月「母さんが変なノートを拾って家計簿つけてた」 (154)

自宅

月「ただい……」

月「……」

幸子「おかえりライト!今からご飯作るから待っててね」

月「母さん……僕の目は変になっちゃったのかな?なんかテーブルの上に悪趣味なノートが置いてあるんだけど……」

幸子「買い出しの帰りに拾ったのよ。丁度家計簿つけるために新しいノートが欲しかったから助かるわー」

月「表紙にデカデカとDEATH NOTEって書いてあるんだけど……母さん、子供じゃ無いんだからDeathの単語の意味ぐらいわかるよね?」

幸子「最初わねー私も怖いって思ってたんだけど……ほら少しでもお金浮かしたほうがお得じゃ無い?」

月(たかがノートごときいくらすると……何故デジャブを感じるんだ?初めてみたはずだよなこれ……)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496797580

月(何故だろう……不吉な予感が拭えない。デスノートとかいうど直球なタイトルのせいなのかもしれないが……これは他の家族に見られたらヤバイ気がする……粧裕とか)

月「母さん……これあんまり見える所にポンと置かないほうがいいと思うよ?夜神家の予算がここに記されているんでしょ?」

幸子「え……見られても別に」

月「ダメだって、特に粧裕は絶対に駄目だ。粧裕の事だから夜神家の懐の全てを知ったら……粧裕はきっと小遣いアップを要求するに違いない……だからこれは秘密裏に隠したほうがいいんだ……。粧裕はそういう奴だから……」

幸子「なんで粧裕の名前を執拗に連呼してるの……?」

注意書きを先に送信するつもりが間違って本文を送ってしまったので今更ながらここで注意書き

粧裕ルートの続きです

断言します。シリアスはないです

月の言葉がこれでもかとばかりに汚くなります

キャラ崩壊とかもあるので苦手な方はバックをお願いします

そうでない方はどうかお付き合いください

幸子「でも……そうねライトの言う通りかもしれないわ、あの娘が最近元気になって本当に良かったと思ってるけど、調子に乗って増長してきた部分も確かにあるのよね」

月「そうだろう……分かったらこれを早く隠さないと……しかし簡単に見つかるような所では意味がない。もう少し……」

キャアアアアアアアアアアアアア!!!

月「……なんだ今の悲鳴は!?すぐ隣から聞こえた……声の主は母さんか!」

幸子「……ば……化け物が……化け物がお家に……ライト……貴方だけでも早く逃げなさい!」

月「……化け物?」

月(……どこにいるというんだ?)

月「えっと……母さん?」

幸子「何ボサッとしてるの!!ボサッとしてないで……粧裕を連れて早く逃げなさい!」

月「いや……化け物ってどこに……?)

幸子「……あなたあれが見えないの!?……え?……これを触らせないと見えないの?…貴方ライトの知り合いなの!」

月(何故か何もない空間に向かって会話までしてしまったぞ……)

月(……ボケたか?)

月(冗談じゃないぞ……粧裕はまだ成人してないのに……!中学生に介護は荷が重すぎる!)

幸子「えっと……よくわからないけどこれをライトに渡せばいいのね……」

月(……今ノートが浮かなかったか……!?まさか……透明人間がそこにいるのか!?そして何故母さんは平然と受け取っているんだ!!?)

幸子「ライト……これ……」スッ

月(……正直関わり合いになりたくないがこんな状態の母さんを放ってはおけない……)

月「くそっ……何がどうなって……」パシッ

リューク「よう」

月「……ようじゃないだろようじゃ」

リューク「会いたかったぜライト」

月「こっちは二度と会いたくなかったけどな」

リューク「そういうなよなんだかんだで俺お前のこと好きだし?」

月「僕は大嫌いだと別れる前に言わなかったか?それとも死神の脳は矮小だからそんな事はいちいち覚えてないか」

リューク「え?でも俺には感謝してるって……」

月「はははこいつは傑作だ。死神様には皮肉の概念そのものが理解できないらしい」

リューク「その様子だと全て思い出したようだな。あぁノートは持ったままにしといたほうがいいぞ。レムから教えてもらったがノートの所有権のない人間はノートに触れてる間しか記憶が戻らないんだ」

