遊矢「エンタメデュエル…」融合次元編(最終編) (310)

遊矢「エンタメデュエル…」融合次元編(後編)
遊矢「エンタメデュエル…」融合次元編(後編) - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487390108/)
のリメイク版

前回は予告なしに打ち切って申し訳なかった!アニメも無事に終わり、暇が出来たので一から書いていく
・多分これが最後になると思う(各次元巡り?そんなものはない)
・基本的にはOCG化してるカードは一部例外はあるがOCG仕様
・アニメでは忘れ去られたキャラも登場予定


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1490620175

ここまでの本編との主な違い
・沢渡、権現坂はエクシーズ次元復興の為アカデミアに来ていない
・柚子シリーズは遊矢と行動を共にしている
・素良、エドはカード化されており、クロウと明日香、月影はカードになっていない
・ユーゴは遊矢に吸収されている
・零児と零王はタイマンデュエル

柚子「遊矢…」

遊矢「先を急ごう、零児達が心配だ」

カイト「他の仲間は…?」

遊矢「零児なら、直接プロフェッサーの元に向かったはずだ」

セレナ「月影や零羅も一緒にな。だが、素良という男は…」

柚子「素良?素良がどうしたの…?」

セレナ「ユーリから私を守ろうとして…」

黒咲「カード化されたという事か?」

セレナ「………」

柚子「そんな…素良が…」

明日香「…遊矢の言う通り、今は先を急ぎましょう。カードにされた仲間達の思いを無駄にしない為にも」

柚子「明日香さん…うん」

瑠璃「遊矢、一つだけ聞いていい?ユートは、やっぱりあなたの中に…」

遊矢「ああ…ユート、おそらくユーゴも俺の中に居る…」

リン「…………」

遊矢「俺達三人がどういった存在かはまだわからない。同じ顔といい、各召喚方のドラゴン、その内の二人が揃えば、片方が柚子のブレスレットでワープさせられる事。何より、俺の中にある強大な悪魔…全てが謎だ」

遊矢(ただ一つ分かっていることは、こいつを目覚めさせるきっかけは”怒り”にあることくらい。ならば俺が怒りに支配されなければ…いや、そんな事をしても所詮は一時凌ぎ…悪魔を本当の意味で乗り越えるの為には…)

カイト「すまない瑠璃、ユートは俺と戦って…」

瑠璃「大丈夫、ちゃんとわかってるわ…柚子やセレナとのデュエルで、みんなにとって遊矢がどういった存在だったか」

瑠璃「カイトや兄さん、何よりユートがあなたを信じたのなら、私もあなたを信じてる」

遊矢「…ありがとう」

リン「………」

柚子「リン…」

遊矢「リン、俺は――」

リン「近づかないでッ!!」

遊矢「っ…」

セレナ「お前、まだ!」

リン「寂しかった…」

遊矢「?」

リン「暗くて冷たい館にずっと一人で…怖くて、心細くて……」

リン「ずっと信じてた…絶対にユーゴが助けてくれるって…」

明日香「でも、ユーゴは…」

柚子「ユーゴ…」

リン「そう…ユーゴはもういない。あなたが、あなたが闇に呑まれたせいで!」

遊矢「…………」

リン「…許さない。私は!私から大切な人を奪ったあなたを絶対に許さない!」ガチャ

柚子「ち、ちょっと待って!」

明日香「本気なの!?今は仲間割れをしている時じゃっ」

リン「仲間じゃない!」

リン「この男は敵よ。私からユーゴを奪った忌むべき敵!」ガチャ

遊矢「…いいだろう、君がそれを望むなら」ガチャ

柚子「遊矢!」

黒咲「やらせてやれ、これは奴のケジメだ」

柚子「でも…!」

セレナ「遊矢…」

遊矢「デュエル!」
リン「デュエル!」

遊矢LP4000

リンLP4000

リン「私のターン!」

リン「自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札の《WW-アイス・ベル》を特殊召喚できる!ATK1000」

リン「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、相手に500ポイントのダメージを与える!」

遊矢「くっ…」LP3500

リン「その後、デッキからWWモンスター1体を特殊召喚できる。私はさらなるアイス・ベルを特殊召喚!ATK1000

リン「さらに、自分フィールドに風属性モンスターが二体以上存在し、闇属性モンスターが存在しない時、《WW-スノウ・ベル》を特殊召喚!ATK100」

リン「ウィンター・ベルは墓地のWWモンスター1体のレベル×200のダメージを与える!私はアイス・ベルを選択!」

遊矢「くっ…!」LP2900

リン「簡単にはやらない。ジワジワと苦しませてあげる…悪魔が、あなたがみんなにそうしたように!」

遊矢「悪魔…」

セレナ「わからないのか!?あれは遊矢じゃ…!」

リン「スノウ・ベルをシンクロ素材にして召喚されたウィンター・ベルはカード効果では破壊されない!私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺はスケール3の《相克の魔術師》とスケール8の《相生の魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスターよ!」

遊矢「手札から、《虹彩の魔術師》!ATK1500 《黒牙の魔術師》!ATK1700」

遊矢「そして、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500」

遊矢「俺はレベル4の虹彩の魔術師と黒牙の魔術師をオーバーレイ!」

遊矢「漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「現れろ、ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

瑠璃「ユート…」

リン「罠発動!《迷い風》!」

リン「相手フィールドにモンスターが特殊召喚された場合、そのモンスター1体を対象として発動。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果は無効となり、攻撃力は半分になる!ATK1250」

明日香「ダーク・リベリオンの攻撃力が半分に」

カイト「だが、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力は奴のモンスターより上。デュエルの流れは遊矢にある」

黒咲(それだけではない。相克、そして相生の魔術師のペンデュラム効果を使えば覇王黒竜、覇王烈竜のエクシーズ召喚に繋がる。これが決まれば…)

遊矢「俺はこれでターンエンド」

リン「っ!?」

瑠璃「ターンエンド!?」

セレナ「何故だ…?この状況、確実にウィンター・ベルは破壊できるはずだぞ…」

柚子「遊矢…」

リン「私のターン!」

リン「何を考えているか知らないけど、容赦はしないわ」

リン「ウィンター・ベルは墓地のWWモンスター1体を対象とし、レベル×200のダメージを与える!私は再びアイス・ベルを選択!」

遊矢「ぐっ…」LP2300

リン「バトル!ウィンター・ベルで、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを攻撃!」

遊矢「ぐうっ!」LP1150

リン「私はこれでターンエンド」

明日香「先行からの高い展開力に加えて、バーン効果で遊矢のライフを一気に削る…彼女、かなりのやり手ね」

カイト「だからといって奴が勝てない相手じゃない。前のターンでウィンター・ベルを破壊していればこんなピンチはなかったはずだ」

黒咲「………」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺は魔法カード、《死者蘇生》を発動!」

遊矢「墓地より甦れ、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

遊矢「さらに、相克の魔術師のペンデュラム効果発動!」

遊矢「1ターンに1度、選択したエクシーズモンスターと同じ数値のレベルをそのモンスターに与える!」

遊矢「俺はランク4のダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのレベルを4にする!」

リン「っ!?」

遊矢「さらに相生の魔術師のペンデュラム効果により、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのレベルをオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと同じ7にする!」

リン「くっ…!」

セレナ「ついにやるか!」

遊矢「俺はレベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイ!」

遊矢「二色の眼の龍よ!その黒き逆鱗を震わせ、刃向かう敵を殲滅せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「いでよ、ランク7!怒りの眼輝けし龍!《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン》!ATK3000」

瑠璃「覇王黒竜…!」

黒咲(この状況で、覇王烈竜ではなく、覇王黒竜を…?)

リン「私は墓地にある迷い風の効果発動!」

リン「相手がエクストラデッキからモンスターを特殊召喚した時、墓地のこのカードを自分フィールドにセットする!」

明日香「攻撃力3000なら、リンのウィンター・ベルを破壊できる。ここからは遊矢の反撃ね」

黒咲「いや…」

遊矢「…俺はこれでターンエンド」

明日香「な!?」

リン「この期に及んで攻撃しないつもり?何、自分が悪魔になってしまった事への罪滅ぼし?」

リン「ユーゴがいない今、あなたが私を守ってくれるとでも?」

遊矢「………」

リン「今までだって私を倒そうと思えば倒せたはず。わかっていたわ、最初からね」

瑠璃「リン…」

遊矢「…ああ、そうだ。これは償いだ。あいにく、俺にはこのやり方しか思いつかないからな」

柚子「遊矢…」

リン「償い……あはっ……あははははは…」

リン「滑稽だわ。誰も悪魔に抱きしめて欲しいなんて思う訳がないじゃない!」

セレナ「貴様…!もう我慢できん!」

カイト「堪えろ」ガシッ

セレナ「離せ!これ以上遊矢を侮辱するなら…!」

リン「わかってるわよ!あれはあなた自身の意思じゃない事も !」

セレナ「っ!」

リン「それでも私は、許せない…!」

リン「どうして…どうしてユーゴがいなくなって、あなたなの!?なんで!?」

リン「ユーゴでも良かったのに、どうしてあなたが!?」

遊矢「すまない…」

瑠璃「っ…」

黒咲「目を背けるな、瑠璃」

瑠璃「ごめんなさい、でもこれ以上、耐えられない…」

瑠璃「どうして遊矢が…やっと、ようやく悪魔から解放されたばかりじゃない!私が見たかったのは、こんなデュエルじゃない…!」ボロボロ…

柚子「瑠璃…」

カイト「もはや、あの女にもわからないんだろう。自分の気持ちが」

黒咲「ああ…俺達もそうだったからな」

黒咲(俺は遊矢に、アカデミアへの怒り全てをぶつける事で自分がなんの為に戦ってきたのかを思い出す事が出来た。だがこの女が抱く怒りは貴様本人に向けられたもの。さあ、どうする…?)


遊矢「確かに、俺にはリンや瑠璃とデュエルした記憶はない…」

リン「っ!?」

遊矢「君の大切なものを奪ってしまったのは事実。それだけじゃない。あの時の俺は、セレナを操ったドクトルという奴への怒りでいっぱいだった。その駒になっている瑠璃やリンを打ち倒し、その絶望に怯える奴を笑いながら仕留めてやろうと」

遊矢「最初から悪魔などいなかった。いや、本当の悪魔は俺自身なのかもしれない」

リン「………」

セレナ「遊矢…」

遊矢「俺を信じてくれとは言わない。いや、信じるな。俺にはそれだけの罪が、君にはそれだけの権利がある」

遊矢「だが俺は、君も瑠璃もアカデミアには二度と渡さない!俺の中に悪魔が眠っているというなら、今度は打ち倒す!もう誰も傷つけさせない!」

黒咲「………」

瑠璃「悪魔を、打ち倒す…」

リン「口だけよ…そう、所詮あなたは口先だけ!私のターン!」

リン「ウィンター・ベルの効果で、墓地のアイス・ベルのレベル×200のダメージを与える!」

遊矢「ぐうっ…」LP550

リン「私はチューナーモンスター、《WW-グラス・ベル》を召喚!ATK1500」

リン「このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキからグラス・ベル以外のWWモンスター1体を手札に加える!」

リン「さらに手札から、魔法カード、《破天荒な風》を発動!」

リン「これにより対象モンスターの攻撃力・守備力は、 次の自分のスタンバイフェイズまで1000ポイントアップする!ATK3400」

瑠璃「攻撃力3400!」

リン「バトル!ウィンター・ベルで、オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンを攻撃!」

遊矢「ぐううぅぅっ!」LP150

柚子「覇王黒竜が!」

カイト「これで遊矢のライフは150…」

明日香「攻撃力1500のグラス・ベルのダイレクトアタックが決まれば…」

セレナ「遊矢の…負け…?」

柚子「そんな…」

黒咲「くっ…」


リン「終わらせてあげる、これで!私はグラス・ベルで、ダイレクト――!?」

遊矢「………」

リン(どうして、どうして迷うの…?こいつはユーゴを…)

遊矢「…俺の中には、ユーゴが居る」

リン「え?」

遊矢「それにユートも。だからなのかな…なんとなく、伝わって来るんだ。あいつはリン、君が俺に傷つけられたと知った時、怒りに任せてデュエルを挑んできた」

遊矢「今ならわかる。あいつは決して悪魔の誘いには屈しなかったよ、何度も何度もリンの名前を呼びながら」

リン「今更何をっ」

遊矢「ごめんな、何もしてやれなくて」
ユーゴ(ごめんな、何もしてやれなくて)

リン「っ!?」

リン(ユー……ゴ……?)

遊矢「こんな事、本人がいない前で話すのはどうかと思うが…あいつは、君の事を想っていた。大好きだったんだ」

リン「っ!?」

遊矢「………」

何やってんだろうな、俺…お前を守る事も、正気に戻す事もできずに、フレンドシップカップで優勝するって約束も果たせなかった…ごめんな、何もしてやれなくて

でもな、嬉しかったぜ。一目会えただけでも…たったそれだけでも…

そのままでいい…そのままでいいから聞いてくれ

いつか絶対に言おうと思ってたんだ。俺、ずっと前からお前の事――

遊矢(…今こそ届けるよ、お前の想いを)リンに歩み寄る

リン「い、嫌……来ないで……」

遊矢「…俺はお前を守る事も、正気に戻す事もできずに、フレンドシップカップで優勝するって約束も果たせなかった」

セレナ(遊矢?いや、あれは…)

遊矢「でもな、嬉しかったぜ。一目会えただけでも…たったそれだけでも…」 ピタッ

リン「っ!?」

遊矢「そのままでいい…そのままでいいから聞いてくれ…」 リンの手を握る

リン「…………」崩れ落ちる

遊矢「………」

リン「……なさい……ごめんなさい……!」

リン「ごめんなさい……ごめんなさぁぁい…!!」ボロボロ…

柚子「………」

遊矢(…正直、何が正解かどうかなんてわからない…)

遊矢(今の俺には守るべき者がある。柚子やセレナ、君や瑠璃もそうだ。ユーゴとリン…二人の関係を壊してしまったのは俺だったんだからな …)抱きしめる

リン「っ……っ……」

遊矢(なぁ、ユーゴ…。これで良かったのか…?俺は、お前の代わりになれたのだろうか――…?)

数分後

遊矢「落ち着いたか?」

リン「うん。ごめんなさい、私、あなたにひどい事を…」

遊矢「言っただろ、君にはそれだけの権利があると。信じなくていいんだ」

瑠璃「遊矢…」

リン「私は…私もあなたを信じたい」

遊矢「………」

リン「正直、私のあなたに対する印象は恐怖でしかなかった…ドクトルやユーゴを私の目の前で消した冷酷で残虐な悪魔…もちろんそれはあなた自身の意思じゃない。でも、だからこそ怖いの…」

リン「一つだけ約束して。これさえ守ってくれたなら、私もあなたを信じる…」

リン「もう二度と、悪魔には負けないで…!」ガクガク

セレナ「…………」

遊矢「任せろ」

とりあえず今日はここまで
前回ではなかったリン戦ですが、友人から瑠璃はともかくユーゴ以外とは何の接点もないリンが遊矢を信じるのはおかしいだろとか文句言われまくった結果書き直しました。最後はちょっとチョロかったかな?

「等々見つけたぞ…」

黒咲「…?」

「私は生き延びる、何としてでも…!」

セレナ「な!?」

リン「あなたはっ」

ロジェ「おや?はははは、これはいい。柊柚子だけでなくセレナまで…さあ、私と共に来てもらおうか!」

遊矢(こいつは確か…)

柚子「ロジェ!?」

黒咲「何故貴様がここに!?」

遊矢(シンクロ次元でこいつが使ったのは次元移動装置…それによって柚子以外はエクシーズ次元に飛ばされたはず…。そうか、だからアカデミアに…)

遊矢「治安維持局の長官が今やプロフェッサーの飼い犬か?」

ロジェ「榊遊矢…面白い、君も彼女らと合わせてプロフェッサーへの手土産となるがいい」

遊矢「手土産?」

ロジェ「事情は全て知っていますよ、あなたも元はアカデミアの人間…それもプロフェッサーの一番弟子だったと」

ロジェ「彼女達を含め、君を確保したとなれば、プロフェッサーはさぞ喜ぶ事だろう!私は確実に生き延びられる!」

遊矢「とんだ小心者だな、いいだろう」ガチャ

「ちょっと待ったぁぁぁ!!」

ブウゥゥゥンッ!!

黒咲「っ!?」

「そのデュエル、俺達が相手になろう!」

瑠璃「バイク!?」

明日香「あれは、ユーゴの乗っていた…」

ジャック「待たせたな、遊矢!」

リン「ジャック!?」

クロウ「水臭えじゃねぇか。アカデミアとやり合ってるんなら、なんで言いに来ねえんだよ」

柚子「クロウ!」

ロジェ「バカな、何故奴らが!?」

ジャック「お前に交わす言葉はただ一つ、シティを混乱に陥れた責任を取ってもらおう!」

ロジェ「責任だと?」

リン「ジャックが、どうして…」

遊矢(零児か…助かる)

クロウ「のんびりと語るのも悪くねえが、今はそんな場合じゃねぇんだろ?行けよ、ここは俺たちが引き受ける」

ロジェ「な!?」

遊矢「大丈夫なのか?」

ジャック「俺は徒党など組まん!だがこれだけは忘れるな、お前を倒すのはこの俺だということを」

クロウ「素直じゃねぇな…まあ心配するなよ、これはシティの問題でもあるからな。俺もこいつだけはぶっ倒さねえと気が済まねえんだ」

遊矢「わかった。任せたぞ」

ロジェ「逃しはせん!」

ブウゥゥゥンッ!!

ロジェ「くっ…!」

ジャック「早く行け!こいつは俺達が片付ける!」

瑠璃「兄さん…」

黒咲「ああ、行くぞ」

柚子「後はお願いします!」

ロジェ「おのれ…次元を超えてまで私の邪魔を…!」

クロウ「逃す訳にはいかねえんだよ。別の次元だろうが、地の底だろうがな」

ジャック「俺達を送り出した子供達の為にも、お前を叩き潰す!」

ロジェ「…いいでしょう。二人まとめてかかってくるがいい」

クロウ「流石は元治安維持局長官様だ。そうなくちゃな」

ロジェ「ですが、少し条件があります」

ジャック「条件?」

ロジェ「あなた方は二人、それも元キングであるジャック・アトラスが相手では私があまりにも不利というもの」

ロジェ「そこであなた方のフィールド、墓地は共有。加えて、ライフポイントは2000からとさせて頂きたい」

クロウ「フィールドの共有だけならまだしも、ライフの半減とはな…どうするジャック」

ジャック「いいだろう、丁度いいハンデだ」

ロジェ「流石。では元キングのお手並みを拝見させてもらいましょうか」

ジャック「行くぞ!」

クロウ「おう!」

ジャック「デュエル!」
クロウ「デュエル!」
ロジェ「デュエル!」

とりあえず前スレで書いたデュエルも載せておきます。あの頃から色々判明してるし、一部変更もあるかも

ジャック&クロウLP2000

ロジェLP4000

ロジェ「では参りましょう、私のターン!」

ロジェ「私は手札から、《古代の機械飛竜(アンティーク・ギアワイバーン》を召喚!ATK1700」

ロジェ「アンティーク・ギアワイバーンが召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキからアンティーク・ギアと名のつくカード一枚を手札に加える。 この効果の発動後、私はエンドフェイズまでカードをセットできません」

ロジェ「私は、《古代の機械箱(アンティーク・ギアボックス)》を選択。そしてこのカードがドロー以外の方法でデッキ・墓地から手札に加わった時、攻撃力または守備力が500の機械族・地属性モンスター1体を手札に加える!」

クロウ「モンスター1体で、二枚分のアドバンテージを稼ぎやがった」

ジャック「ふん…」

ロジェ「魔法カード、《融合》を発動!」

ロジェ「手札に加えた《古代の機械箱(アンティーク・ギアボックス)》《古代の機械砲台(アンティーク・ギアキャノン)》を融合!」

ロジェ「融合召喚!」

ロジェ「現れろ、レベル8!機械仕掛けの魔神!《古代の機械魔神(アンティーク・ギア・デビル)》!DEF1800」

ロジェ「アンティーク・ギア・デビルの効果!」

ロジェ「1ターンに1度、相手に1000ポイントのダメージを与える!」

クロウ「ぐうっ!」LP1000
ジャック「ちっ…!」LP1000

ロジェ「…私はこれでターンエンド」

クロウ「…こっちは最初から2000しかねえってのに、早くも半分持っていかれちまうとはな」

ロジェ「そう、これこそが絶対勝利への道。崩せますかね、あなた方に」

ジャック「絶対勝利だと?くだらん。俺のターン!」

ジャック「俺は《レッド・スプリンター》 を召喚!ATK1700」

ジャック「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、自分フィールドに他のモンスターが存在しなければ、手札・墓地からレベル3以下の悪魔族チューナーモンスター1体を特殊召喚する!」

ジャック「俺が特殊召喚するのは、《レッド・リゾネーター》!ATK600」

ジャック「俺はレベル4のレッド・スプリンターに、レベル2のレッド・リゾネーターをチューニング!」

ジャック「シンクロ召喚!」

ジャック「現れろ!《レッド・ライジング・ドラゴン》
!ATK2100」

ジャック「レッド・ライジング・ドラゴンの効果発動!」

ジャック「このカードがシンクロ召喚に成功した時、墓地のリゾネーターモンスター1体を特殊召喚する!」

ジャック「甦れ、《レッド・リゾネーター》!ATK600」

ジャック「レッド・リゾネーターが特殊召喚に成功した時、フィールドの表側表示モンスター、レッド・ライジング・ドラゴンの攻撃力分だけ俺達のライフを回復する!」LP3100

ロジェ「くっ…」

ジャック「俺はレベル6のレッド・ライジング・ドラゴンに、レベル2のレッド・リゾネーターをチューニング!」

ジャック「王者の咆哮、今天地を揺るがす。唯一無二なる覇者の力、その身に刻むがいい!」

ジャック「シンクロ召喚!」

ジャック「荒ぶる魂、《レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト》!ATK3000」

ロジェ「来ましたね…」

ジャック「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの効果発動!」

ジャック「1ターンに1度、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ特殊召喚されたモンスターを全て破壊。破壊した数×500ポイントのダメージを与える!」

ジャック「アブソリュート・パワー・フレイム!」

ロジェ「無駄だ!アンティーク・ギア・デビルはそのモンスター効果により、他のカード効果を受けない!」

ジャック「なんだと?」

クロウ「アンティーク・ギアワイバーンは特殊召喚モンスターじゃねぇから、スカーライトの効果で破壊する事はできねえ。これじゃあ…」

ジャック「ならばバトルだ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトで、アンティーク・ギア・デビルを攻撃!」

ジャック「灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!」

ロジェ「私の絶対勝利は揺るぎない!アンティーク・ギア・デビルが破壊された時、デッキからアンティーク・ギアモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる!」

ロジェ「現れろ、《古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)》!ATK3000」

ジャック「…俺はカードを二枚伏せ、ターンエンド」

ロジェ「私のターン!」

ロジェ「永続魔法、《古代の機械城(アンティーク・ギアキャッスル)》を発動!」

ロジェ「これによりフィールドのアンティーク・ギアモンスターの攻撃力は300ポイントアップする!」

クロウ「ギアゴーレムの攻撃力が、レッド・デーモンズを超えやがった!」

ジャック「永続罠発動! 《安全地帯》!」

ジャック「これによりレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトは、相手カード効果の対象にならず、戦闘及び効果では破壊されない!」

ロジェ「バトル!アンティーク・ギアゴーレムで、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを攻撃!」

ジャック「スカーライトは、安全地帯により破壊されない!」

ロジェ「だが、ダメージは受けてもらいましょうか」

ジャック「ぐうっ」LP2800

ロジェ「私はカードを一枚伏せ、ターンエンド」

クロウ「へっ、思ったよりやるじゃねぇか」

ロジェ「お褒めの言葉として受け取っておきましょう。ですがあいにく、三手先までは読めているのですよ、そしてその三手目が、このデュエルの終焉となる!」

クロウ「腐っても治安維持局長官だった男か…なら望み通り、三手目で終わらせてやるぜ!」

ジャック「お前の敗北によってな!」

クロウ「俺のターン!」

クロウ「俺は魔法カード、《闇の誘惑》を発動!」

クロウ「この効果で、カードを二枚ドロー!その後、手札の闇属性モンスター1体を除外する!」

クロウ「俺は、《BF-暁のシロッコ》を除外!」

クロウ「そして、《BF-そよ風のブリーズ》がカード効果によってデッキから手札に加わった時、特殊召喚できる!ATK1100」

クロウ「続いて、《BF-蒼炎のシュラ》を通常召喚!ATK1800」

クロウ「まだまだいくぜ!自分フィールドにBFが存在する時、手札にある《BF-黒槍のブラスト》を特殊召喚する!ATK1700

ロジェ「ほぅ…一気に三体のモンスターを」

クロウ「俺はレベル4の黒槍のブラストに、レベル3のそよ風のブリーズをチューニング!」

クロウ「漆黒の翼翻し、雷鳴と共に走れ!電光の斬撃!」

クロウ「シンクロ召喚!」

クロウ「降り注げ、《A BF-驟雨のライキリ》!ATK2600」

クロウ「ライキリの効果発動!」

クロウ「1ターンに1度、このカード以外のBFの数まで、相手フィールドのカードを破壊する!」

ロジェ「なんだと!?」

クロウ「俺は、アンティークギア・ゴーレムを破壊!借りるぜジャック!」

ジャック「ふん…勝手にしろ」

クロウ「バトルだ!俺はレッド・デーモンズで、アンティーク・ギアワイバーンを攻撃!

