男「お前のこと好きなんだけど付き合う?」女幼馴染「いいですよ」 (78)

男「じゃあ、今日から俺らはカップルということで」


幼馴染「わかりました」

 ということで男と幼馴染は付き合うことになった。




【正義】


男「あのさ」


幼馴染「はい」


男「付き合う前と何も変わってない気がするのだが」


幼馴染「そんなものですよ」


男「一つ質問なんだけど、お前は俺のことがなんで好きなの?」


幼馴染「私があなたを好きな理由......これはまさに哲学ですね」


男「いや、違うと思う」


幼馴染「では逆に聞きますが、なぜあなたは私のこと好きなのですか?」


男「かわいいから」


幼馴染「かわ......ちょっとトイレ行って来ます」


男「そっちは窓だぞ。トイレ行くならこっちのドアから行ったほうが早いぞ」


幼馴染「......あのですね」


男「なんでしょう」


幼馴染「軽々しく私のことを可愛いと言わないでください」


男「だってかわいいじゃん」


幼馴染「......」ぼふっ


男「ひょっと、かほにまくらおひつけないで」


幼馴染「だから言わないでください」


男「わかったわかった」


幼馴染「全く......」


男「なあなあ幼」


幼馴染「なんですか?」


男「かわいいよ」


 ぼふっ

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【手袋】


男「お前、手寒くないの?」


幼馴染「寒いですよ」


男「手袋つければいいじゃん」


幼馴染「無くしてしまったのですよ」


男「新しいの買えばいいじゃん」


幼馴染「買おうとは思っているのですが、つい後々してしまい買えてないのですよ」


男「ふーん」


男「じゃあ、手貸して」ぎゅ


男「お前の手、氷並みに冷たいな」


幼馴染「別に大丈夫です。男の手まで冷たくなってしまいます」」


男「へーきへーき。それに、ちょっとはカップルみたいなことしようよ」


幼馴染「まあ、構いませんけど」


男「......」


幼馴染「......温かいです」


男「ん? そう?」


幼馴染「よく手袋なしでこんなに温かく出来ますね」


男「心が温かいからな」


幼馴染「手が冷たい人ほど心が温かいと言いますよね」


男「何が言いたいのかな?」


幼馴染「さあ? なんでしょうね」



男「......」


幼馴染「......」


幼馴染「寒いですね」


男「そうだなー。今日はより一層寒いな」


幼馴染「じゃあ......」


 突然、幼馴染は男の腕に抱きついた。


男「え? え?」


幼馴染「......たまには良いと思いまして」


男「おお」


幼馴染「なんですか」


男「ついに俺に惚れちゃった?」


幼馴染「惚れているのは元からです」


男「そっか」


幼馴染「......」


男「......キスしていい?」


幼馴染「ダメです」


男「ええー」

【拒否】



男「お前って何カップあんの?」


幼馴染「え?」


男「いや、胸の大きさってどれくらいなの?」


幼馴染「え?」


男「だから、おっぱーーー幼馴染「え?」


男「......なんでもないです」


幼馴染「そうですか」

【発言】


男「今日はいい日だ。出かけて正解だな」

幼馴染「......」もぐもぐ

男「クレープ美味しいか?」

幼馴染「......」こくっ

男「お前、クレープ好きだよな」

幼馴染「んん.....クレープはこの世で一番美味しいと私は思います」

男「そこまでか」


幼馴染「はい」つクレープ


男「さんきゅ」


 ぱくっ もぐもぐ


幼馴染「ね?」


男「美味しいけど、甘いなぁ」


幼馴染「それがいいんじゃないですか」


男「なんか年を取って、昔ほど甘いものが食べられなくなったんだよなあ」


幼馴染「ふーん。そうなんですか」


男「まあ、おいしいけどな」


幼馴染「では、私と男の甘い関係はどうですか? 好きですか?」


男「......はい?」


幼馴染「......」


男「......」


幼馴染「今のことは忘れてください」


男「ん? 俺とお前の関係が何だって?」にやにや


幼馴染「忘れてください」


男「ちょっとうまく聞こえなかったからもう一度行ってくれるかな?」


幼馴染「言いません」


男「言ってよー」


幼馴染「言いません! というか忘れてください!」


男「お前って時々、意味わからないこと言うよなー」


幼馴染「う、うるさいです! ほら、場所変えますよ」


男「ちょっと待ってくれよー」


【格好】



男「疲れた」


幼馴染「まだ始めて30分しか経ってないです」


 冬休み最終日。男は1ミリもやっていない課題の消化作業をしていた。


男「もうどうでもいいよ」


幼馴染「よくないでしょう。わざわざ付き合ってあげているんですから。さっさと終わらせてください」


男「......はぁ」


幼馴染「......」ぺら


男「......」

男「あの!」


幼馴染「な、なんですか。急に大声出して」


男「俺は思うのだよ。ワイシャツ一枚だけが一番いい、と」


幼馴染「......はい?」


男「ほら、世の中には色々なファッションがあるじゃん?」


幼馴染「そうですね」


男「その中でもワイシャツ一枚だけってのは一番男心をくすぐると思う」


幼馴染「じゃあ、自分でその格好になればいいじゃないですか」


男「いやいや、男性がやってもしょうがないだろ。あくまでも女性限定だ」


幼馴染「ふーん。そうですか。さっさと課題終わらせてください」


男「......」


幼馴染「......」


男「いやいやいや、そこは『じゃあ、私がその格好になってあげましょうか?』だろ!」


幼馴染「なんでそうなるんですか」


男「なるだろ」


幼馴染「恥ずかしいじゃないですか」


男「その恥ずかしがっているのがまたいいんだよ」


幼馴染「はいはい。じゃあ、そこらへんの人に頼んでみればどうですか?」


男「セクハラじゃん。犯罪じゃん」


幼馴染「まあ、貴方が存在していること自体が犯罪ですし」


男「それはひどくないですか?」


幼馴染「では、50万くれるならなっても良いですよ」


男「出世払いで」


幼馴染「その支払い方法はできません」


男「じゃあ、分割50回払いで」


幼馴染「......どんだけ見たいんですか。とんだ変態野郎ですね」


男「変態だって良いじゃない。人間だもの」


幼馴染「やかましいです」


男「で、分割払いはいいの?」


幼馴染「はぁ......わかりました」


男「え!?」


幼馴染「無料でいいです」


男「まじで!?」


幼馴染「ただし、1ヶ月間私の言うことすべて聞いてください」


男「おっけーおっけー」


幼馴染「じゃあ、待っててください」



ーーー
ーーーーーー



男「おおー」


幼馴染「もういいですか......?」


男「いや、まだ1分も経ってないだろ」


幼馴染「うぅ......」


男「はい。チーズ」


 ぱしゃっ


幼馴染「へ?」


男「いい感じに撮れたよ」


幼馴染「ちょ、ちょっと! 何勝手にとってるのですか!?」


男「いや、思い出にと思って」


幼馴染「そんな思い出いりません!」


男「まあまあ」


幼馴染「そのカメラこっちに渡しなさい!」


男「それは出来ない相談だ」


幼馴染「渡しなさい!」


男「ちょっと押すな押すーーーーうわっ!」


幼馴染「きゃっ」


 どしーん


男「あいたたた。頭打ったー」


幼馴染「いたたたた......」


男「え?」


幼馴染「え?」


 気づくと、幼馴染が男を押し倒した状態になっていた。


男「えーと......」


幼馴染「あ......」


男「とりあえず、どいてもらえるかな?」


幼馴染「す、すみません」


男「よいしょ」

幼馴染「......」


男「......」


