エリカ「あんた、さっきのなに!?バカじゃないの!?それともバカにしてんの!?」
大洗のミーティングルームにエリカの怒声が響く。
大洗と黒森峰の合同練習、そこでみほがエリカの逆鱗に触れたのだ。
沙織「ちょ、そこまで言わなくても……。」
エリカ「私はみほと話をしてるの。引っ込んでなさい!」
沙織が止めに入るがそれでもエリカは止まらない。
沙織が無理ならば他の誰でも無理だろう。室内に嫌な空気が流れはじめた。
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みほ「ごめんね、沙織さん、みんな。これからエリカさんと反省会するから、みんなは先に帰って?」
沙織「でもみぽりん……。」
みほ「大丈夫だよ。ほら、遅くなっちゃうから。」
みほが困ったような笑顔で促すと、沙織を始め他のメンバーもしぶしぶながら帰宅する。
そしてついに2人きりになると、みほがその口を開いた。
みほ「エリカさん、さっきの罵倒は合図だよね?また殴ってもいいんだよって教えてくれたんだよね?」
みほはいつもと変わらない優しい笑顔でエリカに問いかける。
そしてエリカがそれに答える前に彼女に命令した。
みほ「服、脱いで?血がついちゃうといけないし、傷がどうなったかも見たいから。」
エリカ「……。」
エリカが無表情に服を脱ぎ始めると、みほは対照的とも言える満面の笑みを浮かべながら服を脱いだ。
下着姿となり、その白い肌を晒したエリカを見てみほは歓喜の声を上げる。
みほ「わ♥️綺麗に治ったね♥️キスマークはすぐ消えると思ってたけど、お腹の痣も腕の切り傷もすっかりなくなってる♥️」
エリカ「……ずいぶん嬉しそうじゃない。」
みほ「それはそうだよ。だってまた傷つけられるんだもん♥️あ、でもエリカさんは消えない傷の方が良かったかな?」
エリカ「バカじゃないの?」
エリカがみほを睨み付ける。
その瞬間、みほは全身を愛撫されたかのような感覚を味わい、身を震わせた。
みほ「エリカさん、その目いい♥️ずっとその目でいてね♥️」
みほはそう言いながら近づいていき、そして頬を目掛けて思い切り平手打ちをした。
エリカの目は変わらない。
みほ「エリカさん、素敵♥️」
エリカ「変態。」
言い終わるのと同時だろうか、今度は拳がボディに入る。
エリカはそれに辛うじて堪えたが、みほの暴力は終わらない。
太ももに蹴りを入れ、一瞬体勢を立て直すと今度は脇腹を蹴った。それでもエリカが堪えていると、先ほどとは逆の頬をビンタする。
みほ「どう?エリカさん。痛い?」
エリカ「全然効かないわね。私が殴りかた、教えてあげましょうか?」
エリカがファイティングポーズを取る。
その拳の裏にある眼光に、みほは頬を赤らめた。
みほ「カッコいい!でも、そんなことエリカさんにできるの?」
エリカ「もう昔の関係じゃあない。だったらやり返しても文句ないでしょ?」
エリカはみほの答えを待たずに距離を詰める。
まず右の一振り、かわされる。足を止めて左のジャブ、こちらもいなされ有効打にはならない。
そして隙を見て放った右フック、みほはこれを完全に読んでいた。パンチに合わせて懐に潜りこみ、ボディに1発、2発、拳を叩きこむ。
カウンターのような形で入った攻撃に、エリカは堪らず腹を抱えて苦しみ、よろめいた。
みほはそんなエリカの頬を両手で包むように優しく触れ、顔を覗きこむ。その目がまだ反抗的であることを確認すると、恍惚とした表情でキスをした。
みほ「エリカさん、可愛い♥️まだできるよね?」
エリカは声を上げてみほの手を払いのけると、大振りのパンチを連続で繰り出した。当然当たることはない。
みほはエリカが拳を振りかぶる瞬間に再度タイミングを合わせて潜りこむ。が、今度はエリカがこれを読んでいた。
振りかぶるようなモーションを止めて素早く拳を振り下ろすと、みほの肩にチョップのような形で直撃する。
不意を突かれたみほは予想外の衝撃にバランスを崩し、タックルするようにエリカの腰にしがみついた。
