サターニャ「悪魔的行為をしてやるわ!」 (46)



サターニャ「最近のガヴリールは、少し私を馬鹿にしすぎな気がする……」

サターニャ「だからあいつに悪魔的行為をして、私が大悪魔だということを思い知らせてやるわ!」

サターニャ「クックック……待ってなさいガヴリール。今日があんたの命日よ!」



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-教室-


ガヴ「おはよー……」

ヴィーネ「おはようガヴ」

ガヴ「ふわぁぁ……」

ヴィーネ「ひどい顔ね……また徹夜でもしたの?」

ガヴ「んー、まあね」

ヴィーネ「いい加減ちゃんと寝ないと身体壊すわよ?」

ガヴ「へいへい」

サターニャ(来たわねガヴリール……それじゃあ行くわよ、悪魔的行為その1!)


サターニャ「おはようガヴリール」

ガヴ「ん?なんだ、居たのかサターニャ」

サターニャ「居るわよ!同じクラスでしょうが!」

ガヴ「あーすまん。気付かなかった」

サターニャ「ぐぬぬ……」

サターニャ(相変わらずムカつくやつね!でもここは抑えて……)


ガヴ「で、何の用だ?悪いけど、今はお前の悪ふざけに付き合う気は……」

サターニャ「ああ、別にあんたは何もしなくていいわ。そのままそこに座ってなさい」

ガヴ「はあ?一体何を……」



ワシャッ



ガヴ「え?」

サターニャ「……」ワシャワシャ

ガヴ「ちょっ、お前何して……」

サターニャ「何って、頭を撫でてるのよ。そんなことも分からないの?」ワシャワシャ

ガヴ「いや、そうじゃなくて……」

サターニャ「……」ワシャワシャ

ガヴ「だー!もう、やめろ馬鹿!」


サターニャ(クックック……これぞ悪魔的行為その1、「突然頭を撫でる!」)

サターニャ(髪の毛をクシャクシャにされることでガヴリールは嫌な気分になるはず……まさに悪魔的ね!)

サターニャ(そして……)


サターニャ「随分とテンションが低いじゃない、ガヴリール。いつもの威勢の良さはどこへ行ったのかしら?」ワシャワシャ

ガヴ「あ?」

サターニャ「まったく、これじゃあ私のライバルとしてちっとも相応しくないわね」ワシャワシャ

ガヴ「……」

サターニャ「悔しかったら何か言い返してみなさい、この駄目天使」ワシャワシャ

サターニャ(思いっきり煽る!)


サターニャ「ま、たとえあんたが本気を出したとしても私に敵うはずは……」ワシャワシャ

ガヴ「ふんっ」ドゴォッ

サターニャ「おごぉっ!?」

ガヴ「いい度胸だなサターニャ……よっぽど私のサンドバッグになりたいと見える」ポキポキ

サターニャ「おおお……」プルプル

ガヴ「今の私は機嫌が悪いんだ。お前がその気なら、そのアホな脳天カチ割って角をへし折ってやろうじゃないか」ポキポキ

サターニャ「ふ、ふん。そうやって偉そうな口をきけるのも今のうちよ!」

ガヴ「そうか。じゃ、遠慮なく……」










サターニャ「」チーン

ガヴ「バーカ」

サターニャ(あれ?これいつもと変わらなくない?)


ガヴ「ったく、サターニャのせいで髪がボサボサじゃないか。ヴィーネも何か言って……」

ヴィーネ「……」

ガヴ「ヴィーネ?」

ヴィーネ「ね、ねぇガヴ。私もガヴの髪をワシャワシャしても……」ウズウズ

ガヴ「なんで!?」

サターニャ(まあいいわ。まだ悪魔的行為はたくさん用意してある……ここからが勝負よ!)



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-校庭-


ガヴ「はー……ドッジボールとかクソめんどいんだけど」

ヴィーネ「授業なんだから仕方ないじゃない。真面目にやりなさいよ?」

ガヴ「やだよ。滅びろ全国の体育教師」

ヴィーネ「ドッジボールをやらせただけで!?」

サターニャ(ドッジボールか……丁度いいわね。それじゃあ行くわよ、悪魔的行為その2!)