月「……レム?あぁ死神の名前か……」

月(ここで記憶をなくすといろいろ面倒だ……このノートは僕が肌身離さず持っているほうがいい)

月(今僕の状況はかなりピンチだ……母さんはかなり甲高い悲鳴を上げてしまった……その声は2階に充分届いているだろう)

月(奴が……くる)

粧裕「ど……どうしたのお母さん!?すごい声だったけど……」

月(……来てしまったァ!!)

月(まずいまずいまずい!!このノートに粧裕の手が触れてしまったら……粧裕の記憶がよみがえってしまう……)

月(チンピラ共を殺した事まで思い出してしまう!!)

月(リュークの話ではノートを所有してない者は触れている間しか記憶を取り戻せないとのことだったが……)

月(冗談じゃない……一瞬たりとも触れさせてなるものか!!!)

粧裕「ちょ……大丈夫?お母さん腰抜かしてるけど」

月「うん……貧血で倒れたんだ。全く母さんはここんとこ働きすぎで……」

粧裕「貧血になった人があんな奇声を上げたりするの……?」

月「……」

月(しまった……墓穴掘った)

リューク(面白)

粧裕「お母さん!今そっちに……」

月(ええい……こうなったら……)

月「来るなっ!!」

粧裕「……!」ビクッ

月「来るな……こっちに来るんじゃない。もしそこから一歩でも近づいてみろ……兄妹の縁を切る……今日限りで赤の他人だ。それでもいいのか!?」

幸子「……!あなたなにいって!?」

リューク「盛り上がって来たな」

月(……もうマジこいつぶち殺したい……)

粧裕「う……嘘だよね……だってお兄ちゃん約束してくれたじゃない……なにがあっても必ず守るって……なんで……なんでそんな酷いこと言うの……」ポロポロ

月(…それは……確かリュークに怯える粧裕をなだめるためにかけた言葉だったな……ノートの記憶がないのにそこは覚えてるのか!?)

月(あああぁぁ!!さっき言った言葉を今すぐにでも撤回したい!!罪悪感が凄い!!)

月(でもダメだ……許してくれ粧裕……今は何があろうとこのノートに近づかせるわけには行かないんだ!)

月「……前もいったろ?僕はそんな約束覚えてない」

粧裕「う…うぅ……」プルプル

粧裕「お兄ちゃんの嘘つき!そんなこと言うお兄ちゃんなんか知らない!お兄ちゃんなんか……お兄ちゃんなんか大っ嫌い!!!」ダッ

月「うぐぅ!!」

リューク「あ、終わったな」

幸子「月!あんた粧裕になんて事……いやわかるわよ!?化け物から遠ざける為にわざとキツく言ったのはお母さんわかるんだけど……もう少し言い方が……」

月(が………ま………)

リューク「駄目だこいつ、聞いちゃいねぇ」

幸子「ラ……ライト……大丈夫よ……後でちゃんと事情を話せば粧裕はきっとわかってくれるわ。私も一緒に説明してあげるから……」

月「気遣ってくれてありがとう母さん……でも駄目なんだ……粧裕を巻き込むわけにはいかない。さもなくば粧裕は……心に一生消えない傷を負ってしまうから」

幸子「こ……このノートのせいで一体何があったのよ……」

月「ごめん……それは言えない」

リューク(すげー目に涙溜めてる……妹の言葉がそんなにショックだったのか……)

月「母さん……頼みがあるんだが」

幸子「な…なに?なんでもいって?」

月「強く念じてみてくれないか??『夜神月にノートを譲り渡す』って……本当は母さんにノートを一旦返してまた僕に渡してもらった方が確実なんだけど、僕が今ノートから手を離したらノートに関する記憶が無くなってしまうから……だよな腐れ死神」

