霞「何回言ったら覚えるのよ!」 (217)

前に金剛と呉提督の話を書いてた人です。よかったら見てください。

提督「うちの金剛は処女ビッチ」
【艦これ】提督「うちの金剛は処女ビッチ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1501858441/)


霞「なんで朝礼に司令官のあんたが遅刻してくるのよ!」

提督「ちょっと腹が痛くなって遅れました......」

霞「はあ......起きるのが早くても毎回それだと皆に呆れられるわよ?」

夕張「大丈夫よ、今に始まった事じゃないし」

扶桑「何となく予想してたから気にしてないわ」

提督「おぉ......慰めてるのか貶してるのかわかんないけどありがとう」

霞「それより早くしなさい!皆が待ってるのよ!」

ハヤクシロー! クソテイトク! キタカミサントノジカンカエセ!

提督「すまん、今から始めるわ」

オセーンダヨハゲ!

提督「ハゲじゃねぇよ!今言ったの誰だ!」

霞「んなことより席に座れ1」ゲシ!

提督「痛い!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1505407275

霞「以上が今日の任務よ。遠征に行く艦隊は補給の確認をしてから向かうように!それじゃあ解散!」

提督「頑張れー」

摩耶「なあ...これって普通は提督の仕事なんじゃねえの?」

霞「そうなのよね」チラッ

提督「やってもいいけどグダるで」

響「紙に書かれた文字を読むだけなら簡単じゃないか」

提督「そうなると今度は噛みまくるんだよなぁ」

霞「そうね。嚙みまくってあんたの舌が細切れになる前に私がやらないといけないのよ」

霞「わかったらさっさと出撃してきなさい!」

摩耶「へーい......行こうぜ、響」

[艦これ]といれるのを忘れてました。毎回やらかしててすみません......

すみません誤字です...
>>1
霞「んなことよりさっさとすわれ1」ゲシッ
ではなく

霞「んなことよりさっさとすわれ!」ゲシッ
でした。

ー提督室ー

漣「燃料弾薬オッケーです!」ビシッ

時雨「それじゃあ行ってくるよ」

提督「おう!バケツ頼むわー」

コポコポ

提督「お茶うめぇ」ズズズ

霞「そっちの書類は終わった?」

提督「終わったで、ほい」

霞「確認するから待ってなさい」カキカキ

提督「あいよー」カキカキ

カキカキ......カ

霞「軽く数えても20も誤字脱字があったわ」ハァ......

提督「まじかー......すまん」

霞「ほんっとなんでこんな奴が元帥なんだか......」

提督「それは知らんよ!わしに言われても困るから横鎮提督に言って!」

霞「佐世保のウチがやらかせば周りから何て言われてるのかわかる!?」

提督「何て言われてるん?」

霞「だって佐世保の佐鎮提督だものって決まって言われてるのよ!?」

提督「いや、それは前からだけど......」

霞「あんたはそれで悔しくないの!?」

提督「いやどっちでもいいかなぁってわしは思うけど」

霞「私が嫌なの!!早く何とかしなさい!」

提督「えぇ......そっかぁ」

霞「それとこれ!」

提督「あぁ、開発の許可書ね。どしたん」

霞「字が!汚いのよ!」

提督「そうか?」

霞「明石さんが毎回聞いてくるのよ......」

ーーー

明石『あの......霞ちゃん、提督の暗号なんだけどこれは何て読むのかな?』

霞『』

ーーー
提督「後でメールで誤っておくわ」

霞「それとカタカナで新メニューの許可書を書かれると面倒だって鳳翔さんが言ってたわよ」

提督「いつにも増して舌打ちが多かったのはそれだったのか...」

霞「まあ、その終わってない書類のミスが少なくなればそれでいいわ」

提督「頑張るわー」

霞「それを聞いて大丈夫だった試しが無いから期待出来ないのよ......」ハァ

提督「今回は違う佐鎮提督をみせるから期待してや」ガタッ

霞「ちょっと!どこに行くのよ」

提督「そこにある冷蔵庫からモンスターエナジーを取ってくるだけだが......」

霞「はぁ!?あんたさっきコーヒーとお茶飲んでたじゃない!!」

霞「カフェインの取りすぎよ!このバカ!」ガシッ

提督「大丈夫でしょ~。時間空けて飲んでるし」

霞「そういう問題じゃなくて......!」

霞「あー......もう飲んでる......」

コンコン

長門「長門だ、失礼するぞ」

霞「はあぁぁぁぁ......」ズーン

長門「ヒトヒトマルマルに舞鶴鎮守府から新任の提督が演習をしに来るとの連絡があった為、報告に来たのだが......」

長門「霞は一体何があったんだ.....?」

霞「このクズの相手に疲れたのよ......」

提督「だってさ」

長門「はぁ......提督よ、あまり霞を困らせるな」

提督「すまんな、これでもわしなりに頑張ってるんだよなぁ」

霞「わかってるならモンスターエナジーを飲むのをやめなさいよ...ったく」

提督「これ飲まないと厳しくてさ」ゴクゴク

今回も11時から1時に更新します。

霞「ヒトヒトマルマル。演習の予定の時間よ!ほら早くしなさいったら!」

提督「あー......わかったわ」グター

霞「はぁ......あれを飲んだら眠くなるって事わかってたはずじゃないの?」

提督「先行ってててや......後から向かうわ」

霞「それじゃあ相手に失礼じゃないの!バカじゃないの!?」

提督「あぁ......」

霞「ほら早くしなさい!舞鶴の提督が待ってるはずよ!」

提督「わかったわー......」

霞「ほら背筋を曲げない!」バシッ

提督「痛い!」

ー応接室ー

ガチャ

舞鎮提督「お初にお目にかかります元帥殿」ペコ

舞鎮提督「私は舞鶴鎮守府の舞鎮提督と申します。ほら!お前も挨拶しとけ!」

五月雨「よっ宜しくお願い致します!」ペコペコ

提督「あぁ、そんな堅苦しく挨拶しなくてもええよ」

舞鎮提督「へ?」キョトン

霞「はぁ......」

霞「このバカ!それじゃあ元帥としての立場がないって何回言ったらわかるのよ!!」

提督「立場もなにもわしにそんな役は似合わんし」

霞「とりあえず元帥らしく振舞えばいいのよ!このクズ!」バシバシ

>>20て が多いですね。正しくは
提督「先いっててや......後から向かうわ」
です。

舞鎮提督「あの~......大丈夫ですか?」

五月雨「あうー......」オロオロ

提督「あぁ、いつもこうだから気にしないで」

舞鎮提督「え?でも上官に対してその発言はまずいんじゃ......」

提督「霞が言ってる事は正しいし、わしが悪いから仕方ないよ」

霞「そうよ!元帥のあんたがしっかりしていればここまで怒らないの!」

舞鎮提督「はぁ......?そうなんですか」

提督「それよりまたせて悪かったわ、演習を始めようか」

舞鎮提督「はい!よろしくお願いします!」ペコ

五月雨「よろしくお願いします!」ペコ

提督「おう、よろしくな」

ー演習場ー

神通「撃ちます!当たって!」ボーン!

若葉「くっ!」大破

五月雨「あの神通さん凄い...!動きを読んでる......!」ゼェゼェ

深雪「五月雨!あぶねぇ!」

ドーン!

五月雨「あっ」

ボーン!

五月雨「皆さんごめんなさいぃ......」大破

霞「そっちはもう轟沈判定の娘しかいないみたいね」

白雪「うぅ......」大破

敷浪「強すぎー......」大破

満潮「......ふん」大破

舞鎮提督「今日はどうもありがとうございました!」ペコ

舞鎮提督「前の作戦で主力艦隊を撃滅させた佐世保の貴方と演習が出来て光栄に思います!」

提督「別にそこまで光栄に思わなくてもええよ」

霞「またあんたは......」ハア

五月雨「ご指導ありがとうございました!今回の演習で学んだことは忘れません!」

霞「まだまだ無駄な動きがあるけど見込みがあるわよ。もっと精進しなさい」

提督「お、まじかー!やったやん!霞はなかなか褒めないからな」ニヤニヤ

霞「余計な事を言うな!このロリコン!」ベシッ

五月雨「本当ですか!?ありがとうございます!えへへ」

霞「あんたはあんたで......もう......」フイッ

~提督室~

提督「舞鎮提督も帰った所でMVPの娘にご褒美をあげよう!」

提督「おめでとうじんちゅう!間宮券だ」

神通「ありがとうございます」

神通「それとその呼び方は気持ち悪いのでやめてください。天井に吊るしますよ」

提督「おう、次から気をつけるわ」

夕立「夕立も頑張ったっぽい!だから間宮券を要求する!」

提督「お前は知らん!間宮券は渡さんぞ!」

夕立「ここに夕張の着替え写真があるんだけど」ヒラヒラ

提督「持ってけ泥棒!」バシッ

霞「時刻はヒトサンマルマル、出撃していた艦隊が戻ってきたみたいね」

コンコン

時雨「提督、失礼するよ」ガチャ

提督「おぉ!おかえり、時雨」

夕張「遠征は無事に成功しました!」ビシッ

提督「バリちゃんもお疲れ様」

夕張「その呼び方はなんですか!?」

漣「バリちゃんww」

提督「いい名前でしょ?」

夕張「良くないです!!」

時雨「僕は可愛くていいと思うよ......フフッ」プルプル

夕張「それ笑ってるよね!?」ガーン

漣「今回もバケツはありません!」ビシッ

提督「まじかー......バケツの量が心配だから欲しかったんだけどなぁ」

時雨「ちょっとした事故があってね」

霞「燃料も少ないって連絡が来てたわ」

提督「あー......なら仕方ないわな。皆が無事で良かったわ」

漣「ぶっちゃけ重かったので捨てました!」テヘペロ

提督「ちょっ!何してんの!?」

霞「重いと捨てたくなるからわかるわ。あんたの為と思うと尚更ね」

提督「酷い!!」

夕張「まあまあ。お詫びに芋羊羹を買ってきたので許して下さい」

提督「お、それは嬉しいわ!くれるん?」

夕張「いえ、後で私たちが食べます」

提督「じゃあ報告する必要なくね!?」

夕張「じゃあ私達はこれで失礼します」

提督「おぉ!また頼むわ!」

時雨「いつかきっとバケツを持ってくるよ」

提督「それ持ってこないやつ!」

霞「漣は後で説教だから覚悟しておいてね」

漣「うそーん!?まじで!?」

提督「ざまあw」

漣「毎回誤字ったメール送り付けるやつに言われたくないね!」

霞「鳳翔さんへのメールは大丈夫だったはずよ!」

漣「そのメールが漣に間違って来てるんだけど!」

提督「え?まじで?」

漣「ほら!」バッ

提督「ファーw嘘やん......」

夕張「うわっ......だから鳳翔さん怒ってたんだ」

霞「毎回確認しなさいよ!このバカぁ!!!」

時雨「見事に改行から始まってるね」

提督「あれ?おかしいな......確認したんだけどなぁ」

時雨「提督の目は節穴どころか風穴が開いてるんじゃないかな」

提督「それはないと思うが」

漣「とりあえず謝ったほうがいいですよ。鳳翔さん般若みたいな顔してましたし」

提督「だよなぁ」

霞「ある意味誤ってるわね、送る相手を」

提督「それはまじですまんかった」

霞「ヒトヨンマルマル。もうこんな時間ね、そろそろお腹が減ってきたわ」

提督「お、そうだな!わしは霞の手料理が食べたいわー」

霞「はいはい、作ればいいんでしょ?」

提督「まじで!?いいの!?」

霞「今作るからそこで待ってなさい」

ガチャ バタン

ブーン チン!

霞「できたわ」ドン

提督「いや、今レンジ使ってたよね」

霞「愛情たっぷり冷凍食品よ」

提督「微塵も愛情を感じられないのだが......」

提督「もう夜か......」

提督「わしはもう寝る時間だわー」フアア

霞「あくびしてる暇があるならその大量の書類片付けたら?」

霞「明日は横須賀と呉の提督と前回の作戦についての報告があるんでしょ?」

提督「あー...そうだったな」カキカキ

霞「なら早く終わらせないとダメじゃないの!ほら手伝うから半分こっちに頂戴」

提督「おぉ、ありがとう」ホイ

提督「でもあの作戦も謎が多かったよな」

霞「呉の艦隊の証言も気になる事が多かったわよね」

提督「報告に至っては偽造の報告書だけ大本営に送って終わりだったし」

提督「詳しい内容は時期が来たらの一点張りだし訳が分からないよ」

霞「書類のミスが多いから信頼も無くなって、秘密も話してくれなくなるのよ」

提督「それは......あるかもしれんわ」

霞「そこは否定しなさいよ!」

提督「お、横須賀の青葉から元帥になった記念の写真が送られて来てるぞ」

霞「あぁ、あの時の......」

~1ヶ月~

ー横須賀鎮守府 執務室ー

横鎮提督『元帥の辞職は聞いたよな?』

提督『あれな』

呉鎮提督『大本営で泡吹いて倒れた奴もいるって話は有名だがそれがどうした』

横鎮提督『市民の混乱を防ぐ為に義理の息子の俺に継いでくれと言われてな』

提督『はぁ!?義理の息子!?』

呉鎮提督『やけに親しかったのそういう事だったのか』

横鎮提督『あれ!?言わなかったか?まあいいや』

横鎮提督『元帥になると水面下の行動が出来なくなるんで佐世保のお前に押し付けるわ』

提督『はい!?何故わしに!?』

横鎮提督『選んでも特に支障が無いから』

呉鎮提督『可もなく不可もなく......よかったな』

提督『何も良くないよ!?』

提督「んで元帥にされたんだったよな」

霞「元帥になっても失敗する所は変わらないみたいね」

提督「中身が変わらないからな」

霞「なら頭の中を変えたら少しはマシになるかしら」

提督「いや、それは遠慮しとくわ」ハハハ

霞「はぁ......まったくもう」

コンコン

大淀「失礼します、提督」ガチャ

大淀「遠征、演習、出撃の書類の確認が完了しました。そちらの書類の処理を手伝いますね」

提督「いつもすまんな、大淀」カキカキ

霞「そう思うなら仕事のペースを上げなさいよ」

大淀「いえ、私は好きでやってるので大丈夫ですよ」アハハ

霞「フタサンマルマル......やっと終わったわ」

提督「みんなお疲れ様ー」

霞「あれから三時間経ったみたいね」

提督「ご飯食べてないけど大丈夫なん?」

霞「あっ」グ~

大淀「間宮さんに何か作ってもらえるように頼んでおきましょうか?」

霞「お、お願いするわ......」カー

提督「わしもなんか食べるかな」ンー

大淀「小さい女の子を食べるんですか?」

提督「食べるの意味が違うと思うのだが」

ー食堂ー

霞「今日も一日疲れたわ......間宮さんお水ー」グデー

間宮「はいはい」コポコポ

霞「ん......ありがと」コト

響「お疲れ様、霞」

霞「響......こんな時間に居るなんて珍しいわ」カラン

響「ん、少し昔を思い出してね」

霞「昔の話をここで言ったら鳳翔さんがすっ飛んできても知らないわよ」モグモグ

響「それは怖いね」

響「でも霞はまだ覚えているんだろう?」


響「あの提督が着任する前の事」


霞「......あんな酷い事は忘れもしないわ」

霞「あいつのせいで漣がどうなったか......忘れたいくらいよ」ゴクゴク

響「そうだね......こんな話をして悪かったよ」

蒼龍「ん?何の話をしてたの?」ガタッ

霞「脳の養分が胸にいってる空母には関係ない話よ」シッシッ

蒼龍「酷いなー!私はちゃんとしてるんだよ!?」

響「この前おにぎりに砂糖を使った話、あれは嘘だったのかな?」ニヤ

蒼龍「あれはー......ちょっとミスしただけでー......」ダラダラ

霞「私は明日に備えてそろそろ寝るわ」ガタッ

蒼龍「へーいお疲れ様~」ゴクゴク

霞「あんたはまだ飲むのね」

蒼龍「おうよ!飲まなきゃやってられないからね!」

霞「はぁ......まあいいわ、じゃあまたね」

響「また明日」ヒラヒラ

霞「蒼龍も程々にして寝なさいよ?」

蒼龍「わかったよ霞ママー!」

霞「誰がママよ!誰が!」

ー翌日 会議室ー

コンコン

霞「失礼するわ」ガチャ

呉鎮提督「ういーっす」

金剛「ヘーイ!霞ィ!お久しぶりデース!」

横鎮提督「あー......やっぱりあいつは遅刻か」

鹿島「えーと.....のんびり屋さんなんですね」

霞「......引きずり出してくるわ」ハア

ー提督室ー

霞「このクズ!何してんのよ!時間過ぎてるのよ!」

コノセンジョウガワタシノハカバヨ!

