ウォルター「鎮守府の執事をやれ?」【安価あり】 (305)

1990年、少佐率いるミレニアムによりロンドンは壊滅
そこに炎上して墜落したグラーフ・ツッペリン飛行船の中の一室に人影があった。

ウォルター「さようなら、インテグラ・・・」

少年は長い人生に幕を閉じた。
ある化物を倒すために全てをかけて追い詰めたがあっけなく敗れ去った。
だが、後悔は何も無かった。むしろ満足感で胸が一杯だった。

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ウォルター「・・・ここは何処だ?」

体に違和感を感じ目を開ける。
開けた先には白く長い通路に壁にたくさんのドアがはめられていた部屋だった。
その通路の中央には白人の男がいた。

ウォルター「な、なんだ! この場所は!」

満身創痍の体を何とか起こし、状況を理解しようと必死になる

ウォルター「おいっ! お前は何者だ! 僕をどうするつもりだ!」グワッ

紫「・・・次」スッ

そう白人は言うとウォルターは扉の中へと吸い込まれていく
ウォルターの必死の抵抗もなすすべもなく吸い込まれていった。


紫「・・・次」

「バカヤロウコノヤロウ!! 何だぁ此処は!?」ブロロロロ

吹雪「あっさり~しじみ~はまぐりさん~!」

睦月「吹雪ちゃん元気だね」

夕立「憧れの赤城さんから褒められたぽい」

三人の少女は浜辺を歩いていく、砂浜に押された足跡が波にかき消される。
夕焼けが目に染みるほど紅く輝いていた。

吹雪「明日も訓練、頑張るぞー!」

夕立「あれ? 何か血なまぐさい匂いしないぽい?」クンクン

睦月「ん~? 潮の匂いでわからないよ?」

吹雪「わっ!? あれ人だよ!」

睦月・夕立「ふえっ!?」

吹雪が指を指した先にはウォルターが倒れていた。
意識は無く、虫の息でかなり危険な状態だった。

睦月「と、取りあえず鎮守府まで運ぶよ!」

夕立「ぽ、ぽい!」

吹雪「う、うん!」

三人はウォルターを引きずりながら進んで行った。

ウォルター「ここは・・・何処だ?」

目が覚めると不思議な世界があった。
ポップなゾンビや吸血鬼、ましては太陽までも

ウォルター「何か変な世界だな、此処」

「あら? 目覚めたのーね」

ウォルター「なっ!? 何だお前!」

ウォルターの隣にはいつの間にか紳士服に髭がガリのような男が現れた。
見ているだけでイライラする顔である。

糸の妖精「私の名前は糸の妖精ていうのーね、君が使用していた鋼線なのーね」

ウォルター「は、はぁ・・・」

糸の妖精「ホントは私じきじきにお迎えに行こうとしたけど運命は行かせてはくれなかーたーの」

ウォルター「(なんかイライラしてきた・・・)」イラッ

糸の妖精「てなわけで! 新しい世界で頑張ってねー!」ピュー

ウォルター「おい! 待て、糸の妖精話しはまだついてはいない!」

糸の妖精「あら? もしかしてお別れのキスがお望み? ちゅううううう!」

ウォルター「うぎゃああああああ!!」

ウォルター「はっ!?」ガバッ

ウォルターはあの不思議な悪夢から目が覚める。

ウォルター「・・・病室か」

辺りを見回すとベットや医薬品の入った棚が目に入った。
独特のアルコールの匂いもする。
服は入院服に替えられていた。


ウォルター「一度ここから逃げ出そう、人身売買とかだったらマズい」

ベットから立ち上がり、フラフラと千鳥歩きで出口に向かう。

「あっ!? ダメですよ、まだ完全に治ってないんですから!」

出口に辿り着いたが同時に女性と出会う
眼鏡をかけており、セーラー服を着た女性だった。

ウォルター「失礼ですがここは何処なのでしょうか? そして貴方は誰なのですか?」

大淀「私は大淀と言います。そして此処は鎮守府です」

ウォルター「(鎮守府だと? ここは海軍の施設なのか。まさかロンドンの時に顔を知られたか!?)」

大淀「ま、待ってください! 武器は持ってないですから!」バンザーイ

ウォルターを戦闘態勢に入る。それを見た大淀は必死に敵意は無い動作をする。

「ありゃりゃ、こりゃあ面白いことになったもんだ」

今度は大淀の後ろから白い軍服を着た女性がやって来た。
軍刀に手をかけている。

ウォルター「(この殺気は只者ではない!)」

提督「まあまあ落ち着きなよ、私は鎮守府の提督さ。丁度起きたとこだし君には話したいことがあるんだ」

ウォルター「・・・同行しろと言う訳ですか」

提督「理解が早くて助かるよ、まあ従わなかったら無理やりでも連れて行くけど」

ウォルター「(今の僕じゃあ力不足、とても敵わない・・・)」

提督「おいで、こっちだよ」

案内された先は執務室であった。
室内は高級感溢れるある机や絨毯という、豪華な仕様となっていた。

提督「さてさて、早速だけど・・・」

提督「なーんで、ボロボロの状態で打ち上げられていたのかな? 海上事故なんて起こってないし」

ウォルター「(話すか? いや、話したら死刑判決になるのが関の山だ。話さないでおくか)」

しばし無言が続く


提督「まあ、ケンカしていたことにするか! 検査しても敵でも無いわけだし」

ウォルター「随分とテキトーでいらっしゃる」アハハ

意外と大雑把な性格にウォルターは苦笑の笑みを浮かべる

提督「親からの連絡も入ってきてないけどどうしたの? 反抗期特有の家出かい?」

ウォルター「実を言うと記憶が無くなっていて覚えていません」

提督「こりゃあ困った。けど名前はわかるだろ?」ポリポリ

どうしたものかと頭を掻きながらウォルターに質問をする。

ウォルター「ウォルター・C・ドルネーズと言います。年齢は14歳? です」

提督「そうかい、私のことは気軽に提督と呼んでね」

提督「まあ親族が見つかるまでの間はここで働いてもらうけど良いかな?」

ウォルター「もちろんでございます。日頃から仕事をしているうえ腕が鈍らないか心配でした」ニコッ

提督「そこで、君の着ていた服装からして君は鎮守府の執事を命ず!」ビシッ

提督は決めポーズをしてウォルターを指名する。

ウォルター「はっ、かしこまりました」ペコッ

提督「んじゃ、今夜は歓迎会にする予定だから楽しみにしててね! おっと忘れてたけど君の執事服はそこの段ボールに入ってるから」

そう提督が言い終わると一時執務室から出ていった。

ウォルター「まさかここでも執事仕事をやるとは思ってもなかった。むしろ都合が良いけど」

段ボールを開けて、服を着替えていった。

着替え始めて五分が経過した。
内のドアからコンコンとノックした音が聞こえた。

提督「おっ、着替え終わったようだね。ではどういう仕上がりになってるかな」

期待させながらドアを開ける。
そこには執事服をきたウォルターが居た。

ウォルター「仕事服をくださり感謝します。燕尾服だったらどうしたものかと・・・」

提督「あははは! さすがに燕尾服は私の好みだと間違えられるから選ばなかったよ」

ウォルター「(にしてもタバコと鋼線が無いのがツラいな・・・ どこかで調達できるか?)」

提督「まだ三時だし部屋の確認のついでに散策してみたらどうだろう?」

ウォルター「そうしておきましょうか、では失礼しました」

ウォルターは部屋から出ていった。


提督「・・・やっぱり執事も良いものだね」



初めての安価SSなのでのんびりいきます
安価下2で艦娘の名前を

ウォルター「おかしい、ここらへんだと思うんだけど・・・」

蒼龍「あれ? 君どうしたの、軍事施設に入っちゃいけなかったはずだけど」

飛龍「提督の弟かな? 執事服きてるけど・・・」

ウォルターが部屋を探していると着物を着た二人の女性に声をかけられた。

ウォルター「ここで執事をやらせてもらうことになったウォルターと言います。以後お見知りおきを」ペコッ

蒼龍「い、いやいやこちらこそよろしくね!」

飛龍「う、うん! よろしく!」

あまりに丁寧な態度で接したため、やや驚き気味の二人であった。

飛龍「私の名前は飛龍。相方の名前は蒼龍って言うんだ」

蒼龍「そういえば執事って何をするの?」

ウォルター「そうですね、主に雑務や掃除とかゴミ処理とかですかね」

飛龍「うわぁ~、大変だね」

ウォルター「いえいえ慣れると楽であり、やりがいを感じる良い仕事です」

蒼龍「私たちより立派だね飛龍」

飛龍「ねー」

ウォルター「そういえば、この部屋って何処にあるんでしょうか?」

蒼龍「そこだったら右の通路を行った先になるわよ」

ウォルター「ありがとうございます。では後に・・・」

ウォルターは蒼龍に言われた通りの道に進んでいく
しかし、ウォルターが去った後に飛龍は蒼龍のある特徴に気が付いた。


飛龍「あれ? 蒼龍って方向音痴じゃなかったけ・・・」



駆逐艦で容姿が幼い子で頼みます
安価下2で

ここにも文月教が・・・
では文月と姉妹艦を出しますね

ウォルター「うーむ、蒼龍さんから道を聞いたけど」

ウォルター「なーんでグラウンドに出たんだろう、まさか方向音痴では・・・」

ウォルターは道を間違えながら進んで行った結果、グラウンドに辿り着いた。
少女たちがそこでサッカーをして遊んでいた。

皐月「いくよ、文月!」

文月「ちょっとぉ! ボールが強すぎて取れないよぉ・・・お兄さん危ない!」

金髪の少女の蹴ったボールがウォルターに目がけて迫る

ウォルター「いや、住んでいるから間違えるはずはない。即ち僕が方向音痴なのか?」バシッ

独り言を言いながら片手でボールを難なく受け止めた。

ウォルター「よっ、返しますね」ヒュッ

ウォルターは金髪の少女の所まで届くように山なりに投げた。


文月「待って、お兄さんスゴイね~」

皐月「ゴメンよ、怪我は無いかい?」

二人の少女がウォルターの所までやって来た。

ウォルター「いえいえ、怪我はしておりません。引き続き遊んでください」

皐月「えぇ~、せっかくだからお兄さんも遊ぼうよ!」

ウォルター「まあ別に構いませんが・・・」

文月「じゃあ決定だね、私は文月って言うんだ」

皐月「私は皐月、よろしくね」

すみません、僕でお願いします

ウォルター「じゃあ、私からボールを取るゲームはいかがでしょうか?」

皐月「いいね! 僕も賛成さ!」

文月「けど、取ったらなんかご褒美とかあるの?」

ウォルター「うーん、欲しいもの一つあげるでどうでしょう」

文月「よ~し、頑張るぞ~」


皐月「先手必勝!」ダッ

皐月がウォルターに向かって突進する。
しかし、ウォルターはボールを蹴り上げながら回避する。

文月「えい!」

避けたタイミングを見計らって文月も仕掛けるが

ウォルター「まだまだですよ」ヒョイ

これまた避けられる

ウォルター「攻撃する前の動作が安直すぎます。もう少し凝らないとボールは取れませんよ」

皐月「うぅ・・・文月!」

文月「わかったよ皐月お姉ちゃん!」

今度は二人同時に仕掛けた。

ウォルター「さすがに二人は厳しい!」

これもなんなくと交わされ続けた。
時々ウォルターが煽りに近づくも取れないままであった。

文月「も、もうむりぃ・・・」ゼエゼエ

皐月「さすがの僕もヘトヘトだよ・・・」ゼエゼエ

ウォルター「久しぶりに運動ができてよかったです」

この後三時間ぐらいサッカーや鬼ごっこなど色んな遊びをした。
訓練を受けた艦娘である二人を差し置いてウォルターは生き生きしている。


提督『マイクチェック、マイクチェックあーあー。えー、これから歓迎会するから食堂に来てね! 以上』ガシャ

準備ができたというアナウンスが鎮守府中に流れ渡った。

皐月「わーい! ご飯だー!」

文月「もうお腹ペコペコ・・・」

ウォルター「では食堂に行きましょうか」

三人は食堂へと向かった。

提督「さてさて、皆さんお待ちかねの新たな仲間を紹介するよー!」

ウォルターはその壇上にウォルターは居た。

ウォルター「(にしてもスゴイ人数だな。しかも綺麗な女性ばかり、良いとこに就けた)」ニヤッ

那珂「はいっ! 司会担当の那珂ちゃんでーす! では、歓迎会を始めたいと思いまーす!」

那珂というアイドルの様な仕草をする艦娘が司会を進めていた。
慣れた様子でウォルターにマイクを向ける。

那珂「じゃあ、ウォルター君の心構えをどうぞ!」

ウォルター「心構えですか、そうですね・・・。基本は後方勤務や雑用等になりますがお役にたてるように頑張ります。よろしくお願いします」ペコッ

那珂「じゃあ、かんぱーい!!」ガシャン

「「「「乾杯!!」」」」カランカラン


提督「んじゃあ、あいさつ回りでもしたら?」

ウォルター「かしこまりました」


安価下2で艦娘の艦種を

ウォルター「蒼龍さんは空母でしたね、会ってみますか」


ウォルター「こんばんは」

蒼龍「ウォルター君! さっきはゴメンね!」

ウォルター「いえいえ、私の方も色んな女性と知り合えたので良かったですよ」

蒼龍「そう? いや~! そうだよねぇ」アハハ

ウォルター「(結構元気な方ですね)」

加賀「あら? 新人のウォルターでしたっけ?」

ウォルター「はい、ウォルター・C・ドルネーズです」

加賀「・・・」ジー

ウォルター「?」

赤城「加賀さん? いくら緊張して喋れないから睨むのはダメよ」

赤城「申し遅れました。赤城です、よろしくお願いします」

ウォルター「よろしくお願いします」

瑞鶴「ぷーくすくす、緊張して喋れないとかあんた本当に一抗戦?」

加賀「頭にきました」ガタッ

翔鶴「こら瑞鶴! すみません加賀さん。私の名前は翔鶴と言います、そして妹の瑞鶴よ」

瑞鶴「よろしくね!」

ウォルター「はい、こちらこそ」

ウォルター「今度はどちらに向かいましょうか・・・」


安価下2で空母以外の艦種

青葉「青葉です! 突然ですがインタビューです!」バッ

ウォルター「うわっ!? いきなりですか!」

プラプラと歩いていると突然、記者のような艦娘と出会う
片手にはメモ帳を握っていた。

青葉「はいっ! ウォルターさんは以前どのような仕事を?」

ウォルター「執事です」

青葉「なるほど。では、義務教育やら学業の方は終えているのですか?」

ウォルター「結構昔に終えてますね」


青葉「では最後の質問! この鎮守府のメンバーで魅力的なのは「こらっ! 青葉!」げえっ!? 高雄さん!?」

高雄「あまりプライベートなことは聞かないの!」

ウォルター「いやいや、私が許可したのでお気になさらず。・・・やはり青葉さんでしょうか?」

青葉「ふえっ!?///」

ウォルター「仕事熱心であり、相手に警戒心を与えないじんも・・・いえ、質問に飲まれてしまいましたよ」ニッコリ

ウォルター「巧みな技術を持つ女性はそう居ませんよ」

青葉「そ、そんな~///! うわっ、もうこんな時間! さ、さよなら~」ダッ

青葉は逃げていく脱兎の如く食堂から去る。


ウォルター「(・・・ちょろい)」ニヤッ

高雄「あしらうのが上手いわね、ウォルター君」

ウォルター「そうですかね?」



選ばれた艦種以外で
下2

川内「夜を楽しんでる? ウォルター」ヌッ

ぬらりと後ろから忍者の様な格好をした艦娘が出てきた。

ウォルター「アイエエエエ、ニンジャナンデ!!」

川内「ドーモ、ウォルターサン。センダイデス」

ウォルター「忍者なんて初めて見ました!」キラキラ

川内「まあ忍者じゃないけど忍者好き?」

ウォルター「はい! 時代小説や映画ででてくる忍者がすきでした!」キラキラ

那珂「忍者もいいけどアイドルもいいよねー!」キャハ

ウォルター「・・・はい」

那珂「一瞬戸惑ったよね! どうして!」

神通「那珂ちゃん? あまり失礼はしないことよ」

ウォルター「(服装から見ると姉妹か、個性豊かだな)」

ウォルター「(・・・あのリボンの女性は苦労してそうだ)」

天龍「おう、ウォルター! 俺の名は天龍、ふふっ怖いか?」

ウォルター「と、とても怖いですよ・・・」

天龍「だろっ!」

龍田「あらあら、これはお世辞だと思うわ~」

ウォルター「そ、そんなことないですよ!」

龍田「まあ天龍ちゃんは可愛いからね~」

天龍「おい龍田!」

龍田「うふふふ」

ウォルター「(龍田さんが姉か。けど逆らったらキツイ一発くらいそうだから気をつけよ)」

木曾「ほう近くで見ると細いがガッチリしてるな」

ウォルター「はい、結構鍛えているもので」

木曾「一度手合わせをしてみたいものだ」

ウォルター「・・・失礼ながら木曾さんは女性の方ですよね?」

木曾「そうだ。よく言われるよ、姉妹とは違うって」

ウォルター「私のほうでもロリっ子の癖に声が渋くて男前の声の知り合いいますけど」

木曾「そんな子も居るのか」

ウォルター「その子に思いっきりぶっ飛ばされたんですけど・・・」

木曾「・・・なんかゴメンな」

ウォルター「いえいえ、気にせずに」ニコリッ

ウォルター「では明日」スッ

木曾「ああ、明日会おう」

ウォルターは持ってきていただろうグラスを持って立ち上がり他の場所へと移った。


北上「あれ? あたしのグラス知らない?」

大井「これじゃ無いんですか? 北上さん」

北上「その中身ただの水だよ。あたしの日本酒どこに消えたのかなぁ?」

球磨「ちなみに度数は何クマ?」

北上「うーん、水で薄めないで25くらいかな」

大井「さすがです! 北上さん!」

安価下2で選ばれた艦種以外でお願いします。
これが最後の歓迎会の安価です。

ウォルター「こんばんは」

伊58「こんばんはでち!」

ウォルター「・・・水着の時期じゃないですよ。まだ五月です」

伊58「これはゴーヤたちの普段着でち」

ウォルター「寒くないんですか?]