ピーッ



ガヴ(たりぃ……さっさと当たって外野へ行くか)

ガヴ「へいへーい。誰か当ててくれー」ヒラヒラ

上野「おっ、天真さんどフリーだね!くらえー!」ブンッ

ガヴ(よし。これであとはゆっくり……)



バシッ



ガヴ「へ?」

サターニャ「クックック……」

ガヴ「なっ……サターニャ!?」

サターニャ「お返しよ!食らいなさい我が魔球!」ブォンッ

上野「きゃあっ!?」ドガッ

サターニャ「なーはっはっはー!私にドッジボールで勝とうなんて5万年早いのよ!」


サターニャ(これぞ悪魔的行為その2……「ガヴリールを外野へ行かせない」!)

サターニャ(運動が苦手なガヴリールはすぐに外野へ行きたがるはず……それを徹底的に邪魔してやるわ!)


ガヴ「お前なんで……」

サターニャ「覚悟しなさいガヴリール。私がいる限り、あんたにボールが届くことはないわ!」

ガヴ「はあ?」

サターニャ「時間いっぱいまで内野に立たされる恐怖……とくと味わいなさい!」

田中「このっ、上野の仇ー!」ブンッ

サターニャ「おっと、いいボールじゃない。けど……」バシッ

サターニャ「この程度じゃ、このサタニキア様は止められないわ!」ブォンッ

田中「うわっ!」ドガッ

サターニャ「クックック……さあどこからでもかかってきなさい、人間ども!」

ガヴ「……」


ガヴ(まあ、サターニャが守ってくれるなら別にそれでもいいか)

ガヴ(どっちにしろ、私は動かなくて済むんだし……)



<ネェ、ミタ? サッキノ

<ミタミタ! クルミザワサンガテンマサンノコトヲマモッテタネ!



ガヴ「!?」



<モシカシテ、クルミザワサンハテンマサンノコトガスキナノカシラ

<アリエル! アノフタリ、イッツモナカヨシダモンネ!



ガヴ(こ、これは……)


ヴィーネ「えいっ!」ブンッ

サターニャ「ふんっ」バシッ

ヴィーネ「なっ!」

サターニャ「私じゃなくてガヴリールを狙うとは、少しは頭が回るようね、ヴィネット」

サターニャ「けど今日の私はガヴリールのガーディアン(妨害者)。この程度屁でもないわ!」ブォンッ

ヴィーネ「きゃあっ!」ドガッ



<マタテンマサンノコトヲマモッタワヨ! ヤッパリスキナノネ!

<キャー! ガヴサタサイコウ!



ガヴ「お、おいサターニャ。もうこの辺で止めて……」

サターニャ「なーはっはっはー!今さら後悔してももう遅いわ!さあ、どんどん行くわよ!」

ガヴ「話を聞け!」


サターニャ(ふふふ……嫌がってる嫌がってる。この作戦は大成功のようね)

サターニャ(次もこの調子で行くわよ、レッツ悪魔的行為!)



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-昼休み-


ガヴ「あー、ドッジボール疲れた……」

ヴィーネ「疲れたって……あんたほとんど何もしてなかったじゃない」

ガヴ「心労的な意味でだよ……ったく」

ヴィーネ「まあいいわ。それより、早く学食へ行きましょう?」

ガヴ「いや、私はパス。今月もうお金無いんだよね」

ヴィーネ「お金無いって……来月までまだあと一週間あるわよ」

ガヴ「仕方ないじゃん。限定ガチャがさー……」

サターニャ(予想通り、今のガヴリールは金欠……それじゃあ行くわよ、悪魔的行為その3!)