提督「待って!今良いトコなんだよ!!」

霞「大切な会議って言ってたでしょうが!!」ブツ

提督「あああああああ!お前えぇぇぇぇ!!!」

提督「電源消さんといてえぇぇぇぇ!!」アアア

ハヤクシロ! コノクズ! イタイ!

横鎮提督「今日もやってんな」

鹿島「凄い悲鳴ですね」

呉鎮提督「いつもの事だし慣れたわ」

金剛「むしろここの名物デスネ」

提督「それでは会議を始めるよ」キリッ

横鎮提督「8時から来てるのに待たせられたのですが」

提督「まじでそれはすまん......」

提督「アーマードコアをやってたらこんな時間になってるのに気づかなくてさ」

提督「いやぁ時間が経つのって早いですねぇ」

鹿島「何かおじいちゃんみたいな言い方ですね」ヒソヒソ

霞「いつも必ず四時に起きるから本当におじちゃんっぽいのよ」ヒソヒソ

呉鎮提督「ただでは絶対に許さないぞ」

横鎮提督「そうだそうだ!君の無い髪を毟り取るぞ」

提督「それは遠慮しとくわ」

金剛「Zzz」

霞「それより作戦海域の報告をしてくれないかしら」

横鎮提督「そうだね、まず作戦の内容から」

呉鎮提督「うちの金剛達は主力艦隊と交戦し、撃滅させる」

横鎮提督「横須賀の俺達が前線で敵を蹴散らし、道を切り開く」

提督「わし達が残りの残存勢力の撃滅を行う......という作戦で合ってる?」

霞「えぇ、でも実際はその作戦とは違ったのよね」

横鎮提督「そうだ。金剛達が交戦した主力艦隊は罠に嵌める為の餌」

提督「つまり......偽の主力艦隊だったと」フム

呉鎮提督「あんなに強かったのにか」

横鎮提督「うん。これを叩いても本陣が攻めてきて国は全滅、本陣を叩いてもこいつらが攻めてくる」

霞「いままで単純だった敵の行動がそんなに複雑な作戦を立てるなんて......」



霞「こんなのまるで人間が指揮をしているみたいじゃない!」バンッ!

金剛「!?」ビクッ

横鎮提督「そうだ、だが今は落ち着いて聞いてくれ」

横鎮提督「これを撃滅する為に司令塔に立つ元帥の艦隊を密かに出撃させた」

提督「元帥は上層部の圧力で今回の作戦は指揮するだけにされていたらしいな」

呉鎮提督「普通は最前線に出撃しているはずなのに作戦内容に名前も載っていないのはそういう事か」ナルホド

提督「金剛側の作戦は単純に主力艦隊の撃滅が目的ではなく」

呉鎮提督「大和の到着まで時間を稼ぎ、撤退した後に大和達が倒す作戦だったと......」

横鎮提督「あぁ、これにより一つの問題は解決したわけだが」

霞「残るは本陣って事ね」

横鎮提督「これについてはあまり言いたくないが......」

提督「どうした?」

横鎮提督「敵の中に前任の横須賀提督が居た」

「「嘘だろ!?」」

霞「前任の提督が裏切っていたなんて冗談よね...」ワナワナ

横鎮提督「前任時代から居た電が言ったんだ、間違いない」

呉鎮提督「それって電を異動させたことに関係するんだよな?」

提督「なにそれ聞いてない」

霞「あんたが半分寝てたからよ!」

提督「まじか」

横鎮提督「前任が裏切ったことで電は精神を保てなくなった」

霞「うっ...」フラフラ

提督「?」

呉鎮提督「だから記憶を消したのか...?」

横鎮提督「あいつの頼みだ」

霞(集中できない...頭が痛...い...)

呉鎮提督「だからってそんな事!」ガタッ!

金剛「んが!?」パチッ

金剛「よ、よく分からないけど二人とも落ち着くネー!」ワタワタ

鹿島「はっ!意識が飛んでた...とにかくおお、落ち着いてください!」オロオロ

ドサッ

提督「霞!!」ガタッ

一同「え?」

霞(こんな感じだったかしら......)

ー本当は沈むべきだったあの時もー

YouTubeでまとめて頂いていたのを見たのですが嬉しいコメントばかりでした。本当にありがとうございます!

ザザーン

霞「ん......ここって」

「やあ」

霞「あんたは......」

「久し振りだね霞」

妖精「覚えてるかな?心の妖精の妖精さんだよ」

霞「あんたの顔は嫌なほど覚えてるわよ」

霞「忘れたいくらいに」

妖精「それは嬉しいね。ありがとう」

霞「フン」

霞「で、何で私がここにいるのか説明してくれるかしら」

妖精「説明ね......」

妖精「言わなくても分かると思うけどな」

霞「何よ」

妖精「君の体が不安定な状態にあるってこと」

霞「確かに体が重いと感じた時があったけど特には......」

妖精「そっか......そのままだと君は大切なものを失う事になる」

霞「大切なもの?」

妖精「そうだ」

妖精「そしてそれを防ぐには過去の記憶の世界の中にある闇を倒さなければならない」

霞「過去......」

霞「それをやれば帰れるんでしょうね」

妖精「勿論!君にその勇気があればだけどね」フフン

霞「あんたに言われなくてもやるわよ!」

妖精「良かった......」ホッ

妖精「ならこの穴の中に入ってくれるかい?」ズオッ

霞「何よこれ」

妖精「うーん...何というか世界と世界を繋ぐ道、と言えばいいのか」

霞「そう、何でもいいわ」ヒョイ

妖精「終わったらまたここに自動で転送されるから安心して」

霞「わかったから早くしなさいよ!」ガーッ!

妖精「あはは......ごめんごめん」バッ

ー過去の鎮守府ー

霞「ん......」ゴシゴシ

霞「ここって佐世保よね......」キョロキョロ

霞「電気もついてないし薄暗いし...」プルプル

霞「何か凄く不気味ぃ......」ウルウル

スタスタスタ

霞「ピイ!?」ビクッ

朝潮『また今日も遠征ですか......最近はろくに休みもありません』ハア

霰『バケツもないし仕方ない......』

霰『でも休みは欲しい......疲れた』シュン

荒潮『せめてバケツが無くても怒鳴ったりしなければましなのよね~』

霞「朝潮お姉ちゃん......?」

霰『怒られるの嫌......』プルプル

朝潮『仕方ありませんよ、今日もバケツが取れるように頑張りましょう』

霞「あの......」ソッ

荒潮『そうね~......辛いけど頑張るわ~』スー

ア!アサシオキョウモエンセイ? ハイソウデス

霞「透けてる!?」

霞「でも何故......?記憶だから触れられない......?」ウーン

霞「あ~!!考えてても仕方ないわ!行動しなきゃ!」グッ

敷波だろ敷浪って何だよ

ー廊下ー

霞「......」テクテク

漣『それでね...やっぱりまだ忘れられないの』

明石『轟沈した響ちゃんの事ですか』

霞「漣......」

漣『だって大破進撃させるなんて......!』

明石『シッ!それ以上はマズイですよ』

明石『万が一に提督に聞かれたらどうなるか......』キョロキョロ

漣『う、うん...ごめん」

明石『これ以上はこの話をしないように!』

漣『わかった......』

明石『私は仕事があるのでまた後で会いましょう』

漣『』フリフリ

スタスタ

霞(いつも元気だった漣もこの世の終わりみたいな顔をしている...)

霞「響が沈んだ後に鈴谷も大井も......」

霞「そうだ、今の時間は......」キョロキョロ

霞(......フタヒトマルマル?外は真っ暗なはずなのに薄暗いわ)

霞「とにかく前任......クズの様子を見なくちゃ」テクテク

ー提督室ー

霞「ノックは......しなくていいわよね」

霞「失礼す...」スルッ

霞「すり抜けた......まるで幽霊ね」ハア

前任提督『おい霞、これはどういう事だ!』ドンッ!

霞『どうもこうもないわ。バケツが取れなかったのよ』

前任提督『俺は必ず取ってこいと言ったはずだ!』

霞『......』

前任提督『その目は何だ』

夕張『あ......えと次は頑張るので許してください!』ペコリ

提督『フン......そう言って持ってきた試しは無いがいいだろう』

名前の文字が抜けてました
提督『フン......そう言って持ってきた試しは無いがいいだろう』

ではなく

前任提督『フン......そう言って持ってきた試しは無いがいいだろう』

です。すみません......

>>55見逃してました……誤字の指摘ありがとうございます!本当にすみませんでした!

>>26の敷浪は敷波です!誤変換してました!ごめんなさい!

前任提督『報告が終わったらまたバケツを探せ』

夕張『......っ!わかりました』

前任提督『他のメンバーにも補給したらすぐに次の遠征へ向かえと伝えろ』

前任提督『兵器ならばをメンテナンスすれば何も問題ないだろう?』ククク

夕張『はい......では失礼します』ペコ

夕張『霞ちゃん......行こう』

霞『......』テクテク

バタン

前任提督『使えん奴らめ......バケツも探せぬとは...』ブツブツ

霞「そう、あの事件が起こる日」

霞「私は責任を押し付けられて怒鳴られていた...」

コンコン

漣『漣です。お呼びでしょうか』

霞「漣......?」

前任提督『あぁ、少し話があってな。入れ』

漣『失礼します』ガチャ

漣『それでどの様な御用でしょうか、ご主人様』

前任提督『聞いて驚け』ニヤリ

前任提督『お前を改二に改造出来るかもしれないと大本営からの書類が届いてな』

漣『改二......?』

霞「この悪魔のような笑み......記憶の世界とわかってても寒気がするわ」ブルブル

前任提督『それでな、その改造には少々問題があるらしく』

漣『問題......?』

前任提督『素材が漣以外の改二の可能性があるとの事だ』

前任提督『改造に適しているか調べるために漣を少し借りたいと書かれていたんだ』

漣『それなら喜んでお受けします』

霞「ダメ!それを受けたら......!」

前任提督『ではフタサンマルマルになったらここに来てくれ』

前任提督『作業員が君を迎えに来る』

漣『はい、了解です』

霞「漣......!」スカッスカッ

漣『では失礼します』スッ

霞「何でこんな時に掴めないのよ!」

霞「行ったらダメなのよ......!」ポロポロ

ー廊下ー

霞(一体あの妖精は私をどうしたいのよ......)クタ

霞「あいつに会いたい何てあたし......どうかしてるのかしら」フウ

ピピピ

霞「通信機?」ガサガサ

提督「霞!聞こえる!?」ザザザザ

霞「嘘......何よこれ!?」ガバッ

提督「聞こえてるみたい......よかったぁ!」

霞「あんたどうやってここに繋いでんのよ!」

明石「中々目覚めない霞ちゃんを皆心配になってたんですよ」

提督「そしたら横鎮提督にわしが知らない神社に行けって通信機を渡されてな」

明石「ここで作動させたら霞ちゃんに繋がったんですよ!」

霞「でも何で......」

提督「何かここって人と人を繋ぐ不思議な力があるらしくてな」

明石「遠くにいる大切な人と繋がる事ができるみたいなんです!」

霞「大切な人......」

提督「霞?かs......」ザザ

霞「どうしたの!?壊れてるのかしら」バンバン

提督「何か電波が...聞こえ」ザザザ

提督「とにかく早く目を覚ませよ!」ザザザ

明石「みんな待ってるから!」ザ

プツン

霞「あっ」

霞「皆......か」フウ......

霞「そうだ!早く漣を見つけなきゃ!」

霞「今は……ヒトサンマルマル!?何でこんなに時間の進みが早いのよ!」

霞「きっともう漣は提督室に居るはずよ!急がないと……!」ダッ

ー提督室ー

漣『ご主人様……漣は来ましたが……一体何をすれば?』

前任提督『こうするんだ』パチン

バッ

漣『なっ!』モガモガ

フードを被った女『……』

霞(やけに肌が白いわね……あれは誰?)

漣『』カクン

前任提督『眠ったか』ククク

前任提督『では例の実験と行こうか』ニヤニヤ

前任提督『地下室へ連れていけ』

フードの女『……』スタスタ

霞(何処かに連れていくみたい……後を追わないと……!)

ー地下実験室ー

霞(何ここ……変な機械だらけの部屋があるなんて知らなかったわ)キョロキョロ

漣『……』スヤスヤ

前任提督『例の薬を』

フードの女『……』スッ

霞(やけに緑色のヤバイ色をしているわ……)

前任提督『やれ』

フードの女『……』プスッ

霞(……!)

