しんのすけ「オラがホグワーツ代表だゾ」 (307)
夏休みももう半分が過ぎ去った 野原家
みさえ「しんのすけ! 風間くんが来たわよ!」
しんのすけ「母ちゃんが出迎えれば?」
げ ん
こ つ
みさえ「あんたの友達でしょうが!」
ガチャ
しんのすけ「ローンが後23年残っている家ですが、どうぞ」
風間くん「入りにくくなる様な事言うなよ・・・」
居間には、野原家が勢ぞろいしていた。
風間くん「みなさん、お揃いで」
ひろし「何たって、ウィーズリーさんには一月も息子が世話になるっていうんだし、俺の方からも一言挨拶しとかなきゃ」
風間くん「ここに迎えにくるって手紙が来たけど、どうやるんだろ?」
しんのすけ「シャカシャカパウダーじゃない?」
風間くん「それをいうならフルフル・・・じゃなくてフルパウダーだろ?」
みさえ「で、何なの?その振るパウダーって?」
風間くん「魔法使いの家の暖炉間を移動出来る、魔法の粉ですよ。」
しんのすけ「でもうちには、暖炉なんて・・・あるのはローンだけ・・・」
ひろし「悪かったな!」
そのとき、ピンポンピンポンピンポーン
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ガチャ
しんのすけ「こんにチワワ! おひさしぶりぶり!」
みさえ「コラ! こんにちはでしょ!」
アーサー「これはこれは、初めまして。私、ロンの父親のアーサーです。」
ひろし「どうも、いつもしんのすけがお世話に・・・父親のひろしです。」
アーサー「しかし、これは凄い発明ですな! ボタンを押すだけで音が出る! これはみなさんがお作りに?」
しんのすけ「その辺のお店で売ってるゾ」
アーサー「こんな、素晴らしいものが店で買えるなんて、何て素敵なんだ!」
風間くん「どうやって、ここまで来たんですか?」
アーサー「最初は煙突飛行ネットワークを使おうと思ったんだが、その・・・」
しんのすけ「暖炉がなくてすいませんね・・・」
アーサー「いや何、姿現しの方が早い事に気づいただけで・・・」
ひろし「その姿あらわしって、一体?」
アーサー「実際に見てもらった方がいいかと、風間くん。私に掴まって・・・」
バシッ!
みさえ「消えちゃった・・・」
バシッ!
ひまわり「また、戻ってきた!」
アーサー「それじゃ、しんのすけくん、私に掴まって」
しんのすけ「オラを捕まえてみて///」
みさえ「何馬鹿な事言ってんの! すみません、こんな息子ですが宜しくお願いします。」
アーサー「ユーモアと正義感に溢れた素晴らしい息子さんですよ。」
ひろし「みさえ、俺達の心配はもういらねえよ。それじゃ、しんのすけ。元気でやれよ!」
ひまわり「私も行きたい!」
しんのすけ「ひまも来年もしかしたら・・・、じゃ、行ってくるゾ!」
バシッ!
みさえ「お別れは魔法無しの方が良いわね・・・ずっと長く見送れるんですもの・・・」
隠れ穴
モリー「久しぶりね、しんちゃん。会いたかったわ!」
しんのすけ「オラも会いたかったゾ・・・風間くん!」
風間くん「お前とはさっき別れたばかりじゃないか・・・」
ロン「やぁ、良く来たね! 寝室に案内するから着いて来てよ!」
しんのすけ「オラ、風間くんと二人っきりで///」
風間くん「僕はそれ以外ならどこでもいい!」
???「ロン、友達を僕らに紹介してくれないと、ダメじゃないか!」
ロン「分かったよ、ビル! しんのすけ、風間くんこれが僕の一番上の兄貴ビルだ。」
しんのすけ「オラと張り合うくらいのイケメンですなぁ」
風間くん「もう、ホグワーツはご卒業されているんですよね? お仕事は何を?」
ビル「グリンゴッツで呪い破りをしてる!」
モリー「在学中は主席だったのよ、パーシーと同じで!」
しんのすけ「それは、去年本人から聞きました」
ビル「どうせ、しょっちゅう僕は主席だから通してくれとか言ってたんだろ?」
モリー「まぁ、あの子はそういう所はあるけど、優秀なのに、何であの二人は・・・」
その時、
フレッド「呼んだかい? ママ!」
ジョージ「O・W・Lの成績が芳しくないのは、認めるよ。でも、僕たちにはそんなもの必要ないね!」
モリー「そうやってあなた達は学業をバカにして!」
ロン「ああ、お袋の怒りが爆発する前に退散しよう・・・」
そしてモリーの腕によりをかけた夕食を、たっぷり食べしんのすけは眠りについた。
・・・・・・・・
ピーター「ごチュウ人様、それではあなたのご決心はお変わりないと・・・・?」
ヴォルデモート「当然だ。それといい加減その気色悪いしゃべり方をやめろ」
ピーター「ご主人様・・・野原しんのすけ以外のものでも、お出来になると思うのでチュが・・・」
ヴォルデモート「野原しんのすけなしでだと・・・? なるほど・・・」
ピーター「わが君、何もあの子の事を心配してる訳ではございません!」
ヴォルデモート「・・・なるほど、だが俺様はあの小僧を使う必要があるのだ」
ピーター「それは、あの子がご主人様をオシリでやっつけたからでチュか?」
ヴォルデモート「なんだと! 俺様は断じて尻などにはやられていない・・・・」
ピーター「申し訳ありません・・・では、どうして?」
ヴォルデモート「だが、あの小僧が俺様には得体の知れぬ力を持っているのは確かだ。以前より強大になり復活するにはあの小僧が肝要だ。」
その時、スルスルと部屋に蛇が滑り込んでくる。
ヴォルデモート「ほう、ナギニがマグルの御客人が部屋の外に居ると・・・御もてなしせねば。」
ピーターがドアを開く。
ヴォルデモート「アバダケダブラ!」
緑の閃光が走る! それっきりマグルの老人はピクリとも動かなくなった・・・
しんのすけ「うわぁああああ」
風間くん「しんのすけ、耳元で叫ぶなよ!」
しんのすけ「今、人を殺した。」
風間くん「なんだって!?」
しんのすけ「ヴォルデモートが!」
ロンもその名前を聞いて飛び起きる!
ロン「朝からなんなのさ?」
風間くん「しんのすけ、夢の事でそこまで驚くなよ。」
しんのすけ「妙に蟻アリティがあったゾ」
風間くん「それを言うなら、リアリティだろ・・・」
しんのすけ「そうとも言う。それに、オシリの傷も何だか痛いゾ」
そのとき下の階から声がかかる
ハーマイオニー「あなた達も起きて朝食食べないと遅れるわよ!」
ロン「その夢は、気になるけど・・・急がないとワールドカップに遅れちゃう!」
朝食を食べ、一行は丘を目指して歩き出す
しんのすけ「それで、今からどこのクリニックに行くの?」
風間くん「それを言うなら、ピクニックだろ・・・」
しんのすけ「そーともゆう。蒼井優」
ハーマイオニー「それに、ピクニックじゃなくて、ワールドカップに行くのよ!」
ロン「でも、パパこんな大勢で、どうやって会場まで行くのさ?」
アーサー「移動キー(ポートキー)を使う。」
しんのすけ「それで、そのポンキッキーってなんなの?」
アーサー「ポートキーね・・・魔法使いを瞬間的に移動させる魔法がかけられたものの事さ。」
風間くん「そのキーはどんな形をしてるんですか?」
アーサー「大抵はマグルの気を引かないような、地味なものさ」
しんのすけ「ジミーみたいに?」
ジニー「だから、ジニーよ!!」
アーサー「まあ、長靴とかそんなものに魔法をかける訳さ。」
ハーマイオニー「それで、今その移動キーの場所に向かってるって訳ですね。」
アーサー「その通り。あの丘の頂上に設置してあるはずさ。」
しんのすけ「ホグワーツにいくゾ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1498117073/) 賢者の石
【クレしん×ハリポタ】 しんのすけ「スリザリンのデカブツだゾ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1498631510/) 秘密の部屋
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1499087299/) アズカバンの続きだゾ
そして、頂上につくと
???「こっちだ、アーサー!」
アーサー「やあ、エイモス。みんな、紹介しよう。魔法省で魔法生物規制管理部に勤めているエイモス・ディゴリーさんだ。」
しんのすけ「これはこれは、いつもハグリッドがご迷惑を・・・」
ハーマイオニー「余計な事は言わないの!」
エイモス「ハハ、愉快な子だ。アーサーみんな君の子かね?」
しんのすけ「何しろ、パパは野獣なもので・・・」
アーサー「意味が分かって言ってるのかね! うちの子は赤毛だけだよ、エイモス」
その時、一人の青年が駆け寄ってくる。
エイモス「紹介しよう、うちの一人息子のセドリックだ。」
しんのすけ「おお、オラにクリソツなイケメンだゾ!!」
風間くん「どこがソックリだよ!どこが!」
セドリック「やあ、去年はあんな形で試合が終わってしまって、申し訳ない。ディメンターが介入しなかったら・・・」
エイモス「それでも、うちのセドが勝ったさ!」
フレッド「それは、」
ジョージ「どうだろうねぇ」
セドリック「パパ、去年のあれは本当に事故で・・・」
しんのすけ「オラ、別に気にしてないゾ!」
アーサー「・・・さぁ、もう移動キーに触らないと!」
ロンの父は、くたびれたブーツを指し示す。
アーサー「さあ、みんな掴まったかな? 3・・2・・」
しんのすけ「オラまだ捕まってないゾ」
風間くん「ったく!」ガシッ
しんのすけ「あぁ、風間くんったら、強引///」
アーサー「・・0!」
そして、一行は移動キーでの旅を終え、キャンプ場に投げ出される。
風間くん「なあ、しんのすけ・・・そろそろ僕の上からどいてくれないか?」
しんのすけ「どうしてもって言うなら・・・」
風間くん「良いから退けよ!」
その時セドリックが二人に手を差し出す
セドリック「大丈夫かい?」
しんのすけ「ありがとござい鱒寿司!」
風間くん「どうも。」
エイモス「ではアーサー、私と息子はこれで」
アーサー「さ、このキャンプ場に一泊して次の夜に試合だ! 魔法使いが一杯だからはぐれるなよ!」
しんのすけ「ねえねえ、おねいさん。贔屓のチームはどこ? オラ、おねいさんと同じチーム応援したいゾ」
ハーマイオニー「ったく、言ってるそばから・・・ほんとしょうがないんだから!」
フレッド「それにしても、派手なテントばっかりだな。マグルにはバレないのか?」
アーサー「実際バレかけてる。そしてその度に忘却士が記憶をリセットする訳だ・・・」
そのあと一同は、アーサーおじさんの強い希望で魔法に頼らずテントを設営して休みを取るのだった。
そして、次の日 スタジアム
風間くん「まだかな、僕もう待ちきれないや!」
しんのすけ「全く子供だね、風間くんは・・・」
風間くん「まだ子供!・・・って言える年でもないか・・・」
しんのすけ「全く老け込んじゃって」
ロン「同い年でしょ・・・」
ハーマイオニー「あれ、屋敷しもべ妖精じゃない?」
しんのすけ「お久しぶりぶり、ドビー!」
???「今、あたしの事ドビーとお呼びになりましたか?」
しんのすけ「あれ、どしたの? オカマになっちゃったの!?」
風間くん「お前には、別人だっていう考えはないのか?」
ウィンキー「あたしはウィンキーでございます。」
しんのすけ「ウィスキー?」
ハーマイオニー「ウィンキーよ!」
しんのすけ「ほうほう。」
ウィンキー「あたしはあなた様を存じております。あなた様は野原しんのすけ様にございます!」
しんのすけ「なんで、オラの個人情報を・・・」
ウィンキー「ドビーがいつも噂しております。」
しんのすけ「オラ、ドビーの鼻が心配だゾ・・・」
ウィンキー「それに関しては大丈夫だと存じておりますが、あなた様がドビーを自由にした事が、正しかったかどうかハッキリ申し上げれません」
風間くん「どうしてだよ?」
ウィンキー「ドビーは勤め先が見つからないのでございます!」
しんのすけ「資格とか足りてないの?」
ウィンキー「そういう問題では、ございません! ドビーはお給料を求めるようになってしまったのです!」
ハーマイオニー「でも、それのどこがいけないの!?」
しんのすけ「あのハグリッドでさえ貰ってるんだゾ!」
ロン「それにトレローニーも!」
風間くん「お前達、仮にも先生だぞ・・・」
ウィンキー「それじゃ、あたしはご主人様の席取りがございますので・・・」
しんのすけ「君の主人はお相撲さんなの?」
風間くん「座席を確保するって意味だよ!」
その時、ドビーの元主人達が現れる!
ドラコ「まさか、君達が居るとはね! 何を担保にしたんだい?」
風間くん「このプログラムによると、試合前に各チームの、国の魔法生物によるパフォーマンスがあるみたいだよ!」
ハーマイオニー「それは、楽しみね!」
ドラコ「毎度毎度、無視するなフォイ!」
ルシウス「これこれドラコ。彼らには楽しめる間は楽しませてやらねば、かわいそうだろう・・・」
しんのすけ「これはこれは、ルシフォイさん。こぶさたしております」ペコ
ルシウス「このジャガイモ小僧。貴様のお陰で私の鼻はスッカリ機能不全に陥ってしまった。」
しんのすけ「どいたまして」
ルシウス「一ミリも感謝などしとらん!」
そしていよいよ
バクマン「ようこそ!みなさま! 本日は第412回クィディッチワールドカップにようこそお集まり下さいました!」
ブルガリア0-アイルランド0
バクマン「では早速ブルガリアチームのマスコットから紹介しましょう!」
しんのすけ「ブルガリアヨーグルト、マスカット味!?」
ロン「そんなもの連れてきてどうするのさ・・・」
アーサー「いったい何を・・・あーっ ヴィーラだ!!」
風間くん「何ですか? そのヴィーラって・・・」
ヴィーラは女性だった。月のように輝く肌。風も無いのになびく髪・・・ 蠱惑的な音楽に乗って踊りだす。
しんのすけ「シュシュポッポ、シュッシュポッポ、シュシュポポシュシュポポ ポッポーーー!!」
風間くん「アハアハ」デレデレ
ロン「エヘエヘ」カアァァ
ハーマイオニー&ジニー「全く男ったら!」
ゴチン! ゴチン! ゴチン!
アーサー「さ、ボーイズ。頭は冷えたかな?」
風間くん「・・・はい///」
しんのすけ「風間くんったら、アハアハとか言っちゃってだらしないゾ!」
風間くん「お前にだけは言われたくない!」
ハーマイオニー「でもブルガリアのマスコットがここまで盛り上がるなん・・・、アイルランドは何を出すのかしら?」
その時、彼らの頭上に金貨が降ってくる!
アーサー「レプラコーンだ!」
しんのすけ「これで、家のローンが返せるゾ!」
風間くん「あと23年分だろ? このスタジアム中のを集める位じゃないと返せないよ」
しんのすけ「そんな、現実突きつけなくてもいいじゃない・・・」ズーン
ロン「落ち込んでる場合じゃないよ。もう試合開始さ!」
そして、試合後。みんな大満足で眠りについたが・・・
アーサー「みんな、起きろ!! 緊急事態だ!」
ワー キャー
しんのすけ「何この叫び声? オラ抜きでパーティが始まっちゃったの?」
アーサー「そんな呑気な事態では無い! みんな直ぐに外にでるんだ!」
外に出ると、仮面をつけた魔法使いの群れが、キャンプを破壊しながら行進している。
キャンプの管理人のマグルの一家は魔法でフォイと空中に浮かされていた。
ロン「こんなのって・・・」ギュッ
アーサー「大人にまかせて、お前達は森の方へ逃げなさい!みんな、はぐれるんじゃないぞ!」
森の奥
フレッド「さぁ、ここまで来れば安心だろう」
風間くん「それにしても、ブルガリアのシーカー凄かったですね!」
ジョージ「確かにクラムは凄いけど、しんのすけなら勝てるかもしれね~ぜ!」
ハーマイオニー「大した信頼関係ね! ってあれ?・・・・」
風間くん「あいつ、また勝手にどっか行きやがって・・・」
ロン「マーリンの髭!」
・・・・・
しんのすけ「オラの杖・・・オラの杖・・・あれ?みんなも居なくなってるゾ!」
しんのすけ「この年で迷子とは、困ったものですなぁ」
風間くん「お前にだよ!!」
しんのすけ「あれ、みんな居たの?」
ハーマイオニー「あなたを連れ戻しに来たのよ!」
ロン「さぁ、フレッド達は森で待ってる。急ごう!」
しんのすけ「でもオラ、杖を無くしちゃって・・・」
風間くん「何だって~~!」
その時、近くの木陰から男の声が聞こえる
『モースモ-ドル!』
すると蛇の舌を持つ、巨大な緑の髑髏が空に現れる!
ロン「あれは・・・一体・・・?」
しんのすけ「次は花火大会ですかな? 親方用意するの忘れたゾ!」
風間くん「それを言うなら浴衣って、あんな不気味な花火なんて誰も上げないよ!」
ハーマイオニー「そんな事言ってる場合じゃないわ! 逃げるのよ! 急いで!」
しんのすけ「何で?」
ハーマイオニー「あれは、闇の印よ!」
風間くん「それって!?」
ハーマイオニー「『例のあの人』の印よ!」
しんのすけ「ヴォルデモートの? オラ、あいつから逃げたりしないゾ!」
ロン「そんな事言っている場合じゃ・・・」
ポン ポン
次の瞬間、彼等は20人を越える魔法使いに囲まれ、杖を向けられる
風間くん「伏せろ!」
「ステューピファイ!」
赤い閃光が彼等の肩を掠める。
アーサー「やめろ! やめてくれ! それは息子と学友達だ!」
アーサー「みんな無事か?」
しんのすけ「まあ、かんとか」
風間くん「それを言うなら、なんとかだろ!」
急な襲撃で気が動転している彼等に、凄い剣幕で男が一人近づいてくる
クラウチ「誰がやった! 一体お前達のうちの誰が!」
アーサー「この子達に出来るはずが無い。バーティ」
クラウチ「では、誰が・・・」
ハーマイオニー「そういえば、誰かが近くで、何か呪文を・・・」
クラウチ「聞いたか! 探せ!」
アーサー「もうその犯人はとっくに姿くらましているはずだろう・・・」
エイモス「いいや、あれだけの失神光線だ。その犯人に意図ぜず当たった可能性もある。」
そうして、大人達が捜索を始めてしばらくすると
エイモス「こりゃまあ、クラウチさんのしもべだ! しかも、杖を持ってる!」
しんのすけ「それ、オラの杖!」
エイモス「君の? じゃあ君とこのしもべの共犯・・・」
アーサー「待ってくれエイモス。こんな子供が闇の印を作らせることが出来ると?」
しんのすけ「オラもう子供じゃないゾ!」
風間くん「黙ってろ」
ハーマイオニー
ハーマイオニー「それに、ウィンキーも無実だわ、私達の聞いた声は低い男の声だったから・・・」
クラウチ「だとしても、ウィンキー・・・お前にはテントに居るように命じた筈だが?」
ウィンキー「申し訳、グスッ・・・申し訳ございませんです。ご主人様」
クラウチ「主人の言いつけを守れないしもべは『洋服』に値する!」
ウィンキー「それだけはどうか・・・」
ハーマイオニー「ウィンキーに罪は無いわ! きっと操られてたのよ!」
ロン「さすがパーシーの上司だけあっておっかないや。」
アーサー「君達の言い分も分かるが、クラウチ氏のしもべの事は我々にはどうしようもない・・・エイモス、しんのすけに杖を返してやってくれないか?」
エイモス「分かったよ、ほれ!」
しんのすけ「あ~、オラの杖~会いたかったゾ~」スリスリ
風間くん「そんなに大事なら、無くすなよな!」
そんなこんなで波乱のワールドカップは終わり・・・キングズ・クロス駅
モリー「それじゃあ、みんな元気でやるのよ!」
ビル「今年はうんと楽しくなるぞ!」
しんのすけ「便座がリニューアルするの?」
風間くん「それは大間違いだ!」
しんのすけ「大だけに?」
ゴチン!
ハーマイオニー「馬鹿な事言ってないで、席確保するわよ!」
しんのすけ「ほーい!」
汽車
ロン「でも、今年は特に楽しくなるって何でだろ?」
しんのすけ「若い美人の、ピチピチした先生が来るとか!?」
風間くん「そんな事で、あんな思わせぶりな事言わないだろ・・・」フォイ
ハーマイオニー「あれ、今・・・フォイって?」
マルフォイ「ウィーズリー、君は親も兄弟も魔法省に勤めてるのにしらないのか?」
しんのすけ「何せ、窓際族なもので・・・」
ロン「余計なお世話だよ!」
マルフォイ「それで君達は、エントリーするフォイ?」
風間くん「だから、何にだよ。分からなきゃ答え様が無いじゃないか!」
しんのすけ「多分マルフィイの彼氏候補にだよ!」
風間くん「君、そっちの趣味かよ・・・」
マルフォイ「んなっ、違うフォイ!」
ハーマイオニー「思わせぶりな事ばかり言って、さっさと本題に入らないから悪いのよ!」
ロン「さっ、出てった、出でった」
ピシャリ!
