穏乃「にしても、また急ですね」
洋榎「なんや浩子のヤツに呼び出されてな」
穏乃「船久保さんに?姐(ねえ)さん何かやらかしたんすか」
洋榎「なんでそうなんねん!なんもしてへんわ!…あ、ここやここ」
ガヤガヤ
〈ラッシャーセー
アリャーザシター〉
※アラサーの彼女たちがただ飲んでダベって騒ぐだけ
※ヤマなしオチなし糞冗長
※草大量注意
※麻雀なんかしません
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1495025431
ガラガラ
洋榎「まいどー」
穏乃「お疲れさまでーす」
浩子「おつかれさん、こっちこっち」
美幸「やっほー」
洋榎「おー久しぶりやなー浩子ー」
浩子「いや正月に会ったばっかやん」
洋榎「いやー大きなったなぁ、前はこーんなにちまっこかったんが…」
浩子「…もういちいち拾わんで、そういう面倒くさいの」
洋榎「…相変わらずノリ悪いなぁ」
浩子「フるんやったらもうちょい拾い易いヤツにしてーや」
穏乃「あ、この前はどうもです」
美幸「お久しぶりー。ほら座って座って」
洋榎「美幸も来とったんや」
美幸「うん、さっき浩子のトコの病院寄ったらちょうど捕まってさぁ」
浩子「やー、なんか申し訳ない…」
美幸「あー、いいのいいの、たまには馴染みの顔と飲みたかったし」
洋榎「もう主任やったっけ?コッチのほうもえらい稼いでるやろー」
穏乃「やらしいやらしい」
美幸「おかげ様でねー。あ、注文は?」
穏乃「はーい。あ、生二つで、あとししゃもと…姐さんどうしますか」
洋榎「から揚げ…は昨日も食べたわ…軟骨にしといて」
穏乃「了解です」
浩子「一緒やん」
浩子「でもごめんなー、急に来てもろて」
穏乃「いえいえ」
洋榎「まあそれはええねんけど…」
「お待たせ致しまし、た…」チラッ
穏乃「…」ハッ
穏乃「ええいっ!」ゴソゴソ
「あのー、失礼ですがお客様…」
穏乃「ハイどうぞ身分証ですっ」バッ
「…!はい、大変失礼致しました、どうぞごゆっくりー」
美幸「あははははは!」
穏乃「むぅ…」
浩子「前も見たなこのくだり」
穏乃「はぁ…もう慣れたからいいですけどね…美幸さんも笑いすぎです!」
美幸「あは、ごめん、あははははは!」
洋榎「ちーびちーびwwwwwwww」
穏乃「姐さんだってちっさいですからね!?」
浩子「いつまでも若く見られてええやんwwwwww」
穏乃「若いのと幼いのは別ですよ…」
洋榎「もうそれ首から下げといたらええやんかwwwwww」
穏乃「嫌ですよ!」
浩子「免許証の写真ってなんであんな写り悪いんやろな」
美幸「ねー。自前の写真持ち込みにしてほしいよねー」
浩子「ほなお約束がひととおり終ったところで」
穏乃「むぅ…」
美幸「はいお疲れカンパーイ」
穏洋「「うぃー」」ガシャン
洋榎「ぷはー、生き返るわー」
穏乃「おっさんですか」
浩子「洋ちゃん達夕飯食べた?」
洋榎「まだ。ここで食べよ思って。とりあえず揚げ春巻きと…」
穏乃「あーちょっと、出来るだけ油モノ控えてくださいよ。でなきゃキツい方にメニュー組みなおしますからね」
洋榎「とりあえず大会終わったしええやん…」
美幸「あ、そうだ、洋榎ちゃん見たよー、この前の近畿杯。相変わらず安定してるねぇ」
洋榎「せやろー流石やろー」グビグビ
浩子「次は西日本選抜やな」
洋榎「ぷはー。おー、最近はめっちゃ調子ええねん、このまま勢いで押しきったるわ!」
洋榎「…ちゅうわけで、ええ?」
穏乃「…明日と明後日はノンアルコールで野菜だけで生活するんなら、まあ」
洋榎「おっしゃそれで行こう!穏乃、串カツ!」
穏乃「はいはい…」
美幸「相変わらず穏乃ちゃんに指導受けてるんだ?」
穏乃「姐さんは食生活偏りすぎなんですよ。恭子さんだって苦労してるんですから…あ、焼きそば食べよ」ピッピッ
洋榎「シーズン中はそれでも我慢しとるわ」モシャモシャ
浩子「にしても…雀士にフィジカルトレーナーが付くやなんてウチらの時分には考えられへんわ…」
洋榎「ウチも最初はそう思っててんけど、これがめっちゃ調子ええねん」
洋榎「前よりも場の空気に呑まれんようになったっちゅうか、耐えられるようになったっちゅうか…対局中の疲労感がぜんぜん無いねん」
浩子「へー、そうなんや…」
洋榎「まぁ最初は単に絹のダイエットに付き合ってただけやねんけどなー」
穏乃「絹さんはともかく、姐さんそっちはぜんぜん達成できてませんけどね」モグモグ
洋榎「ウチはもとから落とす肉がないねん」ハッハッハ
洋榎「誰が貧乳や!」バン
浩子「言うてへんわ」
美幸「でもさー、ここ1、2年で結構増えてるみたいだよ、プロ雀士向けのトレーニングジム」
浩子「なんやそうらしいですね」
美幸「今、穏乃ちゃん引っ張りだこなんでしょ?ウィー麻でも記事載ってたよ」
穏乃「ええ、おかげさまで…私もビックリですよ」
洋榎「なんや今度部活の指導で晩成行くねんて」
穏乃「いやぜんぜん、指導ってほどのことじゃないですよ、ちょっと顔出してアドバイスする程度で…頼まれて」
浩子「戒能プロにも着いてんねんて?」
穏乃「はい。まぁ…あの人は専らスパーリングですけど」
浩子「…プロの世界はよう分からんな…」
美幸「今のうちに固定のお客さん掴んどきなよ?あとで独立する時に絶対有利だから」
穏乃「まだ独立とか具体的には…」
美幸「相談してね?いい税理士紹介するよぉ」フフン
穏乃「ありがとうございます」アハハ
セーラ「おーっす、遅れたわー」
穏乃「あ、江口さん」
浩子「御無沙汰ですー」
美幸「やっほー」
洋榎「遅っそいねんボケ!」ガタッ
セーラ「あ!?何やとコラァ!」
洋榎「遅れて来といてワレ何やねんその態度は」
セーラ「あ?何でオマエが居てんねん」
洋榎「こっちの台詞や、ええから早よ座れや」
セーラ「言われんでも座るわ指図すんなやボケ」ガタッ
洋榎「」チッ
セーラ「…」ハァ
洋榎「…あ、これおしぼり…」スッ
セーラ「あ…!すんませんどうも…」ペコ
洋榎「あ…生でええです?」
セーラ「ええ、はいそれで…」
洋榎「それとも何か別の…」
セーラ「あーいやそんな、大丈夫です、すんません…」
洋榎「あ、はい…」
セーラ「…」
穏乃「…」
美幸「…」
浩子「…ってどないすんねんこの空気!」バン!
セ洋「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
美幸「なんなのよもー…」
洋榎「穏乃ー、今のはお前やろー」
穏乃「知りませんよ!毎回めんどくさいんすよそのくだり!」
浩子「よう飽きへんなぁ…」
洋榎「お約束って大事やん?ほいお疲れ」ガシャン
セーラ「せやなー」ガシャン
穏乃「何でノープランでコント始めるんですか…」
洋榎「しっかしお前今シーズン全然アカンやんか、選抜漏れやで」
セーラ「アカンこと無いわ、勝ち越しとるっちゅうねん。今の選抜基準やと俺のスタイルは相性悪いねん…」グビグビ
美幸「あー、大量に取られてもそれ以上に取り返すってスタイルだもんね」
セーラ「倍返しやwwwwww」
穏乃「古いっすwwwwww」
浩子「安定感に欠けるって見方されるんやろなぁ」
セーラ「結果は勝ってるからええやんなぁ」
洋榎「今更スタイル変えようないやろし、スペインリーグでも行ったらええんちゃう?あっちはより多く取り返せる選手の方が代表入りしやすいみたいやで」
セーラ「スペインかあ…行ってもなぁ。おもろそやけど」
洋榎「お前やったら多分どこでも通用すんで、図々しさ的な意味で」
セーラ「褒め言葉として受け取っとくわ」
美幸「噂だけど、今年度いっぱいで委員会の人員が結構入れ替わるから、来年から選考基準変わるかもよ?」
浩子「次は選抜入れたらええですね」
セーラ「そやなぁ。ま、代表入りだけ意識して調子狂うのも嫌やし、今までどおりやるわ」
美幸「それしか無いねー」
洋榎「ぷはー…」
洋榎「…ほんで?」
浩子「え?」
洋榎「何やねんそこの死体は」
竜華「」
※死体(比喩)
今日はこの辺で
なんか目が冴えちゃったのでもうちょっと
浩子「ああ、これな…」
美幸「ずっとこのままなんだよねー」
洋榎「ウチらもとりあえず触らんでおこ、思って放っといてんけどなwwwwww」
セーラ「うん多分正解やわwwwwww」
浩子「よう空気読みましたわー」
穏乃「机に突っ伏したまま真っ白になってますね」
洋榎「魂抜けてへん?大丈夫かこれ」ツンツン
穏乃「お箸はダメですって」ペシ
竜華「」
穏乃「竜華さん今シーズンそんなに不調でしたっけ」
洋榎「こない落ち込むほど悪なかったわ。どーせまた園城寺絡みやろ」グビグビ
穏乃「ケンカでもしたんですか?」モシャモシャ
竜華「…!」ガバッ
洋榎「うぉっ!?」ビクッ
竜華「あんな、ちゃうねん!!」クワッ
洋榎「な、何がやねん…」ドキドキ
竜華「…」
洋榎「…っ」
穏乃「…」ゴクリ
竜華「…ちゃうねん…」ヘナヘナ
洋榎「なんも無いんかい!」
穏乃「…また突っ伏した」
洋榎「なんやこいつ…」グビグビ
美幸「私も状況よくわかってないんだよねー」
穏乃「…そうなんですか?」モグモグ
美幸「来てみたら既にこの状態だよ、もー」
セーラ「まあ俺は事情知ってんねんけどな」
洋榎「なんやねんそれ、腹立つわー…」
セーラ「でも流石にこない状況やと思ってなかったわ」
浩子「いや、すんません、実は…ウチが言うてもええんかな」チラッ
竜華「」
セーラ「ええんちゃう?」
浩子「はぁ…」
浩子「あのー、実はですね、清水谷先輩、おんj 竜華「あんな、聞いてくれる!?」ガバッ
美幸「…!」ブフォ
洋榎「はよ言えやボケ!」
美幸「ごほっ、えほえほっ…!」
穏乃「なんなんすか、もー」サスリサスリ
美幸「おっほ、…っ、ごほごほっ」
竜華「あんな…!」
穏乃「…」フキフキ
洋榎「…」
美幸「…」ケホッ
浩子「…」グビグビ
セーラ「…」モグモグ
竜華「ウチな、フラれてん」
穏乃「…え?」
美幸「…へ?」
洋榎「…は?」
洋榎「…」
穏乃「フら…?」
美幸「…」
竜華「…」
洋榎「…あー、ちょおごめん、もっかい言うてくれる?」
穏乃「なんか、妙な…」
美幸「聞き間違いかなー、ねえ?」
竜華「せやから…」
竜華「怜と別れてん」
洋榎「」
穏乃「」
美幸「」
竜華「…」
洋榎「…あのー…」
洋榎「…この前、家でお好み焼き作ろ思ってな」
穏乃「え?あ、はい」
美幸「え?」
浩子(あ、なんかこれイジるほうにギア入ったわ…)
洋榎「いつもは豚でやんねんけど、たまたまイカしか無かったから、豚のかわりにイカ使ってみたんやけどな」
美幸「うん」
洋榎「ひっくり返す時に…ほらイカって焼いても豚ほど脂出ぇへんやん?」
穏乃「そうですね」
洋榎「で、ひっくり返したらフライパンにイカだけひっついて上のキャベツだけドーンひっくり返ったって、いう…」
セーラ「アカンやん…」
洋榎「…」
穏乃「…」
美幸「…」
洋榎「え、園城寺となんやって?」
竜華「別れてんて」
洋榎「…」
穏乃「…」
美幸「…」
穏乃「あのー、『このまま寝たら次の日絶対熱出るな』っていう体調のときあるじゃないですか、わかります?」
美幸「あー、あるね」
洋榎「ボーっとするやつな」
穏乃「頭の芯が熱っぽいっていうか…で、この前そんな体調の時があって」
セーラ「アカンな」
穏乃「そういえばこの前も高めの熱出たなー、明日仕事行けるかなー、って思いながらとりあえず寝たんですけど」
美幸「うん」
穏乃「朝起きたら割と元気でした」
洋榎「…」
穏乃「…」
美幸「…」
穏乃「そういえば園城寺さんと?」
竜華「せやから、別れてん」
洋榎「…」
穏乃「…」
美幸「…」
セーラ「俺あのー、この前家で暇なときにボケっとテレビ見ててんけどな」
洋榎「おう」
セーラ「ニュースの野球のコーナー見たあとに、何となく…こう、バット持たんと素振りのマネとかしててん」
美幸「そんなに暇だったんだ」
セーラ「で、やってるうちに…なんか俺、結構打てるんちゃうかなって」
セーラ「内角打ちのコツとか掴んだんちゃうかな思って、次の日に近所のバッティングセンター行ってみたら」
穏乃「はい」
セーラ「…意外と打たれへんね」
洋榎「…」
穏乃「…」
美幸「…」
セーラ「で、怜と何があったん?」
竜華「フラれてんって」
洋榎「…」
穏乃「…」
美幸「…」
美幸「おととい、ガトーショコラ作ろうと思ってね」
穏乃「食べたいです」
美幸「また今度ね」
美幸「で、前回普通のビターチョコ使ったらちょっと甘すぎたから、カカオ80%のを使ってみたの」
洋榎「そら苦そやな」
美幸「そしたら焼く時間間違えてちょっと焦がしちゃって」
穏乃「あれ」
美幸「なんか、ただ苦いだけになっちゃった」
洋榎「…」
穏乃「…」
美幸「…」
美幸「で、怜ちゃんとどうなっt竜華「フラれてん!」バン!
