めんま「ほら！これだよ」

じんたん「･･･」


つるこのうんち「ﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾝ」


じんたん「なぁめんま･･･これほんとにつるこのうんこなのか？」

めんま「うん！めんまパンツ下ろすところから上げるとこまで見たから」

じんたん「そう、なのか･･･」

めんま「大スクープだよね？ね！じんたん！」

じんたん「あ、あぁ･･･あの細身に対してこの立派なうんこか･･･意外だな」

めんま「ぷにぷに♪」

じんたん「棒で突っつくなって･･･」

めんま「へへーん！見つけためんまはノーベル賞ものだよ！」

じんたん「･･･取り敢えず土に埋めるか」

めんま「えぇーっ！？なんで！？つるこのうんちだよー！」

じんたん「とにかく埋めるものは埋めるんだ。つるこだって自分のうんこが他人に見られてるって思うと嫌だろ」

めんま「えー･･･うん、わかったぁ･･･」

じんたん「はぁ･･･近くに公衆便所でもあればいいんだけどな」

ざっくざっく

ぼどふっ

ざーざー

ぽんぽん



じんたん「よし、さて秘密基地に戻るか」

めんま「なんだか惜しいことしちゃったな～、ざんねん」

じんたん「何が残念だよ、ったく･･･」ｽﾀｽﾀ

めんま「良いことした後は、良いことあるって前にぽっぽが言ってたよ」

じんたん「おーっす･･･はぁ」

めんま「ただいまーっ！」

あなる「どうしたよ、さっき。急に騒ぎ始めたと思ったら大声あげて飛び出すんだもの」

じんたん「いや･･･その、な」ﾁﾗｯ

つるこ「男の子なんだからそういう事になる時があるのでしょ」

じんたん「あ、つ、つるこ来てたのか･･･」

つるこ「ええ、ちょうど宿見君が席を外してる時にね」

あなる「で、何しに行ってたわけ？」

じんたん「ちょっと立ちションにな」

あなる「花摘みに行くだけであんだけ騒ぐなんてバカじゃないの？」

じんたん「いいだろ、別に」

あなる「ふーん･･･ま、そうね」

次の日



めんま「じんたんじんたん！またつるこがうんちしてたー！」

じんたん「またかよ」

めんま「めんま隊長は今日も功績を挙げたであります！」

じんたん「どんな功績だよ･･･」

めんま「じんたん行こー！」

じんたん「はいはい･･･っと、スコップスコップ」

あなる「なんかブツブツ言ってるけどどうしたのかしら」

ぽっぽ「めんまが話しかけてくれてるんじゃないか？」

あなる「あぁ、そういえばそんなこと前に言ってたっけ」

ぽっぽ「じんたーん！どこ行くんだー？」

じんたん「ちょっと野暮用だ」

めんま「つるこのうんち探検隊！行くであります！」

じんたん「はぁ･･･」

ぽっぽ・あなる「？」

次の日



めんま「じんたーん！うんちー！」

じんたん「はいはい･･･」

ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

次の日


めんま「今日もつるこのうんち行こー！」

じんたん「わかったわかった･･･」

ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

次の日


めんま「つることうんちは仲良し無限大！イエイッ！」

じんたん「はぁ･･･」

ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

次の日


めんま「つるこのうんちはつーるつる♪」

じんたん「その変な歌やめろ」

ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ


次の日

次の日

次の日

次の･･･

･･･

･･･

ぽっぽ「またじんたん出かけたな」

あなる「そうね」

ぽっぽ「こうも毎日毎日続くとなんか妙だな」

あなる「何をしてるのかしら」

つるこ「ごめんなさい、遅れたわ」ｽｯ

ぽっぽ「おっす！つるこ！」

あなる「つるこココ最近毎日来るじゃない」

つるこ「私も、ここが居心地いいのかなって思えてきてね」

あなる「ふーん･･･ゆきあつは来ないの？」

つるこ「松雪はまだ宿見君の言う事認めてないみたい」

あなる「そう･･･」

つるこ「かく言う私も半信半疑なんだけどね」

あなる「まぁ私もそうなんだろうけど･･･」

つるこ「宿見君を信じられない自分がいない、とか？」

あなる「なっ！？べ、別に私はあいつのことなんか･･･」

つるこ「ふふっ･･･変わってないのね」

あなる「ち、違うし！」

ぽっぽ「かぁーっ！じんたんも罪な男だなぁ！」

あなる「だから違うって言ってるでしょ！！」

ぽっぽ「とかいいつつもー？」ﾆﾔﾆﾔ

あなる「う、うるさいうるさい！わ、私宿見の様子見てくる！」ﾀｯﾀｯﾀｯ

ぽっぽ「ひゅーひゅー！」

つるこ「あんまり安城さんを虐めないの」

ぽっぽ「言い出したのつるこじゃねーか！」

つるこ「あら、そうだったかしら」

川の辺



めんま「今日のつるこのうんちコーンが入ってるね」

じんたん「そうだな。よく噛まないで飲み込んでる証拠だ」

めんま「めんまコーン大好きだから１粒１粒噛まなきゃ納得出来ないんだよねー！」

じんたん「そうだったな。母さんの蒸しパンのレーズンだって１粒ずつ味わってたもんな」

めんま「そうそう！」

じんたん「よし、今日も完了っと･･･」ﾎﾞﾄﾞﾌｯ

めんま「わぁー！！つるこのうんち落とし穴も大分埋まってきたね」

じんたん「そうだな。いっぱいになったらまた穴を掘らなきゃいけないな」

めんま「わーい！つるこのうんちゆうえんち！」

じんたん「ぷっ、なんだよそれ」

めんま「なんか語呂がいいなーって、えへへー」

じんたん「確かにな、ふふふ･･･」




物陰あなる「･･････じん、たん･･･」

そして、時は経ち･･･




松雪「あの日をもう1度やるか･･･？」

じんたん「え･･･」

松雪「あの日、ここであったことを再現してみるんだ」

ぽっぽ「あなる！言うんだ！」

じんたん「なんだよそれ！そんなことして何に──「じんたんってさ！」




あなる「じんたんってさ･･･つるこのうんちのこと･･好き、なんでしょ･･･？」




じんたん「！？」

つるこ「えっ」

じんたん「はぁ！？何言ってんだよ！俺は･･･俺は･･････」

松雪「言えよ。･･･はっきり言えよ！」

ぽっぽ「いーえ･･･いーえ･･･」

つるこ「ちょ、ちょっと」

めんま「いーえ！いーえ！」

じんたん「ばっ、誰が！」

松雪「逃げたら同じだぞ！じんたん！」

じんたん「！」



じんたん「────きだ･･･」

つるこ「！！」

じんたん「俺はッ！つるこの！うんちが！」



「好きだ！！」

あなる「･･･」

じんたん「くっ･･･」

つるこ「ど、どういうことなの！？」

ぽっぽ「じんたんお前･･･泣いて」

あなる「うそ･･･じんたんが泣いてる･･･」

じんたん「うわっ！なんだこれ、あれ･･･ははは、止まらねえ･･･」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

