絵里「仮装大会」 (20)

絵里「ん~今日はいい天気。おでかけ日和ね」

亜里沙「うん。とっても気持ちいいね」

雪穂「なんか、せっかくの姉妹水入らずの休日にお邪魔しちゃってすいません」

亜里沙「お邪魔じゃないよ。雪穂が来てくれて私は凄く楽しいよ。ね?」

絵里「ええ。穂乃果もこれれば良かったのにね」

雪穂「なんか珍しく用事があるみたいなんです。朝早く出かけちゃって」

絵里「そうなの?」

ワイワイガヤガヤ

絵里「あら?向こうで何かやってるのかしら?ちょっと見ていきましょうか?」

亜里沙「うん」





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司会「はい。続きましてエントリーNo.4。音ノ木坂中学校…」

絵里「何かの大会かしら?」

亜里沙「ハロウィンの仮装大会って書いてあるよ?」

雪穂「そっか!もうすぐハロウィンだっけ?」

絵里「なるほど。それでなのね」

亜里沙「仮装大会か~私も出て見たかったな」

雪穂「亜里沙なら可愛いから優勝出来そうだよね」

亜里沙「え~雪穂だって~」

雪穂「え?そうかな?」

絵里「ふふっ、二人とも可愛いわよ。ほら見て?今、出てるあの子は…黒い服と赤いリボンに箒を持って魔女かしら?」

亜里沙「本当だ。可愛い~」

雪穂「って言うか同じ学校の子だね」

司会「はい。ありがとうございました。とっても可愛い魔女さんでしたね~。さあ~どんどん行きます。続いての方は…音ノ木坂学院の一年生の女の子です」

亜里沙「音ノ木坂学院だって」

雪穂「知り合いだったりして」

絵里「まさか」

女子高生「ガオー。オオカミ男だにゃ~」

雪穂「あれ?今の声」

絵里「そうね…。どこかで聞いた事ある声ね…」

亜里沙「え?二人共知り合い?」

凛「東京都から来ました音ノ木坂学院の星空凛です」

絵里「やっぱり…」

雪穂「知ってる人でしたね」

亜里沙「凛さんだーーー」

凛「満月を見て変身しちゃったにゃ~。ガオー」

司会「えっと…オオカミ男ですか?」

凛「はい。この尻尾を作るのに苦労しました」

司会「そ、そうですか」

雪穂「オオカミ男……」

亜里沙「凛さん可愛い~」

絵里(凛…司会者の人困ってるじゃない。あんなにゃーにゃー言ってオオカミ男って。どうしてオオカミ男を選んだのよ。男でもないしオオカミ要素も皆無じゃない。他にいくらでもあったでしょ。猫娘とか!)

亜里沙「お姉ちゃん?どうしたの?」

絵里「いえ…」

司会「え~…どうしてオオカミ男を選んだんですか?」

凛「それは凛の誕生日が11月1日でワンワンワンだからにゃ~」

司会「な、なるほど」

絵里(犬要素がそれしかないじゃない。普段どんなつもりで過ごしてるのかしら…)

亜里沙「確かに凛さんは犬っぽいかも」

絵里(そう思ってるのは亜里沙だけよ…雪穂ちゃんの顔見てみなさい)

雪穂「ははっ…」

絵里(苦笑いしてるでしょ…)

司会「は、はい。ありがとうございました。それでは気を取り直して…続いていきましょう。この方も音ノ木坂学院の二年生です」

絵里「嫌な予感が…」

穂乃果「エントリーNo.6。東京都から来ました高坂穂乃果です」

雪穂「お姉ちゃん…用事ってこれだったんだ」

絵里「やっぱり…って言うか穂乃果、仮装は?」

亜里沙「ハラショー。穂乃果さんまでエントリーしてたなんて」

司会「あの…これはなんの仮装でしょうか?」

穂乃果「はい。ちょっと待ってて下さい。今準備してるんで」

司会「準備ですか?」

穂乃果「はい。じゃあ、花陽ちゃん?いい?」

絵里「え?花陽もいるの?」

花陽「ほ、本当にやるの?なんか他の人達と趣旨が違うよ?」

穂乃果「うん。じゃあ、やるよ?タイトルは手を使わないでご飯を食べるです」

司会「え?あの…二人羽織?」

絵里「穂乃果?」

雪穂「お姉ちゃん…何を…」

穂乃果「モグモグ」


司会「あの…これは…」

穂乃果「ですから、手を使わないでご飯を食べる人です」

司会「えっと…」

穂乃果「あれ?点数上がらないね?って言うか点数パネルがないけど…」

絵里(穂乃果、これ仮装大賞じゃないから…)