サターニャ「惨めねガヴリール。お昼ごはんを買うお金も無いのかしら?」

ガヴ「そうだよ。何か文句あるか」

サターニャ「今日はそんなあんたに、私が菓子パンを持ってきてあげたわ!」ガサッ

ガヴ「は?」

サターニャ「たくさんあるから、どれでも好きなのを選びなさい!」

ガヴ「……どういう風の吹き回しだ?」


サターニャ(クックック……これぞ悪魔的行為その3、「菓子パン餌付け」!)

サターニャ(ここにあるのはどれも一袋700キロカロリー超えの高カロリーの菓子パンたち……)

サターニャ(こんなものを幾つも食べれば太ってしまうこと間違いなし!ああ、なんて悪魔的なのかしら!)


サターニャ「ただの大悪魔の気まぐれよ。さあ、遠慮なく食べるがいいわ!」

ガヴ「そうか。じゃ、遠慮なく……」

サターニャ「どーぞどーぞ。あ、ヴィネットも食べる?」

ヴィーネ「いや、私は遠慮しておくわ」

ヴィーネ(太りそうだし……)


ガヴ「……」モグモグ

サターニャ(よし、第1段階はクリア。そして……)


サターニャ「ねぇガヴリール」

ガヴ「んむ?」モグモグ

サターニャ「菓子パンを食べてると、喉が渇いてこない?」

ガヴ「んー……まあそうだな」モグモグ

サターニャ「そう言うと思って、ちゃんと飲み物も用意しておいたわ!」トンッ

ガヴ「まじか。さんきゅー」モグモグ

サターニャ(取り出したるは糖分の王様、コーラ!)

サターニャ(これをガヴリールに飲ませて、どんどんメタボリックにしてやるわ!)


ガヴ「……」ゴクゴク

サターニャ(クックック……飲んでる飲んでる。自分がデブリールになるとも知らずに……)

サターニャ「さあ、菓子パンはまだまだ沢山あるわ!どんどん食べなさい!」

ガヴ「おー」モグモグ

ヴィーネ「サターニャ……あんまりガヴを甘やかしちゃダメよ?」

サターニャ「ヴィネットにだけは言われたくないわね」

ガヴ「同感だ」モグモグ

ヴィーネ「なんでよ!?」

サターニャ(いい感じね。ガヴリールが私のことを大悪魔と認める日もそう遠くないはず……)

サターニャ(でもまだまだ足りないわ!駄目押しの悪魔的行為、決めてやるわよ!)



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-放課後-


ガヴ「さて、さっさと家に帰ってネトゲでも……」

サターニャ「待ちなさいガヴリール!」

ガヴ「なんだよサターニャ」

サターニャ「どうせ暇なんでしょ?今から私に付き合いなさい!」

ガヴ「いや暇じゃねぇし。この後イベントが……」

サターニャ「いいから!黙って付いてきなさい!」グイグイ

ガヴ「ちょっ!引っ張んな!」

サターニャ(いざ、決戦の舞台へ!)













ガヤガヤ……




ガヴ「……で、なんでゲーセンなんだ?」

サターニャ「決まってるじゃない。あんたと勝負するためよ、ガヴリール!」

ガヴ「懲りないなお前も……」

サターニャ(クックック……これぞ悪魔的行為その4、「制服でゲーセン」!)

サターニャ(もし学校の先生に見つかったら生活指導間違いなしのこの状況で、ガヴリールのことを散々に弄んでやるわ!)


ガヴ「それで、何で勝負するつもりなんだ?」

サターニャ「決まってるじゃない。アレよ!」ビシッ

ガヴ「……エアホッケー?」

サターニャ(そう。運動音痴のガヴリールには、身体を動かす勝負を挑めばいい……鉄板ね!)


サターニャ「もちろん、ただやるだけじゃつまらないわ。勝った方は負けた方の言うことを1つ聞く。これでどうかしら?」

ガヴ「別にいいけどさ……お前エアホッケーやったことあるの?」

サターニャ「愚問ね。昨日1回だけやったわ!」

ガヴ「1回かよ」

サターニャ「そういう訳で、ルールの把握はバッチリよ……さあ始めましょう、地獄のデスゲームを!」

ガヴ「はいはい」

サターニャ「じゃ、お金を入れて……っと」チャリン

サターニャ(ククク……見てなさいガヴリール。今に吠え面かかせてやるんだから!)