めんま「じんたん･･･」

じんたん「･･･クソっ！」ﾊﾞｯ

めんま「じんたん！？」

つるこ「･･･なにこれ」

あなる「つるこ！じんたんを追いかけて！」

つるこ「な、なんで」

あなる「なんでもクソもないでしょ！あの日の後悔を繰り返すつもりなの！？」

つるこ「･･･！！」ﾊﾞｯ




松雪「言う時は言うじゃないか」

あなる「つるこも意外と鈍感ね」

松雪「まぁな」

あなる「私達のことになるとすぐ敏感になるくせに、自分のことになるとほんと鈍感で･･･」

ぽっぽ「こんなの馬鹿な俺でも気付けたのにな･･･」

松雪「近過ぎて気付けないものもあるんだよ。あの日だってそうだったさ」

あなる「･･･」

松雪「たった１つのきっかけで当然の事が当然じゃなくなる。気付いてたようで気付いてなかったんだよ、あいつは」

ぽっぽ「ああ見えてじんたんも弱い男なんだよなぁ」

あなる「あの日と･･･同じ･･･」

─────
───
─




あなる(幼少期)「じんたんってさ、めんまのうんち好きでしょ？」




じんたん「え」

めんま「ええぇぇえええ！？」

じんたん「な、何言ってんだよ！」

松雪「正直に言えよ。超平和バスターズに隠し事はなしだぞ」

ぽっぽ「いーえ！いーえ！いーえ！」

つるこ「もーやめなよー」

めんま「･･･」

じんたん「ばかっ･･･だ、だーれが！あんなうんこ！」ﾊﾞｯ


誰も知らなかったんだ


あのうんこが


めんまの最期を予兆してただなんて



めんま「待っ！じんたん！あの川原のうんちはめんまのじゃ────キャッ！？」


ドシャ！バッシャァァン！！


─
───
─────

つるこ「はぁはぁ･･･待って！じんたん！」

じんたん「っ！」

つるこ「あの日じんたんが好きって言ったあれは･･･めんまのじゃなくて私のなの･･･！」

つるこ「あの日心にし舞い込んだ罪悪感･･･」

つるこ「じんたんが、めんまが帰ってきたって言った時、全てが戻ってきて私の心を締め付けた･･･」

ｱﾉﾋ ﾅﾂﾉｵﾜﾘ ｼｮｰﾗｲﾉﾕﾒｰ


つるこ「あの日、みんなが笑っていたから言えなかった･･･！」


ｵｰｷﾅｷﾎﾞｰ ﾜｰｽﾚﾅｲ


つるこ「そんな時、めんまは言ってくれた･･･誰一人に疑いの目を向けさせないために･･･」



『これ、めんまのうんち、だよ？すごく太いでしょ！』

『すげー！』

『指で突っつくのやめなよ、じんたん』

『これ秘密基地に飾ろうぜ！』

『ええー！』



つるこ「それでみんなして毎日めんまを笑った･･･私は助かったってホッとした･･･でも、心が痛かった」

ｼﾞｭｰﾈﾝｺﾞﾉ ﾊﾁｶﾞﾂ


つるこ「だから、こうして、また私は･･･あの時と同じように、同じ場所にした･･･」


ﾏﾀｱｴﾙﾉｦ ｼﾝｼﾞﾃｰ