リューク(腐れ……)

リューク「強く念じる……そんな渡し方聞いたことなんてないが……やってみるか?」

幸子「言ってる事がよくわからないんだけど……」

月「要するにノートの所有権を僕に移すんだ。そうすれば母さんはこのド腐れ死神が見えなくなるしノートに関する記憶もすべて消える」

リューク(ドがついた……どんどん口悪くなるなこいつ……」

幸子「しょ……所有権??」

放棄かぁ……素で忘れてましたね……すいませんあとで補完します。

幸子「えっと……とにかく強く念じればいいのね?」

月「そうだ。話が早くて助かる……」

幸子「……」

月「………」

幸子「あら?私……」

リューク(成功した……)

月(意外とあっさり成功したな……)

総一郎「ただいま……」ガチャ 

月(父さん……危なかった……もしタイミングが少しでも早かったら……」

総一郎「ライト……話があるんだが」

月「な……なに?」

総一郎「粧裕が玄関で泣いていたんだが……訳を訪ねても教えてくれなくてな、何かあったのか?」

月(……前言撤回、タイミングは最悪だ)

幸子「え……粧裕が?まさかまだあの時のことを……」

月「ちが……違うんだよ母さん!ちょっと下らない事で喧嘩してしまったんだ!口喧嘩がヒートアップしちゃって……」

幸子「そうなの?珍しいじゃない」

総一郎「……まぁ兄妹同士では喧嘩はよくある事事かもしれんが……なるべく早く仲直りするんだぞ?もう直ぐ晩御飯だからな」

月(良かった……粧裕が僕について何も言わなかった事が幸いした……)

月(しかし……母さんは僕と粧裕の口論を目撃していた筈なのに所有権を放棄した途端それすらも忘れてしまっている……)

月(一方粧裕は僕と交わした約束はノートの記憶を失ったあとも覚えてる……この違いは一体なんなんだ?全然わからん!)

幸子「あっ!ごめんなさいあなた……まだご飯の用意が出来てないわ……」

総一郎「そうなのか?まぁたまには忘れる事もある……気にするな、風呂でも入ってゆっくり待つとするさ」

幸子「あ……あのお風呂もまだ……」

総一郎「ウ……ウム……そうか」

月(僕の両親たちが夫婦漫才をしてる隙に……僕の部屋へ直行だ……勿論ノートは服の中に隠して……)

リューク「ライト……今気付いたんだが」

月「一応聞いてやる……なんだ?」

リューク「念じてノートを渡すなんて不確実な事しなくても、幸子が俺にノートを返して俺がライトにノートを渡せばそれで良かったんじゃないか?」

月「全てが終わった後で今更そんな事言ったって無意味だろ。お前は馬鹿か?」

リューク「……すまん」

なんか違う気がするので訂正

月(僕の両親たちが夫婦漫才をしてる隙に……僕の部屋へ直行だ……勿論ノートは服の中に隠して……)

リューク「ライト……今気付いたんだが」

月「一応聞いてやる……なんだ?」

リューク「念じてノートを渡すなんて不確実な事しなくても、幸子が所有権を放棄さえすればノートは自動的にお前の物になってたんじゃないか?」

月「全てが終わった後で今更そんな事言ったっていみないだろ。お前は馬鹿か?」

リューク「……すまん」

月の部屋

月「………」

リューク(……部屋に入ってからずっと机に突っ伏したままだな。やっぱり妹の件がよっぽどキてるんだな……)ガブッ ムシャムシャ

月「…ふぅ、少しは落ち着いた。……そしてお前は何故家主の許可無く人の家のリンゴをムシャムシャ食ってるんだ?お前はアレか?居候か?それとも磯野家にハイエナの如くわいて出るノリスケか?ふざけるなくたばりやがれ」