ロジェ「ぐうっ!」LP3000

クロウ「続け!驟雨のライキリ!ダイレクトアタック!」

ロジェ「ぐああああぁぁぁっ!」LP400

ジャック「よし、繋がった!」

クロウ「シンジやガキ共達の怒り、この一撃に込めるぜ!」

ロジェ「コモンズ如きが…!」

クロウ「蒼炎のシュラで、ダイレクトアタ――」

ロジェ「コモンズ如きが、シティの真の権力者に勝てると思うなぁぁ!!」

ロジェ「永続罠発動!《古代の機械蘇生(アンティーク・ギアリボーン)》!」

ロジェ「自分フィールドにモンスターが存在しない時、 墓地のアンティーク・ギアモンスター1体の攻撃力を200ポイントアップさせて特殊召喚する!」

ロジェ「蘇れ、《古代の機械飛竜(アンティーク・ギアワイバーン》!ATK1900」

ロジェ「さらに、アンティーク・ギアキャッスルの効果で攻撃力は300アップ!ATK2200」

ロジェ「アンティーク・ギアワイバーンが召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキからアンティーク・ギアと名のつくカード一枚を手札に加える。私は、《古代の機械猟犬(アンティーク・ギアハウンドドッグ)》 を選択!」

クロウ「ちっ…凌ぎやがったか!俺はカードを三枚伏せて、ターンエンド」

クロウ「だがな、俺達コモンズが抱えてきた苦しみはこんなもんじゃねぇ。てめぇにはしっかりと償ってもらうぜ…」

ロジェ「ふ……ははは……はははははは!面白い事を言う!」

ロジェ「口先ばかりで行動を起こさぬからこそ、長年トップスに抑えられてきたコモンズ風情が」

ロジェ「良かろう、ならばこの私を屈服させてみるがいい。出来ればの話だがな」

ジャック「随分と大口を叩いたな。この状況では、お前にとても勝ち目があるとは思えんが」

ロジェ「言っただろう?私の勝利は絶対だと。残念ながら、お前達はまだその方程式を崩せてもいないのだよ」

ジャック「何?」

ロジェ「私のターンッッッ!!」

ロジェ「私は、《古代の機械猟犬(アンティーク・ギアハウンドドッグ)》 を召喚!ATK600」

ロジェ「アンティーク・ギアハウンドドッグが召喚に成功した場合、相手に600ポイントのダメージを与える!」

ジャック「ぐうっ」LP2200
クロウ「くっ…!」LP2200

ロジェ「さらに、アンティーク・ギアハウンドドッグのもう一つの効果発動!」

ロジェ「1ターンに1度、自分の手札・フィールドから、アンティーク・ギアによって決められたモンスターを墓地へ送り、 融合モンスター1体を融合召喚する!」

ロジェ「私はアンティーク・ギアハウンドドッグ、ワイバーン、手札の《古代の機械兵士(アンティーク・ギアソルジャー)》二体を融合する!」

クロウ「四体融合だと!?」

ロジェ「古の魂受け継ぎし機械仕掛けの猟犬どもよ!その10の首混じり合わせ、混沌にして絶大なる力とならん! 」

ロジェ「融合召喚!」

ロジェ「現れろ、レベル10!《古代の機械混沌巨人(アンティーク・ギア・カオス・ジャイアント)》!ATK4500」

クロウ「でけぇ…」

ジャック「………」

ロジェ「見ろ!この世の全てを形無き混沌に帰す、究極破壊神の姿!その力の前にひれ伏すがいい!」

ロジェ「カオス・ジャイアントはモンスター全てに1回ずつ攻撃できる。バトルだ!」

クロウ「そうはいかねぇ!罠発動!《強制脱出装置》!」

クロウ「フィールドのモンスター1体を対象とし、そのモンスターを手札に戻す!わりぃな、究極破壊神様には早々に退場してもらうぜ!」

ロジェ「無駄だ!このカードは魔法・罠カードの効果を受けず、 相手はバトルフェイズ中にモンスターの効果を発動できない!」

クロウ「なんだと!?」

ジャック「くっ…」

ロジェ「さぁ、幕を引いてやろう。やれ、アンティーク・ギア・カオス・ジャイアント!目障りなコモンズを葬り去れッッ!!」

クロウ「罠発動!《シンクロ・バリアー》!」

クロウ「自分フィールド上に存在するシンクロモンスター1体をリリースし、次のターンのエンドフェイズ時まで、自分が受ける全てのダメージを0にする!ライキリをリリース!」

ロジェ「くぅっ…!だがどの道、モンスターの全滅は免れはしない!」

ジャック「いいや、我が魂レッド・デーモンズは安全地帯により破壊されない!」

ロジェ「どこまでも、どこまでもどこまでも~~っ!」

ジャック「貴様の腕は悪くない。しかし対戦している俺にはわかる、貴様はデュエルを自らの野暮を果たす為に利用しているだけに過ぎないという事が」

ジャック「覚えておけ、デュエルとは魂と魂のぶつかり合い!その覚悟無き者に、俺は死んでも負けん!」

ロジェ「元キングが!」

ジャック「エンド宣言がまだだが?」

ロジェ「っ…ターンエンド」

ジャック「俺のターン!」

ジャック「永続罠、《ウィキッド・リボーン》!」

ジャック「ライフを800ポイント払うことで、墓地に存在するシンクロモンスター1体をモンスター効果を無効にして特殊召喚する!」LP1400

ロジェ「墓地のシンクロ…?まさかっ」

ジャック「蘇れ、《A BF-驟雨のライキリ》!ATK2600」

ジャック「いくぞ、バトルだ!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトで、アンティーク・ギア・カオス・ジャイアントを攻撃!」

ロジェ「血迷ったか!?レッド・デーモンズの攻撃力は3000、カオス・ジャイアントには到底及ばぬ!」

クロウ「そいつはどうかな?」

ジャック「俺にはまだ希望がある。仲間の、クロウが最後に繋いでくれたカードが!リバースカードオープン!」

ジャック「罠カード、《BF-アンカー》! ライキリをリリース!」

ロジェ「っ!?」

クロウ「自分フィールドのBF1体をリリースし、シンクロモンスター1体を選択。選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズまで、 リリースしたモンスターの攻撃力分アップする!」

ロジェ「ば、バカな…!」

ジャック「よって、スカーライトの攻撃力は2600ポイントアップ!ATK5600」

ロジェ「ふ……あはは……」

ジャック「受けてみろ、灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!」

ロジェ「あははははははは!!」LP0

クロウ「やったぜ!」

ジャック「当然だ、俺は誰にも負けん。奴に勝つまではな」

ロジェ「…誰にも負けん?これまた面白い事を言う」

ロジェ「次元統合が完成すれば、我々も無事では済まない。いいか、覚えておけ。どっちにしても、お前達は負ける運命にあるのだ!」

ロジェ「勝負に勝って試合に負けるのではない、お前達は試合に勝って勝負に負けたのだ!どうだ、焦るだろう?え?絶望するだろう!?あははは……」がくっ

クロウ「ったく…負け惜しみだけ言って気絶しやがった」

ジャック「次元統合など完成しない。全てが終わった時、俺は奴と決着をつける。それに勝利した時こそ、俺は真のキングとして君臨できる」

クロウ「ああ。信じるしかねぇな、あいつを」

ジャック「ふん…」

クロウ「っておい、どこ行くんだよ?」

ジャック「言ったはずだ、俺は徒党など組まん。ならばせめて、奴が次元統合とやらを阻止する姿をその目に刻んでから帰っても良かろう」

クロウ「本当、素直じゃねぇな…」

セレナ「あれだけ居たアカデミア兵も、今や人の影すらないか」

リン「それじゃあ、これも…」

カイト「もはや言うまでもない」

遊矢「………」

黒咲「こいつらは自分のした事の報いを受けただけだ。先を急ぐぞ」

「報いねぇ…それはどうかな?彼らは弱いからカードになったんだよ」

セレナ「っ!?」

黒咲「貴様は…!」

ユーリ「随分と派手にやってくれたねぇ。でも、なかなか面白かったよ」

バレット「セレナ様、お久しぶりです」

セレナ「バレット!」

遊矢(ユーリにバレット…?いや、それより…)

柚子(どうして、ブレスレットが反応しない…?今までは遊矢に似た人が二人以上集まれば、どちらかが飛ばされていたはず…)

リン「え?遊矢?」

瑠璃「遊矢じゃないわ。彼はユーリ。私達をアカデミアにさらった張本人」

リン「っ!?」

ユーリ「そんな怖がらなくてもいいじゃん。命令されてやったことなんだから」

ユーリ「でも、せっかくの仕事を台無しにしてくれた罪は重いよ。わかるよねぇ、遊矢?」

リン「遊矢…」

遊矢「…大丈夫だ、俺の側に居ろ」

リン「うん…」

黒咲「…俺にやらせろ、貴様らは手を出すな」

瑠璃「兄さん…」

黒咲「故郷を破壊し、仲間達をカードにし、妹の未来を打ち砕いた貴様だけは絶対に生かして帰さん。ここで始末する!」ガチャ

バレット「アカデミアの制服…貴様が天上院明日香だな?」

明日香「そういうあなたは、アカデミアね?」

バレット「プロフェッサーの命により、お前は私が始末する!」ガチャ

明日香「いいわ、相手になってあげる」ガチャ

柚子「明日香さん…」

明日香「バレットは私が食い止める。遊矢達はプロフェッサーの元へ急いで」

黒咲「行け、俺も後から必ず追う!」

瑠璃「兄さん…!」

カイト「お前一人に手柄は渡さん。俺も残ろう」

遊矢「カイト…」

カイト「安心しろ、俺達は絶対に負けない」

黒咲「それまでの間、瑠璃は頼んだぞ」

遊矢「…ああ、わかってる。行くぞ」

明日香「場所を変えるわ」

バレット「好きにしろ、同じことだ」

アカデミア、遊勝塾

バレット「ここは?」

明日香「私達のデュエルスクール、遊勝塾よ」

バレット「遊勝塾?」

明日香「先生の、榊遊勝が成立した塾。対戦相手も観客も、全ての人を笑顔にする事をモットーとしたね」

バレット「笑顔だと…?」

明日香「私はもう誰もカードさせないと誓った。先生も遊矢達も、アカデミア兵だって」

明日香「それが私の決意であり、カードにされた者への償い」

バレット「だが私が受けたプロフェッサーの命は、お前を探し出し、カードにすること」

バレット「お前が笑顔のデュエルを望むなら、それでいい。その信念をどこまで貫けるか、見極めてやる」

明日香「デュエル!」
バレット「デュエル!」

ユーリ「あーあーまた逃げられちゃったよ。僕としたことが、同じ失敗を二度も繰り返しちゃうなんて」

ユーリ「まあでも、カード化した君達を遊矢への手土産にするのも悪くないかもね」

カイト(ユーリ…遊矢の中にユートとユーゴが居るとするなら、こいつが融合次元の…)

黒咲「先に行かせろカイト。手出しは無用だ」

カイト「行けるか?」

黒咲「言ったはずだ、こいつは仲間を、家族を、応援してくれた子供らを奪った。その無念は、必ず晴らす!」

カイト「…わかった。 必ず勝て」

ユーリ「セレナや紫雲院素良もそうだったけど、本当君達ってサシの勝負を好むよね。お陰でこっちはいい迷惑だよ」

ユーリ「その無駄なプライド、彼の影響かな?」

黒咲「貴様に言う必要はない」

ユーリ「あ、そ。ならさっさと始めようか」ガチャ

黒咲「デュエル!」
ユーリ「デュエル!」

バレット「先んずれば人を制す!私のターン!」

バレット「私は《キャリア・センチネル》を召喚!ATK1500」

バレット「このカードが召喚に成功した時、デッキから獣戦士族モンスター1体を手札に加える!」

バレット「私が加えるのは、《漆黒の豹戦士パンサーウォリアー》!」

バレット「そしてカードを一枚伏せ、ターンエンド」

明日香「私のターン、ドロー!」

明日香「私は手札から、《マンジュ・ゴッド》を召喚!ATK1400 」

明日香「このカードが召喚・反転召喚に成功した時、デッキから儀式モンスター1体または儀式魔法を手札に加える」

明日香「私は手札に加えた儀式魔法、《機械天使の儀式》を発動!」

バレット「儀式魔法…?」

明日香「レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、 サイバー・エンジェル1体を儀式召喚する」

明日香「私は手札にあるレベル6の《サイバー・プリマ》をリリース!」

明日香「儀式召喚!」

明日香「現れなさい、《サイバー・エンジェル-韋駄天-》!ATK1600

明日香「韋駄天の効果発動!」

明日香「このカードが特殊召喚に成功した時、墓地から儀式魔法一枚を手札に加える!」

明日香「手札に戻した《機械天使の儀式》を再び発動!」

明日香「手札のレベル8、《終焉の王デミス》をリリース!」

明日香「儀式召喚!」

明日香「現れなさい、《サイバー・エンジェル-荼吉尼-》!ATK2700

バレット「ほぅ、一気に二体の儀式モンスター」

明日香「荼吉尼が召喚に成功した時、相手は自分のフィールドのモンスター1体を墓地へ送らなければならない!さあ、選びなさい」

バレット「…私の場にはキャリア・センチネルが一体。選択の余地はないか」

明日香「これであなたの場にモンスターはいない。バトルよ!」

明日香「 私は荼吉尼で、ダイレクトアタック!」

バレット「そうはいかん!罠発動!《神風のバリア -エア・フォース-》!」

バレット「相手モンスターの攻撃宣言時、相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て持ち主の手札に戻す!」

明日香「な!?全てのモンスターを!?」

バレット「大量展開でのワンターンキル…脱走の身でありながらも技量は確かにある。だが、その程度でアカデミアに勝てると思うな!」

明日香「…私はこれでターンエンド」

バレット「私のターン!」

バレット「私は永続魔法、《獣闘機融合装置(ビーストボーグ・フュージョナー)》を発動!」

バレット「1ターンに1度、自分の手札・フィールドから決められたモンスターを墓地へ送り、ビーストボーグ1体を融合召喚する!」

バレット「私は手札の《ダーク・センチネル》と《漆黒の豹戦士パンサーウォリアー》を融合!」

バレット「融合召喚!」

バレット「現れいでよ、レベル6!《獣闘機パンサー・プレデター》!ATK1600」

バレット「パンサー・プレデターは1ターンに1度、攻撃力の半分のダメージを与える事ができる!」

明日香「ぐっ…」LP3200

バレット「続けてバトルだ!私はパンサー・プレデターで、ダイレクトアタック!」

明日香「ああああぁぁぁぁっ!」LP1600

バレット「私はカードを二枚伏せて、ターンエンド」

バレット「どうした?これで終わりか?」

明日香「誰が…こんなところで。私のターン!」

明日香「私は再び、《マンジュ・ゴッド》を召喚!ATK1400

明日香「この効果で、再びデッキから儀式モンスター1体または儀式魔法を手札に加える」

バレット「二度目はない!永続罠、《スキルドレイン》!」

バレット「私はライフ1000ポイントを払い、このカードが魔法・罠ゾーンに存在する限り、全てのモンスター効果は無効となる!」LP3000

明日香「モンスター効果が無効に…でも私には、まだこのカードがある!」

明日香「儀式魔法、《機械天使の儀式》を発動!」

明日香「私はフィールドのマンジュ・ゴッド、手札の韋駄天をリリース!」

明日香「儀式召喚!」

明日香「今一度舞台に!《サイバー・エンジェル-荼吉尼-》!ATK2700

明日香「韋駄天がリリースされたことにより、自分フィールドの儀式モンスターの攻撃力・守備力は1000ポイントアップする!ATK3700」

明日香(スキルドレインがある限り、モンスター効果は使えない。でも攻撃力ならこっちが上。効果が駄目なら攻撃力で…)

バレット「リバースカードオープン!」

明日香「な!?」

バレット「永続罠、《鉄鎖の獣闘機勲章》!」

バレット「相手フィールドにモンスターが特殊召喚された時にのみ発動。このカードがある限り、お前のモンスターは攻撃できず、表示形式の変更もできず、戦闘では破壊されない!」

明日香「くっ…」

バレット「自分フィールドに獣闘機モンスターが存在しない場合、このカードは破壊される」

バレット「しかしこれで、お前はモンスター効果が使えず、攻撃もできない。まさに八方ふさがり、手も足も出んということだ!」

明日香(融合モンスターの攻撃力の低さまで補っていたなんて…強い、ここまでの罠戦術を…)

バレット「アカデミアは自らの理想郷を創るべく、何の罪もないエクシーズ次元を蹂躙した」

バレット「…確かに、その行動は決して善ではないだろう」

明日香「?」

バレット「4つの世界を統一して再生する計画、アークエリア・プロジェクト。いずれ再生されるとはいえ、その目的はもはや燃料同然」

バレット「犠牲になった人々はもちろん、生き残った者が抱く心の痛みはとてつもなく辛いものになる」

バレット「だからこそ赤馬零児はランサーズを結成した。エクシーズ次元の反逆も覚悟の上、憎まれるのも当然だ」

バレット「だが私は戦士、その思いをも打ち砕くと決めた!プロフェッサーの考えるより良き未来の為に!」

明日香「より良き未来の為になんの罪もない人々をカードにする…そんな権利はアカデミアにはないわ!」

バレット「そう思うなら、この私を倒してみせろ!証明しろ!自らの正義こそが正しいと!もっともこの状況では、お前に出来ることは何もないだろうがな」

明日香「…私はこれでターンエンド」

バレット「私は魔法カード、《マジック・プランター》を発動!」

バレット「自分フィールドの永続罠一枚をコストに、カードを二枚ドローする」

バレット「私はスキルドレインを墓地に送り、デッキからカードを二枚ドロー!」

明日香(手札0からの二枚ドロー…でもこれでモンスター効果が復活した。ということは…)

バレット「続いてパンサー・プレデターの効果により、攻撃力の半分のダメージを相手に与える!」

明日香「ぐっ…!」LP800

明日香(まずい、このままじゃ次のターンで…!)

バレット「永続罠、鉄鎖の獣闘機勲章のさらなる効果発動!

バレット「相手がダメージを受けた時、相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力はその数値分だけダウンする!」

バレット「よって、荼吉尼の攻撃力は800ポイントダウン!ATK2900

バレット「私はカードを二枚伏せ、ターンエンド」

明日香(また伏せカードを…スキルドレインを消したのは、パンサー・プレデターの効果で決着をつける為。私の読みが正しいのなら…)

バレット「さあどうした!?アカデミアのやり方が非情だというなら、それを証明しろ!所詮力無き正義では、何も成し遂げることはできぬ!見せてみろ、お前の執念を!」

明日香「私のターン!」

明日香「私は魔法カード、《強欲で貪欲な壺》を発動!」

明日香「デッキの上から10枚のカードを裏側表示でゲームから除外し、カードを二枚ドローする!」

明日香(来た!)

明日香「私は勝つ!このターンで!」

明日香「儀式魔法、《機械天使の絶対儀式》発動!」

明日香「レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、自分の手札・フィールドのモンスターをリリース、 またはリリースの代わりに墓地の天使族か戦士族モンスターをデッキに戻し、 サイバー・エンジェル1体を儀式召喚する!」

明日香「私は墓地のマンジュ・ゴッド、韋駄天をデッキに戻し、儀式召喚!」

明日香「無窮なる力を秘めし光の天使よ。あまねく世界にその姿現し万物を照らせ!」

明日香「降臨せよ、レベル10!《サイバー・エンジェル-美朱濡-》!ATK3000」

バレット「レベル10…攻撃力3000…」

明日香「美朱濡のモンスター効果発動!」

明日香「儀式召喚に成功した時、エクストラデッキから特殊召喚された相手フィールドのモンスターを全て破壊し、 破壊したモンスターの数×1000ポイントのダメージを与える!」

バレット「通さん!私はライフを1000ポイント払い、永続罠、《スキルドレイン》を発動!」LP2000

明日香「二枚目のスキルドレイン…!」

バレット「今のうちに言っておこう、パンサー・プレデターが戦闘で破壊された時、素材としたモンスター1組を墓地から特殊召喚する」

バレット「そうなれば、発動中の永続魔法、ビーストボーグ・フュージョナーによって再度融合が可能になる。無論、スキルドレインの効果でモンスター効果は使えないが…」

明日香「そう、でもそれはあなたに次のターンがあるとすればの話ね」

バレット「なんだと?」

明日香「私は手札から、魔法カード、《受け継がれる力》を発動!」

明日香「自分フィールドに存在するモンスター1体をリリースすることで、その攻撃力分の数値を味方モンスターに与える!」

明日香「私がリリースするのは、サイバー・エンジェル-荼吉尼!よって美朱濡の攻撃力は2700ポイントアップ!ATK5700」

バレット「攻撃力5700!?バカなっ!」

明日香「デュエルは力だけじゃない!私は信じてる、本当のデュエルはみんなが笑顔で楽しむもの」

バレット「楽しむもの…?」

明日香「遊矢が言うように、それは自分のデュエルを押し付けているだけかもしれない。どんなに楽しんでも、デュエルは勝負事。負ければ悔しいし、辛くもなる。その理想を全ての人に届けるのは無理かもしれない」

明日香「それでも私は、自分が正しいと思う道を決めた!理想郷なんて創らせない!四つの次元の平和を守り抜く!」

明日香「バトルよ!サイバー・エンジェル-美朱濡で、パンサー・プレデターを攻撃!」

バレット「…そうか、それがお前の決意の証。天上院明日香、お前を誇り高き戦士と認めよう」

バレット「罠発動!《名誉の獣闘機勲章》!」

バレット「自分フィールドの獣闘機融合モンスターが攻撃対象に選択された時、対処モンスター1体モンスターを破壊し、素材となったモンスター1組を墓地から特殊召喚する!」

明日香「な!?」

バレット「蘇れ、《ダーク・センチネル》!ATK1500《漆黒の豹戦士パンサーウォリアー》ATK2000」

バレット「その後、互いのプレイヤーはこの効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力の合計分のダメージを受ける!」

明日香「…そう、それがあなたの決意」

バレット「私はアカデミアの戦士、プロフェッサーの考える良き未来を信じると決めた。その邪魔立てをする者は全て倒す。その考えは変わらない。何があってもだ」

明日香「私も、私の決意は変わらない」

バレット「…その信念、敬意を表する。名誉の獣闘機勲章の効果!」

バレット「ダーク・センチネルの攻撃力は1500、パンサーウォリアーの攻撃力は2000!」

バレット「その合計、3500のダメージだ!」

バレット(プロフェッサー…)

明日香(遊矢、柚子、先生…)

バレット(必ず、より良き未来を!)LP0
明日香(後はお願いね…)LP0

ユーリ「エクシーズ次元の…瑠璃のお兄ちゃんだっけ?はっきり言って期待できそうにないなぁ、リンやセレナに比べても、瑠璃は特に大したことなかったし」

黒咲「無駄口は終わりか?」

ユーリ「まあいいや、少しは楽しませてよね。僕のターン!」

黒咲LP4000

ユーリLP4000

ユーリ「僕は手札から、《捕食植物オフリス・スコーピオ》を召喚!ATK1200」

ユーリ「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、手札のモンスター1体を墓地へ送り、デッキからオフリス・スコーピオ以外の捕食植物1体を特殊召喚する」

ユーリ「僕が特殊召喚するのは、《捕食植物ダーリング・コブラ》!ATK1000

ユーリ「ダーリング・コブラが捕食植物の効果で特殊召喚に成功した時、デッキから融合またはフュージョンと名のつく魔法カード一枚を手札に加える!」

ユーリ「そして加えた魔法カード、《置換融合》を発動!」

ユーリ「融合するのは、オフリス・スコーピオとダーリング・コブラ!」

ユーリ「融合召喚!」

ユーリ「出でよ、レベル7!《捕食植物キメラフレシア》!ATK2500」

ユーリ「僕はカードを一枚伏せて、ターンエンド。さあ、来るならきなよ。瞬殺してあげる」

黒咲「俺のターン!」

黒咲「俺は《RR-バニシング・レイニアス》を召喚!ATK1300」

黒咲「このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンのメインフェイズに1度、手札からレベル4以下のRRを特殊召喚する!」

黒咲「俺が選択するのは、《RR-トリビュート・レイニアス》!ATK1800

黒咲「このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンのメインフェイズ、デッキからRR1枚を墓地へ送る!」

黒咲「さらに、自分フィールドにRRが存在する時、《RR-ファジー・レイニアス》を特殊召喚できる!ATK500」

黒咲「俺はレベル4のバニシング・レイニアス、トリビュート・レイニアス、ファジー・レイニアスでオーバーレイ!」

黒咲「雌伏のハヤブサよ。逆境の中で研ぎ澄まされし爪を挙げ、反逆の翼翻せ!」

黒咲「エクシーズ召喚!」

黒咲「現れろ、ランク4!《RR-ライズ・ファルコン》!ATK100」

ユーリ「ふーん、攻撃力100のモンスター…」

黒咲「ライズ・ファルコンの効果発動!」

黒咲「オーバーレイ・ユニットを1つ取り除き、 相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体の攻撃力だけこのモンスターの攻撃力をアップする!ATK2600」

カイト「これで攻撃力がキメラフレシアを上回った」

黒咲「さらに、オーバーレイ・ユニットとして墓地に送ったファジー・レイニアスの効果により、デッキからファジー・レイニアス1体を手札に加える!」

黒咲「バトルだ!俺はライズ・ファルコンで、キメラフレシアを攻撃!」

ユーリ「ま、そんな効果があるとは思ったけどさ、君ちょっと無警戒過ぎだよ」

ユーリ「キメラフレシアの効果発動!」

ユーリ「このモンスターが戦闘を行う攻撃宣言時、その相手モンスターの攻撃力は1000ダウンし、 キメラフレシアの攻撃力を1000アップする!」

黒咲「なんだと?」

ユーリ「よって、君のライズ・ファルコンの攻撃力は1600に下がり、僕のキメラフレシアの攻撃力は3500にアップ!」

黒咲「ぐうっ!」LP2100

カイト「まずい、隼のモンスターが返り討ちに。このままでは次のターンで…」

黒咲「俺は速攻魔法、《RUM-ラプターズ・フォース》を発動!」

黒咲「バトルによって破壊されたライズ・ファルコンを特殊召喚し、ランクが1つ高いRRにランクアップさせる!」

黒咲「獰猛なるハヤブサよ。激戦を切り抜けしその翼翻し、寄せ来る敵を打ち破れ!」

黒咲「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

黒咲「現れろ、ランク5!《RR-ブレイズ・ファルコン》!ATK1000」

黒咲「ブレイズ・ファルコンの効果!このカードにオーバーレイ・ユニットがある時、ダイレクトアタックができる!」

ユーリ「くっ…」LP3000

黒咲「さらに、ブレイズ・ファルコンが相手にバトルダメージを与えた時、 相手フィールドのモンスター1体を破壊する!」

ユーリ「…なかなかやるね、そうこなくちゃ」

黒咲「俺はこれでターンエンド」

ユーリ「僕のターン!」

ユーリ「このスタンバイフェイズ、キメラフレシアの効果発動!」

ユーリ「このカードが墓地へ送られた次のスタンバイフェイズ、 デッキから融合またはフュージョンカード一枚を手札に加える!」

ユーリ「罠発動!《捕食植物蘇生(プレデター・プランツ・リボーン)》!」

ユーリ「墓地の捕食植物1体を特殊召喚する!」

ユーリ「蘇れ、《捕食植物キメラフレシア》!ATK2500」

ユーリ「バトルだ!僕はキメラフレシアで、ブレイズ・ファルコンを攻撃!」

ユーリ「キメラフレシアの効果により、ブレイズ・ファルコンの攻撃力を1000ポイント下げ、キメラフレシアの攻撃力を1000ポイントアップ!ATK3500」

カイト「ブレイズ・ファルコンの攻撃力が0に…!」

黒咲「俺はトリビュート・レイニアスの効果で墓地に送った罠カード、《RR-レディネス》の効果を発動!」

黒咲「このカードを除外し、このターンに受けるバトルダメージを0にする!」

ユーリ「僕はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

ユーリ「よく頑張るねぇ、でも良かったよ。今までカードにして来た奴らは口先ばかりで大したことなかったし」

黒咲「何故瑠璃を狙う?貴様と遊矢、ユートの関係はなんだ?」

ユーリ「さあ?命令に従っただけさ。それにあんな無愛想な奴と一緒にしないでよね」

ユーリ「知りたいなら、僕を倒してさっさとプロフェッサーを問い詰めにでも言ったら?ま、無理なんだけどさ」

黒咲「…俺のターン!」

黒咲「俺は《RUM-ソウル・シェイブ・フォース》を発動!」

黒咲「ライフ半分を払い、墓地のRRエクシーズモンスター1体を特殊召喚し、そのモンスターよりランクが2つ高いエクシーズモンスター1体を特殊召喚する!」LP1050

黒咲「俺は墓地のライズ・ファルコンを特殊召喚し、オーバーレイ!」

黒咲「誇り高きハヤブサよ。英雄の血潮に染まる翼翻し 革命の道を突き進め!」

黒咲「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

黒咲「現れろ!ランク6!《RR-レヴォリューション・ファルコン》!ATK2000」

黒咲「レヴォリューション・ファルコンの効果発動!」

黒咲「このモンスターがRRエクシーズモンスターを素材としている時、相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える!」

ユーリ「くうっ…」LP1750

黒咲「バトルだ!レヴォリューション・ファルコンで、ダイレクトアタック!」

カイト「奴のライフは1750、これが決まれば…」

黒咲「革命の火に焼かれて、散れ!レヴォリューショナル・エアレイド!」

ユーリ「甘いよ!永続罠、《拷問車輪》!」

ユーリ「相手フィールドのモンスター1体を対象として発動。これにより、対象となったレヴォリューション・ファルコンは攻撃できず、表示形式の変更もできない!」

黒咲「くっ…」

ユーリ「危ない危ない、でも万策が尽きたようだね。早くターンエンドしなよ」

黒咲「………」動く

ユーリ「…?ああそう、言い忘れたけど拷問車輪は僕のスタンバイフェイズ毎に君に500ポイントのダメージを与えるからね」

黒咲「…俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

ユーリ「僕のターン!」

ユーリ「そしてスタンバイフェイズ、拷問車輪により500ポイントのダメージを与える!」

黒咲「ぐっ…」LP550

黒咲(《回避》か…これがあれば)

ユーリ「同時にキメラフレシアの効果により、デッキから融合またはフュージョンカード一枚を手札に加える!」

ユーリ「僕は、《捕食植物フライ・ヘル》を召喚!ATK400」

ユーリ「んじゃ、そろそろ始めますか」

黒咲「…永続罠、《RR-ロック・チェーン》!」

黒咲「1ターンに1度、自分フィールドのRRの攻撃力の合計より高い攻撃力を持つモンスターが相手フィールドに特殊召喚された時、そのモンスターの表示形式を変更する!」

ユーリ「慌ててそんなことしても無駄。僕は手札を一枚墓地に送り、速攻魔法、《超融合》を発動!」

黒咲「超…!」

カイト「融合!?」

ユーリ「自分・相手フィールドから融合モンスターカードによって決められたモンスターを墓地に送り、融合召喚を可能にする!」

黒咲「なんだと!?」

ユーリ「僕はフライ・ヘルと、君のレヴォリューション・ファルコンを融合する!」

ユーリ「心配しなくても君のモンスターの口上もちゃんと言ってあげるよ」

ユーリ「誇り高き隼よ、美しき花とひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!」

ユーリ「融合召喚!」

ユーリ「現れろ!飢えた牙持つ毒龍、レベル8!《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》!ATK2800」

