エルフ娘「こんな退屈な村にはいられないねっ!」(34)

エルフ娘「べーっだ!」

エルフ母「こらっ話はまだ終わってないのよ!」

エルフ娘「お母さんの話はつまんないんだもーん。じゃーねー!」

エルフ母「もう‥‥‥元気なのはいいけどやんちゃすぎるのも困りものね」

エルフ父「好きにさせとこうよ。子供のうちはさ」

エルフ母「あなたがそんなだから女の子らしくなろうとしないのよ」

エルフ父「いいじゃないか。昔の君みたいで」

エルフ母「やだ//‥‥思い出させないでよ」

エルフ父「君の子だ」

エルフ母「はぁ‥‥‥‥‥そうね」ニコッ

エルフ娘「エル子ーー!!エールー子ー!」

エルフ娘「‥‥‥‥」

エルフ娘「‥‥‥‥」

エルフ娘「臭い物が好きなエル」

エル子「いらっしゃぁぁぁいぃぃ!!!」

エルフ「なんだ居るじゃん」

エル子「そのことは秘密って言いましたよねっ」ヒソヒソ

エルフ娘「えー素晴らしい個性だと思うよ!」グッ

エル子「うぅ‥‥‥」

エルフ娘「さぁ冒険に出かけよう諸君!」

エル子「‥‥私しか居ないですけど」

エルフ娘「大事なのは気分だよ!」

エル子「今やることがあるのでまた今度にしてくれませんか?」

エルフ娘「なにしてんの?」

エル子「お姉様の誕生日にあげるマフラーを編んでるんです。これが難しくて」

エルフ娘「へー‥‥‥いい子だねー」

エル子「はい‥‥‥いい子ですよ。エルフ娘とは違うんです」ドヤッ

エルフ娘「かわいい子には旅をさせよ!ってお姉様が言ってた」グイィィッ

エル子「行きませんん!この前は食人植物にいたずらして食べられかけたじゃないですか!付き合ってられませんよ」

エル男「おやおや?白昼堂々キャットファイトかい?ボクは嫌いじゃないが‥‥レディーの大事な顔に傷が付いたら大変だよ?」

エルフ娘「‥‥‥‥」

エル子「‥‥‥‥‥」

エルフ娘「知り合い?」

エル子「知らない人です」

エル男「このボクを知らない?それは今まで人生を損してきたと言っても過言ではないが‥‥‥よかったね?今日から君達の人生は薔薇色だ」

エルフ娘「さぁエル子。冒険だ」

エル子「嫌ですぅ。私はお姉さまのマフラーを編むんですぅ!」

エル男「ねぇ無視はやめて!」

エルフ娘「居たんだエル男」

エル男「居たよ!!」

エル子「一体何を読んだらあの‥‥‥ずっと疑問系の変な人になるんです?」

エル男「薔薇騎士戦記って本だよ。主人公がめっちゃくちゃかっこよくてさー!ほんとめっちゃかっこよくてさー!かっこよくて‥‥‥あれ、ボクかっこいいしか言ってない‥‥ま、いいかかっこいいし」