リューク(今までで1番怖いライトだな……)ゴクリッ

月「……もういい、お前に人間界の常識を語り聞かせる事自体間違いだったな」ガタッ

リューク「おっ……どこ行くんだ?」

月「……粧裕の部屋だ。本来ならお前を今すぐにでもノートと共に叩き出したい所だが……最悪ノートの記憶と一緒に粧裕と口論してた記憶も忘れてしまうかもしれない……そうなれば和解は難しくなる」

リューク「だ……大丈夫か……?俺が言うのもなんだが正直厳しいぞ?」

月「諸悪の根源が何を言うか……こんなの2ヶ月前の粧裕のノートを奪い取ろうとした時に比べたら精神的にだいぶ楽だ。2、3発顔面に貰うかもしれないがまぁうまくやるさ」

月「お前はここに残れ」

リューク「なんでだ?粧裕からは俺が見えないんだからついていっても……」

月「……妹を説得する時の僕の姿を貴様に見せたくないからだ」

リューク(あぁ……いつぞやのクサい台詞でも言うのか……)

リューク「わかった」

バタンッ

リューク(はー……ライトが戻ってくるまで……暇だなぁ…」

??「探したぞリューク……覚悟は出来ているんだろうな?」

リューク「あ……バレちゃった?」

思ったより長くなってしまった……
明日また書きます
すいませんでした

数分後 月の部屋

月「……」ガチャ

リューク「ほら、ノートをシドウに返すまでまだちょっと猶予があっただろ?だからちょっとした悪ふざけを……」

月(リュークが何もない空間に向かって何かベラベラしゃべっている……つまりそういうことだろうな……)

月「リューク、死神がそこにいるんだな?」

リューク「あっ帰ってきた……どうだった?仲直りできたか?」

月「……予想通り平手打ちを顔面に1発食らってしまったが……抱き寄せて甘い言葉で謝罪したらあっさり許してくれたよ。悪い男に騙されないか少し心配になるな」

リューク「お前の妹チョロすぎだろ。前々から思ってたがさてはお前シスコンだな?」

月「どこでそんな言葉を覚えてきた」

リューク「ん?あぁこいつはな……俺が説明するよりお前のノートをこいつに触らせたほうがいいんじゃないか?」

??「……」ス-

月(うわ……突然ノートが宙に現れた……)

月(こいつに触れば……さて、どんな恐ろしい顔が出てくるやら)ピトッ

レム「……」

月「へー……」

レム「……あまり驚かないんだな」

月「リュークという前例がいるからね……正直隣の奴があまりにも不細工すぎてお前の事が天使に見えてくるよ」

リューク「お前仕舞いには俺のノートに名前書いて[ピーーー]ぞ」

あれ……規制かかっちゃった……

メ欄にsaga

リューク「ん?あぁこいつはな……俺が説明するよりお前のノートをこいつに触らせたほうがいいんじゃないか?」

??「……」ス-

月(うわ……突然ノートが宙に現れた……)

月(こいつに触れば……さて、どんな恐ろしい顔が出てくるやら)ピトッ

レム「……」

月「へー……」

レム「……あまり驚かないんだな」

月「リュークという前例がいるからね……正直隣の奴があまりにも不細工すぎてお前の事が天使に見えてくるよ」

リューク「お前仕舞いには俺のノートに名前書いて殺すぞ」

>>61
ありがとうございます!

レム「寿命が見えないという事はお前が今の所有者か……」

月「寿命……?なんの話だ?」

レム「リュークから聞いてないのか?その様子だと取引もしてないようだな……私達死神は顔を見ただけで名前と寿命がわかる死神の目を持っている。そしてノートの所有者は名前だけしか見えない。名前と寿命が見えないときはそいつは死んだ人間だ」

月(なるほどね……あの日リュークに会った時奴が僕の名前を当てた理由はそれか……)

月「目の事はわかったよ……取引って?」

レム「死神は憑いた人間にのみ、そいつの目を死神の目にする事ができる。寿命と名前が見えるようになるというわけだ……。」

月「そんな便利な能力……代償も無しに手に入れられるとは思えないな」

レム「お前は鋭いな……確かにその通りだ。死神の目の代償は……残りの寿命の半分だ」

月「……」

月(論外だな)