つるこ「それでみんなが気付いて、私が犯人だって知って･･･それでめんまが報われると思ったの」


ｻｲｺｰﾉｰ ｵﾓｲﾃﾞｰｦｰ


つるこ「･･･でも、報われなかった」

じんたん「･･･」


ﾃﾞｱｲﾊﾌﾄｼﾀｼｭﾝｶﾝｰ ｶｴﾘﾐﾁﾉｺｰｻﾃﾝﾃﾞｰ


つるこ「私は･･･どうしたらいいの･･･」

じんたん「いいや、報われたぞ」


ｺｴｦｶｹﾃｸｰﾚﾀﾈ ｲｯｼｮﾆｶｴﾛｰｫ


つるこ「･･･なんで言いきれるの？」

じんたん「だってつるこのうんこに、めんまは恨みなんて持ってないからな」


ﾎﾞｸﾊﾃﾚｸｻｿｰｫﾆ ｶﾊﾞﾝﾃﾞｶｵｦｶｸｼﾅｶﾞﾗｰ


つるこ「･･･」

じんたん「めんまの無邪気にうんこで遊ぶ姿を見てて思ったんだ。めんまは単純にうんこが好きなだけだって」


ﾎﾝﾄﾊﾄﾃﾓﾄﾃｰﾓｳﾚｼｶｯﾀﾖｰ ｱｰﾊﾅﾋﾞｶﾞﾖｿﾞｰﾗｷﾚｲﾆｻｲﾃ ﾁｮｯﾄｾﾂﾅｸ

ｱｰｶｾﾞｶﾞｼﾞｶﾝﾄﾄﾓﾆ ﾅｶﾞﾚﾙｰ ｳﾚｼｸｯﾃｰ ﾀﾉｼｸｯﾃｰ ﾎﾞｳｹﾝﾓｲﾛｲﾛｼﾀﾈｰ

ﾌﾀﾘﾉｰ ﾋﾐﾂﾉｰ ｷﾁﾉﾅｶｰ



じんたん「そして俺も単純に･･･」

ｷﾐﾄﾅﾂﾉｵﾜﾘｰ



「つるこのうんこが好きなだけだったんだよ！」



ｼｮｰﾗｲﾉﾕﾒｰ



つるこ「じんたん･･･」ﾎﾟｯﾎﾟ

つるこ「･･････私も、じんたんにうんちを見られるのに･･･」

つるこ「興奮してた･･･」


ｵｵｷﾅｷﾎﾞｰ ﾜｰｽﾚﾅｲ


つるこ「秘密基地に飾られて、ハエが集って、それでもじんたんは毎日突っつき続けた･･･ 」


ｼﾞｭｰﾈﾝｺﾞﾉﾊﾁｶﾞﾂ ﾏﾀｱｴﾙﾉｦ ｼﾝｼﾞﾃｰ


つるこ「それがとても嬉しかったの･･･」

ｷﾐｶﾞｻｲｺﾞﾏﾃﾞ ｺｺﾛｶﾗｱﾘｶﾞﾄｰｻｹﾝﾃﾞﾀｺﾄｰ ｼｰｯﾃﾀﾖ


つるこ「私も･･･」


ﾅﾐﾀﾞｦｺﾗｴﾃ


つるこ「私もそんなじんたんが！」


ｴｶﾞｵﾃﾞｻﾖﾅﾗｰ


つるこ「好き！」


ｾﾂﾅｲﾖﾈｰ


つるこ「じんたん！」

じんたん「つるこ！」



ｻｲｺｰﾉｰ ｵﾓｲﾃﾞｰｦｰ･･･

ｷﾐｶﾞｻｲｺﾞﾏﾃﾞ ｺｺﾛｶﾗｱﾘｶﾞﾄｰｻｹﾝﾃﾞﾀｺﾄｰ ｼｰｯﾃﾀﾖ


つるこ「私も･･･」


ﾅﾐﾀﾞｦｺﾗｴﾃ


つるこ「私もそんなじんたんが！」


ｴｶﾞｵﾃﾞｻﾖﾅﾗｰ


つるこ「好き！」


ｾﾂﾅｲﾖﾈｰ


つるこ「じんたん！」

じんたん「つるこ！」



ｻｲｺｰﾉｰ ｵﾓｲﾃﾞｰｦｰ･･･

松雪「フッ･･･」

あなる「･･･」

松雪「お似合いだと思うな」

あなる「･･･性癖がぴったりだもの。合わないわけないわよ」

めんま「あ、なんか成仏するよー」ｼｮﾜｱｱｱ

松雪「あぁ･･･良かったな。じんたん、つるこ･･･」




～夏の終わり～