男「安価で誰かを殺す」 (21)

男「どうせやることもないなら死にたいね」

男「どうせ死ぬなら誰かを殺してみたい」

男「誰を殺そうか」

男「理由もなく殺される奴は誰だ?」



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男「…なんとなくだけどメリーさんを殺したい」

男「…メリーさん…メリーさんね」

カタカタ

男「…幽霊…フランス人形みたいな見た目をしていて…電話がかかってくる、お馴染みの「今〇〇に居るの」というセリフ」

男「…いいね、どうせ殺すならとことんやりたい、中途半端に人間に手を出しても最後までやらせてもらえるかも分からない」

男「その点幽霊なら、殺し尽くしても大丈夫なはず」

男(…と言っても、どうやったら会えるのかな…)

男「…」

男(ケータイを置いて、と)

男(…来いー、メリーさん来いー…)

男(…とっとと来いよクソ人形、おい)

プルルルルル

男「…」

男「…マジか」

ガチャッ

男「…はい?もしもし」

「…私メリーさん、今、あなたの家のドアの前にいるの」

男「…」プツッ

男「随分早いな…」

男「…どうやって、殺そうか」

男「…殺す前に、犯すか」

男(悪くないな、でも殺し方も考えたい)

男(絞殺?刺殺?…なんかいい殺し方は無いか…)

男「身体中に傷を付けて…やばい液体をかけまくる…」

男「…いいね、自分で考えといてゾクゾクしてきた」

プルルルルル

男「…」

男「…はい」

「もしもし、私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」

男「…」プツッ

男(随分早いな)

男(…持ってるものはナイフ1本、いけるか?)ビュッ!

メリー「っ!」

男「…ちっ、クソ…」

メリー「…」

メリー「…よく状況が読めないんだけど」

男「殺す相手と話す趣味はない」ビュッ!

メリー「…いっ…!」

男(というか普通に喋れるんだな)

メリー「…幽霊だからって、何してもいいってわけじゃ…」

男「いやぁ、そういうの良いから、そもそもお前が言うのかよ」

男「よっ、ほっ!」ビュッ!

メリー「…っ…!いった…!この…!」

メリー「…調子に乗るなよ…!人間…!!」

メキメキ

男「…っ!?」

メリー「…高々人間如きが…私を殺せると思ってんの…?」

男(…ぐぇっ…!近くにいるだけなのに…喉が…)

男「…や、ば…」

男(…この…ネクタイ…で…)

ギュゥゥゥッ!!!

メリー「…か、はっ…!」

男(ちょっと順番が違うけど仕方ない…殺してから傷に液体かければオーケーだろ…!)

メリー「…ごのっ…!!はなぜっ…!!」

男(…力自体は普通の女の子だ…いける…!俺の方が先に殺せる!)

男(…首絞め対決だ…!)

ギュゥゥゥッ!!!

ギュゥゥゥッ!!!

ギュゥゥゥッ…

ブランッ

男「…」

男「はぁっ…はぁっ…意外と危なかったな…」

男(…ひでぇ顔)

男(そうか、絞殺したら舌が飛び出るって言うもんな)

スーッ

男(…血も出やがらねぇ…やっぱこいつ幽霊なのか…)

男(…にしても、冷たい体だな)

ザクッザクッ

男(…何かねぇか…塩酸なんてもん都合よく置いてる訳ねーし)

男(…)

男「…げぇええええっ…!!げぇええええっ!!」

男「はぁっ…はぁっ…胃液で勘弁しろ…別の意味で気持ちわりーな…」

男「…」

男「…さて、殺してみたはいいものの案外普通だな」

男「やっぱ幽霊だから殺した気がしねぇのか」

男「…次は誰を…」

グググッ

男「…っ」

「…」

男「…マジか」

メリー「…最低、あんた、イカれてる」

メリー「…最近じゃ久しぶりよ、殺さなきゃって思う人間は」

男「…ちっ…」

メリー「死なないから化け物なのよ、ねぇっ!?」グググッ

男「…ぐっぇ…!」

どうする?