伊58「いーや、慣れれば何ともないよでち」

ウォルター「スゴイですね・・・」

伊19「しかも動きやすくて良いのね!」

ウォルター「さ、左様でございますか」グビッ

ウォルターは手に持っていたグラスを一気に飲み干した。

ウォルター「うえっ!?」ゴホゴホッ

伊168「ちょっと大丈夫!?」

ウォルター「大丈夫・・・ではないれす!」ヒック

直後、ウォルターの態度はガラリと変わる


ウォルター「つったくどんだけ僕はついてないんだ! 水のグラスから酒のグラスに変わってるしさぁ!」ヒック

ウォルター「なぁーんで僕は運が無いんだよぉ! アイツは結局倒せなかったし、変な白人に会って扉に吸い込まれたし!」ヒック

伊58「これ完全にデキてるでち」

伊19「しかも酒癖悪いのね!」

伊8「なんか変な愚痴も言ってるし・・・」

ウォルター「てかこの部屋暑すぎでしょうがぁ!」ヌギッ

伊58「ウォルター落ち着くでち!」ガシッ

ウォルター「良いじゃないですか、だーれも見てないですしぃ」ヒック

伊8「みんな見てるから落ち着いて!」

ウォルター「大英帝国バンザーイ!! ぐぅ・・・」

愚痴を言い終えたのか眠りに入った
ウォルターに酒を飲ませてはいけないという事をここにいる艦娘全員が知った。

ウォルター「やった、アイツに勝てたぁ・・・」スヤスヤ

提督「ありゃりゃ、爆睡してるね。こりゃあ」ポリポリ

伊58「どうするでちか?」

提督「部屋に彼を運んでくるよ。よいしょ、にしても軽いね」ヒョイ

提督はウォルターを楽々背負うと彼の部屋へと運びに行く
翌日ウォルターはこのことを思い出し、顔を赤くしていた。


ウォルター「あぁ、やっちまった! やっちまったあああ!!」ゴロゴロ

ウォルター「はあ、昨日の思い出が忘れられない・・・」

早朝、ウォルターは運動場でランニングを始めていた。

長門「むっ? ウォルターではないか、どうした?」

ウォルター「長門さん、おはようございます」

ウォルターの所を長門が並走する。

長門「朝から鍛錬とは精が出るな」

ウォルター「いやー、体が鈍っていざという時に困りますからね」

長門「いちよう言うが、お前の仕事は戦闘ではないから戦わなくても良いのだぞ」

ウォルター「いえ、長門さんは深海棲艦という対化物専用ですが貴方がたには人間は殺せない。深海棲艦という人間とは違う生物に慣れきってしまった」

ウォルター「いくら化物を殺してる艦娘でもそれは不可能。人を殺すのは人、だから私がいるのです」ニコッ

長門「!? そ、そうか・・・」ゾクッ

突如長門に悪寒が走った。
何故悪寒が走ったのかは今の長門には知る由もなかった。


ウォルター「では私は掃除が残ってるので」

長門「あ、あぁ」

ウォルターは走るのを止め、鎮守府へ向かって行った。


長門「ウォルター、お前は何者で何をしていたのだ・・・」

ウォルター「そろそろ朝ごはんでも食べますかね」

ウォルターは食堂に向かう。
到着して中を覗くとまあまあ混んでいる。


間宮「おはようございます、何にしますか?」

ウォルター「そうですね、ここは日本なので和食メニューを一つ」

間宮「はい、かしこまりました」

間宮から朝食を受け取り、空いている席を探す。

ウォルター「(結構混んでるな・・・。赤城さんのとこ見たけどご飯が山盛りすぎないか?)」

赤城の大きなお茶碗にはこんもりと米が積まれていた。

ウォルターはようやく席が一つ空いているとこを見つけた。
すぐにその席に駆け寄った。

ウォルター「お隣失礼してもよろしいでしょうか?」

金剛「もちろんネー!」

隣には戦艦の金剛姉妹が居た。

金剛「昨日の酔いっぷりは凄かったネー!」

ウォルター「ホントにすみませんでした。酒癖というのは治らないですからね・・・」

榛名「大丈夫ですよウォルターさん。うちの霧島も酔うとやくざのようになりますから」

霧島「榛名? それは今言うことかしら?」ゴゴゴゴ

比叡「ヒエー!! 霧島、落ち着いて!」ガクガク

ウォルター「(・・・どの姉妹もこんなに個性的なのか?)」


金剛「そういえばウォルターはイギリス出身でしたよネ? 後でteatimeでもしませんカ?」

ウォルター「はい、喜んで。それとフッシュアンドチップスでも作りましょうか?」

金剛「goodデース! 星を見上げるパイとかもなかなかデース!」

比叡・榛名・霧島「スコーンとビスケットだけにしてください!!」

ウォルター「ご飯も食べ終えたし、何をしようかな?」

安価下3でやりたいことを(エロとグロはNG)

提督「おっ、ちょうど良い所にウォルターが」

ウォルター「どうしましたか? 提督?」

提督「新しい艦娘のお出迎えだよ。着いてきて」

ウォルター「かしこまりました」

二人は工廠へ行った。
歩いて三分もしないうちに到着した。

ウォルター「ここが工廠ですか、なかなか大きいですね」

提督「最初は小さかったけど頑張って仕事をこなしてたらこんなになったんだ」

ウォルター「苦労したんですね・・・」

提督「まーね」


二人は中へと進む
中にはピンクの髪の女性とつなぎを着た女性がいた

明石「提督、お買い物ですか?」

提督「建造のほうさ」

夕張「あら、ウォルター君も一緒なのね」

ウォルター「はい、提督に誘われて」

提督「ちなみにあの機械が艦娘製造機さ」

提督が指を指す先には大きなカプセルが置かれていた。
タイマーが設置されており、それが間もなく0を迎えようとしていた。

ウォルター「そういえば此処では武器が作れると聞いたのですが」

明石「作れますよ、航空機やら銃やらも」

ウォルター「なら作ってもらいたいものがあるのですが、よろしいですか?」

明石「うーん、提督どうしましょう?」

提督「作らせちゃって良いよ、反乱とか事件起こしたら私が処置するから」ニヤリッ

明石「そ、そうですか・・・」ゾクッ

提督は不敵に笑う、それを見た明石に悪寒が走り渡った。


ウォルター「作ってもらいたいのは僕が持ってた所持品のやつです」

明石「あれですか」

ウォルター「はい、あれです」

明石「・・・わかりました。作りますがすぐには完成はしませんよ、作るのに難しそうですし」

ウォルター「そんなの覚悟の上です」


夕張「おーい、建造完了したよ!」

提督「さて、新しい艦娘は誰かな?」


安価下2 艦娘の名前

武蔵「フッ、随分待たせたようだな・・・。大和型戦艦二番艦、武蔵。参る!」

中から豊満な胸をさらしで巻いた褐色肌の女性が出てきた。
身長は高く、ウォルターを軽く越していた。眼鏡をはずせば胸のあるイケメンの完成だ。

提督「やったああああ!! 武蔵だあああ!!」

夕張「これが噂の大和型・・・」

明石「初めての大和型、嬉しくて涙が・・・」グスッ

歓喜のあまり涙ぐむ人もいる中、ただ一人だけ態度が違う人物が居た。


ウォルター「すみませんがもう少し胸を隠してはくれませんかね」

それはウォルターであった。下を向いて目元を合わせないようにしている。

武蔵「むっ、何故だ?」

ウォルター「ほ、ほら胸元とかどう見ても破廉恥ですし!」

提督「あらら~? もしやウォルター君、こういうのには弱いのかな~」ニヤニヤ

ウォルター「そ、そんなことは!」

夕張「なら武蔵さんに視線を合わせてみようか~」ニヤニヤ

ウォルター「うぅ・・・」

武蔵「ふふっ、随分と可愛らしい執事だな」

提督「ウォルターはホントにからかうと面白い子だねぇ」ニヤァ

ウォルター「だ、だって! 失礼ながら武蔵さんの顔を見ようとすると必ず胸が映ってしまうんですよ!」

ウォルター「胸の方に注目してたら武蔵さんに迷惑だし・・・」

明石「(可愛い)」ドキッ

夕張「(なんかそっちに目覚めそう)」ハアハア

ウォルター「とにかく! 胸元はきちんと隠してください!」

武蔵「わかったぞ、小さな執事さんよ」

ウォルター「なんか疲れたけど今度は何をしようか」

安価下1 やったのを被りなし

ウォルター「そういえば皐月さんたちの訓練の時間ですね。行きますか」

沿岸の訓練場へ行くと訓練をこなしている艦娘の姿があった。
艤装を着けて腰にタイヤを繋ぎ走っている。

吹雪「もうムリ・・・」ハアハア

夕立「足が棒になるぽいぃ」ハアハア

足柄「ほらそこ! 喋らないで足動かしなさい!」グワッ

ウォルター「(訓練に真剣に打ち込んでますし、ここはゆっくりと去りますかね・・・)」

睦月「あっ!? ウォルター君だ!」

足柄「貴方も訓練しにきたのねッ! 一緒にするわよ!」ガシッ

ウォルター「げえっ!? いつの間に!」

足柄「まずはタイヤを着けて100メートル五本よ!」

ウォルター「・・・左様で?」

足柄「そうよ、ほら走りなさい!」バシッ

ウォルター「ちくしょおおおおお!!」ダッ



吹雪「・・・なんか悪いことしたね」

夕立「ぽぃ・・・」

睦月「にゃしい・・・」

ウォルター「元老人に労使させるのはキツイぞ・・・」ゼエゼエ

睦月「大丈夫ですか?」

ウォルター「えぇ、何とかね」ゼエゼエ

吹雪「普段は神通さんだけど今日は訓練の日だから重巡の人たちが担当なんだ」

夕立「これだから合コン失敗するっぽい!」

足柄「そこ! 聞こえてるわよ!」グワッ

ウォルター「(確かに)」

足柄「ウォルター! 貴方もなのね!」

ウォルター「いやいや、そんなことは・・・」

足柄「じゃあ今から護身術の稽古をするわ! ウォルター、付き合いなさい」

ウォルター「・・・マジですか?」

足柄「マジよ、貴方の実力を測ってみたかったの!」

ウォルター「承知しました」

足柄とウォルターは向かい会い、戦闘の構えを取る

吹雪「・・・始め!」


安価下2で勝利した者の名前を。コンマが低いほど苦戦した試合となります。

ウォルター「はああああ!」ダッ

一気に接近して殴りかかるウォルター
しかし、艦娘である足柄にそれを読まれていた。

足柄「甘いわ! 工夫して!」バシッ

腕を掴み、背負い投げの態勢を取り投げ飛ばす
だがウォルターは空いているほうの腕を地面に伸ばし、叩きつけられないようにした。

ウォルター「せやっ!」バシッ

足柄「なっ!?」

腕が地面に着いた時に両脚で足柄の肩を蹴り飛ばした。
足柄は手を離し、少し後ろへ退いた。

ウォルター「ちょいとばかし不利ですね・・・」

足柄「貴方もなかなかの腕ね、飢えた狼の名前に相応しい相手ね!」

ウォルター「私は狼が一番嫌いです!」ダッ

足柄「(接近したら掴んでほうり投げる、さあもっと近くに!)」

ウォルター「(って相手も考えているでしょうね!)」ダンッ

足柄「何ィ!?」

睦月「跳んだにゃしい・・・」

夕立「スゴイ跳躍力っぽい!」

足柄に接近し相手の範囲内に入るギリギリのラインでウォルターは全力の力で跳躍した。
彼女の身長を越すほどの高さであった。

ウォルター「歯ァ食いしばってください!」ガツン

足柄「うっ!?」

ウォルターは足を上げて踵落としを足柄に放つ
踵は足柄のうなじに強く当たった。

ウォルター「これで決まった。僕の勝ちですね」



しかし、彼は知らなかった。彼女の性格の事について

足柄「まだよ、狼はね。中途半端に攻撃すると獰猛さがますのよ!」ガシッ

ウォルター「(堕ちたはずじゃ!?)」

足柄はウォルターの頭をわしづかみにし、地面に打ち付けようとする。

吹雪「足柄さん! やり過ぎです!」

足柄「闘いわね! 全力のぶつかり合いなのよ!」ブンッ

ウォルター「ぐおっ!?」ガンッ

ウォルターは思い切り頭部を地面に打ち付けられた。

ウォルター「(ヤバい、このままじゃ死ぬ!)」ガシッ

自身の手を足柄の手首に掴み、体を一瞬だけ飛び起こし彼女の腕に脚を絡めた
無駄に動けば腕の関節が逆の方へ向くようになっている。

ウォルター「降参、してください!!」

足柄「死ぬまで闘いましょ! ねえ!」

ウォルター「(こっちもその気にならないと殺される!!)」

覚悟を決めたウォルターは絡めた脚を器用に使い、足柄の顔面に叩き込む
これはもう訓練では無く命を取るか取られるかの闘いに至っていた。
彼女も負けじと握力を強くしていく

足柄「(そろそろ意識が・・・)」

それもそのはず、何せウォルターに強力な踵落としを受けて気絶するものを根性で耐えていた。
彼は薄々気づいていた。足柄は闘争心の塊でできた一種の化物だというものを

ウォルター「(よし、このままいけば勝てる!)」

ウォルターは勝利を確信していた。
だが、そこに一発の銃弾の発射音が鳴り響いた

提督「あんたら、何してんのさ」

大きな拳銃を構えた提督が居た。
その大きさはジャッカルと同様の物だった。
彼女からは殺気で溢れていた。


足柄「・・・はぁ」ドサッ

足柄は糸が切れたかのように地面に倒れた

提督「・・・何が起きた。言ってくれないか」

ウォルター「はい、訓練をしていました」

提督「訓練? こんな殺し紛いのかい?」

吹雪「ウォルターさんは悪くないです! 足柄さんがヒートアップしてしまっただけで」

提督「そうなのかい? ウォルター」

ウォルター「・・・はい」

提督「そうか、あちらに非があったのだな。いちよう応急処置をして貰うと良い、今日の訓練は中止だよ」

夕立「大丈夫ぽいっ?」

ウォルター「危なかったですね、一歩間違えてたら死んでました」

提督「(・・・この子は何者なんだ? 足柄を超える戦闘力とは調べる必要があるね)」

ウォルター「応急処置もしましたし、何をしようか・・・」

安価下2 被りなし

では安価下2で好きな艦娘を
(隊や姉妹艦もでます)

