八幡「青春を楽しむ愚か者ども、平塚先生に気を使え」 (48)

『青春を謳歌せし者達は、自分達のリアルが充実しているが故に

すぐ近くに存在しているにも関わらず、婚期を逃して男にことごとく逃げられている一人の女教師の事など、まるで目に見えていない

彼らは青春の二文字の前ならば、思いやりや気遣いという人間が普通に持つ優しい気持ちすらも忘却してしまう

彼らにかかれば、三十路も残念さも婚活失敗も全て自己責任となってしまうのだ。本人がどれだけ必死でどれだけ気にしていても、所詮は他人事でしかない

彼らには相手の立場になって物事を考えるという思考が欠落しているのである。そうでなければ彼女の前で青春ラブコメなど出来るはずがない

結論を言おう

青春を楽しむ愚か者ども

平塚先生に気を使え』

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静「おい……比企谷。何だこの作文は……」ワナワナ

八幡「確か、愛は平塚先生を救う、というテーマの作文だったと思いますが」

静「合っているけどな! 間違ってるけど、合っているけどな!!」

八幡「とりあえず、婚活サイトに片っ端から先生の名前とアドレスを勝手に登録しておいたので許して下さい」

静「それでか! 一週間前から訳のわからんメールが大量に来てたのは!! ていうか、何で私のアドレスをお前が知っている!!」

八幡「ああ、平塚先生のスマホ返しますね。変なサイトにもアクセスしたせいで何かウイルスまみれになってますけど」スッ

静「比企谷ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

静「ちょっとお前来い!! 奉仕部!! 掃き溜め!! 隔離所!!」グイッ、グイッ

八幡「平塚先生、本音が駄々漏れしてますけど」

静「いいから来たまえ!! 黙ってついて来い!!」グイッ、グイッ

八幡「流石、平塚先生。言い方が男らしくてカッコいいっすね。リードしてくれそうな姐さん女房タイプで」

静「ふんっ!!」ドゴオンッ!!!

八幡「げふっ!!」


静「さあ行くぞ。君は矯正が必要な問題児のようだからな」グイッ

八幡「」ズルズル……

ー 奉仕部 ー



静「入るぞ、雪ノ下!」ガラッ

雪乃「平塚先生、入る時はリンボーダンスをしながらモッツァレラと叫んで下さいとお願いしたはずですが」

静「ノックをしても君は返事を……ちょっと待て、何だって?」

雪乃「入る時はリンボーダンスをしながらモッツァレラと叫んで下さいと何度も何度もお願いしたはずですが」

静「初めて聞いたぞ」

八幡「それで先生、そのぬぼーっとした人は?」

雪乃「それは私のセリフよ。何を言っているのかしら」

静「雪ノ下、この男は隔離希望者間違えた入部希望者だ」

八幡「二年F組、葉山隼人です。趣味は、可愛らしい幼稚園児に踏まれて変態と罵られる事です」
 
静「さらりと当たり前のように偽名を使って物凄い事を言うな。心底恐ろしい奴だな、君は」

八幡「それで雪ノ下。今回の奉仕部への依頼は平塚先生に素敵な彼氏が出来るよう何とかして欲しいって事だそうだ」

静「ちょっ、おいこら待て比企谷」

雪乃「お断りします。私には絶対に無理です」

静「ちょっ、おい待て雪ノ下!」

雪乃「そもそも先生。奉仕部は飢えた人に魚の釣り方を教えて自立を促すところであって、飢えた女に男の釣り方を教える場所ではないと何度も」

静「私はそんな事一回も言ってないだろうがぁぁぁぁぁ!!! 雪ノ下ぁぁぁぁぁ!!!」

八幡「ああ、そういえば平塚先生のスマホ貸してくれてありがとうな、雪ノ下」

雪乃「いいえ、お安いご用よ。また借りたければ何度でも私が手に入れてあ」

静「真犯人はお前かごらぁぁぁぁぁぁ!!!」

静「もういい!! 私はお家に帰る!! 帰って、しこたまやけ酒飲んでやるからなぁぁぁ!!」グスッ

八幡「…………」

雪乃「…………」


静「ていっ!!」


ガラピッシャン!!!