洋榎「早い早いwwwwwwwwww」
セーラ「wwwwwwwwww」
穏乃「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
竜華「フラれたって何回言わすねん!」バン!
美幸「ごめんねwwwwwwwwww」
竜華「あと毎っ回おもんないエピソード挟んだんは何で!?」
穏乃「いやなんか、姐さんがそういう流れにしちゃったから…」
竜華「あんた理解早いな!」
浩子「穏乃は順調に洋ちゃんのノリに染まってってるな」
竜華「いつの間にかセーラまで混ざっとるし!」
セーラ「ごめんごめんwwwwwwwwww」
洋榎「おもんない話まだあんで?」
竜華「おもんないんやったら聞きたないわ!」
浩子「あのー、ウチ花粉症やねんけどな…」
竜華「浩子も乗らんでええねん!」バン!
洋榎「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
穏乃「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
美幸「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
セーラ「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
洋榎「まぁとりあえずテンション上がったやろ」
美幸「てことでフラれた経緯を説明してよ」
穏乃「おねがいひまふ」モグモグ
竜華「アンタらはホンマに…」
浩子(ノせるのうまいわぁ…)
竜華「えーとな…今日何曜日?」
穏乃「金曜です」
竜華「ほな火曜日か…火曜の朝にな」
洋榎「おう」
竜華「次の日オフやから、録り貯めしてるドラマとかまとめて観たろ思って、レコーダーをチェックしててんけど」
美幸「うん」
竜華「月9のドラマが…なんやよう分からんけど後半の30分くらいしか録れてなかってん」
洋榎「ちゃちゃのん(笑)がチョイ役で出てるやつか」
竜華「うんそう。ほんでな、その日は夜に怜が家に来る予定やってんけどな」
美幸「遊びに?」
竜華「うん。あと最近なんや料理に凝ってるみたいでな、『竜華ダイエット中やろ?ウチが美味しいヘルシー料理作ったるわ』って言うてくれて」
穏乃「ダイエット中なんですか」キリッ
洋榎「気になる肉があんねんな」ワキワキ
竜華「…今そこは掘り下げんといて」
洋榎「わかった後にするわ」
竜華「後でもやめて」
竜華「…で、怜もさっきのドラマ好きで録ってるみたいやったから、ついでに持ってきてもらお思ってメールして、怜も『うんわかった、焼いて持ってくわ~』って言うてくれて…」
竜華「で、まぁウチもよかったなぁ思って、練習行ったんやけど」
洋榎「ここまで問題無いな」
美幸「うん」
竜華「そんでな、その日は午後から雑誌の取材があってんけど」
美幸「ウィー麻?」
竜華「ううん、隔月刊のほう。でな、夕方になったら道路混むやん?」
セーラ「うん」
竜華「それで遅くなって待たせるのも悪いし、ウチも早めに切り上げて怜のとこ行こ思ったの」
穏乃「大好きですもんね」
竜華「うん大好きやから」
竜華「…」
竜華「」ズーン
穏乃「あれwwwwwwww?」
セーラ「おまwwwwwwwwwwww」
洋榎「そんな合いの手あるかボケwwwwww」
穏乃「えwwwwww?」
洋榎「こいつこの後フラれんねんぞwwwwwwwwww」
セーラ「それで今に至ってんねんwwwwwwww」
穏乃「そうでしたwwwwwwすいませんwwwwwwww」
竜華「…そやなぁ…ウチ大好きやってんなぁ…」ズーン
美幸「ほらりゅーかちゃん起きて起きて」ナデナデ
竜華「…でな、早すぎたみたいで、1時間くらい早くついてしもて…」
竜華「怜が来るまで暇やなー、どうしよかなー、って思って、とりあえず時間つぶしも兼ねて半身浴する事にしたん」
洋榎「…恋人が家に来る前に風呂入っとくとかやらしいわぁ」
穏乃「露骨やわぁ」
竜華「あほ!別にそんなつもり無いわ!趣味やねん半身浴が!」
美幸「でも正直、事によるとそういう事があるかもって気持ちは?」
竜華「…あったけど」
洋榎「あったんやないか!」
竜華「ご無沙汰やったししゃあないやん!」
洋榎「そこまできいてへんやんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
竜華「何言わすねん///!」
洋榎「お前やろwwwwwwwwwwwwwwww」
穏乃「竜華さん落ち着いてwwwwwwwwwwww」
ずっとこんなんです
とりあえずこの辺で
竜華「///」コホン
竜華「…でな。もしお風呂入ってる間に怜から連絡あるかもしれへんから、とりあえず携帯近くに置いて、雑誌とか読みながら入ってたの」
竜華「で、半身浴しててんけど…怜が6時ごろに来る予定やったんやけど、時間になっても来ぉへんくて、どうしたんやろなーって」
洋榎「うん」
竜華「と思った矢先に、ガチャって玄関が開く音がして、あ、怜来たんやー、思ったら、それと同時に電話も鳴ってな」
穏乃「はい」
竜華「あれ?と思ってたら、怜がお風呂場のドア開けて、『電話やで』って携帯持ってきてくれたん」
美幸「電話は誰からだったの?」
竜華「チームのマネージャーから」
美幸「へー」
竜華「ほんで、ウチもありがとう、言うて電話取ったんやけど、なんせお風呂場やから途切れ途切れで、『ちょっと待って』言うてお風呂出たの、バスローブ着て」
穏乃「はい」
竜華「で、その電話が…大体20分くらいやったかな」
穏乃「ちょっと長めですね」
美幸「何の話だったの?」
竜華「来月の遠征の話。フランス行くことになってたから、その打ち合わせとか」
セーラ「あー、そんな話してたな」
竜華「うん…でな、まぁ電話しとるし、基本的にはそっちに意識は行っててんけど、ふと見ると、怜が妙に静かやねん」
洋榎「お前が電話してたからちゃうか?」
竜華「や、言うても普段はテレビ見たりとか雑誌読んだりとかしてんのに、そん時はずーっと静かでな」
竜華「あとな、料理作ってくれるー、言うてたわりに、買い物もしてへんし…」
穏乃「…え?」
竜華「まあでも、多分この後に二人で一緒に買い物行くんかなぁ、思って、とりあえず電話しててん」
美幸「うん」
竜華「ほんで、日程とかスケジュールとか確認しながら、こう…ふと怜の方見たらな」
穏乃「はい」
竜華「怜が自分の家から持ってきてたエプロンがあんねんけど」
洋榎「そんなんあるんや」
竜華「なんか気に入ってんねんて」
竜華「でな、そのエプロンをこう、持ってて」
美幸「うん」
竜華「で、ウチは『あぁ、ほならこれから料理の準備とかすんのかなー』って電話しながら見ててんけど」
穏乃「はい」
竜華「まぁ今思い出すとそれを畳んで自分の鞄に仕舞っててんけどな」
洋榎「wwwwwwwwwwww」
穏乃「wwwwwwwwwwww」
美幸「wwwwwwwwwwww」
洋榎「大事なエプロンやったんやろなwwwwwwww」
美幸「もう持って帰るんだねwwwwwwwwww」
穏乃「別のところで使うんでしょうねwwwwwwww」
竜華「…」ズーン
美幸「はい起きておきてー」
竜華「で、電話終わって」
洋榎「おう、こっからやな?」
竜華「怜が居間のソファに座ってたから、ウチも隣に座ってん」
*****
竜華『ごめんなぁ、電話長引いてしもて』
怜『ううん、ええよ…』
竜華『…なんか、さっきもえらい静かやったけど、元気無いんと違う?』
怜『ちょっとな、寝不足やねん…あ、竜華これさっき言うてたDVD…』スッ
竜華『あ!ありがとう!助かったわぁ』
怜『…』
*****
竜華「って言うて、そん時隣の怜の手のとこにこう…浩子手ぇ出して」
浩子「はい」スッ
穏乃「船久保さんが園城寺さん役ですね」
竜華「怜がソファの肘掛にこう、手を置いてたとこに、ウチもこうやって…」スッ
美幸「自分の手を重ねたんだ」
竜華「そしたら…」
浩子「」バッ
穏乃「え?wwwwwwwwwwwwwwwwww」
美幸「振り払われたのwwwwwwww?」
洋榎「びっくりするやんな急にwwwwwwwwwwwwww」
竜華「そう!さっきまでのメールのやり取りもいつも通りやったし、いきなりやってウチもびっくりしてな」
美幸「そうだろうねwwwwwwww」
*****
竜華『どしたん…?』
怜『ううん、別に…』
竜華『…』
怜『…』
竜華『あぁ、そう…』
怜『…』
竜華『ならええねんけど…』
怜『うん…』
竜華『…』
怜『…』
竜華『…あ、ほんで…このあとどうする?』
怜『うん…』
竜華『…』
怜『…』
竜華『…』
******
竜華「…実際には」
洋榎「うん」
竜華「…ここらで気付いてん」
穏乃「でしょうねwwwwwwwwwwwwwwwwww」
セーラ「wwwwwwwwwwwwwwww」
竜華「今な、話の流れで何となく気づいてへん事になってるけど、今、今よくよーく考えたら」
竜華「ウチあの時に気づいててん」
美幸「だと思うよ私もwwwwwwwwwwwwww」
洋榎「まぁそれで気付かへんかったらアホやもんwwwwwwwwwwwwwwwwww」
*****
怜『あんな竜華、今日は話があって来たんやけど』
竜華『どしたん、改まって…話って?』
*****
洋榎「『どしたん』て言うてるけど気づいてるんやろwwwwwwww?」
竜華「うん気づいてる気づいてる」
穏乃「wwwwwwww」
******
怜『…あんな、竜華…ウチな、ここのところ、ずっと考えててん、けど…』
竜華『…なにを?』
怜『ほら、ここ2、3年、竜華もプロリーグで忙しいやん?…』
竜華『…うん、でも、それも怜のおかげやで?』
怜『…すれ違いとか、増えてへんかなって』
竜華『そう、なんかな…?そんなことないと思うで?ちょっとタイミング悪かっただけやって~』
怜『また、フランス行くんやろ、遠征で…』
竜華『うん…でも、ほら、1週間だけやから…』
怜『一週間だけ、か…』
怜『…そやねんな…』
竜華『…怜、どしたん?』
怜『あんな。なんか、この前とかも、喧嘩みたいになったりしたやん?』
竜華『…うん、あれは…うん』
怜『…』
竜華『…』
怜『…』スゥー…
怜『…』ハァ
怜『…あんな』
竜華『うん?』
怜『ウチらな…その…』
怜『…もう別れた方が、ええんちゃうかなって』
竜華『…え…?』
怜『…』
竜華『別れるって…』
怜『…』
洋榎『なぁ待てや…』
穏乃『…それは、ちょっと…』
セーラ『…本気なん?』
竜華『…』