月「ちなみに取引をした状態でノートの所有権を放棄したらどうなるんだ?」

レム「普通の人間の目に戻るが減った寿命は戻らない」

月(なんだそれ……デメリットしかないじゃないか……)

月「その寿命を人間に教える事は?」

レム「掟で禁じられている。寿命を人間に教える事は口が裂けたとしても言えない」

月(実際口が大きく裂けた奴が隣にいるんだが……)

レム「そろそろ長話はここまでにしよう……元々私はこいつを死神大王の元に引きずり出すために人間界に降りてきた……」

月「……こいつが何か死神界で法に触れる事でもやらかしたのか?」

レム「死神のノートを騙して奪った」

月「……ひょっとしてこれがそうか?」

レム「そうだ……。そのノートの持ち主がもう死んでるならそこまで問題は無いが、まだ生きているからな。そいつが死神大王に訴えた事でリュークの悪行が発覚した」

レム「そしてリュークは私が連行している途中に隙を見て人間界に逃げ出した。私はそれを追ってきたんだ」

月「お前……そんな状況にも関わらずまた性懲りも無くノートを落としたのか?もしかしてお前命知らずなのか?」

リューク「ついな」

月「ついで命賭けるな馬鹿」

月「大体話はわかった。そういう事なら早くこいつを死神界に持って帰って絞首刑にするなりなんなりしてくれ」

レム「そうしたいのはやまやまだが無理だ……死神は首を絞めた程度じゃ殺せないし、こいつがやらかした罪は死刑になる程の罪じゃない……」

リューク「え……でもお前さっき逃げたら砂になって死ぬって」

レム「あれは嘘だ。そう脅しておけば逃げる気をなくすだろうと思ってな。結局は無駄だったようだが」

レム「だがまた逃げ出すようなら次はわからないぞ?今度は大人しく従うんだな……」

リューク「お……おぅ」

月(これで……一件落着か……)

レム「夜神月……リュークから事の顛末を聞いたが……災難だったな」

月「あぁ、こいつのせいで僕の家は家庭崩壊一歩手前まで追い込まれた……全く迷惑な事だ……」

レム「すまなかったな。ノートは私がしっかりと管理しておく。もうノートがお前の近くに落ちてくる事はないから安心しろ」

月「こいつ……死神の癖にやけにやさしいな……なんでだ?」ヒソヒソ

リューク「さぁ?最近こいつの知り合いが人間に関わったせいで死んだからそれが理由じゃねーの?」ヒソヒソ

月「……死神が死ぬことなんてあるのか?」ヒソヒソ

レム「リューク。余計な事を言うな」

リューク「うわ聞こえてた……」

月「今リュークが気になることを言っていたが……」

レム「やめておけ……聞いててあまり気分のいい話ではない」

月「いや、でも死神の殺し方というのは存在するんだろ?教えてくれ」

レム「知ってどうする?」

月「こいつを殺す」

リューク「おい」

レム「フフ……勇ましいことだな……いいだろう。詫びも兼ねて特別に教えてやる」

月「頼む」

レム「……死神を殺すには……人間に恋をさせればいい」

月「つまりこいつが僕に恋をすればこいつは死ぬんだな?」

リューク「ライト……言ってて気持ち悪くならないのか……?」

月「お前さっき僕の事なんだかんだ好きとか言ってただろ」

リューク「いや多分その好きとは別物だし……」

月「全くもって遺憾だが今の僕にリュークを殺す事は出来ないってわけだな……ガッカリだ」

レム「リュークは絶対に無理だろうが……私なら殺せるかもしれないな」

月「……突然何を言い出す」

レム「実はリュークの話を聞いた時……お前の事が少し好きになったんだ。妹を体を張って助けたそうだな?そんな人間……今の人間界にはいないと思っていた……」

月「……別に……あの時の粧裕が目も当てられなかっただけだ」

月「それに僕は命を張った訳じゃない。僕は自分も粧裕も安全に生活できる用にに最善の方法を考えただけだ」

レム「妹の為に激昂してリュークに飛びかかった事も聞いた」

月(死神め……余計な事ばかり言いやがって……)

