青葉「スケートで対決です!」 (12)

~スケートリンク場~


青葉「わぁっー、ここがスケートリンクですか!!!」

はじめ「広いなぁーー!?」

ゆん「弟と妹を連れてきたら、喜びそうやな!」

ひふみ「………」

コウ「どうした、ひふみん?」

ひふみ「こんなに大勢いる場所……なんだか恥ずかしいっ///」

コウ「あぁ。ひふみん、コミュ症だから…こういう人の多い場は苦手だったよな!」

ひふみ「……うん」コクッ

りん「それにしても広い、ですね…」

葉月「そうだろ? この広さはうちの会社よりあるみたいだ!」

青葉「あっ、葉月さん!」

葉月「やあ。今日は思う存分、楽しんでくれよ?」

はじめ「もちろんですよー♪」



青葉(どうして私たちがここにいるのかは……時間をさかのぼって一時間前の事になります……)

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~一時間前 イーグルジャンプ~


はじめ「はぁ~、もう12月…一年もあっという間だったね!」

ゆん「そうやな!」

青葉「早いですよね。それに後少しでクリスマスに大晦日、元旦ですよ!!」

ゆん「はははっ、まだクリスマスも来てないのに…大晦日と元旦は少し気が早いよ、青葉ちゃん?」

はじめ「クリスマスといえば、冬だけど。冬といえば、今年はまだスケートやってないんだよねー」

青葉「スケート…氷の上を滑るあれですよね?」

はじめ「そう。去年は時間を見つけて行ったけど、今年はフェアリーズストーリー3の関係で仕事が忙しくて中々行ける時間が取れなくてさぁ…」

ゆん「なんやそれ? 別にスケートなんて滑らんでも冬は越せるやろ?」

はじめ「チッチッチッ、分かってないなぁ…ゆんは!」

ゆん「あんっ?」

はじめ「冬の楽しみと言ったらスケートだよ! 特にムーンレンジャーで12月中の放送になると必ず舞台をスケートリンク場にして、スケート滑りながら「メガ粒子レクイエムシュート」を繰り出してるのを見てたら、滑らずにはいられないんだよ!!」

ゆん「要はムーンレンジャーの真似がしたいだけやん、それ?」

はじめ「はははっ、バレた~♪?」

青葉「はははっ、流石ははじめさんですね! オタク力全開で!!」

ひふみ「………」

ひふみ(青葉ちゃんたち、スケートの話してる……。けど、スケートリンクって…大勢の人が集まるから…コミュ症の私には…無縁…かな)

コウ「はいはい! お喋りもいいけど、ひふみんを見習って作業もしっかりとやれよ?」パンパン

青葉「あっ、八神さん!」

はじめ「そうだ!? 八神さん、ちょっとお願いが?」

コウ「スケートを滑りたいから、有給休暇を取りたいって言うのならダメだぞ?」

はじめ「うっ、どうしてそれを!?」

コウ「さっきから話が丸聞こえだから、普通に分かるっての!!」

はじめ「それなら話が早いです! そこを何とかお願いしますよ、八神さん?」

コウ「無理! 今年はマスターアップ前で忙しいのに、そんな理由で休まれたら人手が足りなくなって困るんだよ!!」

はじめ「えぇ~!?」

ゆん「まっ、当然やな」

コウ「それに家の用事とか止むを得ない事情だったらまだしも…遊びに行きたいから休暇を取るなんて、まず上が了承しないよ!」

はじめ「そんなぁ~!!」

ゆん「今年は諦めるんやな。」

青葉「しょうがないですよ、はじめさん」

りん「あらっ、何の騒ぎ?」

青葉「遠山さん!」

コウ「おっ、りん、ちょうどいいところに来たな! 聞いてくれよ、実ははじめがさぁ……カクカクシカジカ」

りん「ふぅ~ん、成る程。スケートねぇ…」

はじめ「八神さんがダメなら、遠山さんお願いします? 私に休暇を!!」

りん「ごめんなさい、コウちゃんがダメと言ったのを私が了承する訳にはいかないの…。」

はじめ「あああぁぁっーー!」

ゆん「ったく、そこまで行きたいんか、スケートに!?」

はじめ「もちろん! 一年で一度だけの冬の楽しみだし、ムーンレンジャーみたいに滑りながら「メガ粒子レクイエムシュート」がしたいんだよ!!」

青葉「はじめさんの意地もここまで来ると大したものですね…」

ひふみ(………)