好機と見たエリカはすかさず目の前にある背中目掛けて拳を振り下ろす。
何発か殴り、疲れが出始めたエリカは腹部に暖かいなにかを感じてそちらに目を移す。
そこには先ほど殴ったエリカの腹を愛しそうに舐めるみほがいた。
みほはあえてダメージの少ない背中への攻撃を受け、エリカが疲れるのを待っていたのだ。
エリカ「気持ち悪い!離しなさい!」
エリカがみほの頭を殴るとその拘束は解け、膝をつくように倒れる。
その隙にエリカは後退り距離を取った。
みほ「その目……♥️好き♥️エリカさんだけだよ、私にそんな目をするのは。」
エリカ「あんたがいいこちゃんぶるからでしょ。本当は逆らう人を殴って喜ぶようなクズなのにね。」
みほ「あ♥️それ凄くいい……♥️」
エリカの冷たい眼差しにみほは再度体を震わせた。
エリカ「それを止めなさい!」
怒りを露にして剣道のように一気に踏み込むと、勢いはそのままに歩幅を合わせてみほの膝を踏み台にする。そして顔面に向かって膝蹴りを仕掛けた。シャイニングウィザードだ。
みほはなんとか腕を犠牲に威力を軽減させることに成功したが、それでも床に倒れこむほどの衝撃を受けた。
エリカは素早く立ち上がるとみほの右足を掴んだ。関節技を極めて戦意を喪失させる作戦だ。
それを察したみほは馬のように左足でエリカを蹴り、難を逃れる。
そしてまるでブレイクダンスを踊るかのように足を振ってエリカを牽制すると、そのまま遠心力を利用して回るように立ち上がった。
一瞬の間があり、両者距離を詰める。ゼロ距離とも言える状態でお互いに打撃を仕掛けては受け、仕掛け、いなし、また仕掛ける。さながらカンフー映画のようだ。
それを破ったのはエリカだ。みほの打撃を勢い良く弾くと、爆発呼吸、吐く息と共に両手を突き出す。
それはみほの胸を捕らえ、その発剄は彼女を後方に吹き飛ばした。
なんとか踏ん張ったみほはその場で咳ごむとにっこりと笑った。
エリカは再度ファイティングポーズをとる。
みほ「エリカさん、楽しいね。」
エリカ「あんたと一緒にしないで。こっちはさっさと終わらせて帰りたいのよ。」
みほ「そっか。じゃあそろそろ本気でいくね。」
みほは一瞬で距離を詰め、右手を振りかぶる。エリカはそれを防御しようと腕を上げたが衝撃は来ない。その代わりに腹部に衝撃が走る。右手はフェイント、本命は勢いをつけた蹴りだったのだ。
なにが起きたのか判断ができていないエリカにみほは拳を浴びせる。肩、胸、腹、そしてなんとか頭を守ろうとしていた腕にまでだ。みほはダメージを与えるためでなく、なるべく多くの傷を残すことだけを考えて体を動かした。
やがてエリカの体が白よりも赤、あるいは紫の割合が多くなったころ、みほは止めをさした。ガードの隙間、顎を狙った渾身のアッパーカット。
エリカは糸が切れた人形のように倒れこんだ。
良い匂いがする。
エリカはそう思った。
目を開けると知らない天井、電気がまぶしい。
目を守ろうと腕を上げると痛みが走り、それがエリカを覚醒させた。
エリカ「ぐぅ、痛……。」
痛みを堪えて無理やり体を起こすと目の前には料理をしているみほの姿。
どうやらここはみほの部屋のようだ。
みほ「あ、目が覚めた?今エリカさんが大好きなハンバーグ作ってるから、ちょっと待っててね。」
一目こちらを見てキッチンに目を戻すみほ。そこには先ほどまでの暴力的な彼女の姿はなかった。
みほの態度に安心感を覚えたエリカはやっと自分の状態を整理する余裕ができた。
着ている服、ピンクのパジャマは間違いなくみほのものだろう。そして下着を着けていないことがわかった。
胸元を広げて体を見ると、殴られた痕の他に無数のキスマークがつけられていた。
エリカ「ずいぶん好き勝手してくれたみたいね。」
みほ「えへへ、エリカさんが可愛いから我慢できなくて。」
可愛らしく言い訳をするみほは、端から見れば子どものいたずらがバレた程度のものだと思われるだろう。
