早苗「え?>>10で信仰を集める、ですか?」 (39)

神奈子「そうだ。この幻想郷では奇跡を起こすくらいじゃ誰もなびかない」

早苗「でも>>10なんて・・・」

諏訪湖「大丈夫だよ!早苗ならうまくやれるって!」

早苗「はい・・・」

うんこ

~人里~

早苗「はぁ・・・とりあえず人里まで来てみたものの」

早苗「汚穢で信仰を集めるってどうすればいいんでしょうか」


子どもA「・・・もう我慢できないよぉ」

子どもB「ダメダメ、今日は一日便所に行かないって言ったろ?」

子どもA「やっぱり無理!行かせて!」

子どもC「お前男のくせに約束破る気かよー」

子どもA「あぁ、もう限界!」ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!

子どもB「あーあ、こいつとうとう漏らしたぜ」

子どもC「情けねー」

慧音「コラ、お前ら何しとるんだ!」

子どもA「ごめんなさい・・・」

慧音「またくだらない我慢比べか!」

子どもB「でも一日便所我慢するって言ったのはこいつだぜ?」

慧音「苦しい言い訳はよせ!お前は昨日我慢比べで小便を漏らしたじゃないか!」

子どもC「プッ・・・」

子どもB「それは言わない約束なのに・・・」

慧音「つべこべ言わずとっとと寺子屋に戻れ!」

こどもA B C「「「はーい・・・」」」

慧音「まったく・・・」

早苗「あの」

慧音「お、お前は確か守矢の巫女だったな」

早苗「いったい何があったんですか?それに我慢比べって……」

慧音「ああ、最近子どもたちの間で妙な我慢比べが流行ってるんだ」

慧音「なんでも寺子屋に来てから帰るまで便所を我慢するとかで」

早苗「それはそれは……」

慧音「おかげで毎日あいつらの着物を洗うのに一苦労だ。どうにかならんもんかな」

早苗「!」

慧音「どうした?」

早苗「私にいい考えがあります!」

慧音「何か思いついたのか?」

早苗「はい。ちょっと解決まで時間がかかるかもしれませんが」

慧音「それはありがたい。では、任せてもいいのか?」

早苗「もちろんです!」

~妖怪の山の麓~

にとり「え?おむつを作ってもらいたいって?」

早苗「お願いできますか?」

にとり「でもおむつなんて人里で手に入るじゃないか」

早苗「すでにある布製のおむつではダメなんです。使い捨てで吸収性があるものでなければ」

にとり「使い捨てで吸収性が高い物?どんなのさ?」

早苗「それはですね……」

少女説明中…

にとり「へぇ、外の世界のは進んでるんだねぇ。ちょっと作ってみるよ」

早苗「頼みましたよ!」

~守矢神社~

早苗「ただいま帰りました」

諏訪子「どこ行ってたのさ~」

神奈子「ちゃんと汚穢で信仰を集める方法を考えたの?」

早苗「ええ、バッチリです!」

諏訪子 神奈子(え?)

諏訪子(さすがに常識に囚われなさすぎじゃない?)ヒソヒソ

神奈子(適当に言ったのに本当に考えるとは……)ヒソヒソ

諏訪子(どんな案なのかな?)ヒソヒソ

神奈子(それはもう……)ヒソヒソ

早苗「どうかされました?」

諏訪子「な、なんでもないよ!」

――数日後――

~妖怪の山の麓~

にとり「ついにできたよ!」

早苗「ありがとうございます!」

にとり「いやーまさかおむつ作るのにこんな手間かかるとは思わなかったよ」

にとり「何とか素材を研究した結果、どんな汚穢でもバッチリ吸収できるおむつができたよ」

早苗「ところでお代の方は……?」

にとり「いいよ。こっちも開発中は結構楽しめたからね。それにこの素材いろいろ使えそうだし」

早苗「これから定期的に作っていただいてもよろしいですか?」

にとり「もちろん。でも急にこんな物作らせて何する気なのさ」

早苗「秘密です!」

にとり「秘密ねぇ……」

~人里~

早苗「お待たせしました」

慧音「おお、ついに解決策ができたのだな」

早苗「それで子どもたちは?」

慧音「流行が収まるどころか大多数の子供たちにまで広がってしまった……」

慧音「おかげで昼休みは子どもたちの下着の選択で潰れてしまう」

早苗「それはお気の毒です」

慧音「それで解決策というのは?」

早苗「ええ、これを子どもたちに履かせれば万事解決です」

慧音「なんだこれは」

早苗「おむつです!」

慧音「私の知っているものとはだいぶ形が違うようだが……」

早苗「これもちゃんとしたおむつですよ。何より使い捨てですから洗う手間が要りません」

慧音「でも子供たちは素直にそれを履くだろうか……」

早苗「さっそく子供たちに会わせていただけませんか?」

慧音「ああ、別に構わんが」

早苗「ではお邪魔します」



慧音(根本的な解決にはなっとらんが、洗濯の手間が省けるだけマシかもしれんな)