******
竜華「なあごめん、ウチの回想に勝手に入ってこんでくれる?」
洋榎「え、アカンかったwwwwwwww?」
竜華「なんでアンタらその場にいることになってんねん!」
竜華「怜もそんなに大勢居る場でようそんな話したな!」
穏乃「大事な話だったんでしょうねwwwwwwww」
セーラ「ごめんごめんwwwwwwww」
洋榎「お前らも入ってこいや!」
美幸「わかった頑張る」
浩子「まぜっかえして遊ぶ気満々ですやん…」
******
怜『あんな、ウチ…竜華と居るんは、楽しいねんけど』
竜華『うん…』
洋榎『ウチも』
美幸『同じく』
穏乃『私も楽しいです』
セーラ『オレもオレも』
*****
竜華「…居れへんからな!」
洋榎「wwwwwwwwww」
セーラ「wwwwwwwwwwww」
穏乃「wwwwwwwwww」
美幸「wwwwwwwwwwww」
浩子「…ぷっ…!くくっ…」プルプル
竜華「ウチと怜しか居てへんからな!」
浩子(…中川家さんてこうやってネタ作ってんねんなきっと)
*****
怜『最近な、なんか、そういうんが当たり前になったっていうか』
怜『あんまりドキドキせえへんくなったって言うか』
竜華『う、ん…』
怜『触れ合いたいとか、その、ちゅーしたいとか…』
怜『あんま、そういう風に思えへんようになったっていうか…』
竜華『…』
怜『せやから…ウチら、もう…』
竜華『』
******
穏乃「…なんか反応に困りますね」
竜華「もうリアルにそのまんま言うてるからね」
洋榎「せやろなぁ…」
美幸「そん時りゅーかちゃんどうしたの?」
竜華「んー。なんか、なんやろ、不思議やねんけど、ああいう時ってもう逆に冷静になってしまうねんな」
竜華「表面的な態度とかはごっつ興奮してるけど、頭の中は冷静やねん」
穏乃「そうなんですか」
竜華「や、今考えてもなんであんなに取り乱さへんかったのか自分でもわかれへんねん」
******
竜華『なあ待って怜、ちょお待ってって』
竜華『そら人の心の話やし、そういうんはようわかれへんけど、こういうのってもっと単純な話と違うん?』
竜華『ウチやって最近あんまり怜との時間作れてないなって思うし、ちょっと気持ちが行き違いになったりすることもあるけど…』
竜華『それは今までだって無かったわけやないやん』
怜『…うん』
竜華『あのー…ごめんな、正直に言うて?』
竜華『誰か、好きな人とか…できたん?』
怜『…』コクリ
竜華『…ぁ…』
怜『まあ、なんとなく、そんな感じの人が居る…ん、かな』
***********
穏乃「あーもう何で聞いちゃうかなーソレ、竜華さん何で聞いちゃうかなー!」
洋榎「お前はホンマによう気付かんでええ事にばっかり気ぃ付くよな!?」
美幸「よりにもよってなんで言っちゃうかなーその場で!?」
竜華「なんでウチ責められてんの!?」」
美幸「それで?」
竜華「でな。ほんならちゃんと話しよかー言うて、そっからウチも着替えて…」
セーラ「あー…それまでお前パンイチやったもんなぁ」
穏乃「そっかパンイチか…」
洋榎「うんパンイチはまずいわな」
美幸「パンイチはねぇ…」
竜華「着とる!バスローブ着とる!!」
竜華「で、ほんなら怜の気持ちは分かったけど、でもウチがまだぜんぜん納得できてへんから、これからいっぱい話すから聞いて、って言うて」
美幸「うん」
洋榎「めんどくさい前フリやなー…」モグモグ
穏乃「そうですねぇ」モグモグ
竜華「だってお互いにちゃんと納得せなこういう話って後から拗れt」
セーラ「わかったわかった!」
*******
竜華『…あー、ほんなら、ウチの何がアカンかったんかもっかいちゃんと言うて?』
怜『うん…あんな』
竜華『あ、ちなみに今日ってその話する為にきたん?』
怜『うn』
竜華『あぁでもそれやったら、今日ご飯作ってくれる言うてたけど…実際はそのつもりは無かったん?』
怜『そr』
竜華『あー、まぁでもそやなぁ、ご飯作ってからってなったらなんかタイミングおかしなるもんなー!』
怜『でm』
竜華『や、ウチもちょおビックリしすぎて、あのー…』
竜華『あ!これ後になって「あん時ちゃんと止めてくれたら良かったのに」って言うたりとかは…』
怜『…』フルフル
竜華『そやんな!?せえへんよな怜は!そうやと思うわウチも』
怜華『あn』
竜華『あ、でもアレや、この話ってえらい急やったやん?それ何で?』
怜『ほn』
竜華『あー分かった!一回先に言われたりするとウチめっちゃ気にするもんな!』
竜華『さっすが怜、よう分かってる!よう分かってるわー!』
********
洋榎「喋らせんかい園城寺に!」
穏乃「wwwwwwwwwwww」
洋榎「お前が話し聞く言うたんちゃうんかwwwwwwwwww」
美幸「なんでりゅーかちゃんがそんなに必死なのwwwwwwwwww」
竜華「ウチずっと涙目」
洋榎「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
穏乃「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
洋榎「聞きたいんか聞きたないんかどっちやねんwwwwwwww」
竜華「両方やあほ!」
浩子「まあそうでしょうねぇ」
セーラ「わかるけどもwwwwww」
美幸「多分怜ちゃんもびっくりしてたと思うよwwwwwwww」
*****
竜華『あのー、ちなみにごめん、これもし言いた無かったら言わなくてもええけど、その好きな人っていうのは…業界の人?』
怜『…ごめん、言いたない』
竜華『…ああ、そなんや…』
*****
美幸「あー、これはギョーカイの人だぁ…」ウーム
穏乃「ギョーカイの人ですねぇ…」
竜華「やっぱそう思う!?」ズイッ
洋榎「そらお前、わざわざ『言いたない』って言うてんねんで?」
穏乃「違うんならはっきり『違う』って言うと思うんですけど」
竜華「どこでぇ!?誰ぇ!?」ガタッ
洋榎「知るかボケ!近いねん!」グイッ
浩子「まぁ園城寺先輩も清水谷先輩に付いて色んな大会行ったりしてましたし、結構いろんな人と話す機会あったんちゃいますか」
セーラ「インハイの時もそこそこ話題になってたし…怜かて業界でまったく無名ってわけでもないからなぁ」
竜華「なんなん!?誰なん!?」バンバンバン
穏乃「今はちょっと置いといてくださいそれは」
洋榎「ほんで?」
竜華「ほんでな。もうそっから2時間くらい話して」
穏乃「結構話しましたね」
美幸「話してっていうけどほとんど竜華ちゃんが一人で喋ってたんでしょ?」
竜華「うんほとんどウチ」
セーラ「トークショーか」
竜華「で…その…だから、まあ要はそういうことやねん」
竜華「プロで忙しくなって、ウチらの時間が減って、ウチもそれに気づかへんくて…」
竜華「そんな状態が当たり前になってしもて、すれ違いが増えた結果気持ちがちょっとずつ離れていって」
竜華「そんな中でほかに気になる人ができてしもて」
竜華「で、そんな状態で付き合うんは怜としてもツラいし…」
竜華「怜にしてみたらそういうウチに嘘ついてるような状態で付き合われへんからお互いの為に別れたほうがええって思うねんて」
美幸「それでりゅーかちゃんも気が済んだの?」
竜華「…!、済んでへんけど…」
竜華「…でも、怜がもうそういう気持ちで…そう思って、それを発表されたら、もうどうしようもないやん?」
浩子「発表て」
洋榎「でもなんか引き留めようはあったんちゃうか?」
竜華「いや、なかってんて!」
竜華「これが喧嘩とかでそういう流れになって、ガーって勢いで『もう別れたるー!』言うたんやったらまだ何か言いようはあったと思うけど」
竜華「考えた末の結論がこうなった、っていう気持ちやから」
セーラ「そやなぁ」
竜華「ほんでもう、あぁこれはもう何言うても変われへんねやろなって思って」
竜華「ウチも『わかった』言うて…」
穏乃「うーん…」
*****
竜華『…あ、ほんなら怜に借りてるもんとか置いてあるもん全部返さな!』
怜『いや、ええよそんな…』
洋榎『ええよちゃうわボケ!』
セーラ『見たら思い出すやろ!』
美幸『こっちが辛いつってんの!』
穏乃『返させろよばかやろう!』
*****
竜華「いっそあんたらホンマに居てくれたら良かったのにな!」
洋榎「せやろーwwwwww」
穏乃「さすがやろーwwwwww」
美幸「だいたい返したの?」
竜華「まあ大体の荷物はまとめて箱に詰めて…それ持たせるんも大変やろから、後で送るわー言うて」
竜華「ダンボール3コ分くらいやったかな」
美幸「着払い?」
竜華「いやそんな、悪いやん。元払いやわ」
洋榎「どこまで甘いねんお前はwwwwwwwwww」
竜華「甘いんとちゃうねん」
竜華「まだ好きやねん」
洋榎「wwwwwwwwwwwwwwww」
穏乃「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
美幸「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
セーラ「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
洋榎「わかるぞーwwwwwwwwwwwwwwww!」
セーラ「まだ3日やないかーーwwwwww!!」
美幸「あきらめるなーーwwwwwwwwww!」
穏乃「一生好きだーーwwwwwwwwwwww!」
竜華「で、とりあえず返すものは持てそうなもん全部渡して、玄関まで送って…」
竜華「ほな送ってくわ、って上着取ったんやけど…」
*******
怜『ほな、元気でな。今までありがとう…』
竜華『え、いやいや…送るわ』
怜『ううん、悪いわ。ここでええよ』
竜華『え、でも最後やし…送らせてや』
怜『ええって』
竜華『…』
怜『…』
竜華『…あのー』
怜『…うん?』
竜華『…嫌なん?』
怜『…』
怜『…』コクリ
竜華『』
**********
浩子「きっついですねぇ…」
竜華「もう、ついさっきに、触れ合いたいとかも思わへんようになった言われてて…」
竜華「手ぇも握れない、もちろんキスも出来んし…もう他人やから」
セーラ「んー…そんな急に割り切れるもんなん?」
竜華「たぶんもうその時パニック過ぎて現実感なかったんやと思うわ」
竜華「で、怜が「元気でな、さよなら」って言うて、ドアをバタン、て閉めて…」
穏乃「さよならかぁ…」
竜華「んで、そのあと3分ぐらいかなー…」
竜華「玄関の壁に寄りかかったまま『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛』…ってなって」
