狂愛劇場 『安価・コンマ』 (163)

――ここは魔界。闇深き異形の魔物共が跳梁跋扈する世界。

かつては力によって支配されていたこの世界。だが、支配者である魔王が勇者に討たれたことによって、その時代は終わりを告げた。
勝者である人間世界の文化の流入により、魔界は変革を余儀なくされる。

奴隷制度の廃止。貨幣制度の導入。法律の制定。魔物にのみ適用される不平等な条約等々――。

暴力を用いない文化的侵略は、魔界の魔物たちを徐々に飲み込んでいった。

その波は、人間の奴隷と魔物の剣闘士の戦闘を見世物とする由緒あるコロッセオ『狂愛劇場』にも襲いかかっていた――。
 

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秘書「オーナー、少々お話が――」

支配人「ああ……もう終わりだよね……」

秘書「…………」

秘書「オーナー、こちらの書類なのですが」

支配人「秘書さん! 何事もなかったかのように再開しないで! 君のボスが困ってるんだよ!?」

秘書「オーナーが困ってようと、私の業務に支障はありませんので」

支配人「辛辣すぎる! お願いだから話ぐらい聞いてよ!?」
 

秘書「つまり、こういうことですか」

秘書「戦後の法律制定のどさくさに紛れて、この劇場の土地の権利が奪われていたと」

支配人「はい」

秘書「で、ついでに身に覚えのない借金も背負わされていたと」

支配人「はい」

秘書「しかも、立ち退き・返済期限がもう間近だと」

支配人「はい」

秘書「……オーナー、なぜもっと早くに教えてくれなかったんですか」

支配人「気づいた時にはもうハメられてて……」

秘書「これでは転職先を探す時間がないじゃないですか」

支配人「秘書さん!?」
 

秘書「まあ、こうなっては仕方ありません。何とかしてみましょう」

支配人「秘書さん……!」

秘書「共倒れはごめんですからね。少なくとも、私の身の安全が保証できるように動きましょう」

支配人「秘書さん……、まあ、動機はともかくありがとう。秘書さんが天使に見えるよ」

秘書「今更、何を言っているんですか。私の種族は――」

秘書の種族
↓1

秘書さんの種族『セイレーン』

コンマ判定
奇数  鳥型
偶数  人魚型
ゾロ目 両方の特性
00   海神の血族

↓1

秘書「私の種族はセイレーンです。確かに翼はついてますが、天使なんかといっしょにしないでください」

支配人「あ、うん、ごめん。比喩表現って難しいね」

秘書「まあ、構いません。オーナーに細かな気遣いなど、最初から期待していませんのでご安心を」

支配人「うん、全然安心できないや」

秘書「それはともかく。話を戻しますが、書類を見た限りこちらが異議申し立てをしても通る可能性は低そうですね」

支配人「本当だよ。全く、最近の人間は魔物よりも悪どいや」

秘書「となると、現実的に可能な手段は一つしかありませんね」

秘書「【決闘裁判】を申し込みましょう」
 

支配人「決闘裁判って、あの?」

秘書「そうです。かつて、魔王が統治していた時代の法無き魔界に存在した唯一の法――決闘の勝利者が全ての裁定権を得る、あの決闘裁判です」

支配人「でも、あれはもう廃止されたんじゃあ……」


秘書「魔界はなかば植民地と化していますが、形式上は自治を認められていますからね。決闘裁判制度も形だけは残っているんです」

秘書「ただし、この方法はハイリスク・ハイリターンです。決闘に勝てば全てを得られるということは、裏を返せば負ければ全てを失うということ。敗北すれば、どんなに不平等な結果になろうと文句をいう権利すら剥奪されます」

秘書「それでも、決闘を望まれますか?」

支配人「…………」

支配人「……やるよ。やってやる……!」

支配人「このままじゃ、真綿で首を絞められて殺されるだけだ。劇場の皆は僕の家族だ。何もしないで家族を殺されるぐらいなら、魔物らしく相手の首を喰いちぎってでも生き延びてやる!」

秘書「――分かりました。では、そのように手配します」

支配人「うん。頼むよ、秘書さん」
 

支配人「幸いにしてうちはコロッセオだ。戦える人材は揃ってる」

秘書「オーナー、ちなみにこちらが当劇場の戦力を纏めたリストなのですが――」

所属戦力コンマ判定
1~3 最近、休業状態でしたから……
4~6 冒険者程度なら軽く捻れますね
7~9 魔王軍幹部レベルがいますね
0   四天王がいましたね
ゾロ目 そういえば魔王がいましたね

↓1

秘書「ダンジョンに潜るそこらの冒険者程度なら軽く捻れますね」

支配人「勇者や英傑みたいなのが出てこない限りは安心かな……」

支配人「そういえば、秘書さんの戦闘力ってどれくらいだっけ?」

秘書戦闘力コンマ判定
↓1体力/攻撃力
↓2レベル(行動判定に使用)

秘書戦闘力コンマ判定(戦闘力判定により下限値が4に設定されます)
↓1体力(0になると死亡)/攻撃力(高いほどダメージを与える)
↓2魔力(特殊能力発動に使用)/レベル(行動判定に使用)

安価下

【秘書】
種族:セイレーン(鳥型)
体力:10
攻撃:4(補正4確定)
魔力:7
レベル:10


秘書「これが私の能力値ですが」

支配人「……いやいや、秘書さんなんで秘書やってるの?」

秘書「そちらの方が私の才能を発揮できると思いましたので」

支配人「立派に戦闘要員できるよ、これ……」


秘書を決闘裁判の戦闘要員に組み込みますか? 
組み込んだ場合、残り四枠の出場者を安価で作成します。
組み込まない場合、残り五枠の出場者を安価で作成します。
↓1

秘書「分かりました、参戦しましょう」

支配人「うん、ありがと秘書さん。本当は僕が戦うべきだろうけど……」

秘書「無理しないでください。オーナーは破壊神を召喚した直後のスマキ並みに弱いんですから。むしろ勝負を捨てる結果になります、出ないでください」

支配人「あ、はい」

秘書「では、残り四人を選びましょう」



【作成テンプレ】
【種族】〇〇
【性格】〇〇
【その他】生い立ちや能力、特技など好きに書いてくれて構いません。

そのコンマで体力/攻撃を判定。魔力/レベルは後でもう一度判定します。
その他は好きなだけ書いてくれて構いません。魔力を消費して発動する特殊能力はここを参照して作成します。ただし、あまりにも強力な場合は調整が入ります。
また、設定全てをいかしきれないかもしれません。ご了承ください。