幼馴染「男のせいです。男が写真なんか撮るから......」


男「す、すまん......」


幼馴染「......」


男「幼さん」


幼馴染「......なんですか?」


 ぎゅー


男「ふー......」


幼馴染「ちょっと何抱きついてるんですか!? 意味がわからないです!」


男「そんな格好してるお前が悪い。理性を保てないよ。全く飛んだ変態さんだな君は」


幼馴染「あ、貴方がその格好しろと行ったのでしょう!」


男「まあまあ」ぎゅー


幼馴染「んん......」


男「いい匂いだ」


幼馴染「か、嗅がないでください......変態......」




男「なあ」じー


幼馴染「なんですか」


男「......」じー


幼馴染「う......」


男「いい?」


幼馴染「......ちゃんと課題やってくださいね」


男「りょーかい」


 そう言うと、男は幼馴染にキスをした。


幼馴染「んん......」


男「......」


幼馴染「んぁ......」


男「............ふう」


幼馴染「本当に貴方って人は......」


男「なんか疲れたし今日はもういっか」


幼馴染「あ?」


男「すみません。やります」


幼馴染「わからないところがあったら言ってください」


男「はぁ......だりぃー」

【変化】



幼馴染「あついです」


男「そうか? エアコン消す?」


幼馴染「いや、上着脱ぎます」


男「そっか」


幼馴染「ふぅ......」


男「......」ぺら


幼馴染「......」


男「......」ぺら


幼馴染「んしょ......」


男「......」ぺら


幼馴染「んー......」


男「あーそういえば......ちょ! なんで下着姿になってんの!?」


幼馴染「なんでって、暑いからですよ。大丈夫ですか?」


男「それはこっちのセリフだよ!」


幼馴染「えー?」


男「ちょっと待て。熱測れ。あと服着ろ」つ体温計


幼馴染「熱なんかありませんよー。もー」


男「いいからいいから」


幼馴染「んー......」


 ぴぴぴぴっぴぴぴぴっ


男「何度だ?」


幼馴染「38度2分ですね。ほらー平熱じゃないですかー」


男「お前の平熱高すぎだろ。ほら、今日はもう帰れ。そんでしっかり寝ろ」


幼馴染「やだ。男と遊ぶ」


男「いやいや、そういう訳にもいかないだろ」


幼馴染「いーやーだー」


男「家まで送ってやるから」


幼馴染「んー」ふるふる


男「どうしたんだよ。今日はやけに帰りたがらないな」


幼馴染「だってひとりやだ」


男「ひとりって......ーーーーああ、今日はお前の両親、2人とも働きに行ってる日か」


幼馴染「うん」


男「はぁ......じゃあ、俺のベッドでいいから寝てろ」


幼馴染「わかった」


男「じゃあ、風邪薬買ってくるから大人しく寝てろよ」


幼馴染「ひとりやだ。一緒に行く」


男「はいはい。行ってくるな」


幼馴染「やだー」


 ばたん


幼馴染「うー......」



ーー
ーーーーー



 ガチャ


男「買ってきたぞー」


幼馴染「......」zzz


男「っと、寝てたか。よしよし」なでなで


ーーー
ーーーーーー


幼馴染「んん......」


幼馴染「あれ? 男? どこー?」


 ・・・


幼馴染「おとこー!」


 ガチャ


男「起きたみたいだな」


幼馴染「治った」


男「そんなすぐには治りません」


幼馴染「治ったもん」


男「はいはい。薬買ってきたから飲んで」


幼馴染「うん」ごくっ


男「なんか食べるか?」


幼馴染「キス」


男「は?」


幼馴染「キスしたい」


男「風邪うつるわ」


幼馴染「いいじゃん」


男「よくありません。ほら、とりあえずプリン食え」




幼馴染「んー」


 もぐもぐ


男「おいしいか?」


幼馴染「男とするキスの方が美味しい」


男「普段のお前なら絶対こんなこと言わないよなー。というかなんでお前は昔から風邪引くとキャラが変わるんだ?」


幼馴染「しらない」


男「まあいいや。親帰ってきたら家帰ろよ?」


幼馴染「抱っこ」


男「え?」


幼馴染「抱きしめて」


男「はいはい」


 ぎゅー


幼馴染「んー......」


男「落ち着いた?」


幼馴染「治ったかも」


男「治ってません」



【願望】


幼馴染「......」ぺら


男「なんの本読んでるの?」


幼馴染「推理ものです」ぺら


男「なるほど」


幼馴染「面白いですよ。今度貸してあげます」


男「ありがと」


幼馴染「......」ぺら


男「......」


幼馴染「......」ぺら


男「なあなあ、『お兄ちゃん大好き♪』って言って」


幼馴染「......」ぺら


男「頼むよ」


幼馴染「......」ぺら


男「一回だけでいいから」


幼馴染「......」ぺら


男「おい!」


幼馴染「......はぁ」


男「お。反応した」


幼馴染「お兄ちゃん♪」


男「はい!」わくわく






幼馴染「くたばれ♪」


男「......」


幼馴染「......」ぺら


男「......約束と違う」


幼馴染「何も約束なんてしてません」

休憩

いいね

ただ2行おきが逆にちょっとだけ読みにクイッす

>>17
読みにくいですか。一行空きにして投下します。


 【理由】




幼馴染「なぜ私のことが好きなのですか」

男「なぜと言われましても……ねぇ?」

幼馴染「では、もしモデルや俳優さん、もしくはそこらんにいる美少女が告白してきたら付き合いますか?」

男「付き合わないね」

幼馴染「断言しちゃいますか」

男「断言しちゃいます」

幼馴染「私よりも可愛い顔しているのですよ? スタイルも抜群ですよ?」

男「別に俺は顔が可愛いから好きなわけではない。いや、別にお前の顔も十分可愛いよ? スタイルだってまあ……胸以外は最高だと思うよ」

幼馴染「貴方が思っているほど小さくないです! 着痩せしているだけですから!」

男「まあ、それは置いといて」

幼馴染「全く……」

男「俺はお前の性格、言動、全てが可愛いから……いや、好きだから付き合っているんだ。さらに言うと、幼なじみ補正のせいで可愛く見えているわけでも好きになっているわけでもない!」

幼馴染「なるほど……?」

男「じゃあ、逆に聞くけどお前は俺の顔が格好いいから付き合っているのか?」

幼馴染「いえ、男はお世辞でも格好いい顔とは言えませんね」

男「それはひどくないですか?」

幼馴染「ふふ、冗談です」

男「ほら、そうやってからかってくるところも俺は好きだ」

幼馴染「……やめてください。からかいにくくなるじゃないですか」

男「そうやってちょっと照れるところも好きだ」

幼馴染「あ。今日はいい天気ですね」

男「そうやってお茶を濁して照れ隠しするところも好きだ」

幼馴染「もぉー……」ぼふっ

男「そうやって俺の顔にクッションを押し当てて照れ隠しするところも好きだ」

幼馴染「もうわかりました。もういいです。この話は終わりです」

男「そうか。分かってもらえて嬉しいよ」

幼馴染「はぁ……全く……」

男「幼」

幼馴染「なんですか?」

男「好きだ」

 ぼふっ

【決断】


男「だから付き合えないって」

後輩「なんでですか? 私は先輩のこと好きなんですよ!?」

男「知ってるけど俺、彼女いるし。ってこれ何回言えばわかるの?」

後輩「二股でも三股でもすればいいじゃないですか! 私はそれで問題ありませんから!」

男「俺が問題あるよ。二股なんて最低な行為は、俺にはできない」

後輩「アフリカでは、一夫多妻が大丈夫なんですよ?」

男「ここは日本だ」

後輩「そこまでいうならわかりました」

男「わかってくれたか」

後輩「明日、その彼女とやらを連れてきてください」

男「はい?」

後輩「それでは失礼します」

男「お、おい!」

男「えぇ……]