カイト「フュージョン・ドラゴンだと…!」

黒咲(間違いない、こいつは…)

ユーリ「ロック・チェーンの効果はフィールドのRRの攻撃力の合計より高い攻撃力を持つモンスターが相手フィールドに特殊召喚された時のみ。でも残念、君の場にはRRどころか壁モンスターすらいない。つまりこれで終わりってことなんだよ」

ユーリ「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

黒咲「…アクション魔法、《回避》発動!相手モンスター1体の攻撃を無効にする!」

ユーリ「…?ああ、アクションカードか。あったねぇそんなのも」

ユーリ「でもさぁ、手札にすらない拾ったカード使うなんてズルくない?」

黒咲「はぁ……はぁ……」

ユーリ「まあいいや、僕はこれでターンエンド」

ユーリ「随分とお疲れみたいだけど、まだ頑張るつもり?なんならサレンダーしてもいいんだよ?どうせ僕には勝てないんだし」

黒咲「…絶体絶命の崖っぷちに追い込まれようと屈指はしない。貴様を打ち倒し、本当の意味で瑠璃やユートを取り戻すまでは!」

ユーリ「立派立派。けどさぁ君、次のターンで終わりだよ?」

黒咲「終わらん!例え俺が朽ち果てようともその意思はカイトに、遊矢に、残された者に受け継がれる!」

黒咲「そして必ず、貴様達アカデミアを殲滅する!」

カイト「隼…」

黒咲「俺のターン!」

黒咲「俺は《RR-ラスト・ストリクス》を召喚!ATK100

黒咲「ラスト・ストリクスのモンスター効果!」

黒咲「このカードをリリースし、エクストラデッキのRR1体を守備表示で特殊召喚する!」

黒咲「飛翔しろ、ランク8! 《RR-サテライト・キャノン・ファルコン》!DEF2000」

黒咲「この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズにエクストラデッキに戻る。 そしてこのターン、相手が受ける戦闘ダメージは0になる」

ユーリ「せっかくの攻撃力3000が守備表示…しかも戦闘ダメージが与えられないんじゃねぇ」

黒咲「ようやく取り戻したんだ…もう、失う訳にはいかない」

ユーリ「あ?」

黒咲「アカデミアに故郷を破壊され妹を奪われたあの日から、俺は全てを奪い返すべく戦場で生きて来た」

黒咲「瑠璃やユートだけではない。俺達は、多くのものを失いすぎた…!」

黒咲「俺達は負けん。 約束…したからな。この戦いを終わらせ、一緒に…俺達の故郷、ハートランドに帰ると!」

黒咲「手札から、《RUM-スキップ・フォース》を発動! サテライト・キャノン・ファルコンを素材に、オーバーレイ!」

黒咲「その効果により、ランクが二つ高いRRをエクシーズ召喚する!」

黒咲「究極至高のハヤブサよ。数多なる朋友の意思を継ぎ、勝利の天空へ飛び立て!」

黒咲「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

黒咲「現れろ、ランク10! 《RR-アルティメット・ファルコン》!ATK3500

ユーリ「ランク10…」

黒咲「バトルだ! アルティメット・ファルコンで、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを攻撃!」

黒咲「ファイナル・グロリアス・ブライト!」

ユーリ「だけど、君自身のラスト・ストリクスの効果で僕のダメージはない。しかも融合召喚したスターヴ・ヴェノム破壊された時、相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する!」

黒咲「アルティメット・ファルコンは、一切のカード効果を受けない!」

ユーリ「ちっ…!」

黒咲「俺はこれでターンエンド。と同時に、アルティメット・ファルコンの効果発動!」

黒咲「互いのエンドフェイズ毎に、相手モンスターの攻撃力は1000ダウンし、相手の場にモンスターが存在しない場合、1000ポイントのダメージを与える!」

ユーリ「ぐうぅぅっ!」LP750

カイト(よし、奴のライフが1000を切った。隼の場には無敵とも言える完全耐性を持つアルティメット・ファルコンが居る。次のターンで…)

ユーリ「くくく……」

黒咲「?」

ユーリ「はははは……あはははははははは!!」

ユーリ「いい、中々いけてるよ君!最初は遊矢の見せしめ程度に思ってたけど、期待を遥かに超えてくれた」

ユーリ「このデュエル、意地でも勝たないとね」

黒咲「瑠璃は渡さん。そして二度と、貴様が遊矢に会うことはない!」

ユーリ「ああその事?心配しなくても、僕はもう瑠璃を狙ったりしない」

カイト「何?」

ユーリ「最初はそうだったさ…僕は気づいた時からアカデミアの生徒で、いつだって一人…誰かと関わるのはデュエルの時だけだった」

ユーリ「そんな時、プロフェッサーが声をかけてくれたんだ。アークエリア・プロジェクトが始まれば、好きなだけデュエルできるし、倒した相手をカードにしていいって言ってくれた」

ユーリ「それからはずっと楽しかった…カードにすればするほど、プロフェッサーも喜んでくれた」

ユーリ「でもね、もうそんなことどうでもいい」

黒咲「?」

ユーリ「みんな、みんなカードにするんだ……遊矢も柚子もセレナも瑠璃もリンも…プロフェッサーも!」ニヤッ

ユーリ「だってさ、それって僕が最強ってことじゃん!?」

黒咲「っ!」

カイト(最強だと…!)

ユーリ「僕のターン!」

ユーリ「僕は墓地の魔法カード、《置換融合》の効果発動!」

ユーリ「このカードを除外し、墓地の融合モンスター1体をエクストラデッキに戻すことで、デッキからカードを一枚ドローする!」

ユーリ「僕が選ぶのは、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン。カードを一枚ドロー!」

ユーリ「魔法カード、《死者蘇生》を発動!」

ユーリ「僕は超融合のコストとして墓地に送った《捕食植物テッポウリザード》を呼び戻す!ATK1200」

ユーリ「テッポウリザードが墓地から特殊召喚に成功した時、デッキから一枚ドロー!」

ユーリ「さらに僕は、《捕食植物スキッド・ドロセーラ》を通常召喚!ATK800」

カイト(場に二体の捕食植物…またスターヴ・ヴェノムを…)

ユーリ「アルティメット・ファルコンはカード効果を受けないんだっけ。なら最初は栄養の準備をしないとね。魔法カード、《ネクロマンシー 》!」

ユーリ「これにより、相手の墓地からランダムに4体のモンスターを相手フィールド上に守備表示で特殊召喚する!」

黒咲「なんだと!?」

カイト「相手のフィールドに四体のモンスター!?」

RR-バニシング・レイニアス:ATK1300

RR-ライズ・ファルコン:ATK100

RR-ブレイズ・ファルコン:ATK1000

RR-レヴォリューション・ファルコン:ATK2000

ユーリ「さらに、この効果で特殊召喚したモンスターが破壊される度に、 相手フィールド上に存在するモンスター1体の攻撃力を600ポイントダウンする」

黒咲「だが、アルティメット・ファルコンは…」

ユーリ「カード効果を受けないんでしょ?わかってるさ」

ユーリ「感謝してよ、僕とのデュエルで二度もこいつを拝めるのは君が初めてだ」

ユーリ「魔法カード、《融合》を発動!」

ユーリ「魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!

ユーリ「融合召喚!」

ユーリ「現れろ!飢えた牙持つ毒龍、レベル8!《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》!ATK280

ユーリ「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!」

ユーリ「このカードが融合召喚に成功した時、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、 その攻撃力分だけスターヴ・ヴェノムの攻撃力をアップする!」

黒咲「っ!?」

カイト「なんだと!?」

ユーリ「RR-レヴォリューション・ファルコンの攻撃力を頂くよ!ATK4800」

カイト「攻撃力4800!」

黒咲「………」ググツ

ユーリ「ばいばい」ニコッ

ユーリ「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、アルティメット・ファルコンを攻撃!」

黒咲「ぐああああぁぁぁぁっ!」LP0

黒咲「ぐはっ」倒れこむ。

カイト「………」

黒咲「ぐっ……あっ……」

ユーリ「残念、アカデミアの殲滅はできなかったね。まあでも、あんまり自分を責めるもんでもないよ。君は十分に強かった」

ユーリ「ほんの少しだけ早く逝くだけ。大丈夫、すぐにみんな一緒だ」ガチャ

ユーリ「遊矢も瑠璃も、いいや…世界史の、全ての人間をカードにしてあげる。何も寂しくなんかないよ。ね?」ニコッ

黒咲「無理だな…」

ユーリ「はぁ?」

黒咲「…言ったはずだ。全てが終わった時、俺は瑠璃と…この戦いを終わらせ、一緒に…ハートランドに戻ると!」

ユーリ「…どこまでも減らず口を」ピッ

黒咲「…後は任せたぞ」

カイト「…ああ」

黒咲(さらばだ瑠璃…さらばだ、遊矢…少しだ、ほんの少しだけ休――…)カードにされる

ユーリ「やっと一人。で、次は君?」

ユーリ「トップバッターがあれだけ頑張ったんだ。君も期待してるからね」

カイト「………」

カイト「懺悔の用意は出来ているか!?」

瑠璃「兄さん…カイト…」

セレナ「心配か?」

リン「あのユーリって人とは私も戦ったことがあるわ。連れ去られた時のこともよく覚えてる…」

遊矢「あいつは目的の為には手段を選ばない。邪魔という理由だけで遭遇した相手をカード化する、ゲーム感覚で相手を追い詰めて楽しむ。気に入らないが、そんな戦い方が許されてしまうだけの実力の持ち主ということだ」

セレナ「カイトとて一度は遊矢に勝ったデュエリスト。そう簡単には」

柚子「私は信じてる。明日香さんも黒咲も、カイトは必ず勝つ。そして必ず、私達に追いつくって」

瑠璃「うん…もちろん信じてる」

遊矢「俺達の役目はプロフェッサーを止めること。世界を再生するアークエリア・プロジェクトに君達が関係しているのはほぼ間違いない。その四人が揃ったとなれば」

リン「………」

遊矢「大丈夫だ、牢獄のようなアカデミアにリンも瑠璃も二度と渡さない。柚子達四人は必ず俺が守る。プロフェッサーからも、ユーリからも、悪魔からも」

遊矢「俺が君達に償えることは、それくらいだから…」

リン「…ありがとう」

柚子「遊矢…」

遊矢「ああ、とにかく今は急ぐぞ。零児達が危ない」

零児LP4000

零王LP4000

零児「私のターン!」

零児「私は永続魔法、《地獄門の契約書》を発動!」

零児「この効果で私は、自分のスタンバイフェイズ毎に1000ポイントのダメージを受ける代わりに、1ターンに1度、デッキからDDモンスター1体を手札に加える!」

零児「私は手札に加えた《DDスワラル・スライム》の効果発動! 」

零児「このカードを含む素材モンスターを手札から墓地へ送り、 融合モンスターを融合召喚する!」

零児「私はスワラル・スライムと手札の《DDラミア》を墓地に送り、融合!」

零児「自在に形を変える神秘の渦よ、未来に流される血よ、今ひとつとなりて新たな王を生み出さん!」

零児「融合召喚!」

零児「生誕せよ!《DDD烈火王テムジン》!ATK2000」

零王「融合召喚…」

零児「さらに墓地のスワラル・スライムの効果発動!」

零児「このカードを除外し、手札からDDモンスター1体を特殊召喚する!」

零児「私は《DDバフォメット》を特殊召喚!ATK1400」

零児「この瞬間、烈火王テムジンの効果発動!」

零児「このカード以外のDDモンスターが特殊召喚された時、墓地のDDモンスター1体を特殊召喚する!」

零児「蘇れ、《DDラミア》!ATK100」

零児「DDバフォメットの効果発動!」

零児「1ターンに1度、このカード以外のDDモンスターのレベルを1から8まで宣言。選択したモンスターは宣言したレベルになる。私はラミアをレベル4に指定!」

遊勝「レベル4が二体…」

月影「ラミアはチューナーモンスター…シンクロという手も」

零児「私はレベル4のDDバフォメットに、レベル4となったDDラミアをチューニング!」

零児「その紅に染められし剣を掲げ、英雄たちの屍を越えていけ!

零児「シンクロ召喚!」

零児「生誕せよ!レベル8!《DDD呪血王サイフリート》!ATK2800」

零児「私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

零王「先行から、融合からのシンクロ召喚…しばらく見ないうちに成長したな。その様子では、エクシーズも我が物としているのだろう?」

零児「………」

零王「例えお前がどう思おうと、榊遊矢がズァークの分身である事は覆しようのない事実。言い逃れはできんぞ」

零児「だから、力を貸せと?」

零王「そうだ。榊遊矢はすでにエクシーズ、シンクロの分身と一体になり力をつけ始めている。悪魔の復活を阻止するには…」

零児「何が悪魔だ!分裂した娘を取り戻したい…たったそれだけの為に無差別に人間をカードにし、その生命をまるで炉の中に燃料をくべるかのごとく投入し続ける」

零児「お前のやっていることの方が、よっぽどの悪魔の所業!」

零児「次元統合など絶対にさせない。4つの次元の平和は、私が守る!遊矢も、絶対に悪魔などにはならない!」

零羅「兄様…」

零王「…そうか、ならば仕方がない。私のターン!」

零王「私はスケール2の《精霊守護霊》とスケール8の《精霊神星》でペンデュラムスケールをセッティング!」

月影「何!?」

遊勝「零王が…」

零羅「ペンデュラム!?」

零王「何を驚いている?榊遊矢に全ての召喚法を叩き込んだのは他でもない。この私だ!」

零児「そう、そしてそれが、己の命取りになってしまったとも知らずにな」

零王「なんだと?」

零児「罠発動!《次元障壁》!」

零児「儀式・融合・シンクロ・エクシーズ・ペンデュラムの内、一つの召喚法を宣言。このターン、お互いに宣言した召喚法のモンスターを特殊召喚できず、 そのモンスター効果は無効となる!」

零王「何!?」

零児「無論私が宣言するのは、ペンデュラム召喚!」

零羅「すごい、兄様!」

零王「…全て計算済みか」

零児「…わかっているはずだ。私は勝てる戦いしかしない」

零児「レオ・コーポレーションの先代社長、赤馬零王。遊矢がアカデミアを見限った時から、お前とてこの状況は想定出来たはずだろう?」

月影「赤馬零王は遊矢殿の師。弟子が師のデッキを把握していないはずがない」

零王「…私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

零王「零児よ、確かに私はお前を見くびっていたようだ」

零王「だが忘れるな、私はリアルソリッドビジョンの発案者。私が生み出してしまった悪魔は、私が打つ!」

前スレで書いたデュエル終了。欲を言えば黒咲にランク12までランクアップさせたかったなぁ
前スレでも言ったように、零王のデュエルはほとんどオリカになりそうなのでご了承を。

零児「私のターン、ドロー!」

零児「私は永続魔法、地獄門の契約書の効果でスタンバイフェイズ毎に1000ポイントのダメージを受ける!」LP3000

零児「だがその効果で、再びデッキからDDモンスター1体を手札に加える!」

零児「バトルだ!私はテムジンで、ダイレクトアタック!」

零王「罠発動!《ディススイング・カウンター》!」

零王「ペンデュラムゾーンにカードが二枚以上ある時、相手モンスターを全て破壊する!」

零児「呪血王サイフリートの効果発動!」

零児「1ターンに1度、魔法・罠カード一枚の効果を次のスタンバイフェイズまで無効にする!」

零王「くっ…」

零児「やれ、テムジン!ダイレクトアタック!」

零王「ぐうううぅぅぅっ!」LP2000

零児「トドメだ!私はサイフリートで、ダイレクトアタック!」

零羅「父様のライフは2000!」

月影「攻撃力2800のサイフリートのダイレクトアタックが決まれば…」

遊勝「零王…」

零王「精霊守護霊のペンデュラム効果!」

零王「もう片方のペンデュラムゾーンに精霊モンスターが存在する時、ダイレクトアタックによる戦闘ダメージを一度だけ0にする!」

月影「凌がれたか!」

零児「…私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

零王「私のターン!」

零王「さあ、いくぞ零児!」

零児「っ…」

零王「天地に宿りし精霊よ。罪に穢れし我が身を清め、世界再生の礎となれ!」

零王「ペンデュラム召喚!」

零王「出でよ、《精霊機巧軍-ペンデュラム・ガバナー》!ATK2800」

月影「あれが奴の…!」

零児「くっ…」

零王「そして私は、魔法カード、《精霊融合》を発動!」

零王「これによりペンデュラム・ガバナーと、セッティングされた精霊神星で融合召喚を行う!」

零羅「父様も、ペンデュラム融合を…!?」

零王「融合召喚!」

零王「集結せよ、レベル12!《大精霊機巧軍-ペンデュラム・ルーラー》!ATK3500」

遊勝「攻撃力3500…!」

零児「その上、ペンデュラム融合モンスターとはな…」

零王「バトルだ!私はペンデュラム・ルーラーで、呪血王サイフリートを攻撃!」

零児「ぐあああぁぁぁっ!」LP2300

零羅「兄様!」

零児「だがサイフリートが破壊され墓地へ送られた時、自分フィールドの契約書カードの数×1000のライフを回復する」LP3300

零王「ターンエンド。さあ零児、次なるプランはどうする?」

零児「…私のターン!」

零王「いやそれ以前に、お前には自らが経営する地獄門の契約書を維持してもらわねばな」

零児「言われるまでもない」LP2300

零児「だがその効果で、私は再度デッキからDDモンスター1体を手札に加える!」

零児「罠発動!《DDDの人事権》!」

零児「手札・フィールド・ペンデュラムゾーン・墓地にあるDDモンスター三体をデッキに戻し、デッキからDDモンスター二体を手札に加える!」

零児「私は墓地のDDラミア、サイフリート、バフォメットをデッキに戻す!」

零王(DDラミアはそのモンスター効果により、DDか契約書カード1枚を墓地へ送れば自己再生できる。それを捨ててまで?)

零児「私はスケール1の《DD魔導賢者コペルニクス》とスケール10の《DD魔導賢者ニュートン》 でペンデュラムスケールをセッティング!」

零児「これでレベル2から9のモンスターが同時に召喚可能」

零王「ほぅ…ペンデュラムまでも」

零児「我が魂を揺らす大いなる力よ!この身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!」

零児「ペンデュラム召喚!」

零児「いでよ、神々の黄昏に審判を下す最高神!《DDD壊薙王アビス・ラグナロク》!ATK2200」

零児「このモンスターは1ターンに1度、このカード以外のDDモンスター1体をリリースし、相手フィールドのモンスター1体を除外する!」

月影「アビス・ラグナロクの効果でペンデュラム・ルーラーを除外…これが決まれば…」

零羅「兄様の勝ち!」

零児「私は――」

零王「…所詮、お前のプランはここまでか」

零児「っ!?」

零王「見るがいい!このペンデュラム・ルーラーはカード効果では破壊されない。そしてこのカードが存在する限り、場に存在するこのカード以下のレベル及びペンデュラムモンスター以外の相手モンスターは攻撃できず、その効果は無効となる!」

零児「なんだと!?」

月影「そんな、バカなっ」

遊勝「これでは…」

零児「くっ…!」

零王「ふ……はははは……変わってないな。零児よ。お前は昔から少しも変わっていない』

零王「常に正しく、常にまっすぐ、自分が信じた道を突き進む。だがそれゆえわかりやすい。全ては対症療法なのだからな」

零児「…対症療法だと?」

零王「それは私がもっとも遊矢に叩き込んだこと。デュエルにおいて、目の前の現象だけに気を取られているようではデュエリストとして二流のそしりを免れないとな」

零王「今のお前は目の前の出来事だけに縛られた哀れな囚人も同じ。先も読めないようではデュエリストとしても経営者としてもお前は未熟!その程度では私どころか、遊矢にも及ばぬ!」

零児「っ…」

遊勝「遊矢…」

零児「…私は…テムジンを守備表示に変更」DEF1500

零児「カードを一枚伏せて、ターンエンド」


零王「私のターン!」

零王「私はセッティング済みのスケール2の《精霊守護霊》とスケール8の《精霊球体》でペンデュラムスケールをセッティング!」

零王「これでレベル3から7までのモンスターが召喚可能!」

零王「ペンデュラム召喚!」

零王「エクストラデッキから蘇れ、《精霊機巧軍-ペンデュラム・ガバナー》!ATK2800」

零王「さらに手札から、《精霊為体》を通常召喚!ATK200」

零王「精霊為体をエクシーズ素材にする時、そのレベルを他の精霊モンスターと同じにできる!」

遊勝「やはり次は…!」

零王「私はレベル7のペンデュラム・ルーラーと精霊為体をオーバーレイ!」

零王「エクシーズ召喚!」

零王「現れ出でよ、ランク7!《大精霊機巧軍-ペンデュラム・バスター》!ATK3000」

零羅「ペンデュラムエクシーズ!」

零王「ペンデュラム・バスターが守備モンスターを攻撃する時、その守備力を攻撃力が超えていれば貫通ダメージを与える!」

零児「な…!」

零王「バトルだ!ペンデュラム・バスターで、テムジンを攻撃!」

零児「ぐううっ!」LP800

零王「続いてペンデュラム・ルーラーで、アビス・ラグナロクを攻撃!」

月影「零児殿!」

零王「さらばだ、零児よ」

零児「罠発動!《契約洗浄(リース・ロンダリング)》!」

零児「私は魔法・罠ゾーンの契約書を全て破壊し、破壊した数だけカードをドロー!そして、その枚数×1000のライフを回復する」 LP1800

零王「何!?」

零児「ぐあああぁぁぁっ!」LP500

零児「ぐはぁっ」倒れ込む

零羅「兄様!」

零王「…愚かな、ここで倒れていれば余計な痛みを味合わずに済んだものを。私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

零王「ならばどうする?今一度立ち向かって来るか?」

零王「自分は勝てない戦いはしないと言ったな。冷静に分析するがいい。お前はこの状況において、本気で私に勝つ気でいるのか?」

零児「………」

零王「零児よ、考え直せ。このままではただの犬死に。それに何の意味がある?賢明なお前なら…」

遊勝「もう見ていられない!私が…!」

月影「遊勝殿!」

零児「手出しは無用!」

遊勝「っ!」

零児「これは私と赤馬零王のデュエル……横入りは控えてもらいたい」立ち上がる

遊勝「だが、このままでは!」

零児「あなたは勝手過ぎる!」

遊勝「っ!?」

零児「無礼は承知の上、お許し下さい」

零児「三年前、あなたは私にも告げず強引にLDSが開発した次元転送装置を使い、単独でアカデミアに向かおうとした」

零児「次元戦争を止める為にアカデミアを笑顔をする、許しこそが戦争を終わらせる唯一の手段。あなたはそう言った。スタンダード次元でもエクシーズ次元でも、あなたのデュエルは人々を熱狂の渦に巻き込んだ」

零児「私も同じです、現在の刺激的なアクションデュエルを築いたエンターテイメントデュエルの開祖として心から慕っている。それは今でも変わらない」

零児「だがあなたの取った行動は、ご自身の友人や家族、エクシーズ次元の弟子までもが心に傷を負った。それにあなたがスタンダードから姿を消した日はチャンピオン決定戦、その相手であるストロング石島も決戦が叶わなかったことを心残りとしていた」

零児「何よりあなたが大会に出てれば、彼が…遊矢が心に傷を負うことはなかったはずです」

遊勝「零児君…」

零児「榊さん、あなたをそうさせてしまった責任は私にもある。しかし、これだけは言わせて頂きたい」

零児「あなたが世界の為にと取った行動は、笑顔とは程遠い。三年前の遊矢や柊柚子にとっては胸を引き裂かれる程の悲しみでしかなかった!」

遊勝「っ!?」

零児「だからこそあなたには、あなたの役割があるはずだ。息子さんの、今の遊矢の成長を見守る責任が!」

遊勝「責任…」

零児「零羅、行くんだ。遊矢の元へ」

零羅「え?」

零児「…このままでは全滅は免れない、お前もわかっているはずだ」

零羅「兄……様……!」

零児「早くしろ!もう彼しかいないんだ!」

零羅「嫌だ!このままじゃ兄様が…!」

月影「…零児殿の無事は拙者が責任を持つ」

零羅「月影…、」

月影「今の我々に必要なのは赤馬零王を打ち倒すことができる強者(つわもの)。案ずるな、例えこの命が果てようとも、零児殿をカードにはさせぬ。早く!」

零児「頼む、零羅!遊矢を!」

零羅(月影、兄様…)

零羅「わかった、兄様をお願い!必ず遊矢を連れてくるから!」


零王「等々望みを捨てたか。では賢いお前に最後のチャンスをやる。私と一緒に来い!共に榊遊矢を――」

零児「私のターン、ドロー!」

零王「零児!何故わからん!」

零児「何を言われようと私の決意は変わらない!ランサーズの創始者として、私は必ず赤馬零王の野望を打ち砕く!榊遊矢は、私の仲間だ!!」

零児「我が魂を揺らす大いなる力よ!再びこの身に宿りて、闇を引き裂く新たな光となれ!」

零児「ペンデュラム召喚!」

零児「蘇れ、《DDD壊薙王アビス・ラグナロク》!ATK2200」

零児「さらに、全ての王をも統べる超越神!《DDD死偉王ヘル・アーマゲドン》!ATK3000」

零王「例え何度モンスターを呼び戻そうと、ペンデュラム・ルーラーがいる限り、場に存在するペンデュラム・ルーラーのレベル及びペンデュラムモンスター以外のお前のモンスターは攻撃できず、モンスター効果も無効。無駄な足掻きだ」

零児「確かに。だから私は、その僅かな隙を突く!」

零児「私はレベル8のアビス・ラグナロクとヘル・アーマゲドンでオーバーレイ!」

零王「っ!?」

零児「エクシーズ召喚!」

零児「出現せよ、ランク8!《DDD超死偉王ダークネス・ヘル・アーマゲドン》!ATK3500」

月影「ヘル・アーマゲドンが、さらなるパワーアップ…!」

零児「そう、これこそが私の最強にして最後の切り札!私はアカデミアの、赤馬零王の野望を打ち砕く!」

零王「何度同じ事を言わせるつもりだ!ペンデュラム・ルーラーある限り、そのレベル及びペンデュラムモンスター以外の相手モンスターは攻撃できず、効果も無効となる。多少攻撃力が高かろうと…」

零児「ダークネス・ヘル・アーマゲドンの効果発動!」

零児「1ターンに1度、オーバーレイ・ユニットを一つ取り除き、自分フィールドのペンデュラムモンスターの数だけ相手モンスターを破壊する!」

零王「何!?」

零児「ペンデュラム・ルーラーは場に存在する自身以下のレベル及びペンデュラムモンスター以外の相手モンスターの攻撃も効果も封じる。だがダークネス・ヘル・アーマゲドンはエクシーズモンスター、レベルには囚われない。そしてペンデュラム・ルーラーに対して唯一有効なペンデュラムモンスターでもある!」

零王「エクシーズペンデュラムモンスター…!」

零児「私が破壊するのは、ペンデュラム・バスター!」

零王「ぐっ…!」

遊勝「零王のエクシーズペンデュラムモンスターを退けた」

月影「だがダークネス・ヘル・アーマゲドンとペンデュラム・ルーラーの攻撃力は共に3500。そう簡単には…」

零児「私は永続魔法、《戦神との不正契約書》を発動!」

零児「自分フィールドのDDモンスター1体と相手フィールドのモンスター1体を選択。バトルフェイズ終了時まで、 対象となった自分のモンスターの攻撃力は1000ポイントアップし、相手モンスターの攻撃力を1000ポイントダウンさせる!」

零王「っ!?」

零児「よって、ダークネス・ヘル・アーマゲドンの攻撃力は4500にアップし、ペンデュラム・ルーラーの攻撃力は2500となる!」

遊勝「ペンデュラム・ルーラーの攻撃力を2000ポイント上回った!」

月影「赤馬零王のライフは2000……」

零王「零児……」

零児「この一撃で終わる……あんたのその、自分勝手な野望を終わらせてやる」

零児「バトルだ!ダークネス・ヘル・アーマゲドンで、ペンデュラム・ルーラーを攻撃!」

零王「自分勝手な野望か……確かにお前の言う通りかもしれん」

零王「私は最初、レイを復活させることしか考えていなかった。柚子、瑠璃、リン、セレナの存在など幻くらいにしか思っていなかったのだ」

零王「彼女たち4人は確かに実在していた。それぞれの生活があり、人間関係があった。それを私はレイを復活させんが為に断ち切った」

零王「だからこそ私は…」

零児「?」

零王「いや、もはやどうでもいい。私はレイを復活させると決めた。その為にはズァークを超える悪魔にもなろう!友も友情も、愛する息子への情すらも捨て去ると!!」

零児「愛する…」

零王「私は墓地のペンデュラム・バスターの効果発動!」

零王「自分フィールドの精霊ペンデュラムモンスター1体をエクストラデッキに戻し、エクストラデッキにあるこのモンスターを復活させる!」

零児「っ!?」

零王「エクストラデッキから蘇れ、《大精霊機巧軍-ペンデュラム・バスター》!ATK3000」

零王「そして私は、速攻魔法、《RUM-スピリット・フォース》発動!」

零児「な!?」

月影「ランクアップ!?」

零王「オーバーレイ・ユニットのない精霊エクシーズモンスターを素材に、ランクが一つ高い精霊モンスターにランクアップさせる!」

零王「私はランク7のペンデュラム・バスターでオーバーレイ!」

零王「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

零王「降臨せよ、ランク8!《大精霊機巧王-ペンデュラム・インフィニティ》!ATK4000」

月影「赤馬零王が、ランクアップマジックを…!?」

零王「ペンデュラム・インフィニティのモンスター効果発動!」

零王「相手ターンのバトルでは、相手モンスターはこのモンスターを攻撃しなければならない!」

零児「何!?」

零王「さらにその時、バトルするモンスターの攻撃力は半分となり、ペンデュラム・インフィニティの攻撃力は1000ポイントアップする!ATK5000」

零児「っ…」

零王「さあペンデュラム・インフィニティよ、ダークネス・ヘル・アーマゲドンを返り討ちにしろ!」

零王「今度こそ本当の終わりだ、零児ィィィッッッ!!」

零児「ぐあああああぁぁぁっっ!!」LP0

零羅「はぁ……はぁ……はぁ……遊矢……!」

零羅「早く、早く見つけな――」

(零羅…)

零羅「っ!?」ピキッ

(…お願い、私の声を聞いて)

零羅「あ………あ………!」



柚子「ここが…」

遊矢「ああ、アカデミアだ。プロフェッサー、赤馬零王はこの奥にいる。おそらく零児達も」

瑠璃「アカデミア…」

遊矢「ここからは先は何があるかわからない。気を引き締めて行くぞ」

セレナ「当たり前だ」

リン「っ…」

遊矢「ん?どうした、リン?」

柚子「あ…!」

セレナ「な……んだ…!?」

遊矢「?」

瑠璃(何、胸が熱い…?まるで何かが溢れ出ようとしてるみたいに…)

「あなたに、ズァークは倒せない」

遊矢「?」

零羅「ズァークの復活を阻止できるのは私しかいない。そうしなければ、世界は滅ぼされてしまう」

遊矢「零羅…?」

ほとんどオリカ満載の零王のデュエルでしたww
社長の親父だから本編でも他の召喚法やるかと思ったけどやらなかったのは残念…ズァーク戦は0ターンキルされたし…
これから展開上遊矢と零羅(レイ)のデュエルになる訳だが、零羅のCCCのエクストラモンスターがほとんどテキストが判明してないという事実に今更気づいた俺… 申し訳ないが、CCCのオリカも出すことになるかも。非力な私を許してくれ

柚子「零羅君…どうしてここに?」

零羅「今すぐ彼女達を父様のところに連れて行って。そうすれば、四枚のカードも復活する。ズァークを倒すにはその方法しかない」

セレナ「様子がおかしい…」

瑠璃「レイ?ズァーク?」

リン「一体何の話を…」

柚子「どうしちゃったの?気をしっかり持って!」

遊矢「…待て柚子、うかつに近づくな!」

柚子「でも…!」

遊矢「お前、零羅じゃないな。一体何者だ?」

零羅「そう…僕は、私は零羅じゃない」

零羅「私は、レイ!」
レイ(私は、レイ!)

