【ゼノブレイド2】レックス「ニアが風邪引いた……」 (24)

作中時間にとらわれないものとしてください
ストーリー後半のネタバレがあります

前作と繋がった話ですが読まなくても平気だと思います
【ゼノブレイド2 】ニア「……もしかして二人きり?」
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──────

スペルビア帝国・上層

レックス「もう少しでアルバ・マーゲンだね」

ビャッコ「帝都の宿の温泉、少しばかり懐かしいですね」

サイカ「へぇ、温泉あるんか? 楽しみやなぁ!」

カグツチ「そうらしいわね、私は入ったことないんだけど」

ヒカリ「結構いい具合だったわよ。……カグツチが入ると沸騰しちゃいそうね」

カグツチ「なに言ってるのよ、そんなわけないじゃない……それを言うならホムラこそ沸騰させちゃうんじゃないの?」

サイカ「遠赤外線? やらなんやら出してる言うとったもんなぁ」

ヒカリ「あの子は……まぁ周りはちょっと熱めのお湯になるかもね」シュゥン

ホムラ「また私のことストーブ扱いしてませんか……?」


ジーク「…………なぁメレフ」

メレフ「私は女湯に入るぞ」

ジーク「まだなにも言うてへんやん」

レックス「まだって言っちゃてるよ……」

トラ「もも……あの時はごめんだも」

メレフ「いや、いいさ……トラは私が男だと思っていたのだろう?」

ハナJK「ご主人……いくらなんでもありえませんも……」

トラ「反省してるも……」

メレフ「悪いのは私が女だと知っていながら茶化していたこの男だからな」

ジーク「ちょっ、冗談やって……なぁボン?」

レックス「あれはジークが悪いよ、うん」

メレフ「だそうだが?」


ジーク「ワイを見捨てるんかボン!? 漢の同盟はどこにいってしまったんや!」

レックス「だってメレフ怖いし……」

ニア「ふぅ……はぁ……」

レックス「……ニア?」

ニア「……ぇ、なに……?」

レックス「いや、なんかしんどそうだったから……大丈夫?」

ニア「ちょっと疲れただけ……平気だよ」

レックス「……そう? 顔も赤いし……体調悪いなら休もうか」

ニア「平気だって……帝都まであと……すこ、し……」フラッ

レックス「──ニアっ!」ギュッ

ビャッコ「お嬢様!?」

ニア「ご、めん……ちょっと、キツい……かも」


──────

宿屋・ジャルカマロ

ニア「んぅ……迷惑、かけるね……」

カグツチ「いいから、ちゃんと横になってなさい」

ヒカリ「ちょっと失礼……」ピトッ

ヒカリ「割と高めの熱みたいね……はい、水飲める?」

ニア「……んくっ、ごくっ……ありがと……」

レックス「ニア……大丈夫、じゃないよな……」

ニア「平気だよ……しばらく横になって、休めば……」

レックス「そっか……ブレイドは風邪ひかないんじゃ?」

ジーク「ニアはマンイーターやからな……普通のブレイドみたいにはいかへんのやろな」


レックス「なるほど……ごめん、気付けなくて」

ニア「いいって……アタシも、隠そうとしてたんだし……」

レックス「でも……こんなんじゃオレ、ドラ──」

ニア「ドライバー失格、なんて言うなよ」

レックス「…………」

ニア「……アンタ以外のドライバーなんて、考えられないし」

レックス「……ごめん」

メレフ「……大勢でいたら気も休まらないだろう、私たちは退室しよう」

ビャッコ「レックス様も無理なさらないよう……」

レックス「ああ……」


…………

レックス「額のタオル、温くなってきたし取るね」

ニア「……ん、ありがと」

レックス「……さっきは無責任なこと言ってごめん」

ニア「いいよ、アタシも……ちょっと強く言っちゃったし」

レックス「……うん」

ニア「でも、アタシのドライバーがレックス以外考えられないってのは……ホント」

レックス「わかってる、オレだって他のやつに渡すつもりなんてないし」

ニア「……そっか」

レックス「はい、タオル……どう?」

ニア「気持ちい……ありがと……レックスも、そろそろ戻りなよ……」

レックス「……でも」

ニア「アタシは平気だって、移っちゃったら大変だろ?」

レックス「……しっかり寝てるんだぞ?」

ニア「わかってるよ、ガキじゃないんだし……」

レックス「じゃあ、おやすみ……お大事に」

ニア「ん、おやすみ」


──────

ニア「…………んぅ」

ニア「……うわ、外真っ暗じゃん……結構寝てたんだな……」

レックス「すぅ……すぅ……」

ニア(ベッドに顔伏せてる……)

