提督「元帥が視察に来た」 (246)
この話を始める前に
・暴力表現ありかもしれません
・逃れられぬ不定期更新
では始めます
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515505577
―――――鎮守府 中庭
時津風「待て待てー!」
雪風「雪風は捕まりません!」
島風「おっそーい!」
天津風「はぁ・・何であんなに元気なのかしらね?」
初風「・・・・・」
天津風「? どうしたの?初風?」
初風「あれ・・・誰か来てる」
???「やぁ、すまないが。ここの鎮守府の提督はいるかね?」
――――執務室
提督「うーん・・次の作戦内容も気を引きしめていかないとね」
古鷹「レイテ沖海戦で苦戦を強いられてきましたからね」
提督「次の作戦でのメンバーも決めておかないと・・」
コンコン
提督「開いてるよ、どうぞ」
ガチャ
大淀「失礼いたします。提督にお会いしたい人が来ていまして・・」
提督「僕に?一体誰かな?家族?」
古鷹「提督の家族って・・ええ?!」
大淀「いえ、提督のご家族でもなく親戚でもないです」
提督「じゃあ誰なんだい?」
大淀「"元帥"が来られてます」
提督「・・・・・・・え?」
古鷹「げ、元帥ですか?」
大淀「はい、先ほど来られてここの提督とお話ししたいと・・」
提督「ちょっと待ってよ・・元帥が視察に来るなんて聞いてもないし初めてなんだけど・・!」
古鷹「提督、早く軍服をしっかりと着て下さい!」
提督「分かってるよ!それで、今どこに?」
大淀「"応接室"でお待ち頂いております」
提督「分かった。今すぐ行くよ」
提督(でもどうして・・?)
――――応接室
元帥「突然来て申し訳なかったね」
提督「そんなことはありません。わざわざ遠方からお越しされるなんて・・」
元帥「何、大したことはなかったよ」
元帥「秘書艦は古鷹型一番艦の古鷹かね。綺麗な人だ」
古鷹「あ、ありがとうございます」
提督「・・・それで、この鎮守府に来た理由とは?」
元帥「ここの施設等を見学しようと思ってね。案内してくれるかな?」
提督「・・・・分かりました。ではこちらへ」
――――演習場
提督「ここは演習場です。今練習巡洋艦のお二人を講師として、演習を行っています」
元帥「うむ、皆真面目に取り組んでいるな」
提督「この演習を行い、活躍する艦娘も多くなりました」
元帥「設備も整っているし、良い環境じゃないか。さて、次へと案内してくれるかな?」
提督「次は工廠へ向かいましょう」
江風「誰だありゃ?」
時雨「元帥の人じゃない?ほら、時津風が言ってた」
江風「あー、そうなのか」
時雨「でもどうして今更視察に来たんだろう・・?今までなかったのに・・」
――――工廠
提督「やぁ明石。調子はどうかな?」
明石「提督、お疲れ様です!所で隣にいるのは・・」
提督「遠方から来られた元帥だよ」
明石「あ!は、始めまして!工作艦の明石です!」
元帥「そんなに固くならなくてもいい。リラックスしなさい」
提督「この工廠で様々な開発や改修を行い、装備を調達しています」
元帥「うむ、では次だが・・・」
提督「次は入渠なんですが・・・」
元帥「ははっ!覗くことなんてはしないさ。歩きながら説明してくれてもいいかな?」
提督「はい、わかりました」
――――鎮守府 正門
元帥「案内してくれて悪かったね」
提督「いえ、わざわざ視察にお越しいただいてご苦労様です」
元帥「環境も設備も良い、それに艦娘達も十分な生活も送れている。良い鎮守府だよ」
提督「お褒めのお言葉、ありがとうございます」
元帥「では日を改めて、また来るとしよう」
元帥「出してくれ」
護衛B「はい」
ブロロロロ...
提督「僕たちも戻ろうか」
古鷹「そうですね」
元帥って要するにキングブラッドレイ的な
――――執務室
提督「・・・・・」
古鷹「・・・・・」
提督「・・・・はぁ!疲れたよもう」バサッ
古鷹(いつもの服装に戻った・・)
提督「というよりも何でいきなり元帥が視察に来たの?前もって言ってほしいよ・・」
古鷹「あの元帥、環境とか設備とかやたらとこだわってましたね」
提督「それもそうなんだよね、日を改めて来るってことは・・」
古鷹「また来るかもしれないってことですね」
提督「えー・・隣にいるだけで疲れがどっと出るんだけど・・」
古鷹「そろそろ夕方ですし、今日は切り上げますか?」
提督「そうする・・」
今日はここまでです
>>9
そのように考えてもらえたら幸いです ある一人の元帥という設定で進めていきたいと思います
目上の立場の人に「ご苦労様です」は使ってはいけない
正しくは「お疲れ様です」
――――食堂
時雨「提督、昼頃に隣にいた人って時津風が言ってた元帥の人かい?」
提督「やぁ時雨、正解だよ。あー・・疲れた」
江風「そンなことで疲れるものなのか?」
提督「元帥だからね、隣にいるだけで緊張が凄いんだよ・・」
時雨「それはともかく、提督がちゃんと軍服着てるところ久しぶりに見たよ」
江風「ああ、珍しい光景だったな」ニシシ
提督「僕はこの服装が一番落ち着くの」
提督「それと、あの元帥はまた来るかもしれないから会ったらちゃんと挨拶してよね」
江風「へーい」モグモグ
――――翌日
提督「さてと・・今日は」
大淀「提督、また元帥が視察に来られました」
提督「えぇ・・・日を改めてって言ってたけど次の日に来る・・?」
大淀「また応接室でお待ちして貰ってます」
提督「分かった・・。次の日に来るなんてせっかちな元帥だなぁ・・」
古鷹「ちゃんと軍服を着たら応接間に行きましょう」
時津風「あ、しれー。またあの人来てるよー」
提督「聞いたよ。ちゃんと挨拶はした?」
時津風「したよー。しれーがちゃんと軍服着てるのって珍しいね」
提督「あんまり着たくはないんだけどね・・今は忙しいから後でね」
時津風「はーい」
――――応接室
元帥「すまないね、また来てしまって」
提督「いえいえ、そんなことはありません」
元帥「ところでここの鎮守府の出撃はどんな感じかな?」
提督「えっと・・警備を兼ねての出撃と特定海域の出撃ぐらいですかね」
元帥「・・・・と言うと?」
提督「そんな毎日してるわけでもないんです」
元帥「・・・・・・ふむ」
提督「あっ!大規模作戦等では必ず出撃はしてますよ!」
元帥「うむ、そうでなくては困る」
元帥「そろそろ戻らんといかんな。失礼するとしよう」
提督「遠方からご・・お疲れ様です」
元帥「この前は間違えたと思ったのかね?忘れたらまた覚えなさい。そんなに気にしなくても良い」
提督「恐縮です・・」
元帥「ではまた」
ブロロロロ....
提督「・・・・・」グッ
古鷹「そんなやりとげた顔されても困ります・・・」
元帥(・・・・・・)
――――翌日 応接室
元帥「調子はどうかな?」
提督「まぁそれなりには・・・・毎日のように来ますね」
元帥「今回は視察に来たわけではない、案を持ってきたんだ」
提督「案・・・ですか?」
元帥「そう。君はここにきて艦隊を育て上げてきた功績がある」
元帥「そこでだ、私の案としては」
元帥「君が別の鎮守府に異動することだ」
古鷹(え・・・?)
提督「・・・・どういうことでしょうか?」
元帥「遠方に新しい鎮守府があってね、そこに着任する提督がいないんだ」
元帥「そこで艦隊を育て上げた君が新たな鎮守府に着任して艦隊を築き上げる」
提督「そんな急に言われても困りますね・・・」
元帥「これも戦力拡大という訳だ」
提督「はぁ・・・ただ、僕が異動したらここの指揮はどうするのでしょうか?」
元帥「代わりの提督を探してみせよう、なんなら私がやってもいいが」
提督「・・・・少し考えさせてください」
元帥「・・・・・・そうか。また後日来るからその時まで考えておいてくれ」
元帥(今は様子見か・・・)
時津風(大変なこと聞いちゃった・・・みんなに知らせなきゃ)タッタッタッ
提督「・・・・・」
古鷹「提督・・・」
提督「ああ・・大丈夫。ちょっと急だったから・・」
提督「後、このことはみんなに話さないでくれるかな?混乱を招きたくないんだ」
古鷹「分かりました・・・でも・・・」
提督「大丈夫、君を悲しませるようなことはしないよ」
提督(さてさて・・・どうしたものかな・・・)
今日はここまでです
・・・・・目上の人に対しての言葉は申し訳ありませんでした
――――駆逐寮 ラウンジ
江風「はぁ?提督がいなくなる?」
天津風「時津風、何でたらめなことを言ってるの?」
時津風「ほんとだよー!この耳でしっかりと聞いたんだし」ピコピコ
時雨「でもそれって確定したわけじゃないんだよね?」
時津風「多分・・・」
時雨「だったら決まった訳じゃないんだし、言いふらすのも良くないと思う」
時津風「じゃあ時雨はしれーがいなくなってもいいの?」
時雨「それは・・・嫌だけど・・」
時津風「だったら皆で元帥にやめるように言おうよ!」
磯風「待て、もし間違いだったとして私達が罰せられたらどうなる?」
磯風「司令の責任も大きくなるぞ」
時津風「うう・・・じゃあ時津風一人でやるもん!!」バン!
時雨「・・・・・」
春雨「時雨姉さん・・」
時雨「僕だって信じたくないさ・・提督がいなくなるなんて・・」
初月「だが、提督がいなくなったら誰がここの鎮守府の指揮をとるんだ?」
松風「・・・おそらく視察に来てた"元帥"だろうね」
長波「あの中年っぽい提督が?ここの提督を除けようとしてるのか?」
沖波「そんな風には見えませんけど・・・ニコニコしてましたし・・」
松風「でも裏の顔もあるって言うよね?あーいう人ほど裏があるってもんだよ」
江風「じゃあ提督に確かめに行くか?」
時雨「いや、かえって混乱するんじゃないかな?提督もそう思ってるに違いない」
江風「まぁ急に異動だなんてないだろ。今までもなかったンだし」
時雨「そうだといいけど・・」
――――図書館
提督「・・・・あった、この人だ。結構提督歴も長いんだね」
提督(にしてもいきなり異動だなんてびっくりもんだよ・・代わりの提督は用意するとは言っても簡単な物じゃないし・・)
提督(・・・・うん。やっぱり断ろう)
提督「・・・あれ?この元帥の詳細、ここから先が無くなってる・・」
提督(役員が間違って破いてしまったのかな・・?)
提督「・・・・まぁいいか。鎮守府に帰るとしよう」
護衛B「・・・・」
一旦ここまでです
飲み会から帰ってきて意識があったら続きを書きたいです(白目
飲み会がどうとかそういうことは書き込まない方がいい
あと・・・・とかは……(さんてんりーだー)とかにした方が読みやすくなる
故意にやってるんだったら知らんが
――――鎮守府 執務室
古鷹「さてと・・・今日はこの書類を・・」
ガチャ
古鷹「あ、ていと・・え?」
元帥「やぁ、提督はお出かけ中かな?」
古鷹「は、はい。ちょっと図書館に行ってくると・・」
元帥「そうか、まぁ秘書艦の君に伝えておこうと思う」
元帥「ここの鎮守府の提督は私が引き継ぐことになった」
古鷹「え?!提督は知っているのですか?!」
元帥「いたら伝えようと思ったんだがね、いないのであれば伝えてほしい」
元帥「だが、あの提督はこの私の頼みを流石に断れないだろうしな」ニヤ
古鷹「そんな急に・・・」
元帥「前にも聞いたが、出撃もあまりないのだろう?」
元帥「そんなことでは駄目だ。私が一から鍛え直してやろうと思ってな」
元帥「そのためにはあの提督にはちょっと離れて貰おうと思ってあの案を出したのだよ」
時津風(やっぱり・・・!あのしれーは悪いしれーだ!)
