スヴェン「To loveるダークネス……?」 (27)

BLACK CATのSSです。

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イヴ(適当に本を買ったらTo loveると書かれた本も買っちゃった)
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スヴェン「To loveる……」

スヴェン「ジパングの漫画家が描いているラブコメディ漫画……」

スヴェン「こんな少女達が辱める姿が沢山ある漫画……紳士としては見過ごせない」

スヴェン「ましてや……」












ヤミ『』

スヴェン「イヴとそっくりの……金色の闇が酷い目にあってるのは許せねぇ!!」

スヴェン「大体なんでこんな有害指定図書になるような漫画が……少年誌で連載されているんだ」

スヴェン「教育上よろしくないと思わねえのか? 編集部もどうかしているな……」

イヴ「スヴェン」

スヴェン「!」

イヴ「一人でブツブツ何を言ってるの?」

スヴェン「……いや、なんでもない」

スヴェン(俺とした事が……少々取り乱してしまった)

スヴェン(だがそんな悪魔もとっくに終わった)

スヴェン(この18巻をもってTo loveるは完結した)

スヴェン(そう、二度とこのような悪夢が繰り返されることはな……)

スヴェン(……ん? この隣にある漫画……)

スヴェン「……」

スヴェン「To loveるダークネス……?」

スヴェン(なんだこれは……To loveるよりも絵柄が綺麗じゃないか……?)

スヴェン(ま、まさか……続編なのか?)

イヴ「スヴェン、本買ったから帰ろう」

スヴェン「あ、ああ」

スヴェン「……」

スヴェン(悪夢が再び……始まろうとしているのか?)

別の日

スヴェン「この間はイヴがいたから見れなかったが……」

スヴェン「……」

スヴェン「勘違いして欲しくないのは、俺は好きで読もうとしているわけじゃねえ。 紳士としてこれが教育上いいか悪いかを確認するだけだ」

スヴェン「大丈夫だ、この作者も反省して……」

スヴェン「……」













スヴェン「!!!!!!!?」

スヴェン「な……」

スヴェン「な……」

スヴェン「なんだこのえっちぃのはあああああああああ!!」ダッ

イヴ「ただいま」

トレイン「おー姫っち」

スヴェン「中止だ!! 即刻連載中止だ!!」

スヴェン「この漫画をきっかけに犯罪が起きたらどうするんだ!!!」

イヴ「……トレイン、スヴェンは誰に電話してるの?」

トレイン「知らね」

スヴェン「……ああ分かった!! そっちがその気なら……」

スヴェン「俺が直接矢吹健太朗に抗議する!!」

イヴ「えっ?」

スヴェン「そこに矢吹はいるか!!? 電話番号は!!?……ちっ、切れたか」

イヴ「スヴェン……?」

スヴェン「!! おおイヴ、帰ってたのか」

イヴ「凄い顔で怒鳴ってたけど……どうしたの? 何かあったの?」

スヴェン「……ああ、ちょっとな」

イヴ「もしかして……To loveるのこと?」

スヴェン「!!」

イヴ「今、話で矢吹健太朗って出てきたから……」

スヴェン「……ああ」

スヴェン「なんでイヴに似たやつがあんな目やこんな目に……!!」

イヴ「……じゃあスヴェンは私の為に電話を?」

スヴェン「ああ」

トレイン「なんだよスヴェン、現実と空想も分からなくなったのか?」

トレイン「その被害にあってるのは姫っちそっくりのやつで姫っちじゃないだろ?」

スヴェン「そうなんだけどよ……」

イヴ「スヴェン、私は気にしてないよ」

スヴェン「イヴ……」

トレイン「ほら、このバカみたいな話は後にして牛乳でも飲もうぜ」

スヴェン「……」

スヴェン(イヴは本当に気にしてないかもしれない)

スヴェン(けど……俺は紳士なんだ)

スヴェン(世界の女性の味方なんだ……!!)

別の日、ジパング

スヴェン「……」

スヴェン「……そろそろ来るはずだ」

??「あ! いたいたーー!!」

スヴェン「……久しぶりだな、キョウコ」

??→キョウコ「うわー!! おじ様だ!! 久しぶりでーす!!」

キョウコ「それより例の物、ちゃんと持ってきましたー?」

スヴェン「ああ勿論だ」

スヴェン「……トレインの飲みかけ牛乳」

キョウコ「キャーーー!! クロ様ーーー!!///」

スヴェン「本人じゃなくて悪いな」

キョウコ「全然いいですよー///」

キョウコ「そういえばイヴイヴとか心配してたんじゃないんですか?」

スヴェン「……あいつらにはジパングに住んでる同僚に会いに行くと言った。 トレインは勘付いてたかもしれねえけどな」

キョウコ「流石クロ様!!」

スヴェン「それじゃあ早速……案内してもらえるか?」

キョウコ「はい!」








キョウコ「矢吹おじさんの家ですよねー?」

スヴェン(まさか矢吹とキョウコが知り合いだとはな……)

