【オープニングです!】
キュラキュラキュラ…
みほ「…」
優花里「…」
麻子「…」
沙織「…」
華「…」
優花里「…平和ですねぇ…」
沙織「…いや、平和すぎるでしょ…今、試合中だよね…?」
華「まさか、ここまで全く敵車両を見かけないとは…」
麻子「ケイさん、ずいぶん慎重だな」
みほ「まだ油断はできません。このままゆっくり前進しましょう」
麻子「わかった」
麻子「…ん?」
沙織「麻子?どうしたの?」
麻子「……沙織」
沙織「なに?」
麻子「…太ったか?」
沙織「………はっ」
沙織「はぁぁぁあああ!?」
麻子「うるさいぞ」
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華「うふふ、沙織さん、まるでスピーカーみたいです」
優花里「五十鈴殿、それはちょっと酷い言い方では…」
沙織「な、何よ急に!」
麻子「さっきから戦車の左右の感覚がおかしい。沙織、体重増えただろう」
沙織「わ、私がちょっとくらい太ってても戦車がおかしくなるわけないでしょ!?」
麻子「最近よく食べてたしな、沙織」
華「大丈夫ですよ、沙織さん。女性は多少ふくよかな方がかわいらしいです」
沙織「食べても太らない人に言われても!」
優花里「あ、あの…武部殿、レーションなら余ってますから…」
沙織「そうやって遠回しにダイエットを勧めるのやめて!」
沙織「もー!太ってないってば!だって…」
みほ「…! 沙織さんっ!」
沙織「ひゃい!すいません!」
みほ「前方に敵影!シャーマン2両、ファイアフライ1両です!通信準備を!」
沙織「あ、りょ、了解!」
麻子「ほら、沙織、漫才やってる場合じゃないぞ」
沙織「わかってるってば!麻子!」
麻子「はいよ」グイッ
優花里「装填完了!いつでも打てます!」
華「お任せください。一撃で仕留めて見せます…」
みほ「みなさん、用意はいいですか?」
みほ「…それではこれより、『えすえす作戦』を開始します!パンツァー・フォー!」
【シスコン疑惑です!】
ババババババババ…
キュゥゥゥン…
ガチャッ
まほ「……ふぅ。エリカ、操縦ありがとう」
エリカ「いえ。隊長の頼みであれば、私は断りませんよ」
まほ「そうか」
エリカ「…ただ、理由を聞いてもいいですか?」
エリカ「突然、大洗まで送ってくれだなんて…何か目的が?」
まほ「…そうだな。送ってくれたんだ。エリカには話しておこう」
エリカ「はい」
まほ「…最近、私が隊員や他校からどう思われているか、知っているか?」
エリカ「…はぁ、どう、と言われても…常勝黒森峰の隊長、西住流後継者筆頭として知られているのでは…?」
まほ「そうじゃない。もっとプライベートの部分だ」
エリカ「え?プライベート?」
まほ「…どうやら私は最近、他からは【妹大好きシスコンポンコツお姉ちゃん】として覚えられているようでな」
エリカ「………は?」
まほ「いや、だから妹大好k」
エリカ「聞こえました!聞こえましたよ!そうじゃないです!」
まほ「…とにかく、そう思われているらしい。そんな描写あったか?大会終わった後に握手したくらいじゃないか?」
エリカ「唐突にメタい…いや、それ以前にも兆候はありましたよ」
エリカ「あと、隊長みたいなクールな人って、そういうギャップが可愛いと思われますから」
エリカ「他校の生徒や、ファンから勝手なイメージを付けられているのかもしれませんね」
まほ「そういうものなのか…」
エリカ「ええ、そういうものです」
エリカ「…それで、わざわざ大洗に来たのは、妙なイメージを払拭するためですよね?」
まほ「そういうことになる」
エリカ「して、その策は?」
まほ「…簡単だ。私が妹を好きではない…うん、シスコンというほど好きではないというイメージが広まればいい」
エリカ「そうですね」
まほ「…みほに、『私はお前があんまり好きじゃない』というのを伝える」
エリカ「…は?」
まほ「それを見たエリカや他の生徒が噂を広めてくれる。みほから広まるかもしれない。これだけでいい」
エリカ「えぇー…」
まほ「どうした?」
エリカ「そんなだからポンコツって言われるのよ…」
まほ「さて、そろそろみほがここに来る時間だ」
エリカ「え?こんなところに呼び出したんですか?」
まほ「いや、ここが帰宅ルートなんだ。そろそろ通る時間だからな」
エリカ「やっぱりシスコンじゃない…」
まほ「…おっと、あの人影は…エリカ、あっちに隠れててくれ」
エリカ「はいはい…」
みほ「…あれ?お姉ちゃん?」
まほ「みほ」
みほ「なんでお姉ちゃんがここに…?ここ、大洗の学園艦だよね?」
まほ「…大事な話があるんだ」
みほ「…え…」
まほ「…」
まほ「(大丈夫だ。私は言える。言うんだ。言うんだ)」
まほ「(撃てば必中。守りは固く。歩く姿は百合の花)」
エリカ「(何か混ざってる…)」
まほ「(鉄の意志、鋼の強さ)」
エリカ「(ちょっと違うし…)」
まほ「(あっ、違う。鉄の掟、鋼の心。それが西住流)」
まほ「(鋼の心鋼の心鋼の心鋼の心鋼の心鋼の心鋼の心)」
みほ「…お姉ちゃん?」
まほ「みほ」
まほ「…私は、お前が嫌いだ」
みほ「え?」
エリカ「え?」
まほ「あっ」
まほ「(あっ、しまった、テンパって変なことを、待って、みほ待って)」
みほ「…そう、だよね…」←1話のあの顔
みほ「黒森峰を負けさせて…大洗に逃げて、戦車道を初めて…」
みほ「…お姉ちゃんばっかり、責任を押し付けて…」ジワッ…
まほ「ん゛っ」←吐血
みほ「…ごめんね…ごめんなさい…ごめんなさい…」ポロポロ
まほ「み゛ほ゛っ、待゛っ」
みほ「…さよならっ」ダッ
まほ「オ゛ッ」
タタタ…
エリカ「…」
まほ「」
エリカ「…えっと…」
エリカ「わ、私からみほにフォロー入れときますから」
エリカ「か、帰りましょうか、隊長」
まほ「」
エリカ「隊長?」
まほ「」
エリカ「し…死んでる…」
【ギクッとする瞬間です!】
カチューシャ「…」カリカリ…
ノンナ「…」カリカリ…
カチューシャ「……」ピタッ
ノンナ「……? カチューシャ?」
カチューシャ「あー!もーっ!なんでこんなに書類が多いのよー!」
ノンナ「大学選抜戦が終わって、短期転校の後始末もありますし、そのせいで普段の書類もたまってしまいましたからね」
ノンナ「終わるまでお手伝いしますよ。カチューシャ」
カチューシャ「そうは言っても、こんなに長いこと机に向かいっぱなしじゃ、体がヘンになっちゃうわよ」
ノンナ「…確かに、そうですね。少し休憩しましょうか」ガタッ
カチューシャ「決まりね!演習場の様子を見に行きましょう!ノンナ!」
ノンナ「はい」←肩車
・・・・・・
クラーラ「カチューシャ様。お疲れ様です」
カチューシャ「やってるわね。ノンナ、ここで降ろして」
ノンナ「はい」スッ
ギクッ!