ガヴ「あ、そうだ。始める前に1つ聞いておきたい事が……」

サターニャ「おっと!その手には乗らないわ!」ビシッ

ガヴ「え?」

サターニャ「またそうやって私の事を惑わすつもりなんでしょう?けど残念ね!今日の私には秘策があるのよ!」

ガヴ「はあ……」


サターニャ「まず1つ目、耳栓!」

サターニャ「これであんたの声は聞こえないわ!ざまあ見なさい!」


サターニャ「そして2つ目!目隠し!」

サターニャ「これであんたの顔も見えないわ!完璧ね!」


サターニャ「さあ、どっからでも掛かってきなさい、ガヴリール!今の私は無敵よ!」










サターニャ「負けた……まさか台まで見えないなんて……」ガックリ

ガヴ「いや、やる前に気付けよ」

サターニャ「くっ、完璧な作戦だと思ってたのに……!」

ガヴ「……」

サターニャ(マズいわ。このままじゃガヴリールを弄ぶ計画が……!)


ガヴ「それじゃあ、今回は私の勝ちってことで……」

サターニャ「待ちなさい!いつ私が1回勝負だなんて言ったの?」

ガヴ「はあ?」


サターニャ「今度はあっちのゲームで勝負よ!その総合成績で真の勝者を決めるわ!」

ガヴ「お前本当は遊びたいだけなんじゃ……」

サターニャ「うっさいわね!さっさと行くわよ!」

サターニャ(今度こそ、今度こそ私が……!)