漣『……』シーン

前任提督『……?何も変化が無い……?』

漣『……』ムクリ

前任提督『……!おぉ……』

霞(何これ……何なのよ……)

漣『ワタシ……は……』ボー

前任提督『やはり実験は成功か……!』

漣『何も思い出セなイ……怖イ……怖い……』

霞(……っ!!)グッ

前任提督『何も怖がる必要は無い、お前は私の実験体だからな』

漣『実験……体……?』

前任提督『あぁ、お前は私の素晴らしい芸術作品だ』ククク

漣『芸……術』

前任提督『少し話をしてやろう、お前の敵についてな』スタスタ

フードの女『ツイテコイ……ヒヒッ』ニヤリ

ー提督室ー

ガチャッ バタン

霞(フードの女は何処に……?)キョロキョロ

前任提督『何処から話そうか……まずはー』

コンコンガチャ

男『………』スタスタ

前任提督『ん……?誰だこんな夜更けに……』

男『……』シャキン

前任提督『お前は……横須賀の……!』

前任提督『こいつが敵のうちの一人だ!漣よ行け……ガハッ!』

霞「!!」

前任提督『あ……が……私は……元帥にな……るんだ……』ガクガク

男『お前の実験の事は前々から知っていた』ガサガサッ

男『だから邪魔なお前を排除しに来た』ペラッ

男『やはり情報通りの実験的だな』ペラペラ

男『艦娘の強化……これを使えば赤城を……』グッ

前任提督『貴様ぁ……』ゲホッゲホ

カチャ

漣『……』ドンッ!

前任提督『』バタッ

霞「え?」

男『……!』

漣『ん……え……?嘘……』

男『自分の力を抑えきれず撃ったか……』

男『この醜い男に人生を狂わされるとは可哀想に……』

漣『あ……ぁ……』ガタガタガタ

男『どうやら実験は失敗みたいだな』

漣『違う……やってない……ヤッてナい……』ブツブツ

男『心が壊れ始めている』

男『それじゃあここで消えるとするか』

男『もう会う事も無いだろうが……じゃあな、漣』シュタッ

霞(窓から逃げた……)

漣『……』ガクッ

霞「佐世保で起きたこの事件の真相はそういう事だったのね……」

霞(漣は過労で倒れた訳じゃ無かったのね)

霞「でも私の闇って一体……?」

漣『海ニ帰ラなキゃ……』ムクッ

霞「漣!?」

漣『漣ニ帰る場所ハそこシか無イ……』スタスタ

霞(追いかけなきゃ!)ダッ

ー浜辺ー

ザァァァン

漣『……』

霞(……?何をしているのかしら……)

霞「漣......」

ブワアアアアア!

霞「!影が人型に!?」

影霞「フフフ」

霞「あたし!?」

影霞「あたしはあんたの心から生まれた闇の部分」

霞「闇の部分......」

影霞「だから嬉しかった事、悲しかった事」

影霞「そして思い出すたくない記憶も分かるわ」

霞「......」

影霞「あなたは漣が倒れたと知って責任を感じている」

霞「だから何よ」

影霞「それは自分が相手が不快になる様な事を言ってしまうから」

霞「......!」

影霞「あんた漣と出撃した時、酷い事を言ってたわよね」

霞「やめて!!」ミミフサギ

影霞「だから漣が倒れた......そう思ってるんでしょう?」

霞「違う!」ブンブン

影霞「頭ではわかっていてもその考えはどんどん大きくなる」

霞「うぅ......」ガタガタ

影霞「だから......ここで楽になりましょう?」

漣「!......霞」

影霞「闇に身を委ねて......」ズルルルル!

霞「漣!」

漣「あ......」ドスッ

漣「」ブルブル

漣「」カッ!

霞「あ...ぁ...」フラフラ

漣「「今!心ヲ一つニ!」」

霞「どうしたら……」タッタッタッ

漣「アハハハハハ!」ドォン!

妖精「やぁ!上司にエラーが起きたから見に行けって言われて様子を見に来たんだけど」ブウン

妖精「……大変みたいだね」ザザ

霞「みたいねじゃなくて大変なの!」ドォン!

妖精「ごめんごめん」ハハ

妖精「じゃあ君に新しい力をあげよう」

霞「何でもいいけど早く!」

妖精「君の強い願いは力となった!」

妖精「今!新たな力を授ける!」

カッ!

漣「なっ!?眩しい......!」ヨロ......

霞「!」パアア!

妖精「新しい姿、霞改二!」

霞「これが.....改二......」

妖精「あ、ちょっとおまけも付けておいたからね」

妖精「後は任せたよ」ブン

霞「それを聞いて余計に不安になったわよ......」ハア......

漣「茶番は終わりか?」ゴゴゴゴ

漣「そろそろ本気でいかせてもらうわ」ズオオオオオ

霞「何その黒いオーラ!明らかにヤバいやつじゃないの!」

霞(砂浜だとこちらが不利なのは一目瞭然......)

霞(こうなったら海に誘い込むしかないわ!)ダッ

漣「どこに逃げても無駄だぞ!」ドドドド

霞「あんた振動凄いから余計に怖いのよ!」タッタッバシャ

霞「......。バシャ?」

漣「自ら追いつめられるなんて......血迷ったの?」ニヤニヤ

霞「水に浮かないなんて......これって艦装じゃないの!?」

漣「あはははは!まさか偽物を掴まされるなんて笑えるんだけど!」ゲラゲラ

霞(~!あの妖精戻ったら蹴る!)ワナワナ

霞(でも何かあるはず......!考えなきゃ!)ダラダラ

漣「何をしても無駄だよ!あんたは無力なの!」

漣「諦めて闇に堕ちろ!」ブンッ!

霞「がっ!」ゴッ

ズザー!

漣「絶望しながら恐怖をその身に刻みなさい!」ブンブン

霞(強すぎる......!改二でも無理なの......)

霞「闇.....?」ハッ!

霞(そういえば私はさっきから怯えてばかりいた)グッ

霞(闇に対抗しなきゃいけないのに......!)

霞「そうね...確かにあんたは怖いわ」

漣「そうでしょう?なら......」

霞「でもね......私は闇(あんた)に立ち向かう!」ガチャッ!

霞「苦しくても向き合わなきゃいけないのよ!」

霞「それがどんなに辛い過去でも!」ジャキン!

霞「あんたが闇なら光に弱いはず!この探照灯をくらいなさい!」パッ!

漣「ナニィ!?」ジュウ!

霞「これであんたは自由に攻撃が出来ないわね」ガチャ

漣「......でもあたしを撃ったら漣が傷つくわ」

漣「それでもいいの?」フフン

霞「そうね」

漣「なっ!あんたそれでも艦娘!?」

霞「撃っても漣は沈まないし壊れもしない」

霞「あたしはその可能性を信じるだけよ」

漣「そんな滅茶苦茶な事......!」

霞「いつもそんな事を海上でやって生きてきたじゃない」

霞「今更なのよ!」ドン!

ー心の島ー

霞「ん......」パチ

妖精「やあ、お目覚めかい?」

霞「気分は最悪ね」ハア

妖精「そうかい」

霞「ここに居るって事は......」

妖精「君は自分の心に打ち勝てたんだ」

霞「そう.....って漣は!?どうなったの!?」

妖精「ダメージは大きいが死には至らなかったよ」

妖精「後は君の知ってる通り、ドッグに運ばれているはずだ」

霞「よ、良かったぁ......!」グス

霞「でも何が起こってたのか今でもさっぱりなんだけど」

妖精「漣が闇に取り付かれて立体になっただろう?」

妖精「本来ならばあの様な事は起こらないんだ」

霞「?どういう事?」キョトン

妖精「僕は君に佐世保で起きた事件の真相を知って欲しくてね」

妖精「記憶の世界ではなく過去の佐世保に送った」

霞「記憶じゃなくて本当に過去だったの!?」

妖精「君が干渉出来ない様にするために魂だけの状態で送る必要があるんだけどね」

霞「でもあたしも心のあたしも漣に触れられたわ」

妖精「他者が干渉して実体化させたのかもね」

霞「他者!?それに実体化って......」

妖精「でもそんな事は普通は起こらない」

妖精「つまり闇が実体化したり漣に取り付いたりはしなかったんだ」

霞「えーと……とにかく異変が起こってたって事ね」

霞「やっぱりあんたはよく分からないわ。理解出来ない娘とをやってるし」

妖精「今は分からなくてもいい」

妖精「でも、もうすぐ理解できる時が来る……それだけは覚えていてくれ」



霞「この懐かしい感覚は……」スゥ

妖精「……もうお別れの時間だね」

カスミチャン! カスミ!

霞「あ……この声は」

妖精「みんな君を呼んでいるんだ」

妖精「君にはまだ大切な役目があるはずだ」

霞「そうね、あの駄目なクズを支えなきゃいけないわ」パアッ

霞「あの人を支える事があたしの生き甲斐なのよ」

妖精「羨ましいな……僕にもそんな人が欲しいよ」

霞「何言ってんのよ!あんたには借りがあるんだからいつでも言ってくれれば助けてあげるわよ」

妖精「……!あぁ、ありがとう」ニッコリ

パアァァァ

霞「またどこかで会いましょう!」フリフリ

妖精「うん、また会おうね」フリフリ



ザザザーン

妖精「行ってしまったか」フゥ

妖精「まだ運命に抗う力を必要とする人がいる」

妖精「僕はその人の為に力を託さなければならない」

妖精「これが僕の……罪滅ぼしだ」

~佐世保鎮守府 医務室~

霞「ん……」

明石「提督!霞ちゃんが!」ベシベシ

提督「Zzz……んぁ?おぉ!霞ぃ!」ガタッ

霞「戻って来た……のね」フゥ

提督「ずっと起きないから皆、心配してたんだぞ」

霞「皆が?」

明石「そうなの!中でも提督なんてここでずーっと看病してたのよ?」

提督「途中で疲れたから椅子で寝てたけどな」

霞「そ、そう……何か申し訳ないわ」

漣「霞ー!」バーン!

漣「やっと起きたんだ!心配したんだよー!」バッ
ギュー

霞「むぎゅ……漣……嬉しいのは分かるけど苦しいわ……!」ペシペシ

漣「あ、ごめんつい」パッ

霞「死ぬかと思ったわよ……でも心配してくれてありがとう」ニッコリ

漣「おぉ!ご主人様!あの霞がデレましたぞ!遂にデレ期が!」

提督「やりましたな漣殿!」

霞「まぁいいわ……ところで今は何時なの?」

提督「あぁ、マルナナマルマル、朝の7時だな」

霞「……へ?じゃああたしは1日中寝てたの!?」

提督「まぁ、そうなるな」

霞「あんた仕事は!?」

提督「あっ……」

霞「書類は!?」

提督「あっ……」

提督「すまん……忘れてたわ」

霞「何やってんのよ!!」

漣「ずっとここに居ましたからねー……心配で仕事も忘れるのは仕方ないですよ」

長門「その心配は無いぞ!」バーン!

霞「長門さん!?」

長門「この長門が!提督の溜まりに溜まった書類を片付けておいたぞ!」

提督「おぉ!流石わしの長門だわ!」

霞「本当に何処かの誰かと違って仕事をするわよね」

提督「さ、サーセン……」

提督「とにかくマジで助かったわ長門!お礼に後で飯でも奢るわ」

長門「おぉ!それでは他にも手伝ってもらった奴等も居てな。そいつらも呼んでもよろしいか?」

提督「お!いいぞ!で、手伝ってくれたってのは誰なんだ?」

長門「正規空母の一航戦と二航戦、それと瑞鶴だが……」

提督「え……あっ……」

長門「無理はするなよ?」

提督「やるんだよ……やるしかないさ……」フフ

漣「おーいご主人様ー!帰ってこーい!」ブンブン

霞「はぁ……赤城さん達も鬼じゃないから大丈夫よ……きっと」

提督「ダトイイネ」シロメ

ー翌日 提督室ー

提督「んー……!今日もいい朝だ!」

コンコン ガチャ

鳳翔「失礼します」

提督「あれ?扶桑は?」

提督「霞が休んでいる間代わりに秘書官を頼んだのだが」

鳳翔「昨日、夜食を探して鍋を漁っていたら比叡カレーの残りを誤って食べてしまったらしく」

鳳翔「お腹を下してトイレに行った後、帰ってきていないみたいです」

提督「なんじゃそりゃ!?なんちゅータイミングで不幸を起こしてるんだよ!」

鳳翔「まぁ、そういう事なんで最悪なんですが嫌々やりますね」ハァ

提督「お願いですから嬉しそうにやって下さい……」

ー医療室ー

霞「朝潮お姉ちゃん……」

霞「心配なのは分かるけど身の回りの世話を全部やろうとしないで!」

朝潮「そ、そんなぁ……!」ガーン

朝潮「お姉ちゃんは貴女が倒れたって聞いてご飯が喉を通らなかったんだよ!?」

霞「それは比叡カレーの臭いがしてて食欲が沸かなかったんでしょ?」

朝潮「あぅ……そ、それだけじゃなくて霞が心配で今すぐにでも様子を見に行きたかったの!」ワタワタ

荒潮「それでも布団に入ったらぐっすり寝てたけどね~」

霞「おい……」ジー

朝潮「あぅぅ……」シュン

霞「はぁ……自分の事は自分で出来るから早く今日の遠征に行ってきなさいよ!」

朝潮「本当にお姉ちゃんが居なくても大丈夫?ご飯作っておいた方がいい?」

霞「恥ずかしいからさっさと行け!この心配性のポンコツ姉!」

朝潮「うぅ……昔はお姉ちゃん!って後ろを着いてきてたのに……」スタスタ

荒潮「はいはい、今日のお仕事に向かわないと本当に駄姉になるわよ~」ヨシヨシ

霞「ったく……あのシスコンは」

明石「仲が良いんですね」フフ

霞「ただのお節介よ」

明石「そう言ってるわりには満更でもない顔をしてますよ」クスクス

霞「……これでも感謝はしてるのよ」フン

明石「霞ちゃんが昔から照れ屋なのは知ってますよ」フフ

霞「あたしは照れ屋じゃないって昔から何度も言ってるじゃない……聞いてくれなかったけど」ハァ

ー昼 医療室ー

霞「んー……」ペラペラ

夕張「あ、霞ちゃん」スタスタ

霞「あら夕張じゃない、今日は休みなの?」

夕張「霞ちゃんが休みの間、編成を見直して出撃するからって提督から元第一艦隊のメンバーに休みを下さったのよ」

霞「へー……あいつもたまにはそんな事を考えるのね」

夕張「そーだよねー!で、霞ちゃんは何してたの?」

霞「朝潮お姉ちゃんから渡された本を見てたんだけど」

霞「やっぱり仕事してないと調子狂うみたいなんだよね」ンー

夕張「あー……そっかー」

夕張「なら前の作戦の資料をまとめたら?」

夕張「資料は私が取ってくるから待ってて!」タッタッタッ

霞「あ……お礼を言う前に行っちゃったわね」

…………

夕張「はい!霞ちゃん!」パサッ

霞「ありがとう、夕張」

夕張「じゃあ私は用事があるからまたね」フリフリ

霞「えぇ、またね」フリフリ

スタスタ

霞「さて……今はマルキューマルマル、お昼までに資料をまとめないと」ペラペラ

霞(大淀さんに頼むとあいつの字が汚すぎるから書けないって拒否されるのよね)カキカキ

霞「作戦内容くらい綺麗に書いてほしいわ」ハァ…

霞「……ん?これって……」ペラ…

明石「あら霞ちゃん。資料をまとめてるの?」

霞「あ、明石さん。今、資料をまとめてるんだけど……」

霞「ちょっと頼んでもいいかしら?」

明石「えぇ……?」キョトン

明石「はい、ケッコンカッコカリの資料」パサッ

霞「えぇ、助かるわ」

霞「それと横須賀の赤城さんって今日、ここに来るのよね?」

明石「えぇ……そうだけど」

霞「少し、会ってもいいかしら?」

明石「体調に問題が無ければ別にいいわ」

霞「今日の体調はそこまで悪くないから大丈夫ね」ペラペラ

明石「でもどうして急に?」

霞「少し聞きたい事があるのよ」

霞「……指輪についてね」

「「演習、ありがとうございました!」」

霞「赤城さん、演習お疲れ様です」ペコ

赤城「あら、佐世保の霞さん。疲労で倒れたって聞いて心配しましたよ!大丈夫でしたか?」

霞「そこまで重症じゃないから大丈夫ですよ、心配してくれてありがとうございます」ペコ

霞「それより……少しお時間を頂けますか?」

赤城「えぇ、大丈夫ですけど……何かご用事でも?」

霞「失礼ながらお聞きしたい事が幾つかありまして、会議室でお話しをさせてもらいたいのですが」

赤城「えぇ、いいですよ」ニコッ

赤城「加賀さ~ん!提督に遅れるって伝えて下さーい!」オーイ

加賀「了解しました」

霞「では会議室へ行きましょう」スタスタ

~会議室~

霞(あいつに何も言わずに聞こうとしてるけど良かったのかしら!?)