ノンナ「ん゛ん゛っ!!?」
カチューシャ「あっ!?」ベチャッ
クラーラ「ノンナ!?」
カチューシャ「いたた…!ちょ、ノンナ、どうしたのよ…」
ノンナ「も、申し訳ありま…いだだだだ!!」ズキズキ
ニーナ「副隊長!?凄い声が…」
アリーナ「わ、副隊長、どうしたべか、そんな珍妙な体勢で…」スッ
ノンナ「私に触るなッ!!」
アリーナ「ひぇ!?」
ノンナ「あだだだだ…」
ニーナ「あー…これは…」
カチューシャ「ニーナ、わかるの?」
ニーナ「たぶん、ギックリ腰じゃねぇがと…」
カチューシャ「…え?ぎっくり腰って…あの、お年寄りとかがよくなるあれ…?」
ニーナ「とりあえず、横になった方がいいかと…」
カチューシャ「そ、そうね…ニーナ、アリーナ。倉庫に担架があったわよね?あれ持ってきて」
アリーナ「あい」タタタ…
カチューシャ「ほら、ノンナ。少し横になっていなさい」
ノンナ「あ、ありがとうございま…」スッ
ズキンズキン
ノンナ「おー、いだいいだい…」
ノンナ「あ゛ー…どっこい…しょっ、と…はぁー…」サスサス
カチューシャ「(こんなになってるノンナ、初めてみたわね…)」
カチューシャ「すぐ担架来るから、少しだけ辛抱しなさい」
ノンナ「申し訳ありません、カチューシャ…」
カチューシャ「もういいの。今日はさっさと帰りなさい。残った書類は私がなんとかしておくわ」
ノンナ「そんな…私も…」
カチューシャ「あー、もー!いいって言ってるでしょ!さっさと治しなさいって言ってるの!休養も仕事のうちよ!いいわね!」
ノンナ「はい…」
クラーラ『…ノンナ』(ロシア語)
ノンナ『クラーラ…あなたにも迷惑を…』
クラーラ『良いザマですね、同志ノンナ』
ノンナ『…今、何と?』
カチューシャ「ちょっと!あんたたち!日本語で話しなさいよ!」
クラーラ『これであなたはカチューシャ様に肩車をすることはできない』
クラーラ『ついに私に順番が回ってきました。それだけの話です』
ノンナ『貴様っ…!』ガバッ
ギクーッ
ノンナ「あ゛ー!あ゛あ゛あ゛あ゛!!」バタッ
カチューシャ「ちょっ、何やってるのよ!ノンナ!寝てなさいったら!」
クラーラ「大丈夫でしょう」
カチューシャ「大丈夫に見えないんだけど!?クラーラ!?あなた何を言ったの!?」
クラーラ「いえ。安静にしていなさいと言っただけです」
カチューシャ「そうは見えないんだけど…」
ノンナ「おおお…!」
クラーラ「それより、カチューシャ様。同志ノンナの代わりに、私が肩車をしましょう」
カチューシャ「え?このタイミングで?」
クラーラ「ええ。私がしたいんです」
カチューシャ「そういうことなら、良いけど…」
ノンナ「い、いけません、カチュ―シャ…」
クラーラ『無様ですね。同志ノンナ』
クラーラ『そこで私がカチューシャ様を肩車するのを、眺めていなさい』
ノンナ『や、やめなさい…!カチューシャを肩車するのは私だけです…!やめ…!』
クラーラ「では」スッ
ギクッ!!
クラーラ「お゛っ!!?」ズキン
カチューシャ「うえっ!?」ベチャッ
ノンナ「えっ」
カチューシャ「もう、どうしたのクラーラ…」
クラーラ「お゛お゛お゛お゛…!!」
カチューシャ「え…まさか、あ、貴女もなの!?クラーラ!?ちょっとぉ!!?」
【大洗の日常です! その1】
ガチャッ
梓「…あや?いるー?」
あや「あ、梓」
梓「更衣室に呼び出すなんて、何か用事?」
あや「うん。ちょっとね」
あや「…はい、これ」ポンッ
梓「…って、これ何?」
あや「西住隊長のタンクジャケットだよ」
梓「うん。それで?」
あや「…え?」
梓「ん?」
あや「…ねぇ、嗅がないの?」
梓「…は?」
あや「や、だからね。匂い嗅がなくていいの?」
梓「ちょ、ちょっと待ってあや!何言ってんの!?」
あや「いや、梓って西住隊長の匂い大好きじゃん」
梓「ちょっ、そんなことないから!何その情報!」
あや「ネットに書いてあって」
梓「ネットを鵜呑みにしない!」
あや「なぁんだ、違うのかぁ…」
梓「えぇ…そんな風に思われてたんだ、私…」
あや「結構有名な話なんだけど」
梓「どっから出たのその噂…」
あや「いや、梓って西住隊長の事大好きでしょ?」
梓「確かに尊敬してるけど、私が隊長と直接話してるのって本編じゃほとんどないからね」
あや「本編とか言わない。それで、尊敬の念がおかしくなって匂いフェチに…とか、そんな感じじゃない?」
梓「いや、そうだけどさすがに匂い嗅ぐまでは…」
あや「…それで、嗅いだことあるの?」
梓「あ、あるわけないじゃん!」
あや「そっか、ないのかぁ」
梓「…あやは、嗅いだことあるの?」
あや「ないけど」
梓「じゃあ、この話はおしまいね。ジャケットを戻して帰ろう」
あや「まーまー、せっかくだしちょっとだけ嗅いでみない?」
梓「なんで!?」
あや「いや、梓が匂いフェチになった方が面白いし…」
梓「そうやって人を玩具にしないで!」
あや「ほらほら、とりあえず試してみなよ」グイッ
梓「押し付けないで!」フガフガ
あや「…どう?」
梓「どうって…洗剤の匂いしかしないけど…」クンクン
あや「えー?ミホニウムの匂いは?」
梓「ミホニウム!?」
あや「まぁいいか。私も嗅いでみよっと」クンクン
梓「…ね、洗剤の匂いしかしないでしょ?」クンクン
あや「うーん…」クンクン
ガチャッ
あゆみ「忘れ物しちゃった…って」
あや「」クンクン
梓「」クンクン
あゆみ「何してんの?」
あや「あ、これはね…」
~~~
みほ「傘忘れちゃった…更衣室に置きっぱなしにしちゃったかなぁ」タッタッ
みほ「…あ、鍵空いてる。よかったぁ」