戦闘要員キャラクター安価
↓1~4

 
【作成テンプレ】
【名前】固有名称でも役職名でも可
【種族】〇〇
【性格】〇〇
【その他】生い立ちや能力、特技など好きに書いてくれて構いません。

そのコンマで体力/攻撃を判定。魔力/レベルは後でもう一度判定します。
その他は好きなだけ書いてくれて構いません。魔力を消費して発動する特殊能力は ここを参照して作成します。ただし、あまりにも強力な場合は調整が入ります。
また、設定全てをいかしきれないかもしれません。ご了承ください。

戦闘要員キャラクター安価
↓1~4

安価下

秘書「半鬼とオーク、彼らなら力になってくれるかと」

支配人「そうだね。うちの中じゃあ生粋のパワーファイターだ」

秘書「では、連絡してるおきます」

秘書「あと二人ですね」
 

魔力/レベルコンマ判定(下限値4)

半鬼
↓1
オーク
↓2
モモ
↓3
魔女
↓4
 

【半鬼】
種族:鬼(混血)
体力:7
攻撃:4(補正4確定)
魔力:4(補正4確定)
レベル:9
『鬼の血』:攻撃を+1(常時発動)
『鬼の力』:攻撃時、消費した魔力の数値を攻撃に上乗せする(任意発動)

【オーク】
種族:オーク
体力:4(補正4確定)
攻撃:6
魔力:4(補正4確定)
レベル:7
『筋肉硬化』:通常攻撃と物理に分類される特殊能力を受けた時、体力の代わりに魔力を消費する(任意発動)
『オークの姿』:相手が女性の時、相手のレベルを-2する(常時発動)


支配人「――という訳なんだ。協力してくれるね」

半鬼「もちろんです! 自分に出来ることを精一杯やりますよ!」

オーク「この平和な世界で腕が鈍りそうだったぜ……! 戦いなら望むところだぁ!」

支配人「うーん、我が部下ながら頼もしすぎる」

秘書「フラグにならなければいいですが」

支配人「秘書さん、不吉なこと言わないで」


安価下 

 
【100100号(モモ)】
種族:機械人形
体力:4(補正4確定)
攻撃:4(補正4確定)
魔力:4(補正4確定)
レベル:4(補正4確定)
『機械の身体』:相手からの-補正を受けない(常時発動)
『銃撃』:戦闘開始時、消費した魔力の数値分、相手の体力を削る(任意発動)

【魔女】
種族:魔女
体力:4(補正4確定)
攻撃:7
魔力:4(補正4確定)
レベル:4(補正4確定)
『灼熱の魔女』:消費した魔力分、相手の体力を削る。この効果は永続し、相手が交代する度に効果を発揮する(任意発動)
『炎魔法の専門家』:相手の使用する能力が炎・熱の時、無効化する(常時発動)



モモ「スクラップ寸前ノ私ヲ拾ッテ頂イタ恩、今コソ返ス時……!」

魔女「や、あたしは別に構わないんだけどさ、こないだ実験失敗していまいち本調子じゃないんだよね。それでもいい?」

支配人「……大丈夫かな? 秘書さん」

秘書「賽は投げられました。あとは祈るか、胴元を殴り飛ばすかだけですね」

支配人「秘書さんパない」
 

秘書「これで、戦力の準備は整いました。では、実際に戦闘の流れを確認してみましょうか」

支配人「まあ、習うより慣れろだよね」

秘書「いわゆるチュートリアル戦闘ですね」

支配人「身も蓋もないなあ……」
 

チュートリアル戦闘で使用するキャラクターを選択してください。なお、この戦闘で敗北してもキャラクターロストはありません。

・半鬼
・オーク
・モモ
・魔女

操作するキャラクター
↓1
相手役キャラクター
↓2

秘書「戦闘開始時、まずは一番手を決定します。本来の戦闘ではこちらは安価、相手はコンマで指定しますが、今回のチュートリアルは半鬼とオークに頼みましょう」

半鬼「オークさん、胸をお借りします!」

オーク「ウォーミングアップにゃちょうどいいぜ……!」

秘書「互いに先鋒が決定したら、コンマ判定で行動する方を決めます。この時、レベルに差があるとその分だけ補正がつきます」

秘書「レベル差が2につき、1の補正が発生します。半鬼のレベルは9、オークは7なので半鬼が少しだけ優勢ですね。なお、レベルが互角、または差が1以内の場合、補正は発生しません」


コンマ判定
1~6 半鬼
7~9 オーク
↓1

1~6 半鬼
7~0 オーク
安価下

オークの攻撃!

オーク「うらあッ!」

半鬼「ぐあッ!」

オークの一撃が半鬼を吹き飛ばす!
ともに怪力を誇る種族故に、その激突は凄まじかった。オークの怪力によって投げ飛ばされた半鬼が墜落し、闘技場にクレーターじみた穴をつくる。

秘書「自分の手番の際は、攻撃、能力の使用、仲間と交代のどれかが選択できます。今回、敵役であるオークは攻撃を選択したようですね。使用出来る能力も交代する仲間もいませんから」

支配人「いやいや秘書さん。その前にさ、半鬼もう体力残り1だよね」

秘書「オーナー、レベルを上げて物理で殴る、これが戦闘のコツです」

支配人「レベルを上げる方法は?」

秘書「コンマ神に頼んでください」
 

コンマ判定

1~6 半鬼
7~0 オーク

↓1

オークの攻撃!