霞(そもそもこの質問で悪い方向に話が進んだらどうしよう……!)モンモン

霞(あー!!でもここまで来たらもう言うしか無いよね!)

赤城(ここに入ってから下を向いたままだけど、どうしたのかしら?)

赤城(今はヒトナナマルマルね……お腹が空いてきたわ)ボー

赤城(あ、あの雲美味しそうな形だわ)

霞「ふー……赤城さん!」

赤城「はいっ!何でしょ!?」ビクッ

霞「この質問は失礼に値すると思いますが重要な事なので最後まで聞いてください」

赤城「わ、分かりました……」フー

霞「ケッコンカッコカリシステムはご存知ですよね」

赤城「はい、知ってますよ」

霞「ケッコンカッコカリは練度が99にならないと指輪を着けられない決まりになっています」

赤城「確か練度99にならないと効果が出ないからっては聞いた事があります」

霞「仰る通りです、ですが貴女は指輪を着けている」

赤城「それは……」

霞「貴女は着任してまだ日が浅い事を資料で確認しました」

霞「そんな貴女がどうやって練度を99にしたのですか?」

赤城「っ……」

霞「深海棲艦側ではケッコンカッコカリと似たものを使っていると報告があります」

赤城「もしかして霞さんは私を敵のスパイと疑っているんですか!?」

霞「……私も疑いたくはありませんがこれは普通では有り得ない事です」

霞「練度を99にしなくても練度100以上の力を出せるなんて聞いた事がありませんから」

赤城「私はスパイなんかじゃありません!」

赤城「それにこの指輪は!」

ガチャ

提督「霞!ここに居たのか!」

提督「あ、赤城さん!横鎮提督が探してましたよ」

赤城「はい……」スタスタ

赤城「今日はありがとうございました」ペコ

赤城「失礼します」スタスタ

提督「……?元気なさそうだったけど、どうしたんだ?」

霞「赤城さん……」

~提督室~フタヒトマルマル

コンコン

霞「失礼するわ」ガチャ

提督「霞じゃん、どうしたん?」カチカチ

霞「話したい事があって……ってあんたゲームしてるけど執務は終わってるの!?」

提督「あぁ、鳳翔さんに手伝ってもらって頑張ったわ」カチカチ

提督「いつもより厳しかったけど……」シロメ

霞「鳳翔さんは根に持つタイプだから……」ハァ

提督「んで話って?」カチカチ

霞「えぇ、横須賀の鎮守府についてなんだけど」

………

提督「報告に無いケッコンカッコカリか……」

霞「提督も何も聞いてないのね」

提督「あぁ、仕事よりゲームの話が多いからね」

霞「眠くて覚えてなかった、とかじゃないわよね」

提督「それはないと思う」

提督「寝てたらその間の事を次に会ったら言われてるはずだから」

霞「そう……」

中々更新出来ずにすみません……18日の12時に更新します。
それとサイトの有効期限がどうとかありましたが大丈夫なんでしょうか?

すみません……12時じゃなくて夜の11時でした。

おつ
待ってます

管理人さんが更新したようなのでもう大丈夫だと思いますよ

>>98さん 教えていただき 本当にありがとうございます!
ネットに疎いのでサイトの更新があるのを知りませんでした…

提督「秘密裏に何かしてんのは昔から変わらないけどな」カチカチ

提督「今度会ったら聞いとくよ」\テキノアールピージー!/

霞「うん、お願いね」

提督「あいよー」

ガチャ バタン

ー廊下ー

霞「不安だわ……」

霞(でもこれで確かな情報が入手できるのよね)スタスタ

霞(今は気長に待つしかないわ)フゥ

漣「霞ー!ドドドド

漣「元気にしてるー?」ギュー

霞「わぷ!苦しいわよ漣!」タップタップ

長門「走ると危ないって言って……あーあ」ヤレヤレ

漣「あっと……ごめんね」パッ

霞「陸で沈むかと思った……で、何よ」

漣「あのね!やっと思い出したの!」

長門「とにかく落ち着け」ポンポン

漣「あ、ごめんなさい」

霞「何を思い出したのよ」

漣「霞が私を助けてくれた時の事」

霞「……どんな事だったかしら」

漣「いつか忘れたけど何か暗い海の底に沈んでたんだ」

漣「このまま沈んでたら溶けちゃうのかなーって思ってたら光が見えた」

漣「眩しくて目が開けられないほど眩しい光が上からピカーッて」

漣「そうしたらね、声が聞こえたの」

漣「漣を信じてるって」

漣「そこからはあまり覚えてないけど、あれは霞の声だったってご飯を食べてたら思い出したんだよ!」

霞「ご……ご飯って」

長門「今日はカレーだったからな、がつがつ食べていたぞ」

11時に更新すると言って出来てませんね……ごめんなさい

~ 一ヶ月後 ~

ー食堂ー

提督「今日の出撃は無し!」

霞「新人の提督が多く入ったから未熟の鎮守府を強化する為に私達は演習を繰り返す事にしたの」

長門「遠征はいつも通りに行う。バケツの確保は重要だからな」

漣「んなもんご主人様のポケットマネーから出してくださいよ」

ソウダソウダ! テメーノサイフハカミノナイハゲアタマカ!

提督「髪の毛はあっても金は無いんです!」

鳳翔「その無いお金をゲームに使っちゃうなら……」

鳳翔「提督の給料はゼロにしてもいいんですよ?」ウフフ

提督「それはワシのメンタルが死ぬからやめてください……」

摩耶「で?今日の演習相手は?誰なんだ?」

提督「えーと……確か呉と横須賀だった気がする」

江風「あれー?オカシイナー頭が痛いぞー?風邪カナー」

夕立「夕立もお腹が痛くなってきたっぽいー」

江風「おぉ夕立の姉貴も偶然ダナー」

二人「「じゃあこれで」」スタスタ

霞「待て」ガシッ

江風「放してくれ!あたしはまだ死にたくねぇ!」バタバタ

江風「横須賀はまだいいが呉の金剛さンとだけは止めてくれー!」バタバタ

夕立「夕立はご飯を食べて寝られたらそれだけで幸せっぽいー!」バタバタ

麻耶「気持ちは分かるが諦めろ」

漣「まぁ、心が折れる程の戦闘テクニックでボコボコにされたらそうなりますよ」ウンウン

霞「あれはあんたらが怒らせたからでしょうが!」

提督「昼戦で有利になって調子に乗ったらボコボコにされたんだっけ?」

長門「それでもあちらは手加減してくれていたのだがな……」

漣「その後、横須賀とやけくそで戦ってボコボコにされました!」ビシッ

霞「はぁ……今回はそんな事が無いようにあちらも気を使ってくれてるから大丈夫よ」

ーヒトヒトマルマル 廊下ー

霞「もう!演習の時間だってのに何で来ないのよ!」スタスタ

霞「このクズ!もう横鎮提督さん達来てるわよ!」バンッ!

提督「へっ!?もうそんな時間!?」ソウテイノハンイナイナンダヨ!

提督「うわっ!時間経つの早いな~」

霞「時間経つの早いじゃないわよ!」バシッ

提督「すまん......今から行くわって言っといて」

霞「いつもいつも時計を見ろって言ってるじゃないの!」

霞「本当にいい加減覚えなさいよ!」

提督「あぁ、気を付けるわ」

霞「遅れるって伝えてくるから早くしなさいよ!」

提督「頼むわ」

横鎮提督「ほーん……また時間を忘れて熱中してたんですかー」

霞「本当にすみません……」ペコペコ

呉鎮提督「霞が気にする事じゃないよ、あいつがやらかしてるだけだから」

霞「はい……」

横鎮提督「艦娘達も違う鎮守府同士で話していて屈はしてないみたいだし」

提督「すまん、遅れたわ」ガチャ

霞「遅いのよ!早くしなさい!皆待ってるんだから!」

呉鎮提督「おら早くしろクソ元帥!」

横鎮提督「そうだそうだ!いつも遅いんだよクソ元帥!」ケラケラ

提督「だったらお前ら元帥やってみるか?いつでも席空けますよ?」

横鎮提督「その席、何か尻の汗で汚そうだし遠慮するわ」

呉鎮提督「俺も座りたくねぇわ」ブフッ

提督「何なんだよお前ら!」

提督「いじめられました……助けて霞ママ」グスン

霞「嫌よ、顔が気持ち悪いもん」フフッ

提督「笑いながら言うのは酷くね!?」

呉鎮提督「それより早く演習しない?時間無くなるんだけど」

提督「お前らがクソ元帥とか言うからでしょうが!」

横鎮提督「ちょっと何言ってるか分からないです」フッ

提督「何でだよ!」

ー演習場ー

大淀「それでは呉 佐世保 横須賀の演習を行います!」

大淀「まずは佐世保と呉が演習を行います!両鎮守府の艦娘は整列して下さい!」

「「はいッ!」」ザッ

金剛「テイトクの為に負けられないネー!」フフフフ

榛名「提督との夜に向けてこの榛名!気合!入れて!頑張ります!」グッ

霧島「榛名お姉様も気合が入ってますね!この霧島も頭脳をフル回転させましょう!」ゴゴゴゴ

比叡「いや、それ私のセリフだし霧島は脳筋でしょうが」

誤字です。
>>108退屈の退が抜けてます。
×
横鎮提督「艦娘達も違う鎮守府同士で話していて屈はしてないみたいだし」

横鎮提督「艦娘達も違う鎮守府同士で話していて退屈はしてないみたいだし」
でした

>>106摩耶の漢字が麻耶になってました。
摩耶「気持ちは分かるが諦めろ」
です。

ワーギャー ナンデストー!?

霞「な、何かあっちの方凄いわね」

蒼龍「愛宕さんがオロオロしてる……」

扶桑「大淀さんが止めに入ったわ……」

摩耶「あそこの瑞鶴なんてぐったりしてねぇか?」

漣「漣は賑やかなのは良い事だと思いますけどね」

霞「あの中に入りたいと思う?」

漣「思いません」

摩耶「だろうな」

神通「皆さん!圧倒されずに集中しましょう!」

神通「蒼龍さん、扶桑さん!最初が肝心ですからしっかりしてくださいね!」

扶桑「うっ……き、緊張で胃が痛くなってきたわ……」

蒼龍「任せて!クリスマスの鳥には負けないから!」エッヘン

ダレガシチメンチョウデスッテ!?ジョウダンジャナイワ!

大淀「始め!!」パンッ

…………

~10分後~

金剛「バーニングラァァブ!」ドーン

霞「くっ……制空権はギリギリ勝ってるけど相手の守備が固いわ!」バシャーン!

摩耶「あの四人の連携がさっきまで争っていた仲とは思えないぞ!?」バシャーン

漣「ちょっと霧島さんが眼鏡をクイクイ動かして煽るのが凄くウザイです!」ザザザザ

蒼龍「うぅ……幸運艦のクリティカルは侮れないのね……」大破

神通「扶桑さんはまだ中破で夜戦ができるとして後は……」

ブゥゥゥン ボーン!

扶桑「不幸だわ……」大破

漣「あー……これは終わったんじゃない?」

神通「まだやれます!諦めてはいけません!」

霞「……あたしに考えがある」

金剛「ん?あちらの動きが変わりましたネー」

比叡「んー……でも火力はこちらが上ですし大丈夫でしょう」

榛名「わざと中破して提督を……」フフフ

比叡「あー……榛名があちら側に行ってる」

霧島「これは私達の勝ち確定ですね!」クイクイクイ

比叡「で、あんたは何してんの?」

霧島「メガネでモールス信号を送ってます」クイクイクイ

瑞鶴「……それ伝わってんの?」

霧島「光の反射で伝わってますよ!ほら大淀さんが反応してます」

大淀「」クイクイクイクイクイクイ

瑞鶴「うわ……マジっすか……」パシュッ

比叡「大淀は何て言ってんの?」

霧島「昨日の晩ごはんはカレーでしたって言ってます!」

比叡「いいなー!羨ましいなー!」

愛宕「戦闘中にご飯の話なんてしてないでもっと緊張感を持ちましょうよ!」ドーン!

金剛「真面目にしないと霧島の眼鏡をだて眼鏡にシマスヨ?」ゴゴゴゴ

霧島「真面目にやります……」

霞「角度は……ここね」

霞「みんな!魚雷を撃って!狙いは霧島さんよ!」

「「了解!!」」



瑞鶴「敵の魚雷発射を確認!」

金剛「了解シマシタ!皆さん!全力で移動シマース!」

ザザザザ

瑞鶴「嘘っ!?そっちにも魚雷が!?」




霞「狼狽えているわね」

神通「では漣さん!最後の一発を!」

漣「アイアイサー!任せてくだせぇ!」バシャーン!



金剛「速度を遅らせて回避シマス!」

愛宕「もう一発来てます!」

比叡「え!?あれで全部じゃなかったの!?」

金剛「oh……もしや霞の狙いは……!」

ザザザザ ボーン!