ニア「……出て行ったんじゃなかったっけ」

ニア「…………タオル、まだ冷たい……まさか、アタシが寝てる間ずっと……?」

ニア(移っちゃうから、って言ったのに……もう、バカだなぁ)ナデナデ

レックス「……ん……あれ、オレ……寝ちゃって……!」ガバッ

ニア「あ、ごめん……起こすつもりはなかったんだけど」

レックス「いや、平気……具合どう? よくなった?」

ニア「そう……だね、寝る前よりはずっと楽かな」

レックス「そっか、よかった……」


ニア「……出て行きなって言ったよね?」

レックス「う、それは……」

ニア「ったく……もう心配ないから自分たちの部屋戻りなってば」

レックス「いや、ここで看病する」

ニア「移っちゃったらどうすんのさ」

レックス「なんとかは風邪ひかないって言うから大丈夫」

ニア「……強情だね」

レックス「わかってたことだろ?」

ニア「……そうだね、そういやアタシのドライバーはとんでもない頑固者だったよ」

レックス「そーいうこと」

ニア「誇るとこじゃないぞ、もう……」

ニア「……ほんとはさ、なんかやたら寂しかったんだ……具合悪い時って心も弱っちゃってさ」

レックス「……知ってるよ」

ニア「だから……ありがと」

レックス「どういたしまして。あ、そうだ……食欲ある?」

ニア「んー……言われてみると結構お腹空いたかも」

レックス「回復してきた証拠かな……わかった、ちょっと待ってて」


…………

レックス「はい、おかゆ温めてもらってきたよ」

ニア「あ、いい匂い……」

レックス「ホムラが作ってくれたんだ」

ニア「そっか……後でお礼言っとかないとな」

レックス「そうだね……はい、あーん」

ニア「は? いや自分で食べられるってば」

レックス「病人が強がるなって」

ニア「別に強がってないよ……恥ずかしいし」

レックス「いいから、ほら」

ニア「……あー、ん」パクッ


ニア「うわっ……なにこれ、すごい美味しい……」

レックス「身体が必要としてるんじゃない?」

ニア「そういうもんかね……」

レックス「きっとね。ほい、あーん」

ニア「……まさか全部それで食べさせるつもり?」

レックス「そうだけど?」

ニア「……はっずいなぁ」

レックス「誰も見てないし気にすんなよ、ほら」

ニア「…………あーん」


…………

ニア「……ごちそうさま」

ニア(ほんとに全部食べさせてくれた……)

レックス「食器片付けてくるけど……なにか欲しいものある?」

ニア「んー……」

レックス「遠慮しなくていいからな」

ニア「じゃあ……汗拭くためのタオル……出来ればあったかいやつがいい」

レックス「おっけー、待ってて!」

ニア(……なんだかすごい献身的だな)

ニア(主人に尽くす犬みたい……あっ想像すると結構かわいい……)