 翌日


男「ご名答! じゃねえよ」

幼馴染「男、私は今どうすればいいのでしょう」

男「断ればいいんじゃない?」

後輩「で、どうなんですか? イエスオアノー」

幼馴染「ノーです」

後輩「……」

男「残念だったな。じゃあ俺らはこれで。帰るか幼」

幼馴染「そうですね」

後輩「絶対、後悔しますよ!」

男「しないと思う」

後輩「理不尽にもほどあると思いませんか!?」

男「思わないが」

後輩「思ってください!」

男「別に他に好きな人見つければいいだろ」

後輩「あなた以外、この世にはいません!」

男「いるだろ」

後輩「私たちは生まれてきた時から結ばれていたのです! そう! 赤い糸で!」

男「そんなミュージカル風に言われても」

後輩「うーーーーーーーー!!!!」

幼馴染「なんか唸り始めましたよ」

男「第二形態にでもなるんじゃねえの」

後輩「もういいです。先輩なんてもう知りません!」


 ダダダダッ


幼馴染「……」

男「……」

幼馴染「行っちゃいましたね」

男「行ったな」

幼馴染「まあ、諦めてくれてよかったじゃないですか」

男「そうだな」

幼馴染「あなたを好きになる人いるんですね。こんなどうしようもない人を」

男「え? 君、彼女だよね?」

幼馴染「私は、どうしようもないのを承知で付き合っているんです」

男「えぇ……そうだったの……」

幼馴染「ほら、帰りますよ」

男「う、うん……」

【犬猿】


 昼休み



幼馴染「この前断られましたよね?」

後輩「そうですね」

幼馴染「なのになぜ、一緒に昼食食べているのですか?」

後輩「先輩と食べたいからに決まっているじゃないですか」

幼馴染「男」

男「は、はい」

幼馴染「なぜ一緒に食べるのを許したのですか?」

男「いや、断るのも悪いかなー……と思いまして」

幼馴染「世の中にはノーと言うべき時もあるのですよ? なんですか? あなたはイエスマンですか?」

男「いや、その……」

後輩「先輩、こんな口うるさい人は無視して、一緒に楽しく食べましょうねー」

幼馴染「うるさいって……」

男「えーと……」

後輩「先輩、このハンバーグ私が作ったんですよ。ちょっと食べてみてください」

男「お、おう」

後輩「あーん」

幼馴染 ぱくっ

後輩「ちょっと! 何してるんですか!」

幼馴染「あー美味しくない。ひじょーに美味しくない。よかったですねー男。こんなもの食べずに済んでー」

後輩「はぁ!? 意味わからないんですけど! 舌、おかしいんじゃないんですか!?」

幼馴染「それはこっちのセリフです。ちゃんと味見してから食べさせなければ、相手に失礼ですよ?」

後輩「しましたけど!? 何度も何度も練習したんですけど!?」

男「はいはい落ち着けって。クラス中の人にすげー見られて、すげー恥ずかしいんだよ」

幼馴染「全く……」

後輩「ふん……!」

男「まあ、でもあれだ。喧嘩するほど仲がいいって言うしな。これからきっと仲良くなるよ」

幼馴染・後輩「「絶対なりませんから」」

【信用】


男「俺がお前以外の女性と遊んでいたら嫌?」

幼馴染「その女性というのは友達ですよね?」

男「そりゃあね」

幼馴染「なら良いんじゃないですか?」

男「そうなんだ」

幼馴染「なんでですか?」

男「いや、私以外の女と遊ぶのはいやっていう彼女がいるっていうのをよく聞くからさ」

幼馴染「まあ、二人っきりだと確かに心配といえば心配ですけどね。あの後輩という人の例もありますし」

男「そっか」

幼馴染「でも、その辺りはあなたを信用していますので」

男「なるほどねー」

幼馴染「はい」

男「いやー、幼は可愛いなー!」ぎゅー

幼馴染「ちょっと! なんですか急に!」

男「よしよし」なでなで

幼馴染「意味がわからないですから!」

【勝敗】


幼馴染「寒いですね」

男「そうだなー。炬燵がありがたい季節だよな」

幼馴染「ですね」

男「......」

幼馴染「......」

男「......」

幼馴染「大福が食べたくないですか?」

男「あー、温かい緑茶飲んでまったりしたいな」

幼馴染「ですよね」

男「......」

幼馴染「え? 買いに行かないんですか?」

男「なんで俺が行くんだよ」

幼馴染「こういうことはあなたの務めでしょう」

男「いつ決まったんだよ」

幼馴染「私と出会った時に」

男「えぇ......」

幼馴染「緑茶の準備はしときますので」

男「寒いじゃん」

幼馴染「冬ですからね」

男「お前が言い出したんだ。お前が買いに行くべきだと思う」

幼馴染「では、じゃんけんで決めましょう」

男「いいだろう」


幼馴染「じゃーんけーん」


ぽんっ
幼馴染 パー
男 チョキ


男「よろしく」

幼馴染「......」

幼馴染「こんな世界おかしいと思います」

男「何言ってんだお前」

幼馴染「なんで私が負けるのですか?」

男「知らねえよ」

幼馴染「今まで私があなたに負けたことはありましたか?」

男「たくさんあったと思うぞ」

幼馴染「はぁ......しょうがないですね。これは一つ借りですからね」

男「はいはい。それでいいよ。なんかすごい理不尽のような気もするけど」

幼馴染「じゃあ、行ってきます」

男「行ってらー。ーーーーーーあ」

幼馴染「なんですか?」

男「今日の夕飯当番、俺じゃん」

幼馴染「それは自分でやってくださいね」

男「しょうがない......俺も一緒に行くわ」

幼馴染「そうですか」

男「面倒くさいなー」

幼馴染「ついでに大福買ってきてもいいんですよ?」

男「やなこった」

幼馴染「ケチ」

男「今日の夕飯何にするかなー」

幼馴染「生姜焼きが食べたいです。いや、アジフライも捨てがたいですね」

男「お前、俺ん家で食う気満々だな。て言うか揚げ物は作るのだるいから却下」

幼馴染「いいじゃないですか。私も手伝いますから」

男「なら、別にいいけど」

幼馴染「では、アジフライということで」

男「りょーかい」

【遅延】


後輩「すごい雪ですね先輩!」

男「おー本当だ。結構積もってるな」

後輩「銀世界ってやつですねー。綺麗です」

幼馴染「雪は空気中のチリやホコリが核となって出来ているからとても汚いんですよ」

後輩「あーやだやだ。これだから夢のない人は。こんな人無視して、私と一緒に楽しみましょうねー」

男「後輩って電車通学だろ? 結構積もってるから遅延酷そうだなー」

後輩「そうなんですよ。だから昔ほど雪を楽しめなくなりましたねー」

幼馴染「その点、私と男は徒歩通学ですのでそんな心配いりませんね。そこの泥棒猫と違って」

後輩「やかましいです。意地悪女」

幼馴染「は?」

後輩「あ?」

男「なんかもう既に遅延が始まっているらしいよ。ヤホーニュースに書いてある」

後輩「えー! 本当ですかー。最悪です」

幼馴染「精々頑張るんですね」

後輩「そうだ先輩!」

男「なんじゃ?」

後輩「今日先輩の家に泊めさせてください!」

男・幼馴染「「え?」」

後輩「このままだとちゃんと家に帰ることができるかもわからないので!」

男「いやー、流石に一人娘が男性の家に止めるのは親が許さないだろ。もし泊まるなら幼馴ーーーー」

後輩「今許可もらいました! ほら!」


今日、男先輩の家泊まる! >後輩

母<わかった。


男「お前の母親、適当すぎるだろ」

後輩「泊まってもいいですよね......?」

男「まあ、親がいいって言ってるならいいけど」

後輩「やった!」

男「でも、今日は親居ないから俺とお前だけだからな」

後輩「全然オッケーです! むしろ好都合です!」

幼馴染「ちょっと待ってください!」

後輩「なんですか?」

幼馴染「私は許しません!」

後輩「いや、あなたの意見は聞いてませんから」

幼馴染「第一、高校生の男性と女性が一つ屋根の下なんて危険すぎます!」

後輩「何が危険なんですが?」

幼馴染「いや......その......」

男「そこら辺は大丈夫だから安心しろ」

幼馴染「いや、でも......」

後輩「先輩! 今日の夕飯どうしましょう?」

男「そうだなー......」

幼馴染「この人が泊まるなら私も泊まります!」

男「お前は遅延関係ないから、わざわざ泊まる必要ないだろ」

後輩「そうだそうだ!」

幼馴染「私が泊まる嫌なんですか......?」

男「別に構わないけど」

後輩「私は嫌です!」

幼馴染「あなたの意見は聞いてませんから」

男「わかったわかった。幼も泊まっていいぞ」

後輩「えー!」

男「親睦を深めるいい機会じゃないか」

後輩「そんなぁー」


【遅延②】


男「夕飯どうするかなー」

後輩「なんでもいいですよ」

男「じゃあ、鍋にでもするか。楽だし」

後輩「いいですね!」

男「豚と牛どっちがいい?」