~寺子屋の教室~

子どもA「ふぇぇ、また漏らしちゃったよ」

子どもB「お前根性ないなぁ。俺なんてもう3日間寺子屋の便所使ってないぜ」

子どもA「また先生に怒られちゃうよ……もうこんな遊びやめようよ……」

子どもB「やめてもいいけど、みんなから仲間はずれにされるだけだぞ」

こどもC「それに怒られたとしてもなんだかんだで先生が下着洗ってくれるからいいじゃん」

子どもA「でも……」

早苗「失礼しまーす」

子どもB「おねえちゃん誰?」

子どもC「何しに来たの?」

早苗「私は守矢神社の巫女の東風谷早苗と申します。今日はあなたたちに新しい下着を持ってきました」

~寺子屋の教室~

子どもA「新しい、下着?」

早苗「そうです。ほら、なかなかいいデザインでしょう」

子どもB「でも俺たちはすでに下着履いてるから必要ないぜ?」

早苗「おなたたちの先生から聞きましたよ。なんでも最近寺子屋の厠を使わないという我慢比べが流行っているとか」

子どもC「そ、それがどうしたっていうんだよ」

早苗「漏らした子が出るたびにあなたたちの下着を先生が泣く泣くあらっているそうじゃないですか」

子どもB「うっ、そ、それは」

早苗「別に私はこの我慢比べを無理やりやめさせようとは思っていません」

早苗「むしろこの守矢印の下着を履けば、仮に漏らしたとしても新しいのに取り替えれば洗う必要はありません」

早苗「替えをこの寺子屋に常に置いておけば安心です」

子どもA「でも、使い捨てだとしても新しいのに取り替えてばかりじゃお金がかかるでしょ?」

早苗「大丈夫です!お金はすべて私が持ちます!」

子どもB「替えるにしても結局下着は下着だろ?漏らしたら気持ち悪いことには変わりないじゃん」

早苗「そう言うと思いました。でもこの下着はただの下着ではないんですよ?」

早苗「この下着はあなたたちが漏らしたものをすべて吸い取ってくれます」

子どもC「本当に?でもそれじゃ替える必要が無いんじゃ……」

早苗「残念ながら吸えるのは一回きりなんです。でもいままでの下着よりは快適だと思いますよ?」

子どもA「……なんかよさそう」

早苗「でしょう?あら、あなた漏らしてるじゃないですか。早速この下着に履き替えましょう!」

こどもA「ええっ?今ここでですか?」

早苗「恥ずかしがることはありませんよ。ほら、脱ぎましょう!」

子どもA「ややや、やめてよ!こんなの見られたら……」

早苗「すぐ替えてあげますからね♪」

子どもA「ふぇぇ……」

早苗「はい、終わりましたよ!」

早苗「皆さんも我慢比べをするなら、この下着に履き替えることをお勧めしますよ~」

早苗「では、失礼しました♪」



子どもB「お前、うらやましいな」

子どもA「え?」

子どもC「あーあ、俺も漏らしとけばよかったかなー」

慧音「どうだった?」

早苗「たぶんみんな気に入ると思いますよ」

慧音「そうか。これで余計な手間が省けるなら嬉しいんだがな」

早苗「心配いりません。必ずうまくいきますから」


――それから数日後、守矢神社の印字が入ったデザインの良さと漏らした後の快適さで子どもたちの人気を徐々につかんでいった。
これがきっかけで守矢神社は子どもたちからの信仰を得ることができた。
しかし、子どもたち全員におむつが普及するようになってからというものの、漏らすスリルがなくなったことにより、
子どもたちの我慢比べも日に日に下火になっていき、徐々におむつの消費量も減っていった。
それでも一部のトイレが近い子供たちは履き続けたという。

守矢神社にとって何よりの嬉しい誤算だったのが、子どもたちの評判を聞いて用を足すのに不自由していた体の不自由な人々やお年寄りがこぞっておむつを求めたことだ。
これにより守矢神社はおむつを着用するそれらの人からの信仰も集まり、一層勢力を広げていった。


神奈子「しかしすごいことになったな。汚穢で本当に信仰が集まるとは」

諏訪子「すごいよ早苗~」

早苗「ありがとうございます」

早苗(正直、一番に感謝しないといけないのはにとりさんをはじめとする河童の方々なんですけどね)



おわり

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