柚子「っ!?」
セレナ「っ!?」
リン「っ!?」
瑠璃「っ!?」

遊矢「レイ…」

零児「ぐっ」倒れ込む

遊勝「零児君!」

月影「くっ…」

零王「事態は逼迫している。よってこれより彼女達を統合し1つにするための作業に入る」

遊勝「零王!」

零王「見るがいい、遊勝!」ピッ

遊勝「…!」

月影(なんだあれは、カプセル?)

零王「この装置はアークファイブと繋がっている。現在アークファイブ内にはアカデミア軍によって集められた生命エネルギーのカードが急ピッチで投入されている』

零王「その数値がある一定量を超えた時、アークファイブは新たな次元としての胎動を始め4つの次元をも飲み込むほどの力を起動させる」

零王「その中で彼女ら4人も1つとなり、レイとして蘇るというわけだ!」

零王(そして、あの四枚のカードも…)

遊勝「だが柚子達は…!」

零王「安心しろ遊勝、すでに遊矢はここへ向かっている。もちろん彼女達を率いてな」

零王「零児、お前が最後に託した希望に早くも綻びが出たという訳だ」

零児「………」

零王(さあ、早く来い。私は必ず君を打ち倒す。そしてレイを)

柚子「そんな…」

セレナ「我々四人が、お前の生まれ変わりだと…?」

リン「そして遊矢とユーゴが、悪魔の…ズァークの生まれ変わり…?」

零羅「最初は”周りからの期待に応えたい”という想い、”デュエルの世界の頂点に立つ”という純粋なものだった」

零羅「しかし四つのドラゴンと意識を統合したズァークは、尊大な態度で対戦相手を見下すほどに酷く歪んでしまった」

零羅「もっと激しく、もっと力強く、もっと興奮を求めるようになった人々の欲求がもたらした。人は彼を、《覇王龍ズァーク》と呼んだ。全ては父様が、いや…彼に戦う事を強要して来た私達が生み出してしまった悪魔…」

瑠璃「それじゃあ…あの時の遊矢が…」

遊矢「覇王龍…ズァーク…」

遊矢(柚子、セレナ、瑠璃、リン…リバイバル・ゼロ、レイの復活という訳か)

遊矢(そしてかつてズァークを退けたように、”こいつを”…)

柚子「つまり、このブレスレットには…」

レイ「父様の作った四枚のカードの力が宿っている。深遠なる宇宙の息吹を集めた《エン・ムーン》」

零羅「吹き渡る風の息吹を集めた《エン・ウィンズ》」

零羅「躍動する命の息吹を集めた《エン・バーズ》」

零羅「そして、母なる大地の息吹を集めた《エン・フラワーズ》。この4枚の魔法カードを使えば覇王龍を分離することができた」

零羅「でも、その力も今やないに等しい。完全な形で復活させるには…」

柚子(四枚のカード…つまりあの時、ユーリが消えなかったのは、ブレスレットの力が弱まっていたから…?)

零羅「父様の計画が、アークファイブが不可欠。だからあなたに邪魔はさせない!」ガチャ

リン「私達が、一つに…」

セレナ「何を馬鹿な事を!」

遊矢「長々とすまなかったな。お陰で謎が随分と解けた。俺の中の悪魔…ズァークを封印する為に、四枚のカードが必要なことも理解した」

遊矢「だが再度ズァークを封印出来たとしても、”こいつ”はまた四つの次元に転生しようとする。結局は同じことの繰り返しじゃないのか?」

零羅「させない、ズァークは私が…」

遊矢「何より、あなたの復活は彼女達の消滅を意味する。それだけは許す訳にはいかない」

瑠璃「遊矢…」

零羅「…ズァークの復活はもう避けられない。このままでは今度こそあなたはズァークの器にされてしまうわ」

遊矢「悪魔の復活が避けられないと言うならそれでいい。ただ、俺は”こいつ”を絶対に許しはしないというだけだ」

遊矢「例え器にされようとも、そこから這いずってでも抜け出してやる。そして必ず、俺自身の手で滅ぼす。そうでなきゃ、俺の気も済まないからな」


零羅「…なら、私が見極める」

遊矢「?」

零羅「あなたが本当にズァークを乗り越えられるというのなら、その力、私が試す!」
レイ(あなたが本当にズァークを乗り越えられるというのなら、その力、私が試す!)

遊矢(なんだ、今のは…あれが、レイ…?)

遊矢「俺を試す…随分と上からの物言いだな、いいだろう」ガチャ

遊矢「あなたが零羅の身体を使ってズァークを阻止すると決めたならそれでもいい。だが俺は俺のやり方で終わらせると決めた。リバイバル・ゼロ、アークファイブ、ズァーク。その全てを打ち砕く。そして彼女達は必ず守る!」

セレナ「遊矢…」

遊矢「デュエル!」
零羅「デュエル!」

零羅「私のターン!」

零羅「私は、《銀塩の魔術師(フィルム・マジシャン)》を召喚!ATK0」

零羅「そしてカードを二枚伏せて、ターンエンド」

瑠璃「攻撃力0のモンスターを、攻撃表示で?」

セレナ「その後ろには二枚のリバースカード…罠を貼るならもう少し上手くやって欲しいものだが」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺はスケール1の《星読みの魔術師》とスケール8の《オッドアイズ・ミラージュ・ドラゴン》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能」

零羅「………」

遊矢「ペンデュラム召喚!」

遊矢「まずはチューナーモンスター、《調弦の魔術師》!ATK0」

遊矢「さらに、《竜穴の魔術師》!ATK900 《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500」

零羅「オッドアイズ・ドラゴン…」

遊矢「調弦の魔術師が手札からのペンデュラム召喚に成功した時、デッキから魔術師ペンデュラムモンスター1体を守備表示で特殊召喚できる!」

遊矢「俺が特殊召喚するのは、《刻剣の魔術師》!DEF0」

遊矢「だが、この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、フィールドから離れた場合に除外される」

瑠璃「一気に四体のモンスターを…!」

遊矢「俺はレベル3の刻剣の魔術師に、レベル4の調弦の魔術師をチューニング!」

遊矢「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!」

遊矢「シンクロ召喚!」

遊矢「現れろ、レベル7!《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!ATK2500」

リン「クリアウィング・シンクロ・ドラゴン…」

遊矢「まだだ。俺はレベル7の――」

グオオォォォッ!

遊矢「っ!」ドクン!

セレナ「なんだ?」

グオオォォォッ! ギャオオォォォッ!

柚子「オッドアイズとクリアウィングが…叫んで…」

瑠璃「呼び合ってるみたいに…共鳴している…?」

遊矢「ぐっ!?」ピキッ

リン「っ!?」

セレナ「遊矢!」

これで終わりか!?もう俺と戦う奴はいないのか!?

俺はまだ満足していない!もっと強く!もっと激しく戦いたい!

遊矢「………」

柚子「遊矢!」

セレナ「どうした遊矢、大丈夫かっ?」

遊矢「ああ…心配ない…」

遊矢(これは、ドラゴン達の記憶…?俺の知らない、ズァークとしての…)

零羅「………」

遊矢「俺はレベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと竜穴の魔術師でオーバーレイ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「現れろ、ランク7!《オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン》!ATK2800」

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンで、フィルム・マジシャンを攻撃!」

遊矢「この瞬間、オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンの効果発動!」

遊矢「互いのモンスターの攻撃宣言時、 オーバーレイ・ユニットを一つ使い、その攻撃を無効にする。さらにその後、手札・墓地からオッドアイズモンスター1体を特殊召喚できる!」

遊矢「蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500」

遊矢「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで、フィルム・マジシャンを攻撃!」

セレナ「オッドアイズの効果はモンスターとバトルする時、そのダメージを倍。これが決まれば」

リン「一気に5000のダメージ!」

零羅「フィルム・マジシャンの効果!このモンスターがバトルする時、攻撃してきたモンスターと同じ攻撃力になる!ATK2500」

瑠璃「攻撃力が並んだ」

零羅「そしてフィルム・マジシャンは、戦闘で破壊されない。つまり破壊されるのは、オッドアイズだけ」

遊矢「そういう事か…俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

零羅「私のターン!」

レイ(来た!)

零羅「私は手札から、《CC隻眼のパスト・アイ》を召喚!ATK1400」

柚子「CC…」

遊矢(となれば、あのデッキは零羅の…)

零羅「このカードを融合・シンクロ・エクシーズ召喚の素材とする場合、他のモンスターは自分フィールド以外でなければならない」

零羅「そして永続魔法、《写真融合(モンタージュ・フュージョン)》を発動!」

零羅「これにより1ターンに1度、融合によって決められたモンスターが自分及び相手フィールドに存在する場合、自分フィールドの素材モンスターを墓地へ送り、 融合召喚する!」

零羅「私はあなたのフィールドにあるクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを撮影!これにより、パスト・アイ一体で融合召喚が可能になった!」

零羅「融合召喚!」

零羅「レベル8!《CCC武融化身ソニック・ハルバート》!ATK3000」

瑠璃「相手のモンスターの力を使って召喚される融合モンスター!」

零羅「ソニック・ハルバートが特殊召喚に成功したこのターン、戦闘・効果では破壊されない。そしてこのモンスターは一度のバトルフェイズ中に二回の攻撃ができる!」

零羅「装備魔法、《魔導師の力》をソニック・ハルバートに装備!」

零羅「装備モンスターの攻撃力・守備力は、 自分フィールドの魔法・罠カードの数×500ポイントアップする!」

零羅「私の場には魔導師の力とモンタージュ・フュージョン、そして伏せカードが二枚。よって攻撃力は2000ポイントアップ!ATK5000」

リン「攻撃力5000!」

零羅「バトル!ソニック・ハルバートで、アブソリュート・ドラゴンを攻撃!」

遊矢「オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンの効果発動!」

遊矢「オーバーレイ・ユニットを一つ使い、その攻撃を無効にする!」

零羅「ならもう一度、アブソリュート・ドラゴンを攻撃!」

遊矢「ぐうっ」LP1800

遊矢「オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンのさらなる効果発動!」

遊矢「エクシーズ召喚されたこのモンスターが墓地へ送られた時、エクストラデッキからオッドアイズモンスター1体を特殊召喚する!」

零羅「永続罠発動!《ソウルドレイン》!」

零羅「私は1000ポイントのライフを払い、ゲームから除外されているモンスターの効果及び墓地のモンスター効果は発動できない!」LP3000

遊矢「何?」

零羅「そして、相手フィールドに風属性モンスターが存在する場合、ソニック・ハルバートは攻撃回数を一回増やせる!」

瑠璃「遊矢のライフは1800!これが決まれば!」

リン「っ…」

零羅「ソニック・ハルバートで、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!」

リン「遊矢…!」

レイ(さあ、どうするの?)

遊矢「罠発動!《ハーフ・アンブレイク》!」

遊矢「このターン、クリアウィングはバトルでは破壊されず、 戦闘ダメージは半分になる!」LP550

柚子「遊矢!」

瑠璃「いきなり3450も!」

零羅「このエンドフェイズ、モンタージュ・フュージョンによって召喚されたソニック・ハルバートは破壊される。でも…」

遊矢「ソニック・ハルバートはこのターン、戦闘及び効果では破壊されない。よってそのデメリットは無意味…だろ?」

零羅「ターンエンド」

リン「遊矢…」

瑠璃「なんとかクリアウィングは守れたけど、残りライフは550。このままじゃ…」

柚子「…大丈夫」

リン「え?」

セレナ「黙って見ていろ。これくらいのライフ差など、遊矢には大した問題じゃない」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺は魔法カード、《強欲で貪欲な壺》を発動!」

遊矢「デッキの上から10枚のカードを裏側表示で除外する事で、カードを二枚ドローする!」

遊矢(よし…)

遊矢「ペンデュラム召喚!」

遊矢「蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500」

遊矢「さらに、《レスキューラット》を通常召喚!ATK300」

遊矢「このカードが召喚に成功したターン、エクストラデッキに表側であるレベル5以下のペンデュラムモンスターが存在する場合、自身をリリースしてモンスター効果発動!」

遊矢「エクストラデッキから選択したモンスター1体と同名モンスター二体を特殊召喚する!」

遊矢「俺はデッキから、二体の《調弦の魔術師》を特殊召喚!ATK0」

遊矢「この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、 エンドフェイズに破壊される」

遊矢「レベル4の調弦の魔術師二体をオーバーレイ!」

遊矢「漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「現れろ、ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

グオオォォォッ! ギャオオォォォッ! オオォォォッ!

遊矢「ぐっ…!」

そうか……まだ満足しないか、俺も同じだ 俺もお前たちと一心同体となり最強の力を手に入れよう!

今こそ、一つに!

遊矢「っ!?」

柚子「今度はユートのドラゴンも…」

セレナ「レイが私達に語った、ズァークが膨れ上がった暴力性をモンスターに投影し、自らの破壊衝動を完遂させたことが関係しているのか」

リン「それじゃあ、あのドラゴン達は…」

ハハハハハ!!ついに手に入れた!俺は4体の頂点の竜と1つになり、神にも等しい力を得た!

俺はお前たちの望みどおり更に強く!更に巨大な力の権化となる!!

遊矢(人々を満足させる為だけに戦わされて来たモンスター達の報復……戦う事を強要されたズァークの怒り……)

遊矢「………」

グオオォォォッ! ギャオオォォォッ! オオォォォッ!

遊矢(いや、違う。これは……)

リン「この声…怒ってる、さっきよりも…」

瑠璃「それじゃあ、レイの過去と同じことが…」

柚子「覇王龍に…遊矢がズァークに!」

遊矢「怯えるなッッ!!」

レイ(っ!)

遊矢「わかってる。お前達が発しているのは怒りの声じゃない。怯えてるんだろう?目の前のレイに」

セレナ「レイに、怯えている…?」

遊矢「だからこそレイの復活を阻止しようとしている。お前達が俺がズァークになることを望んでいることも!」

遊矢「だが覚えておけ、俺は二度とズァークにはならない!その上でお前達を誰よりも強い存在にしてやる!俺のやり方で!」

零羅「………」

遊矢「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果発動!」

遊矢「オーバーレイ・ユニットを二つ使い、相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力を半分する。さらにその数値分、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力をアップ!」

遊矢「トリーズン・ディスチャージ!ATK5000」

リン「今度はダーク・リベリオンの攻撃力が5000に!」

セレナ「だが、フィルム・マジシャンがいる限りレイのライフは削り切れない」

遊矢「俺は手札から魔法カード、《螺旋のストライクバースト》を発動!」

遊矢「自分フィールドにオッドアイズカードが存在する時、フィールドのカード一枚を破壊する!俺は、フィルム・マジシャンを選択!」

零羅「くっ…!」

遊矢「バトルだ!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで、ソニック・ハルバートを攻撃!」

零羅「ぐうっ!」LP500

遊矢「クリアウィング・シンクロ・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

瑠璃「これで遊矢の勝ち!」

零羅「まだ終わらない!罠発動!《カウンター・ゲート》!」

零羅「クリアウィングのダイレクトアタックを無効にし、私はカードを一枚ドロー!ドローしたカードがモンスターだった場合、そのモンスターを攻撃表示で通常召喚できる!」

零羅「私がドローしたのは、二枚目の《CC隻眼のパスト・アイ》!ATK1400」

遊矢「だが俺にはまだこのモンスターがいる。トドメだ、オッドアイズ!」

オオォォォッ!

遊矢「怯えるなと言ったはずだ!お前の強さは誰よりもこの俺がわかってる」

遊矢「元からカードに悪の力など備わってはいない。それを使うデュエリストの、ズァークの心がお前を黒く染めた」

遊矢「恐怖を乗り切れ!お前は俺の最強の証、ズァークにはさせない!」

零羅「………」

遊矢「いけ、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!パスト・アイを攻撃!」

遊矢「螺旋のストライクバースト!!」

零羅「これが…」

レイ(父様が抱いていた希望。残っていたわ、少しだけ。これでまた……)LP0


リン「やった!」

瑠璃「遊矢が、勝った!」

柚子「遊矢…」

セレナ「………」

零羅「見事だったわ。少し借り物の身体に傷をつけたかもしれない…」

遊矢「もう用は済んだだろ?俺はさっさと行かせてもらう」

零羅「あなたは私とのデュエルで、モンスターの心を聞くことができた。確信したわ」

零羅「例え分身であっても、あなたはズァーク。モンスターと心を通じ合わせていたことが何よりの証」

遊矢「…結局、俺は悪魔だと?」

零羅「かつて一つだった世界で、ズァークはデュエルに新たな時代を切り拓いた」

零羅「でも彼が開拓した破壊を求めるデュエルは欲求を求め続けた人々に応え続けたもの。だからこそズァークの心は歪み、悪魔は誕生してしまった」

零羅「あなたにはまだ残っているはず、ズァークの真の意志…純粋に”周りからの期待に応えたい”という想い。”デュエルの世界の頂点に立つ”という夢が」

遊矢「………」

零羅「…そしてお願い、父様を止めて。私は…父様を……失いたく……」バタン

柚子「っ!」

セレナ「零羅!」

遊矢(ズァークの意志の意志…そんなものは知ったことじゃない。俺はただ、俺の信じる道を行くだけだ。そしてズァークも…)

零羅「……あ……う……ここは……?」

柚子「良かった。気がついたのね」

零羅「僕はレイに……遊矢と……」

遊矢「記憶はあるみたいだな」

零羅「…!兄様…!」

零羅「遊矢、兄様が!兄様を、みんなを助けて!」

ユーリ「カイトっていったっけ?噂は聞いてるよ、エクシーズ次元に派遣したアカデミア兵を根こそぎカードにしてくれたんだってね、アカデミアのデータベースに資料もあったし」

ユーリ「そんな君とデュエルしてカードに出来るなんて、楽しみだなぁ、君も一足先に地獄に送ってあげるよ」

カイト「地獄…それならばいずれ行く。今の俺に相応しい魂の行き先。だがその時は、お前達アカデミアも道連れだ!」

ユーリ「ふ…さあ、始めようか」

カイト「デュエル」
ユーリ「デュエル!」

すまない
遊矢(ズァークの真の意志…そんなものは知ったことじゃない。俺はただ、俺の信じる道を行くだけだ。そしてズァークも…)
でww

カイトLP4000

ユーリLP4000

カイト「先行はもらう。俺のターン!」

カイト「俺は《光波鏡騎士(サイファー・ミラーナイト )》を召喚!ATK0」

カイト「俺の場にサイファーモンスターが存在する時、手札から二体の《光波翼機(サイファー・ウィング)》を特殊召喚する!ATK1400」

カイト「そしてこのサイファー・ウィングをリリースして、モンスター効果発動!自分の場のサイファーモンスターのレベルを4上げる!LV8」

カイト「俺はレベル8のサイファー・ウィングとミラーナイトでオーバーレイ!」

カイト「闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ!」

カイト「エクシーズ召喚!」

カイト「降臨せよ、ランク8!《銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)》!ATK3000」

カイト「俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド」

ユーリ「ふぅん、かっこいいじゃない。それじゃあいくよ」

ユーリ「僕のターン、ドロー!」

ユーリ「僕は《捕食植物オフリス・スコーピオ》を召喚!ATK1200」

ユーリ「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、手札のモンスター1体を墓地へ送り、デッキからオフリス・スコーピオ以外の捕食植物1体を特殊召喚する」

ユーリ「僕は手札の《捕食植物テッポウリザード》を墓地に送り、《捕食植物ダーリング・コブラ》を特殊召喚!ATK1000

ユーリ「ダーリング・コブラが捕食植物の効果で特殊召喚に成功した時、デッキから融合またはフュージョンと名のつく魔法カード一枚を手札に加える!」

カイト「これは…」

ユーリ「そ。君の相棒の時と同じ戦術。まあ今回は特別に最初から見せてあげるよ」

ユーリ「僕は加えた魔法カード、《置換融合》を発動!」

ユーリ「僕が融合するのは、オフリス・スコーピオとダーリング・コブラ!」

ユーリ「魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!

ユーリ「融合召喚!」

ユーリ「現れろ!飢えた牙持つ毒龍、レベル8!《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》!ATK2800

ユーリ「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!」

ユーリ「融合召喚に成功した時、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、 エンドフェイズまでその攻撃力分だけスターヴ・ヴェノムの攻撃力をアップする!ATK5800」

カイト「くっ…」

ユーリ「バトルだ!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴンを攻撃!」

カイト「罠発動!《模擬戦闘(バトル・シミュレーション)》!」

カイト「バトルフェイズ中、互いのモンスターの攻撃力を半分にし、そのバトルによるモンスターの破壊を無効にする!」LP2600

ユーリ「ま、これくらいはしてもらわなくちゃね。とりあえずこのターンはダメージを与えただけで良しとしますか」

ユーリ「僕はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

ユーリ「さあ、見せてよ。お尋ね者のカイトの力をさ」

カイト(待っていろ隼…お前の仇、必ずこの俺が…)

カイト「俺のターン!」

カイト「俺はギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴンをエクシーズ素材とし、オーバーレイ!」

カイト「エクシーズ召喚!」

カイト「降臨せよ、ランク9!《銀河眼の光波刃竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴン)》!ATK3200」

ユーリ「ランク9?それも魔法カードを使わずにか」

カイト「ギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴンのモンスター効果!」

カイト「オーバーレイ・ユニットを一つ使い、フィールドのカード一枚を破壊する!俺は、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを選択!」

ユーリ「くっ…」

ユーリ「けどさぁ、僕のスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを破壊したらどうなるか忘れちゃった訳?」

ユーリ「融合召喚されたスターヴ・ヴェノムが破壊された場合、相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する!」

カイト「その程度がわからないと思うか?」

ユーリ「あ?」

カイト「ギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴンのモンスター効果発動!」

カイト「エクシーズ召喚されたこのカードが破壊された時、墓地にあるサイファー・ドラゴンを特殊召喚する!」

カイト「蘇れ、《銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)》!ATK3000」

ユーリ「なんだって!」

カイト「俺はギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

カイト「受けてみろ!殲滅のサイファー・ストリーム!!」

ユーリ「ぐあああぁぁぁっ!」LP1000

ユーリ「ぐっ…!」倒れ込む

カイト「俺はこれでターンエンド」

カイト「そしてサイファー・ミラーナイトが墓地へ送られたターンのエンドフェイズ、デッキからサイファーカード一枚を手札に加える。俺は《光波分光(サイファー・スペクトラム)》を選択!」

カイト「さあ立て!デュエルはまだ終わってはいない!」

カイト「貴様は跡形もなく葬ってやる…」

ユーリ「跡形もなく消し去る……ふ……ははははは……」

ユーリ「…いい、いいよ。面白いじゃん、君がその気なら…」立ち上がる

ユーリ「僕も本気出しちゃおうかなぁ…」ギロッ

申し訳ない、ソウルドレインの件は知らなかった。大目に見てくれるとありがたい

ユーリ「僕のターン!」

ユーリ「僕は手札から、《捕食植物セラセニアント》を召喚!ATK100」

ユーリ「さらに永続魔法、《捕縛蔦城(アイヴィ・バインド・キャッスル)》を発動!」

ユーリ「このカードが存在する限り、 相手フィールドに表側表示で存在するカード効果は全て無効にされ、 攻撃宣言もできない。そして相手ターンのスタンバイフェイズ毎に君のフィールドのモンスター1体につき800ポイントのダメージを与える!」

カイト「なんだと?」

ユーリ「もちろんそれだけの効果を得るにはリスクもあるよ。自分のスタンバイフェイズ、 僕は捕食植物1体をリリースする。 または、リリースせずにこのカードを破壊する」

ユーリ「ほらほら、早くなんとかしないと永続魔法一枚で君のライフは尽きちゃうよ。ターンエンド」

カイト「俺のターン!」

ユーリ「この瞬間、アイヴィ・バインド・キャッスルの効果により800ポイントのダメージを君に与える!」

カイト「ぐっ…」LP1800

ユーリ「さあ、永続魔法を破壊できるカードは引けたかなぁ?」

カイト「俺は速攻魔法、《ギャラクシー・サイクロン》を発動!」

カイト「フィールドにセットされた魔法・罠カード一枚を選択し、そのカードを破壊する!