エルフ娘「エル男はかっこわるいな。頭も悪い」

エル男「そ、そんなのわかってるよ‥‥わざわざ言わなくたっていいだろー!」

エル子「本の趣味が悪いんですよ。今度まともな本を貸しますから読んで下さい」

エル男「ほ、ほんと!?エル子ちゃんの本‥‥大事にするよ!!!」

エル子「え、えぇ‥‥‥汚さなければ大丈夫ですよ?」

エルフ娘「‥‥‥‥‥‥あ、ファイアナナフシだ」

エル子「うそっどこですか?」

エル男「だ、大丈夫!ボクが捕まえるよ。だから安心し」

エルフ娘「あれ、見間違いだったみたい」

エル男「え?」

エルフ娘「なーんか熱かったからさー居るのかなーって」ニヤニヤ

エル男「‥‥‥‥なっ//」

エル子「?」

エルフ娘「エル子はなんだかんだついてきてくれるよねー」

エル子「家の前で騒がれるのは嫌なんです」

エルフ娘「そっか。悪いね」

エル子「悪いと思うならやめてください」

エルフ娘「‥‥‥‥」

エル子「やめてくださいね」

エルフ娘「オッケー」

エル子「なんか軽いです」ジトー

エルフ娘「わかってるよー」

エル男「今日はどこ行くの?」

エルフ娘「村の周辺の森は歩き尽くしたしもうちょい奥まで行ってみたいんだよね」

エル子「それはさすがに大人と一緒じゃなければ」

エル男「そうだよー。危ないよー」

エルフ娘「ふふふ‥‥今日の私はいつもと一味違うのだ」

エル子「ん?」

エルフ娘「じゃーん!」

エル男「あー!その杖!」

エル子「エルフ族の秘宝を持ち出すなんて‥‥‥」

エルフ娘「これがあればまー怖いもの無いよ」

エル男「あとで長老に殺されるよ」ガクブル

エルフ娘「私が殺されるかどうかは君たちの口にかかっている」

エル男「ボク知らない‥‥なにも見なかった‥‥」

エル子「バカ!」ペシッ

エルフ娘「いたっ」

エル子「帰ったら正直に言ってあやまりに行ってください。それはエルフ族にとってとても大事な物なんですから」

エルフ娘「私に死ねと!?」

エル子「一度死ねば馬鹿も治るかもしれませんね」

エルフ娘「うぅ‥‥‥いっそ森に住むか」

?「シュ‥‥‥オミチ‥‥ワレ‥‥レ‥‥‥‥‥オネガ‥‥‥ドウカ」

?「ドウシテ‥‥‥ナゼ‥‥ナニ‥ヲ‥‥シタト‥‥‥‥ドウシテッ‥‥」

人の形を成した光がなにやら呟きながら歩いている。すれ違う

エル子「わぁ‥‥‥この花初めて見ます。かわいいですねぇ」

エルフ娘「そう?」

エル子「‥‥‥エル男くんはどう思います?」

エル男「すっごくかわいい‥‥と思う‥‥よ」

エルフ娘(エル子見てて花見てないねうん)