半鬼「う……はっ!」

投げ飛ばされた半鬼は慌てて起き上がろうとしたが、

オーク「遅ぇな」

破城槌を思わせるオークの蹴りをまともに喰らい、その身が更に深くクレーターにめり込んだ。

半鬼「――」

秘書「半鬼が気絶したようですね。戦闘はオークの勝利です」

支配人「一方的だ……」

秘書「コンマ次第でこうなります。通常戦闘なら次鋒を選択しますが、今回はチュートリアルなのでここまでですね」

支配人「続投で戦うの?」

秘書「そうです。味方選手1と敵選手aが戦って、選手1が負けた場合、残りの2・3・4・5から一人選択、選手aと戦うことになります。なお、減った体力や魔力などは回復しません。引き継いで戦いを続行します」

支配人「相手との相性もあるからなあ……」

秘書「私の調査によると――」


敵戦力コンマ判定
1~3 何の噂もありません(補正なし)
4~6 冒険者程度の実力はありそうですね
7~9  王国騎士を名乗れるレベルがいますね
0    英傑クラスがいるそうです
ゾロ目 勇者がいるそうです

↓1 

秘書「何の噂もありませんね」

支配人「それは大したことないってことかな?」

秘書「隠れた実力者がいる可能性は否定できません。追加で調査を行いましょう」



【作成テンプレ】
【名前】固有名称でも役職名でも可
【種族】人間でも亜人でも可
【性格】〇〇
【その他】生い立ちや能力、特技など好きに書いてくれて構いません。

そのコンマで体力/攻撃を判定。魔力/レベルは後でもう一度判定します。 その他は好きなだけ書いてくれて構いません。魔力を消費して発動する特殊能力は ここを参照して作成します。ただし、あまりにも強力な場合は調整が入ります。 また、設定全てをいかしきれないかもしれません。ご了承ください。

敵戦闘要員キャラクター安価
↓1~5

【名前】探検家
【種族】亜人(兎)
【性格】豪放磊落(ごうほうらいらく)
【その他】ツルハシを武器に戦う笑顔が眩しいウサ耳のオッサン

敵対戦力の魔力/レベルコンマ判定

双剣士
↓1
格闘家
↓2
探検家
↓3
Ninja
↓4

キャラクター安価残り一人募集
↓1~4の範囲の場合、コンマを下にずらします
 

敵対戦力の魔力/レベルコンマ判定

格闘家
↓1
探検家
↓2
Ninja
↓3
盗賊
↓4

【双剣士】
種族:人間(女)
体力:3
攻撃:1
魔力:4
レベル:4
『計算高い悪女(理想)』:行動判定でゾロ目が出た時、コンマ勝敗を無視して行動できる(常時発動)
『岩をも砕く一撃』:攻撃時、消費した魔力の数値を攻撃に上乗せする(任意発動)

【格闘家】
種族:人間(男)
体力:1
攻撃:5
魔力: 4
レベル:10
『闘気操作』:消費した魔力の分だけ自分のレベルを上昇させる。この効果は仲間と交代すると消える(任意発動)
『因果応報』:一度だけ、体力が0になっても残り体力1で耐える。その後、相手の攻撃を自分の攻撃に上乗せする(常時発動)

【探検家】
種族:亜人(兎)
体力:9
攻撃:8
魔力:5
レベル:8
『兎の耳』:相手の攻撃を-1する(常時発動)
『鋼鉄のムーンサルト』:攻撃時、消費した魔力だけ更に相手にダメージを与える。その後、自分は控えの仲間と交代できる(任意発動)

【Ninja】
種族:有翼人(女)
体力:7
攻撃:3
魔力:2
レベル:7
『俊敏な動き』:相手のレベルを-1する(常時発動)
『見よう見まねの忍術』:相手の控えメンバーの一人にランダムで消費魔力分のダメージを与える(任意発動)

【盗賊】
種族:人間(女)
体力:2
攻撃:5
魔力:4
レベル:4
『狡猾な手際』:戦闘開始時のタイミングで一度だけ、『盗賊の極意』を使用できる(任意発動)
『盗賊の極意』:相手のレベル分だけ魔力を消費して、相手の能力を盗み、使用できる。盗まれた相手は能力を使用できなくなる。相手のレベル>自分の魔力の場合、魔力を全消費することで能力を盗める(任意発動)
 

双剣士「それで、その決闘裁判? ってのはいつなの」

悪徳商人「日時は追って連絡しましょう。大事なのは、あなた方が決闘代理人として立ち、勝つこと。よろしいですね?」

格闘家「……言っておくが、私が協力するのは今回だけ。約束は守ってもらう」

盗賊「固いね、格闘家の旦那は。大金稼ぐチャンスだと思えばいいのにさ、探検家のオッサンもそう思わない?」

探検家「ん? まあ思わなくもないけど。オッサンは細かいことは気にしない性質だから」

Ninja「曲者ッ!」

双剣士「ヒャアッ!? な、なにこの子、急にナイフなんか投げて!」

Ninja「クナイでござる」

双剣士「どっちでもいいわよそん――」


――――――――――――――

魔女「あ、ダメ。映像切れた、使い魔殺られたっぽいわ」

秘書「情報は得られました。それでよしとしましょう」
 

秘書「――以上が敵の詳細になります」

支配人「ちらほら危険な奴もいるっぽいな。レベルも高めだ」

支配人「秘書さんを含めての5対5か……そう言えば、秘書さんって何ができるんだっけ」

秘書「オーナーが役立たずでも問題ないぐらいには、仕事ができますが」

支配人「あれ、おかしいな。秘書さんは僕をいちいち傷つけないと喋れないのかな。そうじゃなくて、戦いに役立つ能力だよ」

秘書「そうですね――」


秘書の能力安価
種族特性でも魔法でも特殊能力でも構いません。
1~3の内でもっともコンマが大きいもの、または3つをMIXします。

↓1~3

秘書「こんなことができます」

そう言った瞬間、秘書の姿が支配人の目の前から掻き消えた。
呆然とする支配人に、一拍遅れて一陣の風が吹く。

支配人「あれ? 秘書さん?」

秘書「オーナーの後ろです」

秘書「高速で移動しました、オーナーの意識に干渉する音波を放って。そして、背後に回り込みました……どんな気分です? 気づかない間に後ろを取られた気分は。その気になれば、オーナー程度は2秒で片付けられますよ」