雲龍「あらウォルター。買い物行くわよ」

ウォルター「いきなりですか、まあ構いませんが」

葛城「そうよ、断る理由もないし早く!」グイッ

ウォルター「あまり引っ張らないでください」

ウォルター「歩いてすぐにホームセンターとは便利ですね」

天城「ウォルター君は何か買います?」

ウォルター「お金はあるんですけどドルです」

葛城「日本に来たら換金しなさいよ!」

雲龍「いいわよ、ウォルター。何か奢ってあげるから」

ウォルター「本当にすみません」

雲龍「私たちだって正規空母の皆さまに奢ってもらったことを貴方にするだけだから」

葛城「瑞鶴先輩に髪止め買ってもらったのよ!」

天城「私は飛龍さんに靴ですね」

雲龍「加賀さんにお菓子の詰め合わせを買ってくれたの」

ウォルター「(一人だけ何か違う・・・)」


葛城「見て見て! 可愛い靴があるよ」キラキラ

雲龍「そうかしら? 私はこっちね」

天城「どっちも良いわね」

ウォルター「(葛城さんは可愛い系が好み、雲龍さんは白いのが好みっと)」メモメモ

葛城「ウォルター! 貴方はどっちが良いかしら?」

ウォルター「そうですね、やはり女性に似合うのは葛城さんの方が良いかと」

葛城「わかったわ、貴方の靴はこれでいいのね」

ウォルター「ちょっと待ってください」

ウォルター「だから雲龍さん白いシューズを選んでたんですか。ならそっちで、むしろこっち」

葛城「ちえっ、ウォルターにはこっちが似合うと思ったのに・・・」

天城「葛城、ウォルター君を困らせない!」

ウォルター「(似合う・・・だとっ!?)」


葛城「天城姉ぇ、これ被って」

天城「あら麦わら帽子ね」

ウォルター「似合ってますよ、白いワンピースだとなおさらです」

天城「褒めるのが上手ですね」クスッ

葛城「ちょっと! 選んだのは私よ!」

雲龍「お腹が空いたわね」

天城「そうね、あそことかはどうでしょうか?」

葛城「天城姉ぇ冴えてるぅ!」


安価下2で洋食、和食、中華どれか一つを

ウォルター「定食屋ですか、しかし私財布に・・・」

天城「心配しなくてもいいのよ、奢ってあげるから」ニコッ

葛城「艦娘手当が高くていいのよ!」

雲龍「赤城さんと食べに行った時ぐらいは食べないだろうし」

ウォルター「た、確かに・・・」


店員A「いらっしゃいませー!」

店員B「こちらの席へどうぞー!」


葛城「空いててよかったわね!」

ウォルター「はい、混んでなくてよかったです」

雲龍「さあ、何食べる?」

葛城「私はカツ丼!」

天城「私は海鮮丼」

雲龍「じゃあお茶漬けで」

ウォルター「(雲龍さんだけ方向性が違う)」

葛城「ウォルター、あんたはどうするのよ?」

ウォルター「そうですねぇ、無難に和食定食を」

雲龍「店員さん呼ぶわね」ピンポーン


店員B「はーい、ご注文は?」

葛城「カツ丼と海鮮丼とお茶漬けと和食定食で!」

店員B「はい、暫くお待ちください!」


ウォルター「お金は二倍にして返します」

雲龍「ふふっ、そんなの別に構わないわ」

ウォルター「いや、そんなこと・・・」

葛城「良い? せっかくの好意なんだから甘えた方が良いのよ!」

ウォルター「・・・わかりました」

十分位待つとようやく頼んだ物が運ばれてきたくる。
間宮さん以上ではないがどれも美味しそうだった。

四人「「「「いただきます」」」」

葛城「んしてもウォルター」

ウォルター「はい、何でしょうか?」

葛城「さっき、噂で足柄さんを倒したのは貴方って本当なの?」

ウォルター「ええ、本当ですよ」

天城「・・・噂は本当だったのね」

葛城「鎮守府の中で五本指に入る足柄さんを良く倒せたわね!」

ウォルター「ちなみに最強なのは誰でしょう?」

葛城「そりゃあ提督よ。艤装なしで深海棲艦を一網打尽よ!」

ウォルター「あの殺気は熟練の闘争者しか出せないものですからね」

雲龍「・・・貴方はどうなの?」

ウォルター「お恥ずかしながら 死神 と呼ばれてました」

雲龍「あら、カッコイイじゃない」

葛城「どんなことしてそう呼ばれるようになったの!?」ガタッ

天城「あまりそういうのは聞かないの!」

ウォルター「いえいえ、私はただ主人に仕えていただけですからね」

葛城「提督と戦ったらどっちが勝つんだろうなぁ~」ワクワク

ウォルター「さあ? 勝利の女神はどちらに微笑むのですかね」ニコッ

ウォルター「ご馳走様でした」

葛城「美味しかったね!」

天城「そうね」

ウォルター「では私は金剛さんとのお茶会の約束があるので」

雲龍「そう、楽しかったわ」

葛城「また買い物しようね!」

ウォルター「また鎮守府で会いましょう」ダッ

ウォルターはグラウンドの隅っこにある芝生の生えている場所に向かった。
案の定、金剛姉妹はお茶会をしていた。

ウォルター「遅れてすみません」

金剛「NO問題ネー! むしろstartしたばかりデスヨー!」

榛名「しかしウォルターさんは何処にいらしたのですか?」

ウォルター「雲龍型の皆さんと一緒に買い物ですね」

霧島「何を買ってもらったんです?」

ウォルター「ご飯と靴を買ってもらいました。執事なのに面目ないです・・・」

比叡「スゴイ謙虚ですね」

金剛「Oh、さすが執事デース・・・」

榛名「やはりウォルター君は執事服が似合いますね」

ウォルター「伊達に五十年くらい執事をこなしているので勝手に風格が出るのでしょう」

金剛「いきなりジョークですか!」

霧島「その容姿で私たちよりも年上とかさすがに計算が合わないですよ」

比叡「ヒエー!!」

ウォルター「(まあ信じてもらえないですよねー)」ガックシ

榛名「ウォルター君? 榛名は信じてるからね」ニッコリ

ウォルター「榛名さんの優しさが目に沁みます・・・」グスッ

金剛「やっぱり紅茶は美味しいネー!」

比叡「ですねー」

霧島「ウォルターはイギリス人だからロンドンとか行ったことあるの?」

ウォルター「ありますよ、博物館やら時計塔やら」

ウォルター「(まあ壊されたけど)」

榛名「私も行ってみたいです!」

金剛「何やかんやあって英国に行ったこと無いネ・・・」

比叡「非番の時に行ってみましょうよ!」

霧島「そうですよ金剛姉様!」

ウォルター「気を付けてくださいね」

霧島「何を言ってるの? 貴方もよ」

ウォルター「えっ」

金剛「貴方がロンドンを案内するのデース!」

比叡「お願いします!」

榛名「榛名も行きたいです!」

ウォルター「・・・あぁ、もうわかりましたよぉ! 案内すれば良いんですよね!」

霧島「楽しみね、イギリス」

ウォルター「やっぱり紅茶は良いものだ」

ウォルター「今は午後二時か・・・なにしよう」

ウォルター「・・・誰か一緒に遊んでくれる方いらっしゃらないかな?」


安価下2

で艦娘の名前を

伊58「ウォルター、こんにちはでち」

ウォルター「どうもゴーヤさん、抱えているジュースのボトルはどうしたのですか?」

伊58「部屋で遊ぶ時の飲み物でち」

ウォルター「何して遊ぶんですか?」

伊58「TVゲームでち!」

ウォルター「あぁ、ファミコンですね」

伊58「言い方が古いでち・・・」

ウォルター「私のいうTVゲームはファミコンで止まっているのですよ」

伊58「ウォルターも一緒にやるでちか?」

ウォルター「良いのですか? 時代遅れの爺ですが」

伊58「大丈夫、わからないことがあったら教えてあげるでち!」

ウォルター「感謝します」

伊58「という訳でウォルターが来たでち」

ウォルター「宴会のことで迷惑をかけてしまいすみませんでした」ペコッ

伊19「おもしろかったから良かったのね!」

伊168「スマホがあれば撮ってたんだけどね」

ウォルター「うん、ホント。嫌な思い出ですよ」

伊8「酔ってしでかしたことを覚えているタイプですね。一番嫌なやつです」

伊58「じゃあWiiやるでち!」

伊19「じゃあソフトはこれなのね!」

ウォルター「マリオカート?」

伊19「そうなのね!」

ウォルター「レーシングゲームなら得意です。実際に乗ってましたし」

伊168「何で未成年が運転しているのよ・・・」

伊58「ゴーヤはピーチでち」

伊8「はっちゃんはロゼッタで」

伊184「ならドンキーでいいわ」

ウォルター「どれにしましょう・・・」


安価下2でマリオカートのキャラ、それかバイクか車のどちらか

伊184から伊168でお願いします
安価下1で

ウォルター「では私はパックマンで」

伊58「負けないでち!」

伊19「イクが一番なのね!」

伊168「パワーで押すわよ!」

伊8「バイクで抜かすわ」

ウォルター「ハンドル型のゲーム機とは面白いですね」

『スリーツーワン、ゴー!!』

ウォルター「以外に楽しいですね、これ」一位

伊19「初心者なのに何でそんなに速いのね・・・」二位

伊58「ホントでち」四位

伊168「またビリかぁ・・・」三位

伊58「誰なの! はっちゃんにバナナ仕掛けた人!」ビリ

ウォルター「では、私はこれで」

伊168「もう行くの?」

ウォルター「はい、工廠の掃除があるので」

伊58「バイバイでち、楽しかったでちよ!」

ウォルター「またいつかしましょう」

ウォルター「さてさて、工廠を掃除しにきたわけですが」

ウォルター「比じゃない程に散らかっているんだけど・・・」

床にはネジ、工具、弾丸が散らばっている。
中には機銃の一部も落ちていた。

ウォルター「慎重に掃除しないと僕死んじゃうだけど」

せっせと散らかっているものを片付け始めた。
弾丸や艤装の一部はわかりやすい所に置き、工具は工具箱へと入れておいた。

ウォルター「何故二人も此処で勤めているのに散らかってるんだろうかねぇ、拳銃もゴロゴロ転がってるし」

ウォルター「・・・別に一個ぐらいばれないかな? いやだめだ、窃盗紛いのことでもしてはならないのが執事定めだからね!」

夕張「どうしたの急に叫びだして?」

ウォルター「どうも夕張さん、拳銃についてですよ」

夕張「まあウォルター君は初めてだよね、こういうもの」

ウォルター「いや、腐るほど見てますが・・・」

夕張「はいはい、どーせ漫画やアニメとかででしょ。意地張らないの」

ウォルター「そ、そうですね・・・」

夕張「そうだ、ウォルター君はアニメ見るの?」

ウォルター「やはりディズニーとかですかね」

夕張「それよりかは良いアニメあるんだけど、見ない?」

ウォルター「最近はそういうのがあるのですか・・・」

夕張「うん、私の部屋はこっちよ。ついて来て」

ウォルター「はい、かしこまりました」

夕張「少し散らかっているだろうけど気にしないでね」

ウォルター「はい、それと色んなものが散らばってますね・・・」

ウォルター「フィギュアにDVDにタバコ?」

夕張「それは提督用よ、一箱四百円で売ってるの」

ウォルター「提督も喫煙者だったんですか・・・」

夕張「うん、それよりもこのfateって言う作品見ようよ!」

ウォルター「どうゆう内容か楽しみです」

EASY「今度送ったあの少年は果たしてうまくやっているのかしら?」

紫「失せよ、哀れな女」

EASY「ふん、いくらやったって無駄なのに。哀れなのはどっちなんだか」

紫「変わる、変え得ることができる。人の在り方も、世界そのものも。彼はそういう存在だ」

EASY「はッ、現状もわかってないあなたに勝てるものですか」

紫「お前には関係のないことだ。失せろ」

EASY「精々、無駄なあがきを楽しむといいわ。紫」

ウォルター「なかなか面白い内容でしたね」

夕張「うん、特に士郎対ギルガメッシュの対決が熱かったわね!」

ウォルター「はい。個人的には士郎対アーチャーの対決が好きですがそれも良かったですね」

夕張「それでウォルター君の押しキャラは?」

ウォルター「やはりセイバーですね、英国の英雄ですし」

夕張「王道だね、私は小次郎かな」

ウォルター「なかなか面白い内容でしたね」

夕張「うん、特に士郎対ギルガメッシュの対決が熱かったわね!」

ウォルター「はい。個人的には士郎対アーチャーの対決が好きですがそれも良かったですね」

夕張「それでウォルター君の押しキャラは?」

ウォルター「やはりセイバーですね、英国の英雄ですし」

夕張「王道だね、私は小次郎かな」

「ハクションッ!! 」

「どうなさいましたか、少佐」

「いやドクよ、誰かが私の嫁の事を言ったようだ」

「嫁・・・セイバーですか」

「そうだ、にしても此処はどこだ? 一面森ばかりだぞ」

「あの扉に居た男と以外、会ってないですな」

「そうだなぁ。・・・おっ? 廃城があるぞ、行ってみようじゃないか」

夕張「アニメというのは良いものね、人をその世界観へと誘う。本とは違う世界観に入り浸れるし」

ウォルター「絵があるだけでも想像しやすいですからね」

夕張「そうそう! その世界に自分も投影できやすいからね!」

ウォルター「そろそろ夕食の時間ですがどうします?」

夕張「私は艤装とかの最終点検しないといけないから先に行っていいよ」

ウォルター「わかりました。ではまた」ガチャ



夕張「さてと、提督の新兵器を開発しなきゃ!」カチャ

ウォルター「まあ当然のように混んでますよね」

ウォルター「今回は洋食にしましょうかね」

間宮「何にしましょうか?」

ウォルター「洋食でお願いしますね、間宮さん」

間宮「かしこまりました。ウォルター君、聞きましたよ。足柄さんと決闘したって」

ウォルター「はい、あと一歩で負けてましたね」

間宮「あまり身体にムリしちゃダメですよ。身体は気づかぬうちに壊れていく物ですから」

ウォルター「善処します」

ウォルター「(ただし無茶をしないとは言っていない)」

ウォルター「何処かに席空いてるかな?」


安価下2で好きな艦娘を

鹿島「別に構いませんよ」

ウォルター「ではお言葉に甘えて」

鹿島「スゴイですね、足柄さんに勝つなんて」

ウォルター「偶然ですよ偶然」

鹿島「足柄さんが格闘で負ける相手は長門さんと提督しかいないのに」

ウォルター「長門さん? 会ったことはないですが強いのですか?」

鹿島「そりゃあイ級なんて一発でバーンできる方ですよ!」

ウォルター「イ級?」

鹿島「私たちが日頃から戦っている敵です。魚型の深海棲艦です」

ウォルター「・・・食えますかね?」

鹿島「食べられませんよ!」

ウォルター「食ったらレベルアップ的なやつがあるかと思いまして」

鹿島「何でそういう発想に!?」

ウォルター「私の宿敵? 同僚がそういうやつだったので」

鹿島「ウォルターさんの同僚さん何者ですか!?」

ウォルター「何って吸血鬼に決まってるじゃないですか」

鹿島「吸血鬼!?」

ウォルター「吸った相手の能力も増えて残機が一つ増えます」グッ

鹿島「やだなー怖いなーその同僚さん」

ウォルター「あと一歩で勝てましたが・・・」

鹿島「うわっ、次元が凄すぎて付いていけませんよー」

鹿島「海外艦の人たちならウォルターさんに勝てるかな?」

ウォルター「海外艦? 日本艦以外にもいるのですか」

鹿島「そうですよ、ドイツ・イタリア・アメリカ・イギリス・ロシアの艦娘たちですよ」

ウォルター「そんなに各国の艦娘が実在するなんて・・・」

鹿島「早く海外艦の艦娘さんたちに会ってみたいですね」ワクワク

ウォルター「はい、楽しみで心が躍り狂いそうですよ」ニコォ

鹿島「とても怖いですウォルターさん!」

ウォルター「ご飯も食べ終わりましたし居酒屋鳳翔でグダグダしようかな」

ウォルターは居酒屋鳳翔へ足を運ぶ
着くとやや古く温かみを感じる様な建物がそこにあった。

ウォルター「おっ、ちょうど開いてるじゃん」ガラッ

鳳翔「いらっしゃいませ、あら? 珍しいお客様が来ましたね」クスッ

ウォルター「酒は弱いですが酒は好きですからね」

鳳翔「ふふふ、変なお方」フフッ

ウォルター「そうですかね? こう見えて私、前勤めていた屋敷の常識人枠だったんですよ」

鳳翔「楽しそうな職場ですね」

ウォルター「ところでワインあります? あったらそれで」

鳳翔「ワインですね、わかりました」カチャカチャ

ウォルター「・・・誰かが入ってくるようですよ」


安価下1でやって来る艦娘の名前を

叢雲「あらウォルター、来てたのね」

ウォルター「どうも叢雲さん、飲みに来たのですか?」

叢雲「バカ言わないで、手伝いよ手伝い。てか酒飲めないし」

ウォルター「手伝いとは偉いですね」

叢雲「お世話になっているし当然のことよ。・・・未成年なのに何でお酒飲んでんのよ!!」バンッ

ウォルター「仕事終わりの一杯ですよ、てか未成年じゃないし」

叢雲「何歳よあんた」

ウォルター「65です」

叢雲「はいはい、冗談はよして頂戴。まあ今回だけは見逃してあげるわ」

鳳翔「おつまみはどういたしましょうか?」

ウォルター「ピーナッツで構いませんよ。てかそれ以外無いですから」

鳳翔「かしこまりました」

隼鷹「チィース、失礼するぜ~」ヒック

叢雲「いきなり酒の匂いが強烈なんだけど・・・」

隼鷹「居酒屋が開くの我慢できなくてね~、ウォルター何飲んでんだい?」

ウォルター「ワインですよ」

隼鷹「洒落てんねぇ、あたしは焼酎で!」

鳳翔「少々お待ちください」カチャカチャ

隼鷹「男なんだからバーって飲んじまいなよ!」バシバシッ

ウォルター「いてて、一気に飲んだら酔いが回りやすくなるじゃないですか」

隼鷹「昨日の酔いっぷりは良いものだったよ。見てて飽きない程にね」

ウォルター「止めてください、黒歴史をほじくらないでください」

叢雲「あんたは何を飲んだのよ・・・」

ウォルター「どうやら焼酎ですね。度数高めの」

叢雲「あぁ、ムリも無いわね」

鳳翔「焼酎用意出来ました。熱いのでお気をつけて」

隼鷹「おう、サンキュー」

隼鷹「そうだ、ウォルター。野球拳しようよ」ヒック

ウォルター「藪から棒に何ですか」

隼鷹「場を盛り上げるためにさ、ねっ?」

ウォルター「ねっ? じゃないです。嫌ですよ、場とか言っても四人しか居ないじゃないですか」

隼鷹「じゃあさ特技を披露して頂戴よ」

ウォルター「僕の特技なんてあやとりと家事しかないですよ」

隼鷹「なら飲み比べならしようよ! あたし強いぞ~」ヒック

ウォルター「・・・勝ち目無しなんですが」

隼鷹「男は度胸! やってみなきゃわかんない!」バシッ

叢雲「そのくらいにおいてあげなさい、見てるこっちが可哀想に思えてきたわ」

ウォルター「じゃあ美味しいおつまみでも作りましょうか?」

隼鷹「良いねぇ! じゃあ鳳翔とどっちが美味いか対決したらどうだい?」

ウォルター「僕は構いませんが鳳翔さんはどうします?」

鳳翔「構いませんよ、けど本気は出しますけどね」ゴゴゴゴゴ

叢雲「(ほ、本気モード!?)」

隼鷹「制限時間は二十分、始めちゃって!」

安価下1から2のコンマで決まります。
多い方が勝ちです。
上がウォルター、下が鳳翔でお願いします

ウォルター「(時間制限が短すぎる! ここはイチかバチかでフィシュアンドチップスに賭ける!)」

鳳翔「(隼鷹さんの好きなおつまみはたこわさのはず。・・・この勝負、私の勝ちです)」ニヤリッ





隼鷹「そこまで! じゃあ各自作った物頂戴ねー」

隼鷹「うーん、ウォルターのはワインなら合ったかもしれないけど日本酒にはなぁ・・・」モグモグ

ウォルター「あっ、酒のこと配慮するの忘れてた」

隼鷹「そして鳳翔のは日本酒にも合うしそのまま食べてもいける。この勝負は鳳翔の勝ちだね」モグモグ

鳳翔「ふふっ、ありがとうございます」ペコリッ

ウォルター「いや~、制限時間が無くても鳳翔さんには負けてましたね」アハハ

鳳翔「いえいえ、限られた時間無いでここまで作り上げるのはかなりの実力ですよ」

ウォルター「・・・練習しようかな」ボソッ

長門「失礼するぞ、鳳翔」

鳳翔「あら長門さん、いらっしゃいませ」

ウォルター「あっ、どうも」ペコリッ

長門「むっ、ウォルターもいたのか。鹿島から聞いたそうだな、私のことについてな」

ウォルター「はい、それがどうかしましたか?」

長門「その時に私と会ったことないと言っただろ」

ウォルター「・・・あっ」

長門「朝一緒にランニングをしたのにな」

ウォルター「あっ、その、申し訳ございません!!」

長門「いや忘れることは誰しもあることだ。気にするな、多少キズ付いただけだ」

ウォルター「(気にしているじゃないか!?)」

ウォルター「そのー、悪く思わないで欲しいのですが長門さんのような性格の方は特徴が無くて覚えづらいのですよね・・・」

叢雲「あら? そうかしら、長門さんは結構濃いわよ」

ウォルター「そうなんですか?」

叢雲「えぇ、何せ長門さんは」

叢雲「重度のロリコンよ」

ウォルター「えっ」

叢雲「本当よ」

ウォルター「マジ?」

叢雲「マジよ」

ウォルター「冗談抜きで?」

叢雲「そうよ」

ウォルター「エイプルリフールはまだですよ」

叢雲「知ってるわ、けどガチよ」

ウォルター「う、うわぁ~」

叢雲「駆逐艦や潜水艦に長時間関わると発症するわ」

ウォルター「発症って病気みたいな言い方ですね」

叢雲「だってそうだもの、シリアスな時以外はだいたい発症するわよ」

ウォルター「下手したらショタにも手を出しそうで怖いなー」ヒキッ

長門「そ、そこまで酷くはないぞ!」

隼鷹「けど長門の部屋にどう見ても子供用のドレスがあるのは何でかなー」

長門「そ、それは・・・」サクッ

叢雲「憲兵に捕まり提督にしばかれている姿見たって吹雪が」

長門「うっ!?」グサッ

鳳翔「長門さんハロウィンの時、熱心に駆逐艦の子たち撮ってましたし」

長門「うわー!!」ガラッ

ウォルター「あっ、出ていった」

叢雲「これが長門さんの特徴よ」

ウォルター「・・・何か知らなくて良いものを知ってしまいました」

ウォルター「さて、息抜きも終わったし。自室に戻るかな」

ウォルター「変なイベントとか起きないで欲しいけど・・・」



安価下1で起きるか起きないかで

ウォルター「ひとまず風呂にでも入るか、露天風呂があるし」



ウォルター「ほう、結構広い。一人では勿体ないぐらいだ」ガラガラ

ウォルター「やはり風呂は心地よいものだ。一日の疲れを癒してくれる」チャポン

ウォルター「ん? 何か声が聞えた気が・・・」ピクッ



安価下2で風呂場に入ってきた艦娘を(姉妹艦も付いてきます)

卯月「(ぷーくすくす、ウォルターが入っているのに睦月たちを入れてやるぴょん!)」ニヤニヤ

睦月「何で卯月は笑ってるの?」

卯月「な、何でもないぴょん!」

卯月「(服も隠して全てが作戦通りに行ったぴょん。皆がどんな顔をするか楽しみだぴょん)」


ウォルター「こ、この声は睦月さん!? マズイ、隠れなくては!!」

ウォルター「そうだ! ぬるい方の風呂に行って水中でやり過ごそう!」ダッ

ウォルター「あっ」ツルッ

ウォルター「ぐばっ!?」ドボンッ

焦って移動したために足が滑りぬるい方の風呂に顔面から着水した。


睦月「誰かいるのかな?」ガラララ

如月「誰も居ないわよ睦月ちゃん」

皐月「きっと高速修復剤だよ。今日は出撃してないけど」

睦月「そうだよね、気のせいだよね!」

ウォルター「(あ、危ねぇ・・・)」ボコボコ

ウォルター「(てかお湯が濁っていて良かった。これなら簡単にはばれないからな)」ボコボコ

皐月「お風呂っ! お風呂!」

睦月「ダメだよ皐月ちゃん! 体洗わないと」

皐月「そうだったね、ありがとう睦月!」

ウォルター「(ついにやって来たか、彼女たちが出るまでは僕はここで身を潜める・・・持久戦だ)」ボコボコ

ウォルター「(ばれて変態というレッテルを張られないようにしなければ・・・)」ボコボコ

卯月「(ウォルターが居ないぴょん、何処にいるぴょん?)」キョロキョロ

ウォルター「(こっちを向くんじゃない! 息継ぎができないじゃないか!)」ボコボコ

卯月「(・・・取りあえずシャワーでも浴びるぴょん。ウォルターは後だぴょん)」クルッ

ウォルター「!!」シュバ ボコォ

ウォルター「(ばれないように息継ぎも成功、この調子で過ごすぞ!)」ブクブク

ウォルター「(・・・にしても女の子の肌って白くて綺麗だったなぁ)」ブクブク

皐月「体も洗ったしお風呂にドボーン!!」ピョン

皐月「って熱いじゃないか!?」イソイソ

如月「大丈夫? 皐月」

皐月「お風呂が普段と違って熱いよ! あのぬるめで小さな方お風呂が良いと思うよ」

如月「そうなの? それならぬるめの方に行こうかしら」

ウォルター「(・・・さようなら、僕の平穏な日常)」

ウォルター「(まさか大きい方の風呂には入らずにこっちに入るってどんだけ運が無いのさ)」ブクブク

如月「少しぬるいけど熱いのは肌にも悪いしね」

卯月「どっぽーん!」ピョーン

皐月「卯月やめてよぉ!」キャッキャッ

睦月「疲れが取れるにゃしい・・・」


ウォルター「(すげえ怖い)」ブクブク

ウォルター「(てか女の子の肌が見えないのが悔しいのは何でだろう・・・)」ゴボゴボ

睦月「あれ? 何か黒いのが沈んでる気がするにゃしい・・・」

ウォルター「げえっ!? ば、ばれませんように!!)」


安価下1でばれるかばれないかで

睦月「気のせいにゃしい」

ウォルター「(セーフ、セェーーフッ!)」ブクブク

皐月「むぅ、卯月もうちょっと詰めて」

卯月「ぶぅ、わかったぴょん」ズイッ

ウォルター「(止めてこれ以上詰めないで、ただでさえも片隅にいるんだからさぁ!)」

如月「ふふ、睦月ちゃんお尻触っちゃダメよ」ウフフッ

睦月「? 触ってないよ」

皐月「僕も違うよ」

卯月「うーちゃんでも無いぴょん!」

如月「・・・もしかして、幽霊?」

睦月「こ、怖いこと言わないでよ! ゆ、幽霊なんて居ないんだから!!」

皐月「・・・さ、さあ上がろうかな」ジャバッ

如月「わ、私も」ジャバッ

卯月「・・・どうせ睦月は怖くないんだから暫く入ってても良いぴょん。うーちゃんは上がるから」ジャバッ

睦月「ふぇぇ、置いてかないでよぉ!」


ウォルター「勝った! 第三部完!!」ザバァ

ウォルター「さて、着替えようとしたんですが・・・」


ウォルター「服がありませぇん!!」グワッ


ウォルター「・・・タオルでもあればいいけど」ゴソゴソ

ウォルター「あれ? これ誰の服だろう・・・」


安価下2で艦娘の名前を

ウォルター「えっ、嘘ですよね。何でスカートが無いのですか」

ウォルター「しかもシャツ若干透けてるし」

ウォルター「・・・これで何とか自室に戻るとしますか、階段上ってダッシュで行けばすぐだし」


ウォルター「クリア、進行する」サッ

ウォルター「こちらウォルター、今階段前の様子を確認してから行く。・・・てか誰に報告してるんだろう」

ウォルター「(誰か来た!?)」サッ


安価下1で降りてきた艦娘の名前を
安価下2でばれるかばれないかで

ウォルター「(誰も来ないだと?)」

加賀「あらウォルター、何なのその恰好は」

ウォルター「ヴァイ!? 加賀さん!? こ、これには訳が・・・」

加賀「わかってるわ。例えあなたがそういう趣味を持っていても私は咎めないし広めたりはしないわ」

ウォルター「・・・時に優しさが人を傷つけるのですよ」シクシク

加賀「あら? そうかしら」

ウォルター「風呂に行って入浴してたら睦月さんたちが入ってきて隠れてやり過ごしたのですが何故か服が無いのです」

加賀「可哀想に、でもその服に合ってるわよ」

ウォルター「好き好んでこんなピチピチでパンツ丸見えの服着たくないですよ」

加賀「・・・」スッ

ウォルター「しゃがまないでください!」

加賀「・・・」ペラッ

ウォルター「捲らないでください!!」グググ

加賀「まあさすがにこのままで歩き回れるとめんどくさいから私の部屋に来なさい。服を貸すわ、ブカブカだけど」

ウォルター「・・・ちなみに距離は?」

加賀「目と鼻の先よ」

ウォルター「行きましょう!」

加賀「わかったわ」

ウォルター「失礼します」

加賀「少し散らかっているけど黄にしなくていいわ」

ウォルター「(普通にキレイじゃないか・・・)」

赤城「あら加賀さんおかえりなさい。・・・ウォルターは何で雪風ちゃんの服を着ているのかしら?」

ウォルター「お風呂場で無くしたようで・・・・」

赤城「まあ、大変でしたね」

加賀「やはり私のじゃ大きすぎますね」

赤城「加賀さん、私が小さい時に着ていた着物があったわ。タンスにあるから持ってきてはくれないかしら?」

加賀「わかりました」

ウォルター「はぁ、身長を恨みたい・・・」164cm

ウォルター「どうでしょう、おかしくは無いですか?」

赤城「いいや、むしろ可愛くなりましたよ」フフッ

加賀「なかなか似合うものね」

ウォルター「何て言えば良いのでしょう、複雑な気持ちです」

加賀「青葉にでも撮られたりしたら大変ね」

ウォルター「その時はその時で証拠を破壊します、こういうのには慣れているので楽勝ですよ」

赤城「さすが足柄さんを破った少年ね」

ウォルター「それと後日洗って返しますので」

加賀「別に持っていても構わないわ」

ウォルター「いやー、青葉さんとかの類が勝手にタンスを見そうで・・・」

加賀「そうね、確かに大惨事になるわね」

ウォルター「それだけは割けなくてはいけません。ではまた明日に」ガチャ

赤城「おやすみなさい」

ウォルター「おやすみなさい、素敵な夢を」

「すごーい!」「たのしー!」「「私たちは森の長なので」」「こんにちはであります!」「サーバルジャンプリョクゥ」


暁「わぁ~!!」キラキラ

電「動物さんはスゴイのです!」

雷「間近で見てみたいわ!」

暁「動物園で見てみたいわ!」

響「だけど子供の私たちじゃ行けないよ?」

雷「問題はそこなのよ! 誰か連れていってくれる人いないのかしら・・・」

暁「仕事で忙しそうでなかなか声を掛けづらいのよね・・・」

電「長門さんは快く承認してくれるけど嫌な予感がして嫌なのです!」

雷「また電がプラズマになっちゃったわ!」

響「・・・あっ、居たよ」

暁「だれだれ!!」

響「ウォルターさんに頼もうよ」

雷「確かに大抵は掃除をしているか読書してたり駆逐艦の子たちと遊んで常日頃から暇そうよね!」

電「しかも優しいし面倒見が良いと評判なのです」

暁「ということで今からウォルターさんに頼みに行くわよ!」

雷・電・響「「「おぉー!!」」」

ウォルター「God save our gracious Queen,Long live our noble Queen,God save the Queen:Send her victorious,Happy and glorious,Long to reign over us,God save the Queen♪」サッサッ