エル子「ですよね!お家で育てたいけど今摘んだら帰るまでに枯れてしまうかも‥‥今度鉢植えを持って摘みに来ましょう」

エル男「そ、その時はボ‥‥‥ボ‥‥‥ボスウルフには気を付けてね」

エル子「そうですね。私は火の魔法が使えるとはいえ気を付けるに越したことはありません。ありがとうございます」

エルフ娘「ひゅーひゅー」

エル子「なんですかそれ?」

エルフ娘「気分」

エル子「はぁ‥‥」

登場人物の大半が似た名前だと少し読み辛いかも?
その辺りも含めて続きに期待

>>12
読み辛いですかね。すいません
口調で分かるかなーと安易に決めてしまいました
ど、どうすれば‥‥‥

エル男「ねぇ、雲って見たことある?」

エル子「‥‥‥よく家で見ますよ?誰でも見たことあるんじゃないですか?」

エルフ娘「私はこーんなでっかい蜘蛛見たことあるよ!!!」

エル子「そんなの居るんですか!絶対出会いたくないです‥‥‥」

エル男「あー‥‥‥その蜘蛛じゃなくってさ、空に白いふわふわした物が浮いてて、それを雲って言うんだって」

エルフ娘「空?」

エル子「初耳です‥‥‥空は太陽以外は全部青だと思いますけど」

エル男「だよねぇ‥‥‥ま、本で読んだだけだから作り話かもしれないんだけどね」

エルフ娘「ふーん、食えるのそれ」

エル男「多分無理じゃないかな‥‥生き物じゃないみたいだし」

エル子「雲‥‥‥本当にあったら面白そうですね!」ニコッ

エル男「う、うん//」

エルフ娘「ふわふわした見た目は仮の姿。その正体は‥‥‥‥」

エル男「しょ、正体は‥‥‥?」

エルフ娘「ウルフ!!!!!」

ガルルルルッ

エル男「うわぁ!出たぁ!!」

エル子「囲まれてます‥‥‥縄張りに入ってしまったのかもしれません。こんな数の群れ初めて見ますよ‥‥‥」

十数匹のウルフが様子を伺いながらを旋回している。徐々に距離は詰められていく

エルフ娘「諸君、落ち着きたまえ」

エル子「わ、私は落ち着いてますよ?」

エル男「ボクおいしくないよ‥‥‥く、くるなぁ‥‥‥く‥‥我を簡単に食えると思うなよ‥‥‥食っていいのは食われる覚悟のある奴だけだぁぁ!!!」

エルフ娘「落ち着きたまえ」

エル子「‥‥‥‥落ち着いてください」

エル男「食うか食われるかの戦いの中でのみ生を感じることができるのだ‥‥‥」

エル子「とりあえず炎の壁を張ります。はぁ!」

エル子が両手を前に出すと3人をドーナツ型の火柱が取り囲む

エル子「これでウルフ達は怖がって逃げるはずです!」ドヤッ

エルフ娘「‥‥‥‥‥むぅ」

エル男「ひゃぁぁ!あつっ」

エル子「もういいですかね」

炎の壁が消えてもウルフの群れは消えていなかった。再度獲物を捉えた眼がギラつく

エル子「ま、まだ居るんですかぁ!?もう一回!」

エルフ娘「‥‥‥‥」

エル男「うわ、またあっつ!」

エルフ娘「これ、私達が熱いだけじゃね?」

エル子「うっ‥‥‥怖がって逃げてくれる予定でしたのに‥‥‥火に慣れてしまったんでしょうか」

エルフ娘「ふっふっふ‥‥‥はぁっはっはっはーー!!めんどくさい!!!!」ブォォォン

エルフ娘の体に緑色のオーラが発生し、緑の閃光となって炎の壁を突き破る

エルフ娘「最初っからこうすればよかったんだぁぁぁ!!」ドゴォン

キャインッ

力任せの突貫、受け身を考えていないあまりにも無謀な人間の矢は、木に埋まった頭を乱暴に抜きながら骨を砕いた感触に満足げに笑う

エルフ娘「まず一匹!」ニヤッ

エル男「す、すごい‥‥‥前より早くなってる‥‥」

エル子「えぇ‥‥‥なんて無茶苦茶な‥‥‥」


仲間がやられたことで警戒し始めたのかウルフ達は獲物を睨みながら後退する。しかし背後のウルフは違った。エルフ娘の首に食らいつく

エルフ娘「おわぁっ‥‥‥ビビッたぁ‥‥‥おいしいかい?私の首」ナデナデ

気道を塞ぎ息の根を止めるはずだった牙は緑のオーラに阻まれている

エルフ娘「とう!」ボコッ

キャインッキャインッ

エルフ娘「ごめんなー。でもなー。襲ってくるのが悪いんだぞ」

地面を蹴り、腕を振るった。振るう方向など全く考えていない。腕の遠心力に振り回されながら地面へと激突し、転がり、次の標的へと飛び立ち、腕を適当に振るう。地力の差に甘えきったお遊びだ