霧島「きゃぁぁ!!」中破

比叡「霧島!」

霧島「私の眼鏡がぁぁ!」トゥン

愛宕「もー!!さっき遊んでたから緩くなってたんですよ!」

霧島「くっ……!私の戦況分析が足りなかったのね……」フラフラ

~走馬灯~

霧島『あははは!』クイクイクイ

霧島『うふふふふ』クイクイクイ

霧島『眼鏡を拭くとき……まるで自分の子どもの様に思えるんです……』フキフキ

榛名『提督のメガネを榛名のパンツで磨けば誉められるでしょうか』フフフ

金剛『NO!!stop榛名!NOォォォォ』ガシィ

比叡『干し芋だけ食って生きたい』モグモグ

霧島「あぁ……まるで走馬灯の様に思い出が」

比叡「あんたまだ中破だよ!?」ガシ

比叡「それに干し芋だけ食べて生きたいとか言ってないから!!」ガクガクガク

霧島「ふふ……照れなくても大丈夫ですよ……」

霧島「棚に比叡お姉さまの干し芋……ありましたから……」

比叡「あれ食べたのお前かあぁぁ!」ガクガクガク

金剛「ひ、比叡!喧嘩は止めるネ!」


霞「……?何か争ってるみたいね」

神通「霞ちゃん、どうします?」ガチャ

霞「このままどんどん追い詰めるわ!」

神通「了解しました!撃ちます!当たって!」ボーン!


瑞鶴「ちょっ!霧島さん逃げないとヤバイよ!!」

ヒューーーン

霧島「え?」ボーン!

霧島「金剛お姉さますみません……」大破

金剛「仕方ないネー!輪形陣で霧島を守って……」

ボーン!

比叡「痛っ!」小破

比叡「また!?ヒエェェェ!」中破

金剛「比叡!?」

榛名「これは連撃です!まともに受ければ大破の可能性もあります!」

ポロッ

比叡「おっと……おにぎりが落ちるところだった」ヒョイ

霧島「ひ、比叡お姉さま……その紫のおにぎりは一体……?」

比叡「比叡特製戦闘糧食だよ!」ジャーン

「「「!!!」」」

瑞鶴「私、演習で沈みたくないんだけど!」

金剛「比叡、今すぐそれをしまうネー」

比叡「でも入れ物が壊れてしまったのでしまえないんです!」

榛名「うっ……甘いような酸っぱいような臭いがします……」

愛宕(目が痛いわ)

霞「あちらの動きが止まったわ」

漣「何か慌ててるけど」

摩耶「ブドウか何か持ってるな」

扶桑「もし私の私だったら弁当箱が壊れて中の食べ物が出てくるわね」

蒼龍「いやいや……戦闘糧食を持ってくるなんて無いでしょ」

神通「とにかく今がチャンスです!突撃しましょう!」

霞「分かったわ!皆!突撃するわよ!」

>>119
誤字です。
扶桑「もし私の私だったら弁当箱が壊れて中の食べ物が出てくるわね」
ではなく
扶桑「もし私だったら弁当箱が壊れて中の食べ物が出てくるわね」
でした。すみません……

霞「ちょっとストップ!何あれ……」

おにぎり「」ゴゴゴゴ

摩耶「おにぎりだな」

山城「おにぎりね」

蒼龍「えぇ!?おにぎりに見えないよ!?」

神通「あれは本当にお、おにぎり?なんでしょうか?」

漣「紫色のおにぎりってマジであるんですね……」

比叡「黙って聞いていればあんた達!これはちゃんとしたおにぎり!まったく失礼な!」プンプン

金剛「それをおにぎりと言い張る勇気が羨ましいネー」

榛名「あれはカレーに入れても食べられないおにぎりです……」

比叡「ちくしょー!誰も認めてくれない!」

比叡「こんなもの!」パクッ

比叡「オイシイ!」大破

金剛「比叡ー!」

霧島「ですよね!そうなりますよね!」

榛名「おにぎりを持ったまま倒れてます……そんなに離したくないのでしょうか」

神通「今です!」バシュン!

霞「え!?」

瑞鶴「まずい!」

榛名「おにぎりがですか!?」

瑞鶴「違うわよ!敵の魚雷!」

バシャーン!

おにぎり「サラバダ」ポーン

愛宕「きゃっ!榛名さん!あぶな……」

榛名「」ベシャッ

霞「あ……」

漣「うわぁ……」

榛名「榛名は……大丈夫グフッ」大破

金剛「榛名ぁぁぁ!?」

大淀「そこまで!」

…………

大淀「結果はっぴょぉぉぉぉ!」

瑞鶴「うるさ……」

金剛「こっちの勝ちは確定デース」

ザワザワ

扶桑「ごめんなさい……」ショボーン

蒼龍「私達が大破したから……」ショボーン

霞「別に気にしてないわ」

霞「私達は私達なりに頑張ったんだからそれでいいじゃない」

扶桑蒼龍「霞ちゃ~ん……」ジーン

審判妖精「ゴニョゴニョ」

大淀「ふむふむ……」

大淀「判定は佐世保のB勝利!」

一同「「はあぁぁぁ!?」」

金剛「こっちは大破三人のはず……」

大淀「いえ、瑞鶴さんと愛宕さんは小破です」

霞「え?そうなの?」

瑞鶴「あー……おにぎりのね……」

愛宕「に、においが……」

摩耶「普段嗅ぎ慣れている金剛さん達は大丈夫だけど、それ以外の艦娘は徐々にダメージを受けるのか」

漣「一種の毒と化しているんですが……」

ノォォォーテイトクゥ!ソーリーネー!

霞「えーと……私達の勝ちって事でいいのよね?」

蒼龍「う、嬉しいような悲しいようなぁ……」

扶桑「複雑だわ……」

ー食堂ー

霞「えーと……次の演習の編成は……」

摩耶「お、やってんなー」



夕立「助けてほじい゙っぽい゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙!!」バシャバシャ

長門「逃げるなぁ!立ち向かえ!」ガチャ

江風「立ち向かえって言われてもぉぉ!」バシャバシャ

北上「あー……駆逐うざい……」

ボーン! ドーン!



響「」サッサッ

鹿島「了解しました!加賀さん!赤城さん!航空攻撃をお願いします!」

加賀「この辺りですね」パシュン

赤城「お願いします!」パシュン



ブーン

江風「き、来たぁ……!」

長門「何としてもあれを落とすんだ!撃てぇ!」ガチャ

ボーンボーンボーン!

ヒュンヒュン クルクルクル ヒュンヒュンヒュン

江風「あー……ほとンど回避されてンな」

大鳳「見事なコンビネーションです……」

木曽「来るぞ!回避しろ!」

ブーン! ボーン!

北上「ガーン……これじゃあ自慢の魚雷も撃てないぃ」

木曽「くっ……!すまねぇ……」中破

夕立「絶対絶命っぽいぃ!?」

長門「狼狽えるな!何か策があるはず……」

ー食堂ー

青葉『佐世保の青葉と衣笠の実況でお送りします!』

青葉『実況のキヌガッサさん!横須賀と佐世保の演習、どんな風に感じますか?』

衣笠『だからキヌガッサって呼ばないでよ!……コホン』

衣笠『横須賀はチームワークと独特の動きが特徴で……』

霞「長門さん大変そうね」ズルズル

摩耶「そうだな」モグモグ

蒼龍「霞ちゃんのスープもーらいっ!」ヒョイ

霞「あっ!こら!」

漣「横須賀って前作戦で主力艦隊と戦った所でしたっけ?」モグモグ

扶桑「えぇ、色んな悪い噂もあるけど実力は確からしいわ……」モグモグ

神通「あちらの川内姉さんは変わり者ですから」

漣「それは元からじゃ……」

神通「何か?」ギロッ

漣「イエ!ナニモゴザイマセン!」

霞「もー扶桑さん、またこぼしてるわよ」フキフキ

扶桑「ありがとう霞ちゃん……」

摩耶「お、横須賀の艦載機がやられてんな」モグモグ

ー演習場ー
長門「大体の動きは捉えられるえるようになったぞ!そこだ!」ドーン!

艦載機「」ボーン

夕立「ノリに乗ってきたっぽい!」ボーン!



響「!」ピクッ

響「あちらに援護が必要」

鹿島「了解しました!利根さん!艦載機で加賀さんと赤城さんの援護をお願いします!」

利根「任されよ!」ブーン

川内「そろそろ艦載機も持たないかも!」

響「もう少し待ってから突撃するよ」

響「陣形の変更を!複縦陣!」

鹿島「複縦陣に切り替えます!私と川内さんが前線に出ます!」

川内「任せて!」


大鳳「さらに増援!敵艦載機!」



赤城艦載機妖精「ノリウツルヨー」ピョン

加賀艦載機妖精「リョーカイ」ピョン

利根艦載機妖精「カイシュウシニキタヨー」ブーン

ストッ ストッ ブーン



大鳳「残りの全艦載機!突撃して来ます!無人……いえ無妖精!?」

北上「言い直さなくてもいいんじゃ……」

長門「それなら打ち落とすまでだ!撃てぇぇぇ!」ボーン!

夕立「頑張るっぽいぃぃ……」ボーン

江風「あの量なら何とかなるか!?」ボーン

>>128誤字です。すみません……
×
長門「大体の動きは捉えられるえるようになったぞ!そこだ!」ドーン!

長門「大体の動きは捉えられるようになったぞ!そこだ!」ドーン!

長門「一機撃ち落とし損ねた!気を付けろ!」ドーン!

ブーン! ボーン!

大鳳「あぁっ!そんな!」中破

北上「うへぇ……こりゃヤバイねぇ」

木曽「このままじゃ押される一方だぞ!」

川内「じゃあ後ろから押してあげるね」カチャ

川内「えい!」ドンッ!

江風「ンなぁ!?」中破

夕立「後ろに回られたっぽい!?」

鹿島「今です!艦載機を!」バッ!

長門「しまった……!全員!上に注意しろ!」

大鳳「敵の全艦載機が攻撃して来ます!私の艦載機では間に合いません!」

江風「川内さンの攻撃も来てる!」

長門「夕立!後ろの川内を任せた!」

夕立「了解っぽい!」カチャ

長門「江風は夕立のサポートを!」

江風「川内さンかー……ええいこうなったらやけだぁ!」カチャ

長門「残りの艦は私と一緒に敵空母を叩きに行け!」

「「了解!!」」

川内「私とやり合うって言うの?面白いね!」カチャ

鹿島「川内!援護をお願いします!」ザッ

江風「嫌だなー嫌だなー!凄い嫌な予感するもん!」

夕立「心を無にすれば問題無いっぽい」ナム

江風「夕立の姉貴……それはただ諦めてるだけなンじゃないか?」

夕立「瞑想っぽい」

川内「じゃ、行くよ?」ダッ

鹿島「はい!」

江風・夕立「ひいぃぃ!来たぁぁ!!」ヒシッ

ギャァァァァァ! ボーン!

北上「ありゃヤバそうだね」

木曽「拝んどこ」ナムナム

大鳳「勝手に殺さないであげてください!」

北上「でもあの二人には悪い事したよね」

大鳳・木曽「うんうん」

長門「いいから進めぇ!!」

長門「大鳳!艦載機を頼む!」

大鳳「はい!艦載機の皆さんお願いします!」ブゥーン



響「艦載機を確認、対空をするよ」カチャ

加賀「了解しました」パシュッ

赤城「はい!」パシュッ

利根「ならばワシは主砲で迎え撃つ準備をするぞ!」カチャ



長門「北上と木曽!対空を頼めるか!?」

北上「ちょっと無理かな……」ボロッ

木曽「この状態だと厳しいですね」ボロッ

長門「やるだけやってくれ!頼むぞ!」

北上「分かった、やってみるよー……」カチャ

木曽「北上姉が言うなら俺もやるぜ」カチャ

長門「ありがたい!では行くぞ!」

「「おー!」」

妖精「」ゴニョゴニョ

大鳳「ふむふむ……うん!その方がいいわね!」

ババババ ブーン

大鳳「航空劣勢!敵の弾着観測に気を付けてください!」

北上「ですよねー」

木曽「やっぱりかー……」

長門「主砲での火力は私が上のはずだ!任せろ!」

長門「全砲門!一斉射!撃てぇぇ!!」ドーン!ドーン!

ヒューン

赤城「あっ……」

加賀「赤城さん!危ない!」ドンッ!

赤城「加賀さん!?」

加賀「痛っ!」ガスッ ボーン!

加賀「すみません……大破したので少し下がりますね」大破

赤城「加賀さん……」

赤城「わ、私が加賀さんの分まで頑張ります!」

加賀「赤城さん……」ボロッ

加賀「ごめんなさい……貴女に任せるわ」

赤城「はい!任せてください!」グッ

ヒュンヒュン ドーン!

利根「あやつらの攻撃が激しくなってきているぞ!」ボーン!

利根「運が味方しているのか艦載機の攻撃がかわされておる!」カチャ

響「そうだね、確かにこのままだと此方が攻められて終わりだ」

利根「何か策があるのか!?」

響「少しだけね?だからもう少し耐えてくれるかい?」

利根「承知したぞ!」


長門「いけるぞ!残りは赤城を大破させればこちらのものだ!」

大鳳「はい!」

北上「よくもまぁここまで縮めたよねー」

木曽「絶望的だったのにここまでやるとはな」

長門「これがビックセブンの力だ!」

北上「コーヒーとお酒が飲めないビックセブンか……」

長門「ん゙っ……それは気のせいだ」ゲフンゲフン

長門「と、とにかく!追い詰めるぞ!」アセアセ

大鳳「ではこの大鳳!ここで勝つために秘策を使います!」

木曽「秘策?」

大鳳「はい!秘策です!」

赤城「敵の動きが変わりました!」ザザザザ

加賀「艦載機に指示を出しているみたいね」ザザザザ

響「何が来るか分からない!注意して!」ザザザザ



長門「なるべくこちらに注意を引き付けろ!」ドーン!

北上「そうは言ってもあたしらは大破と中破、長門さんも小破してる」

北上「この作戦は無茶だよ!」

木曽「確かに長門さん以外は大破している。狙われるのは大鳳さんか長門さんだな」

長門「いいから大鳳を信じろ!」

北上「ちぇ……どうなっても知らないからねっと」ドーン!

大鳳「攻撃可能範囲内に到達しました!」

長門「分かった!では行くぞ!」カチャ

ドーン!ドーン!ドーン!

利根「なんじゃあやつ!?撃ちながら突っ込んで来るぞ!?」

響「当たったらひとたまりもない!回避するんだ!」

赤城「きゃぁ!」ボーン!

利根「くっ!」ボーン!

赤城「すみません……」大破

利根「すまぬ……」中破

響「さすがにこの攻撃は激しいね」

ヒュン ヒュン

響「利根は後ろに下がってなるべく回避を心がけて!」

響「ここは何とか耐えるんだ!」ザザザザ

大鳳「今です!」

ブーン

響「なっ!?」

赤城「一体どこから艦載機が!?」

利根「響!ワシに任せろ!」ドンッ!

響「利根!?」

利根「お主が策を練らねば勝てぬからな!」

利根「ぐ……」ボーン!

響「利根!」

長門「やったか!?」

大鳳「横から割り込み作戦成功です!」バンザーイ

北上「ネーミングセンスはともかくやるねぇ」

利根「何のこれしき!」中破

大鳳「嘘!?耐えた!?」

北上「気合で持ちこたえたね」

木曽「気合でどうにかなるもんのか?」

長門「だが中破まで削ったぞ!充分だ!」

響「それはどうかな?」

カチャ ドーン!