雪穂「もう…お姉ちゃんのバカ」カァァァ

絵里(雪穂ちゃん顔真っ赤じゃない…可哀想に…)

穂乃果「あれ~」

花陽「やっぱり、違ったんだよぉ~。うぅ、恥ずかしい。誰か助けてぇ~」

穂乃果「ご、ごめん。ご飯あげるからさあ。穂乃果の食べかけだけど」

花陽「うん…」

司会「は、はい。ありがとうございました~」

絵里(花陽…厳しい事を言うようだけどあなたも悪いのよ?多分だけど穂乃果に言われるがまま出場する事になっちゃったのよね?嫌なら嫌と言わなきゃダメよ)

亜里沙「穂乃果さんは何の仮装だったのかな?」

雪穂「さ、さあ?何だろうね?」

司会「で、では、次に行きましょう。次の方どうぞ~」

シーン

司会「あれ?」

亜里沙「誰も出てこないね?」

絵里「そうね。トラブルかしら?」

司会「あの…次の方?」

ザワザワ

??「嫌です。私は出るとは一言も言っていません」

???「もうエントリーしてしまったんやから観念するんや」

??「あなたが勝手にエントリーしたのでしょう」

???「もう、これなら顔が見えないからええやろ」

??「で、ですが…」

司会「あの?」

雪穂「なんか舞台袖の方から声が聞こえますね」

絵里「そうね…。聞き覚えのある声で揉めてるわね…」

??「………」

司会「あっ、どうやら準備が出来たようです」

??「エントリーNo.7。匿名希望でお願いします」

絵里「あっ、やっと来たって…キャァァァ。な、何よあれ」

雪穂「うわっ、怖っ」

亜里沙「あれは宇宙人?」

司会「えっと…これは何の仮装なんですか?」

??「これは横溝正史原作、犬神家の一族に登場する犬神家当主、犬神佐兵衛の孫の犬神佐清の仮装です」

司会「は、はあ…」

絵里(いや、怖いわよ。ハロウィンよ?ハロウィンの仮装よ?普通スケキヨは選ばないでしょ?)

司会「えっと…なぜこの仮装を選んだんですか?」

??「友達が勝手にエントリーしてしまいまして。なので、恥ずかしくて…顔を…隠したかったので…」

司会「は、はい。ありがとうございました」

??「は、恥ずかしかったぁ」

絵里「にしても他にもっといいのあったでしょ…」

雪穂「海未ちゃん…」

亜里沙「え?海未さん?どこにいるの?」

絵里「亜里沙…ファンなのよね?」

亜里沙「え?」

絵里「いえ…」

司会「はい。では、次は…また音ノ木坂学院からのエントリーですね」

雪穂「またなんだ…」

絵里「お願いだから学校とμ’sの評判を落とすような事だけはしないで…」

にこ「エントリーNo.8。東京都から来ました宇宙No.1アイド!矢澤にこです。にこにーって覚えて下さい。今日は魔女の仮装をして来まして」

亜里沙「にこさんだ~」

雪穂「そうだね」

絵里(にこ……普通!!!今までの中で一番にこがまともじゃない。って言うか最初に見た子と被ってる)

にこ「今日はにこが皆んなに魔法をかけちゃいます。いきますよ~にっこにっこ…」

司会「はい。ありがとうございました」

にこ「なんでよ!」

司会「はい。続きまして」

にこ「いや、まだ…」

司会「UTX学園からのエントリーです」

にこ「ちょっと…」

あんじゅ「どうも~。エントリーNo.9。優木あんじゅです」

にこ「あっ…A-RISE…」

あんじゅ「ハロ~」

絵里「あんじゅさんじゃない…」

雪穂「あれは…魔女ですよね?」

絵里「多分。なんか…完成度高いわね。本当の魔女みたい…にこが魔女見習いに見えて来るわね」

司会「はい。とても完成度の高い仮装でしたね」

絵里「μ’sの中で唯一のまともな仮装だったのに…にこ、気の毒ね」

司会「はい、では次行きます。え~…また、音ノ木坂学院からのエントリーです」

女子高生「エントリーNo.10。東條希です」

絵里「希…?え?希?」

雪穂「あれは希さんですよね?」

亜里沙「ハラショー。全然誰だかわからない」

司会「あの…何の仮装でしょうか?」

希「バッツカッチです」

司会「え?」

絵里「え?なんて言った?」

希「バッツカッチの仮装でしょ」

絵里(いや、二回聞いても分からないんだけど。なんて言った?)