暁「ウォルターさーん」タッタッタ

ウォルター「どうも暁さん、こんにちは」

暁「ごきげんようですの! ウォルターさん、明日空いてるかしら?」

ウォルター「まぁ空いてますね」

暁「じゃあ明日暁たちを動物園に連れて行って頂戴!」

ウォルター「いきなりですね」

暁「思いたったのが・・・凶?」

ウォルター「思い立ったのが吉日です。悪化してどうするんですか」

暁「細かいことはレディに必要ないわ!」エッヘン

ウォルター「(それじゃあ淑女じゃなくなるんだよなぁ・・・)」

ウォルター「かしこまりました。しばしお待ちを、提督から許可証を貰ってくるので」

暁「わかったわ! じゃあ暁たちは動物園の準備をしてくるわ!」ウキウキ

ウォルター「と言うことなので外出許可証を発行してくれますか?」

提督「うーん、別に構わないよ」シュポッ

ウォルター「・・・随分と軽いですね」

提督「ここは自由がモットーだからね。それとあの子たち襲っちゃダメだからね」プハー

ウォルター「存じております」

提督「もし犯したら私のライフル弾仕様の大型拳銃で風穴開けて軍刀で細切れにするから」

ウォルター「おぉ、怖い怖い」

提督「そういやウォルター、君もタバコ吸えたよね」

ウォルター「吸えますよ、今は持ってないですけど」

提督「なら一箱あげよう、私の部屋に来れば好きなだけあげるよ。ただし迷惑を掛けないように」ビシッ

ウォルター「承知の上です」

提督「それと君は未成年だから気を付けてね。ばれたりしたら私の首が吹っ飛んじゃうからね」

ウォルター「かしこまりました。悪ガキはしこしこと隠れて吸うことにしますよ」

提督「はははっ! そうしてくれよ、ほら許可証」

ウォルター「感謝します」

ウォルター「では私はこれで「ちょっと待った!!」」

提督「お土産期待してるよ」

ウォルター「(・・・ストラップで良いよね)」

提督「ちなみに私はストラップなんかよりパンダとかライオンの人形が良いなー」チラッ

提督「ついでに動物園に売ってるガチャガチャ回して欲しいかなー」チラチラッ

ウォルター「あーはいはい、わかりましたよ。経費で買ってきますよ」

提督「ちえっ、そこは自腹でしょ」

ウォルター「失礼しました!」バンッ



提督「動物園ねぇ・・・」

ウォルター「さてさて今日は動物園当日となりましたが・・・」コホン


ウォルター「楽しみで眠れないと言う理由で私を巻き込んで夜更かしをした挙句にすぐ暁さん等は寝てしまい」

ウォルター「私が部屋に戻ろうとしても響さんがなかなか手を放してはくれないので徹夜していたので睡魔が襲ってきてツラいです」ボー

響「手が温かくて寝心地がハラショー」

ウォルター「・・・その分腕がジンジン痛みますけどね」

電「何やかんや言いながらも起こさないようにしている所が優しいのです」

雷「ほんとほんと」ウンウン

暁「さっ、早くいきましょ! ローマは一日にして成らず、なのよ!」フフーン

ウォルター「ごめん、ちょっと意味が分からないです」

響「・・・小学生用の慣用句辞書あげようか?」

暁「お、お子様扱いしないでよ!」プンスカッ

ウォルター「着きましたね」

響「電車に揺られて四十分、暇だったよ」

ウォルター「あなたたち仲良く談笑してたじゃないですか」

暁「色々なコーナーがあるわ!」キラキラ

雷「爬虫類・哺乳類・両生類・鳥類なんかも居るのね!」

電「どれに行こうか悩むのです!」

ウォルター「さて最初はどこから回りましょうか?」


安価下2で種類を。コンマが60以上だとイベントがあります

ウォルター「大きいオウムですね・・・」

暁「こんにちは!」

オウム「コンニチワ!」

電「スゴイのです! マネしたのです!」

ウォルター「(だいたい客や飼育員が仕込んだんだろうなぁ・・・)」


雷「見て見て大きい鳥よ!」

響「あの鳥まったく動かないね。まるで銅像みたいだ」

ウォルター「どうやらこの鳥はハシビロコウと言いますね。ずっと動かないで魚を待ち続けるらしいです」チラチラ

雷「へぇ~、変わった鳥ね!」

ウォルター「(しかしまぁ焼き鳥とかにしたら何人前になるのだろう)」

暁「目、目付きが悪すぎて怖いわ・・・」ブルブル

電「だけどよく見てみると可愛い顔をしているのです」

響「うん、確かに」

雷「ホントよね!」

ウォルター「(日本の可愛いとは一体なんだ?)」

雷「スズメの展示もあるわよ!」

ウォルター「スズメの展示は珍しいですね」

暁「ちゅんちゅん」

スズメ達「「「「「「「チュンチュンチュン」」」」」」」

響「まるでコーラス隊だね」

暁「コーラ? 暁はラムネの方が好きよ」

響「全然違うよ暁」

暁「ほ、本当は暁は全て知ってたもん!」

電「嘘つきは泥棒の始まりなのです。警察署に出頭するのです」グヘヘ

雷「またまたプラズマになったわ!」


電「ヒヨコ可愛いのです」

雷「ぜひとも飼いたいわね!」

暁「くすぐったいてば~」

ウォルター「・・・一羽も来ないです」

響「オーラが狩人だからね」

響「動物で似ているのはミミズクかフクロウだよ」

ウォルター「完全っに狩人じゃないですか!」

暁「暁は鶴だけどね!」

ウォルター「・・・まだヒナですけどね」

暁「何よもう!!」プンスカッ


雷「クジャクスゴイわね!」

電「後ろの羽がキレイなのです」

ウォルター「あの羽を使った羽ペンとか無いのでしょうか?」

響「売ってると思うよ。海外の動物園か博物館に」


安価下2で種類を。コンマ60でイベント発生

ウォルター「(何でこんなところに蝋人形展示会が?)」

暁「面白そうね、行くわよ!」

電「なのです!」

ウォルター「・・・あの子たち霊長類の意味分かっているのでしょうか・・・。しかも猿とかの展示は違う場所だし」

響「多分知らないと思うよ。だって未だにクジラは魚類だと思ってるからね」

ウォルター「ちなみにコウモリは?」

響「簡単だね、爬虫類だよね」

ウォルター「(・・・あの子たちの事言えます?)」


「「「きゃああああああああ!!」」」


ウォルター「多分蝋人形に驚いたのでしょうね」

響「・・・お前を蝋人形にしてやろうか」

ウォルター「それはデーモン閣下の持ち歌です。てか響さん今日ノリノリですね」

響「そうかい? 私はいつもの通りに過ごしているだけさ」

ウォルター「(絶対、今日楽しみにしてたでしょ)」

暁「こ、怖い顔をした人がぁぁぁ」ブルブル

電「こ、怖いのです!」ブルブル

雷「う、うろたえるのではないわ! わ、私がいるじゃない!!」ガクガク

響「君が一番うろたえてるよ」

ウォルター「人形ですからご安心を」

暁・電・雷「「「ウォルターさーん」」」ダッ

ウォルター「ぐえっ!?」ドサッ

響「三人の同時タックル、これは痛い」

ウォルター「傍観してないで助けて・・・」ピクピク

響「本物そっくりだよ、人形とは思えない」

ウォルター「そういえば博物館の展示物が動く映画がCMで流れてましたね」

電「面白そうなのです!」

暁「こ、怖いやつじゃないよね・・・」

ウォルター「多分コメディー映画だと思いますが」

暁「なら安心ね。べ、別にホラーが苦手じゃないんだからね!」

ウォルター「はいはい。今度借りに行きますから待っていてくださいね」ボリボリ

雷「ディズニー映画も借りてほしいわね。アナと雪の女王とか!」

ウォルター「(・・・まだ続いていたのかよ、ネタ尽きないのか?)」

安価下2で爬虫類・哺乳類・両生類のどれか一つ
コンマ65以上でイベント発生

ウォルター「やっぱり両生類コーナーは静かで良いですね」

電「はわわっ!? 大きいトカゲさんなのです!」

雷「本当ね! でも部屋で飼うとしてもスペースが狭くてムリね」

ウォルター「(飼うことを前提でいらっしゃる!?)」

響「ちなみにオオサンショウオと言って太古から姿を変えていない生物なんだ」

暁「カ、カエル!!」ビクビク

響「どうしたんだい暁? ケロケロケロッピ好きだったよね、ならこれも仲間だよね」

暁「可愛いキャラじゃないじゃない! これはゲロゲロゲロッピよ!」

電「けどカラフルで可愛いカエルもいるのです」

雷「イチゴみたいに真っ赤ね!」

ウォルター「それはヤドクガエルと言って皮膚に猛毒を持っているカエルです」チラチラッ

響「キレイな花には刺があるってこういうことを指すんだね」

ウォルター「(・・・おたまじゃくしの時でも毒を持っているのか?)」

雷「わわっ!? アナコンダも居るわよ!」

電「お、大きくて怖いのです」ガクガク

暁「べ、べつに怖くないんだからね!」ブルブル

ウォルター「(・・・何で僕の後ろに隠れる)」

響「第六駆逐隊の身長を合わせたサイズのアナコンダもいるらしいよ」

ウォルター「そうですね、その長い体を活かし獲物を巻き付け圧死させることができます。幸いにも毒は無いです」

響「説明文を読まなくても大丈夫だったね」

ウォルター「・・・ばれてましたか。まぁ図鑑で書かれていたのを覚えていたからでしょうね」

響「アナコンダ・・映画・・・うっ、頭が!?」

ウォルター「まだサメ映画に比べればマシです」

電「サメが台風に巻き込まれて飛ぶ映画は面白かったのです!」

響「あれはまだ見れるほうさ。サメVSシリーズは・・・」

ウォルター「大体が糞映画ですからね」

響「ゾンビ物はまだ見れるけどね」

ウォルター「となりに爬虫類コーナーもありますね。見ます?」

暁「ツチノコさんも居るかもしれないから行くわ!」ダッ

電「なのです!」ダッ

雷「突撃ぃー!」ダッ

ウォルター「(それUMAですよね)」

響「だけど暁たちが好みそうな動物いるっけ?」

ウォルター「また蝋人形展みたいになりそうです」

響「ちなみにウォルターさんは蛇とかトカゲは好き?」

ウォルター「そうですね、好きでもないし嫌いでもないですね。まあ、食べられるぐらいには好きですよ」

響「・・・以外にワイルドだね」

ウォルター「食べるものが無くて」

響「・・・ごめんなさい」

ウォルター「いえ、お気遣いしなくても構いません」

「「「ぎゃああああああああ!!??」」」


響「想定通りだね」

ウォルター「はい、なると思ってましたよ」

響「今度はどんな事で叫んでいるんだろう」



暁「ワ、ワニ!?」

電「ク、クロコダイルなのです!!」

雷「しかもたくさんいるわ!」

ウォルター「結構大きいですね」

響「水槽が割れたらワニが一斉に出てきそうだね」

暁「ひっ!?」ビクッ

ウォルター「大丈夫ですよ、頑丈な素材でできてるケースなんですから」

ウォルター「(普通に銃で撃つと割れるけど)」

響「・・・ワニって可愛いよね」

電「えっ」

雷「響、あなた大丈夫?」

響「うん、至って正常だよ」



『まもなく大蛇の首飾りショーが始まります』

ウォルター「・・・行きますか?」


安価下2で行くか行かないかで

ウォルター「・・・」ウズウズ

電「・・・もしかしてウォルターさん」

雷「イベント、行きたいの?」

ウォルター「えっ!? そ、そんなこと・・・」

雷「別に良いのよ、雷に甘えても!」

響「お世話になったからね、別に構わないよ」

電「なのです!」

暁「し、仕方ないわね・・・」

ウォルター「では行きましょう!」

大蛇「シャー!!」


電「お、大きいのです!」

暁「いつみても怖いわね・・・」

スタッフ『じゃあそこの四姉妹を連れてるお兄さん、いや執事かな? 取りあえずステージにカモーン!』

ウォルター「すぐに終わりますので待っていてくださいね」ニコッ

暁・雷・電・響「「「「((((すっごい笑顔【なのです】))))」」」」


スタッフ『はい、じゃあ大蛇を首に巻いてみようか』

大蛇「シャーシャー!!」

スタッフ「(今日の大蛇やけに暴れるな)」


安価下1のコンマ20以上でハプニング発生

大蛇「ジャー!!」グイッ

ウォルター「ぐはっ!?」

スタッフ「ぎゃあー! ごめんなさいお客さん! 今すぐ解きますから!」

ウォルター「た、頼みます・・・」

暁「スゴイわ大蛇の演技!」

響「うん、そういうイベントなんだろうね」

電「(どうみても予想外のハプニングに思えるのです」

大蛇「シャッー!!」ガプッ

ウォルター「痛たたた!! 頬を噛むなぁ!!」

スタッフ「すいませんすいません!!」アタフタ

ウォルター「うぅ、何とか解放されました・・・」ゲホゲホ

暁「ナイス演技だったわよ!」

響「迫真の演技見れて良かったよ」

雷「ドラマを見ている様だったわ!」

ウォルター「(いやいや演技じゃないですから。まあ心配させるといけないのでこの事は秘密にしときますか)」

雷「そろそろ十二時ね」

電「ほんの少し疲れたのです」

ウォルター「・・・そうですね、哺乳類を見る前にご飯食べましょうか」

電「賛成なのです!」

ウォルター「確かこっちにレストランが在りましたよね、そこでご飯にしましょう」

雷「レストランに着いたわ! 何を食べようかしら!」

暁「そうね、私はレディの名にふさわしい色々セットにするわ!」

電「電もお子様セットが良いのです」

ウォルター「(レディがお子様セットを選ぶのか・・・)」

響「ハンバーグにしようかな」

雷「はいはーい! 私も!」

ウォルター「・・・僕はピザで良いか」

暁「あっ!?」ガタッ

ウォルター「どうしたんですか?」

暁「今確かに僕って言ったわね!」

ウォルター「? まあ言いましたが、機嫌を召されたのでしたら私にしますが」

暁「そ、そんなことは無いわ!」

響「・・・ウォルターさんって僕っ子だったんだ」

ウォルター「気分によりますが俺とも言いますよ」

電「以外なのです」

雷「そんなことより店員さんが来たわ、頼みましょうよ!」

十五分後

暁「美味しいわね!」ムシャムシャ

電「なのです!」モグモグ

雷「やっぱりハンバーグは最高良いわ!」モグモグ

響「ウォッカもあれば最高なんだけどね」ムシャムシャ

ウォルター「口にソースが付きながらそれを言われても。拭きましょうか?」

響「ん? すまない」

暁「ずるいわ、私も拭いて頂戴!」

ウォルター「(レディは口にソースを付けない筈だけど)」

雷「そうだわ! ウォルターさんって英国出身でしょ?」

ウォルター「はい、イギリス出身ですが」

雷「何か面白いゲームとか知ってる?」

ウォルター「ゲームですか。そうですね、有名な奴だとウミガメのスープですね」

電「何なのです?」

ウォルター「簡単に言えば推理ゲームです。質問者は数々の質問をし提題者はYESとNOだけを使い、提題者の答えを当てることです」

響「・・・面白そうだ」

ウォルター「物は試し、やってみましょうか」ニコッ

シュレディンガー「やあやあ初めまして、僕はシュレディンガー。よろしくね」ニカッ

シュレディンガー「さっそくだけど視聴者の皆も一緒に考えてみよー!」

ウォルター「帽子を脱ぐべき場所なのに、男が帽子を脱いだのを見た全員が疑問を抱いた。一体なぜ?」

電「他の人も帽子を脱いでいたのですか?」

ウォルター「YES」

響「その男性の職に関係するかい?」

ウォルター「NO」

響「それはどんな帽子にも通じるのかい?」

ウォルター「YES」

雷「男性の身体に何かあったのかしら?」

ウォルター「・・・YES」

暁「女性でも脱がないとダメなの?」

ウォルター「YES」

響「・・・それは風呂場かい?」

ウォルター「NO」

電「なら場所の特定は必要なのですか?」

ウォルター「YES」

暁「場所の特定・・・難しいわね」

雷「髪の色は関係あるの?」

ウォルター「NO」

暁「男性の髪型に関係するのかしら?」

ウォルター「YES」

響「髪型と場所の特定・・・もしかして!!」

響「その男性はスキンヘッドであった!」

ウォルター「YES」

電「場所は床屋さんですか?」

ウォルター「YES」

雷「残すわ疑問、簡単ね!」

雷「スキンヘッドの癖に床屋に行ったからね!」

ウォルター「YES」

暁「答えはわかったわ、答えは切る髪も無いのに床屋に行ったから皆に疑問を持たれた。違う?」

ウォルター「正解です。まあこんな感じのゲームです」

電「楽しかったのです!」

雷「もう一問よもう一問!」



スキンヘッドの男「・・・スキンヘッドだけど床屋に行っちまった」

坊主の男「ホント何しに行ったんだですか!」

スキンヘッドの男「育毛剤を塗るためだ。だけど爺よりあの娘に塗って貰えれば髪も伸びると思う」

坊主の男「・・・上司だけど警察に通報しますね」ピッ

スキンヘッドの男「おいバカやめろぉ!」

ウォルター「男はカーテンを開けて外を見た。晴れた空の下に広がる景色はとても綺麗だった。しかし、男は自分のミスに気づいた」

ウォルター「それは何故でしょう?」

暁「男の人は窓に何か仕掛けたのかしら?」

ウォルター「NO」

雷「男以外に重要人物は必要なの?」

ウォルター「NO」

電「じゃあ男にしか気づけないことなのです?」

ウォルター「YES」

響「そこは男の自宅?」

ウォルター「YES」

暁「わかったわ! 男の人は寝坊したのね!」

ウォルター「NO」

暁「渾身の答えだったのに!」

響「暁、ありがとう。重要なことに気づけたよ」

電「何なのです?」

響「時刻は重要かい?」

ウォルター「YES」

電「男はその時一人だったのですか?」

ウォルター「YES」

暁「それはお仕事に関係することね!」ズバッ

ウォルター「NO」

暁「何で暁ばかりィ!」フンスッ

雷「日付は重要?」

ウォルター「NO」

響「・・・何か大きな事件でもあった?」

ウォルター「NO」

雷「男は寝起きなのかしら?」

ウォルター「YES」

暁「寝起きにすること・・・寝起き・・・」

暁「ゴミ捨て?」

ウォルター「NO」

暁「」

電「放心状態になっているのです」

雷「男が寝る前にしたことが重要になるの?」

ウォルター「YES」

電「男の身体に関わることなのです?」

ウォルター「YES」

暁「キレイになったって目に関わるの?」オドオド

ウォルター「YES」

暁「やったー!! 久しぶりの正解よ!!」

響「そんなに喜ぶことかい?」

電「・・・目が良くなってたのです?」

ウォルター「・・・YESかな?」

雷「コンタクトレンズ着けてた?」

ウォルター「YES」

響「・・・答えは寝る前にコンタクトを外してなかったということかな?」

ウォルター「正解です。慣れれば簡単でしょ?」

暁「確かに普段着けないままだと視界がおかしくなるはず、ということね!」

ウォルター「はい、男の生活や体質などを読み取れば出てきますね」

ウォルター「さて、ご飯も食べ終わりましたしそろそろ出ますか」

四人「「「「はーい!」」」」


ウォルター「(インテグラお嬢さまとやるとなかなか正解が出てこないんだよね)」

ちひろ「ちょっ。と、突然どうしたんですか飛鳥ちゃん」

飛鳥「やぁちひろさん騒いでしまって申し訳ないねだけど今のボクはどうにも自分というものを抑えられないようでね…!」フーッ フーッ!

ちひろ「お、落ち着いて。落ち着いてください飛鳥ちゃん。大分キャラがブレてますよ」

飛鳥「これが落ち着いていられるかい!」ブンブン

ちひろ「だから落ち着いて、ってうわ。何か水滴が飛んできましたけど」

飛鳥「……ちひろさんだけかい?」

ちひろ「え?ええ。今日はみんな出掛けていますから」

飛鳥「……」キョロキョロ

飛鳥「………プロデューサーは?」

ちひろ「え?」

飛鳥「最有力容疑者(プロデューサー)は何処にいるんだい?」ズイッ

ちひろ「お腹が空いたから何か買ってくる、ってさっき外出しましたよ。何か匂いますね飛鳥ちゃん」

飛鳥「…逃げたか」

ちひろ「え?」

飛鳥「悪いけどもしプロデューサーが戻ってきたらボクに連絡をしてくれるかな」

ちひろ「あ、はい。それは構いませんけど」

飛鳥「ありがとう。さて、じゃあボクは咎人を狩りに行くとするよ」

ちひろ「いってらっしゃーい」


ガチャッ バタンッ  ウワ、ナンカクサッ!