ガチャ…
梓「」クンクン
あや「」クンクン
あゆみ「」クンクン
優季「」クンクン
桂利奈「」クンクン
紗季「」クンクン
みほ「」
バタン…
みほ「」
~~~~
プルルルル…ピッ
杏「もしもーし。おー、西住ちゃん。どったの?」
杏「…え!?転校したい!?なんで!?」
【華麗なる食卓です!】
コンコン
ガチャッ
ダージリン「いらっしゃい、アッサム、ペコ」
アッサム「ご、ごきげんよう、ダージリン…」
ダージリン「さ、あがってあがって」
オレンジペコ「お、お邪魔します…」
ダージリン「すぐ用意するから、適当に寛いでいて頂戴」
アッサム「…はぁー…」
オレンジペコ「アッサム様、お気を確かに…」
アッサム「なんで来ちゃったのかしら…」
オレンジペコ「でも、ダージリン様が手料理を振る舞ってくださるのですから、断るわけにも…」
アッサム「そうだけれど…あなた、ダージリンの手料理を食べたことがあるの?」
オレンジペコ「それはないですけど…」
アッサム「だから、貴女はそんな呑気でいられるのよ…」
オレンジペコ「あ、あの、それはどういう…」
アッサム「貴女、ダージリンが料理できそうに見える?」
オレンジペコ「………………………………………できると、思います」
アッサム「嘘が下手なのね、オレンジペコ」
アッサム「私は見たことがあるけれど…料理と呼べるギリギリのレベルよ、あれは…」
オレンジペコ「えぇ…」
アッサム「そういえば、何を作るつもりなのかしら…」
アッサム「あの、ダージリン?」
ダージリン「何かしら?」
アッサム「今日は何を作るおつもりですか?」
ダージリン「…今度、黒森峰の方を招くことになったのはご存知?」
オレンジペコ「そういえば、話していましたね。来年度のことでお話があると」
ダージリン「その時のおもてなしを考えたのだけれど、あちらの副隊長のエリカさん、ハンバーグが好みなんですって」
ダージリン「だから今日はその練習に、貴女達二人にハンバーグをご馳走するわ」
アッサム「…あ、ありがとうございます…」
オレンジペコ「…アッサム様」
アッサム「分かってるわ。もう覚悟を決めましょう。黒森峰の皆さんに被害が及ぶ前に、私たちでダージリンを止めないといけないわね」
・・数分後・・
ダージリン「…お待たせしたわね」
アッサム「ヒッ」
オレンジペコ「アッサム様…!」
ダージリン「あらあら、そんなにソワソワして。楽しみだったのかしら?」
アッサム「ええ、ダージリン様の手料理を食べられないローズヒップやルクリリが可愛そうですね」
ダージリン「ふふっ、それじゃ召し上がれ」
コトッ
アッサム「…ん?」
オレンジペコ「…えっ?」
ダージリン「? どうしたの?」
オレンジペコ「ア、アッサム様…?」ヒソヒソ
アッサム「何よこれ…?色も形も整ってるし、凄く良い香り…これ、本当にダージリンが…?」ヒソヒソ
ダージリン「さ、遠慮しないで」
オレンジペコ「頂きます」
アッサム「い、頂きます」
モグモグ
アッサム「…!(ん…!?何これ、本当に美味しい…!?)」
ダージリン「どうかしら?」
アッサム「お、美味しいです、ダージリン」
オレンジペコ「凄い…!ダージリン様、お料理できたんですね。世間ズレした中二病格言おばさんかと思っていたのに…!」
アッサム「ペコ!?」
ダージリン「えっと…何か気になることを言われた気がするけど、気のせいかしら…?うん、気のせいね」
アッサム「それにしても、本当に突然美味しくなって……ん!?」
ダージリン「…どうかした?」
アッサム「…ペコ。オレンジペコ」ヒソヒソ
オレンジペコ「…はい?」ヒソヒソ
アッサム「…あそこのゴミ箱に入ってる袋って、あれ…」ヒソヒソ
オレンジペコ「…レトルトのハンバーグ、ですね…」ヒソヒソ
アッサム「…ダージリン、その…最近、他のお料理も覚えましたか?」
ダージリン「ええ。少しは」
アッサム「…では、カレーライスの作り方はわかりますか?」
ダージリン「ええ、わかるわよ。お湯を沸かした鍋の中に、袋を入れればいいのよね?」
アッサム「…ラーメンは?」
ダージリン「カップの中にお湯を入れて、蓋を閉めて待てば良いのでしょう?」
オレンジペコ「…やっぱり」
アッサム「…あぁ…」
ダージリン「…?ペコ?アッサム?どうかしたの?」
アッサム「い、いえ。何も」
オレンジペコ「ええ、なんでも…あ、すみません、ダージリン様。少し失礼しますね」
ダージリン「ええ」
オレンジペコ「…」
ピッ ピッ
プルルルルルル…
オレンジペコ「…もしもし。アンチョビ様ですか?」
オレンジペコ「ちょっと相談が…お料理を教えてほしい人がいるんですが…」
【ダチョウさんチームです!】
ワイワイ…
アンチョビ「…ん?倉庫の方が騒がしいな…?」
アンチョビ「おーい、お前ら。何やってんだ?」
ペパロニ「あっ!姐さん!待ってたんすよ!」
アンチョビ「おう、ペパロニ。何だこの騒ぎは?」
カルパッチョ「姐さん、これを見てください」
アンチョビ「なんだコレ…水槽?バスタブか?なんでこんなところに?」
ペパロニ「いや、今この中に熱湯が入ってるんですよ」
アンチョビ「熱湯?こんなにか?料理にでも使うのか?」
カルパッチョ「…実は、隊員のみんなと話してたんですけど」
アンチョビ「うん」
カルパッチョ「姐さんって、ツッコミが上手いじゃないですか」
アンチョビ「え!?いきなり何の話だ!?」
カルパッチョ「あと、こういう伝統芸能が似合いそうだなぁと思って、みんなで用意したんです」
アンチョビ「伝統芸能!?何が!?」
