星空みゆき「入院するってどんなに大変なのかな?」 (12)

みゆき「なおちゃん、退院おめでとう!」

やよい「おめでとう♪」

なお「みゆきちゃん、やよいちゃん、ありがとう! あたしの為に退院祝いのパーティなんか開いてくれて」

あかね「ウチはパーティの料理で出すお好み焼きやら、準備やらで大変やったわ」

れいか「まぁ、なおが退院できたことは大変、喜ばしいことですよ」

なお「あかねとれいかもありがとね!」

れいか「それにしても、なおが入院とは驚きましたよ、最初は」

あかね「ウチもや。しかもあの後、手術したって聞いたとはほんまに予想外やったわ!」

みゆき「私はなおちゃんが病院に運ばれた事しか聞いてなかったから・・・」

やよい「私も。部活中に倒れたって事しか・・・」

なお「あの時は本当に部活中だったから、皆は傍にいなかったっけ、確か?」

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回想

なお「こっちだ。あたしにパスww・・・いっ!?」

なお「イタタタッ!!!!! お、お腹が・・・」

回想終了

なお「あの時、練習は中断、あたしは顧問の先生が呼んだ救急車で病院に運ばれてさ。医者から「腹膜炎」とか言われたよ!!」

れいか「まぁ・・・腹膜炎っ!? それでしたら、オペになっても仕方ありませんね」

みゆき・あかね・やよい「?」

なお「みゆきちゃんたちには分からないよね。まぁ、あたしも知らないけどね」

れいか「皆さん、なおが患った「腹膜炎」とは・・・人間の身体にある臓器に「腹膜」というのがあり、そこが細菌に感染して炎症を起こし、激しい腹痛を引き起こすとされる病気です。ちなみに、虫垂という臓器が感染して起こす急性虫垂炎・・・つまりは盲腸が原因で穿孔、つまりは穴が開いてそこから感染するというパターンでなるとされています。他にも・・・」ペラペラ

みゆき「やよいちゃん、あかねちゃん・・・分かる?」

やよい「うぅん」

あかね「さっぱりやわ」

なお「れいかが詳しくて、説明してくれるのはありがたいけど、いざ聞いたとしても大半は分からないよね・・・」

れいか「後は・・・」ペラペラ

あかね「あっ、それよりもなお! 入院っちゅうことは、費用とかかかるし、大変やろ?」

やよい「そういえば、なおちゃん家って弟さんや妹さんがたくさんいたよね? 家庭を支えるパパさんやママさんは大変じゃなかった??」

なお「うん。それはもう大変だったみたいだよ。あたしの入院に手術費用・・・けっこうしたから。前々から、節約と切り詰めで、なんとかあたしの退院までに費用を貯めたみたい。ただねぇ・・・その後が大変・・・。お金に困っててさ・・・今も生活費を貯めるために、爪に火を灯すって奴かな・・・そんな状態。」

れいか「そうなのですかっ?!」

みゆき「ねぇ、入院してる間は、皆はどうしてたの?」

なお「その間は父親と母親が休んで、交互に世話をしてたみたいだよ。本当に迷惑かけたからね・・・本来、下の子の世話はあたしの役目なのにね。」

あかね「そうかぁ・・・。」

やよい「ねぇ、なおちゃん、もう一つ聞いていい?」

なお「なに?」

やよい「手術したって事は・・・お、お腹・・・切ったって事・・・だよね? い、痛くは、無かったの??」ブルブル

みゆき「やよいちゃん、大丈夫? 震えてるよ?」

れいか「無理はないです。手術と言えば、開腹するというのが当たり前ですから・・・聞くのも想像する事だって怖いですから」

なお「うぅん。それは平気だよ、やよいちゃん!」

やよい「えっ?」

なお「手術って言っても、麻酔か何かで眠ったまま行ったから、痛くはないし。それに、一度眠った後、目が覚めればあっという間に終わってたから、そんなに怖くはなかったよ。」

