 なし
加害者 土方大和
現在状況
草むら(F-5)で土方大和に眉間を打ち抜かれ死亡
基本的には一匹狼。しかし性格的には誰からも好かれる適度に真面目でノリの良い好青年。
生徒会副会長を務める。
少し精神的に弱く、考えすぎてしまう事がある。一度立ち直れば強いが、立ち直るまでに時間がかかる。
5人兄妹の4番目で、3人の兄と1人の妹がいる。
・齋田瑠那とは小学校以来の付き合い。メールなどをよくする。
・不良集団は苦手だが、有村誠とは付き合いがあった。
・主流派メンバーとも親しく、よく遊んでいる。
友人 北村大輝・八重樫隼人・齋田瑠那
所属部活動・サッカー部
身長・体重 175?・60?
血液型・B型

ストーリー
ある高名な魔法使いが、実験中の事故によって命を落とした。
長い時を生き、無数の魔法やアイテムを作り上げてきた偉大な人物の死に、
「魔法の国」の人々は嘆き悲しんだ。

彼の死から数カ月。彼の代理人から、縁者たちに招待状が届きはじめた。
指定された場所は、故人が別荘兼研究施設として利用していた小さな無人島。
さらに招待状には、いくつかの注意事項が記されていた。

曰く、この手紙は相続の権利を持つ者たちに同じ文面で送られていること。
曰く、その地で故人の遺産を相続する人物を決定すること。
曰く、この招待に応じない者は相続の権利を失うこと。
曰く、各相続者は最大2名までの魔法少女を同伴者として連れてきていいこと。

権利者のひとりとして手紙を受け取ったマナは、その内容を訝しみながらも、
熟慮の末に親しくしている2人の魔法少女に連絡をとった――

原志保

女子3番  宇野樹里 うの・じゅり
支給武器・彫刻刀一式
被害者数1(有村誠)
加害者・齋田瑠那
現在状況
森(B-6)にて齋田瑠那に腹を銃で撃たれ死亡
大総統の秘書になるのを夢見る、旧華族の生まれで家族きっての国粋主義者。
日頃から物腰穏やかで丁寧。常に礼儀正しく行動する。
愛国者故に他人には掴みにくい部分もある。
国の為なら友人を捨てることもある。
・土方大和にお熱。彼女の齋田瑠那を妬む。
・はしたない深井都や小峰桜も嫌い。
・和田吉乃とはお互いの家とも親しい
友人 和田吉乃
所属部活動 茶道部・部長
身長・体重 157?・49?
血液型・A型

旭川姫

男子2番 有村誠 ありむら・まこと
支給武器 スリングショット
被害者数 なし
加害者 宇野樹里
現在状況
商店街居酒屋前(C-9)にて深井都と別れ宇野樹里と健闘するも、頸動脈を切り裂かれ死亡 
不良グループで活発でお調子者だが、やるときはそこそこやって周りにちゃんと気配りが出来るので不良グループ内ではクラスメイトにも受けが良い。
裏表が無く、友達も多い。
・中2の頃、深井都に、一目惚れした
・青柳信秀とはサッカー部繋がりでまぁまぁ仲がよかった
友人 青柳信秀・市村賢吾・合志彰紀・古賀竜哉
所属部活動 サッカー部・部長
身長・体重 156?・49?
血液型 A型

佐伯まこと

茨城・ひたちなか市でひき逃げか、31歳男性死亡
 8日未明、茨城県ひたちなか市の路上で男性が倒れているのが見つかり、その後、死亡しました。警察は現場の状況などから、ひき逃げ事件として捜査しています。
 8日午前2時40分ごろ、ひたちなか市勝田本町の市道で、「道路に人が倒れている。意識がない」と通行人の男性から119番通報がありました。消防がかけつけたところ、ひたちなか市に住む飲食店従業員・相馬清太郎さん(31)が、全身を強く打ち意識不明の状態で倒れているのが見つかりました。相馬さんは病院に運ばれましたが、その後、死亡しました。
 警察によりますと、相馬さんは、車で迎えに来る予定の会社の同僚と待ち合わせをしていたとみられています。警察は、相馬さんが倒れていた状況や遺体の状態から、相馬さんがひき逃げされたとみて、周辺の防犯カメラを調べるなど捜査を進めています。

男子7番  合志彰紀 ごうし・しょうき
支給武器フライパン
被害者数なし
加害者土方大和 
現在状況
E-6にて土方大和に後ろから撃たれ、死亡
ぼーっとしていて抜けている。
何を考えている分からないように思われがちだが、実はただ単に能天気なだけ。
不良グループのメンバーと一緒には居るが、実際悪事を働いた事は皆無。イタズラには参加する。
・仲間思いで、いつも市村賢吾の悪事や古賀竜哉の万引きを有村誠と共に止めていた。頭もそこそこ良くて、県下でも有名な公立高校に入れることになっている。
小学校からの生徒が多い八幡中で、珍しく中学からの編入生。
・深町亜紀を気に掛けていた。
友人古賀竜哉・市村賢吾・有村誠
所属部活動サッカー部
身長・体重175?・60?
血液型O型

女子13番 田島美喜子 たじま・みきこ
支給武器日本人形 
被害者数なし
加害者武川梨香 
現在状況
町はずれの林(E-9)で武川梨香に額を銃で撃ち抜かれ死亡。 
人見知りが激しく、寂しがりで甘えん坊。
他人への依存心・独占欲が強く、東尋と付き合っているのも、本当は恋人というよりも一緒に居てくれる人が欲しいだけ。
他人が思い通りにならないと逆恨みするタイプ。
・大下東尋とつき合っている
・武川梨香を親友と思って四六時中一緒にいる。
・梨香に親友扱いされてる齋田瑠那が気に入らない。
友人 武川梨香
所属部活動陸上部
身長・体重148?・38?
血液型A型

10Ra:(トラ)
@10Ra_m
新人研修中の神速Pだ!!!
?(link: http://twpf.jp/10Ra_m) twpf.jp/10Ra_m
??raiot.net/10ra_m

レスの余裕がありそうなので反省会ここに投下します。


<夢野ニューゲーム 反省会>



夢野「夢野ニューゲーム完結お疲れさまじゃ」

春川「お疲れさまだね」

夢野「うむうむ……いや、長かったぞ……」

春川「ゲームが出たのが去年の一月……この夢野ニューゲームが始まったのは去年の四月だね」

夢野「今七月だから……大体一年と三ヶ月か。長いな」



春川「というわけで今回はその全編を振り返った反省会だよ」

夢野「反省会……か? 何か嫌な響きじゃな」

春川「大丈夫だって。キャラクターや事件裁判について語ったり、制作過程や舞台裏を明かしたり」

春川「作者の愚痴、自虐、自画自賛をつらつら並べるだけだから」

夢野「なるほど」



春川「書きやすさ重視で私と夢野が会話していく形で進めるから苦手な人はごめんなさい」

春川「あと、作品の裏側を丸裸にするから、作品の雰囲気をそのままにしたい人やメタいのが苦手な人はブラウザバックを推奨するよ」

春川「引くほど暴露してるから幻滅させるかもしれないし……」

夢野「な、何が語られるんじゃ……?」



春川「と、一応の注意をしたところで早速スタートだね」


春川「じゃあまず最初の話題から」


『どうして夢野ニューゲームを書いたの? あと夢野が主人公なのは何で?』


夢野「ふむ、これはどうなんじゃ?」

春川「そうだね、まずどうして夢野ニューゲームを書いたのかというと……書きたかったからだよね」

夢野「身も蓋もないな」

春川「ダンガンロンパV3のゲームをやりながら、自分もこのキャラたちを動かしたいって思って、プレイ終わったらこの作品の構想を始めていたね」



夢野「そうか……しかし、V3のキャラを描きたいだけなら、強くてニューゲームでなくても色々あるじゃろ? ギャグ系とか、日常系とか」

春川「ああ、それは依然書いた作品が……ダンガンロンパ無印の二次創作だけど、葉隠が強くてニューゲームする作品を書いたことがあって、だったら今回も強くてニューゲームさせようと思ったんだよね」

夢野「気になる方は検索じゃ」


春川「夢野が主人公になったのもその流れだよ」

夢野「ん、どの流れじゃ?」

春川「強くてニューゲームってことでゲーム本編で生き残ったキャラを二周目に巻き込まれる主人公にするってことは決めてたんだよね」

夢野「生き残ったキャラというと……ウチとハルマキと最原か」

春川「うん。それで原作と同じ主人公でするのは性に合わないから最原は除外」

夢野「ならウチかハルマキか。……それでどうしてウチになったんじゃ?」

夢野「いや、そうかウチの溢れんばかりの主人公力に目を付けて――」



春川「夢野の方が頭が悪そうだったからだよ」

夢野「酷いぞっ!?」


春川「ごめんごめん、半分は冗談だって」

夢野「そ、そうか……って、半分は本気なのかっ!?」

春川「一応理屈もあるんだよ。ほら、あれ。シャーロックホームズと同じなんだって」

夢野「ホームズ?」

春川「うん。あの作品って名探偵のホームズじゃなくて、その助手ワトソンが語り手でしょ」

夢野「そうじゃな」

春川「ワトソンが疑問に思ったことを、名探偵のホームズが解決する」

春川「ワトソンはいわゆる読者目線に寄り添うキャラなんだよ」

春川「これがホームズが主人公だとするとその卓越な推理力に読者も置いてかれるでしょ」



夢野「……つまり、ウチは読者目線で疑問を持ってくれるから主人公に選ばれたというわけか」

春川「そういうこと。よく本編でも疑問に思って、私や王馬、天海に説明されてたでしょ」

夢野「言われてみると……今もそうじゃな。そういうわけじゃったのか」


春川「じゃあ後は最初から順番に語っていこうか」

夢野「まずはプロローグからじゃな」


『プロローグ ニューダンガンロンパV4』


夢野「えっと流れとしては最初謎の会話があって、ウチが二周目に巻き込まれて、生き返った転子に会って泣いて、その後二周目であることに気づいた三人が結託する……という感じじゃったな」

夢野「そういえばこの謎の会話って――」



『…………………………』

『………………しかし………………まだ……』

『……駄目………………それに……』

『………………そうだ………………強行…………』

『……でも…………しか…………』

『……………………』

『……入れ替………………大丈…………』

『……………………』

『……………ね……』

『…………い…………』

『……さあ…………始…………』



『次………………周………………』



夢野「――何じゃったんだ?」

春川「ああ、それ? ぶっちゃけるとね……」

夢野「ぶっちゃけると?」



春川「特に意味は無いんだよね」

夢野「んあっ!?」


夢野「ものすごく意味ありげなのに、意味ないのか!?」

春川「一応想定としては江ノ島盾子あたりが話しているつもりでやってたけど、とにかく怪しげな雰囲気出しておいて、後で辻褄は合わせようって感じで書いたらしいよ」

夢野「……それで結局回収できなかった感じか」

春川「そうだね。全く無計画だよね」



春川「で、その後タイトルのニューダンガンロンパV4が出たんだけど……」

夢野「けど?」

春川「正直このタイトルがミスだったんだよね」

春川「V4って銘打ったせいで、コロシアイ運営側も夢野たちが二周目になっていることに気づいているって一章終わり時点で明かされることを読者に推理されちゃったんだよね」

春川「そのせいで最原がモノクマを破壊したときも『やったか!?』じゃなくて、『どうせモノクマもこれ想定済みなんだろうな』って反応になっちゃって」

夢野「それは失敗じゃな」


夢野「その後はウチら三人が図書室に集まって決起会をしたんじゃよな」

春川「そうだね。このときエレクトフィールド――モノクマに会話を聞かれないようにするために最原が用意させたもの――があったんだけど」

春川「これが入間の反応もあって読者にすぐ嘘だってバレたんだよね。そのせいでやっぱり運営は気づいているって推理の後押しになっちゃった」

夢野「迂闊じゃな」



春川「後は裏話をすると、最初は夢野が一人でコロシアイ対策に挑むって構想もあったんだよ」

夢野「ウチが一人で?」

春川「うん。最原と私もニューゲームしてるけどお互いに気づけなくて、三人がそれぞれ別にコロシアイを防ごうと頑張るって感じ」

春川「夢野視点でおかしな行動をし始める最原や私に疑念を抱きつつも事件が発生。最原とモノクマがおしおきされたことで、みんなニューゲームしていたんだってことに気づいて、残った私に話を持ちかけてようやく協力するって感じ」