リューク「クククッ……」

レム「ジェラス……あいつもそうだった。自分が恋をした女の子の為に……自分が死ぬことを分かっていながら命を張って助けた。……そしてジェラスは死んだ」

月「ジェラス……人間に関わったせいで死んだという死神か……死神にもそんな奴がいたんだな」

レム「奴のノートは……今私がもっている」

月「お前も2冊持っていたのか……」

月「……なんとなく死神の殺し方がわかってきた。多分その女の子は誰かに襲われたんだ。ジェラスはそれを死神界から覗き、そいつの名前をノートに……」

レム「そういう事だ。本来普通の死神は人間を殺してその寿命を頂く……ジェラスが暴漢を殺した事によってその女の子の寿命は延びてしまった。寿命を延ばす事など死神は決してしてはいけない……その罰を受けてジェラスは砂になって死んだんだ。」

月「……死神が人間に恋するなんて、人間に例えたら犬や猫に恋するようなものだろ。なぜジェラスはその娘に恋をした?」

レム「その娘の不幸な生い立ちに……同情したのだろうな」

残業が……
気力がもうないので今日はこの辺で……
いつ終わるのだろう?

ほんとすんません……
やっぱうろ覚えで書くもんじゃないな
寿命の件は完全に俺のミスです
すいませんでした

月「……不幸な生い立ち?」

レム「もう1年になるが……その娘の家族は……強盗に殺された。ミサは両親と弟の4人家族だった……家に強盗が凶器を持って押し入りミサ以外の家族は惨殺された。ミサは運良く助かったがな……」

月「……女の子の名前はミサというのか……今サラッと名前バラしたが死神の掟的に大丈夫か……?」

レム「心配は無用だ。ジェラスが助けたという点を除けばまだノートとは関わりが持ってないから問題はない……」

月「心配は別にしてないけど……」

月「強盗か……そういえばそんなニュース昔やってた気がするな……そのミサって娘の弟。いくつだった?」

レム「……まだ小学生だった」

月(小学生……粧裕より幼い……)

月(これ以上は詮索しない方がいいな……話を聞けば聞くほど……きっと僕は……彼女に同情する。)

月(そしてノートに彼女の家族を殺した犯人の名前を……)

月(決してノートは使わないと……あの日僕は妹の涙に誓った。簡単にブレていい誓いではない……あの時の僕に嘘はつきたくない……)

月「ジェラスが恋に落ちた理由はそういうことか……お前確かジェラスのノートを所持してるって言ってたけど……そのノートをどうするつもりだ?」

レム「このノートをミサに渡すつもりでいた。そうすればミサはきっと強盗を殺すだろう。ミサの心は満たされる……そう思ってたんだが」

月「ふざけるなよ」

月「お前リュークから話を全て聞いてたんじゃなかったのか?……妹がノートを拾って人を殺し、その後妹がどうなったか……全部聞いたんじゃなかったのか」

レム「私はその話を聞いた時、てっきり妹は喜んでいるかと思っていた」

月「……心はやさしくてもやっぱりお前は死神だ。人の心がまるで理解出来ていない」

リューク(俺完全に蚊帳の外だな……)

レム「落ち着け夜神月……『つもりでいた』と言っただろう?お前の妹が人を殺した後どういう状況に陥ったのかはもちろん知っている……心配せずとももうノートを渡すつもりなんてないよ……」