後輩「牛!」

幼馴染「豚!」

後輩「はい? 鍋は牛ですから」

幼馴染「何言っているのですか? 豚ですから」

男「じゃあ鳥するか」

後輩・幼馴染「「いいですね」」

男「あと、二人して俺の腕に掴まないでくれる? 歩きづらいのだが」

後輩「ですって。幼さん」

幼馴染「彼女ではないあなたが離すべきだと思いますが」

後輩「何言っているかさっぱりわかりません」

幼馴染「あなたの頭の中には脳みそ入ってないんですか? 頭の中からっぽですか。かわいそうに」

後輩「はぁ?」

男「(疲れる.......)」

【遅延③】



男「てれれってってー」

幼馴染「てれれってってー」

後輩「てってってってってれれれ」

男「はい。今日は鶏鍋を作りたいと思います」

幼馴染・後輩「「はい。先生」」



ーーーーーーー



男「はい。出来ました」

幼馴染「美味しそうですね」

後輩「私も手伝いましたからね!」

幼馴染「あなたは食材を鍋に入れただけでしょう」

後輩「何もしていない人に言われたくないです」

幼馴染「お茶いれました」

後輩「そんなの誰でも出来ますよーだ」

幼馴染「ブーメラン刺さってますよ」

男「適当に取ってくれ」

幼馴染「はい」

後輩「お肉お肉」

幼馴染「野菜も取ってくださいね」

後輩「はいはい」

男「やっぱ冬は鍋だよなー」

幼馴染「男と鍋食べるのは久しぶりですね」

男「そうだなー」

後輩「幼さんと先輩っていつ知り合ったんですか?」

男「小二のときだよ」

後輩「じゃあ結構長いんですね」

男「そうだなー。色々あったよ」

幼馴染「そうです。あなたとは比べ物にならないくらいの思い出があるのです」

後輩「そんなのいいです。思い出なんてこれから作っていけばいいんですもんねー。先輩」

男「そうだな」

幼馴染「どうせ高校生活の間だけですけどね」

後輩「私は先輩と同じ大学行きますから。まだまだ時間はあります」

男「まだどこに行きたいとか決まってないけどな」

後輩「これから私とじっくり決めましょうねー」

幼馴染「こんな人の意見、聞かなくていいですからね」

後輩「はぁ?」

幼馴染「なんですか」

男「やっぱ鳥といえば骨つき肉だよな」

幼馴染・後輩「「ですよね」」

【遅延④】



男「二人は両親の部屋で寝ていいよ」

後輩「はーい」

幼馴染「わかりました」

男「じゃ。寝るわ」




ーーー
ーーーーーー


 ガチャ

 男 部屋


男「はぁ......疲れた」

後輩「疲れましたねー」

幼馴染「そうですね」

男「ーーーーは?」

後輩「え?」

幼馴染「はい?」

男「......なんでお前らいるの」

後輩「なんでって寝るからですよ」

男「え? 俺、両親の部屋で寝ていいよって言ったよな?」

後輩「はい」

男「なんで俺の部屋にいるの?」

後輩「先輩の部屋で寝るので」

男「もう俺はお前についていけないよ」

後輩「寝ましょう」

男「で、なんで幼もいるんだ?」

幼馴染「だって、後輩さんだけ一緒に寝るなんてずるいです」

男「......なるほど。誰も後輩と寝るとは言ってないけどな」

後輩「もう眠いです」

男「お前はマイペースすぎるだろ」

幼馴染「ダメですか......?」

男「......はぁ、もういいよ。勝手にしてください」

後輩「わーい」




ーーーーーーー


男「狭い」

幼馴染「そうですね」

後輩「先輩と密着してます」

男「そりゃあ、一人用ベッドに三人も寝てるからな」

後輩「先輩、実は私今ノーパンなんですよ」

男「は?」

後輩「ほら、パンツの着替えないので」

男「だからってノーパンになる必要はないだろ!」

後輩「ふふふー」

男「ちょっと! 体にくっつけんな!」

後輩「ふふ、興奮しちゃいますかー?」

男「いやいやいや」

幼馴染「一応言っておきますけど、私のパンツ貸したのでちゃんと履いてますからね」

後輩「あーバラさないでくださいよー」

男「もっと早く言ってよ......」

幼馴染「慌てている様が面白かったので」

後輩「興奮しましたか?」

男「はぁ......もう寝るからな」

後輩「おやすみなさい」

男「おやすみ」


・・


後輩「......」zzz

幼馴染 くいくい

男「......なんだ?」

幼馴染「ん......」ちゅ

男「......!」

幼馴染「ふう......」

男「......なんでお前は今キスをしたんだ」

幼馴染「他人がいるところでバレずに隠れてするのってちょっと興奮しませんか?」

男「......」

幼馴染「男......?」

男「......お前って結構エロいよな」

幼馴染「ふふ、そうですか?」

男「ほら、もう寝るぞ」

幼馴染「はい。おやすみなさい」




 ちゅんちゅん


後輩「せんぱーい。朝ですよ」

男「ああ......」

後輩「おはようのチューは?」

男「はいはい。パンでいいよな」

幼馴染「大丈夫ですよ」

後輩「ちょっとー!」



ーーーーーーー


男「行くぞー」

後輩「はーい」

幼馴染「行きましょうか」

後輩「もう先輩の家に住もうかな」

男「やめてくれ。過労で死ぬ」

後輩「ひどいですねー」

男「いってきまーす」

後輩「いってきます!」

幼馴染「いってきます」

【柔軟】



 ぷよぷよ対戦中


幼馴染「勝てない」

男「お前、弱いな」

幼馴染「男が強すぎるだけです」

男「いや、平均レベルだと思うぞ」

幼馴染「なんですか連鎖って。訳わかりません」

男「勉強はできるのにこういうパズルゲームは苦手なんだな」

幼馴染「勉強とはわけが違います」

男「まあ、こういうのは頭の柔らかさだからな。勉強みたいに覚えればできるとは違うか」

幼馴染「もう一回です」

男「はいはい」



ーー
ーーーーー

一時間後



男「もういいか? 疲れた」

幼馴染「私が勝つまでやめません」

男「えー。じゃあ、次で終わりな」

幼馴染「......しょうがないですね」


ーーーーー



幼馴染「負けました」

男「負けたな」

幼馴染「もういいです! こんなのやっても将来に役に立つわけでもないですし!」

男「お、おう」

幼馴染「全く......」

男「......」ぺら

幼馴染「......」

男「......」ぺら

幼馴染「ちょっとパソコン借ります」

男「いいよ」

幼馴染「......」カチャカチャ

男「......」ぺら

幼馴染「......」カチャカチャ

男「......」ぺら


ーーーーー

幼馴染「わかりました!」

男「なにが?」

幼馴染「連鎖のやり方です。さっきのゲームもう一回やりますよ」

男「えー。またやるの?」

幼馴染「ほら、早く早く」

男「はいはい」


 ぴこぴこ


幼馴染「ほら! 三連鎖です!」

男「おお。すげえじゃん。でも、まだ終わってねえぞ」

幼馴染「あ、えっと......」


ーーーー


幼馴染「負けました」

男「負けたな」

幼馴染「なんですか六連鎖って! ずるいです。不正です!」

男「どこもズルじゃありません」

幼馴染「もう一回です。次は勝てる気がします」

男「そうか」


 ゲームすたーと


幼馴染「......」ぴこぴこ

男「......」ぴこぴこ

幼馴染「ほら、四連鎖です!」

男「はいはい。すごいすごい」

幼馴染「むー」

男「ほら、次のプヨを落とせば七連鎖するぞー」

幼馴染「ちょっと待ってください!」

男「待てません」

幼馴染「ーーーー大変です! スカートがめくれてパンツが丸見えです!」

男「え!?」


ーー
ーーー


幼馴染「勝ちました」

男「めくれてなかったぞ」

幼馴染「あれは私の勘違いでした」

男「あれのせいで連鎖はできなかったし」

幼馴染「災難でしたね」

男「ズルいぞ。不正だ」

幼馴染「どこも不正ではありません。勘違いしただけです」

男「くっそー......」

【身長】


幼馴染「男って身長どのくらいなのですか?」

男「175cmぐらいだったきがする」

幼馴染「私は163cmです」

男「そうか」

幼馴染「なんであなたに見下されなければいけないのですか?」

男「見下しているつもりはないけど」

幼馴染「見下してます。ほら、今も!」

男「まあ、男性と女性だし。しょうがないだろ」

幼馴染「女性でも170cmや180cmはいます」

男「そりゃあ、いるだろうけどそれは少数派だろ」

幼馴染「ちょっと跪いてください」

男「う、うん?」

幼馴染「......」

男「何この状況」

幼馴染「今、私は男を見下しています」

男「そうだな」

幼馴染「この優越感、言葉に現れることはできません」

男「言ってて悲しくならない?」

幼馴染「ちょっと黙ってください」