古鷹「・・・・・私は反対します」
元帥「ん?」
古鷹「私は、一緒に過ごしてきた提督とは離れられません!この話はなかったことにしてください!」
元帥「何を!それを決めるのはここの提督だろう!お前たちが決めることじゃない!」
元帥「艦娘は黙って提督のYESという返事を聞けばいいだけの話だ!」
古鷹「それでも私は反対します!」
元帥「貴様・・!」
古鷹「・・・っ!」
バン
時津風「古鷹から離れろ!悪いしれーめ!」
元帥「む?何やら騒がしい子供だな。全く・・ここの提督は躾もできていないのか」
時津風「うるさーい!わたしもしれーといっしょにいたいもん!」ガシッ
元帥「何をする!?は、離せ!」
時津風「離さない離さない!古鷹から離れろー!」ガルルル
古鷹「時津風さん・・・!」
提督「やめるんだ時津風!」
時津風「し、しれぇ・・・」
提督「ご無礼をお許し下さい!うちの艦娘が迷惑をかけてしまって・・・」
元帥「ふん、君はしつけもできない提督でもあるのか?全く・・」
提督「・・・しかしここの事情ですが時津風がここまで怒るのは滅多にないんです」
提督「元帥殿・・あなたは一体ここで何をなされてたのですか?」
元帥「・・・・・」
提督「それともう一つ・・・前に言ってた案についてですが・・」
元帥「・・・ほぉ、答えを聞こうじゃないか」
提督「この話はなかったことにしてもらいたいです」
元帥「・・・!」
古鷹「提督・・・!」
提督「僕はここに着任して、長年艦娘達と過ごしてきました」
提督「信頼できる仲間、分かり合える仲間・・多くの仲間ができたこともありました」
提督「ですから・・僕はここの鎮守府から離れることはできません!」
元帥「・・・そうかそうか。君の答えはそれか」
元帥「ならいい、今日の所は失礼する。・・・自分の身も気を付けていた方が良いぞ」バタン
提督「・・・・・」
時津風「しれぇ、あいつは悪い人だよ、古鷹に暴力振ろうとしてたもん!」
古鷹「そこまではいってません!けど・・」
提督「みんなが酷い目にあうのは御免だよ。今は無事でよかった・・」
提督「ごめんね、こんなことになっちゃって」
古鷹「いえ、提督が無事なら・・」
時津風「悪いのはあいつだもん!あいつ、もう来ないよね?」
提督「いや・・わからない・・。もしかしたらもう一度来るかもしれない」
提督「時津風、もうあんなことはしちゃだめだよ?」
時津風「でも!」
提督「僕は大丈夫、皆と離れるわけにはいかないしね」
時津風「・・・・わかった」
提督(何とかしてあの元帥に諦めて貰わないと艦娘達が危ない目にあうに違いない・・)
提督(そういうのは御免だ!早く何とかしないと・・)
今日はここまでです
>>34
ご指摘ありがとうございます
今まで・・・で書いていったのでこれで進めて行こうと思っています
ご了承ください
―――――夜
提督(・・・・駄目だ。あの元帥の情報はこれ以上見つからない・・)
提督(あっても功績とかだけだ、他に何か情報はないのかな・・?)
護衛B「・・・・・」スッ
提督「あれ?君は元帥の近くにいた護衛さんだよね?」
護衛A「・・・・・」
護衛C「・・・・・」
護衛D「・・・・・」
提督「・・・・4人もそろって何の用かな?」
―――――執務室
古鷹「提督、遅いですね・・」
時津風「きっとどこかで散歩してるんだよ」
古鷹「そうだといいんですけど・・・」
時津風「・・・・古鷹はしれーと離れ離れになるのは嫌?」
古鷹「勿論ですよ。・・・昔からずっと一緒でしたし」
古鷹「それに、私の事を一番信頼してるって言ってくれた人だから・・」
時津風「そうだよね!しれーも悪いしれーを追い返そうとしてるらしいし!」
時津風「時津風も手伝いたいな!」
古鷹「ふふっ、元気ですね」
バン!
衣笠「はぁ・・はぁ・・。古鷹!大変だよ!」
古鷹「ど、どうしたの?!」
衣笠「て、提督が・・・提督が!」
提督「あ・・やぁ・・・古鷹・・」
古鷹「!! 提督!どうしたんですか?!」
提督「あぁ・・大丈夫・・・階段から落ちただけだよ・・」
古鷹「階段から落ちたって・・・そんなに怪我はしないはずですよ?!」
提督「ははっ・・ちょうど打ちどころが悪かったのかな・・・?ついてないね・・」
古鷹「頭から血が出てるじゃないですか!早く医務室へ!」
―――――医務室
古鷹「一体何があったんですか?!教えてください!」
提督「いや・・・・ただ階段から落ちただけで・・・」
古鷹「嘘をついても駄目ですよ!本当のことを言ってください!」
提督「・・・・・・分かった。けれどこの話をすればみんなが酷い目に合うかもしれないんだ」
提督「それでもいいのなら・・・するけど」
古鷹(・・・・信じたくない。けど聞かないとこのまま・・・)
古鷹「・・・分かりました。みなさんを執務室に集めます」
提督「・・・・ありがとう」
短めですがここまでです
もう少ししたら1部?が終わりそうです
―――――執務室
提督「みんな、夜遅くに集まってくれてありがとう」
提督「これから話すことをしっかりと聞いてほしい。・・・・もっとも良いことはないけど」
提督「実は、明日元帥がもう一度ここにきて僕の返事を聞きに来るんだ」
時津風「あの悪いしれーが!?」
提督「落ち着いて時津風。それでね その返事なんだけど」
提督「"YES"と"NO" 僕にとってはどちらを選んでも悪い方にしか転ばないんだ・・・」
古鷹「え?!それって・・」
元帥「それはこれから分かることだ」
時津風「・・・悪いしれーだ!」
提督「お話の約束なら明日の筈でしたが・・それに後ろの護衛さん達が持ってる物は・・」
元帥「なぁに、私を護るためだよ。それと・・答えが早く欲しくてね」
提督「・・・・もちろん私の答えは"NO"です。でも・・"YES"と答えてもあなたは護衛さん達にこう命礼しますよね?」
提督「"殺せ"と」
時津風「!!」
江風「て、提督!どういうことだよ?!」
元帥「黙って聞け。・・・つまりこういうことだよ」
護衛B「・・・・」チャキ
武蔵「ご、護衛4人が提督に銃口を・・!」
酒匂「ぴゃああ!し、司令!」ダッ
元帥「動くな!動くとこいつの頭が吹き飛ぶぞ!」
提督「こんなことだろうと思いましたよ。・・・新しい鎮守府があるのも嘘なんですよね?」
元帥「はて?新しい鎮守府があるだなんていつ言ったのかな?」
古鷹「そ、そんな・・・!」
提督「どうせ私を追い出しても遠くの島で殺害したり、断ったら即射殺・・と言ったところでしょうか」
提督「あなたの狙いは何ですか?!」
元帥「そんなことを知っても意味はないだろう?君は死ぬ運命なんだから」
提督「・・・・教えないつもりですか。なら、まだ死ぬわけにはいかない!」ボンッ
護衛C「え、煙幕だと!?」
護衛A「提督はどこだ!?」
提督「よっと!」ヒョイ
護衛D「窓から飛び降りて逃げたぞ!」
元帥「追え!絶対逃がすな!殺しても構わない!」
時津風「殺すなんて言うな!」ガシッ
元帥「ええい!離せ!」ブンッ
時津風「あいてっ!このー・・・!」
時雨「落ち着きなよ時津風!」
古鷹「教えてください・・・どうして元帥のあなたがこんなことを!?」
元帥「簡単なことだ、私が鎮守府に着任することで艦隊の指揮を執り」
元帥「深海棲艦を殲滅することだよ」
阿武隈「そんなの・・今の提督でもやってます!」
元帥「ふん!あんなのがそう言えるというとでも思うか?」
元帥「彼がやってたのは簡単な警備と出撃、そしてたまに発令される大規模作戦の出撃だけじゃないか!」
元帥「だからあいつはいつまでたっても青二才なんだよ!こんな奴に艦隊の指揮なんて任せられるわけがないだろう!」
元帥「そこでこの鎮守府を乗っ取ることで指揮を執り!やがて私の艦隊として世に知らせるのだ!」
元帥「そのためには彼には踏み台になって貰おうと思ってな!だがもう用済みだ!」
加古「この・・ゲスがぁ!」
ガチャ
護衛B「・・・・失礼します」
元帥「おっと、どうやら帰ってきたようだな。それで、どうなった?」
護衛B「・・・・ご覧のとおりです」バサッ
古鷹「これって・・・!提督の軍服!」
春雨「血が・・・たくさん・・・!」
元帥「ははっ!流石私の護衛だな!ご苦労様だったね」
護衛B「・・・・肝心の死体は海の中に落ちて行きました」
元帥「まぁいい、重傷を負えば泳いでもそんなに持たないだろう、事故扱いにもできるしな」
元帥「よって・・・ここの提督が殉職したという事で代わりに私が指揮を執ることになった!喜ぶと良い!」
時津風「うわあああああ!人殺しー!」ガシッ
元帥「ええい!しつこい小娘だ!」ガッ
時津風「いつっ・・・!」
元帥「このように反抗するものがいたら・・わかっているな!?」
元帥「いいか・・・明日から私が指揮を執る・・・お前達にはしっかりと働いてもらうからな!」
元帥「楽など無いと思え!!」
古鷹(私達は頷くことしかできなかった・・・反抗する人も誰もいなかった)
古鷹(みんな提督が死んだことを受け入れれず、失意のまま部屋に戻って行った)
古鷹(私だって信じられなかった・・目の前が真っ暗になりそうだった)
古鷹(もういつもの鎮守府ではない・・・これから始まるのは・・・)
古鷹(地獄のような鎮守府だった・・・)
古鷹「・・・・・・・」
――――???
―――――クソっ!このまま終わってたまるかってんだ!
―――――俺達はもうあいつらが苦しむ姿なんて見たくねぇ!
―――――元帥め・・・このまま見てるだけだと思うなよ・・・!
―――――これ以上犠牲者が出ないうちにここで終わらせるんだ・・!
―――――そして・・・僕たちがこの鎮守府を救うんだ!
今日はここまでです
暴力があるかも知れないと言ったな?あれは嘘だ(許して)
――――――数週間後 海上
ビスマルク「ねぇ・・あと何回で今日の出撃は終わるの?」
武蔵「恐らく・・後3,4回すれば終わるだろうな・・」
古鷹「ごめんなさい・・・私が・・・」
ビスマルク「古鷹が気にすることないわよ、あなたは書類の整理もしているんだから・・」
古鷹「・・・・」
あの事件から数週間後
元帥によって新体制になり 戦艦 空母 重巡 潜水組全員は出撃を中心として動くようになりました
その出撃も過酷であり 長時間の休憩はなし 昼食や夕食をとる時間も少なく
睡眠や入浴をとるのも大体は夜中、起床時間は早朝というスケジュールで成り立っています
軽巡 駆逐組は全員遠征中心で 出撃する組と同じ時間帯で動いています
飛龍「こんな腕輪さえなければ・・」
蒼龍「駄目だよ!無理に外しちゃったら電撃が走っちゃうよ!」
飛龍「分かってるって!・・・・くそぅ・・」
みなさんには腕輪が着けることを義務付けられました
この腕輪は監視用でもあるので 出撃以外で鎮守府外に出るのも困難です
その上 罰や反抗すれば電撃が流されます みなさんも反抗しようにもできない日々が続きました
装着後 見せしめに時津風さんが気絶するまで電撃を流されました
その後、護衛さんによって他の空き部屋に連れ去られて 監禁されています
大鳳「・・・・前方に深海棲艦発見」
武蔵「・・・・砲撃戦始めるぞ・・・踏ん張るんだ・・」
古鷹「・・・・・」
――――鎮守府 駆逐寮 ラウンジ
陽炎「ただいま・・・と言ってもまたすぐ出るんだけどね・・」ハァ
夕雲「水分はとりましょう、脱水症状でも起こしたら大変だわ・・」
皐月「・・・・・」フラッ
陽炎「! 皐月、しっかりして!」
皐月「ボ、ボクは大丈夫だよ・・お水飲んでくるね・・」
陽炎「・・・・満足に補給もさせてくれないなんて・・どうかしてるわ・・」
白露「あまり文句言ってると余計に疲れが来るよ・・」
陽炎「分かってるわよ・・」
護衛C「・・・・遠征A班 B班、そろそろ準備をしろ」
護衛C「各所定位置の集合場所に向かって、メンバーが揃い次第遠征に出発しろってさ」
陽炎「・・・・・・」
護衛C(・・・・・あの時の目と同じじゃねーか・・・!)