レックス「お待たせ」ガチャ

ニア「レックス……お手」

レックス「え? ……はい?」ポンッ

ニア「んふっ」

レックス「えぇ? な、なに?」

ニア「な、なんでもない……ふふ……」


レックス「よくわかんないけど……とりあえずタオル、ちょっと熱いから気をつけて」

ニア「ふふ……ありがと」

レックス「なんか思ったより元気そうだね」

ニア「平気だって言っただろ?」

レックス「まぁそうだけどさ……安心したよ」

ニア「心配かけたね……さて、身体拭くかな……」

レックス「あ、出て行くからちょっと待って」

ニア「なんで?」

レックス「なんでって……脱ぐんだろ?」

ニア「……今更じゃない? お互い、その……見たのにさ」

レックス「い、いやそれとこれとは……」


ニア「ていうかさ、レックスが拭いてよ」

レックス「は、はぁ!? なんでだよ!」

ニア「遠慮しなくていいんでしょ?」

レックス「そこは遠慮しろよ! てか恥ずかしくないの!?」

ニア「もう見られてるし……」

レックス「さっきまであーんで恥ずかしがってたくせに……!」

ニア「なんか吹っ切れたわ……ほらはーやーくー」

レックス「…………後悔するなよ?」

ニア「しないしない」

レックス「……じゃああっち向いてるから服脱いで」

ニア「脱がせてくんないの?」

レックス「……吹っ切れすぎじゃない?」

ニア「アタシ、病人……オッケー?」

レックス「こいつ……」


…………

レックス(脱がせるだけでどっと疲れた気がする……)

ニア「見ないで脱がすとは……やるじゃん」

レックス「……もうとっとと拭いて終わろ……」

ニア「冷めてるなぁ」

レックス「ニアが病人のくせに元気すぎるんだよ……ほんとは治ってんじゃないの?」

ニア「……げほっ、ごほっ……まだ本調子じゃないかな」

レックス「演技が雑すぎる……」

ニア「じゃあよろしくねー」

レックス「はいはい……」フキフキ

ニア「……んっ……んっ」

レックス「変な声出すなよ」

ニア「ごめん、わざとじゃないんだけど」

レックス「はい、ばんざーい」

ニア「んー」


レックス「……よし、こんなもんかな」

ニア「……前は?」

レックス「さすがに前は自分でやってください」

ニア「……ヘタレ」

レックス「ほっとけ」

ニア「すっきりしたよ、ありがと」

レックス「なによりだよ……」

ニア「それにしても、レックスが尽くすタイプだとはねぇ」

レックス「そうかな?」

ニア「ずいぶん献身的だったじゃん?」

レックス「まぁ……そりゃ大切な人のためだしね」

ニア「……あ、そ」カァァ…

レックス「これは照れるの……よくわかんないなぁ」

ニア「う、うっさい」


…………

レックス「まだ本調子じゃないなら、そろそろ寝ないと」

ニア「さっきまで寝てたからあんまり眠くないんだよね……」

レックス「横になって目瞑ってれば眠れるよ、ほら」

ニア「うん……もうひとつワガママ言っても、いい?」

レックス「ん、いいよ」

ニア「アタシが寝れるまで……手、握っててほしい」

レックス「……どう?」ギュッ

ニア「うん……安心、する……移しちゃったらごめんね……」

レックス「そのときはニアに治してもらおうかな」

ニア「……へへ、任せておきなよ……すぅ……すぅ」

レックス「……おやすみ、ニア」


──────

翌朝

ニア「ニア様、完全復活!」

ビャッコ「お嬢様にはやはり元気な姿がお似合いです」

メレフ「ふ、全くだな」

トラ「一時はどうなることかと思ったも!」

ニア「大げさだなぁ、トラは」

ホムラ「一晩で回復してよかったですね」

ニア「ホムラもおかゆ、ありがと……美味しかったよ」

ホムラ「ふふ、それならよかったです」

ニア「ハナもありがとね、宿まで運んでくれたんでしょ?」

ハナJK「お安い御用でしたも!」


レックス「オレの看病のおかげでもあるよな!」

ニア「……アンタほんとにピンピンしてるね」

レックス「だから大丈夫だって言ったろ?」

サイカ「こういうのは入れ替わりでレックスが体調崩す、みたいな流れがお約束なんやけどねー」

ジーク「なんとかは風邪ひかへんっちゅーことやな?」

レックス「……ジークに言われたくないなぁ」

サイカ「あの時の意趣返しのつもりなん? 意地悪いで王子ぃ」

ジーク「なんでや!」

おしまい

短い上に稚拙ですが以上です、ありがとうございました
ニアレク結婚しろ(合言葉)

次はもうちょっと糖度高めのニアレク書きたいです
あとそのうちヒカレクSSも書こうかなと思います、たぶん

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