男「まあ、でもあれよ。キスするときは身長差あったほうがいいじゃん」

幼馴染「なぜですか?」

男「女性が背伸びしてキスする姿って萌えない?」

幼馴染「はあ......?」

男「今のままが一番可愛いよお前は」

幼馴染「......」

男「な?」

幼馴染「男がそういうなら......」

男「もう立つぞ。疲れた」

幼馴染「男」

男「ん?」



 男が立つと、幼馴染は少し背伸びをし、キスをした。


幼馴染「萌えましたか?」

男「......」

幼馴染「どうしました?」

男「ちょっと、今のビデオに収めたいからもう一回やって」

幼馴染「嫌です」

明日の21時に続きを投下します。



【好意】



幼馴染「あれ?」

男「どうした?」

幼馴染「上履きがありません」

男「盗まれたんじゃね」

幼馴染「そんな傘じゃないんですから」

男「ほら、男子が女子の水着が盗むってよく聞くじゃん?」

幼馴染「よくは聞きませんが、たまに聞きますね」

男「つまり今、お前の上履きは男子のオカズとして使わーーーーー」

幼馴染「朝っぱらからやめてください」

後輩「あれ? 先輩たち何しているんですか?」

男「幼の上履きがオカーーーーー」
幼馴染「私の上履きがないのです」

後輩「それは、きっと男子によってああされたりこうされたりされているんじゃいですか?」

男「やっぱそうだよな」

後輩「はい。間違いありません」

幼馴染「はぁ......あなた達は......」

後輩「きっと今頃オークションにかけられているんですかねー」

男「まじかよ。俺もそのオークションに参加したい」

幼馴染「私の上履きにそんな価値はありません」

後輩「いやー、幼さんは結構美人ですから分かりませんよー」

幼馴染「もういいです。職員室で上履き借りてきます」

後輩「じゃあ、私はこれで」

男「おう。じゃあな」



ーー
ーーーーーー



 昼休み



後輩「見つかったんですか?」

幼馴染「いえ、見つかってないです」

男「まあ、手掛かりないもんなー。探しようがないよ」

後輩「私は知り合いの情報屋に聞いてきたんですけど、これといった情報は手に入りませんでした」

男「なんだその情報屋って」

後輩「学校の裏情報を扱っている生徒です」

男「何それこわい」

幼馴染「もうなんでもいいですよ。見つからないようでしたら新しいの買えば済む話ですから」

後輩「えー。なんかそれだと負けた感じがしますよー」

幼馴染「これに勝ち負けなんてありませんから」



 次の日


幼馴染「あ」

男「どうした?」

幼馴染「私の上履きが戻ってます」

男「本当だ。どういうことだ?」

佐藤「あ、あの!」

幼馴染「は、はい」

男「あれ、佐藤さん。どうしたの?」

佐藤「実は昨日間違えて、幼さんの上履きを履いてしまっていたんです」

幼馴染「ああ、そうだったんですか」

男「よかったな。変なことに使われていなくて」

幼馴染「使われている訳ないでしょう」

佐藤「で、でも、二限目には気付いたんです」

男「? だったら、その時に返せばよかったじゃん」

佐藤「そうなんですが、もう少し幼さんのぬくもりを味わいたかったんです」

幼馴染「は、はあ......?」

男「?」

佐藤「なぜかって?」

佐藤「それは、私は幼さんのことが好きだから! もちろんラブの方で!」

幼馴染「......」

男「......」

佐藤「幼さんのことが好きだから!」

幼馴染「二回言わなくていいです。聞こえています」

佐藤「まあ、そういう事です」

男「どういうことだよ」

佐藤「本当にご迷惑お掛けしました。でも、私の幼さんに対する気持ちは変わりません! では!」

 たったった


男「......」

幼馴染「......」

男「よかったな。男子にも女子にも好かれて」

幼馴染「なにもよくないですから」

【世話】



健太「お姉ちゃんお姉ちゃん! もう一回!」

幼馴染「ええ、さっきもやったでしょう」

健太「もう一回人生ゲームやるのー!」

幼馴染「人生というのは一度っきりだから良いもので、何度もやったらーーーー」

健太「やーるーのー!」

幼馴染「あーはいはい。分かりましたから引っ張らないでください」

隆二「ねえねえ」

幼馴染「どうしたんですか?」

隆二「これ読んで」

幼馴染「えっと......」

健太「はやくー!」

幼馴染「はいはい、ちょっと待ってください。えっと、後でね?」

隆二「うー......」

健太「じゃあ、僕が先攻ね」

幼馴染「いいですよ」



ーーーーー


幼馴染「~~~~~~そうしておばあちゃんとおじいちゃんは幸せに暮らしたとさ。めでたしめでたし」

隆二「もう一回」

幼馴染「もう三回目ですよ」

隆二「もう一回~」

幼馴染「ほら、もうお昼です。お昼ご飯食べましょう」


 ガチャ バタバタ


健二「姉ちゃん! 腹減った!」

幼馴染「食べますから、手洗ってきてください」

健二「おう!」




幼馴染「外楽しかったですか?」

健二「よくわかんねえけどそこらへんにいた人と遊んだ!」

幼馴染「すごい行動力ですね」

健太「ねえねえ! これあまり味なーい!」

幼馴染「え? そうですか? ちょっとお塩持ってきますね」

隆二「お腹いっぱい」

幼馴染「まだ半分しか食べてないじゃないですか。後でお腹空きますよ」

隆二「お腹いっぱいなんだもん」

健二「姉ちゃん! 俺が食ってやるから安心しろ」

幼馴染「隆二がそういうなら良いですけど」


ーーー
ーーーーーー



幼馴染「はぁ......」

健二・隆二・健太「「「zzz」」」

幼馴染「......」


 ピッピッピ プルルルル


男『どうした? こんな時間に』

幼馴染「会いたいです」

男『? 別に俺の家来ればいいじゃん。まだお昼過ぎなんだし』

幼馴染「ちょっと今、家を離れられないんです」

男『なんかよくか分からないけど、そっち行くわ』

幼馴染「はい。お願いします」



ーーーーーー



男「来たぞー」

幼馴染「......」ぎゅ

男「おお、どうした。来るなり抱きついてきて」

幼馴染「疲れました」

男「疲れたって春休みだから疲れる要素ないと思うんだが」

幼馴染「ちょっと親戚の子が来てて......」

男「親戚?」

「zzz」

男「ああ、この子達か」

幼馴染「はい」

男「みんな何歳?」

幼馴染「こちらの一番小さいのが小学一年生です。名前は隆二です」

幼馴染「で、こっちの健二と健太が小学三年生です」

男「結構世話大変そうだね」

幼馴染「もう疲れました」

男「両親とこの子たちの親は?」

幼馴染「お父さんは出張でお母さんとおばさんはアイドルのイベントで明後日まで帰ってこないです」

男「な、なるほど。幼に全部押しつけるとはそれはまた酷だな」

幼馴染「......」ぎゅー



健太「ん......?」

男「あ。起きたぞ」

健太「その人誰?」

幼馴染「ああ、えっと隣に住んでる幼なじみの男です」

男「どうも」

健太「んー」ぐいぐい

幼馴染「ちょっとなんですか、急に引っ張って」

健太「お姉ちゃんは僕のもの」

男「あらー、かわいいねー」

幼馴染「可愛いねーじゃないですよ。結構大変なんですよ」

男「まあまあ」

健二「んー?」

隆二「ん......」

男「お。続々と起きて来たな」

健二「誰だそいつ?」

幼馴染「お隣に住んでる男です」

男「どうも」

隆二「......」ぎゅ

幼馴染「どうしたんですか?」

隆二「......」

男「急に知らない人がいて怖いんだろ」

幼馴染「大丈夫ですよ。変態ですが怖い人ではないです」

男「変態は余分だ」

健二「あ! 兄ちゃん! サッカーできるか?」

男「うーん、微妙」

健二「よし! じゃあ、行くぞ!」

男「え? どこに?」

健二「公園に決まってるだろー! 俺の練習に付き合え!」

幼馴染「ちょっと健二。男に迷惑かけては駄目ですよ」

男「いいよいいよ。この子は俺が面倒見るから、そっちの二人は頼むよ」

幼馴染「あ、はい」

健二「俺の消える魔球見せてやる!」

男「それって野球の技じゃないのか?」

健二「そんな細かいのこと言ってると彼女できねえぞ!」

男「はいはい、わかったわかった」

 【世話】の後半です。



夕方



健二「ただいまー!」

男「ただいま」

幼馴染「あ、おかえりなさい......」

男「大丈夫か? 目が死んでるぞ」

幼馴染「はぁ......子どもの世話がこんなに大変だとは思いませんでした」

男「はは、そうか。お疲れ様」

健二「姉ちゃん! ご飯!」

幼馴染「ちょっと待ってください」

男「じゃあ、頑張れよ」

幼馴染「え? 帰っちゃうんですか?」

男「そりゃあ、家でご飯が待ってるし」

幼馴染「そうですよね......」