護衛C「・・・・そんな目で俺を見るな!さっさと行きやがれ・・・・!」
陽炎「・・・A班 行くわよ・・」
白露「・・・B班、行ってくるね・・」
護衛C「・・・・・くそっ!」ドンッ
護衛D「怒りで壁に当たるな、元帥に知られたら厄介だぞ」
護衛C「んなこと分かってんだよ!・・・お前はどうも思わないのかよ?!」
護衛D「俺だって嫌に決まってるだろう・・・!光を失った目で毎日見られるのは・・・!」
護衛D「あの目で見られるたびに・・・昔の事を思い出してしまう・・・!」
護衛C「くそっ・・!」
護衛D「・・・そろそろC班 D班の準備を催促してくる」スタスタ
護衛C「・・・・・」
護衛C(どうすりゃいいんだ・・・・)
護衛B「・・・E班 F班補給を済ませたら所定の集合場所へ移動するように」
磯風「言われなくても分かっている・・」
松風「余計なお世話だよ・・・」
護衛B「・・・・・ごめん」
江風「・・・ちくしょー・・あともう少しだろ・・耐えろよ・・」ガクガク
ドタッ
時雨「江風!?」
護衛B「だ、大丈夫かい?!」
江風「触んじゃねぇよ!」バシッ
江風「これくらい・・・大丈夫・・」
護衛B「・・・・・」ギリッ
―――――監禁部屋
ガチャ
護衛A「・・・・元気にしてるか?」
時津風「・・・・・」
時津風も最初の頃とは違い 叫ぶ元気もなく 眼の光も失っており 虚弱になっていた
右腕には柱に括り付けられた手錠が付けられており 体にはあちこちにぶつけてできたであろう痣ができていた
護衛A「今日も持ってきてやったぜ、これ食って元気出せ・・」カタン
時津風「・・・・・」
護衛A「・・・しっかり食わねーと、また弱っちまうぞ・・」
護衛A(最初の頃とは大違いになりやがった・・・もうそんな元気もないのか・・)
護衛A「・・・ん?お、おい!お前!俺が持ってきた飯、食べてなかったのかよ!?」
時津風「・・・・・・」
護衛A「・・・・どうしてなんだよ・・!なんでなんだよ!?」
護衛A「なぁ!頼む!食べてくれよ!俺はもうお前らが辛い思いをするのを見るのはもう嫌なんだよ・・!」
時津風「・・・・・」
護衛A「・・・俺はもう部屋から出るぞ。お前をここからいつか出してやるからな・・」バタン
護衛B「あ・・・大丈夫?!」
護衛A「ああ・・お前か。大丈夫だ、少し気分が悪くなっただけだ・・」
護衛B「監禁の世話役、交代しようか・・?」
護衛A「いや・・続けさせてくれ。俺は絶対あいつを救い出して仲間と会わせてやりたいんだ・・」
護衛B「・・・・わかったよ。けど限界が来たのなら言ってほしいんだ」
護衛B「同じ仲間が辛い思いするのは僕も嫌なんだよ・・」
護衛A「すまねぇ・・・心配かけちまって。でも俺は大丈夫だ・・任せとけ・・」
護衛B「・・・・・・」
護衛B(僕たちは・・・これで正しかったのかな?)
護衛B(どうして・・みんな辛い思いをしなくちゃいけないんだよ・・!)
そして数日経ったある日 鎮守府で大きな事件が起こった
今日はここまでです
実はと言うと オリョクルはやってないです(よほど何かない限り)
―――――数日後 執務室
古鷹「ただいま帰還いたしました・・」
元帥「うむ、早速だがこの書類の手続きを朝までにやってほしい」ドサッ
古鷹「・・・はい」
元帥「頼むぞ 私が指揮を執っている限り失態は許されない」
古鷹「・・・・わかりました」
元帥(ふん・・日が経つにつれてへたれおって・・兵器のくせに・・)
元帥(・・ん?あれは・・)
元帥「・・・少し気が変わった。共に工廠へ行こう」
古鷹「え・・?あ、はい・・」
――――工廠
明石「ひっ!?げ、元帥!」
元帥「改修はどうだ?戦力を充実するには確実な改修が必要だからな」
元帥「失敗をしたら・・・分かっているな?」
明石「は、はい・・」
古鷹「あの・・・明石さんもお疲れのようですので失敗もあると思います・・」
元帥「出撃もしない工作艦に疲れなどあるわけがないだろう!そして君をここに連れてきたのはこうするだめだ」ガシッ
古鷹「い、いや!離してください!!」
明石(え・・・?そっちは・・!)
元帥「よし、これならいけそうだな」
古鷹「あの・・・何をなさるのですか?」
元帥「決まってるだろう、こうするのだよ」グッ
古鷹「や、やめてください!この指輪だけは・・!」
元帥「こんなものがあるから提督の事をまだ思い続けてるのだろう?それは無駄なことなのだよ!」
元帥「だからこの指輪を捨てれば あの提督のことなど忘れるに違いない」
古鷹「いや!絶対に嫌!」
元帥「暴れるな!抵抗するのなら電撃を流すぞ!」パシン
古鷹「っ・・」
元帥「綺麗な指輪だな、しかしそれも今日でお別れだ」ヒュッ
古鷹(て・・・提督・・・)
――――数年前
古鷹「提督!古鷹をお呼びでしょうか?」
提督「やぁ。今日は話があって呼んだんだよ」
古鷹「話とは何でしょうか?」
提督「えっと・・・いつもみんなをまとめてくれたり、旗艦を務めてくれたり・・ありがとう」
提督「優しくて、気配りもできて・・いつも手伝ってくれて・・その・・」
古鷹「・・・?」
提督「だから・・・んー・・どういえばいいんだろう?」
古鷹「提督・・・?」
提督「あああもう!ずっと僕の隣にいてください!」スッ
古鷹「え・・・?これって・・」
提督「"ケッコン指輪"だよ。君に渡そうと思って呼んだんだ」
古鷹「わ、私なんかでいいんですか?」
提督「勿論だよ。僕は君の事を一番信頼しているんだ」
提督「だから・・貰ってくれないかな?」
古鷹「・・・・はい!私、嬉しいです!」
提督「じゃあ改めて・・・これからもよろしくお願いします」
古鷹「ふふっ、こちらこそよろしくお願いします」
古鷹(他の艦娘がいる中で私を一番信頼してくれていた提督・・)
古鷹(その信頼の証として貰った指輪)
古鷹(いつも離さず、綺麗にしていた指輪)
古鷹(提督との固い絆を誓い合った大切な指輪)
古鷹(今までたくさんの思いでが・・一瞬にして消え去った)
古鷹(そう・・溶鉱炉に投げ込まれた指輪のように・・)
古鷹「いやあああああああああああああああああああ!!!!」
明石「そ、そんな・・酷い・・・」
元帥「はははっ!良かったじゃないか!指輪が資源の代わりになっただろう!」
元帥「もっとも・・・ほんの少しだけだがな」
古鷹「あ・・・あぁ・・・!」
元帥「さて、私はそろそろ帰るとしよう。あの男なんか忘れてさっさと書類の手続きをするんだな」スタスタ
古鷹「・・・・・・・」
明石「古鷹さん・・・!しっかりして・・・!」
古鷹「・・・・・・・」
―――――駆逐寮 ラウンジ
ガチャ
嵐「おう・・帰って来たぜ・・」
陽炎「・・・お疲れ」
江風「・・・・お疲れさん」
嵐「・・・・あのさ。古鷹さんが司令に貰った指輪、あの元帥の手で溶鉱炉に捨てられたんだってよ」
江風「そうかよ・・」
時雨「・・・・・・」
松風「・・・・・・」
磯風「・・・・・・」
嵐「・・・・お前ら悔しくねぇのかよ!古鷹さんが大事にしてた指輪、捨てられたんだぞ!」
嵐「そんな簡単にあっそうとかよく言ってられるよな!」
野分「嵐、今は夜なんだから静かに・・」
嵐「なんだよ!?お前もそう思ってるのかよ!?」
野分「そ、そんなわけじゃないですけど・・」
江風「怒鳴るなよ、遠征に響くぞ」
嵐「・・・へっ!改白露型も所詮ただの木偶の坊ってことかよ!情けねぇな!」
磯風「よせ!嵐!」
江風「あぁ?・・・・お前今何つった!?」
天霧「お、お前らやめろ!」
初月「喧嘩はよせ!」
陽炎「いい加減にしなさい!嵐!」
白露「江風!静かにしなさいよ!」
嵐「・・・・」
江風「・・・・」
松風「全く・・どうして頭の悪い人はそう煽り合って喧嘩するのかな・・?頭が痛くなるよ・・」
江風「てめぇ・・・!」
天霧「だからやめろっての!」
嵐「松風・・!お前はどうなんだよ!?」
松風「僕だってしたいさ!けど・・何もできないのが辛いんだよ!そういう君は何かあるのかい?!」
嵐「そ、それは・・・」
松風「・・・ないんだよね?そんな簡単に言わないでよ・・全く・・」
嵐「・・・・」
天霧「嵐、あたし達だってこの状況をどうにかしたいさ。でも、今はどうすることもできない」
天霧「何か起こらない限りは・・」
嵐「・・・・ちくしょう!」
時雨「・・・今日はもう休もう。余計に体力を使うと遠征に影響が出て迷惑がかかるよ・・」
江風「・・・ああ」
護衛B(みんな・・・どうにかしたいと思っているのか・・・)
ブーブー
護衛B「・・・・もしもし」
護衛B「!? ・・・わかった みんなに伝えるよ」
今日はここまでです
また日を開けて投稿していきたいと思います
――――翌日 監禁部屋
護衛D「・・・・・」キョロキョロ
護衛D「・・・・・」コクッ
護衛A「よし・・・」
護衛A「待たせて悪ぃな、今助けてやるからな・・・フンッ!」ガチャン
護衛D「手錠は切れたか?」
護衛A「ああ・・・くそっ・・!こんなに弱っちまって・・」
護衛D「悔やんでも仕方ない、今はその艦娘を仲間の元へ連れていくべきだ」
護衛A「おう・・」
護衛C「頼む!俺たちは話をしたいだけなんだ!」
時雨「そんなこと言って・・どうせ何か企んでるんだよね?」
護衛B「違う!そうじゃないんだ!」
時雨「・・・・君たちはあの元帥の護衛だから警戒しているんだ・・猶更断るよ」
護衛B「・・・・・」
護衛A「おい、どうした?」
護衛B「あ!連れ出せたんだね!」
時雨「!! 時津風じゃないか!」
護衛A「ああ、元帥がこいつをお前たちの好きにしろって言われたから助けてやったんだ」
護衛A「どこか横になれるところに案内してくれねぇか?」
時雨「・・・だったら僕が連れていくよ、時津風を返して」
護衛B「・・・待って。取引をしない?」
護衛B「君たちが僕たちの話を聞いてくれるのならこの娘を君たちの元へ返す」
護衛B「聞いてくれないのなら僕たちの方で預かる・・・どうかな?」
護衛A「お、おい!」
時雨「・・・・・」
護衛B「・・・・・」
時雨「わかったよ、話を聞くだけだからね。下手な真似をしたら・・・分かってるよね?」
護衛B「・・・もちろん分かってる」
時雨「いいよ、駆逐寮のラウンジで話をしようか」
――――駆逐寮 ラウンジ
江風「姉貴!何だよ後ろの奴らは!勝手に入れるんじゃねぇよ!」
嵐「何しに来やがった!てめぇら!」
時雨「待ってよ、とりあえず時津風を寝かせてあげたいんだ」
天津風「時津・・風・・?時津風!」
護衛A「どこか横になれるところはあるか?」
陽炎「ソファーに寝かせましょ・・・こんなに弱っちゃって・・・」
嵐「どうしてお前らが時津風を抱えて来たんだよ!?」
時雨「・・・この人たちが時津風を監禁部屋から連れ出したんだ。僕たちの所へ連れていくために」
時雨「それと、話をしたいんだって」
天霧「話・・?」
護衛B「うん、単刀直入に言うとね」
護衛B「・・・・ここの鎮守府からあの元帥を追い出そうと思うんだ」
嵐「あぁ?何言ってんだ?お前ら元帥の護衛だろ?どういうことだよ?」
護衛A「どういうことだよとか言われても・・・そのまんまの意味だよ」
護衛B「ある人物達と協力し合って、元帥の情報をかき集めているんだ」
護衛B「あの提督もその一人だった」
春雨「司令官が・・?」