しかし実際に行われたのはいたずらでは済まない、それこそ大人の行為である。
しかしそれを咎めたところでどうにもならないだろう。エリカはため息をついた。
みほ「できたよ。こっちに座って。」
みほはそう言ってテーブルに1つハンバーグを置く。
痛みを我慢しながらその前にエリカが座ると、ちょうどみほが自分の分を運んでくるところだった。
そして手に持った皿を置くと、エリカの横に座った。
エリカ「なんで横に座るのよ。」
みほ「エリカさんそのケガだと食べられないでしょ?私が食べさせてあげる。」
エリカ「な、いいわよ!自分でできるから!」
みほ「そんなこと言って、嬉しいくせに。」
みほはナイフとフォークでエリカのハンバーグを一口サイズに切ると、自分の口元にそれを運び息をふーふーと吹きかける。
そして熱がある程度なくなったところで今度はエリカの口元までそれを運んだのだった。
みほ「はい、エリカさん。あーん。」
エリカ「……あーん。」
満更でもない表情をしたエリカの口にハンバーグが入る。
その瞬間、エリカの顔は綻び、みほに料理が成功したことを知らせた。
エリカ「なかなかやるじゃない。」
みほ「エリカさんの口に合って良かった。はい、あーん。」
まるで恋人のように食事をし、シャワーを済ませ、そして同じ布団に入る。
先ほどまでの2人とは別人なのではないかと勘違いしてしまうほどの甘い時間だ。
そんな中、みほはエリカにキスをした。大人のキスだ。
唇が離れ、繋いでいた糸が切れるとエリカが微笑む。
エリカ「舌を噛まれるかと思った。」
みほ「痛いのはさっきやったから、今度は普通のにしようと思って。エリカさんはこっちのほうがいいでしょ?」
エリカ「まぁね。あんたみたいな変な趣味もないし。」
みほ「私ね、私が異常なのを異常だって言ってくれて、それでも付き合ってくれるエリカさんが大好き。だからエリカさんにお返ししたいの。」
エリカ「大洗のやつらだってあんたのそれ受け入れるんじゃない?」
みほ「受け入れられるのもちょっと……。これが普通になっちゃうの怖いし。」
エリカ「ふーん、まぁあんたが異常なのを意識して他のやつに手を出さないなら、その方がいいわね。」
みほ「安心してエリカさん。殴らせてほしい、なんてお姉ちゃんにだって言えないよ。」
エリカ「そんなことしたら私があんたをぶっ飛ばすわ。」
みほ「それはそれで……。」
エリカ「あんたふざけんじゃないわよ!」
みほ「冗談だよ。……エリカさん、好き。」
エリカ「私は嫌い!でも、私を異常にさせた責任は取ってよね。」
2人の熱い夜は日付が変わっても終わることはなかった。
そしてその日の練習後、大洗のミーティングルームにまたエリカの怒声が響いた。
以上です。
みほにボコボコにされるエリカを想像したら興奮したので書きました。
なんかバトルものっぽくなってしまった。
次回はガールズアンドキャンパー略してがるキャン△になるかと思います。
並行して3作書いてるので本当にそうかはわかりませんが。
では、ここまで読んでいただきありがとうございました。
これは雑談なんだけど、某まとめサイトのコメント欄で議論したいみたいな話題があったけど、自分のSSについてはなんか話題があったらこっちに書いてほしいなぁ
まぁここじゃなくてもツイッターでもいいんだけどね
設定について語りたいマンだから参加したいんだけど、コメント欄のほうに書くと自演っぽくなっちゃって嫌だから
なんとなくまとめサイトにコメントはしないようにしてるんだよね
あー、でもまとめサイト的にはコメントは増えたほうがいいのか
お世話になってるし、悩ましいところだね
内容はいいんじゃない?
エリみほに興味がないからダジ西で脳内変換したけど
>>26
流石にそれは無理があるだろw
なにもかもが紐づかないぞw
関係性の薄さは似たようなもんだからセーフ
乙
西住の闇は深い
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