エル男「なにあれ‥‥‥」

エル男「エルフ娘の魔法って急に強くなるのかもしれないですねー‥‥‥なんてレベルじゃないですね‥‥‥」

エル男「あ、危ない!」

エル子の背後から飛びかかってきたウルフをエル男が放った空気の塊が吹き飛ばす

エル子「きゃっ、ありがとうございます‥‥‥」

エル男「怪我は無い!?大丈夫!!?」

エル子「えぇ‥‥‥大丈夫ですよ。エル男くんが守ってくれましたから」

エル男「よかったぁ‥‥‥本当に」

エルフ娘「がおぉぉぉぉぉぉお!!!!」

腕を上げ軽く叫ぶ。エルフには可愛らしく写るその姿はウルフの群れに恐怖を与えるには充分だった

エル子「やった!逃げていきます」

エルフ娘「ふっ‥‥‥勝ったっ‥‥‥」

エル子「どうなってるんです?身体強化魔法にここまでの力は無かったはずです」

エルフ娘「今日の私は一味違うって言ったじゃん。これこれ!」

エル男「そっか‥‥‥杖が強くしてくれてたんだ」

エルフ娘「そゆこと!」

エル子「なるほど。何はともあれ助かりました‥‥‥こんな数相手にしたの初めてでしたし正直もう駄目かと思いました‥‥‥」

エル男「そうだね‥‥‥ボク、途中の記憶飛んでるよ」

エルフ娘「持ってきてよかったっしょ!」ニカッ

エル子「それとこれとは話が別です!!」ポカッ

エルフ娘「あいたぁっ!」

エルフ娘「ん?」コツンッ

ルルオ「ウルフの数やけに多かったね。なんでかな」

エーコ「森の奥はエルフが立ち入らないからか敵対してる生物が暮らしやすい‥‥とかでしょうか?」

ルルオ「ありそうだね。なんにしてももう帰ろうよ‥‥‥ボク達だけじゃ危ないよ」

エルフ娘「んんー?」コンコンッ

エーコ「そうですね。杖のおかげで助かりましたけど次もうまくいくとは限りませんし‥‥」

エルフ娘「なんかありますぜここ」

ルルオ「え?」

エーコ「ほんとですね。見えない壁みたいな物が‥‥‥」

ルルオ「これ‥‥‥もしかして結界なんじゃ」

エーコ「結界!?もうそんな所まで来てたなんてっ」

読み辛いという意見があったので名前を変えています
エル子→エーコ
エル男→ルルオ

エルフ娘「えいっ」パリーンッ

エーコ「!?」

ルルオ「えぇぇ!!」

エルフ娘「おー‥‥‥‥杖って鈍器だったんだな‥‥‥」

エーコ「感心してる場合ですか!!」

ルルオ「結界って殴ったら割れるもんなの!?」

エルフ娘「ふむ‥‥‥‥割れちゃったもんは仕方ない。いくら後悔しても直らない。どうせ殺されるなら‥‥‥冒険してから殺される!」タッタッタ

エーコ「あっ、ちょ‥‥‥待ちなさい!‥‥‥あぁ、もう!」

エルフ娘「私が捕まえられるかしら~?おほほほ!」ピョーンピョーン

エーコ「‥‥‥帰りましょう」

ルルオ「そうだね」

エルフ娘「え‥‥‥うそ‥‥‥まじで帰んの‥‥あれ」

エルフ娘「‥‥‥‥なんだよぉ!‥‥‥いいもんね!私一人でもこの杖あれば無敵だもん!」タッタッタ

エーコ「‥‥‥‥‥」

ルルオ「‥‥‥‥‥」

エーコ「ぐぬぬ‥‥‥」

ルルオ「はぁ‥‥‥」

エーコ「これであの子が帰ってこなかったらおじさんとおばさんは泣きますよね‥‥‥」

ルルオ「うん‥‥‥多分」

エーコ「放ってはおけませんね。おじさんとおばさんのために」

ルルオ「いつもお世話になってるからね‥‥‥」

エーコ「帰ったら長老の前に私が息の根を止めてやります‥‥‥」

ルルオ「顔怖いよエーコちゃん‥‥‥」

?「アリガ‥‥ゴザ‥‥‥オカゲデ‥‥‥ウエズニ‥‥マシタ」