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筐体『グォォオオオオ……!』


ガヴ「……ゾンビゲーム?」

サターニャ「いいでしょう?悪魔的で!」

ガヴ「いや、これ協力プレイするやつだぞ?分かってんのか」

サターニャ「それならクリアしたときのスコアで勝敗を決めればいいわ!」

ガヴ「まあ何でもいいけどさ……」

サターニャ「それじゃあお金を入れて……っと」チャリン


筐体『ミッションを選択して下さい』


サターニャ「お、始まったわね!……で、これはどうやって操作すれば良いのかしら」

ガヴ「そこの銃を持って、やりたいミッションに照準を合わせて撃てばいいんだよ」

サターニャ「なるほど。じゃあこの洞窟のやつにするわ!」バンッ



筐体『ミッションスタート』


サターニャ「ほら、ガヴリールも銃を持って!」ウキウキ

ガヴ「はいはい」


筐体『グォォオオオオ……』


サターニャ「さっそく敵が出てきたわ!撃てばいいのよね?」

ガヴ「おう。どんどん撃て」バンバン

サターニャ「任せなさい!」バンバン


筐体『グァアアアッ!』


ガヴ「お前中々上手いな」カチッ

サターニャ「ふふん。私の動体視力を甘く見ないことね!」



筐体『グルルルル……!』


サターニャ「お、また出てきたわね!死になさい!」カチカチッ

サターニャ「……あ、あれ?」カチカチッ


サターニャ「ちょっとガヴリール!弾が出なくなったんだけど!?」

ガヴ「馬鹿かお前は!リロードしろ!」バンバン

サターニャ「え?リ、リロードってどうやってやるのよ!?」

ガヴ「銃の下側に赤いボタンがあるだろ!そこを押せ!」バンバン

サターニャ「ここね!」カチッ


筐体『ガァァアアアッ!!』


サターニャ「マ、マズい!敵が攻撃を!」

ガヴ「右腕を狙え!」バンバン

サターニャ「オーケー!」バンバン



筐体『グァアアアッ!?』


サターニャ「ふぅ、何とか一命は取りとめたわね……」

ガヴ「おい、気を抜くな。すぐに追撃がくるぞ」カチッ

サターニャ「ふふん。何が来ようと私の敵じゃないわ!」カチッ


筐体『ブゥゥゥン……』


サターニャ「って、虫ぃ!?」

ガヴ「早く撃て!刺されるぞ!」バンバン

サターニャ「ひぃぃいいっ!キモいキモいキモい!」バババババン

ガヴ「そう言いながらも正確に撃ち落としていくのは流石だな……」バンバン



筐体『第1ステージクリア!』


サターニャ「はぁはぁ……あとどれだけ続くの?これ」

ガヴ「全部で3ステージあるみたいだな」

サターニャ「くっ……こうなったら最後までクリアしてやるわ!」

ガヴ「おう。望むところだ」


筐体『第2ステージスタート』











筐体『ゴォォォオオオオ……』


サターニャ「こいつがラスボス……なんて言うか、めちゃくちゃデカいわね」

ガヴ「そうだな。私が弱点の頭を狙うから、サターニャは攻撃を防いでくれ」バンバン

サターニャ「任せなさい!」バンバン


筐体『グルァァアアッ!!』


サターニャ「岩を投げてきたわね……でも」

サターニャ「私にそんな攻撃は通用しないわ!」バババン


筐体『ドゴォォオオン……』


サターニャ「スキありよ!行きなさいガヴリール!」カチッ

ガヴ「おう!食らえ!」バンバンバン



筐体『グゥゥゥッ……』


サターニャ「よしっ!効いてるわ!」

ガヴ「まだまだー!」バンバン


筐体『ゴガァァアアアア!!!』


ガヴ「反撃……!サターニャ!」カチッ

サターニャ「オーケー!」バババン


筐体『ギィィィイイイッ……!』


サターニャ「なっ!?止まらな……!」バンバン


筐体『グシャッ!!』


サターニャ「ガヴリール!?」


ガヴ「くっ、ここまでか……」

サターニャ「そんな、ガヴリールが死……」

ガヴ「諦めるな!」

サターニャ「!」

ガヴ「あいつはもう虫の息だ!あと少しで倒せる!」


筐体『フーッ……フーッ……』


ガヴ「止めをさせ、サターニャ!」

サターニャ「わ、分かったわ!」カチッ

サターニャ「食らいなさい……デビルズショット!!」バババン!!



筐体『ォォオオオオオオオ……!!』


サターニャ「ぁああああああああ!!!」ババババババ!!


筐体『グァァアアアアアッ!!』


サターニャ「おりゃぁああああああ!!!」バババン!!


筐体『ズゥゥン……』


サターニャ「や、やった……?」

ガヴ「ああ!やったぞ!」


筐体『ミッションコンプリート!コングラッチュレーション!』


ガヴ&サターニャ「いえーい!」パンッ



ガヴ&サターニャ「……あ」


サターニャ「ふ、ふん!まあ、中々面白いゲームだったんじゃないかしら?」プイッ

ガヴ「そ、そうだな」プイッ


サターニャ「あ、それよりほら、スコアが出てるわよ!」

ガヴ「どれどれ……ちっ、サターニャの方が若干多いな」

サターニャ「まあ最後に止めをさしたのは私だし、当然よね!」

ガヴ「これで1勝1敗か……まだやるのか?」

サターニャ「当然!次はあそこのレースゲームで勝負よ!」

ガヴ「はいはい。こうなったらとことん付き合ってやるよ」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


-1時間後-


サターニャ「2勝2敗1分け……結局引き分けじゃないの!」

ガヴ「まあ、サターニャにしては頑張った方じゃないか?」

サターニャ「勝たなきゃ意味がないのよ!もう1回勝負よガヴリール!」

ガヴ「やだよ。疲れたし」

サターニャ「ぐぬぬ……!」

ガヴ「……」

サターニャ(もー!これじゃあ悪魔的行為じゃなくて、ただ遊んでただけじゃない!)


