ガキ「ｷﾞｬｧｧｧｧｧ!　ｷﾞｬｧｧｧｧｧ!」

母「……」





男（つか、親すぐ近くにいるし！　なんで注意しねえんだよ……）

男（このままじゃやかましくて仕方ないし……俺が注意してやるか）

ガキ「ｷﾞｬｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!!」

男「コラァ！」

ガキ「！」ﾋﾞｸｯ

男「さっきからうるせえんだよ！　ここはスーパーなんだから、静かにしろよ！」

ガキ「……」

母「！」ﾋﾟｸｯ

母「ちょっとアンタ！」

男「は？　なんだよ」

母「私の子になんてこというのよ！」

男「いや……このガキがうるさいから俺が注意してやったんだろ」

母「なんで赤の他人のアンタがそんなことすんのよ！」

男「そりゃ、アンタが注意しないからだろ！」

母「余計なお世話だわ！」

男「なんだとォ！？」

母「子供ってのはね、泣いたり騒ぐのが仕事みたいなもんなの！」

母「それを無理に叱りつけるのはよくないって育児本に買いてあったわ！」

男「んなもん知らねえよ！　それ書いた奴はよほどのバカなんだな！」

母「そういうアンタだって、子供の時はうるさかったでしょ！？」

男「うるさくありませーん」

男「いつも静かでいい子ですねって、親や先生に褒められてましたー」

母「ふん、静かでいい子ってのは、どうせ単に無口で暗かっただけなんでしょ！？」

男「な！」ｶﾁﾝ

母「暗くて彼女もできなくて当然結婚も子作りもできないから……」

母「こうやって子供を怒鳴りつけて、ストレス発散してるってわけだ！」

男「な、な、な……！」

男「ｳﾜｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧﾝ!!!」





母「！？」ｷﾞｮｯ

男「ﾏﾏｧｧｧｧｧ!!!　ﾏﾏｧｧｧｧｧ!!!」

老婆「ちょいとアンタ、アタシの可愛い息子になにしてるんだい！」

母「なによ、おばあさん」

老婆「アタシはこの子の母親だよ！」

母「へ！？」

老婆「こんないい子をよくも泣かしてくれたねえ！　許さないよ！」

母「許さない……！？　ふん、子が子なら、やっぱり親もイカれてるのね！」

老婆「なんだってぇぇぇ！？」

母「子はマザコン、親は子離れできてない……どうしようもないわ！」

老婆「なんだって！？　このクソ女が！」

老婆「どうせ、アンタのクソガキ、無計画な性交渉でできちゃったんだろう！？」

老婆「断言してもいい！　ありゃろくな人生歩まないね！　ケッケッケ！」

母「なんですって、このクソババァァァァァ！」

男「ﾏﾏｧｧｧｧｧ!!!　ﾏﾏｧｧｧｧｧ!!!」

母「ｷﾞｬｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!!」

老婆「ｷﾞｬｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!!」

男「ｷﾞｬｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!!」





ガキ「……」