夢野「なるほど……『最原もニューゲームしていたのか!?』ってところで一山作れそうじゃな。どうしてこっちにしなかったんじゃ?」

春川「夢野一人じゃどうにも話が動かしにくくてね。図書室での会議みたいに複数のキャラが話し合いながら事態を理解していく形がどうにも性に合っているのが半分」

春川「もう半分は何となくだね。話を作っている内に三人が協力している方がいいってことに自然となったわけ」

夢野「……ようやく分かってきたが、この作者結構行き当たりばったりじゃな」


春川「プロローグはこれで終わりかな。次は一章だね」


『Who is R――?(誰がRなのか?)』

      ↓

『Who is Ringleader? (誰が首謀者なのか?)』


夢野「そういえばこんなタイトルじゃったな」

夢野「にしても他が原作を意識したタイトルなのに、これだけどうしてこんなタイトルなんじゃ?」

春川「もちろん考えたよ。でも……まあ見れば分かるよ」


『タイトル案 ウチと僕の学級裁判』


夢野「ああ(納得)」

夢野「誰がクロなのか丸わかりじゃな」

春川「僕のところを×にして『ウチと×の学級裁判』って感じにすればバレないかなと思ったけど、無理だと判断してね」

春川「だからこんなタイトルになったってことだね」


夢野「しかし、一章から原作をかなり逸脱した展開になったが……どういう風に出来たんじゃこの話は?」

春川「そうだね、まず真っ先に決めたことが一章で最原を殺すことだったね」

夢野「酷いな」

春川「まあでも、当然と言えば当然なんだよ。夢野が主人公なのに、最原が生きてたら主人公役食われちゃうし」

夢野「そういうものなのか……?」



春川「で、最原を退場させるためにはクロか被害者にしないといけない。どっちにするか悩みながら、並行してどうやって学級裁判を開かせるかも考えたんだ」

夢野「学級裁判を?」

春川「うん。一章は学級裁判無しで卒業出来るルールがあるでしょ? でもせっかくのダンガンロンパの二次創作なのに裁判無しなんてもったいない」

春川「だから裁判を開かせる理由を考えてたけど、原作と同じ首謀者を探すためでは驚きがない」

春川「どうにかならないかって考えてたときに、ふとおしおきをするためって案が沸いたんだよ」


春川「まさに天啓だったよね」

春川「そこからコロシアイを終わらせるための策を思いついて、そのために最原がクロで白銀が被害者って構図が出来上がった」

春川「最原がクロだけどそれがバレないように、真っ先に疑われてフラグを立てることで読者にクロじゃないと思わせるようにした」

春川「でもそうすると最原が嘘を付くから、王馬の助言で誰が嘘を付いているかって裁判にして」

春川「自分でも驚くくらいするするって決まっていって、本当に神がお告げをくれたんじゃないかって思ったよ」

夢野「つまり……偶然の産物ということか」

春川「そうだね、否定できないよ」



夢野「白銀もかわいそうじゃな。こんなことで被害者に決まるとは」

春川「まあでも原作での首謀者って時点で長くはなかったと思うけどね」

春川「作者としても地味なツッコミとか、オタク系知識で話をさせやすかったけど、シナリオの都合上仕方なくだったよね」

夢野「キャラよりシナリオ優先で書いているんじゃな」


夢野「そういえば六章でこの一章の事件の裏側が暴かれて、転子が首謀者であることが分かったが……」

夢野「……」

春川「どうしたの?」

夢野「いや、ただのウチのつまらない予想なんじゃがな……行き当たりばったりの作者じゃ、この時点で転子が首謀者って決めてなかったのではないか?」

春川「……うん、半分正解だよ」

夢野「またか」



春川「一応茶柱が首謀者にする案も考えてはいたよ」

春川「だから死体発見アナウンスのみでシロ認定するようにしていたり、事件の振り返りを防犯カメラの映像じゃなくて最原の回想ってことにしてたし」

春川「まあでも、その後の展開によっては『そんな伏線知らねえ!!』でしれっと何も無かったことにしていた可能性もあるね」



春川「言うなればどちらとも取れるように保留していたって感じかな」

春川「正直この後もこういう描写はたくさん出てくるよ。展開の幅を持たせているって言えば聞こえがいいけど、ライブ感で書いているだけの人だから」

夢野「酷い作者じゃ」


春川「でも本当に酷いところはここからだよ」

夢野「……まだあるのか?」

春川「うん。こうして一章が無事終わって……この時点でこれより後の構想が全く無かったんだから」

夢野「構想が無い?」

春川「さっきも言ったように一章は天啓を受けてノリで執筆したから、その後の話についてはほとんど考えてなかったんだよね」

春川「この世界が四周目であることと、黒幕が飯田橋博士であることぐらいは考えていたみたいだけど」

夢野「オチしか無いではないか。そこまでどうやってたどり着くつもりだったんじゃ……?」



春川「だから慌てて二章から後の構想を考えようとして……まずは五章から考えたんだよね」

夢野「五章を?」


春川「そう。ダンガンロンパ2、V3で一番盛り上がったと言っても過言ではない五章」

春川「で、どんなトリックがふさわしいかって考えて、その二つを研究してみるとこれって共通点と相違点があるんだよね」

夢野「対に?」

春川「共通点がエクストリーム自殺。相違点が容疑者不明と被害者不明だね」

夢野「エクストリーム自殺って……まあ言いたいことは分かるが」

夢野「容疑者不明と被害者不明は……なるほど言われるとそうじゃな」

春川「うん。だから容疑者不明と被害者不明に対抗して……生存者不明って案を最初に思いついたんだよね」

夢野「生存者不明? 何じゃそれは?」


春川「案としては――」



気を失っていた夢野が目を覚ますとそこはエグイサルの内部だった。

どういうわけかエグイサルのコックピットのロックを外すことが出来ず、外に出ることが出来ない。

諦めて周囲を見回すと同じようにエグイサル数台が、戸惑ったような動きを取っている。

それで直感した、ウチと同じように生き残った生徒はエグイサルに閉じこめられているのだと。

夢野は話しかけようとスピーカーを通じて声を出すと。

『ドウシタノ?』

ボイスチェンジャーにより、そのような合成音声が発せられる。

それは全てのエグイサルが同じだった。

互いにコックピットに誰が乗っているかは分からない。誰が生きているのか分からない。

夢野『つまりこれは……生存者不明ということか?』



春川「――――って感じかな」


夢野「うーむ……何となく話が作れそうじゃが……これじゃ駄目だったのか?」

春川「そうだね。まずはこの状況を生かしたトリックが思いつかなかったこと」

春川「それとこの状況で誰かが死ぬと、その死体の身元が分かると生存者不明の意味が薄くなる」

春川「だから死体の身元も分からなくさせないといけないけど……そうしたら原作の被害者不明と変わらないなって」

春川「まあそんなこんなでボツになったよ。裁判場をエグイサルが囲む絵面はおもしろそうだと思ったんだけどね」

夢野「おぞましいの間違いではないか?」


春川「次に考えたのが校則だね」

春川「校則から何か五章の仰天トリックに繋がるものが出来ないかって考えて……」

夢野「それで死体発見アナウンスが死因で、モノクマを校則違反させるなんてアイデアが思いついたというわけか」

春川「そうだね。これもまた天啓だったよ」

夢野「天啓が多いな」

春川「五章の共通点、エクストリーム自殺の条件も満たしている。これで行こうって決まったね」

春川「それでこんなことが出来るのは誰かって考えたところで……原作でもエクストリーム自殺をした王馬が実行犯に決まった」

春川「自動的に五章までは生き残らないといけないって決まったわけだね」


春川「次は何を考えたかな……正直ここからあとはごちゃごちゃ決めていったんだけど」

春川「大きなファクターとしては動機かな」

夢野「動機か?」

春川「うん。人を殺そうとする意志だね。ダンガンロンパには欠かせないものだけど……ニューゲームではこれを用意するのが難しいんだよね」

春川「原作での東条の影の総理大臣や真宮寺の姉の友達みたいに、後から実はこうだったんだって動機は原作をやっている読者には通用しない」

春川「キャラの設定を勝手に付け足すわけにも行かないし……ニューゲームによる新たな環境によって、新たな動機を得たってするしかないんだけど難しいんだよ。V3は基本的にみんな殺しの意志は薄いし」

春川「だからバリバリに殺しの意志を持った真宮寺に暴れて貰おうって決めたわけ」

夢野「それが三章からの真宮寺無双に繋がったわけか」

春川「うん。ほっといても誰かを殺そうとして、コロシアイの場を荒らしてくれる真宮寺は話を転がすのに本当有能なキャラだったね」



春川「……まあ想定より暴走していた感はあるけど」

夢野「さすがにここまで暴れるとは思っていなかったのか」



春川「それで何とか誰がクロで被害者かってことを最後まで決めることはできたけど……」

春川「詳しい考えは各章を振り返りながら話すよ」

夢野「よし、では次は二章じゃな」


春川「二章のタイトルはこうだったね」


『二章 限りない地獄で見つけた天国』


春川「二章の構想として真っ先に考えたのが、動機ビデオ発表会を開催するってことだね」

春川「本編で結局しなかったことをこの夢野ニューゲームでは積極的にしていこうって決めてたから」

夢野「それで赤松の提案のもと、動機ビデオ発表会が行われたというわけか」

春川「東条と星の動機ビデオを攻略して、真宮寺の動機ビデオはこの後の暴走を念頭に暴露させたって感じだね」


春川「事件としてはダンガンロンパの二章の事件は『水場が関係する』って共通点があるからそれに従ったよ」

夢野「水場……そうか、無印ではプールの更衣室、2では海の更衣室、V3でも水槽にプールを渡ったからな」

夢野「じゃが……プールの水で濡れたから校則違反という活かし方はありなのか?」

春川「思いついたのがそれしかなかったからしょうがないね」

春川「五章の件から分かるとおり、校則を利用するのが好きみたい」

春川「そしてロボットショーは夢野のマジカルショーが無くなったところから出てきてロボならレーザービームでしょ→そうだバラバラ殺人事件→校則違反も生かせる! って感じに決まっていったみたいだね」



春川「でも……そこから何も思いつかなくてね……」

夢野「二章の裁判は校則違反のトリック以外ほとんど捻りが無かったな」

春川「一応私が疑われるような描写もあったけど、ほとんどの読者が違うだろって思ってただろうね」

春川「一章の裁判からすると簡単すぎて、何か裏があるんじゃないかってずっとコメントされてたよ」


春川「だから即興で提案者なんて存在が生まれたってわけ」

夢野「提案者……東条じゃったな。入間に殺人計画を渡し、ゴン太を殺させた……」

夢野「って、これ即興で考えたのか?」

春川「少なくとも裁判を投稿する前は考えてなかったね。何か裏があったんじゃないか言われ続けて、だったら裏作ろうじゃねえか、って感じで出来たみたい」

夢野「本当行き当たり(ry」



春川「まあでも東条が殺人を諦めていないってこと自体は考えてたみたいだから、そんなに即興ではないかもね」

夢野「どっちなんじゃ」


夢野「ところでこの二章の事件のクロ入間と被害者のゴン太はどうやって決められたんじゃ?」

春川「あーえっとそれは……」

春川「二人のファンには申し訳ないんだけど……消去法だね」

春川「結構この後の展開上必要なキャラが多くてね。主人公サイドや首謀者候補とか、他にも真宮寺が狙うためのターゲットだったり」

春川「それでこのタイミングで死んでも大丈夫な入間とゴン太に退場してもらったってわけ」

春川「本当はここ辺りで王馬を退場させて、原作とはガラリと展開変えるぞーとかも考えてたんだけど、五章のトリックを考えた時点で殺せなくなったし」

夢野「王馬はそんな理由で殺されそうになっておったのか」

春川「それで原作でも人を殺そうとしていた入間がクロになって」

春川「結果的に原作四章の逆転になったのは本当偶然だね」


春川「次は三章だね」


『三章 転校生 オア アライブ』


春川「先に言った通り、一章終わりの時点で全体の流れは考えてたからね。この三章の構想はこうなってたよ」


『最原が屍者の書により復活するが、最原と真宮寺のターゲット一人が殺されて、真宮寺が一人殺していることが分かるが後に発見された死体のためおしおきされず、最原を殺した赤松がおしおきされる』