やよい「あっ、そうなのっ!?」

あかね「あ、あははっ、やよいは、こ、怖がりやな・・・」ブルブル

なお「そういう、あかねは人の事、言えるのっ! 震えてるよ?」

なお「それと、術後は大変だったな・・・。」

みゆき「あっ、それは皆でお見舞いに行った時にあったから、良く覚えてるよ!」

やよい「そういえば、あの時のなおちゃんは大変だったね・・・」

回想

なお「うわぁっっっっっ!!!」

一同「!?」

なお「腹減ったぁっー!! な、何か食べたいっ!」

れいか「なおっ、確か飲食禁止でしたよね?!」

なお「飲食禁止なんて、我慢できないっ!!」

あかね「大人しゅうしとけやっ!」

なお「あっ、お、美味しそうな匂いがっ!」

やよい「しないよっ、なおちゃん!?」

れいか「きっと余りの空腹で、幻聴や幻覚ならぬ幻の匂いがするんですね。」

なお「は、離してくれっ! 食堂に、売店にぃっー」

みゆき「だめだよ、なおちゃん!!」

なお「食べ物っーーー!!!」

回想終了

あかね「あん時はホンマになおが化けモンに見えたわ」

れいか「みゆきさんとやよいさん、あかねさんにわたくしだけではなおを抑える事が出来ませんでしたから、仕方なくドクターやナースさんにお知らせしましたからね・・・」

なお「本当にあの時のごめんね、皆!」

あかね「そういえば、プリキュアに変身した時は大変やったなぁ・・・」

なお「そういえば、あたしの入院で一人抜けたような状態だったけど、大丈夫だったの? それがずっと心配でさぁ。」

みゆき「とりあえず、なおちゃんが抜けた分は私たちだけで頑張ったから、大丈夫だよ!」

やよい「でも、あの時、マジョリーナが心配してたのは、意外だったかな?」

れいか「そういえば、そうでしたね」

なお「えっ、どういう事!?」

みゆき「実はね、なおちゃんが入院してすぐにね・・・」

回想

マジョリーナ「プリキュア、今日こそお前達ww・・・って、あれっ、マーチがいないだわさっ!?」

ハッピー「あっ、実はマーチなんだけど・・・」カクカクシカジカ

マジョリーナ「ふんっ、一人抜けてざまぁみろって言いたいところだけど、あの時アタシを倒したマーチがそんなことになるのは癪だから、心配ぐらいはしてやるだわさ」

あかね「へっ?」

マジョリーナ「あっ、勘違いはするなわさ。あたしは全力のマーチやお前達も倒したいから、言っているだけだわさ」

マジョリーナ「マーチに会ったらあたしの言う事を伝えな! 早く治して、あたしともう一回勝負だとな」

回想終了

なお「へぇー、あのマジョリーナがねぇ・・・」

あかね「まっ、なおはあいつを倒しているんやから、しゃあないんやけどな」

みゆき「それにしても、入院するって事がどんなに大変なのかな、なんて考えた事もあったけど、なおちゃんを見てたらそれがどんなに大変なのかが伝わって来たよ」

れいか「そうですね。実際、入院やオペをした事もあって費用が高くなり、なおの家は今、大変なことになっていますしね」

やよい「うん。私達も気を付けないとね」

あかね「せやな!」

なお「よぉーし、さっそく食べるか!! あたしはこんなごちそう、久しぶりだからさ!」

れいか「なおも、食べ過ぎには気を付けてください! 退院したとはいえ、また別の原因で入院するって事になったら、本当に大変なりますよ」

みゆき「あははっ!」

後日・・・とある病院にて

やよい「みゆきちゃん!」バタンっ!

みゆき「あっ、やよいちゃん。それに・・・」

あかね「一体、どなんしたんやっ?」

なお「みゆきちゃんが入院したと聞いたから・・・」

れいか「急いでやって来ましたが・・・」

みゆき「あかねちゃんになおちゃん、れいかちゃんも!」

やよい「どうしたの、みゆきちゃん?!」

みゆき「あははっ、実は、昨日の夜、階段を踏み外しちゃって、骨折したんだよ。まさにはっぷっぷー!」

あかね「骨折で入院って、えらい急やなっ!?」

なお「あたしが体験した入院を、今度はみゆきちゃんが体験するなんて凄い偶然だねっ!」

れいか「まぁ、仕方ありませんよ。急に何かが起こる事なんて、予知でもしない限り回避なんて、難しいものですから」

やよい「みゆきちゃん、して欲しい事があったら、何でも言ってね?」

あかね「せやな。ウチらで良かったら手伝うで!」

みゆき「ありがとう。皆にそう言ってもらうとウルトラハッピーだよ!」

やよい「あっ、みゆきちゃん。花瓶のお水、そろそろ換えた方がいいんじゃないかな?」

みゆき「あっ、本当だ!」

やよい「私が換えて来るよ!!」

みゆき「ありがとう、やよいちゃん」

階段にて・・・

やよい「今度はみゆきちゃんが入院になると、また一人抜けた状態で戦わないといけないよね」

あかね「おっ、それもそうやな!」

なお「その時はあたしの出番だね。あたしが入院していた時は、みゆきちゃんが頑張ってくれたけど、今度はあたしがみゆきちゃんの分まで頑張る番だからね!」

れいか「そうですね。期待してますよ、なお」

なお「任せてよ!!」

やよい「あははっ、なおちゃん。さっそく気合が入ってるね・・・おっととっ!?」

なお「って、やよいちゃんっ!?」

やよい「わっ、わぁっ!?」グラッ!

あかね「やよいっ!? 危ないっ!」バッ

れいか「や、やよいさんっ!?」バッ

バターーーーーーーーンっ!!!

なお「えっ、えっ、み、皆っ!?」

翌日・・・再び病院にて

なお「み、皆・・・」

みゆき「あははっ・・・やよいちゃん達(なおちゃんは除いて)、も骨折で入院。しかも、私と同じ病室だ、なんてね。」←右足と左手を骨折

れいか「申し訳ありません」←左足と右手を骨折

あかね「アタタッ、最悪やな! 昨日、やよいを助けようとして階段から落ち、皆(なおは除いて)で骨折やとは・・・」←両足と両手を骨折

やよい「ごめん、本当にごめん、皆! 私があそこで転ばなければ、あかねちゃんとれいかちゃんが怪我をする事はなかったのに・・・」←両足の複雑骨折

れいか「気にしないでください、やよいさん! わたくしたちはやよいさんを助けようとしただけですから」

なお「でも、あたし以外が骨折で入院なんて・・・」

れいか「まさに奇想天外、ですね」

あかね「こうなった以上は仕方ないわ! なおっ、ウチらの分もプリキュアがんばってぇな!!」

なお「え、えぇっ!?」

やよい「ごめんね、なおちゃん」

れいか「お願いね、なお!」

みゆき「なおちゃん、がんばー!!」

なお「えぇっ、一人だけならまだしも、一気に三人も減って、一人でプリキュアとして戦うなんて、いつも以上に大変だよぉっ!?」

みゆき(前と今日の事をまとめて・・・入院するってどんなに大変なのかなって事が、改めて分かりましたっ!)

おしまい

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