黒騎「そーいやよ」瀬名「何だ」 (16)
都内――打ち上げ会場
黒騎「結局お前、凡河内サンとは話したのか?」
瀬名「…何のことだ?」
黒騎「いや、別にー? たださっきからお前のことすげー見てるからよ」チラッ
凡河内「」ジロッ
瀬名「いいか。お前はそんなものは見ていない。いいな?」
黒騎「いやいや、お前そりゃ無理あるって。あの人すげー見てんじゃん」
瀬名「いいから! ……だいたい、お前には関係のない話だろうが」
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黒騎「まーそうなんだけどよ」
瀬名「だいたい、私の話は終わっていないぞ。貴様、生きてたなら教えるくらいせんか! おかげで私だけ思い切り場違いな格好じゃないか!」
黒騎「悪かったっての。てっきりあの専務サンから聞いてんのかと思ってたんだけどな」
瀬名「……あの人に伝言を任せようと思ったのがお前の…いや、いい。お前はそういうテキトウで雑なやつだ」
黒騎「けっ。悪かったなテキトウで。いいじゃねーかよ。そのテキトウな俺の活躍で、こうしてお前はまだ東京に立ってるんだぜ?」
瀬名「それが一番腹が立つ!」グビッ
黒騎「へん、俺もお前にはムカつくときがあるからお互い様だ」グビッ
瀬名「いいや。私の怒りの方が強い」グビッ
黒騎「んだとぉ? 俺の方が蓄積がすげぇっての!」グビッ
瀬名「私の方がもっと溜め込んでいるぞ? まだまだこの怒りで酒が呑めるくらいだ」グビッ
黒騎「何言ってんだ、まだまだ全然呑んでねーくせに。ほら、俺の方が呑んでるぜ」グビッ
瀬名「ふん、その程度か」グビッ
黒騎「」カチン
黒騎「じょーとーだぜこの野郎! 俺の方が呑めるってことを証明してやらぁ!」グビッ
瀬名「ふん。普段はこんな勝負受けないが…いいだろう、貴様に比べれば私の方がずっと強い怒りを感じていると証明してやる!」グビッ
アビゲイル「OH! シャッチョー! 呑んだくれクソムシ根性見せてやれこの○×!」ヒャッハー!
はるか「あらら、また始まったの?」
凛「二人とも懲りないねー」
エミリア「だ、大丈夫ですか止めないで」
舩坂「男の意地の張り合いには余計な口出しは無用ってことですよ」
まりも「そんな大層な感じじゃなさそうですけど…」
あさみ「あなたたち新入りにはまだ分からないでしょうけど、あの二人はそういうモノなのよ」ドヤァ
凛「あさみちゃんも言うねー。まだまだあさみちゃんだってそんな長くないのにー」
あさみ「ちょ、グレート!」
黒騎「お、ちょうどいい。あさみ!」
あさみ「は、はい?」
瀬名「君に審判を頼みたい。コイツが不正をして呑んだふりをしないように、君が酒を注いでくれないか?」
黒騎「お前がな。頼む、あさみ」
あさみ「はぁ…別にいいですけど」
黒騎「うし、じゃあ始めるぜ! 見てろよトウヘンボク!」バチバチ
瀬名「ふん、粗忽者が」バチバチ
ワーッ! ガヤガヤ…
はるか「どっちに賭けますー? 私は瀬名さんで」
舩坂「そうですねぇ…ここはやはり黒騎くんで」
協会さん「僕も黒騎さんですかね」
凛「うーん…私はどっちかなー。あなたたちはどう思う?」
まりも「そうですね……意外に瀬名さんが強いかもしれませんし、瀬名さんで」
エミリア「あ、私は黒騎さんに」
アビゲイル「シャッチョーがクソボケなりに酒の呑み方を教えるから見とけクソ○×共!」ヒャッハー!
凡河内「颯一郎が勝つわ…」グビッ
ミュトス「まったく……警察が賭け事とはな」
陽「次郎くんはどっちに? やっぱり黒騎さん?」
ミュトス「…私は賭けなどどうでもいいが……まぁ、客観的にはあの人の方だろうね」
陽「ふーん?」
ミュトス「何か?」
陽「ううん。何でも」ニコリ
黒騎「こ、これで……十九杯目。へ、へへ。どーだこんにゃろう、いい加減ギブアップしたらどうだ?」フラフラ
瀬名「ふ、ふん……貴様こそ、ふらついているぞ。負けを認めたらどうだ?」フラフラ
黒騎「う、うるへー…てめ、なーに分身なんかしてやがんだ…?」ゴシゴシ
瀬名「ふ、幻なぞ見ているやつが強がっても無駄だ、ぞ……」ビシッ
あさみ「あの、瀬名さん、そっちにいるのは舩坂さんです」
黒騎「へっ、お互い、もーそろそろ限界ってか…」
瀬名「いいや……限界は貴様だけだ…」
黒騎「けっ、上等だ…おおいあさみ! 次頼むわ!」
あさみ「ここらで終わりにした方がいいんじゃないですか? さすがに呑みすぎですよ」
黒騎「よけーなお世話だー…ほれ、注いだ注いだー……っとと?」ヨロヨロ…グター
あさみ「ちょ、黒騎さん!? や、やだ、寄りかからないでくださいよっ! ――ってかお酒臭っ!」
黒騎「…んがー」スヤァ……
エミリア「だ、大丈夫ですか?」タタッ
あさみ「重い…っ、さ、支えるの手伝って……」ヨロヨロ
フィンガーズ「お助けします、ブレイン!」シュタッ
凛「あらら。黒騎くんってばダウンかな」
舩坂「となると…瀬名くんの勝ちですか?」
はるか「あー、いや、そうでもないみたいです」
瀬名「…ん……」スヤァ…
アビゲイル「シャッチョー! ここで眠るなんぞクソ○×の○○○×の△△!」ミズバシャー
凡河内「颯一郎……! ああ、なんて情けない姿なの! やっぱり颯一郎みたいな人には私のような人が…」ゾクゾクッ
ギャー! センムナニヲスル! ゲ、ヤ、ヤァミホ… ソウイチロウー! ヒーッ!
協会さん「あらら。あっちはあっちで何だか濃いことになってますねぇ」
協会様「うーん…決着はつかず、ってところかな」
はるか「じゃ、賭けも失敗で終了ですか」
凛「ちぇー、黒騎くんなら勝てると思ったんだけどなー」
黒騎「へへ、どーだ、瀬名ぁ……俺のがおめーにイライラしてるってことだぁ……」ニヤニヤ
あさみ「何いい夢見てるんだか…」ハァ
エミリア「ある意味すごい精神力ですね」ホホエミ
ミュトス「まったく、呆れた男だ……あんな無鉄砲な作戦で死にかけた後だというのに、よくこんなことができる」ヤレヤレ
陽「そんなこと言って、あのとき心配してわざわざ忠告までしたくせに」
ミュトス「それはこの男が生き残ればバードが悔しがるからだ」フン
陽「はいはい」ニコニコ
黒騎「……へへっ、稲城さーん……アンタの場所は、守った、ぜ…」スヤァ
おはこにゃばちにんこ! 前回は専務が出せなかったなー、と思い、なんとなく書きたいようにやってみました
来月にはこないだのネタのお返し編もやるつもりなのでまた見てもらえると嬉しいです
これからももっとアクティヴレイドで書いてみたいと思うので、よかったらこんなネタ見たいとか言ってもらえるとやれるかどうかは分かりませんがありがたいです
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