夢野「なるほどほぼその通りにいったな。今回は最初からちゃんと展開が決まっていたんじゃな」

春川「うん。でも決まっていたのは話の流れだけだったから……この概要に合わせた事件を考えるのに本当苦労したね」

春川「『いやいや、どんな事件が起きればこんな展開になるんだよ!』『過去の俺はどうしてこんなの分投げてきたんだ!』って作者は頭抱えてたみたい」

夢野「そうか、先に決まっているのもそれはそれで面倒なんじゃな」


春川「この構想になった理由は原作でしなかった展開をしようってところからだね」

夢野「そういえばダンガンロンパV3の感想でよく『屍者の書を使ってほしかった』とか『真宮寺がアンジーは殺してなくて、生き残ったら面白かった』とかよく言われてたしな」

春川「そうだね、だからこの夢野ニューゲームではその通りにしようって思ったわけ」



夢野「それで屍者の書で生き返ったのは……最原か」

春川「まあ生き返らせるなら最原しかないでしょ。他のキャラが生き返っても、失礼だけどパッとしないし」

春川「そして生き返った以上、その章で死ぬのはお約束だね」

夢野「章を跨いで生き残るのは何か違うしな」


春川「三章の事件で死ぬ真宮寺のターゲットだけど、夢野と茶柱は駄目だし、赤松は最原を殺したクロにするつもりだったから、残りはアンジーか東条。だからどっちかを被害者にしないといけない」

春川「それで二章で考えた提案者から、東条が動いて返り討ちにあうって流れになったね」



夢野「なるほど……しかしサラッと言われたが、赤松が最原を殺したクロにするってどうやって決めたんじゃ?」

春川「そうだね、まず最原は復活した以上死なないといけない」

春川「でも一章でクロをやったから、またクロになるのは芸がないってことで、被害者で確定」

春川「そして最原を殺すとしたら……やっぱり赤松だよねって感じだよ」

夢野「いやいや、その『やっぱり赤松だよね』が分からないんじゃが。何じゃ、殺したいほど愛しているというわけでも無いじゃろう?」



春川「いやでも、例えば最原が星に殺されるのも何か違うでしょ?」

夢野「うぐぅ、言われるとそうじゃが……」

春川「私や夢野や百田なら務まるかもしれないけど、後の展開に必要だし。それに五章の時点で真宮寺のターゲットを残り二人にしたかったからね」

春川「そんなこんなで赤松がクロって決まったわけ」


夢野「そういえばこの三章辺りからウチと王馬のカップリングっぽい要素が出てきたな」

春川「首謀者って疑われたり、殺人トラップに巻き込まれそうなところを助けられたりだね」

夢野「これはどういうつもりだったんじゃ? 自然になのか、それとも狙ってなのか?」

春川「両方だね」

春川「そもそも原作からして好きな娘イジメとかでつながりがあるわけだし」

夢野「五章の裁判だったか? まああれは百田のアドリブのはずじゃが」

春川「どういうつもりでやったのかは気になるけどね……」

春川「それはさておき、理由としては書いてて自然と絡んでいったのが一つ」

春川「もう一つは暴走してばかりの私から、霧切枠を奪うためって感じだね」


夢野「一つ一つ聞いていくが……自然と絡んでいったとはどういうわけじゃ?」

春川「基本的にシナリオは色々考えて書いてるけど、キャラの掛け合いは何も考えずに筆が進むままに書いているからね」

春川「気づいたらそうなってたってことだよ」

夢野「もうちょっと考えて書かんのか?」



夢野「そして霧切枠とはどういうことじゃ?」

春川「それはもちろんダンガンロンパにおける主人公の相棒ってことだよ」

春川「裁判を主導しながら肝心なところで『ここまで言えば分かるわよね?』っていうキャラだね」

春川「当初私がそこに収まる予定だったんだけど、二章ではクロと疑われるし、三章では真宮寺がクロだと思って捜査を放棄するし、四章でもまたクロ疑惑かけられるし」

春川「そんなこんなで霧切枠を務めきれないと判断して、後釜に王馬が収まったわけ」

春川「まあでも王馬は裁判をかき乱す十神枠も併用してたから、王馬が十神枠に行くと、天海が霧切枠を務めたりもしたね」

春川「そして真宮寺が狛枝枠で、獄原と入間がいなくなった分を百田と茶柱とキーボがにぎやかし枠を埋めて……」



夢野「……もう何が何か分からなくなってきたわい」


春川「ごめんごめん、話を戻そうか」

春川「それで三章の事件は真宮寺が東条を殺したけど生き残り、最原を殺した赤松がおしおきされると予定通りに進んだね」



夢野「ここでも死体発見アナウンスが推理に出て……」

夢野「……ん? そういえば一章でも転子の、四章でも真宮寺のシロ確認に使ったし、五章ではトドメで出てきたな」

夢野「死体発見アナウンス使い過ぎではないか?」

春川「シロが三人確認したら鳴るってのがシステマチックで使いやすくてね」

春川「逆に二章ではどうにか死体発見アナウンスを使わずに事件を組み立てようって意識したくらいだよ」


春川「じゃあそろそろ四章に行こうかな」


『四章 生かせ望みのみか神のみぞの世界』


夢野「えっと……『いかせのぞみのみか かみのみぞのせかい』……回文になっておるんじゃな」

春川「原作の『けだるきいせかい を いかせいきるだけ』が回文だからね」

春川「おそらくトリックにループ世界があったから回文にしたんだと思う」

春川「だからループ世界を使わなかったこの夢野ニューゲームで回文にする必要はなかったんだけど、原作と似たタイトルにしたかったからね」

春川「頑張って回文を考えたよ」


夢野「苦労したのではないか?」

春川「それなりにはね」

春川「思考方法としては、まず四章でモノクマボールのシステムを考えて、望みとか願いとかいう単語をタイトルに入れようって考えて」

春川「『のぞみ』をひっくり返すと『みぞの』になる。『みぞの』といったら『神のみぞの』だね」

春川「だから回文になるように字を入れると『望みのみか神のみぞの』になって」

春川「後は頭と結びに何か言葉を入れたいと思って、ふと原作のタイトルを見たら『生かせ』が目についてそれがぴったしハマる」

春川「それで『生かせ望みのみか神のみぞの世界』って完成したわけ」



夢野「ずいぶんと単純じゃな」

春川「後から言葉にするとね。通算では3、4時間は悩んだんじゃないかな?」


春川「四章の内容に移ろうか。構想時点ではこうだったよ」


『星が病気であり、真宮寺の策略で姉友ターゲットを殺してしまう』


春川「姉友ターゲットは三章で東条が死んだから残ったアンジーだね」

夢野「これも実際そう進んだが……それ通りの内容を作るのに苦労しただろうのはウチにも分かるぞ」

春川「モノクマボールとか結構オリジナル要素が多かったからね」





夢野「星が病気とは最初から決まっておったんじゃな」

春川「原作通り百田が病気になるのも驚きがないし、病気は他の人に移ったことにしようって理屈だったね」

夢野「じゃが、その中で星が病気になったのはどうしてなんじゃ?」

春川「この時点での生き残りを順に確認すると、真宮寺と王馬は五章まで生き残らないといけない、天海は裁判の主導に必要、私と夢野と茶柱も殺せない、アンジーは被害者だしそれが病気でもパッとしない」

春川「だから消去法で星が病気でクロってことに決まったね」


夢野「内容は……オリジナル要素のモノクマボールが強かったな。これはどういうことだったんじゃ?」

春川「まず四章では百田が病気だと勘違いした私がどうにか治そうと奮闘するって内容にするつもりだったの」

春川「でもあまりにも解決方法が無さすぎて話が作れないから、だったらモノクマから病気を治す方法を提案したらどうかってなって」

春川「そこからごちゃごちゃ考えて、望みを叶えるためにモノクマボールを奪い合うなんて話が出来上がったわけ」



春川「そのモノクマボールだけど、最初はゲーム世界じゃなくて現実世界で奪い合わせることも考えてたんだ」

夢野「ほう。それがどうしてゲーム世界になったんじゃ?」

春川「裁判のためだね。今回のメイントリックを考えて、ゲーム世界にログイン中に現実世界で殺すって案を思いついて、ならゲーム世界で奪い合わないとなってことで移動したんだ」

春川「最初思いついたときはよく思いついたなあって自画自賛してたけど」

春川「後から思ってみれば某有名ラノベのデスガンまんまだし、なんなら原作でも入間が百田に罪をかぶせるために毒薬の瓶を隠したりしていたしね。よくあるアイデアだったよ」

夢野「入間が……ああ、そういえばそうじゃったな。すぐに論破されたせいで忘れておったわい」


夢野「そして事件が起きて……また真宮寺か」

春川「アンジーのアナウンスが鳴った直後に夢野を襲撃してたね。ここらから作者の意図を離れて暴走しっぱなしだったよ」



夢野「捜査と裁判については……んーまあ平凡な出来だったのではないか」

春川「三章ほど複雑じゃないけど、二章よりは捻っていて、作者としても及第点な出来だったよ」

春川「一つ工夫としては、読者を攪乱するために爆弾魔の存在を入れたことかな」

夢野「ああ、あれのせいで少し何が起きたのか分からなくなったな。結局事件には何も関わりなかったというオチじゃったが」



夢野「その正体が次の五章でキーボだとバレるわけじゃが……」

春川「いや、流石にここはそういう想定で書いてたよ。キーボがモノクマのところに行こうとしていたとか、アンジーの死を悲しんでいたとか伏線は張ってたし」

夢野「そうか……ここでもとりあえず誰か知らないけど爆弾魔を出しておこうとか考えてなくて良かったわい」


夢野「そういえば裁判でのウチが時を巻き戻したような現象……あれは何だったんじゃ?」

春川「あー、私がクロだって投票して、結果発表まで行ったけど、違うってなったやつ?」

夢野「それじゃ。読者の間ではこの世界はゲーム世界じゃないかという予想も出ておったが」



春川「ぶっちゃけるとただの演出だよ」

夢野「んあっ!?」



春川「みんなダンガンロンパ無印の五章で霧切をおしおきしてしまったでしょ、あれと同じだって」

夢野「あれを初見で避けられたという者を今まで見たことないな」

春川「言うなれば妄想バッドエンドってところかな。葉隠ニューゲームでも同じ演出を使ったね」

夢野「そっちも読んでおった読者は、あーまたかと思ったかもしれんな」


夢野「それで裁判後は……星が本当は病気じゃとバレるシーンじゃな」

春川「捜査の時点で星がクロだと予想はされてたけど、こっちまで予想出来ていた人がいなかったように思えるね」

春川「この星の『今を生きたい』の話は作者も自分がびっくりするくらいよくできたって」

夢野「また自画自賛しとるな……」



夢野「しかし百田は謎の病気では無かったということで……チャプター3の最後についてこの部分は――」



<百田の部屋>

ゴホッ、ゴホッ……!!