洋榎「どないなってんwwwwwwwwww」
竜華「で、おもむろに携帯出して」
竜華「『え・ぐ・ち…』」
穏乃「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
美幸「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
セーラ「え、あの時の電話ってそんなすぐのやつやったんwwwwwwww」
洋榎「仲ええなお前らwwwwwwww」
竜華「あれ、セーラってすぐ電話出てくれた?掛けなおせへんかったっけ?」
セーラ「やー、出れたと思う、たしか」
竜華「そやったっけ、もうなんか覚えてへんねん…」
****
竜華『あーもしもしセーラ?』
セーラ『おー竜華やん、どしたん?』
竜華『あー、そない大したことやあれへんけど…今電話だいじょぶ?』
セーラ『おう今ちょっとミーティングの休憩中やけど、何なに?』
竜華『いや、別にそんなたいした事やあれへんけどな』
セーラ『うん』
竜華『あのー、ウチな』
セーラ『うん』
竜華『怜と…別れ、ました』
セーラ『は…』
竜華『…』
セーラ『…ほっほぉ~…』
竜華『…』
セーラ『え、今日?』
竜華『うん今日、たった今』
セーラ『あーそうなんや、今なんや』
竜華『うん…』
セーラ『あぁ…』
竜華『…』
セーラ『えーと…』
セーラ『えー、…大丈夫?』
竜華『…』
竜華『…あんなぁ』
セーラ『…』
竜華『ちょお、あの、分かれへん』
セーラ『あー…そういう感じなんや』
竜華『うん、なんか…』
セーラ『あー…』
竜華『…』
セーラ『俺あのー…10時ぐらいに終わるけど』
竜華『あーそうなんや…』
竜華『うん、まぁウチ今ちょおわかれへんから』
セーラ『あーうん、なんかあったらな』
竜華『うん、なんかあったら』
セーラ『俺とりあえず10時やから』
竜華『うんわかった、ほなな』
セーラ『うん、はい』
竜華『はい、はーい』
セーラ『頑張って、はーい』ピッ
竜華『はーい』ピッ
****
洋榎「なんかの事務連絡かwwwwwwww」
美幸「何でそんなんなるのwwwwwwwwwwww」
セーラ「多分俺もパニックやってんwwwwwwwwww」
穏乃「そりゃそうなりますよねぇwwwwwwwwwwww」
セーラ「だって『え、何で!?』って叫んだの電話切った後やもん」
洋榎「もうコントやないかwwwwwwww」
竜華「で、そのあと浩子にも電話してみてんけど、出られんかってんやんな?」
浩子「ええ、仕事中で」
浩子「で、9時半くらいに仕事終わった後LINE来てて、それ見てうちもしばらくポカーンでしたわ」
美幸「びっくりだよね」
浩子「3度見くらいしましたわ」
浩子「で、そのLINE見て慌てて電話したんですけど、先輩出んくて…」
竜華「確かそん時にはウチ既に呑みまくって意識なかってん」
穏乃「危ない危ない!」
浩子「正直、あんときマジに家行こか思いましたわ」
洋榎「死んでんちゃうかと思って?wwwwww」
浩子「ホンマそれか思て…でも既読は付いたからとりあえず生きてるんやろなって」
美幸「その判断も大概だよね」
浩子「で、結局次に連絡付いたんが次の日の夕方ですわ」
洋榎「よう寝たなぁお前wwwwww」
竜華「なんや気づいたら何でか風呂場に居たねん」
穏乃「ほんとに危ない!!」
竜華「いや普通に。パジャマ着て、枕まで持って」
美幸「なにそれ…」
竜華「で、ウチがまた明日出たら休みやー、いう話したら、浩子が飲みに誘ってくれて」
洋榎「あーほんで今日集まったんや?」
浩子「まぁそんなワケなんですわ」
浩子「でも私もバタバタしててみんなに連絡出来たんが結局今日の昼になってしもて…」
浩子「憩ちゃんとかも誘ってみてんけど都合付かんかったみたいで」
洋榎「なんやあいつ、付き合い悪いわー」
竜華「いやそれは都合やししゃあないやん…でも昼に憩ちゃんからLINEばんばん入ってきたで」
洋榎「泉は?」
浩子「今んとこ連絡ないわ。泉もこの時期忙しい言うてたし」
穏乃「二条さん確か明日出張って言ってたような」
洋榎「そうなん?」
穏乃「確か」
セーラ「何や、泉もお前んとこに来てるん?」
穏乃「いえ、どうも会社が近いみたいで、お昼買いに行く時に会ったりするんです」
セーラ「へー」
洋榎「何や最近恋人出来たらしいで」
竜華「…ほう」ピクッ
浩子(アカン)
穏乃「いえ、けっこう前ですよ、去年の夏の終わりぐらい?」
穏乃「因みにめっちゃラブラブだそうです」
洋榎「誰かとは対照的やな」
竜華「」
美幸(言わなくていいのにもー…)
竜華「ほな泉呼んでみよか」
セーラ「いやいや何が『ほな』やねん、聞いてたやろwwwwww」
美幸「忙しいんだって泉ちゃんもwwwwwwww」
竜華「いや呼ぼ。いやーウチも久々に泉の顔みたいわー」
穏乃「この取って付けた感」
竜華「とりあえず連絡してみよか?無理やったらええから」
浩子「な、ならウチ電話しますわ」ピッ
浩子(流石に泉まで巻き込んだら可哀想やし…)
竜華「穏乃はその恋人てどんな人か知ってんの?」
穏乃「いえ、詳しくは…あ、念のため行っときますけど園城寺さんではないです」
洋榎「そやったらおもろかったのになぁ」
竜華「おもろいことないわあほ」
プルル…
泉『はい二条です』
浩子(出てもたかー…)アチャー
浩子「あー、もしもし泉?」
泉『あー舟久保先輩!すんません連絡できんくて!』
浩子「いやそれはええねん、こっちも急やったし」
泉『ほんまお久しぶりです!』
浩子「うん久しぶり。元気しとった?」
泉『おかげさまで!どうしはったんですか?』
浩子「うん、あんな、今清水谷先輩とか江口先輩と一緒に飲んどるんよ」
泉『えー、そうなんですか!懐かしいですね!』
浩子「でな、急な話やから無理やったらええんやけど、今から来れんよな?」
泉『あ~…行きたいんは山々なんですけど、明日昼から出張で…』
浩子「あー、そやんなー、準備かて忙しいもんなー、ならしゃーないなー」チラッチラッ
セーラ「無理そやなぁ」
穏乃「無理そうですねぇ」
竜華「…」
浩子「いやーごめんなー。ほんなら清水谷先輩にはウチから云うと」
竜華「ちょお貸して」ヒョイ
浩子「あ」
竜華「もしもし泉~?」
泉『あ、清水谷先輩!お久しぶりですー』
竜華「ホンマやなぁ、元気しとった?」
泉『はい、おかげさまで』
竜華「ちょっと聞いたんやけど、恋人とは順調に行ってんの?」
セーラ「…目ぇ全然笑ろてないな」ヒソヒソ
穏乃「二条さんの冥福を祈りましょう」ヒソヒソ
洋榎「もうこのタタリ神に往き遭うてしもたんやからしゃーないわ」ヒソヒソ
美幸「泉ちゃん気の毒に…」ヒソヒソ
泉『ええっ!?あー、いやその、まぁ順調というか…お二人ほどでは無いですけど///』
竜華「…へぇ…」ユラァ
浩子「(アカン)」
洋榎「(アカンな)」
穏乃「(アカンわ)」
竜華「…泉は今日は来られへんの?」
泉『はい、すいませんちょっと明日の準備もあって…』
竜華「…ふーん」ガシッ
竜華「」グビッ
浩子「(あ、ウチの久保田…)」
竜華「…あんな泉」
泉『はい?』
竜華「ウチな」
泉『はい』
竜華「つい先日、本気で結婚考えてた相手に 」
泉『…はい…』
竜華「フラれてん」
泉『…』
泉『…えっ』
竜華「…」
泉『…』
竜華「怜と別れてん」
泉『…』
泉『…はい(小声)…』
竜華「…」
泉『…』
竜華「…来る?」
泉『…』
竜華「…」
泉『…いきます(小声)…』
竜華「うん、わかった場所はメールするから、ほんなら後でな~」ピッ
竜華「来れるって」シレッ
洋榎「そんなん断れるかボケwwwwwwwwww」
セーラ「ヤクザやwwwwwwww」
穏乃「失恋ヤクザwwwwwwwwwwww」
美幸「ひどい、今のはひどいwwwwwwwwww」
浩子「許せ泉…」
美幸「でもさー、りゅーかちゃん」
竜華「ん?」
美幸「だいたいさ、付き合う事になった時に、りゅーかちゃん何て言ったの?」
竜華「…え?」
美幸「何て告白したのってこと」
竜華「…え」
竜華「…なんやろ、あれ?」
美幸「…はい?」
竜華「えと…なんか、流れで?自然に?いつの間にか?みたいな…」
洋榎「…マジか?」
竜華「…あれ?」
美幸「じゃありゅーかちゃんさ、怜ちゃんにちゃんと好きって言ってた?愛してるって言ってた?」
竜華「言う…てた、と、思う…多分」
穏乃「…多分?」
竜華「…い、言ってなかった、かも…」
美幸「それだって…」ハァ
竜華「で、でも一緒にいると落ち着くーとか、可愛いなーとかはいつも言ってたで!?」
洋榎「それ、誰でも言えるし誰からも言われるやつやで?」
竜華「うぅ…」
美幸「大事なんだって、そういう単純なのが。目を見て、抱きしめて、愛してるって言うのが一番大事なの」
穏乃「(姐さん言ってますか)」ヒソヒソ
洋榎「(あんま言うてへんわ)」ヒソヒソ
竜華「それはそやけど…」
竜華「でもウチはいつも怜のこと一番に考えとったし…」
美幸「だから、それをちゃんと態度に出してたかってこと」
竜華「う、それは…でも…分かるやん!?」
美幸「」ハァ…
竜華「溜息!?」
洋榎「」チッ
竜華「舌打ち!?」
穏乃「…」フルフル
竜華「そんなにアカン!?」
美幸「あのさぁ。なんとなく曖昧に付き合う事になったのはいいよ。居心地よくてそれに甘えちゃうのもわかるよ」
美幸「でもそのままそうやってすれ違いが増えてってさ、相手の想いがわからなくなって不安になった時にだよ?」
美幸「そんな時に、こうやって手を取ってさ」ギュッ
竜華「ひゃっ!?」
美幸「『君を愛してる、君が必要だ』って目を見て真剣に言ってくれる人が出てきたらどう?」
竜華「う…」
穏乃「(美幸さんだいぶエンジン暖まってきましたね)」ヒソヒソ
洋榎「(こーいう話好きやからなぁコイツ)」ヒソヒソ
美幸「私は、惚れた腫れたの話に、早いも遅いも綺麗も汚いも無いと思ってるよ」
竜華「でも…」
美幸「でも、怜ちゃんは少なくともりゅーかちゃんに何も言わずに突然、なんてことは無いはずだよ?」
竜華「いや、でも…」
美幸「ちゃんと思い出してみて。絶対怜ちゃんからそういう合図出てたはずだから」
竜華「合図…合図なぁ…」
洋榎「普段やたら世話焼くくせに一番肝心なこと気づかへんのはどういうことやねん」
穏乃「まぁそんな状態になって言い出す園城寺さんもちょっとズルいと思いますけどね」グビグビ
竜華「いやそんな…」
穏乃「だいたいですよ!?ご飯作る約束をしたにも関わらず結局ご飯作らないってどういうことですか!」