スヴェン(キャラのモデル提供の為に、キョウコは矢吹にイヴ達の写真を見せた)

スヴェン(通りで俺の周りのやつにそっくりのキャラが沢山いるわけだ)

キョウコ「着きましたよー」

スヴェン「……ここか、ありがとう」

キョウコ「でもおじさんがこんな漫画好きなんて意外ですねー」

スヴェン「……」

ピンポーン

矢吹『はい』

キョウコ「矢吹おじさーん、キョウコでーす」

矢吹『ああ、今開けるよ』

ガチャ

矢吹「いらっしゃい」

スヴェン「……あんたが矢吹健太朗か」

矢吹「……?」

スヴェン「To loveるダークネスの連載を……即刻中止しろ」

矢吹「キョウコちゃん、ファンを連れて来るんじゃなかったの?」

キョウコ「うーん……そのつもりだったんですけどー……」

スヴェン「悪いな……嘘をつかせてもらった」

スヴェン「矢吹健太朗……To loveるダークネスは……ただ男の欲の塊だ」

スヴェン「そんな物を少年誌で連載しちゃいけねぇ……!!」

矢吹「少年誌に少年の夢を描いちゃ駄目なのかい?」

スヴェン「女が酷い目にあってるのは……紳士としてほっておけねえ」

スヴェン「何より……金色の闇が酷い目にあってるのは益々ほっておけねえ!!」

矢吹「!!」

矢吹「君はヤミのファン?」

スヴェン「……大事な仲間だ」

矢吹「?」

キョウコ「あ!! 分かった!!」

キョウコ「金色の闇がイヴイヴにそっくりだからそんなにカッカしてるんですね!!」

スヴェン「……なぁ、違う漫画は描けないのか?」

矢吹「今の僕には……これしかないんだ」

スヴェン「今の俺から見たあんたは……女を描いて快楽に浸っている漫画家にしか見えねえ」

スヴェン「悪いが、まだ書き続けるって言うんだったら力尽くで……」

子ども「パパーーー!!」

スヴェン「……!?」

子ども「見て見てパパ!! また女の子描いたよー!!」

矢吹「おー可愛いねー」

スヴェン「子どもが……いたのか?」

子ども「あ!! キョウコお姉ちゃん! こんにちはー!!」

キョウコ「やっほー!」

矢吹「ちょっと今、お客さんとお話してるから後ででいい?」

子ども「はーい!!」

バタン!!

スヴェン「……」

矢吹「僕も昔ね……バトル漫画を描いてたんだよ」

矢吹「連載もそれなりに続いたし……メディアミックスもされた」

矢吹「でも随所で……パクリだのパクリだの言われてね。 正直辛かったよ」

矢吹「でも今は違う……みんな僕が描く女の子を見て……喜んでくれてるんだよ」

矢吹「僕はこのTo loveるダークネスで……娘を……妻を……」

矢吹「家族を……幸せにするんだ」

スヴェン「……」

スヴェン「……そうか、あんたも……」

スヴェン「……紳士だったんだな」

子ども「パパー!! ママがごはんできたって!!」

矢吹「うん、今行くよ」

矢吹「食べて行く?」

スヴェン「……いや、いい」

スヴェン「邪魔して悪かったな」

子ども「キョウコお姉ちゃんも一緒に食べよー!!」

キョウコ「いいよー!!」

スヴェン「……次会う時はトレインも連れてくるな」

キョウコ「本当ですか!? わーい!!」

後に知ったことだが、矢吹は過去に離婚している。

あの子は前の奥さんとの間に生まれた子どものようだ。

なんでも子どもの親権は裁判で見事勝ち取ったらしい。

スヴェン「……」

スヴェン(そんな事も見抜けなかったなんて……俺は紳士失格だな)

別の日

ヤミ『』

スヴェン(こいつはイヴじゃない……こいつはイヴじゃない……)

男「知ってるか? ヤミの本名ってイヴらしいぜ?」

男「へー知らなかった」

スヴェン「があああああああああああ!!!」

男「!!!?」

また別の日

To loveるダークネスは完結した。 打ち切りではなく円満エンドだそうだ。

スヴェン「……」スパー

スヴェン「……やっぱり最終巻でも……ヤミは辱められてるのか」

スヴェン「まぁ……しょうがねえのか」

スヴェン「……ん?」

『スペシャルサンクス スヴェン=ボルフィード』

スヴェン「……おいおい、押しかけてただけで大した事はしてねーっての」

『彼ともう少し早く会っていれば彼をモデルにしたキャラを登場させれたかもしれません』

スヴェン「……」

スヴェン「いつか読み切りで……紳士役として出してもらいたいもんだな」

矢吹『今の僕には……これしかないんだ』












スヴェン「あんな事言ってたが……完結しちまった今、どうするんだ? どうやって家族を養うんだ?」

スヴェン「……!!」

『矢吹健太朗の新作、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』ジャンプ+で連載開始!!』

スヴェン「……」

スヴェン「……余計な心配だったみたいだな」

終わり

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