ペパロニ「ほら、そういうところがピッタリなんスよ」
アンチョビ「ちゃんと説明しろよぉ!」
カルパッチョ「じゃあ姐さん、とりあえずこの熱湯に入ってもらえますか?」
アンチョビ「なんで!?イヤだよ!」
カルパッチョ「え…?」
アンチョビ「当たり前だろ!なんだそのリアクション!」
カルパッチョ「…どうしよう、ペパロニ…姐さん、入ってくれないみたいなんだけど…」
ペパロニ「そりゃあ困ったな…」
カルパッチョ「みんなにも協力してもらったのに、このまま片付けるのも勿体ないわよね…?」
アンチョビ「え?何この流れ?」
ペパロニ「しょうがないな、じゃああたしが入るよ」
カルパッチョ「いや、それじゃあ私が入るわ」
アンチョビ「あ、じゃ、じゃあ私が…」
ペパロニ・カルパッチョ「どうぞどうぞ」
アンチョビ「えぇ!?何だそれぇ!?」
ペパロニ「ほら姐さん!みんな待ってますから!」
カルパッチョ「みんなー?アンチョビ姐さんのカッコイイところ、見たいわよね?」
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
アンチョビ「その悪ノリみたいな統帥コールやめろよぉ!」
アンチョビ「わかった!入る!入るから!」
ペパロニ「さっすが統帥!」
アンチョビ「いいか?でもゆっくりだぞ!ゆっくり自分のペースで入るから!」
カルパッチョ「ええ。それで大丈夫ですから」
アンチョビ「自分のペースでゆっくりだからな!」
アンチョビ「いいな!押すなよ!絶対に押すなよ!?」
ペパロニ「分かってますよ!」
アンチョビ「押すなよ!?ホントだぞ!?」ソロソロ…
ペパロニ「」ジリジリ
アンチョビ「絶対に押すなよ!押s」
ペパロニ「てりゃ」ドンッ
アンチョビ「あぶっ」バッシャーン!
カルパッチョ「ああっ!統帥!!」
ペパロニ「うわぁ!統帥がー!!」
アンチョビ「あっぷ!うぷっ」
ペパロニ「おぼれてるぞ!引っ張れ!」
カルパッチョ「統帥!」ザバーッ
ドサーッ
アンチョビ「」
カルパッチョ「大変!ペパロニ!水を出してあげて!」
ペパロニ「わかった!」グッ!グッ!
アンチョビ「」ピューッ!ピューッ!
ペパロニ「姐さん水噴いてるぞ!」
カルパッチョ「ペパロニ!続けて!」
アンチョビ「…んっ!うわぁああ!!」ガバッ
ペパロニ「姐さん!姐さーん!!」ダキッ
カルパッチョ「姐さんっ!」ダキッ
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
アンチョビ「あれ…?私、溺れて…?」
アンチョビ「…あっ…」
ペパロニ「姐さん?」
アンチョビ「…う…」
アンチョビ「うわあああああーん!バカバカ!なんでこんなことするんだよーっ!」
ペパロニ「ちょっ、姐さん…」
アンチョビ「もうみんな嫌いだー!訴えてやるーっ!!」ダダダッ
カルパッチョ「ああっ!姐さん!」
ペパロニ「ねえさーん!!」
タタタ…
カルパッチョ「…姐さん、最後までやりきってましたね…」
ペパロニ「なー?似合うって言ったろ?」
カルパッチョ「…って、それどころじゃないわ!追いかけて謝らないと!ペパロニ!行くわよ!」
だいたい半分くらいなので、いったんここまで
熱湯風呂で伝統芸能するドゥーチェの画像ください
上島竜兵のキスネタは誰がやるのかな?
>>29
ペパロニとキスネタやって顔真っ赤にしてるチョビの画像ください
あ、もうちょいしたら後半戦投下します
【大洗の日常です! その2】
そど子「うーん…?ない、ない…」
ゴモヨ「そっちにあったー?」
パゾ美「こっちにもないよー?」
そど子「ああ、どうしよう…」
麻子「…ん、そど子じゃないか」
そど子「園みどり子!」
麻子「何でもいいだろうそーどー子」
そど子「もう!…ああ、今それどころじゃないんだった…!」
麻子「何してるんだ?」
そど子「あ、貴女には関係ないわよ!」
ゴモヨ「おはよう、冷泉さん」
パゾ美「実は、そど子が腕章をなくしちゃって…」
麻子「腕章?」
そど子「あ!何で言っちゃうのよ!」
麻子「ああ、あの腕につけてたボロい奴か」
そど子「ボロくなんてないわよ!」
パゾ美「まぁ、確かにだいぶ痛んでたよね…」
そど子「ちょっと!」
麻子「実際痛んでただろう。端っこはボロいし、『風紀』の刺繍もちょっと崩れてたぞ」
麻子「安全ピンもちょっとサビてたし、変えるにはいいタイミングじゃないか」
そど子「余計なお世話よ!」
ゴモヨ「あれ、そど子が風紀委員になったときからずっとつけてるの」
パゾ美「だから、愛着があるんでしょう。私たちも見つけてあげたいんだけど」
麻子「それは大変だなぁ」
そど子「他人事だと思って…!」
麻子「他人事だからな。実際、そんな大事なモノだったらなくすんじゃない」
そど子「う…!」
麻子「おおかた、安全ピンが錆びてて外れたんだろう」
麻子「どっかに落ちてたら針がむき出しだろうし危ないぞ」
麻子「そもそも、裏側に名前書いてあっただろ?見つけたらだれか届けてくれるんじゃないか」
そど子「そうだけど…ん?」
そど子「…ちょっと待って。あなたさっきから、刺繍の傷といい安全ピンといい、裏の名前といい、何でそんなに詳し…」
麻子「今度から気をつけろよ。ほらっ」パシッ
そど子「あっ…」
パゾ美「あ、これ…」
ゴモヨ「冷泉さんが拾っててくれたんだ」
そど子「…も、持ってたんなら早く出しなさいよ!なんで…」
麻子「んー?」
そど子「…っ…!」
そど子「…あ、ありがと…」
麻子「よし、じゃあ私はもう行くからな。遅刻するなよ、風紀委員」
そど子「遅刻…って、あぁ!もうこんな時間じゃない!!私たちも速く教室に戻るわよ!!」