穏乃「ご飯作るって自分で言ったんですよ!!」
セーラ「そこかいwwwwwwwwwwwwww」
穏乃「人間同士の付き合いですからわかりませんけども!」
穏乃「ご飯作るって言った以上はそれを不履行にすr」
洋榎「ええねん飯の話はwwww!」
洋榎「ちゅうか、だいたいお前ら別居って何やねん!?アホちゃうか!?」
竜華「なっ…!」
穏乃「や、そうですよ。当然のように同棲してるもんだって思ってました」
美幸「何で同棲してなかったの?」
洋榎「ちゅうか何で結婚してへんねん」
竜華「なんかマンネリとかあるってよう言うやん…」
洋榎「結果的にマンネリどころの話やなくなってるやんか」
竜華「いや、最初はウチと怜の職場が遠いからいう理由で…」
竜華「そのあとに同棲しよかーって話の時にちょうどウチのチーム拠点移したやん?」
美幸「あーあの時ね」
竜華「それでわっちゃわちゃになってしもて…タイミングいろいろ悪かってん」
洋榎「そういやクリスちゃんには言ったん?」
竜華「栗巣監督?うん言うた、怜と一緒に家呼んでもろたりしたし…」
セーラ「何て?」
竜華「もう…なんやめっちゃ励まされた…」
洋榎「せやろな~」
竜華「あの人なんであんなパワフルなんやろな…励まされ疲れたわ」
セーラ「あの人好きやわー、ポジティブの塊みたいな人やん」
浩子「麻雀界の松岡○造言われてますからね」
穏乃「へー、会ってみたい」
竜華「穏乃は多分上手くやれると思うわ、あの人と」
セーラ「チームメイトには?」
竜華「言うてへんかったけど、栗巣ちゃんやから…」
美幸「知れ渡ってたんだ」アハハ
竜華「なんかな、昨日行ったら皆やたら優しいねん…」
竜華「ウチがなんか言うたら『あー、うん、そうやと思うわ、わかるわかる』みたいな反応されて」
洋榎「めっちゃ気ぃ遣われてるやんwwwwwwww」
穏乃「素敵なチームですねwwwwwwww」
竜華「もう気ぃ使わんといてって言うのも何やし…どうしたらええねんて感じやったわ」
セーラ「もうちょいチームのメンタルケアもせなあかんなwwwwww」
竜華「あーそや!特に美幸、あの子。あんたの後輩」
美幸「え?ああ、莉子?」
竜華「うん、莉子ちゃん」
竜華「あの子フォローめっっちゃ下手やねんな…」ハァ
美幸「…あぁ、そうかも…」
莉子『竜華さんあの…えー…でも、良かったですよね!』
莉子『だってあのほら、ねー、いいじゃないですか、これから新しいトキメキとかあって』
莉子『やー、うらやましいなぁ、あの、大丈夫ですよ!』
竜華「絶対そんなこと無いやろ!?」
美幸「あーもー、あの子はホントに…」ハァ
竜華「出来へんのやったらやらんかったらええのに…」
穏乃「ダメなフォローの典型ですね」
浩子「大丈夫って何やねん…」
洋榎「『大丈夫』って何回言われたか分かれへんやろwwwwww」
セーラ「何が大丈夫なんやろなwwwwww」
泉「すんません、遅くなりまして…!」
セーラ「おー泉!来たかー」
浩子(来てもたかー…)アチャー
竜華「ごめんなぁ急に呼び出してしもて…忙しかったやろー」
泉「いえ、そんな…!」
洋榎「どの口が言いよんねんwwwwwwww」
セーラ「なんや久々に会ったらお前えらい美人になったなー」
泉「えっ、そんなやめてください///」
穏乃「まあ座って座って」ガタッ
泉「あ、失礼しますー」
美幸「(災難だったね)」ヒソヒソ
泉「(私どうしたらええですか…)」ヒソヒソ
穏乃「(今んとこ竜華さん励ましてる、頑張って)」ヒソヒソ
泉「(なんやねんそれ…)」ヒソヒソ
洋榎「ちゅうわけで、改めて…」
セーラ「とりあえず泉、竜華に一言」
洋榎「wwwwwwww」
泉「えっ、えっ…あの…!」
竜華「…」
泉「なんというか、その、あの…」
泉「大丈夫ですよ!」
セーラ「wwwwwwwwwwww」
泉「で…でも、良かったですよね!」
穏乃(あ、だめだこれ)
洋榎(アカン)
泉「でも、園城寺先輩もひどいですよね!ホンマ最低です!そんな急にやなんて…」
竜華「おい泉」
泉「え」
竜華「あんた訳知り顔で何言うてくれてんの?何?誰が最低やって?何怜の悪口言うてんねん」
泉「え…あの、だって」
竜華「…愛してんねん!!」クワッ
洋榎「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
美幸「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
泉「えっ!?」
セーラ「何パー?wwwwwwww何パー愛してんの?wwwwwwwwww」
竜華「まだ100パー愛しとるっちゅうねんボケ…」
浩子「やっぱアカンかったかー…」
泉「あの、すんません!なんか…」
穏乃「いい、いい大丈夫、二条さんに罪はない」
洋榎「ところで来た時から気になってたんやけど、そこのけったいな袋は何なん?」
竜華「ああ…これな…」フッ
浩子「あ」
セーラ「?」
竜華「…これなぁ…」ズーン
穏乃「姐さんまた何か地雷踏んだみたいですよ」ヒソヒソ
洋榎「何やねんこの地雷源…」ゲンナリ
竜華「これなぁ…これ…うふ、うふふふ」
泉「せ、先輩!?」
洋榎「めんどくさいやっちゃなもう…穏乃、レモンサワー」
穏乃「生絞りのほうですか」
洋榎「生絞らないほう」
穏乃「えー、生絞りましょうよ」
洋榎「生絞るのめんどいねんて…」
穏乃「生絞るの楽しいのに…みなさんは?」
セーラ「俺生でええわ」
浩子「ウチは…梅酒お湯割りかな」
美幸「私はまだいいや」
泉「えっと、じゃぁオレンジジュ竜華「ウチと泉は神の河ロックで」
泉「えぇ!?」
穏乃「了解でーす」ピッピッ
泉「ちょ!?」
洋榎「ほんで?それ結局なんなん?」
竜華「あぁ、これなぁ…」ズーン
セーラ「それはもうええって」
竜華「ちょお机あけて」ゴソゴソ
穏乃「あいさー」ガチャガチャ
竜華「…」ゴソゴソ
洋榎「えらい色々出てくるなぁ…」
穏乃「竜華さん目が虚ろですけど」
洋榎「もうようツッ込まれへんわ…」
美幸「あ、これカワイイ」
セーラ「ん?これ全部竜華がよく使ってたやつやん?」ヒョイ
泉「あ、これ大学卒業したときに園城寺先輩がプレゼントした…や、つ…」
5人((あっ…(察し))
竜華「…れが…ん…きに…」ブツブツ
洋榎「?」
竜華「…これが次の年の誕生日にくれたやつでこれがその年のクリスマスに一緒に買ったやつでこれはバレンタインにサプライズ付で送ってくれたやつでこれは3年前の夏に二人で沖縄行ったときに怜がウチに贈ってくれたやつで…」ブツブツ
洋榎「…ひっ!?」
泉「も、戻ってきてください先輩っ!!」
セーラ「まー…なんや、要は二人の思い出の品っちゅうこっちゃな」
洋榎「…それを自分で処分でけへんからウチらに処分せえと」
竜華「だって捨てられへんし!でも見たら思い出して泣きたなるやん!」
美幸「まぁ、わからないでもないけど…」
穏乃「そんなもんなんですかね?」モグモグ
セーラ「俺はあんま気にならんなぁ…このサイフとか前の前の彼女にもろたやつやし」
穏乃「便利が思い出を上回ったんですね」
セーラ「うん、ごっつ使いやすいねんこれ」
浩子「…」
竜華「セーラはええなぁ…ウチはアカンねん」ハァ
竜華「せやからお願い!この子ら引き取って!このとおり!」パン
洋榎「『この子ら』ってもうその愛着が重いねん!」
竜華「何とかしてーや」ウルウル
穏乃「憧んちってお焚き上げとかしてたっけかなぁ…」モシャモシャ
浩子「神社やからどうやろなぁ」
竜華「呪い扱いせんといて!?」
美幸「よく担いできたねこんな量…」
竜華「うんめっちゃ重かった」タハハ
浩子「私手伝わされてんで?」
泉「災難でしたね…」
竜華「まぁそんな訳やから、物理的にも思い出的にもウチがこれをまた持ち帰るって選択肢はもう無いねん。せやからみんなで何とかしてもらわな」フンス
洋榎「何でお前がそんな強気に出てんねん…」
セーラ「失恋ヤクザめ…」
穏乃「じゃー姐さんのラジオ番組でリスナーにプレゼントしちゃえばいいんじゃないすかー(適当)」モグモグ
洋榎「は!?」
セーラ「あ、それええな!」
洋榎「ええことあるかボケ!何で大事なリスナーに不幸のおすそ分けせなあかんねん!」
竜華「せやから呪い扱いせんといて!?」
穏乃「でも『清水谷プロの私物プレゼント』って結構引きあると思うんですけど…」
洋榎「急にこないな量放出されてもリスナー困惑するわ!ちゅーかディレクターからGOが出ぇへんわ」
美幸「ねえ、あの番組って生?」
洋榎「たまーに収録あるけど基本は生やな」
美幸「よく1時間半も喋れるよね、一人で…」
洋榎「箱番抜いたら1時間くらいやけどな」
美幸「それでもだよ」
セーラ「今度俺も呼んでくれやwwwwww」
洋榎「おうスタジオ来いやwwwwww」
穏乃「放送事故待ったなし」
美幸「で、何があるの?」
穏乃「財布とかアクセサリー類ですね…あ、これは…?」
美幸「あー、香水だね」
洋榎「どないすんねんこの夫婦茶碗とか…」
穏乃「『夫婦』茶碗ですからね…」
洋榎「持って帰っても困るっちゅうねん」
セーラ「ここで取り皿みたいに使っといたら店員さん一緒に下げてくれるんちゃうwwwwww?」
洋榎「おー、お前天才やなwwwwwwww」
竜華「もういっそそれでもええわ…」
泉「あ…こ、このお財布、ずっと気になってたんです、カワイイですよね」
竜華「…!」
竜華「な?カワイイやんな?」
泉「はい…」
竜華「じゃあこれ泉もってって!大事にしたってや」グイ
泉「えっ、あの、はい。えっ」
竜華「あ、念のため言うとくけどウチの前では使わんといてな…?」
穏乃「思い出させてもダメなんですか」
竜華「うん、あかん…」
洋榎「面倒くさいわホンマ今日のこいつ…」グビグビ
洋榎「これ何?ネックレス?」
竜華「あーそれ二人で雑貨屋巡りにハマってた時期があって、その時に怜が選んでくれてん」
穏乃「あ、チャームのとこ時計になってるんですね」
竜華「カワイイやろ?時計のデザインとか」
洋榎「無情にも時を刻みっぱなしの」
美幸「wwwwwwwwww」
竜華「」
穏乃「竜華さんの時は色々と止まったままなのに」
竜華「」
洋榎「もう向こうは別の時を刻んどるんやろなぁ」
泉「と、怜だけに…」
穏乃「あ?」
浩子「お?」
美幸「は?」
セーラ「…今のは完全にアカンわ」
泉「えっ、えっ」
洋榎「…お前、師匠誰や」
泉「あっ、すんません、なんか、すんません!」
竜華「はぁ…」
泉「あ、あの…!こ、このヒヨコちゃんは…」
竜華「…なんやったっけ、それ…あぁ、大学のレポートとか作るんに持ち歩いとったUSBメモリや。怜とお揃いの…」