百田『っ……くそっ』

百田『俺にはこんなヒマねーんだ……』

百田『まだ宇宙にだって行ってねーんだぞ……!』



夢野「――ただの風邪なのにこんなこと言ってたのか」

春川「百田も大げさだよね……まあ、真面目なこというとミスリードを誘うためだけど」


春川「ああでも指摘されなかったんだけど、その後星とみんながテニスをするじゃん」

夢野「そうじゃな」

春川「あれ……書いててすごいシュール過ぎて作者は笑ってたけど、そういう感想は見なかったね」

夢野「……? そんなに笑える話じゃったか」

春川「ほら、こことか」



王馬『リターンダッシュ……!!』

天海『一気に決めるつもりっすか!?』

真宮寺『ストローク主体だった星君が見せる初めての戦略だネ……!!』

キーボ『これは百田君も反応できずに……!!』

春川『いや、百田は……!!』



春川「何故みんな真面目にテニスの実況してるのか、ってツボに入って書きながら笑いが抑えられなかったみたい」

春川「マンガとかアニメだったら、スピード線をバックにキャラの顔が次々とカットインする感じだね」

夢野「んー……といっても星の最期の願いを実行中なわけで……いや、しかしここだけ取り出すと真面目に実況しすぎなのも事実か……うーん……」


春川「そのテニスの直前の話だけど、ほら茶柱が星の『コロシアイを終わらせる』望みに待ったをかけて自分の望みを叶えるように言うシーン」

夢野「あったな。転子が首謀者ではないかと読者の疑いが向き始めるシーンじゃな」



春川「………………」

夢野「………………?」



春川「やっぱり……茶柱怪しいかな、これ」

夢野「いや、どこからどうみても怪しいじゃろ!!」



春川「いやね、作者の意図としては後から振り返って『そういえば茶柱はコロシアイを終わらせるのを反対していたな……そうか首謀者だったからか!』ってなる伏線のシーンだったんだけど」

春川「どうも返ってくる感想が『茶柱怪しすぎw』『これやっぱり首謀者だろw』みたいなのが多くてね」

夢野「伏されていない線になってしまったというわけか」



春川「茶柱らしい良い娘な発言じゃないかな……? そんなに腹に何か抱えてそうに見えるのかな……?」

夢野「まあ元々首謀者については、主人公のウチの大事な人間になるんじゃないかってメタ読みがあったし仕方ないわい」

春川「それも分かるけどね……。でもあまりにも疑われたから、だったら開き直ってやるよ、と茶柱にどんどん怪しい行動をさせたのが五章ってことになるね」


夢野「というわけで五章の話じゃが」

春川「タイトルがこうだね」


『喪失と終幕の旅路』


春川「原作のタイトル『愛も青春もない旅立ち』に雰囲気を似せて付けたね」

夢野「意図としては終盤あったが、王馬の命の喪失とコロシアイの終幕……」

春川「旅路についてはまだ話が続くって感じで付けたかな」

春川「四章の回文はすごく悩んだけど、このタイトルは一分くらいで思いついたよ」


春川「最初の構想はこうだったね」


『王馬が真宮寺を殺し、その死体と自分の命を使ってコロシアイを終わらせる策を発動、コロシアイを終わらせる』


夢野「そうかこれもその通り……ではないな!?」

春川「そうだね。実際は王馬じゃなくて夢野がクロだったわけだし」



夢野「どうして変更になったんじゃ?」

春川「最初は王馬がコロシアイを終わらせるため、真宮寺を殺すって話にするつもりだったんだけど……」

春川「考えている内に真宮寺を殺す理由が弱いなーって思ってきて」

春川「コロシアイを終わらせるため、今までに殺人を犯してきたからそれを防ぐため、ってのはあるんだけど、何か王馬が身勝手に殺したみたいな印象に思えてくるから」



春川「他の方法がないか考えていると、夢野をクロにするため真宮寺が自殺するってアイデアがふと沸いたってわけ」

春川「ちょうどコロシアイを終わらせる狙いだからおしおきも回避できる」

春川「ということで今の話になったってわけだよ」

夢野「……これ、恐ろしいのは真宮寺じゃなくて、作者ではないのか?」


夢野「あとは……原作には無かった動機の腕輪があったな」

春川「意図としては三つだね」

春川「一つ目が真宮寺の行動抑制。放っておくと朝食会から即夢野と茶柱を殺しかねないほどだったからね。それだと物語にならなくてマズいからどうにかするために付けたと」

夢野「モノクマもそんな狙いじゃったが、作者も同じじゃったのか」

春川「二つ目は真宮寺の狂気を演出するためだね。腕を切り落としてまで……!? ってシーンは作者もやべえって思ってたよ」

夢野「あれは怖かったぞ……」

春川「三つ目は王馬と夢野の最期のシーンのためだね。『設定、夢野秘密子』は作者としても個人的に好きなシーンらしいよ」

夢野「ウチとしては騙されて不本意じゃがな」


夢野「その後は……王馬とウチが一周目、もとい三周目の話を始めたな」

春川「謎の核心に迫る話だったね」

夢野「原作のゲーム自体もループした周回だったという設定か……実際生存者とかいたし、考えられる可能性ではないか?」

春川「どうだろうね。結局真実は制作会社にしか分からないし」



夢野「しかし、どうしてこのタイミングでこの話をしたんじゃ? 学園の秘密に迫るなら、チャプター6でやった方が良かったようにも思えるが」

春川「それに関しては……どうしてもチャプター5のイベントが足りなかったんだよね」

夢野「イベント?」

春川「原作の五章では王馬の首謀者乗っ取り、デスロード攻略、真実(偽)の暴露、希望ヶ峰学園の思い出しライトって感じで展開するでしょ?」

春川「でもこの夢野ニューゲームではそもそも王馬が首謀者乗っ取りしないせいで全部使えないんだよ」



春川「四章のモノクマボールみたいにオリジナルのイベントを思いつければ良かったんだけど、どうしても思いつかなくて……」

春川「それですぐに事件を起こすわけにもいかないから、仕方なく学園の秘密に迫るイベントで尺を稼いだってわけ」

春川「それでも五章は事件が起きるまでが一番短かったんじゃないかな?」

夢野「朝に動機を受け取って、その夜には事件発生じゃったからな。なるほどそんな裏事情があったのか」


春川「そんなこんなで夢野がさらわれて……物語は私視点に移ったね」

夢野「こうなるとハルマキの強くてニューゲームじゃな」



春川「死体発見はまず夢野のフェイクからだったね」

夢野「血塗れで倒れていたウチか死んでおるのではないか、となったあれか」

夢野「ウチが死んだと思ってビビったという感想は無かったし、大体嘘だと見破られていたんじゃないか?」

春川「まあそうだろうね」



春川「次はプレス機の真宮寺の死体……これはちょっと理由が杜撰だったところもあるね」

夢野「ウチに死体を見せないためにプレスするって酷すぎるじゃろ」

春川「まあ原作と合わせてプレスされた死体を出すためってことで容赦を」



春川「で、最後は王馬の首無し死体だね。誰が死んだのか引っ張った演出だったけどどうだったかな?」

夢野「まあドキドキはしたが……ウチって死体の首に話しかけるようなタイプか?」

春川「ミスリードのためだよ」

夢野「酷い」


春川「続く捜査時間も私視点だね。夢野も一時退場したし」

夢野「やはりハルマキのニューゲームではないか」



春川「そういえばこの回の捜査でようやくどれくらい描写をすればいいのか分かってきたよね」

夢野「どれくらい描写?」



春川「そう、例えば音声センサーの証拠があったでしょ? 四章までだったら」

『音が鳴ると開閉する機械……これを何に使ったんだろうか?』

春川「って感じで書いてたとだろうけど」

『音が鳴ると開閉する機械……これとギロチンを組み合わせれば大きな音が鳴った瞬間にギロチンが落ちる仕掛けを作れたはずだ……でも、どうしてそんなことを……?』

春川「ぐらいまで描写を細かくすることを覚えてね」



夢野「最初からそうすれば良かったではないか?」

春川「いや、下だとヒント与えすぎって最初は思っててね。推理する楽しみが無くなるって思ってたんだけど」

春川「上だと情報が足り無すぎるって分かってきたわけ」

春川「作者は脳内にイメージがあるから上でも分かるけど、読者にとっては文字だけのSSだし、結構詳細に描写した方がいいんだね」

夢野「成長した、ってことでいいか」


春川「そして裁判も私視点で開始したね」

夢野「やはり(ry」



春川「モノクマの参加はもちろん自分が殺したことを隠すためでもあったんだけど」

春川「作者としては今まで裁判を回してきた王馬がいなくなった穴埋めを果たしてくれて助かったね」

夢野「もし四人だけで裁判を回しておったら……何か淡々と進みそうじゃな」



春川「そして途中でキーボが爆弾魔として豹変と……もちろん豹変すること事態は想定していたんだけど……」

夢野「けど?」

春川「こんな風に人間を嫌悪する態度になったのはノリだね」

夢野「んーまあそうか。態度が変わらず殺意だけ持ったロボット、ってパターンでもストーリーには変わらないしな」

夢野「『ロボット差別しないでください! 殺しますよ!!』……みたいな」

春川「でも、この時点で何となく茶柱が態度が変わらない豹変をするって想定していたから、キーボは思いっきり態度を変えたね」


夢野「そして裁判が進み死体発見アナウンスからウチがクロと分かったと」

春川「王馬が死体発見アナウンスで死ぬってところから、実はアナウンスまでは生きていた、ってトリックは思いつきやすかったね」

夢野「投票もウチがクロで通って……このままウチがおしおきされるのではないか、と焦った読者も多かったじゃろうな」

春川「そしておしおき執行直前……満を持して夢野が登場したね」

夢野「まさしく主人公、ようやく夢野ニューゲームに戻ったな」



夢野「で、学級裁判えくすとらからモノクマの校則違反を指摘、処刑の無限ループをかけて、コロシアイを終わらせることに成功したと」

春川「このために二章から伏線張ってたからね、書いてるときはよくここまで来たなあ、って感慨深かったよ」



夢野「それで王馬とウチが事件の裏で何があったのかを語って……」

春川「『設定、夢野秘密子』とか『さよなら』『どうして嘘を吐かないんじゃ!』とかは本当ノリノリで書いてたよ」


春川「次はチャプター6、最終章の話だね」

『さよならダンガンロンパ』

夢野「タイトルは……原作と同じか」

春川「話の内容的に原作と同じでもいいかなーって」

春川「ちょうど最後にふさわしい感じになったよ」

夢野「あれか、ラスボスとの決着に最初に覚えた技を使うノリか」


春川「6章の構想は開始時点でこうだったね」



『コロシアイの秘密を暴いて、茶柱が首謀者で、飯田橋博士がラスボスで、何やかんやあってハッピーエンドォォォォ(迫真)!!!』



夢野「……雑ではないか?」

春川「雑だね」

夢野「どうしてこうなったんじゃ?」

春川「正直、5章のコロシアイを終わらせる策を炸裂させたところで作者的には満足したんだよね」

春川「後は蛇足というか、もう五章で終わりでよくねとか思ったり」

夢野「いや、それじゃ読者は納得せんじゃろう」

春川「だからどうにか形にはしたよ」


春川「最初は花子の独白だね」

夢野「コロシアイが永遠に続けばいいのに、と言ってた少女か」

春川「原作でも太郎?だったっけが話してたし、それとの対比だね」



夢野「しかし見ているだけで嫌な感じがしてくる話じゃったな」

春川「邪悪な視聴者に繋げるムーブだったからね」



春川「彼女はニューダンガンロンパ一周目が終わった段階での視聴者って設定だね。まあ話してる内容から分かるかもだけど」

春川「そこでコロシアイをもっと続けて欲しいという意見や自分もコロシアイに参加したいという意見を汲んで、チームダンガンロンパがVersion2を開始するって感じ」

春川「自分が白銀に似てると思い、ダンガンロンパの世界に入りたいって思う彼女はもちろんオーディションに応募して当選して」

春川「そして二周目を生き残って、三周目の首謀者になったんじゃないかな?」

夢野「なるほど、首謀者白銀の素の状態なのか」


春川「で、舞台が才囚学園に戻って……私たちの前周回の記憶について天海キーボ茶柱百田に打ち明けたね」

夢野「四人ともやけにあっさり受け入れておったが……普通信じられなくて反発でもしそうではないか?」

春川「だろうね。まあでも結局最後には納得させないと話が進まないし、面倒だから最初から納得してもらうことにしたよ」

夢野「酷い」



夢野「そしてハルマキが百田に告白したな」

春川「…………////」

夢野「無言で照れるでない」



夢野「ゲームと違って二人揃って生き残ったわけじゃが、作者が百田春川のカップリングが好きということなのか?」

春川「いや、ノリらしいよ」

夢野「ノリか」


夢野「そして捜査時間を経て裁判が始まって」

夢野「最初は一周目と二周目から法則で、生き残った者が生存者と首謀者になっているって話になったな」

夢野「この一周目と二周目のコロシアイの経緯は……適当に決めたんじゃな」

春川「うん、分かってきたね」



春川「気を付けたのはキーボが殺人をしたことが無いって点と、四周目まででキーボ以外が一度はクロを経験するようにしたことかな」

夢野「キーボが殺人をしたことがない……とは、コロシアイの目的から分かるが」

夢野「みんなにクロをさせたのはどうしてじゃ?」

春川「裁判で『このコロシアイは誰かに殺人をさせるために開かれたんだ→だったら誰が→キーボだけこの四周目までで一度も殺人をしていないな』っていう話題を出そうと思ってたんだけど」