男「本当に大変だったら電話してくれよ。手伝いに行くからさ」

幼馴染「ああ、はい」

男「じゃあな」

幼馴染「では」

隆二「お腹減った」

幼馴染「ちょっと待ってくださいね。お箸とか出しちゃいますから」



ーーーーーーー



健太「お腹いっぱい~」

幼馴染「誰かお風呂入ってしまってください」

隆二「お姉ちゃんと入る」

幼馴染「え?」

健太「じゃあ僕も!」

健二「みんな一緒に入るなら俺も!」

幼馴染「みんなもう小学生なんだから一人で入れるでしょう」

隆二「はいる」

健太「入るー!」

健二「いいじゃん! 減るもんじゃないし」

幼馴染「いや、でも」

隆二「入りたい」

幼馴染「はあ......わかりました。入りましょう」

健太「やったー!」




ーーー


幼馴染「はいはい。脱いじゃいましょうね」

隆二「んー」

健太「はやくはやく」

幼馴染「ちょっと待ってください」


 ガラッ


健二「うわー狭い!」

幼馴染「そりゃあ、一般家庭用のお風呂場に四人も入れば狭くもなりますよ。一人はお湯に浸かっててください」

隆二「頭洗って」

幼馴染「いいですよ」

健太「僕も!」

健二「俺も!」

幼馴染「順番です」


 わしゃわしゃ


隆二「気持ちいい」

幼馴染「それは良かったです」

健太「早く早く」

幼馴染「どうぞ、」

健太「体も」

幼馴染「体は自分で洗ってくださいよ」

健太「ついでついで」

幼馴染「全く......」




幼馴染「体洗いますよ」

健太「うん」

幼馴染「下は自分でやってくださいね」

健太「なんで?」

幼馴染「なんでって......」

健太「ちんこ見ると興奮しちゃからだろ!」

幼馴染「しませんよ! とにかく下は自分でやってください」

健太「えー」

幼馴染「はい。おしまいです」

健二「じゃあ次俺!」

幼馴染「はいはい」

健二「今日はいっぱい遊んだ!」

幼馴染「そうですね。男とは楽しかったですか?」

健二「うん! 明日も遊ぶ!」

幼馴染「あまり迷惑かけないでくださいね」

健二「大丈夫!」

幼馴染「はい。終わりです」

健太「僕がお姉ちゃんの体洗ってあげる!」

幼馴染「いいですよ。自分でできますから」

健太「やるのー!」

幼馴染「はいはい分かりました。お願いします」

健太「よいしょよいしょ」

幼馴染「あ、ちょっと、前は大丈夫ですよ」

健太「なんで?」

健二「おっぱいちっちゃいからな!」

幼馴染「関係ないです!」

健太「なんでおっぱいって大きくなるの?」

幼馴染「なんででしょうね」

健二「ちっちゃいから分からないんだよな!」

幼馴染「違いますから!」

健太「じゃあなんで?」

幼馴染「そのうち学校で習いますよ」

隆二「あつい」

幼馴染「そろそろ上がりましょうか」

>>49

最初の『後半です』の文は無視してください。消し忘れました。




ーーーー


健二「あっちー」

健太「すっきり」

隆二「あつい」

幼馴染「麦茶飲みますか?」

健二「炭酸!」

幼馴染「炭酸はありません」

健二「えーじゃあ麦茶」

幼馴染「はい」

隆二「んー......」

幼馴染「眠いですか?」

隆二「うん......」

幼馴染「寝ましょうか」

健太「眠くない!」

健二「遊ぼう!」

幼馴染「はいはい、寝ますよ。歯磨きしましょう」

健二「えー」


ーーー


幼馴染「布団引くので手伝ってください」

健太「お姉ちゃんと一緒に寝る」

幼馴染「もう小学三年生でしょう? 一人で寝れないとあとあと困りますよ」

幼馴染「(まあ、私も人のこと言えませんが)」

健太「一緒に!」

健二「寝る!」

隆二「ねむい......」

幼馴染「はあ、分かりました。でもすごく狭いですよ」

健太「大丈夫!」





ーーー



健二「ねえ、せまーい!」

幼馴染「だから言ったでしょう」

健太「お姉ちゃんって彼氏いるの?」

幼馴染「なんですか急に」

健二「あの男って人だろ!」

幼馴染「さあ、どうでしょうね」

健太「キスした?」

幼馴染「そんなこと聞いてどうするんですか」

健太「......べつに」

幼馴染「健太は好きな人いるんですか?」

健太「......いる」

幼馴染「告白はしたんですか?」

健太「してない。多分、歳離れてるし無理だと思う。きっとまともに聞いてもらえないよ」

幼馴染「 最初から無理と決めつけてはいけませんよ。恋愛に歳なんて関係ないって本で読んだことありますし」

健太「そうかな?」

幼馴染「はい。あなたが本当に好きなら、きっとその想いはどんなに年が離れていようと相手に伝わります」

健太「......そっか」

隆太「うーん......」

幼馴染「それじゃ寝ましょうか。明日もあるんですから」

健二「はーい」

健太「うん」

 そんなこんなで別れの日



健太「やだ。まだお姉ちゃんと遊ぶ」

健二「俺もまだ遊びたい! ついでにお兄ちゃんとも」

男「俺はついでですか」

隆太「本、読んでもらいたい」

親戚の母「そんなこと言わないの。ほら、お別れのバイバイして」

健二「ちぇー......」

隆二「......ばいばい」

健太「......」

親戚の母「ほら、健太も」

健太「......」

幼馴染「どうしたんですか?」

健太「僕、お姉ちゃんのことが好き」

幼馴染「え?」

健太「優しくて、可愛くて、一緒にいて楽しかった」

幼馴染「......そっか」

健太「また会える?」

幼馴染「会えますよ」

健太「本当......?」

幼馴染「はい。また来てください。いつでも大歓迎です」

健太「うん......!」

幼馴染「元気でね」

健太「バイバイ!」

幼馴染「バイバイ」

親戚の母「ごめんね、全部任せちゃって」

幼馴染「いいですよ。楽しかったですし」

親戚の母「また頼んじゃうかも!」

幼馴染「次は私一人はやめてくださいね」

親戚の母「ふふ、そうね。じゃあまたいつか」

幼母「うん。またね」

幼馴染「また」

男「完全に部外者じゃないか俺」

幼馴染「そうですね」

男「そこは否定してよ」

親戚の母「じゃ、今回はほんとうにありがとう」


 ぶろろろろ


幼母「はー、アイドルのイベント楽しかったわよ。今度は幼も来る?」

幼馴染「いえ、結構です」

幼母「そうよね。男っていう永遠のアイドルがいるもんねー」

幼馴染「あーもう、さっさと戻っててください」

幼母「はいはい」


ーー



男「......」

幼馴染「......」

男「告白されたな」

幼馴染「されましたね」

男「まさか小学生にまで好かれるとはー。あっはっは」

幼馴染「何笑ってるんですか」

男「可愛いってさ」

幼馴染「......なんですかそのニヤケ顔は」

男「いやー、ライバル出現かなーと思いまして」

幼馴染「そうですね。もしかしたら将来、健太と付き合っちゃうかもしれませんよ」

男「俺があやつに負けるわけない」

幼馴染「ふふ、分かりませんよ?」

男「まあ、何はともあれお疲れ様」



幼馴染「……」

幼馴染「あの」

男「なに?」

幼馴染「ん」

男「言葉で言ってくれないとわからないなー」

幼馴染「......意地悪」

男「はは、ごめんごめん」


 ぎゅ

幼馴染「......ん」

男「あの子たちの前ではあんなにお姉さんだったのに、俺の前ではあの子たちみたいに甘えん坊になるんだな」

幼馴染「うるさいです。疲れたんです」

男「よしよし」

幼馴染「小学生にまで胸が小さいって言われました。はぁ......」

男「へー、いつ?」

幼馴染「お風呂入ってる時です」

男「......え? 一緒にお風呂入ったの?」

幼馴染「入りたいっていうので」

男「裸で?」

幼馴染「当たり前じゃないですか。お風呂なんですから」

男「一緒に流しあいっこしたり?」

幼馴染「しましたよ」

男「......」

幼馴染「なんですか?」

男「俺も一緒に入りたーーーー」

幼馴染「嫌です」

男「......差別だ」

幼馴染「下心見え見えな人とお風呂になんて入りたくありません」

男「そんなことないもん! ただ純粋に幼の胸が見たいだけだもん!」

幼馴染「どこが純粋なんですか」

男「俺のありのままの姿みてもいいからさ!」

幼馴染「いやですよ。汚らわしい」

男「ひどい!」

幼馴染「はいはい」

【曜日】




男「金曜日ってテンション上がるよな」

幼馴染「まあ、次の日が休みですからね」

男「逆に月曜日って憂鬱じゃん?」

幼馴染「週の始まりですからね」

男「そこでだ。月曜日と金曜日のテンションの差を利用した最高の一週間を考えた!」

幼馴染「は、はあ」

男「こうだ!」


月(月)
金(火)
月(水)
金(木)
月(金)
金(土)
月(日)