クラップとゴイルは、一歩後ずさる
マルフォイ「だから、誤解フォイ!」
そして、4人が汽車を降りると、懐かしい姿を見つける。
ハグリッド「イッチ年生! イッチ年生はこっちにきてくれや!」
風間くん「やあハグリッド!」
しんのすけ「よ!」
ハグリッド「おお、元気そうな姿を見られて、嬉しいわい。そういえば礼がまだだったな」
ロン「お礼って?」
ハグリッド「決まっちょろうが! バックビークを助けてくれたんはお前さん達じゃろ?」
ハーマイオニー「そんなバックビークの名前を軽々しく言わない方がいいわ。誰かに盗み聞きされたら大変よ!」
しんのすけ「そうよ、変態よ!」
ハグリッド「お前さんは相変わらずだな。」
しんのすけ「オラと風間くんの愛も変わりません!」
風間くん「やめてくれ、気色悪い。」
大広間
???「今年もみなさんに会えて嬉しいですよ!」
しんのすけ「オラ、君の事なんて知らないゾ」
風間くん「殆ど首無しニックだよ・・・ゴーストの」
しんのすけ「殆ど玉無し!? どういう事? 撤去工事が失敗して・・・」
ニック「首無しです!」
ニック「それにしても皆さんがご馳走を食べられて本当に良かった。」
しんのすけ「え、オラ達の食事も用意出来ないほど、この学校の経営行き詰ってるの?」
ニック「いえいえ、さっきピーブスが厨房で大暴れしまして、しもべ妖精達はパニックに陥りまして」
ハーマイオニー「屋敷しもべ妖精がここにも居るって言うの!?」
ニック「左様でございます」
しんのすけ「でも、オラ全然見た事無いゾ。」
ハーマイオニー「それで、お給料やお休みは? ちゃんと貰っているの?」
しんのすけ「オラの父ちゃんですら貰ってるんだから、きっと大丈夫だゾ!」
風間くん「お前、父親をなんだと思ってるんだよ・・・」
ニック「お給料にお休み!? しもべ妖精はそんなもの受け取りませんよ!」
ハーマイオニー「奴隷労働だわ! このご馳走も、屋敷しもべ妖精の犠牲で出来ているんだわ!」
それっきり、ハーマイオニーはご馳走に手をつけなかった。
ロン「ハーマイオニー、ごらんよ。糖蜜パイだ! チョコレートケーキも!」
ハーマイオニー「生憎、私にも目があるから、いちいち教えて頂かなくてて結構よ。」
しんのすけ「ケッコー、ケッコー、コケコッコー!」
ダンブルドア「さて、みんなよく食べ、よく飲んだ事じゃろう」
しんのすけ「ハーマイオニーはあんまり・・・おなか痛くなったのかな?」
ハーマイオニー「しもべ妖精の負担を減らす為よ!」
ダンブルドア「あ~、良いかの?ミスグレンジャー?」
ハーマイオニー「えっ!? あ、すみません」
風間くん「なんだろ、デジャヴを感じる・・・・」
ダンブルドア「では、お知らせじゃ。フィルチさんが持ち込み禁止品のリストを更新したので、見たい生徒がもしいれば、事務所で確認しておくれ」
ダンブルドア「そして残念なお知らせじゃ・・・今年は寮対抗のクィディッチ試合は取りやめじゃ」
しんのすけ&チームメイト「イヤッッホォォォオオォオウ!」
マクゴナガル「・・・・後で呼び出して意識改革をする必要がありそうです」
ダンブルドア「これは、10月からのイベントのためじゃ」
しんのすけ「握手会とか?」
ロン「一体だれのさ?」
バタン! そのとき、大広間の扉が開き一人の男が入ってくる
風間くん「古傷だらけだ・・・しかも片方の目が・・・」
ハーマイオニー「クルクル動いて気味が悪いわ!」
しんのすけ「魔法界のやくざって、目までとるのか・・・」ブルブル
男とダンブルドアは握手する
ダンブルドア「闇の魔術に対する防衛術の新しい先生をご紹介しよう。ムーディ先生じゃ!」
ロン「パパから聞いた事ある。腕利きの闇払い(オーラー)だって・・・」
しんのすけ「オラ!?」
ロン「オラじゃなくて、オーラー。闇の魔法使いを捕まえるエリート中のエリートさ!」
ダンブルドア「では、話をイベントの事に戻すが、今年、ホグワーツで三大魔法学校対抗試合(トライウィザードトーナメント)を行う!」
フレッド「ご冗談でしょう!」
ガヤガヤ ワー ワー
しんのすけ「それって握手会より凄いイベント?」
風間くん「そりゃ、この反応からしてそうだろ・・・」
ダンブルドア「ミスター・ウィーズリー、わしは決して冗談など言っておらんよ」
ダンブルドア「さてこの、三大魔法学校対抗試合について、知らない諸君の為に簡単に説明しよう」
しんのすけ「ホントに簡単なの?」
ダンブルドア「これは思わぬプレッシャーじゃの、まあ泥舟に乗ったつもりでいなさい」
しんのすけ「それを言うなら大船に、だゾ!」
ダンブルドア「これは一本取られたの」クスクス
マクゴナガル「ゴホン・・・アルバス!」
そのあと、校長はマクゴナガル先生の監視のもと、一度も脱線せずに三大魔法学校対抗試合について説明した。
700年前に始まった3校のヨーロッパの魔法学校
ホグワーツ、ボーバトン、そしてダームストラングによる学校の威信をかけた各校の代表選手による競技であること
過去に死者が出たため、中止されていたが100年ぶりに再開されること。優勝者には1000ガリオンが与えられること
しんのすけ「でもカッコウの代表ってどうやって決めるんだろ? 泣き声の大きさ?」
風間くん「そのカッコウじゃなくて、それぞれの学校って意味だよ・・・」
しんのすけ「ほうほう、風間くんは代表取締役になりたい?」
風間くん「取締役は余計だよ! それに4年の僕が選ばれるわけないよ・・・・(なりたい、そしてお辞儀キャラとおさらばしたい!)」
ダンブルドア「しかしここで、少し残念なお知らせじゃ。代表選手は安全面を考慮して17歳のものに限る」
ナンダッテー ブーブー
風間くん「そんなぁ!」
しんのすけ「やっぱり出たいんだ・・・」ジーッ
ハーマイオニー「正直に言えばいいのに・・・」
翌朝 大広間
ロン「今日は魔法生物飼育学と闇の魔術に対する防衛術だ」
しんのすけ「どっちも新しい先生、楽しみだゾ!」
風間くん「飼育学は去年と同じでハグリッドだよ!」
しんのすけ「おお、オラこってり忘れてたゾ!」
風間くん「それを言うならうっかりだろ・・・」
ロン「ハーマイオニー、今朝は良く食べるじゃないか」
しんのすけ「お腹痛いの治ったの?」
ハーマイオニー「もともとお腹は壊してません! しもべ妖精の権利の主張にはもっと良い方法があるって分かったのよ!」モリモリ
ロン「それに、腹も減ってたしな」ニヤッ
校庭
ハグリッド「よう来た、俺が今年もみんなに教えられるとは思っとらんかった!」
マルフォイ「二年続きでこのウドの大木が教えるなんて、この学校も人手不足が深刻だフォイ!」
しんのすけ「この学校にヒトデなんて居るの!?」
風間くん「そのヒトデじゃなくて、人が足りてないって事だよ!」
ハグリッド「ええか、みんな今日は尻尾爆発スクリュートをやる!」
ハーマイオニー「何?それ?」
ロン「ハーマイオニーでも知らないなんて・・・」
しんのすけ「何だか、恋の予感がするゾ!」
風間くん「それを言うなら嫌な予感だろ・・・」
スクリュートは殻を剝かれたイセエビのような姿をして、尻尾らしいところから時折火花が飛んでいる
風間くん「ヌメヌメしてて気持ちわるいや・・・・」
ハグリッド「そう言わんでくれ、風間くん」
しんのすけ「イワンがだめならケビンでどう?」
ハーマイオニー「そう言う意味じゃないわよ!」
ハグリッド「今日の授業はこいつらにあった餌を見つけるっちゅうことだ! 色々用意してある。蟻、カエルの肝、オオイカの
卵 ちーっとずつ試してくれや」
そうしてみんな嫌々ながらもスクリュートに餌を与え始めた
風間くん「コイツ油断してると、尻尾の火で火傷しちゃうよ。」
ロン「去年のバックビークから何も反省してないや」
ハーマイオニー「あれ、しんのすけは何処?」
しんのすけはスクリュートを持ってマルフォイを追っかけている
マルフォイ「こっちに来るな!」
しんのすけ「待ってよ~~ スクリュートがマルフィイの指を食べるか試したいんだゾ」
ハグリッド「その発想は無かった! そりゃ試してみる価値がある」
風間くん「まずいよ、ハグリッド。スクリュートがお腹壊しちゃうかも!」
こうして、マルフォイは事なきを得たのだった。
その日の午後 防衛術
ムーディ「そんなものは仕舞ってしまえ」
ムーディ「教科書だ。そんなものはこの授業では使わん!」
しんのすけ「なら、何で買わせたの?印税のため?」
ムーディがしんのすけをギロリと睨みつける
風間くん「おい! いいから黙れ!」
ムーディ「良い友達をもったな・・・では、すぐ本題に取り掛かる。やるのは呪いだ。お前達がもっとも警戒すべき呪文についてだ」
ムーディ「さて、魔法法律により、最も厳しく罰せられる呪文が何か、知っている物はいるか?」
ロン「パパから聞いたのは・・・たしか『服従の呪文』とかなんとか?」
ムーディ「こいつは一時期えらく魔法省をてこずらせた。」
ムーディは机の上の瓶から、蜘蛛を取り出すと唱えた。
ムーディ『インペリオ!服従せよ!』
すると、蜘蛛は跳んだり跳ねたり、しまいにはタップダンスを始めた。
しんのすけ「オラも踊るゾ! イロハオエ~ イロハオエ~」
ハーマイオニー「やめなさい!」
ムーディ「完全な支配だ、わしはこいつを意のままに出来る。溺れさせることも、誰かの喉に飛び込ませる事も・・・」
ムーディ「この呪文のやっかいな所は、誰が自分の意思で動いているのか見分けるのが非常に困難な所だ。油断大敵!」
ムーディ「さて、他の呪文を知っているものは?」
すると、意外な人物の手が挙がる。
ネビル「・・・・磔の呪い」
しんのすけ「針ケツの呪い?」
風間くん「・・・いい加減にしとけ」
ムーディ「では・・・」
ムーディ『クルーシオ! 苦しめ!』
すると蜘蛛は足をよじりながら、のたうち回る。誰の目からもとてつもない苦痛が与えられている事が明らかだった。
ネビル「・・・・・」
ムーディ「極限の痛み。それ以上でもそれ以下でもない。」
ムーディ「これさえあれば、他の拷問は必要ない。」
ムーディ「かつてこの呪いを受けて、幸運にも正気を保てた魔法使いはこう言っている」
ムーディ「・・・ケツからスイカを捻り出すようだったと・・・」
ゾクリ
生徒は恐ろしさに身震いした。
ムーディ「さて、残り一つの呪文が分かるものは?」
・・・シーン
ハーマイオニー「・・・死の呪い・・・『アバダ ケダブラ』」
しんのすけ「4の呪い? じゃあ1と2と3は?」
ムーディ「良く見ておけ・・・」
ムーディの杖が蜘蛛に向けられると、蜘蛛は危険の予兆を察知して逃げだすが・・・
『アバダ ケダブラ!』
蜘蛛には、外傷は一つも無かったが、紛れも無く・・・死んでいた。
ムーディ「よくない、気持ちのよいものではない。しかも、反対呪文は存在しない。」
しんのすけ「・・・なんで・・・なんで、こんな事したんだゾ! 蜘蛛だって必死に生きてるんだゾ!」ワナワナ
風間くん「しんのすけ・・・」
ムーディ「ふむ、お前のいう事は一理ある。」
ムーディ「だが、この呪いの現実を分からせるには、こうする他ない・・・言葉には限界がある。」
ムーディ「この蜘蛛の犠牲に報いたくば、これら『許されざる呪文』から自身の身を守りきる事だな! 油断大敵!」
翌日 談話室
ハーマイオニー「ついに完成したわ!」
しんのすけ「クッキーでも焼いたの?」
ハーマイオニー「違うわよ!」
風間くん「じゃあ、その箱の中身は何だい?」
しんのすけ「女性にそんな事聞くなんて、何て礼儀知らずなの! トオルちゃんは」
風間くん「一体何が入ってると思ってるんだよ。」
ハーマイオニー「じゃーん。一生懸命作ったのよ!」
ロン「SPEW? 反吐だなんて随分下品なバッジじゃないか!」
ハーマイオニー「S・P・E・W! スピューじゃないわ!」
風間くん「じゃあその、S・P・E・Wって何なのさ?」
しんのすけ「またトオルちゃんったら、そんな事聞いちゃって・・・・」
ハーマイオニー「しもべ妖精福祉振興協会よ!」
しんのすけ「しもべ妖精復讐新婚脅迫? ・・・・何それ?」
ハーマイオニー「しもべ妖精福祉振興協会!」
ロン「でもそんな協会聞いた事ないや」
ハーマイオニー「当然よ、私が始めたばかりですもの。」
しんのすけ「って事はハーマイオニーが会長さん? すごいゾ!」
風間くん「でもメンバーはいるの?」
ハーマイオニー「あなた達と私で4人よ、今のところは」
ロン「まだ僕たち入るなんて、一言も・・・」
風間くん「ネネちゃんみたいな強引さだ・・・」
ハーマイオニー「入会費は2シックルで各種キャンペーンを行って、しもべ妖精の待遇向上を目指すわ!」
しんのすけ「オラ、クィディッチの練習があるのを思い出したゾ・・・」
ガシッ
ハーマイオニー「今年はクィディッチは中止でしょ、逃げようったってそうはいかないわ!」
ハーマイオニー「しんのすけは宣伝部長、風間くんは書記、ロンは財務担当。しっかりはたらいてね!」
3人「なるほど、しもべ妖精の気持ちが良く分かるよ」
4人は更に忙しくなった勉強、S・P・E・Wの活動で例年以上に忙しくすごしていた
風間くん「いよいよ、今日だね!」
しんのすけ「ついに、オラ達ゴールインしちゃうの?」
風間くん「しないよ! ボーバトンとダームストラングの代表候補の生徒達が来るんじゃないか!」
しんのすけ「ほうほう。」
ハーマイオニー「6時に来るんだったわね。」
しんのすけ「ドキがムネムネしますな」
ロン「それを言うなら、胸がドキドキさ」
そして、6時
ボーバトンは巨大な空飛ぶ馬車で現れた。
しんのすけ「おお、ツンデレラみたいだゾ!」
風間くん「それをいうならシンデレラだろ?」
ロン「なんなのさ?そのシンデレラって? しんのすけの親戚か何か?」
ハーマイオニー「マグルのおとぎ話よ、見てボーバトンの校長。」
風間くん「ハグリッド位大きいね・・・」
マダム・マクシーム「ダンブリドール!」
ダンブルドア「これはこれは、よくぞ御出でなさった! さ、中に入って温まって下され」
ロン「何か、水の音が聞こえないか?」
すると、湖から巨大な船が浮上して来た
ロン「おっどろきー!」
しんのすけ「桃の木、山椒の木ー」
校長らしき男を先頭に、船を下りてくる
カルカロフ「やあ、ダンブルドア お変わりないかね?」
ダンブルドア「元気一杯じゃよ。カルカロフ校長」
ロン「ねえ、あれ見てよ!」
しんのすけ「組長同士が握手してるけど、どうかした?」
ロン「クラムだ、あのクィディッチのクラムがいる!」
その後、大広間では歓迎会が行われ、しんのすけ達は客人に合わせた各国の食事を楽しんだ。
そして
ダンブルドア「時は来た! トライウィザードトーナメントはまもなく始まる!」
ダンブルドア「その前にまず、審査員を紹介しようかの。魔法省から、国際魔法協力部長、バーテミウス・クラウチ氏」
ハーマイオニー「結局ウィンキーをクビにしたのかしら、あの人・・・」
ダンブルドア「そして、魔法ゲーム・スポーツ部長、ルード・バクマン氏じゃ。そして、各校の校長が審査員となる。」
その時、フィルチが木箱を持ってくる
ダンブルドアはそれを杖で三度叩いた。すると中から木のゴブレットが出てくる。溢れんばかりの炎がゴブレットから湧き出す。
ダンブルドア「この『炎のゴブレット』が代表選手を選んでくれる。代表になりたいものは名前と所属校を紙に書き、この火の中にくべるのじゃ。」
しんのすけ「風間くん、何でメモとってるの?」
風間くん「え、嫌だな・・・僕みたいな真面目な生徒はつい習性で取っちゃうのさ・・・」
しんのすけ「フーン」
ダンブルドア「一つ忠告しておくが、代表選手になれるのは17歳以上の者だけじゃ。」
ダンブルドア「これが守られるようワシの方でも策を講じるでの」
そして、代表選手発表の日
ダンブルドア「さあ、いよいよじゃ。名前を呼ばれたものは大広間の一番前に来るのじゃ」
ゴブレットの炎が一段と強くなり、中から羊皮紙が出てくる。それをダンブルドアが捕らえると、
ダンブルドア「ダームストラング代表は、ビクトール・クラム!」
ロン「そうでなくっちゃ!」パチパチ
ダンブルドア「ボーバトンの代表選手は、フラー・デラクール!」
しんのすけ「おお! きれいなおねいさん///」
ハーマイオニー「いよいよ、ホグワーツね。」
ダンブルドア「ホグワーツ代表は、セドリック・ディゴリー!」
ハッフルパフのテーブルから、拍手が湧いた。
風間くん「まあ、あの人なら文句は無いさ!」
しんのすけ「なんか、上から目線じゃない?」
ダンブルドア「さて、これで3人の代表選手が決まった。選ばれなかった者も、各校の代表を精一杯応援してくれるとわしは・・・」
ゴブレットの火が再び燃え上がる。炎が空中に迸り4つ目の羊皮紙が出てきた・・・
ダンブルドア「・・・野原しんのすけ」
拍手で溢れていた大広間は今や静まり返っている。
ダンブルドア「野原しんのすけ、来なさい!」
しんのすけ「なんで? オラ、名前なんて入れてないゾ・・・」
ハーマイオニー「それでも、今は行くしかないわ。」
しんのすけは立ち上がり、テーブルの間を移動する。すれ違う生徒みなに、見つめられている様な気がした。
ダンブルドア「さあ、あの扉の奥じゃ・・・」
しんのすけが部屋に入ると・・・
フラー「どうしまぁしたかー? わたーしたちに広間に戻れいうことですかー?」
しんのすけ「そんなことより、オラと将来について話し合わない?///」
クラム「君ヴぁここにいるヴェきではない、ここは代表選手達しか居てヴぁいけない。」
その時、バクマンが部屋に入ってくる
バクマン「いいや、今しがた彼の名前がゴブレットから出てきた、信じがたい事だが・・・彼が4人目の代表選手だ。」
選手達の集まる部屋に次々と、先生方が入ってくる。各校の校長、マクゴナガル先生、ムーディ先生、そしてスネイプ。
ダンブルドア「ゴブレットに名前を入れたのかね、しんのすけ?」
しんのすけ「オラ入れてないゾ! それにオムレットがどこにおいてあったかも知らないゾ!」
カルカロフ「ふざけたことを! ゴブレットに錯乱の呪文でもかけたのだろう」
マクゴナガル「そのような事が、この子に出来る訳がありません。まだ4年生ですよ!」
しんのすけ「見くびってもらっちゃこまるゾ!」
マクゴナガル「今はふざけている場合じゃありません!」
スネイプ「確かに、野原がゴブレットに名前を入れるのは不可能でしょう。だがそれは彼一人ならの話」
スネイプ「大方、上級生の手を借りて年齢線を越えたのでしょうな。」
スネイプ「カルカロフ、野原はいつもそうなのだ、重要な事とそうでない事の区別がつかず、気ままに他人を振り回す・・・」
しんのすけ「オラそんなに力もちじゃないゾ!」
ダンブルドア「もうよい、わしはしんのすけが、自分の意思で名前を入れたとは思っておらん。」
マクシーム「ならもーう一度、選手の選抜をやりなおーすべきでーす!」
ムーディ「それは無理だ、ゴブレットの火は消えた。再び灯るのは次の試合の時だ。」
クラウチ「それでは、仕方あるまい。この4人が代表選手として競うほか無い。」
クラウチ「ゴブレットの魔法契約の拘束力からして、ほかに方法がない。」
しんのすけ「ほうほう」
クラウチ「では、第一の課題について。君達の勇気を試すものだ。武器は杖だけで我々の用意する障害に立ち向かってもらう。」
クラウチ「第一の課題の後に、第二の課題のヒントが与えられる。また選手達は課題の準備の為、期末試験が免除される。」
ダンブルドア「これで今伝えておくべきは全部かの。それじゃあ、代表の諸君は寮に戻るがよい、きっと祝ってくれるじゃろう。」
部屋を出ると、
セドリック「どうやって、名前を入れたんだい?」
しんのすけ「だから、オラ入れてないゾ・・・」
セドリック「そう、じゃあまた・・・」
しんのすけ「何でオラって、いつもトラベルに巻き込まれるんだろ・・・」
寮に帰ると、しんのすけは矢継ぎ早に質問攻めにあった
フレッド「どうやってふけ薬も飲まずにやったんだ!?」
しんのすけ「だから、オラ・・・」
アンジェリーナ「グリフィンドールから選手がでて嬉しいわ!」
ロン「みんな、騒ぐ気持ちは分かるけど、しんのすけは名前を入れたりしてないよ。」
ハーマイオニー「そうよ、トライウィザードトーナメントについて全然興味持ってなかったし」
しんのすけ「そういうことだゾ」
しんのすけ「二人ともおかげで助かったゾ!」
ロン&ハーマイオニー「どいたまして!」
しんのすけ「あれ、風間くんは?」
ロン「先に寝室で休むって。」
しんのすけ「頭痛でも痛いのかな?」
寝室
しんのすけ「頭痛は大丈夫?風間くん」
風間くん「人を勝手に頭痛にするなよ!」
しんのすけ「それはごめんなさいの国さいたま!」
風間くん「・・・それで? どうやったんだよ?」
しんのすけ「どうやってって?」
風間くん「とぼけるなよ! どうやってゴブレットに名前を入れたか聞いてるんだよ!」
しんのすけ「・・・え!? オラホントにやってないゾ・・・」
風間くん「いっつもそうだ、おいしい所は全部お前が持ってくんだ!」
しんのすけ「だから・・・」
風間くん「悪い、頭痛がするから話しかけないでくれるか?」
数日後の朝 校庭
ハーマイオニー「いつまで風間くんと喧嘩してるの?」
しんのすけ「オラ、知らないゾ! あんな、かわらず屋・・・」
ハーマイオニー「それを言うなら分からず屋って、あなたがに非がないのは分かってるけど・・・」
しんのすけ「ならこの事は、ほっといて欲しいゾ! 男同士のバリケードな問題なんだから」
ハーマイオニー「デリケートって言いたいの? それなら、もう言わないわ。」
ハーマイオニー「でもこっちの問題は放っておくわけには行かないわ!」
しんのすけ「こっちの問題?」
ハーマイオニー「あなたの名前がゴブレットから出てきた事よ! 貴方の周りに何らかの罠が仕掛けられてるのは確かだわ!」
しんのすけ「でも、オラにはどうしようも無いゾ・・・」
ハーマイオニー「なら大人に相談するのよ! 例えば、シリウスに!」
しんのすけ「・・・どうしてわざわざ逃亡中の人に相談するの? マクゴナガル先生でも良いと思うゾ!」
ハーマイオニー「それもそうね、・・・でももう手紙だしちゃったわ!」
しんのすけ「やれやれ、オシリスおじさんも大変だゾ・・・」
一方、風間くんも校庭を散歩していた。
風間くん「げっ、談話室で顔を合わせないように散歩に来たのに、気づかれないうちに・・・」
しんのすけとハーマイオニーを避けて、ハグリッドの小屋の方へ向かっていく
風間くん「あれ、お客さんが来てるのかな・・・賑やかな声が聞こえる」
・・・・・
ハグリッド「まさか、お前さんにこんな偶然で会えるとは、嬉しいわいチャーリー」
チャーリー「いや、ルーマニアからドラゴンを連れてくるのは一苦労だったよ・・・」
風間くん(立ち聞きは良くないって、ママに言われてるけど・・・ドラゴンなんてどうするんだろ?)