春川「裁判の流れで結局使わなくてね」

夢野「その名残ということか」


夢野「その後裁判は第一の事件、最原が白銀を殺した事件の裏側に迫ったな」

春川「真相は最原が思い出しライトで記憶を植え付けられただけで、首謀者の茶柱が全部やったってことになったけど」

夢野「けど……?」



春川「正直この展開、アンフェアで納得してないんだよね」

夢野「なら何故書いたんじゃ」



春川「記憶をいじるのが可能ってなると、正直全部の事件において茶柱がやって、クロに思い出しライトで記憶を植え付けたってのが可能になるし」

夢野「確かにそうじゃな」

春川「全部が茶番に思えてくるから、あまり使いたくなかったんだけど」

夢野「けど?」



春川「気づいたときには何かそうなってて」

夢野「だ・か・らっ! もう少し考えて書くんじゃ!!」



夢野「その後首謀者が茶柱と分かって、コロシアイのループの話を始めたな」

春川「そうだね」

夢野「視聴者を悪く言う感じはゲームと一緒な感じで推移したが」

夢野「コロシアイループを求める視聴者……これって読者のことじゃよな?」

夢野「その読者を邪悪とまで評しておいて……結局フォローもせずに放り投げたよな?」



春川「本当はね、視聴者は邪悪な存在じゃない! って論破するつもりだったんだよ」

夢野「それで?」

春川「茶柱から視聴者の存在について語らせて、さあ夢野反論だってなったそこで……」

春川「『あれ? これ茶柱の言うこと正しくないか?』ってなって」

夢野「認めてどうする」



春川「だから急遽その後にする予定だった、茶柱は首謀者として本当に悪だったのか?って話をしてうやむやにしたよ」

夢野「ハルマキも勝手に元から視聴者って邪悪だったよね、って納得しているし……いいのかこれで?」

春川「気分を悪くした読者がいたら謝るよ」

春川「でも夢野ニューゲームを読みに来ている時点で、コロシアイがループして欲しいって願望はどこかにあったはずだからね」

春川「非難されて仕方ないよね」

夢野「ついには責任転嫁まで始めたぞ」


夢野「というか読者がコロシアイを求める存在なら、作者はコロシアイを始めた存在ではないか? 邪悪さはそちらが上じゃろう」

夢野「ゲームであれだけ最原がコロシアイを否定していたのに心苦しくないのか?」

春川「『全然』だって」

夢野「うわっ」



春川「『何というのか、最原の話も心に響いたし、コロシアイを再開するなんて残酷だとは思うんだけど』」

春川「『それでも書きたくて……ついやってしまったんじゃ』だって」

夢野「天願会長か」


夢野「話を戻すが……ネクストステージの裁判は学園の謎を暴くものじゃったな」

夢野「なのに転子が自分から暴露しているがいいのか?」

春川「良くないけど……推理で暴くストーリーが思いつけなくてね」

春川「茶柱に勝手に話してもらうことにしたよ」



夢野「そしてモノクマが江ノ島盾子を……出さなかったな」

春川「メタ発言してたけどもう飽きてるしね」

夢野「じゃがモノクマーズと合わせて機能停止にさせられたのは……特に理由は無いよな?」

春川「モノクマとモノクマーズと決着を付けるストーリーが思いつかなくてね」

春川「勝手に退場してもらうことにしました、はい」

夢野「そういうことか、はい」


夢野「飯田橋博士が姿を現して……意外な黒幕じゃったな」

春川「原作で名前だけ出ている存在がそれくらいでね」

夢野「確かにウチの魔法使いの師匠や、転子のネオ合気道の師匠なんかは名前は出ておらんしな」

春川「だから飯田橋博士には最初から目を付けていてね」

夢野「ふむ……じゃが、裁判場に姿を現したのは軽率じゃないか?」

夢野「キーボにあっさり壊されるし」

春川「あっさり壊されるストーリーしか思いつかなくてね、そうしてもらったよ」

夢野「………………」



夢野「何かさっきからストーリーが思いつかなかったと言い訳が続いたが……」

夢野「終盤の駆け抜けた感があったのは……それが原因なのか?」

春川「そういうことだね」

春川「『作者の力不足でした。正直ネタ切れです』って言ってるよ」

夢野「ネタ切れか……白状したな」


夢野「あと飯田橋博士が語ったコロシアイの真実じゃが……よく考えると謎も多く残っておるよな?」



春川「一応語っていない設定としては」

春川「この世界ではダンガンロンパとスーパーダンガンロンパはゲームとして出ていて」

春川「そのコロシアイってシステムに目を付けた飯田橋博士が現実でキーボの実験のためにコロシアイを起こそうって思って」

春川「チームダンガンロンパを作って、残りの15人の設定を考えさせて」

春川「そこにキーボを入れてコロシアイをスタートさせて」

春川「視聴者がいるのは興行として成り立たせることで開発費の足しにするためだった」

春川「……みたいな考えがあったけど、何か冗長だし本当にそれでいいのかって疑問も沸いたからバッサリカットしたよ」

夢野「大事な実験なのに公開するのもおかしいしな」


春川「長くなったね、これで物語の振り返りは終わりだよ」

夢野「本当に長かったな」

春川「まあ一年三ヶ月分だから」

春川「今日はここで区切って、次でキャラごとに振り返って、質問があったら答えて終わりにするよ」

夢野「まだするのか」



春川「ということで質問を受け付けます」

春川「内容は何でも募集しています」

春川「ストーリーについてもざっくり語ったから、まだ気になる部分が残っている人もいるかもしれないし、キャラについての質問もまとめて答えるよ」

春川「ここにレスしてもらえれば、次の更新でまとめて答えるから」



春川「ということで……一時中断!!」

夢野「この中断中って何やってるんじゃろうな?」



<反省会中断!!>

今日はここまで。
自分語り楽しいです(小声)

ラスト投下ー。


<反省会再開!!>

春川「ということで次はキャラごとに振り返っていくよ」

春川「質問もありがたいことに何個か来ているから答えながらやっていこうかな」

春川「SS速報とpixiv両方に質問が届いているからどちらにも答えるね」



夢野「キャラはどういう順番で行くんじゃ?」

春川「そうだね、分かりやすいように死んだ順番にしようかな」

夢野「嫌な順番じゃな」


春川「最初は白銀だよ」

夢野「超高校級のコスプレイヤーにして、前周回の首謀者じゃな」

春川「一回目の事件の被害者で、一番出番が少なかったね」

夢野「R=ロケット団=宇宙=百田なんて推理をしたのがほとんど最後の会話か。かわいそうにな」



春川「白銀については一章の振り返りで触れたけど、前周回の首謀者ということで最初の犠牲者に選ばれたね」

春川「生かしておいて水面下でやりあうみたいなストーリーもちょっと考えたけど、最原のコロシアイを終わらせる策とか新たな首謀者の関係で結局犠牲者になったよ」



夢野「ただ才能の超高校級のコスプレイヤーが死者の復活に使われていたな」

春川「あ、ちなみにこの生き返り関連で」



春川『いや、そもそも思い出しライトで自由に才能を付けられるなら、才能だけを自由に行使することも出来るのかな……それなら二次元だって認識をいじる必要もないし…………いやでも白銀は才能には本人のプラシーボ効果もあるとか言ってたっけ……なら無理かもしれないけど……』



春川「って私が言ってるけど、これそのまま作者の考えだよ」

夢野「作者も分からないのか」


春川「次は一章のクロ、最原だね」

夢野「原作の主人公じゃな」



春川「メタ読みで最原が最初に死ぬと見ている読者を翻弄する、最初から死体と同じ部屋にいて怪しいという展開」

夢野「天海が触れていたが、ミステリーじゃとあの枠は基本シロじゃよな」

春川「だからこそその枠に最原を押し込んだんだけどね。引っかかった読者がいたら作者冥利に尽きるね」

夢野「嫌な性格じゃ」



春川「一章の裁判は嘘吐きが一人いるって内容だったけど、原作でも堂々と偽証としていた最原からも着想を得たよ」

夢野「原作二章裏ルートで東条相手に階段を降りる音がしなかったって嘘から追いつめる最原は本当嘘吐きじゃったな」


春川「あと一章の最原が、原作よりアホみたいな行動を取っているって指摘があったね」

夢野「モノクマにカウントダウンの撤回を要求したけど通らなかったから、首謀者だと思っていた白銀に凸したところとか」

夢野「運営が自分たちが二周目と把握していることを見抜けたはずだ、とかだったな」

春川「焦っていたからとか、あり得ない事態に思考が回らなかったって言い訳も出来るけど、単純に作者の力不足だね」

春川「『最原が落ち着いてたり、推理して見抜いたらこのストーリーにならなくて』」

春川「『だから展開のためにキャラを歪めてしまいました。申し訳ないです』とのこと」



夢野「おしおきはオリジナルじゃったが、コロシアイを終わらせる策の背景になってたせいであまり目立っていないな」

春川「ウルトラクイズのパクリだね。最原の意志でモノクマをおしおきに巻き込みやすいものを考えてたらこうなったかな」

夢野「というか巻き込めないタイプのおしおきが来てたら、最原はどうしたんじゃ? 苦悶の糸とか来たら巻き込むのは難しいじゃろ」

春川「巻き込みやすいおしおきが来たからいいじゃん、って言うしかないんだよね」

夢野「どういうことじゃ?」

春川「一種のご都合主義だよ。巻き込めないタイプのおしおきが来た場合の解決策が思いつかないから、作中で言及しないで、当然のように巻き込めるタイプのおしおきが来るっていう」

夢野「うーむ……ずるいな」


春川「次は二章の被害者、ゴン太だね」

夢野「一章の裁判で発言はあったが、日常パートでは目立った描写がなかったな」

春川「そのせいかゴン太が殺されたって分かると驚きの声が多かったね」



夢野「じゃがまあ白銀よりは、殺される場面の回想で活躍したし良かったのではないか?」

春川「入間をエグイサルから守ったシーンだね」

夢野「エグイサルが校則違反の自分を狙いに来ていると分からなかったか……実際そうなるか?」

春川「右と左を間違えた本編からすると、あってもいいと思ったけど……どうだろう?」



春川「あとはどこかでクロにして本編で結局しなかった豹変もさせてみたかったね。ストーリーの流れで実現しなかったけど」

夢野「『○○の命なんて、虫さんよりも軽いよ!』みたいのか」


春川「次は二章のクロ入間だね」

春川「質問が来てるから先に答えるよ」



『反省会を読んで出た疑問は、提案者が裁判に入ってからの後付けって事は「2章の事件には、コロシアイを終わらせるハメ技を使うにあたっていくつかのポイントにおけるモノクマのスタンス・行動を確定させておく目的があった」も、偶然そういう事に出来ただけだったか否かです』