護衛B「そう、一人で元帥の資料とか漁ってるのを見て協力をお願いしたんだ」
江風「・・・待てよ。じゃあ提督が大怪我してたのは何なんだよ!?」
江風「お前らが暴力したんじゃねぇのかよ?!」
護衛B「い、いや・・!それは・・!」
江風「姉貴!やっぱり今すぐ追い返そうぜ!こんな奴らの話なんて信用できねぇ!」
護衛C「おい待て!違うつってんだろ!」
江風「何が元帥を追い出すだ!提督をあんなにまで怪我させやがって!」
江風「それで・・・提督がいなくなって・・・時津風や古鷹さん・・みんなを酷い目に合わせたのもお前らなんだぞ!」
江風「今更追い出すとか言っても―――」
護衛B「そうじゃないんだよ!」
江風「っ・・!」
護衛B「僕たちだって・・・君たちが苦しい思いをしているのを見るのも辛いんだ・・!」
護衛B「それも今回だけじゃない・・・!何回もあった・・!」
時雨「何回も・・?過去にもあったってこと?」
護衛D「そうだ・・元帥がここに来る前にいくつかの鎮守府に視察に来たのだ」
護衛D「それも今回と同じ内容でな・・・!」
護衛A「その時だって提督がいなくなってから艦娘も日に日に元気も無くなってしまい、無気力状態になるやつも多かった」
護衛A「そうなったら・・・鎮守府は終わりだ・・」
江風「・・・・・・」
護衛B「だから・・!ここにいた提督を見て終わらせたいと思ったんだ!」
松風「一ついいかな?・・・・今までの司令官は元帥に逆らえず死んだってことかい?」
護衛C「あぁ、新しい鎮守府に案内させると騙されて遠くの無人島に放置されちまうんだ」
護衛C「行方不明扱いにもできるし・・数日経てば餓死にもできるしな」
磯風「なるほど・・ここにいた司令だけが唯一反抗したから協力を仰いだという訳か・・」
護衛B「・・・・・・そういうことだよ。あの怪我も・・提督自ら付けたものなんだ」
江風「はぁ?!」
護衛A「あの時、話し合おうと言ったけどよ・・その後木にぶつかったり階段から落ちたりして怪我したんだ」
護衛A「俺達が元帥の命令に従ったように見せかけるようにな」
時雨「じゃあ、君たちは提督に暴行しろって命令されてたの?」
護衛D「ああ。元帥が鎮守府に来た時に無傷だと俺たちが怪しまれる可能性も高いからな」
護衛B「・・・・ごめん急に怒鳴って。それで一つ聞きたいことがあるんだ」
護衛B「提督が僕たちに残した言葉についてなんだ」
天霧「提督が残した言葉って・・?」
護衛B「いざとなったら"箱の中に隠してあるから"ってね」
時雨「箱の中・・・」
嵐「どういうことだ?」
長波「そんな箱あったか?」
初月「いや、見たことは・・」
時津風「・・・・しれーがよく食べてるお菓子を入れてる箱の中だよ」
天津風「時津風!大丈夫なの?!」
時津風「うん。あのね、執務中によく持ってくる箱があるんだ」
時津風「もしかしたらそれかも知れない」
護衛C「そんなところに・・・」
時雨「時津風、その箱がどこにあるのか知らないかい?」
時津風「たしか・・しれーの私室にあったはずだよ」
護衛A「その部屋にあるってわけだな・・」
松風「行けるとしたら・・・深夜の時間帯だね」
皐月「じゃあ早速次の日の深夜の時間帯で侵入しようよ。今日はもう眠たいよ・・」
護衛B「ごめん・・急に話をしたいだなんて言って・・」
江風「・・・・・」
時雨「江風、こうなったらあの人たちと協力し合うしかないよ」
江風「・・・・わかったよ。何て言うか・・江風も勝手な判断しちまったかなって・・」
時雨「・・・・気持ちは分かるさ。今日はもう寝よう」
江風「わかった・・」
―――――???
――――タカ・・・ふるたか・・古鷹!
古鷹「!?」ガバッ
今日はここまでです
間を開けると言いましたが余裕ができてきたので更新ペースを早くしたいと思います
(イベントが始まったら遅くなりそうだけど)
提督「どうしたの?執務中に居眠りなんかして」
古鷹「あっ・・えっと・・げ、元帥は!?」
提督「元帥?いや・・ここには来てないけど・・」
古鷹「え・・・そうなんですか?」
提督「古鷹・・・ずいぶんと長い夢を見てたんだね」
古鷹「ご、ごめんなさい・・」
提督「ははっ、疲れているんじゃないかな。少し休憩でもしたら?」
古鷹「は、はい!そうします!」
古鷹(・・・長い夢だったのかな。でもまた提督が戻ってきてくれて・・)
提督「・・・あれ?古鷹、指輪がないけどどうしたの?」
古鷹「あっ・・!あれ?!どうして!?」
元帥「そいつは君がいなくなったから指輪を海に投げ捨てたのだ」
提督「え・・そうなのかい・・・?」
古鷹「ち・・違います!」
元帥「違うじゃないだろう、思いっきり投げてたじゃないか」
古鷹「私はそんなことしてません!提督!信じてください!」
提督「・・・・そっか。そうなんだね・・・残念だよ・・・信頼していたのに・・」
提督「君とは"もうお別れだ"」トン
古鷹「えっ・・・」ドサッ
提督「さようなら」バタン
古鷹「違うんです!待ってください提督!提督!!」
―――――古鷹型の部屋
古鷹「!」バッ
古鷹「・・・・夢?」
古鷹「指輪がない・・」
古鷹「い、いや・・・嫌あああああああ!!」
加古「古鷹!?どうした?!」
古鷹「嫌ああああああああああ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」ガタガタ
ガチャ
青葉「どうしたんですか!?」
加古「わからないけど、古鷹が急に怯えだして・・」
衣笠「大丈夫よ!よしよし・・私たちがいるから大丈夫・・・」ナデナデ
プリンツ「悲鳴が聞こえたけどどうかしたの?!」
足柄「古鷹が怯えてるけど・・・」
加古「大丈夫、ただ怖い夢を見ただけだって」
羽黒「でも・・・怯え方が・・・」
鈴谷「あれだけ辛いことがあったらそうなるじゃん・・・」
衣笠「・・・ねぇ。私たちもここで寝て良いかな?」
加古「・・・良いよ」
足柄「じゃあ私達も一緒に寝ようかしら」
プリンツ「大勢の方が何かあった時に対応できるしね!」
羽黒「お邪魔じゃないんでしょうか・・?」
鈴谷「そんなこと気にしちゃ駄目だって!ほら!」
加古(・・・古鷹・・大丈夫だよ・・何かあったらあたしが・・・!)
古鷹「・・・・・・」ガタガタ
――――深夜 提督の私室
ガチャ
松風「・・・・」ソー
松風「・・・・どうやら元帥はいないみたいだね」
天霧「ああ、護衛達の言ってたことは本当だったな」
皐月「時津風が言うには司令官がよく持ってくる箱だったよね?」
野分「それがどこにあるかですね。司令が事前に隠してるに違いないですし」
松風「よし、じゃあ部屋に入って探そうか」
数分後...
皐月「あった!額縁をかけている裏に隠してあったよ!」
天霧「こんなとこに隠せるスペースがあったんだな・・」
野分「よいしょっと・・では、すぐにラウンジへ戻りましょう」
―――――駆逐寮 ラウンジ
護衛A「よぉ!調子はどうだ?また飯、持ってきてやったぜ」
時津風「ありがとう、それとごめんなさい・・・」
時津風「今まで持ってきてくれてたのに・・・食べなくて・・」
護衛A「もう気にすんな。お前が起きれただけでも安心したぜ」
嵐「松風達遅ぇな・・司令の部屋は鍵がかかってるって聞いたけど・・・」
松風「みんな待たせたね」ガチャ
時雨「松風、部屋は開けれたのかい?」
松風「もちろんさ。これのおかげでね」
護衛B「キ、キーピック・・」
護衛C「どこで覚えたんだよ・・」
皐月「それと、司令官が言ってた箱!持ってきたよ!」
護衛D「この中に提督は何を隠してたのか・・」
天霧「開けるぞ。・・・菓子の空箱ばっかじゃねーか・・」
野分「ちょっと待ってください・・。あ!書類がありました!」
時雨「何が入ってるの?」
野分「えっと・・・あの元帥の資料ですね。本名や経歴が書いてあります」
護衛B「名前が分かれば大丈夫だよ。それを今から情報屋の人に渡すんだ」
護衛C「なら、俺が行ってやるよ」
護衛B「うん、約束のポイントにいるはずだから」
嵐「・・なぁ。これで何か分かるのか?」
護衛B「この前電話があって、元帥の父親の元秘書に会ったらしいんだ」
護衛B「父親も提督業をしてたみたいだし、元帥の事も何か知ってるに違いないよ」
天霧「悪事がはっきりすれば・・・」
護衛A「恐らく、元帥は何もできずに称号剥奪だろうな」
長波「頼むぞ・・・護衛さんよ・・」
江風「・・・・あのさ」
江風「この前は・・・勝手なこと言って・・・すんません」
護衛B「あ・・・いいよ、もう気にしなくて。僕の方こそ怒鳴っちゃってごめん・・」
護衛B「今は二度と元帥の好きにはさせないようにしないとね」
江風「江風にも・・何か手伝えることがあったら・・・」
護衛A「・・・そうだな。あの艦娘のそばにいてやってくれ」
護衛A「まだ体が弱ってるし、碌に食事も摂れてなさそうだしな」
江風「・・・ウッス!」タッタッタ
江風「時津風!どうだ?体の方は?」
時津風「うん、まだふらふらするけど・・・」
時津風「・・・・みんなが頑張ってるのに時津風だけ一人休んでばっかで・・謝りたいよ・・・」
時雨「・・・・いや、むしろ僕達が謝りたいよ」
嵐「お前だけが元帥に立ち向かって・・・俺達は呆然と見てただけだしな・・」
江風「何にもしてやれなかったこっちが頑張る番だ!お前は休んどけよ!」
時津風「・・・・うん!元気になったら手伝う!手伝う!」
バン!
護衛C「はぁ・・はぁ・・・おい!大変なことになっちまったぞ!」
護衛B「え・・・?どうしたの?!」
―――――隠れ家
情報屋A「失礼しますよ。あの・・そろそろ休んだ方が・・」
???「ちょっと休憩してたから大丈夫だよ」
情報屋B「さっきまで私とチェスしてたんだよねー」
情報屋A「・・・提督さん。君が隠してた書類を見つけて持ってきてくれましたよ」
提督「・・・・うん、これだね。隠しておいてよかったよ」
情報屋A「それじゃあこれをあの秘書さんの所に持って行きますね」
提督「お願いするよ。・・・さて、もうひと働きしようかな」
情報屋B「ファイト!ファイトー!」
ブーブー
情報屋A「おっと・・失礼。もしもし・・・ああ、護衛さんっすか」
情報屋A「・・・はい、わかったっす。提督さん、君に電話です」
提督「僕に?もしもし・・護衛さんかい?どうしたの?・・・・え?」
提督「古鷹が喋れなくなった?」
今日はここまでです
劇場版での如月が怯えて目が開くシーンが印象に残ってます
あの顔って何かそそられますよね
護衛B「うん・・他の護衛が聞いたらしいんだ・・」
提督「何か思い当たる原因は?」
護衛B「・・・・君があげた指輪を捨てられたことじゃないかな」
護衛B「元帥によって・・・」
提督「!!」
護衛B「相当なショックで心に深い傷を負ってしまったのかもしれない」
護衛B「もしかしたらそれが原因で・・・」
提督「・・・分かった、ありがとう」プツッ
情報屋A「今の話・・本当なんですか?」
提督「・・・・うん」
情報屋B「あの元帥がやらかしたのかなー?」
提督「そうだろうね・・・これ以上元帥の好きにはさせないようにしないと・・!」
情報屋A「・・・では俺は、秘書さんの所に行ってくるっす」
提督「・・・お願いするよ」
情報屋B「じゃあこっちはこっちで経歴を調べてみよー」
提督「うん」
提督(古鷹・・・いったいどうして・・?)
――――深夜 重巡寮
衣笠「古鷹!本当にそうなの?!」
古鷹「・・・・・・」
プリンツ「ずっとこのままなんだ・・一言もしゃべらずに・・」
武蔵「幸いにも出撃はできるのだが、精神面が不安定でな・・」
ビスマルク「時々行動ができなくて、砲撃を喰らうことも多いのよ・・」
衣笠「・・・・ねぇ!私の名前言ってみてよ!ほら!き、ぬ、が、さって!」
古鷹「・・・・・・・」
衣笠「・・・・本当に・・・喋れなくなったの・・?そんなぁ・・」ポロポロ
青葉「こんなことって・・・あるんですか・・?」
加古「・・・・・」ガタッ
鈴谷「加古?どこにいくの?」
加古「・・・・ちょっと歩いてくる」
――――廊下
加古「・・・・・・・」
-----
"加古!いつまでも寝てないで起きてよ!もうお昼なんだよ!"
"聞いてよ!提督ったらまた駆逐艦の娘と遊んで・・"
"えへへ・・提督に指輪貰っちゃった。嬉しいな・・//"
-----
ドンッ
加古「・・・・ちくしょう・・声も聞けないだなんて・・・」
加古「くそっ・・・くそぅ・・・!」ポロポロ
榛名「加古さん・・?大丈夫ですか?」
加古「・・・榛名か?」
江風「ちっくしょー・・・提督の部屋に入ったのは良いけどあの箱以外情報は何にもなかったか・・」
嵐「元帥が捨ててしまったかもしれねぇな・・・」
江風「くそっ!何か見つかると思ったのによ・・」
嵐「いったん帰ろう・・おい、江風隠れろ!」
江風「うわっと・・なんだよ」
嵐「あれ見てみろよ・・・」
江風「ンー?・・・榛名さんと加古さんだ。何話してンだ?」
榛名「・・・・・・・」
加古「・・・・おい、今なんて言った!?」
榛名「古鷹さんを・・・解体するみたいなんです・・」
加古「ちょっと・・・冗談はやめてくれよ・・嘘だよね?」
榛名「・・・・本当です。元帥が近日中に行うと言っていました・・」
榛名「まともに話すこともできず、戦闘も満足にできないのなら不要だと・・」
加古「マジかよ・・・」
榛名「あの・・加古さん・・すみません・・・」
加古「榛名が謝らなくてもいいよ。今日はもう寝るわ、おやすみ」スタスタ
榛名「・・・・・・」
江風「おい、聞いたかよ」ヒソヒソ
嵐「ああ・・やべぇことになったな」ヒソヒソ
江風「・・なぁ、少し話しねぇか?」
嵐「え?ああ・・」
護衛B「わかった、ありがとう」
護衛C「おい、どうした?何かあったのか?」
護衛B「うん、元秘書が元帥について教えてくれたんだ。もちろん悪事の事も」
護衛D「そうか!これで元帥を・・・だが、上手くいくのだろうか?」
護衛A「やってみなきゃわかんねーだろ!・・・あの提督が協力してくれたおかげでもあるしな」
護衛B「僕たちは元帥の資料を漁ることはできないからね・・けどこれで・・」
護衛A「ああ・・終わらすことができるな」
護衛C「あと少しの辛抱だな・・」
護衛B「早朝に来る予定だから、その時間帯で合流しよう」
護衛D「よし、計画を再確認するぞ」
―――――数時間前 ???
提督「さてと・・そろそろ来る頃かな?」
???「―――――」
提督「やぁ、急に呼び出しちゃってごめんね」
???「―――――」
提督「うん、ちゃんと準備はしてあるよ」スッ
???「―――――」
提督「これで全部だよ、じゃあ後はよろしくね」
???「―――――」コクッ
提督「・・・・・さて、これで一段落は終えたかな・・」
今日はここまでです
また日曜日に投下予定です
―――――翌日 早朝 駆逐寮
江風「・・・・準備はいいか?」
嵐「ああ、こうなった以上俺たちが元帥を止めないとな」
江風「・・・・ちなみに誰かにばらしたりとかはしてないだろうな?」
嵐「んなことするかよ、お前はどうなんだ?」
江風「してないに決まってンだろ?」
嵐「へっ!やっぱそうだよな!」
江風「・・・・みんなには申し訳ないけど、巻き込みたくねぇからな」
嵐「そうだな・・・よし!じゃあ行こうぜ!」
天霧「どこに行くつもりなんだ?」
江風「あ、天霧!?」
天霧「やれやれ・・どうせそんなことだろうと思ったよ」
嵐「いつから気づいてたんだよ?」
天霧「昨日、夜二人でコソコソしてただろう?その時に聞かせてもらったよ」
江風「盗み聞きかよ・・・」
天霧「というわけで、あたしも仲間に入るぜ」
江風「天霧・・お前・・」
天霧「二人より三人の方が良いだろ?あの元帥の鼻を折ってやろうぜ!」
嵐「・・・・おう!」
松風「やれやれ・・・君もそういうタイプなのかい?」
江風「げぇ!松風!?」
松風「何で僕にはそんな嫌な顔をするんだい?」
江風「何でって・・お前に知られると厄介なことになりそうだからだよ」
松風「・・・・君、僕の事疑ってるの?」
嵐「止めようとしても無駄だぜ。俺たちは決めたんだ」
天霧「元帥の好きにはさせないってね」
松風「天霧もおバカさんの仲間入りしたのかな・・?」
天霧「あぁ?!」
江風「うっせぇ!馬鹿は二人だけで十分だ!」
松風「二人・・?やれやれ・・三人の間違いじゃないのかい?」
嵐「え?」
松風「今日限り、僕もおバカさんになるよ。・・・僕だって止めたいさ」
江風「おまえ・・へへっ!頼もしい奴が仲間になったみたいだな!」
天霧「おっと訂正、馬鹿は三人じゃなくて四人。そうだろ?松風」
松風「あはは、それは違うと思うね」
天霧「違うって・・?」
皐月「ボクもおバカさんだからだよ」
初月「姉さんたちが知ったら驚くだろうな」
磯風「ふっ、たまには阿呆になるのも悪くないな」
長波「仲間外れは良くねぇぞ」
時雨「江風、何で相談してくれなかったんだい?」
江風「みんな・・・もしかして聞いてた?」
時雨「あれだけ大きな声出してたら聞いちゃうよ」
嵐「江風お前・・・」
江風「ま、まぁ仲間はたくさんいた方が安心するしな!」ニシシ
春雨「・・・・やっぱりみなさん、行く気なんですね」
江風「春雨の姉貴・・悪ぃ、けどここで止めねぇとまた元帥の好き勝手にされちまうからな」
時雨「春雨、僕たちに何かあったら後は頼むね」
春雨「・・・・わかりました」
時津風「ねぇ・・だったら時津風も連れてってよ・・」
初霜「時津風さん!寝てないと駄目ですよ!」
江風「時津風・・お前ばっかり苦労させて江風達は情けねぇんだ」
嵐「だから・・・今度はお前の代わりに俺たちが元帥に立ち向かう番だ!」
時津風「・・・・・ほんとに大丈夫?」
江風「任せとけって!策はちゃんとあるさ!」
磯風「ほう、その時に見せて貰おうか」
初月「そろそろ行かないと、遠征の時間になってしまうぞ」
江風「ああ・・・行ってくるぜ!姉貴!時津風!」
江風「よし!みんな!行くぜ!」
一同「おー!」
時津風「・・・・」
春雨「時津風さん、部屋に戻って準備を始めましょう」
時津風「・・・うん」
護衛A「朝だな・・・俺たちは例のポイントに行かねーとな」
護衛B「そうだね」
ブーブー
護衛B「あっ・・・ごめん。ちょっと待ってて」
護衛B「・・・・・なんだって!?提督がいない?!」
情報屋A「"はい・・・朝、迎えに来たらいなくて・・・情報を保存していた機器もないんすよ・・"」
情報屋B「"でもでもーバックアップはとってあったよー"」
護衛D「まさか・・・先に一人で向かったのではないか?!」
護衛A「おいおい!マジかよ!くそっ!俺は探しに行ってくる!」
護衛B「僕も行くよ!君たちは元帥の所に行ってくれ!」
護衛C「おう!・・・早く見つけてくれよ!」
護衛A「よし!提督がここに来てるか探しに行くぞ!」
初月「それで、策と言うのは何だ?」
江風「これさ」チャプン
天霧「・・・水風船?」
松風「全く・・・こんなもので立ち向かうなんて無謀じゃないか」
嵐「これはな・・・特殊な水風船だ!」
時雨「確か、夕立の気を静める時に使ったものだよね」
江風「そうさ、これを元帥に当てて怯んだところで元帥を抑える」
江風「その隙に電撃を流すスイッチを奪うんだ」
江風「そうすりゃ、元帥も電撃を流すこともできなくなるからこっちは反撃もできるってことだ」
皐月「もしかして、それを二人でやるつもりだったのかい?」
嵐「ああ、そうだけど・・・」
松風「・・・やっぱり無茶がありすぎる。よくそんな考え思いつけるよね・・」
江風「へっ!バカはこれ位しか考えられないのさ!」
長波「あのなぁ・・」
オーイ
長波「衣笠さんじゃん?どうしたの?」
衣笠「ごめん・・!加古見なかった?!」
磯風「いや・・・見てないが・・」
時雨「どうしたんだい?」
衣笠「それが・・・朝早くからどこにもいなくて・・」
ナンダキサマハ!
江風「この声・・・元帥か?!もしかして・・!」
―――――執務室
榛名「か・・加古さん!どうして!?」
加古「古鷹を・・・解体なんてさせないよ!」
元帥「解体・・?ふんっ、どこで知ったか分からんが不要な兵を切り捨てるのは普通だろ?」
元帥「それの何が悪い?」
加古「てめぇ・・・!」ギリッ
衣笠「加古!古鷹を解体ってどういうこと?!」
江風「加古さん!」
加古「あんたら・・どうして来た?!」
江風「こっちももう我慢の限界だ!古鷹さんを解体なンてさせねぇ!」
元帥「ほうほう・・・君も知ったのか・・・だがこれは決定事項だ」
元帥「止めようとしても無駄だぞ」
江風「ふざけんな!絶対止めて―――」
加古「江風、あんた達は手を出すな。これはあたしが食い止める。いいね?」
江風「か、加古さん・・」
加古「・・・・覚悟しな!元帥!」
元帥「おっと、こちらにはこれがあるということを忘れたのか?」ピッ
加古「うあああああああああああああああああ!」ビリビリ
衣笠「加古!」
加古「ぐっ・・・手を・・出すんじゃないよ・・」
江風(なんだよ・・・どうすりゃいいんだ・・?)
―――――港
護衛A「おい!見つかったか!?」
護衛B「いや!見つからない!」
護衛A「くそ!また一通り探しに行ってくる!」
ドンッ
???「わわっ・・・ちょっと!気を付けてくださいよ!」
護衛A「ああ・・悪ぃ!急いでるんだ!」
護衛B「電話・・?もしもし!」
護衛C「"おい!見つかったか!?"」
護衛B「いや、まだなんだ!」
護衛C「"急げ!こっちはこっちで大変だ!駆逐艦の奴らが元帥に反乱を起こしに行ったらしい!"」
護衛B「何だって?!くそっ!」
護衛B「一体どこにいるんだ・・?提督!」
―――――鎮守府 執務室
護衛C「元帥!無事ですか?!」
護衛D「こ、これは・・・」
元帥「おお、ちょうどいいところに来た!早くこいつを抑えてくれ!」
護衛C「は、はい!」
加古「・・・・・・」フー
護衛C(もしかして・・電撃を喰らい続けてたのか・・・?)
護衛D(体ももうボロボロではないか・・これはもう気力だけで立ってるだけだ・・)
加古「・・・・」ジリ
元帥「ひっ!ば、化物め・・・!は、早く抑えんか!」
加古「・・・古鷹は・・・あたしが・・」
加古「まも・・・る・・」バタッ
衣笠「か、加古!しっかりして!」
元帥「ようやく倒れおったか・・。おい!そこの重巡と駆逐艦共を抑えろ!」
江風「ちくしょう!まだ諦めちゃいねぇ――」
護衛D(まずい!)
ターン
江風「・・・・え?水風船が・・」
護衛D「・・・・貴様等のすることはすべてお見通しだ」
嵐「おい!どういうことだよ!」
護衛D「・・・すまないが余計な真似をするのはここまでにしてもらおう」チャキ
護衛C「というわけだ・・・許してくれよな」チャキ
磯風「元帥の前では護衛の役割を果たすのか・・・!」
元帥「どうやら君たちの企みも潰えたようだな。残念だったなぁ!」
江風「くっ・・・!」
元帥「これで逆らう者もいなくなった・・・では手始めにそこの倒れている重巡を撃ち殺せ」
衣笠「そうはさせない・・・!撃たせはしない!」キッ
護衛C「なっ・・・」
長波「駄目だ衣笠さん!そんなことしたら・・!」
護衛C「お・・おい・・」
元帥「ええい!何を躊躇っている!その艦娘ごと撃て!」
天霧「もう・・・終わりなのか・・?」
皐月「嫌だ・・・嫌だよぉ!」
江風「ちくしょう・・・・また何にもできなかった・・・!」
江風「あいつに合わす顔なんてねぇ・・!」ポロポロ
時雨「江風・・・」
護衛D(くそっ・・・まだ見つからないのか!?)
元帥「早く撃たんか!さもないと反逆と見なして罰を与えるぞ!」
護衛C「・・・・・・!」チャキ
衣笠「撃てるものなら撃ってみなさいな!」
護衛C(くそ・・・くそおおおおおおおお!)ググッ
護衛D(計画は失敗か・・!!)
松風「万事休すってことかい・・・!」
江風「どうしたらいいんだよ・・・・!くっそおおおおおおお!」
バンッ
???「すいませーん ラーメンを お持ちしましたー」タッタッタッ
バシャッ
時雨(・・・え?)
元帥「ぐふっ!な、何だこれは!あ、熱い!熱い!」
???「特製の叉焼麺です お支払いはここの提督さんでよろしくお願いしますね」
元帥「き、貴様!一体何のつもりだ!?」
???「出前しただけですよ。・・・昔は提督業をやっていましたけどね」
時雨(・・・・この声、どっかで聞いたことある・・)
時雨(いや、僕は知ってるはずだ。僕だけじゃない、みんなもだ)
時雨(そして思い出した瞬間、一斉に声を張り上げると同時に心に光が差した)
「「「「提督!!」」」
「「「司令!!」」」
「「「司令官!!」」」
提督「Yes,I am!」フフン
今日はここまでです
話には居ませんが 神風のバレンタイングラ可愛いですよね
衣笠「・・・・・え?」
榛名「て、提督?!」
護衛C「なっ・・・お、お前!何で先に来てるんだよ!?」
護衛D「勝手なことを!」
提督「ごめんごめん・・」
護衛B「何やら騒がしいけど・・・えぇっ?!」
護衛A「おい、どうした?何を驚いて・・・うおっ!」
提督「やぁ、護衛さん達」
護衛A「やぁ じゃねーよ!というよりお前その恰好・・・あっ!」
提督「走るときは前を見て走ってよ?」
護衛B「まさか、変装して来たの・・?!」
提督「どうかな?似合ってる?」
元帥「貴様!何故生きている!それよりもお前達!殺したはずじゃないのか?!」
護衛B「・・・少し計画が狂ってしまったけど・・いいか」
護衛B「僕たちは今ここであなたの護衛役を辞めることにする!」
元帥「何っ!?どういうことだ!?」
護衛A「・・・全く、どういうことだじゃねぇよ」
護衛A「辞めるって言ってんだよ!分かんねぇのか!」
護衛C「へっ!分かんねぇなら分からせてやるだけだ!」
護衛D「ふん、こんな奴のために俺の腕はあるんじゃない・・貴様みたいな悪党を成敗するためだ!」
元帥「なっ・・・!貴様等・・・!そんなことをすればどうなるか分かってるのか!?」
護衛A「知るか!!けど、お前のやり方にはもううんざりなんだよ!」
提督「どうします?元帥殿?1対5で一気に不利になりましたね」
元帥「・・はっ!君が帰ってきたところで状況が変わるとでも思うのか?」スッ
提督「そのスイッチは・・・」
元帥「このスイッチは今までの奴とは違う、強力なものだ」
元帥「一瞬であの世に行けるぐらいのな・・・」ニヤリ
初月「そんなものも持ってただなんて・・!」
元帥「それに複数人にも電撃を流せることができる。大人しくすればこの事はなかったことにしてやろう」
元帥「下手な真似をすれば・・艦娘全員をあの世に送ってやる・・・!」
護衛C「散々電撃を流して痛めたくせに・・・!」
元帥「おっと、君たちもだよ。反抗すれば分かっているな?」
護衛B「くそっ・・・」
明石「みなさん!目を閉じてください!」ヒュッ パシュン
元帥「がっ・・・!ま、眩しい!」
明石「どう?!この"明石特製の電波妨害爆弾"は?!」
護衛B「完成したんだね!」
提督「それよりも・・・すっごい眩しかったけど・・」
明石「え?!て、提督?!」
提督「明石、その爆弾の効果は?」
明石「は、はい!この爆弾は広範囲にあるすべての電子機器を機能停止することができるんです!」
明石「それに・・!この通り!」カチャン
元帥「なっ・・!このスイッチも起動しないのか!」カチカチ
明石「みなさん!早く腕輪を外してください!」
江風「おー!外れたぜ!」
ヨッシャー コンナモノ! ステチャエ!
明石「誰か!伝声管でみんなに伝えて!」
時雨「わかった!」
時雨「"みんな!良い知らせだよ!明石さんのおかげで腕輪が外せるようになったんだ!急いで外して!」
----戦艦寮
武蔵「む!外れたぞ!」
ビスマルク「これで心置きなく元帥に立ち向かえるわね!」
リシュシュー「私たちをこき使ったことを後悔させてあげるわ!」
----空母寮
飛龍「やった!外れた!今から元帥の所に行ってくる!」
瑞鶴「覚悟しなさい・・!元帥!」
翔鶴「ちょ、ちょっと待ったほうが・・・」
----重巡寮 古鷹型の部屋
羽黒「古鷹さん!腕輪が外れましたよ!」
古鷹「・・・・・・」
提督「"あーあー、聞こえる?みんな!久しぶり!"」
古鷹「・・・・・!」
提督「"腕輪が外れて、反乱を起こそうとする気満々の娘もいるけど・・"」
提督「"その場で待機してほしいんだ。僕たちが元帥を止める"」
提督「"だから今は大人しくしててね"」
提督「"それじゃあみんなよろしく"」
羽黒「古鷹さん・・・!司令官さんが・・・司令官さんが・・・!」
古鷹「・・・・・」コクッ
提督「・・・これでよし。待機してねって言ってもここにいる艦娘達は言う事聞かないだろうな・・」
嵐「さぁどうする?元帥よぉ?」
天霧「あんな腕輪、重りにもならなかったし邪魔なだけだったな・・」
初月「久々の戦闘か、腕がなまってないと良いが・・」
松風「砲撃戦じゃないんだし、関係ないでしょ」
皐月「ボ、ボクは怖くないぞ!」
長波「やられたらやり返す・・・倍返しってことか」
磯風「いや、百倍返しだな」
元帥「くっ・・・来るなっ・・!」
江風「どうした・・・さっきまでの威勢は・・覚悟はできてるんだろうな?!」
江風「来ないなら・・・こっちから行くぜ!」ダッ
護衛D「待て!奴にはまだ・・!」
元帥「う、うあああああああああ!」ブンブン
提督「軍刀?!江風!」
江風「のわっ!」ザシュ
時雨「江風!大丈夫?!」
江風「こんなもん・・軽い切り傷だって・・・」
元帥「来い!」
衣笠「い、嫌!離して!」
元帥「動くなぁ!下手な真似をしたらこいつの首を飛ばす!」
提督「次は人質ですか・・・!」
護衛A「てめぇ・・・!」
ガシッ
元帥「何だ?」
加古「これ以上・・・仲間を傷つけてみなよ・・・」
加古「あたしは・・許さないよ・・!」ギロッ
元帥「ひっ・・ば、化物か貴様は・・」
提督(怯んだ!このチャンスを逃すわけにはいかない!)ヒュッ
元帥「がぁっ!き、貴様!」カチャン
護衛C「な、投げナイフ・・・!」
提督「護身用に持っておいてよかったよ」
衣笠「離してよ!この!」ドンッ
護衛B「今だ!刀は預からせてもらうよ!」
元帥「まだだ・・!まだ終わるわけには!」チャキ
時津風「いい加減降参しろー!」ドゴッ
時雨「時津風?!」
元帥「ぐおっ・・・き、貴様ぁあああ!」
時津風「護衛さん!これ!」ヒュッ
護衛A「おう!・・・わっとと・・・」
護衛D「どうだ?飼い犬に噛まれた気分は・・・次は貴様が罪を受け入れる番だ!」
護衛C「今まで艦娘に酷い目に合わせた事は許さねぇぞ!」
護衛A「さっさと降参しやがれ!」
護衛B「お前の野望もここまでだ!元帥!」
一旦ここまでです
元帥「降参・・・?くく、誰がするか!?私は元帥だぞ!逆らったことを本営に知らせればお前たちなんぞ死刑にもできる!」
元帥「貴様等なんぞに!するものかああああ!!」ダッ
皐月「逃がさないよ!」ガシッ
元帥「離せ!小娘が!!」ブンブン
皐月「うわぁ!」ドテッ
元帥「はははっ!愚か者め!」バンッ
女憲兵「・・・・・」
元帥「おお!見ろ!神は私についてくれているのだ!さぁ!こいつらを全員ひっ捕らえて―――」
女憲兵「元帥を発見しました!」
憲兵長「全員!"元帥"をひっ捕らえぇい!」
女憲兵「はぁ!」ヒュッ
元帥「な、何をする!?ぐわっ!」ドタン
憲兵長「元帥さんよぉ・・・お体の調子はどうですかな?」
元帥「な、何の真似だ貴様等!?あいつらを早く捕まえんか!」
憲兵長「そこの提督が教えてくれたんじゃ。"お前さんの提督だった父親を殺害した"事ものぉ!」
元帥「な・・・!」
護衛B「え?!もしかして・・・」
提督「勝手なことだけど・・・悪事が分かり次第、情報を憲兵さんに渡すつもりだったんだ」
護衛C「・・・・ははっ!嬉しい誤算だぜ!」
提督「さてと・・元帥殿、私がいない間指揮を執ってくれてありがとうございました」
提督「けど、あなたのやり方ではやはり任せられないので今すぐ離任していただいてもよろしいでしょうか?」
提督「と言っても、悪事もはっきりしたわけですし強制的にされると思いますが」
元帥「あぁ・・・ああ・・・!」
提督「改めて元帥殿、お疲れ様でした・・。いや違ったか」
提督「今までご苦労様でした "元帥だった人"」
元帥「こんなことは・・・こんなことは・・・・!」
憲兵長「よし!連行しろ!」
元帥「は、離せ!私を誰だと思っているのだ!元帥だぞ!」
提督「やれやれ・・こんな時でもそれを言うんだね・・」
元帥「お、おい!護衛ども!金ならいくらでも出す!さっさと助けんか!」
護衛A「おい、何か聞こえたか?」
護衛C「空耳じゃねーのか?」
護衛D「遠くで負け犬が吠えているのだろう」
護衛B「護衛って何のことだろうね?」
元帥「と、恍ける気か!は、早く助けんか!何をしている!?」
「・・・・・・・」
元帥「や、やめろ・・・・!貴様等!そんな目で私を見るな!兵器の癖に!」
元帥「くそ・・・くそぉおおおおおおおおおおおおおお・・・・!!」
護衛A「・・・行っちまったな」
護衛C「これで・・終わったんだな」
提督「うわっ!何この椅子!?すっごい高級な物じゃないか!」
提督「こんなのに座ってられないよ!昔あった椅子は捨てられたのかな?」
榛名「は、はい・・・」
提督「そんなぁ・・・また発注しないといけないのか」
提督「ま、立ちながらラーメンでも食べようかな」
提督「それじゃ、いただきま―――」
「「「「この野郎!!」」」」ドカッ
提督「いてっ!あ、あっつぅ!ら、ラーメンが!」
嵐「何暢気にラーメン食べてやがんだ!」ボカッ
江風「生きているンなら一つや二つ連絡よこしてもいいだろうが!」ボカッ
提督「そ、そんなことしたら君たちが・・」
皐月「司令官がいない間本当に大変だったんだよ!」ポロポロ
長波「勝手にいなくなりやがってこの野郎!」ゲシッ
天霧「これでも喰らいな!」ギリギリ
提督「あぁああ!痛い痛い痛い!ギブギブ!」
時津風「しれええええええええの馬鹿あああああああ!!!」ドゴッ
提督「うぐっ・・一番来たね・・これ・・」
時津風「おかえり・・・おかえり・・・・!」ギュッ
提督「・・・・ただいま」
初月「提督がやられてるぞ」フフッ
松風「終わり良ければすべて良し・・か」
時雨「・・・そうだね」グスッ
護衛C「あーあ、揉みくちゃにされてやんの」
護衛D「だが、満更でもなさそうだな」
護衛B「・・・良かった・・・本当に良かった」
護衛A「今は泣きたいだけ泣け、もう終わったんだよ」
護衛B「・・・・うん」
江風「あ!そうだ!提督大変だ!」
衣笠「古鷹が・・・古鷹が!」
提督「知ってる。指輪を捨てられて、喋ることもできなくなったんだよね」
皐月「早く古鷹さんに会いに行ってあげて!」
提督「そうしたいけど・・・今は無理なんだ」
嵐「どうしてだよ!?」
憲兵長「今から軍法会議に向かわんといかんからな、提督も同行せんといかんからのぉ」
憲兵長「それと・・・お前さんたち4人もな」
護衛B「・・・・・罪は償います」
憲兵長「そうか・・・では向かうとするか」
提督「ああ!ちょっと待って!・・・指示だけ出してもいいかな?」
憲兵長「構わんぞ。手短にな」
提督「ありがとう。じゃあ榛名、今後についてだけど・・・」
榛名「は、はい!」
----数分後
榛名「みなさんお集まりですね」
榛名「今日をもって元帥が離任されましたので、今日は榛名が提督の役目を担います」
榛名「今後の予定ですが、ゆっくり体を休めてください。また、怪我をしてる艦娘は治療を受けてください」
榛名「それでは各自、行動をお願いします」
―――――工廠
江風「いててっ!」
時雨「もう・・勝手に飛び込むとかするからだよ」
江風「だって・・軍刀持ってるとか思ってなかったし・・」
時雨「はい、これでおしまい。さ、皆のところに戻ろう」
江風「ン。・・・提督また戻ってくるかな?」
時雨「戻ってくるはずだよ。きっと・・」
―――――駆逐寮 ラウンジ
江風「帰って来たぜー!・・・ってみんな寝てンじゃん!」
江風「あれほど遠征ぶっ続けたらまぁそうなるか・・姉貴、江風達も・・って寝てるし!」
江風「・・・あー、だめだ眠気が・・・少し寝ようかな・・」ゴロン
―――――
かわかぜ・・かわかぜ・・・
江風「ンー・・・誰だ?呼んでる奴は・・?」ムクッ
嵐「ようやく起きたか、さ、早く執務室に行こうぜ」
磯風「知らせがあるらしい 先に行くぞ」
江風「知らせって・・・何だろうな?行ってみるか」
途中離脱するのでいったんここまでです
>>193の場所は工廠ではなく医務室です 申し訳ないっす
――――執務室
女憲兵「みなさん!ご報告します!元帥は間違いなく称号を剥奪されるでしょう!」
嵐「おっしゃあ!ざまぁねぇな!」
時津風「ねぇ!しれぇは?!しれぇは!?」
女憲兵「軍法会議の事もあって日数を要しますが、再着任することはできるので心配ありません!」
女憲兵「それと皆さんお疲れのようなので、私たちが食事を支給いたしますので召し上がってください!」
江風「よっしゃー!飯だー!」
嵐「これはごちそうに違いねぇな!」
―――――中庭
嵐「食事って・・・カレーかよ。もっと豪華なものだと思ってた・・」
女憲兵「す、すみません・・大勢に支給するとなるとこれが一番手っ取り早いので・・」
陽炎「文句言わないの、食べれるだけありがたいと思いなさい」
江風「・・・けどさぁ、カレーでも今となったらごちそうに見えてくるよな」キヒヒ
嵐「へへっ、そうだな」
時雨「それじゃ、いただきます」
一同「いただきまーす!」
―――――古鷹型の部屋
加古「・・・ねぇ、もしかして怒ってる?」
古鷹「・・・・・・・」
加古「やっぱそうだよね。・・・ごめん、心配かけちゃって」
加古「けどこれで、元帥もいなくなって着任することも無くなったわけだし」
加古「提督も戻ってきそうなんだって」
古鷹「・・・・・・・」
加古(・・・・やっぱ駄目か)
コンコン ガチャ
衣笠「二人とも、起きてる?」
加古「ああ、どうしたの?」
青葉「憲兵の人たちが食事を支給しに来てくれたので持ってきました!」
加古「おお!カレーじゃん!」
衣笠「はい、古鷹の分もあるよ!」
古鷹「・・・・・・」コクッ
衣笠「・・・・あの時の時間が長く感じたよね。けどそれも今日でおしまい」
衣笠「提督も戻ってくるし、また前みたいな鎮守府になるね」
古鷹「・・・・・・」
加古「そうだねぇ、あたしも提督の事殴りたいなぁ」
加古「"大切な人を悲しませやがって!"ってね」
加古「本当に・・・長かった日々だったね・・」
古鷹「・・・・・・」
青葉「あ、あれ・・?加古さん、泣いてますよ!どうしたんですか急に泣き出して・・・」
加古「ち、違うよ!か、カレーが辛かったから泣いてるんだよ!そういう青葉もじゃん!」グスッ
青葉「アハハ・・・これは貴重な顔ですよ!撮らないといけませんねぇ・・・!」グスッ
加古「だからやめろってぇ!」
衣笠「古鷹・・・・提督が生きてたんだよ・・・・良かったね・・」
衣笠「提督とまた・・・過ごせるね・・」グスッ
古鷹「・・・・・・」ポロポロ
今日はここまでです
カレーにチーズは欠かせません
提督(あの日から数日に及ぶ、軍法会議が行われた)
提督(元帥が犯した父親の暗殺、及び捏造、更には裏の関係者からの資金調達までもが元秘書によって暴露された)
提督(称号は剥奪となり、宣告されたときに元帥は膝から落ちて泡を吹いていた)
提督(死刑までとはいかなかったけど、終身刑となり最終的には警備員に連れられながら法廷から出て行った)
提督(僕の方は着任するためにまた手続きをしないといけないという事になったのでまだ鎮守府に再着任できない)
提督(そして 今日を持って元帥による鎮守府乗っ取り計画は終わりを告げた)
----数日後 鎮守府 白露型の部屋
江風「ふわぁ・・・良く寝た・・」
江風「ひっさびさに夜更かししちまったよ・・・今日はたしか・・掃除の日だったな」
江風「・・・・行くしかねぇか」ハァ
―――――執務室
榛名「今日は鎮守府全体の掃除を行い、次の作戦に向けての会議を開きたいと思います」
大淀「了解いたしました、それでは・・・」
コンコン
榛名「はい、どうぞ」
ガチャ
榛名「あっ・・!あなたは・・!」
―――――中庭
江風「あー疲れた・・・鎮守府全体を掃除だなんて一日かかるんじゃねーの?」
時雨「でもあと少しだよ、この調子なら夕方までには終わりそうだね」
江風「夕方かよ・・ふぁあ・・眠い・・」
提督「やれやれ、まるで加古みたいだね」
江風「うっせ!眠いもんはねむ・・って、提督!」
提督「ただいま、掃除頑張ってる?」
江風「そんなことより、もう着任できるのか?!」
提督「うん、今日からまたよろしくね」
時雨「時津風が知ったら飛びつくだろうね」
時津風「もういるんだけどなー」ヒョコ
江風「もう提督に張り付いているのかよ!?」
榛名「提督を見つけた途端、すぐに飛びついて来ました」
時津風「えへへー」
提督「掃除が終わったらみんなと話がしたいから集まってくれるかな?」
江風「ン。了解」
―――――数時間後 執務室
提督「・・・という訳でまたよろしくね」
提督「それじゃあ、解散」
榛名「あの・・提督・・」
提督「・・・・いなかったね、やっぱり」
コンコン ガチャ
加古「失礼するよ」
提督「やぁ、・・・その顔は何か言いたそうな顔だね」
加古「うーん、そうだねぇ・・あたしは言葉よりこっちかな」
提督「え?」
ドスッ
提督「うぐっ・・・」
加古「これでよしっ!・・・・古鷹を悲しませやがって・・!」
提督「・・・・そのことについては謝罪するよ・・・もちろん本人にもね」
衣笠「はい、次は衣笠さんのお願いよ」
衣笠「私からは・・・古鷹に会いに行ってあげて・・」
提督「わかった、古鷹は今・・」
バン
青葉「た、大変です!」
加古「青葉じゃん、どうしたの?」
青葉「そ、それが古鷹さんがいなくなったので探したんですけどどこにもいなくて・・」
衣笠「どこにもいないって・・どういうこと?」
提督「・・・ねぇ青葉、探したのは鎮守府内だけかな?」
青葉「あ、はい。ずっと部屋に閉じこもってたのでもしかしたらと・・」
提督「そっか。榛名、ちょっと外に行ってくるね」
榛名「心当たりがあるのですか?」
提督「うん、もしかしたら"あそこ"にいるのかもしれない」
加古「古鷹は今喋れなくて難しいかもしれないけど・・・頼んだよ」
提督「よし、それじゃあ行ってくるよ」バタン
青葉「・・・・後つけます?」
衣笠「こういうのは提督に任せましょ。さ、私たちは部屋に戻ろ」
―――――鎮守府 広場
古鷹「・・・・・・」
提督「やっぱりここにいたんだね」
古鷹「・・・・・・」
提督「数年前、僕がこの木の下で指輪を渡したんだっけ」
古鷹「・・・・・・」
提督「青葉が捜しても見つからないっていうからここに来てみたら・・正解だったよ」
古鷹「・・・・・・」スッ
提督「・・・・指輪、捨てられたんだね」
古鷹「・・・・・・」ダッ
提督「待って!」
提督「指輪を捨てられて辛い思いをしたのは僕だってそうだ」
提督「けどここに帰ってきて今君と会えて僕はほっとしている」
提督「・・・・指輪を無くしたって、喋れなくなったってもそんなことはどうでもいい」
提督「"君が無事で良かった"」
古鷹「・・・・・!」
提督「また戻って来れて、君と会えて本当に嬉しかった」
提督「それに、勝手にいなくなった僕が言うのもあれなんだけど・・」
提督「もう一度、僕のそばにいてもらえませんか?」
古鷹「・・・・・・」ポロポロ
提督「・・・・ダメ・・かな?」
古鷹「・・・・・!!」ギュッ
提督(本当に・・無事でよかった・・)
提督「・・・・落ち着いた?」
古鷹「・・・・・」コクッ
提督「じゃあ鎮守府に帰ろう、みんなが待ってるよ」
古鷹「・・・・・」クイッ
提督「? どうしたのふるた――」
提督「あ・・・・」
古鷹「・・・・・"おかえりなさい 提督"」
提督「・・・・・・ただいま」
今日はここまでです
今後はイベントと並行して進めていきます
―――――執務室
衣笠「あ!古鷹!どこ行ってたの?!」
青葉「急にいなくなって心配したんですよ!」
古鷹「・・・・ごめんね。心配かけちゃって」
加古「ふ・・古鷹!喋れるようになったんだね!」
提督「僕も吃驚したよ・・・いろんな意味で」
江風「あ?!いろンな意味ってどういうことだよ!?」
時津風「怪しいなー怪しいなー!」ジー
榛名「けど、古鷹さんが喋れるようになったのは良かったです」
古鷹「榛名さん、急に秘書艦を任せてすみませんでした」
榛名「いえいえ、榛名は大丈夫です」
古鷹「・・・私は、指輪をあの元帥に捨てられてから毎日のように夢を見ていました」
古鷹「提督から見放されて解体される夢を・・」
提督「・・・・・・」
衣笠「毎日そんな夢を見てただなんて・・・」
古鷹「提督が帰って来て声を聞いた時も、恐怖のあまり震えてしまうこともありました」
古鷹「もしかしたら正夢になるんじゃないかと・・」
加古「古鷹・・・」
古鷹「でも、提督にもう一度側にいてほしいと言われた時は本当に嬉しかった・・」
古鷹「だから・・もう一度提督のそばにいてもよろしいでしょうか?」
江風「当たり前じゃないっすか!それでこそ古鷹さんだ!」
プリンツ「でも!提督も提督だよ!勝手にいなくなったりとかして、大変だったんだよ!」
熊野「大切な人を悲しませるだなんて、男性として情けないと思わなくて?」
提督「・・・それについては本当に申し訳ないと思う」
アイオワ「まぁ良いじゃない!Admiralが帰って来たんだし、Partyでもしましょ!」
武蔵「おい・・明日からまた遠征等が始まるんだぞ」
提督「いや、明日は軽めにしよう。まだ確認することがあるからね」
ビスマルク「よし!決まりね!私たちは準備に取り掛かるわよ!」
プリンツ「はい!あ!古鷹は提督のそばにいてね!」
江風「よーし!もうひと頑張りだ!」
提督「・・・さて、次の作戦に向けて確認事項でも見ようかな」
古鷹「榛名さん、現在の状況について引継ぎをしてもらってもよろしいでしょうか?」
榛名「はい、まず遠征についてですが・・」
――――夜 旧館
ワイワイ
提督「みんな楽しそうだね」
古鷹「そうですね」
提督「・・・・この場でもう一度君に謝ろうと思う」
提督「本当に悲しい思いをさせて、ごめん」
古鷹「・・・・私はもう大丈夫です。また、提督の側にいれるだなんて・・」
古鷹「それだけでも私は幸せです」
提督「・・・・ありがとう」
時津風「あー!しれーこんなとこにいたんだ!」
提督「やぁ時津風、どうしたの?」
時津風「みんな探してたよー、早く戻ろう戻ろうー!」
提督「うん、あと少ししたら戻るから先に行っておいで」
時津風「絶対だよー!」タタタ
古鷹「・・・時津風さんが一番辛い思いをされてたんです」
提督「護衛さんから聞いたよ、監禁もされたんだよね」
提督「それに気力もほとんどなかったとか・・」
古鷹「でも、また元気になって良かったです」
提督「・・・そうだね」
提督「それじゃあ、そろそろ戻ろうか」
古鷹「提督、羽目を外して飲み過ぎてはいけませんよ?」
提督「分かってるよ、ほどほどにするし」
提督「また明日から提督業が始まるんだね」
古鷹「・・・提督」
提督「ん?どうしたの?」
チュッ
古鷹「これで二回目です」フフッ
提督「・・・・急は困るよほんとに」
古鷹「また、一緒に頑張りましょうね」
提督「うん、よろしくね」
今日はここまでです
――――数日後
提督「さて、今日は・・」
コンコン
提督「開いてるよ」
ガチャ
大淀「失礼いたします。提督にお会いしたい人が来ていまして・・」
提督「あれ・・・これってデジャヴ・・?」
大淀「いえ、憲兵長です」
提督「・・・そっか、入ってもいいよ」
大淀「了解いたしました。どうぞお入りください」
憲兵長「おう!久しぶりじゃな!」
提督「軍法会議以来だね」
憲兵長「む・・・。はっはっは!おまえさんはやっぱその恰好が似合うのぉ!」
女憲兵「相変わらず軍服はそういう着方をするんですね」
古鷹「これがいつもの提督ですから」
女憲兵「あっ!これはこれは!お疲れ様です!」
提督「それで、今日はどんなご用件で?」
憲兵長「うむ、今日は話があって来た」
提督「立ちながらもあれなんだし、座って貰っても良いよ」
憲兵長「すまんな。それと・・お前さんに会わせたい人がいる」
提督「会わせたい人?」
憲兵長「おい、入っていいぞ」
護衛A「おう!久しぶりだな!」
提督「護衛さん達!それにその恰好は・・」
護衛B「あれから護衛を辞めた後、憲兵をやってみないかって憲兵長に言われたんだ」
護衛B「とは言ってもまだ見習いだけどね」
護衛C「いきなり鍛錬とか言い出して訓練させられたのはきつかったぜ・・」
護衛C「まぁ・・前よりかはいいけどな」
護衛D「ふふふ・・ようやく俺の腕の見せ所が来たようだな」
古鷹「皆さんのおかげでまたいつもの鎮守府に戻りました。本当にありがとうございます!」
護衛B「あっ!喋れるようになったんだね!」
護衛A「そんな大したことはしてねぇよ」
古鷹「憲兵の制服、みなさんお似合いですよ」ニコッ
護衛A「お、おう・・」
護衛B「に、似合ってるかな・・」
護衛C「その・・何て言うかよ・・」
護衛D「あ、ありがとう・・」
提督(皆照れてる・・)
憲兵長「こいつらはワシの下に就く。鎮守府に来たときはよろしくな」
提督「うん、よろしく。・・それで話とは?」
憲兵長「おお、そうじゃった。では話すとしよう」
一旦ここまでです
提督「元帥が自殺?」
憲兵長「おう、今朝看守が発見してな」
憲兵長「その前日には"悪かった、許してくれ"など、呟いてたそうだ」
憲兵長「恐らく、死んだ者に恨まれた夢とか見たんじゃろ」
女憲兵「因果応報です!親を殺した事と艦娘を粗末に扱った報いは受けて当然です!」
古鷹「でも、どうして元帥は提督だった親を殺害したのでしょうか・・?」
提督「・・・・方針が気に食わなかったらしいよ」
護衛B「え?どういうこと?」
提督「あの父親は出撃や遠征も過酷なほどしてなかったんだよ」
提督「元帥は父親の下で執務の手伝いをしていたらしく、その父親を見てた元帥は何度か反抗していたらしいよ」
提督「でも父親は"無理に出撃させない"、"艦娘も一人の人間だ"という事で元帥を説得してたけど」
提督「しびれを切らした元帥は毒殺を実行し、自殺扱いと捏造して鎮守府を乗っ取った・・・」
提督「それからそこにいた艦娘達は元帥の下で過酷な出撃や遠征を行い、最終的には反抗したものの解体されて鎮守府は廃墟となった」
提督「これらのことを秘書さんから聞いたよ」
憲兵長「なるほどのう・・鎮守府にいた艦娘が全員行方不明になったというのも元帥の仕業っちゅうことか・・」
女憲兵「何たる卑劣・・・!捏造までするとは!」
護衛A「俺たちが就く前にそんなことがあったんだな・・」
護衛D「邪道が・・」
護衛C「・・・いなくなったのは清々するけどよ、俺達はあいつに助けられたこともあるんだよな」
古鷹「助けられた・・?」
護衛B「僕たちは元々傭兵だったんだけど、部隊が解散してから途方に暮れているところを元帥が護衛として雇ってくれたんだ」
護衛B「どこにも居場所がなかった僕たちを・・」
提督「拾ってくれた恩・・という訳だね」
護衛B「あの時は普通の提督だと思ってたけど・・あんなことをしていただなんて思わなかったよ」
護衛C「・・・くそっ!あの野郎に情があるなんてまだまだだな・・憲兵長!帰ったら鍛錬頼む!」
憲兵長「よぉし!一から精神を鍛えてやる!まずはここから走って帰るぞ!」
護衛A「い、いや!流石にそれは無茶があるだろ!」
女憲兵「こうなってしまった以上 付き合うしかないですよ」
提督「みんな、怪我には気を付けてね」
護衛D「ああ、提督と秘書艦もな」
古鷹「ありがとうございます。みなさんも頑張ってくださいね」
護衛A「おう!また来る時があったらよろしくな!」
護衛B「それに・・ありがとう・・君が居なかったら・・」
提督「それはお互い様だよ」
護衛B「・・・本当にありがとう!」ビシッ
提督「協力してくれて、感謝する!」ビシッ
憲兵長「よし!行くぞぉ!」オー
古鷹「相変わらず元気ですね」フフッ
提督「まぁそれがあの人の取り柄なんだけどね。さて・・資料でも読もうかな」
―――――数時間後
提督「・・・読み終わった・・結構量多くない?」
古鷹「大規模作戦の資料ですからね・・はい、コーヒーです」
提督「ありがとう・・やっぱりコーヒーはブラックだよねー」
古鷹「また明日から作戦に向けての艦隊の編成も考えないといけませんね」
提督「疲れそうだなぁ・・ねぇ古鷹、一つお願いしていいかな?」
古鷹「良いですよ、何でしょうか?」
古鷹「はい、どうぞ」ポンポン
提督「お邪魔します・・・うーん、やっぱり古鷹の膝枕が一番落ち着くね」
古鷹「そ、そうでしょうか//」
提督「・・・ここを離れてからずっとみんなの事を考えてた」
提督「みんな無事なのだろうか、酷い目に合ってないだろうか」
提督「最悪、元帥に反抗して解体とかされてしまったのだろうか・・・」
提督「毎晩そのことを考えてて、不安と恐怖で夜も眠れなかった」
古鷹「提督・・・」
提督「・・・ごめん、この話をしてしまって・・今はみんな元気で本当に良かったよ」
提督「それと、君に渡したいものがあるんだ」
古鷹「渡したいもの・・・ですか?」
提督「ちょっと待ってて」
提督「これだよ」
古鷹「これって・・まさか」
提督「新しい指輪だよ。帰ってきたら渡そうと思ってたけど・・」
提督「また悲しむかなって思って置いておいたんだ。もし辛いのなら受け取らなくても・・」
古鷹「・・・いえ、嬉しいです。ありがとうございます!」
提督「良かった・・・僕は嬉しいよ」
古鷹「今度は絶対無くしたりしません!大事にします!」
提督「頼りにしてるよ、古鷹。これからまたよろしくお願いします」
古鷹「こちらこそ よろしくお願いします」
以上でこの話は終わりです
ハガレンとかの漫画で軍とか見ると上層部が真っ黒だったりっていうこと多いですよね
ほとんどが死亡してますけど
すいません今更なんですけど
>>176のリシュシューではなくて正しくはリシュリューでした
リシュシューって誰だよ・・・
このSSまとめへのコメント
いい夢見ろよ!
なんか色々ガバやな
確かにお粗末だが嫌いじゃない。
何よりカレーにチーズとは分かっているじゃないか…!
カレーにはマヨネーズか納豆ゾ
痛快なカタルシスを狙ってんだろうけど雑過ぎ。作者の頭の悪さが滲み出ている
頭の悪い人に陰謀は書けないんだなってしみじみ思った
YES I AM? 極寒だよ
これを面白いとかカッコイイとか思って書いたんだろうか。感性がゾンビか何か?
個人的にシボウカッコカリからの逆転劇は結構好きだな(*´▽`*)