ユーリ「は?」

カイト「俺はこれで、お前の伏せカードを破壊!」

ユーリ「ちょっとさぁ、僕の話聞いてた?」

ユーリ「アイヴィ・バインド・キャッスルがある限り、君のフィールドに表側表示で存在するカード効果は無効化され、 攻撃宣言もできない。つまり発動したギャラクシー・サイクロンの効果は不発、そのまま墓地送りってこと。しかもセットカードじゃ意味ないし」

カイト「ああ、わかっている。だが、それでいい」

ユーリ「?」

カイト「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

ユーリ「何、結局今のターンは無駄に終わったんじゃん。それともその伏せカードが要って訳?」

カイト「すぐにわかる。さあ、早くカードをドローしろ」

申し訳ない、ギャラクシー・サイクロンは通常魔法ですな
そろそろ再開します



ユーリ「僕のターン!」

ユーリ「このスタンバイフェイズ、アイヴィ・バインド・キャッスルの効果として、セラセニアントをリリース。このカードを維持する」

ユーリ「さらに、セラセニアントがカード効果で墓地へ送られた、またはバトルで破壊された時、デッキからセラセニアント以外のプレデターカードを手札に加える!」

ユーリ「僕は加えた装備魔法、《捕食接ぎ木(プレデター・グラフト)》を発動!」

ユーリ「墓地の捕食植物1体を攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する!そしてこのカードがフィールドから離れた場合、装備モンスターは破壊される」

ユーリ「蘇れ、《捕食植物テッポウリザード》!ATK1200」

ユーリ「テッポウリザードが墓地からの特殊召喚に成功した時、デッキからカードを一枚ドロー!」

ユーリ「僕はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

カイト(融合召喚はなし、このままアイヴィ・バインド・キャッスルで俺の動きを拘束し、効果ダメージで勝負を決めるつもりか。だが…)


カイト「俺のターン!」

ユーリ「この瞬間、アイヴィ・バインド・キャッスルの効果により再び800ポイントのダメージを与える!」

カイト「ぐっ…!」LP1000

ユーリ「これで君のライフも僕と同じ1000、さっきのターンは無駄じゃなかったんでしょ?楽しみだなぁ」

ユーリ「ねぇ、早く見せてよ。この状況を逆転するミラクルってやつを」

カイト「ならば望み通り、予測不能のデュエルを楽しむがいい」

カイト「俺は墓地の魔法カード、《ギャラクシー・サイクロン》の効果発動!」

ユーリ「墓地から…!」

カイト「俺のターンのメインフェイズ、墓地のこのカードを除外し、フィールドで表側表示の魔法・罠カード一枚を破壊する!」

カイト「俺が破壊するのは、アイヴィ・バインド・キャッスル!」

ユーリ「ちっ…」

カイト「この効果はギャラクシー・サイクロンが墓地に送られたターンには発動できない」

ユーリ(なるほど、無駄とわかってギャラクシー・サイクロンを発動したのはこの為か…やるじゃん)

カイト「俺は永続魔法、《強欲なカケラ》を発動!」

カイト「この効果で、俺が通常ドローをする度に、このカードに強欲カウンターを置く」

カイト「そして再び、ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴンをエクシーズ素材とし、オーバーレイ!」

カイト「エクシーズ召喚!」

カイト「降臨せよ、ランク9!《銀河眼の光波刃竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴン)》!ATK3200」

カイト「バトルだ!サイファー・ブレード・ドラゴンで、テッポウリザードを攻撃!」

ユーリ「罠発動!《棘の壁(ソーン・ウォール)》!」

ユーリ「自分フィールド上の植物族モンスターが攻撃対象にされた時、相手攻撃表示モンスターを全て破壊する!」

カイト「だがエクシーズ召喚したサイファー・ブレードが破壊された時、墓地にあるサイファー・ドラゴンを特殊召喚する!ATK3000」

ユーリ「ちっ…」

カイト「さらに罠発動!《光波分光(サイファー・スペクトラム)》!」

カイト「オーバーレイ・ユニットを持つサイファーエクシーズモンスターが破壊された場合、そのモンスター1体を墓地から特殊召喚し、 それと同名モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する!」

ユーリ「な!?」

カイト「よって墓地とエクストラデッキから、二体の《銀河眼の光波刃竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴン)》を特殊召喚!ATK3200」

ユーリ「ギャラクシーアイズが三体…!」

カイト「ユーリ!」

ユーリ「っ…」

カイト「百万回の命乞いでも俺の怒りは消えぬ!!俺の、俺達の前から消え去れ!!」

カイト「撃滅のトリプル・サイファーストリーム!!」

ユーリ「まだだ!罠発動!《ブラッド・ディスチャージ》!」

ユーリ「自分フィールドに存在する装備カード一枚を破壊し、このターンのバトルフェイズをスキップする!」

カイト「っ!?」

ユーリ「プレデター・グラフトが破壊されたことで、テッポウリザードも破壊される」

カイト「…俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」


ユーリ「…最初は面白いかと思ったけど、なんか段々腹立ってきた。ごめんね、どうやら僕、君のこと嫌いみたいなんだ」

カイト「………」

ユーリ「まあ認めてあげるよ、さっきの黒咲隼も良かったけど、君は今まで弱いからカードにされた奴らとは一味も二味も違う。僕をこんな気持ちにさせてくれたのは君で二人目だよ」

ユーリ「あ、一人目は黒咲じゃないからね。そいつとは決着がつかなかったけど、君は逃さない」

ユーリ「ぶっ潰してあげる…」ニヤッ

ユーリ「僕のターン!」

ユーリ「僕は手札から、魔法発動!《龍の鏡(ドラゴンズ・ミラー)》!」

ユーリ「自分のフィールドまたは墓地から、融合素材モンスターをゲームから除外し、ドラゴン族融合モンスター1体を特殊召喚する!」

ユーリ「僕は墓地の《捕食植物セラセニアント》と《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》を除外!融合する!」

ユーリ「見せてあげるよ、僕の本気」

ユーリ「飢えた牙持つ毒龍よ、奈落へ誘う香しき花よ、今一つとなりて、思いのままにすべてを貪れ!」

ユーリ「融合召喚!」

ユーリ「現れろ、レベル10!《グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》!ATK3300」

カイト「グリーディー・ヴェノム…フュージョン・ドラゴン…」

ユーリ「グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!」

ユーリ「1ターンに1度、フィールドのモンスター1体を選択。ターン終了時まで、そのモンスターの元々の攻撃力は0になり、その効果も無効になる!」

ユーリ「僕が選ぶのは、ギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴン!ATK0」

カイト「くっ…」

ユーリ「バトルだ!グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、攻撃力が0になったギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴンを攻撃!」

ユーリ「これで終わりだぁぁぁ!!」

カイト「罠発動!《亜空間物質転送装置》!」

カイト「攻撃対象となったサイファー・ブレードをこのターンのエンドフェイズまで除外する!」

ユーリ「ちっ…なら、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!もう一体のギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴンを攻撃!」

カイト「ぐうっ」LP900

ユーリ「…僕はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

カイト「このエンドフェイズ、ギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴンは蘇る!」

ユーリ「ったく…」

ユーリ(しぶとい。まあでも、エクシーズ次元にここまでの強者が居たとはねぇ。見事に僕の戦略を直感的に見抜いている。流石はお尋ね者のカイトだ。遊矢以来だよ、ここまで僕と対等に張り合った奴は…)

カイト(強い…こいつが赤馬零王の切り札。今までのアカデミア兵とはまるで次元が違う)

カイト「だが…」

カイト(俺を信じて散っていった隼の思い…そして、俺がその先を託した遊矢や瑠璃達の為にも、俺は…)

カイト「俺のターン!」

カイト「俺は手札から、《光波異邦臣(サイファー・エトランゼ)》のモンスター効果発動!」

カイト「このカードが手札・墓地に存在する場合、自分フィールドのサイファーモンスター1体のオーバーレイ・ユニットとなる!」

カイト「そして、ギャラクシーアイズ・サイファー・ブレード・ドラゴンのモンスター効果発動!」

カイト「オーバーレイ・ユニットを一つ使い、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを破壊する!」

ユーリ「ふ…速攻魔法、《異次元からの埋葬》発動!」

ユーリ「除外されている《捕食植物セラセニアント》と《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》を選択し、そのカードを墓地に戻す」

カイト「スターヴ・ヴェノムを墓地に戻す?このタイミングで…」

ユーリ「グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動」

ユーリ「このカードが破壊され墓地へ送られた場合、フィールドのモンスターを全て破壊する!」

カイト「くっ…!」

ユーリ「その後、墓地にあるレベル8以上の闇属性モンスター1体を除外する事で、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを特殊召喚できる!ATK3300」

カイト「なんだと!?」

ユーリ「残念でしたー、よく頑張ったけど次のターンが本当の最後。いい加減にしてくたばっちゃいなよ」

カイト「俺は…」

カイト「カードを一枚伏せて、ターンエンド」

ユーリ「僕のターン!」

ユーリ「バトルだ!グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

カイト「罠発動!《ミラーシェード》!」

カイト「自らのライフを半分払い、このターンの戦闘ダメージを0にする!」LP450

ユーリ「っ…僕はカードを二枚伏せて、ターンエンド」

ユーリ(やれやれ、本当にしぶといねぇ。ここまで来ると殺意を超えて敬意すら覚えるかも。が、どこまで僕に付き合えるかな?)

カイト「…ハルト、父さん」

ユーリ「?」

カイト「俺のターン!」

カイト「この瞬間、永続魔法《強欲なカケラ》の効果を発動!」

カイト「強欲カウンターが二つ以上乗っているこのカードを墓地へ送る事で、 デッキからカードを二枚ドローする!」

カイト「魔法カード、《死者蘇生》を発動!」

カイト「これにより、《銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)》を特殊召喚!ATK3000」

ユーリ「またギャラクシーアイズ?よっぽどお気に入りなんだね、そのモンスター。いい加減見飽きたんだけど」

カイト「いくぞ、俺は速攻魔法、《RUM-光波昇華(サイファー・アセンション)》を発動!」

カイト「自分フィールドのサイファーエクシーズモンスター1体を対象とし、そのモンスターよりランクが一つ高いサイファーモンスターをエクシーズ召喚する!」

カイト「闇に輝く銀河よ、とこしえに変わらぬ光放ち、未来を照らす道しるべとなれ!」

カイト「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

カイト「降臨せよ、ランク9!《超銀河眼の光波龍(ネオ・ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)》!ATK4500」

ユーリ「ネオ・ギャラクシー…それが君の本気?ようやく出るものが出てきたか」

カイト「ネオ・ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴンのモンスター効果発動!」

カイト「オーバーレイ・ユニットを三つまで使い、その数だけ相手モンスターのコントロールを奪う!」

カイト「さらに、この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、 攻撃力は4500になり、カード名をネオ・ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴンとして扱う!サイファースーパープロジェクション!」

ユーリ「そうはいかない!速攻魔法、《禁じられた聖杯》!」

ユーリ「この効果で、ネオ・ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴンはターン終了時までその攻撃力を400ポイントアップする!ATK4900」

ユーリ「ただしその代償として、モンスター効果は無効!僕のグリーディー・ヴェノムは無傷だ!」

カイト「だがグリーディー・ヴェノムの攻撃力は3300、お前のライフは1000。攻撃力4900のネオ・サイファーの一撃で全てが決まる」

ユーリ「そう思うなら、攻撃してみるがいいさ!」

カイト「………」

ユーリ「どうした!?百万回の命乞いでも君の怒りは消えないんだろ!?だったら君の憎しみを全てぶつけたらいい!」

ユーリ「もっと恨みなよ、憎みなよ、アカデミアを!プロフェッサーを!この僕をっ!!」

カイト「…バトルだ」

カイト「ネオ・ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴンで、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを攻撃!」

カイト「戦慄のサイファー・ストリーム!!」

ユーリ「く……ははは……」

ユーリ「罠発動!《ハーフ・カウンター》!」

ユーリ「相手ターンの攻撃時、攻撃されたモンスターの攻撃力を攻撃モンスターの元々の半分の数値分だけアップする!」

ユーリ「よって、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力を2250ポイントアップ!ATK5550」

カイト「………」

ユーリ「いいデュエルだったよ、こんなに楽しめたのは生まれて初めてかも。だが僕の夢は終わらない!」

ユーリ「僕は今も、そしてこれからもずっと勝ち続ける!世界の、僕以外の全ての人間をカードにするまでね!!」

カイト「何時の世も強い者だけがその意を通せる」

ユーリ「?」

カイト「強き者が破壊を望めばそれが正しいことかもしれない。そいつが次元統合を望むなら、もはや善悪など関係ない」

カイト「人間は自らが正しいと思うことを正義とする。それを認めさせる為に争いが生まれ、大切な者を失うことで憎しみが生まれる」

カイト「俺の仲間達は弱いからカードになった、お前はそう言ったな。だからこそ俺は誰よりも強い存在になると決めた。復讐という意を通す為にな」

ユーリ「長々と何を言い出すかと思えば…でも残念、君は僕に負けた。僕の考えは正しいって事だよね」

カイト「…確かに、今のままならな」

ユーリ「え?」

カイト「速攻魔法、《光波破壊(サイファー,・クラッシュ)》発動!」

カイト「ネオ・ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴンを除外する!」

ユーリ「何!?」

カイト「ギャラクシーアイズは俺の分身。ギャラクシーアイズが朽ち果てるなら、その時が俺の最後だ」

カイト「サイファー,・クラッシュの代償として、俺は1000ポイントのダメージを受ける」

カイト(…俺の選択は失敗ばかりだった)

カイト(家族を、仲間を、故郷を守ることができず、差し伸べられた救い手すらも払い、新たな仲間の心の痛みに気づくことさえできなかった。おまけに、何も残す事すら出来ずに…)

カイト「ふ…」

カイト(結局、お前に任せる事になる)

カイト(遊矢、瑠璃…)

カイト(仲間の大切さ、失った者の思い、例え枷になろうと、それを受け継ぐのが生き残った者の責任。ならば次は、お前達が…)LP0

ユーリ「…………」

ユーリ「あ……ははは……勝った……」

ユーリ「あはははははは!!どうだ、思い知ったか!完全に僕の勝ちだ!!」

ユーリ「完全に、僕の!あははははははは!!」

ユーリ「はぁ……はぁ……はぁ……」

ユーリ「………」

ユーリ「………足りない……足りないんだよ…まだ…」

ユーリ「……やっぱり、決着はつけないとね」

カイトが使ったオリカの紹介

《光波破壊(サイファー,・クラッシュ)》
速攻魔法 (1):自分フィールド上に「サイファー」Xモンスターが存在する場合に発動する。フィールド上のカード1枚を対象として発動できる。 そのカードを除外する。

ストーリーもクライマックスに入ってきましたが、これからは強制労働のせいで更新は遅めになりそうです。とりあえず話のオチは考えてあるのでVRAINS始まるまでには完結させるぜ!(多分)

零王「くくく……あははははは!」

零王「すでに新たなる次元、アークファイブを構築する為の装置は出来ている。分裂した世界を統合する計画、アークエリア・プロジェクト。そして、4つに分かれた我が娘レイをひとつにするリバイバル・ゼロ!」

零王「私の計画は、誰にも邪魔はさせない!」

零児「ふざけるな!お前の思い通りには……ぐっ!」

月影「零児殿!」

遊勝「零児君はもう限界か…ならばやはり、私が」

月影「…それは貴殿の役目ではない」

遊勝「しかし!」

零児「…言ったはずです、あなたにはあなたの役割がある。息子の成長を見守る責任が」

遊勝「零児君…!」

零王「此の期に及んでそのような事を…」

遊勝(《衝撃の拘束剣》…)

遊勝(例えデュエル外であっても、リアルソリッドビジョンが消えないバグ、いうなれば失敗作のカード。これがあれば零王を拘束することも…)

遊勝「………」

『あなたの取った行動は、ご自身の友人や家族、エクシーズ次元の弟子までもが心に傷を負った。それにあなたがスタンダードから姿を消した日はチャンピオン決定戦、その相手であるストロング石島も決戦が叶わなかったことを心残りとしていた』

『あなたが世界の為にと取った行動は、笑顔とは程遠い。三年前の遊矢や柊柚子にとっては胸を引き裂かれる程の悲しみでしかなかった!』

遊勝(自分の行動に後悔がある訳ではない。だが私は、本当は世界より大切だった洋子達を傷つけてしまったのか。それ故、我が息子さえも…)

『だからこそあなたには、あなたの役割があるはずだ。息子さんの、今の遊矢の成長を見守る責任が!』

遊勝「そう、だな……」

ガチャン!!

零羅「兄様!!」

セレナ「月影、零児!」

月影「っ…」

遊勝「見守ろう、この戦いを。我が子の戦いを」

零王「…待っていたぞ、榊遊矢」

遊矢「………」

零児「遊、矢……」

月影「やっと…」

遊矢「大丈夫か?遅くなってすまなかった」

月影「すまぬ…拙者には遊矢殿が来るまでの護衛をする事しかできなかった。零児殿も…」

柚子「あの赤馬零児も、プロフェーサーに…」

遊矢「いや、よく堪えてくれた。後は俺に任せてくれ」

遊勝「遊矢……本当に、遊矢なんだな」

遊矢「…言いたい事や聞きたい事は山ほどある。だが、今は赤馬零王を止めるのが先だ。その間、零児達を頼む」

遊勝「…ああ、わかっているよ」

零王「久しぶりだな遊矢、セレナ。やはり彼女達も一緒だったか」

セレナ「プロフェッサー…!」

遊矢「事情は全て零羅から聞いた。俺の中の悪魔…ズァークによって分離した世界を再び一つにする、アークエリア・プロジェクト。それと同時に4つに分かれた彼女達を一つにするリバイバル・ゼロの事もな」

零王「ほぅ…知っていたか。ならば話は早い、今すぐ彼女達を渡せ。もっとも大人しく差し出したところで、君はこの場でカードになる運命だがな」

リン「ねぇ、あれって…」

月影「あのカプセルはアークファイブとつながっているらしい。中にはアカデミア軍によって集められた生命エネルギーが投入されている』

瑠璃「それじゃあ、ハートランドでカードにされた人達も…!」

零王「そう、その数値が一定の量を超えた時、アークファイブは新たな次元としての胎動となる。4つの次元をも飲み込むほどの力をな』

遊矢「そんな事が出来ると思うか?」

零王「この計画に穴はない。私が君を打ち破った時、アークファイブは完成する。その中で彼女4人も1つとなり、レイとして蘇る!」

リン「っ…」

遊矢「計画に穴はない…よく言ったもんだな」


零王「相当の自信だな。君が負ければ、彼女達を守る者は何もない。彼女達の、四つの次元の未来は君の肩にかかっているのだぞ」

零王「それに、君にデュエルを教えたのはこの私だ。君のデュエルなど知りすぎるほど知っている。そんな私を倒せると?」

遊矢「ああ、倒せるさ。あんたの計画は今から、このデュエルで灰になる。必ずな」

柚子「遊矢…」

零王「懐かしいな、その目…」

零王「遊勝、君は心こそ私が遊矢に求めたものじゃなかったのかと問ったな」

零王「記憶を失った遊矢と、孤独の中で生きてきたセレナ、彼ら二人ならお互いにとって大切な存在となる事ができる。私は遊矢に守るべき者を持たせる事によって、悪魔の復活を阻止しようとしたと。まさにその通りだ」

セレナ「何?」

瑠璃「赤馬零王が、遊矢に…?」

遊矢「………」

零王「私はモンスターにリアルな身体を与える事によって、ズァークという悪魔を生み出してしまった」

零王「人々はもっと激しく、もっと興奮するデュエルを見せるよう要求し、奴もそれに答えて更に激しく更に派手なパフォーマンスを行うようになった」

零王「遊矢よ、君も一歩間違えばそうなっていただろう。その破壊衝動を押さえ込んでくれたのはセレナ、君だ」

セレナ「私が…」

零王「事情が酷な事もあったが、三年前の遊矢はどうしようもなく弱く、情けない男だった。だが遊勝の元で笑顔のデュエルを学ぶ君がズァークの分身だとは思えなかった。いいや、思いたくなかった」

零王「当時の君は父のようなエンターテインメント・デュエリストになるべく、アクション・デュエルの腕を磨いていたな。だがその心は常に揺れ続けていた、ペンデュラムのように」

リン「ペンデュラムのように…遊矢が?」

セレナ「ならば何故、これほどまでに力をつけた遊矢をカードにしようとする?お前の目的は遊矢の進化ではなかったのか?」

零王「何故?それはズァークの力を体感した君達自身が一番わかっているはずだろう」

柚子「っ!」

瑠璃「ズァークの力…」

零王「すでに遊矢はエクシーズ次元の分身であるユート、シンクロ次元の分身であるユーゴと一体になり力をつけ始めている。君達も目の当たりにしたはずだ、あの破壊力を」

零王「残るは融合次元の分身、ユーリのみ。どちらを器にするにしても、ズァークは必ず復活を果たす。わかるだろう?君達の目の前に居るそいつはズァーク!世界を破滅に落とし入れた悪魔のデュエリスト!」

柚子「違う、遊矢は…!」

リン「悪魔じゃない!」

セレナ「っ!」


瑠璃「リン…?」

リン「私も、最初は許せなかった……」

リン「私からユーゴを奪った忌むべき敵。あなたの言う通り、私の遊矢に対する印象は悪魔そのものだった…でも…」

リン「それでも遊矢は私を抱きしめてくれた!まともに関わりもない私を!例え何度拒絶されても、私を守ろうとしてくれた遊矢の気持ちは本物だった!」

零王「………」

リン「私はまだ遊矢の事をよく知らない。でもこれは彼に復讐の対象とされ、常に隣に居た大切な馬鹿を奪われた私の言葉として受け取りなさい」

リン「私は彼を信じる。約束してくれたから、だからもう、二度と悪魔にはならない!」


遊矢(リン…)

柚子「私もそう思う」

柚子「かつて、遊矢が目指していたデュエル…勝った人も負けた人も、見ている人全てを楽しませようとするエンタメだった。遊矢が戻って来てくれるその日まで、私がおじさんのデュエルを守り抜くんだって…」

柚子「でも、遊矢は変わってしまった。もちろんショックじゃないと言えば嘘になる。だけど…」

柚子「私は絶対に遊矢を否定したりはしない。昔の遊矢も今の遊矢も、私は全部の遊矢を受け入れる!」

柚子「どんなに変わろうと、遊矢は帰って来てくれたんだから…」ボロボロ…

セレナ「そうだ、私も信じている。例え何回、何十回悪魔になろうと、私達が何度だって連れ帰ってやる!遊矢は私の仲間、家族だ!」

遊矢(柚子…セレナ…)

遊勝「………」

零児「…彼女達は、いえ、ここにいる全員が、少なからず遊矢の影響を受けています。この私も…」

零羅「兄様!」

月影「零児殿、まだ身体が…!」

零児「多くの人の心を動かした彼なら、きっとズァークの悪の心をも覆せる…私は信じている」

遊勝「遊矢…」

瑠璃「参ったな…これじゃあ私だけ完全に場違いじゃない。遊矢、少し指出して」

遊矢「指?って、おい!」

瑠璃「指きりげんまん、嘘ついたら丸・坊・主!指きった!」

遊矢「丸坊主って…」

瑠璃「今度は私と約束。必ず勝ってくる事、全てが終わったら、みんなでピクニックに行きましょう?これはその為の指切り、遊矢が万が一にも約束を破らないように」

遊矢「いや、指切りしてから条件を出すのはどうかと思うぞ…しかも結構怖い約束だよな…」

瑠璃「文句言うなら針千本に変えるわよ?」

遊矢「丸坊主でいい」

遊矢(一番おしとやかそうに見えたけど、やはりストロングか)

瑠璃「…信じてる。あなたは必ず赤馬零王を倒し、私達を、全ての次元の人を助けてくれるって」

遊矢「…ああ、任せろ」

零王「信じる…かつての私と同じだな」

零王「デュエルの前に忠告しておこう。君達が悪魔に寄せる期待は決して思い描いたようにはならない。仮に遊矢が私を倒せたとしても、いずれは君達の方が大いなる後悔を知る事になる」

零児「例えそうだとしても、私達は遊矢を信じ続ける。彼は必ず勝ち、お前の野望を、悪魔を葬ると!」

零王「…愚かな」ガチャ

遊矢「………」ガチャ

零羅「遊矢…」

レイ(………)

遊矢「デュエル!」
零王「デュエル!」

とりあえず今日はここまで
遊矢と零王のデュエル構成は今の所全く考えてないかつ明日からまた強制労働なので続きは少し先になるかも、もちろんハゲにはオリカ使わせるぜ!
瑠璃達に遊矢を護衛させたのはハゲと遊勝の心境の関係上で本編をハーレムルートにする気は(多分)ないと思う

遊矢LP4000

零王LP4000

零王「私のターン!」

零王「私はスケール2の《精霊守護霊》とスケール8の《精霊神星》でペンデュラムスケールをセッティング!」

柚子「ペンデュラム!?」

零王「これでレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能」

零王「天地に宿りし精霊よ。罪に穢れし我が身を清め、世界再生の礎となれ!」

零王「ペンデュラム召喚!」

零王「現れ出でよ、二体の《精霊機巧軍-ペンデュラム・ガバナー》!ATK2800」

零王「私はレベル7のペンデュラム・ガバナー二体をオーバーレイ!」

零王「エクシーズ召喚!」

零王「ランク7!《大精霊機巧軍-ペンデュラム・バスター》!ATK3000」

瑠璃「最初からペンデュラムエクシーズ!」

遊矢「………」

零王「私はカードを一枚伏せ、ターンエンド」

零王「さあ来い、遊矢!私の計画を打ち砕く力が君にあるというなら、私の想像を超えるデュエルを見せるがいい!」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺はスケール5の《慧眼の魔術師》二枚でペンデュラムスケールにセッティング!」

月影「同じスケールの魔術師を二枚?」

遊矢「慧眼の魔術師のペンデュラム効果により、片方のペンデュラムゾーンに魔術師が存在する時、自身を破壊し、デッキから新たな魔術師をペンデュラムゾーンに置く!」

遊矢「俺はスケール1の《竜脈の魔術師》とスケール8の《竜穴の魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスターたちよ!」

遊矢「エクストラデッキから、二体の《慧眼の魔術師》!ATK1500」

遊矢「手札から、《調弦の魔術師》!ATK0《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》ATK2500」


遊矢「調弦の魔術師が手札からのペンデュラム召喚に成功した時、デッキから魔術師ペンデュラムモンスター1体を効果を無効にして守備表示で特殊召喚できる!」

遊矢「来い、《刻剣の魔術師》!DEF0」

柚子「一気に五体のモンスターを…!」

セレナ「調弦の魔術師はチューナーモンスター。そして遊矢の場には、レベル4のモンスターが三体」

遊矢「レベル3の刻剣の魔術師に、レベル4の調弦の魔術師をチューニング!」

遊矢「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!」

遊矢「シンクロ召喚!」

遊矢「現れろ、レベル7!《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!ATK2500」

遊矢「そして俺は、レベル4の慧眼の魔術師二体をオーバーレイ!」

遊矢「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

柚子「ユートとユーゴのドラゴンを、たった1ターンで…」

零王「スタンダード、シンクロ、エクシーズ、その頂点に君臨するドラゴンを瞬く間に揃えるとは…以前よりさらに腕を上げたな」

遊矢「その割には表情には一点の曇りもないか…あんたにとって俺や零児など、自分の足元にも及ばない小さな存在だと?」

零王「そうは言っていない。君達はまだ知らないだけだ、人は決して無垢なままではいられない。その事実に」

遊矢「なら、たっぷり教えてもらおうか」

遊矢「俺はダーク・リベリオンの効果発動!」

遊矢「オーバーレイ・ユニットを二つ使い、相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力を半分にし、 その数値分だけこのカードの攻撃力をアップする!」

遊矢「トリーズン・ディスチャージ!ATK4000」

遊矢「バトルだ!オッドアイズで、ペンデュラム・バスターを攻撃!」

遊矢「螺旋のストライクバースト!」

零王「この瞬間、ペンデュラム・バスターの効果発動!」

零王「このモンスターがペンデュラム、またはエクシーズモンスターとバトルする時、ダメージ計算時のみその攻撃力は戦闘する相手モンスターを常に300ポイント上回る!ATK2800」

零王「ペンデュラム・バスターよ!忌まわしき悪魔のしもべを消し去れ!」

遊矢「くっ…」LP3700

リン「オッドアイズが…!」

セレナ「だが、遊矢の場にはシンクロモンスターであるクリアウィングが居る。次はない」

遊矢「クリアウィング・シンクロ・ドラゴンで、ペンデュラム・バスターを攻撃!」

遊矢「旋風のヘルダイブスラッシャー!」

零王「ぐうっ」LP3000

遊矢「続いてダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

遊矢「反逆のライトニング・ディスオベイ!」

瑠璃「今のダーク・リベリオンの攻撃力は5000。これが決まれば…!」

月影「いや…」

零王「私は精霊守護霊のペンデュラム効果発動!」

零王「もう片方のペンデュラムゾーンに精霊モンスターが存在する時、ダイレクトアタックによる戦闘ダメージを一度だけ0にする!」

遊矢「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

遊矢「俺を悪魔と呼ぶならそれもいい。捻り潰してみるがいいさ、あんたにそれが出来るならな」

零王「随分立派な口を叩くようになったな、ならば容赦はせぬぞ、遊矢!」


零王「私のターン!」

零王「私はチューナーモンスター、《精霊球体》を召喚!ATK300」

リン「チューナーモンスター!?」

零王「このモンスターが召喚に成功した時、墓地にある精霊モンスター1体を特殊召喚する!」

零王「私が呼び戻すのは、《精霊機巧軍-ペンデュラム・ガバナー》!ATK2800」

零王「私はレベル7のペンデュラム・ガバナーに、レベル1の精霊球体をチューニング!」

零王「シンクロ召喚!」

零王「現れ出でよ、レベル8!《大精霊機巧軍-ペンデュラム・テンペスト》!ATK3200」

零羅「あれはっ」

月影「零児殿とのデュエルでは見せなかったシンクロモンスター…」

零王「精霊球体の効果を使用したターンはペンデュラム召喚は行えないが、今の君には十分。ペンデュラム・テンペストの効果発動!」

零王「このモンスターは1度のバトルで二度の攻撃ができる。そしてシンクロ召喚に成功した時、相手フィールドのモンスター1体を選び発動、その攻撃力だけペンデュラム・テンペストの攻撃力をアップする!」

零王「私が選ぶのは、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

遊矢「クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果発動!」

遊矢「1ターンに1度、レベル5以上のモンスター効果が発動した時、その発動を無効にし破壊する!ダイクロイックミラー!」

零王「くっ…!」

リン「かわしたっ」

セレナ「精霊球体のデメリットにより、プロフェッサーはこのターン、ペンデュラム召喚を行えない」

柚子「このままエンド宣言をすれば…」

遊矢「どうした?アカデミアを統べる者の力はこの程度かっ?」

零王「いい気になるな!ペンデュラム・テンペストの効果発動!」

零王「カード効果によって破壊された時、相手フィールドのモンスター1体を破壊する!」

零王「私は、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを選択!」

瑠璃「ダーク・リベリオンが!」

零王「その後、破壊されたペンデュラム・テンペストを墓地から特殊召喚する!ATK3200」

零王「バトルだ!ペンデュラム・テンペスト!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!」

遊矢「ちっ…」LP3000

零王「終わりだな、遊矢よ」

零王「二回目のバトル!ペンデュラム・テンペストで、ダイレクトアタック!」

柚子「遊矢!」

遊矢「罠発動!《ガード・ブロック》!」

遊矢「この戦闘でのダメージを0にし、デッキからカードを一枚ドロー!」

零王「ほう、耐えたか…私はこれでターンエンド」

リン「クリアウィングの効果が裏目に出るなんて…」

瑠璃「それに遊矢のデュエルスタイルは、全て赤馬零王に知られてる」

セレナ「そして、ズァークのデュエルでさえ…」

零児(確かにこのデュエル、最初から遊矢の圧倒的不利。だがあの自信に満ちた顔…何か勝算があるという事か?)