葉月「おやおや、一体なんの話をしているんだね?」

青葉「葉月さん!」

りん「あっ、葉月さん、実は…カクカクシカジカ」

葉月「ほぉ~、篠田くんがスケートにねぇ…」

はじめ「どうせ休暇をOKしてくれないんですよね、葉月さんも……」

葉月「いいよ♪」

はじめ「そうですよね、ダメって…えっ!?」

葉月「特別に休暇を許可しようじゃないか!」

コウりん「「は、葉月さんっ!!??」」

ゆん「なんやてぇ~っ!?」

はじめ「ほ、ほんとですかっ!!///」

葉月「あぁ。私は嘘は言わないよ!」

はじめ「やったぁーーー!!!♪」

葉月「そうだ、いっそのこと私とキャラ班全員で一斉休暇を取って行こうじゃないか!!」

青葉「わ、私たちもですかっ!?」

ひふみ「!?」

はじめ「いいですね、それ!」

葉月「そうだろ?」

コウ「ちょっと葉月さん、マスターアップ前で忙しい上に私ら全員休暇でスケートに行くなんて…無茶ですよ!?」

りん「そうですよ! それに上が了承してくれるかどうかも…!?」

葉月「八神に遠山くん…私は君たちよりも更に上の人間だよ? その私が「いい」と許可を出したのだから無茶でもないし、文句は言えないはずだよ?」

コウ「うっ!?」

りん「確かにそうですけど……」

葉月「よし、決まりだね♪」

青葉「葉月さんの一言で八神さんと遠山さんが何も言い返せなくなりましたよっ!?」

ゆん「まさに鶴の一声やっ!?」

ひふみ(私も…行く……の…かな)

葉月「さぁ、これでスケートが滑れるよ、篠田くん! さっそくすぐ休暇を許可するから、今日にでもスケートリンク場に繰り出そうじゃないか!!」

はじめ「おぉっ~、流石は葉月さん…太っ腹です♪ 一生ついていきます!!!」

葉月「はははっ、嬉しい事言ってくれるじゃないか♪/////」

コウ「おーい、そういうのは上司に言う言葉で、それにお前の今の上司は私だぞ……」

はじめ「葉月さ~ん♪」

葉月「ふふふっ、君は可愛い部下さ!」

コウ「………」

青葉「聞いてないですね、八神さん」

りん「ドンマイ、コウちゃん!!」

青葉(そして会社を出て今に至る、という訳です!)

はじめ「青葉ちゃん、何をやってるのさ…早く滑ろうよ?」

青葉「あっ、すみません!」

ゆん「そないにしてもまさか、葉月さんも冬にスケートをしとるなんて知りませんでしたよ?」

ひふみ「しかも…行きつけの…スケート…リンク場……がある…事も……」

葉月「だろう? 私も冬は息抜きでスケートを趣味にしているが、君たちにはプライベートな事は話さないからね!」

コウ「それよりも本当に大丈夫なんでしょうね? 出社後にすぐに休暇なんて普通はないですよ?」

りん「休暇、というよりも早退ね…」

葉月「大丈夫だ。さっき上と掛け合って、文句は言われたが、何とか私の顔を立てて許しを得たんだからさ!」



うみこ「何が大丈夫、なんですか?」

葉月「なっ!?」

コウ「アハゴン!?」

うみこ「……」スッ

コウ「イタッ!?」バシッ

うみこ「うみこと呼んでくださいといつも言ってるでしょう!!」

葉月「う、うみこくんっ、ど、どうしてここにっ!?」

うみこ「どうしたと申されますと…葉月さんよりも更に上の人の指示で葉月さんの監視役を頼まれたんですよ!」

りん「監視?」

うみこ「何でも休暇を許したけど、休暇の理由を聞いて葉月さんが心配になったという判断みたいで…」

コウ「あぁ、つまりは葉月さんが暴走しそうになったり、問題行動を止める、ストッパー的な役割って訳か!」

うみこ「そういう事です! はぁー、どうして私がこんな事まで…他に仕事があるというのに」

葉月「まぁまぁ、うみこくんもせっかく来たんだから、一緒に滑ろうじゃないか? それとも滑れないのかい、それだったら私が手取り足取り、更には体とコーチww///ジャキ