男「こうだ!」

幼馴染「だんだん訳分からなくそうですね」

男「名案じゃね!?」

幼馴染「あーそうですね」

男「なんだよ! そのどうでも良さそうな返事は!」

幼馴染「どうでもいいので」

男「いや、こうなったら絶対に幼も俺に感謝すると思う」

幼馴染「じゃあ、今日は何曜日ですか?」

男「えーと......水曜だから月曜だな! 明日金曜だぜ! やっほぅ!」

幼馴染「では、明後日は何曜日ですか?」

男「月曜だろ」

幼馴染「次の日は?」

男「金曜だろ」

幼馴染「その次の日は月曜。さらにその次の日は金曜。では、問題です。今、私が言った金曜が今で言う何曜日でしょうか?」

男「えっと......」

幼馴染「......」

男「......」

幼馴染「......」

男「しらねえよ!」

幼馴染「訳分からなくなってるじゃないですか」

男「もう。なんだよこれ!」

幼馴染「あなたが言い出したのでしょう」

男「やっぱいつも通りが一番だな」

幼馴染「そうですね」



【発見】



 とある休みの日、男と幼馴染はいつものように男の部屋でのんびりしていた。

 幼馴染は、ベッドで読書。
 男は、床でテレビゲーム。

 いつもと変わらない風景だった。

 幼馴染が来てしばらく経った時、男は尿意を感じた。

男「ちょっとトイレ」

幼馴染「はい」ぺら

 男は、トイレに向かうために部屋を出た。



 暫くし、トイレを終えた男は部屋に戻ると、部屋の中には思いもよらない光景があった。


 ーーーー幼馴染が男の枕を持って、自分の顔をその枕に埋めていたのだ。

幼馴染「あ......」

男「えっと......」

幼馴染「違います」

 幼馴染はすぐに何かに対して否定した。

男「なにが?」

幼馴染「私は男の枕を嗅いでなどいません」

男「嗅いでたんだ」

幼馴染「......」

男「嗅いでたんだよね?」

 男が問い詰めようとすると、幼馴染は枕をもとにあった場所に戻し、読書を再び始めた。

男「幼さん。質問に答えてください」

幼馴染「こんな所に枕があるのが悪いんです」

男「ベッドに枕が置いてあるのはおかしいですか?」

幼馴染「......」

男「ベッドの上に枕が置いてあるのはおかしいですか?」

幼馴染「......おかしくないです」

男「そうだよね」

幼馴染「......」

男「で、なにしてたの?」

幼馴染「............匂いを......嗅いでました」

男「へー」

幼馴染「......」

男「俺の匂い、好きなんだ」

幼馴染「別にそんなんじゃ......」

男「好きじゃないの?」

幼馴染「............好きです」

男「そっか」

幼馴染「......」

男「幼」

幼馴染「......何ですか?」

男「よいしょ」

 男は幼馴染を抱きしめると、自分の胸に幼馴染の顔を埋めた。

幼馴染「男......?」

男「幼は変態さんだなー」

幼馴染「男にだけは言われたくないです」

 今日、男は一つのことを知った。

男「今日の俺の匂いはどうですか?」

幼馴染「......いい感じです」


 幼馴染は、匂いフェチである。




【不意】




男「あ。メガネだ」

後輩「朝寝坊して、コンタクトし忘れたんですよ」

男「へー、お前って目悪いんだな」

後輩「そうなんですよ!」

男「別に自信満々で言うことではないと思うが」

後輩「できる限りメガネはかけたくないんですよねー」

男「なんで?」

後輩「可愛くないじゃないですか」

男「そうか? 可愛いだろ」

後輩「え?」

男「まあ、普段も可愛いとは思うが、メガネもメガネで充分可愛いと思うぞ」

後輩「そう......なんですか......?」

男「うん。普通に似合ってると思うけど」

後輩「へ、へー......」

男「どうした? その風呂敷は顔じゃなくて弁当を包むものだぞ」

後輩「ちょっと......油断してました......」

男「?」

【回数】




幼馴染「男は可愛いと言い過ぎです」

男「え?」

幼馴染「確かに可愛い人は可愛いです」

男「お、おう?」

幼馴染「でも、彼女以外の人に可愛い可愛いというのはどうかと思います!」

男「は、はあ......」

幼馴染「あまり他の女性に可愛い可愛いと言ってたらグレて、不良少女になってしまいますよ私」

男「あまり想像できないな」

幼馴染「なるんです!」

男「まあなんだ、あれか。ヤキモチ焼くってことだな」

幼馴染「......」

男「図星か」

幼馴染「そんなことどうでもいいのです! とにかく! この一ヶ月、週に三回より多く可愛いと言ったら罰を与えます!」

男「えー」

幼馴染「これはもう決定事項です」

男「まじかよ......」


 ガラッ


後輩「先輩! お昼食べましょう!」

男「おお、そうだな」

後輩「今日の私どうですか? 可愛いですか?」

男「うん? 普通に可愛いと思うけど?」

幼馴染「はい一回」

男「あ......」

後輩「何が一回なんですか?」

幼馴染「あと二回です」

男「くっそー......」


後輩「そういえば、今日キャラ弁を作ってきました。どうですか?」

男「おお、いいじゃん。可愛......」

男「......言ってないぞ」

幼馴染「言いました。二回目です」

男「途中でやめたじゃん!」

幼馴染「アウトです。というか、息を吐くように可愛いと言いますね」

後輩「え? まったく状況把握できないんですけど」

幼馴染「男が週に三回より多く、可愛いと言ったら罰を与えると言ったのです」

後輩「へー、面白そうですね」

男「何も面白くないよ」

後輩「先輩、この前道端で野良猫見たんですよー。写メ撮ったんで見てくださいよ」

男「見ない」そっぽ

後輩「ほらほらー」

男「やめろ! 俺は動物に弱いんだ!」

幼馴染「そういえば男、この前メイドのコスプレをしたんですよ。まあ、後輩さんにさせられたんですけどね。写真見ますか?」

後輩「そんなこともありましたねー」

男「......」

後輩「なかなかのきわどい衣装でしたよー」

幼馴染「もう二度とあんな格好したくありませんね」

男「......まじ?」

幼馴染「まじです」

男「......」

幼馴染「......」

男「し、仕方ないなー。折角だからちょっとだけ見てあげよう」

 男が目を開き、スマホを見ると、画面には猫の写真が映っていた。

男「あ。可愛い」

男「あ......」

後輩「はいアウトー」

幼馴染「アウトですね」

男「いやちょっと待てって! コスプレはどこ行ったんだよ!」

幼馴染「私がメイドのコスプレなんてするわけないじゃないですか」

後輩「まず、メイドのコスプレ衣装持ってないですし」