サターニャ「……」ムスーッ

ガヴ「……っていうかさ、今日のお前やけに私に絡んでくるよな」

サターニャ「え?」

ガヴ「なんか理由でもあんのか?」

サターニャ「ふふん、決まってるじゃない」


サターニャ「あんたに、私が大悪魔であることを思い知らせようとしてたのよ!」

ガヴ「……」


ガヴ「……はあ」

サターニャ「なによ!反応薄いわね!」

ガヴ「いや、今日のお前が大悪魔って……どこが?」

サターニャ「なっ!?あれだけの悪魔的行為をしておいて、まだ足りないって言うの!?」

ガヴ「だからどれの話だよ」

サターニャ「だから、朝に髪をクシャクシャにしたやつとか、ドッジボールで外野に行かせないようにしたやつとか……」

ガヴ「え、あれ悪魔的行為だったの?」

サターニャ「んなぁっ!?」ガーン

サターニャ(嘘でしょ!?まさかそんな……)


サターニャ「ほ、他にもほら、昼に菓子パンを食べさせたり、こうやって無理やりゲーセンに連れてきたり……!」

ガヴ「ただの遊びたがりなやつじゃねぇか」

サターニャ「違うわ!!」

サターニャ(くっ、やはりこの程度じゃ、私を大悪魔だと認めてくれないってことなの!?)


サターニャ「……いいわガヴリール。あんたがその気なら、こっちにも考えがある」

ガヴ「え?」

サターニャ「あんたが私の事を大悪魔だと認めてくれるまで、もっと恐ろしい悪魔的行為をし続けてやるんだから!」

ガヴ「……」

サターニャ「覚悟しなさいガヴリール!そうやって余裕ぶっていられるのも今のうちよ!」


ガヴ「……あのさ、サターニャ」

サターニャ「何よ!」



ガヴ「私と仲良くしたいなら、素直にそう言っても……」

サターニャ「だから違うっつってんでしょうが!!!!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



-後日-


ヴィーネ「……ねぇ、サターニャ」

サターニャ「なに?ヴィネット」

ヴィーネ「サターニャって、ガヴのこと好きなの?」

サターニャ「はあ?何言ってんのよ。そんな訳ないじゃない」

サターニャ「ガヴリールは倒すべき宿敵よ。むしろ嫌いな部類ね!」

ヴィーネ「そうなんだ……じゃあなんで」



ガヴ「あーん」

サターニャ「はい」スッ

ガヴ「……」モグモグ

ヴィーネ「ガヴにうどんを食べさせてるの?」


サターニャ「クックック……これは悪魔的行為その18、「うどん食べさせ」よ!」

ヴィーネ「何それ」

サターニャ「これは私がガヴリールにうどんを食べさせることで、食べるペースを乱すという……」

ガヴ「おいサターニャ。早くしろ」

サターニャ「え?ああ、ごめんなさい」スッ

ガヴ「……」モグモグ

ヴィーネ「……」


サターニャ「……そういう、恐ろしい悪魔的行為よ!」

ヴィーネ「いや、あんたがペース乱されてるじゃない」


サターニャ「うっさいわね!これも作戦の内よ!」

ヴィーネ「というかガヴもなんで素直に食べてるのよ……」

ガヴ「んーまあ、割と便利だし、悪魔的って言えば大体何でもやってくれるからな」モグモグ

ガヴ「バカとハサミは何とやらってやつだ」モグモグ

ヴィーネ「だそうよ。サターニャ」

サターニャ「なっ!あんたまだ私のこと馬鹿にしてたの!?」

ガヴ「いえいえ、滅相もございません大悪魔様」

ガヴ「私はうどんを無理やり食べさせられて、大変苦しゅうございます」

サターニャ「ふふん!そうよね!もっと苦しみなさい!」スッ

ガヴ「……」モグモグ



サターニャ「さあこの調子で、私の恐ろしさをその身に刻み込んでやるわ!覚悟しなさい、ガヴリール!」スッ

ガヴ「うーす」モグモグ

ヴィーネ「……ダメだこりゃ」


-おしまい-

無自覚ガヴサタっていいよね……
ラフィは出すタイミングが無かった。ごめん。

HTML化依頼出してきます。

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