ちひろ「…何だったんでしょう?」

ちひろ「……なんだか不思議とおでんが食べたくなりましたね」

ウォルター「(メール? 見てみるか)」ピロリンッ

提督『やっほー♪ 楽しんでる? 暁たちの写真送って貰えると嬉しいな(∩´∀`)∩ それとお土産、期待してるよ!!』

ウォルター「(うわぁ・・・)」ヒキッ

暁「ウォルターさん! 早く早く!」

ウォルター「時間もまだまだありますから慎重に・・・」

響「誰からのメールだい?」

ウォルター「提督からです、どうやら写真を送って貰いたいようで」

雷「なら今撮っちゃいましょ!」

ウォルター「それも良いですね、んじゃ並んでくださいね」

暁「もちろん私が真ん中よ!」

電「なら暁ちゃんの隣なのです」

雷「私も私も!」

響「どこでも良いよ、私は」

ウォルター「じゃあ撮りますよ。はい、チーズ」

電「なのです!」

雷「いえい!」

暁「えい!」

響「ハラショー」

ウォルター「良い一枚ができましたね」

暁「レディとして相応しい写真ね!」

ウォルター「両手でピースがですか?」クスクス

暁「レ、レディは何をしてもレディなのよ!」プンスカ

電「そういえばウォルターさんは写真に写らなくても良いのですか?」

ウォルター「いえいえ、執事たるもの君主に使える身として自分の行動は自重しなければならないのです」

響「・・・ガスパディーン」

雷「何て言ったの?」

響「ロシア語で紳士という意味さ」

ウォルター「そりゃあ英国執事ですからね。紳士でなければこの仕事は務まりませんよ」

暁「決めたわ! 完璧なレディになってウォルターさんを執事として迎えいれるわ、絶対!」

ウォルター「アッハハハ! 期待してますよ、小さくて可愛らしいお嬢さん」

暁「だからお子様扱いしないで!」プンスカッ

ウォルター「さて、メインの哺乳類ですね」

電「ライオンがいるのです!」

暁「大きくてカッコいいわ!」

雷「このライオンのたてがみ立派だわ」

響「ライオンのたてがみは雄としての象徴で立派なほど良いんだよ」

ウォルター「有名な話ですが狩りなどは主に雌ライオンがするんですよね」

雷「夫のために働く女性ね!」

電「ある意味ひも状態なのです」

ウォルター「電さん、何故それを言っちゃうんですか・・・」

響「電はたまに毒を吐くから仕方ないね」

暁「パンダがいるわよ!」

電「すごくカワイイのです!」

雷「そうそう! 白と黒がうまく混ざり合っていてカワイイわ!」

響「見なよ、笹を食べ始めた」

ウォルター「パンダが笹を食べるのは自然の餌付けをされたからといいますよ」

暁「自然の餌付け?」

ウォルター「そうです。本来は普通の熊のように肉も食べますがパンダが育った環境ではそういった物が無く代わりに笹を食べるといった説があります」

電「よく見ると白いところを無くしたらただの熊なのです」

響「ロシアにいる熊とほぼ一緒だね」

暁「・・・なんか夢を壊された気分になったわ」

ウォルター「ちなみにパンダは中国からレンタルされているので一年に二億かかってますね」

暁「に、二億!?」

ウォルター「あ、それとやっぱ熊だから獰猛な個体も当然いますね」ウンウン

暁「熊が人を襲う・・・」ズゥーン

電「それマジ?」

ウォルター「マジマジ」

響「マジのマジ?」

ウォルター「そうそうアメリカのタバコが不味いぐらいマジ」ウンウン

保守

ウォルター「ある程度見終えましたしお土産買っていきましょうか」

四人「「「「はーい(なのです)」」」」



電「このウサギの人形ふわふわなのです」モフモフ

暁「レディにふさわしいのが良いわね!」

響「とか言って店の中いちばん大きいゾウのぬいぐるみ買うのはどうかと思うよ」

暁「べ、別に良いじゃない!」

雷「とりあえず司令官のためにクッキーでも買ってこうかしら。ってウォルターさんは?」


ウォルター「ちっ、まーたダブったか」ガチャガチャ


電「ガチャガチャをずっと回しているのです」

ウォルター「また外れか、提督にあげよ」ガチャ

響「司令官にダブった物をあげるって・・・」

暁「・・・後でカワイイフィギュアがあったら貰おうかしら」ボソッ

電「ウォルターさんきっとコンプリートできるまでやっちゃう性分なのです」

雷「しばらく待ちましょうか」

ウォルター「いやー、お見苦しいところを見せてしまってすみません」

電「最後の方になると声を掛けづらかったのです」

響「なんか負のオーラが蔓延してたからね」

ウォルター「ダブりまくるとイライラが抑えられなくて・・・」アハハ

雷「買うものも買ったし帰りましょう!」

ウォルター「ですね、遅く帰ると提督に何を言われるかわからないですからね」

ウォルター「(さっき携帯を確認したら朝帰りなんてするなよって書くなんて僕をなんだと思ってるんだ)」

暁「電車空いてると良いわね!」

ウォルター「あっ・・・」チラッ

午後六時


その後揉みくちゃにされてウォルター一行は帰ってきましたとさ

外が暗闇に覆われた零時過ぎ、提督は普段とは少し違う極秘書類に取り込んでいた。
しかし書類には超極秘と印が押されている。

提督「コードE出現・・・。最近は音沙汰もなかったがついに来たのね」

提督「今のうちに銃の点検でもするか」カチャ

提督は専用の愛銃を取り出し、点検を始める。
普段から使われるはずのない銃だが今回ばかりは別というふうに念入りに点検をする。

提督「今はこの鎮守府を・・・私が守る」カチャカチャ

覚悟を決めて銃をホルダーの中に入れ、鎮守府の夜は徐々に明けていくのであった。

ウォルター「やることがない」ポケー

瑞鶴「そんな食堂の机に突っ伏す必要があるの? てか顔がコメディ風になってるわ」

ウォルター「いや、掃除も終わって読みたい本は全部漁り終えた・・・。筋トレもやったし」

瑞鶴「・・・そんなに暇なら駆逐艦の子と遊んで来たら?」

ウォルター「その手があったか! んじゃ早速行ってきます!」ダッ

瑞鶴「(・・・適当に言っただけなんだけど。まっ、言いか)」

加賀「あら五航戦のうるさい方、どうしたの?」スッ

瑞鶴「いやさっきウォルターさんが・・・。ってうるさい方って何よ!」

加賀「わかりやすい区別よ」

瑞鶴「ほう、ちなみに翔鶴姉のことは」

加賀「むっつりの方」

瑞鶴「殺す! 絶対に殺す!」ウガー

加賀「来なさい、その攻撃は当たるかしら」シュッ

瑞鶴「ウラァー!」ダッ

加賀「はあっ!」ビシッ

安価下2で駆逐艦の艦種を(さすがに数が多い艦種だと全員は出てこないのでお気を付けください。)


睦月「パース」パシッ

如月「えーい!」パシッ

長月「おりゃ!」パシッ

皐月「どりゃあッ!!」バシッ

ウォルター「危ねッ!?」ガシッ

皐月「ちえ、また当たんなかったよ」

ウォルター「(ボールを受け止めた手が異常にビリビリするんだけど)」ジーン

ウォルター「何をしてるんです?」

睦月「バレーボールですよ、ウォルターさん」

ウォルター「バレーですか、いやはや若いころ旦那様と一緒に東京五輪に行ったなぁ」

如月「それ何十年前の話よ・・・」

長月「てか旦那様ってどういう人だったんだ」ジトー

ウォルター「もう英国の特務機関を背負い、武器の予算などはご友人が全持ちしてくださるほどの交友の広さを持っており知略にも長けていたお方でございましたよ」ペラペラ

如月「もうなんかスゴイわね」アセタラー

長月「それ以前にチート人間に仕えていたウォルターさんも何者・・・」アセタラー

ウォルター「(その後を継いだインテグラお嬢様にも能力が受け継がれたけど)」

長月「それで思い出とかあるのか?」

ウォルター「思い出ですか。・・・特にないですね」

ウォルター「(だーれが残党ナチス大隊の吸血鬼軍団やらイスカリオテ、そして最凶の吸血鬼の話をしてたまるか。そんなの俺の黒歴史だっつーの)」

皐月「えーい」ギュッ

ウォルター「うおっ!? 何してるんですか皐月さん!」

皐月「何か浮かない顔してたから励まそうとして」ギュー

ウォルター「だとしてもいきなり抱き着く必要があるんですか! アメリカじゃねえんですよ」アセアセ

如月「あらあら、ウォルターさんって恥ずかしがり屋さんなのね。えーい」ギュウ

ウォルター「何故にふたりがかりで!?」

長月「こらっ! ウォルターさんを困らせちゃダメだろ!」

皐月「抱き心地がいいんだよね~」

如月「細い体ながらも筋肉がしっかりしてるわ」

睦月「ほほう! これがモテ期というやつなのですか!」

ウォルター「違いますから! てか早くどいてください!」アタフタ

アラーム『エラーEが出現、ただちに屋内へ避難してください』

睦月「うにゃ!? 何ですか何ですか!!」

長月「エラーE! 聞いたことがあるぞ!」

皐月「な、なんだい!?」

如月「知っているのね長月!?」

長月「すべての物体、時間にエラーを起こさせる魔の化け物!」

ウォルター「・・・化け物?」

長月「あぁ、無から突然現れて鎮守府や海などを荒れ狂わす現象! そして気まぐれで鎮守府にある資材や装備を破壊していく魔の化け物!!」

ウォルター「打開策は?」

長月「もちろんある、それは物理的に撃破するだけ。しかしエラーEの戦力は単体なのにも関わらず数師団並の実力を持っているという」

睦月「うにゃ!?」

皐月「な、なんだってぇー!!」

如月「そんな・・・」

ウォルター「なら余裕で倒せる。物理攻撃が可能なら確実に倒せるじゃないか」ニコォ

如月「な、何を言ってるのよ! 数師団分の戦力ってどう見ても倒せないじゃない!」

ウォルター「いいや、倒せる。前に僕のパートナーが言ってくれたさ、【化け物を倒すのはいつだって人間】だと」

睦月「うへっ?」

ウォルター「物理攻撃ならどんな手を使ってでも殺せるわけということ。銃でも剣でも水でも炎、あげくには核だとしても」

ウォルター「そいつが化け物であり、ましては物理攻撃あり。僕が倒そうと決心したやつよりも断然難易度は低いさ」クククッ

皐月「な、なんかスゴイ・・・」

長月「と、取りあえず戻ろう!」

ウォルター「ん、あぁそうですね。さて僕の部屋に戻りましょうか、そこなら安全なはずですから」

如月「そ、そうね!」

睦月「安全な場所にレッツゴーにゃ!」

皐月「ウォルターさんの部屋ってこんな風になってるんだー!」

睦月「おしゃれな本棚に本がギッシリ入ってるよ!」

長月「何か落ち着く香りがしてリラックスできる」

ウォルター「まあアロマはいつも炊いてますから」

如月「あれぇ? おかしいわねぇ」ガサゴソ

ウォルター「どーしたんです?」

如月「ベッドの下にはエッチな本があるって・・・」

ウォルター「そんな物は無いですよー」

皐月「うげっ!? 英語ばっかり」

ウォルター「まあイギリス人ですから」

如月「・・・官能小説なら」

ウォルター「だぁから!! そういう類は無いから!」グオッ

如月「つまりウォルターさんは同性愛者?」

ウォルター「ちげぇよ!!! ・・取りあえずお茶くみにいくので座って待っていてくださいね」

四人「「「「はーい」」」」

ウォルター「おとなしく待てとは言いましたが・・・」プルプル

ウォルター「何で全員で人間ピラミットを!?」グオッ

皐月「何か暇だったからさ」

ウォルター「良くねえよ!」

如月「てか睦月ちゃん重いわ・・・」ガクガク

睦月「うにゃにゃ!? 昨日のケーキが原因かも!」

長月「私のケーキを食べたのは睦月、期様だったのか!!」

睦月「あ、あれには訳が!」

ウォルター「はぁ、早くその不完全なピラミッドをかたしてください。リンゴ剥きましたから」カチャ

皐月「おおっ!? おいしそうなリンゴ!」キラキラ

如月「それに紅茶の匂いがいい香りだわ」ウフフ

ウォルター「(・・・夜食用として台所から盗ったものだけど)」

ウォルター「やれやれホントにこの鎮守府は飽きませんね」

睦月「? どういうこと?」

ウォルター「常に問題が発生して僕を悩ませたり、ハプニングのせいで僕が変態扱いさせられそうになったりと」

如月「変態扱い? それってどういうことかしら?」

ウォルター「・・・な、なんでもありませんよ。あ、あははは・・・」アセブワッ

ウォルター「(この前の風呂場の一件がバレルところだった)」アセアセ

長月「あれ? 私のさらにあったリンゴがない・・・睦月ィ!!」グワッ

睦月「む、睦月じゃないよ!」アタフタ

皐月「じゃあ誰が?」

「ウォルターさん、このリンゴ確かに美味しいね。産地と名前を教えて貰いたいよ」モグモグ

ウォルター「確か青森県産のリンゴだったはず・・・誰だてめえ!!」グワッ


ウォルターと仲慎ましく話していたメンバー、しかし異彩の空気を帯びていた者が居た。
そいつは最初から部屋の隅に居たように立ち振る舞っている。
身長は100センチもなく鎮守府の妖精のようなセーラー服に帽子という服装をしつつも、その者の傍らには白い猫がうずくまっていた。

ウォルター「お前、いつからそこに居た!」

???「ん~? それはさっきさ、ウォルターさん。まあ気づかないのも無理もないけど」フフッ

皐月「さ、さっきまではそんな気配も影もなかったはずだよ!」

???「じゃあ自己紹介をしようか、私の名前は・・・」






「エラー。俗に言うエラーEの正体さウォルターさん」

ウォルター「お前がこの事態を招いたのか。まあ、そうだと思うけど」

エラー「そうそう、私はね。エラーを招く事ができる、それはどんな物体でも森羅万象でも干渉ができるのさ」

ウォルター「ふーん、なら・・・」


ウォルター「今被害がでるよりかは今倒してしまった方がいいよねッ!」ダッ

机を踏み、一気に間合いを詰める。
そしてあと数十センチという所でウォルターの体は勢いよく吹き飛んだ。
本棚にぶつかり、本がバラバラとウォルターに降り注いだ。

ウォルター「ぐはッ!?」ゴホッ

エラー「無駄だよ。私には友達のネコ君がいるんだからさ」

ネコ「にゃあああああ・・」フシュー

如月「い、いきなりマッチョな猫が現れたわ・・・」

長月「まさか! あの猫が数師団分の戦力なのか!?」

エラー「うーん、半分当たりでハズレだね」

ウォルター「なめんじゃねえぞ!!」ヒュ

エラー「ネコ君」

ネコ「うにゃ」パシッ

ウォルター「ちっ!」

ウォルターの投げた果物ナイフはネコの手へ飛びこんだ。
ナイフはネコが力強く握ると粉々になり、床に振りまいた。

エラー「ネコ君、彼を思いっきり殴り飛ばせ」

ネコ「うにゃあ!」ゴッ

ウォルター「なっ!?」

ウォルターが反応できない速さで間合いを詰められ、こぶしが腹に当たる。
その瞬間、とてつもない速さで壁を突き抜け外へと吹き飛ばされた。

ウォルター「(あ、あの時本を服の中に入れといて正解だった・・・。けど、流石に全ての衝撃は吸収できなかったけど)」グフッ

エラー「さあウォルターさん、ここでしまいだ。やって」

ネコ「うにゃあああああ!!」ダッ

ウォルター「ちっ!!」シュ ドゴォッ

ネコ「うにゃにゃにゃにゃにゃ!!」ドドドドド

ウォルター「がっ!?」ドゴォン

ネコの猛攻により建物の壁へ吹き飛ばされる。
その力は生前に戦った大尉おも越す力であった。
腕や脚を器用に使い、急所を外していたがいずれも大きなダメージには変わりなかった。

ウォルター「(武器っつてもペンくらいしかねぇ。・・・しょうがない、もうあの手を使うしかないか)」スッ

エラー「お見事。よくぞネコ君の攻撃を受け止めた、だがもう次は無い」

エラー「彼の首を千切り、鎮守府のクレーンのフックに吊るしてやれ!」

ネコ「うにゃああああ!!」ダダダダダ

ウォルター「(チャンスは一瞬・・・)」

ウォルター「今だ!」ヒュ

ウォルターは瓦礫の一部をネコの顔めがけて投げつける。
刹那の瞬間、もう一つの物を投げつけた。

ネコ「ムダにゃああ!!」バシッ

ネコは手で払いのけた。
しかし、ウォルターの作戦はこれからだった。


ネコ「うにゃ!?」グサッ

ウォルター「バァーカ、僕がそんな安易な方法でやられるとでも思ったのかい」

ネコの片目にはペンが深々と突き刺さっていた。
ウォルターは投石した瓦礫の後にペンを投げつけることにより、ペンを避けられないようにするトラップだったのだ。
ペンが眼に刺さり、急いで片目に刺さったペンを抜こうとして動きが止まる。

ウォルター「ウラァ!」ダッ ググッ

ネコ「うにゃあああ!!!」ジタバタ

動きが止まったネコの顔に跳び膝蹴りをくらわす。
さらにペンを奥へと押し込んだ。これにはネコも苦痛で暴れることしかできなかった。

ウォルター「背後を取ったぞクソネコ野郎」

長月「遂に後ろに!」

皐月「いっけええええ!!」

エラー「やれやれ、驚いたよ。さすがだ、だがこれしきじゃ終わらない」

ネコ「うがああああ!!」ビュ

ウォルター「うおっ!?」サッ

睦月「にゃっ!? 尻尾が伸びた!!」

ネコ「ぐるるるる・・・」フシュウウウ

ウォルター「(ヤバい、ヤバすぎるッ!)」

ネコの体は徐々に白から黒へと体毛が変貌する。
顔つきもさらに厳つくなる。

ネコ「フシャ!!」ガシッ

ウォルター「ぐっ!!?」ギュウウウウ

如月「ウォルターさん!!」

安価でウォルターとネコのコンマ値をどうぞ
上がウォルター、下がネコです。

なおウォルターはコンマからマイナス20パーセント引きます。
(ただしコンマがマイナス下回るとイベントが起きます。)