竜華「お尻んとこ持上げると差し込み口が出てくんの」
浩子「あーホンマですね、面白い」
竜華「浩子もってって、それ。多分中身何も入ってへんし」
浩子「ええですよ、職場で使いますわ」
洋榎「思い出もそういう風に消えてくれたらええのにな」
竜華「」
穏乃「忘れたい事ほど鮮明に覚えてるんですよね」
竜華「」
セーラ「このポーチは長いこと使ってたヤツやろ」
竜華「それも高3の時怜に貰ってからやなぁ…」シミジミ
浩子「こことか繕ってありますやん」
竜華「そやねん、ほら、長いこと使ってたから綻びとか出てきたりするやん?」
洋榎「あーそやなぁ出てくるなぁモノにも人の付き合いにも」
穏乃「傷みますよねぇ期間が長いほど」
竜華「」
竜華「…」
竜華「怜の前でも使うもんやから、傷んでたら怜にも悪いなー思って、そのたびに縫ったりして直しててん」
美幸「そういうとこマメだよねぇりゅーかちゃん」
洋榎「ホンマやわぁ、モノの綻びには早めに気が付いたのになぁ」
竜華「」
洋榎「え!?wiiUあるやん!これもいらんの!?」
竜華「うん…うちゲームそんなせえへんし…」
美幸「怜ちゃんが好きだったんだね」
竜華「…うん、めっちゃ好き、今でも…」ホロリ
美幸「…ゲームの話だよ?」
竜華「え?」
穏乃「この二つ並んだマリカー用のハンドルは何を意味するんでしょうねぇ…」
洋榎「もう誰も隣を走ってくれへんねんなぁ…」
竜華「あんたらさっきからうっさいねん!」
セーラ「wwwwwwwwwwwwwwww」
浩子「wwwwwwwwwwww」
美幸「wwwwwwwwwwww」
泉「…っ!ぷ…くっ…!」プルプル
洋榎「あ、じゃあホンモノのほうももう誰も乗せへんやろ?あのアウディ。くれや」
竜華「あげへんわ!」バン
セーラ「助手席だけでも外さへんwww?」
竜華「何で外すねん!怜専用ちゃうし!」
美幸「もう誰も乗せないでしょー」
穏乃「誰が乗るんすかー」
竜華「乗せるわ!送ってったんねん後輩とか!あとおかんとか」
竜華「…ちゅうか穏乃はこの前送ってあげたやんか。憧ちゃんと」
穏乃「助かりましたっ」テヘ
竜華「そう、聞いて!通りがかったからこの子ら乗せてあげたんやけど、チラっとミラーみたらなんか…」
竜華「後ろで手ぇとか繋いでんねん!こう、置いて重ねる感じで」
美幸「見せつけるねぇ~」
竜華「なんか無言で見つめあって笑ってたりして、なんか…」
竜華「あんたそういうトコあるで!」ビシッ
浩子「言えてへん言えてへん」
洋榎「八つ当たりしたんなやwwwwwwww」
穏乃「あの時は二人で新居に置くベッドを見に行った帰りだったので…」
穏乃「なんか、そういう気分だったんです」キリッ
竜華「知らんわ!」
セーラ「『キリッ』とちゃうわwwww煽るなボケwwwwwwwwww」
穏乃「あのあと帰って無茶苦茶s…」
竜華「やかましわ!」
美幸「もうやめてあげてwwwwwwwwwwwwwwwwww」
泉「…先輩もどうですか?」
竜華「いやウチはええわ…あんた熱燗なんて飲むん?」
泉「日本酒ってけっこうイけますね!」
穏乃「二条さんなんかペース上がってるけど大丈夫?」
泉「大丈夫やって、次何にしよかなぁ」ヒック
洋榎「(あいつあないえらいペースで飲みよるんか)」ヒソヒソ
セーラ「(多分やけどこの場ではそうすんのが一番やと思たんちゃうか?)」ヒソヒソ
浩子「(酒に逃げるのが最善の場てどういうことですのん)」ヒソヒソ
竜華「…でなぁ、泉聞いてるか!?」
泉「はい聞いてますて!それでそのあとどうしたんですか」
竜華「せやからウチもな…!」
セーラ「(アレがおるからしゃあないな)」ヒソヒソ
洋榎「(竜華も今日はとことん面倒くさくなるて決めた感じあるよな)」ヒソヒソ
泉「…でも私思うんですけど」
竜華「なにが?」
泉「園城寺先輩が言うてたこと、嘘は吐いてないと思うんですけど、ホンマのことも言うてない気がするんです」
竜華「…どゆこと?」
泉「ですから、園城寺先輩は『好きな人が出来た』って言わはったらしいですけど…」
浩子(あ、これアカン)
美幸(やだこれもー)
泉「それって実際は『もう付き合ってる人』ちゃうかなーと思うんです」
竜華「」
穏乃(やべえぶっ込んだ)
洋榎(酔うたらそっち行く感じなんやこいつ)
穏乃「いや、さすがに園城寺さんにかぎってそういうのは…」
泉「ちゃうって、な、穏乃考えてみ?」
セーラ(穏乃のフォローも薙ぎ倒すなーこいつは)
泉「このタイミングで好きな人が出来たってだけで別れるとかありえへんやろ!?」
穏乃「いや知らないけどさ…」
泉「絶対そうやって!付き合ってるパターンやってこれ!思わへん!?」
竜華「」
穏乃「ちょっと落ち着…指さすな!」
洋榎(穏乃に絡んでどうすんねん…)
泉「多分やけど、もうずっと前からそんな感じやったね、私が思うに」
穏乃「…二股ってこと?」
泉「いや…!んーまぁでも多分それに近い状態やな」
泉「そんで多分、先輩が忙しかったー、言うてた夏に決定的なことがあってん、多分」
穏乃「『多分』ばっかりじゃん…」
竜華「」
浩子(あー、あかんわー)アチャー
セーラ(俺今竜華の顔怖くて見られへん)
美幸(私知らなーい)
泉「でな、ほら、最後に送るー言うた時に断ったやん!?」
泉「あれって多分そん時にもうその人が外とか近くで待っててんて」
竜華「…泉」
穏乃「いやちょっと落ち着きなってば…(やべぇ超やべぇ)」
泉「もし別れ話が拗れて二人がこう、ガーなった時に何時でも踏み込んでこれるようにな」
竜華「泉」
泉「でな、そんでな!」
竜華「 い ず み 」ゴゴゴゴ…
泉「え」
竜華「…」
泉「あっ」
竜華「…話、楽しい?(満面の笑み)」
泉「」サァーッ
泉「」カタカタカタ…
竜華「あー、なんか…どないしよ、ウチ」ヘナヘナ
洋榎「ほなもう「ラブラブプラス」でもやったらええねん。DS持ってるやろ」
竜華「もうそれでもええかなー(放心)」
穏乃「いや危険ですって、奴ら心の隙間に入ってきますよ」
セーラ「今お前の心隙間だらけやろ」
洋榎「バラックやバラック」
竜華「バラックて…」
美幸「危ないと思うよーそんな状態でプレイするの…一時期梢ちゃんがハマッて大変なことになってたからね?」
竜華「ほんなら…」
竜華「…犬とか飼ってみよかな…」
浩子「あーアカンアカンアカンアカン!!!」ガタッ
穏乃「ダメです竜華さんそれ一番ヤバいやつです!」
美幸「今の流れでそれやったら竜華ちゃんもう一生独身になるって覚悟してね!?」
竜華「ミニチュアダックスめっちゃかわええやん…」ウフ、ウフフフフ
セーラ「もう現実逃避やなこれは…」
洋榎「戦わな現実と」
竜華「戦ったら彼女できる?」
洋榎「すまん」
竜華「謝らんで!?」
竜華「はぁぁぁぁぁ~…」ヘナヘナ
泉「で、でも!先輩ならすぐに新しい恋人出来ますって」
竜華「…そうかなぁ」
泉「そうですって!絶対!」
洋榎「…って言うやろ?外野は。なぁ?」
泉「外野!?」
美幸「もうお約束だよね」
洋榎「だいたい周りはそう言うてくれんの。でもよう考えてみ?自分今いくつや?」
竜華「…何よ藪からに、アンタと同じやん…27」
洋榎「うん、せやろ?まあ、あんまり言いたないけど、正直もうええ感じの歳や」
竜華「う…」
洋榎「今まで10年近く園城寺一筋で、はっきり言うていっちゃんアカンこのタイミングで別れてもうてやな」
竜華「ぐ…」
洋榎「学生やったらまだわからんで?でも時間も出会いも限定される社会人や。しかもウチらは特殊な環境」
洋榎「ハッキリ言うて、こっからの恋愛なんて、まーーーー、でけへんぞ」
竜華「」
浩子「フラれた人励まそ、いう席で何言うてんねん!」
洋榎「言うたらなわからへんこともあんねんて」グビグビ
美幸「や、でもさぁ。現実的に考えてさ、今から昔みたいな恋愛できないでしょー?割と深刻だよ」
浩子「先輩もそんな…」
美幸「さっきゲームの話があったけどさ、例えば恋愛ゲージみたいなのがあるとするじゃない」
穏乃「はい」
美幸「100がMAXとしてさ。毎日一緒に過ごして、10、15、20…って感じで」
美幸「そういう、ちょっとずつ時間をかけて積み上げる恋愛の仕方ってさ、もうできなくない?」
セーラ「…ちゅうか、今から誰かのこと好きになれるか?」
洋榎「ゼロからやで?」
穏乃「…問題はそこですね」
竜華「…う、あ…」
洋榎「…お前、もう、アカンのちゃうか(迫真)」
竜華「アカン!?なあウチもうアカン!?」ユッサユッサ
穏乃「頑張ってくださいとしか」ガクンガクン
浩子「…この人らアカンわ。泉、慰めたり」
泉「えっ、えっ!?」
セーラ「まあ急にいきなり100!っていうのも、もしかしたらあるかもしれんけどなー」
穏乃「分が悪すぎますね」
竜華「うあぁ…」ズーン
洋榎「まーでも正直目を背けられへん問題やって。うちらと同い年でもう子ども居るんも珍しないねんで?」
竜華「まぁ、そやけど…」
セーラ「あ。なあ、お前の先輩んとこ二人目やったっけ?」
穏乃「はい、去年の10月に生まれたばっかです、また女の子」ホラ
泉「え、なにこれめっちゃかわいい!」
浩子「目ぇパッチリやな」
泉「iPSおそるべし…」
穏乃「もう手とかこんなで、抱っこすると小っちゃくて軽くてもう…」
美幸「赤ちゃんていい匂いするよね~」
セーラ「俺怖くて抱っこでけへんわ…」
浩子「あれ、松実先輩て東京に嫁いだん?」
穏乃「いえ、こっちに居ますよ、旅館継ぐって」
浩子「あー、ほんなら安泰やな」
美幸「いいよねぇ、あの二人…」
洋榎「あいつもなぁ…インハイで顔合せた時はガッチガチの堅物やと思っとったけど、ようやりよるわ…」
穏乃「ちょー可愛いっす、宥さんちの子」
洋榎「絹もこの前同級生が子供生まれたとか言うてたなぁ…」
セーラ「結婚に子育てねぇ…」
竜華「…なあ洋榎」ムクリ
洋榎「何?」
竜華「…絹ちゃん元気?今どこにおんの?」
洋榎「ホンマしばくぞお前」
竜華「何で!?」
洋榎「こっぴどくフラれたからってウチの妹に手ぇ出そうやなんて思たらそのデカいケツが4つに割れんで」
竜華「ちょっと気になったから聞いただけやん!?」
穏乃「まあ今の流れで聞いたらそうなりますわー」
浩子「しゃあないですわー」
セーラ「そういうとこでやらかすねんなー竜華は」
ワイワイ
ガヤガヤ
「…失礼します、そろそろラストオーダーのお時間になりますが…」
洋榎「え、もうそんな時間なん!?」
穏乃「4時間も喋ってたんですね…」
セーラ「ほんなら店変えたらええんちゃう?食うもん食ったし…ここ騒がしすぎるしな」
洋榎「せやなー」
