【ガルパン】×【パトレイバー】 レイバー・ウォー! (11)

※ガルパンとパトレイバーのクロスです。

※ガルパンは大学選抜戦が終わってすぐ、パトレイバーはテレビシリーズ後期という設定です。

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埋立地・特車2課分署

後藤「えー、もうみんなの耳にも入っていると思うが、先日、鳥取県の日光演習場で行われた全国社会人戦車道都市対抗戦・
鳥取デザートラッツ対茨城ボコクマーズの試合において、競技役員に変装して潜り込んだ極左暴力集団の構成員が、競技用
戦車を強奪しようとする事案が発生した」

後藤「幸い、異変に気付いた係員や選手にその場で取り押さえられて事なきを得たが、これにより、未遂に終わったとはいえ、
以前から一部で懸念されていた『反社会的勢力による競技用戦車の悪用』という事態が現実のものとなったわけだ」

後藤「んで、ここからが本題なんだが、もし今後このような事が起きたら警察の中で戦車を相手にできそうな所って
ことで、俺たちにお鉢が回ってきたんだが…」

野明「ええっ!ちょっと待ってください!戦車とやりあうんですか!?」

遊馬「今の装備で戦車と渡り合うなんて無理ですよ!」

太田「そうですよ!対戦車ミサイルとかロケットランチャーとか、せめて無反動砲あたりを…」

熊耳「太田くん、真面目にやって。警察がそんなもの装備できるわけないでしょう」

進士「そうですよ、ただでさえ過剰装備だってあちこちから叩かれてるんですから」

山崎「60年代のケルベロス騒乱じゃないんですから」

後藤「まあみんなの懸念ももっともだと思う。そこで対戦車用の新装備が用意されてる」


~~~~~~

野明「なにこれ?レイバー用のアサルトライフル?」

山崎「ガス銃ですよ、ストックにガスボンベが内蔵されてて、高圧炭酸ガスの力で弾体を投射するんです」

遊馬「剣菱重工とトヨハタオートが民間警備用レイバーの装備として共同開発したんだ。防犯用のペイント弾や
催涙ガス弾なんかを発射するんだって」

進士「それで、これが対レイバー並びに対戦車用の粘着弾ですね。カプセルの中ではゲル状ですが、カプセルが割れて
空気中の水分と化合すると数秒でコンクリート並みの堅さになります。もともとはダムや水中トンネルの漏水箇所の補修
や船舶の浸水対策に開発されたものだそうです」

熊耳「これからの警察用レイバーの武器は、この手のノンリーサルタイプが主流になるでしょうね」

野明「私はこういうの大歓迎だなあ、必要以上にレイバーを傷つけないで済むし」

遊馬「まあ流れ弾による二次被害が少なくなるのはいいことだな。おい太田、お前何物足りなさそうにしてんだ?」

太田「べっ…別に物足りないわけなんかない!」

後藤「あー、じゃあ泉、太田、照準補正ソフトのインストールよろしくな」

野明「えっ」

太田「えっ」

後藤「『えっ』じゃないよ二人とも。ガス銃は弾道特性も銃口初速もリボルバーカノンやライアットガンとは
全然違うんだからそのままでは使えないって。こういう仕事苦手なのは知ってるけどこういうのは操縦者が自分で
やらないと意味ないんだからな。進士、篠原、二人とも助言はしても手助けはするなよ。じゃあ後よろしく」



野明「うう…、頭スポンジになりそう…」

太田「うがぁぁぁ!また間違えたぁぁぁ!」

遊馬「あいつら本当にソフト関連の仕事苦手だよなあ」

進士「でも、泉さんはだいぶマシになった方ですよ、暇な時に僕やシゲさんにいろいろ教わりに来ますし」

熊耳「太田くんももっとそういう方向に向上心を持って欲しいんだけど…」

太田「進士ぃぃぃ!お前がやれぇぇぇ!」

進士「だからそれじゃ意味ないんですってば」

大洗女子学園

優花里「ついに恐れていた事が起こってしまいましたね…」

みほ「うん、お母さんもあちこち飛び回ってるし、お父さんもドイツから帰って来たし…」

華「戦車道という武道そのものの存続の危機ですからね」

沙織「お父さんにはもう会ったの?」

みほ「いや、まだ電話で話しただけで…」

麻子「これからどうなるんだろう」

杏「はいみんな注目ー」

杏「みんなももう聞いてると思うけど、あたしたち戦車道やってる者にとっては大事件が起きたわけだ。
そんで、今、西住ちゃんのお母さんや理事長が大忙しで事態の収拾に努めてるんだけど、その一環として
今後、競技用戦車には指紋認証や網膜認証や暗証番号キーを搭載して、特定の選手以外はエンジンの起動や
武器の使用ができなくなるように義務付けるって方向で話が決まりそうなんだ」

杏「それで、その防犯機器の開発と普及に今大活躍してるのが西住常夫さん、つまり我らが西住ちゃんの
お父さんなわけだ。はい、拍手!」

パチパチパチパチ

みほ「そんな…、私の手柄じゃありませんから…」

桃「やめっ!」

杏「装備の実装はまだ先になりそうなんだけど、戦車道連盟としても、防犯に協力してるってとこを
アピールしようってことで、あたしらと黒森峰とで警察のレイバー隊の対戦車制圧訓練の仮想敵を勤め
ようってことになったんだ」

優花里「レイバーと戦うんですか?」

杏「うん、まずはあたしたちが特車2課第2小隊とやって、その次に黒森峰が第1小隊と戦うって予定なんだけど…」

優花里「ええっ!第2小隊!?」

沙織「ゆかりん、知ってるの?」

優花里「ええ、第2小隊といえば首都圏の鬼瓦とか警視庁の破壊神とか呼ばれてて、いい噂は聞きませんよ。
なんでも発砲件数や器物損壊保険の請求額がワースト1だそうで、札付きの問題部隊だそうです」

華「そんな人たちと戦うんですか…」

麻子「うーん、やだなあ」

杏「この演習には自衛隊も噛んでて、蝶野教官が責任者として立ち会ってくれるそうだから、そんなひどいことにはならないと思うよ?」

みほ「でもそんな話を聞くとちょっと不安になりますよ」

沙織「大丈夫かなあ…」

つづく

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