支配人「秘書さんが頼もしすぎて怖い」


秘書の能力
『高速機動飛行』:自分のレベルを+2する。相手が飛行能力を持つ時、代わりに+1する(常時発動)
『魔力を込めた歌』:相手のレベルだけ魔力を消費することで、相手の行動(相手の攻撃分だけ体力消費・相手のレベル分だけ魔力消費・味方と交代のいずれか)をコンマ判定にする。この効果は交代すると効果が消える。相手のレベル>自分の魔力の場合 、魔力を全消費することで能力を使用できる(任意発動)
 

秘書「さて、オーナー」

秘書「我々が現在取れるであろう全ての準備は終わりました」

秘書「何か他に質問や、やりたいことはありますか?」

支配人「そうだね――」


何か他に質問や、やりたいことはありますか?
無い場合は、このままバトルになります。時間遅いから明日にしてくれ、いや27時間見るついでに参加するからこのまま続けろみたいなのでも結構です。
 

実験というからには目的があるんでしょう?何を思ってこのスレを立てたのかを今更だが教えて

キャラクターの能力やバトルの流れについてとかの質問のつもりだったんですが……


>>77
申し訳ありませんが、目的というほどのものでもないんです。
悪い意味で有名なあのスレ乱立が放置したスレで使ってみたい設定があったので、使ってみただけなんです。実験というのは、強いて言うなら、スレを放置・すぐにエタらせるスレ乱立の設定で、本当に安価スレは出来るのかを確かめてみよう、みたいな感じです。

以前、乱立が立てて放置した安価スレを、別に安価スレ建てて進めていたスレがあったので参考にさせていただきました。(確か怪談系の安価スレでした)

なお、終わる場合はきちんと報告し、HTML依頼をします。
 

支配人「――いや、何もないよ」

支配人「やれることは全部やったんだ。どういう結果になろうとも文句は言わない。あとは全部、信じて君たちに任せるよ」

秘書「――分かりました。では、オーナーには黙って見守っていてもらいましょう」

秘書「我々が勝利する瞬間を」
 

――決闘裁判当日――

悪徳商人「やれやれ、まさかこんな化石のような制度を持ち出してくるとは思いもしませんでしたよ」

支配人「生憎と、力に対しては力で対抗するのが魔界の流儀だ。あんたの思い通りにはさせない」

悪徳商人「財力・権力に対して暴力で対抗とは所詮は敗戦国の民。実に愚かですねえ」

支配人「決着が着いたあとも同じ口が利けるといいね」

秘書「オーナー、そろそろ時間です。決闘のしきたりを」

支配人「分かった。――『君は我らの財と安寧の地に無遠慮に唾を吐きかけた。よって我らの名誉と魂の声に従い、君たちに我らを殺害する機会と権利を与えよう。今、我らはここに決闘を申し込む』! 欲しけりゃ力で奪ってみろ……!」

悪徳商人「『受けて立とう』――精々、這いつくばって許しを乞う準備でもしてなさい」


――決闘裁判、開始。
 

支配人側の一番手を安価選択。
・半鬼
・オーク
・モモ
・魔女
・秘書
↓1

悪徳商人側の一番手をコンマ判定。
12 双剣士
34 格闘家
56 探検家
78  Ninja
90 盗賊
↓2

コンマ判定
↓1

【100100号(モモ)】
種族:機械人形
体力:4(補正4確定)
攻撃:4(補正4確定)
魔力:4(補正4確定)
レベル:4(補正4確定)
『機械の身体』:相手からの-補正を受けない(常時発動)
『銃撃』:戦闘開始時、消費した魔力の数値分、相手の体力を削る(任意発動)

VS


【盗賊】
種族:人間(女)
体力:2
攻撃:5
魔力:4
レベル:4
『狡猾な手際』:戦闘開始時のタイミングで一度だけ、『盗賊の極意』を使用できる(任意発動)
『盗賊の極意』:相手のレベル分だけ魔力を消費して、相手の能力を盗み、使用できる。盗まれた相手は能力を使用できなくなる。相手のレベル>自分の魔力の場合 、魔力を全消費することで能力を盗める(任意発動)


盗賊「あんたが相手? こんなガラクタが相手なんて楽勝だね」

モモ「……目標ヲ認識シマシタ。慎重ニ、シカシ全力デ敵ヲ排除シマス……!」

小柄だが小狡そうな笑みを浮かべる盗賊と、金属の身体を持つ機械人形モモの視線が交錯する。

モモの能力を使用しますか? その場合、魔力をいくつ使用するかも表記してください。
↓1

モモ「ターゲット、インサイト!」

ガシャ! と音を立てて、モモの機械仕掛けのボディが展開する。
マシンガン、ライフル、レールガン、レーザーカノン、etc……およそあらゆる銃器、重火器と呼べる兵器群が露出する。
己の持ちうる全火力が解放され、高倍率のスコープが照準を盗賊に合わせた。

盗賊「…………」ニヤニヤ

しかし、当の盗賊は焦りも見せず不敵な笑みを浮かべている。



同一のタイミングで能力が使用されました。どちらの能力が先に発動するかコンマで判定します。
奇数 モモ
偶数 盗賊
↓1

【盗賊の能力発動!】


ガチン ガチ ガチン
 ガチガチ ガキン ガシャ

しかし、モモの兵器が火を吹くことはなかった。
空撃ちの音だけがむなしく響く。

モモ「……何故デス? 銃器トノリンクガ断絶シテイク……」

自分の奥の手が言うことを聞かない。
混乱するモモの目に映ったのは、更に信じられない光景だった。

盗賊「うわー、なにこれ。盗んだはいいけど、燃費悪すぎ。使えないじゃん」

盗賊の周囲に半透明の兵器が無数に浮かんでいる。
その全てはモモの所持するものと同じだった。

モモ「マサカ……私ノ力ニ不正ナ干渉ヲ……!」

盗賊「んー、どうかなあ? ご想像にお任せするよ?」ニヤニヤ


【盗まれたため、モモは能力を発動できない!】


ターン取得コンマ判定
1~5 モモ
6~0 盗賊
↓1

【モモがターンを取得しました】

行動選択安価
1 攻撃
2 仲間と交代(一人指定)
↓1

人全然いないし偶奇判定は>>1自身のレス使ってもいいかも

>>95ありがとう。あまりにも人がいないなら考えます#乱立もどきへ!」

機械であるモモの決断は早かった。混乱も一瞬のこと、使えないと判断した兵器群を再び収納すると、機体を近接戦闘に特化した姿へと変更させる。
機械人形でありながら、臆病という名の感情を持つ彼女は敵からの攻撃が怖い。ゆえに、近接戦闘仕様の身体はまるで重厚な鎧に身を包んだ重騎士であった。
そのままモモは盗賊めがけて走り出す。