司会「えっと…もう一度良いですか?」

希「はい。エントリーNo.10」

司会「いえ、そこからではなく何の仮装かを」

絵里(何やってるのよ…考えれば分かるでしょ)

希「あ~バッツカッチの仮装をして来ました」

絵里(いや、だから何よそれ?バッツカッチ?初めて聞いたんだけど)

司会「えっと…バッツカッチ?」

希「はい。アメリカのワシントン州の山脈に出現したと言われているUMAです」

絵里(いや、マイナー過ぎるわよ。完成度が高いのか低いのかも分からないわよ)

亜里沙「お姉ちゃん?バッツカッチって何?」

絵里「さ、さあ?」

亜里沙「お姉ちゃんでも分からない事ってあるんだね」

絵里「そうね。世界は広いからね…」

司会「な、なるほど。わっかりましたー」

絵里(最初の凛がまともに思えて来るわね。いや、オオカミ男自体はまともだったのよね。凛がやる事に問題があるだけで)


司会「はい、次行ってみましょう」

絵里(なんか司会の人も投げやりになって来たわね)

ことり「エントリーNo.11。東京都から来ました。南ことりです」

絵里「ことり…その格好は…」

亜里沙「ことりさんだー」

雪穂「そうだね」

司会「え~メイドの仮装ですね?」

ことり「はい」

絵里(ことり。あなたがメイド服を着ても仮装とは言えないわよ。だってそれ、バイト先の制服でしょ?ただの秋葉のカリスマメイド、ミナリンスキーじゃない)

ことり「実はこれだけじゃなくって」

司会「まだ、何かあるんですか?」

ことり「はい。ちょっと待ってて下さ~い」

絵里(なんの準備してるのかしら?ことりだから大丈夫だと思うけど…)

ことり「出来ました~。わぁぁぁぁぁぁ」

きゃあああああ

絵里「きゃあああ」

亜里沙「きゃあ」

雪穂「わぁぁ。びっくりしたぁ」

ことり「はい。ボディシールでゾンビに変身しちゃいました」

司会「な、なるほど。メイドゾンビですね?」

ことり「はい」

司会「びっくりしましたね。ありがとうございました」

絵里(な、なんなのよ。もう…ことりってたまにタチの悪い事するわよね。妹の隣で悲鳴あげちゃったじゃない)


絵里「はあ…なんか疲れたわね…」

司会「さあ、いよいよ最後のエントリーです。では、どうぞ」

真姫「え、エントリーNo.12。西木野真姫」

絵里「やっぱり、真姫も…」

司会「なんの仮装をして来たんですか?」

真姫「えっと…その…プリンセスの…」

雪穂「真姫さん…綺麗…」

亜里沙「ハラショー。本当のプリンセスみたい…」

絵里「ええ。とっても綺麗ね。これは………」

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司会「それでは、結果発表に移りたいと思います」

穂乃果「いやぁ~、まさか皆んなもエントリーしてるとはね」

凛「本当だにゃ。かよちんも言ってくれれば良かったのに」

花陽「私は朝、穂乃果ちゃんから連絡来て急遽だったの」

希「そうなんや。それはビックリや」

凛「皆んなフザケ過ぎだったにゃ」

にこ「あんたに言われたくないわよ」

凛「にこちゃんが一番ふざけてたけどね?ね?海未ちゃん?」

にこ「どこがよ」

??「海未?はて?誰のことでしょうか?」

希「いや、もう声でバレバレやって」

穂乃果「でも、優勝は決まった様なもんだよね?」

ことり「うん。そうだね。優勝はプリンセスかな?」

真姫「べ、別に…」

司会「それでは発表します」

ドゥルルルルル

絵里「ふふっ、優勝は決まった様なものね」

雪穂「そうですね」

司会「優勝は…エントリーNo.6。高坂穂乃果さん」

穂乃果「え?穂乃果?」

真姫「……」

絵里「え?えええええ?」

雪穂「お、お姉ちゃん?」

亜里沙「ハラショー」

司会「それでは高坂さんには優勝トロフィーとお米3キロが贈呈されます。それでは、今の気持ちを…」

花陽「え?お米?」

穂乃果「えっと…はい。本選に向けてもっと練習を重ねて行きたいと思います」

絵里(いや、だから仮装大賞じゃないってば)



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