ハグリッド「それにしても第一の課題から、飛ばしよる。」
チャーリー「まったくだよ、あのハンガリー・ホーンテールの相手をする選手が気の毒でならないよ」
風間くん(そんな、大変だ・・・)
その日の午後 代表選手4人は空き教室に集められていた
オリバンダー「ではこれから杖調べをおこなうでの・・・」
しんのすけ「そんな、恥ずかしいゾ/// それに、女の子はどうやって調べるんだゾ?」
フラー「いったいあなーたは何を言ってるのでーすか?」
オリバンダー「いやいや、わしが調べるのは下の杖ではなく、魔法の杖のほうじゃよ」
しんのすけ「いや~ それを聞いて安心しました。」
そうして、オリバンダー老は一人ずつ杖を受け取り調べていった。
はじめにフラー、次にクラム、セドリック そして・・・
オリバンダー「さて、お待たせしましたの、しんのすけ君。杖を拝借」
オリバンダー「ヒイラギ28センチ、芯は不死鳥の尾羽。そうでしたな?」
しんのすけ「そうでしたっけ?」
それから、オリバンダー老はゆっくり時間をかけてしんのすけの杖を調べた。
オリバンダー「ふむ、今も最高の状態じゃ。」
しんのすけ「なにせ、大切に扱ってますから!」
杖調べを終えると
???「ちょっとよろしいかしら? しんのすけ君」
しんのすけ「おばさん、誰?」
スキーター「だれがおばさん・・・いけない、いけない、私預言者新聞の記者ですの。」
しんのすけ「うちなら新聞はもう取ってますんで、結構です!」
スキーター「いえ、そういう事じゃなくてインタビューを・・・」
しんのすけ「でもオラ、今腹ペコだし、怪しいおばさんにかまってる暇無いゾ。じゃ、そうゆうことで~」
大広間
ロン「やあ、しんのすけ 杖調べはどうだった?」
しんのすけ「28センチだって!」
ロン「それは調べる前から分かってることじゃないか・・・」
ロン「あのさ、ディーンはシェーマスから聞いて、シェーマスはフレッドから、フレッドはスネイプから聞いて・・・」
しんのすけ「フレッドがスネイプから聞いたの?」
ロン「あ~途中で話かけられて忘れちゃったよ。」
しんのすけ「ロンなんか変だゾ。」
ロン「もういいや、結論だけ言うよ。いいかい」
ロンは声を潜める
ロン「第一の課題はドラゴンだって、風m・・風のうわさで聞いたんだ。」
しんのすけ「ドラゴンを育てるの? ハグリッドみたいに?」
ロン「多分違うと思う。でもドラゴンなんてどう相手したらいいのか・・・・」
しんのすけ「オラもサッパリ分かりませんな!」
夜 談話室に戻ると
ハーマイオニー「しんのすけ、こっちに来て!」
しんのすけ「どうしたの?」
ハーマイオニー「シリウスが今、暖炉から出てくるって」
しんのすけ「泥棒生活で忙しいのに大変だね、おじさんも」
ハーマイオニー「それを言うなら、逃亡生活って泥棒も確かにしてるでしょうけど・・・」
その時
シリウス「それは聞き捨てならないワン! 泥棒は猫がするものだ」
しんのすけ「オシリス!」
シリウス「やあ、元気だったかい? オシリスって中々かっこいい響きじゃないか!」
ハーマイオニー「由来は物凄く格好悪いけどね・・・」
シリウス「何はともあれ、大変なことになっているみたいじゃないか?」
しんのすけ「そうなんだゾ、明日までにレポート羊皮紙ふた巻きだゾ!」
ハーマイオニー「ギリギリまでほっとくからよ、後で見てあげるから。」
シリウス「その、私は逃亡中だから、出来れば早く本題の方に入りたいのだが・・・」
しんのすけ「そういえば、さっきロンが第一の課題はドラゴンだって」
ハーマイオニー「何ですって!?」
シリウス「なるほど、簡単ではないが手はある。」
シリウス「だがドラゴンよりもっと危険な輩が、君たちの近くに潜んでいる。」
シリウス「君の名前をゴブレットに入れた奴だ。誰か君の近くに闇の魔法使いらしき人間はいないか?」
しんのすけ「う~ん・・・セブルス・スネイプとか?」
シリウス「ワハハハハ それは確かに、だが奴はダンブルドアの元ではたらいているし、まじめな話では違うだろう。」
ハーマイオニー「それじゃ、ほかに誰が・・・」
シリウス「イゴール・カルカロフ、奴は元デスイーター、ヴォルデモートの手先だったが、仲間を魔法省に売り渡し釈放された。」
ハーマイオニー「それで今、ダームストラングの校長やってるって訳? 法律が甘すぎるんじゃないかしら?」
シリウス「同感だよ、ハーマイオニ-。でも我々にはどうしようもない。国が野放しにした悪党だろうが、身の安全は自分で守らねば・・・」
シリウス「いいか、しんのすけ。友のそばを離れるな、ハーマイオニーやロン、そしてあのお辞儀が上手な・・・だれか来たようだ、また会おう」
風間くん「話し声が聞こえたけど、一体だれさ?」
しんのすけ「誰でしょう?櫻井翔」
風間くん「ま、良いけど・・・」
ハーマイオニー「結局、ドラゴンの対策は聞きそびれちゃったわね・・・」
しんのすけ「まったく、頼れるんだか、頼れないんだか・・・」
翌日 闇の魔術に対する防衛術
ムーディ「本日はこれまで。野原、少し残れ。」
しんのすけ「え~ オラ、そんなにおできが悪かった?」
ロン「それを言うなら、出来が悪いさ!」
ハーマイオニー「それに、貴方は上出来も良い方よ。ついに、服従の呪文を破ったじゃない!」
ムーディ「さ、早く来い・・・」
ムーディ「それで、課題の準備は順調か?」
しんのすけ「何の課題? 最近は一杯あって困っちゃうゾ」
ムーディ「決まってるだろう、ドラゴンだ」
しんのすけ「先生、ルールじゃ先生が手伝うのは錦糸卵だって・・・」
ムーディ「別にわしは直接手助けなどせん。それにクラムやフラーも校長達から間違いなく聞いておる。」
ムーディ「まずひとつ目のアドバイスだ。自分の強みを生かせ」
しんのすけ「オラの強み・・・?」
ムーディ「すぐに分からずとも良い、次に必要なものを簡単な呪文で手に入れろ。ワシからは以上だ。」
しんのすけ「うーん、こってり分かりませんな。じゃ、オラ呪文学があるからこれで失礼シマリス!」
呪文学の教室への移動中
しんのすけ「お、あれはセドリックだゾ。そういえばセドリックはドラゴンの事知ってるのかな?」
しんのすけがセドリックに近づくと、彼の友人がしんのすけにバッジをみせる
『真のチャンピオンセドリック・ディゴリーを応援しよう!』
彼らがバッジを押すと、文字が変化した。
『汚いゾ しんのすけ』
しんのすけ「セドちゃん、少し話せる?」
セドリック「いいけど、ああ、みんなは先に行ってて」
セドリック「ごめん、あのバッジ外せって言ってるんだけど・・・」
しんのすけ「・・・オラも一つ欲しいゾ」
セドリック「ええっ?まあスリザリンの連中がしょっちゅう配ってるけど・・・それで何か用かい?」
しんのすけ「妖怪じゃなくて、ドラゴンだゾ!」
セドリック「えっ? どういう事?」
しんのすけ「第八の課題はドラゴンだゾ!」
セドリック「第一だと、思うけど・・・わざわざそれを教えに?」
しんのすけ「いや、たまたま見つけたから」
セドリック「ありがとう、この恩は必ず返すよ。」
しんのすけ「利息はつけなくてもいいゾ!」
その日の夜
ハーマイオニー「ムーディ先生がそんなことをおっしゃったのね・・・」
ロン「しんのすけの強みって言えばクィディッチだよな、もちのロンで!」
しんのすけ「でも、箒は持ち込み禁止だゾ」
ロン「そっかあ」
ハーマイオニー「でも、杖は持ち込めるわ! 呼び寄せ呪文よ!」
それから第一の課題までの時間 しんのすけは呼び寄せ呪文を練習した。
しんのすけ「博多の塩!」
しんのすけ「抹茶塩!」
しんのすけ「オグシオ!」
ゴチン!
ハーマイオニー「真剣にやりなさい! 真剣に!」
しんのすけ「アクシオ!」
そして・・・・
競技場 選手控え室
バクマン「さあ、準備は良いかな? この中にはこれから諸君が対峙するある生き物のミニチュアが入っている。」
バクマン「では、デラクール嬢からこの袋に手を入れて一つ掴み出して・・・」
フラーは震える手でミニチュアを掴み出す
バクマン「ウェールズ・グリーン種だ。次はミスター・クラム 中国火の玉種だ」
バクマン「さ、ディゴリー君どうぞ。 スウェーデン・ショート・スナウト種だ。最後はしんのすけ君さ、」
しんのすけ「ねえ、どうして同じ種類のドラゴンで競わないの?」
バクマン「そう言われれば・・・まあいいから、 ハンガリー・ホーンテールだ!」
バクマン「これで良し、諸君は今からこのドラゴンが守る卵を奪ってもらう、これが次の課題のヒントとなる」
バクマン「ドラゴンは眠っている間に卵をすり替えられているので、わが子の様に守るだろう。では先ずディゴリー君から合図がしたら競技場に!」
ドカン!
観客席
バクマン「ディゴリー選手は岩を犬に変身させ囮に、クラム選手は結膜炎の呪いで、うまくドラゴンの弱点を突きました!」
バクマン「ミス・デラクールは生憎上手くいきませんでしたが・・・一体、最年少の選手はどうやってドラゴンに立ち向かうのでしょうか?」
風間くん「ああ、いよいよだ・・・」
マルフォイ「ドラゴンがどうやって野原を[ピーーー]か見物フォイ!」
バキッ!
風間くんがマルフォイを殴りつける!
風間くん「どうして、そんな事言えるんだ! (しんのすけが仲直りもせず死んじゃうなんて、絶対やだ!)」
ハーマイオニー「いよいよね・・・・」
ロン「アクシオだぞ。頼むよ」
ドカン!
しんのすけが競技場に入ると目にしたのは、岩山を再現したような地形とそこに陣取る巨大なドラゴンだった。
ビュン!
突如ホーンテールはその名の由来となった凶悪な尻尾を、鞭のようにしならせ振るってくる
しんのすけ「ヒョイ!」
空中で宙返りしてそれをかわすが、ホーンテールは次々に攻撃を仕掛ける
しんのすけはたまらず岩陰に隠れる。
しんのすけ「そうだった、アクシオ 箒!」
すると、何かが物凄いスピードで風を切りこちらに向かってくる。
ロン「よし!」
しんのすけは箒に飛び乗る・・・が
しんのすけ「あれ、これ飛ばないゾ」
ハーマイオニー「掃除用の箒を呼び寄せてどうするのよ!」
ゴオッ! ホーンテールは尻尾の攻撃を諦め火を噴きだす。
しんのすけ「どうしよう、お助け、お助け・・・・!」ピコーン!
しんのすけは再び杖を構える
しんのすけ「エクスペクト・パトローナム!」
「救いのヒーロー、見参」
バクマン「何だ?あの守護霊は!? 見た事が無い!」
しんのすけ「ぶりぶりざえもん!」
守護霊「何かようか? あのフードの奴は居ないようだが・・・」
しんのすけ「いやぁ~、あのドラゴンからオラをお助けしてくれないかなって・・・」
守護霊「なんて人使い、いや守護霊使いの荒い。私は帰るぞ! ・・・だって怖いもん」
しんのすけ「役立たず!」
守護霊「なんだと~ 誰が役立たずだ、そんな偉そうな事は私に勝ってから言え!」
しんのすけ「でも、今のぶりぶりざえもんって火とか効くの?」
守護霊「そういわれて見れば、さっきからドラゴンの吐く火が、ケツに当たってる気がするが、熱くない」
しんのすけ「じゃ、おねが~い」
守護霊「私は救いのヒーローだ。正義のためにしか動かん。」
しんのすけ「実はあのドラゴンは卵をすりかえられて、やりたくも無いのにこんな事してるんだゾ! 正義の味方がこれを放っておいちゃダメだゾ!」
守護霊「ふむ、なら仕方ない・・・さっさとこの競技を終わらせるとしよう。」
守護霊「どうも! 往診に来ました。さっ、お母さん ちょっと私達で卵を診ますね。」
しんのすけ「あらら、これはニセモノの卵ですね・・・」
守護霊「それじゃ、しんのすけ 今度は人助けで呼んでくれ・・・」
バクマン「何という事だ! 最年少の選手が最短時間で卵を取りました。」
バクマン「しかし、卵のすり替えに気づいたドラゴンは、ドラゴン使いでも手が負えなくなっております!」
やっとの事で騒動が収まった後、しんのすけの採点結果が発表された。
バクマン「これは、クラム選手と同点で一位に躍り出ました!」
しんのすけの元にみんなが駆け寄ってくる。ロン、ハーマイオニー、マクゴナガル先生、そして・・・
ロン「やったな、しんのすけ!」
ハーマイオニー「あなたが清掃用の箒を呼び寄せた時は、私・・もうだめかと・・・」
マクゴナガル「素晴らしかったです! あなたらしい解決法でした。」
しんのすけ「いやぁ、それほどでも・・・」
二人の目が合う
風間くん「しんのすけ、ごめん! お前が名前を入れたりする筈ないのに・・・」
風間くん「いつも、物事の中心に居るお前が羨ましくて、でも、それを素直に言えなくてお前に酷い事・・・」
ハーマイオニー「風間くん・・・」
しんのすけ「頭痛が治ったみたいで良かったゾ! オラ気にしてないゾ!」
風間くん「・・・しんのすけ!」
その時、
リーター「しんのすけ君、すごいざます! 今の気持ちについて一言くれない?」
しんのすけ「バイバイ!」
こうして4人は城に引き返すのだった。
そして、その夜 談話室ではしんのすけの祝勝会が行われていた。
ジョーダン「まさか、あんな守護霊の使い方をするなんて・・・」
フレッド「ぶりぶりざえもんだったっけ? しんのすけらしいよな!」
パーバティ「ねえ、しんちゃん。その卵あけて見てよ!」
しんのすけ「え? 生まれるまで待つゾ!」
風間くん「何が生まれると思ってるんだよ!」
ロン「懐かしいね、このツッコミ」
ハーマイオニー「やっぱりこうでなくっちゃ!」
ジョージ「さあ、みなさんW・W・W(ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ)の新製品カナリアクリームをお試しあれ!」
ハーマイオニー「W・W・W?」
ロン「フレッドとジョージが言うには、いたずらグッズ販売の事業をするんだって・・・」
フレッドがネビルにカナリアクリームを食べさせると、何とネビルが・・・
しんのすけ「カナリアになったゾ! オラも食べたい オラにも!」
フレッド「お前ならそう言ってくれると思ってたさ! 無料で一個進呈さ!」
しんのすけは鳥に変身するや否や、激しく羽ばたきそこらじゅうを飛び回った。
しんのすけ「オラ、飛んでるゾ!」
風間くん「しょっちゅう箒で飛んでるじゃないか・・・」
結局みんながベッドに入ったのは1時を過ぎてからで、ハーマイオニーと風間くん以外は、居眠りでこっぴどくマクゴナガル先生に叱られるのであった。
12月がやってきた。尻尾爆発スクリュートは急成長をとげ、立派な殺傷兵器となっているのを認めないのは、ハグリッドだけだった。
ハグリッド「お互いを傷つけないように、棘の所に縄をかけてくれ!」
ロン「こいつらが互いを傷つける事よりも、僕らを傷つける事を気にするべきじゃないのか?」
ハグリッド「何いっちょる、こいつらはちょっとじゃれとるだけだ。な~んも悪さなんてしてねえ」
そうして、スクリュートと悪戦苦闘した後
ハーマイオニー「ちょっと来て欲しいの!とくに、しんのすけに!」
風間くん「そっちは厨房じゃないか?」
しんのすけ「オラつまみ食いの共犯にはならないゾ!」
ハーマイオニー「私がそんなに食い意地が張ってると思う? 見せたい物があるのよ!」
そうして厨房の戸を開けると
しんのすけ「ドビー!」
ロン「これが、しんのすけの言ってた、しもべ妖精かい?」
ドビー「ドビーの方から挨拶に参ろうと思っていたのですが、まさか、しんのすけ様の方から訪ねて下さるとは!」オイオイオイ
風間くん「感激して嬉し泣きしてるや」
しんのすけ「お鼻は大丈夫?」
ドビー「治るまでに時間はかかりましたが、今はすっかり!」
ドビー「さぁ、お友達のみなさまも中にはって紅茶でも召し上がりください!」
しんのすけ「オラしぶ~いおちゃちゃがいいんだけど・・・」
ドビー「勿論ご用意できます。さあ、どうぞ中へ!」
ズズズ
しんのすけ「やっぱりこれに限りますなぁ」
ハーマイオニー「日本のお茶って初めて飲んだけど、心地いい苦味があるわね!」
ロン「それにこのライスで出来たクラッカーも最高さ!」バリッ ボリッ
風間くん「それで君はここで働いてるの?」
ドビー「左様でございます!」
ハーマイオニー「ちゃんとお給料は頂いてるの?」
ドビー「週に1ガリオン頂いております!」
ロン「それって大分少なくないかい?」
しんのすけ「やっぱり学校の経営が行き詰ってるんだゾ!」
ドビー「いいえ、ダンブルドア先生は週に10ガリオン払ってもいいと仰いました。でもそれはドビーには多すぎるのです!」
風間くん「ウィンキー以外の妖精もかわってるんだね・・・」
ドビー「ウィンキーも今はここで働いております、ワールドカップでクラウチ氏にクビにされたものですから・・・」
ドビー「しんのすけ様、今度はドビーの方からお訪ねしても構いませんでしょうか?」
しんのすけ「いつでもウェルコムだゾ!」
風間くん「それを言うならウェルカム!」
数日後 大広間
マクゴナガル「今年のクリスマスはみなさんにとっては特別な日となります。」
しんのすけ「ついに、サンタさんに会えるの?」
クスクス
マクゴナガル「貴方にももう少し上級生としての自覚を持って欲しい所です。」
マクゴナガル「今年はクリスマスに三大魔法学校対抗試合の伝統として、クリスマスにダンスパーティを行います!」
しんのすけ「ダンスパンティー?」
風間くん「ダンスパーティ!」
マクゴナガル「特に代表選手のミスター野原にはパーティの最初にパートナーと踊ってもらいます。」
しんのすけ「いやぁ、みんなの前でやるのは流石に恥ずかしいゾ///」
風間くん「別にぞーさん踊りをしろとは言われてないからな! 寧ろ絶対にするな!」
ロン「でも、どうしよう。クリスマスまでにパートナーを見つけなきゃ・・・」
その後
風間くん「しんのすけ、お前だれを誘うんだ?」
しんのすけ「オラもう決めたゾ!」
ロン「一体誰さ!?」
しんのすけ「まあ、見てろって千葉ロッテ!」
しんのすけは近くに居た女性に声をかける
しんのすけ「ねえねえフラー、オラと一緒にダンスパーティに行かない?」
フラー「あなーたとわたーしではとても滑稽にみえまーす。」
しんのすけ「コッケイ? それってオッケイって事?」
風間くん「前にも行ったろ、滑稽つまり馬鹿馬鹿しいってことさ・・・」
フラー「わたーしはもう相手がいまーす、ほか当たってくださーい。」
ロン「まあ、こうなることは分かってたさ!」
風間くん「それにしても、女の子を誘うなんて・・・」
しんのすけ「初心な風間くんにはバーベルが高いゾ」
風間くん「それを言うならハードルだろ! それに余計なお世話さ!」
ロン「でも、このままじゃ、僕達相手が居なくてダンスパーティ行けないよ。」
それからも3人のパートナー探しは難航した
ロン「こうなったら最後の手段だ!」
しんのすけ「男同士で行くの?」 女子生徒「あの、もし良かったら私と・・・」
風間くん「僕は絶対お断りだ!」
女子生徒「そんな! 酷いわ!」ダッ
しんのすけ「あーあ、風間くん 折角申し込まれたのに・・・」
風間くん「お前が変なこというせいだろ!」
風間くん「それでロンのいう最後の手段って何なのさ?」
ロン「ハーマイオニーを誘うんだ!それとジニーも!」
しんのすけ「ほうほう!」
談話室
しんのすけ「ハーマイオニー、オラとダンスパーティいかない?」
ハーマイオニー「もっと早くに言ってくれたら、良かったのに・・・私もう他の人と約束してしまったわ・・・」
ロン「一体、誰とだい? そんな事って・・・」
ハーマイオニー「失礼しちゃうわ! ごめんなさいね、しんのすけ」
しんのすけ「いえいえ、お構いなく~」
風間くん「そんな余裕こいてる場合じゃないぞ、お前はみんなの前で踊らなきゃいけないんだから」
そのとき、
アシリア「ねえ、しんちゃん、私とパーティ行かない?」
しんのすけ「行くゾ!」
アシリア「決まりね!」
風間くん「さっき断られたばかりなのに、あいつの決断の早さは一体何なんだ・・・」
ロン「こうなったら、僕らもやるしかない。」
風間くん「やあ、パーバティ。僕ダンパティいたい?」カアァァ
パーバティ「何?風間くん?(やだ、かわいい)」クスクス
風間くん「あの、僕とダンスパーティに行かない?///」
パーバティ「いいわよ」クスクス
ロン「ラベンダー、僕と一緒にダンスパーティに行ってくれない?」
ラベンダー「オーケーよ」クスクス
こうして何とか3人はパートナーを確保したのだった。
そして、クリスマスの夜
アシリア「ドレスローブ、決まってるじゃない、しんちゃん!」
しんのすけ「馬子にも衣装って奴ですな!」
アシリア「それは違うと思うわ」クスクス
アシリア「しんちゃんと一緒だと楽しくなりそうだわ!」
しんのすけ「オラもケイティと一緒で嬉しいゾ」
アシリア「私はアシリアよ!」
しんのすけ「・・・ほんのジョークだゾ!(汗)」
そして代表選手とそのパートナーが集まる。
セドリックはチョウと、フラーはロジャー・デイビースと、そしてクラムは・・・
アシリア「あの子、誰かしら?」
しんのすけ「ふむ、まだ少し幼い気もしますが、中々美人ですな・・・」
その時、クラムのパートナーから声がかかる
ハーマイオニー「ハァイ、しんのすけ! ケイティ!」
アシリア「だから、アシリアよ!」
しんのすけが風間君と踊らないことに憤怒
怒りのぞうさんを決行する!