盗賊「へ? いやちょ待っ――!」

慌てたのは盗賊である。
かつて、世界に盗めぬものなしとうたわれた盗賊王の系譜に連なる彼女はこと「盗む」という一点において非常に優れていた。単純な財貨から戦っている最中の相手の武器、果ては能力や魔法といった実体のないものすら盗む。
だが、悲しいかな。彼女は所詮、人間であった。
高速で迫り来る鉄塊にはなすすべも無く、その身を宙高く舞わせることとなった。

秘書「いわば、トラックに撥ね飛ばされたようなものですからね」

支配人「あ、でもまだ息はあるみたい。最近の人間ってタフだなあ」

【盗賊は戦闘不能になった!】
 

機械であるモモの決断は早かった。
混乱も一瞬のこと、使えないと判断した兵器群を再び収納すると、機体を近接戦闘に特化した姿へと変更させる。
機械人形でありながら、臆病という名の感情を持つ彼女は敵からの攻撃が怖い。ゆえに、近接戦闘仕様の身体はまるで重厚な鎧に身を包んだ重騎士であった。
そのままモモは盗賊めがけて走り出す。

盗賊「へ? いやちょ待っ――!」

慌てたのは盗賊である。
かつて、世界に盗めぬものなしとうたわれた盗賊王の系譜に連なる彼女はこと「盗む」という一点において非常に優れていた。単純な財貨から戦っている最中の相手の武器、果ては能力や魔法といった実体のないものすら盗む。
だが、悲しいかな。彼女は所詮、人間であった。 高速で迫り来る鉄塊にはなすすべも無く、その身を宙に舞わせることとなった。


秘書「いわば、トラックに撥ね飛ばされたようなものですからね」

支配人「あ、でもまだ息はあるみたい。最近の人間ってタフだなあ」


【盗賊は戦闘不能になった!】
 

 
悪徳商人側のコンマ判定。

123 双剣士
456 格闘家
78 探検家
90 Ninja

↓1

双剣士「ふん、生意気なこと言うわりには盗賊も案外大したこなかったわね」

モモ「貴方ガ次ノ相手デスカ」

双剣士「そうよ。ああ、降参なら早めに言ってね。アンタもスクラップにはなりたくないでしょう?」

モモ(コノ自信……危険デス。対象ノ脅威判定ヲ上方修正……! クッ、機械ノ私ガ相手ニ怯エルナンテ……)

双騎士(ヤバイヤバイヤバイヤバイ盗賊が瞬殺された何この機械怖い怖い怖い怖い怖い)


ターン取得コンマ判定

1~5 モモ
6~0 双剣士

↓1

【双剣士の能力発動!】魔力を3消費
【双剣士の攻撃!】


双剣士「このまま戦ってもいいけど……あんまりにも一方的な展開じゃあつまらないわよね?」

モモ「……?」

双剣士「アンタにチャンスをあげましょう」

双剣士「一撃」

双剣士「私の一撃を受けてなお立っていられたなら、その時点でアンタの勝ちでいいわ」

モモ「……意味不明。理解不能デス」

双剣士「ああ、機械人形ちゃんには分からなかった? ハンデよハンデ。要らないってんならそれでもいいわ、自分が鉄屑になる計算もできないガラクタ以下となんて勝負にすらならないだろうし」

モモ(マサカ、コノ隙ダラケノ佇マイモ、小刻ミニ揺レル視線モ全テハ相手ノ策略……!? 計算中……計算中……)

モモ「……ワカリマシタ」

モモ「ソノ勝負、受ケマショウ」

双剣士(よっしゃかかった!)

双剣士は心の中で密かに喝采をあげた。
そう、自信満々な態度とは裏腹に、本当の彼女はモモに負けず劣らずの臆病者。内心では盗賊を倒したモモにビビりまくっていた。

双剣士(でも、攻撃さえ通れば勝機はある!)

ビビりの双剣士にも強みはある。それは人並み外れた怪力だ。一撃でいい、一撃さえ当たれば頑丈な機械人形でも倒せる。

双剣士「さあ、喰らいなさい!」

巨石も砕くその一撃がモモへ振るわれた。


【モモは戦闘不能になった!】
 

支配人側の選手を安価選択。

・半鬼
・オーク
・魔女
・秘書
↓1

オーク「ハッハッハ! ずいぶんな怪力じゃねえか。こりゃまたいい相手だ!」

双剣士「ふん、オーク? また不細工なツラが出てきたものね」

双剣士(ちょっと待ってオーク!? やだやだやだやだ女の冒険者が出会いたくない敵ベスト3じゃん!?)


支配人「大丈夫かなあ、オーク。あの剣士、かなりの手練だよ」

秘書「そうですか? それよりオーナー。きちんとそちらを持ってください」

支配人「あ、うん。それにしてもコアユニットが無事でよかった。モモ直るかな?」

秘書「そのためにも勝たなくてはなりません」
 

 
ターン取得コンマ判定

1~7 オーク
8~0 双剣士

↓1

 
行動選択安価

1 攻撃
2 仲間と交代(一人指定)

↓1

【オークの攻撃!】


オーク「おらよっ!」

小手調べの一撃。オークにとってはその程度の認識だった。
双剣士の懐に飛び込み、拳を繰り出す。ただそれだけだ。
だが、女性の天敵であるオークを目にして身体をこわばらせた双剣士にとっては違った。

双剣士「ごふぉっ!?」

胸当ての部分に強い衝撃を受けた双剣士は後方へと吹っ飛び、勢い良く壁に激突する。

双剣士「」ピクピク

オーク「……ありゃ?」


【双剣士が戦闘不能になった!】
 

 
悪徳商人側のコンマ判定。

1234 格闘家
567 探検家
890 Ninja

↓1

「wassyoi!」

突如として響くシャウト!
同時に無数のスリケンが頭上からオークに降り注ぐ!