タタタ…
【告白特訓大作戦です!】
アリサ「…」
アリサ「…タカシ…」
アリサ「…私、あなたが好き」
アリサ「お願い。私と付き合ってください」
アリサ「……」
アリサ「…ど、どう?」
ナオミ「ダメね。全然ダメだわ」
アリサ「…今、結構頑張ったんだけど…」
アリサ「隊長、どうですか?」
ケイ「んー、アリサは可愛いけど、何か足りないのよねぇ」
ナオミ「いきなり告白だけされても、アプローチとか一切ないしね。どうも響いてこないっていうか」
アリサ「そんなこと言われても…」
ケイ「まぁ、練習相手になってあげるって言いだしたのは私だしね。最後まで面倒見るわよ」
アリサ「隊長、どうしてそこまでしてくれるんですか…?」
ケイ「ん? 赤くなってるアリサが面白くて」
アリサ「えー…」
ナオミ「私はケイに『面白いものが見れる』って言われて、来てみればこの様子だしね。さっさと済ませてくれる?」
アリサ「でも、もうこれ以上やれって言われても…」
ケイ「んー、そうねー…あ、それじゃあナオミ。お手本見せてあげれば?」
ナオミ「え?私が?」
ケイ「そーそー。ナオミ、そういうの慣れてそうだし」
ナオミ「別に慣れてないけど…」
アリサ「お願いよ、ナオミ」
ナオミ「んー、しょうがないな…」
アリサ「じゃあ、私が相手ってことで…」
ケイ「」ワクワク
ナオミ「…」壁ドンッ
アリサ「あっ」
ナオミ「…アリサ」顎クイッ
アリサ「えっ」
ナオミ「私の女になれ」
アリサ「…」
ケイ「アリサ?」
アリサ「…は、はひ…お願い、しまひゅ…」
ケイ「はーい、ストップストップ」
ナオミ「あ、しまった。つい…」
ケイ「アリサ、顔真っ赤よ?大丈夫?」
アリサ「へぁ…」
ケイ「あー、ダメねこれ。ナオミ、やりすぎ」
ナオミ「アリサ―、戻ってこーい」
アリサ「…あ、わ、私何を…」
ケイ「っていうか、シチュエーションがおかしくなかった?『私の女になれ』っておかしいでしょ」
ナオミ「…じゃあ、ケイが手本見せてあげれば?」
ケイ「えー?私?」
ナオミ「私はやったんだから、今度はケイがやるべきじゃない?」
アリサ「…あの、二人して私を玩具にしてません?」
ケイ「じゃ、いいかしら?アリサ?」
アリサ「えっ、ちょっ」
ケイ「…アリサっ」ギュッ
アリサ「へ…?た、たいちょ…」
ケイ「…アリサ…私、アリサが好き」ギューッ
アリサ「(当たってる!何か当たってる!)」
ケイ「…私が恋人じゃ、イヤ…?」上目遣い
アリサ「…た、隊長っ!」ギューッ
ナオミ「はーい、そこまで」
ケイ「アリサ、チョロすぎ」
アリサ「だって、普段の隊長と違う上目使いとか、ムネ押し当てたりとか、それで私」
ナオミ「ダメね。これ以上やってもアリサがおかしくなるだけだと思うけど」
ケイ「そうねぇ…それじゃアリサ、十分見本は見せたでしょ。もう1回やってみなさい」
アリサ「参考になった気がしないんですけど…わかりました」
ケイ「じゃあナオミ、相手役よろしく」
ナオミ「イエス、マム」
アリサ「それじゃあ、いくわよ」
ナオミ「どうぞ」
アリサ「…んー!」壁ドンッ
ナオミ「(つま先立ちで壁ドンしてる…)」
ケイ「(かわいい)」
アリサ「タカシ…私、あなたが好き」グッグッ
ナオミ「(これ何?胸を押し当てようとしてんの…?)」
ケイ「(サイズ不足よねぇ)」
アリサ「…ど、どうかしら…?」
ナオミ「…」
ケイ「…」
アリサ「…あ、あの…?」
ケイ「あー、アリサ…何か、ごめんね」
ナオミ「うん。アリサは普段のアリサのままの方が可愛いよ」
アリサ「え!?ちょっと、どういうことですか!?ちょっとぉ!?」
【うろうろ作戦です!】
…ヴォォォォォン…
絹代「…」
ブォォォ…
絹代「…」
絹代「(やはり、バイクは良い)」
絹代「(前だけを見て、風を切り、ただただ真っすぐ疾走することが、これほどまでに気持ちが良いとは)」
絹代「(私のことも、戦車道のことも、将来のことも、この瞬間だけは何も考えない。考える必要はないんだ)」
絹代「(この風が、空気が。私の心を洗ってくれる)」
絹代「(そう、この瞬間だけは、何も考えずに…)」
絹代「(何も…)」
キキッ
絹代「…ここはどこだろう」
絹代「(いかんいかん…本当に何一つ考えずに走ってしまった…どこなんだここは…)」
絹代「(何も考えないとは言っても、せめて自分の所在くらいは知っておかなければ…)」
「……ん?西隊長か?」
絹代「はて?」
まほ「…大学選抜戦以来だな。どうしたんだ、こんなところで?」
絹代「これは西住殿…ではなく、まほ殿とお呼びすればよろしいでしょうか」
まほ「呼びやすいようにすればいい。ところで、黒森峰に何か用事かな?」
絹代「…えっ、黒森峰?」
まほ「ん? ここは黒森峰の母港だけど」
絹代「黒森峰の母港、と言いますと…」
まほ「熊本だが…」
絹代「…な、なんてことだ…私は気づいたら熊本まで来てしまったのか…」
まほ「気づいたらって…え?まさかそのバイクで来たのか?」
絹代「いやぁ、ドライブを楽しんでいたら、気づけば自分がどこにいるのかもわからず…」
まほ「知波単の母港は千葉の筈では…」
絹代「ずいぶん長いこと走ったとは思いましたが、いやぁまさか熊本まで来てしまうとは!」
まほ「(絶句)」
絹代「はっはっはっ!」
まほ「はっはっはっ!」
まほ「じゃなーい!」
絹代「ひえっ」
まほ「…ともかく、早く帰った方がいいだろう。学園のみんなも心配しているんじゃないか?」
絹代「確かに、休暇で少しだけ走ってくると言い残したっきりなので、私を探し回っているかもしれません」