大鳳「きゃあ!?」大破

北上「大鳳さん!」

木曽「後ろだ!」

川内「いやぁ凄いねぇ!一航戦がここまでやられてるなんて珍しいじゃん!」

加賀「夜戦微人さんうるさいです」

川内「誰が夜戦に向いてないって!?聞こえナーイ!」アーアー

長門「江風と夕立は負けたのか!?」

江風「長門さンすまねぇ!勝てませンでしたー!」プラーン

夕立「瞬殺されたっぽいー!」プラーン

北上「猫みたいに持ち上げられてる……」ククク

夕立「居心地は悪くないっぽい」

川内「正直に言うと圧勝してたかなーって思ってたよ」

川内「でも」ポイッ

夕立・江風「うにゃあ!」バシャ

鹿島「快進撃もここまでですよ!」カチャ

長門「くっ……!」

木曽「こ、これは不味いぞ」

川内「今の決まった!って思ったでしょ?」ボソッ

鹿島「あ、バレちゃいました?」テヘッ

響「よし!ここから反撃するよ!」バッ

「「おぉ!!」」

……………

利根の一人称は我輩なのじゃ

>>139教えていただき本当にありがとうございます!
前回の山城と同じく今回は利根の一人称を間違えてますね……

漢字が違った 吾輩のほうだな

>>141教えていただきありがとうございます!間違えないように気を付けます!

ー食堂ー

漣「それでねー」

霞「……」チラッ

横鎮提督「ここでそのカードはずるくない!?」

提督「ん?全然ずるくないと思いますけどねぇ」ドヤァ

呉鎮提督「八百長かー」

提督「いやいや八百長はしてないからw」

霞(あいつら仕事しなさいよ!)

漣「ちょっと霞ちゃーん……話、聞いてます?」

霞「え?あ、ごめん聞いてなかった」

漣「さっきからご主人様の事をチラチラ見てるけどどしたの?」

霞「気のせいよ」

霞(さっきからずっと見張ってるけど全然隙を見せない……!)イライラ

漣「もしかしてご主人様が好きだったり!?」ニヤニヤ

霞「べ、別にそんな事ないわよ!」アセ

漣「おー……その反応はもしかしてもしかしてー?」

霞「あんたあんまり調子乗ると……」

衣笠『両鎮守府とも素晴らしい勝負でした!』

青葉『結果が発表されるみたいですよ!』

提督「お!終わったかー」

呉鎮提督「見に行こうぜ」ガタッ

横鎮提督「もう少しだったんだけどなぁ」ガタッ

提督「また今度やろうな」ガタッ

霞「私達も見に行くわよ」ガタッ

漣「え?あ、ハイ」

ー演習場ー

大淀「結果発表ぉぉぉぉ!!」ビリビリ

鳥「」バサバサバサバサ

加賀「うるさいです」ミミフサギ

大淀「横須賀鎮守府のB勝利ぃぃぃ!!」

北上「ですよねー」

大鳳「負けてしまいましたね……」

長門「だがあそこまで攻める事が出来たんだ。最後はやられてしまったが充分だろう」フフン

夕立「普通の戦闘より厳しいっぽい……」グテー

ザバァ ガシャンガシャン

霞「皆、お疲れ様」

北上「派手にやられちゃったよー」

夕立「もう二度と参加したくないっぽい!」

漣「わかるわー」

江風「でも川内さンに立ち向かう夕立の姉貴は勇敢だったぜ」

夕立「川内さんに弄ばれてる所を逃げようとして鹿島さんに撃たれた江風は忘れないっぽい」ジトー

江風「ちょっとそれはわかンないなー」キョロキョロ

夕立「今ここで思い出させてやる!!」ダッ

スコシハタスケロッポイィィ! ゴメンナサィ!

霞「何やってんだか……」ハァ

長門「あの戦闘があってもまだ元気なのが羨ましい限りだよ」フゥ

霞「長門さん。少し聞きたい事があるのだけれど」

長門「何だ?」

霞「さっきの演習で横須賀の艦隊に何か気になる所はなかった?」

長門「そうだな……響の指示と一航戦のコンビは素晴らしかったが」

霞「赤城さんはどう?」

長門「?特に不自然な所は無かったが」

霞「そ、そう……ありがとう」

長門「ん、どういたしまして」

霞(やっぱり本人に聞きに行くしかないわね)

霞(横須賀の提督に……!)

漣(……霞ちゃん?)

ー鎮守府 廊下ー

スタスタスタ

霞(書類上の僅かなズレに隠された事があるなら私は知りたい!)

霞(漣がされた実験の書類を持ち去ったあの男とフードの女……)

霞(あの二人と繋がりがあるかもしれないなら……)

霞「!」ピクッ

横鎮提督「皆よくやった!君達の頑張りで今回も勝利出来たんだ」

「「ありがとうございます!」」

横鎮提督「次の演習相手の呉には第二艦隊が相手をする。ゆっくり休んでくれ」

「「はい!!」」

霞(あれはさっきの演習相手だった鹿島さん達……)

霞(解散したみたいだし今なら……)ダッ

霞「横鎮提督さん!」

横鎮提督「ん?あ、佐世保の霞ちゃん!どしたの?」スッ

霞「私の身長に合わせてしゃがまなくても大丈夫です!」

横鎮提督「あぁ、ごめんね」

横鎮提督「うちの皐月はこうすると嬉しそうに話すからさ」

霞「へぇ……」

横鎮提督「で、何か用があるの?」

霞「あ……演習が終わったら資料室に来てくれますか?」

横鎮提督「あぁ、いいよ」

霞「ありがとうございます。ではお待ちしてますね」

霞「では失礼します」ペコリ

横鎮提督「はいはーい」ヒラヒラ

霞(資料室の鍵は長門さんから借りた。レコーダーも手に入れた……)スタスタスタ

霞(後は……)スタスタ

ー提督室ー

霞「クズ!」バンッ!

提督「おおぅ!?」ビクッ

提督「何?どうしたん?」

霞「ちょっと付き合いなさい!」

提督「え?何で?」

霞「いいから!」ガシッ

提督「えぇ……まぁ、いいけど」

霞「じゃあ決まりね!行くわよ!」ズルズル

提督「ちょっ引っ張らないで……」ズルズル

ー資料室ー

提督「霞、ここで何が起こるんだ?」コソッ

霞「いいからそこに居て」

提督「お、おう……」

ガチャ

霞「……来た!」ピクッ

横鎮提督「一応来たが……何か聞きたい事でもあったのか?」

霞「ここに呼んだのは他でもない、貴方の鎮守府の事よ」

霞「横須賀は深海棲艦と繋がっているのではないかと私は思っているの」

提督(霞は一体何を……?)

横鎮提督「何故そう思う?」

霞「貴方の報告書を調べてみたの」

横鎮提督「へぇ……報告書ねぇ」

霞「そうよ。曖昧な説明と不可解な報告書をね」

横鎮提督「酷い言い草だなぁ!僕のハートのガラスが傷付くじゃないか!……傷付いてるけど」

霞「うるさい!このお喋りマシンガン!」

横鎮提督「お、お喋りマシンガン……」シュン

霞「ふぅ……とにかく気になったのは以前の作戦を新人が熟練の提督の様に指揮していた事」

霞「養成学校では成績トップでもなかった貴方が何故いきなりそんな作戦を建てられたのか分からない」

横鎮提督「ただの思いつきだよ」

霞「あれは思いつきとは思えないわよ」

霞「まるで相手の行動を読んでいたかのような作戦だったわ」

霞「書類には書いてない不可解な事も多い」

霞「報告書には無かった情報も幾つか他の鎮守府の艦娘から入っている」

横鎮提督「おー……知らない所でそんな事があったのね」

霞「記憶の無い電の移籍、赤城の指輪、謎の資材の消費」

霞「そして見慣れない艦娘の出撃」

横鎮提督「ふむ」

霞「そこで私は思ったの、貴方は深海棲艦に通じているのでは……と」

横鎮提督「……」

霞「黙っているという事は本当にそうなのね」

横鎮提督「だとしたら?」

霞「そうね……」

霞「これ以上の被害を出すわけにはいかない!ここであんたを始末するわ!」ジャキン!

提督「霞!?」バッ

霞「ちょっと!隠れてなさいって……っ!」

横鎮提督「っ!」スッ

霞「それ以上動いたら撃つわよ!」

横鎮提督「ここで主砲を撃てば資料もそこの佐世保の提督も全て吹き飛ぶぞ?」

霞「あんたが消し飛ぶならお釣りが出るくらいの価値よ」

提督「霞!今すぐ止めろ!主砲を下ろすんだ!」

霞「嫌よ!これ以上漣のような犠牲者を出すわけにはいかないの!」

提督「こいつはそんな事をする奴じゃない!」

霞「そんなのわからないじゃない!もしこいつが犯人だったら……!」

横鎮提督「……」チラッ

横鎮提督「そちらは手札を出してこちらは手札を出さないというのは不公平だろう」

霞「何を……!」

横鎮提督「こちらもひとつ手札を出そうか」スッ

バンッ!

鹿島「提督さん!お待たせしました!」ザッ

横鎮提督「ん、ナイスタイミング」

霞「鹿島さん!?それにその艦装は一体……」

鹿島「明石さん特製の艦装!盾型レールガンです!」ガシャン!

霞「な、何よそれ!艦装なの!?」

横鎮提督「ちょっと違うかな」

横鎮提督「装甲と主砲。どちらの役割もこなせる海、陸どちらでも使える盾だ」

霞「まさか書類の消費資材が合わなかったのはこれ……?」

横鎮提督「それは艦載機とか明石が勝手に作ってただけだぞ」

鹿島「よく変な薬とか作りますからね……」アハハハ…

霞「フン!盾型のレーなんとかだろうと練習巡洋艦には負けないわ!」

鹿島「私は負けませんから!」

霞「その口黙らせてあげる!」

カキン! カンカン ガガガガ

霞「このっ!接近戦に特化するなんてずるいじゃない!」

提督「ちょっと展開についていけてないんだけど」ポツーン

霞「横須賀は敵だったのよ!この脳みそお爺ちゃん!」

提督「マジで!?」

横鎮提督「いやいや、敵って言ってないからね?」

提督「あ、そうなの?」

霞「簡単に騙されてるじゃないの!このバカァ!」

鹿島「隙ありです!」ダッ

霞「なっ!しまった!」バッ

鹿島「逃がしませんよ!」ブンッ!

霞「ぐぁっ!」ガッ!

ドサッ! ゴロゴロゴロ

提督「霞!」バッ

鹿島「鎮圧に成功しましたよ!提督さん!」

横鎮提督「良い動きだった。助けてくれてありがとうな」

提督「霞!!」ユサユサ

鹿島「あっ……」スッ

横鎮提督「……」ガシッ!

鹿島「うぅ……」シュン

霞「司令か……ん」

提督「良かった……!良かったぁ!」ギュゥ

霞「く、苦しいって……」

横鎮提督「少し落ち着いた?」

霞「はい……話も聞かずにごめんなさい……」

横鎮提督「君が謝る必要は無いよ」

横鎮提督「元々は俺が悪いからね」

提督「状況はわからないがお前が何かを隠しているのは理解できた」

提督「一から説明してくれるか?」

横鎮提督「説明かー……苦手だからごちゃごちゃするかもしれないけどそれでもいい?」

提督「大丈夫!こっちは理解能力低いから!」

霞・鹿島「どっちも駄目じゃない(ですか)!」

横鎮提督「実はな……」

大淀「提督!ここに居たんですね!」バーン!