葉月「っ!?」

うみこ「反省という反省をしないのなら制裁を加えましょうか? それに私はちゃんと滑れますから、ご安心を!!」ゴゴゴゴゴ

りん「あらあらっ、またいつもの調子ね、葉月さんもうみこちゃんも!」

コウ「まったくだ!」

~リンクの上~

青葉「おわっ、ととと!?」ツルツル

はじめ「危ないっ!?」スィーーー、パッ

青葉「ふぅ~、危なかった。はじめさん、ありがとうございます!!」

はじめ「青葉ちゃん、大丈夫?」

青葉「はい。スケートなんて滅多にやらないもので、中々難しいですね。」

はじめ「まぁね。でも、基本を教わって何とかコツさえ掴めれば、自然と上達するスポーツだからね!」

青葉「けど、最初は氷の上に立てるようにならないといけないので、本当に大変ですね!」

はじめ「そうだね! じゃあ、立てるようになるまで私が付き合おうか? 青葉ちゃん一人だと危なっかしいし…」

青葉「お願いします!」ペコリ

ゆん「おーーい、はじめーー、ウチにも教えてくれや?」

ひふみ「ゆんちゃん、私が…教えよう…か?」

ゆん「ひふみ先輩、滑れるんですか?!」

ひふみ「うん……。こういう…大勢の場…にはあまり…来ない…けど、いつも…テレビで…フィギュアスケート…見てる…から、見様見真似で……何とか…ね」

ゆん「あっ、ホンマですか……」

コウ「あわわっ!?」ツルツル

りん「コウちゃん、しっかり手摺に掴まってないと危ないわよっ!?」スィーーー

コウ「そ、そんな事言ったって、私はスケートなんて得意じゃないし、普通に氷の上に立つことさえ難しいんだよっ!?」

りん「しょうがないわね…」

コウ「りんは、いいよなぁ。運動神経も良いから、スキーみたく上手く滑れるし?」

りん「慣れよ。上手く練習して慣れていけば、誰だって上手く滑れるわよ!」スィーーー

~リンクの外~

うみこ「……」

葉月「うみこくん、滑らないのかい?」

うみこ「遠慮しておきます。私は葉月さんの監視役として来ただけであって、滑りにきたわけではありませんし!」

葉月「あぁん、もう監視なんて忘れてさ…一緒に滑ろうよぉ~?/////」スリスリ

うみこ「」プッツン

葉月「っ!?」ジャキ

うみこ「いい加減にしてください。私は本来、仕事に集中した所をわざわざ上の指示に従って勝手な事をする貴方を監視しないといけなくなったんですから…こっちの都合も考えてくれないと困りますよ!!!」ゴゴゴゴゴ

葉月「あぁ~、いつも以上に凄い気迫だね…うみこくん……」ブルブル

はじめ「そうそう、その調子だよ、青葉ちゃん!」

青葉「少しずつですが、立てるように上達してきました!!」

葉月「おや、涼風くんは篠田くんから教わっているのかい?」

青葉「はい!」

はじめ「青葉ちゃん、仕事みたく教えたら意外に飲みこみが早いですよ!」

葉月「うむ、そうか! じゃあ、一つ私から提案があるけど、滑っている皆集まってもらっていいかな?」

ゆん「なんですか?」

ひふみ「?」

りん「葉月さん、提案とは一体?」

コウ「?」

葉月「うん、発表しようか! 急遽だが、このキャラ班6人でスケート対決をしてもらおうと思ってな!」

一同「スケート対決?」

葉月「そうさ。ルールは簡単…一人一人順番に滑って、スケートの技で競い合うだけだ! 制限時間は10分だ…10分以内に何でもいいからスケートの技を披露し、一通り終わったら私の方で6人の中で一番良かった人を選び、その人が優勝というものだよ!!」

はじめ「わぁっー、面白そうですね♪」

青葉「なっ、本格的なフィギュアスケートみたいですっ!?」

コウ「しかも急遽でスケート対決なんて、ほんとに急過ぎますよ!?」

りん「それに他の人もいますし、ここを管理している運営者さんの迷惑になるのでは…?」

葉月「心配しないでくれたまえ。全部、私の方から話は通しておくから!」

ゆん(葉月さん、どれだけ凄いんや……)

ひふみ「うぅ……いきなり…過ぎる…///」

はじめ「はい! 葉月さん、優勝者には何か景品はありますか?」

ゆん「ちょっ、はじめぇ!?」

葉月「もちろんさ!」

はじめ・青葉「「おぉっーー!!」」

コウ「青葉まで食いついてるし…」

りん「景品なんてどれだけ太っ腹なのかしら、葉月さん…」

葉月「景品は……「優勝者の望みを何でも一つ叶える」ことさ!!」

りん「えっ?」

ひふみ「な、何でもっ!?」

コウ「マジかよっ!?」

はじめ「じゃあ、好きなおもちゃとかフィギュアをたくさん買ってもらう、というのは?」

葉月「まぁ、買える範囲もあるが、もちろん叶えよう♪」

はじめ「やったぁーーーー♪♪」

ゆん「じ、じゃあ、服とかも!?」

葉月「もちろんOKさ♪」

ゆん「そ、それは、凄いわっ!!」

青葉「ほんとに何でも、ですか?」

葉月「いや、何でも…と言っても会社での地位をあげるや次の給料、ボーナスのアップ、次の新作のコンペで勝たせるというのはもちろん無しだよ!」

うみこ「そもそも…そんな事、叶えたら完全に反則、いやアウトですよ……」

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