竜華「一番うっさいのあんたらやで?」
美幸「あー、じゃあさ、近くに行きつけのバーあるからそっち行こうよ」
洋榎「ええな。行くで泉」グイッ
泉「確定なんですか…」ヨヨヨ
洋榎「いやお前考えてみ?このまま帰したら…竜華は家で独りやで?」
セーラ「フラれた3日後の夜中に…家で独りやで?」
竜華「うるさいそこ!」
セーラ「もう朝までコースや、俺が奢ったるから腹くくれや泉ー」バンバン
泉「はい…お供します…」
竜華「アンタらも時間ええの?」
洋榎「ウチも穏乃も明日休みやし、付き合うわ。おもろいし。な!」
穏乃「こっちは姐さんのおごりですよねっ」
洋榎「おっま…調子ええヤツやなー、しゃーない」
穏乃「おっし」グッ
穏乃「…そしたら姐さん、恭子さんに電話したほうがいいんじゃないですか」
洋榎「あー、それもそやな、ちょお待っとって」ゴソゴソ
穏乃「私も憧に電話しとこ…」ゴソゴソ
竜華「無理して来てくれんでもええのに…」フッ
浩子「でも嬉しそうな顔してますよ?」
竜華「はぁ…ま、感謝はしとるで?こんなんして笑いにでもしてくれんと、ウチも凹み過ぎて死にそうやったし…」
浩子「先輩はいいんですか?」
美幸「私はもう言ってあるからいいの」
浩子「さよですか」
洋榎「…あーもしもし恭子?今夜ちょお帰れへんねん、あー、竜華の奴がな…」
穏乃「もしもし憧?ごめん、今日ちょっと先輩がさ…えっと、竜華さんなんだけど…」
〈フラレタンヤッテアイツ、ホンマヤッテ
ワカレチャッタンダッテ、ホントダヨー〉
竜華「…」
浩子「…」
竜華「…恭子と憧ちゃんやったっけ」
浩子「ええ…」
竜華「なあ、これ明日にはもう情報広がりまくってるパターンとちゃう?」
浩子「…て、手間が省けてええんとちゃいますか」
セーラ「そもそも洋榎に知らせた時点でたかじんさんに教えたんと同じやで」
泉「それもそうですね」アハハ
洋榎「…まぁいつまでも湿気た顔されとったらこっちかて張り合いないからな…」
穏乃「…うん、普段もけっこうお世話になってるし、こういう時位はさ…」
竜華「まぁ、うちもええ友達持ったんやなって思うわ…」フッ
洋榎「…ちゃんと戸締りするんやで?心配やから…大袈裟なことあるか、恭子に何かあったらウチかて生きて行けんわ」
穏乃「ううん、憧と食べるご飯が一番美味しいよ!明日は一緒に居ようね」
竜華「…ええ、友達を…」ヒクッ
セーラ「ラブラブやなー」ヒュー
浩子「特に穏乃は新婚やしなぁ…」
洋榎「…ほんなら明日な」
穏乃「…うん、あとでね!」
洋榎「…愛しとるで、恭子。またな」ピッ
穏乃「うん、憧大好き!じゃあね!」ピッ
竜華「」
洋榎「ほな行こか」
穏乃「お待たせしました」
竜華「無理して来てくれんでもええのに!!!」クワッ
泉「まあまぁ…!」
浩子「えらい人通り減りましたね」
泉「こんなところにお店なんてあるんですか?」
美幸「着いたよ」
穏乃「おー、一人じゃ絶対開けられなそうな渋い木の扉…」
ギィ…
「…いらっしゃいませ」
美幸「こんばんわ」
「お久しぶりです…今夜はずいぶんとにぎやかですね」
美幸「うん、ちょっとね」
セーラ「こいつが3日前にフラれてんwwwwww」
竜華「…な!?」
「それはそれは…」
「では、私から一杯ご馳走させてください」
竜華「え、ありがとう…」
「どうぞ」カラン
「それでは、どうぞごゆっくり」
美幸(メリー・ウィドウか…)
美幸「ふふっ」
竜華「…?」
竜華「…美味しいなぁ…」フッ
穏乃「わー、ああいうの初めて見た…カッコいいね」ヒソヒソ
泉「なんか、オトナって感じやな…」ヒソヒソ
美幸「素敵でしょー?ここ」
穏乃「美幸さんてこういうお店よく知ってますよね」
美幸「お酒好きだからねー。うちのラウンジにもバーカウンター作ろっかなぁ…」
穏乃「うちの…?ラウン…ジ?」
洋榎「ウチ何にしよかな」
穏乃「カクテル沢山ありますね」
泉「あの、私こういうとこ来たこと無くて、どうすればいいか…」
洋榎「大してビビることないやんか…」
穏乃「せっかくだから何か変わったやつ飲んでみたいね」
洋榎「!」ピコーン
洋榎「…泉にはコレがオススメや」ヒソヒソ
泉「…じゃあ最初はそれにします」ヒソヒソ
「…ご注文は?」
洋榎「ほれ」ツンツン
泉「えっと、ユー・アンド・ミー」
洋榎「ラブ・フォーエバー」チラッ
竜華「」ピクッ
穏乃「あっ(察し)…スウィートメモリー」
竜華「」
セーラ「ウェディング・ベル、スイートでww」
竜華「」
浩子「キス・オブ・ザ・ブライドwwww」
竜華「」
美幸「ラスト・キッスwwwwww」
竜華「すいませんこのお店で一番強いお酒を」
美幸「…だからさぁりゅーかちゃん、卒業したらさっさと紙出しちゃえば良かったんだよ。実業団入り決まってたんでしょ?」
竜華「…うん、でも実績とか積まな、って」
美幸「色々考えすぎなんだって。一緒になっちゃえばどうにでもなるんだよこういうのはさぁ。ねぇ?」
洋榎「せやなー」
穏乃「はい」
竜華「うう…」
美幸「りゅーかちゃんはご両親からの理解もあったんでしょ!?」
竜華「うん…孫だけは見せてなって…」
美幸「だったら細かいこと考えないで一緒になっちゃえば良かったの!」
セーラ「美幸が言うと説得力あるなぁ」
洋榎「あー、駆け落ちやったっけ」
泉「ふぁっ!?」ガタッ
セーラ「ずばり言うたんなや!」
穏乃「そうなんですか!?澄子さんと!?」
美幸「うん、まぁ」クイッ
竜華「は!?え、何それ初耳なんやけど!」
美幸「そりゃ、あんまり話せることじゃないしね。褒められたやり方じゃないし。後悔もしてないけどさ」カランッ
竜華「え、めっちゃ興味あるわ、どういう経緯でそうなったん!?」
美幸「いいよ私の話は…」
洋榎「いやいや竜華にこそ聞かせたらな!」
竜華「うん聞きたい!」
泉「わ、私も聞きたいです!」
穏乃「同じく!」
洋榎「そんなわけでセンセー教えたって下さいこのヘタレに!」
竜華「う、うるさいなぁ…で?」
美幸「うーん…えっと、まぁ、私のトコも澄子のトコもさ、けっこー古いんだよ、家が」
洋榎「古い言うても築年数ちゃいまっせ、歴史ある旧家ちゅう意味でございますよ!」
セーラ「ご両家とも格式高い家っちゅー事ですわ奥さん!」
竜華「やかまし!…ほんで?」
美幸「…で、お互いに一人娘だし」
セーラ「一人娘!そらもう家族の愛を一身に受けまして!」
洋榎「蝶よ花よと育てられ…目に入れても痛くな-い!」
竜華「うっさいねんて!!」
穏乃「事情知ってる者同士で混ぜっ返すの止めてくださいよ…」
竜華「で?で?」フンス
美幸「…で、今じゃ同性婚もわりと一般的になってるけど、旧家ってそういうのをすっごく気にする訳」
穏乃「…跡取りの問題とかですか」
美幸「うーん…それを込みのメンツが9割かな。形骸化した肩書きだけの旧家にとって、依って立つ処はそれしか無いの。滑稽でしょ」
泉「私らにはよく分からん話ですね…」
浩子「お二人はいつから付き合ってたんですか?」
美幸「私が高校卒業したあとくらいかな。それで、澄子も私と同じ大学入って、って感じ」
セーラ「そこからはもうふたりの薔薇色桃色キャンパスライフや」
竜華「そやなぁ…」ホワーン
洋榎「お前と怜も過ごしたアレや」
竜華「…そや、なぁ…」ズーン
泉「そ、それでどうなったんですかっ」
美幸「…で、私が卒業して仕事に就いて…澄子の卒業が決まった頃からかな。澄子が私と距離を取りだして」
泉「え?」
美幸「最終的には『別れてください』って言いだして。訳わかんないよね」
竜華「何で!?」
美幸「だから問い詰めたの。そしたら、実家から『お見合いしろ』って連絡が来たって」
浩子「お見合い…」
泉「なんかドラマの話や」
洋榎「THE・旧家って感じやな」
美幸「この場合のお見合いって、ほとんどイコールで結婚、だからねぇ…少なくとも家には連れ戻されるし」
美幸「あの子、気が小さいし押しに弱いし、しかも親に逆らったことなんて一度も無いもんだから…」
穏乃「それで悲観して美幸さんとの関係を諦めようとしたんですね」
竜華「せつないわぁ…」
美幸「結局、澄子を大学まで出したのだって、知識と教養を身につけたことを示す『だけ』の為で…」
美幸「あとは『家の為』にお見合いして、結婚して、家を継いで…」
美幸「まぁ、そんな風に『用意してあった』ってわけ」
穏乃「…それは…」
泉「それで、そのあとは…!?」
美幸「で、狙い済ましたみたいに私にも縁談の話が持ち上がってね」
美幸「その頃には、澄子の家の人も何かと理由をつけて会わせてくれなくなったし」
泉「…ホンマにドラマみたいや」
美幸「笑っちゃうよねぇ。私を見くびるなっての。もー」
美幸「あたしはその時に、そんな『家』ってやつに心底嫌気が差したわけ」
美幸「長年溜まってた鬱憤が爆発したのかもねー」
浩子「…で、駆け落ちですか」
美幸「そ」
穏乃「でも澄子さんもよくそんな思い切った決断しましたね」
浩子「そもそも会ってくれへんかったんと違います?」
美幸「そこは強硬策よ」
泉「何ですかそれ」
美幸「あの子の部屋の窓から良く見える丘の上に、一本だけ大きな木があるんだけどね」
美幸「その木の下に立って、会ってくれるまでここを動かないってメール送ったの」
洋榎「ホンマに強硬策やな」
美幸「お見合いの当日に」
竜華「強硬すぎひん!?」
穏乃「完全なる宣戦布告」
美幸「その日はおあつらえ向きに雨まで降ってくれたもんだから、しっかり傘も捨ててやったわ」
美幸「雨のそぼ降る中、ずぶ濡れで立ち尽くす私を澄子が放っておけると思う?」
穏乃「ここにもヤクザがいた…」
セーラ「えげつないやろー?」
泉「そう言い切れるんが素直に凄いですわ…」
美幸「で、私はもう丸一日でも待つつもりだったんだけど」
泉「はい…!」
美幸「15分後」
穏乃「早っwwwwwwwwwwwwww」
洋榎「見てられへんかったんやなwwwwwwww」
セーラ「ホンマにええ子やなぁwwwwwwww」
美幸「で、まぁ、それでまんまと私を招き入れたわけよ。裏口からこっそりと」
洋榎「何で『騙されやがって』みたいな口調やねんwwww」
穏乃「で、告白したんですか?」
美幸「告白っていうか、まぁ、そうねー」
竜華「何て言うたん?」
美幸「え?あ~、えっとねぇ…」
セーラ「オレらしっとるけど、聞いたら痺れんで?」
美幸「え!?何で知ってんの!?」
洋榎「この前本人に聞いてん」
美幸「もう、澄子ぉ~…」
洋榎「いやホンマに。ちょお再現してもらおか!」
美幸「嫌だよ…」
洋榎「ほな竜華がお姫様役な」
美幸「嫌だってば!あと澄子はもっと繊細で儚げだよ」