ルルオ「結界越えてから木が傷ついてたり地面が抉れてたりしてるね‥‥‥戦いの後みたいな」

エーコ「実際何かが戦ったのでしょうね‥‥‥自然にできた傷じゃありませんよ」

ルルオ「ウルフなのかな?怖いなぁ‥‥‥あと心なしか"祈り人"も増えてない?」

エーコ「そうですね。まぁ、彼らが居るといい気分になれますし悪いことではないですけど」

ルルオ「だね。それにしてもお腹減ったなぁ」

エーコ「私はダイエット中なのでちょうどい」グゥゥゥ

エーコ「‥‥‥あぅっ////‥‥」

エーコ「はい‥‥‥強がりました‥‥強がりましたよ‥‥‥」

ルルオ「あはは‥‥生理現象なんだから仕方ないよ」

エーコ「‥‥‥で、でも食い意地張ってるみたいで‥‥うぅ//」

ルルオ「エーコちゃん細いんだから気にしなくても‥‥‥‥あ、ミルクフラワー生えてるよ。食べる?」

エーコ「‥‥‥‥‥‥‥食べます」

ルルオ「食べるんだね‥‥‥」

エーコ「ルルオくんが聞いたんじゃないですかぁ!」プクー

ルルオ「そ、そうだよね‥‥‥ごめん」

エーコ「もぉ‥‥‥‥」パクパク

ルルオ「‥‥‥‥こうして二人でミルクフラワー食べてるとエーコちゃんと初めて会った時のこと思い出しちゃったよ」

エーコ「えーと‥‥‥あっ‥‥‥パーティーの時でしたっけ?」

ルルオ「うん。パパが大人同士で話してて退屈だったからボクは会場をぶらついててそれで」

エーコ「確か5歳の時でしたね。私は‥‥‥」

―8年前―

「これはこれは‥‥‥ようこそおいでくださいました。今日は雲一つない快晴で最高のパーティー日和ですな!」

「はっはっは!相変わらずお上手ですね主殿」

‥‥‥‥‥‥

「奥様。噂じゃここのハンバーグは最高級のミートビーンズのみを使用しているらしいですわよ」

「あら、そうですの?でも今時素材が良いだけじゃ価値を感じませんわ。腕も伴ってませんと‥‥‥」

‥‥‥‥‥‥

「えぇ‥‥‥分家の魔術師がなかなか優秀でして、結界の強度は年々増しております。それこそ女神の杖でも使わない限り破られることはないでしょう」

「しかし、奴らは未知の部分も多いと聞く。不足があれば遠慮なく言ってくれ。我が一族は助力を惜しまない」

‥‥‥‥‥‥‥

「人間はまた戦争をするそうですね。300年前と何も変わらない。野蛮極まりない連中ですよ全く」

「我らエルフも他人事ではないかもしれないですよ?‥‥‥そう、睨まないでください。もちろん本気で言ったわけではないですから」

‥‥‥‥‥‥

「配置してから1時間経過した料理は処分しろ。味が落ちる。次の分の材料用意できてるか?」

「はい!今日1日では到底使いきれないほど残ってます」

ルルオ「パパ達のお話はよくわかんないや」

ルルオ「ん‥‥‥こども‥‥‥?」

エーコ「‥‥‥‥」

ルルオ「ねぇ」

エーコ「きゃあ!」ドテンッ

ルルオ「あ」

エーコ「痛い‥‥‥痛いよぉ」

ルルオ「膝から血が‥‥」

エーコ「ママァ‥‥どこぉ?」

ルルオ「‥‥‥‥‥‥‥‥大丈夫。ほら、こうしてハンカチで縛れば」

エーコ「‥‥うぅ‥‥‥痛いよぉ」ウルウル

ルルオ「だめか‥‥」

エーコ「痛いけど‥‥ヒック‥‥‥ありがと」

ルルオ「うん‥‥‥」

エーコ「うぅ‥‥‥グスッ‥‥」

ルルオ「なにか欲しいものある?」

エーコ「‥‥‥ミルクフラワー」

ルルオ「わかった。ちょっと待ってて」

ルルオ「持ってきたよ」

エーコ「ミルク‥‥‥」パクッ

ルルオ「えぇぇ!それってこのまま食べる奴じゃないよ!」