零児(もはや今の彼で通用しないのなら、赤馬零王を止められる者など居ない。私では実現出来なかった、四つの次元の平和を…)

遊勝「遊矢…」

遊矢「やっぱりそうか…」

零王「何がおかしい?」

遊矢「俺のデュエルは知り過ぎるほど知っている。そりゃあそうだ、俺にデュエルを教えてくれたのはあなただったんだからな」

零王「?」

遊矢「だが今のあんたが、果たして俺のデュエルについて来られるかな?」

零王「なんだと?」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺はセッティング済みのスケールを使い、ペンデュラム召喚!」

遊矢「蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》ATK2500」

遊矢「さらに手札から、《オッドアイズ・セイバー・ドラゴン》ATK2800」

遊矢「そして手札から、魔法カード、《強欲で貪欲な壺》を発動!」

遊矢「デッキの上から10枚のカードを裏側表示で除外する事で、カードを二枚ドローする!」

遊矢「俺はオッドアイズ・セイバー・ドラゴンをリリースし、魔法カード、《ミニマム・ガッツ》を発動!」

遊矢「これにより、相手フィールドのモンスター1体を選択。 選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで0になる!」

零王「ぬぅ…」

遊矢「このターン、選択したモンスターがバトルで破壊され墓地へ送られた時、 そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える」

瑠璃「オッドアイズの効果はバトルダメージの倍」

月影「ペンデュラム・テンペストはペンデュラムモンスター故に墓地には行かないが、それで十分」

遊矢「バトルだ!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!ペンデュラム・テンペストを攻撃!」

遊矢「螺旋のストライクバースト!」

リン「これで遊矢の勝ち!」

零王「私はエクストラデッキにあるペンデュラム・バスターの効果発動!」

零王「自分フィールドの精霊ペンデュラムモンスター1体をエクストラデッキに戻し、エクストラデッキにあるこのモンスターを復活させる!」

零王「蘇れ、《大精霊機巧軍-ペンデュラム・バスター》!ATK3000」

セレナ「くっ…逃したか…!」

月影「エクシーズペンデュラムモンスターの復活…」

遊勝「まさか…!」

零王「速攻魔法、《RUM-スピリット・フォース》!」

零王「オーバーレイ・ユニットのない精霊エクシーズモンスターを素材に、ランクが一つ高い精霊モンスターにランクアップさせる!」

瑠璃「ランクアップ!?」

零王「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!」

零王「降臨せよ、ランク8!《大精霊機巧王-ペンデュラム・インフィニティ》!ATK4000」

セレナ「ランク8、攻撃力4000!」

零児「あの力に、私は打ち勝つ事が出来なかった…」

零王「ペンデュラム・インフィニティのモンスター効果!」

零王「相手ターンのバトルでは、相手モンスターはこのモンスターを攻撃しなければならない。その時、バトルするモンスターの攻撃力は半分となり、ペンデュラム・インフィニティの攻撃力は1000ポイントアップする!ATK5000」

遊勝「いかん!」

月影「このままペンデュラム・インフィニティの反撃を受ければ…!」

遊矢「速攻魔法、《神秘の中華なべ》発動!」

遊矢「自分フィールドのモンスター1体をリリースすることで発動し、リリースしたモンスター1体の攻撃力・または守備力分のライフを回復できる!」LP5500

瑠璃「かわした!」

遊矢「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

零王「今の一撃をかわすとはな…通常対戦相手に自分の情報が渡れば、焦り、迷いが生じる。だが君は真っ直ぐ、真っ当に自分のデュエルを貫いた」

零王「君のデュエルは知り過ぎるほど知っていると言ったが、そんな事はもはや問題ではない。デュエルが始まる前から追い込まれたのは私の方だったのかもしれんな」

零王「だが、私には勝てない。絶対に」

遊矢「絶対に勝てない…その言葉、そのままあんたに返してやるさ」

零羅「遊矢…」

月影「…赤馬零王も遊矢殿も、我々の次元を遥かに超えている」

セレナ「遊矢は必ず勝つ。そしていつものように、私達を安心させてくれる」

零王「私のターン!」

零王「私はセッティング済みのスケールで、ペンデュラム召喚!」

零王「蘇れ、《精霊機巧軍-ペンデュラム・ガバナー》!ATK2800」

零王「そして魔法カード、《精霊融合》を発動!」

零王「私はフィールドのペンデュラム・ガバナーと、セッティングされた精霊神星で融合召喚を行う!」

零王「融合召喚!」

零王「集結せよ、レベル12!《大精霊機巧軍-ペンデュラム・ルーラー》!ATK3500」

リン「レベル12の融合モンスター…!」

瑠璃「遊矢の場にモンスターはいない。ライフが5500あっても、これじゃあ!」

零児「くっ…」

零王「バトルだ!ペンデュラム・ルーラーで、ダイレクトアタック!」

遊矢「ぐああああぁぁぁっ!」LP2000

柚子「遊矢!」
セレナ「遊矢!」

月影「赤馬零王の場には攻撃力4000のペンデュラム・インフィニティ…そして遊矢殿のライフは2000」

リン「そんな…」

零王「終わりだな、遊矢」

遊矢「………」

零王「ペンデュラム・インフィニティで、ダイレクトアタック!」

零王「さらばだ!」


遊矢「罠発動!《ペンデュラム・リボーン》!」

遊矢「エクストラデッキまたは墓地のペンデュラムモンスター1体を特殊召喚する!」

遊矢「蘇れ、《慧眼の魔術師》!DEF1500」

零王「くどい!ペンデュラム・インフィニティ!慧眼の魔術師を攻撃!」

遊矢「くっ…!」

零王「さらに私は、ペンデュラム・インフィニティの効果!」

零王「このカードがエクシーズモンスターを素材としている時、1ターンに1度、そのモンスターの攻撃力の半分のダメージを与える!」

遊矢「ぐああああぁぁぁっ!」LP600

遊矢「ぐっ」倒れ込む

柚子「あっ…!」

零王「私はこれでターンエンド」

零王「首の皮一枚で繋がったが、君のライフは僅か600、手札は0」

零王「私の場には攻撃力4000のペンデュラム・インフィニティと攻撃力3500のペンデュラム・ルーラー。そしてペンデュラム・ルーラーはカード効果では破壊されない上、このカード以下のレベル及びペンデュラムモンスター以外の君のモンスターは攻撃できず、その効果は無効となる」

瑠璃「そんな…」

リン「それじゃあ、いくら強力なモンスターを呼んだって…」

遊矢「………」

零児「立ってくれ、遊矢!」

遊勝「遊矢…」

零王「…遊矢よ、苦しかっただろう?辛かったろう?」

零児「?」

零王「君の物語はここで終わる。君は世界を破滅に陥れた悪魔を宿す分身。それが真実。故、私は君に可能性という枷をつけてしまった。だがもういいんだ」

零王「例え悪魔であろうと、榊遊矢は私の誇りだ。だからこそ、ここでサレンダーして欲しい。そうすれば、全ての苦しみから解放される」

零王「…頼む、遊矢」

遊勝「零王…」

零羅「…違う」

零王「?」

零羅「父様の期待は…希望は、まだ生き続けてる!」

零児「どうした零羅、何を言っている?」

セレナ「零羅?」

柚子「違う、あれは…!」

リン「まさか…!」

瑠璃「レイ?」

零王「…!レイ……だと……!?」

遊矢「?」

月影「レイが、零羅殿に乗り移った?」

零羅「最初はそうだった。ズァークの強大な力に対抗するには父様が作り上げた四枚のカードを使うしかない」

零羅「自然エネルギーを体に取り込み、四枚のカードはブレスレットに変化し、再びズァークを分断することが出来る」

零羅「でもその結果、次元と共に私とズァークの魂は四つに引き裂かれ、それぞれの次元に転生することになってしまう」

零王「…そうだ、あの日から私はおまえを取り戻す事だけを考えていた」

零王「言い訳するつもりはない。謝るつもりもない。私は必ずやおまえを復活させる。その為に柚子、瑠璃、リン、セレナの存在を消す。その為に必要ならば人間をカードにし、その生命を燃料のようにも投入しよう」

零王「その思いは、今も変わらない!」

零羅「でも父様は、確かな希望を抱いていた!父様が悪魔と呼んだズァークの分身である榊遊矢に!」
レイ(でも父様は、確かな希望を抱いていた!父様が悪魔と呼んだズァークの分身である榊遊矢に!)

零王「っ!」

零羅「私は見た、今の彼は絶対に悪魔にはならない。彼には残っている、純粋に”周りからの期待に応えたい”という想い。”デュエルの世界の頂点に立つ”という夢が!」

零王「………」

零羅「父様も思い出して!遊矢にはまだ心がある!一度はズァークの支配に屈服したかもしれない。でも、父様が遊矢に導いた心によって多くの人間が救われた!」

零羅「私も…」

零羅「父様、もう一度だけ言うわ。榊遊矢は、絶対に悪魔には負けない!」

零王「………」

零王「…遅い」

零王「もう遅いのだよ、レイ…」

零羅「父様!」

遊矢「…もういいか?気が済んだなら、デュエルを続けさせてくれ」立ち上がる

柚子「遊矢…!」

遊矢(ペンデュラム・ルーラー…カード効果では破壊されない上、自身以下のレベル及びペンデュラムモンスター以外の相手モンスターは攻撃できず、効果は無効…となれば、その隙を突く事が出来るのは…)

『二色の眼の竜よ!深き闇より蘇り、怒りの炎で地上の全てを焼き払え!』

遊矢「………」

零王「まだ立つか…」

遊矢「…言ったはずだ、あんたの計画は今から、このデュエルで灰になる。必ず!」

零王「っ…」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「魔法カード、《一時休戦》を発動!」

遊矢「この効果で、お互いのプレイヤーはデッキからカードを一枚ドロー。さらに、次のあんたのターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる!」

遊矢「俺はこれでターンエンド」

零王「…私のターン!」

零王「大きな口を叩いた割にはその場しのぎか、確かにこのターン、私は君のライフを削る術はない。だが、そんな事をして何になる?無駄な苦しみを味わうだけだぞ」

遊矢「何度も言わせるな。俺はあんたに勝つ、そして悪魔を、ズァークを滅ぼす」

零王「…私はターンエンド」

瑠璃「これで一時休戦の効果は終了」

リン「このターンでなんとかしなきゃ、遊矢は…」

遊矢(この引きに全てがかかっている…散るわけにはいかない、こんなところで…)

遊勝「………」

遊矢「俺のターン、ドロー!」

遊矢(来た…!)

遊矢「俺は手札から、魔法カード、《オッドアイズ・エクシーズゲート》を発動!」

遊矢「エクストラデッキから表側表示のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン1体と墓地のエクシーズモンスター1体をモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、そのモンスターをレベル7のモンスターとして扱い、エクシーズ召喚する!」

遊矢「俺は墓地のダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのレベルを7にし、エクストラデッキのオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとオーバーレイ!」

遊矢「二色の眼の竜よ!深き闇より蘇り、怒りの炎で地上の全てを焼き払え!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「いでよ、ランク7!災い呼ぶ烈火の竜、《覇王烈竜オッドアイズ・レイジング・ドラゴン》!ATK3000」

セレナ「あれは…!」

リン「覇王烈竜…!」

柚子「オッドアイズ…」

瑠璃「レイジング・ドラゴン…」

遊矢(そう…俺を悪魔へと導いた、烈火のドラゴン…)

遊矢(あの時、俺の中にあったのはドクトルへの復讐心だけ…その為には手段すら選ばず、セレナを、柚子を、瑠璃、リン。俺は守るべき存在を傷つけ続けた)

遊矢(だが、今は…)

遊矢(例えこの力が復讐心から生まれてようと構わない。今度はこの強大な力を支配する。そして、大切な者を守り抜く!)

遊矢「いくぞ、プロフェッサー。勝負はこれからだ!」

零王「くっ…」

遊矢「オッドアイズ・レイジング・ドラゴンのモンスター効果!」

遊矢「オーバーレイ・ユニットを一つ使い、相手フィールドのカードを全て破壊し、 カード一枚につき攻撃力を200ポイントアップする!」

遊矢「全て消え去れぇぇー!!」

零王「ぐうっ!?」

零児「破壊するカードは三枚…」

遊矢「従って、オッドアイズ・レイジング・ドラゴンの攻撃力は600ポイントアップ!ATK3600」

瑠璃「ペンデュラム・インフィニティを破壊して、攻撃力は3600に!ペンデュラム・ルーラーも上回った!」

セレナ「そして、オッドアイズ・レイジング・ドラゴンはエクシーズにしてペンデュラムモンスター。レベルにも囚われない」

遊矢「バトルだ!俺はオッドアイズ・レイジング・ドラゴンで、ペンデュラム・ルーラーを攻撃!」

遊矢「憤激のデストラクションバースト!」

零王「ぐおおぉぉぉっ!」LP2900

遊矢「まだだ!オッドアイズ・レイジング・ドラゴンは、一度のバトルで二度の攻撃が出来る!」

柚子「赤馬零王の場にモンスターはいない…!」

リン「この攻撃で…」

遊矢「オッドアイズ・レイジング・ドラゴンで、ダイレクトアタック!」

遊矢「憤激のデストラクションバースト!」

零王「私は手札から、罠カード、《精霊爆発》を発動!」

セレナ「何!?」

月影「手札から罠!?」

零王「自分フィールドにカードが存在しない時、ダイレクトアタックを無効にし、互いのプレイヤーのライフを半分にする!」

遊矢「ぐうっ!」LP300
零王「ぐっ…!」LP1450

柚子「オッドアイズ・レイジング・ドラゴンの攻撃を防いだ…」

リン「でも、赤馬零王の場にはモンスターも、ペンデュラムカードもない。これから…」

遊矢「…カードを伏せ、ターンエンド。オッドアイズ・レイジング・ドラゴンの攻撃力は元に戻る」

零羅「父様…」

零王「…認めん」


零王「認めん…認めんぞ!ここで私が破れるなど…!」

零羅「父様…!」

零王「私は君を打ち倒し、必ずやレイを復活させる!」

零王「私のターン!」

零王「魔法カード、《精霊蘇生》!」

零王「墓地またはエクストラデッキの精霊モンスター1体を特殊召喚する!」

零王「今一度蘇れ、《大精霊機巧軍-ペンデュラム・ルーラー》!ATK3500」

柚子「そんなっ」

瑠璃「ここに来て、ペンデュラム・ルーラーが復活!?」

零王「バトルだ!私はペンデュラム・ルーラーで、オッドアイズ・レイジング・ドラゴンを攻撃!」

零王「これで私の勝ちだ!消え去れ、遊矢ぁぁぁっ!!」

セレナ「遊矢!!」

遊矢「罠発動!《恐撃》!」

遊矢「墓地のモンスター二体を除外し、フィールドの攻撃表示モンスター1体を攻撃力を0にする!」

零王「っ!?」

遊矢「俺は墓地の《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》を除外!これにより、ペンデュラム・ルーラーの攻撃力は0になる!」

零王「…………」崩れ落ちる

遊勝「零王…」

遊矢「………」

遊矢「…返り討ちにしろ、オッドアイズ・レイジング・ドラゴン!」

遊矢「憤激のデストラクションバースト!」

零王「ぐあああぁぁぁっ!」LP0

月影「…!」

リン「勝った…」

瑠璃「遊矢が、勝った…!」

柚子「遊矢…!」

セレナ「やったな、遊矢…」

零王(負けた……この私が……)

零王(私自身が育てたデュエリストに……)

零王「ふ…」

零王(……まさに、飼い犬に手を噛まれるだな……)

遊矢「…零羅…いや、レイ。やる事はやった。どうすればいい?」

遊矢「俺が言うのもなんだが、この男のした罪は決して許されるものじゃない…負けを認めさせてカード化した者達を解放させるか?それが出来ないなら、一思いに…」ガチャ

柚子「っ…」

零羅「……少しだけ、父様と話がしたい。それからの判断は、あなたに任せるわ」

遊矢「わかった…」

零児「………」

零羅「…私が出ていられる時間はもう一分もない。遊矢がどんな判断を下すかはわからないけど…」

零羅「父様をお願い、零児。最後にもう一度会えて良かった」

零児「っ!」

零王「…レイ……」

零羅「父様…」

零王「…悪は滅び、正義は必ず勝つとはよく言ったものだ……もっとも、彼が正義かは別問題だがな…」


零羅「…父様が悪だと言うなら、それは私も同じよ」

零羅「ズァークの復活を阻止することしか頭になかった。その為にこの子を器として使い、アークファイブの完成を促した。必要とあらば遊矢を消滅させる覚悟もしていたわ」

零羅「その考えが間違っていたとは今も思ってないけど…」

零羅「父様の言うように、私の目からみても遊矢は正義ではなかった。いえ、正義なんてものはないのかもしれない」

零羅「悪の反対は悪。自分の意を通す為に争う時点で、みんな…」

零王「…しかし、遊矢は勝った。勝者には道義を決める権限がある…か。初めて会った時、それを遊矢に教え込んだのは私だったというのに」

零羅「…後は、託しましょう」

零王「…ああ、私の負けだ」

遊勝「零王…」

零羅「どうやら、お別れの時間みたい」

零児「っ!」

零羅「…榊遊矢…後は貴方がどうにでもすればいいわ。貴方なら、私たちとは違った幕引きがきっとある」

零羅「でも、戦いはまだ終わってはいない。わかってるわよね?」

遊矢「…ああ」

柚子「な…!」

セレナ「これは…」

瑠璃(どういう事…?なんで…)

リン「ブレスレットが、消えていく…?」

レイ『私はいつでも父様を見ている。だから、今度こそ間違わないで』

零王「レイ…!」

月影「あれがレイの、本当の姿…」

レイ『もしも、もしももう一度チャンスがあるなら、私も間違えない。だから父様――』

レイ『…一緒に生きててあげられなくて、ごめんなさい』消える

遊矢「………」

零王「レイ……」

零王「…あ……あ………ああぁぁぁぁ!!」

零児(…姉さん)

セレナ「消えた、レイが…」

零羅「」バタン

月影「零羅殿!」

零王「………」

遊矢「…これでアークエリア・プロジェクトも、リバイバル・ゼロも終わりだ。これでも尚、人々の生命を弄ぶ気か?」

柚子「遊矢…」

零王「カード化した者は解放する……レイがいない今、もはやどうでもいい……」

零王「勝者である君が望むならな……」

遊矢「…零児、後は任せる」

零児「いいのか?デュエルに勝ったのは君だ」

遊矢「勝った者に道義を定める権限があるというなら、命令する。決して楽にするな、何年、何十年でも償わせ続けてやれ。それが俺からの報いだ」

零児「…ああ、引き受けた」


パチパチパチ!

「いやぁ、感動感動!実にいい最終回だった」

「でもさ、そこは”俺だけはあんたを許す”とか言った方がロマンチックに締まるんじゃないの?」

遊矢「………」

ユーリ「まあ、いいけどね。どっちにしてもプロフェッサーの罪なんてすぐに消えちゃうんだから」

ユーリ「いいや、僕が消してあげるよ。君達もまとめて、地獄に送ってあげる」

おそらく次がラストデュエルになります。
ユーリに関しては遊矢シリーズ暗黒面の塊として見てるので彼やズァークに改心イベントはないと思うのでご了承を。

セレナ「お前は…!」

ユーリ「二度あることは三度あるって言うけど、僕の場合は違うよ。全ては夢の為に」

ユーリ「世界中の、全ての次元の人をカードにするって夢のね」ペラッ

柚子「っ!?」

リン「あれは…!」

瑠璃「カイト……兄……さ、ん……?」

遊矢「貴様…」

ユーリ「ありゃりゃ、何怒っちゃってるの?アカデミア兵を根こそぎカード化してくれた君が」

零王「…ユーリ、もうやめてくれ。我々は負けた。アークエリア・プロジェクトはもう…」

ユーリ「プロフェッサーとあろうお方が、とんだ恥晒しだね。でもさ、勘違いしてるよ」

ユーリ「僕はただ、面白いからアカデミアに協力しただけで、次元戦争だとかアークエリア・プロジェクトなんて最初からどうでも良かったんだよね」

ユーリ「今は、自分でしたいからカードにするだけ。これからもずっとね!」

零王「ユーリ…!」

ユーリ「でもその前に…」

遊矢「っ!」ドクン!

(この時を、待っていた…)

(さあ、一つに…!)

(我らを、一つに…!)

セレナ「遊矢!」

遊矢「大丈夫だ、俺はもう…二度と…!」

ユーリ「ほーら、やっぱり、僕に夢中になった。今ならわかるよ、僕らが出会ったのは運命だって」

ユーリ「胸の奥から溢れようとしている……今こそ一つに、今こそ一つにって……もう、止められないほどに!」ニヤッ

リン「ひっ」

ユーリ「でもね、同じ道に二人の最強はいらないんだよ。それは君も同じだろう?」

ユーリ「勝負したいな、どっちが最強に相応しいか!」ガチャ

遊矢(黒咲……カイト……)ギロッ

遊矢「…ああ、やってやる!」ガチャ

零王「駄目だ!言っただろう、君達のどちらを器にするにしても、ズァークは必ず復活を果たす。君が怒りに囚われれば、それこそ…」

遊矢「それでいい」

零王「なんだと…?」

遊矢「レイにも言ったがな、悪魔の復活が避けられないと言うならそれでいい。ズァークは、俺の手で破壊する…!」

遊矢「例え器にされようとも、そこから這いずってでも抜け出してやる。今がその時だ!」

零王「遊矢…」

零王「………」

零王(…私は悪魔を復活を阻止する為、君に全てを叩き込んだ。技術を、知恵を、各次元の召喚法を、冷静さ、精神力。その全てを)

零王(今の私は弟子に計画を打ち砕かれた無様な負け犬だ、与えるものなど何もない。だが…)

(でも父様は、確かな希望を抱いていた!父様が悪魔と呼んだズァークの分身である榊遊矢に!)

(私は見た、今の彼は絶対に悪魔にはならない。彼には残っている、純粋に”周りからの期待に応えたい”という想い。”デュエルの世界の頂点に立つ”という夢が!)

(父様、もう一度だけ言うわ。榊遊矢は、絶対に悪魔には負けない!)

零王(レイ…)

零王「君が何を求めているのか、今の私にはわからない。最強?大切な者?結局私には、もう君を止められない」

零王「…後は任せるぞ、遊矢」

零児「遊矢…」

零児「出来るなら、共に戦いたい…だが、今の私は…」

遊矢「要らぬ心配だ。それに、これは最初から俺の問題でもあるからな」

零児「…覚えているか?君とセレナが最初にスタンダード次元に来た時の事を」

零児「君が失踪してから三年間、私は別次元の召喚法を授け、戦力の増強に費やした」

零児「しかし本物には程遠く、いざ侵攻されればアカデミアを抑える程の力はない。今のままでは、敗北は免れない事は容易に想像出来た」
 
零児「そんな閉ざされた未来に一筋の希望をもたらしたのは、柊柚子の生み出したペンデュラム召喚のみ。そしてそれすらも、君はモノとしていた」

零児「私は君を赤馬零王が率いる恐るべき兵器としてしか見ていなかったのかもしれん。いや、実際そうなのだろう。逆にこの男を我々の駒に出来れば、アカデミアの戦力はかなり落ちるはずだ、と…」

遊矢「………」

零児「レイの言う通りか…今の私にあるのはこの状況において何も出来ない悔しさ。そして何より、君に勝ちたいという渇望」

零児「全てが終わった時、私は君と共に歩もう。競い合うことで、自分も相手も成長させる相手として。次に戦う時は、ライバルだ」

遊矢「ああ…」

柚子「遊矢…」

セレナ「………」

遊矢「いくぞ、ユーリ。ラストデュエルだ」

ユーリ「ふふ…」

遊矢「デュエル!」
ユーリ「デュエル!」

遊矢LP4000

ユーリLP4000

遊矢「先行はもらう。俺のターン!」

遊矢「俺は魔法カード、《ペンデュラム・コール》を発動!」

遊矢「手札を一枚捨て、カード名が異なる魔術師ペンデュラムモンスター二体をデッキから手札に加える!」

遊矢「俺はスケール5の《慧眼の魔術師》とスケール8の《時読みの魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「これでレベル6と7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスターよ!」

遊矢「雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!」ATK2500」

遊矢「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

ユーリ「…いいねぇ、これだよこれ。今すぐに壊したい…推されられないくらいの興奮、その力を全て僕のモノに!」

ユーリ「僕のターン!」

ユーリ「僕は手札から、《捕食植物フライ・ヘル》を召喚!ATK400」

ユーリ「フライ・ヘルは1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体に捕食カウンターを1つ置き、レベル2以上のモンスターのレベルは1になる」

ユーリ「そしてこのカードは、自分または相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスター1体をリリースした場合、手札・墓地から特殊召喚できる」

ユーリ「僕は君のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをリリースし、手札の《捕食植物ドロソフィルム・ヒドラ》を特殊召喚!ATK800」

セレナ「相手フィールドのモンスターをリリースだと?」

ユーリ「さらに魔法カード、《融合》を発動し、フライ・ヘルとドロソフィルム・ヒドラを融合する!」

ユーリ「魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!