「いぎゃあああああ!! 指挟んだぁぁぁぁぁ!!!」ゴロゴロゴロゴロ


八幡「…………」

雪乃「…………」

雪乃「……ところで比企谷君。あなたって未だに一人ぼっちなのかしら? まだクラスで友達は出来ていないの」

八幡「……まあな。もう慣れたからどうでもいいけどな」

雪乃「話しかける相手が私一人しかいないなんて可哀想な男ね」

八幡「雪ノ下、ブーメランって言葉知ってるか?」

雪ノ下「それで、放課後も一人淋しく部室で読書? ますます悲しい男ね」クスッ

八幡「雪ノ下、ブーメランって言葉知ってるか?」

雪乃「それはそうと、比企谷君。さっきからずっと気になっていたのだけど、そこの机の上に置いてある物体は何かしら?」

八幡「オセロ盤だな。昨日、お前が無言で持ってきて、そこに置いただろ」

雪乃「そう。これがオセロ盤という物なの。……これはあなたが持ち込んだのかしら?」

八幡「雪ノ下さん? 人の話聞いてました?」

雪乃「おかしいわね……。私も比企谷君も持ってきていないのに、何故、そこにオセロ盤があるのかしら……」

八幡「本気で言ってるなら良い精神病院を紹介するぞ」

雪乃「ちなみに比企谷君。私は今とても退屈で、そこに文庫本があったら窓の外へと放り投げて世界記録を更新するぐらい暇なのだけど、その話を聞いて何か私に言う事はないかしら?」

八幡「……? ワールドクラスな雪ノ下さんパネえ、ぐらいしかないけどな?」

雪乃「せやっっ!!!」ビュンッ!!!

八幡「俺の文庫本!!」

雪乃「あら、珍しいわね、比企谷君。あなた、今日は文庫本を持ってきていないのね」

八幡「泣かすぞこのアマ」

雪乃「ちなみに比企谷君。私は今とても退屈していて、そこにオセロ盤があったら仕方なく『二人でオセロでもしましょうか』と思わず有り得ない提案をしてしまうかもしれないぐらい暇なのだけど、その話を聞いて何か私に言う事はないかしら?」

八幡「……ひょっとしてオセロしたいのか、雪ノ下?」

雪乃「いいえ」コクッ

八幡「言葉と動きが矛盾してるんですが? 雪ノ下さん?」

雪乃「仕方ないわね……。頼まれた以上、責任は果たすわ。あなたとオセロをしてあげるから感謝なさい」

八幡「ふんっ!!」ビュンッ!!!