ネコ「ふっー!!」ギュウウウ

ウォルター「あっ、あっ・・・」メキメキ

エラー「勝った」パシンッ

睦月「ウォルターさん!!」

ウォルター「(も、もう息が・・・)」グダッ

ウォルターの瞼はゆっくりと閉ざす。
彼の死はもう秒単位になったその時


『ガァンガァンガァン』

とてつもない音をその場に響かせる。

ネコ「あ˝にゃあああああ!!??」バッ

ネコは腕を撃ち抜かれ、数メートル跳び退く
咳をたてながらゆっくりと立ち上がる。

「よく耐えた。もう安心しなよ」

ウォルター「・・・武器も持たずにここまで奮戦したんですよ」ゴホゴホッ

ウォルター「提督!!」

提督「まあ良いかな。ここまできたら・・・」



「潰すのみ」ガチャガチャ

提督は大柄な銃を構えるとネコに向けて撃ちまくる。
大口径特有の銃声が鳴り響く

ネコ「GAAAAAA!!」ドサッ

ネコの体には無数の穴が空く、どれも大きな穴だ。
右手が吹き飛んでいた。

提督「さてウォルター、君に渡したい物がある」ガソゴソ

提督はポケットから黒い布状の物を取り出し、彼の手へと渡る。
一見、黒の手袋かと思いきや鋼線が巻かれているのであった。

ウォルター「ついに、ついに出来ましたか」

提督「そうだよ。使う時は今だよ、ウォルター」

ウォルター「喜んで使わさせてもらいます」

ウォルターは手袋を嵌めて、胸ポケットからタバコとマッチを取り出す。
マッチを擦り、タバコに点火させた。

ウォルター「ウォルター・C・ドルネーズ 主人に降りかかる災いを排除する!」

エラー「ほう、中々の面構えだね。こっちも負けられない」

ネコ「にゃあ!!」ゾルッ

皐月「千切れた腕から腕が生えた!?」

ウォルター「ここからは私が決着をつけましょう。よろしいでしょうか」

提督「構わない。奴を、あのバケモノをその無慈悲な鋼線で細切れにしてやれ、奴に人間の恐ろしさを見せつけてやれ!!」

ウォルター「かしこまりました。マスター」シュパッ

鋼線は地面に擦りつけながら、壁を抉りながらネコの周りを包囲していく。
たった数秒でネコを囲む包囲網が練り上げられた。

ネコ「にゃあああ!!」ダッ

ネコは強引に鋼線を突破しようと心掛けるも
鋼線は切れず、ネコの体に絡みついていく。暴れれば暴れるほど絡まり、そして裂傷を作っていく

ウォルター「数秒もあれば強固な包囲網ができるんだよ。バーカ」グイッ

ウォルターが腕を引っ張ると左脚が寸断された。
続いて右脚、左腕と寸断され血液が鉄砲水のように噴き出していき赤い水たまりができていた。

エラー「あまりうちのパートナーを舐めないで貰いたい」

ネコの寸断された物から胴体や腰、頭部が生えてくる。
奴らは脚が生え終わった瞬間にウォルターめがけて走ってきた。

提督「私を忘れるな」ガチャ ドォンドォン

ネコ2「にゃにゃにゃ!!?」ドサッ

ウォルター「邪魔なんだよ」シュッ

ネコ3「ぐにゃ!?」ズパバババッ

あるネコは胴体や頭に大きな風穴が空けられ、あるネコは足の指の先から頭部にかけて細切れにされる
二人は心なしか笑っているように見えた。

ネコ4「うにゃぁ・・・」ジリジリ

提督「正面ばっか向いてちゃあダメだよ」

彼女が言った矢先に上から三つの手榴弾が落ちてきた

ネコ4「うにゃあああ!!!」

大きな爆発を起こされ、そのネコの姿は消滅した。

ウォルター「よし、貴様も終わりだ。この劇場はもう終盤だ」スパパパパッ

ネコ「」

声も上げることもせずに均一のサイコロ状にされる。
あまりにも無残な死に方であった。

ネコ「なかなかやるじゃあないか、だけど慢心はダメだよ」

提督「何を言って・・グッ!?」ゴッ

突如腕が提督を殴り飛ばした。
提督は壁に叩きつけられる

皐月「提督に吹き飛ばされた腕がと、飛んできただと!?」

ウォルター「提督!!」

提督「あいたた。あちゃ~、銃壊れちゃったよ」ハハハ

提督「(・・・銃をとっさに盾としてもこの威力、生身で受けたらヤバいね。冷や汗が流れているのが感じられる)」タラー

腕はウォルターへ飛んで行く

ウォルター「動きが安易なんだよ! バカが!」グイッ

彼の鋼線がネコの腕を抑える。
しかし唐突に破裂する。血がウォルターの顔に吹きかかる

ウォルター「眼潰しか!」

エラー「大当たりそして私は」スッ




「君に、触れた」

ウォルター「しまった!!」

エラー「エラーナンバー12、衝撃」

ウォルター「ガッ!?」ドサッ

ウォルターはエラーに触れただけにも関わらず膝を地面に落とす。
口から大量の血液を吐血する。

ウォルター「(な、なんだ。いきなり体が・・・)」

エラー「君たちは人のみでよくぞここまで奮戦した。だが、いくら強くても空間は壊せない」

ウォルター「何を・・・」

エラー「敬意を表して私は言おう。私の能力は・・」

提督「甘いんだよ!」ズパッ

エラー「おっと危ない」ギリギリ

提督はエラーに接近して軍刀を振り下ろした。
しかし何かに妨げるかのように受け止められた。

エラー「このように空間を操ったり」パチンッ

提督「なっ!?」ドガァン

指を鳴らした途端、刀は点火済みのダイナマイトに変化して提督を爆破させた。
幸いにも提督は服や体はボロボロになりながらも五体満足の状態であった。

エラー「このようにその周辺にある物を変化させたりできる」

ウォルター「(シュレディンガーよりも最悪な相手じゃねえか・・・)」

エラー「欠点としては半径1メートル以内じゃないと使うことができないと言うわけだ」

エラー「ネコ君も私が生み出したものさ」

ウォルター「このチートのクソ野郎が・・・」

エラー「楽しかったよ、闘えて」

ウォルター「あぁ、そうだな。俺も楽しかったよ、こんな刺激をたまに欲するし」

エラー「君と私、それとあの子は同類さ」

ウォルター「勝手に同類にすんじゃねーよ。エラー」

エラー「では、私は帰るとしよう。それと提督を信用するんじゃないよ、あの化け物を信じたら悲劇を生むだろう」

ウォルター「(提督が悲劇を生み出す? どういうことだ)」

エラー「ではまた会おう。ありがとう、さようなら」フッ

エラーは消滅した。
その場にはダリアと呼ばれる花が落ちていた。

ウォルター「(さて、休むとするか・・・)」

彼は、優しく瞼を閉じた

ウォルター「・・・あっ? 何だここ」パチッ

ウォルターはベッドの上で目を覚ます。
服は入院服に着替えられていた。
傍の机には千羽鶴や果物が入った籠が置かれてあった。

ウォルター「えーと、あの時気絶して・・・ここ病院か」

彼はこの前のことを思い出し、ここが何処かを断定した。

ウォルター「タバコでも吸うか。・・・そういや病院服じゃん」

提督「起きたかい、ウォルター」バサッ

提督はカーテンを乱雑に開けた

ウォルター「提督も病院服ですか」

提督「まあね、大怪我したもんね。それよりもどう? 新鮮でしょ!」ウッフーン

ウォルター「・・・何してんですか」

提督「えぇー!? 脳殺ポーズだよ! の・う・さ・つ!!」

ウォルター「それよりもタバコありません? ちょっと気分も・・・」

提督「どういうことかしら。・・・ホレッ」ポイッ

提督はウォルターにライターとタバコ一本を投げ渡した。

ウォルター「窓際に行って吸うか。提督もどうです?」

提督「そうだね、吸おう」

二人は窓際へ近づいた

ウォルター「提督、よく生きてましたね」

提督「ん~、体が丈夫だからね。ウォルターも喀血しながらも生きてたじゃん」

ウォルター「死にかけました」

提督「はははっ、私もよ」

ウォルター「何か僕らって結構似てますよね」スパー

提督「そうだね、姉弟みたいかい?」スパー

ウォルター「いや、それはないです」キッパリ

提督「〆るぞクソガキ」バッ

ウォルター「言いだした途端から〆ようとしないでください!」グググッ

金剛「ヘーイ! お見舞いに来ましたヨー!」ガチャ

比叡「元気ですか、司令にウォルター!」

榛名「起きてるといいですね、二人とも」

霧島「ここは病室なのでお静かに・・・」


ウォルター・提督「あっ」

金剛「提督ぅ! それとウォルター! 何で病人がタバコを吸ってるのデース!!」ゴゴゴゴ

提督「ほ、ほら元気になるために・・・」

金剛「タバコ百害あって一利なしデス!」ゴゴゴ

ウォルター「リラックス効果が・・・」

金剛「関係ないデース!」バシッ

提督「あぁん! 私が隠して持ってきたタバコがぁ!!」

ウォルター「タバコまだ吸いかけなんですが!」

金剛「全面禁煙デス!」

提督・ウォルター「タバコー!!」

金剛「ったくだらしがないデース!」プンスカ

提督「いやさ、頑張って防衛したから別にいいじゃん」

ウォルター「そうですよ」ウンウン

金剛「病人にタバコはおかしいじゃないデスカ! それとウォルターは未成年なのにタバコ吸っちゃ駄目デース!」

ウォルター「僕六十歳超えてますが「こういうジョークは嫌いデース!!」・・・はい」

榛名「そうです! お二人は安静していてください、ただでさえ二日寝てたんですから!」

ウォルター「ふ、二日ぁ!?」

霧島「すやすや寝てましたけど私たちは心配だったんですよ」

金剛「もう起きないかと思ったんデスヨ・・・」ポロポロ

比叡「ヒエー!? お姉さま泣かないでください!」アタフタ

榛名「医者からは意識が戻らないかもって言われてたんですよ・・・」ポロポロ

提督「そうか、そうなんだね」

ウォルター「金剛さん、榛名さん」ガバッ

ウォルターは泣いていた金剛と榛名を纏めて抱きしめた。
身長の問題でかなり不格好な状態になる

ウォルター「私たちが無茶をしてしまい申し訳ございません。心配をかけた分はいつか必ず取り戻すのでもう泣かないでください」

金剛・榛名「「ウォルター(さん)!!」」ガバッ

ウォルター「ちょっ、ちょっと苦しいです! てか胸が///」

ウォルター「・・・ぐふっ」ガクッ

提督「ギャアー!! ウォルター!」

比叡「ヒエー!!」ヒエー

ウォルター「」チーン

糸の妖精「あら起きたかしら。残念」ブチュー

ウォルター「うおおおおお!!」ダダダダ

糸の妖精「もうそんなに驚く必要はないじゃない、相棒よ?」

ウォルター「ふざけるんじゃねえ、こんなの悪魔だわ!」

糸の妖精「えー! 折角リニューアルしたのに!」

ウォルター「どこがだよ!」

糸の妖精「ほら、股間の棒が着脱できるようになったのよ」

ウォルター「教えなくていいから!」

ピンポーン

糸の妖精「あら時間ね残念だわ」

ウォルター「スゴイ嬉しい」

糸の妖精「それじゃ元気でね・・・」

ウォルター「元気にはなりたいが貴様とは会いたくねえ・・・」

ウォルター「・・・暇」ペラペラッ

提督「知らないね、何故か書類仕事させられてるし」

ウォルター「手伝いましょうか?」

提督「結構。てかこれ本人じゃないとできないし」

提督「あー、タバコ持ってないのー」

ウォルター「持ってないですよ。金剛さんに取られたじゃないか」

提督「私の魅力でタバコを・・・」ウフーン

ウォルター「キツイです」

提督「殺すぞ」ピキッ

ウォルター「どれ、新しい本でも探しに行きますか。持ってきた本何回も読み返したけど」

提督「ナースでもナンパするって言えばいいのに」

ウォルター「しねえよ!!」

提督「あら残念。下のコンビニで煎餅買ってきてね~」

ウォルター「(・・・わさび味買ってやる)」

提督「わさび買ったら殺す」

ウォルター「心を読まないでください!」

ウォルター「図書館に行くのに小児科通るんだっけ」ウロウロ

子供1「いけー!」

子供2「ガンバレー!」

ウォルター「(威勢がいいことだ。俺にもこんな時代があったっけ)」

子供3「お兄ちゃん遊ぼう!」

ウォルター「あっ? 別にいいけど・・・」

子供3「ホント? じゃああそこ行こう!」グイッ

ウォルター「あーはいはい」ハハハ

ウォルター「(あれっ? この先個室部屋じゃね? しかも女の子・・・)」

ウォルター「(・・・危ない気がする!!)」

子供3「ただいまー!」

子供4「おかえりなさーい!」

子供5「あれ? お兄さんだれ?」

ウォルター「僕の名はウォルター、イギリス人さ」

子供5「イギリス? どこだっけ?」

子供4「王子様の国だったよ!」

ウォルター「まあ合ってるけど・・・」

子供3「じゃあウォルターは王子様役ね!」

ウォルター「(呼び捨てかよ)」

子供4「じゃあ誰がお姫様?」

子供3「私がいい!」

子供5「あたしよ!」

子供4「あたいよ!」

ウォルター「だったら全員お姫様でどうだい?」

子供たち「「「さんせーい!!」」」

ウォルター「(・・・ハーレムかよ)」

子供たち「「「ワーイ!!」」」キャッキャッ

ウォルター「(少女たちも入院してるというのは病気だということ、付き合ってやるのも彼女らの為だな)」

ウォルター「親が見たらどうなるか・・・」ボソッ

子供3「何か言った?」

ウォルター「いいやなにも」

看護師「検査の時間ですよー」ガラララ

ウォルター「・・・」チーン

子供3「あなたが、あなたが殺したのね!」

子供5「そうよ、全部あの人が悪いのよ。おほほほほ!!」ハハハ

子供4「なんて残虐な人なんでしょう!」

看護師「ギャアー!! き、きみ大丈夫!?」

ウォルター「・・・あ、はい」ムクッ

子供3「今私たちおままごとやってるのー」

子供4「そうそう!」

看護師「だとしても人が死ぬおままごとなんて聞いたことないですよ」

子供「テレビでやってたー」

ウォルター「(何で相棒とおままごとをかけてるんだろう。不思議だ)」

ウォルター「そんな推理ドラマみたいな事はしてはいけません!」

子供たち「「「えー!!」」」

看護師「ほら、検査があるんだから行こうね」

子供3「まだ遊びたい!」

看護師「終わったら遊ぼうね」

子供3「検査終わった後は一日中大きな部屋で独りぼっちじゃん!」

看護師「これも病気を治すためよ」

子供3「やーだー!!」

ウォルター「ほら、小さいお姫様」スッ

子供3「うわー! チョウチョだ!」

看護師「(この人、いつの間に・・・)」

ウォルター「大丈夫だよ、また明日も遊んであげるるよ。なっ」

子供3「・・・ホント?」

ウォルター「本当さ。英国紳士は約束を守るのが得意だからね」

子供3「うん、わかった!」

ウォルター「約束だ」

子供5「あたしたちも入れるのよ!」

ウォルター「もちろん」ニカッ

子供4「わーい!」

看護師「先ほどはありがとうございました」ペコッ

ウォルター「別に良いんだよ。ちょうど暇だったし」

看護師「まさかあんな所で死んだふりをしていたなんて・・・」

ウォルター「・・・忘れてください」ボソッ

看護師「えっ?」

ウォルター「わ・す・れ・て・く・だ・さ・い」ゴゴゴゴ

看護師「アッハイ」

ウォルター「それとタバコあります?」

看護師「吸わないから持ってないけど・・・」

看護師「ああー!? 君タバコで有名な不良少年だね!!」

ウォルター「声がでかいですって!」

看護師「同じ病室の女性の患者さんを使ってタバコを貰おうとしてる少年は君だったんだね!」

ウォルター「はぁっ!? 僕今言ったのが初めてなんですけど!」

看護師「同僚が言ってたもん!」

ウォルター「(あのクソ提督があああああ!!)」ゴゴゴ

看護師「そして夜な夜な夜這いしているって・・・キャッ!!」

ウォルター「」

ウォルター「提督ぅぅううう!!」ピシャン

提督「おかえりー」ボロボリ

ウォルター「あんた私を使って!!」

提督「・・・事実だもーん」

ウォルター「嘘つくんじゃない!」

提督「ポテトとかポッキーをタバコみたいに吸ってるやつが何処にいる」

提督「しかも君の部屋の中にエッチな本があったの知ってるんだよ~。何なら履歴も・・・」

ウォルター「見てねえよ!」

提督「いや~、マニアックなプレイだったな~」ムフフ

ウォルター「・・・胃薬買ってこよう」

提督「処方箋してもらったら? 病院内だし」

ウォルター「うるせえ!!」バシッ

関係ないですがウォルターのスケベ度をコンマで(高くてもあまりキャラ崩壊させない程度で扱います)
下2で

64なので普通より少しむっつりです。
一桁台だったらただの聖人ですね

ウォルター「さて、お嬢さんら。今日は何して遊ぶんだい?」

子供4「探偵ごっこ!」

子供5「良いね、それ!」

ウォルター「じゃあやりますか」



子供5「そうですねぇ。しかしこれでは貴方のアリバイは解けないままですねぇ」

子供4「そ、そうよ。私は無実よ!」

子供3「あれ、おかしいですね。どうやら私が聞いていたのとは矛盾していますね」カチャ

ウォルター「・・・」チーン

看護師「・・・今度はなんですか?」

ウォルター「探偵ごっこらしいね。けど、古畑と右京さんがペアを組んでる探偵なんていねーよ」

看護師「どっちも刑事だもんね・・・」

子供4「死体は喋らない!」

ウォルター「うっ!?」ドサッ

子供4「団長!!」

子供5「誰だ叔父貴を殺した奴は!」

子供5「出会え出会えー!!」

看護師「フッフッフ、私にかかればこんなの朝飯前さ」

子供3「き、貴様!」

看護師「そう、私が怪人オペラ十面相だ! フハハハハハ!!」ハハハハ

子供5「撃てー撃てー!」バンバン

ウォルター「(作品被せるんじゃねえよ。あと何でお前混じってるの!?)」

ここでコンマを出してください(高いとヤバいです)
下1で

ウォルター「(さてと、今日も遊びに行こう)」

提督「おろ? 今日もまた行くのかい、ウォルター」

ウォルター「まあ暇つぶしにはなりますね」

提督「幼女をたぶらかす、いけないんだー!」

ウォルター「そ、そんなことじゃありません!」

提督「それと今日はその幼女ちゃんと遊ばないほうがいいよ」

ウォルター「何故です?」

提督「そりゃあ手術前だからさ。部屋も移されちゃったし」

ウォルター「・・・そうですか、無事成功すると良いですね」

提督「そうだね、けど事がうまく進むかどうかだけどね」

ウォルター「?」

提督「それとお菓子買って来てねー」

ウォルター「またですか・・・」

提督「うん、さもないと友人の看護師にデマ流す」

ウォルター「もう流してるでしょうが!」

ウォルター「(けど言われたら気になるのが人間の性なんだよね)」

看護師「あっ、ウォルターさん!」

ウォルター「看護師さん、どうかしましたか?」

看護師「聞いてね、手術が終わったらあの子退院するらしいよ!」

ウォルター「ほう、それはめでたいですね」

看護師「・・・だけどあの子、手術したくないって言うの」

ウォルター「そりゃあ大人でも怖いですよ」

看護師「だからさ、ウォルター君も彼女のこと励ましに行きなよ!」

ウォルター「・・・わかりました。部屋は何処です?」

看護師「一緒に来ればわかるわ」

ウォルター「ほう、じゃあ行こうか」

看護師「うん、行こう!」

看護師「ここよ、ここに彼女が居るわ」

ウォルター「(・・・何て声を掛ければ良いのか分からねえ)」

看護師「ウォルター君が来てくれたよー!」ガララ

ウォルター「(おい、開けるの早いぞ!)」


子供3「・・・ウォルター?」

ウォルター「そうだよ、お見舞いを兼ねてね」

子供3「私、死んじゃうのかなぁ・・・」

看護師「そ、そんなことは無いよ!」

子供3「でもお腹を切るなんて怖いよ!」

ウォルター「(腹を切るのは怖いよな)」

看護師「大丈夫よ、絶対に成功するから。ね?」

子供3「やだやだやだ!!」

看護師「こ、こら! 暴れないの!」

ウォルター「(どうしたら良い、考えろ。最善の策を見つけろ・・・)」


ウォルター「(・・・そうだ。これなら行ける!!)」

ウォルター「じゃあさ、今日この病院から花火が揚がったら手術をする。どうだい?」

子供3「花火?」

看護師「けどまだ六月よ、まだ揚がらないし予定も無いはず」

ウォルター「僕たちはどこ所属だと思ってるんですか。まあ見ててください」ニヤッ

看護師「は、はあ・・・」

ウォルター「提督!!」ガラララ

提督「どうした? あのデマは謝るからさ」

ウォルター「それじゃなくて鎮守府の皆に連絡できますか?」

提督「できるけど・・・」

ウォルター「なら伝えてください。花火を打ち上げろと」

提督「・・・なるほど納得。いいだろう、連絡してやるよ。けど火薬玉が・・・」

ウォルター「あるじゃないですか。花が垂れる様な弾が!」

提督「実に面白い! 至急連絡するよ」ガチャ

ウォルター「頼みますね」

提督「おう、任せろ!」

その当日の夜、病室にて


ウォルター「大丈夫ですかね」

提督「大丈夫大丈夫、皆ならやってくれるさ」

ウォルター「そうですね、信じましょう」

提督「確か時間帯は八時だからそろそろだね」

ウォルター「あの子と屋上に上がってきますね」

提督「そうそう! これをあげよう」スッ

ウォルター「針金?」

提督「きっとさ鍵掛かってると思うからさ、ドアノブを壊さない様にね」

ウォルター「壊したらどうなってしまうんですかね、僕」

提督「少女を誘拐して殺人を犯そうとしている少年」

ウォルター「最悪の事態は免れましたね、まあ誘拐には変わりはないですが・・・」

提督「針金持ってなくても同じだったね、あはははッ!」ゲラゲラ

ウォルター「バレない様にひっそりと忍んだんですけど・・・」

看護師「まあまあ気に知んなさんなって」

ウォルター「なーんで貴女も来てるんですか、仕事は?」

看護師「え? そんなのは後輩に渡した」

ウォルター「可哀想ですね、後輩・・・」

看護師「そんなこと言うと悲鳴上げるわよ!」

ウォルター「止めて貰いたいですね、ぜひ」

看護師「まっ、ジョークジョーク!」

ウォルター「(提督にかなり似てんなぁ・・・)」

看護師「提督に似てるって思ったでしょ! ありがとう!」

ウォルター「心の中読んでんじゃねえ! それじゃあ、あの子を連れて行きますか」

看護師「これが俗に言う誘拐かぁ・・・」

ウォルター「ちげーよ」

看護師「冗談だからさ、安心してって!」

ウォルター「お嬢さん、起きてますかー」

看護師「やっほー、遊びに来たんだよ!」

子供3「あっ、ウォルターと看護師さん!」

ウォルター「約束の時間だからね、さあ一緒に行こうか」

子供3「何処に?」

ウォルター「花火を見るためにさ」

子供3「本当?」

看護師「うんうん、本当だって彼が言ってるんだから本当よ!」

子供3「わーい!」

ウォルター「(・・・何か大きな子供が居た気がする)」

看護師「ん? どうしたの?」

ウォルター「いや、何でも」

看護師「それじゃあ、レッツゴー!」

子供3「ゴー!」

ウォルター「くっ、くそ。難しい」

看護師「大変だね」

ウォルター「ホント、大変ですよ鍵開けは」

看護師「えい」ガチャ

ウォルター「はあっ!?」

看護師「実は開いてたりして」

ウォルター「何で開いてるんだよ!」

看護師「そーいう鍵を持ってたりして」

ウォルター「それを早く言ってくださいよ・・・」

看護師「忘れちゃったてた!」テヘッ