そして、代表選手達は音楽に乗せて踊り始める。最初はゆっくりと、次第にテンポを上げていく。
アシリア「しんちゃん上手ね!」
しんのすけ「いやぁ、それほどでも~~」
ハーマイオニー「ダンスがこんなに体力を使うなんて・・・」
そして、他の生徒も加わり始める
パーバティ「風間くん、・・そこ腰じゃなくておしりよ//」
風間くん「はわわ、ごめん///」
ラベンダー「そのドレスローブどうしたの?」
ロン「そこは、触れないでくれ・・・」
ダンブルドアはマクゴナガル先生と、ハグリッドはマダムマクシームと踊っている。
しんのすけ「フィルチさんは猫と踊ってるゾ・・・」
アシリア「本人が楽しければそれでいいのよ!」
>>105 すいません
そしてパーティは終わり、
セドリック「しんのすけ、ちょっと話せるか?」
しんのすけ「良いけど・・・」
セドリック「しんのすけ、卵の調子はどうだ?」
しんのすけ「オラ、今ベッドで暖めてるけど・・・」
セドリック「良いかい? あれは孵すために与えられたんじゃない」
しんのすけ「じゃあ、食べるため? オラ何にしようかな・・・目玉焼きかな?」
セドリック「あの中には食べられるものなんて、入ってない!」
セドリック「良いかい? 卵を水の中で開けてみるんだ。風呂場なんかがいい。」
しんのすけ「温泉卵にでもするの?」
セドリック「だから違うって、5階の監督生の風呂場を使ってみるといい。それじゃ、おやすみ」
数日後の夜
風間くん「それじゃ、行こうか!」
しんのすけ「なんで風間くんとロンまでついて来るの?」
ロン「そりゃ、監督生の風呂場なんて気になるじゃないか!」
しんのすけ「ま、監督生なんて縁がなさそうですからな」
ロン「余計なお世話さ!」
ハーマイオニー「でも、貴方達だけずるいわ・・・」
しんのすけ「じゃあ、ハーマイオニーも来る?」
ハーマイオニー「行きません!//」
三人は透明マントに隠れ廊下を移動する
そして風呂場に着くと、
しんのすけ「あ、卵忘れたゾ!」
風間くん「とって来い!」
しんのすけが卵をもって風呂場に戻ると
風間くん「この蛇口のお湯まるでシルクみたいだよ!」
ロン「こっちの泡はまるで羽毛だ!」
しんのすけ「やれやれ、目的を見失っちゃって、お子様なんだから・・・」
はしゃぐ2人を余所に、しんのすけは卵を水に入れる。
しんのすけ「それで、ここをひねるのかな・・・」
すると、卵から音が聞こえてくる。
しんのすけ「何かの歌かな?」
その時、
マートル「やあ、しんちゃん!」
しんのすけ「おお、ロートル!」
マートル「マートルよ! 貴方も水に顔をつけてみたら? セドリックはそうしてたわよ!」
しんのすけ「ほうほう、なら物はたましいで・・・」
マートル「酷いわ! ゴーストの前で魂なんて! 私にはもうあるのか定かじゃないのに!」
しんのすけ「なら物はためしで・・・」
すると、歌の歌詞がはっきり聞こえる
『さがしにおいで こえをたよりに
地上じゃ歌は 歌えない
探しながらも 考えよう
我等が捕らえし 大切なもの
探す時間は 一時間
取り返すべし 大切なもの
一時間のその後は もはや望みはありえない』
そして、第二の課題の一日前 談話室
ハーマイオニー「今、分かってるのは制限時間が一時間で、」
風間くん「水中人(マーピープル)もしくはそれに類するものから、」
ロン「何か大事なものを取り返さないといけないって事だよね!」
しんのすけ「でも、オラ泳ぎの特訓しかしてないゾ!」
ハーマイオニー「貴方が自分で何とか出来るって言ったのを、信じたのが馬鹿だったわ!」
しんのすけ「全くですな!」
風間くん「威張ってる場合か!」
ロン「・・・どうしたんだいネビル? 今取り込んでて・・・」
ネビル「風間くんと、ハーマイオニーを呼び出して来いってマクゴナガル先生が・・・」
ハーマイオニー「よりによってこんな時に!」
風間くん「何のようかな?」
ロン「ま、すぐ戻ってくるだろ・・・」
しかし、ロンの楽観的な読みは外れ、二人はその日寮に戻ってこなかった・・・
そして
ロン「起きろ! もう30分前だ!」
???「起きてください、しんのすけ様!」
しんのすけ「・・・何?」
ロン「何じゃないよ! あと30分で試合開始だ!」
ドビー「これを、湖に入る前に食べるのです!」スッ
しんのすけ「ヌメヌメして、気持ち悪いゾ・・・」
ドビー「ギリウィード、鰓昆布でございます。これで水中でも呼吸が出来ます。」
ロン「しんのすけ、第二の課題で君が取り戻さなきゃいけないのは、トオルなんだ!」
しんのすけ「風間くんが!? 変態だ・・・オラが、お助けしなきゃ!」
しんのすけは試合会場の湖に向かってひた走る!
しんのすけ「湖に入る前に、食べればいいなら・・・今の内に食べとくゾ!」
しんのすけは鰓昆布を口に入れるが・・・・
しんのすけ「ウエッ、これ物凄く生臭いゾ!」
余りの不味さに思わず吐き出してしまう!
しんのすけ「どうしよう・・・」
途方に暮れるしんのすけの目にあるものが目に入る。
???「試合観戦のお供に如何ですか~?」
フレッド&ジョージ「カナリア・クリームは如何ですか?」
しんのすけ「オラに頂戴!」
フレッド「しんのすけ、試合はどうした? もう急がないと・・・」
しんのすけ「試合にそのカナリア・クリームが必要なんだゾ!」
ジョージ「良く分かんないけど、それなら必要なだけもってけよ!」
しんのすけ「流石、太もも~~!」
フレッド「その代わり、最高の宣伝をしてくれよ!」
しんのすけはカナリア・クリームを持てるだけ持って湖に急いだ
湖
バクマン「さて、野原選手はまだでしょうか? おーっとビスケットサンドのようなものを大量に持って現れました!」
バクマン「さて、これから4人の代表選手は一時間のうちに奪われたものを取り戻します。では合図と共にスタートです。」
ピーーッ
ホイッスルの音と共に選手達が一斉に水中に飛び込む・・・しんのすけを除いて
バクマン「なんという事だ、しんのすけ君。持ってきたビスケットサンドを物凄い勢いで食べております。お腹が空いているのか?」
ロン「しんのすけ、鰓昆布はどうしたんだよ・・・」
マクゴナガル「ああ、アルバス・・・私は恥ずかしくて見てられません・・・」
マルフォイ「愚かしさもここに極まったフォイ!」
しかし、しんのすけの体に変化が起き始める
バクマン「ああーっと何という事だ! なんと巨大なカナリアに変身してしまった!」
しんのすけは嘴で杖を咥えると、飛び立った
しんのすけ「風間くん、今行くゾ!」
ロン「マーリンの髭!」
しんのすけは湖の中心に近づくと、高度を下げ濁った水に目を凝らす
しんのすけ「見つけたゾ!」
風間くんの他に、ハーマイオニー、チョウチャン、そしてフラーを一回り小さくした様な銀髪の少女が縄で拘束されている。
ちょうどその時、カナリアクリームの効果が切れる
しんのすけは、口に咥えていた杖を、手に持ち替え水に飛び込む
しんのすけ「カンチョー水泳を思い出すゾ!」
しんのすけ「オラが一番乗りみたいだゾ」
しんのすけは杖を風間くんに向ける。
しんのすけ「アッパレ!」ボコッ
しかし、何も起こらない。
しんのすけ「違ったゾ・・・エマンシパレ!(解け)」ボコッ
風間くんは縄から解放される。
しんのすけ「水の中で呪文を唱えるのは大変だゾ!」
しんのすけは息継ぎのため湖面に浮上すると、大きく息を吸い今度はハーマイオニーに杖を向ける。
その時、静観していた水中人の一人がしんのすけに槍を向ける。
水中人「自分の人質だけ連れて行け!」
しんのすけ「その子もオラの友達だゾ!」モガモガ
そうこうしてる内に、セドリックとクラムがやって来てチョウとハーマイオニーを救い出す!
しんのすけ「頭に金魚鉢被ったり、上だけ鮫になったり変なの・・・」
しんのすけ「そうだ、オラの防水時計で時間を確かめるゾ!」
しんのすけは油性マジックで書いた腕時計を確認する。
しんのすけ「あと、20分なんて・・・フラーは間に合わないゾ!」
しんのすけ「多分あの子は、フラーの妹だゾ・・・ここでお助けしなきゃ!」
しんのすけは水中人の槍も気にせず、少女の拘束を解き放つ。
そして、風間くんと少女の二人を抱えて泳ぎだす。
しんのすけ「バタ足だけじゃツライゾ・・・風間くんが目を覚ましてくれたら・・・」
しんのすけは風間くんに目覚めのキスをする。
風間くん「・・・! しんのすけ、お前何してんだよ!」
しんのすけ「人工呼吸だゾ!」
風間くん「それでこの子は?」
しんのすけ「多分、フラーの妹だゾ」
風間くん「どうしてこの子まで連れてきたのさ・・・」
しんのすけ「何?二人きりが良かった?」
風間くん「そういう事じゃない! 兎に角、今は岸に急ごう」
二人は少女を間に挟んで泳ぎだす。見る見る岸が近づいてくるが、その時
風間くん「水魔だ! こっちに来る」
しんのすけ「風間くんはその子と岸に行って! 杖のあるオラが食い止めるゾ!」
しんのすけは杖を構える
しんのすけ「黒潮!」
しかし、何も起こらない。その隙に水魔はしんのすけの足に絡みつき、湖底に引きずりこむ。
しんのすけ「ガポッ・・・」
酸素を断たれ、薄れ行く意識の中に正しい呪文が浮かび上がる。
しんのすけ「レラシオ!(放せ!)」
水魔の手は解かれた。そして・・・
バクマン「ついに、最後の代表選手が戻って参りました!」
岸に辿り着いたしんのすけにみんなが駆け寄る
ハーマイオニー「ああ、無事でよかった。泳ぎの練習しかしてなかったからどうなるかと・・・」
ムーディ「いや、お前には冷や冷やさせられる、なにせ鰓k」
しんのすけ「えら?」
ムーディ「・・・えらく時間がかかったからな」
風間くん「今、審査員の方で協議されてる。お前僕達の所には一番でついたらしいじゃないか!」
フレッド・ジョージ「おかげでカナリアクリームは売り切れさ!」
ロン「人質を二人も助けたから、順位が繰り上がるかも!」
そこに、フラーと妹がやってくる
フラー「あなーたは一位になるべきです、ダンスの誘い断ったわたーしの妹を助けてくれました・・・」
しんのすけ「オラ過去は振り返らない主義なんで!」
フラー「どうもありがとう!」チュッ!
しんのすけ「ポッポー!///」
風間くん「僕も、手助けしたんだけど・・・」チラッ
しんのすけ「じゃ、オラから・・・///」
風間くん「うわぁ、やめろおぉおぉ!」
バクマン「さあいよいよ気になる順位の発表です。」
バクマン「一位はセドリック・ディゴリー 見事な泡頭の呪文で一番に人質を連れ帰りました!」
ハッフルパフ生が歓喜にわく
バクマン「そして、制限時間をオーバーした、野原しんのすけの使ったカナリア・クリームの効果は非常に大きい!」
バクマン「水中人の話では一番に人質の下に辿り着いた、しかしこうして帰りが遅れたのは自分以外の選手を助けようとしたからだと。」
バクマン「この行為に審査員の殆どが一位に成ってしかるべしと考えました。・・・が一人の反対にあい2位という事になりました!」
バクマン「実に道徳的な行いです!」
風間くん「しんのすけ、やったじゃないか!」
ロン「一位に反対した一人は間違いなくカルカロフさ。所持金全部かけてもいい!」
ハーマイオニー「あなた、この間ホグズミードで一文無しになったばかりじゃない!」
しんのすけ「ま、オラは順位なんてどうでもいいゾ! みんな無事ならそれで」
それから数日後 空き教室
ハーマイオニー「さ、第三の課題に向けて練習するわよ。」
ロン「危険に対処するちょっと危険な呪文集・・・物騒な本だね・・・」
しんのすけ「ほうほう、飴には飴をハムにはハムをっていう奴ですな!」
風間くん「それを言うなら、目には目を歯には歯をだよ」
ハーマイオニー「この中から役立ちそうな呪文をピックアップしてみたわ! まずは『ステューピファイ!(麻痺せよ)』」
ロン「ワールドカップで僕らが使われた奴じゃないか」
しんのすけ「ほうほう、じゃ、みんな練習がんばって!」
3人「お前が練習するんだよ!」
しんのすけ「ステューピフォイ!」
ハーマイオニー「違うわ、ステュ-ピファイよ!」
風間くん「ただでさえ実験台は怖いのに、しんのすけがは鱈目な呪文唱えるなよ。」
そして、
しんのすけ「ステューピファイ!」
バタン
しんのすけ「あー! 風間くん!」
ハーマイオニー「大丈夫よ、エネルベート!」
風間くん「イテテ、そろそろ、実験台交代しようよ・・・」
ハーマイオニー&ロン「いや、しんのすけはもう十分上手くなったわ(よ)!」
風間くん「どうだか・・・」
その後、しんのすけは相手の動きを遅くする妨害の呪いや、杖が北を指す四方位呪文を練習した。
しんのすけ「まだ、やるの?」
ハーマイオニー「当たり前よ!」
しんのすけ「オラ、もう限界だゾ! インペディメンタ!妨害せよ!」
しんのすけは3人に妨害呪文をかける
しんのすけ「じゃ、そういうことで~」
3人「待たんかーーい!」ノロノロ
自由を得たしんのすけは校庭に飛び出す
しんのすけ「やっぱり、新鮮な空気はたまりませんなぁ。お、あれは・・・」
クラウチ「ダンブルドアに伝えなきゃナキャナキャ、息子スコスコ生きてると」
しんのすけ「おじさん、ラップでもしてるの?」
クラウチ「ダンブルドアを連れて来て、ワシのもとに連れて来て。一刻も早く連れて来て」
しんのすけ「ほうほう、仕方ない。一肌だけ脱いでやりますか!」
しんのすけ「あれ、校長室って、どこだったっけ・・・! 我よからぬことをたくらむものなり!」
しんのすけ「あれ、さっきのクラウチさんもう校長室にいるゾ!」
とりあえず、校長室に行くと、
ムーディ「どうした、野原。何かダンブルドアに用か?」
しんのすけ「いや、クラウチさんに校長先生に会いたいってお願いされて・・・でも、クラウチさんはもう居るみたいだけど、一応・・・」
ムーディ「! まことか! ほう、その地図・・・ワシに貸してくれんか?」
しんのすけ「何に使うの?」
ムーディ「正義の為だ、これがあれば悪い魔法使いを見つけやすいからな。」
しんのすけ「ま、そ~ゆう事なら・・・」
ムーディ「恩に着る、そうだ、校長室の合言葉は、ゴキブリゴソゴソ豆板!」
ガーゴイルの像が動き出す。
校長室
ダンブルドア「わしに何か用かね?」
しんのすけ「オラじゃなくて、クラウチさんが森の近くでせんせ~をつれて来いって」
ダンブルドア「ふむ、すぐに行くとしよう。」
ダンブルドアは去り際に言った。
ダンブルドア「折角ここに来たんじゃ、わしのお気に入り噛み付きキャンデーでも食べていったらどうかね?」
しんのすけ「せんせ~ふともも~!」
しんのすけ「神憑きキャンデーなんて楽しみですなぁ」
しんのすけがキャンディーを一つ取ると、
しんのすけ「イテッ、この飴オラの指を噛んだゾ! 全然ツイてないゾ!」
飴に興味を失ったしんのすけは大きな部屋を見渡す。
しんのすけ「いろんな道具が一杯だゾ! ・・・この水盆はおたまじゃくしでも飼ってるのかな?」
しんのすけは水盆を覗き込む
しんのすけ「オラ、白いおたまじゃくしなんて、初めて見たゾ! 何色のカエルになるんだろ?」
しんのすけは更に顔を近づける。すると、水盆の中の液体は眩く光り、しんのすけを飲み込んでしまった!
水盆の中
なにやら大勢の魔法使いが会議の様なものを開いている
しんのすけ「困ったゾ・・・オラ、また魔法の世界に来ちゃったゾ!」
しんのすけ「それに、目つきの悪い大人バッカリだゾ。もっとデラックスしないと・・・」
ダンブルドア「もう少し、リラックスしてはどうかね、アラスター」
ムーディ「そう呑気に構えてられるか! 奴等にワシの部下が何人やられたか・・・」
ダンブルドア「・・・そうじゃな、哀れなロングボトム夫妻よ」
しんのすけ「ロングボトム負債!? 一体、どんな借金なんだろ・・・」
そうこうしてる内に一人の男が連れてこられる
クラウチ「イゴール・カルカロフ お前は魔法省に情報提供するため、アズカバンからここに連れて来られた。そうだな?」
カルカロフ「はい、その通りでございます閣下」
クラウチ「では、聞こうか。仲間のデスイーターの名前を」
カルカロフ「一つご理解いただきたいのは、すべてのメンバーを知っているのはあの人だけでした!」
ムーディ「それは賢い手だ、お前のような奴が全員を売り渡す事を防げるからな!」
しんのすけ「あの人? ヴォルデモートの事?」
しんのすけ「誰も驚いて無いゾ。みんな肝が体育座りしてますなぁ!」
カルカロフは次々とデスイーターの名前を吐いていく
カルカロフ「ロジエール、ルックウッド、トラバース。」
クラウチ「ふむ、これで全部なら、アズカバンにまたしばらく居てもらうが・・・」
カルカロフ「もう一つだけとっておきの名前が・・・セブルス・スネイプ」
ダンブルドア「セブルス・スネイプはヴォルデモート失脚より前にこちら側に戻った。そして危険なスパイ任務を敢行した!」
カルカロフ「違う! 奴はこちら側のスパイだ!」
しんのすけ「俗に言う、うな重スパイという奴ですな!」
クラウチ「もう良い、アズカバンで我々の決定を待つが良い。」
そして、場面は移り変わり・・・・
カルカロフは次々とデスイーターの名前を吐いていく
カルカロフ「ロジエール、ルックウッド、トラバース。」
クラウチ「ふむ、これで全部なら、アズカバンにまたしばらく居てもらうが・・・」
カルカロフ「もう一つだけとっておきの名前が・・・セブルス・スネイプ」
ダンブルドア「セブルス・スネイプはヴォルデモート失脚より前にこちら側に戻った。そして危険なスパイ任務を敢行した!」
カルカロフ「違う! 奴はこちら側のスパイだ!」
しんのすけ「俗に言う、うな重スパイという奴ですな!」
クラウチ「もう良い、アズカバンで我々の決定を待つが良い。」
そして、場面は移り変わり・・・・
クラウチ「お前達は闇払い、ロングボトム夫妻への拷問の咎でここに呼び出されている。」
4人の魔法使い、魔女が議場の中央で拘束されている
男「父さん、僕はやってない、知らなかったんだ!」
クラウチ「お前のような息子など、私には居ない!」
泣き叫ぶ若者とは対照的に、魔女は堂々と言い放つ
魔女「いずれあの方は甦る! その時最高の栄誉を受けるのは、最も忠実な従者である我々なのだ!」
しんのすけ「これがカルタ信者という奴ですか」ほうほう
???「それを言うなら、カルトじゃろうて」
そのとき、しんのすけは誰かに腕を引っ張られる
しんのすけは水盆の中から引っ張りあげられる
しんのすけ「おお、せんせ~ちょっと老けた?」
ダンブルドア「むしろ、さっきまでの君が若返ったわしを見ておったのじゃ。」
ダンブルドア「あれはわしの記憶でな、これは憂いの篩と言って記憶を追体験できる装置なのじゃ」
ダンブルドア「それと、ネビルの両親が拷問を受けた事は誰にも言うでないぞ・・・ネビル本人が事実を受け入れ、打ち明けるまでは・・・」
しんのすけ「負債じゃなくて、夫妻だったのか・・・オラ股が裂けても言わないゾ!」
ダンブルドア「それを言うなら口が裂けてもじゃ」クスクス
ダンブルドア「今日はもうお帰り・・・・しかしバーティは一体どこに行ってしもうたのかのう・・・」
そしていよいよ、第三の課題当日 控え室
フラーやセドリック、クラムの両親が応援に来ている。
風間くん「僕達は親が日本だから、来るのは難しいね」
ロン「それは、魔法無しならの話さ!」
控え室にロンの父アーサーと母モリー、そして長兄ビルが入ってくる。その後ろに・・・
アーサー「やあ、セドリックと同率一位なんて凄いじゃないか!」
モリー「私達の後ろに居るのは誰でしょう?」
しんのすけ「・・・貧乏神とか?」
みさえ「誰が貧乏神だ! 誰が!」
しんのすけ「うわぁ! 貧乏神じゃなくて鬼婆だったゾ!」
ひろし「しんのすけ、お前学校の代表になったなんて、流石、本マグロのひーちゃんと言われた父ちゃんの子だ!」
しんのすけ「・・・そんなのと比べないで欲しいゾ!」
ひまわり「流石、私のお兄ちゃん!」
しんのすけ「それほどでもあるゾ!」
競技開始前
ダンブルドア「先程、ムーディ先生が優勝杯を迷路の中心に設置して下さった。これに一番先に触れたものが優勝じゃ。」
ダンブルドア「迷路に入るのは、これまでの課題の順位が高いものから。」
ダンブルドア「一位は共にホグワーツ、セドリック・ディゴリーと野原しんのすけ!」
パチパチ 会場から惜しみない拍手が沸く
ダンブルドア「三位はダームストラングからビクトール・クラム、そして最後にボーバトン代表フラー・デラクール!」
ダンブルドア「では合図と共に二人は迷路に入りなさい」
風間くん「あと、もう一頑張りだぞ、しんのすけ!」
ハーマイオニー「信じてるわ、貴方なら大丈夫!」
ロン「もちのロンでね」
ひろし「どうした、みさえ? 一位だからって泣くほど嬉しいのか?」
みさえ「そういう事じゃないの・・・こんなに一生懸命応援してくれる友達が居る事が嬉しいの」
ひろし「そうだな・・・」
ドカン!