まほ「じゃあ、早く帰ってやった方が良い。ここからずっと北に行けばいいんだ」
まほ「…あと、手ぶらでも帰りにくいだろう。馬刺しでもお土産にするといい。ほら」
絹代「これはこれはご丁寧に申し訳ない!それでは!」
ヴォォォン…
~~~~
キキッ
絹代「…ふぅ、だいぶ走った…さて、ここはどこかな。そろそろ自分の所在を確認せねば…」
「…あれ?あなた…」
絹代「む?」
カチューシャ「やっぱり、知波単の隊長さんじゃない」
ノンナ「こんにちは、絹代さん」
絹代「これはカチューシャ殿、ノンナ殿。大学選抜の試合ではお世話になりました」
カチューシャ「いいのよ。それで、今日はプラウダに何の用かしら?」
絹代「カクカクシカジカ四角いウラヌス」
カチューシャ「(絶句)」
ノンナ「えぇ…」
絹代「あのぅ…?」
カチューシャ「ちょ、ちょっと!ここプラウダよ!?青森!東北!」
絹代「あいたーっ!」
ノンナ「(軽っ…)」
カチューシャ「何!?知波単は1にも2にも突撃しかないわけ!?」
絹代「おお、突撃と表現するとは!なるほど!そういう考え方もありますね!」
カチューシャ「感心してる場合じゃないでしょ!」
絹代「…そ、そうでした…早く帰らねば…」
カチューシャ「もー、仕方ないわね…ノンナ!」
ノンナ「はい。絹代さん、ここは寒いでしょう。この上着を」
絹代「おお、暖かいです!」
ノンナ「それから、お土産に青森のリンゴをいかがでしょうか。知波単の皆さんで召し上がってください」
絹代「これはこれは丁寧に申し訳ない!頂きます!」
カチューシャ「いい?千葉はここからずっと南よ?地図でいうと下の方!今度は迷わないでよ!」
絹代「はい!お世話になりました!それでは!」
ヴォォォン…
~~
キキッ
絹代「…ふぅ、だいぶ暑くなってきたな。さて、ここはどこだろう…」
「…あれ?キヌヨじゃない?」
絹代「はて?」
ケイ「ハーイ!久しぶりね!」
絹代「…あいたーっ!」
ケイ「えっ!?何!?どういうこと!?」
【大洗の日常です! その3】
左衛門座「んー…?あれー…?」ガサガサ
ガチャッ
エルヴィン「ただいまー」
左衛門座「おお、帰ったかエルヴィン」
エルヴィン「あれ、左衛門座だけか」
左衛門座「ああ。おりょうとカエサルはクラスの用事で少し遅くなるそうだ」
エルヴィン「ふぅん…」
エルヴィン「…ところで、冷蔵庫なんて漁ってどうしたんだ?お腹空いたのか?」
左衛門座「いや、ここに入れておいた私のプリンを知らないか?」
エルヴィン「プリン?」
左衛門座「ああ、コンビニで買ったちょっと高いヤツなんだが…」
エルヴィン「…えっ…?」
左衛門座「ん?」
エルヴィン「…あれ、左衛門座のだったのか…?」
左衛門座「…まさか、お主…」
エルヴィン「…すまん、左衛門座…私が食べた」
左衛門座「…っ!」ガタタッ
シャキーン
エルヴィン「ちょ、模造刀持ちだすのやめろ!」
左衛門座「松本ぉ!貴様ぁ!」
エルヴィン「唐突に本名で呼ぶな!」
左衛門座「あれは…あれはなぁ!私が今日の練習の後に食べようと思って買っておいてなぁ!どれだけ楽しみにしていたか!」
エルヴィン「だから、悪かったって…買って返すから…」
左衛門座「そんな食いしん坊だから太るんだろう!」
エルヴィン「」ピクッ
エルヴィン「…なんだと?」
左衛門座「そうかそうか!そのコートは体のラインを隠すために来ていたんだな!」
エルヴィン「は、はぁ!?それならカップに名前でも書いておけばいいんじゃないんですかぁー!?」
左衛門座「この下郎めっ!切り伏せてくれる!」
ガララッ
おりょう「…なーにやってるぜよ?」
左衛門座「おりょう!止めるな!」
おりょう「イチャついてるところ申し訳ないけど、私のシュークリームを知らないぜよ?」
左衛門座「」ピクッ
エルヴィン「シュークリーム?」
おりょう「冷蔵庫に入れておいたはずなのに、見当たらんぜよ」
左衛門座「…あ、あれ、おりょうのだったのか…」
おりょう「え?」
左衛門座「…す、すまぬおりょう…」
おりょう「…は、はぁぁぁ!?左衛門座!勝手に食べたのか?」
左衛門座「うるさいっ!私だってエルヴィンに勝手にプリンを食べられてるんだぞ!私だって被害者だ!」
おりょう「逆ギレもいいところぜよ!私のシュークリームを返すぜよ!」
左衛門座「はあー?そんなに言うなら袋に名前でも書いておけばよいんじゃないでござるかぁー!?」
エルヴィン「ブーメランを投げるのはやめろ!」
おりょう「もういい!こんな家にいられるか!私はグデーリアンのところに泊めてもらうぜよ!」
エルヴィン「ちょ、私だってお泊りなんてしたことないんだぞ!」
ガララッ
カエサル「帰ったぞー…って、うわっ。何してるんだ3人とも…」
左衛門座「止めるなカエサル!」
おりょう「さよならだけが人生、ぜよ!」
エルヴィン「カエサル…ちょっと助けてくれ…」
カエサル「…なんだ、いつものヤツか。勝手にやっててくれ」
エルヴィン「いつものってどういうこと!?」
カエサル「まぁ、気が済むまでやっててくれていいんだけどさ、私のハーゲン様知らない?」
おりょう「」ピクッ
エルヴィン「ハーゲン?何味?」
カエサル「イチゴ」
エルヴィン「チョコチップなら私のだぞ」
カエサル「それは冷凍庫に入ってた」
左衛門座「見ていないが…」
おりょう「…か、カエサル」
カエサル「ん?」
おりょう「…す、すまん、ぜよ。つい出来心で…」
カエサル「…お、お前ぇ!あれは私が自主トレの後に食べようと思って買ってたんだぞ!」
左衛門座「そんなにバカバカ食うから太るんだよ!バーカバーカ!」