提督「えぇ……」

霞「タイミング良すぎじゃない!?」

大淀「え?え?私何かやらかしました!?」オロオロ

提督「大淀は何か用があってここに来たんじゃなきの?」

大淀「そ、そうでした!」ハッ

大淀「ブイン基地から緊急の支援要請が届いてます!」

提督「え?何かあったの?」

大淀「多数の強力な深海棲艦が鎮守府へ押し寄せているとの情報です!」

横鎮提督「ブインは最近新しく提督が新任されて来たところだからな。今のうちに潰しに来たんだろう」

霞「くっ!こんな時に!」

提督「と、とにかく急いで出撃する艦隊の編成を組まないと!」ワタワタ

横鎮提督「なぁ」

提督「何!?」

横鎮提督「今、演習を終えて疲労している娘達が多い」

横鎮提督「ここは3つの鎮守府から艦娘を1つの艦隊に入れて組むのはどうだ?」

霞「そんな無茶苦茶な事が……!」

提督「……お前を信じていいんだな?」

横鎮提督「勿論!」

横鎮提督「もし俺が信じられないならうちの娘を信じてくれ」

鹿島「提督さん……」

提督「わかった、お前を信じるよ」

霞「ちょっと!そんな勝手に決めちゃうの!?」

横鎮提督「決まりだな!じゃ、呉のあいつを探してくるか」

鹿島「私も一緒に行きますね!」トテテ

横鎮提督「じゃあ会議室で待っててくれ」

バタン

霞「後先考えないで行動するんだから……もう」フン

提督「いつもすまんな」

霞「別にいいわよ。司令官にはあたしが居るから問題無いわ」

霞「あんたの尻拭いは任せなさいよ」

提督「そうか……いつも助けてくれてありがとな」ナデナデ

霞「~!!」カー

霞「こんなのも……わ、悪くないわ」フイッ

提督「お、照れた!めっちゃ可愛い!」

霞「うるさい!!」ゲシッ

提督「痛い!!」

霞「こっちの片付けは終わったわ。そっちは?」

提督「今終わった」

霞「やっと片付けが終わったぁ!」フー

提督「暴れて散らかってた大量の本と資料がこんなに早く片付くとは思わなかったわ」

霞「ほとんどあたしがやったからね」フン

提督「すまん」

霞「まぁいいわ、早く行くわよ!もう呉鎮提督も見つかった頃だろうし」

提督「おう」

ー会議室ー

ガチャッ

霞「遅れてしまってごめんなさい!」ペコ

呉鎮提督「別にいいよ」

提督「ありがとう」

横鎮提督「君は別ね」

提督「ファーw」

提督「あれ?鹿島や金剛は?」

横鎮提督「間宮に行かせた」

提督「キラ付けか」

横鎮提督「メンバーも揃ったし、ブイン基地救援作戦の編成をしようか」

横鎮提督「編成は3つの鎮守府から強力な艦娘を集めて組む……反対の意見はないね?」カキカキ

呉鎮提督「いいよ」

提督「残りの艦はどうするん?」

呉鎮提督「大破艦の回収、周辺の敵対勢力の処理でいいんじゃね」

提督「じゃ、それで決まりで」

横鎮提督「はーい」カキカキ

霞「あっさり過ぎない!?」

霞「もうちょっと深く考えるとかあるでしょ!」

提督「だってさ」

呉鎮提督「そうだよなぁ」

横鎮提督「作戦に支障は無いから大丈夫だろう」

横鎮提督「それに情報が無い今は現場の指揮が重要になる」

横鎮提督「こちらは大まかな予測くらいしか考えられないからこれくらいで良いと思うよ」

霞「作戦を遂行する私達が凄く不安だわ……」

提督「で、編成は出来た?」

横鎮提督「ばっちり!特にこのラクガキが良い味を出してると思うよ」

霞「急いでいる時にラクガキなんてしてる場合なの!?」

呉鎮提督「ラクガキじゃなくて編成を見せて欲しいんだが……」

横鎮提督「はいはい、こんな感じになりましたー」ペラッ

紙「金剛 鹿島 霞 長門 瑞鶴 加賀」

呉鎮提督「いいんじゃね」

提督「あれ?武蔵と陸奥は?」

横鎮提督「武蔵は俺が居ない間、鎮守府を任せている」

横鎮提督「陸奥は支援艦隊に組もうかと思ってな」

提督「武蔵はお留守番かぁ」

横鎮提督「消費がね……」

ー佐世保鎮守府近海ー

ザザザザザ

鹿島「単縦陣を崩さないでくださいね!」

霞「当たり前の事を今更言ってどうするんですか?」

鹿島「い、いつも夕立ちゃんや島風ちゃんが先に行こうとするので、つい癖で」エヘヘ

霞(この人達の鎮守府は色々と大丈夫なのかしら……)ウーン

鹿島「こちら旗艦鹿島。提督さん、応答してください」

横鎮提督『こちら横鎮提督。そっちの状況は?』
鹿島「敵影はまだ発見されてないみたいです」

横鎮提督『ふむ……敵はブイン基地を集中的に攻めているみたいだね』

横鎮提督『周囲に気を付けて進んでくれ』

鹿島「了解しました!」

鹿島「皆さん!これよりブイン基地救援作戦を開始しますよ~!」ウフフ

霞「絶対にブイン基地を取らせたりはしないわ!」

金剛「テイトクの為にも負けられないネー!」

長門「3つの鎮守府の艦を合わせての出撃か……胸が熱くなるな」

加賀「なんで七面……五航戦の七面ち……瑞鶴と一緒なのか疑問ですが全力でやります」

瑞鶴「あんたそれマジで喧嘩売ってんのよね……!!」プルプル

加賀「気のせいよ」

鹿島「では行きます!えいえいお~!」バッ

霞(なんか鹿島さんが旗艦だと性格がふわふわしてるせいか気合いが入らないわ……!)フニャー……

鹿島(少し眠くなってきました……)フアー

霞(不安で胃が痛くなってきた……)キリキリ

金剛(小腹が空きマシター……スコーンでも食べマショウ)モグモグ

加賀(そういえば提督にハンカチを返すのを忘れてました)モゾモゾ スッ

加賀(……)クンクン

加賀(……今度返そう)クンクンクンクン

瑞鶴(一航戦め!絶対に見返してやる!)ギリギリ

長門(本当に今から救援に向かう雰囲気なのかこれは!?)

~ブイン基地近海~

瑞鶴「敵影を発見!敵との距離は遠いみたい!」

鹿島「わかりました!では皆さん!戦闘の準備を行いましょう!」

霞「敵がいる範囲に近づいて来たのね……少し緊張してきた……!」

金剛「やっと私達の出番ネー!落ち着いて行きマショーウ!」ヘーイ!

霞「今だけは金剛さんが羨ましいと思ってしまう……」

加賀「瑞鶴、慢心は駄目ですよ」

瑞鶴「フン!あんたに言われなくてもわかってますよ!」

加賀「そう……」

長門「ふむ……恐らく敵は我々が救援を出した事を知っているかもしれん」

長門「慎重に行った方が良いかもしれん」

鹿島「了解です!」

鹿島「では、これより深海棲艦と交戦を始めます!」

ヲ級「ヲッ!」バッ!

ル級「敵影ヲ発見シタノカ」

リ級「ドウシマスカ?」

?「そうですね……程々に損害を与えて退避しましょう」

?「もうすぐ大規模な戦闘があるみたいですからね」

ヌ級「……」

タ級「……」

?「こちらには秘策があるので心配しなくても大丈夫ですよ」

ル級「勝テルカドウカノ話ジャナイ」

リ級「ワタシタチハオ前ヲマダ信用シテイナイ」

タ級「ソンナノ当タリ前ダ!」

タ級「仲間ヲ散々沈メタヤツヲ信用デキルモノカ!!」グッ

ル級「ヤメテオケ!」ガシッ!

?「……」

リ級「トニカク今ハ目ノ前ノ事ニ集中シテオケ」

タ級「クッ……」

オ級「オッ!!」

ル級「敵ノ艦載機カ……!鬱陶シイ!」

?「これより敵艦隊と交戦!推して参ります!」ザッ

………

ブーン バババ ボーン!

鹿島「敵の猛攻が激しいです!」ザバァッ!

霞「落としても落としてもまた来るなんて……!」ドーン!

金剛「でも敵は退避をしているみたいデース!」

長門「何故だ!?」

加賀「恐らく損害を与える事が目的だったのではないでしょうか?」パシュ

瑞鶴「他の敵艦隊がこちらに向かってくるわ!あいつらを逃がす為に動いてるみたい!」

鹿島「敵艦隊!来ます!」

長門「うおぉぉぉぉ!!」ドーン!

イ級「ギャァァァ」轟沈

長門「ハァ……ハァ……今ので何艦目だ?」

霞「わからないわ……」ハァハァ

金剛「襲ってくる敵はもういないみたいデース……」

霞「燃料も弾薬も減る一方よ!撤退しましょう!」

鹿島「提督さん!聞こえますか!?」

横鎮提督『どうした?』

鹿島「敵は撤退を始めたみたいです!こちらも撤退しましょう!」

提督『え?撤退したの?』

横鎮提督『らしいよ』

提督『やったじゃんラッキー』

霞(こっちは全然ラッキーじゃないわよ!)

呉鎮提督『それで、逃げた方向は?』

加賀「どうやら近くの島へ逃げ込んだみたいです」

横鎮提督『弾薬と燃料はまだある?』

長門「残り少ない状態だ」

呉鎮提督『それは厳しいな』

金剛「それと加賀と瑞鶴がダメージを受けてマース!」

提督『うーん……どうする?』

横鎮提督『……すまないがブインで弾薬を補給してもらってから追撃してくれ』

鹿島「えぇ!?無茶ですよ!!」

提督『そうだ!今襲撃されて資材が少ないはずなのに補給をさせろなんて無茶だ!』

霞「そうよ!また襲撃されたらどうするのよ!」

横鎮提督『その可能性を今から倒しに行く』

横鎮提督『それに補給させてもらった分は後で送っておけば問題はないだろ』

横鎮提督『それから燃料は補給艦を派遣するからまずは弾薬だけでも補給してくれ』

鹿島「わかりました……」

横鎮提督『健闘を祈る』プツン

金剛「で、どうするンデスカ?」

鹿島「出来るかわかりませんが、行きましょう」

霞「……わかったわ」

…………

ーブイン基地 執務室ー

ブイン提督「そうですか……」

叢雲「そうは言われてもこちらも厳しい状態なのよね」

金剛「デスヨネー……」ズーン

鹿島「お願いします!弾薬が必要なんです!」ペコ

金剛「鹿島!?」

加賀「……お願いします」ペコ

霞「鹿島さん……」

叢雲「どうするの?」

ブイン提督「わかりました」

鹿島「!」パアッ

叢雲「やっぱり……」

ブイン提督「着任したての私達よりも戦闘経験がある貴女方に任せるしかありませんからね」

叢雲「これで他の艦娘から何て言われるかわからないわよ?」

叢雲「初めての女性提督だから皆も慣れてないのに……」

鹿島「え!?女性!?」

瑞鶴「声が高いと思ったら女の人だったの!?」

金剛「s、sorry……ずっと男性と勘違いしてマシタ」

加賀(男の人にしか見えなかったわ)

ブイン提督「ごめんなさい、まだ言ってなかったかしら?」

ブイン提督「でも上には知らせているからもう知っているものだと思っていたのだけれど……」

霞「あいつの事だから情報を伝えるのを忘れているわね……」ハァ

鹿島「元帥さんならやりそうですね」アハハ……

叢雲「どれだけ元帥は無能なのよ……」

.........

ザァーン

霞「なんとか辿り着いたわね......」

鹿島「ここからは陸上戦になります」

長門「ふむ......わたしはあまり得意ではないのだが」

霞「確かに海上に出ないと不利だわ」

鹿島「大丈夫です......んしょっと」ガシャン

瑞鶴「主砲降ろしてどうするんですか?」

鹿島「ここをくっつけて......」カチャカチャ

霞(主砲をふたつ繋げてるわね)

鹿島「これで完成です!」ガシャン

長門「見たところ盾みたいだが」

鹿島「中の弾薬を箱に詰めて特製の部品を中に入れた陸上用の簡易盾です!」ジャーン!

加賀「強度は大丈夫なの?」

鹿島「明石さんが多分いけるって言ってました」

霞「じゃあダメじゃないの!」

瑞鶴「鹿島さん……浜辺からすぐの森の中を進んでますが大丈夫なんですか?」

加賀「五航戦は怖がりなのね」

瑞鶴「何を……!」

長門「シッ!静かに!」

霞「あれは……」

金剛「oldな建物デース」

鹿島「見たところ昔の軍隊の基地の様ですが」

加賀「だとしても大きいわね」

霞(何かおかしい……)

金剛「ここに敵が逃げ込んだとしたら厄介デスネ」

霞(どこにも見張り居ない……)

長門「む?何故だ?」

加賀「敵が閉じ籠っていたらこちらから仕掛けても反撃され易いからですよ」

金剛「yes、それと艦装も建物内では軽いもの以外は大きくて入れないデース」

長門「成る程……」

鹿島「なので威力は少ないですが小さめの主砲で戦います」

長門「では大きい装備を外して行くか」

ドサドサ

長門「戦艦の私達は14cm単装砲……」

霞「私は12cm単装砲ね」

瑞鶴「あ、あれ?私は!?何も無い!?」ワタワタ

加賀「うるさいわよ五航戦……これを使いなさい」スッ

瑞鶴「?なにこれ」

加賀「特製の矢よ」

加賀「艦載機と間違って出さないようにして」

瑞鶴「?わかりました」キョトン

鹿島「では外した装備を隠してから突入しましょう!」

ー施設ー

ガチャ

鹿島「!」スッ

シーン

鹿島「……」フゥ

鹿島「敵影無しです」バタン

霞「こっちも敵影無しよ」

長門「ここに来るまで敵を見ていない……どうなっているんだ?」

加賀「この看板を見たところ、今は南側のC棟に居るみたいですが……」

瑞鶴「文字が掠れてあまり見えない……ここって何時の建物だろう?」

金剛「少なくともかなり前ってのは分かりマスネ」

鹿島「エントランスらしき場所ですが油断は禁物ですよ」

加賀「そうね。特に五航戦なんかは注意不足だから心配ね」

瑞鶴「なっ!そんな事無いわよ!」

長門「ここは敵地だ!喧嘩はやめろ」

ガチャ

鹿島「この部屋で地図を見つけましたよ~」ヒラヒラ

金剛「いつの間に遠くに移動してマシタ!?」

パサッ

鹿島「では早速……」

瑞鶴「おぉ……古い」

加賀「でしょうね」

長門「エントランスから中央の建物に行くには渡り廊下を行かなければならないみたいだ」

霞「東にA棟、西にB棟があるみたい」

霞「そこも探りましょう」

鹿島「そうですね、ここが何かも知りたいですから」

何故か書き込みがされません……

スマホで書き込むと画面が暗いままで書き込めないのでPC版サイトを開いて投稿します。
3回書き込んで投稿に失敗してたので疲れました……

ー中央研究室前ー

瑞鶴「B棟に行ってみたけど廊下の天井が崩れていて中には入れなかったわ」

長門「同じくA棟も天井が崩れていて入れなかった」

加賀「研究室も特に気になるところは見当たりませんでした」

霞「これだけ敵の姿が見えないとなると逃げてしまった可能性があるわ」

金剛「oh……ここまで来てそれは残念デース……」

鹿島「もし逃げられてしまったら何かしらの痕跡があるはずです」

霞「ならもう少し探してみま……」

ガタッ

瑞鶴「ヒャァッ!?」ビクッ

長門「何だ!?」

霞「研究室から物音が……」

鹿島「罠の可能性がありますから注意を……」

金剛「えぇい!まどろっこしいデス!」ダッ

霞「ちょっ!金剛さん待っ!」

金剛「曲者ぉ!出てくるデース!」ガチャ

シーン

長門「誰もいない……?」

加賀「!あのロッカーはさっき空いてなかったわ!」

霞「誰か倒れてる……!?」

戦艦棲姫「ウグッ……」ハァハァ

瑞鶴「あれって戦艦棲姫じゃ……」

加賀「やけに弱ってるわね」

霞「あんた仲間は?」

戦艦棲姫「皆……ヤラレタ……」ハァハァ

霞「誰に!?」

戦艦棲姫「アノ艦娘ダ……アイツガ……」

霞「艦娘……?」

戦艦棲姫「アイツハ仲間ヲ喰ッテ吸収シテイタ……」ハァハァ

長門「吸収だって!?」

瑞鶴「そんな化け物みたいな艦娘が居るの?」

鹿島「外傷は無いようですが……大丈夫ですか?」

戦艦棲姫「ワタシモ殆ド吸収サレテ、モウ長クハ無イ……」

霞「そんな……その艦娘は!?誰なの!?」

戦艦棲姫「ッ!」サラ……

戦艦棲姫「」サラサラサラ

鹿島「砂になって消えた……」

瑞鶴「そんな……これって夢よね!?」

加賀「な起こしてあげるわ」バシーン

瑞鶴「いっ!?何すんのよ!!」

加賀「ほら、夢じゃないでしょ?」

瑞鶴「ほらじゃなーい!!」

霞「敵の居場所を聞き出せなかった……」

長門「仕方ない、もう一度見落としている所が無いか探してみるか」

鹿島「そうですね……」

霞「そう言えばこの研究室って何をしていたのかしら」

金剛「怪しげな機械が沢山あるネー」

加賀「全部破壊されているみたいね」

瑞鶴「お、棚の下に紙が落ちてる」ヒョイ

瑞鶴「んー……新兵器開発……?」

霞「ちょっと見せてくれますか?」

瑞鶴「はいどうぞ」

霞「ありがとうございます」

霞「これって艦娘の開発の研究資料!?」

金剛「what's!?」ビクッ

長門「何だと!?何故そんなものがここに!?」

霞「ここが何かを開発する施設で、この紙がその何かを開発するものだからよ」

霞「ファイルか何かに挟まれていたのか紙が破れてる……」

鹿島「だとしたらここは……」

加賀「艦娘を作るための研究開発施設だったのね」

瑞鶴「それって凄い発見じゃん!」

長門「だがこんな所に研究施設があるとは鎮守府の資料に書いてなかったぞ」

霞「消されたから書かれていなかったのかも」

長門「なっ!?」

鹿島「艦娘の開発は国内で行われたと資料で書いていました」

長門「そうだな」

鹿島「ですがそれは大まかな部分」

鹿島「ここで細かい開発をし、何らかの実験を行った」

鹿島「しかしその途中、世間に公表すると不都合なものを作り出したから施設の情報を消した……」

鹿島「小説とかでもよくある話ですよね?」

金剛「確かにそうデース」

霞「その仮説が正しければ……」スタスタ

霞「この不自然に残された大きな機材を退かせばぁ!!」ズズズ

金剛「あ、手伝うネー」ヨイショ

ズゥン!