男「卑怯だ! 嘘は泥棒の始まりなんだぞ!」

幼馴染「何を言おうと、アウトに変わりはありません。罰を受けてもらえます」

男「罰ってなんなんだよ」

幼馴染「そうですねぇ......じゃあ、ハー◯ンダッツで」

男「え? ハー◯ンダッツ何個?」

幼馴染「一個に決まってるじゃないですか。そんなに何個も食べられませんよ」

男「......」

後輩「......」

男・後輩「「罪軽っ」」


おしまい

 久しぶりに2chでSSを書きました。相変わらずのゆる~っとしたSSですが、楽しんで読んでいただけたら幸いです。
 一応、まだ完結して投下していない幼馴染SSがあるので、近いうちにもう一度スレを立てるかもしれません。その時はまた、是非読みに来てください。

 何はともあれ、最後まで読んでいただきありがとうございます。

 ーおまけー

 inバレンタインデー

【本命】



後輩「先輩! チョコです!」

男「おお、ありがとう。初めて幼以外の人からもらったかもしれない」

後輩「本命です」


男「それは置いといて、食べていいか?」

後輩「一番置いちゃいけないところですよ! まあいいです。食べて見てください」

 ぱくっ もぐもぐ

男「うまい」

後輩「どれぐらいですか?」

男「どれぐらいと言われましても……幼、食べて見てよ」

幼馴染「別にいいですけど」

 ぱくっ もぐもぐ

男「どれぐらい美味しいと思う?」

幼馴染「チョコ○ールのイチゴ味ぐらい」

後輩「それは褒めているんですか?」

男「こいつ、チョコ○ールのイチゴ味大好きなんだよ」

後輩「はあ……?」

男「つまり、すごい美味しいと言うことだ」

後輩「普通にすごい美味しいといえないんですか」

男「俺もすごい美味しいと思うよ」

後輩「そうですか! 作った甲斐がありました!」

男「これが本命だとして、誰かに義理はあげたのか?」

後輩「クラスの女子にあげました」

男「男子は?」

後輩「あげるわけないじゃないですか。変な期待持たせると、後々面倒くさいんですよ」

男「義理です! って言って渡せば、変な期待持たせずに済むだろ」

後輩「先輩、それは大きな間違いですよ。変に義理じゃないと言うことを強調すると、『これはツンデレで本当は本命なんじゃないのか!?』と思わせてしまうのです」

男「で、結果告白されると」

後輩「そういう事です。そのせいで、何人振った事か……」

男「お前、モテるんだな」

後輩「可愛いですから」

男「自分で言うなよ」

幼馴染「外見だけすけどね」

後輩「中身だって可愛いですから!」

幼馴染「他人の彼氏を奪おうとしてることのどこが可愛いのやら」

男「はいはい。喧嘩はやめましょう」

後輩「そんなこと言ったら、幼さんも外見だけは綺麗じゃないですか。告白とかされないんですか?」

男「そういえば、お前ってそういうのされないよな」

幼馴染「いえ、されますよ」

男「え? そうなの?」

後輩「まあ、結構綺麗な方ですからね。されても全然おかしくないと思いますよ」

男「一回も聞いたことなかったんだけど」

幼馴染「まあ、言ってなかったので」

男「なんで言ってくれないんだよ」

幼馴染「言う必要もないので」

男「まあ、そうだけど……」

後輩「つまりですよ先輩。先輩は結構モテる女子二人から好かれているんですよ! そこら辺わかってますか?」

男「まあ、はい……」

幼馴染「男って結構他の男子から妬まれていますよ」

男「え? うそ?」

後輩「ああ、それは私も聞いたことあります」

男「マジで?」

幼馴染「この前告白を断った時なんて、『あんな男のどこがいいんだよ!』と捨てゼリフを言って去って行きましたから」

男「えぇ……」

後輩「はは、精々嫌われるんですね」

男「ひどいな君は」

後輩「でも大丈夫です! もし、心が傷ついた場合は私が癒してあげますから!」

男「お、おう……」


 キーンコーンカーンコーん


後輩「あ。予鈴鳴ったんで教室戻りますね」

男「じゃあな」

ーー


男「幼、俺はどうすればいいのだろうか?」

幼馴染「知りませんよそんな事」

男「うぅ……」


ーー
ーーーー


男「幼、帰ろうぜ」

幼馴染「はい」

男「なんか今日は一段と疲れたよ」

幼馴染「これからも嫌われていくんですかね?」

男「やめてそういうの。僕、豆腐メンタルなの」

幼馴染「それは失敬」


 家の前


男「じゃあまた明日な」

幼馴染「あ。ちょっと待ってください」

男「ん?」

幼馴染「これ」

 幼馴染は鞄から赤い紙に包まれた箱を取り出した。

幼馴染「チョコレートです。後輩さんのせいで渡しそびれました」

男「お。これは嬉しいな」

幼馴染「というか、彼女ですよ? あげないわけないじゃないですか。もっと欲しがってきてくださいよ」

男「はは、それは申し訳ない」

幼馴染「食べてみてください」

男「うん」

 ぱくっ もぐもぐ

幼馴染「どうですか……?」

男「美味しいよ」

幼馴染「本当ですか?」

男「本当です」

幼馴染「そうですか……ホッとしました」

男「あれだね。愛情が込められて作られているのがよくわかるよ!」

幼馴染「別に込めて作ったつもりはないですが」

男「そこは込めてくれよ。自信満々で言った俺がバカみたいじゃないか」

幼馴染「じゃあ今、込めてあげます。少しの間、目を閉じててください」

男「お、おう?」

 男が目を閉じると、幼馴染は男が持っている箱から一つチョコを取り出し、口に含んだ。

 そして、幼馴染は含んだままキスをすると、そのまま男の口の中に入れた。

幼馴染「はい。愛情を込めました」

男「……」

幼馴染「どうです? 美味しいですか?」

男「おい……しいです」

幼馴染「ふふ、そうですか。なら良かったです」

男「お、おう…….」

幼馴染「顔、赤くなってますよ?」

男「これは西日のせいだ」

幼馴染「へー、そうですか」

男「ずるいぞ。こういうことするのは」

幼馴染「あなたがいつも私の顔を赤くするので、その仕返しです」

男「くっそー」

幼馴染「では、もう帰りますね」

男「今度、この仕返ししてやるからな」

幼馴染「ふふ、どうぞご勝手に」

男「じゃあな」

幼馴染「はい。それでは」

 蛇足かもしれませんが、バレンタインデーネタも書いていたのも投下します。完全に忘れていました。
 口移しは好き嫌い分かれそうですよね。それでは。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年04月22日 (日) 19:48:23   ID: Hw1g9gRW

いや風呂入るのはアウトだろ
倫理観を疑う

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