レム「死神界にはこんな言い伝えもある事だしな……死神に憑かれた人間は……不幸になると」

月「……悪い。つい頭に血がのぼった……死神に憑かれた人間は不幸になるか……違いない。全くとんだ疫病神だよお前は」

リューク「俺は死神だぞ」

月「うまく言葉を返したつもりか」

月「まだお前の名前を聞いてなかったな……」

レム「レムだ」

月「レム……僕はお前の事は嫌いじゃない。お前のミサへの想いは本物だと理解した上で、敢えて言う。ミサの幸せを考えているのなら……決して彼女の前に姿を現わすな」

レム「……」

月「ミサの性格は詳しくは分からないが……人を殺したと言う事実は必ず彼女を不幸にする……恐怖や苦悩に苛まれるのもそうだが逆のパターンもありえる……人を殺した事によってタガが外れ、大勢の人間を殺戮すると言うこともあり得る。どっちにしろ彼女は不幸だ」

月「僕だって一歩間違えれば……大量殺人犯になってたかもしれない」

レム「私が言えた義理じゃないが……なぜ赤の他人のはずのミサをそこまで気遣う?」

月「その娘と妹が重なって見えたからだ。僕は……ミサに妹と同じ思いをさせたくない」

レム「フ……」

月「……悪い。つい頭に血がのぼった……死神に憑かれた人間は不幸になるか……違いない。全くとんだ疫病神だよお前は」

リューク「俺は死神だぞ」

月「うまく言葉を返したつもりか」

ワロタ

レム「お前は本当に優しい人間だな……ますます気に入ったよ。好きになってしまいそうだ」

月「本気でやめろ背筋が凍る」

リューク「こいつこんなナリでもメスだからな……案外お似合いのカップルになるんじゃねぇの?」

月「死神に性別なんてものがあったとは意外だな……お前は?」

リューク「俺はオスだ」

レム「……ここまで長話をするつもりはなかったんだがな、リュークのせいでかなり時間が掛かってしまった」

月「そろそろお別れか……お前と別れるのは少し名残惜しいな」

リューク「俺は?」

月「お前に対してそんな感情が湧き上がる訳ないだろうが自惚れるな一刻も早くここから消え失せろ二度とそのツラ見せるなそして死ね」

リューク「ひでぇ……」

レム「自業自得だろうが……」

月「……ハァ」

月「正直な事を言うと、リュークと別れるのもほんのちょっぴり僅かに名残惜しいとは思ってるよ。僕の目の前から早くいなくなればいいってのは本当だし、死んで欲しいと思うのも事実ではあるんだが……」

リューク「どっちだよ……」

レム「……そろそろノートを返してもらおうか。所有権はリュークに戻るが私がノートを管理する。こいつの挙動にも一層目を光らせておく。安心してくれ」

月「ちょっと待ってくれ……母さんが何を書いたのかちょっと気になる……」ペラッ

月(……本当に家計簿としてしか使ってなかったんだな……人の名前が書いてあるんじゃないかとヒヤヒヤしたが……杞憂だったようだな)

月「…もういいよ。受け取れリューク」スッ

リューク「……おう」

レム「すぐ私に渡せ。何度でも言ってやるが逃げようなんて考えるなよ?」

リューク「お……おう」スッ

レム「……」パシッ

月「……これでお前達が僕の目の前から消えてくれれば僕はノートの記憶を失い、いつもの学生生活に戻れるわけだな……」

リューク「残念だなぁ……せっかく再開できたのにこれで永遠にさよならなんて……」

月「お前……もういいツッコむのも疲れてきた……」

レム「夜神月……死神界に帰る前に私からお前に言っておきたいことが2つある」

月「どうせすぐに忘れるのにか……?」

レム「それでも私が言いたいんだ。好きにさせてくれ」

月「……そう言うことなら聞いてあげるよ。1つ目は?」

レム「……ないとは思うが仮にお前とミサが運命的に出会い交際したとする。その時にもしミサを悲しませるような真似をしてみろ……私のノートにお前の名前を書いて殺す」

月「……妹を泣かせてしまった前科があるから約束はできないな……まぁ気をつけるよ。会うことはないだろうけど」

リューク「あ、これ知ってるぞ。フラグってやつだ」

月(……もう無視だ無視)