ユーリ「融合召喚!」

ユーリ「現れろ!飢えた牙持つ毒龍、レベル8!《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》!ATK2800」

リン「っ!?」

瑠璃「フュージョン・ドラゴン…最後の…」

ユーリ「バトル!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、遊矢にダイレクトアタック!」

遊矢「罠発動!《ペンデュラム・リボーン》!」

遊矢「エクストラデッキか墓地のペンデュラムモンスター1体を特殊召喚する!」

遊矢「蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!」DEF2000」

グオオォォォッ! オオォォォッ!

遊矢「っ!」ドクン!

柚子「オッドアイズとスターヴ・ヴェノムが…!」

瑠璃「呼び合ってる…あの時と、同じ…」

ユーリ(いいねぇ、この感じ、でもまだ半分だ。後二体…それで僕が最強になる準備は揃う!)

ユーリ「…僕はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

零児「何?」

リン「スターヴ・ヴェノムの攻撃力は2800、オッドアイズを上回っているはずなのに」

瑠璃「攻撃せずに、ターンを終わらせた?」

零王「…………」

遊矢「俺の、ターン!」

遊矢「慧眼の魔術師のペンデュラム効果!」

遊矢「片方のペンデュラムゾーンに魔術師が存在する時、自身を破壊し、デッキから新たな魔術師をペンデュラムゾーンに置く!」

遊矢「俺はスケール2の《刻剣の魔術師》とセッティング済みのスケール8の《時読みの魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「これでレベル3から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「そして俺は、ペンデュラム・コールの効果で墓地に送った《貴竜の魔術師》の効果!」

遊矢「このカードが手札・墓地に存在する時、自分フィールドのオッドアイズモンスターのレベルを3つ下げ、特殊召喚できる!」

遊矢「蘇れ!チューナーモンスター、《貴竜の魔術師》!ATK700」

遊矢「俺はレベル4となったオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンに、レベル3の貴竜の魔術師をチューニング!」

遊矢「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!」

遊矢「シンクロ召喚!」

遊矢「現れろ、レベル7!《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!ATK2500」

遊矢「続いて、ペンデュラム召喚!」

遊矢「エクストラデッキから蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!ATK2500《慧眼の魔術師》!ATK1500」

遊矢「さらに手札から、《白翼の魔術師》!ATK1600」

零児「場に三体のドラゴン…」

セレナ「そして、特殊召喚した二体の魔術師のレベルは4…」

遊矢「俺はレベル4の白翼の魔術師と慧眼の魔術師をオーバーレイ!」

グオオォォォッ! オオォォォッ! ギオオォォォ!

遊矢「っ!」

柚子「遊矢!」

遊矢「…漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「現れろ、ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

グオオォォォッ! オオォォォッ! ギオオォォォ! ゴオオォォォ!

遊矢「ぐっ…!」

ユーリ「来た来た来たー!すごい!すごいよこれ~~!!」

遊矢「ぐああああぁぁぁっ!」

セレナ「遊矢!」

零王「ついに四体のドラゴンが揃ってしまった…!」

遊矢「あ……ああ……ぁ……」

遊勝「遊矢…」

遊矢「俺は……俺は……!」

遊矢「俺は、勝つ……!」

遊矢「ダーク・リベリオンの効果発動!」

遊矢「オーバーレイ・ユニットを二つ使い、相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力を半分にし、 その数値分だけこのカードの攻撃力をアップする!」

遊矢「トリーズン・ディスチャージ!ATK3900」

リン「攻撃力3900!」

瑠璃「今のスターヴ・ヴェノムの攻撃力は1400。このまま三体のドラゴンの攻撃が決まれば!」

ユーリ「無駄だよ!融合召喚したスターヴ・ヴェノムを破壊した瞬間、相手フィールドの特殊召喚されたモンスターは全て破壊される!」

遊矢「そうでもないさ。刻剣の魔術師のペンデュラム効果により、1ターンに1度、自分フィールドのペンデュラムモンスターは相手効果では破壊されない!」

ユーリ「何!?」

月影「これなら例え、ダーク・リベリオンとクリアウィングが破壊されたとしても、オッドアイズのダイレクトアタックが決まる」

遊矢「バトルだ!やれ、ダーク・リベリオン!スターヴ・ヴェノムを――」

ユーリ「くく……あはははは……」

ユーリ「あはははははははは!!」

柚子「っ!?」

リン「な、なに…?」

遊矢「何がおかしい?」

ユーリ「おかしい?ああそうさ、おかしいに決まってるじゃん!ここまで思い通りにデュエルが進んだんだから!!」

ユーリ「僕は手札を一枚墓地に送る!」

ユーリ「見せてあげるよ。今こそ僕の力で全てを従える!誰にもこの僕を超えさせやしない!」

ユーリ「さあ、発動せよ!速攻魔法、《超融合》!!」

零王「超融合だと!?」

セレナ「あのカードは…!」

ユーリ「これにより自分フィールドのモンスターばかりでなく、相手フィールドのモンスターを使い、融合召喚を可能にする!」

ユーリ「僕が融合するのは、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!」

零王「四天の龍を融合!?バカなっ!」

ユーリ「さあ、今こそ!」

ユート(今こそ一つに…)

遊矢「っ!?」

ユーゴ(今こそ一つに…)

遊矢(ユート……ユーゴ……?)

ゴオオオォォォォォォーー!!

遊矢「ぐっ…!?」

セレナ「なんだ、何が起きている…!?」

柚子「ユーリが、消えていく…」

月影「まずい…皆、出来るだけここから離れるのだ!!」

ユーリ「あはははは!あはははははははは!!」

ユーリ「四天の龍を統べ、第5の次元に君臨する究極龍よ!今こそ僕に屈し、今こそ僕と一つとなるんだ!」

ユーリ「融合召喚!」

ユーリ「出でよ、《覇王龍ズァーク》!ATK4000」

柚子「人間とモンスターが一体化した!?」

零王「ば、バカな、ズァークを…悪魔のドラゴンを…」

リン「覇王龍…!」

瑠璃「ズァーク…!!」

ユーリ「ははは……あはははははは!!」

ユーリ「ついに、ついに手に入れた!見てよ!この姿!」

ユーリ「全ての次元のドラゴンを、いいや、その頂点に君臨するドラゴンの力さえ完全に我が物にした!」

ユーリ「もう誰にもこの僕を止めらない…みんな、僕のものだ!」


ユーリ「さあ、終わりにしてあげるよ!遊矢!」

(…勘違いするな、これはお前の力ではない)

ユーリ「え?」

遊矢「っ!?」

柚子「何、今の声…!?」

リン「遊矢…?」

瑠璃「遊矢じゃない!あの声は…!」

(もうお前は用済みだ、その力、全て俺が貰い受ける)

ユーリ「っ!?が、あああああぁぁぁっ!」


零児「今度は何を…!」

瑠璃「ユーリの姿が、変わっていく…?」

遊矢「っ!」ドクン!

柚子「遊矢!」

遊矢(胸の中から、溢れ出ようとしている…!これが!)

ユーリ「あがああああああぁぁぁっ!!」

ゴオオオォォォォォォーー!!

月影「ぐっ…!」

ユーリ「あ………ぁ……あ……」

ユーリ「ぁ……」

零王「ユーリ…?」

ユーリ「………」

ユーリ?「融合モンスター…まさか、このような形で復活する事になるとはな」

リン「復活…?」

零王「まさか、お前は…!」

遊矢「…ズァーク」


月影「ズァーク!?」

セレナ「ならば、ユーリは…」

ズァーク「我こそはズァーク。今ここに復活した」

ズァーク「そして、これこそが我の本来の姿。奴は我が復活を果たす為の分身、もはや存在しない」

柚子「存在しない!?」

瑠璃「それじゃあ、ユートは…」

リン「ユーゴも…」

ズァーク「笑止。お前達にそんな事を気にしている余裕があるとでも?」

瑠璃「そ、んな……」

瑠璃(ハートランドを、兄さんを、カイトを、ユートまで……)ボロボロ…

零王「違う…」

零児「違う?」

零王(あれは間違いなくズァーク、だがあの時とは少し違う。少なくともかつて一つだった世界では《アストログラフ・マジシャン》と呼ばれるモンスターの力で誕生したはず。遊矢が統合されていない為…なのか?)

遊矢(これがズァーク…この威圧感、プレッシャー…強いなんてもんじゃないな。間違いなく今まで戦ってきたデュエリストの中でも群を抜いている。だが…だからこそ、倒し甲斐がある)

ズァーク「…やはり三人の統合では完全なる復活は果たせなかったか。次はお前の番だ。さあ、共に世界に恐怖を」

ズァーク「お前の望み通り、更に強く!更に巨大な力の権化となるのだ!」

遊矢「嫌だと言ったら?」

ズァーク「大人しく首を縦に振れば良し、 首を横に振るなら、分身とて容赦はせぬ。なぎ倒すまで」ニヤッ

遊矢「…やれるものならやってみろ。これが本当の最終決戦だ!」

柚子「遊矢…」

セレナ「各次元…いや、全ての人間の生命がこの一戦で決まる」

零児「………」

ズァーク「まさかな、最初に我に挑むのが復活を果たす為の分身とは、くはははははは!面白い!」

ズァーク「刮目せよ!原初にして究極!覇道、王道を凌駕した比類なき力、しかと思い知るが良い!」

ズァーク「我が特殊召喚に成功した時、相手フィールドのカードを全て破壊する!」

遊矢「ぐっ…!」

リン「ペンデュラムカードが!」

遊勝(相手ターンに全てのカードを…超融合によって、三体のドラゴンを失った今、どう戦うつもりだ、遊矢…)

遊矢「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」


ズァーク「我のターン!」

ズァーク「我は魔法カード、《覇王の改善》を発動!」

ズァーク「全ての手札、墓地にあるエクストラデッキから特殊召喚したモンスターを除くカードを除外する!」

ズァーク「これにより、新たに三枚のカードをドロー!」

ズァーク「我は、《覇王眷竜ダークヴルム》を召喚する!ATK1800」

ズァーク「ダークヴルムが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから覇王門一体を手札に加える!」

ズァーク「我は手札に加えたスケール0の《覇王門零》とスケール13の《覇王門無限》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「覇王…」

柚子「スケール0から13のペンデュラムカード…!」

ズァーク「覇王門無限のペンデュラム効果により、自分フィールドにモンスターが存在する場合、我はペンデュラム召喚を行えぬ。だが、すでにお前の場にモンスターはいない。潔く滅びるがいい!」

ズァーク「バトル!まずはダークヴルムで、ダイレクトアタック!」

遊矢「永続罠、《メタル・リフレクト・スライム》!」

遊矢「発動後、この罠は効果モンスターとなり、モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する!DEF3000」

瑠璃「守備力3000の罠モンスター!」

ズァーク「小賢しい…ならば我は、メタル・リフレクト・スライムを攻撃!」

遊矢「ぐうっ」

リン「メタル・リフレクト・スライムが…!」

セレナ「だが、ズァークの攻撃はこれで終わる。まだ勝負は…」

ズァーク「我を前に、デュエルモンスターズの常識は通用せぬぞ!我がバトルによって相手モンスターを破壊した時、デッキ・エクストラデッキから覇王眷竜1体を特殊召喚する!」

ズァーク「光の翼持つ眷属よ。その鋭利なる両翼で敵を討て!」

ズァーク「現れろ、《覇王眷竜クリアウィング》!ATK2500」

柚子「クリアウィング!?」

リン「あれは、ユーゴの…!いや、違う…」

ズァーク「バトルは続く。やれ、覇王眷竜クリアウィング!愚かなる分身にダイレクトアタック!」

遊矢「ぐああああぁぁぁっ!」LP1500

セレナ「遊矢!」

ズァーク「我はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

ズァーク「我の情けに教えておいてやろう、覇王眷竜クリアウィングは1ターンに1度、相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算前、それを破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

遊矢「くっ…」

月影「まずい、遊矢殿の場がガラ空きに…」

零王「手札もない、ペンデュラム召喚には最低でも二枚のカードが必要。どうする…」

瑠璃「遊矢…」

遊矢(覇王眷竜クリアウィング…俺達の持つ四天のドラゴンはズァークのしもべ…となれば、まだ…)

ズァーク「どうした?怖気付いたか?」

遊矢「…俺の、ターン!」

遊矢「俺は手札から魔法カード、《逆転の宝札》を発動!」

遊矢「自分フィールドにカードが存在せず、 手札がこのカード一枚の場合のみ発動できる。相手フィールドの表側表示で存在するカード一枚につき、 デッキからカードをドローする!」

遊矢「お前の場にはペンデュラムゾーンに二枚の覇王門に加え、三体のモンスター。よってカードを五枚ドロー!」

リン「手札0からの五枚ドロー!」

セレナ「まだだ、まだ遊矢はデュエルを捨ててはいない」

遊矢「さらに俺は魔法カード、《アメイジング・ペンデュラム》を発動!」

遊矢「ペンデュラムゾーンにカードがない時、エクストラデッキにある魔術師ペンデュラムモンスター二枚を手札に加える!」

遊矢「俺はスケール2の《刻剣の魔術師》とスケール8の《時読みの魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!」

遊矢「ペンデュラム召喚!」

遊矢「蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!」ATK2500」

遊矢「さらに手札から、《紫毒の魔術師》!ATK1200」

ズァーク「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン…だがそれも、すぐに我がもらう。お前という存在と共にな!」

遊矢「残念だが、俺はお前の一部になるつもりはない。魔法カード、《オッドアイズ・フュージョン》 を発動!」

遊矢「これにより、オッドアイズと紫毒の魔術師で融合召喚を行う!」

遊矢「融合召喚!」

遊矢「現れろ、レベル7!《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》!ATK2500」

遊矢「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンの効果!」

遊矢「ボルテックス・ドラゴンが特殊召喚に成功した時、 相手フィールドの攻撃表示モンスター1体を手札に戻す!」

遊矢「俺が手札に戻すのは、覇王龍ズァーク!」

柚子「これなら…!」

零児「覇王龍ズァークは融合モンスター故、手札ではなくエクストラデッキに戻る。互いの墓地に四天の龍がある今、再召喚は不可能同然」

ズァーク「くく……あはは……あーっはははははは!!」

ズァーク「そうだ、それでいい!もっと足掻け!足掻き続け、勝利という名の希望を探し続けるがいい!」

ズァーク「その度に思い知ることになる。お前が我に勝つ方法などありはしないという事実が」

ズァーク「我が力を見よ!相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない!」

遊矢「何!?」

零王「バカなっ」

ズァーク「さらに、永続罠発動!《覇王の威圧》!」

ズァーク「この発動に対し、全てのカード効果は発動できず、このカードある限り、お前はこの我以外のモンスターを攻撃する事はもちろん、我を戦闘で破壊する事は出来ぬ!」

遊矢「くっ…!」

柚子「相手カード効果の対象にならず、効果では破壊されない。その上、戦闘で破壊されないなんて…」

リン「遊矢…」

遊矢「…俺はカードを二枚伏せて、ターンエンド」

ズァーク「我のターン!」

ズァーク「我は再び、《覇王眷竜ダークヴルム》を召喚!ATK1800」

ズァーク「さらに、覇王門無限のペンデュラム効果!」

ズァーク「1ターンに1度、この我が存在する場合、相手フィールドのモンスター1体の攻撃力分だけ我のライフを回復する!」LP6500

瑠璃「ライフ回復効果まで…」

ズァーク「お前を倒すなど、このままでも十分過ぎる…が、それでは面白くない」

遊矢「?」

ズァーク「その力、存分に楽しむがいい!」

ズァーク「我はフィールドの闇属性ペンデュラムモンスター、ダークヴルム二体をリリースし、融合召喚を行う!」

遊矢「何?」

ズァーク「飢えた牙持つ毒龍よ、今こそ我に屈し、さらなる脅威を持って生まれ変われ!」

ズァーク「融合召喚!」

ズァーク「現れろ、《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》!ATK2800」

零王「ユーリのドラゴン…!」

ズァーク「まずはその目障りなモンスターから消してやろう」

ズァーク「バトルだ!我は、オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンを攻撃!」

遊矢「速攻魔法、《神秘の中華なべ》!」

遊矢「自分フィールドのモンスター1体をリリースし、そのモンスター1体の攻撃力・または守備力分のライフを回復する!」

遊矢「俺は、オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンをリリース!その守備力3000ポイントのライフを回復!」LP4500

ズァーク「姑息な…ならば望み通り、その身で受けるがいい!我が一撃!」

遊矢「ぐあああああぁぁぁっっ!」LP500

セレナ「遊矢!」

ズァーク「所詮ここまでだ。覇王眷竜クリアウィングで、ダイレクトアタック!」

遊矢「罠発動!《ドレインシールド》!」

遊矢「相手モンスター1体の攻撃を無効にし、クリアウィングの攻撃力分のライフを回復する!」LP3000

月影「ライフを3000まで戻した…」

セレナ「だが、まだスターヴ・ヴェノムの攻撃が…!」

ズァーク「ふん、またしても回復とは芸のない。しかし悪足掻きもそれまでだ!」

ズァーク「覇王眷竜スターヴ・ヴェノムで、ダイレクトアタック!」

遊矢「ぐああああぁぁぁっっ!」LP200

遊矢「ぐっ…」倒れ込む

リン「あっ……!」

瑠璃「遊、矢……!」

ズァーク「我はこれでターンエンド」

遊矢「ぐ…っ…!」

零児「手札0からの五枚ドローをもってしても、逆転は愚かズァークのライフを奪う事さえ叶わなかった…」

零王「ズァークは相手カード効果の対象にならず、効果では破壊されない。その上、永続罠により戦闘で破壊される事もない…」

瑠璃「こんなの、どうやって…」

月影「強い…あまりにも強すぎる…あの遊矢殿が、こうも一方的に」

リン「遊矢が、遊矢が負ける……?」

セレナ「…いや、どんなに絶望的な状況、修羅な状況であろうと、遊矢は必ず乗り越える。私は信じている!」

遊勝「………」

遊矢「俺は……」

遊矢「俺は、守る…!必ず!」立ち上がる

柚子「遊矢…!」

ズァーク「ほぅ…」

遊矢「…俺の、ターン!」

遊矢「魔法カード、《強欲で貪欲な壺》を発動!」

遊矢「デッキの上から10枚のカードを裏側表示で除外する事で、カードを二枚ドローする!」

ズァーク「この期に及んで僅かな希望に縋るか。その折れぬ闘志は褒めてやろう。化け物としては実に滑稽な姿だがな」

遊矢「化け物…?」

ズァーク「我を悪魔と呼ぶなら、お前はその分身。ならばお前も我と同じ…破壊を運命付けられた化け物なのだ!」

遊矢「っ…」

セレナ「耳を貸すな、遊矢!」

ズァーク「榊遊矢よ、お前は何の為に力を得た!」

ズァーク「この世界は勝者が発すればこそ、誰もが耳を貸す。それを実現する為だろう?」

ズァーク「弱き者は理不尽に煙たがられ、嫌われ、迫害される!幼き頃のお前が受けた数々の恥辱、屈辱!それは全て人間世界がもたらしたものだ!」

遊矢「…!」

ズァーク「よく思い出すがいい。多くの仲間に囲まれながらも、何故お前は一人で戦って来た?自分一人で考え、自分一人で動き、自分一人で解決し、自分一人の力でデュエルして来ただろう?」

ズァーク「仲間といえば聞こえはいい。だがそこに居る奴らは、お前に戦う事を強要し、高みの見物をしているに他ならぬ!」

遊矢「っ!?」

リン「私達が、遊矢に……」

瑠璃「戦いを、強要している…?」

柚子「違う……私達は……!」

遊矢「俺は……」

『…信じてる。あなたは必ず赤馬零王を倒し、私達を、全ての次元の人を助けてくれるって』

『そうだ、私も信じている。例え何回、何十回悪魔になろうと、私達が何度だって連れ帰ってやる!遊矢は私の仲間、家族だ!』

『私は彼を信じる。約束してくれたから、だからもう、二度と悪魔にはならない!』

『…信じてる。あなたは必ず赤馬零王を倒し、私達を、全ての次元の人を助けてくれるって』

遊矢「俺は……俺を信じてくれた、みんなの期待に応えたかった……」

零王「っ!?」

ズァーク「」ニヤッ



ズァーク「いいぞ、俺もそうだった!もっと激しく、もっと力強く、もっと興奮するデュエルをと!」

ズァーク「俺はただ、期待に応えただけだ!お前とて同じことだろう!?」

ズァーク「榊遊矢、お前は俺だ!そして俺はお前!」

ズァーク「その運命を受け入れろ!!一人で生きていけるお前が、何ゆえ他者との繋がりを守る必要がある!?」

ズァーク「さあ、我らと行こう!そして共に、一つとなるのだ!」

遊矢「…………」

ズァーク「さあ、今こそ――!」

ユート(今こそ一つに…)

瑠璃「ユート…!」

ユーゴ(今こそ一つに…)

リン「ユーゴ…!」

ユーリ(今こそ一つに…)

遊矢「今こそ…」

柚子「遊矢!!」

セレナ「駄目だ、遊矢!行くな!行くな!!」

遊矢(化け物…?運命…?少なくも、三年前までの…”本当の榊遊矢”は笑顔で幸せな時を誰よりも望んでいた)

遊矢(それが蓋を開けてみればなんだ?自分は世界を破滅に追い込んだ悪魔の分身。笑顔とは程遠い、こいつは一つになった世界を呪いながら分裂した。俺という存在はその怨念をこの世に存在させ、転生する為の器でしかない。エンターテイナー榊遊勝の息子でも、もはや人ですら…)

遊矢「はぁ………はぁ……はぁ……」

遊矢(だから俺は、一つになる。人ではなく、化け物として――)

リン「遊矢!!」

遊矢「一つ………」

ズァーク「」ニヤッ

瑠璃「駄目ーーっ!!」

遊矢(もういい……それならそれで。もう、疲れた――)

遊矢「………」

遊矢(いや…)

遊矢「だったら…」

ズァーク「?」

遊矢「俺は、最強の化け物を目指す!そして必ず、目の前の悪魔を滅ぼす!!」

ゴォォォォォォーー!!

ズァーク「っ!?」

零児「これは、一体…!?」

遊勝「ズァークと同じ力…!遊矢!」

遊矢「俺は手札から、速攻魔法、《オッドアイズ・シンクロゲート》を発動ッッ!!」

遊矢「エクストラデッキから表側表示のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン1体と墓地のシンクロモンスター1体をモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、シンクロ召喚を可能にする!その時、特殊召喚したオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンはレベル1のチューナーモンスターとして扱う!!」

遊矢「俺は墓地のレベル7のクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに、レベル1となったオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをチューニング!!」

遊矢「二色の眼の竜よ!光り輝く翼を得て、覇道の頂へ舞い上がれッ!!」

遊矢「シンクロ召喚!!」

遊矢「現れろ、烈破の慧眼輝けし竜!《覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン》!!ATK3000」

月影「覇王白竜…!」

遊勝「オッドアイズ・ウィング・ドラゴン…」

遊矢「ズァーク!!」

ズァーク「?」

遊矢「貴様は俺がやる。俺を化け物だと言うなら、人の皮を剥いでやる!その力をもって貴様を、悪魔を握りつぶす!!」

ズァーク「くく…ははは……」

ズァーク「あははははは……あーっはっはっはっはっはっ!!」

柚子「っ!」

ズァーク「これは面白い、まさか抜け殻のお前が覇王竜とはな。覇王龍と覇王竜が戦う、そしてそれを統べるものは悪魔か?化け物か?」

ズァーク「これぞまさに、最高のエンターテイメントデュエル!!さあ、存分に楽しむがいい!」

遊勝「エンタメ…!」

遊矢「覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴンはお互いのバトルフェイズ、相手フィールドのレベル5以上のモンスターを全て破壊できる!」

ズァーク「何度やっても同じこと、俺をカード効果で破壊する事は出来ぬ!」

遊矢「だがそれは、貴様に限っての話。隣に居る二体の下僕共には消えてもらおうか!!」

ズァーク「ちっ…」

零王「覇王眷竜を、二体共…」

零児「だが、覇王龍ズァークの攻撃力は4000、オッドアイズ・ウィング・ドラゴンの攻撃力では届かない」

遊矢「俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド」

ズァーク「お前の覇王竜の力はこの程度か?我が眷属を破壊したのは褒めてやるが、盛り上がりには欠ける」

ズァーク「…いいや、足りない分は俺のエンタメでフォローするとしようか」

ズァーク「俺のターン!」

ズァーク「俺は再び、覇王門無限のペンデュラム効果により、相手モンスター1体の攻撃力分だけ俺のライフを回復する!」LP9500

瑠璃「ライフが9500に…!」

ズァーク「バトル!俺は、オッドアイズ・ウィング・ドラゴンを攻撃!」

リン「遊矢のライフは200、この攻撃を受けたら…!」

セレナ「遊矢!」

遊矢「永続罠発動!《ペンデュラム・シールド》!」

遊矢「俺はペンデュラムゾーンにある時読みの魔術師を破壊し、モンスター同士によって発生するダメージを0にする!」

リン「ダメージは防いだけど、オッドアイズ・ウィング・ドラゴンが、こんなにあっさり!」

遊矢「オッドアイズ・ウィング・ドラゴンのモンスター効果!」

遊矢「破壊された時、このカードを空いているペンデュラムゾーンに置く!」

遊矢「さらに、オッドアイズ・シンクロゲートによってシンクロ召喚されたモンスターが破壊されたことで、デッキから《オッドアイズ・エクシーズゲート》一枚を手札に加える!」

ズァーク「だが、忘れてないだろうな。俺がバトルによって相手モンスターを破壊した時、デッキ・エクストラデッキから覇王眷竜1体を特殊召喚できる!」

ズァーク「見せてやろう、ペンデュラムの名に相応しいドラゴンを」

柚子「ペンデュラムの名に相応しいドラゴン…」

零児「まさか…!」

ズァーク「二色の眼持つ眷属よ、その鋭き両目で捉えた敵を焼き尽くせ!」

ズァーク「現れろ!《覇王眷竜オッドアイズ》!ATK2500」

セレナ「オッドアイズ!」

ズァーク「そうだ、今は俺の眷属となって蘇った化け物の化身!お前にトドメを刺すには相応しいモンスターだろう!」

ズァーク「俺は覇王眷竜オッドアイズで、ダイレクトアタック!!」

零王「この攻撃が決まれば…」

遊矢「永続罠、ペンデュラム・シールドのさらなる効果発動!」

遊矢「このカードとペンデュラムゾーンにある刻剣の魔術師を破壊し、ダイレクトアタックを無効にする!」

リン「またかわした!」

ズァーク「ペンデュラムゾーンを潰して生き永らえたか。だが覇王竜亡き今、お前には何が残されている?」

遊矢「…何が?そんなもの最初から決まってる。俺に残されているのは勝利のみ」

ズァーク「何…?」

遊矢「怖いか?自分が自分でなくなることが。この俺が」

ズァーク「怖いだと?くはははは、ライフは僅か200、切り札すら失った化け物がか!?」

遊矢「そうだ」

ズァーク「!!」

遊矢「化け物とは言うなれば、転じて凄まじい能力を持つ人物を指す。だからこそ、人々は化け物という存在を恐れ、狩ろうとする」

遊矢「ならば俺は、この世でもっとも恐れられる化け物であり続ける!貴様を葬り去るまで!」

ズァーク「ふん、かつては笑顔のデュエルを目指していた男が、変われば変わるものだな」

遊矢「笑顔…確かに、本来それが正しい選択だったのかもしれないな」

ズァーク「?」

遊矢「時々思うことがある。もしもあの時、プロフェッサーにアカデミアに導かれなかったとしたら、俺はどんな道を歩んでいたのだろうか?とな」

遊矢「勝手に失踪した父を目標に、柚子と共に人々に笑顔をもたらそうとエンターテイメントデュエリストを目指し、逆境の中でも笑顔を忘れまいとしていたのか」

遊矢「同じエンタメデュエルを目指す者として、シンクロ次元ではジャック・アトラスとどう向かい合ったのか」

遊矢「エクシーズ次元において人々の未来を奪い、残虐を繰り返したアカデミア兵をどう思ったのだろうか?」

遊矢「次元戦争も、ただ敵を倒し殲滅させるのではなく、エンタメを通して分かり合おうと言うスタンスを築いたのか」

遊矢「各次元の人々を、もちろん貴様も例外じゃない。その全てを笑顔にする。そんな未来もあったのかもしれない」

柚子「遊矢…」

遊勝「………」

遊矢(ごめん、父さん…俺、父さんと同じ場所には行けなかった…)

遊矢「…だが、それが間違った未来だったとしても、この力が怒りや復讐心から生まれてようと、俺は俺の信じた未来を進む!」

遊矢「例え悪魔の分身、化け物と呼ばれようと!俺は大切な人達を!仲間を守る!!」

リン「遊矢…」

ズァーク「一言一言、癇に障る…!」

遊矢「俺のターンッッ!」

遊矢「俺は手札から、魔法カード、《オッドアイズ・エクシーズゲート》を発動!」

遊矢「エクストラデッキから表側表示のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン1体と墓地のエクシーズモンスター1体をモンスター効果を無効にして特殊召喚し、そのモンスターをレベル7のモンスターとして扱い、エクシーズ召喚する!」

遊矢「俺は墓地のダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのレベルを7にし、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとオーバーレイ!」

遊矢「二色の眼の竜よ!深き闇より蘇り、怒りの炎で地上の全てを焼き払えッッ!!」

遊矢「エクシーズ召喚!!」

遊矢「いでよ、ランク7!災い呼ぶ烈火の竜!《覇王烈竜オッドアイズ・レイジング・ドラゴン》!!ATK3000」

柚子「覇王烈竜…!」

セレナ「遊矢の怒りが生み出したドラゴン…」

遊矢「俺はオッドアイズ・レイジング・ドラゴンのオーバーレイ・ユニットを一つ使い、相手フィールドのカード全てを破壊し、 一枚につき攻撃力を200ポイントアップする!」

遊矢「やれ、オッドアイズ・レイジング・ドラゴン!紛い物のドラゴンを葬り去れッッ!!」

ズァーク「ぐうっ!?」

零児「覇王龍ズァークはその耐性により破壊はされないが、二枚の覇王門と覇王眷竜オッドアイズ、そして覇王の威圧は対象外!」

遊矢「破壊するカードは四枚、よってレイジング・ドラゴンの攻撃力は800ポイントアップ!ATK3800」

瑠璃「攻撃力3800…」

ズァーク「これが精一杯か?確かに大したモンスターだが、攻撃力は3800止まり。所詮お前の覇王竜と俺の覇王龍では天と地の差があるのだ!」

遊矢「果たしてそうかな?」

ズァーク「!?」

遊矢「バトルだ!俺は覇王烈竜オッドアイズ・レイジング・ドラゴンで、覇王龍ズァークを攻撃!」

セレナ「何?」

リン「攻撃力3800で、4000のズァークを!?」

遊矢「この瞬間、覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴンのペンデュラム効果発動!」

遊矢「1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算前、そのモンスターの攻撃力は相手モンスターの攻撃力分アップする!」

ズァーク「な、に…!?」

遊矢「よって、オッドアイズ・レイジング・ドラゴンの攻撃力は覇王龍ズァークの攻撃力分、4000ポイントアップする!ATK7800」

柚子「攻撃力7800!」

零児「繋がった。覇王竜から覇王竜に」

零王「ついにズァークの覇王龍を…」

遊勝「倒せる…」

ズァーク「貴様ぁぁぁーーっっ!!」

遊矢「いけ、オッドアイズ・レイジング・ドラゴン!」

遊矢「憤激のデストラクションバーストッッ!!」

ズァーク「ぐおおぉぉぉっ!!」LP5700

瑠璃「やっ……た……」

セレナ「ズァークを、覇王龍を……」

遊矢「ダメージステップ終了時、オッドアイズ・ウィング・ドラゴンのペンデュラム効果は終了する」ATK3800

ズァーク「おのれ……おのれぇぇぇーーっっ!!」

柚子「っ!?」

月影「ズァークの姿が、戻っていく…!?」

リン「まさか、またユーリに…!」


ズァーク「ぐっ……ああ……うおおおぉぉぉーーっ!!」

ゴォォォォォォーー!!