エーコ「だめなの?」ハムハム

ルルオ「お湯に溶かしてミルクにするんだよ。そのまま食べると濃すぎてまずいってママが言ってた」

エーコ「おいしいよ」ハムハム

ルルオ「ほんとにぃ?」パクッ

ルルオ「あれ‥‥‥結構おいしい‥‥‥かも?」

エーコ「でしょぉ♪」ニコッ

ルルオ「っ///」

エーコ「どうしたの?」

ルルオ「な、なんでも//ボクトイレいってくるね」タッ

ドカッ

エルフ娘「あばば‥‥‥」

ルルオ「あ、ごめんね」

エルフ娘「くぅっ‥‥‥おまえ名は」

ルルオ「ルルオ‥‥‥」

エルフ娘「よし、ルルオ。おまえからの告白受けてやろう!」

ルルオ「えぇ!?」

エルフ娘「エルフ娘を転ばせた男は初めてだ。初めてを奪うのは好きな人だから!って隣の兄ちゃんが言ってた」

ルルオ「どういうこと?」

エルフ娘「し、しらばっくれる気かぁ?このぉ‥‥‥」

エーコ「なんか変だよこの子」

ルルオ「そ、そうだね」

エルフ娘「あーっ!他の女の子と喋った!もう浮気なのかぁ!?」

エーコ「ひっ」

エルフ娘「うーわきーもの♪うーわきーもの♪うーきわーのも♪うきわ飲もー♪‥‥‥ん?うきわってなんだ?」

ルルオ「知らないよ‥‥‥」

エーコ「この子絶対変‥‥‥」

エルフ娘「くそぉ!エルフ娘より少しかわいいからって調子乗りやがって!覚えてろぉ!!絶対ルルオを取り返してやるんだからー!!」

エーコ「ふえぇ‥‥‥」

エーコ「あぁ‥‥‥‥トラウマが」

ルルオ「エルフ娘ちゃんもあの時初めて会ったんだよね。あれはパンチあって驚いたなぁ‥‥‥」

エーコ「あれから顔合わせるたび喧嘩売られたせいである意味逞しくなりましたけどね‥‥‥」

ルルオ「確かにっ‥‥‥そういえばミルクフラワー生で食べるのなんていまだにボクらくらいだよね」

エーコ「ふふっ‥‥‥そうですね。おいしいですのに」ハムハム

ルルオ「濃厚すぎてくどいのがいいんだよね」

エーコ「そうですのよ!さすがわかってますね」ニコッ

ルルオ「っ///」

エーコ「あら?」

ルルオ(ボクは変わってないな‥‥‥エーコちゃんはあの時と比べてすごくしっかりしたのにボクは子供の頃のまんまだ‥‥‥早く一人前の男にならなきゃ!)

エーコ「あれ、エルフ娘じゃありませんか?」

ルルオ「んー?ほんとだ!こっち走ってくる!なんだ結局戻ってきたんだね」

エルフ娘「にぃぃげぇぇろぉぉぉぉ!!!」

エーコ&ルルオ「え?」

エルフ娘「無理!あれは無理!!」

エルフ娘の後ろを見ると黒い影のような人影が歩いている。が、なぜか進む速度は走っているエルフ娘と同じである

?「フザケル‥‥‥ミガ‥‥‥イルナラ‥‥‥‥シ‥‥‥ネ‥‥‥コロシ‥‥‥アアアア」

エーコ「なんですの‥‥‥あれはっ‥‥‥」

ルルオ「黒い"祈り人"‥‥‥あんなの知らないよ!!」

エルフ娘「ごちゃごちゃ言ってないで逃げろ!早く!!!」

エーコ「あのエルフ娘が真剣になってる姿見ると本気でまずいと感じるんですが‥‥‥あ、あれっ?」

ルルオ「あぁ‥‥‥ボクも‥‥‥っ!?」

突如二人は己の物ではないような感情を抱いた。恐怖、絶望、怒り、殺意、空虚、劣等感。様々な負の感情に襲われ冷静でいられなくなる

エーコ「あぁぁあああぁぁあああ!!!」

ルルオ「うおおおぉぉおあああおあああ!!!」

エルフ娘「おいおい‥‥‥なにしてんだよ!逃げろってんだよ!」

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