レム「まぁ1つ目の奴は本気に捉えなくていい……今のお前なら悲しませるなどということはないだろうからな」

リューク「冗談だったのかよ……俺に嘘ついた事といい意外とお茶目だよなお前」

月「……それで2つ目は?」






レム「幸せになれよ。お前だけじゃない…家族もだ。お前達家族に不幸は似合わない……」

月「………最高の手向けの言葉を送ってもらったよ。ありがとう……すぐに忘れてしまうのが……本当に残念だ」

………訂正

レム「幸せになれよ。お前だけじゃない…家族もだ。お前達家族に不幸は似合わない……」

月「………最高の手向けの言葉を送ってもらったよ。ありがとう……すぐに忘れてしまうのが……本当に残念だ」

リューク「さよならだ……夜神月」

月「ああ、さよならだ……永遠に」

バサッッッ

月「………」

さらに数分後

月(……ここ最近記憶が抜けたり曖昧になる事が多くないか……?)

月(僕はまだ18の高校生なんだぞ?もうすぐ東大生なんだぞ?こんな事では先行き不安だ……)

月(これまた曖昧な記憶だが……僕は粧裕に酷いこと言ったような気がする……)

月(なんか段々思い出してきた……確か……兄妹の縁を……切る……とか)

月「……死にたい」

粧裕「……え?」

月「……あ」

月(ドアの外からわずかに声が……まさか今の聞こえてたか?でもドア分厚いしあんなつぶやき程度の声なんぞ聞こえるわけ……)

粧裕「お兄ちゃん……死ぬつもりなの?」

月「お前地獄耳だったのか初めて知ったよ」ガチャ

粧裕「お兄ちゃん考え直して!私にあんな事いったのはもう気にしてないから!お兄ちゃんの顔にビンタかました事謝るから!死んじゃやだー!!」ギュウウウウ

月「お前を残して誰が死ぬものか、お兄ちゃんはまだまだ長生きするぞあと離してくれすごく苦しい」グエエエ

粧裕「さっき嘘ついたから信用できない……」

月「……うん、無理もないな。すまない……」

粧裕「いいよもう謝んなくて……さっき部屋に来た時散々頭下げて謝ってもらったから……あんな必死なお兄ちゃん初めて見た。正直引いた」

月(こいつ……地味に刺さるセリフを……」

月「ごめん……よく覚えてない……」

粧裕「なんかここ最近のお兄ちゃんよく忘れる事多くない?……やめてよまだボケるには早いよ?」

月「余計なお世話だ。お互い様だろ……」

粧裕「……お母さんがご飯の用意が出来たって、早く行こ?」

月「粧裕……もう怒ってないのか……?」

粧裕「しっつこいなぁ、怒ってないってば」

月「お前はやさしいな……」

粧裕(なんかここ最近お兄ちゃんナイーブになってきてるんだよなぁ……)

月「よし、早く下に行くか……母さんと父さんを待たせるわけにはいかない」

粧裕「……うん!」

粧裕(ま、大切に想われて悪い気はしないけどね)

粧裕(私達はずーっと仲良しな兄妹だからね、……大好きだよ、お兄ちゃん!)

終わり

終わりです

すごいグダグダだった気がするなぁ

前回同様何かツッコミどころがあれば遠慮なく……

既に何回かやらかしていますが……

時間があれば巷で大人気のアニメコラボSSでも書こうかなーとおもってます

お付き合い頂きありがとうございました

出張に行った父ちゃんが出先で拾って持ち帰ったりはしないんか

>>126
……そんな事になっちゃったらもう運がなかったと思って諦めるしかないっすねー……



夜神パパ「…くだらない悪戯だ」ゴミ箱にポイッ

きっとこうなる

>>129
総一郎「まったくけしからんな……だが一応落し物だ警察で預ろう」

こういう可能性もなくはないですよね

総一郎「いかん、メモが切れた。お、こんなところにノートが捨てられてるなちょうどいい。えっと、この事件で脱獄した犯人は…………」カキカキ

L「日本で犯罪者の大量死?」

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