遊勝「ぐっ…!」

零児「今度は何が起ころうとしている…!?」

遊矢「…まだこちらのバトルは終わっていない。オッドアイズ・レイジング・ドラゴンは、一度のバトルで二度の攻撃が出来る!」

遊矢「やれ、ズァークをダイレクトアタック!」

遊矢「憤激のデストラクションバースト!」

ズァーク「うわあああああぁぁぁっっ!!」LP1900


遊矢「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド。オッドアイズ・レイジング・ドラゴンの攻撃力は通常の3000に戻る」

ズァーク「はぁ……はぁ……はぁ……」

月影「あの姿は…!?」

柚子「ユーリ、じゃない……?」

零王「…あれは、ズァークだ」

零児「ズァーク?しかし、あれは…」

零王「いいや、あの姿でいいのだ」

零王「あの姿こそ、世界が分裂する前の…人間であった頃のズァークそのもの」

ズァーク「っ…」ギロッ

ズァーク「うおおおぉぉぉーーっ!!」

ゴォォォォォォーー!!

ズァーク「許さん、許さんぞ!分身の分際で、この俺をッッ!!一つになった俺をぉぉぉッッッーー!!!」

月影「ぐっ…!」

零児「まだこんな力が…!」

遊矢「………」

ズァーク「俺のターンッッ!!

ズァーク「俺は手札から、魔法カード、《魔王の逆襲》を発動ッッ!」

ズァーク「俺の場にモンスターがいない時、ペンデュラムゾーンに存在するモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚するッ!」

遊矢「何?」

ズァーク「蘇れ、《覇王龍ズァーク》!!ATK4000」

瑠璃「覇王龍が復活…!」

リン「あれだけ苦労して倒したのに、こんなこと!」

ズァーク「調子に乗るな、たかが化け物の分際で!遊びは終わりだ!」

ズァーク「覇王の逆襲のさらなる効果!」

ズァーク「全ての手札、墓地にある全てのカードを除外し、エクストラデッキから我が眷属を特殊召喚する!」

ズァーク「現れろ、《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》!ATK2800《覇王眷竜クリアウィング》!ATK2500《覇王眷竜オッドアイズ》!ATK2500」

ズァーク「さらに、《覇王眷竜ダーク・リベリオン》!ATK2500」

セレナ「覇王眷竜が四体!」

瑠璃「ダーク・リベリオンまで!」

ズァーク「この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃出来ず、モンスター効果も発動できない。だがその攻撃力を合計した数値を俺自身に吸収する!」

遊矢「!?」

ズァーク「あははははは!あーっはっはっはっはっはっはっ!!ATK14300」

柚子「攻撃力が…!」

月影「14300…!」

セレナ「バカな、ここまで来て…」

零王「だが遊矢には、オッドアイズ・ウィング・ドラゴンのペンデュラム効果がある。いかに攻撃力を高めようと、レイジング・ドラゴンを倒すことは…」

ズァーク「甘いぞ!俺はたった今墓地に送った覇王の逆襲の効果により、覇王眷竜クリアウィングを除外!」

ズァーク「墓地に他のカードがない時、このカードと我が眷属一体を除外することで、相手フィールドのカード一枚を除外するッッ!!」

零王「除外だと!?」

ズァーク「俺が除外するのは、オッドアイズ・ウィング・ドラゴン!」

遊勝「これでは…!遊矢!」

遊矢「………」

ズァーク「これにより攻撃力は2500ダウンするが、貴様を葬るには十分」ATK11800

ズァーク「思い知らせてやる!お前の従える最強の覇王竜を葬ってなッッ!!」

ズァーク「バトルだ!俺は、オッドアイズ・レイジング・ドラゴンを攻撃ッ!!」

ズァーク「消え失せろ、分身!消え失せろ、化け物ッッ!!」

ズァーク「消え失せろ、榊遊矢ぁぁぁッッッ!!!」

柚子「遊矢!!」
セレナ「遊矢!!」
リン「遊矢!!」
瑠璃「遊矢!!」

零児「くっ…!」

ズァーク「あははははははは!!あーっはっはっはっはっはっはっ!!!」

遊矢「さっきの言葉、そのまま貴様に返してやる」

ズァーク「はっ…」

遊矢「調子に乗るなよ、たかが悪魔の分際で」

ズァーク「っ!?」

遊矢「罠発動!《ファイナル・リベンジ》!」

遊矢「レベルまたはランク7以上のモンスターによって発生する戦闘ダメージを0にし、墓地・エクストラデッキにあるランクまたはレベル7以上のドラゴン族ペンデュラムモンスター1体を特殊召喚する!」

遊矢「蘇れ、雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!」ATK2500」

ズァーク「そいつが最後の生贄か…良かろう、ならば望み通り、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン諸共消し飛ばしてやる!」

遊矢「俺は、ファイナル・リベンジのさらなる効果発動!」

遊矢「墓地、エクストラデッキ、ペンデュラムゾーンに存在する融合・シンクロ・エクシーズモンスターの攻撃力の合計分、特殊召喚したオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃力をアップする!」

遊矢「俺の墓地・エクストラデッキ・ペンデュラムゾーンにあるモンスターは4体!そして攻撃力の合計は10500!ATK13000」

瑠璃「オッドアイズの攻撃力が…」

ズァーク「13000…!?」

遊矢「さらにこの時、相手プレイヤーは自分フィールドの最も攻撃力の高いモンスターで特殊召喚したモンスターを攻撃しなければならない!」

ズァーク「なんだと!?」

遊矢「よってオッドアイズと強制戦闘するのは、覇王龍ズァーク!お前自身だ!」

ズァーク「っ!?」

零児「今の覇王龍ズァークの攻撃力は11800…」

セレナ「オッドアイズとの差は1200…ズァークのライフは1900…」

零王「そしてオッドアイズのモンスター効果により、そのバトルダメージは倍となる」

遊矢「…この一撃で全ての決着をつける」

ズァーク「や、やめろ……行くな……逝くな……!」

遊矢「…バトルだ」

ズァーク「逝くなぁぁぁッッッ!!」

遊矢「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!覇王龍ズァークを向かい撃てッッ!!」

遊矢「螺旋のストライクバーストッッッ!!!」

ズァーク「うああああぁぁぁっっ!!!!」

遊矢「オッドアイズが相手モンスターとバトルする時、戦闘ダメージを二倍にする!リアクション・フォース!!」

ズァーク「この…!!化け物ああああぁぁぁーーっっ!!!!」LP0

セレナ「勝った…」

リン「遊矢が…ズァークに、悪魔に…」

瑠璃「遊矢が、勝った!」

柚子「遊矢…」

零王(まさか、本当にやり遂げるとはな…全く、君という男は…)

ズァーク「バカな、俺が……この俺が……!」

遊矢「…いつの世も悪が滅び、また違う悪が生まれる。今度はお前が滅ぶ番だ。潔く逝け」

ズァーク「貴様ぁぁぁッッッ!!」ドクン!

ズァーク「ぁ……ぁ……うおおああぁぁーーっ!!」

ゴォォォォォォーー!!

柚子「ズァークの姿が!」

リン「まだ変化するつもりなの…!?」

セレナ「どこまでの往生際の悪い奴め…!」

遊矢(いや…)

ズァーク「あ……あ……あぁ」

ユーリ「ぁ……」

零児「あれは…」

零王「ユー……リ……?」

ユーリ「」バタン

遊矢「………」ユーリに近づく

零王「遊矢…」

遊矢「気分はどうだ?」

ユーリ「……当ててみなよ」

遊矢「ま、最悪だろうな」

ユーリ「……結構性格悪いよね、君」

ユーリ「…てかさ、少しは喜んだらどう……?

ユーリ「…君は勝った……全ての次元を狂わせた悪魔に……」

ユーリ「叶ったんだろ……?最強になるって、夢が……」

遊矢「馬鹿か、そう簡単にいくか。最強に終わりはない。俺には先がある、まだ見ぬ敵が、必ずな」

ユーリ「相変わらず……厳しいんだか甘いんだか……」

ユーリ「……同じ顔で、同じ夢を持ってたのに…」

ユーリ「何が違ったんだろうね……僕達は……」

遊矢「…今のデュエル…正直に言えば、俺は絶望していた」

遊矢「ズァークの言うように、俺と奴の力の差は明らかだったからな」

遊矢「それでも勝つ事が出来たのは…」

ユーリ「……守るべき者が居たから、とでも言うつもり…?」

遊矢「だとしたら、お前はどう思う?」

ユーリ「……アホくさ、そんなんで勝てれば苦労はないし、勝負事ってのは自分の力で勝ってこそじゃないの…?」

遊矢「…後者に関しては同意見だな」


ユーリ「ユーゴ……ユート……」

遊矢「?」

ユーリ「…アカデミアに連れて来る途中、瑠璃とリンが散々叫んでた名前……」

ユーリ「……もし君の言うように、守るべき者…彼女達の存在が君を強くしたのだとしたら、僕には無理だったってことだね…」

ユーリ「…僕には誰も、いなかったから……まあ、欲しいとも思わなかったけどさ…」

遊矢「…プロフェッサーは、俺に求めたものは心だと言った」

遊矢「もしそれが俺ではなくお前だったとすれば、全く逆の立場だったのかもしれないな」

遊矢「ユートには瑠璃が、ユーゴにはリンが居たように、本来セレナの隣に居るべきなのは、お前だったんだから」

ユーリ「……結局、人の人生は、……全部運で全て決まるって事か」

ユーリ「…たまたまプロフェッサーの目に止まったのが僕でなく君だった。それだけの話……」

ユーリ「…不条理だね、本当に……」

遊矢「…勘違いするな、お前は俺の中で生き続ける。これは終わりじゃない。始まりだ」

ユーリ「…始まり、ね……」

ユーリ「…ま、見ておくと……するよ……残りの二人と一緒に――」消える

遊矢「………」

零王(ユーリ…)

零児「榊さん」

遊勝「わかっている。すまないが、少し遊矢と二人きりにしてくれないか?久方ぶりに親子水入らずで話がしたい」

零児「…わかっています」







ジャック「終わったな…」

クロウ「出番なしか…結局、お前の思った通りになっちまったな」

ジャック「…当然だ。帰るぞ、もうここに居る必要はない」

クロウ「いいのかよ?もう全部終わったんだぜ。今なら…」

ジャック「馬鹿め、今の奴は全ての次元の頂点に君臨するキングだ。そんな男に挑む資格があるのは、全次元のデュエリストを超越する存在でなければなるまい」

クロウ「全く、どいつもこいつもプライド高えな…」

ジャック「ふん…」

クロウ(じゃあな、遊矢。いずれまた…)

遊勝「…よくやったな、遊矢」

遊矢「他のみんなは?」

遊勝「零王はカード化した者達を解放しに。みんなもそれを見届けに行った」

遊矢「そっか…」

遊勝「……大きくなったな、そして強くなった」

遊勝「零王の言うように、私には確かな記憶はなかった」

遊勝「子供を授かったと知った時、なんと言って妻に喜びを伝えたのか。遊矢が生まれた時、どこで何をしていたのか」

遊勝「当然だ。最初からそんな記憶を刻む日々などなかったのだからな」

遊矢「………」

遊勝「お前とズァークの戦いを見て、私はこう考えた」

遊勝「ズァークはデュエリストとして復活するために私を選んだのではないか」

遊勝「私に分身を育てさせ、デュエルを1から教えさせ、その覚醒を促すために」

遊矢「もしそうだとしても、結局は失敗に終わったがな…何が言いたい?」

遊勝「全ては私の責任だ」

遊勝「私はお前に心の傷を負わせ、アカデミアという牢獄に導き、次元戦争という過酷な苦難を与えてしまった」

遊勝「すまなかった」

遊矢「………」

遊勝「許してくれとは言わない。だか私には――」

遊矢「…何を今更」

遊勝「っ…」

遊矢「最初に言ったな。聞きたい事や言いたいことは山ほどあるって」

遊矢「なんかもう、どうでも良くなってきた」

遊矢「とりあえず、歯を食いしばれ」

ガツ!

遊勝「ぐっ!」倒れ込む

遊矢「どれだけ心配したと思ってんだ、クソ親父…」

遊矢「俺だけじゃない。あんたの無神経な正義感のせいで、どれだけの人が傷ついたと思っている!?」胸ぐらを掴む

遊勝「ぐうっ!」

遊矢「今の道に後悔がある訳じゃない。でも…!」


遊矢「俺は、父さんと一緒に居たかった!!」

遊勝「っ!」

遊矢「父さんや柚子と一緒に、みんなを笑顔にしていきたかった!!」

遊矢「父さんがいなくなってからは、臆病者の息子って虐められて…!」

遊矢「なあ、どうして!?」

遊矢「どうして家族を捨てた!?」

遊矢「たった一言でもいい!どうして言ってくれなかった!?」

遊矢「どうして一緒に居てくれなかったんだよ!?」

遊矢「どう……して……!!」ポロポロ


遊勝(遊矢…)

遊勝「すまない、遊矢…私は本当に駄目な父親だ。でも、だからこそ…」

遊勝「私は、お前を誇りに思う」

遊矢「っ!?」

遊勝「私は、許しこそが戦争を終わらせる唯一の方法だと思った。やられたらやり返すだけのデュエルでは、いつまでも戦争は終わらない」

遊勝「だが、そうではなかった。いや、未だ私にもわからない。わからなくなってしまった」

遊勝「ただ確かなことは、我が子は私のデュエルとはもっとも遠い方法で次元戦争を乗り越えたということ」

遊勝「お前は自慢の息子だ、例え、私とは歩めない道だとしても」

遊矢「………」

遊勝「…ただいま、遊矢。そして、おかえり」

遊矢「…ただいま、父さん。そして、おかえり」

次元戦争編終わり!なんかズァーク戦のラストは遊星VSゾーンみたいな展開になったな。後は少し後日談書いて終わりにしたいと思う
とりあえず遊勝と遊矢のちゃんとした絡みを書けて良かった
ここまでお付き合いして下さってる方、もう少しお願いします

一ヶ月後、エクシーズ次元

沢渡「ほらそこ!サボってねえでバシバシ働け!」

沢渡「とっとのやんねぇと飯はねぇぞ!」

権現坂「お前も、口ではなく手を動かさんか。しかしまさか、自ら街を壊したアカデミア兵が、復興の手伝いを。良かったのか?これで」

黒咲「無論、完全に信用した訳ではない。分裂した我が子を取り戻したいという理由で、赤馬零王がハートランドに与えた被害は尋常ではないからな」

沢渡「確か、レイっていったっけか?」

権現坂「だがそれは…」

黒咲「ああ」

カイト「その復活が失敗に終わった今、次元戦争を続ける意味はなくなったのだろう。いくら償ったところで、奴の罪は消えぬ」

カイト「いかに遊矢達が悪魔の分身であろうと、奴が瑠璃達を統合しようとしなければそれぞれの次元の平和は保たれた。結局、奴のエゴで世界が無茶苦茶になったと言えるからな」

沢渡「そのレイってのは父親を巻き込みたくないって理由だったんだろ?娘が命がけで成したことを無に帰してるだけじゃねぇか。迷惑な話だぜ」

権現坂「これからどうする?随分復興も進んできたが」

黒咲「完全に終わり次第、プロデュエリスト養成校に戻る」

沢渡「プロデュエリスト?お前、そんなことやってたのか?」

黒咲「瑠璃だけではない。俺にも応援してくれる子供達が居た。これからはそいつらの為にデュエルをする」

権現坂「黒咲…」

黒咲「貴様達もいい加減、スタンダードに戻るといい。後のことは任せろ」

沢渡「そういう事なら、遠慮なく帰らせてもらうぜ。いつまでもこんなとこに居たんじゃ腕が鈍っちまう」

カイト「随分と世話になった、礼を言う」

権現坂「ああ、アレンやサヤカにも宜しく頼む」

黒咲「こちらは瑠璃にな。それから、遊矢も」

沢渡「ま、暇な時にはちょくちょく来てやるよ」

黒咲「ふん…いつでも来い、歓迎する」

シンクロ次元

メリッサ「さあ、やって参りました!このデュエルパレスにて対決するのは、元キング、ジャック・アトラス!」

メリッサ「迎え撃つは、ジャックと同じ、その腕一つでシティの頂点まで上り詰めたコモンズの流れ星、クロウ・ホーガン!!」

ジャック「やはり来たな」

クロウ「悪りぃな、せっかく1から勝ち上がって来たってのに。だがこのチャンス、不意にはできねぇ」

クロウ「決めたからな、もう潰されねえ。ガキ共の為に勝つ。あいつらがなりたいようになれる世の中にするって」

クロウ「だから、負ける訳にはいかねぇんだ!」

ジャック「そうか…だが言ったはずだ、俺は誰にも負けん。奴ともう一度戦うまではな!俺は全次元のキングを目指す!!」

クロウ「いくぜ、ジャック!」

ジャック「デュエル!」
クロウ「デュエル!」

融合次元

エド「…………」

明日香「…いつまでそうしているつもりなの?」

エド「君か…」

明日香「わかってるんでしょう?プロフェッサーはもう…」

エド「わかっている。わかっているさ。ただこうしていると、どうにも馬鹿だった自分を思い出してしまってね」

明日香「………」

エド「アークエリア・プロジェクト…僕はずっと、プロフェッサーを信じていた」

エド「だがあの時、榊遊勝のエンタメデュエルに衝撃を受けてしまったのも事実…この《スマイル・ワールド》が何よりの証だ」

エド「そんな時、榊遊勝の息子が現れた」

エド「本心からプロフェッサーに忠誠してるのなら、そもそも赤の他人にその教えを真っ向から否定されたくらいで揺れたりはしない…か。結局、彼の言う通りだった」

明日香「…遊矢ね」

エド「…ああ」


エド「滑稽だろう?僕は敵である彼に救われたんだ。僕の信じるデュエルは戦う力。それを僕は、僕自身の手によって証明してみせた」

エド「例え僕が敗れようと、アカデミアの勝ちは揺るがないと。だがその結果がこんなことになろうとはね。いや、無様過ぎて笑えもしないか…」

明日香「…一緒に行きましょう」

エド「?」

明日香「私も最初は、アカデミアを、プロフェッサーを信じてた。あなたのように本当の事を知って尚、プロフェッサーについて行く事は出来なかったけど…」

明日香「先生の影響を受けたあなたとなら、やれると信じてる」

明日香「私達にはまだ、時間がある。アカデミアをやり直せる」

エド「アカデミアを、やり直す…か」

明日香「ええ。今度こそ、正しい道に」

エド「…そうだな。もう流され続けるのはごめんだ。協力させてもらうよ」

スタンダード、

日美香「本当に行くつもりなの、零児さん?」

零児「ええ。中島には全て話してあります。それにこれは、私自身が決めたこと」

零王「あの時の?」

零児「全てが終わった時、私は彼と共に歩むと。競い合うことで、お互いを高め合う関係に」

零児「だが今のままでは駄目だ。ズァークをもねじ伏せた彼と対等に渡り合うには、もっと多くの力がいる」

零児「そうでなくては、彼のライバルは務まりません」

零王「…変わったな、零児よ」

零羅「兄様…」


日美香「あなたも行くつもりなのね?」

零羅「…僕も、もっと強くなりたい。兄様や遊矢みたいに、そしていつか、二人と一緒に歩いて行くんだ!」

日美香「そう…」

零羅「…ごめんなさい、母様。僕は母様の望む兵器にはなれなかった…」

日美香「…いいのよ。それはあなたには心がある証」

日美香「いいえ、本当に心がなかったのは私の方だった。ごめんなさい…」

零児「行こう、零羅」

零羅「うん!」

零王「……日美香」

日美香「何?」

零王「すまなかった…」

日美香「結局、似た者夫婦ね、私達は…」

遊勝塾

ガチャ

瑠璃「お邪魔します」

修造「君は何塾!?遊勝塾ー!」

瑠璃「え!?」

修造「ぐへっ!?」

柚子「いきなり何やってんの!ごめんなさい、うちのお父さんが…」

遊勝「来たな、瑠璃」

瑠璃「お久しぶりです、先生」

修造「榊先輩が戻って来てからというもの、塾の希望者は積もるばかり!熱いぞー!これぞ熱血だー!」

アユ「あのセレナってお姉ちゃんもそうだったけど、あの人も柚子お姉ちゃんにそっくり…」

フトシ「でも、あの人の方が優しそうだし、痺れるくらいおしとやかだぜ?」

柚子「なんですって?」ギロッ

フトシ「ひぃぃ!!言ってない!何も言ってないです!」

タツヤ「柚子姉ちゃん、少し変わった?」

アユ「変わったって言えば、デッキもそうだよね。前は先生と同じEMだったのに」

素良「それもどっちかって言えば、あいつのせいだと思うよ」

タツヤ「あいつ?」

フトシ「あいつって誰だよ?」

瑠璃「そういえば、遊矢は?遊矢はいないの?」

柚子「………」

アユ「柚子お姉ちゃん?」

柚子「…うん、残念だけどね」

遊勝「遊矢の道はエンタメデュエルにはない。すまないが、自由にさせてやってくれないか?」

瑠璃「そう…少し寂しいわね」

素良「…あのさ、柚子」

柚子「うん?」

素良「僕、ここに居ていいのかな…?僕は君達のことを…」

柚子「今更何言ってんの。そもそも遊勝塾は最初から素良の居場所でしょ」

柚子「素良は私の初めての友達、私にとっても素良は友達…ならいいじゃない。みんな、待ってたんだから」

素良「柚子…」

修造「そうだぞ素良、俺だってずっと待ってた。お前がいない間、我が遊勝塾の経営がどんなに苦しかったか…ぐへっ」

タツヤ「塾長、今のは流石に」

アユ「最低…」

瑠璃「ふふっ…これからが楽しみ」

セレナ「………」

リン「珍しいじゃない、こんなところで。一人?」

セレナ「リンか…」

リン「瑠璃は柚子と一緒に遊勝塾に行ったみたい。あなたはどうするつもりなの?」

セレナ「さぁな、特に予定はない。お前こそ何故スタンダードに残っている?シンクロ次元の方はいいのか?」

リン「シティに居た時は孤児院の子供達の面倒を見てたから、たまには一人になるのも悪くないかなって。あ、ちゃんと許可は取ってあるわよ」

リン「それにシティに居たんじゃ、どうしても思い出しちゃうしね…」

セレナ「やはり、ユーゴは…」

リン「うん…」

セレナ「辛いか…?」

リン「寂しくない…って言えば嘘になるかな」

リン「でも、辛いって言えば嘘になるわよ。彼の中にユーゴは居る。存在し続けている」

リン「…彼もまた、ユーゴと同じくらい大切な人だから」

セレナ「強いな、リンは…」

リン「あの時は本当にごめんなさい、私、遊矢に酷いことを…」

セレナ「謝る必要はない。私にはお前を責める資格はないからな」

セレナ「もしもあの時、遊矢がユーゴに吸収されていたとしたら、間違いなく自暴自棄になっていた」

セレナ「私には、遊矢の存在が全てだったからな…」


リン「それだけの影響力があるのよ、彼は」

セレナ「…そうだな」

セレナ「誰よりも遊矢のことをわかっているつもりだった。しかしその奥底にある痛みに、私は気づくことさえ出来なかった」

セレナ「いつも守られてばかり、私が遊矢にしてやれたことなど、ズァークの支配を受けた時くらいしか…」

リン(彼はとても強い、守るべき者の為なら自分の身なんてお構いなしなくらいに。確かにそれはすごい。多分、あなただからこそ出来た事)

リン(でもその反面、あなたは自分の気持ちを押し殺してしまうでしょ?そんなあなたを見ていると不安なの。いつか離れてしまうかもしれない、いつか壊れてしまうのではないかってね。だから…)

リン「だから今度は、遊矢がしてくれた分だけ私達が助けてあげる番。もう二度と、私の前から大切な人がいなくなるのは嫌だから…」

セレナ「…ああ、今度は私達が」

遊矢「そうか、わかった。すぐに行く」ピッ

遊矢「さて…」

(もう行くのか?)

遊矢「ああ、俺の出番はもう終わりだ。これからは…」

(止めるつもりはないけど、こんな事したら、彼女達ショック受けるんじゃないの?)

遊矢「すぐに帰るさ。少し、ほんの少し留守にするだけだ」

(自由だよなぁ、お前って…)

遊矢「なんとでも言え。それに…」

遊矢「新たな次元が発見されたっていうなら、行くしかないだろ?」


これにて完結 長かったぁぁぁ!
心残りは色々ありますが、なんとか終わりまでかけて良かったです。絶対失踪する自身あったのにww
個人的に沢渡と権現坂にはアカデミアで一回くらいデュエルさせたかったけど、やっぱりキャラが多いゆえ出来なかったぜ…
ここまで欠かさず読んで下さった人、マジでありがとう!!

ちなみに、新たな次元については想像に任せる!

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom