モバマスSSです。
プロデューサーはP表記。

ある日　事務所

唯「Pチャン肇ちゃん、ちょっとみてみてー！」

P「唯、どうした？」

肇「唯さん、それは……ガム？」

唯「そーそー！　フーセンガム食べてんだけどさ、すっごく膨らむんだよー！」

唯「こうやって……」

ﾌﾟｸｰ

P「うおっ、すげえ」

肇「こんなに大きく膨らむんですね…！」

唯「えっへへー、すごいでしょー☆」

唯「そうだ、肇ちゃんもやってみる？」

肇「ええっ、私ですか？」

唯「うんっ！」

P「肇、やったことある？」

肇「い、いえ。ガムを膨らませるってやったことないです」

P「ガムの厚さを意識しながら膨らませるんだ」

唯「あと、ゆーっくり膨らませることだよー！」

肇「よし…やってみます！」

肇「……」ﾌｩｰ

ﾌﾟｸ...ﾊﾟﾁﾝ

肇「あ、割れてしまいました……」

P「うん、でもいい感じだったぞ」

肇「も、もう一度……！」

ﾌﾟｸｩ…ﾊﾟﾁﾝ

肇「！」

肇（ガムが口の周りにくっついて…！）ｱﾀﾌﾀ

P「あはは。少しずつ練習が必要だな」

肇「うう……」

唯「みへみへ、Pひゃん！　ふほいへひょー！（みてみて、Pちゃん！　すごいでしょー！）」

P「うおっ、でかっ！！」

唯「すっごく大きいのが出来たよー！」

P「すごいなあ、唯は器用だなあ！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

唯「えっへへー……」ﾃﾚﾃﾚ

肇「！」

肇（私はできないからって…ずるい……）ﾑｩ

肇「」ﾌﾟｸｰ

唯「あっ！　肇ちゃんのほっぺがフーセンみたいになった！　かわいー☆」

肇「はうっ」

・・・・・・


またある日　ショッピングセンター


肇「今日一日、お付き合いお願いしますね。丁度この時期に着るような上着がなかったので……」

P「ああ。でも肇、俺で良かったの？　肇のコーディネートだなんて、俺よりもっとふさわしい子が……」

肇「Pさんだから、良いんですよ？」

P「そういうものなのか」

肇「そういうものです」

肇「だから、Pさんが『この服、いいな』と思ったら言ってくださいね？」

P「分かった」

肇「……どうですか？」ｼｬ-ｯ

P「おお、似合ってるよ。すごくいい」少しきちっとしていて、肇の雰囲気にピッタリだ」

肇「本当ですか？　ありがとうございます♪」


肇「……こちらはどうですか？」ｼｬｯ

P「うん、そのカーディガンも似合ってる」青のシャツとかワンピースに合わせるといいんじゃないか？」

肇「はい、ありがとうございます」


肇「……こういうのは、どうでしょうか？」

P「うん、いいじゃないか。とても似合ってるよ」

肇「……むぅ」

肇「どうして『似合ってる』しか言ってくれないんですか……」ﾌﾟｸｰ

P「だって、本当に似合ってるから……」

肇「もっとPさんなりの感想がほしいです」

P「でもなあ、着てる子が綺麗だから何を着ても似合うんだよなあ」

肇「……はう」


※その後、肇ちゃんはPさんに選んでもらったカーディガンを購入しました。

・・・・・・

そのあくる日　事務所


肇（この前買ったカーディガン、Pさんは気付いてくれるかな……）ｿﾜｿﾜ

肇（……よしっ）

ｶﾞﾁｬ

P「おはようございます」

肇「Pさん、おはようございます」ﾀﾀﾀ

P「おはよう。肇、今日は早いな」

肇「そ、そうですか？」

肇「Pさん。それで、あの……どうですか？」

P「どうって、何が？」

肇「えっ……ほ、ほら、何か気が付くこと、ないですか？」ﾌﾘﾌﾘ

P「んー……あっ、マニキュア変えた？」

肇「あ、気が付きました？……ってそうじゃなくて！　もっとほかのところです！」

P「ああ、少し髪の結い方を変えたんだな？」

肇「確かにちょっとだけ変えましたけど！　もっと分かりやすいところです！」

P「あはは、冗談だよ。カーディガンだろ？　とてもよく似合ってるよ」

肇「むぅ、気付いてたのなら早く言ってくださいよ……」ﾌﾟｸｰ

P「悪い悪い。早く気が付いて欲しい雰囲気を出してたから、つい」

肇「むぅ……」ﾌﾟｸ

肇（でも、マニキュア塗り替えたことも気づいてくれた）

肇（髪の結び方も、ほんの少しだけなのに……♪）

肇「～♪」


※その日は一日中ご機嫌でした

・・・・・・

そのまたある日　事務所


仁奈「フグの気持ちになるですよ！」ｷｬｯｷｬｯ

P「仁奈、良く似合ってるぞー」ｱﾊﾊ

ｶﾞﾁｬ

肇「ただ今戻りました。……あら仁奈ちゃん、その恰好は…？」

仁奈「肇おねーさん、お帰りでごぜーます！　これはフグのキグルミでごぜーますよ！」

肇「キグルミも丸っこくて、かわいいね♪　仁奈ちゃんも似合ってるよ♪」

仁奈「やったー！　肇おねーさんから褒められたでごぜーます！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

仁奈「もっと、フグの気持ちになってやるですよ！」ﾌﾟｸｰ

肇「わっ、ほっぺも膨らんじゃった」

仁奈「えへへー……。あっ！　さっきプロデューサーが、肇おねーさんもフグのモノマネがうまいって言ってやがったですよ！」

肇「えっ！？……Pさん？」

P「い、いや、肇も頬ふくらませるの上手じゃないかなーって思ってさ」ﾒｿﾗｼ

肇（またPさんがイジワルなことを……）

肇「むぅ……」ﾌﾟｸ

仁奈「わわっ、肇おねーさんもフグの気持ちになったでごぜーます！」

肇「」ﾊｯ!

肇「ううぅ～……///」

ﾃｨﾝ♪

仁奈「あっ、出来上がりました！」

P「そうだな。よし、取りに行くか」

肇「何か作ってたんですか？」

仁奈「おもちを焼いてたでごぜーます！」

P「おやつに餅を食べようかと思ってさ。トースターで焼いてたんだ」

肇「それで、事務所入った時に香ばしい匂いが……」

P「そうそう。おっ、いい感じに焼けてるな」ﾊﾟｶｯ

仁奈「あ、お餅が膨らんでやがりますよ。さっきの肇おねーさんのほっぺたそっくりでごぜーます！」

P「ブフッ！」

肇「……Pさん？」ｼﾞﾄｰ

P「ごめん、不意だったから……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ


※その後、3人で仲良くお餅を食べました

・・・・・・

そんでもってある日　事務所


加奈「……肇ちゃんって、肌綺麗だよね？」

肇「へっ？　そ、そうですか？」

藍子「私もそれは思ったよ」

藍子「さっき湯呑取るのに手を伸ばしたでしょ？　その時、肇ちゃんの手、とても綺麗だなあって♪」

肇「そうなのかな。……2人ともありがとうございます♪」

加奈「やっぱり、陶芸なのかな？」ｻﾜｯ

肇「ひゃっ！」

加奈「わっ！　やっぱり肌スベスベ！」

肇「か、加奈ちゃん、急に触られるとびっくりするから……」

藍子「本当だ、すごくスベスベしてる。何でだろう、もしかして土に何か効果が……？」ｻﾜｻﾜ

肇「あ、藍子ちゃんまで……！」

加奈「腕の方もスベスベです！」ｻﾜｻﾜ

肇「ひゃあああぁぁ……！」

P「ん？みんなどうしたんだ？」

加奈「あっ、プロデューサーさん！」

藍子「肇ちゃんの肌がスベスベしてるっていう話になって」

肇「それで、みんなが私の手や腕を撫でてるんです……」

P「なるほど」

P「でも、肇なら……」

ﾌﾟﾆ

肇「はうっ」

P「頬が一番だと思うけどな」

肇「あ、ありがとう……ございます？」

P「……」ﾂﾝﾂﾝ

肇「…」ﾌﾟｸ

加奈「あ、肇ちゃんのほっぺた膨らんだ」

肇「ﾊｯ!」

肇「つ、つい……」

肇「最近、ほっぺたを膨らませ過ぎて痛いんです」

肇「これはすべてPさんのせいです」ﾌﾟｸｰ

P「だって、肇が頬膨らませるの、すごくかわいいからさ」

肇「ふえっ」

P「だから、肇が頬を膨らませてる姿をつい見たくなるんだよ」

肇「……」

肇「あうぅぅ……///」ﾌﾟｼｭｳｳｩｩｩ

藍子（あっ、ﾌﾟｸｰからﾌﾟｼｭｰになった）

P藍子加奈「かわいい（かわいい）」


肇（も、もうほっぺは膨らませません……！）



その後、肇は頬を膨らませまいと固く決意するが、結局頬を膨らませてしまうのはまた別のお話

おわり