夢野「……??? そもそも質問の意味が分からないんじゃが(読者代表)」

春川「順に説明するよ。入間がゴン太を校則で殺したこの事件で次のようなモノクマのスタンスが確定したんだけど」

モノクマのスタンス
・校則も凶器になる。
・意志はともかく、殺しの引き金を引いた人がクロ。

春川「これらについては校則に書いていないから、実際に試さないと分からなかったわけ」

夢野「モノクマの考え次第では校則は凶器として扱わなかった可能性もあるし、殺しの意志を持った人間がクロとされる可能性があったというわけか」

春川「これを確定させないと、王馬はコロシアイを終わらせる策を実行に移せなかった」

夢野「アナウンスが凶器として扱われるか、アナウンスを鳴らしただけのモノクマがクロになるか。と疑問だったからというわけか」

春川「そのために王馬は提案者の提案者として東条から入間を使って実験したってことになっているけど……」

春川「その提案者が後付けだと前の反省会で言ったから、これは偶然だったのか? っていう質問だね」

夢野「なるほど。実際どうなんじゃ?」


春川「答えは作者にとっては偶然ではないけど、王馬にとって偶然になるはずだったってところだね」

夢野「……また難しいこと言っておる」



春川「提案者を後付けする前の想定を話した方が早いかな」

春川「本当は入間が全部自分で殺害計画を思いついたって予定だったんだよ」

春川「事件が起きて、入間が言い訳するもおしおきされて」

春川「それを見た王馬が『これだったら……コロシアイを終わらせる策が出来るかもしれない』と偶然利用できたって流れにする予定だったわけ」

夢野「提案者がいようといまいとモノクマのスタンスはここで確定していたのか。じゃが王馬にとって意図的か、棚ボタなのか変わっていたと」

春川「そういうことだね」



夢野「じゃがそうなると今度は入間が本当に自分で殺害計画を思いついたのか、ってほうが疑問になるな」

夢野「アブソーブフィールドを事件前に見せていたのは、提案者によって後から計画が渡されたからって説明していたじゃろ?」

春川「そこは作者の杜撰さってところになるね。元々の裁判の構成が甘かったんだよ」


春川「と、確認のために物語の犠牲になった入間だけど」

春川「開発品でそれなりに活躍できたんじゃないかな?」

夢野「エレクトフィールドは嘘じゃったから、アブソーブフィールドか」

夢野「そういえば入間の発明品じゃったな、王馬が主に使っていたようなイメージで忘れておったわい」

春川「ちなみに例によってアブソーブフィールドを五章で再使用したのは、二章のときから考えてたんじゃなくて、五章を考えてたときに思いついた偶然だよ」

夢野「またか。まあ校則に関わるとサイレンとか音の要素が結構出てくるから、再使用はしやすかったとは思うが」



春川「おしおきはオリジナルの『発明代償』だったね」

夢野「オリジナルおしおきはもうこれで終わりじゃな。三章の赤松は原作と一緒、四章はテニス、五章はおしおき無しじゃったから」

春川「そう考えるとおしおきが少ないコロシアイになったね」


夢野「次は三章の被害者……先に見つかったのは最原じゃな」

春川「そういえば三章のタイトル案に『最原終一は二度死ぬ』ってのがあったけど、余裕でボツにしたね」

夢野「ネタバレにもほどがあるな」



春川「最原が普通に蘇り仲間になったと見せて、すぐに殺されたし別人だったっていう……まあハードな展開だったね」

夢野「蘇ったからには死ぬというメタ読み以外には、最原が死にそうな様子が無かったから驚いたわい」

春川「驚かすために意図的に死亡フラグの類は書かないようにしたからね」

夢野「そうなのか」



春川「蘇り最原で一番印象に残っているのは『やっと最原終一になれたのに!!』だったかな?」

夢野「そうじゃな、一気に得体の知れなさが伝わってきたわい」

春川「赤松が最原を拒絶するきっかけを描く予定はあったけど、セリフ自体はその場のノリで決まったね」


春川「ダンガンロンパの伝統で、三章は連続殺人だからもう一人被害者がいるね」

夢野「東条か」

夢野「描写的には動機ビデオ発表会の後、特に目立ってないで、そして死体が発見されたな」

春川「ただの被害者じゃなくて、提案者だったとか、卒業を諦めていなかったとかキャラらしい描写を出来たと思ったけど……どうかな?」



夢野「あと東条には質問が来ておるな」



『舌舐めずりしながら最原君が罠にかかるのを待ってたけどスルーされた東条さんがすぐ側に居たのに、よく長いこと思い出話に花を咲かせられる程時間が取れたな?という点です。美術室での用事が終われば来るかしら?なんて呑気な事を一刻も早く脱出したい東条さんが考えたとは・・・』



夢野「これはどうなんじゃ?」

春川「ゆっくりしてたんだよ(暴論)」

夢野「酷い」

春川「真面目に答えると、想定してなかった作者の落ち度ってなるね。東条さんには落ち度は一切ありません」

夢野「考えれば分かりそうじゃが、どうして気づかなかったんじゃ?」

春川「考えてなかったからだよ。三章の事件は色々考えることがあったから見落としたってことだね」


春川「次に三章のクロは赤松だったね」

夢野「まさかここで赤松が死ぬとは思わなかったわい。特に二章の動機ビデオ発表会では主人公のような活躍をしていたのに」

春川「三章で殺すっていうのは、ストーリーの流れを考えたときに決めていたからね」

春川「その後二章の執筆をして、赤松が主人公のような活躍をしたのは想定外だったよ」

夢野「ノリで書いているしそういうこともあるのか。しかし、そうなると殺すのが惜しくなったりしないのか?」

春川「全然。むしろ読者が絶望してくれるかな、ってウキウキだったらしいね」

夢野「えげつないな」



春川「まあでも夢野も良かったんじゃない? 赤松が最後まで生き残ってたら主人公役食われていたでしょ」

夢野「赤松が生きていたら……か。真宮寺とバチバチに戦っておったじゃろうし、モノクマボールも全力でコロシアイを終わらせるために集めておったじゃろうな」

夢野「確かにウチの主人公の座が危うくなりそうじゃ」


春川「次は四章の被害者アンジーだね」

夢野「目立ったイベントは特になかったが……キーボが狂信していたな」

春川「これに関しては質問が来ているね」



『4章でアンジーが殺された際にキーボの殺意が覚醒するように2章から2人の関わりを深めていたのかが気になります。』



夢野「どうなんじゃ?」

春川「偶然だよ」

春川「そもそもキーボの爆弾魔とかの設定は四章の時点で考えた後付けだからね。そのときに殺人のトリガーとして、アンジーに狂信しているって設定が付いたよ」

夢野「後付けに近いな……元々爆弾魔などを考えてなかった場合の想定はどうたったんじゃ?」

春川「特に目立たず最後まで生き残るロボットになる予定だったよ」

夢野「無個性じゃな……良かったな、キーボ。爆弾魔属性がついて」


春川「それでアンジーの話に戻るけど……」

夢野「アンジーか……」

春川「キーボの教祖だったってこと以外に本当活躍が無いね」

夢野「事件の被害者じゃったが、ダンガンロンパ特有の加害者の方が目立つ事件じゃったしな」

春川「そうだね、四章は星の方が印象が強いね」



春川「一応構想時点ではアンジーもただ殺されるんじゃなくて、何か企んでいたってすることも考えてたんだよ」

春川「その案の一つが蝋人形を使って、ログインを偽装するってところなんだけど」

夢野「ログインの偽装?」

春川「そう。コロシアイシミュレーターってイスに座って、頭にヘルメットみたいなの被るでしょ?」

春川「だから蝋人形を置いて、そこにヘルメットを被せればほとんど見分けが付かないわけ」

春川「ログインしている人間をじろじろ見る人もいないだろうしバレることは無い」

春川「それを使って他人がログインしているって思わせたり、自分がログインしていると見せて現実で動くみたいなことも考えたんだけど」

夢野「上手く裁判に絡めそうじゃな。どうして使わなかったんじゃ?」

春川「このトリック使った流れを思いつかなくてね、ボツになったよ」

夢野「残念じゃな」


春川「次は四章のクロ、星だね」

夢野「感想に来ていたが、ダンガンロンパでは珍しくハッピー寄りのビターエンドじゃったな」

春川「実際星は満足して逝けたと思うよ」

春川「茶柱は普通にいいやつだと思っているだろうし、真宮寺の暗躍も死後に明かされたことだし」

夢野「本当知らずに逝けて良かったな、星」



春川「おしおきは『テニス』だったね。作者的にはテニスが終わった時点で力尽きて死ぬなんて都合のいいことあるのか?って思いながら書いてたけど」

夢野「まあ創作じゃ良くあることじゃろ」

春川「そうだね、病気がそれほど重かったんだってことで納得することにしたよ」


春川「次は…………あいつか」

夢野「あいつじゃな」

春川「五章のクロ……じゃなかった。被害者の真宮寺だね」

夢野「被害者……? あ、そうか、クロはウチじゃったな」



夢野「本当三章からは真宮寺無双とでも言うべきじゃな」

夢野「真宮寺の方が強くてニューゲームしているのではないか?」



春川「あ、そういえば作中で説明してなかったけど、二章の事件で夜中に散歩していて、サイレンの音を聞いたってあったでしょ」

夢野「あったな」

春川「あれ、真宮寺が夜中に殺害計画を練りながら現場候補を探していたってつもりだったんだよね。何か言及するタイミング忘れて放置していたけど」

夢野「つまり入間が動くのが遅ければ、二章から真宮寺無双が始まったかもしれないのか」

春川「そういうことだね」


春川「あと真宮寺が原作よりも怖かったって感想があったけど、原作よりも狂暴化させているからね」

夢野「狂暴化?」

春川「どうすれば姉さんの友達になるのかの定義を広げているんだよ」

夢野「???」



春川「原作ではアンジーも茶柱も自分の手で殺していたでしょ?」

春川「だから真宮寺の信念としては『自分の手で殺した女性が姉さんの友達になる』じゃないかって作者は思ってるんだよ」

夢野「ふむふむ」



春川「でも夢野ニューゲームではモノクマのおしおきで死んだ赤松や星が偶然選んで殺したアンジーも姉さんの友達になったとしている」

春川「つまり『とにかく死ねば姉の友達になる』って考えなんだよ」

夢野「何か違うのか?」



春川「夢野ニューゲームの真宮寺は極論だけど――」



真宮寺『あ、ニュースで女性が死んだって流れている。写真が出てるけど良い女性だなァ……彼女も姉さんの友達だヨ!!』



春川「ってのもありになるんじゃないかって」

夢野「流石にそれは姉さんの友達では無いじゃろ。ほぼ他人ではないか」

春川「まあそうやって定義を広げているから狂暴になるのも当然だよね、ってことで」


夢野「真宮寺に間接的にも含めて殺されたのは……えっと」

春川「直接殺した東条に、唆した赤松と星、その被害者の最原とアンジーだね」

夢野「キルスコア5か……凄まじいな」

春川「V4での死人は蘇った最原を含めて11人。真宮寺の自殺も含めると、半分は関わっていることになるね」



夢野「真宮寺は暗躍も強襲も多かったな」

春川「赤松やモノクマボールの裏での暗躍に、アナウンス直後に夢野を襲ったり、腕輪を切り落として誘拐したりだね」

春川「作者的には暗躍しているときの方が書いてて楽しかったらしいよ」

夢野「これまでの話を聞くに作者も性格が悪そうじゃからな」



春川「『一番書いてて楽しかったキャラや組み合わせは何ですか? 』って質問が来ていたけど、そういうわけで真宮寺が一番書いてて楽しかったかな」

春川「真宮寺が動くと感想も多く付いたし、そういう意味でもだね」


春川「次は五章もう一人の被害者王馬だね」

夢野「王馬も被害者だったな。どちらかというとクロっぽいが」



春川「王馬は三章あたりからガンガンにメインストーリーに絡んできたね」

春川「裁判でも霧切枠から狛枝枠、十神枠まで何でもこなしたし」

春川「王夢っぽい要素もあったりで、かなり重要なキャラになったね」



夢野「それを容赦なく殺すのか」

春川「まあそう決まってたし」


夢野「王馬といえばやはりコロシアイを終わらせる策じゃな」

春川「設定としては今周回では首謀者乗っ取りが使えない王馬が、二章の始めで復活したモノクマがクローンも同一個体って言った時から計画を考えて動き出したって感じだよ」

夢野「クローンも同一個体……ああ、そうでないと処罰ループが出来ないからか」



夢野「王馬といえば原作でもかなり解釈が分かれるキャラじゃったな」

春川「作品テーマの嘘を体現したキャラだったね」

夢野「夢野ニューゲームでの解釈は……まあ見る感じ分かるな」

春川「どうしてもコロシアイを終わらせたかった、という善人寄りの描写だね」



夢野「首謀者騙りも無かったせいか、あまり怖い王馬が出てこなかったな」

春川「どこかで出してみたかった気持ちもあるんだけどね。夢野ニューゲームじゃ、あのスライムみたいな顔を一回もしてないんじゃないかな?」

夢野「言いたいことは分かるが……スライムって」


夢野「あとは生存した6人か。順番はどうする?」

春川「語りやすい順で行くよ」



春川「ということでまずは天海から行くね」

夢野「天海か。作品での主な活躍は…………えっと」

春川「うん、質問も来ているよ」



『生き残りの中で主人公の夢野、5章で代わりに裁判を引っ張る春川、星の病気のミスリード要因の百田、首謀者の転子、飯田橋との決着をつけるキーボ、とそれなりに役割があったように思いましたが少々天海の印象が薄い感じがしました。彼は途中で被害者 orクロの予定などはあったのですか?』



夢野「やはり読者も思っていたか。それで答えは何じゃ?」

春川「天海の役割が薄いのは、原作で天海が一章の被害者だったせいだよ」

夢野「どういうことじゃ?」

春川「天海は一章の被害者だったせいで原作でほとんど活躍してないでしょ」

春川「夢野ニューゲームは原作を下地に書いているから必然的に活躍しにくいんだよ」



夢野「ならオリジナル展開を入れていくらでも活躍させれば良かったではないか」

春川「早めに死んだってことは、原作での描写が少ないってことでね」

春川「作者がよく天海ってキャラを掴めてなかったんだよ」

春川「そうなるとオリジナル展開を入れようにも動かせないわけで……天海の印象が薄くなった原因だね。被害者にもクロにもなる予定は無かったよ」



春川「それでもどうにか描写するために、ただ推理を話せばいいだけの、裁判における主導の役割が与えられたわけ」

春川「まあ裁判を主導する天海が見れたってことでファンはどうか手を打ってください」

夢野「そんな裏があったのか」


春川「次は百田かな」

夢野「主に星との病気やテニス、裁判における論破役、たまに精神的なことを言うって感じじゃったな」

春川「まあでも最原と直接親友だった原作と比べて、夢野ニューゲームでは私の相棒って感じでちょっと物語の中心からは外れてたね」

夢野「自分で相棒と言うか」

春川「うるさい」



夢野「しかしまあそういうところもあって、事件にはほとんど絡まなかったな」

春川「四章では私の行動の発端にはなったけど、事件自体はシロだとしか考えられないって感じだったね」

夢野「天海と原作での描写分しか差が無いな」


春川「次は爆弾魔ことキーボだね」

夢野「これには質問が届いておるな」



『キーボが殺害計画を立てる際に爆弾に固執していたのは何か隠された理由などはありますか?』



春川「作品内では特に理由はないよ。メタ的な理由はあるけど」

夢野「どんなのじゃ?」

春川「一回目爆弾を使って爆弾魔って呼ばれているから、次の手段も爆弾の方が読者も分かりやすいだろう、っていう理由と」

春川「エグイサル格納庫の中にいる人間を殺そうとする裁判の流れ上で、爆弾がちょうどいいかなってところだよ」

夢野「なるほどな」


夢野「しかしキーボは原作から一番かけ離れたキャラになったな」

春川「コロシアイ自体を行う理由にまでなって……ただのロボットで終わらなくて良かったね」

夢野「しかし人工知能に殺人をさせるか……。聞き覚えがあるな…………アリ……アリシ……アリシゼ」

春川「そこまで」



夢野「あとKilling Intelligence Brast Objective weaponでキーボじゃったか」

春川「……」

夢野「無理矢理すぎんか?」

春川「正直この英語で合っているか不安でね。案の定、今改めて調べたら爆破とかの『ブラスト』ってスペルが『Blast』らしくてミスってるし」

夢野「慣れないことをするからじゃ」



春川「作者から『でもこういうのかっこよくね?』だって」

夢野「中二病じゃな(バッサリ)」


春川「次は茶柱、首謀者だね」

夢野「ウチの大事な人じゃな」

春川「そのポジションからして、最初から首謀者にすることは想定していたよ」



夢野「転子に関しては、四章あたりから『首謀者じゃね? 首謀者だろ』ずっと言われてたな」

春川「その通り首謀者だったけど、その裏で『首謀者だから悪なのか?』って問いは最初から用意していたよ」



夢野「ただ指摘もされたが、タメが甘かったな」

夢野「ウチの『首謀者でも大事な人じゃ』の言葉で即落ち二コマになっていたではないか」

春川「もう少し首謀者の記憶と夢野を思う気持ちで葛藤する場面とか描くべきだったね」

夢野「それこそ裁判が舞台だったんだから理論武装とかしても良かったな」

春川「ただ前も書いたとおりネタ切れというか燃え尽きててね」

春川「力不足を痛感したよ」


春川「次は私かな」

夢野「ハルマキ、主人公のウチのパートナーじゃな」



夢野「苗木に対する霧切のように、夢野をサポートをする……というのが夢野ニューゲーム当初の予定だったが」

夢野「ストーリーのときに話したように暴走が多かったな」

夢野「まあでも原作の五章からして、ハルマキはそういうところがあったからな」

夢野「作者の想定が甘かった、ということじゃな」



春川「………………」

春川「けど五章の裁判では夢野の代わりに視点キャラも務めたし十分な働きはしたでしょ」

春川「私が主人公でも良かったんじゃない(煽り)」

夢野「何おう、結局前座じゃろ。ウチが登場するために場を温めてくれてありがとな(皮肉)」

春川「どういたしまして(感謝してない)」


春川「最後は夢野、主人公だね」

夢野「待望のウチの振り返りじゃな」



夢野「主人公らしく、強靱な精神力でどんな困難にも立ち向かっていったな」

春川「それはいいけど……それが原作から離れているって指摘があったね」

春川「死体を見ても平気なのは、いくら二周目とはいえ強すぎないかって」

夢野「そうか? ウチは元々そうで――」



春川「これにももちろんメタ的な理由があるよ」

春川「単純に一々落ち込む展開を書きたくなかったからだね」

春川「どうせ立ち直ることが分かっているし、サクッと読めるように、書けるように、ストレスをかける展開はなるべく省いたよ」

夢野「ウチが成長したわけじゃないのか……」

夢野「…………」



春川「…………」

春川「まあでも五章の学級裁判えくすとらとか、6章の茶柱とかは主人公らしい活躍してたし、成長したんじゃない」

夢野「うむ、やっぱりそうか!」


春川「と、これでキャラの振り返りは終わりだけど、まだ答えられてない質問があるからそっちに移るね」

春川「まずはこれ」



『一番難産だったのはどの章でしたか?』



夢野「どうなんじゃ?」



春川「難しい 4章>3章>6章>5章>1章>2章 易しい」

春川「だったね」



春川「4章はモノクマボールを含めたオリジナル要素、3章は複雑な事件、6章は燃え尽きてたのと物語を終わらせる大変さがあって」

春川「元々考えてたコロシアイを終わらせる策を軸に構築できた5章、天啓で思いついた1章、雑に考えた2章は比較的に楽だったかな」


春川「次は世界観に関係するから三つまとめて答えるよ」



『本物の飯田橋博士はまだ生きているとの事でしたが、彼女はまだ殺人ロボットの完成を諦めていないのでしょうか。ダンガンロンパは終わらないのでしょうか』

『原作では世界観の解釈が幅広くあり未だに議論考察されているのですがこちらのSSではどういったものでしょうか? オーディションに合格した人にキャラの容姿や記憶を植え付け現実世界でコロシアイさせてたってことですかね?』

『この世界ではチーダンは53個もロンパ作ってないの? 純粋にキーボのためのコロシアイなら希望大勝利のエンドにする必要ないからますます夢野オシオキしない理由がないような』



夢野「物語の根本的なところにも触れてきたな」

春川「原作の世界観解釈から話を始めていこうか」



春川「そもそもだけど原作で首謀者の白銀が言ってたことは全部嘘だと作者は思っているよ」

春川「オーディションはプロローグの描写的に辻褄が合わない感じがするから」

春川「同時に53作もダンガンロンパは作られていたってのも嘘じゃないかなーってね」



夢野「なるほど……ん? じゃが夢野ニューゲームで転子はオーディションがあったと言ってたよな? それはどうなるんじゃ?」

春川「話が混乱するから省いたんだけど……そもそも茶柱が語った内容も嘘って設定なんだよ」

夢野「んあっ!?」


夢野「ニューダンガンロンパVersion4ではないのか!?」

春川「そもそもその知識は茶柱がコロシアイ運営によって植え付けられた首謀者の記憶だから」

春川「夢野たち生き残った者を絶望させるために作られた設定(うそ)でもおかしくないんだよね」

夢野「原作の白銀が嘘を吐いていると解釈したのと同様に、転子も嘘を吐いているという解釈か」

春川「そういうことだね」



夢野「でも実際にウチらは二周目を体験しているわけじゃろ? 転子の言ったことが、何もかもが嘘とは限らないのではないのか?」

春川「まあどこかに本当のことが無いと成り立たないんだけど」

春川「そもそも原作が質問に書いてあるように解釈がたくさんあって、あやふやでね」

春川「それを元に夢野ニューゲームを書いているから、どうしたって世界観があやふやになるのは避けられないんだよ」

夢野「何が嘘なのか分からない……それは夢野ニューゲームもそうじゃったということか」


春川「ただそのあやふやな世界観の中でも、チームダンガンロンパと飯田橋博士は別の存在だと設定しているよ」

春川「飯田橋博士はコロシアイはキーボのために行っているけど、チームダンガンロンパは純粋にコロシアイを運営している」

春川「そしてチーダンにとってはコロシアイの校則は絶対の物」

春川「だから夢野をおしおきしなかったのはハメ技でコロシアイを続けられなくなったからってだけで、飯田橋博士は絡んでない」

春川「モノクマがあっさり納得したように見えたのが気になってるかもしれないけど、モノクマにとって校則は絶対の物だから従うしかなかった……って感じかな」



夢野「これで答えになっておるのか?」

春川「正直作者も質問の意図を掴み切れてないみたいで……間違ってたらごめんなさい」


春川「最後に原作後飯田橋博士がどうなるかだけど……まだ殺人ロボットの完成を諦めてないんじゃないかな?」

夢野「まあ神になるとか言ってたしな」

春川「ダンガンロンパが終わらないのかというと……ニューダンガンロンパ自体は終わったんじゃないかな?」

春川「またこの世界のどこかでマスターダンガンロンパが開催される可能性はあると思うけど」

春川「あとは………………」

春川「………………」



夢野「あまり決めていない感じか」

春川「そういうことだね。読者の想像に任せるよ」


春川「と、これで質問も全部答えたかな。夢野ニューゲーム反省会終了するよ」

夢野「ようやく終わったか……長すぎるじゃろ」

春川「書いてる途中で16キャラ全員振り返らなくて良かったんじゃないかな、って作者も後悔してたよ」



夢野「まあいい、これで夢野ニューゲームも全部終わったわけで…………………………」

春川「…………?」

夢野「なあ、本編が終わったわけだし育成計画はないのか?」

夢野「ニューダンガンロンパV3の面白さの一つ。12V3の総勢48キャラに+αが出るお祭りモード……楽しかったな」



春川「そうだね。最初は48キャラ出るお祭りss書こうかなと思ってたんだけど」

夢野「本当か!?」

春川「色々事情があってボツにしたよ」

夢野「何じゃ……」



春川「まあボツ案をさわりだけでも見る?」

夢野「見れるなら見るぞ」


希望ヶ峰学園77期生、78期生。才囚学園の生徒。

総勢48人に課せられたプログラムはある疑問が発端だった。



曰く『超高校級同士が戦うとどうなるか?』



バーチャル空間に作られた島で48人が入り乱れるサバイバルゲームが開幕。

己が宿した才能に応じた能力を使って戦い抜け!
最後に残った希望が勝者となり、実際にその希望は希望ヶ峰学園によって叶えられる!


題して『ホープ・ロワイヤル』始動!







苗木「これが……僕の能力?」

・超高校級の幸運
自分の行動結果における50%以上の確率を100%にすることが出来る。一日三回まで発動可能。


春川「みたいな、バトロワ物×能力物だね」

夢野「書け(迫真)」

春川「夢野ニューゲーム書く合間に構想を練ってみたけど、どうしても長い話になるし、48キャラもかき分けるの辛いし」

春川「今度こそエタりそうだからボツにしたよ」



夢野「そうか……まあエタるのは辛いが……今度こそ?」

春川「正直夢野ニューゲームもこうやって完走できたのが奇跡みたいなものだからね」

春川「絶対どこかでエタると思ってたよ」

春川「まあでもエタった方がコロシアイよりも読者を絶望させることが出来たかもね」

夢野「そんな絶望したくないわい」


春川「『夢野ニューゲームが終わったし、しばらくは『なろう』作品を書こうかなー』だってさ、作者が」

夢野「ふむ……正直読者の中にはこう思ってやつもいると思うぞ」

夢野「このまま永遠にダンガンロンパss書き続けろと」



春川「まあ気持ちは分からないでもないかな。好きな二次創作の作者が別の作品書いても興味持てないってことあるし」

春川「でも創作家としてやっぱりオリジナルで当てたいって気持ちがあるんだよね」

夢野「そうなのか?」

春川「この夢野ニューゲームだって作者の功績は3割も無いと思ってるよ」

春川「原作のキャラやコロシアイって舞台が無ければ、ここまでの作品が作れたと思ってないから」



春川「だからしばらくオリジナルの作品を書いているので気になったら見てください」

夢野「そうか……」



春川「ただダンガンロンパの新作が出たら、またそれでニューゲームの作品を書くつもりもあるよ」

夢野「本当か!?」

春川「まあもちろんその新作を見てネタを思いついたら、そのときに暇があったらだけどね」

夢野「言質取ったからな!!」



春川「ということでこれにて夢野ニューゲーム全編終わり!」

夢野「またなー!!」



<完>


これにて本当に終了。

長ったらしい自分語り最後まで付き合ってくれてありがとうございました。

html依頼出してきます。

帰ってきたしろけん
@sirokenr
この国のバカっぷりはマジで一旦滅びないとリセットできないのかも。

・真夏の東京五輪、暑さ対策に打ち水など検討へ
・児童38人熱中症で搬送 宮城 名取
・猛暑日にリレー、中学生9人熱中症か…3人重症

バカにはバカって言わないとダメ。日本はバカを甘やかしてきたからバカの天下になったんだよ。

弁護士 太田啓子
@katepanda2
小1男児の熱中症死亡事故の件は、同じ年頃の子どもの親として平常心でいられない。こういうとき大臣の鶴の一声で全国の全学校にクーラー設置をすぐにやるよう命じるべきだと思う。人間の命以上に優先順位高いものなんてない。小1なんてまだまだほんと赤ちゃんで表現力も判断力も行動力もない。涙出る

勝部元気 Genki Katsube
@KTB_genki
誰か学校に"学習"という概念を教えてあげて欲しい

*smile*
@tak630kaz36
18歳?10歳?のママ ?杉野遥亮くん?応援してます。*傷つく勇気*smile=スミレ
茨城

Yahoo!ニュース
@YahooNewsTopics
【熱中症で小1死亡 校外活動後】愛知県豊田市で熱中症とみられる症状で死亡した小学1年の男児は、校外学習の後に学校で意識を失ったという。会見で小学校の校長は「判断が甘かったことを痛感している」と話した。

なっぴ@ふな?(サパラン)?
@nobna2
返信先: @YahooNewsTopicsさん
学校行事は生徒は無理矢理従うしかないのだから、学校は熱中症を含め厳格な責任を負わないといけない。
学校責任者は未必の故意に問われ裁かれる案件。

まるごとなねこ
@DL9RNzzcnaDWREN
昨日の人災ともいうべき事故を受けて小1の娘と話し合った結果、今日は学校をお休みすることにした。
学校へも、エアコンのない学校内で長時間の活動は危ないと判断したので休ませます、と連絡した。
保護者は勇気を持って行動しよう。
冷静な判断をしよう。

#暑いので今日は休みます
#小1男児

あいうえお
@dXMzGI0AQvqxAaU
返信先: @DL9RNzzcnaDWRENさん
そうか、みんなで休めば何か変わるかもしれませんね!

まるごとなねこ
@DL9RNzzcnaDWREN
アカウント取り直しました。ユニークな小3と繊細な小1、よく食べる1歳児がいます。情報収集、たまにネガティヴ。自閉症スペクトラム、ADHD、DCD、聴覚情報処理障害、転勤族。無言フォロー失礼します。

旭川姫

アジ野「弱くてニューゲーム……ってウチなのか?」

春川「強くてニューゲーム……って私なの?」

ねこ嫁
@abgiysgtsns_d
小1の子が、辛すぎる‥‥

今日、こんな悲しい出来事があったんだよ、と子どもたちに話をすると、小3娘が

「それは、先生が“お茶飲んでいいよ”って言ったときしか飲めないからだと思う」と彼女なりに原因を分析。

えっ、うちの学校はそうなの???
そういうの、やめてほしい?

#小1男児  #熱中症

ねこ嫁
@abgiysgtsns_d
2児の母。DIYや陶芸、手芸、編み物など黙々と何かを作るのが最高のストレス解消法。
子どものこと、学校・教育のこと、社会のこと、つぶやいてます。
日本 大阪

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smap中井正広のブラックバラエティ 黒バラ 20050918 得意ジャンル井漢字編 #1 石原良純 中島知子 土田晃之

man26
@man26rdh
ウルトラマンやられ好き。特に初代。
ウルトラ戦士の苦戦シーンをgifや編集動画で投稿します。

ゲバコンドル
@taitai79945222
ヒーローやられ、競パンハミケツ、食込み、プロレス、踏みつけられ、スーツアクターなどのフェチ。特撮ヒーローのビデオをよく見ます。ヒーローやられフェチの研究をしていきます。

ナムダン
@Da000Nam
ヒーローやられフェチ。
ウルトラマンの敗北/陵辱/筋肉/もっこり

ジェームズextremeparty
@extremeparty
バルコニーにつかまる遠藤の手を一本ずつはがして落とす

ヒーローキラー
@superhero7172
正義のヒーローが陵辱されエネルギーを
吸収されるシチュエーションが大好き
です。ピッチリユニ、競パン、スパッツのもっこりやプリケツにも反応します。
お仲間さんと是非お話ししたいです。
ヒーローに変身してエナジーを吸収されたい方DMお待ちしています!
トップ画は憧れです?

ヒーローキラー
@superhero7172
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nux
@mux92215142
競パン、スキニー、ヒーローのもっこり好き。
体にぴったりするモノなら興奮してしまいます。

最近はサイクルユニ姿も興味あります。
たまに自撮り画像もアップします。
基本、着エロ。
全裸は興味ありません。
Foreigners are not interested

速杉家特定芸人
@CHINKALION
@tamyfull_のシンカリ垢?親子箱推し。未成年はブロックします
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みのりminori
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武井壮さん、ニャー、ピアノ、中島みゆき様、さだまさし様、カープ、タモリさん、お笑い、ドラマが好きです( ´ ▽ ` ) 生まれたときからカープ女子?( ? )? ロバートの秋山さんのネタにハマってる。中山きんにくんの、マグマスパゲティが好き?同じような人フォローお願いします。寂しがりやです。
千葉 関東地方

超高校級の幸運・苗木恵美
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安藤「強くてニューゲーム……って流流歌なの?」

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あたし
@atashiatashi426
日本中の子供が心配。
ランドセルの重さ、教室のクーラー導入、水筒の中身→お茶ではなくスポーツ飲料可、野外学習、体育、部活などなど、とっとと早く見直してほしい。
なにか起きてからでは遅い。
もういっそ35度越えたら学校を休校にしてはどうだろう。

#小1男児

ラ・ピュセルであってラ・ピュセルじゃない。そんな感じをモチーフにしてだしたラ・ピュセル オルタ的な。肌の色を除けば外見はまんまラ・ピュセルなのですが、性格面は少し変化を入れてます。
さて、どこでレプリカが気づいたのか…


わからない人いないよね?(まほいくssを読む物好きな人はわかるはずだよね?)


読んでくださりありがとうございました

二階堂大和

高須撫子

スポーツ・運動部
クライマー 神坂 命(カミサカ ミコト) 速乃ロンパ
サーファー 茅ヶ崎 ナミ (チガサキ ナミ) マギカロンパ
サッカー選手 稲本 詩紋(イナモト シモン) 安藤ロンパ
不破 進(フワ ススム) 葉隠ロンパ
スキー選手 北橋 雪菜(キタバシ セツナ) 癒境ロンパ
スノーボーダー 白沢 凛(シラサワ リン) 速乃ロンパ
チアリーダー 奉田 仕乃(マツリダ シノ) 天倉ロンパ
テニスプレイヤー 錦 修二(ニシキ シュウジ) 新芽ロンパ
トレーサー 地院家 大門 (チインケ ダイモン) マギカロンパ
バスケットボール選手 番場 千種(バンバ チグサ) 虹橋ロンパ
バレーボール選手 谷 拝登(タニ ハイト) ガガガロンパ
バレリーナ 神々廻 宮子(シシバ ミヤコ) 虹橋ロンパ
ハンドボール選手 菊川 晃(キクカワ アキラ) 速乃ロンパ
ランナー 足立 千里(アダチ センリ) 夏目ロンパ
早坂 忍(ハヤサカ シノブ) 新芽ロンパ
レーサー 秋田 聖也(アキタ セイヤ) 虹橋ロンパ
応援団長 鉢笛 舞(ハチブエ マイ) こまるロンパ
騎手 荒巻 凪沙(アラマキ ナギサ) 御陵ロンパ
弓道家 蜜岡 美緒 (ミツオカ ミオ) マギカロンパ
矢頼 与一(ヤライ ヨイチ) こまるロンパ
卓球選手 石原 カイ(イシハラ カイ) 特急ロンパ
短距離走者 飯田 典羽矢(イイダ ノリハヤ) ガガガロンパ
陸上選手 上条 瞬(カミジョウ シュン) 癒境ロンパ

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動植物関連
トリマー 羽毛 麗華(ウモウ レイカ) 癒境ロンパ
ハンター 狩谷 煉司(カリヤ レンジ) 天倉ロンパ
園芸部 生駒 あやめ(イコマ アヤメ) 葉隠ロンパ
海洋学者 九条 浩一郎(クジョウ コウイチロウ) 海底ロンパ
栽培委員 大田原 大地(オオタワラ ダイチ) 安藤ロンパ
獣医 兎呑 巳弧(トノ ミミコ) 夏目ロンパ
生物学者 露寺 美緒(ツユデラ ミオ) ガガガロンパ
猟師 ペク・ヒョンファ(- -) 速乃ロンパ

動植物関連
トリマー 羽毛 麗華(ウモウ レイカ) 癒境ロンパ
ハンター 狩谷 煉司(カリヤ レンジ) 天倉ロンパ
園芸部 生駒 あやめ(イコマ アヤメ) 葉隠ロンパ
海洋学者 九条 浩一郎(クジョウ コウイチロウ) 海底ロンパ
栽培委員 大田原 大地(オオタワラ ダイチ) 安藤ロンパ
獣医 兎呑 巳弧(トノ ミミコ) 夏目ロンパ
生物学者 DEAD(ツユデラ ミオ)
猟師 ペク・ヒョンファ(- -) 速乃ロンパ

動植物関連
トリマー 羽毛 麗華(ウモウ レイカ) 癒境ロンパ
ハンター DEAD(カリヤ レンジ)
園芸部 DEAD(イコマ アヤメ)
海洋学者 DEAD(クジョウ コウイチロウ)
栽培委員 DEAD(オオタワラ ダイチ)
獣医 DEAD(トノ ミミコ)
生物学者 DEAD(ツユデラ ミオ)
猟師 DEAD(ペク・ヒョンファ)

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