雪乃「オセロ盤がっっ!!」

ー 翌日 部室 ー


八幡「うーっす」ガラッ

雪乃「こんにちは」

八幡「……おう」


雪乃「…………」

八幡「…………」


雪乃「立ってないで座ったら?」

八幡「……そうだな」テクテク

八幡「」ガタッ、ストン


雪乃「…………」ペラッ

八幡「…………」

あー、やっぱ訂正。>>17取り消し。別のと差し替え

ー 翌日 部室 ー


八幡「それにしても、昨日、雪ノ下が投げた文庫本、どこに消えたんだろうな。校庭のどこにも見つからなかったしな」パチッ、パタッ

雪乃「多分、世界の果てまで飛んでいったのでしょうね。自分の何でも出来る才能が時々怖くなるわ」パチッ、パタッ

八幡「いや、俺が投げたオセロ盤も結局見つかってないからな。代わりにこうして買ってきた訳だが」パチッ、パタッ

雪乃「比企谷君、あなたいつの間にワールドクラスになったのかしらね。きっとナイジェリア辺りまで飛んでいったに違いないわ」パチッ、パタッ

八幡「お前は時々、頭が良いのかただのバカなのか、わからなくなるよな」パチッ、パタッ

雪乃「そういえば、比企谷君。私が代わりに買ってきた文庫本、気に入ってくれたかしら」パチッ、パタッ

八幡「ああ。あれな。最高だったぞ。かなり面白かった。まだ1ページも見てないけどな」パチッ、パタッ

雪乃「あなた、予知能力まで持っていたの!?」パチッ、パタッ

八幡「どこまで本気なのか判別つかないレベルのバカなのか? 雪ノ下さん?」

雪乃「もちろん単なる冗談よ。決まっているでしょう。さっきから人の事を馬鹿だの馬鹿だの可愛いだの相変わらず失礼な男ね」パチッ、パタッ

八幡「何か今、余分な単語が挟まったぞ」パチッ、パタッ

雪乃「それにしても、二人でオセロなんて何年ぶりかしらね。一人でなら昨日、やったばかりなのだけど」パチッ、パタッ

八幡「基本、オセロは一人でやるものだからな」パチッ、パタッ

雪乃「そうね。でも、昔は姉さんとよくやっていたのよ。……結局、一度も勝った事はなかったけれど」パチッ、パタッ

八幡「お前の姉ちゃん、スゲーな……。俺はまだ雪ノ下に一勝もしてないのに」パチッ、パタッ

雪乃「ええ、そうね。あの人は少し特別なのよ」パチッ、パタッ

雪乃「あまりにも私が負けるものだから仕方なく4隅をハンデとして貰ったのだけど、それでも姉さんに72連敗して、その後にドヤ顔で『雪乃ちゃんてホント雑魚だよねー(笑)幼稚園児の方がまだマシなんじゃない(爆笑)』って言われてからは流石に姉さんとはやらなくなったけれど」

八幡「お前の姉ちゃん、色々な意味でスゲーな……」パチッ、パタッ

雪乃「ええ、あれは人外の化物ね。私が一手打つ間に七手ぐらい平気で打っていたし。恐ろしいまでのスピードだったわ」パチッ、パタッ

八幡「おいちょっと待て雪ノ下さん?」

雪乃「そう……。オセロに限らず他の事でもそうだけど、思えば私は今まで一度も姉さんに勝った事がないのよね……」パチッ……

八幡「……雪ノ下?」

雪乃「もしかして姉さんは私にとって、前に立ち塞がっている壁であり、越えなければならない試練なのかもしれない、なんてそんな風に思う時もあるわね……。気にしなければいいだけの話なのに」パタッ、パタッ……

八幡「……雪ノ下」

雪乃「ごめんなさい。つい余計な話をしてしまったわね。……忘れてちょうだい」

八幡「いや……それは別にいいんだが……。けどな……」

雪乃「けど? 何かしら? もしかして私を慰めるような言葉を言おうと考えている訳じゃないでしょうね。だったらそれは余計な気遣いというものよ。私は特に落ち込んでなんかいな」

八幡「いや、そこに置くと、俺の勝ちが決まるってだけだ。ほらな」パチッ、パタッ、パタッ、パタッ、パタッ……

雪乃「…………」

八幡「これで逆転だろ。俺の勝ちが確定し」

雪乃「ていっ」ガシャン!!

八幡「おいコラ(怒)」

雪乃「ごめんなさい。後片付けは私がやるわ。勝者の私がね」

八幡「片付けは当然だ。ていうかナチュラルに自分が勝った事にするのか、お前は」

雪乃「百歩譲って引き分けにしてあげてもいいわよ。私はそれでも構わないから」ヒロイ、ヒロイ

八幡「反則負けしたくせに素晴らしい上から目線」


コンコンッ


八幡「ん?」

雪乃「誰か来たわね。何かしら?」


「……あの、失礼しまーす。平塚先生に言われて来たんですけど……」


雪乃「どうぞ。中に入って」


ガラッ……


結衣「モッツァレラ!!」ズンドコ、ズンドコ♪


八幡「……おい、お前の冗談を真に受けた奴が来たぞ……」

雪乃「……ちょっと、どうリアクションしたらいいのか困るわね……」

雪乃「その……。二年F組の由比ヶ浜結衣さんよね」

結衣「あ、うん……。そうだ、雪ノ下さん、リンボーはあんな感じで良かった? 初めてだったから、上手く出来たか自信がなかったんだけど……」

雪乃「え、ええ……。あれで完璧だったわ。その……非の打ち所がない程の出来だったわよ。……そうよね、比企谷君?」

八幡「お、おう……。プロのリンボーダンサーかと思ったぐらいだしな」

結衣「ホントに? 良かったー。ちょっと心配だったんだよねー。ひょっとしたらやり直しをさせられるかもとか思ってたしさあ。でも上手く出来てたならこれで一安心だし、頑張って練習した甲斐があったかなあって」ニコッ


雪乃「……え、ええ」

八幡「……あの笑顔を見てると心が痛まないか、雪ノ下?」

雪乃「やめてちょうだい。追い討ちをかけるのは。もう十分にダメージを受けているのだから」

雪乃「それで……その、由比ヶ浜さん。一体、どんな用件でここに?」

結衣「あ、えっと、実は手作りクッキーを食べて欲しい人がい……」チラッ

八幡「……?」

結衣「ってヒッキーじゃん! 何でヒッキーがここにいるの!?」

八幡「いや、俺ここの部員だし……つうかイケメンて俺の事?」


雪乃「つまり、由比ヶ浜さんはクッキーの作り方を教わりにきたのね」

結衣「え? ちょっと待って、今ヒッキー」

雪乃「はい。これがクッキーのレシピよ、頑張ってね」ポイッ

結衣「何か雑過ぎじゃない!?」

八幡「そして、完成品がここに。受けとれ」ポイッ

結衣「何で二人とも放り投げるし!?」

ー 家庭科室 ー


雪乃「クッキー作りに自信がないから、一緒に作って欲しいというのがあなたからの本当の依頼なのね。それならそうと早く言ってもらえれば良かったのに」

結衣「だって、言う暇与えてくれなかったじゃん!」

八幡「それで、俺は何をすれば?」

雪乃「壊したドアを直しておいてもらえるかしら?」

八幡「ぶち壊して入ったのか」

雪乃「当然でしょう、無断で入った上にドアには鍵がかかっていたのだから」

結衣「雪ノ下さん、何してるし!?」

雪乃「そんな事より由比ヶ浜さん、曲がっているわよ。あなた、エプロンもまともに着られないの」スッ

結衣「ごめん。……ありがと」

雪乃「そこの男なんか性根も曲がっているというのに」

八幡「思わぬところから流れ弾が来たぞ」トンテン、カンテン

結衣「ていうか、ヒッキー、その金槌と釘はどこから出したし」

雪乃「あら、ダメよ、由比ヶ浜さん、動かないで。今、ちゃんと締め直すから」キュッ

結衣「あ、うん」

雪乃「ふんっ!!!!」ギュギュギュギュギュギュギュ!!!