霞「地下への隠し通路が出てきたりするんじゃない?」

「「おぉ!!」」

鹿島「皆さん、準備はいいですか?」

金剛「NO problem!大丈夫デース!」

長門「あぁ、いけるぞ」

瑞鶴「さっさと倒して帰りましょ!」

加賀「後の事より今の事に集中しなさい」

瑞鶴「はぁーい……」チェッ

霞「増援の到着は?」

鹿島「先程連絡をしたところ、もうすぐ到着するとの事です!」

霞「じゃあ目印にさっきの紙を……」

長門「む?」

霞「あれ?さっきの資料は?」キョロキョロ

瑞鶴「あ、ごめん……遊んで鶴にしちゃった」パサッ

霞「……もうそれでいいわ」ハァ

コツコツコツ

霞(地下に続く階段は薄暗く、下をよく見なければ危うく踏み外してしまいそうだった)

金剛「暗いデスネ……」

長門「あぁ……灯りが欲しいな」

鹿島「皆さん、ちゃんと着いてきてますよね?」オロオロ

瑞鶴「慌てなくても何処にも行けやしないわ」

加賀「明かりが見えてきたみたいね」

パッ!

霞「!」

金剛「光が眩しいネー!」

鹿島「これは……」

金剛「何かの機械が沢山置かれてるヨー!」

瑞鶴「何だろ……この紙」

長門「まさに研究施設だな」

鹿島「ここの情報が無いか調べてみます」

霞「機械は……全滅してるみたいね」

加賀「ちょっと待って」

加賀「この機械、壊されてからあまり時間が経ってないわ」

長門「何!?」

瑞鶴「何で分かるのよ?」

加賀「貴女の目には粘土でも詰まってるの?」ハァ……

瑞鶴「悪かったわね!」ムッ

加賀「ほら、この破片に血が付いてるでしょ?」

長門「む……確かに」

加賀「コンピューターを壊した時か、機材を殴った時に付いたのよ」

鹿島「成る程!」

加賀「まだ血が乾いてない事を考えると……」

霞「まだ敵はここに居る……?」

金剛「奥にまだ扉がありマシタ!気を付けて進みマショウ!」

霞「他に部屋は無い……一本道か」

瑞鶴「敵もいないし不気味ね」

鹿島「この部屋は薬を調合する場所だったみたいです」

金剛「下手に触りたくは無いデスネ……」

長門「危険なものは無さそうだがな」

加賀「……静かに」

「~…………」

霞「誰か居る……!」

長門「……!」

加賀「準備は出来ています」

瑞鶴「いつでも行けるよ」

鹿島「突入します!」ダッ

バンッ!

「ようやく来たんですね」

鹿島「貴女は……」ザッ!

長門「大和……?」

霞「大和さん!どうしてここに!?」

大和「どうしてって?貴女達を待っていたのですよ」

瑞鶴「どういう意味?」

加賀「答えが見当たらないのですが」

大和「こういう意味です」バッ!

ガチャガチャガチャ!

霞「なっ!?」

鹿島「攻撃!来ます!」

加賀「危ない!」ダッ

瑞鶴「え?」ドンッ

ドドドンッ!

霞「きゃっ!」

長門「瑞鶴!加賀!」

加賀「くっ!」ドサッ ゴロゴロ

瑞鶴「うげっ!」ドサッ ゴロゴロゴロ

瑞鶴「あだぁっ!」ゴン

鹿島「良かった……無事ですね!」

瑞鶴「無事じゃない!!」ヒリヒリ

長門「大和!これは一体どういう事だ!」

霞「貴女は味方のはずじゃ……!」

大和「味方だった……が正解なのでしょうか?」

霞「そんな……!まさか裏切ったの!?」

金剛「……!!」カタカタ

鹿島「金剛さん……」

提督『おーい聞こえる?』ザザッ

長門「おぉ!提督!」

提督『あれ?これマイク入ってる?聞こえる~?』ザザッ

呉鎮提督『ヘッドホン着けてないから聞こえるわけないだろ!』

提督『あっ』

呉鎮提督『あっじゃねぇ!!』

霞「あのバカは……もう……!!」フルフル

鹿島「佐鎮提督さん!聞こえてます!現在敵勢力と交戦中!」

提督『了解!もう少し耐えてくれ!』プツッ

大和「佐世保の提督ですか……よく覚えてますよ」

大和「まさかあんなのが元帥になられるなんて……」フフッ

霞「あんたにあいつの何が分かるのよ……」ギリッ

大和「別に分からなくても結構です。興味はありませんので」

金剛「これがワタシに勇気をくれた大和だなんて信じられマセン……」

長門「私もだ」

長門「共に戦って来た大和だとは思えん……」

大和「だからどうしたのです?」ガチャガチャガチャ

長門「来るぞ!!」

鹿島「守ります!」

大和「はぁっ!!」ズドドド!

鹿島「!」ガガガガ!

長門「大丈夫か!?」

鹿島「は、はい……少しは……」ハァハァ

大和「愚かな実験の過程で生まれた兵器ですか……」

鹿島「……」ゼェゼェ

大和「ここで壊せばそれもおしまいです」ガチャ

霞「実験?……兵器?」

大和「壊れなさい!」ドーン!

鹿島「ぐっ!」ガッ! ザザー

霞「鹿島さん!」ドン!ドン!

ガン! カキーン!

大和「フフッ」

霞「傷一つ付きやしない……」ガクッ

鹿島「もうガードしきれません……」ゼェゼェ

長門「恐ろしい耐久力だな……」

加賀「……確か深海棲艦が言ってましたね」



戦艦棲姫『アノ艦娘ダ……アイツガ……』

霞『艦娘……?』

戦艦棲姫『アイツハ仲間ヲ喰ッテ吸収シテイタ……』ハァハァ

長門『吸収だって!?』



瑞鶴「じゃあその艦娘って大和さん!?」

金剛「だとしたら生半可な砲撃は無駄デショウ」コソッ

瑞鶴「空母の私達はこの機材の影に隠れてるしか……」

加賀「その必要はありません」スッ

加賀「ハッ!」ヒュン

大和「くっ!何処から!?」ガッ

大和「!」ジュッ

瑞鶴「??何をしたの」チラッ

大和「右の主砲が……!」ズドンッ

加賀「片方の主砲を落としました」ブイッ

瑞鶴「えぇ……そっちの一航戦は無茶苦茶ね」

加賀「一航戦が特別ではなく、この矢で落としただけよ」スッ

瑞鶴「あ、さっき渡してた矢」

加賀「それにしても流石はクレイジー明石特製の矢ね」ボソッ

加賀「普通じゃあんな威力の出る矢なんて作れないわ」ボソッ

瑞鶴「?」

大和「もう手加減はしませんよ……」ゴオッ

霞「!」

霞(この嫌な感じ……漣が取り込まれた時に感じたものと同じ!)

大和「はぁ!」ドーン!

ズガガガガ!

鹿島「防ぎ……きれ……」ググッ

長門「頑張ってくれ鹿島ぁ!」ガシッ!

霞「鹿島さん!!」グッ

鹿島「そう言われましてもぉ……!」

鹿島「ごめんなさ……」

ボーン!

パラパラ……

大和「終わりましたか」

鹿島「」ドサッ

長門「」ガクッ

金剛「」

瑞鶴「」

加賀「」

大和「これで晴れて私達は「外の世界に」出られのですね……!」

大和「あぁ……!やっとあの人とやり直せるのね!」

大和「普通の暮らしが……!」

霞「まだ……終わって無い……」フラフラ

大和「……まだ居たんですか」

霞「……」

大和「私達はこれから全てを捨てて外の世界へ旅立つのです」

大和「邪魔をしないでもらえます?」

霞「そうは……させな……」

霞「うっ……!」ガクッ

大和「強がっても既に虫の息でしょうに」

霞「それはどうかしら……?」ハァハァ

大和「?」

霞「あたしはあいつに会うまで死ねないの……」

霞「だからここでは死なない……!」ニィ

大和「そうですか……」スタスタ

霞「……」

大和「じゃあここで終わらせてあげましょう」ニコッ

霞「!」ゾクッ

大和「大丈夫です!痛みを感じさせる間もなく潰してあげますから」ニコニコ

大和「だから……さようなら」ゴォッ

霞「……!」ギュッ

ヒュン

大和「!」サッ

カッ

霞「?」

「あまり暴れられると困るんだよね」

「仕事が増えちゃうから」

霞(ガレキの山に人が!?)バッ

「よっと」スタッ

大和「私に口出しをしないでもらえますか?」

大和「元横須賀の提督さん?」

霞「え!?」

前任提督「愛に狂うと人の話を聞かないのはどうにかならないのか?」

前任提督「何度も言ったはずだ、お前は我々が最後の作戦を展開した時に出撃させると」

大和「えぇ、言われましたね」

前任提督「なのに何故、部隊を率いてここに居る?」

大和「貴方には関係ありません」

前任提督「……何?」

大和「私の身体は私の意思で動きますので」

大和「貴方に指示をされても守る理由なんてありませんから」ニコッ

大和「それに愛に狂ったのは貴方も同じでしょう」

前任提督「……」

大和「ですのでこれ以上、私に指図しないで下さいね」

前任提督「……近いうちにお前は後悔する事になるぞ」

大和「うふふ……それは楽しみですね」

霞「あんたが前任の横須賀提督……」

前任提督「そうだ」

霞「あんたには聞きたいことが山ほどあるのよ……」ググッ

前任提督「意識を保っているのでやっとのお前に何も出来ないだろう」

霞「っ!」

前任提督「私達は撤退する。ほら、お前達の仲間が来たぞ」

「霞ー!!」ドタドタ

「朝潮!心配なのは分かるけど落ち着いて!」

霞「あ……」

前任提督「さらばだ」

大和「次は後ろの娘達と一緒に強くなって来て下さいね」

カツカツカツ ギィ バタン

時雨「遅かったか……!」バンッ!

朝潮「霞ー!」

朝潮「霞!……良かった……意識はあるみたい」ヒシッ

霞「朝潮……お姉ちゃ……」

霞「助かった……」ガクッ

朝潮「霞!霞!?」

霞「どうしよう!?霞が倒れちゃった!」

扶桑「モタモタしていると崩れてしまう可能性があるわ!急いで運びましょう!」

比叡「いつでも行けます!」

蒼龍「朝潮ちゃん!私に霞ちゃんを!」

朝潮「は、はい!」

蒼龍「よし!全速力で行くよ!」

……………

ー 研究施設 北側の海岸 ー

ザァーン

赤城「本当にあの二人を逃がして良かったのですか?」

「何でそう思うんだ?」

赤城「いえ、今ここで潰しておけばこの後の戦闘で有利に戦えると思ったので」

「そうなれば君が辛い思いをするじゃないか」

「最愛の人をその手で葬る事になるんだぞ?」

赤城「……そうですね」

「あ、ごめん!今の答え方は悪かった!」

「本当の理由は今はその時じゃないってだけ」

赤城「今は……?」

「そのうち分かるよ」

赤城「……少し寒くなって来ましたね。帰りましょうか」

「そうだね……帰ろうか」

「横須賀に」

………

霞「ん……」パチッ

提督「おはよう!」

霞「ひぁ!?」ビクッ

提督「おぉ!……ビックリしたわ」

霞「それはこっちの台詞よ」

霞「ここってあたしの部屋……?」

提督「1日眠ってたみたいだからな。今はもう昼だ」

霞「そ……そう」

漣「おーっす!元気ー?」ガチャ

霞「漣……」

提督「お、漣か」

漣「霞が起きたって聞いて来たよー」

霞「漣……ありがとう」フフッ

漣「んぉ?」

漣「霞ちゃんがデレた……!?」ズザザ

霞「んなわけあるか!」

霞「鹿島さん達は?」

提督「前回の作戦に向けて準備をするとか言って帰ったぞ」

漣「鹿島さんと横鎮提督さんはなんか顔が怖かったけどね」

霞「そう……」

提督「漣、昼過ぎに間宮さんの手伝いをするとか言ってなかったか?」

漣「げっ!!やっば!」ビクッ

漣「じゃ、霞ちゃん!またね!」

霞「うん……」

パタン

霞「ところであんた仕事は!?」

提督「あっ」

霞「あっじゃないわよ!」バシッ

提督「すまん」

霞「はぁ……まったく……それでどのくらい残ってるの?」

提督「何が?」

霞「仕事の量の事よ!」バシバシ

提督「まだまだ残ってます……」

霞「何でそんなに残ってるのよ!ほら早く行くわよ!」

提督「行くって何処に?」

霞「提督室よ!」ガチャ

ハヤクシナサイ! イタイデスイタイデス!

朝潮「元気になって良かったぁ」グスッ

荒塩「そうよね~」

荒塩「霞ちゃんが一番元気な時は司令官の側に居る時なのよね~」

提督「というか霞はもう動いても大丈夫なのか?」ズルズル

霞「平気よ」

霞「あんたはあたしが居ないと仕事にならないじゃない」

提督「う“っ」グサッ

霞「だからこれからもずっとあたしが秘書艦よ!分かった?」

提督「え?何で?」

霞「あんたの事をしっかり面倒見れるのあたしだけだからよ!」ズルズル

提督「いや、わしは秘書艦が霞じゃなくても大丈夫だと思うけど」

霞「……」ピタッ

霞「一回しか言わないからしっかり覚えなさいよ!」カァァ

提督「お、おう」

霞「あんたの事をずっと側で支えていたいのよ!」

提督「え?」

霞「だから~!あーもう!」

霞「一回で覚えなさいよ!!」






霞「何回言ったら覚えるのよ!」完

コメントをくれた方、利根の一人称を教えてくれた方、本当にありがとうございました!
コメントを返しても良いのかよくわかっておらず、コメントを返せずに本当にすみませんでした……

この内容で台詞オンリーのSSだと状況の説明不足で
?ってなるところが多いので読み返ししないとキツい
母材となる話は面白いけど台詞オンリーのSS向けではないと思う

荒塩…

>>212やはりそうでしたか……これからは地の文も入れていこうと思います。ご意見ありがとうございます。

>>213またやらかしてました。すみません……

HTML化の依頼を出して来ました。
色々と失敗していましたが最後まで見ていただき、ありがとうございました!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年12月31日 (日) 04:25:36   ID: 8q0wSZLO

よく分かんにゃしいよ

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