男「…」

男(…まずい…訳分からん念力で…また息が…!)

男(…)

男「…あ」

メリー「…?」

男(…犯すんだったな…)

グッ!

メリー「…は?」モミモミ

男(感覚もクソもねぇ…でもまぁ…これで一応犯したってことで…)

メリー「…本当に、あんた何なの?」グググッ!!

男「…あ、ぐえぇっ…!!」

メリー「…私を殺されたくて呼んだの?…そういう事がしたくて呼んだの?」

男「…ぐっ、ううぅ…」

男「…殺すために、呼んだ…!」

メリー「…」

パッ

男「…がはぁっ…!!はぁっ!はぁっ!」

男「…はぁっ…はぁっ…」

メリー「…やっぱイカれてる」

どうする?

男「…っ」

メリー「…っ!?」

男「…」

メリー「…」

メリー「…意味が分からない…あんた…」

メリー「…殺したいとか言っておいて、なんで唇を奪えるの?」

メリー「…気持ち悪い…歪んでる、歪んでる!」

男「…へへ」

男「…どうせやるなら、やりたいことやってるだけだ」

メリー「…」ゴシゴシ

男「…悪くないね、ファーストキスが化け物ってのも」

メリー「…」

男「…」

メリー「…あんた、何がしたいの?」

男「…誰でもいいから、何だったら人間じゃなくてもいいから殺したかった」

メリー「…どうして?」

男「…」

メリー「…」

男「何でもないんだよ、やりたかったんだ、そういう事が」

メリー「…私が今まで出会ってきた人間の中に、そういう奴がいなかったとは言わない、でも、あんたほど支離滅裂なことをする奴もいなかった」

男「…褒めてんの?」

メリー「…気持ち悪すぎて、引いてる」

男「…なんで殺すことに理由が居るんだよ、強いていえばやりたいからが理由だよ」

メリー「…」

男「でも、お前はつまんねぇ、何度も殺せるってのはいいかと思ったけど実際は死んでないのと同じだ」

男「もっと、取り返しのつかないものを殺したいから、出ていけ」

メリー「見ててもいい?」

男「…は?」

メリー「意味不明すぎて興味があるのよ」

男「ふざけんな、意味不明なんかじゃねぇよ」

男「お前だって殺したいから殺してるんだろ」

メリー「一緒にしないで、私が殺してるのはそういうふうに生まれてきたからの」

男「やっぱり俺と同じだね、俺もそういうふうに生まれて育った」

メリー「…」

男「次はどういうのにしようか」

メリー「…」

メリー「怪異妖怪の類はやめておいた方がいいわね…」

男「言われなくても辞めとくよ、殺しても死なねぇんじゃつまらねぇ」

誰を殺す?
↓(怪異妖怪その手のものは更に下)

男「女騎士とか殺してぇ」

メリー「…はぁ?」

男「だから、女騎士だ」

メリー「現代日本にそんな者がいるわけないじゃない?」

男「オメー見てーなやつがいるくせに何言ってんだこのアマ、殺すぞ」

メリー「殺されたけど」

男「そうだな、よし、探しに行ってくる」

メリー「待ちなさいよ!」

男「…あんだよ、うるせーな」

メリー「…女騎士は実際には居ないけど、コスプレしてる人ならいるんじゃない?」

男「…何でコスプレとか知ってんの?」

メリー「何でもいいでしょ」

男「普通の休日なのに割とコスプレ多いんだな」

メリー「まぁ見るからにキモイ街だしね」

メリー「…あ、あれ、あれとかは?」

男「…」

男「おおー、まぁ見た目は完全に女騎士だ」

男「というかお前そんなひらひらした目立つ服で外歩かないでくれるか?」

メリー「見えないからいいのよ」

男「ふーん…あ、こっちに来る」

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