ウォルター「・・・」イラッ

子供3「ホントに花火上がるの?」

ウォルター「本当だよ。デカいのだって聞いてるし」

子供3「大きいのやったー!」

看護師「やったー!」

ウォルター「始まりますよ」



「ドーン!」「ドーン!」「ドーン!」

子供3「うわあああ!!」

看護師「本当に花火上げちゃったわね・・・」

ウォルター「なーに、英国紳士は約束を守るのが使命なんでね」

看護師「ス、スゲー!」

子供3「ウォルター!」

ウォルター「何です?」

子供3「ありがとう!」

ウォルター「いえいえ」

金剛「三色弾、ファイヤー!」ドォン

長門「貯蓄の三色弾全部を使え!」

扶桑「流石にやり過ぎなのでは・・・」

長門「大丈夫! 提督がどうにかしてくれるさ!」

扶桑「そうは言っても・・・ギャ!?」ゴッ

山城「さ、三式弾の破片が扶桑姉さまに!」

比叡「ヒエー!!」ヒエー

時雨「沢山のバケツ持ってきたよ」

夕立「それと資材っぽい!」



提督「はっ!? とても嫌な予感がする!!」



その後、少女は無事に退院できて、提督の資材がガッツリ減ってましたとさ。

とある海域において


提督『あーあー、こちら司令室。状況を説明して』

長門「こちら長門、今のところ海域には敵影が見えない」

提督『そうなんだ。だけど敵さんも何処かに潜んでいる筈だから油断はしないでね』

長門「あぁ、勿論そのつもりだ」

金剛「ヘーイ提督ぅ! このガチガチの第一艦隊なら油断しても大丈夫ネー!」

提督『確かに旗艦長門を始めとする、加賀・赤城・金剛・夕立・比叡。しかも第二艦隊も別動隊として出しているから早々に撃破はされないと思うけど、心配なもんは心配だよ』

金剛「提督は優しいデース!」

赤城「なのでご飯を沢山貰えると嬉しいです」

加賀「そうしてもらえれば気分が高揚します」

提督『ハハハ、考えておくわね』

提督「(まっ、実行はしないけど・・・)」

赤城「!? 敵影発見!!」

加賀「流石ね赤城さん」

提督『そうなんだ。数と艦種は?」


赤城「・・・」タラリ

金剛「どうしたんデスカ? 顔色が悪いデース」

長門「体調でも悪いのなら離脱しても構わないんだぞ」

提督『ねえ赤城どうしたの?』

赤城「・・・皆さん、落ち着いて聞いてください」

長門「いきなりどうしたのだ?」

夕立「なーんか赤城さんぽくないっぽい」

赤城「敵の数は・・・」





赤城「約五十隻・・・です」

提督『はあッ!?』

長門「何ィ!?」

夕立「ぽいっ!?」

金剛「shit!」

赤城「しかも、空母や戦艦、それに軽巡などと全てにおいてあちら側が上をいっています・・・」

加賀「そ、そんな・・・」

比叡「ヒエー!?」ヒエー

提督『ちくしょう! まるで読まれているかのような配置じゃない!』

赤城「この艦隊から敵艦隊までの距離はまだ遠いです。まだ退却が可能です・・・」

長門「第一艦隊と第二艦隊を合わせたとしてもこれは勝てない戦いだ! 提督、すぐさま退却の指示を!」グワッ

提督『わかっているわ、来た道をさっさと戻りなさい。道中第二艦隊も合流させるから』

長門「了解した。これより帰投す・・・」



不意に、夕立の方へとするする白い線が浮き上がる。
その白線に夕立は気づいてはいないらしく、ただただ立ち尽くしていた。

長門「夕立!!」ドンッ

夕立「ぽいッ!?」

長門は瞬時にその白線を起こしている原因を即理解し、勢いよく夕立にぶつかった。夕立は五メートル程吹っ飛んだ。
白線は夕立に代わり長門へ当たる。


長門「くっ!!」ドカーン



長門は爆発した。

比叡「長門さん!」

長門「大丈夫だ!機関部にもダメージは無い!」シュー

夕立「あ、ありがとうございます!」

長門「気にするな」

提督『退却して、今すぐに!』

加賀「付近に敵潜水艦がいるかもしれません、艦載機を飛ばします」バシュ

長門「私について来い!」

金剛「潜水艦はこりごりデース・・・」

夕立「!? 何あれ!」

赤城「えっ」


夕立が指をさす方向には黒い点が多数見受けられた。
点はこっちに迫っている様にも思えた。

加賀「敵の艦載機ですか・・・」

赤城「もしかして別のところにも敵空母機動部隊が!」

提督『撃墜しちゃいなさい!』

加賀「言われなくても」バシュン

赤城「行きなさい!」バシュン

金剛「空母さんたちに加勢するネー!」ブゥン

比叡「水上機ですけどね!」ブゥン

四人の飛ばした艦載機は敵艦載機と交戦する。
護衛の敵戦闘機部隊を蹴散らし、本命である艦攻隊と爆撃隊を潰す。

赤城「この調子なら・・・!」

加賀「この空戦は勝てます」

夕立「ぽいっ!」


比叡「ヒエー!?」ヒュー バーン

長門「な、何だ!?」

突如、比叡の周りからは水の柱の様な物が出来上がった。

敵の作戦は、大規模な部隊を囮として使い、そちらに注意を逸らす。
そして、満を持した時と狙い爆撃隊で攻撃する作戦だ。


比叡「あ痛たた・・・」シュー

金剛「比叡!」

提督『被害状況を説明して!』

比叡「も、申し訳ありません。中破です・・・」

提督『機関部は!?』

比叡「損害が大きいです・・・」

提督『ヤバいね・・・』

比叡「・・・私が殿を務めます!その間に皆さんは撤退を!」

長門「何を言っているんだ!」

金剛「見捨てられないデース!」

夕立「一緒に帰るっぽい!」

赤城「そうですよ!」

加賀「皆で帰ることこそが、次の戦いで勝てるきっかけになります」

比叡「み、皆さん・・・」ウルッ

敵の猛烈な攻撃を受けながらも、第一艦隊は第二艦隊との合流地点に到着した。
その間に、損害は出たが奇跡的に轟沈した艦娘はいなかった。

長門「くっ、流石に堪えるな」グッタリ

提督『じょ、状況報告』

夕立「中破しちゃったぽい・・・」ボロッ

赤城「小破してしまいましたが特に問題はないですね」

加賀「私もですが飛ばせます」

長門「私は小破以下だ」

比叡「中破です・・・」ボロッ

金剛「私もデース・・・」ボロッ

提督『あと少しで第二艦隊も来るから少し耐えてね』

赤城「・・・疲れました」

長門「回避行動を繰り返すのはキツイな・・・」

夕立「足がクタクタ・・・」

加賀「お腹も空きました」

比叡「カレー食べたいですね」

金剛「紅茶もデース・・・」


連戦の影響で第一艦隊の士気はだだ下がりの状態であった。

提督『うーん、まだ第二艦隊が到着する時間帯でも無いから武器を納めて休んでいいよ』トートト

長門「大丈夫か?」

提督『大丈夫大丈夫、結構距離も離れたからね。いちよう艦載機だけ放ってて』トト

長門「むぅ、承知した」

夕立「ようやく休憩っぽい~」グダッ

加賀「疲れました」

赤城「はぁ、ようやく帰れますね」

金剛「紅茶補充しなくちゃネー」

比叡「ですねー」

長門「先の戦闘で肩が重いな」ゴキゴキ

十分後


比叡「・・・あれって味方の艦載機ですかね?」

金剛「そうだと思うネー」



赤城「いやっ、違う!敵機です!」

長門「何だと!?」

提督『ちっ!! こっちの艦載機・・・数・・!』ガッガガガガ

夕立「つ、通信妨害ッ!?」

比叡「ヒエー!?」ヒエー

長門「赤城と加賀は戦闘機を揚げてくれ!」

加賀「しかし戦闘機の数が・・・」

赤城「・・・仕方がありませんが流星と彗星を戦闘機の代わりとして使います!」

加賀「・・・わかりました」バシュン

長門「対空戦闘用意!」ガシャン

金剛「中破してロクな攻撃は出来ないですがやってみマス!」ガシャン

比叡「気合、入れて、いきます!」ガシャ

夕立「今度こそは守り抜くわ!」カチャ




「・・・」

イ級「ウガアアアア!!」バシャン

突如、イ級が近くの水面から飛び出した。
そして、近くに居た赤城の脚に喰らいついた。

赤城「うっ!?」

加賀「赤城さん!!」

赤城「はああああああ!!」グサッ

イ級「ガッ!?」バチャン

赤城は喰らいついたイ級を取り払うために、矢でイ級を突き刺した。
イ級は叫び声を上げて水面へと戻って行った。


加賀「大丈夫ですか!」

赤城「心配はしないで・・・まだやれる」

長門「夕立! 爆雷で水中に潜んでいるかもしれない敵を探れ!」

夕立「了解」ポイポイポーイ


夕立が水中に爆雷を放つ、海の底からは爆発音が聞こえると同時に三匹のイ級の残骸が浮かんだ。

夕立「こ、こんなにも・・・!!」

長門「まだだ!もう一度爆雷で・・・」

加賀「敵雷撃機が五機侵入!」

金剛「対空砲火を集中するネー!」ドドドドド

比叡「えいえい!」ドンドン

長門「くっ、手が足りない!」

夕立「ま、まだイ級たちがいるっぽい!」ポイポイ


敵の雷撃機は当初、五機はいたのに対し、戦艦たちの対空砲火のおかげで二機へと減った。
だが、二機は腹に抱えている必殺の魚雷を放つ。

長門「回避行動!」グッ

長門たちは当たらない様に速さを上げる。
そして、魚雷は当たらずに遠くへ進んで行った。

夕立「か、躱せた・・・」

金剛「心臓に悪いデース」

比叡「もうやりたくないですね・・・」

赤城「うっ!」グラッ

加賀「どうしたの赤城さん!」

赤城「まだ進めるけどちょっと脚が痛んでね・・・」

加賀「ロープで引っ張るから安心してください」

赤城「ありがとう、助かるわ・・・」



比叡「・・・敵機直上急降下!!」

赤城「えっ・・・」

加賀「そんな・・・」




「ドカーン!!」

長門「ひ、被害状況!」

金剛「大丈夫デス!」

比叡「心配はいらないです」

夕立「ぽいっ!」



赤城「私と加賀さんは、航行困難です」

長門「何ィ!?」


加賀はグッタリと水面に伏していた。

赤城「機関部も壊れて、もう・・・」

長門「何だと・・・」

金剛「提督、反応して欲しいデース!」

金剛が無線に話しかけるも何も返っては来ない。


赤城「私たちを置いて、退却を・・・」

長門「何を言ってるんだ!」

赤城「私たちが囮になって皆さんを逃がせば、助かるかもしれません・・・」

金剛「比叡に言ったセリフを忘れたんデスカ!」

赤城「・・・」

比叡「そ、そんな・・・」

長門「(一体どうすればいいんだ。教えてくれ提督・・・)」








『お姉様方、弱気になってはいけないって金剛型の家訓ですよね?』

『勝手は許しませんよ!』

『さて、多門丸見ててね』

『いきます!』

『皆さんを沈めません!!』

『長十センチ砲を侮らないでください!』


無線から聞きなれた声が聞こえる。遠くから、六人の人影が見えた。

長門「ま、まさか・・・」

夕立「来るのが遅いっぽい!」

金剛「榛名ぁ、霧島ぁ・・・」

比叡「第二艦隊が、来ました!!」

秋月「機関部が壊れて動けないのは赤城さんと加賀さんですよね」

赤城「そうよ」

霧島「私が赤城さんを引っ張ります。榛名は加賀さんを」ガチャン

榛名「わかったわ」ガチャン

飛龍「やっちゃおう、あいつらを倒しちゃおう。私たちの仲間をここまでいたぶってくれた以上にぶん殴ろう!」

蒼龍「絶対に、生きては母艦に帰さないんだから!」

提督『マイクテスト、全員生きてるかい?』

金剛「提督ゥ!!」

霧島「大破状態が二人です」

提督『そっか、じゃあ早く帰ろう。風呂と豪勢な飯を用意しているからね』

霧島『了解!』

榛名「さあ皆さん、退却しますよ!」


全員「「「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」」」

提督「・・・作戦失敗、か」

大淀「提督、あまり気になさらないでください。また出撃することを考慮すると轟沈者0人は素晴らしいことです」

提督「まあそうなるよね、よーし次こそはあいつらを沈めてしまうような作戦を練ってやる!」

大淀「そうです、その意気です」

提督「あっ、その前に一服したいから大淀は出てくれるかな? ほら煙とかって身体によくないからさ」

大淀「それなら煙草止めればいいのではないのでしょうか?」

提督「はははっ、そんな易々と止めることが出来ないのが煙草ってやつさ。ちなみにウォルターの方が煙草はよく吸うタイプ」

大淀「・・・これは躾をしといた方がいいですね」

提督「いいじゃないか、最高のプレゼントだね」

大淀「では、ごゆっくり」ガチャ

提督「長い時間ゆっくりするさ」





トトトトトートト

ウォルター「さて、今日も一日掃除をするか」

ウォルター「(昨日は散々だったなぁ、大淀さんが僕のことを追いかけてきたし、その時だけ異常に目が光っていた。何だろうか)」

秋津洲「あっ、ウォルターさん!」

ウォルター「どうも秋津洲さん、掃除道具片手にどうかしましたか?」

秋津洲「当然掃除かも!」

ウォルター「偉いですね、だけどどうして掃除を?」

秋津洲「・・・出撃回数が少ないから」

ウォルター「(あっ、ヤバい、地雷踏んだわ)タラァ

秋津洲「だからせめてこういう家事に関することで活躍しなくちゃいけないかもって!」

ウォルター「立派ですね。提督とか家事全般苦手ですからね・・・」

秋津洲「どういうことかも?」

ウォルター「まんまの意味ですよ、提督の部屋は一度拝見させてもらいましたが書類やゴミが散乱してて、足の踏み場が無かったですよ」

秋津洲「う、うわぁ・・・」

ウォルター「まっ、やりがいを感じますね」

秋津洲「私もウォルターさんに負けないように頑張るかも!」

ウォルター「そうですか、頑張ってください」ニコッ

ウォルター「(・・・決まった。今日は司令室の掃除だな)」

執務室

ウォルター「さて、此処の掃除は無許可でしてもいいと昔、許可を得ているからしちゃいますか」

ウォルター「まあ最初は床の片づけだな、どうやったら一夜でこんな風になるんだ?」

ウォルター「適当な物を机の上に置いてって・・・おっ、懐かしい。電鍵じゃん」

ウォルター「無線の時代に不必要になったからインテリアとして使用か、お洒落だし」


ウォルター「さーて、次は何処を清掃しようか」

寝室・簡易台所のどちらかを下1で、なお余ったものは最後の方に行います。

ウォルター「さてと、掃除をしようと思ったけど」

ウォルター「全てが綺麗なんですがそれは・・・。まあ鎮守府の皆さんが率先して掃除をしていることが見受けられます」

ウォルター「とりあえず雑巾でもかけておこ・・・えっ、何これ」

唐突に戸棚から取り出した物、それは禍々しいオーラを纏った鍋があった。
ウォルターはそれを流しに置き、換気扇を回した。
現在ウォルターの中ではけたましくブザーが鳴り響く、この鍋は危険だと危機察知したのだ。

ウォルター「うわぁ、絶対開けたくねえ・・・。けどこんな危険物をほっとくわけにもいかないし・・・」

ウォルターは暫くの間考え込んだ。
そしてある決意を決める。

ウォルター「開けよう」

彼自身最大級の決断であった。

ウォルターはゆっくりと鍋のふたを開ける。
中からは強烈な悪臭と漆黒の何かが顔を覗かせていた。
これがクトゥルフ神話ならば即座にSAN値チェックものである。

ウォルター「うげえええ!! 何だよこれ!」

換気扇を回しているのにも関わらず簡易台所には悪臭が充満する。
急いで鍋のふたを閉めて封印した。

ウォルター「い、今のは一体・・・?」チラッ

咳きこみながらも鍋を持ち上げてこの正体が何かを探す。
すると鍋の底に【比叡カレー封印なう、開けるな by提督】と札が張られていた。

ウォルター「見づらいとこに張るんじゃねぇよ!!」ガシャン

あまりの愚かなな札の張り方に怒りを覚えたウォルターは思わず鍋を下に投げつけた。
鍋は封印を剥がされ、流しのなかに謎の物体をぶちまける。

ウォルター「おえええええ!!」

その後何とか流しの処理と鍋の処理を終えたウォルターが顔を青く染めて出てきた。
それでも数日間の間、簡易台所からは悍ましい悪臭が漂っていたという。

ウォルター「もう嫌だ。あんな掃除今までに経験もしたことない」

ウォルター「えーと最後は提督の部屋か、まあ先ほどに比べたら楽だろう」ガチャ

ウォルターがドアを開けると、床に下着や雑誌が散らばり、いわくゴミ部屋であった。
まさかの連続ゴミ処理に白目をむいた。

ウォルター「・・・FUCK。けどやるしかないよな」

彼はあらかじめ持ってきたゴミ袋を使い、明らかにゴミである物を入れていく。
下着などは洗濯をするので別の袋に入れてはいるが少なからずとも抵抗があった。
傍から見ればただの変態である。

ウォルター「はあ、可愛そうな僕。てか提督は何故プライベートではこんなにもズボラなんだ・・・」

愚痴をこぼしながらも順調に拾っては袋に入れを繰り返す。
二十分も掃除をしているとスッキリしてきた。
額に浮かんだ汗を拭い、最後の紙くずを拾い、掃除を終えた。
雑誌は使うかもしれないと積み重ね、どう見てもゴミな物はゴミ袋にぶち込んでいる。

ウォルター「ふぅ、やっとのことで片付き終えた。すっきりした」

エラー「ホントそうだよね、提督という職に就いているのにこれは流石にね」

ウォルター「ホントホント、ったく仕事とかは納期に必ず提出する癖に・・・」



ウォルター「は?」

エラー「やあやあ久しぶり、ウォルター」

ウォルター「うおおおお!?」ガシッブンッ

ウォルターはエラーを鷲掴みにし、壁に向けて思いっきり投げ飛ばした。
壁にぶつかりそうになるも、とっさに出現させたネコにより防いだ。

エラー「危ないな、死んでしまったらどうするんだい」

ウォルター「死ねばいいのに」

エラー「そんなの酷いよ」

エラー「さーて、今ウォルターさんが考えていることを当ててあげようか」

ウォルター「何を言っているのかわからないな」

エラー「・・・何で今現れたのか。じゃなくて私の正体は一体何だ、とか」

ウォルター「・・・」

エラー「図星だね、今回は君と敵対することはない」

ウォルター「はっ、今はだろ。僕はそこまで間抜けじゃないぞ」

エラー「まあまあ、そうかっかするなって」

ウォルター「病院送りにされた身にもなってみろよ馬鹿野郎」

エラー「ハハハッ、私に性別なんていう壁は無い。野郎でもあり野郎じゃないのさ」

ウォルター「(アーカードみたいだな)」

エラー「本題に入ろうか、ウォルターさん。君が提督と関わらないでおけば私は攻撃しない」

ウォルター「無理だ。それには乗れない」

エラー「義理堅いねぇ・・・」

ウォルター「提督との間に出来た主従関係だ。そう易々と切れるものではない」

エラー「で、私が何故鎮守府を襲うのかについて言及しよう」

ウォルター「気まぐれか?」

エラー「違うよ、勝敗をつけさせるためさ」

ウォルター「勝敗だと?」

エラー「うん、この世界はゲームそのものだ。チェスや将棋に引き分けはあると思うかい?」

ウォルター「そんなのはない」

エラー「そうだね、そのゲームの中で引き分けをしようとするプレイヤーを罰する存在が私だ」

ウォルター「だからエラーという名前か」

エラー「勘が鋭い、過去に若くて有望な提督が居てね、そいつが深海側に和解を出そうと案じたんだ。これはルール違反だから罰したよ」

ウォルター「それが数師団を消滅させた所の提督のことか、それに和解という案は深海側には有効なのか?」

エラー「答えはYESだ。もうあちらの方も疲弊しきっていてね、もし彼が和平案を出したら了承してくれた筈さ」

ウォルター「・・・共存はなしか」

エラー「当たり前じゃん、それがゲームだもん。深海側もルールを破ろうとする輩がいるからそれも私が罰するんだけどね」

ウォルター「どっちの味方でもないということか」

エラー「うん、だって私はこの世界というゲームの審判だから」

ウォルター「此処に来たということは何かルールを破ったのか?」

エラー「そうだね、詳しく言うと人類側じゃなくて深海側の不正だけど」

ウォルター「それって・・・」

エラー「・・・そうだ! 私は最近動いて疲れたから君にやらせよう!」

ウォルター「はあっ!?」

エラー「そうだそうしよう」

ウォルター「勝手に決めるな!!」グオッ

エラー「なーに、今回でこの不正を直したいんだ。実質此処には何度も来てるから飽き飽きしてるのさ」

ウォルター「(そりゃあキレる訳だ)」

エラー「今日の深夜に浜辺で輩を呼ぼう。楽しみにしててね」

ウォルター「・・・わかった。そこで待とう」

エラー「さてと、工作工作」スッ

ウォルター「・・・消えたか。本当にエラーみたいな奴だな」

太陽は沈み、闇夜が海を支配する。
それに反抗するかごとく月光が一部海面を照らしつけている。
浜辺に独り立ち尽くす輩がいた。

ウォルター「・・・遅い」

ウォルター「あぁもう全く、エラーの奴騙しやがったな」イライラ

ウォルターが浜辺で待ちぼうけしてもう二時間も経った。
しかし一向として変化が見受けられずにいたのであった。

ウォルター「あの性別不明のカタツムリが、今度会ったらただじゃおかないからな」




提督「・・・カタツムリって誰のことだい?」ヒョコッ

ウォルター「何だ提督でしたか」

提督「そうだよ、ちょっと散歩をしようと」

ウォルター「・・・やたら大きい酒瓶持ってですか?」

提督「そうさ、この時期の月は好きでね」

ウォルター「・・・満月じゃないですよ、むしろ新月よりの月です」

提督「ハハハッ! そんなことはいいじゃないか、そうだろう?」

ウォルター「(変わった人だなぁ・・・)」

提督「はいはい私は変わった奴ですよー」

ウォルター「心読まないでもらえます?」

提督「善処しよう、それで何故君がいるんだい?」

ウォルター「散歩ですよ」

提督「待ちぼうけしているようにも思えたけど」

ウォルター「・・・そう見えましたか」

提督「うん」

ウォルター「勘が鋭い、そうです待ち人をしていました」

提督「へぇー、そうなんだ」

ウォルター「貴女があまり興味を抱いてないとは不気味ですね」

提督「プライベートには口を出さない主義でね」

ウォルター「人のこと言えないからですよね」

提督「そうそう、にしても部屋の掃除助かったよ感謝するね」

ウォルター「いえいえ当然のことですよ」

提督「だけど私の下着が無いんだ。まさか・・・」

ウォルター「ぶっ!? 全くもって僕じゃないです!」ゴホゴホ

提督「ホントかな~」

ウォルター「本当ですよ!」

提督「アハハッ! 冗談さジョークの類だよ」

ウォルター「心臓に悪いのでやめてください」

提督「・・・まさか本当に」

ウォルター「してないですから! あぁ、日本語は難しいなぁ!」グワッ

提督「これも冗談さ」ニシシ

ウォルター「(面倒だなぁ・・・)」

提督「そんじゃ別の場所で飲むことにするよ」

ウォルター「遭難しないでくださいね」

提督「君も失踪しないでね、じゃあねー」

ウォルター「・・・優柔不断の具現化だよ、提督は」

ウォルター「いい人なんだけど、癖が強いのが欠点だよ。黙れば艦娘にも劣らない美人さんなのにね、あぁ勿体ない」ハァ

ハァ、とため息をつくウォルター
下を向いた際に一枚、花弁が落ちていた。
不思議に思い、それを拾おうと屈んだ時、いきなり発砲音が鳴り響く
頭部があった場所に弾丸が通過した。