結衣「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!」

結衣「雪ノ下さん、加減って言葉知らないの!? メッチャ痛かったし!!」プンスコ

雪乃「ご、ごめんなさい。まだ私、力のコントロールが上手く出来なくて……」

結衣「何でそんな強キャラ風だし!?」

八幡「何事も努力の成果だな」トンテン、カンテン

雪乃「ええ、最近ようやくビルを三分で破壊出来るようになったわ」

結衣「努力ってそんなスゴいの!?」

八幡「まあな……ん、これで良しと。ドア直ったし、取り付けるぞ」ガタッ、ガコッ

八幡「由比ヶ浜、試しにドアの前に立ってみてくれ」

結衣「え、あ、うん」チョコン

雪乃「うぃーん」ガラッ

結衣「て、自動で開いたし!!」

雪乃「あら、比企谷君。自動ドアにグレードアップさせるなんて、あなたも大したものね」

八幡「努力して、機械工学を徹夜で勉強した甲斐があったな」

結衣「努力ってそんなスゴいの!?」

雪乃「そういう事だから由比ヶ浜さん、あなたも努力してクッキーを一人で作れるように頑張ってもらえるかしら」

結衣「うんっ!」

八幡「……正しいやり方、教えてやれよ」



ー しばらく後 ー



結衣「出来たし!」ジジャン

八幡「……とりあえず、見た目は美味そうだな」

雪乃「……??」

結衣「ね、ヒッキー! 味見してみて!」

八幡「どれ……」パクッ

八幡「ん……普通に美味いな。つうか、店で売ってるクッキーレベルだぞ、これ」モグモグ

結衣「ホント!? やったー!!」

雪乃「おかしいわ……。面倒くさかったから分量も焼き方も適当に教えたのに何故これほどの味が……?」モキュモキュ

八幡「何してんだ、お前」

ー 翌日 部室 ー


雪乃「それにしても、本当に良かったのかしらね……」モキュモキュ

八幡「何がだ? つうか、いつまでクッキー食ってんだ。昨日、あの後三人でクッキーパーティーやって五年分ぐらいは食べただろ」

雪乃「クッキーの事なんかどうでもいいのよ。私が気にしているのは壊したドアの事よ。あれ、昨日はすっかり忘れて帰ってしまったけど、結局、壊れたままでしょう?」モキュモキュ

八幡「当たり前だろ。俺が五分そこらでドアなんか直せるか。とりあえず、動く程度に無理矢理はめ込んだだけだ」

雪乃「困ったわね……。あのドアには私の指紋がついているのよ。本格的に調べられたら私達が犯人にされてしまうわ」モキュモキュ

八幡「まとめて濡れ衣着せられたみたいな言い方してるけど、壊したの間違いなくお前だからな」


コンコン、ガラッ

結衣「モッツァレラ!!」ズンドコ、ズンドコ


雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん」モキュモキュ

八幡「しまった。こっちも忘れてたぞ」

結衣「やっはろー! 雪ノ下さん、昨日はなんかとっても楽しかったねー」

雪乃「そうだったかしら? 私は正直ああいうのは苦手なのだけど。だから、早く帰りたかったのにあなた達が何度も何度も引き止めるものだから」モキュモキュ

八幡「一番はしゃいでいた奴が何言ってんだよ。飲み物買うために近くのコンビニまで俺が何往復したと思ってる」

雪乃「それで、由比ヶ浜さん、何か用かしらね?」モキュモキュ

八幡「おい雪ノ下さらりと流すな」

結衣「あ、うん。昨日のお礼にまたクッキー作ってきたから! これ、食べて!」サッ

雪乃「私、今、あまり食欲が……」モキュモキュ

八幡「どの口がそれを言う」

結衣「いやー、料理ってやってみると楽しいよねー。今度お弁当とか作っちゃおうかなあ」

雪乃「由比ヶ浜さん、それは切実にやめた方がい」

結衣「あ、でさあ、ゆきのん! 部室でお昼一緒に食べようよ」

雪乃「いえ、私は一人で食べるのが好きだからそういうのはちょっと」コクッ

雪乃「それからゆきのんって言い方は良いのだけど、その前に部室の入り方についてあなたに」

結衣「あ、それと私、放課後とか暇だし部活とか手伝うね。いやー、もう、なにー。これもお礼だから」

雪乃「話を聞いて由比ヶ浜さん」


八幡「…………」

八幡「」ガタッ

八幡「」テクテク……

ー 廊下 ー


八幡「」テクテク……


「ヒッキー!」


八幡「?」クルッ




結衣「はいっ」ポーイッ


八幡「な、っと、とと」キャッチ



結衣「一応、お礼の気持ち。ヒッキーも手伝ってくれたし//」


八幡「…………」


結衣「それ、ゆきのんにはあげてないから内緒だよ。……じゃあね」ニコッ

タタタッ


八幡「…………」

ー 校庭 ー


八幡「さて、やらなきゃいけない事はやったし……」

八幡「由比ヶ浜から貰ったやけにデカイ紙袋でも開けるか……。一体何が入って……」ガサガサッ


『文庫本、オセロ盤、クッキー』


八幡「…………」

八幡「校庭で拾ったの、あいつかよ……」

ー 家庭科室前の廊下 ー


静「全く……あのアホどものせいで、ウイルスを駆除するだけでかなりの苦労を……」テクテク

静「由比ヶ浜は由比ヶ浜で、『愛される女になる為の50の秘訣』とかそんな関連の本を、勝手にAmazonで大量に注文しやがったしな……。今月の食費をどうしろと……」ハァ……

静「だが、これで問題児は全員隔離したし、もう何の心配も……。何だこれは」


壊れたドア『葉山隼人、参上!!』


静「葉山ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」




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