竜華「そうなんやぁ…って、ひどない!?」
穏乃「どうやって説得したかだけ教えてくださいよー」
美幸「別に説得も何も、言ったのは一言だけだよ」
泉「なんてですか!?」
美幸「…そんなに食いつかれると言いづらいじゃない」
美幸「…」コホン
美幸「『全部捨てて、私と来て』」
竜華「うへぁ…///」
泉「うわー///」
洋榎「ほんでお姫様が無言で頷くわけや、何度も何度も。大粒の涙を零しながら」
美幸「で、まぁそこで私も覚悟を決めたと。それだけ」クイッ
竜華「ほへぇ~…」
セーラ「竜華お前口空きっぱなしやでwwwwww」
浩子「その後は?」
美幸「押し倒した」シレッ
穏乃「うわぉ」
泉「うわー、うわー///」
洋榎「生まれた家を捨てるって、想像つかんなぁ」
美幸「それは幸せなことだよ」
美幸「私が私であることを家が許してくれなかった以上は、そうするしか無かったの」
穏乃「でも生活とか大変じゃなかったですか?」
美幸「まぁ私も働き始めたばっかりだったからね。二人で振袖売ったりしてさぁ…」ハァ
洋榎「涙ぐましいなぁ…振袖なんて売っても大した額にはならへ…」
浩子「ふ、振袖ってあの成人式の写真のやつですか!?」ガタッ
美幸「うん…お婆様から頂いたものだからちょっと後悔してるけど…」
浩子「」パクパク
洋榎「…え?」
浩子「ああああれ…ううう牛首紬って言うてませんでした?人間国宝の人が絵付けしたって」カタカタ
美幸「うん、そうだよ」
泉「牛首…なんですかそれ」
穏乃「人間国宝って響きだけでなんかもうすごそうですけど」
浩子「超高級品の着物や、帯だけでもベンツ買えんで…」
洋榎「」
美幸「買ったら、ね。売るとなったら全然だよ」
洋榎「誰が買うねんそんなもん…」
美幸「イギリスの…えーと、何て美術館だったかなぁ…」
穏乃「美術品扱い!?」
浩子「あと澄子さんが着てたのは…あれ本加賀友禅ですか?」
美幸「うん、浩子詳しいねぇ」
セーラ「…もしかしてそれも高いん?」
浩子「牛首紬ほどやないけど、ごっつ高い」
セーラ「」
美幸「あと別荘も一戸だけ残してあとは売ったり不動産投資に回したり…」
美幸「まあとりあえず私名義になってるものは有り難く処分したかな、実家にバレる前に」ケラケラ
穏乃「べっそう、のこす、わたしめいぎ、うった…?」ポカーン
浩子「え、それであのごっつ広いマンション買ったんですか!?」
美幸「うん。取り敢えず生活の場が必要だったから…でもあんまり選んでる余裕なくてさぁ」
浩子「そんな日用品みたいな感覚で…」
セーラ「…目眩して来た」
洋榎「お前ら何やねん!?」
穏乃「澄子さん今何してるんですか?」
美幸「基本主婦してるよ。時々お茶とかお華とか着付け教えたりしてる」
セーラ「めっちゃ優雅に暮らしとるやんか!」
洋榎「しょーじき、お前働く必要無いやろ?」
美幸「うんまぁ、無いけどさ。でもそれなりの不自由は無いと生活にメリハリつかないじゃない」
穏乃「なんて贅沢な労働理由」
美幸「まあ研究職も楽しいけどね」
竜華「…でもあん時かてウチは先に謝ったんやで?」
泉「はい、それでええんですって、間違ってませんよ先輩は…」
これからはちょっと期間空くかもしれません
この書き方は…もしかして年末の番組企画で全国高等学校女子麻雀選手権の長編を書いた人?
>>112
いいえ、違います
穏乃「うはー、本物のモヒートってこんなにミント効いてるんですね」
美幸「そうそう、ちゃんとしたの飲むと全然違うでしょー?」
洋榎「にしたってミントの葉多すぎやろ、外から見たら金魚鉢やで」
浩子「金魚鉢て」
穏乃「あー、でもこれ好きかも。今度憧と一緒に来ようかなぁ」
美幸「うん、エスコートしてあげて」
穏乃「憧喜ぶかなー」ヘヘヘ
竜華「…あんたそういうとこあるで!」バン
セーラ「八つ当たりすなwwwwwwwwww」
美幸「さって、ここもそろそろ看板なんだけど、次は?」
洋榎「あー、もうええ時間やなぁ」
セーラ「今から言うたらもうキャバクラとかちゃう?」
竜華「いや、ウチあかんわ…」
セーラ「竜華苦手やったっけ?」
竜華「いや、今そゆとこ行ったら…」
竜華「好きになってまうから」
洋榎「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
穏乃「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
竜華「多分今耳かき屋さんとかでももうアカンと思うねん」
セーラ「どんだけ弱ってんねんwwwwwwww」
美幸「とりあえず出よっか」
洋榎「そやな。ここ幾ら?」
美幸「いいよいいよ、ここは私が持つから」
美幸「ちぇっく」スッ
「畏まりました」
穏乃「すいません、ご馳走様です」ペコ
浩子「申し訳ない、ありがとうございます」
竜華「なんや悪いなぁ」
美幸「いいってば、もー」ヒラヒラ
洋榎(流石にブラックカードやなかったな)ヒソヒソ
穏乃(ゴールドでも十分ですって)ヒソヒソ
セーラ「泉ー、もう出るで、起きー」ユサユサ
泉「…んぁっ…?」ハッ
セーラ「次行くで?」
泉「…あ、はい…」ゴシゴシ
穏乃「二条さん鞄、鞄」
泉「…あー、ごめん」ボー
洋榎「泉だいじょぶか?これ何本に見える?」クネクネクネクネ
泉「え、なんか…いっぱいあります!わかんないです!」
セーラ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
穏乃「wwwwwwwwwwwwwwwwww」
浩子「悪酔いしたんちゃう?ちゃんと見えてるか?」(眼鏡をナナメに掛ける)
泉「先輩なんか、ダメです、歪んでます!?」
美幸「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
穏乃「二条さん大丈夫?私のことわかる?」(ポニテを顔に被せる)
泉「…何?穏乃?誰!?え!?」
セーラ「混乱させて遊んだんなやwwwwwwwwwwwwww」
洋榎「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
洋榎「おっしゃ、ほんならもうとことん遊ぼか!」
穏乃「行きましょう!」
竜華「おーもうどうとでもなりー」
美幸「たまにはいいかな」
セーラ「ほい泉、水」ピト
泉「あ、ありがとうございます…」
浩子「ちゅうてもどこ行くん?」
穏乃「アレ行きましょう!あのでかいボーリングのピンのビル!」
洋榎「おっしゃ!もうどうせやから来れる奴全員呼ぼか!」
竜華「全員てどゆこと?」
洋榎「全員言うたら全員やろ?穏乃ー」
穏乃「あいあいさー!」ピッ
<ピロリン♪
♪ピコピコ>
<ピローン♪
美幸「?」
浩子「?」
竜華「何送ったん?」スッ
LINEグループ「竜華さん大失恋集会」
竜華「」
セーラ「おまwwwwwwwwww」
浩子「メンバー何人招待してんねんwwwwwwwwwwwwwwww」
穏乃「取り敢えず私と竜華さん知ってる人を30人くらい呼んでみました」
洋榎「花金で今反応する奴なんて全員ヒマ人やろ」
浩子「そんな無茶苦茶な…」
<ピロリン♪
♪ピコピコ>
<ピローン♪
♪ピコピコ>
<ピロリン♪
♪ピコピコ>
<ピローン♪
竜華「うっさいねん!」
セーラ「めっちゃ反応来てるwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
<パカーン!
花子「しゃおらー!スプリットぉ!」ガッツポ
穏乃「おー花子さんすげー!ウォッシュアウトだ」
仁美「ナイススペア、助かったばい」タッチ
花子「へっへー、楽勝楽勝!」タッチ
美幸「これで花子と仁美チームが二位浮上だね」カキカキ
洋榎「ほっほー、やるやんか。そろそろ本気出さなあかんなぁ」グルグル
穏乃「姐さんお願いですからとにかく真ん中へんに投げてください!へんなスピンとか試さなくていいですから!うちらぶっちぎりで負けてますよ!?」
洋榎「素人は黙っとれ」キリッ
穏乃「ビリだけは嫌なんですよ(泣)!」
美幸「ね、私先でいい?」
巴「ええ、どうぞ」グッ
美幸「…それ、自前?」
巴「ふふふ、無論ですっ」myグローブ&シューズ&ボール
美幸「よーし、首位は死守だね!」
巴「鷺森さんがいないのが残念です…行きましょう美幸さん!」
浩子「…鷺森は来ぉへんの?」
穏乃「はい、なんかおばあちゃんが体調崩してるらしくて」
浩子「そら残念」
セーラ「言うても来たら来たでアイツの一人勝ちやろ」
泉「でも変わりに巴さんが大暴れしてますけどね…」
花子「な!全然そんな感じなかったのに」
仁美「人は見かけによらんちゅうこつばい」
ボウリング大会
・一位 美幸・巴ペア
・二位 花子・仁美ペア
・三位 セーラ・浩子ペア
・四位 竜華・泉ペア
・五位 友香・由子ペア
・最下位 洋榎・穏乃ペア
由子「まだまだここからなのよー」
友香「先輩には負けないんでー」
美幸「ほほほ、寝言は寝て言いなさいよー」ポンポン
友香「ぐぬぬぬ…負けないんでー」ギリギリ
由子「ほとんどは巴の頑張りなのよー」
美幸「バレた?」テヘッ
竜華「こっから巻き返すんは厳しそやなぁ…」
泉「すんません…でも、次はいいとこ見せますから!優勝しましょう!」
竜華「ははは…あんたはええ子やなぁ」
洋榎「そんな竜華に助っ人や!」
竜華「え?」
やえ「お待たせ!」ザッ
穏乃「やえさん!」
竜華「あー…これどっちのパターンやろ…」
やえ「?」
美幸「おー、やえちゃんやっほー」
やえ「なんだ、思ったより元気そうだな」
竜華「カラ元気やあほ!」
洋榎「やっぱボールの重さちゃう?これにしよか」ゴトッ
穏乃「いや重さとかじゃないんですって!ピンじゃなくて足元の点々見てください!」
洋榎「いやピン見ぃへんでどうすんねん」
穏乃「取り敢えず言うとおりにやってください!あともっと手前で投げて!じゃないとファールライン踏…!あー!」
洋榎「…」
洋榎「…靴があかんのかなー」
穏乃「やえさんこっち助けて!」
竜華「…取り敢えず最下位の心配はなさそやな」
泉「そうですね」
誠子「リベンジ100億回-6万点にして一生麻雀牌を見れない廃人にする」
菫「復讐は程々にな私は東京オリンピック2020年に向けてアーチェリーの特訓をする」
淡「じゃぁ私は生態竜オネストクイックHEROデッキで猿を負かす」
照「淡のガチデッキは学園三位クラスの化物」
尭深「じゃぁ私はモバマスシャンシャンしながら部室で待機しますね」
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