しんのすけとセドリックは迷路に入る。霧が濃く視界が利かない。しばらく進むと分かれ道に出た。
セドリック「君はどっちに行く?」
しんのすけ「ウーン・・・右の反対」
セドリック「左か・・・じゃあ、僕は右を行こう!」
しんのすけ「・・・オラの事嫌いなの?」
セドリック「まさか! ただこれは競技だから同じ方に行ってちゃ仕方ないだろ?」
しんのすけ「そう言えばそうでしたな。」
セドリック「じゃあ、幸運を」
しんのすけ「そっちこそ良いウンを!」
セドリックと分かれてから、しばらくすると・・・急に景色がひっくり返る、否しんのすけの周囲だけ天地が逆転していた
しんのすけ「こうもりごっこみたいだゾ!」
常日頃、何かに逆さまにぶら下がることに慣れていたしんのすけは躊躇なく進む、すると
しんのすけ「あらら、終わっちゃった・・・もう一回!」
こうしてしばらく時間を浪費していると・・・
あたりに誰かの絶叫が響き渡る
『クルーシオ!』
「ぬおぉぉぉぉぉおおおおぉ」
しんのすけ「・・・セドリック?」
しんのすけが声の方にひた走ると、地面に倒れたセドリックにクラムが杖を向けている
しんのすけ「ステュピフォイ!」
クラムがしんのすけの方を振り返る
セドリック「それを・・・言うなら、ステューピファイだ」
息も絶え絶えにセドリックが指摘する
しんのすけ「おお、そうでしたな、ステューピファイ!」
赤い失神光線がクラムの胸を打つ。
しんのすけ「大丈夫?」
セドリック「信じられないよ、クラムが・・・」
一息ついていた二人の所に、3メートルはありそうな巨大な蠍が降って来る
二人は間一髪、シーカーの反射神経で押しつぶされるのを避ける
セドリック「ハグリッドのスクリュートだ!」
二人はスクリュートから必死に逃げる!
逃げながらさまざまな呪文を放つが全て厚い甲殻に跳ね返されてしまう。
セドリック「僕がこいつを引き付ける!」
セドリック「君は先に行け!二度も僕を救ってくれた! 利息つきでその恩を返す!」
しんのすけ「そんなカッコイイ事は、オラがやるゾ!」
「ステューピファイ!」
同時に唱えた呪文がスクリュートの殻の隙間に当たり、ついに怪物は失神した。
二人がスクリュートから目を離すと・・・
セドリック「優勝杯だ・・・君が取れよ」
しんのすけ「オラ、いらないゾ」
セドリック「折角、遠くから来た君の家族の為にも・・・」
しんのすけ「こんなカップがなくても、オラの家族は、オラが頑張ったって喜んでくれるゾ!」
セドリック「・・・なら、一緒に取ろう!」
しんのすけ「それは良いアイディアだゾ!」
「じゃあ、3、2、1!」
二人が優勝杯に触れると、迷路の景色は遠ざかり・・・
セドリック「優勝杯がポートキーになってるなんて・・・此処は何処だ? 何でこんな墓場に・・・」
その時しんのすけの尻が激しく痛む!
しんのすけ「い、痛いゾ オラの尻が・・・」
セドリック「大丈夫か?・・・それにしても一体」
『余計な奴は殺せ!』
ワームテール『アバダケダブラ!』
緑の閃光が迸る!
しんのすけ「セドリック!」
ワームテールが杖から縄を出し、しんのすけを拘束する。
ワームテール「準備出来ました、ご主人様・・・」
『急げ!』
しんのすけ「お前、何を・・・」
ワームテールは抱えていた、赤剥けのどす黒い皮膚をしている赤子の様な生き物を、大鍋に入れる。
きっとお股のおじさんとロボとーちゃんの霊魂が助けてくれるんだ
ワームテール『父親の骨、知らぬ間に与えられん。父親は息子を甦らせん!』
墓石がパックリ割れ、中の骨が大鍋に吸い込まれる
それから、ワームテールは躊躇しながらも、ナイフを取り出す
ワームテール『しもべの―――肉―――よ、喜んで差し出されん、―――しもべは、ご主人様を―――甦らせん!』
左手にしっかりナイフを握り、右手を大鍋の中に切り落とす。
痛みに悲鳴を上げるワームテールが、しんのすけの方にふらふらと近づく
ワームテール「敵の血、力ずくで・・・奪われん。汝は敵を・・・甦らせん!」
ナイフがしんのすけの左腕を抉る。しんのすけは痛みに必死に耐える。
薬瓶で血を受けると、ワームテールはそれを大鍋に入れる。
煙が勢い良く鍋から噴出す。蒸気が晴れると・・・現れたのは
骸骨より白い顔、真っ赤な目、蛇のように平らな鼻
『ローブを着せろ』
ヴォルデモート卿は復活した。
しんのすけ「・・・お前、ヴォルデモート!」
ヴォルデモート「勇敢な小僧、お前の相手は後でしてやる。その前に、腕を出せ。ワームテール」
ワームテール「おぉ・・・ありがとうございます、ご主人様」
切り落とした右手を出す
ヴォルデモート「別の方の腕だ・・・闇の印は戻っているな、では死喰い人は戻ってくるか、試すとしよう」
その長い指を闇の印に押し付ける。ワームテールは痛みに呻いた
すると・・・
ヴォルデモート「よく来た、デスイーターたちよ。俺様の期待通りだ・・・だがお前達は俺様の期待も裏切った、違うか?」
デスイーター達は怯えたように震えるが、何も答えない
ヴォルデモート「お前達全員が、至って健康で魔翌力も損なわれていない。なのに何故この十三年もの間、俺様を探そうとしなかった!?」
ヴォルデモート「俺様は失望した・・・失望させられたと告白する。」
死喰い人の一人がヴォルデモートの足元に平伏す
「お許し下さい、ご主人様!」
ヴォルデモート『クルーシオ!』
「ヌアアアアアァオオオ」
死喰い人はのたうち回った後、その場に嘔吐した。その様をみて笑みを浮かべると、
ヴォルデモート「俺様は決して許さぬ、貴様らには13年分のツケをしっかり払ってもらう。だがワームテールはすでに借りの一部を返した」
ワームテール「私はこの一年、貴方様に尽くして参りました・・・」
ヴォルデモート「忠誠心からでは無く、恐怖心からであろうが、俺様を助ける者には褒美を与える」
杖の一振りで、ワームテールに銀色の右手が与えられる
ワームテール「わが君・・・感謝いたします」
???「では、お聞かせ願えませんか? どのように貴方がこの奇跡を成し遂げられたのか・・・」
ヴォルデモート「ルシウス、長い話だ。俺様が力を失った原因は知っているな?」
ヴォルデモート「ポッター一家だ、俺様は父親を難なく屠り、その息子を手にかけようとした。」
ヴォルデモート「だがその時、母親が身を挺して子を庇ったのだ。古い魔法、強力な反対呪文だ・・・」
ヴォルデモート「ダンブルドアお気に入りの、愛という奴だ。それは子を呪った俺様に俺様自身の呪いの一部を跳ね返した・・・」
ヴォルデモート「痛みを超えた、痛み・・・俺様の肉体は滅びた。」
ヴォルデモート「だが、俺様が誰よりも深く、不死の道を探求していたのは知っておろう。」
ヴォルデモート「その一つが功を奏し、俺様はゴーストより微弱な魂の欠片として存在する事を許された・・・」
ヴォルデモート「そんな俺様に残された最後の力が、誰かに取り付く事だ。俺様はその力で、賢者の石を奪おうとした・・・だが、」
ヴォルデモート「そこに居る若い客人、野原しんのすけに阻まれた。いや、またしても不覚を取ったのだ。下らぬ愛とやらに・・・」
ヴォルデモート「そして、一年前にこのワームテールが戻ると、俺様は殊更慎重に計画を練った。」
ヴォルデモート「気づいたのだ。俺様を甦らせるのは古くからある魔法であろうと・・・そして復活するなら以前より強力に成らねばならん」
ヴォルデモート「そこで思いついたのだ。3年前に俺様を挫いたその愛とやらの加護を取り込もうと・・・その小僧からな」
ヴォルデモート「小僧の拘束を解いてやれ、ワームテール・・・小僧に俺様の復活の余興をやらせてやろうではないか」
ヴォルデモート「学校で決闘のルールは学んでいるな? お辞儀をするのだ」
しんのすけ「お前みたいな悪党に下げる頭は持ってないゾ!」
ヴォルデモート「俺様に逆らう事は許さん! お辞儀をするのだ!」
しかし見えない手がしんのすけの頭を無理やり下げさせる。周りのデスイーターが嘲笑する。
ヴォルデモート「よろしい―――さぁ、決闘だ」
しんのすけが杖をあげる間もなく、呪いが襲う
『クルーシオ!』
「ぬわああああああああああぁぁぁあああぁ」
ケツからスイカを捻り出すような激痛がしんのすけを襲う。ケツを押えて地面を転がる。叫び声と共に気力まで激しく消耗する・・・
ヴォルデモート「さぁ、一休みだ。しんのすけ、痛かろう。もうやめて欲しいだろう?」
しんのすけは、それには答えず、ヴォルデモートを睨み付ける。
ヴォルデモート「反抗的だな・・・従順さは得と親に習わなかったのか?」
『インペリオ!』
すると、しんのすけの体から痛みが消え去った。フワフワとした幸福感。
『いやだ、と言え やめて欲しいと言うのだ・・・』
しんのすけが口を開きかけた時、あるものが目に入る・・・・セドリックの亡骸
しんのすけ「オラは言わないゾ!」
デスイーターとヴォルデモートの表情が凍りつく
ヴォルデモート「言わないだと? もう一度体に教え込むとしようか」
ヴォルデモート「風間くん、お辞儀をするのだ!」
再びヴォルデモートの杖が上がる。今度は墓石の裏に飛び込み呪いをかわす
ヴォルデモート「かくれんぼじゃないんだぞ、しんのすけ。出てきて遊ぼうじゃないか・・・」
ヴォルデモートの声には、しんのすけを弄ぶ事を楽しむ響きがあった。しんのすけは決意した
戦っても、逃げても待っている運命は同じかも知れない。でも、背は向けない、運命に立ち向かおうと。
しんのすけは墓石の陰から飛び出す。
「エクスペリアームス!」
『アバダ ケダブラ!』
激突する赤と緑の光線。それは一本の眩い金色の糸となり、二つの杖を結んだ。
杖が激しく振動する。
ヴォルデモート「手を出すな! 俺様の指示を待て!」
そして、光の糸の中央に、光の玉が現れる。それが近づくと杖は更に激しく振動する。
玉は見る見るしんのすけの方に近づいてくる。しんのすけは玉を必死に見つめ、押し返そうと念じる。
すると、玉の動きが遅くなり、ついに向きが変わる。さらにしんのすけは気力を振り絞る
しんのすけ「ファイヤーーーー!」
ヴォルデモートの杖と玉が触れる。すると・・・杖から・・・ゴーストより更に濃い、だが人間未満の影が出てくる
しんのすけ「セドリック!」
セドリック「頑張れ! 糸を切るな!」
更に、老人、魔女・・・そして赤ん坊
ハリー「オギャー!」
ヴォルデモート「何故だ・・・貴様らは俺様がころした筈!」
ヴォルデモートの声が恐怖をはらんでいる。
しんのすけ「・・・お前、こんな赤ちゃんまで・・・許さないゾ!!」
ジェームズ「解せぬ」
更に幽体が現れる。
しんのすけ「・・・凄い美人だゾ」
リリー「何て、勇敢な子・・・」
ジェームズ「少年よ・・・君はホグワーツに帰らなければならない。私達で時間を稼ぐ。その隙にポートキーを」
セドリック「しんのすけ、僕の体を両親に届けてくれないかい?」
しんのすけ「ブ・ラジャー!」
ジェームズ「さあ、糸を切って!」
しんのすけは杖を思いっきり引っ張り、繋がりを断ち切るとセドリックの亡骸に向かって全力疾走する。
ヴォルデモート「クソ、赤子の分際で俺様の顔に張り付きおって」
しんのすけがセドリックだったものを掴む。だが、優勝杯に手が届かない。
後ろを振り返るとデスイーターが迫ってくる。
ヴォルデモート「そこまでだ、小僧!」
しんのすけ「アクシオ!」
優勝杯が引き寄せられる。そして、景色が捩れ・・・
バクマン「優勝杯を手に戻ってきたのは、野原しんのすけだ!!」
>>154 あれはヴォルがころした人しか出て来れないので・・・
ハリー死んでんじゃん!
てかセドリックはワームテールが殺したし
>>157 正確にはヴォルデモートの杖がころしただから・・・
風間くん「やった、しんのすけが一位だ!」
ロン「信じてたけど、信じられないや!」
ハーマイオニー「ふふっ、何なのそれ・・・でも分かるわ、私も・・・」
キャーー
そこで会場から悲鳴があがる
ダンブルドア「しんのすけや、何があったのじゃ・・・?」
しんのすけ「あいつが、ヴォルデモートが戻ってきて・・・セドリックを・・・」
ダンブルドア「もう良い、しんのすけ・・・手を離しなさい」
セドリックの両親が駆け寄ってくるのが見える、するとしんのすけは誰かにグイッと引っ張られる
ムーディ「さぁ、お前さんはこっちに来い・・・」
訳が分からず、見守って居た野原一家・・・
ひろし「しんのすけを何処に連れて行く気だよ・・・」
みさえ「あの人、とっても不気味な顔してたわ・・・」
ひまわり「お兄ちゃんがフランケンシュタインにされちゃう!」
北本さんの家
ムーディの私室
ムーディ「どうだった?しんのすけ? 何が起きた?」
しんのすけ「優勝杯がポンキッキーで・・・」
ムーディ「それを言うなら、ポートキーだろう。」
しんのすけ「それで、オラとセドリックを連れてった・・・ヴォルデモートのとこに・・・」
ムーディ「それで、・・・復活したのか?闇の帝王は?」
しんのすけ「闇の帝王? オラ、Vシネマの帝王しか知らないゾ」
ムーディ「良いから答えろ! あの方の復活は、上手くいったのか?」
しんのすけ「失敗したゾ・・・」
ムーディ「何だと・・・」
しんのすけ「オラ、止められなかったゾ・・・」
ムーディ「・・・そういう事か、紛らわしい」
しんのすけ「・・・さっきから先生、ヴォルデモートが復活した事を喜んでいるみたいだゾ!」
ムーディ「当然だろう、これ以上喜ばしい事があるか!? あの方が復活した今、俺は最も忠実でありつづけた従者としてお傍に御使えするのだ!」
しんのすけ「お蕎麦に御使え? 何言ってるんだゾ!」
ムーディ「気づかないか? ゴブレットにお前の名前を入れ、今日お前が優勝杯に触れるよう仕向けたのはこの俺だ!」
ムーディ「俺はお前にあらゆるヒントを与え、手助けをした。箒の呼び寄せ、鰓昆布、クラムに服従の呪文をかけ他の選手を迷路で襲わせた。」
ムーディ「だがお前の愚かさときたら、それら全てを台無しにしかねん所だった。」
しんのすけ「オラを墓場に連れて行くだけなら、そこらへんの物をポートキーにすれば良かったんだゾ! セドリックまで巻き込んで!」
ムーディ「そう言われれば・・・まあ、お前はそんな事考え無くていい。何せ、今からこの俺がお前を・・・」
ムーディが杖を抜く その時扉ガ勢い良く開く
バタン!
3人「しんのすけ(お兄ちゃん)!」
ムーディ「なっ・・・」
しんのすけ「ステューピファイヤー!」
一瞬の隙を突き、しんのすけの失神光線がムーディに炸裂する。
みさえ「しんちゃん、無事だったのね?」
しんのすけ「お陰で助かったゾ、でもどうしてここに?」
ひろし「あとを追っかけて来たのさ、途中見失ったけど、声が聞こえて」
しんのすけ「大切なものは見失わないでよね!」
ひまわり「お兄ちゃん! 間に合って良かった!」
みさえ「しんちゃん、それでこの人は?」
しんのすけ「オラの先生何だけど、悪い奴だったみたい」
ひろし「お前、あちこちボロボロじゃないか・・・」
ひまわり「痛いの痛いの、飛んでけ~」
しんのすけ「おまたの毛~、ありがと、ひま」
みさえ「医務室とか無いの? 早く手当てして貰いましょう!」
その時、更にムーディの部屋に三人の大人が入ってくる。スネイプ、マクゴナガル、そして
ダンブルドア「じゃが、その前に今日起きた出来事を確認せねば」
ひろし「そんな! しんのすけはもう限界だ、休ませてやってくれよ!」
ダンブルドア「真の休息は事実を受け入れてこそ訪れる、それにこの子は、一人前の男ですら凌ぐ勇気を見せて来た。」
しんのすけ「いやぁ~ それほどでも~///」
みさえ「・・・褒められてるわね・・・」
ダンブルドア「ご家族が、彼を労わり心配する気持ちは最もじゃ。だが、この子の強さを信じて、ワシとしんのすけに話をさせて欲しい。」
スレ主の中ではこのSSでの秋田と熊本のじいちゃんは生きてる?
>>170 生きてるってことで
そしてしんのすけは、墓場での出来事を説明した。
ひろし達にも分かる用に、ダンブルドアが補足をする。
途中、何度か言葉につまりるが、肩に添えられた両親の手がしんのすけに話し切る力を与えた。
ひろし「それじゃ、例のなんとかって言う奴の被害者が生き返ったのか?」
ダンブルドア「如何なる呪文を持ってしても、死者を呼び戻す事は出来ん。」
しんのすけ「そんな事出来るわけないゾ! これだから素人は困るゾ・・・」
ダンブルドア「しんのすけ、良く話してくれたの。今度こそ医務室に行こうぞ。きっと友達も心配してまっとる。」
みさえ「ホントに良く頑張ったわ、でもこんな危険な学校だったなんて・・・貴方、来年は・・・」
ひろし「それは、俺達じゃなくて、しんのすけが決める事だ。」
しんのすけ「オラ、来年もホグワーツで遊びたいゾ!」
マクゴナガル先生とダンブルドア先生の顔が綻ぶ
マクゴナガル「遊びにじゃなくて、勉強しに来て欲しいものです。」
みさえ「・・・なら、ママとのお約束条項に一つ追加よ、何があっても無事でいる事!」
しんのすけ「男と男のお約束だゾ!」
みさえ「あたしは女だ!」
しんのすけ「おお、コッテリ忘れてたゾ・・・」
医務室に着くと・・・しんのすけの友達、ウィーズリー夫妻が待っていた
ハーマイオニー「一体何があったの? とっても心配したんだから!」ギュッ
ダンブルドア「みんな、気になるじゃろうが・・・今日は質問してはいかん。」
ダンブルドア「ミス・グレンジャー そろそろ放さんと、しんのすけが窒息寸前じゃ」
ひろし「やっぱり俺に似てモテるなぁ! しんのすけは」
ひまわり「お義姉さんって呼べば良い?」
ハーマイオニー「いや、だから違うって///・・・って人の話を聞きなさい!」
ひまわり「クロ! お手!」
しんのすけ「違うゾ、その犬はオシリスって言うんだゾ!」
シリウス「いや、だからシリウスだワン!」
ひまわり「犬が人に変身した!」
シリウス「いや、寧ろ人が犬に変身していたのだがね・・・だが最近は、私も犬が本当の姿のように・・・」
モリー「脱獄囚のシリウス・ブラック!」
ロン「ママ、本当は無罪だったのさ!」
スネイプ「どういう事ですかな? 校長?」
ダンブルドアはシリウスが無実であると説明した。
ダンブルドア「さて、仲間に対する疑念が晴れたようじゃし、すぐに我々は行動せねばならん」
ダンブルドア「シリウス、君は昔の仲間に連絡を取ってくれるかね?」
シリウス「かしこまりましたワン!」
シリウスは犬に変身すると出口に向かう
ひまわり「バイバイ、クロ!」
シリウスはそれに尻尾で応え医務室を出て行った。
ダンブルドア「アーサー、モリー、お二人を頼りにしてもいいかの?」
モリー「もちのロンですわ!」
ダンブルドア「そして、セブルス・・・君に何を頼まねばならんか、もしやってくれるのなら・・・」
スネイプ「大丈夫です」
スネイプがさっと立ち去ると入れ違いに大臣が入ってくる。青ざめたマクゴナガル先生も・・・
ダンブルドア「どうしたのじゃ、マクゴナガル先生?」
マクゴナガル「大臣が、クラウチに・・・ディメンターのキスを執行しました!」
ファッジ「あの人が復活したとか、戯言しか言わない罪人だ。別にかまわないだろう!」
しんのすけ「ただ事じゃないゾ! ヴォルデモートは復活したんだゾ!」
ファッジ「ここにも法螺吹きが一人・・・」
みさえ「なんですって!」
ダンブルドア「しんのすけは嘘をついておらんよ。」
ファッジ「まさか、ダンブルドア、貴方もあの人の復活を信じると? 馬鹿馬鹿しい」
ファッジは踵を返すが、思い出したように、しんのすけのベッドに近づく。
ファッジ「ほれ、君の優勝賞金だ。これで幻覚と妄想障害の治療でもすると良い!」
ファッジはしんのすけのベッドに乱暴に賞金を置くと、今度こそ帰っていった
しんのすけ「まったく失礼しちゃうゾ!」
翌朝
しんのすけ「オラ、この賞金、セドリックのご両親に渡すゾ」
ひろし(それがあればローンが・・・いや、俺が昇進して返してみせるさ!)
ひろし「しんのすけ、お前のしたいようにすればいいさ。」
みさえ「・・・本当に立派に成ったわね・・・しんのすけ・・・」
しんのすけ「いや、父ちゃんと比べるとマダマダだゾ」
みさえ「何の話をしとるんじゃ!」
みさえ「それじゃ、私達はウィーズリーさん達と帰るわね・・・」
廊下
しんのすけ「ディーゴリさん!」
エイモス「君は・・・息子から話は聞いてるよ・・・」
しんのすけ「・・・これ、受け取って欲しいゾ!」つ賞金
ディゴリー夫人「いいえ、それは貴方のものです。受け取れません。」
エイモス「実は、私達の方から君を探そうと思っておったんだよ・・・」
しんのすけ「え? なんでオラを?」
夫人「貴方はセドと随分仲良くしてくれてたって、昨日試合の前にセドに聞いてね。」
エイモス「生真面目な息子が、凄く楽しそうに君の事を話してくれたよ・・・しんのすけ君、ありがとう。」
しんのすけ「・・・オラ、急用を思い出したゾ!」
昨日の夜から、ずっと堪えて来た涙がこみ上げるのを感じ、しんのすけは、その場から走り去った
それからの時間はあっという間に流れた。
セドリックの追悼集会、ボーバトン、ダームストラング両校の生徒達との別れ・・・
汽車
風間くん「これから、どうなっちゃうのかな・・・魔法界」
フレッド「もう少し、俺達に事業資金があれば、魔法界をウンと言わせる商品を発明できるのになぁ」
しんのすけ「チキンがあれば発明が出来るの?」
風間くん「チキンじゃなくて、資金だよ お金」
ハーマイオニー「どうだか・・・お二人さんは、くだらない発明以外の事に頭を使ったら?」
ジョージ「くだらないとは、お言葉だな。ハーマイオニー」
フレッド「断言する、君達は来年度O・W・Lだ、我々にずる休みスナックボックスを恵んでくれと泣きつくであろう!」
ロン「それって?」
ジョージ「食うと気分が悪くなるお菓子と、それを治すお菓子のセットさ!」
フレッド「熱をワザと出して、医務室行きになった所で、即回復って所さ!」
しんのすけ「ほうほう。それは良いですな! じゃ、これで作って!」
ハーマイオニー「それって、賞金・・・?」
フレッド「気は確かか? ファッジが気が狂ってるって言ったのは本当だったのか?」
しんのすけ「オラは正気だゾ! これ、カナリア・クリームのお代!」
ジョージ「俺達はそんなボッタクリじゃないぞ! それに君のお陰でカナリア・クリームはバカ売れ、それで十分さ!」
しんのすけ「どうしても、受け取らないなら・・・オラ呪いをかけるゾ!」
風間くん「どんな呪いだよ・・・」
しんのすけ「どうしてもお金を受け取りたくなる呪いだゾ!」
ロン「それ、呪いっていうのかなぁ・・・」
頑として譲らないしんのすけに、ついに双子が折れる。
フレッド「分かったよ、ありがとう。しんのすけ!」
ジョージ「また、お前の役に立つような物を作るからな!」
汽車を降りると、3人が待っていた
魔法が使えない筈の、その3人の姿は、どんな魔法よりもしんのすけを勇気付けるのだった
完
長い事、お付き合いありがとうございました!
不死鳥の騎士団については、最初の方だけ書いてしばらく間あいちゃうかも知れません。
最終回では、クレヨンしんちゃんオールスターも参戦しますか?
そーいや風間以外の春日部防衛隊は何をしているのだろうか
乙ありです
書き溜めしてからスレ立てたら、とのアドバイス頂きましたが、皆さんの反応見ながら書きたいので
続きの不死鳥騎士団の草案をこのスレに書いてみます。
読みたい方は読んでくださると嬉しいです。コメントあるとなお嬉しいです。
後、アズカバンと、ゴブレットは原作を参照しながら書いたのですがテンポが損なわれてしまった感があるので、不死鳥はあまり原作に頼らず書こうと思います。もし原作での出来事が欠損していたら、みなさま自身で脳内補完して頂けたらと思います
よろしくお願いします
タイトル しんのすけ「ヴォルデモートに立ち向かうゾ!」
イギリス 某所
ヴォルデモート「何故だ・・・俺様を脅かし得るのは、ハリー・ポッターが最初で最後の筈・・・」
ヴォルデモート「確かめねば・・・あの小僧、野原しんのすけは二度も俺様を・・・」
ヴォルデモート「もしや、復活の際に、俺様の魔翌力が弱まったのか?」
ワームテール「ご主人様、先程からずっと何かお考えのようですが・・・」
ヴォルデモート「それが分かっていながら、話しかけるとは呆れた愚かさよ・・・まあいい、ちょうど良い所に来た。」
ヴォルデモート『クルーシオ!』
ワームテール「ひいいいぃぃだだだ、ぬああああぁぁああ」
ピーターは白目を剥き、地面をのた打ち回る。
ヴォルデモート「やはり、俺様の魔法は極めて強力なままだ・・・ならば確かめねば・・・完全な・・・」
野原家 居間
みさえ「しんちゃん、ちょっとお話があります。」
しんのすけ「何? 昔話でもするの?」
みさえ「しんちゃん、言ったわよね・・・夏休みの宿題なんて無い、って」
しんちゃん「それがどうかしたの?みさえ」
みさえ「今のうちに謝ったら、許してあげるけど・・・」ニコニコ
しんのすけ「一体どうしたの?・・・変な、かあちゃん」
みさえ「しんちゃん、これは何?」
みさえは、布の様なものを摘んでいるかのような手を突き出す。傍目からは何も持っていないように見えるが・・・
しんのすけ「えっと・・・あの・・・」
みさえ「あんたって子は! こんなものまで使って宿題を隠して!」
みさえ「洗濯したローブを部屋に持っていったら、ゴミが宙に浮いて、おかしいと思って見たら。」
みさえ「ママは魔法の事分からないけど、提出と締め切り位、分かるんだからね!」
しんのすけ「今年は絶対、鬼婆のやっつけ方教えてもらおっと・・・」
みさえ「何ですってぇ!」
しんのすけ「何とかグリグリ攻撃がら逃げ出せたゾ!」
しんのすけ「かあちゃんが落ち着くまで、外でひつまぶししよっと。」
しんのすけ「マサオくん、マーサオくん!」
マサオ「外が騒がしいなぁ・・・折角良いアイディアが浮かびそうだったのに・・・ってあれは・・・」
ガチャ
マサオ「しんちゃん! 久しぶり!」
しんのすけ「おお! マサオくん、お引越ししたの?」
マサオ「違うよ! いい加減覚えてよね・・・」
しんのすけ「忘れるまで覚えておこう。」
川のそば公園
しんのすけ「ここに来るのも、久しぶりですなぁ」
マサオ「しんちゃんと風間くんって、イギリスの学校に行ってるんだっけ?」
しんのすけ「そ、ホグワーツって言うんだゾ!」
マサオ「ホグワーツ・・・聞いたことないや、どんな勉強してるの?」
しんのすけ「え~っと、箒で飛んだり・・・物を変身させたり・・・」
マサオ「しんちゃん、相変わらず冗談ばっかり・・・」
しんのすけ「いや・・・ホントだゾ!」
マサオ「またまた、僕は引っかからないよ!」
しんのすけ「ホントなんだけど・・・ま、いいや マサオくんは?」
マサオ「僕はね、マンガ家目指して頑張ってるよ! 先月ついに、双葉社マンガ賞佳作でWEBに乗せてもらったんだ!」
しんのすけ「ほうほう、夢があることは良いことですな。夢で終わらなければだけど」
マサオ「怖いこと言わないでよ!」
そんな時、急に大雨が降り出す
マサオ「うわっ、夕立かな?」
しんのすけ「あの遊具の中で、雨宿りするゾ!」
ドーム型遊具の中
マサオ「今の僕らには、ちょっと窮屈だね・・・」
しんのすけ「昔は5人で楽々だったのに・・・マサオくん、太り過ぎだゾ」
マサオ「そういう事じゃないでしょ・・・それに僕は太ってないよ!」
しんのすけ「じゃ、そうゆう事にしといてやるゾ」
マサオ「でも、しんちゃんはいつまでもしんちゃんのままだね」フフッ
しんのすけ「何だか急にケツガク的ですな。それにオラがオラなのは当たり前だゾ!」
マサオ「それをいうなら哲学・・・ねえ、急に寒くなってない?」ブルブル
しんのすけ「何か、オカマさんが近くにいるような・・・」ゾゾゾ
マサオ「僕ちょっと、トイレ」
しんのすけ「あ、オラも!」
二人が遊具から出ると、ガラガラとした音が真上から聞こえる。黒いフードを被った巨大な影、吸魂鬼がそこに居た
マサオくんは激しく震えだす。
マサオくん「僕の、新連載が10週で打ち切りなんて・・・・いやだあぁぁぁぁ」
しんのすけ「ああ、大変だゾ、オラの杖・・・オラの杖・・・」ガサゴソ
しんのすけ「あったゾ! え~っと呪文は・・・」
しんのすけ「エクスペクト・パトローナム!」
「救いのヒーロー見参!」
しんのすけの杖から、銀色の生物が現れる。上半身裸、タイツを履いた二足歩行の豚。
守護霊「素手で戦えば世界最強の私の前で悪を為すとは・・・余程、死に急いでいる様だな・・・」
守護霊は腰の千歳飴を抜き放ち、ディメンターを追い払う。
しんのすけ「素手では戦わないんだ・・・」
守護霊「ふむ、また背が伸びたようだが・・・ちんちんは私の方がまだ大きいからな。それだけは覚えておけ。」
こうして守護霊は消えてしまった。
しんのすけ「五歳の時でも、オラのほうが大きかったゾ・・・」
しんのすけ「大丈夫? マサオくん?」
マサオ「しんちゃん、一体何が起きたの・・・」ガクガク
しんのすけ「説明は難しいゾ・・・あれは、お隣の・・・杖を見られちゃまずいゾ!」
しんのすけは、杖をパンツの中にしまう。
北本「杖をしまうんじゃないよ・・・いや、魔法の杖のことだよ。まだその辺にディメンターが居るかも知れないからね」
しんのすけはおばさんと一緒にマサオを家に送り届ける
おばさん「全く、こんな事が起きるかも知れないからダンブルドアがしんちゃんに護衛をつけたってのに・・・」
しんのすけ「おばさん、なんでダンブルドア先生を知ってるの!?」
おばさん「知らないほうが、おかしいわよ」
しんのすけ「それじゃ、おばさん・・・魔女だったの!?」
おばさん「いいや、私は出来損ないのスクイブだよ・・・」
しんのすけ「出来損ないのスクイズ!? 一点が欲しい時にそれは辛いですなぁ」
おばさん「スクイブだね・・・魔法族に生まれたけど、魔法がうまく使えない人の事だよ」
しんのすけ「ほうほう それは大変ですなぁ」
おばさん「な~に、割り切っちまえばそんなもんだよ」
おばさん「それにしてもみさえさんから、しんちゃんがイギリスに行くって聞いた時は、やっぱりと思ったね」
おばさん「まあ、今はそんな話より、しんちゃんは家に早く帰らなきゃ。また奴等に襲われたら大変だからね・・・」
しんのすけ「オラ、襲われてもやっつけれるゾ!」
おばさん「そうかも知れないけど、しんちゃんが魔法を使う事が問題なのさ・・・」
しんのすけ「どんなもんだい?」
おばさん「機密保持法とか、色々さ・・・なのに、マンダンガスめ!」
しんのすけ「満タンガス!?」
おばさん「あいつの名前は間違えたままでいいね、さ、早く家にお帰り。」
おばさん「ダンブルドアからの連絡があるまでじっとしてるんだよ」
しんのすけ「ブ・ラジャー!」
しんのすけ「ただいマントヒヒ、おっ、父ちゃん帰ってたの!」
ひろし「ついさっきな!」
しんのすけ「どうりで、何か臭いと思ったゾ!」
脱ぎたてホヤホヤのひろしの靴は、5割り増しで悪臭を放っている
ひろし「悪かったな!」
みさえ「あら、しんちゃん・・・お・か・え・り!」
グリグリ攻撃を構えるみさえ
しんのすけ「おばさんには、じっとしてろって言われたし・・・ぬあぁぁぁぁぁ」 グリグリ
バチン!
???「何、今の叫び声・・・まさか、また襲われて・・・早く助けなきゃ!」
???「待て、ワシの鼻が危険を告げている。罠かも知れん!」
???「それじゃあ、ずっと手をこまねいてるの?」
???「全く、お前は落ち着きが足りん!」
???「落ち着き?ヘ!フ!ハッ! 流石、トランクの中で一年間ゆっくりしてた人は言うことが違うわね!」
???「今は、そんな事言ってる場合じゃない・・・取り合えず中に・・・」
ガチャ
しんのすけ「ああぁ 頭がわれるううぅぅぅ・・・あれ!?ルーピンせんせ~!」
ルーピン「やぁ、しんのすけ。危ない所だったようだね」
みさえ「これは・・・違うんです。あの躾というか・・・なんというか・・・」
しんのすけ「オラ、鬼婆に襲われてたの。先生が来るのが、もう少し遅かったら・・・」
みさえ「話をややこしくするんじゃありません!・・・・えっ!」
ムーディがみさえに杖を向ける
ムーディ「デスイーターめ。上手く変装しよる。」
ひろし「ちょっと待て!みさえに何する気だ!」
しんのすけ「そうだゾ! かあちゃんのグリグリをオラが間違える訳ないゾ!」
みさえ「そんなものバロメーターにすな!」
ルーピン「これ以上話がややこしくなるといけない。私が話そう。」
みさえ「それじゃ、あたしのグリグリ攻撃から逃げた後に・・・」
ひろし「そのディメンターって奴に、しんのすけが襲われて・・・」
しんのすけ「オラは学校を大学になりましたとさ、でめたしでめたし」
紫の髪の魔女「この子、うわさ以上に変わってる」クスクス
しんのすけ「おねいさんの髪の色こそ、ユニークですな。」
ルーピン「紹介がまだだったね・・・彼女はニンファドーラ・トンクス。」
トンクス「ちょっと!」 髪色が真っ赤に変わる
ルーピン「ご覧のように、容姿を自由に変えられる七変化の闇払いだ。名前は苗字でトンクスと呼んで欲しいそうだ」
しんのすけ「オラの事は、しんちゃん って呼んで下さい///」
みさえ「それで、この子は学校を退学に・・・?」
ルーピン「いや、ダンブルドアが魔法省にかけあって直ぐに取り消した。恐らく尋問に出席すれば退学の問題は解決されるだろう・・・」
しんのすけ「え~ オラまた針ケツの呪いかけられるの!? そんなの御免だゾ!」
ムーディ「お前さんの言うとるのは、拷問だ。小僧。」
ひまわり「・・・騒がしいけど、お客さん?」
トンクス「マッドアイを見ても驚かないなんて、将来有望だね!」
ひまわり「いやぁ~ それほどでも~///」
ひろし「それで、みなさんは・・・何のために我が家に?」
トンクス「しんちゃんがこれ以上襲われないように、安全な場所に移動させるのよ」
みさえ「うちが危険だっていうの!?」
ムーディ「うむ、例えばこの押入れにデスイーターがいるやも知れん」
ムーディが押入れの戸に手をかける
しんのすけ「開けちゃだめだゾ!」
ガラッ ドッシャーン!
押入れを開けたムーディを雪崩が襲う!
ルーピン「別の意味で危険みたいだね・・・」
ひまわり「だらだらしない母ですみません・・・」
みさえ「それを言うならだらしないって・・・それじゃ、私たちのしんちゃんについていった方が・・・」
しんのすけ「え~ 母ちゃんも連れて行くなら、若くて優しいママに変身させる魔法かけてよね!」
ムーディ「そんな魔法存在せん!」
ひろし&しんのすけ「そんなぁ」ガクッ
ルーピン「まあ、みなさんが襲われる心配はないでしょう。我々の方で防護呪文を掛けなおしましたから」
ムーディ「さ、もう時間だ。出発せねば!」
しんのすけ「どこにどうやって行くの?」
ルーピン「本部だよ、ここではそれ以上言えない。」
トンクス「姿現しで行くわ。日本からイギリスなんだし、これ以外無いわ!」
ムーディが杖を振ると、しんのすけのトランクが飛んで来る。そして中に必要な物がドンドン詰め込まれる。
ひろし「はえ~ すっげえなぁ」
ルーピン「しんのすけ、透明マントだけは自分で持っといで。あれには呪文が効かない。」
しんのすけ「実はオラ、マントとられちゃって・・・」
ルーピン「何だって!?」
しんのすけ「かあちゃんに・・・」
ズコー!
みさえ「それはあんたがこれで宿題をサボろうとしたからでしょ! そんな悪い使い方しないって、約束するなら返すわよ!」スッ
しんのすけ「するする! オラ、宿題は堂々とサボるゾ!」
げ ん
こ つ
みさえ「全く! ぜんぜん反省してない!」
ムーディ「いい加減、本部に着かんと我々が襲撃されたと思って、第二部隊が来るかも知れん!」
しんのすけ「じゃ、そ~ゆうことで~」
しんのすけはみさえの手からマントを引っ手繰る!
みさえ「あんたねぇ!」
ひろし「ま、良いじゃないか・・・それじゃ、しんのすけ元気でやれよ!」
ひま「お兄ちゃん、お土産よろしくね! 蛙チョコがいいなぁ!」
みさえ「・・・しんちゃん、ママとの最後のお約束条項だけは、絶対守りなさい!」
しんのすけ「分かってるゾ!」
ムーディ「それじゃ、小僧。ワシに掴まれ」
しんのすけ「え~っ、オラ掴まるなら、トンクスがいい」
ムーディ「好きにしろ!」
バシッ
みさえ「・・・破ったら、絶対に許さないんだからね」
しんのすけ、ムーディ、ルーピン、トンクスは住宅街に姿現した。
しんのすけ「ここどこ? オラは誰?」
トンクス「あぁ大変! マッドアイ、この子、記憶障害起こしてる! 私の姿現しに問題が・・・」オロオロ
ルーピン「おふざけはやめなさい、しんのすけ」
しんのすけ「・・・バレましたか」
トンクス「本気で心配しちゃったよ・・・」
ムーディ「まったく、闇払いが聞いて呆れるわ」
ムーディ「そして、ここは」
ムーディが紙切れを取り出す
『不死鳥の騎士団の本部は ロンドン グリモールド・プレイス 十二番地に存在する』
しんのすけがその紙をみた途端・・・
しんのすけ「お屋敷が出てきたゾ!」
ムーディ「さあ、入れ! 他の質問は中に入ってからだ。」
そして、屋敷の中にしんのすけが入ると・・・
しんのすけ「ドビー! なんでこんな事に・・・誰がこんな事を!」
廊下にある、しもべ妖精の頭部の剥製にしんのすけが駆け寄る。そ
ルーピン「落ち着いて、それはドビーじゃ無くて、昔この家に仕えてたしもべ達だよ」
しんのすけ「それでも、こんな白菜にするなんて・・・」
トンクス「それをいうなら、剥製ね・・・全く、趣味が悪いわ!」
ルーピン「それには同感だね」
ムーディ「そんな事は問題では無い! ここほど本部に適した場所は無いからな!」
しんのすけ「本部ってまさか、悪の秘密組織の・・・」
トンクス「いや~ ノコノコついて来てくれて助かったよ、お陰で君を始末できる。」
しんのすけ「ひえ~ お助け~・・・とでも言って欲しいの?」
トンクス「さっきのお返しのつもりだったのに、手強いな~」
ムーディ「まだ学生気分が抜けとらんのか、小娘が!」
トンクス「流石、お尻のポケットに杖を入れて、半ケツなくした人は言う事が違うわね!」
ムーディ「それは、ワシじゃないと言っておるだろうが!」
しんのすけ「おしりが半分になったらどうなっちゃうの? やっぱり座るときグラグラする?」
トンクス「そういや、マッド-アイ アンタっていつも座る時、姿勢が不自然だよね。」クスクス
ムーディが杖を抜く
ルーピン「全く、血の気が多くて困る。 この場は私に任せて君は階段から上に行くといい。友達もそこにいる。」
しんのすけ「ほ~い、大人の階段のぼる~」
風間くん「しんのすけの奴おそいなぁ」
ハーマイオニー「もしかしたら、今度はデスイーターに襲われたのかも・・・」
ロン「ここじゃなくて、下の階で待とうよ。」
テクテク
しんのすけ「お!みんなまだ起きてたの? ふかし芋は美容に悪いゾ!」
風間くん「それをいうなら、夜更かしって・・・お前こそ早く寝ろよな」
ロン「いや、そうじゃなくて・・・」
ハーマイオニー「無事だったのね!」バッ
しんのすけ「見くびってもらちゃ困るゾ! それにしても、みんなこんな屋敷でなにしてるの? お化け屋敷のアルバイト?」
風間くん「違うよ! ここは、不死鳥の騎士団の本部さ!」
しんのすけ「フジテレビの記者団?」
風間くん「不死鳥の騎士団!!」
しんのすけ「ほうほう、それでその・・・ふしだらな騎士団は何してるの・・・」
風間くん「もう、いいや・・・例のあの人に対抗するための組織だよ。」
しんのすけ「ん?、あの人?」
ロン「だから・・・分かるだろ? 名前を言ってはいけない・・・」
しんのすけ「ああ、ヴォルデモートね! それならそうと言ってよね」
風間くん「それが出来たら苦労しないよ・・・」
しんのすけ「それで、誰がメンバーなの?」
ハーマイオニー「ダンブルドアが設立者で、ホグワーツの先生は殆ど騎士団員よ。」
風間くん「闇払いは、ムーディ先生や、トンクス、そしてキングズリー。」
ロン「他にも沢山、僕の両親に、ビル、チャーリー。それにシリウスやルーピン先生も」
しんのすけ「エグザイルより多いゾ・・・」
風間くん「当たり前だろ!」
ハーマイオニー「これでも、デスイーターに比べれば少なすぎる位だわ・・・」
ロン「それにしても、ごめんよ。君になにも連絡できなくて・・・」
しんのすけ「いや、オラも別に連絡しようと思って無かったし気にしなくていいゾ」
ハーマイオニー「こっちはこの夏、貴方がどうしてるか心配で堪らなかったのに!それってあんまりだわ!」
ロン「まあまあ」
しんのすけ「餅ついて」
風間くん「それをいうなら、落ち着いてだし、お前が言うな!」
その時 バチン!
フレッド「やっぱり、しんのすけが来てたのか」
ロン「二人とも成人したからって家の中で姿現しを使うのはやめろよ!」
ジョージ「弟よ、時はガリオンなりだ。」
フレッド「風間くん、君のツッコミが伸び耳の受信を妨げている」
しんのすけ「伸び耳?」
ハーマイオニー「盗聴用の道具よ、糸電話みたいなもの」
風間くん「また、会議の内容を盗み聞きしてんですか? 良く無いと思いますよ・・・」
ハーマイオニー「それに伸び耳の受信が出来ないのは、扉にかけられた邪魔よけ呪文のせいよ!」
ジョージ「そうだったのか・・・おふくろめ・・・」
フレッド「悪かったな、風間くん。存分にツッコミを続けてくれ!」
風間くん「やりたくってやってるんじゃないやい!」
しんのすけ「ほうほう、悲しい習性という奴ですなぁ」
風間くん「お前のせいだろ!」
その時、部屋の扉が開く
モリー「あら、しんちゃんも無事着いたのね。会議は終わりました。夕食にするから降りてきなさい」
下に一同が降りると・・・
しんのすけ「オシリス!」
シリウス「やあ、しんのすけ! 会えて嬉しいよ。」
トンクス「オシリス? やけに大層なあだ名じゃない?」
シリウス「君の名前も中々じゃないか。かわいい水の精ニンファドーラ・・・っぷ」
トンクス「分かったわ! 決闘よ!」
ルーピン「まあ、落ち着いて・・・実はオシリスというのは・・・」ゴニョゴニョ
シリウス「よせ! リーマス!」
トンクス「おっかしい! お尻のおじさんでオシリス・・・中々似合うじゃない!」ゲラゲラ
シリウス「すまない、キングズリー・・・しばらくトンクスは出勤出来なくなるかも知れない」
ルーピン「よせ、シリウス! お座り!」
シリウス「やめろぉ!」
風間くん「この人達は、仲が良いのか悪いのか・・・しんのすけこっちに来いよ。紹介したい人が居るんだ!」
しんのすけ「え! 美人のおねいさん? 風間くんにそんな知り合い居るの?」
風間くん「いいから、来いよ!」
しんのすけ「・・・オラ、信じられないゾ・・・」
???「やあ、しんのすけ君。久しぶりだね。」
ムーディ「新規加入のメンバーの中でも腕はピカイチだ。」
???「ハハッ、買いかぶりですよ。」
しんのすけ「でも・・・魔法使いだったなら、どうして今まで使わなかったの? 爆発頭の奴とかに・・・」
郷 剛太郎「魔法を使えない相手に、魔法を使うのは男らしくないだろう?」
しんのすけ「やっぱり流石だゾ!アクション仮面!」
剛太郎「しんのすけ君こそ、ヴォルデモートと一戦交えるなんて大したものじゃないか!」
しんのすけ「おお、あいつの名前を!」
ムーディ「当然だろう、ここはヴォルデモートに対抗するための組織だぞ! 名前にビビッてどうする」
しんのすけ「だってさ、風間くん」
風間くん「僕にだって名前くらい言えるさ・・・ヴォ・・・ヴォ・・・ボーちゃん何してるかな?」
しんのすけ「駄目だこりゃ・・・」ヤレヤレ
モリー「たんと召し上がってくださいな。剛太郎さん」
剛太郎「いやぁ、いつもご好意に甘えてしまって申し訳ない。」
ロン「彼が居るときは、ママいつもあんな感じさ・・・」
しんのすけ「オラも騎士団に入りたいゾ!」
シリウス「君はまだ、だめだ。若すぎる。だが、代わりに質問には答えよう。」
ムーディ「シリウス!」
シリウス「彼には知る権利がある。大人の我々すら凌ぐ事を成し遂げてきた。」
モリー「ですが、ダンブルドアは知る必要のある事以外、しんちゃんには話すなと仰いました。」
シリウス「私は、彼が知る必要のある事以外話すつもりは無いよ。」
シリウス「何から話したら・・・そうだ何か聞きたい事はあるかね?」
しんのすけ「う~ん そうだ、これからどうなるの?」
シリウス「何がだい?」
しんのすけ「アクション仮面! 学校に居る時・・・見れないから」
剛太郎「録画するか、レンタルするかしてくれたまえ。正義の味方には、ネタバレは出来ない」
しんのすけ「それでこそ、アクション仮面だゾ!」
ハーマイオニー「ホントに好きなのね。」
しんのすけ「オラはね・・・でも、風間くんは子供向けだって言って見ないゾ」
剛太郎「そうなのかい?」
風間くん「やだなぁ、毎週録画して見てましたよ!」
しんのすけ「フーーン」ジーーッ
シリウス「ゴホン、なら質問はもういいかね?」
しんのすけ「そんなに質問して欲しいなら・・・今、ヴォルデモートは何してるの?」
カラン 何人かが食器を落とす。 ガラガッシャーン!
トンクスは椅子から引っくり返り、後ろの食器棚に激突した。
ルーピン「大丈夫かい?」
トンクス「・・・平気、みんな気にせず続けて。 レパロ!」
シリウスとムーディがその様子を鼻で笑う。
シリウス「フン、全く、しんのすけを見習って欲しい物だ。今、ヴォルデモートは再び配下を集めている。」
しんのすけ「歯イカ? それってどんなイカ?」
シリウス「・・・私の言い方が悪かった、手下と言えば分かるかな。」
しんのすけ「馬鹿にしないで欲しいゾ!」
風間くん「シリウスも大変だなぁ」
シリウス「まあ、奴は今デスイーターや魔法使いだけでなく、闇の生き物や巨人なんかも味方につけようとしている。」
しんのすけ「巨人ってあの巨人?」
シリウス「ああ、そうだが?」
しんのすけ「じゃあ、阪神はオラ達の味方なの?」
風間くん「その巨人じゃなーーーい!」
しんのすけ「それじゃ、今は仲間を集めてるだけなの?」
シリウス「いいや、違う。奴は勢力の拡大以外にもう一つ、求めているものがある。前のときには持っていなかった『武器』のような・・・」
ムーディ「シリウス!」
モリー「もう沢山! 子供は寝る時間よ!」
しんのすけ「オラはもう子供じゃないゾ!」
剛太郎「しんのすけ君、良く寝ないと強い男になれないぞ」
しんのすけ「ほーい。じゃあ、おやすみんみんぜみ~!」
モリー「こりゃ、明日からは今日の倍は疲れそうね・・・」
翌朝 ひどく汚れた部屋にシリウスとモリー、マンタンガス、そして子供たちが集まっている
モリー「さあ、今日はドクシーをやっつけるわよ! みんなスプレーは持ったわね?」
しんのすけ「ほーい」
モリー「では、噴射!」
しんのすけ「ファイヤー!」
そこに一匹のしもべ妖精が入ってくる
???「『穢れた血』の餓鬼が3人も・・・この惨状を奥様が見たらなんと仰られるか・・・」
しんのすけ「せがれ達の餓鬼? オラは君の孫じゃないゾ!」
クリーチャー「おお、穢れた血の餓鬼がクリーチャーに話しかけている。クリーチャーは聞こえない振りをする」
シリウス「クリーチャー、下らない事を言うな! 立ち去れ!」
ハーマイオニー「クリーチャーは何を言ってるか分かってないのよ。そっとしてあげて。」
シリウス「いいや、ハーマイオニー、こいつは自分が何を言っているのかハッキリ分かっているよ」
クリーチャー「アズカバン帰りがクリーチャーに命令する。ああ何と嘆かわしい。おまけに噂では、人殺しだと・・・」
シリウス「聞えなかったのか? 私が本当に殺人鬼になる前に・・・去れ!」
クリーチャーは嫌々お辞儀のようなものをすると出て行った。
しんのすけ「今のは誰? あの妖精も騎士団のメンバーなの?」
シリウス「まさか! あいつはクリーチャー。この家の屋敷しもべだよ。」
しんのすけ「ほうほう」
シリウス「この家を本部に提供する時に、奴の存在に思い至っていれば追い出せたんだが・・・」
ハーマイオニー「クリーチャーもみんなの接し方次第で、態度を変えてくれるわ!」
シリウス「さあ、どうだろうね。あいつは私が子供の時からああだった」
しんのすけ「子供の時?」
シリウス「まだ知らなかったのかい? ここは私の生まれた家だよ 楽しい思い出がたっぷり詰まったね・・・」
しんのすけ「おお、ひき肉たっぷりですなぁ」
風間くん「それを言うなら皮肉だろ!」
しんのすけ「そうとも言う。」
シリウス「君達が来てくれたお陰で、本当に楽しい思い出が増えそうだよ。」
そこに淀んだ目をした小男がやって来る。手には高価そうな物をあれこれ持っている
マンダンガス「ああ、しんのすけ。お前さんの見張りをすっぽかしてすまなんだ。盗品の大なべが高値で売れるっちゅう話があったんで」
シリウス「ダングは愉快な奴でね。こいつはならず者達とのいいパイプになってくれる。なんせコイツもその一人だからな。」
マンダンガス「シリウス、こりゃ純銀かい?」
シリウス「ああ、そうだろう。ブラック家の家紋つきのゴブレットだ・・・」
しんのすけ「それも代表を選ぶのに使うの?」
風間くん「何の代表を選ぶんだよ・・・」
マンダンガス「それに、このロケット。中がどうしても開かねえ」
シリウス「どれ、試してみよう。・・・・う~む、大方、永久接着呪文でもかけられているのだろう。」
シリウス「ダング、処分しておいてくれ」
マンダンガス「う~い、分かったよ」
その日の夕食
モリー「みんな今日は良く働いてくれました。たっぷり食べるんですよ。」
風間くん「おばさんって本当に料理がお上手ですね」
モリー「あらやだ、風間くんったらお世辞が上手!」
アーサー「しんのすけ、先ほどキングズリーが教えてくれたのだが、君の尋問は明日らしい。」
しんのすけ「オラ絶対に口はかけないゾ!」
アーサー「どういう意味だい?」
風間くん「それを言うなら、口を割らないだし、お前の無実を証明するなら話さないと駄目だろ!」
ハーマイオニー「流石ね・・・」
ロン「それでパパ、尋問はどこでやるんだい?」
アーサー「魔法省の魔法法執行部、アメリア・ボーンズのオフィスだ。私が出勤のついでに連れて行こう」
風間くん「魔法省って何処にあるんですか?」
シリウス「ここロンドンだ。アーサー、しんのすけの罪状を考えれば、魔法無しで行った方がいいかも知れない。」
アーサー「魔法無し! そりゃいい。すると私は人生で初めて乗れる訳だ。地下を走るあの・・・」
しんのすけ「地下ケツの事?」
風間くん「それを言うなら、地下鉄だろ! この二人じゃ心配だから僕も着いて行くよ」
しんのすけ「そんなにオラが好きなの?///」
風間くん「違うよ! ただ、マサオくんを助けてくれたろ? 僕だって魔法使いなのに・・・」
しんのすけ「そんな事気にするなんてらしくないゾ。それに風間くん・・・守護霊だせないし・・・」
風間くん「悪かったな!!」
アーサー「それじゃ、二人とも明日は早いぞ。寝坊しないように!」
地下鉄駅
アーサー「こりゃ、たまげた。地下にこんなものを作ってしまうとは・・・驚きじゃないかね?」
風間くん「あの、マグルに怪しまれますよ。」
アーサー「そうだが、見たかね! あの自動改札というものを! きっと気電を使っていると私は思うのだがね」
風間くん「それを言うなら電気です・・・ってあれ、しんのすけは?」
しんのすけ「ねえねえ、おねいさん。杖は右手で持つタイプ?それとも左手?」
お姉さん「えっ!? 私、杖なんて突かないけど・・・」
風間くん「あの馬鹿! しんのすけこっちに来い。唯でさえお前の寝坊のせいで時間が押してるんだ!」
しんのすけ「あ~おねいさ~ん! もう、風間くんったら・・・もう一押しだったのに!」
アクション仮面って、魔法使う時あの格好になんの?
>>238 魔法の使用と仮面の着用は関係ナッシングです。仮面つけてる時はアクション仮面、つけてない時は剛太郎って書きます
設定としては、ハイグレ魔王よりかは嵐を呼ぶジャングルよりです
ロンドン市街
アーサー「ああ、あった! あれだ!」
風間くん「電話ボックス・・・一体どうするんですか?」
しんのすけ「もちろんタクシーを呼んで魔法省に連れて行ってもらうんだゾ!」
アーサー「いいや、違う。さあ、二人とも入って。」
風間くん「え、この中に三人も?」
アーサー「検知不可能拡大呪文で人数に応じてある程度、中は広がるよ」
しんのすけ「ほら、風間くん、詰めて詰めて」ギュウギュウ
風間くん「話を聞いてないのか? おい、よせ。暑苦しい」
アーサー「え~っと。6・2・4・4・2だったかな・・・」
受話器「魔法省へようこそ。お名前と用件をおっしゃって下さい。」
しんのすけ「おお、受話器がしゃべったゾ!」
風間くん「それは別に驚かなくていいだろ・・・」
アーサー「懲戒尋問に出廷する野原しんのすけとその付き添いです。」
受話器「ありがとうございます」
すると、電話ボックスは地面に潜り始めた。
風間くん「うわー 凄いや! どうなってるんだろう?」
しんのすけ「こんな事で驚いてるなんてまだまだ子供だな・・・風間くんも」
風間くん「お前に言われたくないやい!」
やがて電話ボックスが動きを止める。
アーサー「ようこそ、ここがイギリス魔法界の中心、魔法省だ!」
しんのすけ「でも、おじさんの部署は窓際なんだよね?」
風間くん「一々一言多いんだよ、お前は・・・それにしても凄い人だね」
次々に入り口の暖炉から炎と共に魔法使い、魔女があらわれる。
しんのすけ「・・・はぁ・・・」
アーサー「どうしたんだい?」
風間くん「やっぱり尋問で憂鬱になってるんじゃ・・・」
しんのすけ「こんなに人がいても、みんな厚着だゾ・・・」
ズコー
アーサー「・・・まあ、気負い過ぎないのは良いことだ。」
そんなアーサーを他所にしんのすけはエントランスにある噴水をしげしげと眺める
しんのすけ「魔法族の和の泉って書いてあるのに洋風だゾ」
風間くん「それはそう言う意味じゃないよ。魔法族で共存、仲良くやっていこうって意味さ。」
しんのすけ「その割には魔法使いと魔女に比べて他の像はお使いが悪いゾ」
風間くん「それを言うなら扱いだろ・・・確かにケンタウルスや子鬼、妖精はへりくだってる感じだね・・・」
風間くん「ハーマイオニーが見たら煩いだろうなぁ・・・」
アーサー「さ、二人とも移動するよ。このエレベーターに乗って」
ウィーン
風間くん「それで尋問は何処でやるんですか?」
しんのすけ「やっぱり地下牢?」
風間くん「だから、拷問じゃないって言ってるだろ!」
アーサー「二階魔法法執行部だ。」
その時、一人のはげ頭の黒人が駆け込んでくる。
キングズリー「アーサー、尋問の日時と場所が変更になった!」
アーサー「何だって!? 10号法廷、しかももう始まってるじゃないか!?」
風間くん「そんな、大変だ!」
しんのすけ「まあまあ、みなさん落ち着いて。」
アーサー「早く、早く」ポチポチポチ
ウィーズリーおじさんはエレベーターのボタンを連打する
しんのすけ「!! オラも手伝うゾ!」ポチポチ
風間くん「余計なボタンを押すんじゃなーーーい!」
そして、三人は大幅に遅れて10号法廷につく。
アーサー「私は仕事があるので入れない。終わったら二階の私のオフィスに来てくれ。その変の魔法使いに聞けば場所は分かる筈だ。」
しんのすけ「お仕事頑張ってね~」
アーサー「君の方こそ、健闘を祈る。」
ギィーッ 重い鉄の扉を開き、しんのすけと風間くんは法廷に入る。
ファッジ「遅刻だ、早く座りたまえ。」
風間くんとしんのすけは傍聴席に移動する。
風間くん「お前はあっちだ!」
しんのすけ「えーっ!」
風間くん「真面目にやらないと、本当に退学になるぞ!」
しんのすけ「ほーい」
ファッジ「懲戒尋問8月12日開廷。 尋問官コーネリウス・オズワルド・ファッジ魔法大臣、アメリア・スーザン・ボーンズ魔法法執行部長・・・」
???「被告側証人、アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア」
風間くん「校長先生! 心強いや」
しんのすけ「こんなに長い名前だと、テストの時大変だゾ」
ファッジ「え、何でここに・・・我々からの伝言を・・・受け取られたと?」
ダンブルドア「受け取り損ねたのじゃが、元々の開始時間の3時間前に、魔法省に着いてしもうての・・・」
ダンブルドア「罪状を聞こうかの」
ファッジ「罪状、マグルの面前での守護霊の呪文の行使、これは機密保持法の重大な違反である!」
しんのすけ「つみき保持法? 変な法律・・・」
ファッジ「機密保持法だ! それで、被告人、罪状に間違いはないか?」
しんのすけ「風間くん、聞いてるよ」
風間くん「被告人はお前だろーーー!」
ファッジ「あーー静粛に願う」
しんのすけ「もう、風間くんったら・・・」
風間くん「誰のせいだよ・・・誰の・・・」
ファッジ「それで、罪状に間違いはないのか!」
しんのすけ「確かにぶりぶりざえもんを呼び出したけど、それはディメンターが居たからだゾ!」
???「ぶりぶりざえもん!?」
片眼鏡の魔女が興味を示す
ファッジ「アメリア、相手にする事はない、この少年は少し錯乱している所があってね。ディメンターが居たと言うのも作り話だろう。」
アメリア「我々は、法に則り事実を正確に確認せねば・・・ぶりぶりざえもんと言うのは、君の守護霊の事かね?」
しんのすけ「オラの考えた救いのヒーローだゾ。」
アメリア「それで、どんな姿を?」
しんのすけ「上半身裸の立って歩く豚だゾ!」
アメリア「驚きだ。実に驚きだ・・・この若さで、有体守護霊とは・・・しかも、そんな守護霊、聞いた事が無い」
ファッジ「その、ぶりぶりざえもんとやらは如何でもいいだろう。寧ろ、その様な物をマグルの面前で呼び出すとは・・・鹿とかならまだしも・・・」
しんのすけ「だから、ディメンターが居たんだゾ。オラとマサオくんを襲ったんだゾ!」
ファッジ「皆さん、聞いたかね? ディメンターが日本に?作り話にしても下手過ぎる。」
ダンブルドア「それなら、わしの方で証拠と証人を用意しておるんじゃが、どちらを先にしますかな?」
ファッジ「結構、先に証人を連れて来てももらおう」
しんのすけ「ケッコーケッコーコケコッコー」
裁判員「何だ、被告人のあの態度。ふざけてるのか・・・」
風間くん「見ていられないや・・・」
そして、証人がやって来る。
風間くん「あれは! しんのすけのお隣の!」
アメリア「では、見た事を話してください。」
北本「あれは、近所のスーパーの野菜つめ放題のセールの日・・・」
北本「あたしゃ、少し出遅れたんで急いでスーパーに向かったんだけど、着いた頃にはもう殆ど売り切れててね・・・」
北本「しょうがなく別のスーパーに向かったんですよ。そしたら公園を通りかかったあたりで、急に寒くなって、雨も降り出してね・・・」
アメリア「続けてください」
北本「公園から叫び声が聞こえるんで見てみると、男の子が二人襲われてましてね・・・」
アメリア「それで、どんな姿をしていましたか?」
北本「一人は赤いシャツを着たジャガイモ頭、もう一人が緑のシャツを着たオニギリ頭で・・・」
ファッジ「ディメンターの方を聞いているのだ。」
北本「黒くって、それにでっかくって、マントを被っていてね。あたしゃ感じたんですよ・・・もう二度と幸せになれない様な・・・」
北本「でも、しんちゃんが守護霊で奴を追い払った。それがあたしが見た事です。」
ファッジ「結構、もう退出してよろしい。」
しんのすけ「ほーい」
風間くん「お前は残ってろよ!」
ファッジ「あまり信用出来ない証人だった。」
アメリア「そうでしょうか?実に正確にディメンターの特徴を述べていたと思いますが」
ダンブルドア「では、証拠の方を見てもらうかの。」
ダンブルドアが杖を一振りすると、裁判員それぞれの手元に数枚の紙が現れる。
ファッジ「・・・これは?」
ダンブルドア「ディメンターのシフト表じゃ。」
ファッジ「シフト表だと?一体それで何が分かる?」
ダンブルドア「ディメンターがアズカバンから日本まで長距離を移動したなら、そのディメンターは数日は看守の役目を果たす事は出来んからの」
ダンブルドア「そして、この表を見てもらえば、まさに数日間、看守の役目を果たしてないものがおるのが、分かるじゃろう」
ファッジ「だが、ディメンターが日本に行ってこの子と偶然遭遇する・・・そんな事がありえるか?」
ダンブルドア「偶然ではないじゃろう。何者かの命令を受けたのじゃ」
しんのすけ「ヴォル・デモート!」
ファッジ「変な所で区切るな。そんな事はありえない!」
ダンブルドア「ならば、魔法省の管理下のディメンターが彼を襲ったと?」
???「ンンン!」
一人の魔女が手をあげる。ガマガエルそっくりの顔にニタニタ笑いを浮かべている
風間くん(あれは・・・ハグリッドの実験生物!?・・・こんな所にまで逃げ込んで・・・)
しんのすけ「オラ、口裂け女とカエルのハーフなんて、初めて見たゾ・・・(非人道的な実験だゾ)」
ファッジ「ドローレス・アンブリッジ上級次官に発言を許す」
アンブリッジ「ありがとうございます、あの、私きっと勘違いしてますわね。」
ダンブルドア「はて?」
アンブリッジ「わたくし、ほんの一瞬ですけど・・・魔法省が命令してこの子を襲わせた。そう先生が仰っているように聞こえましたの。」
ダンブルドア「もしそうなら、魔法省は徹底的に調査する必要があるでしょうな」
ファッジ「魔法省が何をする必要があるか、判断するのは私だ! あなたじゃない!」
ダンブルドア「もちろんじゃ。さて、そろそろ採決を取ってはどうかの? もうワシは吐き気を堪えるのが限界なのでな・・・」
ファッジ「!?・・・よろしい。 被告人を無罪とする事に賛成のもの?」
大多数の手が挙がる。
ファッジ「有罪とする事に賛成のもの?」
ファッジ、アンブリッジ等、大臣の近くに座る魔法使い達の手が挙がる。その中に・・・
風間くん「パーシー!」
しんのすけ「おお、しばらく見ないと思ったら・・・」
ファッジ「知り合いかね?」
パーシー「弟の友人です。僕個人には何も関係ありません。大臣」
ダンブルドア「うっぷ。早く採決の結果を言うてもらえんかの? わしの胃袋からワディワジする前に」
ファッジ「結構。無罪放免とする!」
ダンブルドア「上々 ではわしはお手水に急がねば。さらばじゃ!」
法廷を出て
風間くん「良かったじゃないか! しんのすけ・・・浮かない顔だけど如何したんだ?」
しんのすけ「・・・風間くんも見たでしょ? 誰があんな生き物を・・・」
風間くん「僕も最初はハグリッドの実験体かと思ったけど、いくらなんでもハグリッドはあんなものは造らないよ。」
しんのすけ「へー 風間くんってハグリッドの事そんな風に思ってたんだ・・・」ジーッ
風間くん「やだなぁ、ほんの冗談だよ・・・」
しんのすけ「あれを見て冗談が言える神経が羨ましいゾ!」
風間くん「まあこの話は置いといて、おじさんのオフィスに行こう!」
しんのすけ「おじさんって、どのおじさん?」
風間くん「ウィーズリーおじさんだよ!」
しんのすけ「そう言えば、そう言ってましたな」
風間くん「その辺の魔法使いに聞けば分かるって、おじさん言ってたよね!」
風間くんはその辺の魔女を呼び止める
風間くん「あの、すみません・・・」
しんのすけ「オラとお茶しない?」
風間くん「違うだろ! アーサー・ウィーズリーさんの事務所知りませんか?」
魔女「アーサー・ウィズーリー? 聞いた事無いわね」
そう言って魔女は去っていった
しんのすけ「風間くん、これって・・・」
風間くん「今の人は偶々知らなかっただけさ!」
しんのすけ「タマタマなんてお下品だゾ!」
風間くん「あのなぁ・・・取り合えず別の人に聞いてみよう!」
風間くん「あのーー」
魔法使い「マグル製品不正使用取り締まり局? そんな部署、うちにあったかな・・・」
しんのすけ「ねえねえ、オラと魔法の世界に行ってみない?」
魔女「魔法の世界?ここがもうそうじゃない」
・・・・
風間くん「誰も知らないや・・・」
しんのすけ「悲しい現実だゾ・・・」
風間くん「おじさんにはこの事、内緒にしておこう。」
そんな二人にアーサーが駆け寄ってくる
しんのすけ「あ、おじさん!」
アーサー「何やら、誰彼構わずナンパしている少年が居ると聞いて、来てみたらやっぱり君達だったか!」
風間くん「僕はナンパなんかしてませんよ!」
アーサー「分かっているとも・・・終わったら私のオフィスに来るように行っただろう?」
風間くん「え~っと、その・・・」
アーサー「だが、こうして君達を見つけられたんだし、まあいい。それでどうだった?」
しんのすけ「もちろん無罪方面だゾ!」
アーサー「それは何よりだ! すぐに帰ってみんなに知らせてあげよう!」
風間くん「でも、お仕事は?」
アーサー「今日は偶々暇でね・・・私が居なくても問題ないだろう。」
しんのすけ「本当に・・・今日だけ?」
アーサー「それは聞かんでくれ・・・」
グリモールド・プレイス
しんのすけ「ただい枕は低反発!」
ハーマイオニー「それで・・・どうだったの?」
しんのすけ「・・・それが・・・」
ロン「・・・まさか・・・」
しんのすけ「オラ、まだ勉強続けなきゃいけないみたい」
ゴチン!
ハーマイオニー「もう! 人が心配してるのに!」
しんのすけ「え!?心配してくれてたの?」
ハーマイオニー「えっ!? ちがっ、今のは、口が滑ったっていうか・・・別に心配なんてしてないんだからね!///」
しんのすけ「まったく、素直じゃないんだから」ヤレヤレ
ロン「そう言えば、二人にもホグワーツから手紙が来てたよ。」
フレッド「ロニー坊やが監督生にならなくて安心したよ」
ジョージ「ま、こいつが監督生なんかとは、縁が無い事は分かってたさ!」
ロン「うるさいな!」
風間くん「監督生・・・(いいなぁ)」
しんのすけ達の寝室
風間くん「これが、学校からの手紙か・・・」
ロン「もし監督生に選ばれたなら、Pの形のバッジが入ってる筈さ!」
しんのすけ「P? プロデューサーって事?」
風間くん「違うよ、パーフェクトさ!」
しんのすけ「ほうほう。オラ監督生なんて面倒だから嫌だゾ・・・」
風間くん「そんな心配するだけ無駄さ! しんのすけは罰則を与える側じゃなくて受ける側じゃないか!」
ロン「言えてる」クスクス
しんのすけ「むうぅぅ。失礼しちゃうゾ!」
ビリッ
しんのすけは封筒を開けると・・・
しんのすけ「え~っと、これがそのバッジ?」
風間くん「何だって~~!?」
バタン!
ハーマイオニー「そんなに大声だして何事!?」
しんのすけ「いや、封筒の中からこれが・・・」
しんのすけは光るバッジを見せる。
ハーマイオニー「男子は貴方だったのね!」
ロン「って事は分かっちゃいたけど、女子は・・・」
ハーマイオニー「ええ、私よ。」
風間くん「ハーマイオニーは納得いくけど、しんのすけが監督生だなんて・・・僕のエリート人生最大の敗北だ・・・」
しんのすけ「お手紙もついてるゾ。」
ロン「読んでみてよ」
しんのすけ「え~、風間トオル君。君をグリフィンドール監督生に任命する・・・もう、手紙間違えないでよ、風間くん!」
風間くん「お前が先に封筒取って行ったんだろ!・・・って事は僕が監督生!?」
しんのすけ「良かったね、風間くん! 成りたかったんでしょ?監・督・生」
風間くん「いや、そんな事は・・・」
ハーマイオニー「別に、隠さなくてもいいのに」
風間くん「監督生・・・パーシーみたいに出来るかな・・・?」
ロン「・・・」ゴクリ
しんのすけ「どしたの?ロン そんな芳しい顔して・・・」
風間くん「それを言うなら険しいだろ・・・でもどうかしたの?」
ロン「うちでは今、『パーシー』は禁句なんだ・・・『例のあの人』並に・・・」
風間くん「一体、何があったのさ!?」
忙しいので、書き込めないでいます
お待たせして申し訳ないです
まとめサイトみたら、なりすましされてた 泣
ロン「夏休みも始まってすぐの頃さ、パーシーは鼻歌を歌いながら家に帰ってきた。」
ハーマイオニー「あのパーシーが!?」
しんのすけ「ままごとじゃありませんな」
風間くん「それを言うなら只事・・・だろ? 」
ロン「みんな心配したさ、錯乱の呪文や服従の呪文にかけられてるかと、思ったからね」
ロン「そしたら、パーシーの奴・・・こう言ったんだ。・・・昇進したって」
しんのすけ「・・・昇進、そんな言葉もありましたな。オラの父ちゃんには縁が無いからコッテリ忘れてたゾ」
ロン「パーシーが言うには、大臣付き下級補佐官に抜擢されたっていうんだ」
風間くん「でも、パーシーは上司のクラウチさんが操られてる事に気付かなかったっていう、失態を犯したばっかりじゃないか!」
ロン「そこなんだ、当然パパもそれを指摘した。そしたら・・・」
ロン「奴さん、カンカンになって喚き始めた。」
しんのすけ「アルミ缶? それともスチール缶?」
風間くん「怒ってるって事だよ!」
しんのすけ「今の風間くんみたいに?」
風間くん「あぁ、そうだよ!」
ハーマイオニー「ロン、続きをお願い」
ロン「うん、パーシーの奴、あれこれパパに酷い事を言ったのさ。自分が昇進出来ないから嫉妬してるとか・・・」
ロン「無計画に子供を作るから、ウチは貧乏で苦労するんだとか・・・」
ハーマイオニー「そんな! 子供はコウノトリが連れてくるんだから、おじさん達にはどうしようも無いじゃ無い!」
3人「え?」
ハーマイオニー「えっ? 何? 私、おかしな事言った?」
3人「・・・いや、別に」
ハーマイオニー「それじゃ、この話はもうお終いにしましょ」
しんのすけ「オラ、パーシーの名前はヴォルデモートと同じ位言わない様に気をつけるゾ!」
風間くん「それって、殆ど意味ないじゃないか・・・」
その日の夕食はパーティーだった
『しんのすけ 無罪放免 風間くん、ハーマイオニー監督生おめでとう』
ムーディ「ワシはダンブルドアなら、お前を監督生に選ぶと思ったんだがな」
しんのすけ「いや~ 監督生なんて面倒くせ~ だゾ」
シリウス「ハハッ 私も全く同意見だ。リーマスは違ったと思うが」
ルーピン「私だって監督生に成りたった訳じゃない、特に同学年にホグワーツ1の悪ガキ共が居たんだから」
シリウス「自分はまるで悪ガキじゃなかったみたいな言い方じゃないか」
ロン「トンクスは? やっぱり闇払いになる様な人って学生の頃も・・・」
トンクス「あたしはバッジ貰えなかったなぁ、寮監曰く、お行儀よくする才能が足りないんだって」
ムーディ「才能も足りんが、努力も足りとらん」
トンクス「ふ~ん。一年間トランクでお行儀よくしてた人の言葉には重みがあるわね!」
シリウス「ああ、二人とも、決闘なら他所でやってくれ。一応ここは私の家なんでね」
そして、いよいよホグワーツへ 出発の朝
シリウス「しんのすけ、少し話せるかい?」
しんのすけ「ついに、オラを口説こうと?」
シリウス「・・・私にそういう趣味はない。これを見て欲しい。」
しんのすけは新聞を手渡される、しんのすけとダンブルドアが関する誹謗中傷されている記事が目に止まる
シリウス「モリー達は、知らせない方が良いと言っていたんだが・・・学校に行く前に、その・・心の準備をした方が良いと思ってね」
しんのすけ「・・・オラ・・・」
シリウス「・・・世間に誤解される気持ち、私なら痛い程良くわかる。」
しんのすけ「新聞に載ってるなんて、有名人だゾ!」
ズコー
キングズ・クロス駅
ムーディ「全く、このバカ犬め!」
モリー「ダンブルドアは外出するなと、あれ程言ってたのに」
風間くん「でも、あの屋敷にずっと居るのはかわいそうですよ」
しんのすけ「犬はちゃんと散歩させないと」
シリウスが2人の言葉に同意する様に、激しく尻尾を振る
ルーピン「屋敷に戻る前に、ほねっこでも買っておくよ」
ムーディ「いいか、ひよっこ共。手紙の内容には呉々も気をつけろ!」
モリー「さぁ、みんなもう汽車に乗って。」
シリウス「ワン、ワン」
しんのすけ「ほうほう。じゃ!」ノ
汽車が動き出し、見送る保護者達の姿はみるみる小さくなっていった。
おひさし
ロン「それじゃ、コンパートメントを探そうか」
しんのすけ「どのコンパにしようか、オラ迷っちゃうゾ」
風間くん「僕達は行けないや。」
しんのすけ「どうして? オラ以外にいい人が出来ちゃったの?」
風間くん「監督生は汽車の見回りがあるんだよ!」
ハーマイオニー「多分、直ぐ終わって合流出来ると思うわ。またね」
そう言って2人は汽車の先頭の方に去っていった
ジニー「さっ、あの2人の分も席を見つけなきゃいけないとなると、大変よ。早く探さないと」
しんのすけ「おお!! もう、急に出て来ないでよ。ビックリしちゃうゾ」
ジニー「ずっと一緒に居たわよ!!」
>>272ぶりぶり
しんのすけ「どこも一杯だゾ」
ロン「もう一車両増やせばいいのに・・・」
ジニー「あそこ、空いてるわ。ルーナ・ラブグッド1人だけだわ」
ジニーが指差した先には長いブロンドの髪、逆さまに雑誌を持ち、耳に杖を挟んだ女の子が居た
しんのすけ「なかなかイカしてますなぁ」
ロン「どこがだい? イかれてるの間違いだろ?」
ジニー「失礼な事言わないで! ハイ!ルーナ。ご一緒してもいいい?」
ルーナが黙って頷く
しんのすけ達が席につく と、ルーナは読みかけの雑誌を閉じてしんのすけをジーーッと見つめる
しんのすけ「いやぁ、そんなに熱い視線で見つめられると・・・」
ルーナ「あんた、野原しんのすけだ!」
しんのすけ「! どうして分かったの? もしかして超能力者!?」
ジニー「あなたも魔法使いでしょうが!」
しんのすけ「2ヶ月も魔法使ってないとコッテリ忘れちゃうゾ」
ロン「いや、守護霊の呪文使ったじゃないか・・・」
ルーナ「トライウィザードトーナメントの時から思ってたけど、アンタ相当おかしい」ゲラゲラ
しんのすけ「いやぁ~ それほどでも~///」
ロン&ジニー「褒めてない、褒めてない」
一時間程して、風間くんとハーマイオニーもコンパートメントにやってくる
風間くん「もうお腹ぺこぺこだよ。しんのすけ、その蛙チョコ貰ってもいいか?」
しんのすけ「ええ~、チョコはオラ、楽しみに取っておいたのに・・・百味ビーンズなら食べてもいいゾ」
しんのすけが差し出したパッケージの中には、黄土色や暗緑色の見るからに危険そうなビーンズしか残っていない
風間くん「これ、明らかにハズレばっかりじゃないか・・・まあ、仕方ない」パク
風間くんは躊躇いながらもビーンズを口に運ぶ
風間くん「ウエーッ 魚のはらわた味だ・・・」
ロン「それより、他の寮の監督生って誰だった? まさかとは思うけど・・・」
ハーマイオニー「ええ、御明察のとおりよ、ロン。スリザリンはマルフォイだったわ・・・」
その時、コンパートメントの扉が乱暴に開けられる。
マルフォイ「野原、魔法省での尋問では運良く難を逃れたみたいだけど、僕が監督生になったからには、お前を『犬』の如く追い詰めてやるフォイ!」
そう言うとマルフォイは去って行った
しんのすけ「う~ん・・・結局、何が言いたかったんだろ?」
風間くん「それはかなりハッキリしてるじゃないか。あいつに罰則を与えられない様に気をつけろよ・・・それに・・・」
ハーマイオニー「・・・気づいた見たいね・・・駅で・・・」
ロン「一体何なのさ? マーリンの髭!」
汽車がホームにつくと4人はすぐに見慣れた姿がない事に気づく
ロン「ハグリッドの奴どうしたんだろう?」
しんのすけ「まさか、クビに・・・」
風間くん「いまさらクビになんてならないよ。」
ハーマイオニー「尻尾爆発スクリュートはちょっとやり過ぎだったかもね・・・魔法省の目に止まってもおかしく無かったわ・・・」
ルーナ「う~ん。ハグリッド、アタシはあんまりいい先生だと思わなかったなァ」
しんのすけ「ま~ それは一味ありますな」
風間くん「それをいうなら一理だし、ハグリッドは友達だろ!」
しんのすけ「別にオラ、教えるのは上手くないって言っただけだゾ! もちろんハグリッドは大事な友達だゾ」
ハーマイオニー「でも、一体どうしたのかしら・・・病気とかだったら・・・」
ロン「ハーマイオニー、ハグリッドが風邪を引いてる所なんて、想像できるかい!? 僕には無理だね」
しんのすけ「それは言えてるゾ」
しんのすけ「毎年、毎年大変ですなぁ。何往復もするなら、タマタマには違う道を通れば良いと思うゾ」
風間くん「お~い、しんのすけ、何やってるんだよ!?」
しんのすけ「何って、馬車馬のように働いてる馬を労っているんだゾ!」
ハーマイオニー「馬って・・・この馬車、いつもひとりでに動いてるじゃない?」
しんのすけ「え? 何言ってるんだゾ? いつも馬が引いてくれてるのに・・・」
風間くん「ふざけるのはよせよ、しんのすけ。子供じゃあるまいし」
しんのすけ「オラ、別に・・・」
ロン「しんのすけ、気分は悪くないかい?」
ルーナ「あたしにも見えるけどな。その馬。」
ロン「ああ、教えてくれて嬉しいよ。余計に心配になってきた」
ハーマイオニー「マダムポンフリーに診せた方がいいかもしれないわね」
しんのすけ「風間くんを?」
風間くん「お前をだよ!!」
しんのすけ達は大広間につくと、教職員テーブルに目をやる
風間くん「やっぱり、ハグリッドいないね・・・」
ハーマイオニー「ねえ、あれは何? ダンブルドア先生の隣の・・・」
しんのすけ「あれって、マクゴナガル先生にその言い方はないと思うゾ!」
ハーマイオニー「違うわよ、校長先生の右隣の・・・」
しんのすけ「・・・だから、マクゴナガル先生だゾ!」
ハーマイオニー「私達から見て、ダンブルドア先生の右隣にいる生物の事を聞いてるのよ!」
しんのすけ「もう、それならそうと、始めから言ってよね」
風間くん「普通、そんな事言わなくても分かるだろ・・・」
ロン「・・・で、結局あれは何なんだい? 尻尾爆発スクリュートの親戚か何かかい?」
風間くん「あれは確か、魔法省で・・・」
しんのすけ「オラの拷問の時に居た奴だゾ!」
風間くん「それを言うなら尋問だろ!? ファッジの側近の様に見けえたど・・・」
ロン「なら、なんでここに居るんだい?」
ハーマイオニー「まあ、いい理由じゃない事は確かね」
しんのすけ「もう、そんなネイティブじゃだめだゾ!」
風間くん「ネガティブって言いたいのか?」
しんのすけ「そうとも言う~」
ダンブルドアの右隣にいる『謎の生物』に対する動揺が鎮まると、組み分け帽子が歌い始めた
今の私はカピカピだけど、この学び舎の興りし時、私はピカピカ新品で♪・・・
歌が終わると、大広間にはまた新たな動揺が走る
風間くん「今年はちょっと守備範囲が広かったとは思わないか?」
ロン「まったくだ・・・外なる敵って一体何だろう?」
ハーマイオニー「そんなの分かりきった事じゃない?」
ロン「・・・つまり、『あの人』?」
ハーマイオニー「それじゃあ50点ね・・・まあ、もうすぐ分かると思うわ」
ロン「たまにはそんな回りくどい言い方せずに、教えてくれてもいいじゃないか!」
しんのすけ「それにしてもいい歌でしたなぁ。ワサビが特に良かったゾ!」パチパチ
風間くん「それを言うならサビだろ? いつまで拍手してるんだよ・・・組み分けが始まるから静かにしろよ!」
しんのすけ「組み分け? オラ達、ヤクザになるの・・・?」
風間くん「一年生の組み分けだよ!!!」
マクゴナガル「あ~、静粛に、ミスター風間」
風間くん「えっ!? あ、すみません・・・」
しんのすけ「まったく・・・ヤレヤレですなぁ」
ダンブルドアの右隣にいる『謎の生物』に対する動揺が鎮まると、組み分け帽子が歌い始めた
今の私はカピカピだけど、この学び舎の興りし時、私はピカピカ新品で♪・・・
歌が終わると、大広間にはまた新たな動揺が走る
風間くん「今年はちょっと守備範囲が広かったとは思わないか?」
ロン「まったくだ・・・外なる敵って一体何だろう?」
ハーマイオニー「そんなの分かりきった事じゃない?」
ロン「・・・つまり、『あの人』?」
ハーマイオニー「それじゃあ50点ね・・・まあ、もうすぐ分かると思うわ」
ロン「たまにはそんな回りくどい言い方せずに、教えてくれてもいいじゃないか!」
しんのすけ「それにしてもいい歌でしたなぁ。ワサビが特に良かったゾ!」パチパチ
風間くん「それを言うならサビだろ? いつまで拍手してるんだよ・・・組み分けが始まるから静かにしろよ!」
しんのすけ「組み分け? オラ達、ヤクザになるの・・・?」
風間くん「一年生の組み分けだよ!!!」
マクゴナガル「あ~、静粛に、ミスター風間」
風間くん「えっ!? あ、すみません・・・」
しんのすけ「まったく・・・ヤレヤレですなぁ」
みなが宴会の御馳走を堪能し、料理を取り分ける手も落ち着いてきたところで校長先生が例のごとく新年度の注意事項を説明し始める
ダンブルドア「さて、今年もみなの時間をすこしばかり頂いて、学年度はじめのいつものお知らせをさせてもらおうかの。」
ダンブルドア「まず、一年生に注意せねばならんのは校庭内の『禁じられた森』は生徒は出入り禁止じゃ、上級生の何人かにも念を押しておく。」
4人は顔を見合わせてニヤッとした
ダンブルドア「それと、管理人のフィルチさんから、これは462回目になるそうじゃが、廊下での魔法の使用は禁止とのことじゃ。」
ダンブルドア「今年は先生が二人替わった。魔法生物飼育学のグラブリー・プランク先生、そして、闇の魔術に対する防衛術にアンブリッジ先生じゃ」
大広間に、にわかに動揺が走る
しんのすけ「それじゃ、新しい先生のペットがあのカエルだったのか! 納得いったゾ!」
風間くん「いや、あれが新しい防衛術の先生なんだよ・・・」
ロン「おっどろき~! すでに闇の魔術にかけられてる様な顔してる女に何を教わるっていうんだい?」
ハーマイオニー「そんなことより、ハグリッドは・・・」
ダンブルドアは、生徒達の動揺に気づかないかの様に、スピーチを続ける
ダンブルドア「そして、寮対抗クィディッチ杯の選手は・・・」
そこでダンブルドアは言葉を切り、隣のアンブリッジを見る
「ェヘン! ェヘン!」
しんのすけ「おお~ 変な鳴き声!」
大広間にサッと動揺が走る。校長の話が途中で遮られた事など、4年前のハロウィンでのトロールの侵入以来なのだ。 しかし、話の腰を折られたダンブルドア本人には殆ど驚きは見られない。 ダンブルドアは優雅に席に腰掛け、アンブリッジの話を聞く姿勢を見せる。だが、他の先生達はそこまで巧みに驚きを隠せていなかった。スプラウト先生はワインをグラスから零し、マグゴナガル先生の唇は真一文字に結ばれていた。
憤る教員に対し、生徒の方はニヤニヤしている者が多かった。
この女ホグワーツの仕来りを知らないらしい!
アンブリッジ「歓迎のお言葉感謝致しますわ。校長先生」
ガマガエルの様な笑みに思わず大広間が凍りつく。
アンブリッジ「ああ、みなさんの幸せそうな顔が私を見上げているのは素敵ですわ!」
風間くんは大広間を見渡すが幸せそうな顔など一つもない。むしろ幼稚園児扱いされて愕然とした顔だった。
しんのすけ「メガネかけた方がいいと思うゾ・・・」
アンブリッジ「みなさんとお知り合いに慣れるのを、心待ちにしております。きっと良いお友達になれますわよ」
しんのすけ「いや、お尻あいにはなりたくないゾ・・・」
ハーマイオニー「考えただけでもゾッとするわね。」
アンブリッジがまたあの独特な咳払いをする。次に話し出した時はずっとしっかりした口調で、だが抑揚の全くない無味乾燥な話し方になっていた。
アンブリッジ「魔法省は若い魔法使いや魔女の教育が非常に重要であると考えて来ました。みなさんが持って生まれた才能は、慎重に・・・」
しんのすけは、変身術で瞼が鉛に変えられたかのような、猛烈な眠気に襲われるのを感じる。しんのすけはそのまま、押し寄せる眠気の波に流される事にした。彼の脇腹を風間くんが杖でちょっと強めに小突くまで・・・
ボヤけた目を擦りながら見るに、向かいのロンもハーマイオニーに同じ様に起こされたらしい。いや、彼女の杖から火花が散っている所を見ると、もう少し激しい起こし方だったのかも知れない。
しんのすけ「オラの隣がトオルちゃんで良かった///」
風間くん「しんのすけ、いい加減その呼び方やめろよ。もう子供じゃないんだ!」
しんのすけ「風間くんもいつになったらオラの事、ハニーっで読んでくれるの?」
風間くん「たとえ死んでもごめんだね」
ロン「それで、やっこさんの演説はどんなだったんだい?」
ハーマイオニー「ホグワーツに入学してから聞いた話のなかでも、一番退屈な話だったわ! でも一つだけ大事な事があったのよ・・・」
ロン「それで、その大事な事って?」少し焦ったそうに聞く
ハーマイオニー「要約すると、魔法省がホグワーツに干渉するという事よ・・・」
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