オーク「うおっ!?」

オークは多少の戸惑いを見せたが、これを決断的回避! スリケンは無情にも全てかわされた。
無意味に地に突き刺さった無数のスリケン。ああ、なんと諸行無常であろうか。

Ninja「なかなかやるでござるな。これはアイサツせねばなるまい」

ゴウランガ!
恐るべきアンブッシュを仕掛けたのは有翼人の女性、いや、ニンジャであった。全身を忍装束に包み、メンポには有/翼と刻印されている。
なお、その胸は豊満であった。

Ninja「ドーモ、オーク=サン。Ninjaデス」

オーク「ど、どうも? オークです」

オーク、訳が分からないながらもとりあえずアイサツを返す。
極めて優れたエアリーディングだ!



ターン取得コンマ判定

1~5 オーク
6~0 Ninja

↓1

オークの行動安価選択

1 攻撃
2 仲間と交代(一人指定)

↓1

【オークの攻撃!】


オークは奇妙な感覚に戸惑っていた。
まるで、自分が知らない異世界に迷い込んでしまったかのような違和感を感じる。
知らず知らずのうちに、敵に何らかのジツをかけられたのか?

オーク(いや、ジツってなんだよ)

自分で自分にツッコミを入れる有り様である。
とにかく、相手のペースに乗せられてしまっているのは間違いない。
さもなければ、のんきに挨拶など返すはずはないのだから。
オークは雑念を振り払うべく、忍者スタイルの有翼人に殴りかかった。

オーク「イヤーッ!」

Ninja「グワーッ!」

なんだか、まだちょっとおかしな気もしたが。


ターン取得コンマ判定

1~5 オーク
6~0 Ninja

↓1

【Ninjaの攻撃!】


オーク「イヤーッ!」

Ninja「グワーッ!」

オーク「イヤーッ」

Ninja「グワーッ!」

オーク「イヤーッ!」

Ninja「グワーッ!」

ナムサン!
オークの猛攻に、Ninjaは実際手一杯であった。心を明鏡止水に保ち、呼吸を整え防いではいるが、防戦一方のアトモスフィアが漂っている。
このままではいずれ、さばききれなくなって捕まった挙げ句、オークに無惨に前後されてしまうかもしれない。
オークというのは女性と見れば前後することしか考えない。古事記にもそう書いてある。
おお、ブッダよ。あなたはどこを見ているのですか!

オーク「イヤーッ!」

Ninja「イヤーッ!」

Ninja、ジリープアーを嫌っての決断的カウンター!
自らの翼を使った死角からの羽スリケンだ!


【オークが能力を使用できます。使用しますか?】
↓1

【オークの能力使用!】


Ninja「イヤーッ!」

殴りかかるオークに向けて、Ninjaから無数の羽スリケンが乱れ飛ぶ!
Ninjaの血中カラテによって硬度を増した羽スリケンは実際よく切れる!

オーク「ミジュク!」

Ninjaの奥の手、羽スリケンはアサッテ・ベクトルへと飛んでいった!
緊張か?
オークへの生理的嫌悪感から狙いが狂ったか?
何にせよ無防備なNinjaにオークが迫り――

Ninja「ミジュク!」

オーク「グワーッ!」

ゴウランガ!
アサッテ・ベクトルへ飛んでいった羽スリケンがオークを背後から襲っていく!
新たなニンジャからのアンブッシュか? いや、違う。全てはNinjaの作戦だ。
「トンビが鷹をマタニティ」取るに足らないと思って見逃すと、いずれ下克上を果たされる。ミヤモトマサシも言っていた。

オークの背中はたちまちソード・マウンテンめいた有り様だ!

オーク「甘いぞ、Ninja=サン!」

盛り上がった筋肉に押され、羽スリケンが地に落ちる!
呼吸法によりカラテを高めたオークは全身の筋肉を硬化させ、羽スリケンを弾いたのだ!
ワザマエ!


ターン取得コンマ判定

1~5 オーク
6~0 Ninja

↓1

【Ninjaの攻撃!】


オーク「甘いぞ、Ninja=サン!」

そう叫び、筋肉を硬化させたところでオークははたと気がついた。
いや、我に返ったという方が正しいか。

オーク(俺は何を言って、何をやっているんだ?)

完全に相手のペースに乗せられている。しかも、そのことに自分で違和感を感じていない。
まるで、そう振る舞うのが自然のようにすら感じられる。
訳の分からない内に洗脳されているかのようだ。

Ninja「隙あり!」

恐ろしい想像に、一瞬、オークは筋肉の硬化を解除してしまう。
奇妙な言動を除けば、優秀な戦士であるNinjaはその好機を見逃さなかった。


【オークが能力を使用できます。使用しますか?】
↓1

【オークの能力使用!】


Ninja「隙あり!」

Ninjaの握りしめたクナイがオークを襲う。
オークは咄嗟に魔力で全身の筋肉を硬化し刃を弾いた!

Ninja「オカワリ!」

しかし、弾かれた勢いを利用してNinjaは再び斬り掛かる!

一瞬の交錯。
ギャリン! と金属が擦れるような音とともに、オークの肌から血が滴り落ちた。

オーク(しまった! 魔力切れか……!)


【オークの残り魔力0!】
【オークに-2のダメージ!】

ターン取得コンマ判定

1~5 オーク
6~0 Ninja

↓1

【Ninjaの攻撃!】


Ninja「もはやオヌシに打つ手はない。ハイクを読め、オーク=サン!」

オーク「ハイクを読むのは貴様の方だ、Ninja=サン!」

互いにカラテをみなぎらせ、 Ninjaとオークが激突する!
オークの拳!
飛ぶスリケン!
オークの拳!
またスリケン!

魔力を失ったオークは自分の肉体のみを凶器とし、Ninjaと死闘を繰り広げる!
だが、モータルならいざ知らず、相手はニンジャソウルを宿すNinjaだ!
ニンジャに勝てるのはニンジャだけ、子供でも知ってる真理である!

Ninja「イヤーッ!」

オーク「オタッシャデー!」

哀れオークは爆発四散!
サヨナラ!