おりょう「うるさいぜよ!そんなに言うならカップに名前でも書いておくぜよ!」
カエサル「返せっ!私のハーゲン様を返せっ!イチゴ味だぞ!」
エルヴィン「…はぁー…もう疲れたな…」
スッ
左衛門座「どこに行く!」
おりょう「裁判長がいないとおさまりがつかんぜよ!」
エルヴィン「誰が裁判長だ!」
エルヴィン「…その、この前買ってたピノがあるからさ。皆で食べよう」
おりょう「えっ?」
カエサル「ピノ?えっ?」
エルヴィン「みんなで美味しいもの食べて、それでこの話は終わりにしよう。それでいいだろう?」
左衛門座「…」
おりょう「…」
カエサル「…」
エルヴィン「…どうした?みんなして黙っ……! まさかっ…!」ドタドタ
ガララッ
左衛門座「…えっと…その、この前練習した後、エルヴィンだけ車長会議とかで遅くなっただろう…?」
おりょう「その時、3人で先に帰ったら凄く暑くて、冷蔵庫見たらピノが入ってたから…」
カエサル「誰のかわかんないけど、まぁいっかって話して…その…す、すまない」
エルヴィン「…お、お前らぁーっ!!」
【もぐもぐ作戦です!】
ミッコ「…おーい、ミカ、アキー。戻ったよー」
アキ「おかえり、ミッコ」
ミカ「お疲れさま。ミッコ」
ミッコ「ほら。結構採れたよ」ドサドサ
アキ「わぁ、今日もたくさん。お魚もこんなに…」
ミカ「いつもありがとう、ミッコ」
ミッコ「いいって、いいって。もう慣れっこだからさ」
アキ「…あれ?このキノコは初めて見るね」
ミッコ「うん。一応採ってきたけど、食べられるかわかんないよ?」
ミカ「ちょっと見せてもらえるかな」
ミッコ「ほい」
ミカ「…」
アキ「わかるの?」
ミカ「うん。食べられるよ、これは」
アキ「えー?なんでわかるの?」
ミカ「さぁ、何故だろうね?」
ミッコ「私はパスかなー。ちょっと怖いし」
アキ「私も。ミカ、食べていいよ」
ミカ「うん、それじゃあ、頂きます」パクッ
モグモグ…
アキ「…」
ミッコ「…どう?」
ミカ「うん。おいしい。おいひい」
アキ「ん?」
ミカ「ほんろ、ありあとうね。ミッコ、アキ」
ミッコ「ちょっと、何か様子おかしくない?」
ミカ「いつも付き合ってくぇて、食べ物も持ってひてくれて」
ミカ「本当にありがとう…ありぁとうね…うっ…!ううっ…!」ボロボロ
アキ「うわっ!ミカ!なんで泣いてるの!?どうしたの!?」
ミカ「うぅぅ…えぐっ…ひっぐ…」ボロボロ
ミッコ「毒キノコだったのかなぁ…どうしよう…」
アキ「ちょっと待って…あった、解毒薬」
ミッコ「なんでそんなの持ってるの?」
アキ「ミカ、拾い食いしてすぐ体調悪くするから…」
ミッコ「あぁ…」
アキ「効果が出るまで時間がかかるんだけど、とりあえず飲ませておこうか」
アキ「…ほら、ミカ、これ飲んで」
ミカ「え…やらぁ…おくすりいやぁ…」
アキ「」キューン
ミッコ「アキ。しっかり」
アキ「ハッ…ほ、ほらミカ?ちゃんと飲まなきゃダメだよぉ?」
ミカ「んぁ…」
ゴクン
アキ「ほーら、よくできましたねー…」ナデナデ
ミカ「んぅ…」ゴロゴロ
アキ「…」ナデナデナデナデ
ミッコ「アキ。戻ってきて」
アキ「ハッ…!わ、私また…!」
ミカ「んー…すぅー…」
アキ「あ、寝ちゃった…」ナデナデ
ミッコ「(まだ撫でてる…)」
アキ「流石に寝て起きたらもとに戻ってるかな…」
ミッコ「…で、どうすんの?顔に落書きでもしとく?」
アキ「だ、ダメだよ!」
ミッコ「この前ミカがミーティング中に居眠りした時は、『帽子の内側に接着剤付けちゃおっか』とか言ってたじゃん」
アキ「それはそれ!」
ミッコ「都合がいいこと言うなぁ…」
ミッコ「ミカのせいで母性でも目覚めちゃったの?」
アキ「そ、それはその…そう、かも…」
ミッコ「…はぁ、だめだこりゃ。起きるまで待とうか」
~~~
ミカ「…」
スマホ『おくすりいやぁ…』
ミカ「こんな動画に意味があるとは思えない(継続特有の早口)」
アキ「ミッコ、いつの間に撮ってたの…?」
ミッコ「こんな面白いもの、動画にしない手はないでしょ?」
ミカ「…要求は何かな、ミッコ」
ミッコ「別にー?面白いもの見れればいいだけだしー」
ミカ「…ふ、ふふ…そうだね。これも、私の受けるべき罰なのかな…」
ミカ「素直に受け入れることにするよ…うん…」ジワッ
アキ「ちょ、ミッコ!ミカ、素面で泣きそうだから!動画消してあげてー!」
【大人たちのお食事会です!】
ガチャッ
コッ コッ…
しほ「…お待たせしました」
理事長「おお、西住さん。こちらへ」
役人「…ご無沙汰しておりますね。家元様」
しほ「…どうも」
ガタッ
しほ「…」
役人「…」
理事長「さ、どうぞ遠慮せず」
しほ「…では、頂きます」
役人「頂きます」
しほ「(…どういう事かしら。理事長が、わざわざ私とこの役人をこんな会食に呼び出すなんて)」
しほ「(大洗と大学選抜の試合から、西住流と文科省の間に深い溝ができていたのは事実)」
しほ「(この会食を通じて、その関係修復を考えているのかしら)」
しほ「(…このお店も、決して安くはなさそうね。さて、まずはこの役人様の様子を伺いましょう)」パクッ
モグモグ
しほ「…んぅ…?」
理事長「どうしましたか?」
しほ「いえ、何でもありません」
しほ「(えっ…?何これ…?この、何…?)」
しほ「(どうしよう…すっごい不味い、コレ…)」
しほ「(全然味しないし、変な触感しか感じられないし…)」モグモグ
しほ「(…あ、ここちょっと味濃い…ってやっぱりマズい!何よこれは!)」
理事長「」モグモグ
しほ「(理事長は普通にしてるし…)」