ウォルター「チィ! 何処から!?」

すぐさま回避行動に専念する。弾は浜辺の砂を巻き上げて着弾していく。

ウォルター「危ねッ!?」

鋼線を編んで盾を構築、何とか防ぐことに成功した。弾丸の種類は狙撃弾のようだ。
狙撃への反抗手段として鋼線で辺りの建物を破壊する。

ウォルター「ハッハー! ざまあないぜ」

だが、謎の暗殺者は手を止めない。

「なっ!?」

今度は瓦礫の陰からRPGが飛来、鋼線で防ぐも流石に爆風は処理しきれず吹き飛ばされた。
そして間髪入れずに狙撃が始まる。
吹き飛ばされたが受け身を取ることのできたウォルターは転がって弾を回避、ついでに鋼線を使って身体を隠せるほどの穴を作る。

ウォルター「ハァハァ、何だよアイツ!」

今度はポンポンッと軽い音が聞こえ、数秒後にはウォルターの傍で爆発していく。

ウォルター「今度はグレネードランチャーかよ、どんだけ武器持ってるんだ!」シュバッ

お返しと言わんばかりに発射された手榴弾を鋼線で捕獲、発射した張本人の元へと送り返した。
すると先程より大きな爆発を巻き起こした。きっと他の手榴弾やら弾薬が誘爆したのだろう。
ウォルターは確実に殺したと笑みを浮かべる。

ウォルター「死神に勝とうなんざ、後百年早いんだよバーカ」

穴から這い出て煙草を吸う。
しかし、口に咥えていた煙草の先端部が突如として現れた者に切断される。
冷や汗を流して後ろへと距離を取る。

そして、その人物を目の当たりにしたウォルターは目を丸くして苦笑いをする。

ウォルター「まさか、まさかアンタだとは思わなかったよ」




ウォルター「我らの提督さん」

提督「・・・」

彼女の鋭い眼光がウォルターを捉える。
彼女は本気だ。そう直感したウォルターは全力を挙げて戦うことにした。
鋼線を伸ばし、彼女を捕まえようとする。

提督「・・・」シュバッ ドォン

提督はまるでダンスを踊るかのように華麗に避け、ご自慢の大口径拳銃を放つ。

ウォルター「はっ!」ガキンッ

提督「・・・」ドォンドォン

軍刀を納刀、拳銃による連続攻撃
だがアーカード戦の如く次々と弾を防いでいき、鋼線を彼女の足元へと伸ばす。

提督「・・・ッ」ドゴォン

足元を絡め、建物の瓦礫へと叩きつけた。
粉塵が舞い、人間では耐えうることすらもできない一撃である。

ウォルター「・・・やったな」

安価下1で回避。コンマ40以下なら成功、40以上なら失敗

ウォルター「ちっ!?」ヒュ

提督「・・・外したか」

ウォルター「何だ、喋れるじゃないですか」

提督「別に」

ウォルター「じゃあ質問といきましょうか」

提督「そんなものは、不要」ドォン

ウォルタ「でしょうね!」キィン

銃弾を鋼線で防ぎきるウォルター、しかし間髪入れずに銃を放つ提督
ウォルターは何が出てくるのか予想もできないので短期決戦で決着をつけることにする。

ウォルター「はああああ!!」ダッ

提督との距離を詰めて体術に持ち込もうとする。

提督「甘い」シュパッ

ウォルター「くっ!?」

紙一重で抜刀を躱す。だが、服が少し切られており、あと少しでも踏み込んでいたら切断されていただろう
舌打ちを鳴らしながら再び鋼線による攻撃を仕掛ける。

提督「・・・見切った」

ウォルター「は?」

すると提督は二丁の銃を仕舞って今度はこちらの番と距離を詰める。
あらかじめ仕掛けていた罠を発動して拘束しようとする。

ウォルター「捕まれ!」シュッ

提督「ふんっ!」ズバッ

そんな簡単に罠に嵌る人物ではないのをウォルターは再確認した。
提督は地面を踏みしめ、大振りの振り下ろしをするのだ。

提督「しゃああああああ!!」ブォン

定石どおり三重に編んだ鋼線で防ごうとするも、何か嫌な予感を察知し、横へと跳躍した。
地面に接地した瞬間、振り下ろした所には深々と斬撃の跡が残る。
もしもこれを鋼線で受けたらどうなっていたのかと身の毛がよだつ

提督「終わりだ」カラカラカラッ

何処からか落ちてきた幾つかの手榴弾、起爆まであと少し、被害を抑えるために鋼線で防ごうと思索する。
しかし、視界が悪くなったところを先ほどのような攻撃を仕掛けられたら、という不安が判断を遅らせた。

ウォルター「ぐあっ!?」

手榴弾による爆発で身体を吹き飛ばされ、爆風が彼の身体を包んだ際に破片が刺さる。
身体を小さくすることで被害を最小限にはしたものもかなりの痛手となった。
ウォルターは地面に激しく打ちつけられてしまった。

提督「・・・」

提督は不敵な笑みも浮かべずに、ただただ起き上がらなくなったウォルターを眺めている。
淡々とウォルターに接近していき、ポケットから別の種類の手榴弾を取り出した。
白燐弾、周囲に炎をまき散らして相手を焼死させるための手榴弾
確実に殺すために距離を縮めていく

本来は飛行機から投げるものだが、提督が独自で改造に改造を重ねて手榴弾サイズにしてあった。
なので本来の手榴弾とは格段と威力が違う。

提督「燃えて消滅しろ」ポイッ

倒れこんだウォルター目掛けて投げる。
一向に動かないウォルターは対処できずにいた。



だが、それは欺くためであった。

提督「!?」

そう白燐弾はピタリと空中で静止したのだ。
思わず目を見開く提督、そして信管は止まらずに作動した。

提督「ぐっ!!」

炎をまき散らして提督の服に着火、激しく燃え盛る。
一方でウォルターはというと鋼線を編んで全身を覆いかぶせるような薄い盾で炎から守る。
あまりの熱さにジタバタと暴れまわっており、浜辺には跡が残る。

提督「熱い熱い熱い熱い!!」ジタバタ

ウォルター「・・・」

ウォルターは鋼線の盾を解除して立ち上がる。
すぐ近くで燃え盛る炎から煙草に火を移して、猛牛のように暴れまくる提督を嘲笑うかのように眺めるウォルター
その姿はまさしく死神と言うのに相応しいだろう。

ウォルター「どうです、貴女の全部を暴露してくださったら消火して差し上げましょう」

提督「ぐああああっ!!」バタバタ

ウォルター「・・・貴女の銃の弾倉が暴発する頃合いです。早く決断しないとバラバラになりますよ」

提督「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!」

ウォルター「では交渉決裂ということで」

提督「やだ、私はまだ・・・生きたいんだ。死にたくない・・・!」



ウォルター「その言葉が聞きたかった」ヒュン

鋼線で浜辺の砂浜を掬いあげて提督に被せる。
大量の砂が提督の身体に被さり、火を消火することができた。
それと同時に軍刀や拳銃を奪うことにも成功した。

ウォルター「さぁて、話して貰いましょうか、提督」

提督「・・・」

すぐさま拘束し、軍刀を鋼線で操り首元に当てる。
恐ろしい程の目力をウォルターに向ける。

ウォルター「あんなにも生きたいと懇願したんだ。話した方が身のためなのは理解できますよね」

提督「・・・わかってる」

重々しい口調で口を開く。ウォルターはニヤリと口元を緩める
そして全ての内容を話し始めいった。

提督「私はね、人間ではないのだよ」

ウォルター「はあ?」

提督「つまりはね、私は深海側の駒さ」

ウォルター「それは薄々感づいていた。けど驚いたのは前者の方ですよ」

提督「・・・驚嘆した。私が繋がってのを知っていたなんて」

ウォルター「あのクソ猫が教えてくれましたよ」

提督「お互いに苦労するね、あの化物には」

ウォルター「じゃあ貴女はどういう存在なんです?」

提督「・・・簡単に言うなれば改造人間。いいや違う、人工的に作られた疑似的な人間だよ」

ウォルター「ほう」

提督「私の目標は人間側の蹂躙。そのためには人間と同じ姿をする必要があったんだ」

提督「けどね、私だけじゃなくて、あと十人程度居たんだ」

ウォルター「・・・どういうことだ」

苦虫を噛み潰したような表情で提督は重々しく語る。
怒りか懺悔か悲しみか、幾つもの感情が混じり合ったようにも思えた。

提督「私らは、数々の試練を受けたのさ」

提督「最初は簡単なものだった。何せ勉学だ。けど最下位を取った同胞の姿は消えていたんだ」

提督「今度は毒ガス訓練、二人が死んだらこの試練が終わった。今度は対人戦を想定した試練では三人が死んだ」

ウォルター「選別という訳ですか」

提督「そうだね、次は変な機械を頭に付けて電流を流すという試練でね、二人死んでしまった」

ウォルター「・・・まさか」

提督「君が思う通りさ、最後は生き残った者同士の殺し合いさ」

声が震えている。
それだけではない、涙を目尻に浮かべていつでも泣きだしてしまいそうである。

提督「そして私は勝った。一緒に、一緒に乗り越えた同胞を殺したんだ」

ウォルター「完封だったのでしょうか?」

提督「違う、私は演技で勝ったんだ。自分は戦いたくないというのを示したんだ。そうしたら同胞は騙されて私に背後を刺されたのさ」


その時、ウォルターは悟ってしまった。
彼女も被害者なのだと。

提督「そして上手く人間側に乗り込んで提督という地位を確立したんだ」

提督「そしたら、とある電文が届いたんだ」

ウォルター「それはクソ猫から聞いています。始末せよという内容だったんですよね」

提督「ははは、あの化物は把握済みだったんだぁ・・・」ハハハ

活気の無い笑い声を上げる。
いつもの凜とした態度ではなく、年相応の女の子であった。
これが艦隊を嵌めようとしていた張本人とは思えなかった。

提督「けどね、あの鎮守府の皆とは長い仲だったんだ。だからね、その命令に背いちゃったんだ」

ウォルター「第二艦隊合流の件ですか」

提督「その通り、本来ならば誘導して深海側の圧倒的な力で押しつぶす予定だったんだけど、私の私情で崩れちゃった」

ポタポタと砂浜が濡れる。
彼女の頬には涙が零れ落ちていた。

提督「私はもうじき消去される。命令に背いたから、ならば・・・」




「ウォルター君の手で殺してくれ」

殺伐とした言葉を笑いながら、そして涙を流しながらに発した。
その言葉は温かくもあり、同時に冷たくもあった。
提督は目を閉じて、いつでも殺されるように腹を決めた。

ウォルター「・・・」

提督「まさか、化物と対面した際に落とした花言葉が裏切りという意味のダリア。あれには肝を冷やしたよ」

提督「私は十分に親である深海側に尽くした。もう言い残すこともない、いや残す権利はない。私は両陣営を裏切ったのだから」


提督「さあ殺してくれ、私の存在よりも大事な忠実なる執事、ウォルター・C・ドルネーズ」ニコッ

自分のことを暴露し終えた彼女は、最後にウォルターを褒めたたえながら微笑んだ。
君に殺されるのなら悔いはないと醸し出す雰囲気が伝えてくれた。
ウォルターは軍刀を振り上げた。



ウォルター「貴女にはまだ価値はある」

そしてあろうことか軍刀を放り投げてしまう。
軍刀は深々と浜辺に刺さる。

ウォルター「貴女みたいな人は親に歯向かえないタイプでしょう、それならば親に反抗してみせましょうよ、貴女個人の願いを叶えるために」

提督「・・・無理だよ」

ウォルター「なーに、私も一度やらかしたんですよ。身勝手でしょ」

提督「けど規模が違う、私は重大なことをやらかしたんだ」

ウォルター「はははっ!私なんかは雇い主である領主に歯向かったんですよ、宿敵を倒すために私は裏切って敵陣営に就いたんです」

提督「なっ!?」ビクッ

まさかの暴露に提督は目を見開いた。
こんなにも忠実なる執事が自分の私利私欲のために領主を裏切ったというのだ。驚くことしかできない。
彼は懐かしいものを思い出すかのように話し出す。

ウォルター「最終的には私は宿敵に敗北した。だけど心はとても晴れやかな気分だった」

ウォルター「さあ、貴女の願いは何だ。死かそれとも自分の欲のために反抗するか」

提督「私は・・・」


提督は口をつぐみ、考える。
自分の選択はどちらが良いのかを必死に模索していた。
そしてようやく自分なりの答えを導きだした。



「私は、艦娘の皆と仲良く居たい!!」


離島棲姫「・・・オカシイ、目的地ハ此処ノ筈」

戦艦ル級「ナカナカ来マセンネ、電文ダト確カニ此処ナノニ」

重巡リ級「敵ノ誤情報デハ?」

離島棲姫「アノ電文ヲ解読デキルノハ、アノ子ダケヨ」

重巡リ級「ナラソイツが裏切ッタノデハ?」

離島棲姫「馬鹿ナコト言ワナイデ頂戴、アノ子ノ心ハ既ニコチラデ掌握シテアル」

戦艦ル級「!? ヲ級ノ艦載機より入電! 敵艦載機ガコチラニ接近!!」

離島棲姫「数ハ?」

戦艦ル級「オ、オオヨソ二百機デス!」

離島棲姫「何デスッテェ!?」

赤城『戦闘機隊接敵いたしました』

提督「そうかいそうかい、まんまと居たか」

加賀『にしても基地航空隊を全機出撃させるとは・・・』

提督「はははっ! 生半可な戦力じゃ壊滅するからね、徹底的に叩かねば」

飛龍『けど基地の守りが・・・』

提督「なーに、近隣の鎮守府が飛んでくれてる。それと心強い味方も居るし」

赤城『まさかだとは思いますが、ウォルターさんでは?』

提督「正解!」

加賀『いちよう執事ですよね?』

提督「兼任だけど、ささっ、気を引き締めるよ!」

『『『『『『了解!!』』』』』』

提督「(第一艦隊は空母機動部隊、それで露払いをする。そして第二艦隊の戦艦主力部隊で決定打を、ね)」

離島棲姫「何デ、何デナノヨ・・・!!」

提督『あーあー、本部聞こえますか?』

離島棲姫「オ前、裏切ッタノカ!」

提督 『そうだよ、ごめんなさい。けど自由に生きたいんだ』

離島棲姫「私ノ所有物ノ筈ダ! スグニ作戦ヲ失敗サセロ!」

提督『それは無理、これから始まる娘の反抗期だと思って受け止めてください』

離島棲姫「待ッテ、話シハマダ・・・!!」ブツンッ

突如として激しい爆発音により通信は途絶えた。
四時間後、熾烈を極めた戦闘は人類側の勝利に終わる。
損害は大破止まりであり、轟沈した者は居ない。一度、鎮守府に空襲が起きたが友軍による航空勢力
それと爆弾を投下された際に迎撃したウォルターの活躍もあって、窓ガラスが割れた程度に収まった。




提督「ねえウォルター、私は親に反抗できた。そして自分が獲得した自由を謳歌しようと思う、どうかな」

ウォルター「素晴らしいですよ提督、それでこそ貴女に相応しい」


手に入れた自由を謳歌する者、そして二度も主に刃を向けた者が肩を並べる時、何が起こるのかは神のみぞ知りえることだろう」

とある時
一本の長い廊下に種類豊富な扉が埋め込まれている廊下、そこに一人の白人男性が座り事務作業をする。
男性は煙草を吸いつつ、書類を書き綴る。
その事務机の机上には小さなノートパソコンが置かれており、画面には艤装を取り付けた女の子が存在している。
そのなかには【ウォルター】と呼ばれる少年と【反逆者】と呼ばれる女性が居る。

すると突然、廊下の彼方が黒く染まっていき、奥から黒いゴスロリ服を纏った少女が歩み寄ってきた。

EASY「はんっ! つまらないゲームだったわ、紫」

紫「失せろEASY、お前がズルをするからだろう」

EASY「さあどうでしょう?」

紫「例えお前が万のイカサマをしようが審判がそれを打ち破る」

EASY「・・・貴方だって引き分けにしようとしてた筈よ」

紫「お前が止めようとしないからだ。引き分けは双方の同意の元で成し得ることなのだ」

EASY「だけどやっぱり」ガチャン

いきなり彼女は机上に置いてあったパソコンを掴んで床に叩きつける。
パソコンは内蔵された部品を散らして壊れてしまい、画面にはエラー発生、後は駒が自分で進めます。というメッセージが表示される。
そのパソコンの残骸を踏みしめながら告げる。


EASY「じゃあ、決着をつけましょうか。あの異世界で」

紫「・・・」

廊下を染めている黒が奥へと引き返していく、それと共に彼女も奥へと帰っていくのだ。
紫はある書類に目を通して口角を上げるのだ。

紫「島津豊久、お前がジョーカーだ」

書類を茶色のファイルに入れて別の書類を書き始める。
その書類作業はいつ終わるのだろうか、それは神にすらわからない。

くっっっっそ長すぎる期間のSSをこれにて終わります。
今までありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年10月02日 (月) 15:16:20   ID: ntiJuhrN

どういう風に進むか期待してます

2 :  SS好きの774さん   2017年10月24日 (火) 20:57:27   ID: PKISvb96

更新キターー!

3 :  SS好きの774さん   2017年11月07日 (火) 07:56:12   ID: hOt2_AqV

エラー…ラスボスやん

4 :  SS好きの774さん   2017年11月07日 (火) 19:28:35   ID: BqeAOTqW

エラー ネコ サーバー うっ頭が、、

5 :  SS好きの774さん   2017年11月08日 (水) 23:54:35   ID: Zz5VYrKc

はっ!まさか妖怪猫吊るしか

6 :  SS好きの774さん   2017年11月18日 (土) 06:50:33   ID: 63ZX_h2l

提督は化け物かな

7 :  SS好きの774さん   2017年12月22日 (金) 10:04:11   ID: oDZygkoT

3式弾かな?(^^;

8 :  SS好きの774さん   2018年03月07日 (水) 11:45:22   ID: voGndmst

そういえば艦これだったぜ
更新楽しみにしてます

9 :  SS好きの774さん   2018年04月26日 (木) 20:38:29   ID: MhWUZHqW

とても面白いです! 更新頑張ってください!

10 :  SS好きの774さん   2018年06月19日 (火) 22:47:45   ID: QG4QAQO-

完結お疲れ様でした!!

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