【オークが戦闘不能になった!】

支配人「爆発した!? ナンデ!? 爆発ナンデ!?」

秘書「いいからオークを回収しましょう。まだ生きてます。早く」

支配人「アッハイ」




支配人側の選手を安価選択。

・半鬼
・魔女
・秘書
↓1

半鬼「次は自分が相手だ!」

Ninja「新手か。相手にとって不足なし」

半鬼の姿を認めたNinja。
おごそかに合掌し、頭を下げる。

Ninja「ドーモ、Ninjaデス」

半鬼「どうも、 Ninjaさん。半鬼です」

アイサツは大事だ。



ターン取得コンマ判定
1~5 半鬼
6~0 Ninja
↓1

半鬼の行動安価選択

1 攻撃
2 能力使用(消費魔力数値指定)
3 仲間と交代(一人指定)


半鬼>>39

Ninja>>69 (-6ダメージ)

↓1

【半鬼の攻撃!】


半鬼(オークさんは途中から明らかに様子がおかしかった。敵の幻術か何かにかけられていた可能性がある)

半鬼は考えを巡らせていた。いったいどうすればこの忍者有翼人を倒せるかを。
そして、出た結論は、

半鬼(先手必勝だ。相手に何かされる前に倒すしかない……!)

考えを固めた半鬼に向かって、Ninjaが頭を下げる。
絶好の好機。はっきりいって隙だらけだ。

Ninja「ドーモ、Ninjaデス」

半鬼「どうも、Ninjaさん。半鬼です」

言い終わらない内に半鬼は突撃した。
恵まれた体格をいかし、頭を下げたままのNinjaにぶち当たる。

Ninja「グワーッ!? ス、スゴイシツレイ!?」

半鬼「戦いの最中にふざけているお前の方が失礼だ!」

マウントを取った半鬼は、固く拳を握りしめる。
そして、逃げ場のないNinjaに、渾身の込めて拳を振り下ろした。


【Ninjaが戦闘不能になった!】

支配人「なんだか、マッポーめいたニンジャアトモスフィアを感じる戦いだったような――」

秘書「それ以上はいけません。いいですね?」

支配人「アッハイ」



悪徳商人側のコンマ判定。

奇数 格闘家
偶数 探検家

↓1

格闘家「……私の出番か」

半鬼(……こいつが、次の相手?)

半鬼は戸惑っていた。
目の前に立つ人間の男が次に戦う相手だとは到底信じられなかった。
隙も油断も見受けられない。死闘を潜り抜けた者だけが持つ気迫のようなものも感じられる。一流の戦士であることは間違いない。
だが――

格闘家「まるで病人のように見える、か?」

半鬼「!」

格闘家「その通りだよ。私は病に侵されている。だが戦う力はまだ残っている」


ターン取得コンマ判定
1~5 半鬼
6~0 格闘家
↓1

【格闘家の能力発動!】


格闘家「はあああああ……!」

格闘家が全身に気をみなぎらせる。
高まった気は格闘家の身体の周りに可視化したオーラとなって現れ、空気を震わせた。小規模なクレーターが彼の足元に生み出され、いくつもの小石が気の圧力に弾かれて飛んでいく。

半鬼「こ、これが人間……!? とんでもない力を感じる……!」

格闘家「……さあ、始めよう」


【格闘家 Level UP!】+4

ターン取得コンマ判定
1~3 半鬼
4~0 格闘家
↓1

半鬼の行動安価選択

1 攻撃
2 能力使用(消費魔力数値指定)
3 仲間と交代(一人指定)

半鬼>>39

格闘家>>69(魔力-4)(Lv+4)

↓1

【半鬼の攻撃!】


格闘家「覇ぁっ!」

裂帛の気合いと共に掌底が放たれる。
半鬼は身を捻って攻撃をかわすが、全てはかわしきれなかった。格闘家の掌圧は衝撃波を発生させ、その余波を食らって体勢を崩してしまったのだ。

半鬼「しまっ……!」

格闘家「恨みはないが――もらった!」

全身を利用した回転運動。そのエネルギーを伝達させた発勁が半を穿つ!

半鬼「ゴフッ!」

格闘家「私の勝ちだ……大人しく負けを――何?」

格闘家の顔が驚きに染まる。
吐血しながらも、半鬼はガッチリと格闘家の腕を掴んでいた。

半鬼「自分は、身体の頑丈さには自信があってね……!」

鬼の血族が有する身体の頑健さ、そして膂力。
半鬼はそれを思いきり目の前の人間にぶつける――!

格闘家「グハッ!?」

半鬼「そっちこそ降参――えっ?」

半鬼は思わず疑問の声を漏らす。
鬼の力を存分に発揮した本気の一撃だ。身体に穴が空いてもおかしくない。それなのに、目の前の格闘家は血を吐いてはいるが依然として同じように立っている――!

格闘家「ならば、我慢比べといこう……!」


【格闘家の能力発動!】
【格闘家は体力1で耐えた!】攻撃+4

ターン取得コンマ判定
1~3 半鬼
4~0 格闘家
↓1

【格闘家の攻撃!】


互いに至近距離での攻防が続く。
半鬼の拳が格闘家を殴れば、格闘家の掌底が半鬼を打ち抜く。半鬼の頭突きが決まれば、格闘家の蹴撃がお返しとばかりに半鬼を襲う。
本来なら種族としての性能差が圧倒的に違う、半鬼の勝利で終わっていただろう。だが、格闘家の技術と鍛練は差を埋めるを通り越して、いや、むしろ凌駕していた。
一進一退の攻防はやがて防戦一方となり、そして決着がついた。

半鬼「――――」グラッ ドサッ

意識を失った半鬼が倒れ、動かなくなった。


【半鬼が戦闘不能になった!】

支配人側の選手を安価選択。

・魔女
・秘書

↓1

格闘家「く、体が……」ゴホッ

魔女(病気によるダメージ、半鬼との戦闘……あいつは今、立っているだけでも相当な負担のはず。一撃でいい、まともに攻撃が当たりさえすれば勝てる!)

魔女(問題はそれがあたしにできるかどうかだけどね……!)


ターン取得コンマ判定
1   魔女
2~0  格闘家
↓1

【格闘家の攻撃!】


魔女「――敵を穿て軍神の矢。太陽の欠片は我が盟友にして我が仇敵――」

朗々と魔女の詠唱が響く。
力ある言葉が紡がれるごとに、彼女の身の内から溢れ出した魔力が渦を巻き、世界に新たな法則を生み出すべく呪文に従いその形を変える。

格闘家「……やらせんぞ!」

格闘家が気を練り、掌底として撃ち出した。
撃ち出された気弾は魔女に直撃し、その細い身体を吹き飛ばす。
だが――

魔女「ッ……! ――天の都市から地の都市に、無慈悲な慈愛をただ捧ぐ――」

魔女の詠唱は止まらない。

魔女「――今こそ勝利の凱歌を奏でよう――『陽片の断矢』!」

詠唱の完了とともに、生み出された無数の炎の矢が驟雨のごとく格闘家に降り注ぐ。
とっさに格闘家は防御の姿勢を取ったものの、その姿は瞬く間に降り注ぐ炎の矢が生み出す爆炎と黒煙に包まれた。

魔女「今撃てる、最強威力の魔法だよ、これなら……」

息も絶えだえに呟く魔女。
その魔女に黒煙を貫いて飛ぶ気弾がぶち当たる。
後方に吹き飛ぶ魔女の目に黒煙の中に立つ人影が写った。

魔女「……化け物か」


【魔女が戦闘不能になった!】

秘書「オーナー。魔女の手当てをお願いします」

支配人「秘書さん……」

秘書「残りは私一人ですが……別に、彼らを全員倒してしまっても構わないのでしょう?」

支配人「秘書さんそれフラグ!」

秘書「ご安心を。フラグなど、叩き折ってご覧にいれましょう」


ターン取得コンマ判定
1~4 秘書
5~0 格闘家
↓1

【格闘家の攻撃!】


秘書「一つ提案なのですが、わざと負けていただけませんか。もちろん、それなりの報酬はお約束しますよ?」

格闘家「……断る。こちらにも負けられない事情がある」

秘書「そうですか。では――!」

言い終わると同時に飛翔した秘書の形のいい唇から、物悲しい旋律が流れ出す。
人を惑わす魔力を秘めたセイレーンの歌だ。人間には決して手の届かぬ上空から、秘書の歌が響く。

格闘家「くっ……!?」

格闘家が耳を押さえたが、それだけで防げるほど歌の魔力は容易くない。
肉体を精神を屈服させるべく、格闘家を甘く優しく、そして妖しく包んでいく。
ボロボロの身体であるからこそ、魅惑の歌の効果は防ぎようもない。

秘書(このまま、戦闘不能にまで持ち込んで――!?)

――ドォンッ!!!
突如として響いた轟音と衝撃に秘書の思惑は中断させられる。
空気を震わす振動が、秘書の歌をかき消したのだ。
一瞬、困惑する秘書の耳が一つの声を捉える。

格闘家「もう少し高く飛ばれていたら届かなったぞ……!」

轟音の正体が、格闘家が跳躍した際に地を踏みしめた音だったと秘書が気づいたのは、自分がその地に叩き落とされたあとだった。


ターン取得コンマ判定
1~4 秘書
5~0 格闘家
↓1

【格闘家の攻撃!】


秘書(音をかき消し、接近……! 攻撃と防御の両立した上手い手です。ですが――!)

上空から叩き落とされた秘書は痛む身体に鞭打ち、全力で歌を奏で始める。
格闘家はまだ空中にいる。踏みしめるものがない空ならば、先程のように振動で歌を相殺できはしない――!
喉も枯れよと言わんかりに、ありったけの魔力を込めて秘書は歌う。
だが、

格闘家「――――」

だが、格闘家は歌に惑わされる様子もなく危なげなく着地した。
耳を押さえる仕草すらない。

秘書「そんな、どうして……先程までは確かに」

格闘家「すまないな、先程跳んだ時に対策をさせてもらった」

見れば、格闘家の耳からは血が流れ出していた。おそらく自分で鼓膜を破ったのだ。
聴覚がまともに作用していなければ、いかに魔力のこもった歌であろうと通用しない。そして、叩き落とされ痛んだ翼では逃げることもできない。
もはや秘書に打つ手はなかった。

秘書「申し訳ありません、オーナー……」


【秘書が戦闘不能になった!】
【支配人は目の前が真っ暗になった!】

悪徳商人「あっはっは、まあ当然の結果と言ったところですかねえ」

支配人「くっ……!」

悪徳商人「さて。では約束通り、土地建物から即刻退去し、引き渡していただきましょうかねえ」

支配人「わかった……勝者の言うとおりにする……」

悪徳商人「結構。ああ、それとお代のことですが」

支配人「お代?」

悪徳商人「何を不思議そうな顔を。私は商人ですよ? 取引にはきちんとカネをお支払いしますとも。そうですね――」ゴソゴソ

悪徳商人「ま、こんなものですかね」チャリン

支配人「…………」

悪徳商人「銅貨五枚。精一杯お勉強させていただきましたよ。さあ、どうぞ」ニヤニヤ

支配人「……要らないよ。サービスだ、あんたにあげるよ」

悪徳商人「おやおや、これはこれは。カネなど要らないとは魔物のくせに聖人君子のようなことをおっしゃる。まあ、要らないというのなら私がお引き取りしましょうかね。あっはっはっはっはっ!」

――決闘裁判、決着。
――結果、敗北。

――こうしてまた一つ、人間の力の前に魔物が屈した。

以降、堰を切ったように同様の顛末が続くこととなる。ある魔物はすみかを奪われ、ある魔物は財を奪われ、ある魔物は自由を奪われた。法律という目に見えない暴力によって。

決闘裁判を用いて抵抗する魔物も、人間と魔物の逆転した力関係を再認識する結果となった。

こうした魔界の暗黒時代は、革命家と呼ばれるある魔物が現れるまでの間、およそ一世紀もの間続くこととなる――。


以上で終了となります。

お付き合いいただき、ありがとうございました。
 

機種の問題か分かりませんが、何度クリックしてもURIが表示されません。

HTML依頼をしたいので、お手数ですがこのスレのURIが分かる方がいたら教えていただけると助かります。

PC版でええか?

ほいどうぞ
狂愛劇場 『安価・コンマ』 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1504537293/)

 
>>161

ありがとうございます。
 

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