しほ「(え?もしかして私の口に合わないだけ?これ)」
しほ「(そういえば、普段は菊代の作ってくれた肉じゃがとか家庭料理ばっかりだし…)」
しほ「(仕事の都合で出張した時はいっつも吉●家とかばっかりだったわね…)」
しほ「(やっぱり私の貧乏舌に合わないのかしら…?)」
役人「どうしました?家元?」
しほ「いえ、何でも」
役人「そうですか」パクッ
役人「」モグモグ…
役人「(…えっ…?何これ…?)」
役人「(なんだコレ…どうしよ、凄い不味いんだけど…)」
役人「(家元様を煽ってやろうと思ってたらなんだこれ…ちょっと頭が回らない…)」
役人「(そもそもこの…何?この貝みたいな…何これ?)」
理事長「」ゴクゴク
役人「(理事長は普通にしてるし…というかワイン飲んでるし…)」
役人「(俺の口に合わないだけなのかなコレ…)」
役人「(そういえば普段は自炊なんてしないから、基本的に毎日コンビニ弁当だし…)」
役人「(仕事で外で食べるときも大体す●家とか、デスクに張り付いてる時はカ●リーメイトくらいしか…)」
役人「(やっぱり俺の貧乏舌に合わないだけなのか…?)」
しほ「どうしました、役人殿?顔色が優れませんが」
役人「いえ、別に」
理事長「うん、なかなか美味しいですな、コレ」
役人「!!」
しほ「!!」
役人「(こ、コイツ!)」
しほ「(普段から結構いい物食べてやがる!)」
役人「(そうだよな…やっぱり俺の舌が貧乏くさいだけか…)」
しほ「(そもそも何なのよあれは…貝みたいな…何アレ…?)」
役人「(もうちょっとだけ食べたらおいしくなるんじゃ…)」パクッ
しほ「(もうひとつまみしてみましょう。何かの間違いだったのかも…)」パクッ
モグモグ
役人「(いややっぱ不味い!)」
しほ「(ダメだわ!ぜんっぜん美味しくない!)」
理事長「どうしました?お口に合いませんでしたかな?」
役人「い、いえ」パクッ
しほ「とんでもない」パクッ
モグモグ
役人「(あーーーー!!不味いーーーーー!!)」
しほ「(もういやーーーー!!普通の定食が食べたいーーーー!!)」
~~~
理事長「…では、今日はこれで失礼します」
しほ「はい、ごちそうさまでした」
役人「それではまた」
ガチャ バタン
理事長「あー運転手さん、XXまで…」
ブロロロロ…
しほ「…」 ←食べたりない
役人「…」 ←食べたりない
しほ「…」
役人「…」
しほ「では、私も失礼しますね」
役人「ええ、それでは」
しほ「…」
役人「…」
しほ「(…帰りにやよ●軒でも寄って帰りましょう…)」
役人「(…帰りにコンビニでビールとから揚げ買って帰ろ…)」
【エンディングです!】
まほ「…」
みほ「…」
パチッ
まほ「…なぁ、みほ」
みほ「ん?」
まほ「明日には、大洗に帰るんだろう?」
みほ「うん。明日の朝に出発するつもりだよ」
まほ「そうか」
みほ「…ありがとう、お姉ちゃん」
まほ「私は何もしていないさ」
みほ「熊本にいるあいだ、本当に楽しかったから」
パチッ
まほ「…みほ」
みほ「なぁに?」
まほ「熊本に…黒森峰に帰ってくるつもりはないか?」
みほ「…」
パチッ
まほ「あの事件のことも落ち着いている。エリカや小梅も、みほと一緒に戦車道をやりたいはずだ」
まほ「私はもう卒業だが…来年は、一緒に黒森峰の大学にでも…」
みほ「…ごめん、お姉ちゃん」
みほ「…大学はわからないけど、私は大洗で卒業したいの」
みほ「みんなが、私が絶対に守りたかった友達がいるから」
まほ「…そうか。そうだな。すまない、急にこんなことを言って」
みほ「ううん。嬉しい」
パチッ
まほ「私たちはいつでも待っている。お母様も、本当はみほと一緒にいたいはずだ。あの人はちょっと不器用だけどな」
まほ「今日みたいに、いつでも帰ってくれb」
パチッ
みほ「王手」
まほ「えっ」
まほ「み、みほ、待っ」
みほ「えー?待ったナシって言ったのお姉ちゃんだよ?」
まほ「そ、そうだな。そうだった」
まほ「(考えろ、考えるんだ。大洗はこんな逆境を何度も覆してきたじゃないか)」
みほ「本当にありがとう、お姉ちゃん」
まほ「(え?これ何?あ!さっきの会話の続きか!?これ!?)」
まほ「(すっごく嬉しい言葉だけど今ちょっとそれどころじゃないんだ!みほ!)」
まほ「…あっ!わかったぞ!ここか!」パチッ
みほ「じゃあここに桂馬置くね。王手」パチッ
まほ「えっ」
まほ「(…えっと…ここが、こう…)」
みほ「お姉ちゃん」
まほ「んっ?」
みほ「あと2手で詰みだよこれ」
まほ「」
しほ「…フフ」
菊代「どうされましたか?」
しほ「…まほも、年相応の女の子だったのね」
菊代「奥様?」
しほ「いつからかしら。私はまほを娘ではなく、西住流の後継者として見るようになってしまったのかもしれないわね」
しほ「みほも、あの事件の時、辛く当たりすぎてしまったわ」
しほ「大洗に行って…本当に、本当に良かったのよ」
菊代「…奥様も、もう少し器用になられては?」
しほ「…フフッ」
菊代「…ところで奥様」
しほ「何か?」
菊代「奥様の石、ほとんど死んでますよ。生きてるのがカドのここだけですが…まだ続けるおつもりでしょうか?」
しほ「………投了します……」
まほ「フラッシュ!どうだ!」
みほ「フルハウス」
まほ「くそぉーー!!」
- おしまい! -
以上です。ありがとうございました
学校ごとに書いたけど、ネタが浮かべば他校同士の絡みとか、リボンとかリトアミ系も書きたいなぁ
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