【ゆるキャン△】リン「シンデレラ?」 (15)

主演 リンちゃん
脚本 斉藤さん
ナレーション 大塚明夫氏

でお送りします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1527849188

むかしむかし、あるところにリンデレラというそれはそれは美しい娘がおりました。


リン「・・・なぁ」

恵那「えっ何?」

リン「何で私が主役なんだ?」

恵那「えっとね、最初はなでしこちゃんをヒロインにして、リンには王子様をやってもらおうかと思ったんだけど」

リン「そっちの方が良いんじゃないか?」

恵那「でも『なでデレラ』の語感があまりにも悪くって・・・」

リン「・・・上に『ゴジラvs』とか付きそうだな、なでデレラ」

恵那「で、違和感の無いリンデレラってことに」

リン「まぁいいけど」

リンデレラは酔っぱらいの継母と意地悪な義姉に毎日いじめられていました。


グビ姉「あらへあいむひおっにほんまへほひあんはうぇア!!」

リン「何言ってるか分かりません」

千明「あーらリンデレラ、テントの裏がまだ汚れてましてよーっ!」

リン「何でお前はそんなノリノリなんだよ」


お城で舞踏会が開かれる日、継母と義姉はリンデレラを残してお城に出かけてしまいました。


リン「舞踏会か・・・面倒だな、ラジオでも聴くか」

恵那「ちょっと、そこは行きたいなーって言ってくんないと」

リン「えぇ・・・、あー舞踏会行きたいなあ(棒)」

あおい「その願い、叶えるで~」


なんと、リンデレラの願いを叶える為に魔法使いが現れました。

あおい「ちゅー訳でかぼちゃと何か動物を持って来てなぁ」

リン「何か動物?」

あおい「いや、ほんまはネズミなんやけど、そんなん持って来られても困るし」

リン「確かにそれは私もやだなぁ」


というわけでリンデレラは山梨名物甲州天空かぼちゃと、チワワを持って来ました。


ちくわ「ワフッ」

リン「お前も出るんだ」モフモフ

あおい「じゃあいくでぇ、モンベルキャラバンスノーピーク!」

リン「何だその呪文」


魔法使いが呪文を唱えると、リンデレラの服があっという間に素敵なドレスに早変り。


リン「うっ・・・な、なんかこの格好ハズいな///」

あおい「結構似合っとるよ~」

あおい「次はその山梨名物甲州天空かぼちゃや、コロンビアパタゴニアグレゴリー!」

リン「アウトドア用品に詳しい人じゃ無いと分かんないだろこのネタ」


魔法使いが呪文を唱えると、山梨名物甲州天空かぼちゃはあっという間にかぼちゃのほうとうに早変り。


リン「って、ほうとうになってんだけど」

あおい「しもたっ、かぼちゃを見るとほうとうを作ってまう梨っ子の本能がつい・・・」

リン「・・・・・・ほうとう食べながらラジオでも聴くか」

あおい「ち、ちょい待って。さすがに一人前に全部は使わんから半分は残っとるで」

リン(半分は入れたのか・・・)

あおい「ユニフレームアークテリクスファイントラック!」

リン「どんどん語呂が悪くなってきた・・・」

魔法使いが呪文を唱えると、半分のかぼちゃがあっという間にかぼちゃの犬ぞりに早変り。


リン「犬ぞり?」

あおい「さすがに半分だけやと馬車は無理やなぁ」

リン「犬ぞりって言ってもちくわにこれを曳かせる訳にも・・・」モフモフ

ちくわ「クゥン」

あおい「これで最後や、LODGESOTOMSR!」

リン「もはや何が何だか」


魔法使いが(略)チワワが大きなシベリアンハスキーに早変り。


リン「これなら確かに・・・なんか見覚えがあるな、このサングラスかけたシベリアンハスキー」モフモフ

あおい「12時の鐘が鳴り終わったら魔法が解けてまうから気ぃつけてなぁ~」

こうしてリンデレラは舞踏会の開かれているお城にたどり着きました。


リン「ほうとうも持ってきちゃったけど・・・まぁいいか」


リンデレラがお城に入ると、すぐに王子様の目に止まりました。


なでしこ「わぁ~、美味しそうだねぃ」

リン「って、思いっきりほうとうの方に食い付いてるだろこれ」

なでしこ「食べてもいい?」

リン「いいけど、ちょっと待って」

なでしこ「?」


リンデレラは冷めていたほうとうを温め直し、バターをひとかけら乗せ、七味とうがらしをかけて王子様に渡しました。


なでしこ「いただきますっ!」ズルズル

なでしこ「っ!これふっごくおいひいよぅ」モグモグ

リン(うまそうに食うなぁ)


ゴーーーン・・・・・・ゴーーーン・・・・・・

あっという間に時間が過ぎ、12時の鐘が鳴り始めました。


リン「もうかよ!ほうとう温め直しただけだったな」

なでしこ「あっ、待ってよぉ~」


リンデレラは王子様に別れを告げ家へと帰りました。
リンデレラのほうとうが忘れられない王子様は、国中に御触れを出し、美味しいほうとうを作る娘を探す事にしました。

千明「ほれっ会心のほうとうだぞぉ!」

なでしこ「う~ん・・・美味しいけどあのほうとうじゃ無いよぅ」モグモグ

リン「・・・」

なでしこ「あれっ?あの子は・・・」

千明「えっ、リンデレラは舞踏会にも行って無いし違うんじゃねーか?」

なでしこ「私、リンちゃんが作ったほうとうが食べたいっ!」

リン「っ!///」ドキッ

リン「ま、まぁいいけど///」


リンデレラは腕によりをかけて美味しいほうとうを作りました。


リン「はい、これ」

なでしこ「うわぁ、美味しそう~、いただきますっ!」ズルズル

リン「・・・」ドキドキ

なでしこ「うん、すっごくおいひいよぅ~」

なでしこ「でも、これもやっぱりあの時のほうとうじゃ無い・・・」

リン「えっ?」

あおい「王子様の探しとるほうとうはこれやでっ!」

なでしこ「っ!」ズルズル

なでしこ「汁少な目で野菜の旨味が麺に絡み付いて、溶けたかぼちゃと味噌の濃厚な味にバターがすっごく合うっ!これがあの時のほうとうだよぅ」モグモグ

あおい「せやろ~」

なでしこ「あおいちゃん、結婚してっ!」

あおい「ええでぇ~」

リン「えっ?」


こうして王子様は魔法使いと結婚し、末永く幸せに暮らしました。
めでたしめでたし。


リン「えっ?えっ?」

恵那「要するに、胃袋を掴んだら勝ちっていうお話だね」

リン「何だこのオチ」

――end――

以上になります

自分で書いといて何ですが、原作どころか二次創作でも、リンちゃんとイヌ子がこんだけ絡んでるのってかなりレアな気がする

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